輿水幸子「カワイイボクとショッピング!」 (20)


幸子「……遅いです!せっかくのショッピングなのにこのボクを待たせるだなんて!」

P「おーい幸子―」

幸子「あ!Pさんこっちです!」

P「おーすまんすまん。遅れっちゃったよ」

幸子「んもー!女の子を待たせる時点で言語道断だというのに!なってませんよ!」

P「いやね?出かける直前に食べたチーズトーストが美味しくて」

幸子「何をのんびり食事を楽しんでるんですか!」

P「まあまあ。そんなに食べたかったのか……今度作ってやろう」

幸子「そうじゃありません!」

P「というか待ち合わせ時間ぴったりじゃないか。セーフってことに……」

幸子「なりませんよ!」

P「ははは。カワイイやつめ」

幸子「ハッ……大切なことを忘れていました!そうです!このボクが!カワイイということ!……あれ?Pさん?」

P「はやくいこーよー」スタスタ

幸子「あっ!待って!待ってくださいってばー!」



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P「さて!今日はでっかい仕事のごほうびだ!何でも買ってやるぞ!」

幸子「フフーン!カワイイボクにごほうびを上げられるなんてPさんはなんて幸せ者なんでしょう!」

P「……」

幸子「?」フフーン












幸子「いたたたたたた無言で頭掴まないでください!いだだだだ!ごめんなさい!はい!ごほーび嬉しいです!やったー!」

P「わかればよろしい!さ、何でもいいぞ!」

幸子「まったくPさんときたらカワイイボクにアイアンクローするなんて……」ブツブツ

P「幸子?」

幸子「Pさんはもっとボクを大事に扱うべきです!いえ!扱わなければいけません!!」

P「大事にしてるじゃん。買い物来たじゃん」

幸子「甘いです!ぜんっぜん足りませんよ!でも今日はショッピングです!はりきっていきましょう!」

P「おう!覚悟しろよ!徹底的にやってやる!」

幸子「フフーン!言いましたね?徹底的にカワイくなってあげます!」


・・・・・・

P「おっ、この服どうだ?幸子にぴったりだ」

幸子「いいですね!でも……」

P「ありゃ、気に入らない?」

幸子「もしこれを着てしまったら……」

P「着てしまったら……?」ゴクリ


幸子「ボクのカワイイリミッターが外れてしまいます……!」

P「はい一点お買い上げー!」

店員「ありがとうございまーす!」



P「次いくぞ!」

幸子「はい!」




P「あっ!幸子みろ!大変だ!」

幸子「ど、どうしたんですか!?」

P「この靴だ!可愛らしいと思わないか!?」

幸子「Pさんっ……!このボクが足元までカワイくなってしまったらもう無敵ですよ……!」

P「いける!お願いします!」

店員「ありがとうございまーす!」



P「次だァ!ガンガンいくぞォ!」

幸子「はい!」


P「スカート!」

幸子「カワイイだけじゃなくって足を見せてセクシーも演出できるボク!ああっ!なんてカワイイんでしょう!」

P「帽子!」

幸子「あえて目線を隠すスタイル……でも魅力を隠しきれないボク、カワイイ!」

P「ラフめにいってみよう!パーカー!」

幸子「あまり着ませんけど嫌いなわけじゃありませんよ?むしろ動きやすくて好きです!」

P「考えてみろ。止まっててもカワイイのによしんば動いたとしたら……!?」

幸子「……!?」

幸子「それはとてもカワイイことになってしまいます!!!」

P「店員さァァん!!」

店員「ありがとうございまーす!」

ツギイクゾォ!

ハイ!

・・・・・・


P「ふー、色々買ったな!」

幸子「はい!どれもこれもボクのカワイさを引き出してくれるものばっかりです!」

P「幸子の潜在的カワイイを?」

幸子「はい!でもボクのカワイさといったらすぐにあふれ出てきてしまいます!何といってもボクですから!」

P「なるほどね…… いっぱい買ったしそろそろ行こうか!」

幸子「そうですね!一休みしたところで!」

P「よしきた。えーっと車のキーはっと……」

幸子「はい!行きましょうか!」













幸子「第二ラウンドです!」




P「…………………………えっ?」



幸子「あっ!このネックレス、カワイイと思いませんか?」

P「いや幸子のほうがカワイイよ?それ無くてもいいくらいカワイイ。そうだよ。うん」

幸子「フフーン!わかってるじゃないですか!」

P「だろ?だからそれ置いてね?」

幸子「店員さーん!」

店員「はい!ありがとうございまーす!」

P「ねえ聞いてる?」

幸子「次行きますよ!」

P「幸子?」


幸子「見てくださいPさん!素敵なコートがあります!」

P「うんそうだね。とっても素敵だと思う。だけどコートはまだ早いんじゃないかなー?」

幸子「はぁー……そういうところダメですね!先を見据えて考えなきゃダメですよ!」

P「そうは言ってもね?これ値段のとこ見てほしいんだけど……」

幸子「店員さぁーん!」

店員「ありがとうございまーす!」

P「あれぇ?」

幸子「次です!」

P「あっれぇ?」


幸子「珍しいですね!まだ水着が置いてありますよ!」

P「これはいくらなんでも要らないだろー。もう泳がないだろー。なー?」

幸子「甘いです!ボクは人気アイドルですよ?グラビア撮影があります!」

P「いやそれ衣装ってことで事務所が用意できるんだけどなー」

幸子「あと変な仕事で海とかに突き落とされるにしたって少しでもカワイイ水着がいいです」

P「それはごめん」

店員「でしたらこちらがキュートさと利便性を兼ね備えたもので……」

P「店員さァん!?」

幸子「それください!」

P「あの、カードでいいですか?」


幸子「次です!!」

P「ま、まだ行くの!?」


幸子「イヤリング!」

P「カワイイけどさ!幸子ってこういうのあんまりつけないんじゃない!?ねえ!?」

幸子「パンクなベルト!」

P「輝子とか美玲とかとまた来て買いなよ!あいつらもそのほうが喜ぶって!……二人へおみやげ?優しいね幸子!!」

幸子「ゴシックホラーなドレス!」

P「なんでここまできてちょっと腰引けてるの!?店の雰囲気が怖いの!?じゃここはスルーでいいじゃん!!「恐怖に打ち克つボクもカワイイですね!」って……ああ入ってった……いや違うよ待って!小梅のおみやげすごすぎない!?」

幸子「クレープ!」

P「おいしい」

ツギデス!

アアアアア、カードザンダカァァァァァ

・・・・・・


幸子「ふぅ!ざっとこんなものですかね!」

P「そうだね……」

幸子「いやー!これだけのアイテム!今からみんなにお披露目するのが楽しみですよ!」

P「そうだね……」

幸子「カワイイボクのカワイさを徹底的に引き出すにはこれくらい必要です!ああっ!極限までカワイイボク……いったいどうなるんでしょうか?」

P「フルアーマー幸子か……これじゃまるで小ばy」

幸子「一度に全部着ませんよ!!」

P「とにかく……今日は帰ろう……」

幸子「あっ、帰りにごはん食べていきましょう!」

P「」ゲッファァ


・・・・・・

幸子「フフーン!カワイイボクのカワイイボクによるみなさんのためのファッションショーですよ!」

小梅「わー」パチパチ
輝子「フヒー」パチパチ
乃々「わー」パチパチ
美玲「わー」パチパチ

幸子「まずはこの服からいきましょうか!」

小梅「カワイイ……」

輝子「ああっ……カワイイまぶしい……!」

乃々「ぐああああ」

美玲「いかん!カワイイオーラで乃々がやられた!」

カワイイ カワイイ フフーン!


P「……」

ちひろ「ずいぶん色々買ってきたんですね」

P「……俺は、幸子のカワイイ姿が見れて満足ですよ」

ちひろ「そうですね。幸子ちゃんとってもカワイイです」

P「俺もそう思います」

ちひろ「で、この領収書はなんですか?」

P「カワイイ幸子をよりカワイイものにするためにかかった品物代です」

ちひろ「で?」

P「幸子がカワイくなるということは仕事につながります。事務所のためになります」

ちひろ「はい」

P「……事務所の貢献になるからどうにか経費で……」

ちひろ「ケッ」ビリッ

P「」










幸子「カワイイって……なんて罪なことなんでしょう!」

おしまい

限定幸子が来てくれたのでこうなりました。

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