モバP「実は俺はブラジャーだ。舞の初めてはぜひこの俺に!」福山舞「?」 (33)

P「いきなり驚いたかも知れない」

舞「え? あ、あの」

P「だが別に舞に隠していたわけじゃない」

舞「そ、そうなんですか」

P「いつかは言おう、そう思っていた」

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P「カエル王子、という童話を知っているか?」

舞「え? あ、はい」

P「王子は魔法でカエルに変えられている」

舞「そうですよね」

P「そして俺は魔法で人間になっている」

舞「ええ?」

P「本当はブラジャーなんだ」

舞「え、えーとですね」

P「舞はシンデレラガールズ、俺はカエル王子と同じ境遇のブラジャー。似てると思わないか?」

舞「に、似てるの……かな?」

P「似てるんだ!」

舞「は、はい!」

P「これでわかったと思う」

舞「あの……むしろ全然わからないんですけど」

P「武士の本懐は戦場にて果てること。ならばブラジャーの本懐とはなにか!? 舞、わかるか!?」

舞「ほ、ほんかい? ですか?」

P「わからなければ教えてやろう。それは女性の胸を包むことだ!」

舞「え……////」

P「待て待て舞、誤解するな!」

舞「誤解?」

P「俺はなにもやましい気持ちで言ってるんじゃない」

舞「はあ……」

P「鳥は生まれて自然に空を飛ぶ」

舞「はい……」

P「秋の虫だちは、誰に教わることもなく自然と歌を唱う」

舞「そうですね」

P「この地球の生きとし生けるものはすべて、なんらかの使命をもって生まれている。鳥が飛ぶように、虫は唱うように」

舞「わかります」

P「そしてこの俺は、女性の胸を包むために生まれてきた」

舞「え?」

P「なぜなら俺は、ブラジャーだからだ」

舞「ええと、あの……」

P「そして俺は、ずっと舞というアイドルと一緒にやってきた」

舞「あ、それは、はい」

P「舞をプロデュースするうちに、俺は思った。俺が生まれてきたその意味を、この娘に捧げたいと」

舞「ええと……あの」

P「いや、舞が責任を感じる必要はない」

舞「え?」

P「これは、俺がそう思った、それだけのことでしかない」

舞「あの、プロデューサー?」

P「そして舞、舞の初めてに俺はなにたいんだ」

舞「言いにくいんですけど……」

P「どうだ? 舞」

舞「私、その……そういうわけには……」

P「俺では不服か? 舞」

舞「その……そういうわけではなくて……」

P「なんだ? 何が問題なんだ?」

舞「その、わ、私まだそういう必要はないと思って……」

P「何を言っているんだ!」ドン

舞「きゃっ!」

P「よく考えろ! 状況をよめ!!」

舞「で、でも」

P「先を読み、時代に乗っていかなければ、トップアイドルにはなれないぞ!」

舞「そう……ですか?」

P「ピースなバイブレーションでアートを描き、このアースに負けないオブジェを作ろうじゃないか!」

舞「あの、なんだか全然わからないんですけど……」

P「わからなくていい」

舞「え?」

P「考えるな、感じるんだ」

舞「はあ」

P「俺を身につけて、感じるんだ」

舞「それはちょっと……」

P「俺はこう見えて、本当は花柄フリルのブラジャーだぞ?」

舞「は、はい……」

P「しかもフロントホックだ」

舞「そ、そうですか……」

P「フロントホックというのは、だな」

舞「ホックが前にあるんですよね?」

P「……よく勉強してるな」

舞「いえ、それほどでも……」

P「知っているなら話は早い」

舞「え?」

P「付け方は、こう俺が後ろから舞の胸を掴むように装着することになる」

舞「え!?」

P「さあ! 早く!」

舞「や、いえ、あ、あの……」

P「急ぐんだ! 恥ずかしがってる場合じゃない!」

舞「むしろ恥ずかしさしかないんですけど」

P「……よし、ここはお互い妥協しようじゃないか」

舞「だきょう、ですか?」

P「まずは服の上から装着して、慣れていこう」

舞「え!?」

P「舞もいきなりつけるのは心配なんだろう?」

舞「いえ、あの、そもそも……」

P「じゃあ服の上から……服のこの山……服の山が……服山舞……」

舞「福山舞です」

P「ええい! こうなったらもう、まどろっこしいのはやめだ!! 舞、俺を舞の初めてにしろー!!!」

バリバリ

舞「きゃっ!」

P「!」

舞「……」

P「……舞?」

舞「あ、あの……実は……」

P「ひとつ確認したいんだけど、舞が身につけてるそれ……」

舞「……はい」

P「もしかして……ブラジャー?」

舞「あの……実はこの前のオフに、美嘉さんに連れられて、みんなで……そろそろ付けた方がいいよって美嘉さんに言われて……」

P「そ、そうなんだ……」

舞「その……なんだかごめんなさい」

P「いや……い、いいんだ……いいんだ……うん」

舞「……」

P「あれ? もしかして」

舞「え?」

P「じゃあ……うちの事務所でまだブラジャーをつけてない娘は……」

舞「? いませんよ?」

P「いないの!? 1人も!?」

舞「みんな、この機会にって」

P「……」

舞「あれ? プロデューサーさん?」

P「……」

舞「……立ったまま気を失って……」

P「……」

舞「なんだか……ごめんなさい、プロデューサーさん……おわびに……」

チュッ

舞「これも……私の初めてですよ……えへっ////」


お わ り

以上で終わりです。
福山舞ちゃん、誕生日おめでとう。

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