筆箱「もうずくね…」(11)
消しゴム「そうだなー」
筆箱「………」
筆箱「うぅ…」グスッ
消しゴム「おいおい。そんな泣いたら可愛い見た目が台無しだぜ?」
筆箱「………バカ」
消しゴム「………」
シャーペン「あんたも大分小さくなったわね」ケラケラ
消しゴム「うるせぇよ」
シャー芯「そうですよ。シャーペンさん笑いながら言うことじゃないですって」
シャーペン「うるせっ」ポキ
シャー芯「ちょっと。折らないでくださいよ!」
シャーペン「ケラケラ」
消しゴム「全くお前はら」フッ
シャーペン「ケラケラ」
―――――――
タイトルだけど
筆箱「もうずくね…」→筆箱「もうすぐね…」
定規「貴方もそろそろお別れですね…」
消しゴム「定規までやめてくれよ。そんな暗くなって」
定規「しょうがないですよ。寂しいですから」
消しゴム「はぁ…まぁそう思ってくれるのは嬉しいけどよ」
数日後
消しゴム「ふぅー今日も消したなぁ」
筆箱「…なんでよ…」
消しゴム「ん?なにがだよ」
筆箱「なんでそんな明るいのよ!なんでよ!」
消しゴム「ちょ急にどうした」
筆箱「っ!?そうやってヘラヘラして…もう少しで無くなるんだよ!?」
筆箱「…なんで…グスッ…なんでよぉ」
消しゴム「お、おい泣くなよ」
筆箱「うるさい…!」グス
消しゴム「筆箱…聞いてくれるか?」
消しゴム「お前は勘違いしてんだよ」
筆箱「グスッ…グスッ」
消しゴム「俺ら消しゴムにとって無くなるってことは一つの大きな仕事をやり遂げたってことなんだよ。生きた証なんだよ」
消しゴム「世の中の消しゴムには途中で無くされ、そのまま闇に葬られる消しゴムだっている」
消しゴム「だから俺が無くなるってことはな祝い事って言っても良いんだ」
消しゴム「な?」
筆箱「………でも…それじゃ私の私の気持ちは…!」
消しゴム「…………」
筆箱「気づいてるんでしょ…私の気持ち」
消しゴム「…いや…まぁ」
筆箱「なら…!」
消しゴム「……今日は遅いもう寝るぞ」
筆箱「消しゴム!」
あれから筆箱とはろくに口も聞いてなかった
消しゴム「俺も今日で無くなるかな…」
定規「今までありがとございます」
消しゴム「よせよ…いつも通りで頼むぜ」
シャーペン「消しゴム乙」ケラケラ
シャー芯「ちょっとシャーペン…」ポキ
消しゴム「シャーペンは相変わらずだな」チラッ
筆箱「………」
定規「まだ仲直りしてないんですか?」
消しゴム「あぁ…」
筆箱「(…いつまで私拗ねてんだろ…)」
筆箱「(…話しかけよ)」
筆箱「あの…消しゴ…」
持ち主「あ…間違えた消さなきゃ」
消しゴム「おっと…俺の出番か」
消しゴム「もう戻ってくることはないな」
定規「……」
シャーペン「ケラケラ」
シャー芯「……」
消しゴム「お前ら元気でな!!」
定規「はい」
シャーペン「ぉk」ケラケラ
シャー芯「今までお世話になりました」
筆箱「消しゴム…」
消しゴム「……筆箱…ずっと好きだ!」
消しゴムはそう言い残して…
筆箱「…ズルいよ…最後の最後に…」
消しゴムは皆の中で生き続ける
おわり
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