・蓄光テープとまゆと雪美のお話です。
・短めです。
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ちひろ「なんですかその段ボール箱は?」
モバP「最近地震が多かったでしょ? だから防災グッズを買ったんです」
ちひろ「へぇ、意外とそういうところしっかりしてるんですね?」
モバP「意外には余計ですよ。 まぁ友達の会社がこういうの売ってて安くで売ってくれたんです」
ちひろ「なるほど、何が入ってるんですか?」
モバP「タンスや棚を固定するシールとか、あと停電時に使える蓄光テープですかね」
ちひろ「結構本格的なんですね」
モバP「業務用ですから」
ちひろ「私が貼っておきましょうか?」
モバP「ちひろさんにそんなことさせるわけにはいかないですよ。 また今度俺がやっておきます」
ちひろ「いいんですよ? 私はモバPさんのアシスタントなんですから」
モバP「まぁそうですけど……とりあえずここに置いておきますね」
ちひろ「はい」
―――――翌日の早朝
まゆ「おはようございます」
まゆ「当たり前ですけど誰もいませんねぇ」
まゆ「モバPさんもちゃんとお家に帰ってるので安心しました♪」
まゆ「今日もモバPさんがくるまでモバPさんの机の下で……あら? こんなところにダンボールなんてありましたっけ?」
まゆ「不審物かもしれません、まゆが中を見ておきましょう」
まゆ「…………?」
まゆ「ガムテープのようなものがたくさん入っていますねぇ」
まゆ「この紅いのは…防災用蓄光テープ? 光るんでしょうか?」
まゆ「急な停電時に大活躍。耐候性にも優れた屋外使用タイプ。太陽光・蛍光灯の光などを蓄えてと暗闇で発光します。」
まゆ「素敵ですねぇ。 これなら暗闇の中でもモバPさんにまゆを見てもらえますねぇ」
まゆ「一つだけ開けてしまいましょう」
まゆ「此のテープをこうやって…半分にして…ハサミで切って……」
まゆ「手触りはあまりよくないですけどこれで暗闇でもモバPさんに見てもらえます♪」
まゆ「事務所を暗くして確かめたいところですが、やめておきましょう」
まゆ「でもわざわざ赤いテープまで買ってくれるなんてモバPさんも憎い人ですねぇ…ふふっ」
まゆ「しかもまゆがちょうど普段使いのリボンが切れちゃったときに……やっぱりモバPさんとまゆは赤い糸で繋がってるんですね♪」
まゆ「あ、もちろん特別なリボンは大切にしてありますから切れるなんてことはありませんよ」
まゆ「うふふっ」
雪美(まゆ……何してる……?)
雪美(1人で……テープ……? ちょきちょき……リボン……?)
雪美(なんだか……楽しそう……)
雪美(声……かけて……いいかな……?)
雪美「まゆ………」
まゆ「ひっ!?」
雪美「……ごめんなさい……脅かす……つもり…なかった…」
まゆ「もう、びっくりしたじゃないですかぁ。 雪美ちゃんおはようございます」
雪美「…まゆ……おはよう……。…何してる……?」
まゆ「な、何もしてませんよぉ?」
雪美「…………嘘……見てた……テープ……」
まゆ「そ、そうですかぁ……雪美ちゃんには隠し事はできませんね」
雪美「…それ……何………?」
まゆ「これは蓄光テープです」
雪美「……ちくこう…テープ……?」
まゆ「暗闇で光るテープですね。停電に備えて階段に貼ったりするんです」
雪美「………光る……?」
まゆ「そうですよぉ……これがあれば暗闇でもモバPさんに見つけてもらえます♪」
雪美「……すごい…欲しい……」
まゆ「うふふっ、雪美ちゃんも乙女ですねぇ♪」
まゆ「こうやってテープを半分にして切ってあげると……ほら、できました」
雪美「……ありがとう…………これ……いつ…光る……?」
まゆ「暗くなると光ますよ」
雪美「……………夜…?」
まゆ「そうですねぇ、夜になると光ります」
雪美「…夜……楽しみ……」
モバP「おっ、二人共早いな……って何やってるんだ」
まゆ「おはようございますモバPさん。 あなたのまゆですよぉ」
雪美「…おはよう……」
モバP「まゆ、もしかして雪美が何か創るのを手伝ってあげてたのか?」
まゆ「えっ?」
モバP「だってほら、テープとハサミもってるし」
まゆ「そ、そうですよ。 ね、雪美ちゃん?」
雪美「………………うん……テープ……リボン……可愛い……」
モバP「あぁ蓄光テープか」
雪美「……モバP……これ……夜……光る……本当……?」
モバP「一応暗いところで光るらしいけど…やってみるか?」
雪美「…………!
すいません途中送信してしまいました。
下記の部分は無しでお願いします。
雪美「…………!
雪美「…………いいの……?」
モバP「せっかくだし試してみよう」
まゆ「まゆ、カーテン閉めてきますね」
モバP「ありがとう、気が利くな」
モバP「電気を消すと……ほら、ちょっとだけ光ってるだろ?」
雪美「………少し……ふわって…光ってる……優しい…光……」
まゆ「綺麗ですねぇ」
モバP「確かに改めて見ると綺麗だよな」
雪美「もっと……いっぱい……あれば……もっと……光る……?」
モバP「ぐるぐる巻きにすればもっと光るかもな」
雪美「……………!」
モバP「あかんで?」
モバP「まぁそんなにいっぱい貼るつもりないし一個ぐらいあげるよ」
雪美「…いいの……?」
モバP「うん、それあげる」
雪美「……モバP……ありがとう……」
まゆ「……」ジーッ
モバP「まゆも欲しいのか?」
まゆ「いいんですかぁ?」
モバP「いいよ」
まゆ「うふふっ、モバPさんからのプレゼント♪」
モバP「事務所のそこら中に貼らないでくれよ?」
雪美「わかった……」
まゆ「わかりました」
―――――昼休み
雪美「
――――――昼休み
雪美「テープ……リボン……上手に……作れた……」
雪美「ペロの分……出来た……」
雪美「ペロ……おいで……」
ペロ「にゃ?」
雪美「これ……首輪の……代わり……」
ペロ「に”ゃっ!!?」
雪美「……ふふっ……どう?」
ペロ「にゃぁ……………」
雪美「……ふふっ……嬉しそう……」
雪美「……次は……どうしよう……」
飛鳥「やぁ雪美、キミも結構 "屋上"-ここ- が好きだね」
雪美「……うん……ペロも……お気に入り……」
飛鳥「ここはいいな。 灰色のセカイを見渡せる」
雪美「……うん……灰色……でも……きっと……色んないろ……混ざったから……ね……」
雪美「近づけば……きっと…色が……見えてくる……」
飛鳥「キミも結構言うねぇ」
飛鳥「結構痛いヤツだったりするのかい?」
雪美「……ふふっ……そうかも……」
飛鳥「面白いね、ボクもキミぐらいのときはそんなこと言ってたものさ」
雪美「……そう……なら…きっと……私も……いつか……飛鳥みたいに……」
飛鳥「ボクみたいになっちゃいけないさ」
飛鳥「キミはボクみたいに斜に構えずにまっすぐ生きるといい」
雪美「……ふふっ……飛鳥……まっすぐで………熱い………私…知ってる……」
飛鳥「キミに本当にボクのことがわかるのかい?」
飛鳥「……いや、余計な追求はやめておこう。 あくまでもキミの意見として受け取っておくよ」
雪美「…ふふっ……」
飛鳥「キミはいつも黒い猫と居るね、トモダチなのかい?」
雪美「……うん……」
飛鳥「不思議だね、猫と人間がトモダチだなんてお伽話みたいに非日常的で滑稽だけど…キミが言うと違和感がないよ」
雪美「……飛鳥……私の……友達……だから……ペロ…飛鳥……友達……」
飛鳥「結構強引だね。 友達の友達はトモダチなのかい?」
雪美「…うん……だから……みんな……友達……まぁるい世界……」
飛鳥「そうか…それがキミの目が映し出したセカイか」
雪美「飛鳥は……友達……好き……?」
飛鳥「痛いところを突いてくるね」
雪美「………居ないの……?」
飛鳥「結構失礼だね」
雪美「…ふふっ……でも……居る……私……知ってる……だからこそ……」
飛鳥「相手をわきまえてるってことか。 キミも案外強かだね」
雪美「……蘭子……?」
飛鳥「確かに彼女とはボク自身シンパシーを感じるよ。 彼女の言葉を借りて言うなら瞳を持つ者かな?」
飛鳥「でも彼女はああ見えてまっすぐだ。 ボクとは大違いだよ」
雪美「…ふふっ……やっぱり……似てる……」
飛鳥「あぁ、キミの認識ではボクもそうだったね。 ふふっ、確かに似ているかもしれないな彼女とは」
雪美「……共鳴……わかりあう……つながる……まぁるい…世界……ね……」
飛鳥「まぁるい世界か、たまにはそういうのも悪くはないかもね」
雪美「……事務所……まぁるい世界……居場所が……ある……」
飛鳥「そうだね、どこへいっても異端だと弾かれたボクにも居場所が出来た」
雪美「………うん……」
飛鳥「ところで話題を変えてすまないのだけど」
雪美「……何……?」
飛鳥「ボクのエクステに何を巻きつけようとしているんだい?」
雪美「……蓄光テープ」
飛鳥「えっ?」
雪美「……蓄光テープ……夜……光る……」
飛鳥「蓄光テープ?」
雪美「……そう……」
飛鳥「えっ?」
雪美「……夜……光る……」
――――――――――
雪美(飛鳥……喜んでた……嬉しい…)
雪美(次は……どうしよう……)
千秋「佐城さんここに居たのね」
雪美「……千秋……どうしたの?」
千秋「忘れちゃった? 泊まりがけでお仕事行くのよ?」
雪美「…あっ……思い出した……」
千秋「大丈夫? きちんと準備してきた?」
雪美「…うん…それは……ばっちり……」
千秋「よかったわ」
雪美「…千秋も……一緒……?」
千秋「そうよ?」
雪美「…千秋……一緒……嬉しい……」
千秋「喜んでもらえてよかったわ」
雪美「荷物……取ってくる……」
まゆ「千秋さん、まゆも忘れないでくださいよぉ」
千秋「大丈夫よ、忘れてないわ」
まゆ「今日は現場へ向かうだけですよね?」
千秋「そうね、少しの間モバPさんとお別れだけど大丈夫?」
まゆ「大丈夫ですよ、モバPさんとまゆはいつでも赤い糸で繋がってますから♪」
千秋「そ、そう」
まゆ「ふふっ……」
雪美「荷物……もってきた……」
千秋「それじゃぁちょっと早いけど向かいましょうか」
―――――夜中、ホテル
千秋「今日は移動だけだったけれど昼間にレッスンがあって疲れたでしょう?」
雪美「…うん……」
まゆ「そうですねぇ、明日も早いですし」
千秋「早く寝ましょうか」
雪美「……千秋……待って……」
千秋「どうしたの?」
雪美「……これ……つける……」
千秋「赤いテープ? 何かの健康グッズかしら?」
まゆ「あら、雪美ちゃん持ってきたんですね」
雪美「……電気……消してみて……」
千秋「えっ?」
雪美「……早く…………」
千秋「わ、わかったわ」パチンッ
雪美「ふふっ……どう……?」
まゆ「雪美ちゃん綺麗ですよぉ」
千秋「蓄光テープだったのね」
雪美「…まゆも……やって……自分じゃ……見えにくい……」
まゆ「いいですよぉ、貸してください」
雪美「…うん……」
まゆ「どうですか?」
雪美「まゆ……暗闇……綺麗……」
まゆ「うふふっ、これで暗くてもモバPさんに見つけてもらえます♪」
まゆ(それに寝るときに怖くないですね)
まゆ(流石に豆球をつけないと眠れないなんて言えませんから)
雪美「…千秋……一緒に……寝よ……?」
千秋「えっ?」
雪美「同じ…布団……………だめ……?」
千秋「い、いいわよ」
まゆ「うふふっ、仲が良いんですねぇ」
雪美「まゆも…来る……?」
まゆ「流石に三人は入れませんから遠慮しておきます」
千秋「それじゃぁもう寝るわよ」
雪美「…うん…おやすみ…」
まゆ「おやすみなさい」
千秋「……………」
千秋(……………佐城さん、これつけたまま寝るのね)
千秋(明るくて眠れないのだけれど……)
千秋(でも相当気に入ってるみたいだし)
千秋(まぁそのうち光らなくなるから我慢しましょう)
―――――翌朝
千秋(結局目が冴えてあまり眠れなかったわ)
千秋(いくら佐城さんが愛しくてもなんだかこの赤いテープが忌々しく見えるわ)
雪美「千秋……疲れてる……?」
千秋「え、えぇ……大丈夫よ」
雪美「ムリしないで………よしよし……」
千秋「えっ……」
まゆ「うふふっ、雪美ちゃんもお姉さんですね」
雪美「ご飯……食べに……行く……?」
千秋「そうね、準備しましょうか」
千秋(まぁ、佐城さんに撫でてもらったし蓄光テープも悪く無いわね)
―――――スタジオ
スタッフ「お疲れ様でした~」
まゆ・雪美・千秋「お疲れ様でした」
偉い人「雪美ちゃん、不思議なリボンもっているね」
雪美「これ……夜……光る……」
偉い人「へぇ、最近のリボンは変わってるね」
雪美「…リボン……違う……蓄光テープ……」
偉い人「蓄光テープ」
雪美「…夜……光る……知ってる……?」
偉い人「う、うん」
雪美「……欲しい……? だめ……まゆから……もらった……大事なもの……」
偉い人「そ、そうなんだ」
雪美「これ……ペロに…つける……夜でも……わかる……」
まゆ「モバPさんにも見つけてもらえますねぇ」
偉い人「なるほど、そういう使い方もあるのか」
千秋(納得しちゃうの!?)
―――――数日後
モバP「雪美!まゆ! 蓄光テープのCMの以来が来たぞ!」
まゆ「えっ?」
雪美「やった……」
モバP「なんでも偉い人がまゆと雪美が蓄光テープのリボンをつけてるのを見てティンと来たらしい」
モバP「やったな!」
まゆ「モバPさんが喜んでくれるならまゆも嬉しいです」
雪美「…モバP……喜ぶ……私……嬉しい…」
まゆ「あら、雪美ちゃんもですか?」
雪美「…まゆも……同じ……」
まゆ「もちろんですよぉ、モバPさんの願いはまゆの願いなんですからぁ♪」
雪美「…私の……望み……きっと……同じ……モバPの……望み……。」
まゆ「うふふっ、それじゃぁ雪美ちゃんとまゆは間接的に赤い糸で繋がってますねぇ♪」
モバP「蓄光テープだけどな!!!!!!」
終わり
以上です。
これからも膝の上の恋人こと佐城雪美ちゃんをよろしくお願いします。
茄子作です。
【モバマスSS】つめきり
【モバマスSS】つめきり - SSまとめ速報
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