久「彼氏彼女の」咲「クリスマス!」 (42)
久のクリスマス
一太「会長。クリスマスのデートなんですけど……」
久「そうねぇ、どこに何時に待ち合わせしましょうか」
一太「十一時に街広場のツリーの前なんてどうでしょう?」
久「分かったわ」
一太「楽しみにしてますね」
久「ええ。私も楽しみにしてるわ」
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イブ当日
一太「十時二十五分か。ちょっと早かったかな……」
一太(彼女を待たせるわけにはいかないと思って早めに家を出てしまった)
一太(あと三十五分待てば、会長に会える)
一太(会長は、僕や彼女の部屋で会うときも可愛いけど、デートの時はいつも以上に可愛いんだよな)
一太(きっと今日もオシャレをしてきてくるんだろう)
一太(可愛い彼女が見れて、一日一緒にいられるだけでも嬉しいのに)
一太(可愛くしてくる理由が僕とのデートだからなんて……嬉しすぎる///)
~~~
久「大丈夫、よね……?」ジーッ
久「お店のガラスに映る私の姿……うん、どこも可笑しくないわね」
久(今日は内木君と過ごすはじめてのイブ)
久(もう何回もデートに行ってるのに、ひとつ初めてなイベントがあるだけで緊張しちゃうわ)
久(いつもの何倍も着ていく服に悩んじゃった)
久(だって少しでも内木くんに可愛いって思って欲しいから……なんてね///)
久「お待たせ、内木くん!」
一太「僕もさっき来たところだから大丈夫ですよ」
久「……」ジーッ
一太「か、会長……?」
久「嘘ね。早くから待っててくれたんでしょう?」ツツ…
久「ほら!こんなに頬が冷たいじゃない!」
一太「大丈夫ですよ。ほら、ね?」ギュッ
久「あ、手……///」
一太「ずっとポケットに突っ込んでいたからか、手は温かいですよ」ニコッ
久「っ///」
一太「会長こそ顔が赤いですけど、寒くないですか?」
久「わ、わたしは大丈夫よっ///」プイッ
一太「ふふ……」
久「な、なに笑ってんのよ!」
一太「会長が可愛くてつい」
久「~~~ばかっ///」
一太「すみません。じゃあ、行きましょうか」
久「……うん///」
一太「ちょっと早いけど、まずはランチにしましょうか。この前すごく素敵な店を見つけたんです」
久「いいわよ。どんな感じのとこなの?」
一太「それは着いてからのお楽しみです」
久「えー気になるー!」
一太「まぁ楽しみにしててください。きっと会長も気に入ってくれると思いますので」
カフェ
一太「どうですか、会長?お気に召しましたか?」
久「もちろん!当たり前でしょ!」
久(内木くんが連れてきてくれたのは、天井に映し出された星座を楽しむことができるプラネタリウム風のカフェ)
久(三十分に一度映像が変わり、一日あればすべての星座を見ることができるみたい)
久「こんな素敵な所があるなんて知らなかったわ。連れてきてくれてありがとう」
一太「どういたしまして。最近オープンしたらしくて、見つけたときにぜひ会長と来たいなって思ったんです」
久「嬉しいわ」
久(この店もそうだけど、内木くんが私と来たいと思ってくれたことがすごく嬉しい……///)
雑貨屋
一太「思ったより色々置いてありますね」
久「そうね。これからはこの店で買おうかしら」
一太「会長は何か欲しいものはありますか?」
久「うーん、今のところはないわね。内木くんは?」
一太「そうですね……僕は、会長の部屋に置いてもらえる物がいいな」
久「どうして?」
一太「だって部屋に僕のものがひとつでもあれば、毎日あなたは僕のことを思い出してくれるでしょう?」
久「べ、別にそんなことしなくても、いつも思い出してるわよっ///」
一太「会長……嬉しいです///」
久「そ、そう///」
久「あ、ねえ。これなんてどう?」
一太「どれですか?」
久「これよ、このマグカップ!」
一太「いいですね。じゃあこのマグカップにしましょうか」
久「ええ!どれにしようかなぁ」ルンルン
一太「ふふ……」
久「どうかした?」
一太「いえ、気にしないでください」
久「えー、なによ。気になるじゃない」
一太「会長すごく楽しそうだな、って思っただけです」
久「はあ?当たり前じゃない。だって今日から私の部屋に二人分のマグカップが置かれるんでしょ?」
一太「……うん。僕も楽しみです」
久「でしょ?」
一太「会長の部屋でお茶を飲むときは、毎回このマグカップを使うんですよね」
久「そうね」
一太「嬉しいな。なんだか結婚したみたいです」
久「なっ……なに言ってんのよっ///」
一太「すみません、冗談ですって」
久「……冗談、なの?」ムウ
一太「会長……」
一太「もう少し待っててください」
久「え?」
一太「僕がもっと大人になったら、きっとあなたを迎えに行きますから」チュッ
久「~~~~///」カアアアッ
一太「会長」
久「……名前で呼んでよ///」
一太「久さん。好きです」
久「……わ、私も……すきよ///」
一太(早く大人になりたいなぁ……)
久(大人になったら、ずっと一緒に……)
カンッ!
久編終わり。
咲編はまた後ほど投下しに来ます。
咲のクリスマス
誠「ジングルベールジングルベールふんふんふーんふふーん♪」
咲「誠くん、ご機嫌だね」
誠「なんたって来週はクリスマスイヴだからな!」
咲「誠くんの家はクリスマスパーティーってするの?」
誠「パーティーかどうかは分からないけど、家族みんなですげー盛り上がるぞ。パーティーよりも祭りって感じかな」
咲「へえ、そうなんだ。楽しそうでいいなぁ」
誠「咲ちゃんの家はパーティーしないのか?お姉さんたち帰ってきたんだろ?」
咲「うちは特になにもしないかな。クリスマスケーキ食べるくらい」
誠「そうなのか」
咲「あ、でも麻雀部のみんなで25日にクリスマスパーティする予定なんだ」
咲「部室に飾りつけしたり、豪華な料理作ったり。ふふ、楽しみだな」
誠「そっか。いいなぁ、部活に入ってると皆でワイワイ騒げて」
咲「あはは」
誠「……ときに咲ちゃん」コホン
咲「なに?」
誠「イブの日なんだけどさ。……なにか予定ある?」
咲「ううん、特にないよ。部活も休みだしね」
誠「じ、じゃあさ。良かったら俺と過ごさないか?///」
咲「えっ……」
誠「あ、もちろん嫌なら断ってくれてもいいんだけどさ」アセアセ
咲「……い、嫌じゃない……よ///」
誠「マジで!?やったー!!」
咲「……///」
誠「じゃあ、イブの日の朝迎え行くからな///」
咲「う、うん///」
誠「また明日な、咲ちゃん!!」ダダダッ
~~~
咲「ど、どうしよう……」アセアセ
咲「イブに男の子と出かけるなんて……まるで」
咲「まるでデートみたいじゃない……///」
まこ「うむ。デートじゃな」
咲「ひゃあっ!!そそそ染谷部長!!いつからそこにっ!?」
まこ「クリスマスイブに男と二人きりで外出」
まこ「これがデートでなくって何なんじゃ、咲?」
咲「で、でも私と誠くんは別にそんな関係じゃ……///」ゴニョゴニョ
まこ「ま、楽しんできんしゃい」ポンッ
咲「は、はい……///」
まこ「あ、これ良かったら使うかの?」スッ
咲「?何ですかそれ?」
まこ「ゴムじゃ」
咲「ゴム?私髪短いし必要ないですよ?」
まこ「そのゴムじゃのうて……コン○ーム」
咲「……っ///」カアアアッ
咲「いいいいい、いりませんっっっっっ!!!!!//////」
~~~~
イブ当日
誠「おはよ、咲ちゃん」
咲「おはよう誠くん」
誠「今日はクリスマスイブだからな。びしっとキメてきた」
咲「スーツ似合うね。かっこいいよ」
誠「さ、サンキュ///咲ちゃんもその服可愛いよ」
咲「ほんと?あんまりお洒落するの慣れてなくって心配だったんだけど」
誠「すっっっっごく可愛い!!十人中十人が振り返るほど可愛い!!」
咲「あ、そ、そう……ありがと///」カアッ
誠「……咲ちゃん」ギュッ
咲「!!ま、誠くん!?」
誠「そ、その……///」ドキドキ
咲(あ、手から誠くんの熱が伝わってくる……)
咲(その熱が伝染したみたいに、私の手から体や顔に熱が集まる感覚がする///)ドキドキ
誠「宮永咲さん!!」
咲「ひゃ、ひゃいっ」ビクッ
誠「俺は咲ちゃんが好きだ!!俺と結婚してくれ!!」
咲「え……えええええええええええ!?」
誠「って違う違う!!色々すっ飛ばしちまった!!……ごめん、やり直すな」
咲「え?え?」
誠「俺と付き合ってください!!」
咲「……!!」
誠「どう、かな……?」ドキドキ
咲「……うん。……いいよ///」コクッ
誠「!!ほんとに?ドッキリとかじゃないよな!?」
咲「私も前から誠くんのこと、ずっと気になってたから……///」
誠「マジで!?よっしゃあああああ!!」
咲「ふふっ。これからよろしくね。誠くん」
咲「ところでなんでスーツなの?」
誠「やっぱ告白にはスーツだと思ってさ。本当は真紅の薔薇の花束も用意しようと思ったけど」
咲「そ、それは目立ちすぎるからやめて///」
誠「うん。それは本物のプロポーズの時に使うことにするよ。楽しみにしててな、咲ちゃん」
咲「えっ……///」
誠「じゃあ、そろそろ出かけようか」
咲「うんっ。そうだね」
誠「今日は天気もいいし雪も降らないっていってたから、その……遅くまで一緒にいよう///」
咲「……うん///」
咲(去年までは、ただ家族と過ごすだけの普通のクリスマスだった)
咲(けど、今年は私だけのサンタさんがプレゼントを届けにやってきてくれた)
咲(最高のプレゼントをありがとう、誠くん)
カンッ!
クリスマスとっくに過ぎちゃいましたが、何とか年内に間に合って良かった
いい嫁さんだなぁの人、高久田誠くんです。やっと本名が公式で公開されて嬉しい
誠咲もっと流行れ!
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