～朝パチンコ店前～


卯月「はい！ 頑張ります！」

凛「へえ……荒い台を選ぶね」

未央「意外とギャンブラーだねーしまむーは」

卯月「えへへ……」

凛「私はなに打とうかなあ……」

未央「いやいや……最初は並び打ちしちゃいますか！」

凛「並び打ちって……牙狼で？」ｸｽ

未央「もちろん！ この未央ちゃんも久々に牙狼を打ちたいという気になったのだよしぶりん」

凛「うーん……」

卯月「わあ……いいですね！ 三人で牙狼！」ﾊﾟｧｧ

未央「おっ！ 乗り気だねーしまむー」

卯月「はい！」

凛「まあ二人がそこまで言うなら朝くらいはいいかな…」

未央「もー！ 素直じゃないんだから」ﾊﾞｼ

凛「そんなんじゃないってば」

卯月「なんだか楽しみになってきましたね！ あと10分くらいで開店でしょうか」

凛「ここは９時オープンだから……そうだね」ｽｯ

未央「この開店前の感じが一番ワクワクするよねー！ うんうん」

ｳｨｰﾝ

ｵﾊﾖｳｺﾞｻﾞｲﾏｰｽ ｲﾗｯｼｬｲﾏｾｰ…



未央「さ、お店も開いたし……行こうか！」

凛「うん」

卯月「私たちの、キラキラしたなにかを探しに！」ﾜｸﾜｸ

凛「いやそれ出玉でしょ」

未央「いくぞー！」ﾀﾞﾀﾞﾀﾞｯ

「うん！」

「はい！」

未央「いやー、無事座れたね」

卯月「はい！ よかったです！」

凛「じゃあ早速打とうか」ｽｯ千円

卯月「あ、はい！ えぇと……」ｺﾞｿｺﾞｿ

未央「そういえば、しまむーなんで牙狼なの？」ｽｯ一万円

卯月「たしかここにお金を入れて……」ｽｰｯ

ﾊﾞﾗﾗﾗ…… ﾊﾞﾗﾗﾗ……

卯月「あ、はい！ なんですか未央ちゃん？」

未央「え？ なんで牙狼を打ちたくなったのか聞いたんだけど……」

卯月「えぇと……なんかかっこいいからです！」

未央「……それだけ？」

卯月「はい！」

未央「それだけか……」

凛「まあ、パチンコ打つのに理由なんていらないんじゃない？」ﾊﾞﾗﾗﾗ……

未央「それもそうだね」

牙狼＞牙狼ｵｵｵｵｵｵｵ ｼｬｰﾝｼｬｰﾝ

卯月「うわ！！」ﾋﾞｸｯ

未央「うおっ！ どうしたの？」ﾋﾞｸｯ

卯月「なんか画面に顔が！ 狼です！」

未央「画面に顔？ ああ……疑似連ね」

卯月「疑似連……？」

未央「真ん中に7が止まったでしょ？ 牙狼だとそれで若干、チャンスアップになるんだよ」

未央「続けば続くほどね。今のは一回で終わっちゃったから、ほぼ意味はないけど……」

未央「あれ、しまむーあんまり知らない？」

卯月「あー疑似連……い、いえ！ 忘れてました、えへへ……」