ルルーシュ「戦車道?」 (143)

駄文失礼します。ギアスとガルパンのクロスです。

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ルルーシュ「戦車道?」

ミレイ「そ、乙女の嗜み」

ルルーシュ「その乙女の嗜みが何なんです?」

ミレイ「だーかーら、試合するのにメンツが足りないから生徒会に助っ人に来てほしいんですって」

ルルーシュ「いいですか会長、戦車道を必修科目に選択できるのは女子生徒だけです。つまり、俺が助っ人として
試合とやらに参加するのは不可能ということになります」

ミレイ「男女逆転祭りの時みたいに女装すればいいじゃない」

リヴァル「おぉ、いいですね会長、ルル子再び」

ルルーシュ「冗談じゃない!!二度とあんな格好するか」

ミレイ「ねーお願いルルーシュ。戦車道とってる子達は生徒数が少なくて試合もできないのに3年間頑張ってきたの!
最後に1回くらい試合させてあげたいじゃない」

ルルーシュ「感情論で説得しようとしても無駄です。そもそも男は戦車道の試合に出れないという本質的な問題がある以上
俺が助っ人として出場するのは無理です。仮に女装したとしても、いざバレた場合アッシュフォード学園の
信用は地に落ちますよ。理事長の娘としてそんな危ない橋を渡るわけにはいかないでしょう?」

ミレイ「そりゃ公式戦でそんなことしたら大問題だけど、練習試合くらいなら大目にみてくれるわよ」

ルルーシュ「は?練習試合?」

ミレイ「そ、3年間ずっと練習だけしてきた彼女達の集大成を最初で最後の練習試合にぶつけたいんですって」

ルルーシュ「3年も練習してたのに、その集大成を披露する場が練習試合ですか」

ミレイ「私達が手助けしなかったらその練習試合すらできないのよ。彼女達の想いを汲んであげなさいよ」

ルルーシュ「はぁ、仕方ないですね」

ミレイ「流石ルルーシュ!そう言ってくれると思ってたわ!」

スザク「頑張ってねルルーシュ、応援にいくから」

ルルーシュ「何言ってるんだスザク?お前も出るんだぞ。勿論、女装してな」

スザク「え?」

ルルーシュ「ですよね会長?」

ミレイ「当然!生徒会メンバーは全員参加よ!」

スザク「ま、また女装ですか・・・」

リヴァル「いいじゃん女装、面白くて」

シャーリー「リヴァルの女装はあんまり見たくないけどね」

カレン「あ、あの・・・それって私も出ないと駄目なのかしら?」

ミレイ「勿論!」

カレン「(もー勘弁してよ・・・今はそれどころじゃないってのに)」

---------ルルーシュの部屋


C.C「戦車道?」

ルルーシュ「あぁ、助っ人で参加することになった」

C.C「あれは女がやるものだろ?どうしてお前が?」

ルルーシュ「俺が聞きたいくらいだ。全く、これからコーネリアを仕留めようという忙しい時に」

C.C「いいじゃないか、ブリタニアを相手にする前の予行練習だと思えば」

ルルーシュ「予行練習?」

C.C「戦車道は戦術と戦略がものをいう競技だと聞く、十分予行練習になるだろ」

ルルーシュ「相手はただの高校生だぞ?ただ目の前の敵を撃つのが関の山だろう、女なら尚更な
これから世界の三分の一を占める超大国と戦おうという俺にとっては練習どころか準備運動にすらならん」

C.C「まぁそうかもしれんが」

ルルーシュ「そもそもあんな旧時代の兵器今の戦場ではめったにお目にかかれないしな。機動性も攻撃性も低い
ナイトメアの前では戦車など良い的になるだけだ。スピード感のない実に退屈な戦いになるだろう」

C.C「あまり油断しすぎないことだな。この間全国大会の決勝とやらをテレビで見たが、お前が言うほど単純なものではなかったからな」

ルルーシュ「フン、相手の指揮官がシュナイゼルでもない限り、俺が苦戦することなど考えられんな」

C.C「大した自信だな。楽しみにしてるぞ、ルルーシュ」

--------翌日


隊長「この度はお忙しい中、我がアッシュフォード学園戦車道チームの為に人肌脱いでいただき
本当にありがとうございます!」

ミレイ「そんなかしこまらなくてもいいわよ、同じ学園の生徒なんだから」

隊長「なんて心が広い、流石会長さん!」

副隊長「やりましたね隊長、これで念願の試合ができます!」

隊長「あぁ、練習の成果を存分に発揮する時が遂に来たぞ!」

ルルーシュ「で、俺達が乗る戦車ってのはどれなんです?」

隊長「うわ、副会長!どうして副会長がここに!?」

ルルーシュ「・・・会長、ちゃんと説明してないんですか?」

ミレイ「ごめーん完全に忘れてた、実はね」


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隊長「おぉ副会長が女装して助っ人に!」

ルルーシュ「あんまりでかい声で言わないでもらえますか・・・」

副隊長「1年生でありながら学園の副会長に登りつめた男・・・これは頼もしいですね隊長!」

隊長「あぁ!」

ルルーシュ「・・・別に好きでなったわけじゃないですけどね」

スザク「あのぉ、ところで戦車は?」

隊長「あ、申し訳ない!あそこにあるのが我々の戦車です!!」

シャーリー「えぇー、あんな大きいのに乗るの?無理だよ無理無理、絶対無理」

ルルーシュ「(フン、ナイトメアに比べたら大したことはない)」

スザク「凄い、シャーマンだ!」

ルルーシュ「ん?スザク、知ってるのか?」

スザク「技術部とはいえ一応軍人だからね。M4中戦車、通称シャーマンっていって、ブリタニアが開発した戦車だよ」

ルルーシュ「ほう、ブリタニアの・・・で、スペック的にはどうなんだ?」

スザク「高い方だと思うよ。寧ろ長い間公式戦に出てないうちみたいな学校に、こんな良い戦車があるなんて思わなかったよ
ナイトメアで言えば、そうだな」

カレン「サザーランドくらいじゃないかしら」

スザク「うん、そのくらいかもね・・・・ってカレンこういうのに詳しいのかい?」

カレン「へ?(やば、つい口が勝手に)」

カレン「あ、いや・・・その」

ルルーシュ「(全くしょうがない奴だ) ゲームだろ、流行ってるもんなネットとかで」

カレン「そ、そうなの!ゲーム」

隊長「うちはこのシャーマン6輌で試合に出ます!」

ミレイ「6輌?この人数で6輌も出せるの?」

スザク「シャーマンは最低でも1輌に車長と砲手、操縦手の3人いれば何とかなりますけどこの人数じゃ・・・」

ルルーシュ「ん?1輌だけ砲塔が長いやつがあるが、あれも同じ種類の戦車なのか?」

スザク「あれはシャーマンファイアフライ。17ポンド砲といって普通のシャーマンに比べて攻撃力が高いのが特徴だね」

カレン「(日本の戦車はないのかしら)」

ルルーシュ「割り振りはどうするんです?誰がどの戦車に乗るんですか?」

隊長「副会長が決めてください!」

ルルーシュ「え?俺がですか?このチームの指揮官はアナタでは?」

隊長「私作戦とか指示とか、そういうの苦手で」

副隊長「私もw」

ルルーシュ「だからって何で俺が・・・」

ミレイ「いいじゃないの、アンタそういうの好きそうだし」

リヴァル「いよっ、ルルーシュ隊長!」

ルルーシュ「全く・・・じゃあ適当に決めますからね」



シャーマン(キングチーム)
車長兼砲手:ルルーシュ  操縦手:?


シャーマン・ファイアフライ(クイーンチーム)
車長兼砲手:スザク  操縦手:リヴァル


シャーマン(ナイトチーム)
車長:ミレイ  砲手:女生徒A  操縦手:カレン


シャーマン(ビショップチーム)
車長:隊長  砲手:女砲手A  操縦手:女操縦手A


シャーマン(ルークチーム)
車長:副隊長  砲手:女砲手B  操縦手:女操縦手B


シャーマン(ボーンチーム)
車長:シャーリー  砲手:ニーナ  操縦手:女操縦手C





ルルーシュ「これなら6輌組めるでしょう」

ミレイ「2人しかいない車輌が2輌もあるけど、大丈夫なのこれ?」

ルルーシュ「俺とスザクが車長と砲手、装填手を兼任するから問題ありません」

シャーリー「ルルの車輌の操縦手は誰なの?」

ルルーシュ「当日もう一人助っ人をつれてくる。俺の車輌の操縦手はそいつにやってもらう」

ミレイ「まさか学校外から連れてくるつもり?」

ルルーシュ「男が3人も女装して出場してるんだから、外部から1人つれてくるくらいなんてことないでしょ」

ミレイ「まぁ、それはそうだけど」

副隊長「いよいよ試合ですね隊長!」

隊長「あぁ、胸が高まるな!」

スザク「ところで、試合の相手はどこなんですか?」

隊長「そういえばまだ言ってませんでしたね。相手は今年の全国大会優勝校、大洗女子学園です!」


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みほ「練習試合ですか?」

河嶋桃「そうだ!相手はアッシュフォード学園という学校だ!」

優花里「アッシュフォード?聞いた事のない学校ですね」

河嶋桃「長らく戦車道の表舞台に姿を現していない学校のようだ。戦車道の授業自体はずっとあったらしく
生徒数の少なさが原因で大会等へ出場できなかったと聞いている」

沙織「うちもこの間まで似たようなもんだったよね」

角谷杏「いやぁ、全国大会優勝してからうちへの練習試合の依頼が絶えなくってさぁ、困っちゃうよねぇ」

小山柚子「メイプル高校、マジノ女学院、アッシュフォード学園、コアラの森学園。今週だけで4校から依頼が来てますね」

華「凄いですね!」

沙織「来月にはエキシビジョンマッチもあるんでしょ?何か本当強豪校の仲間入りって感じだね!」

みほ「でも何でその中からアッシュフォード学園ってところを選んだんですか?」

角谷杏「アッシュフォード学園って実はブリタニアの学校でさ。アッシュフォード家ってのは割と名の知れた貴族なんだよ」

優花里「まさか貴族から圧力をかけられたんですか!?」

河嶋桃「仮にそうだとしても、会長がそんなものに屈するわけないだろ」

小山柚子「会長が理事長のお孫さんと知り合いなんですって」

角谷杏「いやぁ、どうしてもってお願いされちゃってさぁ」

華「試合はいつなんですか?」

角谷杏「今週の土曜日」

沙織「土曜日って明後日じゃん!いつもいつも急すぎ」

優花里「まぁ、もう慣れっこですけどね」

麻子「朝は何時に起きればいい?」

河嶋桃「試合開始が9時だから、7時には学校にきてもらう」

優花里「となると起きる時間は6時くらいですかね」

麻子「くぅ・・・・・・」

優花里「ブリタニアの学校ってことは、やっぱりサンダースみたいにシャーマン部隊なんですかね?」

みほ「どうだろう。情報がない学校との試合はちょっとドキドキするね」

沙織「この間の大会でのうちがまさにそんな感じで相手の学校やり辛かっただろうね」

優花里「偵察にいきますか?」

みほ「ううん、大丈夫!練習試合だし、そこまでしなくても」

沙織「そうそう。それにずっと試合してないような学校だし、そこまで警戒しなくても大丈夫だって」

河嶋桃「油断は禁物だぞ!うちは全国優勝校なんだ、例え練習試合といえども」

みほ「勿論、負けるつもりはありません!試合をする以上全力で戦います」

角谷杏「そんじゃ作戦会議でもしよっかぁ。かぁーしまぁ、他のチームの車長呼んできて!」

河嶋桃「はっ!」


沙織「ねぇ、黒森峰の時ブリタニアの学校と試合したことあるの?」

みほ「ううん、ない。どんな戦い方するんだろう」

華「何となくですけど、ブリタニア人の方っておおざっぱなイメージがありますよね」

沙織「繊細なイメージはないよね、絶対華道なんてできないもん。それにブリタニア人って戦車っていうより
あのガンダムみたいなロボットばかり乗ってるんでしょ?」

優花里「ナイトメアフレームですね!最近新世代の機体が実戦投入されたらしいですよ!」

沙織「可愛げがないよね、あれ!戦車の方が絶対可愛い」

優花里「古い機体ですけど、ガニメデとかは結構可愛いですよ!ゴツゴツしてて」

河嶋桃「ナイトメアの話はもういいだろ、作戦会議を始めるぞ」

沙織「はーい」

-------試合当日


C.C「おい・・・これはどういう事だ」

ルルーシュ「人が足りないんだ、仕方ないだろう」

C.C「普段から無暗やたらと歩き回るなと言っているくせに、こんなに人が集まるところに自分から連れ出すとはな」

ルルーシュ「だから変装させてるんだ、そのカツラと眼鏡はとるなよ」

スザク「この子が君の言ってた助っ人かい?」

ルルーシュ「あぁ」

スザク「何かどこかで見た事あるような・・・」

シャーリー「あの子とルル、どういう関係なのかしら・・・」

リヴァル「ルルーシュの奴、いつの間にあんなに可愛い子と知り合いになったんだ」

ミレイ「何にしても、これで6輌出せるわね」

C.C「おい、私は戦車など乗ったことはないぞ」

ルルーシュ「奇遇だな、俺もだ。まぁナイトメアの操縦ができるんだ、戦車くらい問題なく動かせるだろうマニュアルは読んだんだろ?」

C.C「一応な。だが上手く操縦できる自信はない」

ルルーシュ「問題ない」

C.C「相手は今年の全国大会の優勝校なんだろ?そんな適当な事で大丈夫なのか?」

ルルーシュ「丁度良いハンデだろう」



優花里「見てください、やっぱり相手はシャーマン部隊ですよ!」

みほ「本当だ、ファイアフライもある」

華「サンダース戦ではあの車輌に手こずりましたよね」

沙織「でもあの時は砲手の人も凄かったんでしょ?」

みほ「うん。でもアッシュフォードにも同じくらいの砲手がいるかもしれないし」

華「油断は禁物ってことですね」



左衛門佐「相手はブリタニアの学校なのか」

エルヴィン「ブリタニアといえば厳島の奇跡だな」

カエサル「うむ、藤堂鏡四郎率いる日本軍が初めてブリタニアに土をつけた戦いだな」

おりょう「戦車がナイトメアに勝った唯一の戦いぜよ」

キャプテン「練習試合とはいえ油断するな、根性だぁ!」

近藤、佐々木、河西「おぉ!!」



ソド子「ちょっと冷泉さん、顔くらい洗いなさいよ!」

麻子「こんな早い時間にちゃんと起きたんだぞ、それ以上を求めるなソド子」

ソド子「私の名前は園みどり子!朝早く起きるのは常識でしょ!」



澤梓「相手はシャーマン、サンダース戦では殆ど何もできなかったから、ここで活躍して先輩たちに成長した姿を見せるよ!」

優季「重戦車キラー♪」

あゆみ「ねぇ、ファイアフライ狙おうよ!あれやっつけたら一番格好良いし!」

あや「それいい!」

桂里奈「何処へでもいったるぞ!」

ルルーシュ「フン、見ろ。何処からどう見てもその辺にいるただの女子高生だ」

C.C「あぁそうだな。それがどうした?」

ルルーシュ「全国優勝校だろうがなんだろうが、俺の敵ではないという事を言いたかったんだよC.C」

C.C「随分遠回しな言い方だな。ま、お手並み拝見といくか」

シャーリー「ルルが大洗の子達をジーっと見てる・・・」


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沙織「何かアッシュフォードの隊長さんモデルみたい」

華「背が高く、細身で整った顔立ち、羨ましいですね」

優花里「同じ高校生とは思えません」

みほ「何かちょっと緊張するね・・・」

沙織「みぽりんが緊張することないって、こっちは受けて立つ側なんだから、ドンと構えてればいいのよ!」

みほ「そ、そうだよね」

審判「それではこれより、大洗女子学園とアッシュフォード学園の試合を始める。礼ッ!」

みほ「よろしくお願いします!」

ルルーシュ「お願いします」

みほ「(本当に綺麗な人だなぁ)」

ルルーシュ「優勝校と試合ができて光栄です、どうかお手柔らかに」

みほ「えっ、はい!こちらこそ」

ルルーシュ「(大洗はこんな頼りなさそうな子が隊長なのか)」

みほ「(凄く礼儀正しい人だなぁ)」

ルルーシュ「(フン、とっとと終わらせてやる)」


ミレイ「話には聞いてたけど、大洗の戦車って本当に変わったのが多いわね」

カレン「(これだけ戦車の種類があるなら日本の戦車も・・・・あった!しかも八九式、可愛い!)」



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ルルーシュ「広い平野に狭い森林地帯」

C.C「西には小さな川もあるな」

ルルーシュ「面白味のないステージだ・・・まぁ、相手が高校生である以上、ステージどうこう以前の問題だが」

C.C「どう攻めるんだ?この試合は旗のついた車輌を倒せば勝ちなんだろ?」

ルルーシュ「あぁ、向うのフラッグ車はヘッツァーという戦車だったな。車高が低く発見しにくい戦車だが
これだけ開けたステージなら発見はそう難しくない。機体性能もこちらの方が上、撃破はた易い」

C.C「随分と詳しくなったな。お勉強でもしたのか?」

ルルーシュ「戦闘の指揮を執る以上、使用する兵器の事はある程度知っておく必要があるからな」


ザーッ  ザーッ


隊長『副会長、作戦はどうしましょう?』

スザク『ルルーシュ、ステージの真ん中に全体を見渡せる程高い丘がある、まずはここを目指さないか?』

カレン『確かにここを押さえれば、戦闘を有利に進められるわね』

隊長『じゃあまずは高地を目指すって事でいきましょう!』

ルルーシュ『いや、高地はとらず様子をみる』

スザク『え?何でだい?』

C.C「あいつらの言う通りだ、何故高地をとらない?」

ルルーシュ「確かにあそこをとれば戦闘はだいぶ有利に進められる。数で劣るこちらとしてはすぐに押さえるべきだろう」

C.C「だったら」

ルルーシュ「しかし向うが上回っているのは数だけだ。指揮官も、機体性能もこちらが上。特に急いでとりに行く必要はない」

C.C「相変わらず自信家だな」

ルルーシュ「それに、高地をとりたいのは大洗も同じはずだ。ならばとらせてやった方が寧ろ戦い易い」

C.C「どういう意味だ?」

ルルーシュ「仮に大洗が高地を押さえたとして、確かに向こうはステージ全体を見渡すことができるが
それは逆を言えば下からの俺達に常に身を晒すという事だ。目標が常時そこにいてくれるんだぞ?これほど戦いやすいことはない」

C.C「だが撃ち合いになったら高台にいる向うの方が有利だ」

ルルーシュ「撃ち合いになればな」

C.C「ん?」

ルルーシュ「こちらの主力は文字通りクイーンだ。ファイヤフライの有効射程は約3000mもある、距離をとれば問題ない。
森林地帯に身を隠しながら撃つのもいいだろう。ファイアフライの17ポンド砲で高地にいる大洗の面々を少しずつ削っていく。
スザクの腕は練習の際に確認済みだ。命中率98%、速いナイトメアならともかく、動きの遅い戦車などただの的だ」

C.C「削っていく?これはフラッグ戦だから旗の立っている戦車を倒せばそれで終わりだろう?」

ルルーシュ「確かにそうだが、それではあっけなすぎるだろ。先輩達にとっては最初で最後の試合みたいだからな
できるだけ長く試合をさせてやりたい。だからフラッグ車は最後まで残し、残り1輌になってから総攻撃を仕掛ける予定だ」

C.C「随分と優しいじゃないか、見直したぞルルーシュ」

ルルーシュ「黙れ魔女」



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澤梓『え?高台を譲るんですか?』

河嶋桃『何故だ、試合開始と同時にでもとりにいくべきだろ!』

エルヴィン『このようなステージの場合まず高地を押さえるのが定石では?』

みほ『あちらがどういう戦い方をするのか分からないので、とりあえず定石通り動いてもらおうと思います
相手が高台を押さえるのであれば、その後の選択肢は限られます。ですからあえて譲って、相手の裏をかこうと思います』

華『確かにどんな作戦をとってくるか分からない状態で戦うより、相手がどう動くか分かっていた方が戦いやすいですよね』

みほ『うん。それに向こうにはファイアフライもいるし、高台だと下から狙い撃ちされる可能性もあるから』

沙織『そんな凄い砲手アッシュフォードにいるとは思えないけど』

麻子『可能性は0じゃない』

澤梓『でもそれだと結局上から狙い撃ちされるんじゃないですか?』

みほ『はい、ですから各車高台から最低でも3000mの距離を保って行動するか、3000m以内を移動する際は森林地帯を通って
高台から発見されないよう身を隠してください』

エルヴィン『しかしそれではこちらも攻撃できないのでは?』

みほ『最初にアリクイさんチームが単独で開けた平野地帯を走行してください。恐らく相手は砲撃するでしょうから
その砲撃を見てファイアフライの砲手の腕を見極めます。流石に走行予定地点は高台から2000m以上離れてますから
撃破される事はないと思いますが、着弾の位置で予測し、腕がそこまでではないのであればモクモク作戦で少しずつ距離を詰めます』

優花里『相手が凄腕だったらどうするんです?』

みほ『砲撃を交わしつつ敵を森林地帯までおびき寄せるしかないかな。その場合我慢比べになるかも』

角谷杏『だったら大丈夫だねぇ、ブリタニア人は気が短いで有名だから』

みほ『敵が森林地帯へ進軍してきた場合は、いつも通り分断させ各個撃破でいきましょう。カバさんチームは敵が来るまでの間に
できるだけ多くの待ち伏せポイントを作っておいてください』


おりょう『御意』

カエサル『御意』

左衛門佐『御意』

エルヴィン『御意』

---------試合開始20分後


ルルーシュ『ビショップチーム、状況は?』

隊長『大洗の車輌は依然確認できません』

ルルーシュ『そうですか・・・引き続き監視を続けてください。目標を確認できたらすぐに報告
こちらが指示を出すまでくれぐれも発砲は避けるようにお願いします』

隊長『了解です!』

ルルーシュ「はぁ・・・全く、本当に相手は全国優勝校なのか?この戦況ではどう考えてもまず高地をとるべきだろうに
定石すら心得ていないとは予想外だった。事前にあれこれと考えた自分が馬鹿みたいだ」

C.C「どうするんだ?相手が上まで登るまで待つのか?」

ルルーシュ「待ってやってもいいが、俺はそこまで気が長い方ではない。向こうが定石を無視するなら
こちらは定石通りの戦いで相手を圧倒してやろうじゃないか」

C.C「じゃあ上をとるんだな」

ルルーシュ『全車、作戦をプランβに変更する。高地を押さえ地の利を得るぞ!移動中は念の為敵の奇襲に備え
ボーン、ルーク、キングでフラッグ車であるクイーンを囲みながら進行する。先行しているビショップはこちらとの合流を待たず直進』

スザク『イエス・ユア・ハイネス』

リヴァル『何言ってんだスザク、その場合イエス・マイロードだろ!ユア・ハイネスじゃルルーシュが皇族になっちゃうよ』

スザク『え?あっ、そ、そうだね。あははは』

隊長『いいじゃないですか格好良くて!イエス・ユア・ハイネス!』

副隊長『イエス・ユア・ハイネス』

ルルーシュ「・・・・・・」

カレン『(あたしは絶対言わないわよ)』



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優花里「なかなかとりに来ないですね」

みほ「こっちが不自然なまでに高地を空けてるから、向こうも警戒してるのかも」

華「どうします?」

みほ「作戦はこのままで行きます!この時間を利用してカバさんチームに協力して森の中にキルゾーンを沢山作りましょう
敵を森の中へ引き寄せられればこちらが圧倒的に有利になるように」

華「分かりました」

沙織『みなさん聞こえましたかぁ?今の時間を利用してキルゾーンをつくります!』

みほ『ただし、ウサギさんチームは引き続き高地の監視をお願いします』

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隊長『こちらビショップチーム、高地Aポイント到着!』

ミレイ『ナイトチームも到着したわよ』

ルルーシュ『キング、クイーン、ボーン、ルークも到着。これで全車無事目的地か』

スザク『移動中攻撃どころか大洗の姿も見えなかったね』

ルルーシュ『いよいよ本当に連中が何をしたいのか分からなくなってきたな。まぁ、策などないのだろうが』

カレン『それにしても見晴らしが良いわね、これだけ見渡し良ければやっぱり有利よ。とって正解だわ』

ルルーシュ『全車、大洗の車輌を確認したら砲撃を許可する。四方をくまなく探せ、何処に潜んでいるか分からんからな
スザク、攻撃の中心はお前だ。分かっているとは思うが』

スザク『あぁ、任せてくれ。必ず仕留めて見せる』

ルルーシュ『よし』

澤梓『西住隊長、こちらウサギチーム!高地X地点に敵戦車確認しました!ファイアフライもいます』

あや『はぁ、やっと来た』

優季『待ちくたびれたよね』

みほ『分かりました!それではアリクイさんチームのみなさん、予定通りCコースをジグザグに走行してください!』


ねこにゃー「よし行くにゃー!」



シャーリー『あれ?ねぇルル、あれって敵チームの戦車じゃない?』

ルルーシュ『ん?あんなに離れてるのによく見つけたなシャーリー、お手柄だ』

シャーリー『(おぉ、ルルに褒められた)』

スザク『日本の三式中戦車だね。凄い蛇行しながら走ってるけど』

ルルーシュ『いざ高地をとられてようやく事の重大さに気づいたんだろう、こちらを下におびき寄せる為の陽動にすぎない
こちらは降りるまでもなく上から砲撃を浴びせれば良いだけだと言うのに。全車、発砲を許可する!』

副隊長『やっと撃てますよ隊長!』

隊長『よーし、記念すべき実戦での初砲撃、いけー!』

ミレイ『私達も撃ってみましょう!撃てー!』

ドンッ  ドンッ  ドンッ  ドンッ


C.C「私達は撃たないのか?」

ルルーシュ「必要ない」 『スザク、一撃で決めろ』

スザク『あぁ』



優花里「一斉に撃ってきましたね!」

沙織「全然当たってないみたい」

華「そうですねぇ」

麻子「当たる以前に届いてないぞ」

華「予定通りモクモク作戦で距離を詰めますか?」

みほ「まだファイアフライは一発も撃ってないので、もう少し様子をみます」


ももがー「全然当たらないモモ!」

ねこにゃー「神回避炸裂だにゃー」


スザク「・・・・・・発射!」

ズドーーーーンッ!!!


ねこにゃー「ぎゃあああああ」

ももがー「やられたモモー」


シュパッ(旗が立つ音)


審判「大洗女子学園、三式中戦車走行不能!」


みほ「!?」

優花里「あぁ、やられちゃいました!」

華「凄い、たった一撃で」

沙織「え?今何が起きたの?」

麻子「どうやらアッシュフォードにもファイアフライには凄腕が乗ってるらしいな」

みほ「あの距離を一撃で仕留めるなんて・・・」

リヴァル「すげーじゃんスザク!一発だぞ一発!」

スザク「いや、まぐれだよ」


ミレイ「へぇ、凄いわねぇスザクくん」

カレン「(私だって砲手ならあれくらい・・・)」


副隊長『隊長、あの大洗から白旗です、快挙です!!』

隊長『西住流から先手の白旗なんて夢みたいだ!』


ルルーシュ「これでこちらは6輌、相手は7輌。やはり戦場で持つべきものは有能な部下だな」

C.C「しかし今の一撃を目の当たりにしたら、流石にもうさっきみたいにノコノコと射程内に出てきたりはしないんじゃないか?」

ルルーシュ「射程内に来ないのであればあぶりだすまでだが、相手は思った以上に無策だ。またノコノコと
射程内へ飛んでくる可能性もある、暫く様子をみてみるとしよう」

-------森林地帯


角谷杏『いやぁ、驚いたね。まさか向こうにあんなスナイパーがいるとは』

小山柚子『これじゃ不用意に近づけませんね』

河嶋桃『西住、この後どうする?』

みほ『当初の予定通り敵を森まで引き寄せます!』

カエサル『向こうは地の利を得ている、引き寄せようにも難しいのでは?』

みほ『はい、ですから一度高地へ攻め込み劣勢を演じて、相手がいかにも優勢のような空気を作り出そうと思います』

沙織『相手をイケイケムードにして下までおびき寄せるのね』

みほ『カメさんチーム以外の全車で攻め込みます!あくまで攻めているフリですが、相手に悟られないようギリギリまで粘ります』

華『カバさんチームも攻めるんですか?』

みほ『カバさんがいないと撤退する際相手に罠だと悟られる可能性があるから。全力で高地をとりに行くのであれば三突の火力は必須だし
ですから森へ撤退する際はカバさんチームが先頭で早めに森へ入り、キルゾーンで待機してください』

エルヴィン『心得た!』

河嶋桃『しかし6輌でいくのは流石に危険じゃないのか?相手にはあのファイアフライがいるんだぞ?』

みほ『あちらのファイアフライは確かに脅威ですが、先程の砲撃を見る限り他の5輌はそれほど脅威ではありません
砲身をよくみて回避行動をとれば大丈夫です!』

キャプテン『ファイアフライが脅威って言っても砲塔が7つあるわけじゃないですしね!四方から囲めば大丈夫!』

優季『他の戦車砲弾届いてもいなかったし』

みほ『全力で攻め、全力でやられ、全力で逃げます!そうすればフラッグ車は残るでしょうけど何輌かのシャーマンは森まで追撃してくると思います』

澤梓『そしたら待機してるカバさんカメさんでズドンッ!ですね!』

みほ『はい』

エルヴィン『して、作戦名は?』

みほ『へ?えーっと、フリフリ作戦で!攻めるフリ、やられるフリ、逃げるフリをするので』

角谷杏『フリフリいーね!』

みほ『ではみなさんよろしくお願いします、パンツァーフォー!』



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とりあえずここまでで。

ちなみに『』←これで囲った会話は無線ってことにしてます

C.C「来ないな」

ルルーシュ「相手もそこまで馬鹿ではないということか。これ以上戦いを長引かせるつもりはない、偵察隊を送り
奴等の居場所をはっきりさせファイアフライの射程内まであぶりだしてやる」

シャーリー『ルル、こっちの方から大洗の車輌が!』

ルルーシュ『ほぅ、何輌だ?』

シャーリー『えーっと、2輌!』

スザク『ルルーシュ、こっちからも1輌きた!ルノーB1だ』

ミレイ『あ、こっちからも2輌きてるわよ』

隊長『副会長、こちらからも1輌、Ⅳ号が接近してきてます!』

ルルーシュ『何だ、最もつまらない作戦に出たな。力押しで好位を奪おうというわけか、機体性能の差は歴然だと言うのに』



みほ『砲撃開始!』


ドンッ  ドンッ  ドンッ  ドンッ


シャーリー『うわー無理無理撃ってきた』

ミレイ『ど、どうするのルルーシュ?!』

ルルーシュ『フ、フハハハハハ!』

シャーリー『ル、ルル?』

ルルーシュ「悪手にも程があるな大洗。先程の三式への砲撃を見て敵はファイアフライだけだと踏んでの四方からの挟撃
しかし、こちらはお前らがそう考える事などはなからお見通しだ。全車砲撃を許可する!今度は当てていいぞ」

隊長『了解!』

副隊長『了解です!』

ミレイ『こっちも了解!』


澤梓「シャーマンの砲塔、こっち向いてるよ!みんな注意して!」

優季「大丈夫大丈夫」

あゆみ「ファイアフライ以外は当たらないもんね」

あや「突っ込め突っ込めー!」

桂利奈「あいあいあい!」

澤梓「ちょ、ちょっとみんな!」

ドカーンッ


澤梓「うわっ!」

優季「きゃあああ」

あゆみ「当ったじゃん、さっきのは何だったの?」

澤梓「もう!油断するからだよ!応戦するよ!」

桂利奈「あれ?動かない」

あや「もしかして履帯やられたの?」


隊長『まずは履帯を攻撃して足を止めて・・・撃て!』


桂利奈『うわーきた!』


ドカーンッ!


シュパッ

審判『大洗女子学園、M3中戦車リー、走行不能』


沙織『ウサギさんチームがやられたって!』

みほ『さっきと砲撃の質が全然違う・・・これって』

副隊長『流石です隊長!よーし私達もやるぞ!』

各女子生徒『おーっ!』


ドンッ  ドンッ  ドンッ


ナカジマ「うわぁ、凄い砲撃、届かないどころか的確に履帯狙ってきてるよ」

ツチヤ「ドリフトで避けきってやる!」


コモヨ「こんなの避けきれないよソドコ!」

ソドコ「風紀委員の腕の見せ所よコモヨ、全部避けなさい!」


ドンッ


ソドコ&コモヨ「うわああああ」



ルルーシュ「試合経験はないとはいえ、3年間も毎週授業で練習してきたんだ。流石にスザクやカレン程ではないが
砲撃、走行技術に関して先輩達はかなり高いレベルにある。ボーンチームのニーナ以外は相手を仕留める可能性があるという事
ファイアフライ1輌だけが戦力だと勘違いした時点でお前達の負けだ」

優花理「このままではみんなやられてしまいます!」

華「さっきの砲撃はわざと外してたんですね、私達を油断させる為に」

みほ「でも結果的にごく自然な形でこちらが劣勢になりました!」 『各車、モクモク作戦を使って森まで撤退します!』

キャプテン『了解です!モクモク開始!』



ルルーシュ『こうなればもう時間の問題だな。スザクがルノーを討てば6対5、数の上でもこちらが勝る』

スザク『よし、この距離なら外しようがない』


プシュー   プシュー   プシュー


スザク『え?』

ルルーシュ『ん?』

カレン『ちょっと何これ煙幕!?前が全然見えない!』

ルルーシュ『ほぅ、こんな策を残していたとは、流石は全国優勝校といったところか』

カレン『感心してる場合、この視界の悪さじゃ攻撃できないわよ!』

ルルーシュ『落ち着け、攻撃できないのは向こうも同じだ。恐らくこの隙に一度撤退し態勢を整えようというのだろう』

隊長『どうするんですか副会長!?』

ルルーシュ『(このまま逃がしてまた姿をくらまされると面倒だな、それに戦況は圧倒的にこちらが優位。ならば)』

スザク『ルルーシュ、指示を!』

ルルーシュ『ナイト、ルーク、ビショップ、ボーンの4チームは高地を下り大洗を追撃!キングとクイーンはここに待機し援護に回る
恐らく敵は見通しの悪い森林地帯へと逃げ込み分散するだろう。こちらも分散し追撃にあたれ、敵の位置情報は随時報告』

隊長『イエス・ユア・ハイネス!』

副隊長『イエス・ユア・ハイネス!』

ルルーシュ『・・・それは止めてください』

ミレイ「よーし、行くわよカレン!」

カレン「(全くしょーがないわねぇ)」



優花里「西住殿の言う通り、4輌こちらを追撃にきました!」

みほ「やっぱり全車では来ないか」

沙織「もう1輌は丘の上でフラッグ車を守ってるみたい」

ルルーシュ『ん?おいどうしたスザク?』

スザク『僕達は援護に回るんだろ?だったら、森に入られる前に1輌だけでも』

ルルーシュ『この視界の悪さじゃ無理だ、他の4輌に任せておけば』


ドンッ!!


ソドコ「へ?」


ドカーーンッ!!


ソドコ「キャー!!」

コモヨ&パゾミ「うわああ」


シュパッ!


審判『大洗女子学園、ルノーB1 bis走行不能!』


ルルーシュ『なっ・・・・・相変わらず非常識な奴だ』

沙織「カモさんチームがやられちゃったって!」

みほ「こんなに視界が悪い中で当てるなんて・・・」 『各車、モクモク作戦実行中ですがジグザクに走行してください!ファイアフライが狙ってます!』

華「これでこちらは残り5輌です。相手は6輌」

みほ「追撃部隊は4輌、森に入ればこちらが有利だし大丈夫!今は一刻も早くファイアフライの射程から外れることを考えましょう」

麻子「少々飛ばすぞ」

みほ「お願いします!」



隊長『逃がすか―!』

副隊長『追え追えー!』

シャーリー『ちょっとスピード出しすぎですよ先輩!』

カレン『私から逃げ切れると思ってるのかしら!』

ミレイ『カレン、キャラ変わってない?』



ルルーシュ「各車森に入ったか。条件は全てクリアされた、後は1輌ずつ料理していくだけだ」

みほ『各車予定通り分散し、相手をキルゾーンまで誘導してください!カメさんカバさん準備は大丈夫ですか?』

エルヴィン『言うに及ばず!』

角谷杏『こっちも準備万端だよぉ』



ミレイ『敵が分かれていくわ、ルルーシュの言ってた通りね』

カレン『私達はⅣ号を追うわ!』

隊長『じゃあ私達はポルシェティーガで!』

副隊長『我々は八九式を!』

シャーリー『え?じゃ、じゃあ私達も会長と同じやつを!』



-----
--
-


カレン『逃がすかぁ!!!』

麻子『速い、追いつかれる。きつめに行くぞ』

沙織『ちょっと麻子、これ以上きつめってどうなっちゃうの!?』


グワンッ  グワンッ


沙織『ちょーっと急に曲がりすぎ!曲がるなら曲がるって言ってから曲がって!』

麻子『こうでもしないと追いつかれる』


カレン『クソッ、何なのよあの戦車の操縦手は!全然追いつけない!』



シャーリー『どっちもいなくなっちゃった・・・早すぎるよ』


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--
-


ルルーシュ『各車、敵の位置情報を送れ』

ミレイ『こちらナイトチーム。えーっと、現在d3から間もなくd4地点。Ⅳ号を追撃中』

隊長『こちらビショップ、只今a4地点走行中、ポルシェティーガを追撃しています』

副隊長『こちらルークチーム、現在f4地点走行中!敵戦車左折した為これよりe4地点へ移動します!八九式追撃中』

シャーリー『こちらボーンチーム、えーっと・・・・・何処にいるのか分かるニーナ?』

ニーナ『分からない・・・』

ルルーシュ『ナイトはⅣ号の追撃を中止しe4へと移動しルークと共に八九式を挟撃。ビショップはそのまま追撃
a5地点へ入ったら例の木を砲撃、相手の進路を阻め』

ミレイ『りょーかい!』

隊長『イエス・ユア・ハイネス!』

副隊長『イエス・ユア・ハイネス!』



麻子「どうやら諦めたようだな、西の方へ進路を変えたぞ」

沙織「さっきまであんなにしつこかったのにねぇ」

みほ「西・・・」  !?  『アヒルさんチーム進路を変えてください!正面から敵が来ます!』


キャプテン『りょ、りょーかいしました!』

副隊長『こちらルーク、八九式再度進路を東へ変えe5へと向かっています!』

ルルーシュ『ナイトはd7へ、迂回してもう一度囲め』

キャプテン『西住隊長、この後はどうしたら!?』

みほ『そのまま走行しカバさんが待機しているK2地点まで相手を引き寄せてください!』

キャプテン『了解しました!』


隊長『間もなくa5地点!例の木ってのは・・・あれだな!よーし、あの木目がけて砲撃!』

女子砲手『イエス・マイ・ロード!』


ドンッ


ナカジマ「ん?何処撃ってんだろうあのシャーマン?珍しくとんでもないとこ撃ったぞ今」

ホシノ「まずい、前、前!!」

ナカジマ「うわっ、木が倒れる!」

ツチヤ「これは無理だ、急ブレーキ!!」


キキーッ


ホシノ「ふぅ、間一髪・・・ってこれ逃げ場ないね」

ナカジマ「砲塔旋回、急げー!!」

隊長「敵が砲塔をこちらに向ける前に勝負をつけるぞ、撃てー!!」

女子砲手B「イエス・マイ・ロード!!」


ドカーーンッ


隊長「うわああああ」

女子砲手B「きゃあああ」


シュパッ!


審判「アッシュフォード学園、M4シャーマン、走行不能!」


隊長「ぐぇぇぇ記念すべき初被弾・・・いったい誰が?」

女子砲手B「あんなところにⅣ号が!」

隊長「Ⅳ号が何であんなところにいるんだ?でもまぁいいか、Ⅳ号って言ったら車長はあの西住流だぞ!
西住流に撃破されるなら本望だよ!」

女子砲手B「何か試合って感じしますよね!」


みほ「ふぅ、やっぱり援護にきといて良かった」

ナカジマ「はぁ、助かった」

ホシノ「アンコウチームが来なかったら確実にやられてたね」


優花里「まさか木を倒して進路を塞ぐなんて」

みほ「相手の隊長さん、やっぱりただ者じゃないね」

沙織「でもちょっと強引すぎ!これじゃ森林破壊だよ」

みほ「でもこれは使える・・・」





おりょう「車長、アヒルさんまだ?」

カエサル「うーん、そろそろのはずなんだけどな」

エルヴィン『アヒルさん、後どれくらいでつきそうですか?』


キャプテン『もう少しでつきます!後2分くらい!』


エルヴィン「後2分くらいだそうだ、準備は良いな!」

左衛門佐「あれ?」

エルヴィン「どうした?」

左衛門佐「あれってシャーマンじゃないか?ほら、あそこ」

エルヴィン「本当だ、シャーマンだ!でも八九式はまだ来てないし、後2分くらいかかるんだろ?」

カエサル「恐らく別の車輌だ、撃つか!?」

左衛門佐「うーん・・・自信ない」

おりょう「流石に遠いぜよ、外したらこっちの位置が相手にバレるし危険じゃないか?」

カエサル「それもそうだな、とりあえずこの事を西住隊長に報告だ!」

エルヴィン『隊長殿、こちら南南西に八九式を追っているものとは別の異様に速いシャーマンを確認しました!
このまま行くと真っ直ぐアヒルさんチームと出くわす可能性があります』



麻子「異様に早い・・・さっきまでこっちを追いかけてたあれか」

みほ『分かりました!K2地点での待ち伏せを中止します、アヒルさんは西へ進路を変えてください
M37地点で我々と合流します。カバさんチームは次のキルゾーン、K5地点へ移動してください』


キャプテン『分かりました!』

エルヴィン『心得た!』

副隊長『こちらルーク、八九式また進路を変えて今度は西へ移動!』

カレン『はぁ!?あと少しで挟み撃ちできたのに!』

ルルーシュ「・・・・先程も同じだったな、こちらが挟撃を試みようとするとそれを察知したかのように直後に回避行動
ビショップによる策でポルシェティーガを追いつめるも、まるでそれを分かっていたかのようにⅣ号が援護に回る」

C.C「偶然か?」

ルルーシュ「偶然で3度も俺の策を読まれてたまるか、どうやら俺は相手を甘く見すぎていたようだ。
恐らく連中がこの森へ逃げ込んだのも偶然ではなく必然だろう。俺達は追撃してきたんじゃない、追撃させられたんだ」

C.C「追撃させられた?」

ルルーシュ「森に入ってからヘッツァーは勿論さっきまでいた三突の位置がまるで掴めていない。思えば一番最初に森に入ったのは三突だった
恐らく何処かに身を潜めているんだろう。その他の車輌はそこへ俺達をおびき寄せる為のいわば囮だ」

C.C「それでさっきから逃げ回っているというわけか。まぁ八九式じゃ相手がシャーマンでは逃げ回るしか手はないが」

ルルーシュ「それにわざわざマークを外してやったⅣ号がいつまでも森の中にいるのも不自然だ。反撃に転ずるのであれば
俺達をまいた後は森を抜け態勢を立て直すべきだ。にも関わらずいつまでも森の中をウロウロ。三突とヘッツァーによる
待ち伏せ砲撃を狙っている良い証拠だ。この森の中は奴等のキルゾーンで溢れているはずだ」

C.C「どうするんだ?」

ルルーシュ「奴らのキルゾーンなど全てお見通しだ。逆の立場だった場合、俺が三突やヘッツァーを潜ませるであろうポイントは全部で9つ
ここを避けて通ればいい。フハハハ、ようやく面白くなってきたぞ、西住みほとかいったかな?頼りなさそうな顔してなかなかやるじゃないか」

ルルーシュ『ルークはそのまま八九式を追撃、恐らくⅣ号と合流するつもりだろう。ボーンはc5へ』

シャーリー『りょ、りょーかい!c5です、行けますか!』

女子操縦手「任せてください!」

C.C「ボーンチームで大丈夫なのか?」

ルルーシュ「森の中にいるのはみんな同じ車輌なんだ、どの車輌が当りか外れかなんて分からないだろう
Ⅳ号と八九式の合流を阻止するだけならボーンで十分」

ミレイ『ルルーシュ、私達は!?』

ルルーシュ『敵がルークとボーンに集中している隙にナイトはキルゾーンを1つずつ潰せ!敵を発見したら撃破しろ!
俺の読みでは9つの内の1つに必ずフラッグ車であるヘッツァーがいるはずだ』

ミレイ『了解!』

カレン『よーし今度こそ!』



沙織「みぽりん、南西にシャーマン1輌!」

みほ『この状況での合流は危険です、合流を中止しアヒルさんチームは敵を引き付けつつ単独でK5へ向かってください』


ルルーシュ『よし、合流は阻止。ルークは八九式の追撃を中止!反転しボーンと共にc5にいるⅣ号を叩け』

みほ「シャーマンが2輌こっちに来た!」

沙織「どうするのぉ?」

みほ「麻子さん、このまま2輌をK6地点まで誘導してください!相手の砲撃が脅威なので、できるだけジグザクに」

麻子「分かった」


副隊長『Ⅳ号、a7地点へ向かっています!』

ルルーシュ『追撃を中止!その先は恐らくキルゾーンだ。しかし、そこにわざわざおびき寄せようとするという事は
そこに三突、或はヘッツァーのどちらかがいると言っているようなものだ。ナイトチーム、キルゾーンはいくつ潰した?』

カレン『今ようやく2個目よ!ここにも敵はいないみたい』

ルルーシュ『至急a7へ向かえ、確実に当りだ』

カレン『りょーかい!』

C.C「ポルシェティーガと合流しようとしてるのかもしれないぞ?」

ルルーシュ「ポルシェティーガは足が遅い。木が進路を塞いでいる以上、あの機体が迂回しa7へ到達するには
後10分以上は時間を要する。つまり合流ではなく、キルゾーンへの誘導の可能性が高い」


みほ「追撃を中止した・・・」

華「増援を待っているんでしょうか?」

みほ「1輌に対して向こうは2輌、増援を待つにしては不自然すぎる・・・」

優花里「じゃあ何で急に追撃を中止したんでしょうか?」

沙織「もしかして燃料切れ?」

麻子「どう考えてもそんなに走ってないだろ」

みほ「・・・もしかして!」   『カメさんチーム、至急K6地点を離脱してください!』

河嶋桃『なにぃ!?何故だ!?せっかく巧妙なカモフラージュを施したというのに!』

みほ『シャーマンが1輌そちらへ向かっています!直ちに離脱してください!』

河嶋桃『敵が来ているなら寧ろ好都合だろ!その為に我々はここで待ち伏せていたんだぞ!?』

みほ『恐らくキルゾーンの場所を相手は分かった上で行動しています、そこにいるのは危険です』

河嶋桃『分かってるって、どうして?』

角谷杏『とにかく離脱が先みたいだね。小山ぁ』

小山柚子『はい!西住さんが言うんだから間違いないよ桃ちゃん!』

河嶋桃『まぁそれもそうだな、戦術的退却!』

カレン『こちらナイト、間もなくa7につくわ!』

ルルーシュ『敵がいるであろうポイントはメールで添付した地図に記された通りだ。到着し次第そのポイント目がけて砲撃しろ』

カレン『ついたわ!』

ミレイ『よーし、撃てー!!』

ルルーシュ『これで、チェックだ』


ドンッ   ドンッ   ドンッ


・・・・・・・・・・・・シーンッ


ミレイ『あれ?』

ルルーシュ「何故だ、何故白旗判定のアナウンスが流れない」

カレン『ちょっとどういう事、敵なんて何処にもいないわよ!』

ルルーシュ『そんなはずは・・・』

シャーリー「ルル、前からアンコウのイラストが描いてある戦車がこっち来たよ!」

ルルーシュ『フン、シャーマン2輌に突っ込んでくるとはいい度胸だ』

副隊長『よーし、前方Ⅳ号へ砲撃用意!』

シャーリー「よーし、私達も撃つぞぉ!」

ルルーシュ「・・・いや違う、これは罠だ!」 『撤退だ!直ちに撤退しろ!!』

副隊長『え?は、はい!』

C.C「どういう事だ、相手は1輌だぞ?」

ルルーシュ「あれからちょうど10分だ」

C.C「ん?」


女子装填手『何で撤退なんでしょうか?相手が西住流とはいえシャーマン2輌なら』

副隊長『きっとあれだ!』

女子装填手『へ?・・・わっ、いつの間にポルシェティーガが合流してる、しかもさっきまで追いかけてた八九式まで!』

ルルーシュ『それだけじゃない』

女子装填手『へ?』

副隊長『うわ、三突にヘッツァー!!いつの間に』

C.C「なるほど、あのまま応戦していたら全車で包囲されていたというわけか」

C.C「まさかようやく見つけ出したフラッグ車を前にして撤退することになるとはな」

ルルーシュ「クソ、この俺の策が4度も!」

C.C「感情的になるな、お前の悪い癖だぞ」

ルルーシュ「確かにあの段階ではキルゾーンに三突かヘッツァーがいたはずだ。追撃を中止したという情報だけで
こちらの策を全て読んだというのか?しかもただ撤退させるだけでなく、逆にこちらを包囲しようするとは・・・」

C.C「苦戦しているようだな、相手はシュナイゼル級か?」

ルルーシュ『チッ、態勢を立て直すぞ、全車一旦森を脱出しこちらへと戻れ!』

副隊長『イエス・ユア・ハイネス』

シャーリー『りょーかい!』

カレン『1輌も撃破できずに撤退だなんて!』

C.C「しかし大人しく森を抜けださせてくれるとは思えんが」

ルルーシュ『脱出ルートは全部で5つ、相手がエスパーでもない限りそうそう当たるものじゃない
まずはルートFで撤退だ、砲撃はするなよ!こちらの位置を知らせるようなものだからな!』

沙織「あーん、もう少しで包囲できたのに!」

優花里「それにしても危なかったですね、まさか相手はこちらのキルゾーンの場所を全て把握してるんでしょうか?」

みほ「向こうの隊長さんならありえる。誘導しての待ち伏せは中止した方がいいかも」

華「凄い勢いで逃げていきましたけど追撃しないんですか?」

みほ「勿論追います!でもただ追いかけても逃げ切られる可能性の方が高いので、できるだけ進路を絞って行こうと思います
相手はフラッグ車のいる高台まで戻ろうとしているはずですから、何としても阻止しないと」

華「進路を絞る?」

麻子「なるほどさっきやってたのはそれか」

沙織「さっきやってたのって、もしかしてあれ?」

優花里「なるほど、流石西住殿!相手の3手先まで読んでいたんですね!」

みほ『全車P47地点へと向かってください、目的地へついたら相手が罠にかかるまで木陰に隠れて待機してください!』


キャプテン『分かりました!』

エルヴィン『心得た!』

角谷杏『はいよぉ~』

ナカジマ『りょーかいしました!』

とりあえずここまでで。明日には終わると思います

ルルーシュ「ええい、まだ脱出できんのか」

C.C「貧乏ゆすりをするな、車体が揺れる」

ルルーシュ「この俺が貧乏ゆすりなんてするわけがないだろ、それに貧乏ゆすり程度でこのシャーマンがゆれるはずが」

C.C「あぁはいはい分かった分かった。全くうるさい男だ」

ルルーシュ『おい、まだ脱出できないのか!』

カレン『うるさいわね!こっちだって急いでんのよ、でも途中途中で木が倒れてたりしてて迂回しながら進んでるから時間かかるの!』

ルルーシュ『だったらすぐにその事を報告しろ!迂回なんてしていたらせっかくまいた敵にまた見つかるリスクが高いだろ!
現脱出ルートを中止、ルートCに切り替えろ、そこからなら西へ直進するだけでいいはずだ』


カレン「ったく、ゼロならもっと的確な指示をくれるのに」

ミレイ「ん?カレン何かいった?」

カレン「え?いや何も・・・」


---
--
-

ミレイ『ルルーシュ、こっちも全然駄目!木が倒れてて迂回しないと戻れないわ』

カレン『寧ろこっちの方が荒れ方が酷いわね』

ルルーシュ『・・・・・その場所、最初にこの森に入った際と比較してどうだ?』

ミレイ『こんなに荒れてはなかったと思うけど・・・でもまぁかなり撃ってたし、向こうも撃ち返してきてたから』

カレン『それにしたってこんなに荒れるかしら』

ルルーシュ「(まさか、いやそんなはずは・・・)」


副隊長『あ、駄目ですこの先は大木が倒れてて行き止まりです!』

シャーリー『本当だ、またルート変更しないと』

カレン『行き止まりっていうか、よーく見ると左右にも木が倒れてない?これじゃ来た道を戻るしか・・・』

ミレイ『仕方ないわね、全車いったん来た道を戻るわよ』



ドカーーーンッ!!!


シャーリー「キャーーー!!」

ニーナ「いやああああああ!!」


シュパッ

審判「アッシュフォード学園、M4シャーマン走行不能」

ミレイ『ルルーシュ、ボーンチームがやられたわ!』

ルルーシュ『なに!?相手は何輌だ!?』

副隊長『何輌っていうか・・・』

カレン『後方に4輌、完全に挟まれた、逃げ場ないわ・・・』

ルルーシュ「包囲されただと!?この俺が指揮をとっていながら、こんな簡単に・・・」

ミレイ『ルルーシュ、私達どうしたらいいの!?』

ルルーシュ「まさか本当にこちらが用意していた全ての脱出ルートの進路を予め塞いでいたのか!?
俺達が劣勢になり森を脱出するであろう未来を想定して・・・ありえない、俺はいったい何と戦っているんだ・・・」

副隊長『副会長、指示を!!』

ルルーシュ「(前方と左右を大木に塞がれ後方からは敵戦車4輌・・・こちらからクイーンを応援に出すか!?
いや駄目だ、新たに森に入ったら更に相手の思うつぼだ、今森の中にいる2輌だけでどうにか打開するしか、しかしこの状況では)」



カエサル「ようやく追いつめたな、そして1輌撃破!」

左衛門佐「三突の威力恐れいったか!」

沙織「相手は逃げ場ないし、後は撃つだけだね!」

ナカジマ「よーし、さっきのお返ししてやる!」

みほ『各車砲撃を開始してください!相手がこちらを向く前に決着をつけます!』


ルルーシュ『こうなったら強行突破しかない、相手は4輌とはいえ機体性能ではこちらが上回っている!とにかく撃って間隙を縫って脱出しろ!』


ドカーーーンッ!!


副隊長「ぎゃあああああ」


シュパッ

審判「アッシュフォード学園、M4シャーマン走行不能!」


ナカジマ「よーし、レオポン絶好調!」

スズキ「残り1輌だね」


ルルーシュ「くっ・・・・」


沙織「華、決めちゃって!」

優花里「五十鈴殿なら一撃で終わりです!」

ミレイ『あー、これは流石に終わったかも』

カレン『えーい、こんなところで終わってたまるかぁ!!!』


ギュイーーーン!!


華『行きます!』


ドーーンッ!!


カレン『当るかぁ!!』


みほ『交わした!?』

沙織『なに今の動き?』

麻子『やはりタダ者じゃないなあの車輌の操縦手は』

みほ『アヒルさんチーム履帯を狙って撃ってください!』


キャプテン「よーし決めろ佐々木!」

佐々木「はい!」

ナカジマ「こっちも撃てぇ!」


 ドンッ!!  ドンッ!!


カレン『うぉりゃああああ!!』


ギュイーーーン!!


キャプテン『また交わした!!』

ツチヤ『あのドラテク、是非自動車部に欲しいなぁ』

ナカジマ『そんな事いってる場合じゃない、逃げられる!』


みほ『華さんもう一発!』

華『はい!』


ドーーンッ!

カレン『くっ・・・』


ギュイーーン!!

華『速い!』

みほ『この距離で華さんの砲撃を交わすなんて、それも2度も』


ルルーシュ「いいぞカレン!1輌でもこちらに戻ってこれれば反撃態勢を整えられる!!」


ミレイ『凄いじゃないカレン!急にどうしちゃったのぉ?』

カレン『会長話しかけないでください、今集中してるんですから!!Ⅳ号と八九式の間に突っ込みます!!』


ギュイーーン!!


麻子『まずい、逃げられるぞ』

沙織『もう一度撃ってみようよ!』

優花里『無理です、装填間に合いません!』

みほ『このまま見逃します、作戦をプランSへ移行、カメさんチーム準備はいいですか?』


角谷杏『だいじょぶだよぉ!』


カレン『おりゃあああああ!!!』

ギュイーーーン!!


ミレイ『こちらナイト、無事敵包囲から脱出したわ!』


ルルーシュ『よしっ!よくやったぞカレン!!』


カレン『やった!!』


ルルーシュ『急いでこっちまで戻ってこい、態勢を立て直すぞ!』


カレン『了解!ここまでくればもう』


ドカーーーーンッ!!!


カレン「うわっ」

ミレイ「きゃあああああ」


シュパッ


審判「アッシュフォード学園、M4シャーマン走行不能!」

ルルーシュ『なに!!?おい、何が起きたんだ!?包囲網は突破したはずじゃ!?』


ミレイ『アイタタ・・・包囲網は突破したんだけど』

カレン『抜け出した先にヘッツァーが潜んでたみたい・・・』


ルルーシュ「ヘッツァーだと!?クソ、二段構えの策だったのか」

C.C「あれだけ警戒していた待ち伏せにやられるとはな」



角谷杏「いえーい、河嶋ぁ、命中したぞぉ!」

河嶋桃「お見事です!」


沙織「これで相手は残り2輌、こっちは5輌だね!」

みほ「うん、かなり苦戦したけど」

麻子「後は全車輌で最初の高台へ攻め込むだけだな」

みほ『これからもう一度高台を目指します!ファイアフライの射程に入ったら先程同様モクモク作戦を実施してください』

角谷杏『いよいよ大詰めだねぇ』

リヴァル『おいおい、あっという間にこっちは2輌だけになっちゃったぞ?』

C.C『しかも中にいるのは足して4人』

スザク『向こうはまだ5輌・・・』


ルルーシュ「クソ、こんなはずでは!!」

C.C「過ぎたことを悔いても仕方ないだろ、次の手を考えろ」

ルルーシュ「まさかこの俺が数でも機体性能でも上回っている状況下でここまで追いつめられるとは
西住みほ、いったい何なんだあの女は・・・・」

C.C「で?この後はどうするんだ?」

ルルーシュ「どうする?今の俺達に残された選択肢は1つしかない」


リヴァル『ルルーシュ、大洗の全車両こっちに向かってくるぞ!』


ルルーシュ『あぁ、俺が大洗の隊長でもそうしただろうな』

スザク『どうするんだルルーシュ!?』

ルルーシュ『どうするもこうするもない、撤退だ!高地を下り西へ向かうぞ!』

リヴァル『えぇ!?せっかくの地の利を!』

スザク『この状況じゃ勝ち目はないし仕方ないよ』

リヴァル『でも大洗の戦車そろそろファイアフライの射程圏に入るんじゃないか!?』

スザク『あぁ、だから砲塔は進行方向と逆に向けて、できるだけ撃ち返しながら逃げよう』


プシュー   プシュー



スザク『また煙幕!?』

ルルーシュ『僅かな隙も無いという事か・・・・逃げるぞ!!』

リヴァル『了解!!!』





沙織「みぽりん、敵が逃げてくよ!」

みほ「西に向かってる」

優花里「西には小さな川と橋がありますね」

みほ『各車、このままモクモク作戦を継続しながら追撃してください!アンコウは迂回し別ルートから相手の予想目的地へ向かいます
5輌全てが追いかけていると相手に思わせる為、できるだけ多く砲撃しモクモクの他に土煙をあげるようにして走ってください』

キャプテン『りょーかいです!』

ナカジマ『りょーかいしましたぁ!』

エルヴィン『心得た!』

角谷杏『こっちもりょーかい!よーしかぁーしま、好きなだけ撃っていいぞぉ』


ドンッ    ドンッ   ドンッ   ドンッ



リヴァル「ぐわあああ当った!!」

スザク「大丈夫、少しかすっただけだ!これだけの煙だと相手だってなかなか狙いは定まらないはずだ」

リヴァル「スザク、さっきみたいに撃破してくれよ!」

スザク「煙幕の煙だけじゃなく土煙もあがってる。恐らくかなりジグザクに走行してるはずだ」

リヴァル「じゃあ当てるのは難しいってこと!?」

スザク「さっきから何発か撃ってるけど、あまり手応えがないな」


ドンッ   ドンッ   ドンッ   ドンッ


佐々木あけび「うわっ!!」

キャプテン「くそー、何でこの煙の中狙えるんだ!?」

近藤妙子「今のも後ほんのちょっとずれてたら直撃してましたよね」

キャプテン「河西、ジグザクレベルアップだ!!根性で乗り切れぇ!!」

河西忍「はい!!」


河嶋桃『とにかく撃てー!どんどん撃てー!!目に見える物は全て撃てー!!』

小山柚子「煙と相手車輌の僅かな影しか見えませんね」

角谷杏「追いかける方も大変だねこりゃ」

小山柚子「他人事みたいに言わないでください!」



ドンッ   ドンッ   ドンッ   ドンッ



ルルーシュ「流石のスザクでもこの視界の中では厳しいか・・・」

C.C「おい何してる、お前も撃て!車長兼、装填手兼、砲手なんだろ!?早くしろ」

ルルーシュ「クソ、何で俺がこんなことまで・・・・お、重い!何て重さだ、こんなに重いのか戦車の砲弾は!?」

C.C「おい、持ち上げたなら早く装填しろ!」

ルルーシュ「こんな重いものをここまで持ち上げるのか・・・・ええい!」


ガコンッ


C.C「装填したのなら撃て!」

ルルーシュ「ハァハァ・・・・クソ、これでも食らえ大洗!!」


ドンッ


C.C「・・・・・ルルーシュ、砲塔を旋回させねば、逃げてるのに進行方向に撃ってどうする」

ルルーシュ「お前が撃てと言ったんだろ!!クソ、何てややこしい兵器なんだ!!」


ドンッ   ドンッ   ドンッ


スザク『ルルーシュ、この後はどうする?』

ルルーシュ『ハァハァ・・・d7地点へいったら例の作戦発動だ!相手戦車が渡り終える前に橋を落とし、下に叩きつける!』

スザク『本当にその作戦をやるつもりなのかい!?いくら何でもそれは』

ルルーシュ『戦車内は特殊カーボンで守られているんだ、それに川といっても浅いし流れも緩い
橋とはいっても大した高さではないから大丈夫だ!生命に害を及ぼすような事は絶対にない』

スザク『しかし・・・』

ルルーシュ『負けるくらいならやるべきだ、先輩達にとっては最初で最後の試合なんだぞ!?』

スザク『・・・分かった、やろう。でも、もし相手が危険な状態になってしまった時は』

ルルーシュ『あぁ、分かってる』



C.C「橋を落とすのか?」

ルルーシュ「まさかこの策を使う事になるとはな・・・」

C.C「相手がシュナイゼル級では仕方あるまい」

ルルーシュ「ブリタニアはあの娘が7年前に軍人でなかった事に感謝すべきだろうな。これほどの敵は初めてだ」

C.C「7年前は小学生だぞ?物理的に無理だ」

ルルーシュ「例えばの話だ」

スザク『ルルーシュ、間もなく例の橋だ』

ルルーシュ『よし、橋の上で俺達が側面を晒し壁になって相手を足止めをする、お前は先に橋を渡って狙撃ポイントで待機、合図したら撃て』

スザク『足止め!?そんな事したら君達も落ちるぞ?』

ルルーシュ『撃って良いのは撃たれる覚悟のある奴だけだ、覚悟はできている。それに、俺達が足止めすれば
より多く大洗の車輌を削る事ができるし、何よりフラッグ車を落とせる可能性も高くなる』

スザク『・・・・分かった』

ルルーシュ「苦戦したがこれでようやくチェックだ!」

C.C「ルルーシュ、橋に入ったぞ」

ルルーシュ『スザク、準備はできているか!?』

スザク『あぁ』

C.C「橋の真ん中だ!」

ルルーシュ「よし、やれC.C!!」


ギュイーーーン

キャプテン『根性で追えー!!』

河西忍『煙が濃すぎて前が殆どみえません』

近藤妙子『地図だとそろそろ橋のはずだけど』


ナカジマ『何処まで逃げるつもりなんだろう』

ツチヤ『前が見えないなぁ』


ドーーーーンッ!!


キャプテン『うわっ!!』

佐々木あけび『きゃーー!!』

ナカジマ『な、何?被弾したの?』

ホシノ『違う、前走ってたシャーマンが急ブレーキかけたから追突したんだ』

ナカジマ『何でブレーキなんてかけるかなぁ』


ルルーシュ『スザク!!!』


スザク『・・・・発射』

ドカーーーンッ


ガラガラガラガラガラガラ!!!


ナカジマ「うわっ、何!?」

ホシノ「地面が!」


河西忍「じ、地震!?」

佐々木あけび「違う、橋が崩れてる!」

キャプテン「まずい!回転レシーブでダメージ回避!」

近藤紗子「無理ですぅ!!」


ルルーシュ「うわあああああ」

C.C「大きい声を出すな、覚悟してたんだろ?」

ルルーシュ「覚悟はしていたが、このままでは逆さに落ちるぞ!」

C.C「こうなってはもうどうしようもないだろ、側面にロケットでもついていれば話は別だが」

ルルーシュ「クソ、信用するぞカーボンの力を!!!」

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C.C「・・・っつ、おい大丈夫か?」

ルルーシュ「・・・あぁ、何とかな。しかし凄いなカーボンの力は、真っ逆さまに落ちたのにも関わらず無傷とは。ナイトメアにも実装したいくらいだ」

C.C「中は無事でも、戦車自体は相当なダメージを受けているだろうな。流石に白旗回避は無理か」

ルルーシュ「覚悟の上だ。肉を切らせて骨を断つ、あまりこういうやり方は好きではないのだが、相手が相手だから今回は仕方ない
それにしても背水の陣の逆落とし、古典的戦法がこれほど有効だとはな」



シュパッ!


審判「アッシュフォード学園M4シャーマン、走行不能」


ルルーシュ「さて大洗は何輌落ちたかな。フラッグも落ちていればこれで終わりだが」


シュパッ!

審判「大洗女子学園、ポルシェティーガ、走行不能!」

ナカジマ「いててて、何が起こったの?」

スズキ「橋が崩れた?何で?老朽化?」


ルルーシュ「まず1輌」


シュパッ!


審判「大洗女子学園、八九式中戦車、走行不能!」


キャプテン「根性が足りないぞ白旗ぁ!」

近藤紗子「橋から落ちたらそりゃ上がりますよ・・・」

河西忍「シャーマンも1輌落ちたみたいだけど」


ルルーシュ「2輌」

シュパッ!

審判「大洗女子学園、三号突撃砲、走行不能!」


カエサル「イテテ」

おりょう「やられたぜよ・・・・」

エルヴィン「まさか橋が崩れるなんて」



ルルーシュ「3輌」


C.C「・・・・・・・・・・・・・・・・で終わりのようだな」

ルルーシュ「クソ、フラッグどころかⅣ号も落ちていないのか!」

C.C「これで大洗は残り2輌、うちは1輌か」

ルルーシュ「まぁいい、橋が崩れた以上後続は追撃を中止せざるを得ない、こちらはこのまま進んで回り込み
再度あの丘の上をとれば勝機は見いだせる。連中の煙幕もいい加減底をつきる頃だろうしな
煙幕さえなければ、高地からならスザクの砲撃で2輌など直ぐに落とせる」



角谷杏「うわぁ、凄いねこれ、橋が崩れてる」

小山柚子「前を走ってたら私達も落ちてたかもしれないですね」

河嶋桃「西住の「念の為」がなかったら負けていたかもな」



C.C「ようやくヘッツァーのお出ましか、相当後ろを走っていたようだな。まるでこの事態を予測していたかのようだ」

ルルーシュ「気味の悪い事を言うな。それにしてもおかしい、ヘッツァーは分かるが、Ⅳ号は何処にいる?」


スザク『ルルーシュ、ルルーシュ!!』

ルルーシュ『スザク、お前達は予定通りそのまま直進し最初の丘まで回り込め』

スザク『そうしたいのは山々なんだけど』

ルルーシュ『どうした?』

スザク『前方からⅣ号が・・・』

ルルーシュ『な、何だと!?』

みほ「橋が落ちてる・・・」

秋山優花里「アヒルさんとレオポンさん、カバさんチームがやられちゃいました」

武部沙織『みなさん大丈夫ですかぁ!?』


キャプテン『大丈夫です!』

ナカジマ『こっちも大丈夫だよぉ』

エルヴィン『言うに及ばず!』


武部沙織「はぁ、良かった」

華「それにしても橋なんてどうやって落としたんでしょう・・・」

沙織「え?単に柱を撃ったんじゃないの?」

麻子「戦車の砲撃、それもたった1撃であれだけの橋を崩せるとは思えないが」

秋山優花里「でもそれしか考えられません」

みほ「ここしかないっていうポイントを撃ったんだと思う」

華「やっぱり凄いですね向こうの砲手さん」


ルルーシュ「俺達がここへ来る事を予測しての行動か・・・あの大量の煙はファイアフライの砲撃対策だけでなく
全車輌で追撃していると俺達を錯覚させる役割も担っていたということか」

スザク『ルルーシュ、どうしたら!?』

ルルーシュ『とにかく逃げろ!Ⅳ号の砲撃を1撃でいい、回避しろ!そうすれば離脱できる!』

スザク「リヴァル、できそうかい?」

リヴァル「や、やってみる」



ドーーーンッ ドーーーンッ



リヴァル「うわっ」

スザク「くっ」


小山柚子「桃ちゃんたまには当ててよ」

左衛門佐「あぁ、惜しい!」



スザク「後ろのヘッツァーも撃ってきた、流石に前後からこれじゃ・・・」

沙織「よーし、華撃っちゃって!」

みほ「装填時間を考えると、1撃でも交わされるとそのまま逃げられる可能性がある。華さん、1撃で仕留めてください!」

華「分かりました!」

麻子「距離つめる?」

華「いいえ、ここで大丈夫です」



リヴァル「どうするんだスザク!?」

スザク「リヴァル、右の岩陰に移動してくれ、Ⅳ号のあの位置からなら角度的に当てるのは難しい!」

リヴァル「りょーかい!」



沙織「華、逃げられちゃうよ!」

華「・・・・・・・・発射」


スザク「よし、この位置なら」


ドーーーーーンッ!!

ドカーーーーーンッ


スザク「うわっ!!」

リヴァル「あーやられた!!」



シュパッ!

審判「アッシュフォード学園フラッグ車、走行不能。よって、大洗女子学園の勝利!!」


スザク「そんな、この角度で当てるなんて・・・それも一撃で」


C.C「ふぅ、試合終了だな」

ルルーシュ「負けたのか、この俺が・・・これだけ戦力に差がありながら・・・」


沙織「やったー、勝ったぁ!」

みほ「はぁ、良かったぁ」

秋山優花里「思ったよりも苦戦しましたねぇ」

みほ「うん、本当に危なかった」

秋山優花里「それにしても五十鈴殿の砲撃はどんどん洗練されていきますね!」

麻子「ファイアフライの砲手にも負けてない」

沙織「来年当り最優秀砲手とかに選ばれちゃったりして!」

華「褒めすぎですよみなさん」



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カレン「はぁ、やっぱり勝負ごとに負けると悔しい」

シャーリー「優勝校相手にここまでやれたんだから十分凄いじゃない!」


会長「ルルーシュ、お疲れ様!」

ルルーシュ「え?あぁ、お疲れさまです」

会長「惜しかったわねぇ」

ルルーシュ「そうですね、できれば勝ちたかったんですが・・・」

会長「相手が全国優勝校じゃ仕方ないわよ」

隊長「副会長、お疲れさまでした!」

ルルーシュ「お疲れさまです・・・・あの、すいませんでした」

隊長「何がですか?」

ルルーシュ「いや、負けてしまって」

隊長「そんな事気にしないでください!初めての試合本当に楽しかったです、勝ち負けは二の次です!
副会長が指揮をとってくれなかったらたぶんすぐにやられちゃってたでしょうし、本当に感謝してます」

ルルーシュ「(感謝?負けたのにか?)」

副隊長「本当に楽しかったですね隊長!」

隊長「記念すべき初撃破もできたし、もう思い残す事はないな!」

ルルーシュ「(勝ち負けは二の次か、俺は勝ち負けこそが全てだと思っていたが、こんな世界もあるのか)」

ミレイ「みんなアンタに感謝してんのよ、優勝校を追いつめたんだから、胸を張りなさい胸を」

ルルーシュ「・・・そうですね」

ミレイ「じゃ、ボチボチ帰りますか」

ルルーシュ「少し待っていてもらってもいいですか」

ミレイ「ん?何処いくの?」

角谷杏「西住ちゃーん、お疲れ!」

みほ「お疲れさまでした」

キャプテン「隊長、お疲れさまでした!」

ナカジマ「お疲れぇ!」

澤梓「西住隊長、今回は早々にやられてしまって申し訳ありませんでした」

猫にゃー「それを言うならこっちもだにゃー」

みほ「そんな、謝らないでください」

ソド子「今回は私達も早い段階でやられちゃったわね」

麻子「油断しているからだソド子」

ソド子「うるさいわねぇ、油断なんかしてないわよ!」


沙織「みぽりんみぽりん、向こうの美人隊長がこっち来たよ!」

みほ「え?」


ルルーシュ「西住さん、お疲れさまでした」

みほ「あ、お疲れさまでした!」

ルルーシュ「我々の完敗です。アナタの指揮には感服いたしました」

みほ「そんな、完敗だなんて!こっちも残り2輌でしたし」

ルルーシュ「残存車輌はそうですが、内容として終始アナタに主導権を握られっぱなしでしたからね
森での脱出ルートを全て塞がれた時はちょっと寒気がしましたよ。よく分かりましたね」

みほ「あれは私が逆の立場だった時に考えるであろうルートを塞いだだけですから。木を倒して進路を塞ぐっていうアイデアは、えーっと」

ルルーシュ「ルルーシュです」

みほ「ルルーシュさんのを真似させていただきました(男の人みたいな名前)」

ルルーシュ「最後橋を落としたのは少々やりすぎたと反省しています、すいませんでした」

みほ「あぁ、あれはちょっとビックリしました」

ルルーシュ「安全面を考慮した上ではいましたが、落ちた方々に怪我はないですか?」

みほ「大丈夫です、みんな元気ですよ」

ルルーシュ「そうですか、それは何よりです」

みほ「また試合ができるといいですね、本当に今日は楽しかったです」

ルルーシュ「えぇ、是非。ところで西住さんはチェスはできますか?」

みほ「へ?チェスですか?やったことないです」

ルルーシュ「アナタなら凄い打ち手になるでしょう。是非今度盤上でも手合わせ願いたいです」

みほ「今度ルールを勉強してみます!」

ルルーシュ「えぇ、楽しみにしてます。ではまた」

みほ「さようなら!」



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(数日後)


ルルーシュ「ふむふむなるほど」

C.C「何をそんなに真剣になって読んでいる・・・・・月間戦車道?」

ルルーシュ「あぁ、前回大会の全試合の内容が掲載されてある。西住みほの基本戦術を学ぶ上で必要な書類だ」

C.C「西住?あぁ、大洗のシュナイゼルか。まさかリベンジマッチでも申し込もうというのか?」

ルルーシュ「当然だ。その為には大洗の、西住みほの研究は必須なんだ、今は話しかけないでくれC.C」

C.C「・・・・・・ブリタニアと戦うんじゃなかったのか」


おわり

おわりです、ありがとうございました!

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