P「いきなり驚いたかも知れない」
舞「え? あ、あの」
P「だが別に舞に隠していたわけじゃない」
舞「そ、そうなんですか」
P「いつかは言おう、そう思っていた」
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P「カエル王子、という童話を知っているか?」
舞「え? あ、はい」
P「王子は魔法でカエルに変えられている」
舞「そうですよね」
P「そして俺は魔法で人間になっている」
舞「ええ?」
P「本当はブラジャーなんだ」
舞「え、えーとですね」
P「舞はシンデレラガールズ、俺はカエル王子と同じ境遇のブラジャー。似てると思わないか?」
舞「に、似てるの……かな?」
P「似てるんだ!」
舞「は、はい!」
P「これでわかったと思う」
舞「あの……むしろ全然わからないんですけど」
P「武士の本懐は戦場にて果てること。ならばブラジャーの本懐とはなにか!? 舞、わかるか!?」
舞「ほ、ほんかい? ですか?」
P「わからなければ教えてやろう。それは女性の胸を包むことだ!」
舞「え……////」
P「待て待て舞、誤解するな!」
舞「誤解?」
P「俺はなにもやましい気持ちで言ってるんじゃない」
舞「はあ……」
P「鳥は生まれて自然に空を飛ぶ」
舞「はい……」
P「秋の虫だちは、誰に教わることもなく自然と歌を唱う」
舞「そうですね」
P「この地球の生きとし生けるものはすべて、なんらかの使命をもって生まれている。鳥が飛ぶように、虫は唱うように」
舞「わかります」
P「そしてこの俺は、女性の胸を包むために生まれてきた」
舞「え?」
P「なぜなら俺は、ブラジャーだからだ」
舞「ええと、あの……」
P「そして俺は、ずっと舞というアイドルと一緒にやってきた」
舞「あ、それは、はい」
P「舞をプロデュースするうちに、俺は思った。俺が生まれてきたその意味を、この娘に捧げたいと」
舞「ええと……あの」
P「いや、舞が責任を感じる必要はない」
舞「え?」
P「これは、俺がそう思った、それだけのことでしかない」
舞「あの、プロデューサー?」
P「そして舞、舞の初めてに俺はなにたいんだ」
舞「言いにくいんですけど……」
P「どうだ? 舞」
舞「私、その……そういうわけには……」
P「俺では不服か? 舞」
舞「その……そういうわけではなくて……」
P「なんだ? 何が問題なんだ?」
舞「その、わ、私まだそういう必要はないと思って……」
P「何を言っているんだ!」ドン
舞「きゃっ!」
P「よく考えろ! 状況をよめ!!」
舞「で、でも」
P「先を読み、時代に乗っていかなければ、トップアイドルにはなれないぞ!」
舞「そう……ですか?」
P「ピースなバイブレーションでアートを描き、このアースに負けないオブジェを作ろうじゃないか!」
舞「あの、なんだか全然わからないんですけど……」
P「わからなくていい」
舞「え?」
P「考えるな、感じるんだ」
舞「はあ」
P「俺を身につけて、感じるんだ」
舞「それはちょっと……」
P「俺はこう見えて、本当は花柄フリルのブラジャーだぞ?」
舞「は、はい……」
P「しかもフロントホックだ」
舞「そ、そうですか……」
P「フロントホックというのは、だな」
舞「ホックが前にあるんですよね?」
P「……よく勉強してるな」
舞「いえ、それほどでも……」
P「知っているなら話は早い」
舞「え?」
P「付け方は、こう俺が後ろから舞の胸を掴むように装着することになる」
舞「え!?」
P「さあ! 早く!」
舞「や、いえ、あ、あの……」
P「急ぐんだ! 恥ずかしがってる場合じゃない!」
舞「むしろ恥ずかしさしかないんですけど」
P「……よし、ここはお互い妥協しようじゃないか」
舞「だきょう、ですか?」
P「まずは服の上から装着して、慣れていこう」
舞「え!?」
P「舞もいきなりつけるのは心配なんだろう?」
舞「いえ、あの、そもそも……」
P「じゃあ服の上から……服のこの山……服の山が……服山舞……」
舞「福山舞です」
P「ええい! こうなったらもう、まどろっこしいのはやめだ!! 舞、俺を舞の初めてにしろー!!!」
バリバリ
舞「きゃっ!」
P「!」
舞「……」
P「……舞?」
舞「あ、あの……実は……」
P「ひとつ確認したいんだけど、舞が身につけてるそれ……」
舞「……はい」
P「もしかして……ブラジャー?」
舞「あの……実はこの前のオフに、美嘉さんに連れられて、みんなで……そろそろ付けた方がいいよって美嘉さんに言われて……」
P「そ、そうなんだ……」
舞「その……なんだかごめんなさい」
P「いや……い、いいんだ……いいんだ……うん」
舞「……」
P「あれ? もしかして」
舞「え?」
P「じゃあ……うちの事務所でまだブラジャーをつけてない娘は……」
舞「? いませんよ?」
P「いないの!? 1人も!?」
舞「みんな、この機会にって」
P「……」
舞「あれ? プロデューサーさん?」
P「……」
舞「……立ったまま気を失って……」
P「……」
舞「なんだか……ごめんなさい、プロデューサーさん……おわびに……」
チュッ
舞「これも……私の初めてですよ……えへっ////」
お わ り
以上で終わりです。
福山舞ちゃん、誕生日おめでとう。
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