ちひろ「正直、向いてないと思います…」
P「…ついに来ましたか」
P「クビ、ですよね?」
ちひろ「えっ」
P「分かっています。自分がどうしようもない無能だということを」
ちひろ「ちょっ、そういうことじゃなくてっ!」
P「彼女たちの輝く姿をずっと見守っていたかった」
P「でも、ちひろさんに言われたらしょうがないですね」ガタッ
ちひろ「ち、違います!プロデューサーさんは無能なんかじゃありません!!!」
P「っ…」
ちひろ「すみません。私の言い方がまずかったですね」
ちひろ「…どうして、プロデューサーなんていう裏方をやっているんですか?」
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P「ん?」
ちひろ「向いてないなんて言ってごめんなさい。あなたのプロデューサーとしての腕は素晴らしいです」
ちひろ「現に多くのアイドルたちがプロデューサーさんのおかげで結果を出しています。これは、紛れもない事実です」
ちひろ「それでも私は…プロデューサーさんはもっと輝く舞台で活躍するべきだと思っているんです!」
P「??」
ちひろ「はぁ…全然分かってないですね」
P「すみません。自分ちょっとアホかもしれないです」
ちひろ「知っています」
P「ワロタ」
ちひろ「…プロデューサーさん」
P「はい」
ちひろ「あなた、いくらなんでも顔が整いすぎなんですよ!」
P「っ!」
ちひろ「スタイル良すぎです!仕事出来過ぎです!」
P「ちょっ」
ちひろ「…それに優しすぎです…カッコよすぎです」
ちひろ「なんで…なんでプロデューサーなんですか…」
P「え、あの、なんかすみません」
ちひろ「俳優とかいいじゃないですか!私ずっと応援しますよ!」
P「俳優かぁ…儲かります?俳優って」
ちひろ「成功すれば儲かりますよ!」
P「なるほど…」
P「自分で聞いといてあれですけどお金とか興味ないですね」
ちひろ「えぇ!?じゃあなんで聞いたんですか…」
P「はっはっはっ!」
ちひろ「でも、真剣に考えてみてくださいよ」
ちひろ「プロデューサーさんなら絶対…」
P「…でも俳優になったら」
P「ちひろさんと一緒に仕事できないじゃないですか」
ちひろ「えっ…」
P「そんなの寂しすぎですよ」
P「ね、ちひろさん」ニコッ
ちひろ「っ…か、からかってるんですか!!」カァァ
P「やだなぁ、辛くないですよ」
ちひろ「そんなこと言ってません!」
P「…裏方でもいいんですよ」
P「彼女たちが笑顔で輝いている姿を見たい。ただ、それだけなんです」
P「だから自分はこの仕事をやめたくはありません」
P「クビになるまでは、ですけどね」
ちひろ「プロデューサーさん…」
P「まあ、俺も女の子好きなただの変態なんですよ」
ちひろ「ふふっ…ほんと、大好きなんですね」
ちひろ「…けど、気をつけてくださいね」
P「えっ?」
ちひろ「プロデューサーさんの彼女たちに対する態度」
ちひろ「一歩間違えたら…本当にクビになっちゃいますよ?」
ちひろ「あなたは、とてつもなく危ない橋を渡っているんですよ」
P「え?橋なんて渡っていませんが」
P「めっちゃ座っておりますが!」ビシィ
ちひろ「…プロデューサーさんって本当にアホなんですね」
P「ふむ、よく言われますね」
ガチャッ
P「おっ」
渋谷凛「おはよう、プロデューサー」
P「おはよう、凛」
ちひろ「おはようございます、凛ちゃん」
凛「ちひろさんもおはよう」
凛「…私が一番?」
P「そうだな」
凛「…そっか」
ちひろ「…」
凛「さっき大きな声でなんか喋ってたけど、なに?」
P「ああ、俺が俳優になるっていう話だよ」
凛「はぁ!?」
凛「ぜ、絶対だめ!!似合わない!!」
P「むむっ…結構いけると思ったのに」
ちひろ「ふふっ、私が冗談で言っただけですよ」
凛「プロデューサーはバカだから俳優なんて無理だよ」
P「えっ、バカだと俳優になれないの?」
凛「当たり前じゃん」
P「ちひろさん、自分俳優無理そうです」
ちひろ「あはは…」
凛「プロデューサーはね」
凛「ずぅーと私だけを見てればいいの」
凛「他のことやってる場合じゃないでしょ?」
P「まあ俺はプロデューサーだからな」
P「俳優なんて元からやる気ないよ」
凛「…ねえ」
P「ん?」
凛「いつまでプロデューサー続けるつもりなの?」
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