――ハッピーデストロイ346プロ――

未央「ま、まあいいや。それで、今日は何か用事でもあったの？」

藍子「そうなんです！」ﾊﾟﾝｯ

未央「おっ、なになに？」ﾌﾑﾌﾑ

藍子「何もないんです！」

未央(頭も胸も更地か、この子)

藍子「こらこら」ﾊﾟﾝｯ

未央「痛いなっ！　急に叩くのやめて！？」

藍子「嘘ですよ。ちゃーんと、用事ありますからね」ﾌﾌﾝ

未央「お～、やっと本題に入れる」

藍子「未央ちゃんは、LiPPSって知ってますか？」

未央「え？　うん、知ってるよ。結構、今キてるよね。かっこいいしさ！」

藍子「あのユニット解散したみたいですよ」

未央「うぇえええ！？　なんで！？」

藍子「原因は、メンバー間のいざこざらしいですけど……」

未央「プロジェクトクローネきっての有望株だったのに、残念だなあ……」

藍子「はい……」

未央「でも、メンバー間のいざこざってなんだろう？」

藍子「なんでも、周子ちゃんがボンレスハムになったのと、レイジーレイジーの二人が壊れたのと、美嘉ちゃんが幼児退行しちゃったのが原因らしいですね」


未央(なにそれ)

未央「思ってたよりヤバくて自分でもびっくりしてるよ」

藍子「はい……、でもまた復帰する可能性もあるみたいで」

未央「あ、そうなんだ！　良かった～」

藍子「ユニット名はLIPPSになるらしいですよ」

未央(ラルクアンシェル……？)

ｶﾞﾁｬｯ


未央「あれ、こんな時間に誰だろ？」

アナスタシア「……」ﾃｸﾃｸ

藍子「あ、アーニャちゃんですね～」ﾆｺﾆｺ


アナスタシア「ハ～イ、コンチハ～、ゲンキシテル？」


未央「アーニャ日本語下手になってない！？」

アナスタシア「ダ～、ミオ、ドウカシマシタカ？」

未央「アーニャの日本語能力の下落っぷりに驚いてるんだよ」

アナスタシア「ソンナコトナイデ～ス」ﾆｪｯﾄﾆｪｯﾄ

未央「その効果音何なの」

藍子「え？　未央ちゃんは出せませんか？」ﾆｪｯﾄﾆｪｯﾄ

未央「なんで、あいちゃんは出せてるの！？」

アナスタシア「ダー、ミオハ、ザコ、デスネ？」

未央「どこで覚えた、その日本語」

アナスタシア「ツーカ、LINEヤッテル？」ﾎﾟﾁﾎﾟﾁ

未央(出会い厨……？)

藍子「すいませんが、ID教えるのはちょっと……」

アナスタシア「ダイジョーブ、サキッチョダケデスヨ」

未央(何言ってんだこの子)

藍子「すいません、やっぱりやめておきます……」

アナスタシア「ニェェエエエエエエエット！！」ｶﾞﾂﾝｶﾞﾂﾝ

未央「うっさいな！　なんなのさっきから！」

アナスタシア「サイキンノワカモノ、ガードカタイ、デスネ？」

未央「アーニャのなりふり構わない感じに驚いてるんだよ、きっと」

アナスタシア「ソーデスカ？」

未央「もっと柔らかくいかないと、連絡先聞きたいならさ」

アナスタシア「ナルホド、ハヨオシエロ」

未央「その態度だよ！　いい加減気づいて！」

藍子「まあまあ、未央ちゃん」

未央「そ、そうだね。……ごほん、じゃあ私の言った言葉を繰り返してね？」

アナスタシア「ダー、ワカリマシタ」ｺｸﾘ

未央「あのー、あいちゃん？」

アナスタシア「アノー、アイチャン？」

藍子「は～い」

未央「もし、良かったらで、いいんだけど……私と連絡先交換してくれない？」ﾃﾍﾍ

アナスタシア「モット、ヨガッテモエエンヤゾ？」ﾃﾞﾍﾍ

未央「話聞けよ！」

藍子「そ、そんな……」ﾎﾟｯ

未央(くそ～かわいいな、ちくしょう！)

アナスタシア「ミオハ、オシエルノ、ヘタデスネ」

未央「教わる側に問題があると思うんだけど」

アナスタシア「モウ、コンナヘヤニ、イテラレルカ！　サキニ、ネルゾ！」


ﾊﾞﾀﾝ


未央(なんだったんだ)

藍子「アーニャちゃん、なんだか死にそうですね」

未央「あいちゃんって時々、冷静になるときあるよね」

ｶﾞﾁｬｯ


未央「と、思ったらまた誰か来たよ……」

杏「ん？　なんだ、先客いるじゃん」

かな子「あれー？　ホントだ～」

智絵里「お、お邪魔します……」ｺｿｺｿ

未央(あ、すごくまともなメンバーが来てくれた)

杏「二人して何してるの？　こんなところでさ」

藍子「え～っと、そうですね。ちょっと猥談を」ｱｾｱｾ

未央「あいちゃん！？　急にどうしたの！？」

智絵里「ひ、卑猥な話……？」

未央「ちえりん、むっつりスケベな顔になってるよ」

かな子「どっさりスフレ？」

未央「耳おかしいな君は」

未央「……CIのみんなは、なにか用事でもあったの？」

杏「あ～、智絵里ちゃんがお茶会しよって言ったからさ」

智絵里「えへへ、今日はマカロンです……」

かな子「たくさん食べようね」

藍子「カロリー摂取なら、牛脂の方が良いんじゃないですか？」

未央(なんだその理論)

智絵里「良かったらみなさんもどうですか……？」

未央「え！　いいの！？　食べたい！」

藍子「がっつくなんて醜いですよ、未央ちゃん」

未央「もっと言葉選ぼうよ、あいちゃん」

智絵里「あっ……」ｶﾞｻｺﾞｿ

杏「ん？　どうかしたの？」

智絵里「マカロンと間違えて、モナカ買ってきちゃった……」

藍子「緒方ァ！！！」ﾊﾞｱﾝ

未央「あいちゃん！？」

未央(というか、そのツッコミは確実にアウトな奴だ！)

藍子「智絵里ちゃん、良くないよそういうのって」

未央(他人様のツッコミ使うのも良くないと思うよ)

かな子「モナカァ！！！」ｶﾞﾂｶﾞﾂ

未央「急にどうした！？」

(そなたぁ……)

未央(どこからか声が……？)

杏「まあ、いいじゃん。たまには和菓子もさ」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

智絵里「杏ちゃん……」

杏「こうやってみんなで食べたら、なんでも美味しいしさー」

未央(天使かな？)

―1時間後―


未央「ふぅ～、お腹いっぱいだ～」

藍子「未央ちゃん、お腹が一杯みたいですね。良かったら浣腸しますか？」

未央「嫌だよ！　どこから出てくるの、その発想！？」

杏「……それじゃあ、杏たちはもう行くから～」

智絵里「し、失礼しました……」ｱｾｱｾ

かな子「お邪魔しました～」ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ


未央(かな子ちゃんの新陳代謝すごいな)

ﾊﾞﾀﾝ


未央「……」

藍子「また、二人っきりですね」

未央「今日は、なんだか疲れちゃったよ……」ｸﾞｯﾀﾘ

藍子「……」

未央「あいちゃん？」

藍子「膝枕……使いますか？」ﾁﾗｯ

未央「え……？」

藍子「未央ちゃんの髪の毛、撫でたいんです」

未央「あいちゃん……」ｷｭﾝ


――二人の仲はきっとミツボシ……！



おわり