南條愛乃「私は……」 (24)

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ラブライブ!『μ's』SSです。

このSSはフィクションであり、実在する、人物・地名・団体とは一切関係ありません。

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南條「…………」

─────────────────────

南條「──あれから、時間が経ったな」

南條「うん、時間が経った……」

新田「どうしたの? ぼんやりして」

南條「ちょっと今までの事を思い出しててね」

内田「……色々あったもんね」

南條「正直、大変だった。
でも、それは誰もが同じだし……」

南條「みんなの──これは、ファンの方々や裏方さんたちも含めた、なんだけどね。
みんなのおかげで、私はここまで頑張ってこれたんだ」

pile「なんちゃん……」

南條「だから、ありがとう。みんな」

徳井「それは私たちもだよ」

南條「えっ?」

楠田「ファイナルライブが終わって、新しい『ラブライブ!』が始まって……」

飯田「普通だったら、μ'sの勢いは無くなるよね」

三森「でも、私たちは……どこか心残りがあった。
あの時の年末やファイナルライブだって、いつもと同じ、それぞれが出来る事を精一杯やりはしたけど……」

飯田「やっぱり、みんなで出たかったんだよ。紅白」

南條「……ごめん」

久保「ううん、よしのんのあの時があったから、今のμ'sがあるんだ」

南條「えっ?」

新田「常に今が最高だから、後悔は無いし満足も納得もしてた。
でも、常に今が最高だからこそ、心残りもあった」

内田「9人全員で、紅白の舞台に立ちたかったって」

pile「だからこそ、次に繋げられたんだよ。まだ先があったんだよ。
μ'sは」

楠田「未だにこうしてμ'sを続けてこられたのは、奇跡だと思う」

飯田「しかも、またこの場所に、今度はμ'sのフルメンバーで帰ってこれるなんてね」

三森「これも、ここまであった、やって来た事に何一つ無駄が無かったから。
良い事も苦しい事も、全部無駄が無かったから。
その一つひとつの積み重ねを、自分が出来る精一杯でやってきた結果」

徳井「これは、ファイナルライブや紅白だけじゃなくて、そこに至るまでの全部が、ね」

pile「だからね、なんちゃん、私たちからもありがとうなんだ」

南條「みんな……」

久保「たぶん、よしのんも同じなんじゃないかな」

南條「えっ?」

楠田「私たちはありがたい事に、あれからも色々な仕事を頂いた。
なんちゃんやパイちゃんは、それぞれで紅白に出た年もあったよね。
でも……」

南條「……そうだね。
その時も嬉しかった。本当に嬉しかった。みんなにもお祝いして貰ったし……」

pile「うん!」

新田「楽しかったねえ、あの飲み!」

南條「けど……」

南條「……うん、シカコのいう通り、私もだよ」

南條「ずっと、ずっと心残りだった。
あの頃の膝の状態だと、本当にどうしようもなくて……」

楠田「わかってる。
紅白だけじゃない。苦しんで、悩んでいたのを誰よりもずっと見てきたんだもん。わかってるよ」

新田「しかも、色々な人が関わる事だもんね。
私たちだって、自分の力じゃあどうにもならない事は沢山あったから、よくわかる」

南條「でも、やっぱり……」

南條「私だってずっとずっと、μ'sとして、思う存分舞台に立ちたかった……!」

Pile「うん。ずっと、気持ちは一つだったよね」

徳井「衝突もあった」

三森「すれ違いも」

内田「つまらない雑音も、山ほどあった」

久保「みんなが、みんなの辛い横顔を見てきたね」

徳井「自分の事で精一杯で、なにも出来なくて……歯がゆい思いをした時もあった」

楠田「でも、心の奥底では一つだった」

新田「最初の最初からやってきた仲間だからね」

南條「ありがとう。
私、みんなの事が大好きだよ……! 」グスッ

飯田「ふふっ、そんなの、私たちだって!」

新田「あんまり泣くとチュウしちゃうわよ?」


コンコン。


Pile「? どうぞ」


ガチャッ。


西川貴教「やあ!」

http.//i.imgur.com/EWciT8V.jpg

はて?
>>11は無しです。ごめんなさい。

南條「ありがとう。
私、みんなの事が大好きだよ……! 」グスッ

飯田「ふふっ、そんなの、私たちだって!」

新田「あんまり泣くとチュウしちゃうわよ?」


コンコン。


Pile「? どうぞ」


ガチャッ。


西川貴教「やあ!」

西川さん!
http://i.imgur.com/EWciT8V.jpg

新田「に、西川さんっ!」


μ's全員スタンド・アップ!


内田「ど、どうされたんですか?」

西川「僕も君たちも、今回の紅白のトリに抜擢されただろ?
だから、本番直前に『負けないぞ!』 って言いたくてね」

Pile「あ、ありがとうございます!」

南條「わざわざ来て頂いて恐縮です!」

西川「いやいや。
現場入りしてすぐに挨拶はして貰ってるし、そういうのは気にする事はないよ。
僕が来たいから来ただけだからね」

西川「それにしても、とうとう完全体の……いや、パーフェクト・μ'sが紅白にやって来たか」

楠田「長い道のりでした」

西川「今でも、当時の君たちの姿を昨日の事のように思い出すよ」

西川「あんときは まだ中坊くささが残ってたけどな」センドウ!

徳井「にゃろう…」ルカワ!

西川「はははっ!
じゃあまた後で。お互いに最高のパフォーマンスで勝負だぞ!」

μ's『はいっ!!!!!』


バタンッ。


南條「……そろそろ時間か」

内田「私たちも行かなきゃね」

新田「よし! じゃあみんなっ!」

新田「1!」

内田「2!」

三森「3!」

Pile「4!」

飯田「5!」

久保「6!」

徳井「7!」

楠田「8!」

南條「9!」

μ's『μ's、ミュージック……スタート!!!!!!!!!』


──今が最高──

──今も、最高!──






『みんなで叶える物語』、今宵も開幕!

以上です。

夢でも良い。私は夢想します。

それでは、またご縁があれば。

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