川島瑞樹「ごぶごぶ」 (52)


大阪 M○S



浜田「寒っ!」

淳「うわっ、寒い!」

浜田「あ~寒い」

淳「こんばんは~。ごぶごぶです」

浜田「…………」

淳「浜田さん、稀に見るテンションの低さですけれども」

浜田「ンナハハハ! いや、ちゃうねん。むっちゃ寒いねん」

淳「いや、確かにそうですけれども」





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浜田「え~、今日は何~?」

カンペ『今日は大阪のお洒落カフェめぐりするで』

淳「お洒落カフェめぐり? スイーツとか?」

浜田「え~? またぁ? もうええって。淳もいい加減飽きたやろ?」

淳「いや、でも僕は甘いもの好きですから」

浜田「ホンマかぁ?」

淳「浜田さんも嫌いじゃないでしょ?」

浜田「いやいや、まぁ、そうですけども」

カンペ『自信あるから安心して』

淳「あっ、自信あるって言ってますよ!」

浜田「そんなん、いつも言ってるやん。寒っ!」





お洒落なカフェで

人気メニューを

頼もう!



ごぶごぶ




淳「寒い! こっち? あっ、こっち」

浜田「うわぁ、ロケバス降りたら、むっちゃ寒いやん」

淳「もうすぐ春なんですけどねぇ」

浜田「淳はカフェとか行かへんの?」

淳「たまーに、行きますけど」

浜田「一人で?」

淳「いやぁ、一人では行かないです」

浜田「誰と行くの?」

淳「まぁ、奥さんとですね」

浜田「ああ、そうですかぁ」

淳「浜田さんは行かないんですか?」

浜田「行かへん行かへん。ロケとかで行くくらいじゃないかなぁ」

淳「じゃあ、ごぶごぶとかで」

浜田「そうそうそうそう」









浜田「え~? どこ~?」

カンペ『もうすぐ』

浜田「いつもすぐ言うて、つかへんやん」

カンペ『今日は案内人に来てもらってんねん』

淳「案内人?」

カンペ『大阪出身の人気アイドルやで』

浜田「へぇ。そうですか~」

淳「うわぁ、全然興味なさそうじゃないですか」

浜田「いやいや、そんなことないですよ。誰かな~と思って」

淳「大阪出身のアイドル。誰かいたかな~」

カンペ『ココ』

浜田「ああ、ここ?」

淳「あっ、中で待ってる」







瑞樹「浜田さん、淳さん。お待ちしておりました」

淳「川島じゃん」

浜田「え? キミ、大阪出身やったの?」

瑞樹「はい。実はそうだったんです」

淳「え? じゃあ大阪長いの?」

瑞樹「そうですね~。アイドルとして上京するまではずっと大阪です」

浜田「ああ、そうですかぁ」

淳「へぇ~」





カンペ『実はM○Sの元アナウンサーやねん』

浜田「え!?」

淳「本当に!?」

瑞樹「はい。アイドルやる前はM○Sで働かせて貰ってました」

淳「え? どんくらいやってたの?」

瑞樹「大学を卒業してからずっとなんで、結構長いことやってましたね」

浜田「じゃあ、何度か会うてるやん」

瑞樹「そうですねぇ。だから東のりさんがいらっしゃった頃から、撮影しているところを何回も見てますよ」

浜田「まぁ、せやろうなぁ」

淳「うわ~、元アナウンサーっていうのは知ってたけど、M○Sなんだぁ」





瑞樹「もちろん、ごぶごぶは今でも毎週欠かさずに見てます」

浜田「あっ、そうですかぁ。ありがとうございます」

淳「ありがとうございます」

瑞樹「ということで、今回は私、川島瑞樹が案内人として、お洒落なカフェをご紹介したいと思います。よろしくお願いします」

浜田「とりあえず座ろうや~」

淳「横?」

瑞樹「あっ、浜田さんの対面でお願いします」




瑞樹「まずは、このお店の人気メニューの“ザッハトルテ”をご紹介したいと思います」

浜田「なんて?」

瑞樹「ザッハトルテです」

淳「あっ、聞いたことある! 確かチョコのケーキだっけ?」

瑞樹「はい。淳さんのおっしゃる通りで、オーストリアのチョコレートケーキです」

浜田「へぇ~」

瑞樹「では、マスター。ザッハトルテを一つお願いします」






浜田「自分、ここに来たことあるの?」

瑞樹「いえ、私は無いんですけれども」

浜田「無いんかい!」

瑞樹「あっ、あの、友達から話はよく聞いてます!」

浜田「ホンマかぁ?」

淳「えっ、大阪は長かったんだっけ?」

瑞樹「そうですね、二十数年はずっと大阪ですね」





浜田「キミ、今いくつやったっけ?」

瑞樹「17歳です」

浜田「お前ええ加減にせえよ!」

淳「あはははは!」

浜田「さっき二十数年おったって言うてたやろ!」

瑞樹「すいません。28歳です」

浜田「あっ、結構いってるのね」

瑞樹「ちょっと!」

浜田「ンナハハハ!」




淳「でもあれだね。訛りが全然無いね」

瑞樹「頑張って覚えたんですよ」

浜田「ああそう」

淳「でもわかるわぁ。俺も必死で覚えたもん」

マスター「お待たせしました。ザッハトルテです」

淳「あっ、きたきた」




淳「うわっ、凄いチョコレート!」

浜田「ホンマやなぁ」

淳「生クリーム付けて食べるんですか?」

マスター「はい。是非付けていただいて」



浜田「あっ、おいしい」

淳「あっ、美味い!」

浜田「うん」

淳「凄い濃厚!」

浜田「せやなぁ。おいしい」




淳「間のソースは何だろう。ちょっと酸味のある」

マスター「アプリコットのジャムですね」

淳「ああ、アプリコットかぁ」

浜田「川島も食べてみ」

瑞樹「えっ、いいんですか?」

浜田「食べたことないんやろ?」

瑞樹「はい。それじゃあ、お言葉に甘えまして。いただきます」




瑞樹「あっ、すごく美味しい!」

浜田「せやろ?」

瑞樹「チョコが濃厚ですけど、全然しつこくないですね。それでいて添えられた生クリームがまた合っていて」

淳「さすが元局アナ」

浜田「ホンマいやらしいわぁ」

瑞樹「なんでですか!」





浜田「なんかグルメレポーターとか狙ってるんちゃう?」

瑞樹「そんなことないですけど、いただけるのであれば是非!」

浜田「ンナハハハ!」

カンペ『次いくで』

淳「あっ、マスター。番組のステッカーですけど、見えるところに是非」

マスター「ありがとうございます」




浜田「ごちそうさまでした。美味しかったです」

淳「ごちそうさまでした」

瑞樹「ごちそうさまでした。では次のお店にご案内します」

浜田「案内って、自分ここ来たことなかったやん」

淳「あはははは!」

瑞樹「次は大丈夫です!」

浜田「ホンマかぁ?」

瑞樹「はい! 任せてください!」





──



浜田「あなたは料理とかはするんですか?」

瑞樹「料理ですか? 結構しますね」

淳「へぇ、意外」

瑞樹「趣味が家事なんですよ。洗濯とか掃除とか」

浜田「ホンマかぁ? 好感度上げたいだけとちゃう?」

瑞樹「いやいや、本当です!」






瑞樹「その辺は母から色々教えて貰って」

浜田「ああ、そうですかぁ」

瑞樹「あっ! 母といえば昔からダウンタウンさんの大ファンで!」

浜田「あっ。ありがとうございます」

瑞樹「それはもう4時ですよーだの時からずっとですね」

浜田「えっ、自分その時生まれてた?」

瑞樹「いや、私が生まれる前から、赤ん坊の頃ですね」

浜田「ああ、そう」

瑞樹「私が小さい頃はごっつええ感じを見てましたね」

淳「ああ、そうかそうか」

瑞樹「って他局の話して大丈夫ですか?」

浜田「ええんちゃう?」

淳「あはははは!」





淳「え? ロンブーは?」

瑞樹「ロンドンブーツさんは、超よしもと新喜劇とかですね」

淳「あっ、ありがとうございます」

浜田「毎○放送?」

スタッフ「毎○放送」

浜田「ああ、そう。いやらしいわ~」

瑞樹「なんでですか!」




浜田「ていうか、まだつかへんの?」

瑞樹「あっ、もうすぐそこです」

淳「結構歩きましたね」

浜田「あっ、どうも~。こんにちは~」

淳「こんにちは~」

瑞樹「こんにちは~」




カンペ『ココ』

瑞樹「ではご案内いたします! どうぞ」

浜田「どうも~。お邪魔します~」

淳「ごぶごぶです。こんにちは~」

瑞樹「すみません。よろしくお願いします」

浜田「どこ?」

瑞樹「あっ、奥の席でお願いします」




淳「あっ、でもお洒落」

浜田「ホンマやなぁ」

瑞樹「こちらのお店では“特製コロッケ”をご紹介したいと思います」

淳「あっ、浜田さん!」

瑞樹「はい。浜田さんがコロッケが大好物ということで」

浜田「いやいや、好き言うてもさぁ。それは中村屋のコロッケであって」

瑞樹「絶対に浜田さんにご満足いただけるコロッケをご用意してます!」

浜田「ホンマかぁ? まぁ、ええけど」

淳「お洒落なカフェのコロッケってどうなんだろう」




店員「お待たせしました。特製コロッケです」

淳「ああ、揚げたてだ!」

瑞樹「それでは浜田さん。どうぞ」

浜田「それじゃあ、いただきます。……うん」

瑞樹「淳さんもどうぞ」

淳「いただきますって、熱っ! あっ、でも美味い!」

瑞樹「浜田さんはいかがですか?」

浜田「うん。美味しいよ? 美味しいんだけど
、中村屋と比べると甘みがね?」




浜田「あっ、でも美味しい」

淳「なかなか好評ですね」

浜田「でも、ちょっと甘みがね」

瑞樹「じゃあ私も失礼して」

浜田「ああ、どうぞどうぞ」

瑞樹「あっ、すごく美味しい!」

淳「俺もこれ好き!」





瑞樹「なんというか、日本酒が欲しくなりますね」

淳「ああ、わかるわかる」

浜田「あっ、あなたお酒飲むの?」

瑞樹「飲みますね~! 大好きなんですよ~」

淳「え、誰かと飲みに行ったりするの?」

瑞樹「よく行きます!」

淳「誰と行くの?」

瑞樹「よく行くのは高垣楓ちゃんとか、片桐早苗ちゃんですね」

淳「あ~、はいはい」




浜田「ホンマに行ってるん? 実は仲悪いとかちゃうの?」

瑞樹「仲良いですよ! なんでさっきから私の好感度を下げようとするんですか!」

浜田「ンナハハハ!」

淳「あはははは!」




瑞樹「基本的に事務所の子とは、みんな仲良いですよ」

浜田「ホンマかぁ? そう思ってるのは自分だけとちゃう?」

瑞樹「そんなことないです!」

浜田「あの子は? 一緒に司会やってる」

瑞樹「愛梨ちゃんですか?」

浜田「あのしょうもないバラエティのやつ」

瑞樹「浜田さん!」

淳「あはははは!」




瑞樹「あっ、コロッケの点数ですか? 浜田さんお願いします」

淳「中村屋さんのコロッケを10点として、こちらのコロッケはいかがでしょうか!」

浜田「う~ん、8点!」

淳「あっ、高評価!」

浜田「いや、美味しかったですよ。でもちょっと甘みがね」

淳「なるほど」




カンペ『ほな次いくで』

淳「あっ、番組のステッカーどこかに貼ってください」

浜田「ごちそうさまでした~。どうも~」

川島「ありがとうございました。ごちそうさまでした」




──



淳「あっ、商店街のアーケードの中にあるんですね」

浜田「もう~寒いから早くしてや~」

瑞樹「でも、風は防げますから」

浜田「せやねんけど。 あっ、どうも~」

瑞樹「こんにちは~」

浜田「こんにちは~」

おばちゃん「あっ、アイドルの!」

瑞樹「ありがとうございます!」

浜田「なんや、自分人気やん」

瑞樹「本当にありがたいですね」




浜田「でもホンマにアイドルなん?」

瑞樹「アイドルですよ! アイドルミズキで~す♪ みんなのハートを鷲掴みにしちゃうぞ☆」

浜田「やかましいわ!」

瑞樹「痛っ」

淳「あはははは!」

浜田「もう、なんやねん!」

瑞樹「酷いですよ!」

浜田「ンナハハハ!」




カンペ『このお店』

淳「あっ、近い!」

浜田「あっ、ホンマぁ」

瑞樹「お二人共、どうぞ中へ」




浜田「でも正直、今日はお洒落カフェ感がゼロやな」

瑞樹「そんなことないです!」

淳「いやいや、確かに」

浜田「ここのお勧めは何なん?」

瑞樹「はい。こちらのお店の人気メニューはですね──」



井本「お疲れ様です~」

藤原「お疲れ様です~」





淳「あっ、Tシャツ着てる!」

藤原「そうなんです」

井本「淳さんもどうぞ」

淳「もういいって~!」

浜田「ンナハハハ!」




淳「今日はお洒落なカフェでスイーツを食べるんでしょ? なんでカレーズなんだよ!」

井本「スイーツなんて一言も言ってないですもん」

浜田「ンナハハハ!」

藤原「ということで今日は淳さんにカレーを食べて貰います」

淳「いやいや、いいって!」

井本「今日はですね、スペシャルゲストの方がわざわざ淳さんの為に特製カレーを作ってくれたんですよ」

浜田「あっ、そうなの?」

井本「それでは、スペシャルゲストの方どうぞ~!」



瑞樹「お待たせしました! ミズキ特製カレーです♪」

淳「お前かーい!!」




井本「実は川島さんに前乗りしていただいて、作っていただきました」

浜田「あっ、料理するって言うてたもんね」

瑞樹「はい! 丹精込めて作りました! あと母がこの企画大好きなんですよ! カレーズもファンらしくて」

藤原「いや、カレーズじゃないから!」

淳「でも大阪じゃカレーズとしての方が有名なんだよね」

瑞樹「そうですね」

井本「ちょっと~!」





井本「それでは淳さん。川島さん特製カレーをお召し上がりください」

淳「じゃあ、いただきまーす」

藤原「どうですか?」

淳「あっ、美味しい!」

井本「お?」

淳「うん。全然辛く……辛~~~い!」

浜田「ンナハハハ!」

淳「あっ、辛~~~い!」

浜田「お前ええ加減にせーよ」

淳「あとからくる!」





井本「せっかくなんで、浜田さんもどうぞ」

浜田「あっ、じゃあいただきます」

瑞樹「いかがですか?」

浜田「あっ、美味しい! めっちゃ美味い!」

淳「いや、確かに味は本当に美味しいんですけれど」

浜田「全然辛ないやん! いや、ホント美味いわ。良いお嫁さんになるで」

瑞樹「わー! ありがとうございます!」




浜田「料理もこんだけ出来たらモテるやろ?」

瑞樹「それが全然なんですよ」

浜田「嘘つくなや! 元アナウンサーでモテへん訳ないやろ~」

瑞樹「いや、本当なんです。出会いも全然無くてですね」

浜田「自分のマネージャーとかええやん。中々の男前やで~」

P「…………」ブンブンブンブン

淳「満更でもなさそうじゃん!」




瑞樹「アイドルミズキはみんなが恋人よ♪」

浜田「やかましいわ!」

瑞樹「痛っ」

カンペ『そろそろ尺』

淳「あっ、じゃあせっかくだから川島にエンディング曲を」

浜田「ええやん」




瑞樹「エンディング曲ですか?」

浜田「うん」

瑞樹「では川島瑞樹で“Angel Breeze”をお願いします!」

浜田「ホンマいやらしいなぁ~自分!」

淳「あはははは!」

瑞樹「いやいや、せっかくの機会なので!」

浜田「まあ、せやな」

瑞樹「でも本当に、こんな感じで終わるんですね」

淳「でしょ? 俺も最初びっくりしたもん! 普通ありえないでしょ?」

瑞樹「いや、噂には聞いてましたけど、本当にびっくりですよ」

浜田「そこまでやないやろ~! ンナハハハ!」



終わり



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