男「死闘!美少女vs何者か」 (60)
男「美少女の物語(カタルシス)」-SS速報VIP
男「美少女の物語(カタルシス)」 - SSまとめ速報
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前スレです
男「前々から思ってたんだけど」
美少女「うん」
男「前スレの紹介いる?」
美少女「いるよ。話が飛び飛びになるじゃん」
男「たぶんどれ読んでも一緒だと思うけど」
美少女「男くんはストーリーってのを分かってないなぁ」
男「分かってるからこその意見だよ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479043560
美少女「まずいなぁ~」
男「どうしたの」
美少女「取られちゃったんだよねぇ、何者かに」
男「誰に何を?」
美少女「あれをさぁ」
男「どれだよ」
美少女「そいつを聞くなぁ野暮ってもんよ」
男「分かった、もうなにも聞かないよ」
友「美少女ちゃん家に代々伝わる家宝が奪われただって!?」
美少女「ヤバイよぉ。昨日あれ近所の家の窓ガラスに投げてたらそいつん家に入っちゃったんだよね」
男「仮にも家宝とされる物を嫌がらせに使ったんだ」
美少女「しかも返してくんなくてさぁ。マジ奪われたぁ」
男「自ら投げ入れといてよく言えたな」
美少女「だから取り戻すのを手伝ってほしいの!」
男「窓ガラス弁償して土下座しな」
ばばばばっ
友「わっお、おい!あれを見ろ男!?」
男「ん?」
友「え、え~~~ってやれよ」
男「それは大輔がやるよ」
美少女「大輔って誰だし」
男「いいからあれ見ろよ」
美少女「え、え~~~!!!」
男「知らないのにやるんだ」
そこで宮川が目にしたものとは!
美少女「宮川ってだれ」
男「大輔だよ」
美少女「げげっ!すっげーでかいモニターが飛んでる!プロペラ付いてる!」
男「解説ご苦労さん」
ピピッ ビーッ
モニター『やあ諸君、私が噂の何者かだ』
友「てめぇ!どっから出てきやがった」
モニター『私と光化学スモックは神出鬼没とだけ言っておこう』
男「別に言わなくてよかったのに」
モニター『さて諸君の目的はこれだろう』
美少女「あ、うちの家宝」
男「うって変わってリアクション薄いな」
モニター『フフフ。美家に伝わる究極の秘宝を得た、やっと我が計画が実るというものだ』
男「ひらがなで"おたから"って書いた箱しか見えないけど、あれそんなすごいの?」
美少女「うーん、まぁポーカーでいうと手札にジョーカーあるくらいの威力」
男「地味に侮れない」
モニター『私はこの日をずっと待っていたよ。我が家に家宝が投げ込まれる日をね』
男「よくもそんな薄い可能性を信じて待てたな」
友「要はこいつん家行って取り返しゃいいんだろ」
モニター『おっとそうはいかないよ』
友「な、なんだってー!?」
男「話聞いてから驚けよ」
モニター『君たちはここまでたどり着けない。なぜなら私の頼もしきしもべ達が行く手を阻むからな』
男「なんか噛ませてきた」
モニター『彼らは一人一人が人智を越えた特殊能力の持ち主だ。もはや君たちに勝ち目はあるまい』
男「なんらかの劇場版とかでありがちな展開に」
モニター「せいぜい無駄な足掻きを続けたまえ。ではさらばだ」ぷつんっ
友「さ、さらばだとぉーーー!?」
男「お前はさっきから何に驚きを隠せないの?」
美少女「じゃあ行こっか」
男「もう次の授業始まるよ」
友「これ教室でのやりとりだったのか」
美少女「先生!将来が不安だから早退します」
先生「将来が不安なら真面目に授業受けろと言いたいが可愛いから大目に見よう」
美少女「よかった、やさしい世界で」
男「君だけにね。その陰で迷惑被る人が大勢いるのを忘れないで」
先生「しかし美少女が欠席するとなると目の保養が足りんな。よし、友!なんか面白いポーズしろ」
友「はい!」ポーズ
先生「よし、じゃあお前はそのまま授業受けろ。びくともするなよ」
友「は、はい」ぴくぴく
委員長「先生!友くんのせいで気が散って集中できません」
先生「なにぃ!?友キサマァ!!授業の邪魔するなら帰れ!!」
友「は、はいぃぃ!!」
あはははは
美少女「やさしい世界」
男「うんうん」
『※一人の犠牲で成り立つ楽園です』
美少女「ラボに着いたよ」
男「現実にラボってあるんだ」
友「男、男~!バイオ的なケースにヒ〇トラーがコポコポしてるぜ」
男「〇から全部はみ出てるよ」
美少年「ようこそここへ」
美少女「遊ぼうよパラダイス」
美少年「銀河のやつじゃないから」
男「いいから進めて」
美少年「あ、はい」
美少年「ここはボクの研究室です。敵に立ち向かう為の武器がいっぱいありますヨ☆」
男「なんで普段から敵に立ち向かう準備してたの」
美少年「え?」
男「日常生活で敵に立ち向かう機会ある?」
美少年「・・・」
男「ましてやご近所さん相手に兵器保有してまでさ、訴えられたら負けるよ」
美少年「うるさいなぁ!そんなこと言い出したらキリがないじゃないですか!!」
男「キレて誤魔化すな」
美少女「これなに」
美少年「あ、それショットガン。まぁだいたい死ぬヨ☆」
美少女「これにしよ」
男「それはやめとけ」
友「これは?」
美少年「キャメロン・ディアスのパンツ。サイン入りですヨ☆」
友「ちょうだい」
美少年「あげません」
男「(キャメロンはどんな気持ちで自分のパンツにサインしたんだろうか)」
美少年「ではとりあえずこの三つにしますか」
美少女「どれどれ?」
美少年「一つめはパワードナックル!肉弾戦に有効ですヨ☆」
男「メリケンサックにしか見えないけど」
美少女「殴りあいならあたしかな」すちゃっ
男「一番ヤバいやつの手に渡った」
美少女「友くん、ちょっといい?」
友「いやさすがにそればっかりは」
美少女「セイッ!」ゴシャッ
男「なんか飛び散った」
美少年「あ、除菌ティッシュ使います?」
男「ありがとう」ごしごし
美少年「二つめは男の子の憧れ!ビームサーベルです☆」
友「おぉカッコいいな!俺これにする!」
男「こいつピンピンしてるな」
美少年「そして最後はこれ!ショットガンです!」
男「ショットガンはダメだって」
美少年「じゃあ間を取って毒ガスにしましょう」
男「なんで被害を拡大しちゃうの」
何者か「フフフ・・・どうやら彼らは本気でこれを取り返すつもりらしい」
お爺ちゃん「おい健介、飯はまだか」
何者か「だが到底無理な話だ。なにせ私には頼もしきしもべ達……その名もなんかしらの四天王が付いているのだから」
お爺ちゃん「健二、わしゃまだ食っとらんぞ」
何者か「奴らはこの家のピンポンを押すどころかたどり着くことさえ出来はしないだろう」
お爺ちゃん「健三郎!飯はまだか」
何者か「フフフ……ハーッハハハハハ」
お爺ちゃん「なにを笑っとる健造!わしを飢え死にさせる気か!?」
何者か「冷蔵庫に羊羹あるから食べていいよ」
お爺ちゃん「おぉそうか。悪いな雄太」
何者か「・・・」
何者か「(思えば幼くして両親に捨てられ、お爺ちゃんに引き取られて育った訳だが)」
何者か「(物心ついた時には既にお爺ちゃんはボケていた)」
何者か「(そして生まれてこの方、同じ名前で呼ばれたことが一度もない)」
何者か「(俺は何者なんだ・・・)」
何者か「(その答えを知る為にも家宝を渡す訳にはいかない)」
何者か「(これが俺の存在を証明する唯一の手がかりなのだから)」
美少年「じゃあ各々の装備が決まったところでチュートリアルと参りましょう」
男「もとはと言えばガラス弁償すりゃ済む話をどうしてこじらせようとするかな」
美少年「事の重大さを分かってませんネ、おにいさん」
男「分かってるよ、ご近所トラブルでしょ」
美少女「ぷっ!」
美少年「やれやれ」
友「ご近所トラブル、ね(笑)」
男「過半数だからって調子に乗るなよ異常者ども」
美少年「まぁ物は試しにそこの転送装置を使ってみてください」
友「うおっ!スゲー!」
美少女「これあれじゃん!どこでも行けるドアじゃん」
男「いつの間に科学はそこまで進歩したんだ」
美少年「そりゃ進歩しますヨ、あんな夢こんな夢いっぱいあるんですから」
男「想像力には限界があるんだよ」
しゅいん
友「来た!電脳空間!」
美少女「やっべ燃える!てか燃やす!」
男「燃やすな」
『これからボクの指示に従って動いてください』
友「うす」
『じゃあまずは・・・そうだなぁ。なんか一発ギャグ』
男「なにどさくさに紛れて退屈しのごうとしてんの」
美少女「早く始めろや!」
『ちぇっ!じゃあ始めます』
ばびょーん
男「気色の悪い効果音と共に全身タイツの成人男性みたいのが現れた」
『彼らはサイバーベーダー。このチュートリアル用にプログラムした架空の敵です』
友「おぉなんかそれっぽくていいな」
『まぁジム行ってサンドバッグ叩いてるような気持ちで頑張ってください』
男「急に現実感持ち出すな、萎えるから」
美少女「しゃっ!やんべ」ぶぉん
男「結局みんなビームサーベルなんだね」ぶぉん
友「かっけぇよな!俺って実はジェダイなんじゃねーかと思うわ」ぶぉん
男「実はもなにもジェダイじゃないよ」
サイバーベーダー「イー!!!」
友「迫るぞ!迎え撃て!」
男「掛け声がイーで迫るんならショッカーじゃん」
美少女「ライダーパンチ!」ばきぃっ
サイバーベイダー「イッ!?」ぐちゃっ
友「ビームサーベル持つ手で殴ったぞ」
男「たぶん使い方分かってないんだよ」
サイバーベーダー「イー・・・」ぐったり
美少女「してやったり」
友「思いのほか雑魚キャラが強くて歯が立たなかった」
男「大の男が二人もいて女の子一人に任せきりっていう」
『皆さん完璧なチームワークでしたネ!これなら本物のショッカーにも勝てますヨ!』
男「完全なワンマンだったけど」
友「てか、やっぱりショッカー意識してたんだな」
しゅいん
美少年「皆さんお疲れさまでした☆」
美少女「おー戻った」
友「どうなってんだ、これ」
男「すごい装置だね。どうやって作ったの」
美少年「科学です」
男「もうちょい細かく知りたいんだけど」
美少年「そんなことより敵が早速ラボに侵入してきました!今のチュートリアルに沿ってやっつけてください!」
男「話そらされた」
美少女「敵さんお出まし!?」きょろきょろ
ショッカー「イー!!!」
友「サイバーベーダーだ!?」
男「ショッカーだよ」
ショッカー「ぃー」ぴくぴく
美少女「ワンパン」拳ぷしゅー
男「ビームサーベルの使い道なかった」
美少年「さっすがメスゴリ・・・おねえちゃん!!」
美少女「えへへ!まぁね」
友「言い切ってたら死んでたな」
男「うん、あと一文字が生死を分けた」
美少年「もうボクから教えることはありませんネ。それでは存分に戦ってきてください」
美少女「うし、いこーぜ」
友「やってやんよォ!!!」
男「学校サボってご近所さん家に殴り込みか。気乗りしないや」
ショッカーだったもの「」ぷすぷす
美少女「迫るショッカー皆殺し♪」るんるん
友「おーいつの間にか町がショッカーだらけだな」
男「この短い間になにがあった」
美少女「そこら中にビラ貼ってあるよ」
友「なになに・・・急募!1日ショッカー派遣アルバイト時給920円」
男「最低賃金でよくショッカーやろうと思ったな、こいつら」
友「今どき仕事なんか見つかんないからな」
男「なんて悲しい世界だ」
美少女「男くん危ない!」
男「え?」
ばきぃっ!
男「うわっ」ずさぁぁ
俺「死角が甘いぜコゾー」
男「いたた・・・死角は誰だって甘いだろ」
友「誰だお前は!?」
俺「俺かい?俺はなんかしらの四天王の一人、俺だ!!」
男「さっそく俺がゲシュタルト」
俺「そしてなにを隠そうオレオレ詐欺を流行らせたのも俺だ!」
男「きっと違うよ」
俺「悪いがこの辺の信号は俺の能力で赤にさせてもらった」
男「よくもそんな安い能力を自慢気に語れたもんだね」
俺「通りたかったら俺を倒すんだな」
美少女「上等」こきこき
友「いざとなったら渡ろうぜ」
男「うん、てか渡ろう」
『※二人は車通りが少ない時を見計らって突破。ちなみに俺は美少女のワンパンで沈みました』
何者か「俺がやられただと」
お爺ちゃん「武司、腹が減ったぞい」
何者か「ふん……奴の巧妙な罠を掻い潜るとは敵も相当な策士だな」
お爺ちゃん「弘、飯はまだか」
何者か「だが四天王はまだ3人も残っている。奴らが死ぬのも時間の問題だ」
お爺ちゃん「おい裕一!わしを飢え死にさせる気か!」
何者か「フフフ……ハーッハハハハハ」
お爺ちゃん「婆さんや、瑛太が飯を食わせてくれんのじゃ」
何者か「婆ちゃんは15年前に死んだでしょ、じいちゃん」
お爺ちゃん「おぉそうじゃった」
スケバン「あたいは四天王のスケバンだよ!」
友「逃げろ……こいつは……ぐふっ」
男「大変だ!ちょっとコンビニに寄ろうとした友がやられた!」
美少女「まさかコンビニの前にたむろするロングスカートのアフロ女が四天王だったなんて!」
スケバン「小腹空いたのが運の尽きだったねぇ。ここ通らなければ出くわさなかったのに」
男「奇跡的な確率で出くわしちゃったか」
美少女「ホントてめぇいらねーな」
友「おふん!もっとなじって!」くねくね
スケバン「さぁ!まとめて竹刀の餌食になりなぁ!」ぴしっ
男「ちなみにあなたの能力は」
スケバン「チェーンと竹刀で気に喰わない野郎をぶっ叩く」
男「なんの変哲もないスケバンだった」
美少女「ここはあたしの出番だね」
男「うん、君の出番だ。というか君の問題なんだから僕は帰っていいかな」
美少女「乙女を一人で戦わせる気?」
男「やぶさかじゃないな」
美少女「やぶさかであれよ」
スケバン「うらぁ!!どっからでもかかってきな!」
美少女「なかなか迫力あるじゃないの」
男「そこそこの近所迷惑だね」
美少女「じゃあワンパンで仕留めるかな」
男「ビームサーベル使わないんだ」
美少女「外であんなん振り回せないじゃん。恥ずかしい」
男「じゃあなんでラボ寄ったの」
美少女「雰囲気作りだよ」
男「作った雰囲気活用しろよ」
美少女「セイッ!」ばきぃっ
スケバン「クク!生ぬるいねぇ!あたいにゃ効かないよ」
美少女「その鞄なんか入れてんだろ。拳じんじんする」
スケバン「ご名答!スケバンの必需品、オリハルコン入りの鞄さ!」
男「鉄板ちゃうんかい」
美少女「オリハルコンかってぇ」拳じんじん
スケバン「くらいな!必殺チェーン展開!!」しゅるる
美少女「あら捕まった」がちぃ
男「ファミレスみたいな技だな」
スケバン「どうだい!身動き一つ取れやしないだろ」
美少女「取れるわ」だっ
男「そのまま突っ込んだ」
スケバン「バカだねぇ!竹刀の餌食だよ!」ぶんっ
ひゅんっ
スケバン「消えたっ!?」
美少女「ここだ」もさっ
スケバン「い、いつの間にあたいのアフロの中に!?」
美少女「セイッ!」ぶちぃっ
スケバン「ぎゃあああアフロまるごと抜けたぁっ!!!」ぴかーん
美少女「似合ってんじゃん。シャロンストーンみたいよ」
男「役作りでハゲてたけども」
スケバン「シャロンストーン・・・」
男「真に受けんな」
何者か「俺に続きスケバンまでもやられただと…!」
お爺ちゃん「おい章吾、こんな時間まで何しとるんじゃ」
何者か「またしても……くそっ!」
お爺ちゃん「太郎、小学生が夜更かしはいかんぞ」
何者か「だが問題ない。計画は着実に次のステップへと進んでいる」
お爺ちゃん「雅之!いい加減にせんか!」
何者か「この家宝が私の手にある限り計画が狂うことはない」
お爺ちゃん「壮介!寝なさい!」
何者か「フフフ……ハーッハハハハハ」
お爺ちゃん「ところでみよきち、幼稚園はどうした」
何者か「もう35だよ、じいちゃん」
美少女「飴ちゃん食う?」
友「くれくれ」
男「飴持ち歩いてんだ。ババアじゃん」
美少女「いんや、さっきのアフロに入ってた」
男「徹子かよ」
友「やっぱイラネ」ぽいっ
ボランティア「おい、そこの君!ゴミを拾いなさい!」
友「あ、すみません」ひょいっ
ボランティア「まったくこれだから最近の若者は!」
男「あの~失礼ですが、もしかしてあなた四天王ですか?」
ボランティア「いかにも!僕はなんかしらの四天王1の潔癖!ボランティアだ!」
友「よく分かったな、お前」
男「流れ的にね、ただのボランティアとのやりとり書かないでしょ」
友「くっそー!知ってたら謝んなかったのに」
男「そこは素直に謝れよ。何一つ間違ってないんだから」
ボランティア「ゴミ!ゴミ!ゴミ!この町にはゴミが多すぎる!まるで夢の島だ!」
男「それは言い過ぎだと思う」
ボランティア「ゴミは腐るほど落ちているのにゴミ箱が圧倒的に少ない!最近ではコンビニやスーパーでさえゴミ箱を設置しない体たらくだ!」
男「あーあれですよね。分別しなかったり家庭ゴミ持ち込む人が増えて各自、自分でゴミ処理しなさいっていう方針の」
ボランティア「だがどうだ!実際は彼のようにポイ捨てする汚物ばかりだ!」
男「撤回してください。こいつは汚物なんかじゃありません」
友「お、男」
ボランティア「ほう、ならばなんだと言うんだ」
男「歩く生ゴミです」
友「一瞬でも友情を期待した俺がバカだったぜ」
ボランティア「やはりこの町は汚すぎる!ゴミ拾いなんかじゃどうにもならない!諸悪の根源である住人どもを抹殺しなくては!」
美少女「で、どうでもいいけどやるの?やらんの?」
ボランティア「ふっ!もちろんやる・・・と言いたいが」
美少女「あ?」
ボランティア「この汚れた廃棄処理場に咲く一輪の華・・・死臭漂う町にあって一際美しい」
男「仮にも生まれ育った町なんですけど」
ボランティア「特別に君だけは救い出してやってもいい。このゴミ溜めからね」
美少女「バカちんがぁ」
男「急にどうした、金ぱっつぁん」
美少女「ゴミゴミゴミゴミうっせぇんだよぉ。あたしに言わせりゃあたし以外の生物みんなカタツムリの殻だっつの」
ボランティア「な、なにぃ!」
友「俺たち今までカタツムリの殻だと思われてたのか」
男「これからの付き合い考え直そう」
美少女「あ、でも男くんはカタツムリよ」
男「しばらく話しかけないでくれるかな」
友「早速ギクシャクしてらっしゃる」
ボランティア「残念だよ。君だけは汚染されていないと思ったのに・・・やはりこの町は一斉に美化する必要がある」
男「来るっぽいし一応ビームサーベル構えとこ」ぶぉん
友「やっべ忘れた」
男「お前あんなわくわくしてたろ」
ボランティア「僕を他の四天王と一緒に考えないことだ。なんと僕の能力は・・・」
美少女「セイッ!」ばきぃっ
ボランティア「さらばっ!?」ずさぁぁ
美少女「ステージクリア!」
男「(僕もビームサーベル捨てよっかな、真面目に持ってるのが恥ずかしくなってきた)」ぶぉん
何者か「・・・分かっているんだろうな」
モニター『んっほほほ!ボランティアまでやられたでござるか。これは愉快ですぞ』
何者か「なにが愉快なものか!もう四天王はお前しかいないんだ!」
モニター『心配性ですなぁ。ボクチンがいれば、あんな連中取るに足らずですぞぉ』
何者か「ならばお前のとこで止めろ。絶対に奴らをたどり着かせるな」
モニター『いやはや焦ってらっしゃる。ボスもボクチンのようにどっしり構えた方がよいのですぞ』
何者か「お前はどっしりしすぎだ」
モニター『まぁご安心を?他の四天王のようなヘマはしませんですからな』
何者か「ならいい。頼んだぞ」
モニター『ところでいつも後ろでああだこうだ言うお爺さんは?』
何者か「ああ、徘徊中だ。たぶん夕方には保護される」
美少女「あいつん家、この辺だよね?」
男「知らんけど」
友「ショッカー増えてきたから、たぶんそうじゃね」
デブ「んっほほほ!よくここまで来ましたなぁ」どっしり
男「あ、四天王」
デブ「リアクションが激ヤセですぞ」
友「今何人目だっけ」
美少女「たしか五人目」
男「オーバーしてるよ」
デブ「四天王の大将戦なのにそのガリガリな感じはなんでござるか!」
男「だって・・・どうせワンパンじゃん。ビームサーベル使わないじゃん」
友「いじけんなよ。たしかにビームサーベル持って外出したのお前しかいないけど」
美少女「よしよし。実は一番わくわくしてたもんね、スターウォーズみたいなのやりたかったんだもんね」なでなで
男「やめて、慰めじゃなくて辱しめになってる」
美少女「ちょっとあんた!男くんが拗ねちゃったじゃん」
デブ「今北産業」
友「使わない
ビームサーベル
持ってきた」
デブ「ほうほうなるほど。イタさムキムキでござるな」
男「黙れ、帰ったら無意味なチュートリアルやらせたクソガキぶっ殺してやる」
デブ「ペンライトならあるでござるが」ぴこん
美少女「ほらビームサーベルだよ!戦ってくれるって」ぽんぽん
友「やったな!タマキン・スカイウォーカーだぜお前!」
男「よかろう、皆殺しだ」ぶぉん
『※デブぼっこぼこにしました』
何者か「全滅か・・・」
ぴーんぽーん
何者か「いいだろう。私が相手になってやる」がたっ
がちゃっ
何者か「(誰もいねぇ)」
ばきぃっ
何者か「とらんぷっ!?」ずさぁぁ
何者か「いってぇぇぇ!!!超いってぇぇぇ!!!」ひりひり
美少女「秘技!ピンポンダッシュと見せかけて横からぶん殴る攻撃!」ポーズ
男「秘めたままでよかったんじゃないかな」
友「ラスボスに通用する技ショボすぎだろ」
何者か「ちょっなに!?なんなの!?いってぇんだけど!?」
男「混乱しすぎてぶちギレてる」
友「や、あれはぶちギレるだろ」
何者か「よくもやってくれたな…。だがもう二度と同じ手はくわんぞ」
男「あれもっかい引っ掛かったら心底バカだよ」
何者か「とうとう私の能力を見せる時が来たようだ。フフフ……今までのようにいくと思うなよ」
男「今までと言われても四人中一人しか能力見せてないし」
友「たしか信号を赤に変える能力だったか」
美少女「え?そんなんあった?」
男「うん、今回ばかりは覚えてなくても無理はない」
『※一応スケバンも披露してましたが能力と認められなかったようです』
何者か「私の能力……それは膝の関節からコキッと音をさせる超特異体質だ!!」
男「やる気あんのか、こいつ」
友「まぁ珍しいっちゃ珍しいな」
何者か「どうだ!こんなとこから音出すの見たことないだろ!」コキッコキッ
友「ネタバレしてから見せられてもな」
美少女「とりあえずワンパン入れていい?」
男「いいよ、やっちゃえ」
何者か「そして驚いてる隙に自前のビームサーベルで……」ぶぉん
美少女「セイッ!」ばきぃっ
何者か「くりんとんっ!?」ずさぁぁ
何者か「なぜだ……この私が負けたというのか」ぴくぴく
男「本気で膝鳴らして勝てると思ってたんだ」
友「膝鳴らし選手権ならあるいは・・・いや、ないか」
美少女「あたし膝鳴るよ、あと足の指も」コキッコキッ
友「うわスゲー!能力者じゃん」
男「ただのびっくり人間だよ」
何者か「フフフ……まさか私の能力を超越する者がいたとはな」
男「まだ最初の信号を赤に変えるやつのがスゴかった」
友「冷静に考えるとスゲーよな。その気になりゃ交通渋滞起こせるんだぜ」
男「地味に脅威だね。毎朝通学バスとか止められたらノイローゼになりそう」
美少女「なんでなんで?信号無視すりゃいいじゃん」
男「お前は絶対免許取るなよ」
何者か「フフフ……ハーッハハハハ」
友「いきなり笑いだしたぞ。発作か」
男「あの近所迷惑なんで静かに」
美少女「トドメさす?もしくは死なす?」
男「それどっちも意味は同じだよね」
何者か「とうとう私は自分が何者なのか知ることができなかった」
男「あ、語り出す感じですか」
何者か「とまぁそんなこんなで私は自分が何者か知らなかった。なので自分の正体を探るべく……」
美少女「あれ見た?ドラマのやつ」
友「ごめん、その時間女湯覗いてた」
男「聞いてあげなよ、瀕死で語ってんだから」
何者か「ということだ」
美少女「あれさぁ、もうちょいスプラッタなシーン欲しいよね。物足りないわ」
友「旅番組にスプラッタ必要か?」
男「話し終わったって」
美少女「ん、ああなんだっけ」
友「家宝、家宝」
美少女「あ、そうそれだ。家宝返して」
男「もうちょっと掘り下げてあげようよ」
何者か「分かった。返す」
男「あんたがそれでいいならいいけどさ」
何者か「完敗だよ。今からこれは君の物だ」すっ
美少女「最初からあたしの物だわ」ぱしっ
男「なんで家宝を狙ってたんですか」
何者か「これがあれば自分が何者か知れる気がしたんだ」
男「なにか分かったんですか」
何者か「いや全然」
男「その段階で返してやれよ」
こうして何者かと美少女の家宝を巡る壮絶な死闘は幕を閉じた
そして後日、何者かは驚愕の事実を知ることになる
区役所で住民票をもらい、確認したところ………
なんと彼はアリスター・オーフレイムだったのだ
しかし祖父の名は畑中文次郎
両親に至ってはキム・ヤムクンと真田ブライアン幸村だ
ますます謎は深まるばかりである
何者か「おれは……何者なんだ?」がくがくぶるぶる
美少女「あーよかった。これでやっと安心だわ」
男「結局それなんなの」
美少女「イチジク浣腸!」
男「神棚になんてもん飾ってんだ」
美少女「パパが便秘だからないと困るんだよね」
男「市販の買えよ」
友「美少女ちゃんトイレ借りていいか」
美少女「いいけど用足すなよ。汚れっから」
友「OK」
男「ひとん家のトイレ見学するだけになるけどいいのか」
友「いいよ、我慢する」
男「トイレで我慢ってもはや苦行でしかないだろ」
『※一件落着です』
男「えいっ!やぁっとぉうっ!」ぶんぶん
父「なにしてんだ、あいつ」
ママ「お友達からビームサーベルもらったんですって」
父「そうか、それで家で振り回してるのか」
ママ「そうよ」
父「とうとう家庭内暴力に走るのかと思ってドキドキした」
ママ「私も帰ってきてあの姿見た時は勘当するべきか迷ったわ」
EPISODE FINAL
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