クチャラー「クチャックチャックチャクチャックチャッ」 (21)


―クチャラーの自宅―

クチャラー「…………」ムクッ

クチャラー「クチャ~……」

クチャラー「クッチャクッチャクッチャ……」スタスタ


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クチャラー「クチャクチャク」

母「行ってらっしゃい」

クチャラー「クチャチャ~!」スタスタ

母「しっかり勉強してくるのよ~」


―通学路―

友人「おっす!」

クチャラー「クチャチャックチャ!」

女「おはよ~!」

クチャラー「クチャクッチャクチャ!」

友人「あ~あ、今日はこないだのテスト返ってくるだろうな。イヤだなぁ」

クチャラー「クッチャクッチャ!」

友人「ちぇっ、お前はいいよな。勉強できるから」


―学校―

教師「え~、ではさっそくこの間のテストを返却する」



えぇ~……



教師「クチャラー、よくやったな」スッ

クチャラー「クチャチャッ!」


友人「おい、お前何点だった?」

クチャラー「クッチャ」スッ

友人「95点!? 流石だな、おい」

女「あたしは88点だったわ。やっぱり敵わないな~」

友人「へっ、優等生どもが。俺なんて45点だぜ……」クシャッ

友人「なぁ、今度勉強教えてくれよ」

クチャラー「クチャックチャク」ニコッ

友人「ありがとよ、持つべき者は頭のいい友達、だな」


教師「……さて、この問題が分かる者、いるか? ちょっと難しいぞ」

クチャラー「クチャッ」サッ

教師「お、クチャラー、答えてみろ」

クチャラー「クチャチャックチャクチャ」

教師「正解だ」



おぉ~……


クチャラー「クチャックチャックチャ」

同級生A「クチャラーってホント頭いいよな。大学はどこ狙ってんの?」

クチャラー「クチャチャクチャ」

同級生B「えぇ~、お前ならもっと上狙えるんじゃね?」

クチャラー「クッチャクッチャクチャックチャ」

同級生C「そうかぁ~? ま、行きたい学部があるのなら、仕方ないけどさ」

クチャラー「!」ハッ


クチャラー「チャック」



同級生C「あ、わりぃ……さっきトイレ行った時、開けっ放しにしてたわ」


友人「お前らもう大学の話かよ、俺らまだ高二よ? 気が早すぎるだろ」

クチャラー「クチャックチャクチャチャ」

友人「そりゃあ、早いに越したことはないかもしれねえけどよ」

クチャラー「クチャックチャックチャクチャックチャッ」

友人「ハハハ、まさかお前の口からそんな下ネタギャグが飛び出すとはな」


体育――

同級生A「ほれっ、レイアップシュートだ!」シュッ パサッ



友人「くっそぉ~、もう10点差もついちまった」

クチャラー「クチャックチャ」

友人「クチャラー、なにか作戦があるのか?」

クチャラー「クチャクチャクチャッチャ」

友人「おおっ、それいいかもな!」


ピピピーッ!



30 ― 29



友人「よっしゃ、逆転勝ちだぁ!」

友人「クチャラー、お前の作戦のおかげだぜ!」

クチャラー「クッチャクチャクチャ」


友人「あ~……ハラ減った。体育の後に食う昼飯は格別なんだよな~」グゥゥ…

友人「二人とも、今日は学食行こうぜ学食」

クチャラー「クチャッチャ」

女「行こう行こう!」


―食堂―

友人「おばちゃん、カツ丼ね! もちろん大盛りで!」

おばさん「あいよ!」

女「あたしはカレーライス!」

おばさん「あいよ!」

クチャラー「クチャ」

おばさん「あいよ!」


クチャラー「…………」モクモク

友人「うんめぇ~!」ガツガツ

女「ちょっとぉ! 食べながらしゃべらないでよ、汚いわね!」

クチャラー「…………」モクモク

女「それに比べてクチャラー君って上品にご飯を食べるわよね~。魚もキレイに骨しか残ってないし」

クチャラー「…………」ニコッ

友人(こいつ……メシ食ってる時だけは異常に静かになるんだよな……)





おわり

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