真姫「『なんでも3つお願いを聞く券』?」 (16)
真姫「『なんでも3つお願いを聞く券』?」
穂乃果「……」ニコニコ
真姫「……なによこれ」
穂乃果「なにって、真姫ちゃん今日誕生日でしょ?」
穂乃果「だから私からのプレゼントだよっ」
穂乃果「どうどう?嬉しい?」ニコニコ
真姫「はぁ、まったく子供じゃないんだから……」
穂乃果「……もしかして迷惑だったかな?」シュン…
真姫「べ、別に迷惑だなんて言ってないでしょっ」
穂乃果「ほんと!?じゃあその紙の裏面に書いてある文を声に出して読んでみてっ」
真姫「え!?」
穂乃果「ちゃんと大きな声で読まないとダメだからね!」
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真姫「え、えっと……出でよ穂乃果、そして我が願いを叶えたまえ……?」
穂乃果「オホンッ、あー、あー」
真姫「??」
穂乃果「お前の望みを言え、どんな願いも三つだけ叶えてやろう……(低音)」
真姫「……」
穂乃果「……あれ?どうしたの?」
真姫「……」
穂乃果「えー!もしかして真姫ちゃん、知らないの!?」
穂乃果「ドラゴンボールだよ?神龍だよ!?」
真姫「知ってるわよ!それぐらいっ」
穂乃果「なーんだ!じゃあ願い事言ってよー、ほらほら早くー」
真姫「別に私は願い事なんて……」
真姫(いや、でも穂乃果にはいつも振り回されてるし……この機にちょっと仕返ししてもいいかも♪)
穂乃果「えー、無いの?」
真姫「ちょっと待って、あるわ……願い事」
穂乃果「ほんと!?なになにー?」
真姫「えーっと、今度の日曜日私に付き合ってよ」
真姫「行きたいところがあるの」
穂乃果「うんっいいよ♪」
穂乃果「じゃなかった、オホンッ……お安いご用だ。(低音)」
真姫「……まだそれやるの?」
ーー日曜日
穂乃果「おーい!真姫ちゃーんっ」
真姫「ちょ、ちょっと!大声で呼ばないでよ」
穂乃果「もー!真姫ちゃん遅いよー」
真姫「何言ってるの、別に私は遅れてないでしょ」
真姫「むしろまだ約束の十分前じゃない、穂乃果こそいつからいるの?」
穂乃果「ふふふ……聞いて驚くなかれ!一時間前だよ」
真姫「えぇ!なんでそんな早くから……」
穂乃果「だって、真姫ちゃんとお出掛けするのが楽しみで早く目が覚めちゃったんだもん♪」
真姫「も、もう……調子狂うんだから……」
真姫「さっ早く行くわよ」
穂乃果「おーっ!……ってどこ行くの?」
真姫「それは秘密♪」
真姫「あっそれとこれ、もう一つ願いを叶えて貰おうかしら」
穂乃果「オホンッ……よかろう。お前の望みを言え、あと2つどんな願いでも叶えてやる。」
真姫「それじゃあ遠慮なく、今日一日のお会計は全部穂乃果持ちね」
穂乃果「お、お安い……ご用だ……」
真姫「まずはここね」
穂乃果「う、美術館……」
真姫「この前みんなと来た時は、ゆっくり見れなかったし」
真姫「今日はとことん付き合ってもらうから」
穂乃果「うん、がんばるよ」
真姫「がんばるって……まぁいいわ行くわよ?」
穂乃果「私……ファイトだよ!」ボソッ
真姫「?なにか言った?」
穂乃果「ううん、何も言ってないよ!あははー」
真姫「やっぱり美術館はいいものね」
穂乃果「そうだねー……ふぁ~あ」
真姫「穂乃果……」
穂乃果「眠くない!眠くないよっ」
真姫「じゃあ何が一番よかった?」
穂乃果「え?あ、えーっとあれだよあれ……ピカソの」
真姫「はぁ……ピカソなんて置いてなかったじゃない」
穂乃果「う……ごめん」
真姫「別に謝らなくてもいーー
ぐぅ~~
穂乃果「あ、あははー……ごめんなさい」
真姫「はぁ……もういいわ、もうお昼大分過ぎちゃったけど、ご飯食べに行く?」
穂乃果「いいの!?やったー!」
穂乃果「いやー、今日もパンがうまいっ♪」
真姫「このパン屋さんは、私がパリに行くと絶対に食べに行くお店なの♪」
穂乃果「そうなんだー、それじゃ今日から私もパリジェンヌ!?」
真姫「ごめん、それはちょっと意味わかんない」
穂乃果「真姫ちゃんのサンドイッチも美味しそうだねっあむ!」
真姫「あっこら、勝手に食べないでよっ」
穂乃果「うーん!これもおいしいー♪」
穂乃果「それじゃあ私のも一口あげるよ」
穂乃果「はい、あーん」
真姫「え?別にいいわよ私は……」
穂乃果「あーん」
真姫「だーかーらーっ」
穂乃果「あーんっ!」ニコニコ
真姫「……あ、あーん///」モグモグ
穂乃果「どうどう?」
真姫「ふ、普通よ普通!」
穂乃果「そっか、それならよかった♪」
穂乃果「それでお願い後一つだけどどうする?」
真姫「うーん……そうね、それじゃあ」
穂乃果「ほんとに真姫ちゃんのピアノを聞くだけでいいの?」
真姫「しつこいわね、いいのよこれで」
穂乃果「私は真姫ちゃんのピアノ好きだから良いんだけど……」
真姫「なにかリクエストはある?」
穂乃果「リクエスト?うーん……そうだなー」
穂乃果「じゃあ私と真姫ちゃんが初めて会った時の曲がいいなっ」
真姫「分かったわ、それじゃあ……」
真姫「愛してるばんざーい!ここでよかったー私たちは~~♪♪♪」
真姫「~~♪♪♪ほらーまえ向いてー」
真姫「ふぅー……ってえぇ!?」
穂乃果「スースー……むにゃむにゃ」
真姫「寝てる……全く、穂乃果らしいと言うかなんと言うか」
穂乃果「……歌……上手だね……スースー」
真姫「っ!?寝言?」
穂乃果「スースー……」
真姫「……ねぇ穂乃果?」
真姫「あの時……初めて会った時の私はね」
真姫「将来病院を継ぐっていうパパとママからの期待に応えなきゃって必死で、元々の性格のせいもあってクラスにもうまく馴染めなくて……」
真姫「心にぽっかり穴が開いていた気がしてた」
真姫「そんな私が素直な気持ちをさらけ出すことが出来たのが、放課後の音楽室でピアノを弾いて歌ってる時だったの」
真姫「その歌を聞いて上手だねって言ってくれて……スクールアイドルに誘ってくれた……」
真姫「すごくびっくりしたけど……嬉しかった」
真姫「それから色々あったけど、μ`sに入って、みんなに出会って……」
真姫「いつの間にか心の穴は無くなっていて、空いていたことすら忘れてしまうほどに満たされていたの」
真姫「でもね……にこちゃんたちが卒業して、μ`sも終わりにして……」
真姫「また……」グスッ
穂乃果「……分かるよ」
真姫「え!?穂乃果起きてーー」
穂乃果「……」ダキッ
真姫「ちょ、ちょっと……」
穂乃果「ねぇ、真姫ちゃん?」
穂乃果「今の真姫ちゃんはね、あの頃の真姫ちゃんとは違うんだよ?」
真姫「……え?」
穂乃果「だって今は、花陽ちゃんに凛ちゃんもいる、それにことりちゃんや海未ちゃんだっている」
穂乃果「頼りないかもしれないけど、こうやって私だっている」
真姫「……」
穂乃果「今、また空いちゃったその穴をちょっとずつだけど、希ちゃん達が悔しがっちゃうぐらいの楽しい思い出達で満たしていこうよっ 」
真姫「穂乃果…………」
真姫「あなた寝たフリして騙してたでしょ!」
穂乃果「え!?いやー……そのー……」メソラシ
穂乃果「オホンッ……願いは叶えたぞ、さらばだ」ダッ
真姫「こ、こら待ちなさいよ!」
真姫「まったく……」
真姫「ふふふ、楽しい思い出達……か♪」
真姫「今夜、にこちゃんに電話してみようかな」
穂乃果「あ、もしもしにこちゃん?」
穂乃果「やっぱり落ち込んでたみたい」
穂乃果「うん、うん、あははっそうだね!」
穂乃果「うん!それじゃあまたねー」
穂乃果「……ふぅ~~」
「お疲れさま♪」
穂乃果「上手くいって良かったけど、疲れたよぉ」
「よしよし、よく頑張りました♪」 ナデナデ
穂乃果「くぅーん」
穂乃果「言う通りにしたらほんとにそのまんまになっちゃったよ、恐るべし……」
「いやいやー穂乃果ちゃんの頑張りがあってこそよ♪」
「そんな頑張った穂乃果ちゃんには今夜はたーっぷりサービスしてあげないとねっ」
穂乃果「っ!希ちゃん・」
希「ふふふ♪」
希「……じゃあ焼肉食べに行こうかっ!」
穂乃果「わーいやったー!」
穂乃果・希「焼肉ー♪焼肉ー♪上カルビー♪♪」
END
お付き合いくださりありがとうございます。
なんとか真姫ちゃんの誕生日中に間に合いました
ひさびさのssだったので読みづらいところがあるかもしれませんが許してください
それでは真姫ちゃん誕生日おめでとうー!!
でわでわー
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