奏「貴女と」 (16)

奏「ごめんなさい、待たせたわね」

文香「いえ…大丈夫です。私も今来たところですから…」

奏「の割には、冷たいわね」ギュッ

文香「…冷え性ですので」

奏「…頑固ね」

文香「…なんのことだかわかりません」フフッ

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奏「先にお昼にしましょうか、混みだすと面倒だし」

文香「そうですね」

奏「なにか食べたいものはあるかしら」

文香「特には……あっ」

奏「?」

文香「さぶうぇいが食べたいです」

奏「ふふっ。変な発音」

文香「///」

奏「なんでサブウェイなの?」

文香「周子ちゃんがこの前話していたので…」

奏「あの子最近そういうのばっかりね…。じゃあそれにしましょうか」

文香「意外と大きいですね…」

奏「そうね」パクッ

文香「…」ガブッ

文香「…」モキュモキュモキュ

奏(ハムスターみたい)モグモグ

文香「ぉいひいれす」

奏「飲み込んでから喋りなさい」

文香「失礼」フキフキ

奏「うっ…寒っ」

文香「一気に冷え込んできましたね…」

奏「そろそろコート買わないとダメかしらね」

文香「そうですね…少し、肌寒いです」

奏「ね、ついでに見にいきましょうよ」フフッ

文香「?わかりました」

奏「これはどう?」

文香「えっ…ちょっと派手すぎるんじゃ…」

奏「大丈夫大丈夫。せっかく綺麗なんだから、着飾らなきゃ勿体無いわよ」

文香「///」

奏「はいはい、試着室へごあんな~い」

文香「ど、どうでしょうか…?」

奏「…」

文香「や、やっぱり…似合ってないでしょうか?」

奏「いえ、ごめんなさい。ちょっと自分のセンスに惚れ惚れしてたの」

文香「そ、そうですか…」ホッ

奏「でも素材が良いと本当に何着せても似合うわよね、ちょっと嫉妬しちゃうわ」

文香「…褒めすぎです///」カァァ

奏「ねぇ、次はこれ着てみない?絶対似合うと思うのよ」

文香「えっ」

奏「ほら、早く早く」

文香「ちょ、ちょっと待ってくださ……」

文香「ひどい目にあいました…」ムスッ

奏「まぁまぁいいじゃない。どれも似合ってたわよ♪」

文香「…そういう問題じゃありません」ムゥ

奏「…本当にどんな顔しててもカワイイわね」

文香「っ//…誤魔化されませんよ」

奏「嘘じゃないわよ、本当。食べちゃいたいぐらい」

文香「///…奏さんのスケベ」プイッ

奏「」ゾクッ

文香「あっ…もうそろそろ時間ですよ」

奏「っ!そうね、行きましょうか」

奏「早めに予約しておいてよかったわね、もう満席みたい」

文香「そうですね、公開初日ですし…」

奏「映画が見たいなんて言われた時は驚いたわ」

文香「普段はあんまり見ないんですが、好きな作品だったので…」

奏「ふふっ、楽しみにしてるわ」

文香「きっと、お目に叶うと思います」
ニコッ

文香「…!」キラキラ

奏(子供みたいね)フフッ

文香「///」カァ

奏(本当に初心ね…)


文香「っ…」グスッ

奏(意外と涙脆いのかしら)

文香「どうでしたか?」

奏「面白かったわ。普段見るのは洋画だけれど…たまには邦画もイイわね」

文香「ふふっ、それはよかったです。…今度は奏さんの好きな映画も一緒に見たいです」

奏「…そうね、今度借りてきましょうか」

文香「はい」フフッ

奏「さて、どこで食べましょうか」

文香「お昼は私が決めたので…今度は奏さんが決めて下さい」

奏「ならハンバーグにしましょうか」

文香「いいですね」

文香「でも、少し意外です。あまりイメージがないというか…」

奏「私だってハンバーグぐらい食べるわ。それに…」

奏「この近くに周子が美味しいって言ってた店があるのよ」フフッ

文香「!…それは間違いないと思います」フフッ

文香「美味しかったですね」

奏「やっぱり間違いなかったわね」

文香「もう、真っ暗ですね…」

奏「日が落ちるのも早くなってきたわね」

文香「………」ギュッ

奏「…どうしたの?」

文香「まだ、帰りたく…ないです」

奏「ご両親が心配するんじゃない?」

文香「意地悪しないでください…」ギュウ

奏「…ふふっ、ごめんなさい。私も、返す気なんてないわ」ギュッ

文香「奏さん…」

奏「行きましょうか」

文香「はい…!」

ねぇ、文香

はい

好きよ

…私もです

キスしていいかしら

そんなこと、聞かないでください…

そうね…


おわり


深夜テンションってやべー

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