彡(ﾟ)(ﾟ)「名前書くか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「さすがに名前書いとったら少しくらいはパクラーに対する牽制にもなるやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「そうと決まったら早速この誰のかもわからん傘に名前をっと」

彡(ﾟ)(ﾟ)「幼稚園の頃使ってた名前シールがこんなところで役に立つとはなぁ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……よし、これでもう盗まれんやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ちょうど明日は雨や。早速これ持っていくで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんで盗まれるんや？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「柄のところにでっかくワイの名前書いたシール貼っとったやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「アレか。傘パクるような奴には少しの良心も残ってないっちゅーことか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「クズどもが」

彡(ﾟ)(ﾟ)「しゃーない。次の手考えよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「今日はこの傘パクって帰ろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ん……？なんか柄のところに『原住民』って書いたシール貼ってあるで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ま、どうでもいいわ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「盗まれにくいところに置くか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「パクラーにとってはどの傘を盗んでもええわけで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「だったら真っ先に狙われんのは靴箱から一番近いところにある傘や」

彡(ﾟ)(ﾟ)「逆に一番狙われにくいのは奥の方にある傘。人の傘パクるときに、わざわざ奥の方の傘パクろうとは思わへんもんな」

彡(^)(^)「よっしゃ！そうと決まったら明日早速実践するで！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんでないねん」

彡(ﾟ)(ﾟ)「確かにワイは傘立ての奥の方に置いたぞ。それでなんで盗られんねん」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんや？ワイへのあてつけか？そんなにワイを困らせたいんか？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ホンマ腹立つわぁ。どこの誰かは知らんけど。全員殺してやろうかホンマ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……しゃーない。今日も他のやつの傘借りるしかあらへんな」

彡(ﾟ)(ﾟ)「仕返しや。奥の方にある傘取ったろ！」


(´・ω・｀)「良かったぁ、ぼくの傘見つかっで」

(´・ω・｀)「誰かが間違って持って帰ってたのかな？シールもそのままだったし」

(´・ω・｀)「傘立ての奥の方まで探してよかったよ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「盗まれにくい柄の傘使うか」

彡(ﾟ)(ﾟ)「この手はあんま取りたくなかったけど、苦肉の策や」

彡(ﾟ)(ﾟ)「今までワイの傘が盗まれてきたのはワイのがシンプルなビニ傘やったからや」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ディ●ニーみたいなファンシー柄の傘やったら誰も取りたがらへんやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「そうと決まれば早速買いに行くで！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「な ん で 盗 ま れ ん の」

彡(ﾟ)(ﾟ)「わざわざメイトまでいってプリキュアの傘買ってきたんやで！？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「朝も奇異な目線浴びせられながらもそれさして登校したんやで！？」

彡(ﾟ)(ﾟ)「なんでそこまでしたのにとられんねん！意味わからんわ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「何円したと思ってんじゃ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……クソッ！あー最悪の気分やわ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「おっまどマギの傘あるやんけ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「しかもほむらとか俺得。ラッキー、今日はこれ持って帰ろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「最終手段使うわ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「傘ん中に液体のり仕込む」

彡(ﾟ)(ﾟ)「もはや傘盗まれないようにする方法やなくなったけど」

彡(ﾟ)(ﾟ)「これでパクラー見つけることはできるやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「見てろや毎回毎回ワイの傘盗んでくクソ野郎ども」

彡(ﾟ)(ﾟ)「今日こそ正体突き止めたるで」

彡(^)(^)「さ〜て、誰がかかってるかな〜」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あっ……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……………」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……これはノーカン。だってしゃあないやん。元はといえば傘パクるやつが悪いんやろ」

彡(ﾟ)(ﾟ)「ワイは悪くない」

彡(ﾟ)(ﾟ)「こいつはこのままトラップとして機能してもらうとして、ワイは他の傘使わせてもらうで」

彡(ﾟ)(ﾟ)「誰や穴開けたビニール傘を置き傘してたやつ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「気付いたらびしょびしょなってるやんけ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「発想小学生レベルか！ふざけんな！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「舐めくさりやがって〜〜〜」

彡(ﾟ)(ﾟ)「殺す！殺す！殺す！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「次はおもちゃの虫入れたろ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「さすがに今度は誰かかかるやろ！」

彡(ﾟ)(ﾟ)「あっ……でも」

彡(ﾟ)(ﾟ)「もう家に傘ない……」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……明日も、雨か」

彡(ﾟ)(ﾟ)「…………」

彡(ﾟ)(ﾟ)「……折畳み使お」


終