幸子「カワイイ姿になれる薬です!」 (16)
デレマス142'sもの。
初投稿なので加減が分かりませんが何卒……何卒……
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幸子「フギャー!!」
ある日の午後の事務所。
輝子「ど、どうした、幸子ちゃん……」
小梅「ぞ、ゾンビでも、出た……?」
幸子「ぷ、プロデューサーさんが……机に突っ伏して死んでますよ!!」ユビサシ
P「勝手に[ピーーー]な」ムクリ
幸子「死体が動いてしゃべりましたよ!!」
P「え、続けるのこれ」
輝子「しんゆう……おでこに机のカタがついてるぞ……」
小梅「フランケンシュタインみたい……だね……ふふ」
P「もう少しマシな形容はないものか」
幸子「ふ、ふふーん! 冗談ですよ! ボクはちゃんと生きてるって知ってました!」
P「幸子だけ話が半テンポずれてるぞ。で、その手に持ってる瓶は何だ、幸子」
幸子「ふふーん♪ よくぞ聞いてくれました! なんと、これは『誰でも望んだとおりのカワイイ姿になれる薬』です!」ドヤァ
P「興味ないな」スルー
幸子「秒! せめて秒で計れるくらいは間を開けてください!」机バンバン
輝子「望んだとおりに可愛く……って、どゆこと?」
小梅「ゾンビみたいに……かわいくなれるかな……へへ」
幸子「小梅さんの美的センスはともかくとして……これを飲めば、ボクほどでは無いにせよ、カワイイ姿になれるんですよ! 凄いでしょ? 試してみたいでしょ?」チラチラ
P「微塵も」スルー
幸子「間! 日本人なら間を大事にして下さい!!」机バンバン
輝子「ちょ、ちょっと興味ある……かな。最近、カワイイ系のお仕事も増えたし……フヒ」
小梅「私が可愛くなれたら……プロデューサーさんも、嬉しい……?」
P「うんうん、嬉しいぞ小梅」ニコニコ
幸子「格差酷くないですか!? ちひろさんに言いつけますよ!?」
P「お金で何とか」
幸子「人でなし!! イイですよ、プロデューサーさんにはあげませんから!!」
P「だってなぁ。その瓶、アレついてるじゃん。志希ちゃんマーク(*)。絶対なんか副作用出る奴だし」
(*)志希ちゃんマーク:一ノ瀬志希謹製の薬品についているマーク。デフォルメされた志希の顔の横に"Good luck"と書いてある。
幸子「うぐっ!! め、めざといですね……確かにこれは志希さんに頼んで特別に調合してもらったモノ……で、でも、効果は絶大ですよ! 多分! きっと! 恐らくは!」
P「修飾しすぎて怪しいとかそれ以前の問題だが」
幸子「とにかく! 輝子さんと小梅さんも、これを飲めばボクたちのユニットは更に完璧に近づきますよ! どうですか!」瓶フリフリ
輝子「いいね……飲もう飲もう……フヒヒ」
小梅「私も飲むよ、幸子ちゃん」
P「大丈夫かなぁ。いきなり『カワイイ』って書かれた3Dフォントみたいになったりしないかなぁ」
幸子「心配が斜め上過ぎるんですよ!! 黙って見ていて下さい!!」
P「はい」
輝子「これは、このまま飲めば良いのか、幸子ちゃん」
幸子「自分がなりたいカワイイものを思い浮かべながら飲むとイイですよ!」
小梅「カワイイ……やっぱり、ゾンビ、かな……ふふ」カシュッ
輝子「キーノコー、キーノコー♪」カシュッ
幸子「な、なんだか不安ですけど、ささ、ぐいっと!!」
輝子「いただきまーす」グイー
小梅「い、いただきます」グイー
P「二人ともこういうときの思い切りは良いな」
幸子「どこかの誰かとは大違いですねぇ!」ニヤニヤ
P 「今度事務所をスプラッターハウスに改装してやろう」ニコニコ
幸子「ふぎゃー!! やめてください!!」
輝子「うぅ……なんか苦いぞ幸子ちゃん……」
小梅「それに……からだが熱くなって……」
幸子「ど、どうですか……? 効いてきましたか……?」ドキドキ
P「なんでドキドキするんだよオカシイだろ」
幸子「横からチャチャ入れないで下さい!」
輝子「う……うぅ……」ガクガク
小梅「あ……あぁ……」ブルブル
P「……おい、明らかに様子がおかしいぞ」
幸子「そ、そんなハズは……」
輝子「ヒィィィヤッハァァァァッッッッ!!」ボーン
小梅「ヒィィィヤッハァァァァッッッッ!!」ボーン
幸子「ひぇっ!?」
P「爆発した上に一人キャラの根底から覆ったぞオイ」
幸子「あ、あわわわわ……」
モクモクモクモク
シュワー……
P「お、煙が晴れてきたぞ」
幸子「ふ……ふふふーん! き、きっとこれでカワイイ姿に生まれ変わってるんですよ!」
P「『ふ』が一個多い」
幸子「うるさいですよ! ほら、見て下さいプロデューサーさん! 見えてきましたよ、更にかわいくなった輝子さんと小梅さんの姿が!」
輝子(キノコの姿)「」キノコダヨ! エイヨウマンテンダヨ!
小梅(ゾンビの姿)「」ゾンビダヨー イイグアイニクサッテルヨー
P&幸子「ふぎゃァァァァァァァァッッッッ!!!!」
P「オマエェェェェッッッッ!! カワイイどころか人間ですら無くなってるじゃねぇかァァァァッッッッ!!」
幸子「あわわわわわしししし知りませんよボクはッッッッ!! ていうか物理法則は!? ゾンビはともかくキノコはおかしくないですか!?!?!?」
P「常識では考えられない出来事……アンリバボー」マガオ
幸子「急に真顔でぶっ込んでこないで下さいよ!! どうしたら良いんですかこれは!!」
輝子(キ)「」ホウシヲトバスヨ! トモダチタクサンダヨ!
小梅(ゾ)「」イキルキリョク ナクシチャッター ナクシチャッター
P「おいもうグッダグダじゃねぇか、どうすんだよもー」
幸子「おかしいですよ……まさか、これは……思い浮かべたモノ『そのもの』になる薬!?」ガビーン
P「今更なコト言うなよーもー」
幸子「プロデューサーさんは冷めるの早すぎやしませんかね!? 事態はそこそこ深刻なんですよ!? もうちょっと焦って下さいよ!!」
P「持ってきたの誰だっけ」ボソリ
幸子「ボクですよ分かってますよゴメンナサイでした!!」
P「しかし実際どうすんだこれ……志希に聞いたら戻し方分かるかな……」
志希「呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン! 志希ちゃん登場ー」窓ガラッ
P「うわ諸悪の根源が窓から出てきたよ」ドンビキ
幸子「志希さんヒドイですよぅ!! かわいくなれる薬って言ったのにぃ!!」机バンバン
志希「うにゃ? それであってるよ?」
P「カワイイどころか、人外になったぞ」ユビサシ
輝子(キ)「」ジメジメダヨ! キンシノバスヨ!
小梅(ゾ)「」ウーアーウーアー タイエキダバー
志希「あっはー、ホントだー♪ これは予想以上の大成功だよ、キミ」ニコニコ
P「斜め上とかでは」
志希「これは本人がカワイイと思ったものに近づく薬だったんだよ? だから、このキノコとゾンビが、二人のカワイイと思ったものなんだよ! やったね!」ケラケラ
P「色々おかしすぎる」
幸子「と、とにかく! 輝子さんと小梅さんを元に戻して下さいー!! このままじゃアイドル活動なんて出来ませんよぅ!!」
志希「そんなときはこれ! このドリンクを飲めば、効果はたちまち消え去るのであーる! にゃははは! 志希ちゃん、アフターサービスも万全ー♪」
P「ほぅ。で、どうやって飲ますんだ?」ユビサシ
輝子(キ)「」キノコダヨ! キンシルイダヨ!
小梅(ゾ)「」ゾンビダヨー ナイゾウダバー
志希「…………」
幸子「…………」
P「…………」
志希「……効果は二時間だから! んじゃ!」窓バリーン
幸子「ちょっとォォォォォォォォッッッッ!!」
P「その間どうすんだよこれ……もう床ぐちゃぐちゃじゃねぇかよ……」
輝子(キ)「」ナカマヨフエロー! ヒャッハー!
P「増やすな」
小梅(ゾ)「」オマエモゾンビニシテヤルー ノウミソダバー
P「汚すな」
幸子「ふぎゅー……」パタリ
P「全滅じゃねぇかバカヤロウ泣くぞコノヤロウ……」
菌糸と胞子、腐肉と体液、失神者一名に囲まれ、Pの二時間耐久レースが幕を開けた。
翌日。
P「で、このかわいくなる薬をカワイイ幸子ちゃんが飲んだらどうなるのっと」
幸子「そ、そんなの当然決まってるじゃ無いですか! カワイイボクは、カワイイボクのままですよ!」
輝子「ホントに……?」右腕ガシッ
小梅「ホントに……?」左腕ガシッ
幸子「ちょ、ちょっと輝子さん小梅さん!? な、なんでボクの両腕を拘束するんですかっ!!」
P「はい、幸子、一気にぐいっと」頬ガシッ
幸子「ぷ、プロデューサーさん! カワイイボクのほっぺたをそんなに乱暴にあつかムグゥ!!」ドリンク注入
P「これでよし」空き瓶ポイ
幸子「ううう……にがくてまずい……それになんか熱くなってきましたよ……」
輝子「わくわく」
小梅「ドキドキ」
幸子「ぎにゃーーーーーーー!!」ボーン
モクモクモクモク
シュワー……
幸子「…………」チョコーン
輝子「あ、あれ……?」
小梅「か、変わってない……ね」
P「なんだ、つまらんな」
幸子「ふ、ふふーん! どうですか! カワイイボクは、やっぱりこのままが一番カワイイんですよ!」ドヤァ
輝子「……ん?」目線上
小梅「……あ」目線横
P「……ほぅ」目線前
幸子「な、なんですか、皆してどこを見て……あっ!?」鏡チラッ
輝子「フヒ……幸子ちゃんの頭から、ハート型のアホ毛が……」キラキラ
小梅「わぁ、幸子ちゃんの服、袖が伸びてる……」ツヤツヤ
P「ふーん、へー、ほほー」ニヤニヤ
幸子「……ふ、ふぎゃー……////」
(了)
おしまいです。
どの程度で区切るかとか勝手がイマイチ掴めない上に「ピー」が入ってしまいました……。
失礼いたしました……。
アリガトゴザイマス
次回以降気をつけます
依頼も出しておきました
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