レナ「そうじゃなくて」

ちひろ「何ですかもう……」

レナ「私はギャンブルがしたいの！　ギャーンーブールー！」

ちひろ「ダメですよ小さい子だっているんですから」

レナ「いいじゃない。要はお金賭けなきゃいいんでしょ？」

ちひろ「金賭けないって何が楽しいんですか」

レナ「そういう所貴方らしいわよね」

ちひろ「そもそもそんな設備ありませんし。トランプ？　自前？　相手は？」

レナ「イヤね。道具が無くたって出来るのよ賭けは」

レナ「それに私はディーラー。ギャンブルを開きたいって言ってんの」

ちひろ「まあ……そういうことなら協力くらいしますが……」

レナ「ん！　それじゃあチップの用意よろしく！　ほら、なんか緑色のバッジが箱詰めになってたでしょ？　アレでいいから」

――――――――

――――――


Ｐ「っ、あぁぁ～～～～～～！　疲れた！！」ｺﾞｷｺﾞｷ

Ｐ「よし！　結構片付いたし、仮眠くらいとったって構わないだろ」

Ｐ「仮眠室は……っと」

ｶﾞﾁｬ


茄子「いらっしゃいませ～プロデューサー♪」

響子「お膝、空いてますよっ♪」ﾎﾟﾌﾎﾟﾌ

美優「だ、誰でもいいですよ？　どうしますか……？」

別室


レナ「鷹富士茄子！　五十嵐響子！　三船美優！」

レナ「Ｐさんは誰の膝枕を選ぶでしょーかッ！　さあ張った張った！」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ



ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ･･･



みく「何これ」

レナ「あら、みくちゃんも参加する？　チップはちひろさんから受け取ってね」

みく「何これ」

レナ「だからー、ギャンブルよ、ギャンブル。大丈夫、お金は賭けないから」

みく「えぇ……っていうか一杯人いるんだけど……」

レナ「そりゃあ勝者には一応賞品あるからね」

みく「賞品？」

レナ「そう。以前私があるツテから貰ったペア旅行券」

みく「やらせていただきますにゃ」

レナ「正直者ね」

レナ「ちなみに今倍率こんな感じね」

みく「どれどれ……って全員同率にゃ」

レナ「綺麗に割れてるわね。スリルに欠けるけど」



モニター

～～～～～～～～～～


Ｐ「！？　！？」ｵﾛｵﾛ



～～～～～～～～～～


みく「Ｐチャンものごっつい狼狽えてるにゃあ……」

レナ「究極の選択だもの」

レナ「制限時間はあと10分。Ｐさんの理性が勝つ可能性もあるし、選ばないって選択肢もＯＫ」

みく「そっちに賭けることも出来るの？」

レナ「大穴ね。あのＰさんのことだから」

みく「まあ誰か必ず選ぶかあ……」

レナ「ま、お好きにどうぞ。まだ時間はあるから」

みく「ちょっと考えるにゃ……」

みく「うーん……」ﾁﾗ


モニター

～～～～～～～～～～～～


茄子「さあさあ～♪」ﾎﾟﾌﾎﾟﾌ

響子「さあさあ！」ﾎﾟﾌﾎﾟﾌ

美優「ど、どうぞ？」ﾎﾟﾌﾎﾟﾌ


Ｐ「何これ！？　どうすんの！？　どうすんのよ！？」ｵﾛｵﾛ


～～～～～～～～～～～～


みく「うわ、懐かしのＣＭみたいになってるにゃ……」

レナ「ちなみにあの三人の内の選ばれた子にも別途報酬が用意されるから全員全力よ」

みく「にゃあ……」

レナ「まあそろそろ動きがあるかもね」

みく「動き？」

レナ「そ、このままじゃ埒があかないもの」

――――


Ｐ(なんだこりゃあ……天国？　俺過労で死んじまったか……？)

茄子「現実ですよー」

Ｐ「当たり前のように心を読むんじゃありません」

茄子「なので、選べるのは一人だけです」

Ｐ「な……！？」

茄子「Ｐさんは一人ですからねー♪　あ、そうだ！」



茄子「私を選んでくれたら、ナデナデも付けちゃいます♪」

響子「！？」

美優「！？」

――――――


モニター
～～～～～～～～～～

Ｐ「！！？」

～～～～～～～～～～


ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ


レナ「あららオッズが一気に」

みく「え！？　ああいうのアリなの！？」

レナ「いいわねえ、やっと駆け引きが始まった」

ほたる「なでなで付き……そんなオプションまで付いてくるなんて、向こうどれだけの幸運が続くことか……」

みく「うわ！　ほたるチャン！？」

ほたる「あ、私は賭けてないので大丈夫ですよ。全部逆張りすれば済む話になっちゃうから……」

みく「その話も気になるけども」

ほたる「茄子さんのなでなでって凄いんですよね……。私でさえ無事故無災害が1日続くんだから……」

みく「1日て……いや、凄いことなのかもしれないけど」

ほたる「まあ参考程度に……影響が出てはよくないので」ﾍﾟｺﾘ

みく「うーん……」

――――


響子「じゃ、じゃあ私は子守歌を付けちゃいます！」ｷｯ

美優「ええっ！？　えっと、それじゃあ私は……耳掃除を」ｵｽﾞ･･



――――

ｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜｻﾞﾜ


レナ「あらあら、倍率が目まぐるしく変わる」


小梅「こ、これは凄いことになったね……」ﾆｭ

あい「そうかな？　私としては答えが決まったようなものだと思うが」ﾆｭ

みく「解説役が次々と」

小梅「あ、みくさん……」

みく「と、とりあえず小梅ちゃんの話から聞いてみるにゃ」

小梅「響子さんの声がどういう力を持つか……知ってるよね？」

みく「声？　あぁ……」

小梅「時々……私達も、声優のお仕事もらうけど……」

小梅「響子さんの評判……いろいろなところで、聞いてる……よ？」

みく「たしかに……声優のお仕事たくさん貰ってるにゃ」

小梅「響子さんが……耳元で子守歌……」

小梅「全力、出したら……どうなると思う……？」

みく「……」ｺﾞｸ

小梅「耳……溶ける」

みく「溶けるんだ」

小梅「溶ける……もしかしたら、脳まで……えへ」ｴﾍﾍ･･･

みく「え、そんな物理的に溶けるの？」

小梅「……？」

みく「そんな『違うの？』みたいな顔されても」

小梅「響子さんの声なら……」

みく「ま、まあその威力に関しては参考にしておくにゃ……」

あい「美優さんを侮ってはいけない」ｽﾞｲ

みく「グイグイ来るにゃあ……」

あい「美優さんの膝枕は凄いぞ。あれには舌を巻く」

みく「分かった、分かったにゃ」

あい「まず頭痛がすぐ治る」

みく「想像以上」

あい「実は私……酒には弱くてね」ﾌｯ

みく「有名にゃ」

あい「やはり返杯は断れなくてね。マナーというものがあるから飲まざるを得ない時があるのだが、すぐに二日酔いになってしまうんだ」

あい「そんな時には美優さんの膝だよ」

みく「バファリンみたいな」

あい「実際半分が優しさで出来ているようなものだろう？」

あい「それだけじゃないぞ」

みく「まだあった」

あい「彼女の膝にはまだまだ実績がある」

みく「なんでそんなヒントくれるの……？」

あい「地方ロケ前日の薫を1分で寝かしつけた」

みく「すげえ」

みく「すげえけども」

あい「是非とも参考にしたまえ」

レナ「あら、みくちゃん。もう時間無いわよ？」

みく「ええ！？　えっと、えっと……」

その後も賭けは続いた……


――――

○白菊ほたる(半泣き)VS岡崎泰葉(ハイライトオフ)　先に声をかけるのは

ほたる「…………」ﾌﾟﾙﾌﾟﾙ･･･

泰葉「」ｽﾞｰﾝ･･･

Ｐ「！？　！？」ｵﾛｵﾛｵﾛｵﾛ

――――

○白菊ほたるVS道明寺歌鈴　おつかいダービー

ほたる「えっと、牛乳と卵と……あれ？　破れてる……」ﾃｸﾃｸ

歌鈴「た、卵はＯＫ……ひゃあっ！？」ｽﾞﾙｯ

――――

○十時愛梨VS白菊ほたる　放送事故ダービー

愛梨「暑いですね～」ﾇｷﾞｯ

～～～～～～

司会「ｸﾞﾌｩｯ！　腹が……」

ほたる「！？」

――――


みく「ほたるチャンの問題多くない！？」

レナ「彼女不利過ぎるんだもの」

そして……


レナ「っと、ハイ。おめでとうヘレン」

ヘレン「旅行券……世界一周ね」


ﾜｰﾜｰﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ･･･


みく「何故！？！？！？」


レナ「一カ所だけね」

ヘレン「shit」



完