春香「μ's?」穂乃果「765プロ?」 (37)
P「今度の生っすかでは、ゲストに今話題のスクールアイドルを呼ぶことになった」
千早「スクールアイドル…?なんですかそれ」
P「学校単位で結成したアイドルグループのことだな。部活動感覚のアイドルみたいなノリだ」
伊織「遊びでアイドルごっこやってるってこと?何か気に入らないわね」
P「そう馬鹿にしたもんでもないぞ?そりゃ学生だからレベルが高いとは言えないが」
P「トップクラスのグループは、そのへんのプロよりずっと良いパフォーマンスをしてるって評判だ」
伊織「へぇ…」
春香「ゲストに来るスクールアイドルは何ていうグループなんですか?」
P「先日のラブライブで優勝した、音ノ木坂学院のスクールアイドル」
「『μ's』だ」
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花陽「大変大変大変ですーーーーーっ!!!!」ダダダダダッ!!
凛「どうしたにゃ?かよちん」
にこ「騒々しいわね。一体何事よ」
花陽「ききき、聞いて驚かないでくださいよ?」ゼェゼェ
真姫「話し終わる前に力尽きないでよ?」
花陽「な、なんと私達μ'sに………」
「765プロの生っすか!?エボリューションの出演依頼が来ましたっ!!」
皆「」ポカン
8人「ええええええええええええええええっ!?!?!?」
穂乃果「はにゃ?」パクッ
美希「ラブライブ?何かその単語は聞き覚えあるの」
響「あれだろ?前歌番組で共演した…えぇと、何て言ったっけ。たしか、あ…」
貴音「あらいずですね」
響「そうそれA-RISE!そこがラブライブの優勝校で、相当レベル高いダンスしてたぞ」
美希「そうだったね。歌も結構イケてた感じだったの」
やよい「ふぇー美希さん達がそこまで褒めるなんて…」
響「あれ?でもプロデューサー、ゲストに来るのはA-RISEじゃないのか?」
P「あぁ。そのA-RISEを東京予選で倒し、そのまま全国大会で頂点を掴んだのが」
P「今最も勢いのあるスクールアイドルμ'sだ」
春香「μ's……」
真姫「いやなんで言った花陽まで驚いてるのよ」
花陽「だってだってテレビの出演依頼だよ!?しかも生レボだよ生レボっ!!」
穂乃果「…それってそんなに凄いの?」モグモグ
にこ「はぁっ!?」
海未「穂乃果それ本気で言ってるんですか!?」
穂乃果「私あんまりプロのアイドルは詳しくないから…。えぇと、和むプロ?だったっけ」
花陽「だったっけじゃないですよ寝呆けてるんですか穂乃果ちゃん!!765プロと言えば~~!!」ペラペラペラペラ
P「全国大会の動画ならここにあるぞ。ほら」ポチッ
真「へぇ、9人も居るんですね」
P「スクールアイドルとしてはかなり大型の部類だな」
P「メンバー構成は各学年に3人ずつと、バランスのとれた感じだ」
P「尤も、最初に結成した時は2年の3人だけで、そこからどんどん増えて行ったんだけどな」
美希「…ハニー何か詳し過ぎない?」
P「な、何を言ってるんだ。共演するゲストの情報を調べるのは当然だろ?」
春香「へーホントにみんな可愛いですね。あ、曲が始まる…」
春香「…………っ!!」
花陽「~~とにかくっ!今一番輝いているアイドル事務所、そしてアイドルグループなんです!」
花陽「分かった!?」
穂乃果「は、花陽ちゃん怖い……そして長い…」
ことり「よしよし。花陽ちゃんもうその位で許してあげて?」
絵里「それで、出演依頼は分かったけど私達はその番組で何をするの?」
希「歌番組って訳じゃないから、前のA-RISEみたいに一曲歌ってトークしてって訳じゃないよなぁ」
真姫「…この企画書を見るに、私達と765プロアイドルで対決をするみたいね」
にこ「対決ぅ!?」
千早「これは……」
響「たしかに…A-RISEを倒すだけあるぞ」ゴクリ
雪歩「ほ、ホントにこの娘達プロじゃないんですかぁ?」
P「あぁ。言っても、その境目なんて事務所に所属してるか否かだけかもしれないな」
P「むしろロクな練習環境も無い中でこれだけ仕上げてる分、素質はこっちの方が上等だなんて意見もあるくらいだ」
伊織「!」ピクリ
伊織「…まさか、アンタまで本気でんな事思ってる訳じゃないでしょうねぇ」
凛「『アイドルvsスクールアイドル~仁義無き五番勝負~』」
凛「またこってこてのバラエティって感じだにゃー」
にこ「765プロはマルチに活動してるアイドルだからね。バラエティもお手のモンよ」
ことり「五番勝負…どんなことするんだろうね?」
花陽「リーダーを決める時みたいにカラオケで歌唱力勝負…とか?」
凛「それなら真姫ちゃんがいれば圧勝間違い無しだにゃー!」
真姫「ひっつかないで。プロ相手にそんな上手くいく訳ないでしょ」
真姫「ま…負けるつもりもないけどね」
P「伊織……」
亜美「いやいやいおりん。ジッサイμ'sは大したもんですぞ?」
真美「真美達のクラスでもファンの子相当な数居るしね~」
雪歩「この子達に絶対勝ってるって自信は無いですぅ…」
伊織「何をヌルいこと言ってんのよ!私達はプロよ!?」
伊織「遊びでやってるんじゃない!仕事として、本気でアイドルやってるのにこんな連中に…「遊びじゃないよ」
千早「春香?」
春香「遊びじゃない。この子達は本気でやってるよ」
春香「アイドルを…ううん、スクールアイドルを」
希「ふふっ流石は真姫ちゃんやなぁ。ご褒美にわしわししたるでー!」
真姫「はぁっ!?ナニソレ、イミワカンナイッ!」
穂乃果「ふむふむ。よく分かんないけど、何か楽しそうだねっ!」
穂乃果「よーし絶対勝つぞーっ!!」
海未「絶対勝つって…穂乃果、相手はプロのアイドルなんですよ?」
穂乃果「私達だって今やラブライブで優勝したスクールアイドルなんだよ?」
穂乃果「それに765プロの人達がいくら凄くても、私達は全員同じ学校で結成されたスクールアイドル!」
穂乃果「チームワークだけは絶対負けたりしない!」
皆「…………っ!」
春香「伊織だって、本当は分かってるんでしょ?」
伊織「……フン、何言ってんだか分からないわね。さ、私はレッスン行って来るわ」
伊織「万が一にもこんな連中に負けでもしたら、恥ずかしくて今後アイドルだなんて名乗れないもの」スタスタ
やよい「あ、待ってよ伊織ちゃん。私も行く~」トテトテ
バタン
真美「…ホーント、いおりんは素直じゃないですなぁ」
真「あの伊織に、負けるかもしれないと思わせる程の相手…へへっなんか燃えて来たね」
貴音「歌やダンスの技量、それだけ見れば劣っているつもりはありませんが」
貴音「この者達は、わたくし達に無い『何か』を持っていると感じました…実りの多い戦いになりそうですね」
響「やれやれ、アイドル戦国時代とは言ったものだぞ」
春香「プロデューサーさん、μ'sをゲストに呼んで、何をするんですか?」
P「細かい所はこれから、生っすかのPとの打ち合わせで決めることになっているが」
P「皆の気持ちは伝わった。熱い闘いが出来る企画になるよう、頑張ってくるよ」キリッ ザッ
~その夜~
P「ぶふぉっwwwマジで言ってんスかそれww」ゴキュゴキュ
生P「いやいやPチャン、こういう下らねえ勝負の方が意外と白熱したバトルになるんだってww」グビグビ
P「いや俺も好きですけどww向こうの親御さんとかに怒られないんスかww?」
生P「まぁその辺りは編集の妙でこう…ね?」
P「生だっつのwwwあ、お姉さんビールおかわり~」
小鳥「あの私から提案があるんですが、それをするならいっそ水着でこう、××を…揉み合って……」ブシュッ
P・生P「放送できるかよwww」ギャハハハハ
穂乃果「でしょ?」
海未「はぁ…ホントにもう、あなたのその根拠の無い自信は一体どこから…」
凛「でも穂乃果ちゃんが言うとホントにそんな気がしてくるから不思議にゃ」
花陽「765プロの皆は、ほぼ家族レベルの絆で繋がってるという評判ですが…」
希「それならウチらもやっぱり負けてないやん?」フフッ
にこ「まっアンタ達が一つや二つヘマしても、このにこにーの可愛さでしっかりフォローしてあげるから心配無いにこっ」
真姫「本物のアイドルを前にガッチガチで固まってる姿しか想像できないケド?」
にこ「なんですってぇ!」
ことり「ふふっどの衣装を着て行こうかな~楽しい思い出作りになりそうだねっ」
絵里「そうね…けど、楽しむだけではいけないわ。ラブライブ優勝校として呼ばれた以上、私たちはスクールアイドルの代表として出ることになる」
絵里「無様な真似は出来ないわよ?穂乃果」
穂乃果「うんっ!よーしじゃあ今から皆で走り込みだ~!」ガチャッ ダダダッ!
イキナリッ!? テイウカナゼハシリコミ… マ、ホノカラシイケドネ ズルイデス!マケマセンヨ!
そしてそれからあっという間に時は過ぎ、私たちμ'sは生っすかレボリューションの収録当日を迎えました。
凛「ふわぁ~流石テレビ局。テレビのポスターがいっぱい貼ってあるにゃ~」キョロキョロ
にこ「アホ丸出しの発言してんじゃないわよ…あっ!今そこ通ったのアイラバのAD杉谷じゃない!?」ソワソワ
真姫「いや知らないから…にこちゃんさっきから浮き足立ち過ぎ」
AD「μ'sの皆さんの楽屋こちらでーす」
穂乃果「うわ~広いっ!ありがとうございまーす!」
花陽「はわわっテレビで見たことある楽屋が目の前に…!」
希「楽屋で感動してたら本番の時どうするん?おっなんか凄そうなお弁当置いてあるでー!」
絵里「ふぅ。とりあえず一息つけたわね」
海未「結局今日に至るまで番組の詳しい所は何も知ることができなかったのですが、大丈夫なのでしょうか…」ガタガタ
海未「一応今日に向けて、熱湯、おでん、ゴムパッチン、蛇に触るなどの訓練は積んで来ましたが…」
ことり「それは無駄に終わるんじゃないかな…」アハハ…
穂乃果「ヘタに知ってるより、ぶっつけ本番の方が自由にやれていいんじゃない?」
コンコン
穂乃果「はーい!」
ガチャッ
伊織「μ'sの皆さんはじめまして。竜宮小町の水瀬伊織です」ニコッ
凛「い、い、い、伊織ちゃんだにゃーーーー!!!」
花陽「ひえええええええーっ!!ダレカタスケテーーーッ!!」
真姫「なんでよ…でも、これが本物の…流石に凄いわね」フム
ワーワー! キャーキャー!! カオチッチャ!アイドル!? ホンモノダー! テ、テレビノヒトガナゼ…?
にこ「あ、あ、あのっ!私μ'sの部長件リーダー件メインセンターヒロインの矢澤にこって言います!よかったらこれにサインを…」
凛「なに伊織ちゃんに向かって大嘘ぶっこいてるにゃ!」
伊織「あ、構いませんよ。にこさん宛てって書けばいいですか?」
にこ「は、はいっ!あ、やっぱり出来ればにこにー宛てって…」
花陽「にこちゃんずるいですっ!わ、私のも一緒に…」
伊織「は~い。ふふっ皆さん明るくて楽しい方たちなんですね」ニコッ
にこ「がふっ…」ヨロッ…
花陽「伊織ちゃんが私に笑顔を…私もう死んでもいいです…」
絵里「こら皆はしゃぎすぎよ。すみません水瀬さん騒がしくて…」
伊織「いえいえ。花陽さんへって書いておきますね」カキカキ
花陽「はうっ…!」フラッ…
伊織(フン、やっぱり唯の素人集団じゃない。わざわざ偵察に来て損したわ)
絵里「今日は765プロダクションの皆さんに胸を借りるつもりで、私達なりに―
「あのっ!」
伊織「!」
穂乃果「私達、今日は勝つつもりで、スクールアイドルの素晴らしさを伝える為に来ました!」
穂乃果「だから勝ちます!よろしくお願いします!」
伊織(コイツ…)
伊織「フフッ楽しみにしてますね。それでは失礼します~」
バタン
伊織「……………」
希「ウチらもなかなかのモンやろ?」
伊織「!」
希「まぁにこっちと花陽ちゃんあたりは、ただのファン化してたかもやけど…」
希「あれでやる時はやる子やし」
希「μ'sを舐めとったら、痛い目見るかもしれへんで」
伊織「…御託を聞く気は無いわ」
伊織「アイドルを名乗るなら、ステージで語って見せなさい」ザッ
希「………腹黒ぉ」
春香「あ、伊織。どこに行ってたの?」
伊織「別に。ちょっとした野暮用よ」
やよい「伊織ちゃん、何かイイコトあった?」
伊織「何でも無いって言ってるでしょ。さー行くわよ」
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