モバP「選べる担当アイドルは一人だけ」【コンマ】 (847)
指定した安価のコンマで、アイドルとしての人気度とモバPからの親愛度を高めるスレです。
人気度で首位又は親愛度で複数回最下位になり、アイドル固有のスキルを発動させるのがポイントです。
コンマ展開&スキルゲーなので、モバPの態度は一貫しませんし、不条理な逆転負けもあります。
アイドルが依存したり不幸になったりします。合わないと思う方は、恐れ入りますが回避願います。
それと、このスレは某スレ様の多大な影響を受けています。
それでは、各属性5名の候補者の中から1名の参加者を決定します。
Cu下1(安部菜々、緒方智絵里、輿水幸子、島村卯月、双葉杏)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1450520601
ありがとうございます。Cuの参加者が「島村卯月」に決定しました。
Co下1(鷺沢文香、鷹富士茄子、橘ありす、北条加蓮、森久保乃々)
ありがとうございます。Coの参加者が「森久保乃々」に決定しました。
Pa下1(相葉夕美、佐藤心、高森藍子、星輝子、依田芳乃)
ありがとうございます。Paの参加者が「高森藍子」に決定しました。
それでは、参加者が決定したのでプロローグに入ります。
モバP「担当アイドルを減らす……ですか?」
ちひろ「はい。プロデューサーさんは現在3名のアイドルを担当されていますが、それを1名に減らします。」
モバP「何でちひろさんがそんな話を知っているんですか?」
ちひろ「これから社長から正式に話があります。その前に、プロデューサーさんの心構えをと思いまして」
モバP「……担当を外れたアイドルはどうなるんですか」
ちひろ「新しいプロデューサーが付きます。別の芸能事務所のプロデューサーを引っ張ってくる予定です」
モバP「どうして急にそんなことに……?」
ちひろ「ウチの事務所は規模も小さいですし、アイドル部門を除けば不採算部門ばかりです。社長としては、業績の良いアイドル部門を伸ばしたいんでしょう」
モバP「……」
ちひろ「他にご質問は?」
モバP「……ちひろさん」
ちひろ「何でしょう?」
モバP「そんなの認められる訳ないじゃないですか! あいつらとはこれまでずっと一緒にやってきたんですよ!?」
ちひろ「プロデューサーさんのお気持ちは分かります。わたしだって辛いです。けど、事務所そのものが立ち行かなくなってはどうしようもないでしょう」
モバP「そんなの、俺がもっと頑張れば……!」
ちひろ「できるんですか? 休みなしで毎日遅くまで残業しているのは知ってます。最近は忙しくて、それでも各担当のフォローまで手が回っていないのも知ってます」
モバP「そ、それは……」
ちひろ「この間、外回りの最中に立ちくらみを起こして病院に行きましたよね?」
モバP「……!」
ちひろ「営業先の人が心配して連絡をくれて分かったんです」
モバP「……」
ちひろ「大黒柱のプロデューサーさんが倒れでもしたら、アイドル部門の危機です。だから、もっと盤石な体制を築きたい、というのが社長の考えです」
モバP「……」
ちひろ「好調なときに担当を替えるリスクは社長も分かっています。しかし、少数精鋭は組織として危険な状態と判断したそうです」
モバP「……」
ちひろ「わたしもあなたのことが心配なんです……」
モバP「……俺はどうすればいいんでしょう」
ちひろ「……既にアイドル達にはこのことは伝えました。モチベーションを気にして先延ばしにしていい話ではありませんので」
モバP「後は、俺が選ぶだけ……ですか。けど、みんな大事なんだ。誰かを選ぶなんてできる訳ないじゃないですか……」
ちひろ「……決心が付かないのであれば、割り切って人気が高い子を担当に選ぶのも手です。プロデューサーさんのプロデュースがより向いている証拠ですから」
モバP「ドライな考え方ですね……。……すみません。ちひろさんも俺のことを思って言ってくれているのに」
ちひろ「気にしないで下さい。これでもプロデューサーさんのアシスタントですから。それに人気が高い子なら、営業成績を根拠に社長に反論できます」
モバP「「今の体制でもこれだけの成果を上げる余地がある」ということですか」
ちひろ「プロデューサーさんの体力の問題は残るので、副担当のプロデューサーは必須ですけどね。……他の方法としては、プロデューサーさんがより大事にしたい子を選ぶ感じでしょうか」
モバP「3人に優劣は付けていないつもりなんですが……」
ちひろ「これからは嫌でも付けるしかないんです。ベストパートナーと思える子を決めて下さい。……それでも決められないなら奥の手です」
モバP「奥の手?」
もしや、愛は惜しみなく奪うもの
のひとか?
期待
ちひろ「プロデューサーさんは皆に好かれてますから、担当替えなんて皆が嫌に決まっています。だから、アピールが強い子とかで決めるんです」
モバP「アピールが強いと言うと?」
ちひろ「「離れ離れになりたくない」的な主張が強い子です。「こいつは俺がいないと駄目だ」と思う子でもいいですけど」
モバP「担当替えの影響が大きい子を優先するということですか」
ちひろ「新しく担当になる方も、プロデューサーさんに劣るという訳ではないのですが、どうしても人には相性の善し悪しがありますから……」
モバP「……なるほど、参考になりました。今すぐにという言う訳にはいきませんが、きちんと自分で選ぼうと思います」
ちひろ「そうしてあげてください。それが良くも悪くもアイドルたちに対する誠実さだと思います。……それでは、社長室で社長がお待ちです」
モバP「……分かりました」
社長室にはいつになく神妙な顔をした社長がいて、ちひろさんが教えてくれた内容とほぼ同じ話をされた。
社長曰く――
これまでは個人の働きに依存していたが、俺の体力的な限界を機に、組織としての体制を確保する必要性を感じたこと。
俺には担当アイドルを少なくしてもらい、別のプロデューサーの統括的な立場を任せたいということ。
当面の間は別の部署からサポートの人間を付けるので、その間に担当を絞り込んで欲しいということ。
担当は原則一人であり、選択は俺の判断に任せるということ。目覚ましい活躍をしたアイドルは、例外的に担当にすることを認めるということ。
担当を外れたアイドルには、きちんと代わりのプロデューサーを付けること。
――とのことだった。
社長の判断は決して傲慢で独善的な理由によるものではなかった。
事実、体力的に厳しいものを考えていた俺は、苦渋の決断ではあるが、社長の提案を受け入れざるを得なかった。
このまま無理をするよりは、担当を一人に減らした上で、担当外のアイドルにはフォローを入れる方がよいと考えたからだ。
社長室から戻ると、事務所の空気がピリピリとしているのを肌に感じた。
昨日までの忙しなくも穏やかな日常はもう戻って来ないと思うと、胸が痛んだ。
「プロデューサーさん……、どうしましょう……?」
落ち着きのない卯月が不安そうに聞いてくる。
「プロデューサーさんがいなくなるなら、もりくぼはアイドル辞めますけど……」
机の下の乃々に涙目で睨まれる。
「こんなことって……」
藍子は悲しそうな顔で俯いている。
モバP「三人とも俺の担当が減らされるという話は聞いたと思う。先が見えなくて不安だと思うが、俺も今すぐには答えを出せない。少し時間をもらいたい」
卯月「……それはこれから誰を担当にするか決めるということですか?」
モバP「そうなる。今までは皆、平等に扱ってきたつもりだ。その言葉に嘘はない」
乃々「……ど、どうにかできないんですか?」
モバP「申し訳ないが、俺の体力的な問題もあってな……。倒れてお前たちに迷惑をかける訳にはいかない」
藍子「モバPさんが、立ちくらみで病院に行ったってちひろさんから聞きました。……最近何時も辛そうにしてたから心配してたんです」
モバP「……その通りだ。心配かけてすまない」
藍子「……そうですか」
モバP「新しいプロデューサーもちゃんとした人だ。担当を外れても必ずフォローを入れる。……だからと言って、途中で放り出すようなことになるのは悪いと思っている」
三人「……」
モバP「担当は俺の意思で決めるつもりだ。決まったらきちんと全員に伝える」
卯月「……お仕事、お仕事を頑張ればプロデューサーは担当に選んでくれますか?」
モバP「絶対とは言えないが、人気がある子については、引き続きプロデュースできる可能性が高いと思う」
乃々「……プ、プロデューサーさんに見捨てられたら、もりくぼは一体どうすれば……」
モバP「そう言われるとこちらも辛い。返す言葉もない。……けど、担当の選び方については、これ以上何も言えない」
三人「……」
モバP「……これが最後になるかもしれないんだ。俺の我儘だとは思うが、これまで通りプロデュースを続けさせてくれないか」
モバP(俺が頭を下げると、不承不承といった感じだが、全員が首を縦に振ってくれた。後は、俺にできることをやっていくしかない)
――こうして、三人の担当から一人を選ぶため、苦悩する日々が始まった。
以上でプロローグ終了です。
次からは、ルール説明になります。
>>16
あの人のスレが大好きで自分でもやってみたくなった別人です。
システムはアレンジしたつもりですが、どうしても似てしまっている部分もあります。
【全体の進行について】
進行はラウンド制であり、(1)嫉妬イベント(2ラウンド目以降)、(2)アイプロイベント、(3)依存イベント(解放時)の順番に移行します。
アイドルの行動順は、Cu>Co>Paの順番です。
アイプロイベントでは、「全てのアイドルが」「人気度と親愛度の2回のコンマ判定」を行います。
嫉妬イベントでは、「親愛度が最下位のアイドル」が精神的に追い詰められていきます。5ラウンド以降は更に病みやすくなります。
嫉妬イベントの対象に選ばれた回数が3回以上だと、そのラウンドは「親愛度スキル」及び「依存イベント」が解放されます。
依存イベントでは、「特定のアイドルのみ」「親愛度に関する1回のコンマ判定」行います。
嫉妬心を抑えられなくなったアイドルがモバPを独占します。
自分の親愛度は増加しますが、自分以外のアイドルの親愛度が減少します。
【スキルについて】
アイドルは3種類の固有スキルを持っています。
スキルには、常時発動する「通常スキル」と、特定条件を満たした場合に解放される「人気度スキル」と「親愛度スキル」があります。
ラウンド開始時(初回を除く)の人気度が首位だと、そのラウンドは「人気度スキル」が解放されます。
嫉妬イベントの対象に選ばれた回数が3回以上だと、そのラウンドは「親愛度スキル」及び「依存イベント」が解放されます(既述)。
スキルの強さは、(親愛度スキル)>>(人気度スキル)>(通常スキル)となります。
スキルの内容は、>>1の独自解釈と大雑把な調整によるものです。あらかじめご了承下さい。
【人気度及び親愛度の計算方法】
指定した安価のコンマで判定します。
コンマの十の位と一の位の合計が増加・減少する人気度又は親愛度となります。
コンマの十の位又は一の位が「0」のときは、「10」として計算します。
コンマ合計が「10」の時は、マイナスをかけて計算します。
アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、親愛度のコンマの合計にマイナスをかけます。
依存イベントで増加・減少する親愛度も同様に計算しますが、最後に二分の一をかけます。
なお、人気度の初期値は「50」、親愛度の初期値は「40」です。
【勝利条件について】
ラウンド終了時に人気度が「100以上」アイドルは、勝利条件Aを満たしたものとします。
ラウンド終了時に親愛度が「100以上」のアイドルは、勝利条件Bを満たしたものとします。
ラウンド終了時に勝利条件Bを満たしているアイドルがいる場合、そのままエンディングとなります。
エンディング分岐については以下の通りです。
(1)勝利条件Aを満たしているアイドルはグッドエンドAになります。
(2)勝利条件Bを満たしているアイドルはグッドエンドBになります。
(3)勝利条件AとBの両方を満たしているアイドルはベストエンドになります。
(4)勝利条件AとBの両方を満たせなかったアイドルはバッドエンドになります。
以上でルール説明終了です。
それでは、参加者のスキル説明になります。
<島村卯月>
通常スキル 「島村卯月頑張ります」
・ 奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
人気度スキル「未開放」
親愛度スキル「未開放」
<森久保乃々>
通常スキル 「静かに暮らしたい」
・ アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
人気度スキル「未開放」
親愛度スキル「未開放」
<高森藍子>
通常スキル 「記念写真」
・ 依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、減少する親愛度にマイナスをかける。
人気度スキル「未開放」
親愛度スキル「未開放」
説明終わり!
コンセプトは――ちひろ「人気者のアイドルは強い。但し、病んだアイドルはもっと強い」――です。
それでは初回ラウンドのコンマになります。
卯月
人気度下1 親愛度下2
モバP「シンデレラプロジェクトのポスター、苦労した甲斐あって映えるな」
卯月「とっておきの笑顔が取れるまでやり直しましたから!」
モバP(笑顔が第一の卯月にしては時間がかかったが、何とかセンターを飾ることができた)
モバP「ウチの広告塔だからなー。卯月にはこれからも期待してるぞ」
卯月「はい! 島村卯月、これからも頑張って頑張って頑張ります!」
モバP「……そこまで気合入れなくてもいいんだぞ? 空回りしたら元も子もないからな」
卯月「そうですか? ……けど、プロデューサーさんが誇れるようなアイドルになりたいって思いますから」
卯月「それでわたしなりにどうしたらいいか考えていたんですけど、やっぱり頑張ることしかできないかなって」
モバP「……それはまあ、そう言ってもらえると嬉しいけどな」
モバP(今の所順調に見えるけど、気負ってるようにも感じられる。卯月は抱え込むタイプだから気を付けないと……)
島村卯月
人気度「16」増加 人気度「66」
親愛度「9」増加 親愛度「49」
通常スキル「島村卯月頑張ります」発動
人気度「1」増加 人気度「67」
乃々
人気度下1 親愛度下2
モバP「乃々、こんなところにいたのか……」
乃々「放っておいてください……。もりくぼはここでこうして薄暗いところに縮こまっているのがお似合いなんです」
モバP「撮影前に控室のカーテンに包まる奴がいるか。早く現場に戻るぞ」
乃々「カメラのレンズなんて当てられたら、眩しさのあまり燃え尽きてしまいます」
モバP「エキストラで画面の端に映るだけだろう……。」
乃々「プロデューサーさんには日陰者のわたしの気持ちは分からないんです。恥ずかしい姿を記録されると思うと、居た堪れず……」
モバP(乃々は相変わらず仕事に対して消極的だ。ちひろさん基準なら、乃々には俺が付いていた方がいいんだろうけど……)
乃々「このカーテンのようにヒラヒラと飛んでいきたい……そのまま消えてしまいたい」
モバP「……実はそんなヒラヒラ好きな乃々のために、ヒラヒラなドレスのコンペを申し込んでおいたんだ」
乃々「むぅぅぅぅりぃぃぃぃぃーーーーーー」
森久保乃々
人気度「7」増加 人気度「57」
親愛度「11」増加 親愛度「51」
藍子
人気度下1 親愛度下2
1
藍子「……モバPさん、今回は本当に申し訳ありませんでした」
モバP「……まさか藍子が遅刻するとはな」
藍子「最近、ぼんやりすることが多くなったみたいで……お散歩をしても躓いてばかりで」
モバP「怪我は絶対にないように注意してくれよ。……昨日も絶対に遅刻しないようにって言ったよな」
藍子「……」グスッ
モバP「いや、責めている訳じゃないなんだ。藍子だって人間だ。遅刻の一つや二つすることだってあるさ」
藍子「……相手のディレクターさんすごく怒ってましたね」
モバP「時間に厳しい人だからな……藍子にルーズな印象が付いてしまったかもしれない」
モバP「ただ、起きてしまった失敗は仕方ない。次は絶対に挽回しよう、気持ちを切り替えるんだ」
藍子「はい……」
モバP(正直、ここまで藍子に悪い影響が出るとは予想外だった。落ち込んでいる藍子を見るとこっちまで辛くなる)
モバP(気晴らしに連れて歩ければいいんだが、そんな時間も取れそうにない……)
モバP(こんな状態でプロデュースを続けるより、一度関係をリセットした方がいいんだろうか……)
高森藍子
人気度「10」減少 人気度「40」
親愛度「5」減少 親愛度「35」
初回ラウンド結果
<島村卯月>
人気度「67」 人気度1位
親愛度「49」 親愛度2位
<森久保乃々>
人気度「57」 人気度2位
親愛度「51」 親愛度1位
<高森藍子>
人気度「40」 人気度3位
親愛度「35」 親愛度3位
【第二ラウンド(スキル表示)】
※ 島村卯月の人気度スキルが解放されました。
<島村卯月>
通常スキル 「島村卯月頑張ります」
・ 奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
人気度スキル「笑顔の魔法」
・ 増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
親愛度スキル「未開放」
<森久保乃々>
通常スキル 「静かに暮らしたい」
・ アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
人気度スキル「未開放」
親愛度スキル「未開放」
<高森藍子>
通常スキル 「記念写真」
・ 依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、減少する親愛度にマイナスをかける。
人気度スキル「未開放」
親愛度スキル「未開放」
【第二ラウンド(嫉妬イベント)】
親愛度が最下位のため、高森藍子が対象となります。
~~カフェ~~
モバP「悪い、藍子。遅くなった」
藍子「遅いですよ、モバPさん。もう既にケーキ食べ終わっちゃいました」
モバP「乃々の現場が長引いててな……。今度は俺の方が遅刻してしまったか」
藍子「……なーんて、本当は大丈夫ですよっ! こうやってのんびり過ごすのも好きですから♪」
藍子「それよりも、久し振りに二人でこのお店に来たんですし、モバPさんもケーキ頼みましょう?」
モバP「……いや、これから藍子を事務所まで送ったら、すぐに乃々のところに戻らないといけないんだ」
藍子「……えっ? だって、乃々ちゃんの現場終わったんじゃないんですか?」
モバP「休憩時間の合間に抜けてきたんだよ。乃々は危なっかしくて目を離せないからなー」
藍子「け、けど、モバPさんここのチーズケーキ……」
モバP「悪い藍子! 埋め合わせは必ずするから、急いで会計を済ませてくれ。その間に店の前に車を回しておくから」
藍子「モバPさんっ!」
――バタン。
藍子(このお店を紹介したとき、チーズケーキがとても美味しいって言ってたから、一緒に食べようと思ってたんだけどなぁ……)
藍子(私も最近失敗しがちなのに、どうして乃々ちゃんばかり優先するんだろう……)
藍子(私がどんくさいからいけないのかな……。いけないっ。……もっと前向きに考えないと)
【第二ラウンド(アイプロフェイズ)】
三人分一度に安価取ります。
それと、細かいんで載せてないですが、人気度と親愛度の計算式はあった方がいいですかね?
卯月
人気度下1
親愛度下2
乃々
人気度下1
親愛度下2
藍子
人気度下1
親愛度下2
確かにあれば混乱せずに済むかも
ミスった……伝わってると思いますが、
乃々が下3、下4、
藍子が下5、下6の誤りです。
取り敢えず一巡したので、今日のところはここまでです。
進行が遅くて申し訳ないですが、明日の昼に再開します。
>>49
1度だけ計算式書いたのを残しておいて今後分からない人が出てきたらその計算式を書いた部分を例として安価で見せたらいいと思うよ
乙、期待してる
あそこのしまむーはとんでもない腹黒しまむーだったけどここのはどうなるんだろうね(ゲス顏)
==アイプロイベント計算例 ==
>>42-43 の場合
アイプロイベントの人気度のコンマ判定が「73」のとき、「7」+「3」=「10」となります。
「10」はマイナス判定なので、「10」×「-1」=「-10」となり、人気度は「10」減少します。
同時に、親愛度のコンマ判定が「23」のとき、「2」+「3」=「5」ですが、
人気度のコンマ判定がマイナスのため、「5」×「-1」=「-5」となります。
以上より、人気度が「10」減少、親愛度が「5」減少となります。
※ 人気度が減少するときは、親愛度も減少しやすいため注意が必要です。
>>58
参考までにまとめてみました。ありがとうございます。
>>56
エクセルに計算式入ってるんですよねぇ……。遅筆が加速してしまうので、>>58さんの案で行こうと思います。
乙
親愛度のコンマだけがマイナスの場合は親愛度だけがマイナスになるのかな
それと人気度、親愛度の両方がマイナスの場合は親愛度はマイナスにマイナスをかけてプラスになったりはしないのかな
>>60
あのエンディングは衝撃でした
ウチの卯月は嫉妬イベントの対象にならなければ、普通の頑張り屋さんで終わるはず……
>>62
御明察の通りです
親愛度だけマイナスもありますし、マイナスマイナスの場合は反転してプラスになります
【第二ラウンド(インターバル:卯月視点)】
~~自室~~
卯月(お仕事が終わり家に帰ると、ママに心配されてしまいました)
卯月(ママが言うには、私の「ただいま」の声を聴けば大体の調子が分かるそうです)
卯月(「頑張り過ぎないようにね」と気遣ってくれるママに感謝しながら、私は思います。)
卯月(どうして私はもっと早くプロデューサーさんを気遣ってあげられなかったんでしょうか)
卯月(プロデューサーさんの体調が悪くなりつつある――ということはみんな分かっていました)
卯月(プロデューサーさんの担当である私達3人は、それぞれ個別に売り出してもらっています)
卯月(合同のサイン会をしたことくらいはありますが、ユニットを組んだことはありません)
卯月(お仕事のスケジュールは別々なので、それでプロデューサーさんの負担が大きくなったということはあるかもしれません)
卯月(だからといって、別段仲が悪いという訳ではないんです)
卯月(乃々ちゃんのつい構ってあげたくなる可愛らしい態度も、藍子ちゃんのふんわりとした雰囲気も私は好きです)
卯月(以前であれば、事務所で二人きりになればお喋りをしましたし、藍子ちゃんとは長電話をしたこともあります)
卯月(乃々ちゃんは事あるごとに「島村さんみたいになれたら……」と私のことを褒めてくれます)
卯月(私は気恥ずかしさを覚えながらも、立派な先輩になれるようにと自分を励ましてきました)
卯月(藍子ちゃんはマイペースながら芯の入った強さを持っています)
卯月(一歩ずつ進もうとする藍子ちゃんの姿勢に、私はこっそり親近感を覚えていました)
卯月(けれど、そんな穏やかな関係はもう終わってしまいました)
卯月(プロデューサーさんの体調のことをちひろさんに聞かされたとき、私は少しだけ二人を恨みました)
卯月(だって、プロデューサーさんの最初の担当アイドルは私一人だったんです。後から二人が入って来たんです)
卯月(私とプロデューサーさんの時間が減って、そのせいで体調を崩して、更に私の担当を外れてしまうかもしれない)
卯月(自分でも気付かなかった感情が溢れて、私は二人にとても冷たい目を向けてしまいました)
卯月(二人は気付いていると思います。ハッとした顔をしていましたから)
卯月(……私は普通の女の子だから。聖人になんてなれないから)
卯月(二人とプロデューサーさん、どちらを選ぶかと問われれば、答えは決まっています)
卯月(だから、仕方ないんです。誰よりも、私を選んでもらえるように。ここが頑張りどころですから)
卯月(島村卯月は、今日も一日頑張りました。明日も一日頑張ります)
【第二ラウンド(アイプロフェイズ)】
~~事務所~~
卯月「――ですから、プロデューサーさんが倒れたって聞いて、私本当に心配したんですよ?」
モバP「それは散々聞いたよ。別に倒れたってほどでは……、立ちくらみだし、病院へも自分で行ったぞ」
卯月「病院のお世話になる時点で大変です! プロデューサーさんだって、ちゃんと体調管理しないと駄目ですよ?」
モバP「今回の件もあるしな、身をもって痛感したよ」
卯月「プロデューサーさんは私の魔法使いなんですから! 魔法使いが倒れたら私は普通の女の子に戻っちゃいます」
モバP「贔屓目かもしれないが、今の卯月なら素の状態でもシンデレラになれると思うがなー」
卯月「そう思ってくれているなら嬉しいです!」
卯月「……けど、プロデューサーさんが担当を外れたら、何の取り柄もない素の私なんてすぐ消えちゃいますけどね」
モバP「……え?」
卯月「……そんなことないって、プロデューサーさんが言ってくれるなら頑張れますけどね。えへへ……」
モバP「……そ、そうだな。あ、あんまり驚かせないでくれよ」
卯月「ごめんなさい。……最近はプロデューサーさんの心配ばかりしていたので、私自身心配性になったみたいです」
卯月「プロデューサーさん溜息ばかり吐いているし、どんどんやつれてきているし。フラフラなことが多くて……」
モバP(傍目にもそんなに酷い状態だったのか……)
卯月「って、何だか重たい空気になっちゃいましたね!」
卯月「今日は、そんな苦労の絶えないプロデューサーさんを労おうと、わたしの大好物を用意してみました!」
モバP「卯月の大好物っていうと、あれか?」
卯月「はいっ! 100%みかんジュースと生ハムメロンです!」
モバP「滋養強壮になるのか……それ?」
卯月「なりますよ! 何たって私の大好物ですから! さあ、取り敢えず召し上がれ♪ はい、あーん」
モバP「そのフォークは何だ? いや、一人でも食べられるから」
卯月「……むー、プロデューサーさんは病人役なんだから、大人しく看病されてください!」ズイッ
モバP「そもそも俺は病人じゃない。……って卯月。ストップ、ストッ……モガモガ」
卯月「美味しいですよね!」
モバP「……卯月って時々強引だよな」
卯月「そんなことないですよ?」
島村卯月
人気度「6」増加 人気度「73」
親愛度「5」増加 親愛度「54」
通常スキル『島村卯月頑張ります』発動
卯月(もっともっと頑張りますから、卯月を選んでくださいね)
親愛度「2」増加 親愛度「56」
【第二ラウンド(アイプロフェイズ)】
~~ロワイヤルイベ打ち上げ会場~~
モバP「厳しいトレーニングに根を上げるかと思ったが、乃々もやればできるじゃないか!」
モバP「ポーズもバッチリ決まってたし。カメラマンさんべた褒めだったぞ」
乃々「足がガクガクで当面は動けません……。常に地震が起きているような気分です……た、倒れそうですけど」
モバP「それなら逃げられる心配がないから安心して仕事が入れられるな!」
乃々「……風前の燈火の状態のもりくぼを前にしてこの所業。いや、やれと言われればやりますけど……」
モバP「これはまた意外だな……随分前向きになって来たじゃないか」
乃々「ランナーズハイの高揚感がこの一時もりくぼに疾走感を与えているのです。……今日、限りですけど」
モバP「そんなに走ってないだろうに……いや、細かいことは無しだな」
モバP「今日は乃々の新しいスタートを祝って乾杯だ。さあ、グラスを持って――カンパーイ!」
乃々「か、乾杯です……」
――キンッ――
乃々「……グラスをぶつけて割れないか、この瞬間はいつもビクビクします」
モバP「……シャンパンを開けたら驚いて倒れそうだな。そんなノミの心臓でよく走れたもんだ。感心したぞ」
乃々「もりくぼだって偶には良いところを見せたいと思うこともあります。たまーにですけど……」
モバP「へー……?」
モバP(乃々は一番心配していたんだが、これなら俺が担当を外れてもやっていけるかもしれない)
モバP(自分の担当アイドルの成長を実感できるのは嬉しい反面寂しくもあるな……)
森久保乃々
人気度「13」増加 人気度「70」
親愛度「10」減少 親愛度「41」
【第二ラウンド(アイプロフェイズ)】
~~某家電量販店~~
モバP「『高森藍子の一押しモデルであなたも森ガールに~~今日の一枚、今日も幸せ~~』」
モバP「……ちょっと微妙なポップだな」
藍子「……あ、あはは。このトイカメラ、確かにお気に入りではあるんですが、ここまで押されると照れますね」
モバP「宣伝文句はあちらにお任せだからなー。こうしてタイアップしてもらえるのも、一部店舗のみだし」
藍子「それでも、自分が好きなものをみんなに広められるのは嬉しく思いますよっ」
藍子「折角の機会ですし、一緒に一枚どうですか?」
モバP「申し出はありがたいんだが、場所が場所だからな……」
藍子「……あっ、そうですね。うっかりしてました」
モバP「……ポップはまた書けるだろう。俺がこのカメラを買うから、記念に貰えないか交渉してみるよ」
藍子「そんな! そこまでしなくてもいいですよっ!」
モバP「カメラとポップを撮るんだから、もう一台撮影用のカメラが無いと何の記念か分からないだろ?」
モバP「事務所に戻ったら一枚撮ろう。……偶にはゆっくり過ごさないとな」
藍子「モバPさん……ありがとうございます。それならもう一つ我儘をいいですか?」
モバP「俺にできることなら善処しよう」
藍子「ここから事務所まで近いですし、歩いて帰りましょう。手を繋いでお散歩したいとは言いませんから、ふふっ♪」
モバP「それくらいならいつでも付き合うよ」
藍子「このところ、モバPさん忙しかったから。一緒にお散歩するのは久し振りですよ?」
モバP「それもそうだなー……このところ余裕がなかったからな」
藍子「……偶にでいいですから、私のペースにも合わせて下さいね」
モバP「……分かった」
高森藍子
人気度「7」増加 人気度「47」
親愛度「9」増加 親愛度「44」
【第二ラウンド(結果)】
<島村卯月>
人気度「73」 人気度1位
親愛度「54」 親愛度1位
<森久保乃々>
人気度「70」 人気度2位
親愛度「41」 親愛度3位
<高森藍子>
人気度「47」 人気度3位
親愛度「44」 親愛度2位
※ 勝利条件を達成したアイドルがいないため、第三ラウンドに移行します。
【第三ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、森久保乃々が対象となります。(1回目)
~~事務所~~
乃々「プ、プロデューサーさん……! 今日のイベント一人で行けってどういうことですか!」
モバP「いやな、最近の乃々は安定しているから、一人で任せても大丈夫かと思ってな」
乃々「も、もりくぼはお世話をしてもらえないと逃げ出してしまうんですけど……」
乃々「これはネグレクトです……。育児放棄です……。もりくぼいぢめ、ダメ、絶対……」
モバP「……何時までも俺が鎖で繋いでおく訳にもいかないだろう。それに、今日は卯月の営業があるから無理なんだ」
乃々「(ピクッ)……島村さんの、ですか」
モバP「そうそう、この間やった宣伝用のポスターの受けが良くてな。是非、この笑顔の子をって声が多いんだよ」
乃々「……笑顔、笑顔ですか。もりくぼは目を合わせるだけで精一杯なのに……」
モバP「乃々の笑顔は……まあ、仕方ないさ。誰にだって適材適所というものがある」
ちひろ「プロデューサーさん「あんな笑顔を引き出すとは、さすがモバプロの敏腕だなって褒められてましたよね」」
モバP「……評価されて有頂天になっているというのは否定しません。あの笑顔の破壊力を前から訴えていましたから」
モバP「そういう訳で乃々には今日一日を一人で乗り切ってもらいたい。申し訳ないがスケジュールに空きがなくてな」
乃々「もりくぼに餌をあげずに、島村さんに餌をあげにいってしまうんですか……?」
モバP「……言い方に語弊があるぞ。……俺もこれまでの乃々だったら一人で行かせようとは思わなかったさ」
モバP「けどな、最近の乃々なら俺から独り立ちできると思っているんだよ。期待してるんだ、乃々には」
ちひろ「プロデューサーさん、そろそろ時間では?」
モバP「ああ、そうだった。それじゃあ、行ってくる。万一、何かあったら連絡をくれ、頼んだぞ!」
――バタン――
乃々「……行ってしまいました。まだもりくぼは了承していないのに……」
乃々(……さすがに島村さんの笑顔には勝てません。いや、笑顔の時点でもりくぼに勝ち目なんてありませんけど……)
乃々(けど、もりくぼだって、少しは……少しは一生懸命やっているのに。それでも見捨てられるんですか……?)
乃々(期待って、独り立ちってなんですか……? もりくぼは、プロデューサーさんと一緒にいたいのに……)
乃々「……このままじゃ、……あう」
――――――――――――――――――――――――――
ちひろ「……乃々ちゃん」
ちひろ(話題のタイミングを間違えました。申し訳ないことをしてしまいましたね……)
各ラウンド終了時にインターバルを入れることにしました。
インターバルの担当はCu>Co>Paですが、後で変えるかもしれないです。
第三ラウンドのコンマを取ります。アドリブ効かないのでコンマ>書き溜めで行こうと思います。
次回は今日の夜に再開予定です。
卯月 人気度下1 親愛度下2
乃々 人気度下3 親愛度下4
藍子 人気度下5 親愛度下6
【第三ラウンド(インターバル:乃々視点)】
~~事務所~~
乃々「おはようございます……ちひろさん、今日はプロデューサーさんは……」
ちひろ「お仕事お疲れ様です。乃々ちゃん。プロデューサーさんなら会議室で社長と担当引き継ぎの打合せ中ですよ」
ちひろ「……乃々ちゃんには気が気じゃないと思うけど。今日は遅くまでかかるので、このまま帰っていいそうですよ」
乃々「……分かりました。……島村さんと高森さんは?」
ちひろ「卯月ちゃんはそろそろ戻って来る予定です。藍子ちゃんは今日はお休みです」
乃々「それならいいです。もりくぼは大人しくしてますからお構いなく……」
乃々(私はプロデューサーさんの机の下に潜り込みます。篭っていると嫌なことを忘れられる、もりくぼの避難所です)
乃々(プロデューサーさんが忙しくなるにつれて、もりくぼがここにいる時間が増えていったように思います)
乃々(――実際のところ、誰が一番プロデューサーさんの足を引っ張っているのかと言われれば、間違いなく私です)
乃々(島村さんも高森さんも何も言いませんが、時折責めるような目でもりくぼを見ているのを知っています)
乃々(けど、仕方がないのです。もりくぼはお二人と違って強い子じゃないですから)
乃々(プロデューサーさんに面倒を看てもらわなければ、芸能界の厳しい生存競争に生き残ることなんてむりです……)
卯月「島村卯月、ただいま戻りました!」
乃々「……っ!」
ちひろ「卯月ちゃん今日もお疲れ様。……でも、この後、すぐにレッスンですよね?」
ちひろ「かなり厳しいスケジュールに思えますが、プロデューサーさんは気にしてないのかしら……」
卯月「……大丈夫ですよ! 折角、専属トレーナーとしてベテトレさんを付けてもらったんです。頑張らないと!」
卯月「確か、この時間はプロデューサーさんは会議でしたよね?」
ちひろ「そうですが……」
卯月「終わりは夜ですよね?」
ちひろ「その予定です。……プロデューサーさんに用事ですか?」
卯月「確認しただけで、特に用事がある訳ではないんです。それでは島村卯月、行ってきます!」
乃々(そこで、机の下から顔を出した私と、島村さんの視線が合います)
乃々(島村さんは一瞬だけ躊躇した様子でしたが、「乃々ちゃんも頑張ってね」と一言だけ告げて出かけていきました)
乃々(こんなもりくぼにも優しくしてくれる女神のような人ですが、一方で譲れない一線を持っているのは確かです)
乃々(それは高森さんにしても同じ……。お二人の態度を見ていれば、人の気持ちに疎いもりくぼにも容易に想像できます)
乃々(私は避難所の隅に置いてある本棚から、真新しい少女漫画を取り出します)
乃々(素直で優しい主人公と高飛車で嫌味なライバルが男の子を取り合う古典的な恋物語です。……私の兵法書です)
乃々(普段なら絶対に買わないやつです……。これもレジの前をウロウロして店員さんに呼び止められてやっと買えました)
乃々(現実は少女漫画のような単純な構図になってくれません。でも、もりくぼにだって逃げられない一戦があるのです)
【第三ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が1位のため、島村卯月の人気度スキルが解放されます。
==島村卯月==
1 通常スキル『島村卯月頑張ります』
奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
2 人気度スキル『笑顔の魔法』(解放中)
増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
3 親愛度スキル『?????』
==森久保乃々==
1 通常スキル 『静かに暮らしたい』
アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
2 人気度スキル『?????』
3 親愛度スキル『?????』
==高森藍子==
1 通常スキル 『記念写真』
依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、
減少する親愛度にマイナスをかける。
2 人気度スキル『?????』
3 親愛度スキル『?????』
【第三ラウンド(アイプロイベント:Cu)】
~~医務室~~
モバP「オーバーワークで倒れたのはいいんだ」
卯月「……はい」
モバP「気付かなかった俺にも責任はあるし、そもそも俺が言える立場じゃないというのもある」
卯月「……はい」
モバP「ちひろさんに確認したが、ベテトレさんには仕事に大きな空きができたと説明したそうだな」
卯月「……はい」
モバP「だから厳しいスケジュールを組んだと。そのことについては俺と話が済んでいると」
卯月「……」
モバP「卯月は人気が上がって仕事が忙しくなっているから、レッスンは余裕がある日に入れる約束だったよな」
卯月「……(コクン)」
モバP「そんなに俺が信用できなかったか……?」
卯月「……そんなつもりじゃなかったんです。……ただ、私はもっと頑張らないといけないって! そうしないとって!」
モバP「……俺は卯月の頑張りを信じていたんだけど、卯月はそれだけじゃ不安だったんだな」
卯月「違います! 違うんです! 聞いて下さいプロデューサーさん!」
モバP「……どちらにせよ、今日と明日はドクターストップで絶対安静だ。仕事の予定も全部キャンセルになった」
モバP「俺はこれから関係者に頭を下げに行ってくるから、卯月はここで大人しくしていてくれ」
卯月「……違う、違うんです。……私は、もっと頑張らないと……頑張らないと……頑張らないと……あぐっ、えぐっ」
モバP「卯月……お願いだから偶には休んでくれ。言いたくないが、これはプロデューサーとしての命令だ」
卯月「……分かり……ひぐっ、ました……」
モバP(卯月は自分を追い詰めがちだって分かっていたから、俺の目の届く範囲でフォローしたつもりだったのに……)
モバP(順調だからって調子に乗っていたんだろうか。……これじゃあ監督不行届もいいところだ)
モバP(卯月にはもっと親身になってやれるプロデューサーを付けて上げた方がいいのかもしれない……)
島村卯月
人気度「10」減少 人気度「63」
親愛度「17」減少 親愛度「39」
通常スキル『島村卯月頑張ります』発動
卯月(……もっと、もっと、もっと頑張ります)
人気度「3」増加 人気度「66」
【第三ラウンド(アイプロイベント:Co)】
~~事務所~~
モバP「乃々ー、街頭ライブの仕事があるんだが……」
乃々「木枯らしが吹く季節ですし、寒さに弱いもりくぼはお外では動けません……」
モバP「乃々ー、暖房の利いた室内でサイン会の仕事があるんだが……」
乃々「もりくぼは緊張すると震えてペンが握れなくなります……これではサインはできません」
モバP「乃々ー、暖房の利いた室内で朗読会の仕事があるんだが……台本が置いてあるから読むだけでいいぞ」
乃々「もりくぼの奇声を聞いたらみんな気絶してしまいます……。マンドラゴラもビックリです……はい」
モバP「乃々ー、暖房の利いた室内でキャンペーンガールの仕事があるんだが……立っていれば他に何もしなくていいぞ」
乃々「注目を浴びるなん――モバP「次、言い訳したら全部やらせるぞ」――……はい、分かりました」
モバP「うむ、それでよろしい」
モバP(やる気を見せてはいるんだが、仕事に入るまでは相変わらずだな。この手のかかる感じは嫌いじゃないけど)
森久保乃々
人気度「3」増加 人気度「73」
親愛度「13」増加 親愛度「54」
【第三ラウンド(アイプロイベント:Pa)】
~~スタジオ~~
藍子「はいっ、出来立てのマドレーヌのお裾分けですよっ♪」
モバP「おお、サンキュー。……テキパキお菓子を作る藍子はなんだか新鮮だったなあ」
藍子「……もうっ。私だって料理のときくらいは機敏に動けますよ!」
モバP「悪い悪い。焼き菓子だからボンヤリしてたら焦げちゃうもんな。……では、関係者特権をいただくとしますか」
藍子「ゆっくり味わって食べて下さいね。私は他のスタッフさんに配ってきますから」
モバP「頼んだぞー」
モバP(藍子がお菓子作りができるというから料理番組に参加させてみたが、これは大当たりだったな)
モバP(甘くてふんわりしたイメージとも合うし、藍子の悪く言えば「鈍くさい」印象を払拭できる)
モバP「……んっ? このマドレーヌハート形なのか」
――――――――――――――――――――
藍子「はいっ、甘くてふわふわのマドレーヌをお一つどうぞっ」
スタッフ「ありがとぉ~藍子ちゃん~。今日はカッコよかったよ~。こんな綺麗なお星さまを拝めるなんて僕は幸せだなあ」
藍子「そう言ってもらえると私も嬉しいですっ!」
――――――――――――――――――――
モバP「……偶然かな」
高森藍子
人気度「16」増加 人気度「63」
親愛度「12」増加 親愛度「56」
【第三ラウンド(結果)】
<島村卯月>
人気度「66」 人気度2位
親愛度「39」 親愛度3位
<森久保乃々>
人気度「73」 人気度1位
親愛度「54」 親愛度2位
<高森藍子>
人気度「63」 人気度3位
親愛度「56」 親愛度1位
※ 勝利条件を達成したアイドルがいないため、第四ラウンドに移行します。
【第四ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が1位のため、森久保乃々の人気度スキルが解放されます。
==島村卯月==
1 通常スキル『島村卯月頑張ります』
奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
2 人気度スキル『笑顔の魔法』(未開放)
増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
3 親愛度スキル『?????』
==森久保乃々==
1 通常スキル 『静かに暮らしたい』
アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
2 人気度スキル『もりくぼは逃げ出した』(解放中)
①依存イベントによる被害を受けない。②人気度から「2」をマイナスし、親愛度に「6」をプラスする。
3 親愛度スキル『?????』
==高森藍子==
1 通常スキル 『記念写真』
依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、
減少する親愛度にマイナスをかける。
2 人気度スキル『?????』
3 親愛度スキル『?????』
【第四ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、島村卯月が対象となります。(1回目)
卯月「プロデューサーさん、今度の私のお仕事なんですが……」
モバP「バックダンサーだからそんなに厳しくはないだろう? 普段通りの実力を発揮してくれれば大丈夫だ」
卯月「……あの、その、そういう訳ではなくて。来週のお仕事も……」
モバP「合唱大会のことか? アイドルが大勢いるから、気負わずに、けど埋もれない程度に目立つんだぞ」
卯月「……駆け出しの頃はそういうお仕事もやりました。大事なお仕事だってのも分かっています……だけど私は」
モバP「……卯月が言いたいことは分かるけどな、卯月には頑張り過ぎないように落ち着く時間が必要だと思うんだ」
卯月「でっ、でも、プロデューサーさん。そんなことをしていたら期限が……!」
モバP「それそれ、これはこれだ。……今の俺は、卯月のプロデューサーだ」
モバP「卯月が実力を発揮できよう環境を整える義務がある。焦りのあまり失敗したらこれまでの努力が台無しだろう?」
卯月「……分かり、ました」
モバP「俺はこれから藍子と仕事に行ってくる。……くれぐれも、無茶はしないでくれよ」
卯月(ソファで待っていた藍子ちゃんが立ち上がります。私は顔を合わせたくなくて、下を向いて気付かない振りをします)
卯月(きっと藍子ちゃんは悲しそうな顔をしていると思います。けど、その場所を譲ってはくれないでしょう)
卯月(――売り出し方が特殊な乃々ちゃんは別にして、私と藍子ちゃんのお仕事に対する頑張りは同じくらいだと思います)
卯月(だけど、同じかそれ以上に頑張ったことについて、気が付けば遠いところまで引き離されてしまった気がします)
卯月(私の取り柄なんて頑張ることしかないのに。頑張ることができなくなったら、私はどうしたらいいんでしょうか)
【第四ラウンド(アイプロフェイズ)】
コンマ判定です。
テストプレイではこんな平等にマイナスイベントなかった(涙目)
最短ならば、このラウンドで親愛度スキル及び依存イベントの解放があります。
卯月 人気度下1 親愛度下2
乃々 人気度下3 親愛度下4
藍子 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございました。続きは明日か明後日の夜を予定しています。
……スキルについてですが、未開放のスキルについては、現在非表示にしてますが、
これだと後付けで都合の良いスキルを付けたと考えられる余地がある気がします。
事前に公開するか解放型にするか、ご希望をいただけると助かります。
後はレイアウトをちょこちょこ弄ってますので、見辛い等のご意見があればお願いいたします。
事前に公開で良いんじゃない
とりあえず3人の全スキルどんなのか見たいな
>>95を修正します
【第四ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が1位のため、森久保乃々の人気度スキルが解放されます。
==島村卯月==
1 通常スキル『島村卯月頑張ります』(解放中)
奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
2 人気度スキル『笑顔の魔法』(未開放)
アイプロイベントで増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
3 親愛度スキル『普通の女の子』(未開放)
依存イベントで増加・減少する親愛度に(1.5+(人気度又は親愛度が最下位の回数×0.5)
(切り捨て))をかける。
==森久保乃々==
1 通常スキル 『静かに暮らしたい』(解放中)
アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
2 人気度スキル『もりくぼは逃げ出した』(解放中)
①依存イベントによる被害を受けない。②人気度から「2」をマイナスし、親愛度に「6」をプラスする。
3 親愛度スキル『涙目のSOS』(未開放)
(首位のアイドルとの人気度の差×2)を人気度からマイナス、親愛度にプラスする(上限30)。
自分の人気度が首位のとき、親愛度に「15」をプラスする。
==高森藍子==
1 通常スキル 『記念写真』(解放中)
依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、
減少する親愛度にマイナスをかける。
2 人気度スキル『お散歩日和』(未開放)
アイプロイベントで増加する人気度が「8未満」のとき、親愛度に「8」をプラスする。
3 親愛度スキル『ゆるふわタイム』(未開放)
①親愛度に「10」をプラスする。②自分以外のアイドルは、アイプロイベントのコンマ判定の
どちらかが偶数のとき、アイプロイベントをスキップする。
>>106-107
ご意見ありがとうございましたー
やっぱりスキル分かっていた方が盛り上がりますよね
依存イベントで増加・減少する親愛度ってアイプロと同じようにコンマとって計算にするの?
だとしたら6ラウンド目に使われるであろう卯月の親愛度スキルって最低でも3倍(×1.5+(親愛度スキル覚醒してるので最低でも3回×0.5))にするから
平均で自分の親愛上げと他二人の下げ30になるってこと?
>>110
依存イベントの計算方法は>>26にある通り、最後に二分の一が入ります
最大のコンマ「00」=20を引いたときが、『20÷2×(1.5+0.5×3=3)=30』になります
仮に平均が「10」(マイナスは無視)=5だとすると、自分が+15、自分以外が-15ですかね
分かりにくくて申し訳ないです
親愛度スキルは最下位からの一発逆転狙いなので、これでも十分強いですが…
【第四ラウンド(インターバル:藍子視点)】
~~事務所~~
モバP「――この間の料理番組の評判はこんなところだ。好評だし、もしかするとレギュラー入りもあり得るぞ!」
藍子「本当ですかっ! お菓子作りは楽しかったですし、視聴者さんやスタッフさんも含めて笑顔にできたら何よりです♪」
モバP「あのマドレーヌは上手かったからなあ……。藍子には今後とも腕を磨いてもらいたい」
藍子「……モバPさんさえ良ければまた作って持ってきますよ? モバPさん甘党ですから、とびきり甘いのを用意します」
モバP「それは立場上マズイだろう……」
藍子「試食する人がいないと料理は上達しませんからっ! むしろ、モバPさんにしかこんなこと頼めませんよっ!」
モバP「……そ、そうか? それは、プロデューサー冥利に尽きるなあ……」
藍子(モバPさんと談笑する私を、乃々ちゃんが恨みがましそうに見ています)
藍子(あの様子だと間を割ってまで入ってくるまではなさそうです)
藍子(このところ俯きがちな卯月ちゃんは、居た堪れなくなったのかひっそりと部屋を出ていきました)
藍子(……今のところ、ライバルとしては乃々ちゃんの方が手強いようです)
藍子(罪悪感を抱きながらも、私は冷静な判断を下します)
藍子(他人と競い合うことは苦手です。……けど、私はアイドルですから)
藍子(誰かに遠慮していたら自分は笑顔になれません。笑顔でない自分が誰かを笑顔にすることなんてできません)
藍子(始めはこの「オーディション」に対する戸惑いがありましたが、結局のところ、考え方は同じなんだと納得しました)
藍子(ゆっくりでもいいから、一歩ずつ、少しずつ。――私は、負けられません)
モバP「……藍子? どうしてこっち側に座るんだ?」
藍子「この資料が良く見えなかったので……」
乃々「……あ、あのっ! もう私のお仕事の時間なんですけど!」
モバP「ああ、もうそんな時間か……。それじゃあ、藍子。悪いんだが――」
藍子「続きはまた今度……ですねっ♪」
乃々「……ハリーアップなんですけどっ! このままもりくぼが失踪しても知らないんですけどっ!」
モバP「……何時になく気合が入っているが、そんなに今日のトーク番組が楽しみだったのか?」
乃々「……やっぱり気が変わりました。この辺で御暇させていただきます……」
モバP「そうはいくか」ガシッ
乃々「むーりぃー……」ジタバタ
藍子(……邪魔されちゃいました。さすがに露骨過ぎたかもしれません)
【第四ラウンド(アイプロイベント:Cu)】
~~運動場~~
実況「徒競走の第二位は島村卯月! 只今ゴールテープを切りました!」
卯月「はあ……、はあ……、……やりました! やりましたよ!」
モバP(……息を切らしながら、二位の旗を持った卯月が大喜びで手を振っている)
モバP(卯月は小さな仕事でも不平を言わない。扱いが軽くても不満を言わない)
モバP(代役、場繋ぎ、数合わせ、多少手を抜いても問題ない仕事でも卯月は全力を尽くしてしまう)
モバP(息抜きをさせるつもりだったのに、気付けば使い勝手の良いアイドルとしてあちこちから引っ張り凧だ)
ディレクター「モバPさんとこの島村さん、前回よりかなり早くなったね。特訓でもしてたのかい?」
モバP「……いえ、特には。むしろこの間ダウンしてからは比較的楽なメニューを組んでいるはずなんですが」
ディレクター「私も話は聞いているから、へばっているところを撮ることになるかなと思ってたんだけどな」
モバP「……良くも悪くも、あれが卯月の特技ですから。……俺も覚悟して受け入れるべきなのかもしれません」
ディレクター「ほお……?」
モバP「……」
モバP(順位、真ん中から上がったんだな。あれほど運動は自信無いって言ってたのに)
ディレクター「……こっちとしては、予想外の子が目立ってくれたからこれはこれで面白いけどさ」
モバP「……はい、是非ともあの満面の笑みを撮っていただければ」
島村卯月
人気度「14」増加 人気度「80」
親愛度「13」増加 親愛度「52」
通常スキル『島村卯月頑張ります』発動
卯月(……頑張れる範囲で頑張ります)
親愛度「4」増加 親愛度「56」
【第四ラウンド(アイプロイベント:Co)】
~~キャンプ場~~
乃々「……日頃から森で静かに暮らしたいと思っていることは認めます」
乃々「……常々お仕事から逃げ出したいと思っていることも認めます」
乃々「……でも、森の中で12時間耐久かくれんぼをしたいと思ったことなんて絶対にないんですけど……」
モバP「条件にピッタリじゃないか。迷彩服なかなか似合っているぞ。それともこっちのシマリスの衣装に着替えるか?」
乃々「着替えませんけど……そもそもこれはもりくぼをしてアイドルらしからぬと思うお仕事です」
モバP「鬼役に見付からずに逃げ切れたら賞金が出るからな。……乃々と一緒に旨い焼き鳥が食べたいなー」
乃々「うぅ……、プ、プロデューサーさんが応援してくれるなら、逃げな……、いや逃げてみようと思います……」
モバP「その意気、その意気。乃々は逃げることに関しては優秀だぞ! 俺が太鼓判を押してやる!」
乃々「それって間違いなくアレな評価ですよね……」
――――――――――――――――――――
モバP(そんなこんなでやる気にさせたところまでは良かったが、結果的に乃々は早々にリタイアとなった)
モバP(鬼が近付いても隠れ場所を動かずじっとしていたので、あっさり見付かってしまったのだ)
モバP(普段は俺が少しでも目を離すと消えているのに。どうしてその才能を活かせなかったのか……。勿体ない)
森久保乃々
人気度「4」増加 人気度「77」
親愛度「6」増加 親愛度「60」
人気度スキル『もりくぼは逃げ出した』発動
乃々(私が逃げ出せるのは、私を見てくれている人がいるからなんですけど……)
人気度「2」減少 人気度「75」
親愛度「6」増加 親愛度「66」
【第四ラウンド(アイプロイベント:Pa)】
~~関係者控室~~
モバP「クリスマスプレゼントの抽選も無事終わったか。藍子サンタもお疲れ様だな」
藍子「……このサンタ服、モコモコして可愛らしい私好みの衣装なんですが、手袋が厚めなので、指が少し動かしにくくて……」
モバP「あれだけのサインを描くのは大変だっただろう?」
藍子「苦労はありましたけど、ファンのみなさんに喜んでもらうには、ひと手間かけた物がいいなって思いますから」
藍子「色紙の一枚一枚に気持ちを込めて描くのはむしろ楽しかったですよっ」
モバP「プレゼント選びも時間かけたからな……。藍子が本当にあげたいもの詰めたんだし、きっと気持ちも届くだろう」
藍子「そうなったらいいなぁ……。……ところでモバPさん」
モバP「……プレゼントのことなら用意してないぞ。収録の日程が早めなだけで、本来のクリスマスはまだ先だからな」
藍子「クリスマスになったら用意してくれるんですか?」
モバP「一応な。あんまり過大な期待はしないでくれよ」
藍子「……それなら希望を言ってもいいですか?」
モバP「藍子のためのプレゼントだからな。欲しい物があるなら、むしろ教えてくれた方が助かるかな」
藍子「それなら……、私はサンタさんが欲しいです。私に幸せをくれる私だけのサンタさんが」
モバP「……そうか」
藍子「期待してますねっ! ……それじゃあ、衣装着替えてきますから」
モバP(……サンタは一人。藍子にプレゼントをあげたら、きっととても幸せそうな顔をするだろうな)
高森藍子
人気度「11」増加 人気度「74」
親愛度「14」増加 親愛度「70」
【第四ラウンド(結果)】
<島村卯月>
人気度「80」 人気度1位
親愛度「56」 親愛度3位
<森久保乃々>
人気度「75」 人気度2位
親愛度「66」 親愛度2位
<高森藍子>
人気度「74」 人気度3位
親愛度「70」 親愛度1位
※ 勝利条件Bを満たしているアイドルがいないため、第五ラウンドに移行します。
【第五ラウンド(システムアナウンス)】
※ 第五ラウンドに突入したため、嫉妬イベントの病み具合が加速します。(>>23参照)
※ 第五ラウンド以降に嫉妬イベントの対象に選ばれた場合、一度に『二回』選ばれたものとみなします。
【ルール説明】
全体の進行について>>23 スキルについて>>23 計算方法について>>26 勝利条件について>>26
※ スキル解放条件が紛らわしいため補足しますが、人気度スキル及び親愛度スキルは、
『解放条件を満たしたラウンドのみ』有効です。
次のラウンドで人気度首位から陥落、あるいは親愛度最下位から脱出したときは、
スキル解放条件を満たさないため使用することができません。
【スキルの修正について】
卯月の人気度スキルについて、下記の通り内容を修正します。
人気度「12以上」の条件を、アイプロイベントのコンマ判定の結果に限定します。
想定では通常スキルの効果は計算に含んでいないのですが、それが説明に入っていませんでした。
さすがに人気度「7以上」で親愛度が「12」上がるのは強過ぎるので…
2 人気度スキル『笑顔の魔法』(解放中)
アイプロイベントのコンマ判定により増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
【第五ラウンド(インターバル)】
~~事務所~~
ちひろ「プロデューサーさん、例の資料についてですが……」
モバP「……あれですか。さすがにもう待ってもらえませんよね……」
ちひろ「社長から今日中に用意するようにと指示がありまして……ここでは何ですので、会議室でお話ししましょう」
モバP「分かりました」
モバP(三人は……(チラッ))
卯月「……」
乃々「……」
藍子「……」
モバP(全員揃っているな……。現状の優先順位を付けるしかないか……)
~~会議室~~
ちひろ「――鍵をかけました。ここなら話し声も漏れないと思います」
モバP「……はい」
ちひろ「それでは、……新しいプロデューサーさんに渡す引き継ぎ資料についてですが、準備はできていますか」
モバP「……一応、三人分作ってあります」
ちひろ「……その様子だと、誰を担当にするかはまだ決まっていないみたいですね」
モバP「御心配をお掛けして申し訳ありません……」
ちひろ「大事な大事な選択ですから、それくらい悩んで決めた方がいいんですよ」
ちひろ「ただ、見通しを付けないといけない時期に来ているのも事実です」
モバP「……あいつらも、俺やちひろさんの様子からそのことに勘付いているとは思います」
モバP「席に戻ったら順番に資料をメールで送ります。……その順番が今の俺の素直な気持ちです」
ちひろ「プロデューサーさんもお辛いでしょうが、みんなも辛いと思います。最後までどうか誠実に……」
モバP「……約束は守ります。『必ず決めます』と、社長に伝えておいて下さい」
ちひろ「はい……」
【第五ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、島村卯月が対象となります。(2回目及び3回目)
~~事務所前:深夜~~
モバP「それじゃあ俺は仕事の残りを片付けて帰るから。藍子も気を付けて帰れよ」
藍子「……モバPさんは、おくりおおかみにはなってくれないんですか?」
モバP「(フイッ)……通り沿いにタクシーを呼んであるからそれに乗ってくれ」
藍子「うふふっ♪ 冗談ですよー、冗談。……でも、モバPさんが照れてくれて嬉しいです」
モバP「……あんまり年上をからかうもんじゃないぞ。そら、帰った帰った」
藍子「はいっ、分かりました。……それじゃあモバPさん、今日もお疲れ様でした」
モバP「ああ、お疲れ様――帰ったか。……最近の藍子は随分と押しが強いけど、今日の藍子は特別だった気がする」
モバP(……あそこまで好意を示されるとやはり悪い気はしない。プロデューサーの癖に切り替えができてないな……)
モバP「……部屋の明かりは消えてるな。鍵はかかってないけど、ちひろさん戸締り忘れたのかな? スイッチはと……」
――パチン――
モバP「……誰だっ!?……って、卯月か。一体どうしたんだ?」
モバP(照明を付けると、ソファーの裏で膝を抱えた卯月を見付けた)
モバP(メイクは崩れて、充血した腫れぼったい目を隠せていない。既に相当泣いた後であることが見て分かった)
卯月「……プロデューサーさん。お帰りなさい」
モバP「……まだ残っていたのか。今日は遅くなるって伝えておいたろうに。……どうかしたか? 何かあったのか?」
卯月「……私、頑張ったんです。プロデューサさんに叱られてからは、頑張り過ぎないように頑張ったんです……」
モバP「卯月……? 一体、どうしたんだ」
卯月「最近は少しずつ上手く行くようになったかな思えたのに、結局失敗しちゃったんです……」
モバP「落ち着いて話をしないか……? 俺に聞けることなら――卯月「私を担当から外すんですよね?」――……っ!」
モバP「……考え過ぎだ。そこまで決まっている訳じゃない」
卯月「いいですよ嘘吐かなくても。全部分かっていますから……」
卯月「プロデューサーさんの最初の担当は私です。プロデューサーさんと一緒にいた時間は、私が一番長いんです」
卯月「……プロデューサーさんの考えていることくらい、目を見れば分かります」
モバP(俺は卯月が泣いていた理由を理解すると同時に、自分の軽率な行動を後悔した)
モバP(……俺は心の何処かで卯月のことを甘く見ていたのかもしれない。乃々や藍子にしてもそうだ)
モバP(あの一瞬の目配せでそこまで読まれるとは思っていなかった。……それは言い訳にしかならないだろう)
卯月「私が頑張るのも見守るより、乃々ちゃんのお世話をする方が楽しいですか? ……私は平凡で味気ないですから」
卯月「笑顔の私より微笑む藍子ちゃんの方が好きですか? ……笑顔なんて誰にもできますからね」
卯月「……普通、……普通って何でしょう? 地味ですよね。面白みがないですよね。つまらないですよね」
卯月「……プロデューサーさん、魔法が解けた普通の女の子はどうなるか知っていますか?」
モバP「すぐに消えていなくなる……訳ないだろう。卯月は立派なアイドルだ。そんなに自分を悪く言わないでくれ……」
卯月「けど、プロデューサーさんは私を選んでくれないんですよね……?」
モバP「……結論を出した訳じゃない。……考えが変わらないとも限らない」
卯月「本当ですか! それなら駄目駄目でどうしようもない私にもチャンスがありますよね!」
モバP「……絶対とは言い切れないけどな」
モバP(卯月の自虐が止まらない。……優先順位があやふやになる。……今の卯月に担当替えなんてさせられるのか?)
【第五ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が1位のため、このラウンドに限り、島村卯月の人気度スキルが解放されます。
※ 嫉妬イベントに3回以上選ばれたため、このラウンドに限り、島村卯月の親愛度スキルが解放されます。
==島村卯月==
1 通常スキル『島村卯月頑張ります』(解放中)
奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
2 人気度スキル『笑顔の魔法』(解放中)
アイプロフェイズのコンマ判定により増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
※ 一部内容の修正有り。>>123
3 親愛度スキル『普通の女の子』(解放中)
依存イベントに増加・減少する親愛度に(1.5+(人気度又は親愛度が最下位の回数×0.5)
(切り捨て))をかける。
==森久保乃々==
1 通常スキル 『静かに暮らしたい』(解放中)
アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
2 人気度スキル『もりくぼは逃げ出した』(未解放)
①依存イベントによる被害を受けない。②人気度から「2」をマイナスし、親愛度に「6」をプラスする。
3 親愛度スキル『涙目のSOS』(未解放)
(首位のアイドルとの人気度の差×2)を人気度からマイナス、親愛度にプラスする(上限30)。
自分の人気度が首位のとき、親愛度に「15」をプラスする。
==高森藍子==
1 通常スキル 『記念写真』(解放中)
依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、
減少する親愛度にマイナスをかける。
2 人気度スキル『お散歩日和』(未解放)
アイプロイベントで増加する人気度が「8未満」のとき、親愛度に「8」をプラスする。
3 親愛度スキル『ゆるふわタイム』(未解放)
①親愛度に「10」をプラスする。②自分以外のアイドルは、アイプロイベントのコンマ判定の
どちらかが偶数のとき、アイプロイベントをスキップする。
【第五ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
卯月は人気度「12以上」増加で人気度スキルが発動します。
藍子の親愛度のコンマは、通常スキルの発動時に参照します。
卯月 人気度下1 親愛度下2
乃々 人気度下3 親愛度下4
藍子 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございました。引き続きコンマ判定です。
【第五ラウンド(依存イベント:卯月)】
卯月は親愛度で2回最下位になっているため、
親愛度スキルの効果は(1.5+(0.5×2))=2.5倍(切り捨て)されます。
下1
ありがとうございました。
……どうせみんなやんでれになる。
次は乃々を病ませないと……
次回は明日中に更新できるよう頑張ります。
乙
これって直前の8が含まれてるから藍子の通常スキルが発動するっていうことで良いのかな
>>140
その通りです…低確率のはずなんですが綺麗に決まりましたね
計算結果に間違いがなければ、藍子の親愛度は「98」なのでギリギリです
おっつ、アイプロ時点で決着ついたら依存イベントってやるの?
>>142
逆転の目がない場合はさすがにスキップですかねー
見捨てられるのが確定している訳ですし。エンディングでの描写になると思います
>>141
低確率といっても30%以上決まるぞい
だいたいSSRの20倍
モデムの調子が悪いので修理を呼びます...
申し訳ないのですが、PCで書き込めないため少し空きます
>>145
よく考えると、確かに限定30%チケより高いんですよね...
アパートの電気系統のトラブルだったようなので大丈夫でそうです
今夜9時過ぎくらいを予定しています
【第五ラウンド(インターバル)】
~~事務所~~
卯月「藍子ちゃんって、明後日プロデューサーさんとレコーディングのお仕事だったよね?」
藍子「そうですけど……卯月ちゃんは舞台のお仕事で、現地集合でしたよね?」
卯月「そう。だからねっ、プロデューサーさんに藍子ちゃんじゃなくて私に付き添ってもらえるよう頼んでもいいですか?」
藍子「……え? ええっと……、明後日は収録直前の調整なので、モバPさんに直接仕上がりを確認してもらわないと……」
卯月「藍子ちゃんは本番に強いから大丈夫! それより、私の大根演技の方が危なっかしくて不安だと思います!」
藍子「……そんなことはないと思います。人気で言えばまだまだですし、モバPさんは卯月ちゃんより私が心配なはずです」
卯月「気のせいじゃないですか? プロデューサーさんは手がかかる私を優先してくれると思うけどなあ」
乃々「不安要素なら私が一番のはずですけど……明後日のプロデューサーさんには、私の送迎をお願いしたいんですけど」
藍子「……いたんだ乃々ちゃん」
乃々「……いましたけど」
卯月「前から思っていましたけど……、乃々ちゃんもプロデューサーさんに迷惑かけてばかりじゃ駄目だよ?」
卯月「私と違って乃々ちゃんは頑張らなくても人気なんだから。一人でも頑張ることができればもっと輝けると思います」
乃々「……私は島村さんみたいに前向きじゃないですから。プロデューサーさんに引っ張ってもらわないと……」
卯月「……後ろ向きになるだけでプロデューサーさんが構ってくれるんだからいいですよね」
乃々「アイドルとしての適正なら島村さんの方があるに決まっています……。い、意地悪言わないで欲しいんですけど……」
藍子「……二人ともそんなに心配なら、私じゃなくてモバPさんに直接相談すればいいじゃないですか」
藍子「……もっとも、モバPさんは私の予定を優先してくれると思いますけどね」
卯月「……っ」
乃々「…………」
―――――――――――――――
ちひろ(パソコンの画面に集中する振りをする私の傍らで、みんながみんな燻っていた思いの丈をぶつけ合っています。)
ちひろ(様子のおかしい卯月ちゃんの無茶なお願いは、これまで危うく保たれていた事務所内の均衡を粉々にしました。)
ちひろ(三人を競わせる上で、この可能性を考えなかった訳ではありません。それでも、決別の瞬間というのは胸が痛みます……)
ちひろ(……この空気の中で私は仕事を続けなければならないんでしょうか。プロデューサーさん早く帰って来て下さい……)
【第五ラウンド(アイプロイベント:卯月)】
~~楽屋~~
卯月「おはようございます! 今日はよろしくお願いします!」
共演者「おはよー、卯月ちゃん。んー、これはまたとっても良い笑顔だねっ。皆が褒めるのもよく分かるよー」
卯月「本当ですかっ? そう言ってもらえると嬉しいです。えへへ……」
―――――――――――――――
卯月「プロデューサーさんっ。挨拶回りをしていたら、なんと共演者さんが私の笑顔を褒めてくれたんです」
モバP「あの人軽そうに見えるけど、評価は結構厳しいって聞くからなあ……卯月も自信を持っていいんじゃないか?」
卯月「私には才能なんてありませんから! ぜーんぶプロデューサーさんのプロデュースのお蔭です♪」
モバP「……そういう自分を卑下する言い方は、周りの印象が良くないから控えような」
卯月「そうですか? やっぱり私はプロデューサーさんがいないと駄目駄目ですねっ!」
モバP「……卯月」
卯月「またやっちゃいました……。うっかりです……ごめんなさい」
モバP「本番前だから緊張しているのかもな……今日は舞台袖に待機してるから、取って置きの笑顔を見せつけて来い」
卯月「プロデューサーさんが見守ってくれるなら安心です! 私にできる限りでやってみますね!」
モバP(……あの日から卯月は変わった。表面上はニコニコしているが、ふとした瞬間に自虐が入るようになった)
モバP(卯月の笑顔を見ても本心のものか偽りのものか見分けが付かない。胸の内では何を考えているんだろうか……)
島村卯月
人気度「4」増加 人気度「84」
親愛度「11」増加 親愛度「67」
通常スキル『島村卯月頑張ります』発動
卯月(笑顔の演技を頑張ります)
人気度「5」増加 人気度「89」
【第五ラウンド(アイプロイベント:乃々)】
~~事務所~~
モバP「……はあ。なかなか仕事が片付かないな……」
乃々「あ、あの! プロデューサーさん……。お疲れなのでしたら、もりくぼと一緒に休憩しませんか……?」
モバP「……休憩? サボリの間違いじゃないのか……?」
乃々「……な、なんですかその疑いの眼差しは。もりくぼの今日のレッスンは終わってますけど……」
乃々「トレーナーさんに『お前のダンスはまるで酔っ払いの千鳥足のようだ』と罵倒されてきました……」
乃々「激励だと分かってはいるのですが……、傷付いたもりくぼのチキンハートには癒しが必要なんです……」
モバP「それはまあ……、ご愁傷様。提案自体はありがたいが、俺もやらなきゃいけないことが山積みでな……」
ちひろ「……いいじゃないですか。乃々ちゃんの言う通り、適度に休まないと身が持ちませんよ?」
ちひろ「プロデューサーさん、今日は朝から立て込んでましたから……簡単な書類整理くらいなら私がしておきます」
モバP「……いいんですか?」
ちひろ「偶には頼って下さい。急用があったら声をかけますから」
モバP「ちひろさんがそう仰るのでしたら……それで乃々、一緒に休憩って具体的には何をするんだ?」
乃々「インターネットで動画を見るんです……動画内で猫が戯れるだけの内容なので、とても平和です」
モバP「それは、なんというか凄く心が洗われそうだな……」
乃々「アニマルセラピーみたいなものです。……プロデューサーさんの気分転換になってくれたら」
乃々「プロデューサーさんが倒れたら、もりくぼもショックで倒れてしまいます……覚えておいて欲しいんですけど」
モバP「乃々……。悪いな、気遣ってくれて」
乃々「……日頃から迷惑をかけていますから、これくらいは、別に……」
森久保乃々
人気度「7」増加 人気度「82」
親愛度「14」増加 親愛度「80」
【第五ラウンド(アイプロイベント:藍子)】
~~事務所~~
藍子「今日、商店街をお散歩していたら私の歌が流れていて……じーんと来ちゃいました」
モバP「藍子もついにCDデビューか。声が出なくて悩んでいた時期が遠い昔に感じるな……」
藍子「モバPさんのお蔭です。……歩みの遅い私を見守るのはやきもきしたんじゃないですか?」
モバP「藍子は上手く行かなくても辛抱強く我慢できる子だったからな。それほど不安は感じなかったよ」
藍子「……やっとここまで来たんですね。私の歌を聴いてファンが温かい気持ちになってくれますように……」
モバP「推計では当初の予想を上回る売れ行きみたいだ。これも藍子の努力が実った結果だと思う」
藍子「はいっ。……モバPさん。これを見てもらってもいいですか?」
モバP「どれどれ……これは、アルバムか? ……ボーカルレッスンのレッスン場に、こっちは街頭ライブをやった広場だな」
モバP「ライブハウスのステージ……このときは盛り上がったな。これは記憶に新しいな、レコーディングをしたスタジオだ」
藍子「……どれもこれも私の大切な思い出です。私がこれまでモバPさんと共に歩いてきた道のりの記録です」
藍子「CDデビューのお祝いはもうやりましたけど、それとは別に今日はモバPさんと一緒に写真を撮りたいんです」
モバP「何時もの記念写真か。場所はここでいいのか?」
藍子「ここでいいです。……出来上がった写真は差し上げますから」
モバP「二人きりの写真はマズイから、藍子の私物として厳重に管理するって話だったよな……?」
藍子「この一枚だけでいいですから、持っていてもらえませんか? ……お守りみたいなものです」
モバP「……藍子がそこまで言うのなら。……俺も気を付けるから、藍子も気を付けてくれよ?」
藍子「ありがとうございますっ! 大切にして下さいね……?」
高森藍子
人気度「14」増加 人気度「88」
親愛度「17」増加 親愛度「87」
【第五ラウンド(依存イベント:卯月)】
~~事務所~~
卯月「今度の雑誌の取材なんですが、モバPさんも立ち会ってくれませんか?」
モバP「……質疑応答集は渡したし、出来上がった原稿は事前に俺がチェックする」
モバP「それに卯月は似たような取材はいくつか受けた経験があるから、俺がいなくても大丈夫だと思うが……」
卯月「この間は似たようなお仕事の乃々ちゃんに付きっ切りだったじゃないですか」
モバP「それは……卯月と乃々ではアイドルとしてのキャリアとか性格的な問題があってだな……」
卯月「それっておかしいですっ! プロデューサーさんはいつも乃々ちゃんや藍子ちゃんばかり優先して……」
卯月「私だって自信なんてないのにっ! ズルい! ズルいよそんなの!」
モバP「卯月! 卯月……! ……分かった! 卯月の言いたいことは分かったから!」
卯月「……あっ」
モバP「……少し落ち着いてくれ」
卯月「……あの、ごめんなさい。取り乱したりして……。……ただの、……嫉妬です」
卯月「プロデューサーさんは意外に思うかもしれませんが、……私だって、誰かを妬ましく思うことくらいあります」
モバP「……スケジュールを調整して卯月に付き添うことにする。来週ならこの日かこの日、……こっちでいいか?」
卯月「プロデューサーさん……ありがとうございます」
モバP(机の奥に仕舞った藍子の写真に咎められた気がして、反射的に乃々の日程と被らせてしまった)
モバP(乃々には悪いが、今の乃々ならきっと一人でもやり通せるはずだ……)
モバP(それにしても……、卯月なら大丈夫、そう思い込んでいた部分は確かにある。その認識は改めないといけないな……)
島村卯月
親愛度スキル『普通の女の子』発動
卯月「……普通の女の子ですから、……普通に嫉妬します」
親愛度「11」増加 親愛度「78」
森久保乃々
親愛度「11」減少 親愛度「69」
高森藍子
通常スキル『記念写真』発動
「私とモバPさんの歩みは邪魔させませんよ?」
親愛度「11」増加 親愛度「98」
【第五ラウンド(結果)】
<島村卯月>
人気度「89」 人気度1位
親愛度「78」 親愛度2位
<森久保乃々>
人気度「82」 人気度3位
親愛度「69」 親愛度3位
<高森藍子>
人気度「88」 人気度2位
親愛度「98」 親愛度1位
※ 勝利条件を満たしたアイドルがいないため、第六ラウンドに移行します。
【第六ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、森久保乃々が対象となります。(2回目及び3回目)
~~事務所~~
乃々「プロデューサーさんは嘘吐きですけど! 裏切り者なんですけど! この悪魔……!」
モバP「……だから悪かったって。一人で仕事に行かせたのは謝るから、いい加減に俺の机の下から出て来てくれ」
乃々「もりくぼが一人でお仕事が出来ると思ったんですか……?」
モバP「前にも言ったが、俺は最近の乃々の仕事振りを信頼してだな……」
乃々「御世辞は要りませんけど……司会の人にアドリブを命じられて慌てふためく私はさぞ滑稽だったことでしょう」
乃々「それでも笑われているうちはマシでした。……沈黙を貫くもりくぼに、スタジオの人みんなが冷たい目を向けるんです」
乃々「あれはトラウマです……恐怖で心臓が握り潰されるかと思いました」
モバP「そんなものは空気を仕切り直せない司会が悪いんだ……、ローカル番組の一コマだから、気にしなくていいさ」
乃々「もりくぼを放置した一方で、プロデューサーさんはお散歩ですか……。高森さんが嬉しそうに教えてくれました……」
モバP「……予定より早めに仕事が終わったから、現場を散策しただけだ」
乃々「私はそんな時間取って貰った覚えはありませんけど……それにもりくぼはその前のことも忘れていません」
乃々「プロデューサーさんはもりくぼとの約束を放棄して、島村さんとお仕事に行ってしまいました……」
乃々「たった一人残された私は、鬼監督に怒鳴られて心身ともにボロボロです……。……本当に本当に恐かったんです」
モバP「それも説明しただろう……。普段は乃々のフォローを多めにしているから、卯月のお願いを優先したんだ」
乃々「……むりです。むりです……こんなに辛いのはもうむりです……」
モバP「乃々……」
乃々「……アイドル辞めたいです。……今度ばかりは、本気……なんですけど」
モバP「乃々には間違いなくアイドルとしての素質がある! だから、そんなことは言わないでくれ……」
乃々「プロデューサーさんがもりくぼを見捨てるのなら、もりくぼはもう耐えられないんですけどっ!」
モバP(涙目の乃々は俺の机にしがみ付いて断固として離れようとしなかった。)
モバP(引き摺って連れて行こうとすると、足をバタつかせて暴れるし、どんよりと濁ったジト目で睨むのだ。)
モバP(仕事先に連れて行けるコンディションではないし、それを強行するだけの気概は俺にはなかった。)
モバP(結局、その日の予定はキャンセルするしかなく、乃々のアイドルとしての活動に暗い影を落とす。)
モバP(こうなったのは、乃々の性格的な問題か、それとも俺のプロデュース方針の問題か。)
モバP(プロデューサーとして乃々にこのまま付き添うかどうか、決断の時が迫っていた……)
【第六ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が1位のため、このラウンドに限り、島村卯月の人気度スキルが解放されます。
※ 嫉妬イベントに3回以上選ばれたため、このラウンドに限り、森久保乃々の親愛度スキルが解放されます。
==島村卯月==
1 通常スキル『島村卯月頑張ります』(解放中)
奇数ラウンドにラウンド数の人気度が、偶数ラウンドにラウンド数の親愛度が増加する。
2 人気度スキル『笑顔の魔法』(解放中)
アイプロイベントのコンマ判定により増加する人気度が「12以上」のとき、親愛度に「12」をプラスする。
※ 一部内容の修正有り。>>123
3 親愛度スキル『普通の女の子』(未解放)
依存イベントに増加・減少する親愛度に(1.5+(人気度又は親愛度が最下位の回数×0.5)
(切り捨て))をかける。
==森久保乃々==
1 通常スキル 『静かに暮らしたい』(解放中)
アイプロイベントで増加する人気度がマイナスのとき、増加する親愛度に「5」をプラスする。
2 人気度スキル『もりくぼは逃げ出した』(未解放)
①依存イベントによる被害を受けない。②人気度から「2」をマイナスし、親愛度に「6」をプラスする。
3 親愛度スキル『涙目のSOS』(解放中)
(首位のアイドルとの人気度の差×2)を人気度からマイナス、親愛度にプラスする(上限30)。
自分の人気度が首位のとき、親愛度に「15」をプラスする。
==高森藍子==
1 通常スキル 『記念写真』(解放中)
依存イベントによる被害を受けるとき、直前の自分のコンマが相手のコンマの数字を含むならば、
減少する親愛度にマイナスをかける。
2 人気度スキル『お散歩日和』(未解放)
アイプロイベントで増加する人気度が「8未満」のとき、親愛度に「8」をプラスする。
3 親愛度スキル『ゆるふわタイム』(未解放)
①親愛度に「10」をプラスする。②自分以外のアイドルは、アイプロイベントのコンマ判定の
どちらかが偶数のとき、アイプロイベントをスキップする。
【第六ラウンド(親愛度スキル発動:乃々)】
森久保乃々
親愛度スキル『涙目のSOS』発動
乃々「プロデューサーさんが一緒でないならば、何処までも逃げます……」
人気度「14」減少 人気度「68」
親愛度「14」増加 親愛度「83」
【第六ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
卯月は人気度「12以上」増加で人気度スキルが発動します。
卯月 人気度下1 親愛度下2
乃々 人気度下3 親愛度下4
藍子 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございました。引き続きコンマ判定です。
【第六ラウンド(依存イベント:乃々)】
このコンマで結果が決まります……
下1
ありがとうございました。楽しんでもらえたら幸いです。
コンマ展開って恐い……この展開は全く予想してませんでした。
次回でエンディングまで行きたいと思います。
土曜日の夜を予定していますので、よろしくお願いいたします。
【第六ラウンド(アイプロイベント:卯月)】
~~ライブ会場~~
卯月「プロデューサーさん……ライブ、終わったんですね……」
モバP「終わったな……。胸を張っていいぞ。会場の盛り上がりは間違いなく卯月が一番だった」
卯月「はいっ……。ファンの人たちがみんな笑顔で、「頑張れ」って声をかけてくれて、……私、夢が叶って良かったです」
モバP「この大一番で緊張しないなら立派なもんだ」
卯月「プロデューサーさんが一緒だったから、だから私はここまで頑張れたんです……」
モバP「……卯月には思うところがあったのかもしれないが、俺は卯月なら成し遂げられると信じていたよ」
モバP「シンデレラが幸せになれたのは、魔法使いの力だけじゃない」
モバP「シンデレラが逆境にもめげない頑張り屋な女の子だったからだ……と俺は思うよ」
卯月「……ありがとう、……っぐす、ございます……」
モバP「これで一つの節目をクリアしたことにはなると思う。……なあ、卯月」
卯月「……なんでしょう?」
モバP「あれ、やってくれないか」
卯月「はいっ、分かりました! せーのっ、……スマイルですっ! ぶいっ!」
モバP「ありがとう……」
モバP(……これは、本心からの笑顔だ。久し振りに確信できる。……卯月の笑顔ならきっとどこまでも上を目指せるな)
島村卯月
人気度「13」増加 人気度「102」
親愛度「4」増加 親愛度「82」
通常スキル「島村卯月頑張ります」&人気度スキル「笑顔の魔法」発動
「今なら自分の頑張りを信じられる気がします……」
親愛度「18」増加 親愛度「100」
【第六ラウンド(アイプロイベント:乃々)】
~~駐車場~~
モバP「……乃々」
乃々「……なんですか?」ギュッ
モバP「運転中我慢したのは良しとしよう。ただ、そろそろ時間な訳だし、いい加減腕を離してくれないか……」
乃々「……嫌ですけど」
モバP「このところ、スタッフさんに遠巻きに笑われてるんだぞ……」
乃々「もりくぼは気にしません……。プロデューサーさんがいなくなる方がもっと恐ろしいと気付いたので……」
乃々「プロデューサーさんに見捨てられたらもりくぼは常に孤独です。そう考えれば一時の注目を浴びるくらい……」グイグイ
モバP「……そう言いながら車に連れ戻そうとするのは止めなさい。……お前な、この間俺が何て呼ばれたか知ってるか?」
乃々「知りませんけど……」
モバP「『保護者』呼ばわりだよ! ほ・ご・しゃ! 半笑いのADさんに『保護者の人の席はこちらで~す』って!」
モバP「俺はお前の歳の離れた兄貴か! 忙しい両親の代わりに授業参観に来たお兄ちゃんか!」
乃々「……お兄ちゃん、乃々、今日は調子が悪いのでお休みが欲し……謝りますのでその蔑むような目は止めて下さい」
モバP「そのヘタクソなおねだりは何処で覚えたんだ……」
乃々「……最近買った少女漫画です。甘えることは女の武器だって台詞があるんです……」
乃々「けど、自分言って恥ずかしくて消えたくなりました……。もりくぼはここで帰ります……」
モバP「帰らせないけどな。嫌ならここから事務所まで歩いて帰ることだ。……後ろで見ててやるから少しはやる気を出せ」
乃々「……それなら、なけなしの勇気を振り絞ります。プロデューサーさんがいてくれるなら、もりくぼは逃げません……」
森久保乃々
人気度「6」増加 人気度「88」
親愛度「12」増加 親愛度「95」
【第六ラウンド(アイプロイベント:藍子)】
~~事務所~~
モバP「『高森藍子、趣味のお散歩を自粛。ファンの待ち伏せ等の迷惑行為が原因か』か。予想通り記事になったか……」
藍子「最近、お散歩中にファンに声を掛けられることが多くて……当初は人気になったと喜んでいたんですが」
モバP「……藍子を見かけたファンが情報を流したようだ。調べたらあの公園の名前が出てきた」
モバP「それだけならまだしも、ファン同士でケンカになった上に、パトロール中の警察官に取り押さえられるとな……」
藍子「騒ぎになってしまいましたね……大きな怪我をした人がいなくて良かったです」
モバP「話によると、近所の人が管理者に相談していたそうだ。『カメラを持った複数の男が園内をうろついている』と」
藍子「モバPさんから注意をいただいていたので、お散歩のときは変装して自宅から遠い公園を選んでいたんですけど……」
モバP「藍子が悪い訳じゃないから仕方ないさ。藍子がその場に居合わせなかったことが不幸中の幸いだ……」
モバP「ただ、対外的な都合で藍子が趣味を楽しむ機会を奪ってしまったのは申し訳ない。……全く迷惑な話だよ」
藍子「……こんなことになってしまったのは残念ですし、いけないことだとは思います」
藍子「でも、私を思ってくれた結果だとしたら、これくらいは我慢してもいいかなって……そう思います」
モバP「……藍子は優し過ぎるくらいに優しいな」
藍子「そんなことないですよ。……モバPさんの前だから、普段より優しい気持ちになれるんです」
モバP(この慈悲深さも藍子の長所ではあるんだけどな。頼み込めば何でも受け入れてくれそうな危うさがある……)
高森藍子
人気度「9」増加 人気度「97」
親愛度「7」増加 親愛度「105」
【第六ラウンド(依存イベント:乃々)】
~~楽屋~~
乃々「プロデューサーさん……もりくぼはプロデューサーさんに迷惑をかけていますか?」
モバP「……どうしたんだ突然?」
乃々「……いえ、もりくぼはプロデューサーさんの迷惑にだけはならないようにと思っていたはずなのに」
乃々「気付けばこんなにも迷惑をかけてしまっていて……」
モバP「乃々が俺の机に齧り付いた日のことを言っているなら気にしてないさ。そんなの日常茶飯事だしな」
乃々「……今日だってもりくぼのために島村さんと高森さんの日程を変更したんですよね?」
モバP「甘やかすといけないと思っていたんで、今まで黙ってたんだけどな……」
乃々「……?」
モバP「……実は乃々に頼られるとつい何とかしてやりたくなる俺がいるんだ」
乃々「……えっ? 性質の悪い冗談ですか? そんな優しさこれっぽっちも感じたことが……」
モバP「……うるさいな。これでも俺は乃々を大事にしているつもりだし、アイドルとして成功させたいんだよっ」
乃々「……プロデューサーさん。……そ、そんなふうに考えていたんですか」
モバP「やっぱり乃々には俺がいないと駄目だなって……。……だから迷惑がどうとか細かいことを気にするなっ」グシグシ
乃々「あ、あぅぅ……、な、撫でないで欲しいんですけど……」
モバP「……だからそれなら腕を離せと。乃々が離れないから卯月と藍子の相手ができないんだろうが……」
乃々「……それは断固拒否しますけど」
島村卯月
親愛度「7」減少 親愛度「93」
森久保乃々
親愛度「7」増加 親愛度「102」
高森藍子
親愛度「7」減少 親愛度「98」
【第六ラウンド(結果)】
<島村卯月>
人気度「102」 人気度1位 ※勝利条件A達成
親愛度「93」 親愛度3位
<森久保乃々>
人気度「88」 人気度3位
親愛度「102」 親愛度1位 ※勝利条件B達成
<高森藍子>
人気度「97」 人気度2位
親愛度「98」 親愛度2位
【第六ラウンド(インターバル)】
~~会議室~~
ちひろ「プロデューサーさん、決めたんですか?」
モバP「はい。決めました。――乃々を選ぼうと思います」
ちひろ「乃々ちゃんですか……まあ、予想通りと言えば予想通りですね」
モバP「そうですか? ……それもそうかもしれませんね」
ちひろ「あの三人の中で、担当替えの影響が一番大きいのは乃々ちゃんだと思っていましたから……」
モバP「決めるまでには紆余曲折あったんですけどね。卯月の弱さを知ったり、藍子の歩みを見届けたいと思ったり……」
モバP「それでも、乃々の魅力は俺にしか引き出せないという確信が持てたので……。幸い乃々の信頼も厚いようですし……」
ちひろ「……信頼ですか(……親愛の間違いだと思うんですが)」
モバP「それと社長には、乃々だけじゃなくて卯月の担当としても残ることができないか交渉するつもりです」
ちひろ「例のライブ成功から卯月ちゃんの人気も鰻登りですからね。ここが大事な時期ですし、社長も納得してくれるかと」
モバP「……藍子は僅差ではあるんですが、卯月と比べると人気が後一押しが足りませんでした」
モバP「それで……、あの……、ちひろさん」
ちひろ「……何も言わなくていいですよ。辛いのは私も同じです。それでもこれがプロデューサーさんの選択なんですから」
モバP「はい……」
モバP(……心情的には三人とも甲乙付け難かった。この選択が悔いのないものとなること、それだけが俺の望みだ)
モバP(俺の選択について、……藍子は、……藍子なら許してくれるんだろうか)
【エンディング:卯月】
夢というのは恐ろしいもので、一度叶ったからといってそれで終わりになってくれません。
次から次へと新しい夢が浮かんできてきて、もっともっとキラキラしたいという気持ちが溢れてきます。
自分でも欲張り過ぎないかなって思いますけど、目標は大きい方がいいですから♪
目指せトップアイドル! 島村卯月は今日も頑張ります!
……だけど、こんな自分がトップアイドルになれるのかなって不安になるときもあります。
普通で平凡で味気なくて面白みがなくて駄目駄目で……プロデューサーさんにぶつけてしまった不安は嘘じゃないです。
でも、プロデューサーさんはそんなとき、見透かしたように声をかけてくれます。解けそうになった魔法をかけ直してくれます。
あの日、プロデューサーさんが乃々ちゃんを選ぶと聞いたときは、泣きそうになるのを必死で我慢しました。
……本当はお家に帰ってから少し泣いたんですけど、それは内緒です。
とはいえ、プロデューサーさんは私の担当もメインで続けると約束してくれました。
今度は嬉しさで泣きそうになりました。こっちは我慢できませんでした。
欲張りな私は、プロデューサーさんに対する憧れとアイドルに対する憧れのどちらも手に入れたくなるときがあります。
幸せそうな乃々ちゃんを見ていると、嫉妬に駆られて心の金庫を開け放ってしまいそうになります。悲鳴を上げたくなります。
けど、それは我慢します。プロデューサーさんが引き続きプロデュースしてくれているという幸福を噛み締めて。
そうしないと、泣きたくても泣けない――ちゃんに悪いですから。
そんなこんなで、島村卯月はプロデューサーさんと一緒に頑張り続けます。頑張って頑張って頑張り続けます!
……そうしていたら、プロデューサーさんが私を選び直してくれる日が来るんじゃないかと期待しながら。……えへへ。
【エンディング:乃々】
プロデューサーさんがもりくぼを選んでくれてからも、もりくぼのアイドル人生に大きな変化は起きませんでした。
何時ものように逃げる私と何時ものように追いかけるプロデューサーさん。
一向にお仕事には前向きになれない私ですが、それなりにプロ意識というものが芽生えた気がしないでもないです。
だからといって、もりくぼは根本的にアイドルには向いていませんから、トップアイドルなんて夢のまた夢の話です。
それなりに人気だけど一線級には届かない。そんなランクのアイドル。
だけど、もりくぼはこんな平穏な日常を気に入っています。
逃げる場所、隠れる場所、頼れる場所、そんなプロデューサーさんが一緒にいてくれるだけで、私の心は穏やかです。
「乃々は相変わらず世話のかかる奴だな!」
プロデューサーさんは口ではそう言いますが、もりくぼは知っています。みんなが知っています。
私の相手をしているときのプロデューサーさんが一番イキイキとしていることを。
私が独り立ちするような素振りを見せると、こっそり落ち込んでいることを。……こっちはもりくぼしか知りませんけど。
この前、感謝の気持ちを伝えようと、とっておきのポエムを書いてプロデューサーさんに渡しました。
今になって考えると、我ながらかなり大それたことをしてしまいましたが、もりくぼなりの覚悟があってのことでした。
ポエムを渡す瞬間は顔から火が出そうなくらい恥ずかしかったですが、プロデューサーさんの顔も赤くなったので御相子です。
……あのポエムにはもりくぼの淡い恋心が詰まっていますから。
兄離れのできない妹みたいに思われているならフクザツですが、こんな感じで少しずつ距離を詰められたらいいなと思います。
プロデューサーさんはもりくぼを選んでくれましたから……。それだけは、もりくぼのささやかな誇りなんです……。
【エンディング:藍子】
高森藍子の頂点は、ファーストシングルの大ヒットまでと言われています。
それ以降はゆるやかに降り続けるだけだと。
その評価は当たっていると思います。
私のアルバムに新しい写真が加わることはありません。
私の道はそこで終わってしまっています。
道がないのにどうして登り続けることができるのでしょうか。
……あの日、担当替えを告げられた時の衝撃は今でも忘れませんし、信じられない気持ちでいっぱいでした。
それでも私はモバPさんに「許してくれ藍子」と頭を下げられたのなら、許すしかなかったのです。
モバPさんはそれを分かっていて言うのだから、これほど残酷なことがあるでしょうか。
私は、お互いについてそこまで気持ちが通じ合っていながら、あと一歩が足りなかったことを悔やみます。
新しいプロデューサーさんは決して悪い人ではありませんでした。
それでも自分のコンディションがみるみるうちに落ちていくのを感じました。
輝き続ける卯月ちゃんを見ると胸が痛みます。
モバPさんに甘え放題の乃々ちゃんを見ると心が苦しいです。
事務所で陽だまりにいる二人を見ていると、嫌でも日陰にいる自分を意識してしまいます。
偶にモバPさんが私の相手をしてくれても、この人はもう私のプロデューサーじゃないという事実を思い知るだけです。
「モバPさんがいい」と不満を漏らしてしまい、新しいプロデューサーさんには酷いことをしてしまいました。
ワガママを言うのなら、モバPさんに担当替えを告げられたときに言わなければならなかったのに。
……結局、私には誰にも譲らないという覚悟が足りませんでした。最後まで競争心が足りませんでした。
あの頃に戻りたい。
時間を撒き戻して、あの穏やかで温かい日々をずっと送っていたい。
そう願わずにはいられません。
幸せでない者が誰かを幸せにすることはできません。
それでは、幸せでない私を誰が幸せにしてくれるのでしょうか。
……ねえ、モバPさん。良い子にしていたのに、どうして私にプレゼントをくれなかったんですか?
以上になります。
途中までは完全に藍子ちゃんが勝つと思ってたから書く方も辛かった…
ご質問ご感想等ありましたら、是非いただけると助かります
人気度親愛度両立の方が難しいんだから
先に到達した子がいる時のイベント終了時点で切っていいんじゃないかと
決め手が足引っ張りとか何だかなあって感じ
アイドルなんだから他を下げての決勝手じゃなくて自分で勝ち取らせないと
ご感想ありがとうございます
やはりバッドエンドは元ネタ様の大事な要素なので削れないなと…
>>212
依存イベントを嫉妬イベントの後に持ってくることくらいでしか対応できないと思われます
依存イベント前提のスキル調整もあるため、システムに対する影響が大きそうなので
効果はコンマ判定によりますし、マイナスを引く可能性もあるということでご理解下さい
不快に思われたのでしたら申し訳ありません…
二回戦を開始するにあたり、その他システムに関するご質問等があれば
お願いいたします。
なお、二回戦の参加者は一回戦の参加者を除いて、範囲安価+コンマの大きさで決める予定です。
設定はパラレルで行こうかと思います(担当を減らす理由が思い付かないので)。
10分後に投下予定です。
Cu(安部菜々、緒方智絵里、輿水幸子、双葉杏)
Co(鷺沢文香、鷹富士茄子、橘ありす、北条加蓮)
Pa(相葉夕美、佐藤心、星輝子、依田芳乃)
乙ー面白かった
もしかして人気度って100超えても終わらない?
ボノノの一発逆転目ってそんなに高くなかったのに見事にかっさらっていったな
>>218
人気度100は勝利条件ではありますが、エンディング条件ではないのでご指摘の通りです
人気度は、人気度スキルの発動条件かつ勝利条件なので、大事なパラメータではあるんですが…
乃々は人気度マイナスによる親愛度マイナスで最下位になったときに強いスキル構成なので、
あの試合展開で勝ったのは意外でした
【参加者決定】
Cu(安部菜々、緒方智絵里、輿水幸子、双葉杏)
下1から下3の間で、最も高いコンマのアイドルに決定します。
(同一IDによる連投はなしでお願いします)
ごめんなさい…。これはCuのコンマで、かつ桃華はリストにいないんだ…
【参加者決定】
Cu(安部菜々、緒方智絵里、輿水幸子、双葉杏)
無効で下2まで、3分待ってなければ決定します。
ありがとうございます。Cuの参加者が『輿水幸子』に決定しました。
【参加者決定】
Co(鷺沢文香、鷹富士茄子、橘ありす、北条加蓮)
下1から下3の間で、最も高いコンマのアイドルに決定します。
(同一IDによる連投はなしでお願いします)
3分待ってなければその時点で決定します。
ありがとうございます。Coの参加者が『鷺沢文香』に決定しました。
【参加者決定】
Pa(相葉夕美、佐藤心、星輝子、依田芳乃)
下1から下3の間で、最も高いコンマのアイドルに決定します。
(同一IDによる連投はなしでお願いします)
3分待ってなければその時点で決定します。
ありがとうございます。Paの参加者が『依田芳乃』に決定しました。
以上により、第二戦は『輿水幸男』『鷺沢文香』『依田芳乃』により行う予定です。
次に全員のスキル紹介になります。
ぎゃー、ごめん……ごめんよ幸子……どう打ち間違ったら性別が変わるのか
【スキル発動状況】
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(未解放)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(未解放)
親愛度に(3×スキル発動回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば解放条件を満たずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う。このスキルは一度しか使えない。
【第一ラウンド(アイプロフェイズ)】
コンマ判定です。
※ 幸子は人気度のコンマ判定の正負により、通常スキルが発動します。
幸子 人気度下1 親愛度下2
文香 人気度下3 親愛度下4
芳乃 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございました。
フェイズとイベントの打ち間違え何度目だろ…折角被らないようにしたのに
次回は来週火曜の夜を予定しています。
一区切りついてホッとしました。それではまたよろしくお願いします。
乙ーふみふみがなんかすごい事になってる件
幸子……1.5倍……
うっ、頭が……
乙
ふみふみ1ラウンドから、あれなんかデジャヴが
参加済みのアイドルも間を1周空ければ参加できるの?
>>259
幸子はどうしてもあのイメージが頭を離れてくれませんでした…
ウチのはマイナスも倍加するので、好調時と不調時の落差が激しいはず
>>260
今のところは考えていません
できたらいいとは思うんですが、ネタ切れになりそうで…
※ 二回戦開始にあたり、ルールの一部を変更します。依存イベントをアイプロイベントの前に並び替えます。
第五ラウンド以降の嫉妬イベントの取り扱いについて、詳細な説明に書き換えました。
【全体の進行について】
進行はラウンド制です。
(1)嫉妬イベント(2ラウンド目以降)、(2)依存イベント(解放時)、(3)アイプロイベントの順番に移行します。
アイドルの行動順は、Cu>Co>Paの順番です。
アイプロイベントでは、「全てのアイドルが」「人気度と親愛度の2回のコンマ判定」を行います。
嫉妬イベントでは、「親愛度が最下位のアイドル」が精神的に追い詰められていきます。
第五ラウンド以降に嫉妬イベントの対象になると、一度に「2回」嫉妬イベントの対象に選ばれたものとみなします。
嫉妬イベントの対象に選ばれた回数が3回以上だと、そのラウンドは「親愛度スキル」及び「依存イベント」が解放されます。
依存イベントでは、「特定のアイドルのみ」「親愛度に関する1回のコンマ判定」行います。
嫉妬心を抑えられなくなったアイドルがモバPを独占します。
自分の親愛度は増加しますが、自分以外のアイドルの親愛度が減少します。
※ こちらについては内容の変更は特にありません。
【スキルについて】
アイドルは3種類の固有スキルを持っています。
スキルは、常時発動の「通常スキル」、特定条件を満たした場合に解放される「人気度スキル」「親愛度スキル」があります。
ラウンド開始時(初回を除く)の人気度が首位だと、そのラウンドは「人気度スキル」が解放されます。
嫉妬イベントの対象に選ばれた回数が3回以上だと、そのラウンドは「親愛度スキル」及び「依存イベント」が解放されます。
スキルの強さは、(親愛度スキル)>>(人気度スキル)>(通常スキル)となります。
スキルの内容は、>>1の独自解釈と大雑把な調整によるものです。あらかじめご了承下さい。
【プロローグ】
※ プロローグは途中まで共通です。>>19より差し替えとなります。
――――――――――――――――――――
社長室から戻ると、事務所の空気がピリピリとしているのを肌に感じた。
昨日までの忙しなくも穏やかな日常はもう戻って来ないと思うと、胸が痛んだ。
「モ、モバPさんはボクを選ぶに決まっていますけどね!」
幸子は気丈に振る舞っているが、窺うような視線が居た堪れない。
「……」
読書を止めた文香は無言のままだ。全てを見通しそうな蒼い瞳でこちらを見詰めている。
「これもまた導きなのでしてー」
芳乃は動じた様子はないが、静かな緊張感を纏っている。
モバP「三人とも俺の担当が減らされるという話は聞いたと思う」
モバP「先が見えなくて不安だと思うが、俺も今すぐには答えを出せない。少し時間をもらいたい」
幸子「……それはこれから誰を担当にするか決めるってことですか? ……当然、ボクを選ぶんでしょうけど」
モバP「悪いが誰を担当にするかは現段階では全く決まっていない。今までみんな平等に扱ってきたつもりだからな……」
文香「プロデューサーさんの担当が減ること自体は、決定事項と考えてよろしいのでしょうか……?」
モバP「申し訳ないが、俺の体力的な問題もあってな……。倒れてお前たちに迷惑をかける訳にはいかない」
芳乃「そなたは健康を害しておりますゆえー。ひとたびの休息が要るということでしょうー」
モバP「……知っていたのか」
文香「ちひろさんから伺いました。プロデューサーさんが過労で病院に行ったと……すみません、私達のために」
モバP「好きでやっていることだから気にするな。……俺の方こそ心配かけてすまない」
幸子「……全く、モバPさんはどうしようもない人ですねっ! ボクに……、心配をっ……、かけさせるなんて……」
モバP「……これは社長ともよく話し合って決めたことだ。新しいプロデューサーもちゃんとした人を呼ぶ」
モバP「担当を外れても必ずフォローを入れる。……それでも、途中で放り出すようなことになるのは悪いと思っている」
三人「……」
モバP「担当は俺の意思で決めるつもりだ。決まったらきちんと全員に伝える」
芳乃「アイドルとしてみなに愛される存在になればー、そなたと共にあることができるのでしてー?」
モバP「人気が高い子については、引き続きプロデュースできる可能性が高い。……絶対とは言えないけどな」
文香「……プロデューサーさん以外の方がプロデューサーとなったとして、変わらずアイドルを続ける自信がありません……」
モバP「そう言われるとこちらも辛い。返す言葉もない。……けど、担当の選び方については、これ以上何も言えない」
三人「……」
モバP「……これが最後かもしれないんだ。俺の我儘だとは思うが、これまで通りプロデュースを続けさせてくれないか」
モバP(俺が頭を下げると、三者三様で思うところはあるといった感じだが、全員が首を縦に振ってくれた)
モバP(後は、俺にできることを精一杯やっていくしかない)
――こうして俺は、三人のアイドルから一人を選ぶ苦渋の決断を迫られることになった。
【スキル調整について】
早速で申し訳ないのですが、ふみふみとよしのんの親愛度スキルで、
ふみふみにだけ上限があるのは釣り合いが取れていないように思えたので、
よしのんのスキルを調整しています。
調整が不十分で誠に申し訳ないです。よろしくお願いいたします。
依田芳乃(スキル調整後)
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
計算結果が「10」のコンマが出た時点でこのスキルは効果が切れる。
【第一ラウンド(スキル発動状況)】 ※ 修正後
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。
②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(未解放)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(未解放)
親愛度に(3×スキル発動回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば
解放条件を満たずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
計算結果が「10」のコンマが出た時点でこのスキルは効果が切れる。
【第一ラウンド(アイプロイベント:幸子)】
~~事務所~~
モバP「幸子って達筆だよなあ……」
幸子「とうとうモバPさんはボクだけじゃなくて、ボクのノートにすら見惚れてしまうようになったんですね!」
幸子「カワイイの巨匠とはいえ、……まったく、ボクは罪作りですね!」
モバP「そこまでは誰も言っていない。……ただ、その特技を生かせる機会があればなと思ってな」
幸子「ボクのカンペキにカワイイサインがあるじゃないですか!」
モバP「幸子のサインは、アイドルとしての可愛さと字としての美しさを調和させた感じだろ?」
モバP「それよりは、もっと本来の幸子の字の綺麗さをアピールできたらなと。……そこで一つ企画があるんだが」
幸子「ボクの字の素晴らしさを伝えられる機会を用意するなんて、モバPさんは分かっていますね! 是非やりましょう!」
モバP「そうかそうか。そう言ってもらえて良かった。……大変だと思うが頑張って書いてくれ」
幸子「ボクにかかれば……って、大変?」
モバP「今度のイベントのポスター、チラシ、パンフ、会場案内図……その他いろいろ、全部幸子の手書きで行くからな」
幸子「……はい?」
モバP「雛形はこれな。カラーや図面の加工とかコピーはこっちでやるから、文字の部分を一通り埋めて原稿を作ってくれ」
幸子「あ、あのっ。モバPさん……っ。これ、結構文字小さいですし、この量を書くのはちょっと……」
モバP「幸子の手書きの字が山ほど拝めるイベントなんてファンは感動するだろうなあ!」
幸子「ははは……。まぁ、ボクにかかればこれくらいなんてことないですよ……っ!」
モバP「期待してるぞ。……ところでな」
幸子「……何ですか」
モバP「腱鞘炎になりそうになったら早めに相談しろよ」
幸子「縁起でもないこと言わないで下さいよ!」
輿水幸子
人気度「13」増加 人気度「63」
親愛度 「8」増加 親愛度「48」
通常スキル「自称シンデレラガール」発動
「……弘法も筆の誤りってことにはなりませんかね」
人気度 「3」増加 人気度「66」
【第一ラウンド(アイプロイベント:文香)】
~~事務所~~
モバP「椅子を持ってくるから待っていてくれ。そこに段差あるから気を付けな」
文香「……ありがとうございます」
モバP「はい、椅子どうぞ。松葉杖はここに立て掛けておくからな」
文香「……すみません。プロデューサーさんの御手を煩わせてしまって」
モバP「軽い捻挫とはいえ悪化させちゃうと拙いからな。処置はしてもらったが、足首に違和感があったらすぐ言ってくれ」
文香「はい……。……運動神経というものは一朝一夕には身に付かないものですね」
文香「生来のインドア派なので仕方がないのですが、跳躍する自分を想像することはできても、それを実現することは難しい」
モバP「ダンスのことか? 初期の文香と比べたら、動きにキレがあるし持久力も上がった。間違いなく進歩しているさ」
文香「初めの頃はしばしば醜態を晒していましたので……。かと言って、今も今で無様な状態ではありますが」
モバP「自分を責めるなよ? レッスン中の怪我なんてアクシデントの一種なんだから、凹まないようになっ」
文香「分かりました……」
モバP「経過を見ながらになるが、少しの間レッスンは休みにするしかないがな。……それにしても初期の文香ね」
文香「……?」
モバP「疲れ果てて動けないとかで、俺が車で送っていったこともあったよなあ。文香は途中で寝ちゃうしさ」
文香「あ、あれは……! 慣れないことをしたせいで体力的にも精神的にも限界を迎えていたと言いますか……っ」
モバP「無防備な寝顔だったなあ。あれこそプロデューサーの役得だな」
文香「恥ずかしいので蒸し返さないで下さい……っ!」
モバP「ははは。……さて、一息入れたらミーティングをやるから、待っていてもらっていいか?」
文香「座って本を読んでいますので、お構いなく……」
文香(体力が付くのは喜ばしいことですが、この瞬間だけは世話を焼いていただけるこの身に感謝しましょう……)
鷺沢文香
人気度「10」減少 人気度「40」
親愛度「10」増加 親愛度「50」
【第一ラウンド(アイプロイベント:芳乃)】
~~ロケ地~~
芳乃「そなたー? わたくしの演技はどうでしてー?」
モバP「普段通りの芳乃なんだが、得も言われぬ迫力があるよ……」
芳乃「……そなたはわたくしのことを、得体の知れない者だと感じているということでしょうかー?」
モバP「……いやいや、そんなことこれっぽっちも思ってないぞ! だから、そんなガックリと項垂れないでくれ!」
芳乃「ほー……?」
モバP「今のところ関係者の受けも良い。芳乃は物怖じしないから、これなら舞台に幅を広げるのもありだと思っている」
モバP(滑舌が少々冗長なのが欠点か。発声練習を大目に組むべきかもしれないな)
芳乃「アイドルとは衆目を集める存在ならばー、多少の人目は気にならないのでしてー」
モバP「それは何よりだ。……担当を減らす話をしたときも動じてなかったし、芳乃は鋼の精神力を持ってるな」
芳乃「……そなたー? それは誤解と言うものでしょうー」
モバP「ん、何が? ……ああ、悪い。もしかして、表情に出ていなかっただけで実は気にしてくれていたのか……?」
芳乃「そうではないのでしてー」
モバP「それなら……、まさか俺の担当から外れたいと思っていたとか……?」
芳乃「戯れも過ぎればわたくしも怒りますー。そんな訳がないのでしてー」
モバP「……冗談が過ぎたなら謝る。申し訳ないが皆目見当が付かない。教えてもらっていいか?」
芳乃「そなたが必要としたからわたくしは参ったのですー。袖振り合うも多生の縁ならば、ましてやそなたとわたくしはー」
芳乃「つまり……、わたくしはそなたとの縁を信じているからこそ、心の平穏を保てるのでしてー」
モバP「……面と向かって言われると、照れるな」
芳乃「わたくしはそなたとの縁を信じているからこそ、心の平穏を保てるのでしてー」
モバP「分かったからリピートしなくていいっ」
依田芳乃
人気度「12」増加 人気度「62」
親愛度「18」増加 親愛度「58」
【第一ラウンド(結果)】
<輿水幸子>
人気度「66」 人気度1位
親愛度「48」 親愛度3位
<鷺沢文香>
人気度「40」 人気度3位
親愛度「50」 親愛度2位
<依田芳乃>
人気度「62」 人気度2位
親愛度「58」 親愛度1位
※ 勝利条件Bを達成したアイドルがいないため、第二ラウンドに移行します。
【第二ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、輿水幸子が対象になります(1回目)。
~~事務所~~
幸子「カワイイボクが帰りましたよ! ……あれ? 返事がありませんね。モバPさんがいるはずなんですが……」
モバP「――はい。そうです。そのように考えていただけるとこちらも助かります」
幸子(電話中でしたか。終わるまで待ちましょうかね)
モバP「多少の無理をさせてもきっちりやり通しますのでご安心下さい。ウチの輿水は根性がありますので」
幸子(内容はボクのお仕事についてですか。……カワイイところでなくて根性を押されるのは複雑ですが、良しとしましょう)
モバP「それなら是非、ご契約いただければと思います。はい。はい。ありがとうございます!」
幸子(どうやら決まりそうですね。易々と契約を決めてしまうなんて、さすがボクの商品価値は天下一品ですね!)
幸子(折角ですから、モバPさんにも労いの言葉をかけてあげるとしますか。ボクは何て優しいんでしょう!)
モバP「……はい? 私の一押しですか? ……そうですね、強いて言うならば、依田芳乃というアイドルがいるんですが」
幸子(……えっ?)
モバP「既存のアイドルの枠に収まらない神秘性があります。贔屓目を承知で申し上げますが、神々しいのに可愛いんです」
幸子(モバPさんの一押し……。一番カワイイアイドルは芳乃さんってことですか……?)
幸子(だ、だってモバPさん……。何時も幸子が一番カワイイって言ってくれるじゃないですか。あれは嘘なんですか?)
幸子(ボクが一番なんです! そうじゃないと……そうじゃないと……モバPさんがボクを選んでくれないじゃないですか!)
モバP「和服の着こなしが上手でして、大正ロマンを感じさせるところがあります」
幸子(芳乃さんのことばかり褒めないで下さい! ……ボクを、……ボクだけをもっと褒めて下さい!)
幸子(モバPさんは、ボクだけのプロデューサーなんです! 他の誰かのプロデューサーになんてならないで下さい!)
モバP「もし、興味を持っていただけたのでしたら、輿水と一緒に依田も連れて行きましょうか?」
幸子(……っ!)バッ
―――バタン―――
モバP「……そうですね。スケジュールの都合もありますので、今回は輿水だけということで。また、次回ご検討ください」
モバP「それでは後日、正式な書類を持って伺いますので、よろしくお願いいたします――」ガチャ
モバP「……ふう。営業はもっと口八丁になりたいな。……ん? 途中で誰か帰ってきた気がしたんだが、気のせいだったか」
【第二ラウンド(スキル解放状況)】 ※ 修正後
※ 人気度が1位のため、このラウンドに限り、輿水幸子の人気度スキルが解放されます。
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。
②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(解放中)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(未解放)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(未解放)
親愛度に(3×スキル発動回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば
解放条件を満たずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
このスキルは、計算結果が「10」のコンマが出た時点で効果が切れる。
【第二ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
幸子の増加・減少する親愛度は1.5倍(切り捨て、上限25)になります。
幸子 人気度下1 親愛度下2
文香 人気度下3 親愛度下4
芳乃 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございました。
もっとスムーズに進行したいなあ…
次回は明日か明後日の夜に更新できるよう頑張りたいと思います。
それではまたよろしくお願いいたします。
次も幸子が人気度と愛情総取りか
幸子の人気度スキルはハイリスクハイリターンだから逆転も起こりやすそう。頑張れ
幸子 59、62
文香 53、63
芳乃 52、71
>>292
計算結果が合わないですね…こちらは多分間違いないはず
幸子とよしのんは人気度がマイナスなので、親愛度にマイナス補正がかかります
二人とも大きいマイナスになるはずです…
こうだろう
幸子 53(-10-3)、35(-9*1.5)
文香 53(+13)、63(+13)
芳乃 52(-10)、45(-13)
【第二ラウンド(インターバル:文香視点)】
~~事務所~~
「そのときのボクの活躍ぶりといったらなかったですね! 咄嗟にあんな機転を利かせることができるなんて……」
担当替えの話が出てからというもの、幸子さんは競争心を剥き出しにすることが多くなりました。
従前からその傾向はありましたが、自信家に拍車がかかり、隙あらば自分の素晴らしさを声高に宣伝しています。
「ボクのパフォーマンスが最高なのはもちろんですが、「ボク」のプロデューサーさんのセッティングも悪くなかったですね」
プロデューサーさんを自分の所有物のごとく主張するようにもなりました。外目には、焦りがあるようにも見えます……。
「……」
「……文香さんはまた読書ですか。集中しているのは分かりますが、折角ボクが話しかけているんですよ?」
「会話のキャッチボールくらいはしてもいいんじゃないですか? ……仕方ない人ですね。芳乃さんとお話ししますか」
私が肯定も否定もせず読書を続けていると、幸子さんは諦めたのか、ソファでうとうとしている芳乃さんに近付いていきます。
芳乃さんは平和主義者です。幸子さんの一方的な語りに嫌な顔一つせず応じています。
幸子さんの自慢話に相槌を打ち、適度に持ち上げながら、行き過ぎたときは釘を刺す。まるで大らかな神職者のように。
芳乃さんが幸子さんを受け入れているお蔭で、事務所の空気が緊迫する程度で済んでいると言えるでしょう。
厭戦家でしかない私とは大違いです。私は幸子さんと話をするのも苦痛で、読書に没頭する振りをしているのに。
……当初から反りが合わないと感じることはありました。
新しい自分を求めてアイドルになった私と、今の自分を喧伝するためにアイドルになった幸子さん。
自己顕示欲が欠けている私にとって、自分に絶対の自信を持つ幸子さんに対する憧憬を抱いたこともあります。
それでも私は、幸子さんに対する不満を少しずつ積み上げていました。
アイドルとして未熟な私に寄り添うプロデューサーさん。その構図が不服だったのかもしれません。
幸子さんは、私とプロデューサーさんが一緒にいると、何時だって横からプロデューサーさんを浚って行ってしまいます。
開いているのは私の物語なのに。幸子さんは強引に自分の物語を展開して、私の物語を閉じてしまいます。
口に出したことはありません。それでも、哀しかったのです。悔しかったのです。抱え込んだ想いがあったのです。
――幸子さんが真に完璧であるならば、誰の手助けも要りません。
――世界一可愛い女性であるならば、補佐役は不要でしょう。
――本当に彼女の言う通りであるならば、付属品であるプロデューサーなど誰でも良いのです。
私はプロデューサーさんがいなければアイドルを続けられません。そう言葉にして伝えることができます。
一方で、幸子さんの言動は矛盾しています。そのことに気付きながら、私は口を噤んでいます。
気持ちを伝えられないヒロインは報われないのが恋愛小説の王道というものでしょう。
……彼女が秘めているのが私と同じ感情であるかは分かりませんが、幸子さんが邪道を好むというのなら私は止めません。
口下手な私ですが、この親愛の情がプロデューサーさんに伝わるように。精一杯の表現に努めましょう。
アイドルとして輝く私をファンに披露できるように。更なる創造に励みましょう。
幸子さんには負けられません。芳乃さんにも負けられません。
これは私の物語。主役は全てを賭して戦わなければならないのでしょう……。
【第二ラウンド(アイプロイベント:幸子)】
~~楽屋~~
モバP「あの人に突っかかってはダメだとあれほど言っておいただろう……」
幸子「だって仕方ないじゃないですか! まるでボクが口だけの女みたいな言い方をして、あの人の心は汚れています!」
モバP「……幸子は自信に溢れている。俺はそのことを高く評価している。……それでも、TPOというものがある」
幸子「さっきからなんなんですか? あの人の擁護ばかりして! プロデューサーさんはボクのプロデューサーなんですよ?」
モバP「……プロデューサーだからこそ、担当のミスは怒らないといけない」
幸子「いい加減にして下さい! プロデューサーさんはただボクを褒め讃えていればいいんですよ!」
モバP「いい加減にするのはお前の方だっ!」
幸子「ひっ……」
モバP「どうして素直に反省することができない! このまま同じことを繰り返すのか!」
モバP「お前があの人と険悪な仲になったせいで、共演NGがいくつ出ると思っている! その影響も分からないのか!」
幸子「……うぅぅ」
モバP「……怒鳴って悪い。……確かに「口先だけでアンタ大して可愛くないわね」は酷いさ。初対面でいきなりあの罵倒だ」
モバP「それでも、あの人の芸歴を考えろ。毒舌で売っているキャラクター性を考えろ。正面からケンカを売るな」
モバP「あの場は平然と自画自賛してみせるのが輿水幸子だろう……。確固たる自我を貫いているからこそ幸子は人気なんだ」
モバP「……俺の言っていることは間違っているか?」
幸子「モバPさんの言うことも一理あります……。納得はできませんが理解はしました」
モバP「次回の教訓にしてくれ。俺は詫びを入れることができるか聞いてくる。……多分、断られるだろうけどな」
幸子「……分かりましたよ」
モバP(不満が透けて見えるな……。今回のことは真摯に受け止めてほしかったんだが……)
輿水幸子
人気度スキル「自信過剰自画自賛」発動により、親愛度は1.5倍(切り捨て)
人気度「10」減少 人気度「56」
親愛度「13」減少 親愛度「35」
通常スキル「自称シンデレラガール」発動
「ボクがカワイイのは絶対ですから……」
人気度「3」減少 人気度「53」
【第二ラウンド(アイプロイベント:文香)】
~~図書館~~
モバP「読書週間のキャンペーンガール。好評でポスターの発注が後を絶たないそうだ」
文香「……そうですか」
モバP「どうかしたか? あまり嬉しそうじゃないな? まさに文香が適任の仕事だと思ったが」
文香「……慣れ親しんだ空間で落ち着いて仕事ができましたし、成果を上げられたことにも安堵しています」
モバP「それならどうして?」
文香「私は普段から足繁く図書館に通い、読書に勤しんでいました。あの写真はいつもの私と大差がないように思えます」
文香「それがこうやって華々しく広報に使われる、というのはどうしても違和感が拭えないのです……」
モバP「普段の自分には自信がないと? 黒髪ロングで読書家。雰囲気は文句なしの文学少女だ。ケチの付けようがない」
文香「……そんなものでしょうか」
モバP「……読書中の文香が絵にならないのであれば、俺はあのとき文香に声をかけたりはしなかったさ」
文香「……えっ?」
モバP「……だから胸を張ってくれ。文香は俺の自慢のアイドルだよ」
文香「はい……っ」
鷺沢文香
人気度「13」増加 人気度「53」
親愛度「13」増加 親愛度「63」
【第二ラウンド(アイプロイベント:芳乃)】
~~スタジオ~~
司会「……それでは、依田さんがアイドルになったのはファンに崇拝されるためだと?」
芳乃「その通りでしてー。アイドルはみなに愛される存在であればー、わたくしの天職であるとー」
司会「崇拝ってまるで依田さんが神様かなんかみたいに聞こえるんだけど……そ、それはさすがにねえ?」
芳乃「神を信じるのではなく、わたくしを信じてもらえばよいのでしてー」
共演者「そう簡単に神様を否定しない方がいいんじゃないかな……。それに君のような小娘が神様を気取るもんじゃない」
芳乃「……神を否定している訳ではないのでしてー。わたくしが言いたいのは……」
共演者「その態度が奢りだって言ってるんだよ、俺は」
――――――――――――――――――――
モバP(今回は端役だから宗教色はボカすようにとあれほど言っておいただろう……っ!)
モバP(どうして幸子も芳乃も言いつけを守ってくれない! ……これは駄目だな。完全にスタジオの空気が凍りついている)
モバP(……共演者さんは信仰の厚い教徒と聞いたことがあるし、あの顔は大層お怒りだな。挽回は……無理か)
モバP(芳乃が崇め奉られたくてアイドルになったとは思っていないが、あれでは真意は伝わらないだろう……)
モバP(俺の言葉のニュアンスが伝わっていなかったんだろうか。それとも芳乃が率直過ぎるのか)
モバP(どちらにせよ、コミュニケーション不全が原因だろう。……これも人の相性かもな)
依田芳乃
人気度「10」減少 人気度「52」
親愛度「13」減少 親愛度「45」
計算結果は>>296さんが正解です。幸子はマイナス時の補正がややこしいので…
【第二ラウンド(結果)】
<輿水幸子>
人気度「53」 人気度1位
親愛度「35」 親愛度3位
<鷺沢文香>
人気度「53」 人気度1位
親愛度「63」 親愛度1位
<依田芳乃>
人気度「52」 人気度2位
親愛度「45」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを達成したアイドルがいないため、第三ラウンドに移行します。
【第三ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、輿水幸子が対象になります(2回目)。
~~楽屋前廊下~~
幸子(ふふーん♪ 今日の仕事は格別の出来でした。さすがボクですね! これなら自己満足なんかじゃありません)
幸子(……最近はモバPさんとギクシャクしてしまいましたが、これでボクのことを見直すでしょう)
幸子(挨拶回りを頑張って速めに切り上げてきたんです。早く褒めてもらわないと……)
幸子(……あれは、モバPさんと別の芸能事務所のプロデューサーさんですかね。二人で何を話しているんでしょう?)
――――――――――――――――――――
P「聞いたぞ? このところトラブル続きみたいじゃないか。馬車馬のごとく働いてきたモバPもさすがに限界か?」
モバP「……冗談抜きで限界なのを知ってる癖に惚けるなよ」
P「悪い悪い。耳が遅いとこの業界では生きていけないからな。……揉め事が起きているのもそっちの関係か?」
モバP「……お前のとこは路線が違うから別に話しても問題無いか。……担当との相性の問題さ」
モバP「三人のうち一人は大人しい良い子なんだが、残りの二人が癖があってな」
P「幸子ちゃんと芳乃ちゃんね。……広い界隈だが、あの二人をプロデュースできるのはお前くらいだと思うけどな」
モバP「俺だってこれまでプロデュースしてきたという自負はあるさ。二人とも逸材だ。天からの授かり物だと思っている」
モバP「……しかし、俺の気持ちが上手く伝わっているか不安でな。幸子は俺を下僕か何かと思っていそうだし」
モバP「芳乃は芳乃で何を考えているのか分からないときがある。……最近は素直な文香が可愛くて可愛くて仕方がない」
P「……自分に懐いている長女が可愛いみたいな愚痴になってるぞ」
モバP「プロデューサーなんて自分の担当は娘みたいに思わないとやってられないだろ」
P「それは否定しないけどな……」
――――――――――――――――――――
モバP「――幸子か。遅かったじゃないか」
幸子「……挨拶回りの途中で話し込んでしまったんです。怒っているなら謝ってあげ……謝りますが」
モバP「普段の威勢はどうした……? ひょっとしてこの前のことを気にしてるのか? それなら反省してくれれば十分だよ」
幸子「そうですか……。……ねえ、モバPさん」
モバP「おう?」
幸子「ボクはカワイイですか?」
モバP「可愛かったぞ。今日はまた一段とな」
幸子「……ボクと文香さんを比べたらどちらがカワイイですか?」
モバP「……それぞれの良さがある。比較対象にはならないよ」
幸子「……そうですね。ボクも文香さんもカワイイですからね」
モバP(様子がおかしいな。幸子は褒めて伸びるタイプだし、少しばかり叱り過ぎたかな……)
【第三ラウンド(スキル解放状況)】 ※ 修正後
※ 人気度が同点1位のため、このラウンドに限り、輿水幸子、鷺沢文香の人気度スキルが解放されます。
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。
②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(解放中)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(未解放)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(解放中)
親愛度に(3×スキル発動回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば
解放条件を満たさずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
このスキルは、計算結果が「10」のコンマが出た時点で効果が切れる。
【第三ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
幸子の人気度はコンマの正負により増減(プラマイ3)します。
幸子の増加・減少する親愛度は1.5倍(切り捨て、上限25)になります。
文香は親愛度に「3」をプラスします。
幸子 人気度下1 親愛度下2
文香 人気度下3 親愛度下4
芳乃 人気度下5 親愛度下6
フェス最終戦でお忙しいところ、ありがとうございました。
自分は目標圏なのでこのまままったりします。
次回は大晦日か二日の夜になると思います。
それではまたよろしくお願いいたします。
乙
これは文香の人気度スキルって何回でも発動するってこと?
6回目以降は常に18が安定して上がるのかな?
上昇の幅が6ってことやろ?18まで行くと強すぎだし
あけましておめでとうございます。時間が取れたので投下しますー
【スキル修正について】
早速ですが、ふみふみの人気度スキルの表現に誤りがあったので修正します
(誤) スキル『発動』回数 (正)スキル『解放』回数 ですね…
ご指摘があるまで後者と読めないのに気付かず。毎度毎度すみません
解放条件を満たさなくても発動なので、これでも十分強いはずです
日本語難しい…カードゲームの説明文を書いている人って凄い
>>321
上限下限の記載は、基本的に人気度又は親愛度にかかるとお考えください
>>322さんのご指摘の通りです
【第三ラウンド(インターバル:芳乃視点)】
~~事務所~~
「最近のモバPさん、文香さんを優遇している気がするんです」
アイドルとしての務めも終わり、お茶とおせんべいで寛いでいたわたくしに、幸子殿のお声がかかります。
「文香さんも積極的になった気がします。……この間も二人きりでお薦めの本の貸し借りをしているのを見ました」
幸子殿はあのかたの素振りに大層な恐怖を感じているようでした。
話題の二人は今日は遠出の用事があるため、気兼ねなく本音を明かせるのでしょうー。
書棚を整理しているちひろ殿は、我関せずの姿勢を貫いていますのでー。
「仲睦まじきは良きことなればー。気に病んではいけないのでしてー?」
「芳乃さんは平気なんですか? ボクの話の趣旨を理解していますか!? 芳乃さんも心配してると思って相談したのに!」
「「三人で仲良く」というのがあのかたの願いであればー。わたくしとしては特に何もー」
「芳乃さんは呑気過ぎます! モバPさんに選ばれなくていいんですか!?」
「わたくしとあのかたは、切っても切れない縁で結ばれておりますゆえー。慌てても仕方がないことかとー」
「……それが芳乃さんの答えですか。それならボクは構いません。……ライバル視していたボクが馬鹿みたいでしたね」
幸子殿はこれみよがしに溜息を吐くと、怒気を纏いながらテーブルに参考書を広げ始めます。
……あれではまるで結界を張ったみたいでしてー。わたくしは胸の内で呟きます。
そのせいで、幸子殿の勘違いを訂正し忘れてしまいました。
「平気」ではないとー。わたくしは修行中の身ゆえ、無我無心の境地に辿り着くことはできないとー。
……先日の務めに失敗したとき、あのかたの疑念の宿った眼差しがどれほどわたくしを傷つけたか。
ばばさまは言いました。「みなみな、仲良くしなさい」とー。
アイドルとなったばかりの頃に、あのかたからも似たようなことをお願いされました。
わたくしは、教えを守り耐えたがたきを耐え忍んでいます。
けれども、仲睦まじいお二人を見ていると、胸の奥が痛むのです。ちくちくとー。ちくちくとー。
あのかたと文香殿は勿論のこと、あのかたと幸子殿であってもそれは同じなのです。
溜め込んだけがれを祓うことができなければ、相応の反動があることでしょうー。
因果応報かくありきー。器たるわたくしとてー、堪忍袋の緒というものがありましてー。
ねーねー、そなたー? ――――あんまりわたくしを放っておくと酷い目に遭うのでしてー?
【第三ラウンド(アイプロイベント:幸子)】
~~スキー場~~
幸子「ナイターで雪原を滑るボク……ライトが弱過ぎますね! これでは銀世界すら霞ませるボクの姿がよく見えません!」
モバP「……まだ練習していたのか」
幸子「……モバPさんですか。ボクはスキーの特訓中ですよ。ホテルで温かい食事でも用意して待っていたらどうです?」
モバP「その食事の時間になったから来たんだよ……。……なあ、幸子」
幸子「どうかしましたか?」
モバP「スキー場で撮影と言っても、実際に滑っているところを撮る訳じゃない。……ゴーグルしたら顔よく見えないしな」
モバP「ゲレンデの麓でポーズを決めてくれればいいんだ。……それなのにどうして初体験のスキーを猛特訓している」
幸子「モバPさんはまるで分かっていませんね! スキー場にいるアイドルが実は滑れないなんてカッコ悪いじゃないですか」
幸子「……ボクはファンの期待を裏切るような真似をしてはいけないんです。……イチバンになるためにも」
モバP「そこまでの覚悟があるなら俺は構わないが……。最近、幸子が焦っているように見えるんで気になってな……」
幸子「ボクが気になって仕方ないなんてモバPさんはどうしようもないですね! ボクは寛大だから許してあげますが!」
モバP「好きに言ってろ……。それにしたって、腹が減っては可愛さも半減だろ。そろそろ一休みしよう」
幸子「モバPさんがそう言うのでしたら……。けど、晩御飯を食べたらまた特訓に戻りますからね!」
モバP「止めはしないよ。大して滑れないが、言ってくれれば俺がコーチをやってもいい」
幸子「申し出はありがたいですが、モバPさんの手助けは不要です。……どうしても必要なら後で呼びますから」
モバP「了解……」
モバP(悩みを抱え込んでいるようだから探りを入れたんだが、はぐらかされてしまったか)
モバP(……上昇志向にかけては、幸子の右に出るものはいない。尊大な態度は自信の裏返しだ)
モバP(苛立つこともあるが、それも幸子の魅力だってことくらい俺も理解はしている)
モバP(けどな幸子。弱みを見せたくないのかもしれないが、俺が担当から変わって何とも思わない訳じゃないだろう)
モバP(伸ばした手をやせ我慢で跳ね除けられたら、俺だってそれ以上できることはないんだぞ……)
輿水幸子
人気度スキル「自信過剰自画自賛」発動により、親愛度は1.5倍(切り捨て)
人気度「11」増加 人気度「64」
親愛度「18」増加 親愛度「53」
通常スキル「自称シンデレラガール」発動
幸子「……やっぱりモバPさんの手を借りれば良かったかな」
人気度「3」増加 人気度「67」
【第三ラウンド(アイプロイベント:文香)】
~~ライブ会場~~
司会「――続きまして新進気鋭の文系アイドル、鷺沢文香さんの登場です! 鷺沢さん、今日はよろしくお願いしますっ」
文香「……鷺沢です。……あの、その……鷺沢文香です」
司会「文字が香ると書いて文香さんですね! お名前の通り、読書が好きな鷺沢さんの趣味は本屋めぐりだそうで?」
文香「……はい。アイドルになるまでは、部屋に篭りがちで本ばかり読んでいました」
司会「なるほどー。そんなインドア派な鷺沢さんが、アイドルの世界に足を踏み入れた切っ掛けはなんだったんでしょうか?」
文香「アイドルになれば新しい自分を見付けられると思いました。……その想いは、今こうして叶えることができています」
司会「夢の舞台で新たな自分を発見する、いいじゃないですか! おっと、時間になりましたのでもう一言だけお願いします」
文香「今日はこの会場に集まっていただいたファンの皆さんへの感謝を込めて、精一杯歌います」
文香「皆様にとって、今日が記念すべき一ページとなりますように……」
司会「はいっ、ありごうございました! それでは、ミュージックスタート! 鷺沢文香さんで、曲名は――」
文香「――――♪」
――――――――――――――――――――
モバP(発声に集中し過ぎて視線が上がり気味だ。怪我のブランクもあったし、ダンスもぎこちなさがある)
モバP(表情は硬いし、トークが冴えている訳でもない。パフォーマンスの評価自体は厳しいものがあるだろう)
モバP(……それなのに、この気持ちに訴えかけるものはなんだろう。文香の歌の求心力は何処から湧いてくるんだろう)
モバP(人気的にはまだまだかもしれない。だけど、最後まで進み続けたいという文香の強い意志を感じる。……良い歌だな)
――――――――――――――――――――
文香(この新しい私の物語をファンの皆さんに楽しんでもらえますように……)
文香(そして、プロデューサーさんと一緒にこの物語の結末を迎えられますように……)
鷺沢文香
人気度 「9」増加 人気度「62」
親愛度「19」増加 親愛度「82」
人気度スキル「紙背の想い人」発動
文香「言葉を尽くす代わりに、この気持ちを歌に乗せて……」
親愛度 「3」増加 親愛度「85」
【第三ラウンド(アイプロイベント:芳乃)】
~~祭会場~~
芳乃「ぶおー。ぶおー。ねーねー、そなたー、そなたー」
モバP「何か言ったか……っ? 法螺貝の音が大きくて聞こえないぞ!」
芳乃「祭日の喧騒に混ざる笛の音がこれほど心地良いとはー」
モバP「良く聞こえない! もっと大きな声で言ってくれ!」
芳乃「……つまり、楽しいのでしてー! わたくしはとても楽しいのでしてー!」
モバP「それは何よりだ! 祭囃子といっても俺たちはただの賑やかしだ! 芳乃の舞の時間まで思う存分吹いて良いぞ!」
芳乃「この興奮冷めやらぬものであればー、自然と音色も高鳴りますなー。ぶおー。ぶおー」
モバP(芳乃がこんなにはしゃぐなんて珍しいな。……普段からこれくらい分かりやすいとありがたいんだけどな)
芳乃「ぶおー! ぶおー! ぶおー!」
モバP「芳乃! 思う存分吹けとは言ったが、少しは加減しないと体が持たないぞ!」
芳乃「ぶおー! ぶおー! ぶおー。ぶおー。ぶお……。……ねーねー、そなたー」
モバP「どうした?」
芳乃「……息継ぎが苦しいのでしてー。お水……、お水を恵んでいただければとー」
モバP「言わんこっちゃない。……ほれ、水筒やるから飲みなさい」
芳乃「それと、やはりこれ重い……のでして。重いー。重いー」
モバP「……持っててやる。零さないように気を付けてな」
芳乃「ほっ……。そなたに感謝をー」コクコク
モバP(何だか甘え度合いも上がっているような……。……これはこれで年相応の可愛らしさがあるからいいか)
依田芳乃
人気度 「8」増加 人気度「60」
親愛度「14」増加 親愛度「59」
【第三ラウンド(結果)】
<輿水幸子>
人気度「67」 人気度1位
親愛度「53」 親愛度3位
<鷺沢文香>
人気度「62」 人気度2位
親愛度「85」 親愛度1位
<依田芳乃>
人気度「60」 人気度3位
親愛度「59」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを達成したアイドルがいないため、第四ラウンドに移行します。
【第四ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、輿水幸子が対象になります(3回目)。
~~会議室~~
幸子「こんなところに居ましたかモバPさん。今度の事務所対抗ライブの件ですが……」
モバP「丁度これからその話をしようと思っていたところだ。……今回の代表は文香に決まった」
幸子「はい……? だ、だって、人気で言えばボクがイチバン高い……」
モバP「対抗ライブは注目度も高い。単純な人気だけではなく、今後の外部展開なんかも踏まえて総合的に判断したものだ」
幸子「文香さんの方がボクより将来性があると……?」
モバP「そうは言っていない。文香はメディアへの露出がまだ足りない。ここで押せば事務所の得が大きいという話だ」
幸子「……一つだけ教えて下さい」
モバP「……俺に答えられることであれば」
幸子「人選はモバPさんが決めたんですか……?」
モバP「社内の了解は取っている。……ただ、案は俺が出したものだ」
幸子「…………」
モバP「……幸子?」
幸子「おかしいですよね……? おかしいじゃないですかっ!」
モバP「幸子!?」
幸子「ボクがイチバンカワイイのに! ボクがイチバン人気者なのに! そのために手段を選んだことなんてないのに!」
幸子「笑いものにされて、無茶振りされて、それでもボクがカワイイことを証明しなくちゃいけないって!」
幸子「猛獣に餌やりをするアイドルがどれだけいますか? 寒中水泳で凍えるのがアイドルの仕事なんですか?」
幸子「カメラを独占できるのは嬉しいですよ? でも、バラエティで小馬鹿にされるのが愉快なはずないじゃないですか!」
幸子「人気にならないとって……。……モバPさんに、……モバPさんに選んでもらおうと必死になったのに」
モバP「……っ」
幸子「離れ離れなんて嫌です! ――ボクのプロデューサーさんの癖に、どうしてこんな簡単なことが分からないんですか!」
モバP「……幸子」
幸子「くぅぅ……。うぅぅ……」
モバP(……普通のアイドルなら泣いて嫌がるような仕事も、幸子はむしろ積極的に引き受けていった)
モバP(俺も調子に乗っていた部分はある。……だから、ここまで幸子が俺を頼りにしてくれているというのは意外だった)
モバP(けど、考えてみれば当然か……。見栄っ張りなところはあるが、幸子はこの事務所で最年少なんだ)
モバP(気持ちを打ち明けてくれた以上、孤独を感じないようにもっと大事にしてやらないといけないな……)
モバP「悪いが、今回の件は決定事項だ。……今更結果を覆すことはできない」
幸子「……」
モバP「……だけど幸子の気持ちは良く分かったから。これからは幸子との時間を多めに取る……それで許してくれないか?」
幸子「……モバPさん。……今日のっ、ところはっ、……ひぐっ、それでっ、勘弁してあげますっ……」
モバP「ありがとう……。幸子は優しいな……」
幸子「トーゼン……っ、です……っ。だって、ボクは――」
モバP「イチバンカワイイからな」
幸子「そうです……。分かってくれればいいんです。それで……」
【第四ラウンド(スキル解放状況)】 ※ >>323再修正後
※ 人気度が1位のため、このラウンドに限り、輿水幸子の人気度スキルが解放されます。
※ 嫉妬イベントに3回以上選ばれたため、このラウンドに限り、輿水幸子の親愛度スキルが解放されます。
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。
②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(解放中)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(解放中)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(未解放)(スキル効果により発動中)
親愛度に(3×スキル解放回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば
解放条件を満たさずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
このスキルは、計算結果が「10」のコンマが出た時点で効果が切れる。
【第四ラウンド(依存イベント:幸子)】
コンマ判定です。
親愛度スキルの効果により、
①増加・減少する対象に人気度が加わります。
②親愛度首位の文香との親愛度の差「32」÷4=「8」が計算結果にプラスされます。
下1
【第四ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
予告時間を変更したので、人がいなさそうなときは、同じ方でも取っていただけると助かります
幸子の人気度はコンマの正負により増減(プラマイ3)します。
幸子の増加・減少する親愛度は1.5倍(切り捨て、上限25)になります。
文香は親愛度に「3」をプラスします。
幸子 人気度下1 親愛度下2
文香 人気度下3 親愛度下4
芳乃 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございましたー
よしのんの14歳組の呼び方は呼び捨てなのか殿付けなのか…
次回は明日の21時頃を予定しています
それではまたよろしくお願いいたします
【第四ラウンド(依存イベント:幸子)】
~~事務所~~
文香「プロデューサーさん……来週のスケジュールを確認したいのですが」
モバP「後で携帯にメールを入れておくからそれを確認してくれ」
文香「……あの、週末のイベントの段取りについてもっとお話が……」
モバP「それについては資料を用意しておくよ。来週の早いうちには渡せるように準備しておく」
幸子「モバPさん! ボクとのお話がまだ終わっていません! 当面はボクのサポートに専念してくれないとダメですよ!」
モバP「分かっているよ。……文香も聞いての通り、幸子は今度の連休から山奥でロケがあるんだ」
モバP「飛行機で移動して泊りがけの撮影になるから、業務連絡はメールかちひろさんを通すからよろしくな」
文香「……はい」
幸子「……という訳で、ボクとモバPさんは忙しいので、急ぎの用事でなければ後にしてもらっていいですか?」
文香「……」
モバP「悪いな……。幸子がどうしても天女をやりたいって頑なに主張するもんだから。それもあんな遠いところで……」
幸子「ボクの魅力を引き立てるには、天女伝説があるあの村くらいの格式がないといけないんです!」
モバP(良く言うよ……。不安そうな上目遣いで、「駄目ですか……?」って尋ねられたら俺だって断れないだろう……)
モバP(俺は……、幸子のあんなしおらしいところは見ていられない……。幸子に自信を喪失してもらいたくないんだ……)
文香「……プロデューサーさん?」
モバP「……ああ、地元では結構有名な話らしくてな。観光協会が協力的で、経費が思ったより抑えられそうで良かったよ」
芳乃「――その務めにはわたくしでは物足りないとー?」
モバP「うわっ!? いたのか、芳乃。ビックリさせないでくれよ……」
芳乃「してー、わたくしの問いに答えるがよくー」
モバP「和の装束だから普段なら芳乃にお願いするんだけどな。……今回は幸子に譲ってもらってもいいか?」
芳乃「道理が通らないことならばー。訳を教えていただかなければ腑に落ちないかとー」
幸子「芳乃さんも横からしつこいですよっ! モバPさんが良いって言っているんだから良いじゃないですか!」
モバP「幸子……。言葉が過ぎるぞ」
幸子「……すみませんでした」
モバP「ふう……。……人選を幸子に決めたのは、企画が幸子提案だってこと、俺が幸子の熱意に負けたこと、この2点だ」
芳乃「……ふむー。得心しましてー」
モバP「文香にも芳乃にも悪いが、俺は一人しかいない。幸子に集中する間は自力で乗り切ってくれ。頼んだぞ」
文香「……はい」
芳乃「それがそなたの言い付け……ならば、この艱難辛苦に立ち向かってみせましょー」
モバP「そんな大げさな……」
――――――――――――――――――――
モバP(出発前はこんなやり取りをしたのを覚えている)
モバP(旅先の幸子は終始リラックスしていて、ここ最近の不調が吹き飛んだかのようだった)
モバP(実際、幸子の天女は麗しいもので、口先だけでは終わらなかった。番組は、ローカル局だが大々的に放映された)
モバP(俺自身、自然豊かな田舎で幸子と何時もと変わらないやり取りをするのは楽しかった)
モバP(問題はそれ以降……。これまでの幸子と異なる一面を強調したのが功を奏したか、幸子の人気が飛躍的向上したのだ)
モバP(これだけなら良い話なのだが、一方で俺は文香や芳乃といる時間を少しずつ削るようになった)
モバP(幸子が離れ離れになりたくないとせがむからだ)
モバP(幸子は常に俺と一緒で調子が上がっていく、対して文香や芳乃の調子が段々と下がっていく)
モバP(俺はそのことを肌に感じながらも、普段は自信満々な幸子の表情に影が差すと、頼みを断れなくなりつつあった……)
親愛度スキル「ボクがイチバンカワイイ」発動
幸子「世界一カワイイボクを独占できるなんてモバPさんは幸せ者ですね!」
①増加・減少する対象に人気度が加わります。
②親愛度首位の文香との親愛度の差「32」÷4=「8」が計算結果にプラスされます。
輿水幸子
人気度「16」増加 人気度「83」
親愛度「16」増加 親愛度「69」
鷺沢文香
人気度「16」減少 人気度「46」
親愛度「16」減少 親愛度「69」
依田芳乃
人気度「16」減少 人気度「44」
親愛度「16」減少 親愛度「43」
【第四ラウンド(インターバル:幸子視点)】
~~事務所~~
幸子「それではボクは帰りますので! お疲れ様でした!」
文香「……」
芳乃「……」
ちひろ「お疲れ様でしたー。幸子ちゃん」
事務所にいる三人のうち、ボクの挨拶に返事をしてくれたのはちひろさんだけでした。
文香さんは無言で読書を続けていますし、芳乃さんは目を閉じて椅子に腰かけたまま身動き一つしません。
プロデューサーさんがボクとの時間を優先してくれるようになってから、二人と話す機会がめっきり少なくなりました。
文香さんはモバPさんと話すとき以外、本から顔を上げることがなくなりつつあります。
芳乃さんは常に瞑想に耽っています。気が付けばボクに挨拶を返すくらいはしてくれますが、それだけです。
……嫌われてしまったんでしょうね。ボクにとってはもうどうでもいいことですが。
事務所の階段を下りながら、ボクは思案を巡らせます。
文香さんが目を合わせてくれるのは、ボクとモバPさんが一緒にいるのを覗き見しているときだけです。
感情の籠もらない瞳を長い前髪から覗かせて、ボクたちをジッと見詰めています。
ボクはふとした瞬間にそのことに気付きます。
そのときだけは、ボクと文香さんは視線を交錯さえ、お互いに微動だにしません。
モバPさんが不審に思う直前に、ボクは視線を外し、モバPさんに話しかけます。
そのときの文香さんの表情は窺い知ることはできませんが、きっとそのままでいるんでしょう。
芳乃さんは表立って不穏な行動を取ることはありません。
無理して話しかければ、なんのことはなく応えてくれそうではあります。しかし、その近付き難い雰囲気がそれを許しません。
ボクとモバPさんが二人きりになれるよう、そっとしておいてくれているんでしょうか? ……さすがにそれはないですかね。
文香さんについて相談したときにも思いましたが、芳乃さんの考えていることはボクにはよく分かりません。
モバPさんと離れ離れになりたくないのであれば、ボクたちはお互いに足場から突き落すしかないんですから。
ボクはカワイイです。パパもママもボクをカワイイと言ってくれましたし、何よりモバPさんのお墨付きです。
「輿水さんは既に十分可愛いが、もっと上を目指せる」モバPさんがそう声をかけてくれたから、ボクはアイドルになったんです。
スカウトされてからこれまで、ボクはアイドルとして伸び続けてきたという自負があります。
もっと褒められたい。もっと目立ちたい。もっとカワイイ自分になりたい。……そして、もっと愛されたい。
ワガママで結構です。これがアイドルとしてのボクの在り方なんですから。
ボクの無尽蔵の願望を受け入れてくれる人なんてモバPさんしかいません。他の人なんて考えられません。
文香さんと芳乃さんには申し訳ないですが、例えお二人を犠牲にしてでも、ボクにモバPさんを譲る選択肢なんてないんです。
【第四ラウンド(アイプロイベント:幸子)】
~~楽屋~~
幸子「今回のミニライブ、ボクの画期的なアイディアのお蔭で大盛況でしたね!」
モバP「……ファンが盛り上がっていたのは事実だな」
幸子「奈落から競り上がる箱……。不思議に思うファンの前に、天使の格好をしたボクが颯爽と飛び出す……実に神秘的です」
モバP「脱出のときに蓋を開けられなくて慌ててたのは誰なのか……「ここから出して下さい!」って、会場ざわついてたぞ」
幸子「あっ、あれはボクなりのサプライズ演出ですよっ! 奇跡の大魔術のステージは、ああして盛り上げるものでしょう?」
モバP「なるほど……つまり幸子は、『輿水幸子大脱出! 迫りくる電動ノコギリの恐怖』がやりたいんだな」
幸子「やりませんよそんなの! そんな物騒なことをしてこのボクに傷が付いたら、全人類の損失です!」
モバP「希望に沿わないか? それなら手錠をかけて水槽に沈めるという案も――」
幸子「大して変わりないですよ!」
モバP「え……? だって幸子って、リアクション芸に――」
幸子「アイドルですよっ! あ・い・ど・るっ!」
モバP「冗談だよ冗談……。まったく……幸子は本当にカワイイなあ」
幸子「……そう言っておけば誤魔化せると思ってません?」
輿水幸子
人気度スキル「自信過剰自画自賛」発動により、親愛度は1.5倍(切り捨て)
人気度「12」増加 人気度「95」
親愛度「16」増加 親愛度「85」
通常スキル「自称シンデレラガール」発動
幸子「華麗な演出でファンの心を鷲掴みです!」
人気度「3」増加 人気度「98」
【第四ラウンド(アイプロイベント:文香)】
~~撮影現場~~
文香「――あなたが私を見てくれたことなんてない。隣に寄り添っていても、気にかけてくれることはない」
文香「あなたは何時だって私を置いてあの子のところに行ってしまう」
文香「「行かないで下さい」――あなたと私がもう少しだけ仲良しなら、そう伝えることができたのに」
――――――――――――――――――――
モバP(これまで主人公を友人として支えてきた寡黙な少女が、その胸の内を吐露するクライマックス)
モバP(文香が好きな作家の小説の舞台化だからか、気合の入った演技だ。自然体なのに少女の悲痛な気持ちが伝わってくる)
モバP(……結局、この独白を主人公が聞くことはなく、少女は失恋してしまう訳だが)
モバP(サブヒロインとはいえ、話題作のメインキャストを取れたのは大きい。表情の乏しさも気迫でカバー出てきている)
モバP(文香の性格上、演技派女優の道は無理だろうが、この路線を探ってみるのもありかもしれない)
――――――――――――――――――――
文香(プロデューサーさんの様子だと、この演技に込めた気持ちは伝わっていないようですね……)
文香(私は……演技などできる性格ではありません。以前にそうお伝えしたのを忘れてしまったのでしょうか……)
文香(プロデューサーさん。これは演技ではありません。紛れもない私の本心なのです)
鷺沢文香
人気度「16」増加 人気度「62」
親愛度 「2」増加 親愛度「71」
人気度スキル「紙背の想い人」発動
文香「プロデューサーさんの気持ちが遠く感じます……」
親愛度 「3」増加 親愛度「74」
【第四ラウンド(アイプロイベント:芳乃)】
~~事務所~~
芳乃「そなたー。珈琲を淹れたのでしてー」
モバP「ありがとう。……って、緑茶じゃなくてコーヒーか。芳乃からもらうのは違和感が凄いな」
芳乃「わたくしは緑茶派ではありますがー、ご主人さまが珈琲派と聞き及んだがゆえー。お口に合えばよろしいのですがー」
モバP「その呼び方は誤解を生むから止めような。……大丈夫、旨いよ」
芳乃「ほー。メイドのお仕事をしたときに学びますれば、披露することができて嬉しくー。では、更なる癒しを授けましょー」
モバP「おおっ、スコーンまであるのか。……これは芳乃が焼いたのか?」
芳乃「先日立ち寄った喫茶店の主人の好意でしてー。ご期待には添えませぬがー、そなたが喜んでいただければとー」
モバP「いや、十分ありがたいよ。芳乃は給仕の心が何たるかを分かっているなー」
芳乃「ねー、ご主人さまー、わたくしの仕事振りはいかがですー?」
モバP「……もしかしてその呼び方気に入ったのか?」
芳乃「ご主人さまー、ご主人さまー」
モバP「だから繰り返すのは止めなさい!」
モバP(性に合っているみたいだし、奉仕精神に溢れているのか……? ボランティアの企画とか向いてるかも)
依田芳乃
人気度「13」増加 人気度「57」
親愛度 「7」増加 親愛度「50」
【第四ラウンド(結果)】
<輿水幸子>
人気度「98」 人気度1位
親愛度「85」 親愛度1位
<鷺沢文香>
人気度「62」 人気度2位
親愛度「74」 親愛度2位
<依田芳乃>
人気度「57」 人気度3位
親愛度「50」 親愛度3位
※ 勝利条件Bを達成したアイドルがいないため、第五ラウンドに移行します。
【第五ラウンド(嫉妬イベント:芳乃)】
※ 親愛度が最下位のため、依田芳乃(親愛度「50」)が対象になります(1回目及び2回目)。
(文香の親愛度は、通常スキル発動により、「74」-「15」=「59」>「50」です。)
~~車中~~
モバP(今日は一日話をする時間がなかったから、帰ったら幸子の相手をしてやらないとなあ)
芳乃「そなたーそなたー、聞いてましてー?」
モバP「……ん? ああ、聞いてなかった。運転に集中していてな」
芳乃「……嘘」
モバP「えっ……?」
芳乃「でしてー。最近のそなたは心ここにあらずと言わんばかりー、幸子殿のことで頭が一杯なのでしょー」
モバP「……そんなことはないさ。俺は芳乃のことだってちゃんと――」
芳乃「そなたの願いがわたくしに分からないとでもー?」
モバP(これは完全に見透かされているな。芳乃に嘘は通らないか)
モバP「……言い訳に聞こえるかもしれないが、芳乃のことを軽んじている訳ではないんだ。そのことは理解して欲しい」
芳乃「……わたくしの願いはそなたの願いと信じ、わたくしはここにいるのですー」
芳乃「わたくしの願いがそなたの願いと異なるのであればー、わたくしはー……、けがれを纏いて沈み行きー」
モバP「あまり恐いことを言わないでくれ……。今度、芳乃とゆっくりできる時間も確保するから。なっ?」
芳乃「その言葉、わたくし心が洗われるようでしょー。……ゆめゆめお忘れなきようー」
モバP(幸子に構い過ぎたかな……。芳乃がここまで明言するとは相当かもしれない)
芳乃(余り時間はありませんゆえー、わたくしがわたくしを抑えられるうちになにとぞー……)
【第五ラウンド(スキル解放状況)】 ※ >>323再修正後
※ 人気度が1位のため、このラウンドに限り、輿水幸子の人気度スキルが解放されます。
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。
②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(解放中)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(未解放)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(未解放)(スキル効果により発動中)
親愛度に(3×スキル解放回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば
解放条件を満たさずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
このスキルは、計算結果が「10」のコンマが出た時点で効果が切れる。
【第五ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
幸子の人気度はコンマの正負により増減(プラマイ3)します。
幸子の増加・減少する親愛度は1.5倍(切り捨て、上限25)になります。
文香は親愛度に「3」をプラスします。
幸子の親愛度が「100以上」となったときは、別途芳乃の通常スキル判定を行います。
幸子 人気度下1 親愛度下2
文香 人気度下3 親愛度下4
芳乃 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございました。
【第五ラウンド(通常スキル判定:芳乃)】
幸子の親愛度が「100以上」となったため、勝利条件Bを満たします。
コンマが奇数のとき、幸子の勝利条件達成は無効化され、次のラウンドに移行します。
下1
ありがとうございました。
コンマが奇数のため、第五ラウンド終了後は第六ラウンドに移行します。
依田芳乃
通常スキル「失せ者はここに」発動
芳乃「そなたの失せ物はここに……わたくしはここにー」
以上になります。…凄いことになってきた。
次回は来週火曜日か水曜日の夜になると思います。
それではまたよろしくお願いいたします。
三人good迎えて欲しいな
ところで三回戦目も追加アイドルはないのかな?
スキル作成もあるし難しいか…
>>388
三回戦からは、Cuに響子と桃華、Paに美嘉と日菜子を追加予定です
ただ、Coの人選が決まらないんですよね…蘭子+誰かで考えているんですが
幸子輝子いるし小梅とか?
>>392
小梅ちゃんも候補にはいるんですがイメージが固まらず…
どうしても決まらなそうなときは、最終候補から安価をお願いするかもしれません
【第五ラウンド(アイプロイベント:幸子)】
~~遊園地~~
アナウンス「このウォータースライダーの水量は国内でも随一で、合羽を着ないと全身ずぶ濡れになってしまいます!」
幸子「――ガハッ。ゴホッ……。……こ、こんなに濡れるなんて聞いてないですよっ!」
アナウンス「はいっ! 輿水さんも大満足の試乗会でした! 引き続きまして、特設ステージで輿水さんのライブを行います」
アナウンス「特設ステージは中央広場にござます。大変混み合いますので、皆様移動に際しては――」
――――――――――――――――――――
幸子「酷い目に遭いました……。濡れた身体が冷えて寒いんですが……」
モバP「控室は暖房を効かせてある。すぐにでも準備を始めてくれ」
幸子「モバPさんも、少しはボクを労わってくれてもいいんですよ……?」
モバP「試乗会の映像は、この遊園地の新しい目玉アトラクションの宣伝として、全国放送でお披露目される」
モバP「ライブ冒頭部分まで含めてだ。――いいか、幸子。これほど大きなチャンスはないぞ」
モバP「ウォータースライダーに乗った直後でも全力でライブをする、そんな輿水幸子の根性をアピールする絶好の機会だ」
モバP「過酷な仕事にも耐えてきた幸子だからこそ、だな。視聴者も驚くだろう。「このアイドルは違うぞ」と」
幸子「それってイロモノ扱いじゃないですか! ボクを褒めるならもっと上手くやってもらいたいものですね!」
モバP「幸子」
幸子「何ですか……?」
モバP「この仕事はお前にしかできない。頼む」
幸子「フフーン♪ 最初からそう言って下さいよ! モバPさんが頼むのであれば、ボクは何だってやり遂げてみせますよ!」
モバP「頼りになるよ……幸子は。本当に」
輿水幸子
人気度スキル「自信過剰自画自賛」発動により、親愛度は1.5倍(切り捨て)
人気度「14」増加 人気度「112」
親愛度「19」増加 親愛度「104」
通常スキル「自称シンデレラガール」発動
「カワイイボクはとどまるところを知りませんよ!」
人気度「3」増加 人気度「115」
【第五ラウンド(アイプロイベント:文香)】
~~事務所~~
モバP「文香に書いてもらったラブレター付きの写真集……物凄い勢いで売れているみたいだ」
文香「……ラブレターではありません。ファンに向けた応援の気持ちを綴った手紙です」
モバP「そうだったな……。いや、文香の親愛の情とか感謝の心が文面の端々から読み取れると大好評でさ」
モバP「あまりに出来栄えが素晴らしいものだから、極一部だが彼氏に向けて書いた手紙じゃないかなんて憶測が出る始末だ」
文香「……プロデューサーさんは私が恋に落ちていると仰りたいのですか?」
モバP「そうじゃないさ。大体、そんな暇はないということは俺が一番良く知っている」
モバP「……けど、もし文香が本気で誰かを好きになったとして、俺がその相手のことを知らないような事態は避けてくれ」
モバP「恋愛の自由を否定する気はないが、文香はアイドルで、物事には段取りってものがある」
モバP「その場の感情に流される前に、必ず事前に俺に教えて欲しい」
文香「……男女の感情の機微に疎い自覚がありますので、プロデューサーさんにご迷惑をお掛けすることはないかと」
文香「押しに弱いのは事実なので、気を付けてはいますが。……押しの強さに負けてアイドルになったところもありますし」
モバP「それはまあ……文香も納得の上ということで」
文香「……その、後悔はないんです。プロデューサーさんは私にとても優しくしてくれました。甘過ぎなくらいに」
文香「私自身……、新しい自分を発見できることに期待しています。……恋愛については、今はまだといったところで」
モバP「そうか……文香なら恋愛小説も星の数ほど読んでいるし、俺なんかよりその辺りには敏感じゃないかと思うがなあ」
文香「小説に感情移入はすれど、現実に自分が同じ場面に居合わせたところで、同じことを思うわけではありません」
文香「そもそもの前提があり得ないということもあります……。……プロデューサーさんより敏感ではあるかもしれませんが」
モバP「耳が痛いが……、そこまで言い切ってくれると担当としては安心できるよ……。束縛しているようで申し訳ないな」
文香「……これは仮定の話ですが」
モバP「ああ」
文香「もし、私が恋に落ちるのであれば、きっとそれは押しが強くて私を甘やかしてくれるような人なのでしょうね」
モバP「そ、そうなのか……」
モバP(これは文香なりの冗談……なのか?)
鷺沢文香
人気度「18」増加 人気度「80」
親愛度「14」増加 親愛度「88」
人気度スキル「紙背の想い人」発動
文香「鈍感は罪……なのでしょうね」
親愛度 「3」増加 親愛度「91」
【第五ラウンド(アイプロイベント:芳乃)】
~~事務所~~
芳乃「この台本は少々物寂しいものがありますー」
モバP「かぐや姫はお気に召さなかったか? 現代風のアレンジはあるが、芳乃に適任な配役かと思ったんだが」
芳乃「竹取物語は別れの物語にてー。わたくしはゆるやかに変わぬ日々を暮らせればよいかとー」
モバP「……のほほんとしていて、アイドルらしからぬ発言だなあ。まあ、そんなところも芳乃らしいけどさ」
芳乃「もしー、わたくしがアイドルの頂点を欲したとしてー、そなたは手に入れてくださるのでしてー?」
モバP「プレゼントはできないな。トップアイドルの座は自分で手に入れないと」
モバP「ただ、その手助けをすることはできる。竹取物語とは違って、俺は決して無理難題ではないと思っているよ」
芳乃「ふむ……。そなたの言葉は心強くー」
モバP「本当に気乗りしないなら辞退も考えるが、そうでないなら是非挑戦してもらいたいな」
芳乃「そなたが決めたかぐや姫という配役が不満という訳ではないのでしてー。その去り際に思いを馳せていただけかとー」
モバP「それならいいけど。別れのシーンが気になるのか? 舞台装置で天に消えたように演出するらしいぞー」
芳乃「……心得ましてー」
依田芳乃
人気度「7」増加 人気度「64」
親愛度「8」増加 親愛度「58」
【第五ラウンド(インターバル)】
~~自室~~
モバP(心は決まった。幸子を選ぶことにしよう。……あいつには俺が必要だし、人気的にも相性は申し分ないはずだ)
モバP(明日、社長に伝えよう。……その後、三人に話をする。幸子は喜ぶだろうが、文香と芳乃にはどう説明するか……)
モバP(文香にも芳乃にも嫌われてはいないという自覚があるが……こればかりは割り切るしかないんだ)
モバP(考えていても仕方がない。覚悟を決めて今日は早め寝よう……)
――――――――――――――――――――
??「ぶおー。ぶおー」
モバP(この耳障りな音は……法螺貝か? )
??「そなたー、そなたの御心は決まったのでしてー?」
モバP(靄のかかったように不明瞭なシルエット。絶対に聞き覚えのある声なのに、頭が働かなくて誰か思い出せない……)
モバP「御心……。担当のことなら幸子にすることに決めたよ。……ところで君は誰なんだ?」
??「わたくしはそなたの尋ね人でありますればー、こうしてお迎えにきたのでしょー」
モバP「迎え……? いや、俺は幸子を迎えに行くつもりで……」
??「そなたの尋ね人はわたくしでありー、わたくしはすでにここに居るのでしてー」
??「そなたの失せ物はここにー。わたくしはここにー……」
――――――――――――――――――――
モバP(……内容は思い出せないが、大事な夢を見ていた気がする。今日は……、いや今日も悩まないといけないのか)
モバP(優柔不断だと思うが、俺にも三人にとっても一生の決断だ。後悔がないように選ばないとな……)
【第五ラウンド(結果)】
<輿水幸子>
人気度「115」 人気度1位 ※ 勝利条件A達成
親愛度「104」 親愛度1位 ※ 勝利条件B達成
<鷺沢文香>
人気度「80」 人気度2位
親愛度「91」 親愛度2位
<依田芳乃>
人気度「64」 人気度3位
親愛度「58」 親愛度3位
※ 幸子が勝利条件Bを満たしましたが、芳乃の通常スキル効果により
無効化されたため、第六ラウンドに移行します。
【第六ラウンド(嫉妬イベント:芳乃)】
※ 親愛度が最下位のため、依田芳乃が対象となります(3回目及び4回目)。
~~事務所/深夜~~
モバP(幸子の人気が出てきたお蔭で引っ切り無しで仕事が入ってくる。嬉しい悲鳴だが、そろそろ決め時かもな……)
モバP(最近は芳乃のサポートにまるで動けていない。この状態が続くよりは、いっそのこと環境を一新した方が……)
芳乃「そなた、そなたー」
モバP「芳乃……っ!? こんな時間に一体どうしたんだ?」
芳乃「まもなく正子になる頃合に、いまだ務めに囚われる身なればー、まことそなたは仕事の鬼ですなー」
モバP「いつものことだから気にしなくて良い。……それよりこんな遅くまで出歩いたら危ないだろう。忘れ物でもしたか?」
芳乃「忘れ物……そのとおりかもしれませんー。ところでそなたは、明日わたくしと過ごす暇はありましてー?」
モバP「明日も一日幸子のスケジュールが詰まっている……約束したのに時間を作ってやれなくて悪いな」
芳乃「そなたも忙しない身であればー、それも致し方のないことかとー。さて……、ねーねーそなたー」
モバP「何だ?」
芳乃「……わたくしのことを恨まないでいただければー」
モバP(……あれ? 身体が動かない。それに急な眠気が……こんなの、おかしい、な……)
モバP「よ、し……の……」
芳乃「……世の中にはー、全てを知っていても、受け入れられないことというものがありましてー」
芳乃「わたくしも堪えたのですがー。この身を割くような痛みにとうとう耐えられずー」
芳乃「そなたがもう少しだけでもわたくしを顧みてくれたならばー。……いえ、これは取るに足らない恨み言でしょうー」
芳乃「……ひとえにわたくしが未熟者であるがゆえー。そなたの寛大な御心で、どうかけがれを祓えぬこの身に慈悲をー」
モバP(……悲しげな芳乃の声が聞こえる。続きを聞きたいのに、意識がなくなる……)
――――――――――――――――――――
~~事務所/早朝~~
芳乃「ねーねーそなたー」
モバP「……ん? 芳乃か……? 俺は仕事の途中で途中で寝ちゃったのか……」
芳乃「安眠は心のみなもとでしてー。気を付けねばなりませんー」
モバP「……せめてソファで寝るようにするよ。それで? こんな朝のうちから来るなんて、急ぎの用事でもあるのか?」
芳乃「そうではないのでしてー。そなたは今日わたくしと過ごす暇はありましてー?」
モバP「幸子のスケジュールが詰まっているんだが、間で良ければ作れなくもないぞ」
モバP(長丁場の撮影だから本来は無理なんだがな……。幸子には悪いが急用ということにして抜け出そう)
芳乃「……」
モバP「ん? 顔色が良くないぞ? 体調が悪いのならまたの機会にでも……」
芳乃「いえ、早起きをしたので夢現にいるだけでしてー。……そなたは清らかな心を持っていますなー」
モバP「?」
【第六ラウンド(スキル解放状況)】 ※ >>323再修正後
※ 人気度が1位のため、このラウンドに限り、輿水幸子の人気度スキルが解放されます。
※ 嫉妬イベントに3回以上選ばれたため、このラウンドに限り、依田芳乃の親愛度スキルが解放されます。
==輿水幸子==
1 通常スキル『自称シンデレラガール』(解放中)
アイプロイベントの人気度について、①増加するときは人気度に「3」をプラスする。
②減少するときは人気度から「3」をマイナスする。
2 人気度スキル『自信過剰自画自賛』(解放中)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度が1.5倍(切り捨て、上限25)になる。
3 親愛度スキル『ボクがイチバンカワイイ』(未解放)
①依存イベントで増加・減少する対象に人気度を加える。②増加・減少する人気度及び親愛度に
(首位との親愛度の差÷4(切り捨て))をプラスする。
==鷺沢文香==
1 通常スキル 『黙して語らず』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、次のラウンドの嫉妬イベントにおいて、自分の親愛度が「15」少ないものとみなす。
2 人気度スキル『紙背の想い人』(未解放)(スキル効果により発動中)
親愛度に(3×スキル解放回数(上限6))をプラスする。このスキルは、スキル解放後であれば
解放条件を満たさずとも発動する。
3 親愛度スキル『どんでん返しの誘惑』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度を4倍(上限35)にする。このスキルは一度しか使えない。
==依田芳乃==
1 通常スキル 『失せ者はここに』(解放中)(発動済み)
自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、コンマ判定を行う。コンマが奇数ならば、
条件達成を無効する。このスキルは一度しか使えない。
2 人気度スキル『呪詛返し』(未解放)
自分以外の依存イベントにおいて、増加・減少する全ての親愛度の正負を入れ替える。
スキル発動時、人気度から「15」をマイナスする。
3 親愛度スキル『神降ろし』(解放中)
アイプロイベントの親愛度のコンマ判定を4回行う(合計上限35)。
このスキルは、計算結果が「10」のコンマが出た時点で効果が切れる。
【第六ラウンド(依存イベント:芳乃)】
コンマ判定です。
なお、依存イベントによる親愛度の増減は、アイプロイベントと異なり
計算結果の「二分の一」となります。
下1
【第六ラウンド(アイプロイベント)】
ありがとうございました。引き続きコンマ判定です。
幸子の人気度はコンマの正負により増減(プラマイ3)します。
幸子の増加・減少する親愛度は1.5倍(切り捨て、上限25)になります。
文香は親愛度に「3」をプラスします。
芳乃の親愛度は合計4回判定を行いますが、十の位と一の位の合計が「10」のコンマが出た場合、
その時点で判定を打ち切ります。親愛度は合算しますが、上限は「35」となります。
幸子 人気度下1 親愛度下2
文香 人気度下3 親愛度下4
芳乃 人気度下5 親愛度下6~下9
ありがとうございました。
このパターンは想定してなかった…どちらにせよよしのんは親愛度足りないですが…
人気度が「10」のマイナス判定で、親愛度が「10」のマイナス判定を相殺しますが、
親愛度が「10」のため、一回目のコンマで判定打ちきりですね
今日のところは以上になります。
決着が付いたので、次回は土曜日の夜にエンディングまでやる予定です。
それと、前回ご相談したCoの追加枠については、美優さんとゆきみんと泰葉から決めようかと思います。
個人的に病ませられそうなアイドルということで…他のアイドルを上げた方は申し訳ないです。
23時に範囲安価を出すので、一番コンマの大きいアイドルを追加枠にさせていただきます。
追加枠の対象者です。リストから1名を選んで名前を書き込んでください。
Co【佐城雪美、三船美優、岡崎泰葉】
下1~3
ありがとうございました。
三回戦からのCo追加枠は、蘭子と泰葉に決めさせていただきます。
それでは次回もまたよろしくお願いいたします。
デレステによしのんきたね、笑顔むっちゃ可愛いね
作業時間が予想より取れなかったので、明日の19時頃に投下時間を変更します
大変申し訳ありません…
>>439
まさにバッド書いているときに来るなんて、ごめんねよしのん…
加奈ちゃんもCu候補の次点だったんだよなあ
【第六ラウンド(依存イベント:芳乃)】
~~事務所~~
モバP「平和だなー」
芳乃「でしてー」
モバP「今日はこの間御馳走になったお礼に、玉露と饅頭を用意してるからなー」
芳乃「ありがたき幸せー」
モバP「ところで芳乃ー」
芳乃「ほー?」
モバP「幸子も文香も急な体調不良のようだが、芳乃は平気なのか?」
芳乃「平気でしてー」
モバP「突然の大雨で芳乃の仕事もキャンセルになるしなー。こうやってマッタリする時間ができたのは嬉しいけど」
芳乃「そなたは働き過ぎにてー、こうして息抜きをすることも大事かとー」
モバP「そんなもんかねー? あっと、そっちの赤い方の饅頭を取って貰っていいか?」
芳乃「わたくしが食べさせてあげるのでしてー。今日はわたくしに甘えるがよいでしょうー」
モバP「いや、さすがにそれくらいは自分で食べるよ……」
芳乃「……残念でしてー」
輿水幸子
親愛度「3」減少 親愛度「101」
鷺沢文香
親愛度「3」減少 親愛度「88」
依田芳乃
親愛度「3」増加 親愛度「61」
【第六ラウンド(アイプロイベント:幸子)】
~~スタジオ~~
モバP「機材の不調で休憩時間延長だそうだ。……っと、ノートなんか広げてどうした? 学校の宿題か?」
幸子「最近は忙しくて家に帰るのも遅いですからね。アイドルとはいえ、仕事と勉強と両立させないと」
モバP「……昔は事務所で宿題をする幸子を見るのが日課だったな。予定が埋まらず空き時間も多かったし、何だか懐かしいよ」
幸子「あの頃みたいに、モバPさんがボクの家庭教師をやってくれてもいいんですよ?」
モバP「教科は何だ?」
幸子「数学です」
モバP「……ならパスだ。関数も因数分解も記憶に自信がない」
幸子「中学生に勉強を教えられない大人なんて情けないですね……。もっと立派なところを見せて下さいよ!」
モバP「……代わりに俺は幸子にアイドルの何たるかを教えてきたつもりだよ。今ではこんなに立派なアイドルになってくれた」
幸子「……ボクは『モバPさんの立派なところ』と言ったんです。思わずボクを自慢したくなる気持ちは分かりますけどね」
モバP「ははは。誤魔化されてくれなかったか」
幸子「手口が毎度同じなんですよ。芸能界にいるのに芸がないのはどうかと思いますよ!」
モバP「次回はもっと上手な言い訳を考えるとしよう。けどさ……幸子」
幸子「どうかしましたか? ボクはこの問題を解くので忙しいので、役立たずのモバPさんの相手をしている時間はないですよ」
モバP「忙しいのは疲れるし大変だけどさ、俺は幸子と過ごすこの時間は幸せだと思っているぞ」
幸子「……っ! そ、それは良かったですね! モバPさんはボクのプロデューサーであるという幸福を噛み締めて下さいね!」
モバP「そうだなー」
モバP(ノートが逆さまだな……。幸子の照れ隠しは分かりやすいなあ)
輿水幸子
人気度スキル「自信過剰自画自賛」発動により、親愛度は1.5倍(切り捨て)
人気度「18」増加 人気度「133」
親愛度「16」増加 親愛度「117」
通常スキル「自称シンデレラガール」発動
幸子「……ボクだって幸せだと思ってますよ」
人気度「3」増加 人気度「136」
【第六ラウンド(アイプロイベント:文香)】
~~楽屋~~
文香「……(じー)」
モバP「……その、文香」
文香「……何でしょう?」
モバP「ライブが成功して嬉しいのは分かるが、そんなに見詰められても景品はないぞ……?」
文香「……いけませんか?」
モバP「その……気恥ずかしくてだな。……なあ文香、この前の話なんだが、あれってやっぱり――」
文香「……コミュニケーションとは、会話だけで完了するものではなく、表情や仕草も含めて相手に意思表示をするそうです」
文香「私は相手の顔を見て話をするというのは得意ではないのですが、言葉に出さずとも読み取れる想いはあるのですね……」
モバP「えーと……?」
文香「……先日までのプロデューサーさんは、幸子さんに釘付けで私の視線に気付くことなどありませんでした」
モバP「もしかして、結構前から見られてたのか?」
文香「……はい。……このまま最後まで気付かれることはないと思っていました」
文香「けど、今日のプロデューサーさんが私に向ける視線には別の想いを感じます。……私の視線に気付くだけの余裕があります」
文香「私の想いは少なからずプロデューサーさんに届いていると考えてよいのでしょうか……?」
モバP「……ああ」
文香「……それならば、私も覚悟を決めて伝えます。……プロデューサーさん。お話してもよろしいですか……?」
モバP「……聞かせてくれ」
文香「……このまま私のプロデューサーでいて下さい。紙で覆われたファンタジーの世界に戻りたくないという訳ではありません」
文香「空想の世界には空想の世界の面白みがあり、私が読書を愛してやまないのは変わりません」
文香「しかし、今は夢のような現実の物語の方が楽しいのです。……私という物語の読み手はあなたです。あなたしかいません」
文香「どうか途中で読み手を変えるようなことはしないで下さい。この物語を終わりまで見届けて下さい……お願いします」
モバP「……ごめんな。文香にそこまで言わせてしまった。……もうすぐ結論を出す。正直に言ってくれてありがとう……」
文香「……はい」
鷺沢文香
人気度「17」増加 人気度「97」
親愛度「16」増加 親愛度「104」
人気度スキル「紙背の想い人」発動
文香「結末を迎えるのはプロデューサーさんと……」
親愛度 「3」増加 親愛度「107」
【第六ラウンド(アイプロイベント:芳乃)】
~~スタジオ~~
芳乃「……失せ物探しは得意だったのですがー、力及ばず申し訳ないのでしてー」
モバP「依頼人にはきちんと謝ったし、芳乃が全力を尽くした結果だから仕方がないさ」
ディレクター「いたいたー。そこのキミー?」
モバP「ディレクターさん……」
ディレクター「依頼人騙されて可哀想だったねえー? 亡くなった旦那さんの思い出の指輪なんだろー? 探し物って」
ディレクター「初めはあんなに期待していたのにさあー。最後の方はすっかり意気消沈しちゃってまあ」
モバP「……依田の能力が足りなかったのは認めますが、まるで依田の特技が嘘のような言い方は止めていただけますか?」
ディレクター「……その言い方こそ心外だなあ。俺は映像を見る視聴者の気持ちを先回りして代弁しているだけさ」
ディレクター「視聴者はどう思うだろうねえー? 依頼人に思い入れとか聞いちゃってさー。おまけに祈祷の真似事までして」
ディレクター「期待を煽るだけ煽って結果が「分からない」と。今時下手な心霊番組だって手掛かりの一つは手に入れるよ?」
ディクレター「無理なら無理って言ってくれれば俺だって誘わなかったよ」
ディレクター「だって失せ物探しが得意なアイドルとか胡散臭いだろう? 普通、売名行為にしか聞こえねーって」
モバP「……番組出演は依田と話し合って決めたことです。「困っている人に手を貸したい」という依田の意思を尊重しました」
モバP「今回は結果が出ませんでしたが、事務所の者や知り合いが依田に探し物を見付けてもらった例は数多くあります」
モバP「私は依田の意思と能力を信じています。そのことを理解してくれる視聴者もいると思います。……失礼します」
芳乃「……っ! ……そ、そなたー、待つのでしてー。もっとゆっくりと歩かれてはー」
ディレクター「……フン」
ディレクター(そもそもの依頼人がこちらの仕込みなんだから、探し物なんて最初から見付かる訳がないんだけどな)
ディレクター(アイドルなら失敗でも視聴率が取れるから番組に呼んだのに。そんなことにも気付かないから甘ちゃんなんだよ)
――――――――――――――――――――
芳乃「……」
モバP「考え事か? さっきディレクターさんに言われたことを気にしている……訳ではないよな」
芳乃「そのとおりかとー。そなたのおかげでわたくしの心は穏やかにてー、わたくしはそなたのことを考えていただけでしょうー」
モバP「俺のこと?」
芳乃「……そなたは言いましたー。わたくしの意思と能力を信じているとー」
モバP「俺は芳乃のプロデューサーだからな。当然のことを言ったまでだよ」
芳乃「……その言葉がわたくしの胸に刺さったのですー。それはもう深くー深くー」
モバP「アイドルとプロデューサーの信頼関係が深まって何よりだ。今日はしっかり休んで明日からまた頑張ろうな!」
芳乃「……でしてー」
依田芳乃
人気度「10」減少 人気度「54」
親愛度「10」増加 親愛度「71」
親愛度スキル「神降ろし」発動
芳乃「……やはり、悪いことはできませぬなー」
親愛度のコンマの計算結果が「10」のため、一回目のコンマで効果が切れる。
【第六ラウンド:インターバル】
~~会議室~~
モバP(どうしても幸子と文香の二者択一が決まらない……。多少無理をしてでも社長に直談判するか)
モバP(申し訳ないが芳乃には謝るしかない。二人とは開きがあるように思う……はあ、これがプロデューサーの考えることか)
芳乃「ねーねーそなたー」
モバP「うわっ! ……芳乃、頼むから突然現れるのはやめてくれ。毎回毎回寿命が縮むような思いをしているんだ……」
芳乃「いつの間にではなくー、そなたが必要としたからこそー、わたくしはここに居るのでしてー」
モバP「はいはい……。それで、俺に用事でも……、あれ? どうして泣いてるんだ?」
芳乃「……あくびをしたからですねー。それより、そなたにこれをお渡ししようかとー」
モバP「封筒? 開けてもいいのか?」
芳乃「そなたの気の向くままにー」
モバP「それなら遠慮なく……、えーと、なになに……退職届って、芳乃!? ……あれ、いない?」
モバP「そんな馬鹿な……、だってついさっきまで傍に……」
芳乃(そなたー。わたくしの声が聞こえましてー)
モバP(芳乃の声はするのに姿は見えない。この部屋には誰もいないぞ。どうなっている!?)
モバP「芳乃! これは一体どういうことなんだ! ……担当替えのことなら、プロデューサーは俺だけじゃない」
モバP「芳乃の可能性を伸ばせる人間は他にもいる! 俺も一緒になってサポートする! だから早まらないでくれ!」
芳乃(……そなたはわたくしを選んではくれないのですねー)
モバP「それは……その……」
芳乃(よいのですー。ここで嘘を付かない人だからこそ、わたくしはそなたを好きになったのですー)
芳乃(……しかし、わたくしはー、そなたが必要としたからこそー、ここに居たのでしてー)
芳乃(そなたがわたくしを必要としないならばー、わたくしがここを去るのもまた必定ー)
芳乃(アイドルはわたくしの天職にてー。その務めはまこと楽しいものでしたー。そなたにはこころから感謝を申し上げますー)
モバP「どうして、そんな最後のお別れみたいなことを言うんだ……」
芳乃(……始めからこうしていればー、幸子殿も文香殿も苦しまずに済んだのでしょうかー。今さらなのでしてー)
芳乃(別れは辛くー、されど引き際は美しくー。わたくしは、これからもそなたの行く末に幸多きことを祈っておりましてー)
モバP「芳乃! 待ってくれ芳乃! お願いだ……待ってくれ……」
――――――――――――――――――――
モバP(それからついに芳乃の姿を見ることはなかった。天に帰ったとでも言うのだろうか)
モバP(既に入っていた芳乃の仕事の予定は、不思議なことに全て相手方の都合でキャンセルとなった)
モバP(一連の事情を知った社長は衝撃を受けたようで、俺に幸子と文香の担当を続けるように指示を出した)
モバP(当初の予定とは異なり、俺の一極集中体制は変わらないが、代わりに副担当を付けて仕事を覚えさせていくらしい)
モバP(俺も素直に社長の指示に従った。もうこれ以上担当のアイドルが目の前から去っていくのは耐えられそうになかった)
モバP(俺の選択は芳乃には御見通しだったのだ。俺は、最後の最後で芳乃の神憑り的な力を改めて思い知らされた)
【エンディング:幸子】
ボクはどんなアイドルよりもカワイイ自信があります。ボクはどんなお仕事だって目立ってみせる自信があります。
最近は、ボクのこの自信こそ、ボクとモバPさんの間に結ばれた絆だと考えるようになりました。
思い返せば、トップアイドルを目指して階段を上り始めてから、嫌なことも辛いことも山ほどありました。
体力的に無理をさせられるお仕事もキツかったですが、何より堪えたのは誰かに悪口を言われたときです。
歯に衣着せぬ物言いのせいで、どうやらボクは敵を作りやすいタイプのようでした。
正面から悪し様に言われたこともあれば、陰口を叩かれているのを耳にしたこともあります。
そんなとき、過去のボクは開き直って傷付いていない振りをしていました。
あの人達はボクに嫉妬しているからこんなに酷いことを言うんだ。それだけボクはカワイイんだと。
けど、現在のボクは違います。その程度でボクの自信が揺らぐことはなくなりました。
だって、ボクの隣には誰よりもボクを信じてくれている人がいます。
ボクがアイドルとして絶対的であることを確信し、ボクの手を取ってくれる人がいます。
他の誰もが気付かなくても、ボクが傷付いていることを、モバPさんだけは感じ取ってくれます。
モバPさんは慰めの言葉は掛けません。ただひたすらにボクを褒めちぎるのです。
自画自賛の権化と噂されるボクでさえ、聞いていて恥ずかしくなるくらいにボクを持ち上げるのです。
軽薄な太鼓持ちとは思いません。それは、これまでボクとモバPさんが苦楽を共に過ごしてきたという実感があるからでしょう。
モバPさんには、カンペキなボクにも弱みがあるということを包み隠さず明かしてしまっています。
モバPさんはそんなボクを受け入れた上で、担当に選んでくれました。だから自分の気持ちに正直になることに不安はありません。
結果として、モバPさんの担当を巡るあの争いは、ボクを人気絶頂のアイドルへと押し上げてくれました。
テレビにラジオにCDにライブにと駆け回るボクは、今やトップアイドルに最も近い人間と言えるのではないでしょうか。
でも、一方であの争いは、ボクを精神的にとても弱くしてしまったようにも思えます。
最近のボクは、モバPさんがいれば断崖絶壁の吊り橋からバンジージャンプをしても平気ですが、
モバPさんがいないと、公園に設置された子供用の滑り台から降りることさえ恐がるようになってしまったみたいです。
ボクはファンのみなさんのアイドルなのに、まったくモバPさんは罪作りな人ですね!
なので、モバPさんに責任を取って下さいと訴えたら、少し考えてから「幸子がトップアイドルになったらな」と誤魔化しました。
だからボクがトップアイドルになった暁には、誰もが認める「カワイイ」を体現したら、そのときはこう言うんです。
――「世界一カワイイボクには、世界一カッコイイモバPさんがお似合いですよ!」って
【エンディング:文香】
物語の第一部は終わり、幸子さんの勝利で終わりました。私は芳乃さんの引退による劇的な幕引きに救われた格好です。
アイドルとしての認知度も、プロデューサーさんからの信頼度も、私は二番手であり、幸子さんには敵いませんでした。
それは私を含めた関係者全員が承知している事実でしょう。私では幸子さんの代役は務まりません。
……しかし、そのことが果たして問題となるのでしょうか。だって、物語にはまだ続きがあるのです。
「……結局、俺は幸子と文香を選ぶことができなかった。芳乃に助けられたようなもんだ」
幸子さんには内緒でと前置きし、プロデューサーさんが打ち明けてくれた本音は、私の気持ちを鼓舞するには十分でした。
挽回の機会は残されている。ここであっと驚くようなどんでん返しを決めなければならないと。
……当面の問題は、幸子さんに気付かれないようプロデューサーさんと会話するにはどうすればよいか、でした。
事務所でも仕事先でも、幸子さんは四六時中プロデューサーさんから離れません。
幸子さん以外がプロデューサーさんと会話をすると不機嫌になり、強引に間に割って入って来ます。
プロデューサーさんがいないと幸子さんが挙動不審になる、というのは業界でも有名な話です。
幸子さんは事務所の一番手。主力アイドルですから、プロデューサーさんも無碍にはできません。
さすがに私とプロデューサーさんが一緒に仕事に行くときは諦めているようですが、これでは満足な会話もできません。
ただ、そんな幸子さんでも邪魔できない時間があります。それは、私とプロデューサーさんが本の感想を共有しているときです。
普段は鈍重な私の口も、このときばかりは軽快に動き、矢継ぎ早に言葉を繰り出すことができます。
本の貸し借りは以前からしていますし、幸子さんも話題が読書では私に分があると考えているのか、このときだけは静観しています。
事務所の中で私とプロデューサーさんが平穏に過ごせる唯一の時間と言ってもよいのではないでしょうか。
そこで私はプロデューサーさんに一つの提案をしました。
それは、プロデューサーさんと私が事務所で貸し借りをする本に、栞替わりのメモを挟んでおくと言うものです。
内緒のやり取りについて、プロデューサーさんはメールを考えていたようですが、機械に疎いと理由を付けて断りました。
幸子さんのすぐ隣で秘密のメッセージを交換するという背徳感に魅かれたからです。
プロデューサーさんは躊躇しましたが、決死の誘惑が功を奏したのか、首を縦に振ってくれました。
「プロデューサーさんは私も選んでくれたのですよね……?」――上目遣いで一押し。
自分がこのような暴挙に出るとは思ってもいませんでしたが、プロデューサーさんのプロデュースに感化されたせいでしょう。
……普段は幸子さんがプロデューサーさんを独占しているのですから、この程度の意趣返しは許されるはずです。
幸子さんが夢中でプロデューサーさんと話をしている横で、私はプロデューサーさんから貰ったメモを本で隠して読み返します。
「明日の文香の手作り弁当、楽しみにしているよ。文香のことだから、レシピに忠実に作っているのか?」
私の影響でプロデューサーさんもすっかり読書家になりましたが、多忙の中で読み進める本の量には限度があります。
そう頻繁に本の貸し借りをすることはできません。だからこれは、幸子さんに黙って二人だけの約束事をするための手段です。
文章としては短いものですが、そこに籠められたプロデューサーさんの意図に想いを馳せることほど楽しいものはありません。
……物語の第二部はこれからです。
場面は進み、登場人物は入れ変わり、主人公は心持ちを新たに。それでは、今度こそハッピーエンドを目指しましょう。
【エンディング:芳乃】
依田芳乃という一風変わったアイドルの記憶は、芸能界の移り変わりの早さに飲まれて、あっという間に風化してしまった。
偶に風評を聞いても、やれ新興宗教の広告塔だの、やれ霊感商法の新しい手口だの、大抵は酷い言われようをしている。
唯一の救いは、芳乃の悪評の原因であるあの番組が、やらせ疑惑で打ち切りとなったことくらいか。
芳乃がアイドルを辞めたことを聞いて、幸子と文香の二人は呆然としていた。
幸子は「最後まで芳乃さんのことは分かりませんでした……」と悔しそうに呟いた。
文香は「……ありがとうございました。そして申し訳ありません……」と感謝と謝罪をした。
俺は別れ際の芳乃の涙が余程堪えたのか、しばしば芳乃の姿がフラッシュバックするようになった。
事務所のソファや社用車の助手席、舞台の隅にステージの中央。芳乃はあちこちに現れる。
大抵の芳乃は穏やかな笑みを浮かべているのだが、事務所の会議室で見る芳乃だけは涙を浮かべている。
その顔を見ると俺は猛烈な後悔に襲われる。芳乃の幻影に土下座して謝りそうになる。
泣いている芳乃の幻影を見た日は、更に症状が悪化し、とうとう芳乃が俺を呼ぶ声まで聞こえだす。
「ねーねーそなたー。どうしてわたくしを選んでくれなかったのでしてー?」
胸を締め付けられるような気持ちになる。そんなつもりはなかったと言い訳する相手はもういないのだ。
……ところが、俺が幻聴に耐え切れなくなる寸前で耳慣れた法螺貝の音が聞こえてくる。
「ぶおー、ぶおー。しっかりするのでしてー。まったくー、そなたにはわたくしがいないといけませぬなー」
自分の罪悪感が生み出した幻聴に怯え、その幻聴が自分を慰めているのなら滑稽な話だ。
それでも俺は芳乃に許してもらえたと思うと落ち着きを取り戻すことができた。
幸子も文香も俺の異変には気付いているが、見て見ぬ振りをしてくれているようだった。
このままではいけないと思い立ち、芳乃に会いに鹿児島の芳乃の実家まで行ったこともある。
残念ながら、芳乃の祖母らしき人に不在を告げられただけだった。
その方曰く、芳乃は修行の旅に出たそうだ。旅の目的は無我無心を極めることらしい。行先も言わなかったそうだ。
芳乃は携帯電話を持っていない。アイドルをやっているときは、社用の携帯電話を持たせていた。
こうなると俺が芳乃と連絡を取る手段は何もない。……対外的には、俺はそうやって割り切ってみせている。
――これは誰にも、幸子にも文香にもちひろさんにも教えていない話だ。
俺は本当は芳乃が現れる方法を知っている。幻影でも幻聴でもない芳乃に会う方法を知っている。
方法は単純だ。俺の担当アイドルは芳乃しかいないと。そう祈ればいいのだ。
それだけで芳乃はまた俺の元に舞い戻ってくれるだろう。
けど、その選択をすることだけはできなかった。幸子と文香を切り捨てることはできなかった。
それが優先順位ということであり、芳乃が指摘した「俺が芳乃を必要としていない」ということなのだろう。
失せ者はここにあり、されど欲しなければ手に入らず。まるで芳乃に窘められているようだった。
以上になります。
ご質問、ご感想等いただけるとありがたいです。
なお、三回戦の抽選は、20時40分から行う予定です。
範囲安価を出すので、次のリストから各属性一名を選択して下さい。
コンマの一番大きいアイドルが参加者となります。
なお、今回から各属性2名ずつ追加しています。
Cu【安部菜々、五十嵐響子、緒方智絵里、櫻井桃華、双葉杏】
Co【岡崎泰葉、神崎蘭子、鷹富士茄子、橘ありす、北条加蓮】
Pa【相葉夕美、喜多日菜子、佐藤心、城ヶ崎美嘉、星輝子】
【参加者決定】
Cu【安部菜々、五十嵐響子、緒方智絵里、櫻井桃華、双葉杏】
上記のリストからアイドルを選んで名前を書き込んでください。
下1から下3の間で、最も高いコンマのアイドルに決定します。
(同一IDによる連投はなしでお願いします)
ありがとうございました。直下無効なので、範囲内の櫻井桃華に決定しました。
【参加者決定】
Co【岡崎泰葉、神崎蘭子、鷹富士茄子、橘ありす、北条加蓮】
上記のリストからアイドルを選んで名前を書き込んでください。
下1から下3の間で、最も高いコンマのアイドルに決定します。
(同一IDによる連投はなしでお願いします)
ありがとうございました。Coの参加者が橘ありすに決定しました。
【参加者決定】
Pa【相葉夕美、喜多日菜子、佐藤心、城ヶ崎美嘉、星輝子】
上記のリストからアイドルを選んで名前を書き込んでください。
下1から下3の間で、最も高いコンマのアイドルに決定します。
(同一IDによる連投はなしでお願いします)
ありがとうございましたー。
以上により、三回戦は桃華とありすと美嘉に決定しました。
それではスキル表の準備をします。
【第一ラウンド(スキル解放状況)】
==櫻井桃華==
1 通常スキル『淑女の矜持』(解放中)
①自分の依存イベントで増加・減少する親愛度を半減(切り捨て)する。
②同ラウンドのアイプロイベントは、親愛度のコンマの計算結果が2倍になり、また、マイナス判定を受けない。
2 人気度スキル『鳥カゴの鳥はもういない』(未解放)
ラウンド開始時の人気度が、①「75以上」のとき親愛度に「7」をプラスする。
②「75未満」のとき、人気度に「7」をプラスする。
3 親愛度スキル『思い出は宝箱の中に』(未解放)
人気度に(ラウンド数×2(上限10))を、親愛度に(ラウンド数×4(上限25))をプラスする。
==橘ありす==
1 通常スキル 『(そいつの)名前を呼ばないで』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、減少する自分の親愛度から「5」をマイナスする(下限0)。
2 人気度スキル『苺の妖精』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマは計算結果を「15」として扱う。
このスキルは、スキル発動回数が奇数のときにしか使えない。
3 親愛度スキル『待てますか』(未解放)
スキル発動後の次のラウンドにおいて、①自分の親愛度を「91」にし、②嫉妬イベントをスキップする。
③エンディングにならないとき、敗北扱いとなる。
==城ヶ崎美嘉==
1 通常スキル 『オジャマ虫はナシで』(解放中)
依存イベントによる被害を受ける回数が偶数のとき、その依存イベントで減少する親愛度を「0」として扱う。
2 人気度スキル『カリスマギャルの心意気』(未解放)
①アイプロイベントの人気度の計算結果は下限が「5」になる。
②親愛度に(人気度が継続して首位の回数×4(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『ドキドキのユーワク』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度について、依存イベントで増加・減少した親愛度を
プラスしてから2.5倍(切り捨て、上限30)にする。
それでは、第一ラウンドのコンマだけ取っておきます。
【第一ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
桃華 人気度下1 親愛度下2
ありす 人気度下3 親愛度下4
美嘉 人気度下5 親愛度下6
ありがとうございましたー
初手にマイナス引くのが既定路線となりつつある…
次回は頑張れれば明日の21時に、無理なら水曜日の21時を予定しています。
それではまたよろしくお願いいたします。
【プロローグ】 ※ >>19まで共通です。
~~車内~~
美嘉「担当を減らす……かー。分かってはいたけど、実際にプロデューサーの口から聞かされるとショックだね」
モバP「そういう割にはあまり動じていないように見えるけどな」
美嘉「だってさー。プロデューサーが働き過ぎなんて、桃華ちゃんやありすちゃんだって気付いていたことだよ?」
美嘉「このままじゃいけないよねー、って三人で話したこともあるし。……結局、結論は出なかったんだけどさ」
モバP「全然知らなかったよ……」
美嘉「プロデューサーは鈍過ぎ! ありすちゃんなんて、労基署に通報しようとか言いだすし……」
モバP「……悪い意味で盛り上がってたから注意はしたんだけどな。不当労働だのブラック企業だの。美嘉も止めてくれたんだろ?」
美嘉「モチロン。……プロデューサーが働けなくなったら、一番困るのはアタシ達だから。……なんて、自分勝手だよね」
モバP「そんなことないさ。……俺もお前たちのプロデュースを誰にも譲ろうとしなかったからな」
モバP「俺が好きで働き過ぎたんだ。そのせいで三人に迷惑をかけることになったんだし、お互い様さ」
美嘉「慰めてくれて、ありがと★」
モバP「……これで俺から全員に直接伝えることができたか。桃華もありすも不満そうではあったけど、取り乱しはしていなかった」
モバP「美嘉の言うように、きっと予想していたんだろうな……。参考までに聞くけど、美嘉から見て二人は大丈夫そうか?」
美嘉「表面上はね。けど、ありすちゃんは意地っ張りなところあるし、注意して見ててあげた方がいいかな」
美嘉「桃華ちゃんはさすがというか、取り乱したりはしてないねー。でも、思い詰めた顔をしていることが多くなったかな……」
モバP「なるほどな……。美嘉が頼りになって助かるよ」
美嘉「いちおー、ウチの事務所じゃアタシが最年長だしね★ それに、年下の相手は莉嘉で慣れているから」
モバP「今にして思えば妹さんがウチでなくてヨソの事務所に所属したのは正解かもな……」
美嘉「あの子はアタシと同じところで働きたかったみたいだけどねー。それで、あの子の幅を狭めるのもどうかなって思って」
モバP「美嘉はつくづくお姉ちゃんしてるなあ……」
美嘉「……そんなことないよ。ホントなら、桃華ちゃんとありすちゃんにプロデューサーを譲らなきゃって、……そう思うから」
モバP「……俺からしてみれば美嘉だって子供だよ。全部俺が決めるから、美嘉は安心して今まで通り頑張ってくれればいい」
美嘉「……うん」
美嘉(プロデューサーに選ばれるか、文句の付けようのない人気を手に入れるかのどっちかか……。やるしかないんだよね……)
【第一ラウンド(アイプロイベント:桃華)】
~~楽屋~~
桃華「Pちゃま……今回のお仕事は櫻井の者には少々役不足なのではなくて?」
モバP「どういう意味だ?」
桃華「端役の上にあのように大声で囃し立てるだけだなんて……。あれではわたくしの淑女としての魅力が伝わりませんわ!」
モバP「……要するに、もっと桃華に向いた仕事でないと嫌だってことでいいか?」
桃華「そこまでは申し上げませんが……。このペースではトップになるのは何時になることやら……」
モバP「桃華の言いたいことは分かった。……じゃあ、俺からも桃華の仕事振りについて一つ言ってもいいか?」
桃華「はい……? 演技のことでしたらつつがなくこなしてみせたと思いますが、何か至らぬところがございましたかしら?」
モバP「……厳しい言い方になるぞ。演技中は誤魔化せても、休憩時間のたびに不満そうな顔をするな。スタッフ全員が嫌な思いをする」
モバP「桃華は知らないかもしれないが、この手の振る舞いは雑誌なんかで叩かれる格好の材料になる」
モバP「不貞腐れたお嬢様が現場の空気を悪くした」とな。……あのギスギスを感じ取れないならある意味大物だ」
桃華「そんな言い方なさらなくても! わたくしはより高みに飛ぶことだけを考えて……っ!」
モバP「……桃華が焦っている理由は俺も理解している。でも、俺は桃華がウチの事務所に所属するときご両親と約束したんだ」
モバP「決して桃華を特別扱いしないと。幅広い視野を持ち、苦難を乗り越え、その上で櫻井の者として頂点を極めてもらいたいと」
モバP「これまでの桃華の気高さはどうした……? 役所に不満を漏らして周囲を気遣えないなんて桃華らしくないじゃないか……」
モバP「俺のことが悪い影響を与えているのなら、いろいろと考えないといけない。……担当替えも一つのやり方だろう」
桃華「Pちゃま! それは違いますのよっ!? それだけは……それだけはお考え直してっ!」
モバP「俺だってそんなことはしたくない……。だから、早く普段の桃華に戻ってくれ。お願いだからさ……」
桃華「Pちゃま……」
櫻井桃華
人気度「10」減少 人気度「40」
親愛度「13」減少 親愛度「27」
【第一ラウンド(アイプロイベント:ありす)】
~~舞台~~
モバP「……上出来だ。公演内容が不思議の国のアリスなんて嬉しくないだろうに、良くやってくれた」
ありす「プロですから。引き受けた以上は全力を尽くすのが当然です」
モバP「それだけじゃない。とても柔らかい笑顔ができるようになった。上辺だけではなく、自然に笑うことができていた」
ありす「分かるんですか……?」
モバP「プロデューサーだからな。ヘソを曲げたありすの作り笑いなんて一目で分かる」
ありす「……むっ、私はそんな子供染みた真似はしませんよ」
モバP「練習開始の日は、名前を呼ばれる度に顔が引き攣っていたよなー。それを堪えようとして表情が硬くなる悪循環」
ありす「……モバPさんは意地悪です。……いいです、認めます。最初は嫌だったんです、このお仕事。名前で選ばれたみたいで」
モバP「説明したけどさ。プロなら使えるものは使わないといけないんだよ。多少の抵抗はあっても、我慢しなきゃいけない」
ありす「そんなのインパクト重視なだけです。名ばかりで実質が伴わないのはどうかと思います」
モバP「じゃあ、もう一回言おうか? 今日のありすは上出来だったよ。立派にアリスを演じて見せた」
ありす「……モバPさんが言っているのは結果論じゃないですか」
モバP「結果が出ればそれでいいんだよ。この業界なんて。俺としては、ありすがアリス役を楽しんでくれたのならそれでいいさ」
ありす「紛らわしいので私の名前と物語のアリスの名前を同時に呼ばないで下さい。……けど、楽しんだのは否定しません」
ありす「舞台に上がるまではモヤモヤした気持ちがありました。下手な注目を浴びて似合わないって笑われたらどうしようって……」
ありす「でも、スポットライトを浴びて、声を張り上げていると、自分が物語のアリスと一体になった気になるから不思議です」
モバP「それが役に入り込むってことなんだよ」
ありす「そうかもしれません……。自分の名前に新しい印象を持つなんて思ってもみませんでした」
モバP「そう感じてくれたのなら、俺もこの仕事を取ってきた甲斐があったよ」
橘ありす
人気度「12」増加 人気度「62」
親愛度「11」増加 親愛度「51」
【第一ラウンド(アイプロイベント:美嘉)】
~~事務所~~
モバP「美嘉。この間撮った新しい宣材のサンプルが送られてきたぞー」
美嘉「バッチリでしょ? この狙い澄ましたギリギリの角度とかさー」
モバP「個人的には攻め過ぎに感じるけどなー」
美嘉「そーおー? アイドルだし見せてナンボでしょ?」
モバP「……んー。その辺りのバランス感覚は美嘉に任せるよ」
美嘉「そんなこと言ってー。プロデューサーも恥ずかしがらずに、この美脚を素直に褒めればいいのにっ!」
モバP「放っとけ……。ウチは美嘉を除けば桃華とありすの年少者二人だし、どうしても保守的になるんだよ」
美嘉「プロデューサーは堅物だもんねー。……まあ、アタシも同意するけどさ。あの二人にアタシの路線はまだまだ早いよ」
モバP「……随分前に美嘉に頼んだことがあったろ? 桃華とありすにポージングの手解きしてくれって」
美嘉「あったねー、そんなこと。二人とも緊張してぎこちない感じが可愛かったな★」
モバP「先生役が美嘉だと聞いたときは、二人とも顔が引き攣ってたけどな」
美嘉「……アタシってそんなに過激な印象あるかな」
モバP「どっちもカリスマギャルとは路線が合わないから仕方ない……。けど、講義は好評だったよ」
美嘉「それ初耳かも?」
モバP「背筋を伸ばす。肩に力を入れ過ぎない。座るときの足の組み方。立つときの腕の位置。……カメラ映りの初歩の話だ」
モバP「……美嘉はイケイケだけど加減は知っているし、相手はちゃんと選ぶ。技術もある。だから、俺は美嘉の判断を尊重するよ」
美嘉「褒め過ぎじゃない……? なんかテレるなー。もー★」
城ヶ崎美嘉
人気度「13」増加 人気度「63」
親愛度 「8」増加 親愛度「48」
【第一ラウンド(結果)】
<櫻井桃華>
人気度「40」 人気度3位
親愛度「27」 親愛度3位
<橘ありす>
人気度「62」 人気度2位
親愛度「51」 親愛度1位
<城ヶ崎美嘉>
人気度「63」 人気度1位
親愛度「48」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第二ラウンドに移行します。
【第二ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、櫻井桃華が対象となります(1回目)。
~~事務所~~
桃華「あの……Pちゃま」
モバP「桃華か……。どうした?」
桃華「あの……、その……。この前……美味しい茶葉が手に入ったんですの。明日お時間があればお茶会でもいたしませんこと?」
モバP「……申し訳ないが、明日はありすの仕事は長引きそうだから時間は取れそうにないな」
モバP「最近のありすは構えた感じがなくなってきてなー。それなりに長丁場を任せても大丈夫だそうだ」
桃華「……そうですの。……それでしたら仕方ありませんわね。またの機会といたしましょう」
モバP「あー、明後日なら時間が取れるぞ? ありすと美嘉も空き時間だから全員揃って――」
桃華「ご遠慮いたしますわ! 殿方なら少しは察して――ああ……、ごめんなさいPちゃま。口が滑ってしまいましたわ……」
モバP「……様子が変だぞ? 俺に言いたいことがあるなら聞くから話してみてくれないか?」
桃華「Pちゃま……。お心遣いはありがたいのですが、どうかお気になさらず……。わたくし今日はこれで失礼いたしますわ……」
モバP「お疲れ様。なあ、桃華。俺はいつでも声をかけてもらっていいからな……?」
桃華「……ええ」
桃華(このままではいけませんわ……。今のわたくしより、お二人の方がPちゃまにふさわしいですもの……)
桃華(まるで自分に自信がなくて萎れてしまった薔薇のよう……)
桃華(櫻井の者たる気高さを取り戻せなければ、きっとPちゃまはわたくしを選んでくれませんわ……)
【第二ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、城ヶ崎美嘉の人気度スキルが解放されます。
==櫻井桃華==
1 通常スキル『淑女の矜持』(解放中)
①自分の依存イベントで増加・減少する親愛度を半減(切り捨て)する。
②同ラウンドのアイプロイベントは、親愛度のコンマの計算結果が2倍になり、また、マイナス判定を受けない。
2 人気度スキル『鳥カゴの鳥はもういない』(未解放)
ラウンド開始時の人気度が、①「75以上」のとき親愛度に「7」をプラスする。
②「75未満」のとき、人気度に「7」をプラスする。
3 親愛度スキル『思い出は宝箱の中に』(未解放)
人気度に(ラウンド数×2(上限10))を、親愛度に(ラウンド数×4(上限25))をプラスする。
==橘ありす==
1 通常スキル 『(そいつの)名前を呼ばないで』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、減少する自分の親愛度から「5」をマイナスする(下限0)。
2 人気度スキル『苺の妖精』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマは計算結果を「15」として扱う。
このスキルは、スキル発動回数が奇数のときにしか使えない。
3 親愛度スキル『待てますか』(未解放)
スキル発動後の次のラウンドにおいて、①自分の親愛度を「91」にし、②嫉妬イベントをスキップする。
③エンディングにならないとき、敗北扱いとなる。
==城ヶ崎美嘉==
1 通常スキル 『オジャマ虫はナシで』(解放中)
依存イベントによる被害を受ける回数が偶数のとき、その依存イベントで減少する親愛度を「0」として扱う。
2 人気度スキル『カリスマギャルの心意気』(解放中)
①アイプロイベントの人気度の計算結果は下限が「5」になる。
②親愛度に(人気度が継続して首位の回数×4(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『ドキドキのユーワク』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度について、依存イベントで増加・減少した親愛度を
プラスしてから2.5倍(切り捨て、上限30)にする。
【第二ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
桃華 人気度下1 親愛度下2
ありす 人気度下3 親愛度下4
美嘉 人気度下5 親愛度下6
※ 美嘉の人気度は計算結果の下限が「5」になります。
※ 美嘉は親愛度に「4」(人気度が継続して首位1回目)をプラスします。
ありがとうございましたー。…相変わらず進行遅くてすみません
次回は土曜日の21時頃を予定しています。
それではまたよろしくお願いいたします。
【第二ラウンド(インターバル:桃華視点)】
お互いに自然体で接することができる人。わたくしのアイドルとしての水先案内人。Pちゃまを評するならそんなところでしょうか。
アイドルとして見初められてから、慣れない環境でわたくしの手を引いてくれたあの方を讃える言葉は尽きませんわ。
勿論、わたくしが特異な立場であることは承知しておりますの。幼少期から名立たる櫻井家の娘と教わって育ちましたから。
それに嫌でも理解しますわ。わたくしがお会いする大人の方々は、わたくしに徹底して低姿勢に振る舞っておりましたもの。
だから、わたくしの家のことを知っても態度の変わらないPちゃまはとても新鮮で、想像以上に引き寄せられてしまったのです。
そんな環境で唯一不満を述べるとするならば、わたくしがPちゃまに正面から甘えることができなかったことかもしれません。
事務所での生活を思い返せば、わたくしはいつだって寂しさを押し殺して来ましたわ。
ありすさんはお仕事で帰りが遅くなると、Pちゃまが送って帰ります。
わたくしは門限に待ち合うように家の者が迎えに来ますのに。
翌日に昨晩の夕食の話題で盛り上がる二人が妬ましいこと。シェフ特製のフランス料理の記憶が霞んでしまうほどに。
美嘉さんはオフが重なる度にPちゃまに買い物のお誘いをしていました。
アイドルとしてのレッスンに加えて、令嬢としての習い事で忙しいわたくしは悔しさで唇を噛み締めるだけ。
Pちゃまが望めば手に入らないものなんてありませんのに。わたくしがありとあらゆるものを買い尽くしてみせますのに。
……わたくしは淑女ですもの。微笑みを絶やしてはなりません。
それでもあの日までは、そう信じ続けることができていました。三人で切磋琢磨し、トップアイドルを目指す夢を見ていました。
常に平常心を心掛け、心にゆとりを持ち続けることができていました。
それが今では、わたくしの未来のことを考えると体の震えが止まりません。
これは怯え……、なのでしょう。
だって、Pちゃまが担当として一人選ぶなら……、櫻井の名前にどれだけの価値があるというのでしょう!
Pちゃまは家柄に囚われたりしないということはわたくしが一番分かっておりますのに。
わたくしとPちゃまの繋がりや思い出は、とてもかけがいのないものなのに。どうしてもお二人に劣っているように感じるのです。
ありすさんに相好を崩し、美嘉さんに信頼感を寄せるように。わたくしにも砕けた表情を見せて欲しい。本音を聞かせて欲しい。
まさかわたくしが劣等感に打ちひしがれるときが来るなんて思いもしていませんでした。
わたくしは必死に表情を取り繕いながら思います。淑女としての体裁を整えながら祈ります。
……どうかPちゃま。お願いですからわたくしの不安を拭い去って下さい。
Pちゃまに選んでもらうためならば、わたくしは全てを投げ捨てる覚悟がありますから。
【第二ラウンド(アイプロイベント:桃華)】
~~ステージ~~
桃華(ここで飛ぶようにステップ……ですわっ!)
観客A「おおっ! 華麗過ぎないかあのダンス?」
観客B「……本当に子供なのか? 気品があるよなあ……」
モバP(さすがだな。お嬢様の習い事仕込みは伊達じゃない。あんなにエレガントに踊る小学生はそうはいないだろうな……)
桃華(ファンのみなさまの視線を感じますわ……。Pちゃまの視線も……。もっと、もっと桃華のお手並みに酔い痴れて下さいな)
桃華(熱狂して歓声を上げていただければ、それがわたくしの励みとなります。これで見直していただければ……あっ!)
観客C「……一瞬バランスを崩したように見えたけど気のせいか。ああ……、あんな小さい子が可愛いし格好良いなんて凄いや」
モバP(……振付を間違ったな。でも、リカバリーできたみたいだから十分か)
――――――――――――――――――――
モバP「今日のダンスは素晴らしいパフォーマンスだったな。桃華からも観客の驚く顔が見えたんじゃないか?」
桃華「……完璧には程遠い出来でしたわ。わたくしもまだまだですわね……」
モバP「……確かにミスはあったけど、全体の流れとしては特に問題にはならなかった。素直に喜んで構わないと思うがなあ」
桃華「わたくしは櫻井桃華ですもの。満足するにはもっと上を極めてからではなりません。Pちゃまはそうは思いませんの……?」
モバP「上昇志向はアイドルには不可欠だ。……ただ、根を詰め過ぎないようにな」
モバP(しまったな……この間の薬が効き過ぎだか? 意識が高いのは悪いことではないが、肩の力が入り過ぎているな……)
櫻井桃華
人気度「13」増加 人気度「53」
親愛度 「6」増加 親愛度「33」
【第二ラウンド(アイプロイベント:ありす)】
~~事務所~~
モバP「ただいまーと。すっかり暗くなってしまったなあ。……ちひろさんも帰ったか。ありすは今日ご両親はいらっしゃるのか?」
ありす「……父も母も遅くなる予定です」
モバP「夕飯はどうするんだ?」
ありす「冷凍食品でも食べようかと。……手軽に作れるのは魅力ですが、味気ない気もしますね」
モバP「それなら出前を頼むから一緒に食べようか。帰りは俺が送って行くよ」
ありす「モバPさんが良いなら御一緒したいですけど、ここで食べてもいいんですか……?」
モバP「休憩室を使うから気にしない気にしない。ありすも有名になって来たし、前みたいにファミレスとか寄れないしなあ」
モバP「残念だかこれも有名税か。嬉しそうに苺パフェを突くアリスを見るのが俺の生き甲斐だったんだが……」
ありす「……そんな気色悪いことを考えていたなんて幻滅しました。モバPさんにはプロデューサーとしての自覚が――」
モバP「ピザにしようと思うけど、ありすはデザート食べるよな?」
ありす「……食べます。でも、アイドルの夕飯がピザだなんてモバPさんはプロデューサーとしての意識が――」
モバP「苺パフェで良いよな?」
ありす「……はい」
モバP「驕りだからお金は心配するなよー。おっと、ピザはミラノ風だけど、パフェを載せるのは止めような?」
ありす「しませんよっ! もうっ……! ……まったく。……モバPさん、ありがとうございます」
モバP「今日はイタリアンの気分だったからな。ありすがいてくれたお蔭で、美味しく食べられそうだよ」
ありす「モバPさんは食いしん坊ですねっ! ……ふふっ」
橘ありす
人気度 「3」増加 人気度「65」
親愛度「11」増加 親愛度「62」
【第二ラウンド(アイプロイベント:美嘉)】
~~展望台~~
美嘉「どう? ロケのためといえ遠出したんだから、帰りがけにドライブってのも悪くないでしょ?」
モバP「そうだな……。ここは人気がないから気楽でいいな。俺も運転続きで疲れたから丁度いい休憩になるよ」
美嘉「変われるなら運転も変わってあげたいんだけどね……。助手席にアイドルを乗せられる役得で許してよ★」
モバP「美嘉はバイクの免許とか取る予定あるのか?」
美嘉「どうだろー? 今のところは考えてないけど。プロデューサーがレクチャーしてくれるの?」
モバP「俺はバイク乗れないから無理。それに事故の危険があるから、美嘉にもあまり乗ってもらいたくないってのが本音だな」
美嘉「あーあ、残念。実はバイクの二人乗りとかちょっと羨ましいと思ってたんだよね★」
モバP「そのミニスカでバイクに乗ったら寒いだろう」
美嘉「冬だろうが生足は出していかないとね★」
モバP「……美嘉はプロ意識高いのに、プロデューサーと二人でいるのは気にしなくていいのか?」
美嘉「……こんなの今更じゃん。これでも気を使ってるんだかんねー。ここならカメラとか気にしなくていいしさ」
モバP「……美嘉なりに考えてくれてたんだな」
美嘉「プロデューサーがオーケーなら昔みたいにショッピングとか行かない? アタシのファッションショーが見られるよ!」
モバP「試着室で着せ替えとかやったな……、懐かしい。けど、美嘉の知名度だとああいうのはもう無理だろ」
美嘉「……それならさ」
モバP「うん?」
美嘉「こうやって二人きりになる方法を考えるから……。そうしたらプロデューサーも付き合ってよっ!」
美嘉「アイドルのアタシの相手をしてくれるのは、プロデューサーくらいなんだからいいでしょー?」
モバP「……そんな方法があればな」
美嘉「やった! 約束だからねー?」
城ヶ崎美嘉
人気度 「7」増加 人気度「70」
親愛度「17」増加 親愛度「65」
人気度スキル「カリスマギャルの心意気」発動
親愛度 「4」増加 親愛度「69」
【第二ラウンド(結果)】
<櫻井桃華>
人気度「53」 人気度3位
親愛度「33」 親愛度3位
<橘ありす>
人気度「65」 人気度2位
親愛度「62」 親愛度2位
<城ヶ崎美嘉>
人気度「70」 人気度1位
親愛度「69」 親愛度1位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第三ラウンドに移行します。
【第三ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、櫻井桃華が対象となります(2回目)。
~~事務所~~
美嘉「……プロデューサー」
モバP「……美嘉か。どうかしたか?」
美嘉「そんな深刻そうな顔して「どうかしたか?」はありえないって。……アタシたちのこと考えてたんでしょ?」
モバP「……昨日桃華に聞かれたときは誤魔化せたんだが、美嘉には御見通しか」
美嘉「桃華ちゃんには何て言い訳したの?」
モバP「飲み過ぎで二日酔い」
美嘉「……バレたら怒られるよ」
モバP「桃華は美嘉と違って俺のことを疑ってかかるような真似はしないさ。当の本人に言う話でもないしな」
美嘉「それでアタシには言っちゃうんだ? プロデューサーはアタシのことを何だと思っているんだか……」
モバP「相棒……みたいなもの」
美嘉「……ええっ!? いや……、その……、そこまで頼りにされてるのアタシっ!?」
モバP「……小さい桃華やありすに弱みは見せられないし、心情的には美嘉に頼りたくなるんだよ」
美嘉「……嬉しいな。プロデューサーはアタシのこと本音を話せる相手として信頼してくれてるってことでしょ?」
モバP「悪いか……?」
美嘉「全然。いいよ……、プロデューサーの悩み事。全部アタシに打ち明けてよ」
モバP「……美嘉には叶わないな。実は明日、新しいプロデューサーと面接する予定が――」
――――――――――――――――――――
桃華(近くまで来たのでPちゃまの御顔だけでもと思いましたら……、Pちゃまにとってわたくしはそんなにも頼りないのですね)
桃華(……わたくしは、Pちゃまの……っ、ことを……っ、受け止められるような立派な淑女でありたい……って)
桃華(こんなにも……、こんなにも思っておりますのにっ。美嘉さんの方がいいなんて……、……あんまり、じゃありませんこと)
【第三ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、城ヶ崎美嘉の人気度スキルが解放されます。
==櫻井桃華==
1 通常スキル『淑女の矜持』(解放中)
①自分の依存イベントで増加・減少する親愛度を半減(切り捨て)する。
②同ラウンドのアイプロイベントは、親愛度のコンマの計算結果が2倍になり、また、マイナス判定を受けない。
2 人気度スキル『鳥カゴの鳥はもういない』(未解放)
ラウンド開始時の人気度が、①「75以上」のとき親愛度に「7」をプラスする。
②「75未満」のとき、人気度に「7」をプラスする。
3 親愛度スキル『思い出は宝箱の中に』(未解放)
人気度に(ラウンド数×2(上限10))を、親愛度に(ラウンド数×4(上限25))をプラスする。
==橘ありす==
1 通常スキル 『(そいつの)名前を呼ばないで』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、減少する自分の親愛度から「5」をマイナスする(下限0)。
2 人気度スキル『苺の妖精』(未解放)
アイプロイベントの親愛度のコンマは計算結果を「15」として扱う。
このスキルは、スキル発動回数が奇数のときにしか使えない。
3 親愛度スキル『待てますか』(未解放)
スキル発動後の次のラウンドにおいて、①自分の親愛度を「91」にし、②嫉妬イベントをスキップする。
③エンディングにならないとき、敗北扱いとなる。
==城ヶ崎美嘉==
1 通常スキル 『オジャマ虫はナシで』(解放中)
依存イベントによる被害を受ける回数が偶数のとき、その依存イベントで減少する親愛度を「0」として扱う。
2 人気度スキル『カリスマギャルの心意気』(解放中)
①アイプロイベントの人気度の計算結果は下限が「5」になる。
②親愛度に(人気度が継続して首位の回数×4(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『ドキドキのユーワク』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度について、依存イベントで増加・減少した親愛度を
プラスしてから2.5倍(切り捨て、上限30)にする。
【第三ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
桃華 人気度下1 親愛度下2
ありす 人気度下3 親愛度下4
美嘉 人気度下5 親愛度下6
※ 美嘉の人気度は計算結果の下限が「5」になります。
※ 美嘉は親愛度に「8」(人気度が継続して首位2回目)をプラスします。
ありがとうございましたー。ちゃまが一人だけ大惨事過ぎる……
次回は来週火曜日の21時頃を予定しています。
それではまたよろしくお願いいたします。
【第三ラウンド(インターバル:ありす)】
~~事務所~~
「桃華ちゃん調子悪そうだね……。モバPさんも気にかけているみたいだけど、本人の気持ちの問題かな……」
「……そうですね」
美嘉さんの呟きにそれらしい相槌を返しながら、私はタブレットの画面に集中します。
ブラウザのお気に入りには、私が厳選した労働者に関するサイトが並んでいます。
労働基準法について解説した真面目なサイトや、ブラック企業を論ずる少々過激なサイトまで、幅広く集めたつもりです。
モバPさんが過労であると聞かされてから、私は前々から抱いていた考えを強く意識するようになりました。
私が調べ上げたところによると、仕事に対する責任感が強過ぎる人は、限界以上に仕事にのめり込んでしまう傾向にあるようです。
そのような人に対しては、周囲が配慮して仕事を減らしてあげなければなりません。……例えば、担当アイドルを減らすとか。
桃華さんや美嘉さんのことを思って、これまではしたくてもできずにいた提案が、とうとう現実のものになろうとしています。
……そう、桃華さんと美嘉さんに対する遠慮があったんです。
桃華さんとは同年代ですが、その家柄が国内でも有数の名家であるということもあり、私達の関係を単純に言い表すことはできません。
事務所まで高級車が迎えに来たり、執事の人が桃華さんに恭しく礼をしたり、住む世界が違うものを感じさせます。
持っているハンカチ一枚だって高級品です。……桃華さんに聞いて調べるまで、私はあんなに高いハンカチがあると知りませんでした。
そんな桃華さんですが、ファミレスのブザーの使い方を知らなかったり、バスの料金の清算ができなかったりします。
お嬢様らしく世間知らずで、私が手助けをしてあげたことも多いです。
意地になって周りが見えなくなる子供っぽいところがあって、微笑ましく感じたこともあります。
友達とまでは呼べない間柄です。強いて言うならば、良き同僚……なのでしょうか。
対して美嘉さんは分かりやすいです。事務所の頼りになる先輩で、困ったときには的確なアドバイスをくれます。
アイドルとしての経験も豊富です。美嘉さんの路線と私の希望するアイドルは噛み合いませんが、確かな実力があります。
時々過保護なのが煩わしく感じることはありますが、お姉さんがいたらこんな感じなのかなと思っています。
美嘉さんには私と同年代の妹さんがいて、そちらの方もアイドルをやっているそうなので、どうしても姉目線になるのかもしれません。
二人は事務所の良き同僚であり、頼りになる先輩です。私は二人に対して間違いなく好意を抱いています。
……ただ、私には二人よりも大事な人がいるというだけなんです。
「美嘉さんは……、モバPさんに選ばれる自信がありますか?」
私は自分の覚悟を確かなものにするかのように、美嘉さんに問いかけました。
「あるよ。……っていうか、そういう気持ちでやらないと勝てるものも勝てなくなるしね★」
美嘉さんは躊躇いなく答えました。この期に及んで妥協案を模索しているような素振りもなく、力強い返事でした。
「私もです……。美嘉さんにはお世話になっていますが、それとこれとは別です。……私達はアイドルですから」
「……そうだね」
美嘉さんは小さく返すと口を噤みました。美嘉さんにライバル視されていると思うと、気持ちが引き締まります。
私はアイドルであって、仲間内で仲良しごっこをするつもりはありません。プロデューサーも自力で勝ち取らないといけないんです。
【第三ラウンド(アイプロイベント:桃華)】
~~スタジオ~~
ディレクター「桃華ちゃんどうしちゃったの……? 俯きがちだしトークも弾まない。……あれじゃあ、まるで別人だよ」
モバP「……申し訳ありません。体調が優れないようなので今日のところは連れて帰ります」
ディレクター「お嬢様の私生活に迫る番組なんだから、優雅なイメージが壊れるようだとお互いマズイよね? 最悪代役立てるよ?」
モバP「そうですね……。明日まで様子を見て無理と判断した場合は私からご連絡いたします。……お手数をお掛けします」
ディレクター「明日の午前中には連絡くださいよ? 編集でいない人を誤魔化すのも限界があるからね?」
モバP「……分かりました」
―――――
モバP「桃華。……今日は帰ろう、な?」
桃華「……Pちゃま。……そうですか。仕方ありませんわね。これではアイドル失格ですもの。……わたくしは、Pちゃまに恥を――」
モバP「それ以上自分を責めるな。……疲れが溜まっているのかもしれない。休暇を入れて一旦頭のスイッチを切り替えよう」
桃華「……っ。……Pちゃまの仰るとおりにいたしますわ」
モバP(この状態では仕事はキャンセルだな。……結果が出ない自分に失望する負の連鎖に陥っている)
モバP(……桃華は聡明だし、俺の気持ちがありすや美嘉に傾いているのを勘付いているのかもな)
モバP(決断を先延ばしにしても俺も桃華も不幸になるだけだ。……いっそ思い切った方が救われることもあるかもな)
櫻井桃華
人気度「10」減少 人気度「43」
親愛度 「6」減少 親愛度「27」
【第三ラウンド(アイプロイベント:ありす)】
~~イベント会場~~
ありす「発売前のテストプレイをさせていただきました橘ありすです。今日は会場にお集まりの皆様にこのゲームの魅力をご紹介します」
ありす「……実はあまりの面白さに止められなくなってしまって、今も寝不足で少しぼんやりしています。……あんまり笑わないで下さい」
ありす「ええと、このゲームのジャンルは、探偵役の主人公を操作して、事件の謎を解いていく推理アドベンチャーゲームになります」
ありす「舞台は城壁に囲まれた古城です! 定番のクローズドサークルですが、拘りを感じさせるデザインで雰囲気満点ですよ!」
ありす「……おほん。少し力が入ってしまいましたが、グラフィックは綺麗ですし滑らかに動きます。次世代機の強みですね」
ありす「そして、このゲームの最大のセールスポイントは、見付けた証拠と推理の組み合わせによって展開が複雑に分岐する――」
――――――――――――――――――――
モバP(趣味の話題になるとトークに淀みがないな。あれほど熱心に語れれば、ゲームファンの期待も裏切らないはず)
モバP(……ありすは成長したな。以前のありすなら、ゲームで遊ぶ自分を表に出すなんてことはできなかったはず)
モバP(紹介するはずのゲームの粗探しをして、重箱の隅を突くような批評するのがオチだっただろう。……それが今ではどうだ)
モバP(会場のファンと一緒になって仕事を楽しむ。そのことを学んだありすが、これからどう成長するのか楽しみで仕方ない)
モバP(父性ってこんな気持ちなのかもな……。ありすに言ったら鼻で笑うだろうから、絶対に教えないけどさ)
橘ありす
人気度「12」増加 人気度「77」
親愛度「17」増加 親愛度「79」
【第三ラウンド(アイプロイベント:美嘉)】
~~ライブ会場~~
美嘉「……新衣装のウケ良くなかったねー」
モバP「そうだな。衣装替えの前後で明らかに温度差があったからなあ。ファンの戸惑いが直に伝わってきたよ」
美嘉「無理言ってシックに纏めた結果がこれだから、プロデューサーには謝らないとね……。……本当にゴメンね」
モバP「……いきなりの提案だったから俺も驚いたけどな。けど、新しいことに挑戦しようとする姿勢は大事だと思うぞ」
モバP「美嘉の希望に沿ったプロデュースしたいと思っているから、これからも思ったことは遠慮なく言ってくれよな」
美嘉「うん。アタシもそうさせてもらうつもり。……早速だけどさ、帰ったら新ポーズ披露するから感想を貰いたいな」
モバP「御淑やかモードは終わったのか?」
美嘉「プロデューサーはどっちのアタシが好き? 好きな方に合わせて上げるよ~♪」
モバP「……俺は普段の美嘉の方が好きかな」
美嘉「プロデューサーはギャルの方が好き……っと。へー★」
モバP「……他意はないぞ」
美嘉「我慢できずに口に出すからプロデューサーってかわいいよね★」
美嘉(お嬢様チックな衣装の特集を集めていたから狙ってみたんだけど、失敗だったかなー)
城ヶ崎美嘉
人気度 「5」増加 人気度「75」
親愛度 「6」増加 親愛度「75」
人気度スキル「カリスマギャルの心意気」発動
美嘉「やっぱりアタシはギャルでなきゃ!」
親愛度 「8」増加 親愛度「83」
【第三ラウンド(結果)】
<櫻井桃華>
人気度「43」 人気度3位
親愛度「27」 親愛度3位
<橘ありす>
人気度「77」 人気度1位
親愛度「79」 親愛度2位
<城ヶ崎美嘉>
人気度「75」 人気度2位
親愛度「83」 親愛度1位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第四ラウンドに移行します。
【第四ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、櫻井桃華が対象になります(3回目)。
~~ライブハウス~~
モバP「時間だぞ桃華。……心配するな。この箱でのライブならきっと大丈夫だ」
桃華「……思い出しますわね。緊張で動けずにいたわたくしに、あのときもPちゃまは「大丈夫」とお声をかけてくださいました」
モバP「懐かしいな……。結果として、桃華のライブは大成功。ファンの歓声に包まれて凄い熱気だった」
モバP「桃華がアイドルとして勢い付いた切っ掛けと言えるかもしれない。……ここなら桃華に不安なんてないはずだ」
桃華「……Pちゃまはあのときのことをどこまで覚えていらっしゃいます?」
モバP「もちろん全部覚えているさ。だってここは桃華の記念すべき――」
桃華「その記念すべきライブのチケットは何色だったかしら?」
モバP「……えっ? ……いや、さすがにそこまで細かいことは思い出せないな」
桃華「……わたくしは覚えていますわ。Pちゃまから記念に頂いたチケットを大事に大事に取ってありますもの」
モバP「それは嬉しいんだが……。忘れてしまっている俺が不甲斐ないな」
桃華「では、わたくしが最初の宣材写真を撮った日の天気は覚えていらっしゃいます? Pちゃまの名刺をいただいた日付でも宜しいですわ」
モバP「……申し訳ない。記憶にないな」
桃華「……Pちゃまにとっては取るに足らない出来事かもしれません」
桃華「……それでもわたくしにとっては、その全てがPちゃまとの数少ない思い出なのです。……お仕事の思い出しかないのですわ」
モバP「桃華の言いたいことが見えないんだが……」
桃華「……美嘉さんのブレスレット」
モバP「……っ!」
桃華「気付かないとお思いですの? Pちゃまのセンスなのですぐ分かりましたわ。それでわたくし美嘉さんに尋ねたことがあるんです」
桃華「美嘉さんは渋りましたが、最後には教えてくれました。……初ライブ成功のお祝いのプレゼントだそうですわね」
桃華「……わたくしは何も貰えませんでした」
モバP「言い訳になるが、お嬢様の桃華に物をプレゼントするのは気が引けてな……」
桃華「高価なものなんて要りませんわ! わたくしはPちゃまとの想い出になる品があればそれで良かった!」
モバP「……プレゼントを渡したのは美嘉に対する1回だけだ。ありすにもプレゼントは渡していない」
桃華「ありすさんは代わりにイチゴ狩りに連れて行ったじゃありませんか! わたくしは……わたくしは……何もなかった」
モバP「桃華は……、習い事で忙しいし、櫻井家の御令嬢を仕事以外で連れ回すわけにはいかないって、二人で話をしただろう……」
桃華「……その通りですわ。……わたくしだって自分の立場くらい弁えていますもの。けど、これだけは言わせて下さい」
桃華「……Pちゃま。桃華にも想い出を下さい。美嘉さんにもありすさんにも負けないような想い出を下さい」
桃華「わたくしを選んで欲しいなんて欲張りは申し上げませんから……。それだけは、それだけは叶えてくださいませんこと……?」
桃華「過去を振り返ってみて、想い出の宝箱が空っぽだったら、あまりに悲しいですもの……」
モバP「……桃華。……分かった、約束する。ただ、今は本番に集中してもらえないだろうか……?」
桃華「わたくしはPちゃまの約束があれば十分ですわ。……そろそろファンの皆様がお待ちですわね」
桃華「桃華の全力を魅せますわ。ここでの想い出を汚すわけにはいきませんもの」
モバP「……ありがとう」
モバP(……俺は知らないうちに桃華に線引きをしてしまっていたんだろうか。担当替えが引き金となったことではあるが)
モバP(あの華麗を絵に描いたような桃華がこれほどの感情を胸に秘めていたなんて……)
モバP(……ひとまず、桃華との時間を確保できるよう手を尽くしてみよう。悩むのはそれからでいいだろう)
【第四ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、橘ありすの人気度スキルが解放されます。
※ 親愛度が3回以上最下位となったため、このラウンドに限り、櫻井桃華の親愛度スキルが解放されます。
==櫻井桃華==
1 通常スキル『淑女の矜持』(解放中)
①自分の依存イベントで増加・減少する親愛度を半減(切り捨て)する。
②同ラウンドのアイプロイベントは、親愛度のコンマの計算結果が2倍になり、また、マイナス判定を受けない。
2 人気度スキル『鳥カゴの鳥はもういない』(未解放)
ラウンド開始時の人気度が、①「75以上」のとき親愛度に「7」をプラスする。
②「75未満」のとき、人気度に「7」をプラスする。
3 親愛度スキル『思い出は宝箱の中に』(解放中)
人気度に(ラウンド数×2(上限10))を、親愛度に(ラウンド数×4(上限25))をプラスする。
==橘ありす==
1 通常スキル 『(そいつの)名前を呼ばないで』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、減少する自分の親愛度から「5」をマイナスする(下限0)。
2 人気度スキル『苺の妖精』(解放中)(一回目)
アイプロイベントの親愛度のコンマは計算結果を「15」として扱う。
このスキルは、スキル発動回数が奇数のときにしか使えない。
3 親愛度スキル『待てますか』(未解放)
スキル発動後の次のラウンドにおいて、①自分の親愛度を「91」にし、②嫉妬イベントをスキップする。
③エンディングにならないとき、敗北扱いとなる。
==城ヶ崎美嘉==
1 通常スキル 『オジャマ虫はナシで』(解放中)
依存イベントによる被害を受ける回数が偶数のとき、その依存イベントで減少する親愛度を「0」として扱う。
2 人気度スキル『カリスマギャルの心意気』(未解放)
①アイプロイベントの人気度の計算結果は下限が「5」になる。
②親愛度に(人気度が継続して首位の回数×4(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『ドキドキのユーワク』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度について、依存イベントで増加・減少した親愛度を
プラスしてから2.5倍(切り捨て、上限30)にする。
【第四ラウンド(依存イベント:桃華)】
コンマ判定です。
※ 依存イベントで増減する親愛度は、計算結果の2分の1(切り捨て)となります。
※ 桃華の通常スキル効果により、計算結果は更に2分の1(切り捨て)されます。
※ ありすは減少する親愛度から「5」をマイナスします(下限0)。
下1
【第四ラウンド(アイプロイベント)】
ありがとうございました。引き続きコンマ判定です。
桃華 人気度下1 親愛度下2
ありす 人気度下3
美嘉 人気度下4 親愛度下5
※ 桃華は親愛度の計算結果が2倍になり、マイナス判定を受けません。
例)人気度の計算結果が「10」、親愛度の計算結果が「8」のとき、人気度は「10」減少、親愛度は「16」増加します。
※ 桃華は人気度に「8」、親愛度に「16」をプラスします。
※ ありすの親愛度の計算結果は「15」固定です。
ありがとうございましたー
開始時間遅延して申し訳ありませんでした…余裕をもって投下したい
次回は土曜日の21時頃を予定しています
それではまた次回もよろしくお願いいたします
ちゃま 41 72
ありす 88 94
美嘉ねえ 88 89
であってる?これならふつうにありすも美嘉ねえも有り得るだろ
>>560
その計算で合っていると思います
ちゃまは親愛度スキル発動、三人の通常スキルの関係から依存イベントの被害は無視できる範囲
これは初めて三人一緒のエンディングが期待できるのではないかと…
マイナス無効なかったら、ちゃまが悲惨過ぎて目も当てられないところでしたが
今日の帰りが遅くなりそうなので
明日の昼に投下します
恐れ入りますがよろしくお願いします
【第四ラウンド(インターバル:美嘉)】
~~自宅~~
「そこに颯爽とPクンが現れたの! 「ウチのアイドルがここにいませんかっ!」って! とってもカッコ良かったんだから!」
「……もういい加減聞き飽きたよ。その莉嘉が迷子になって、プロデューサーが迎えに来る話」
アタシに憧れてアイドルになったと公言する妹の莉嘉は、アタシとは別の事務所でレッスンに励む毎日を送っている。
デビュー前の莉嘉がするアイドルの話題はまだレパートリーに乏しい。特にこの担当プロデューサー自慢にアタシはウンザリしていた。
身近な存在であるプロデューサーに魅かれるのは分かるけど、アタシの部屋に乗り込んでまで話をしないで欲しいんだよね。
「えー、だってお姉ちゃんいつもちゃんと聞いてくれないじゃん! それに、Pクンの素敵なところをお姉ちゃんにも知ってほしいし……」
「……アタシにはアタシのプロデューサーがいるし。莉嘉のプロデューサーのことまで知りたくないよ。莉嘉が知っていれば十分じゃん」
「……だって」
図星を付かれて少し冷たい言い回しになってしまったせいか、莉嘉はその場で項垂れてしまった。
「……あー、言い過ぎたよ。明日朝早いから、少しだけなら聞いてあげても良いよ」
「ホントに? お姉ちゃん大好き!」
一転して元気になる莉嘉。感情表現が分かりやすく、喜怒哀楽がコロコロ変わる妹は見ていて可愛いし、アタシもつい甘くしてしまう。
皆には莉嘉がお姉ちゃん子なだけだと言い訳しているけど、アタシ自身年下の相手をするのが嫌いではなかった。
「この前なんかね、レッスンの終わりにPクンがケーキを持ってきてくれて――」
再会した莉嘉のプロデューサー自慢を聞き流しながら、アタシは桃華ちゃんやありすちゃんのことを考える。
二人とも大人びたところはあるけど、アタシにしてみればまだまだ子供だ。莉嘉みたいにもっとプロデューサーに甘えていい年頃だ。
最近の桃華ちゃんは目に見えて弱ってきている。こんなときでなければ、アタシがもっとサポートしてあげるべきなんだろう。
実際、普段のアタシだったら間違いなく世話を焼いていたはず。外に連れ出して寂しさを紛らわせてあげることもできたよね。
寂しさ……多分それが桃華ちゃんの不調の原因だ。プロデューサーに貰ったブレスレットの話をしたときのことをアタシは今でも思い出す。
あのときの失意に沈んだ桃華ちゃんの顔は忘れられない。教えるべきじゃなかった。冷静に考えればそう判断することができる。
……けど、アタシは誰かに喋りたかった。桃華ちゃんでもありすちゃんでもいい。仄暗い優越感を満たしたかった。
アタシは二人のことが好きだけど、それでもやっぱり二人は恋敵なんだ。
「――お姉ちゃんってさ……、プロデューサーのこと好きじゃないの?」
莉嘉の質問でアタシの思考は中断された。それは余りにも衝撃的な問いかけだった。
「えっ……、そんなわけないじゃん。どうしてそう思ったの……?」
「……お姉ちゃんってあんまりプロデューサーのお話してくれないから。……仲が悪かったら嫌だなって思って」
「それは……、そうだったかもね。……アタシはプロだから仕事先のことを家庭に持ち込まないようにしてるから★」
「ホントにー……? 何かお姉ちゃん誤魔化そうとしてない?」
「してないしてない! ……けど、そっか。莉嘉なりに心配してくれたんだ?」
「……うん」
「……ありがと」
頭を撫でると、莉嘉は「子供扱いしないでよー」と逃げるように部屋を去って行った。
アタシは安堵していた。莉嘉がウチの事務所に入らなくて本当に良かった。莉嘉が敵にならなくて良かった。
……プロデューサーの情報を無意識に隠していた。恋敵を増やさないようにしていたなんて。
「……酷いお姉ちゃんだよね」
莉嘉は自分の大好きな「Pくん」について無邪気に姉に話しているのに。
でも、仕方ないよね? それだけアタシが本気ってことなんだから。
……大丈夫、相手が妹でなければ、アタシは手加減なんてしないはずだから。
【第四ラウンド(依存イベント:桃華)】
~~事務所~~
桃華「――ということで、少しばかりお暇をいただきますわ」
美嘉「桃華ちゃんが休業して自主トレに励むってのは分かったけど……、プロデューサーはそれでいいの?」
モバP「……桃華、言ってもいいのか?」
桃華「……構いませんわ。事情を打ち明けるのは最低限の礼儀ですもの」
モバP「分かった。……最近、桃華は失敗続きで仕事が減っていてな。無理に続けさせるよりも、一息入れる必要があるという判断だ」
ありす「……あまり言いたくはありませんが、一度引き受けた仕事まで放棄するのは、プロとしてどうかと思います」
モバP「そもそもの仕事を全うできなければそれこそプロじゃないさ。意地を張って邪魔になっても仕方がない」
モバP「桃華なりの覚悟があってのことだ。ありすも分かってくれるだろう?」
ありす「……最終的には本人の意思を尊重するべきです。でも、モバPさん。桃華さんに構う余り私を疎かにしないようにして下さいよ」
モバP「手厳しいなあ、ありすは。……美嘉もこれでいいか?」
美嘉「二人が決めたことならアタシから言うことはないかなー。モチロン、アタシのことも忘れないでよね★」
モバP「……だそうだ。……焦らずやっていこう。桃華」
桃華「……ご迷惑をお掛けいたしますが、必ず再帰いたしますので、ご容赦下さいませ」ペコリ
美嘉「待って待って! 桃華ちゃんそんな頭下げなくていいよーっ!」
ありす「そ、そうですっ! 謝罪を安売りするのはいけませんよ!」
ありす(あのプライドの高い桃華さんがここまでするなんて……。まさかそこまで追い詰められているんでしょうか)
櫻井桃華
通常スキル「淑女の矜持」発動
桃華「無様を晒してでも挽回しなければなりませんわ……」
親愛度「3」増加 親愛度「30」
橘ありす
通常スキル「(そいつの)名前を呼ばないで」発動
ありす「自己主張は大切です。モバPさんには引き続き存在感をアピールしないと」
親愛度「0」減少 親愛度「79」
城ヶ崎美嘉
親愛度「3」減少 親愛度「80」
【第四ラウンド(アイプロイベント:桃華)】
~~商店街~~
桃華「お日様が眩しいですわね。……まさかPちゃまとウィンドウショッピングができる日が来るなんて思いもしませんでしたわ」
モバP「桃華のたっての希望だからな。……執事さんを騙したのは悪いと思うがな」
桃華「Pちゃまは悪巧みがお上手ですわ! お仕事に出かけた振りをしてわたくしを連れ回すだなんて……。悪知恵が働きますこと……」
モバP「そう言わないでくれ。これでも内心はビクビクしているんだ。櫻井家の御令嬢、しかもアイドルを身内を騙して連れ歩いている」
モバP「……誘拐とか失踪とかスキャンダルとか、騒ぎになったらと思うと恐ろしいったらないよ」
桃華「……そのようにお考えなさった上でなお、Pちゃまがわたくしのためにお時間を割いていただいたこと。心から感謝いたしますわ」
桃華「けど、心配はご無用です。……悔しいですが、今のわたくしにスキャンダルを追い求められるような話題性はありませんもの」
桃華「櫻井の家にしても、わたくしのアイドル活動の邪魔はしないが、手助けもしない。それがお約束でしょう? 様子を見に来ることはないはず」
モバP「それはそうだけどさ。ただ、二人きりで買い物がアイドル活動と言ったらファンに殴られるだろうな」
桃華「意地悪を仰らないでください……全てはわたくしの心が弱いのがいけないのですわ。そうですわね……然るべき場で謝罪会見を」
モバP「いやいや、ストップストップ! これまで頑張ってきた桃華にご褒美を買うだけの話だろう? 深刻に受け止めなくても――」
桃華「ウフフ♪ そんなに必死になられなくても、わたくしは平気ですわ!」
モバP「……心配して損したよ」
桃華「これで悪いPちゃまも反省したかしら?」
モバP「はいはい、反省しましたよ。お詫びにお嬢様が欲しいものを買ってあげますよ。……俺が買える範囲でな」
桃華「Pちゃまったら……。殿方の懐事情を把握するのも淑女の嗜みです」
桃華「……それにわたくし申し上げたのではなくて? 重要なのは値段ではありませんわ。こうして二人で過ごす想い出なのです」
モバP「そうか。……それじゃあ、桃華の幸せな記憶になるように俺も頑張るよ」
櫻井桃華
通常スキル「淑女の矜持」発動
人気度「10」減少 人気度「33」
親愛度「26」増加 親愛度「56」
親愛度スキル「思い出は宝箱の中に」発動
「この想い出を胸に、わたくしは前に進みますわ」
人気度 「8」増加 人気度「41」
親愛度「16」増加 親愛度「72」
【第四ラウンド(アイプロイベント:ありす)】
~~会場~~
ありす「終わってしまいましたね……私のライブ」
モバP「名残惜しかったか? 大歓声だったからなあ」
ありす「以前から音楽は好きでしたが、自分の歌がこれほど喜ばれるとは思いもしませんでした。……結果は上出来のようです」
ありす「ライブはファンとの一体感を高めます。レッスンで培った音感は自分を裏切りません。私の目論見通りでしたね」
モバP「……ありすはさ。歌うのが好きか?」
ありす「不愉快なので、その微笑ましいものを見るような笑い方を止めて下さい。……正直に言えば、歌うのは好きです」
ありす「私だけではこんなに素晴らしい歌を作ることはできませんでした。ありふれたメロディのようでいて、妙に波長が合います」
ありす「歌詞にしても、私が訴えたいことを分かりやすく伝えてくれている。そんなふうに感じます」
モバP「ありすのために用意した歌だからな。当然だよ」
ありす「……モバPさん、ありがとうございます。大好きです…………この歌」
モバP「俺も好きだよ……ありすの歌。……感無量だった」
橘ありす
人気度スキル「苺の妖精」発動
ありす「……こんなに私のことを理解できる人はモバPさんしかいません」
人気度「11」増加 人気度「88」
親愛度「15」増加 親愛度「94」
【第四ラウンド(アイプロイベント:美嘉)】
~~放送局~~
美嘉「――それじゃあ、次はお悩み相談コーナーに行ってみようー★ ご紹介するお便りは、ペンネーム『ブラックスター』さんから!」
美嘉「『最近、私が気になっている男の子が他の女の子に夢中になっています。このままだと恋敵に負けちゃいそう……」
美嘉「彼とは仲良しだけど、告白しても受け入れてもらえる自信がないです。恋愛上手な美嘉さんのアドバイスを貰えませんか?』」
美嘉「いや、アイドルに恋愛上手とかご法度だしっ! ……まあ、もしもの話なら、アタシは純情派で尽くすタイプになると思うかな」
美嘉「さて、アタシのことは置いておいて、難しい問題ではあるよねー。関係を壊したくないって気持ちも分かるし」
美嘉「自分の中でこのくらいまで仲良くなったら告白するって線引きをしてもいいかもね。デートで恋愛映画を見るとか」
美嘉「あるいは、自分が我慢できなくなったら告白しちゃうのもありじゃない? 恋敵と彼が二人でいるのに耐えられなくなったとか」
美嘉「どちらにしても、自分の気持ちに正直でいることが大切かな? 好きなら勝負して勝たないとね! 応援してるよ★」
――――――――――――――――――――
~~事務所~~
美嘉「プロデューサー。アタシのラジオ聞いてくれてる?」
モバP「そろそろ番組が終わるところだ。……やっぱり美嘉って恋愛百戦錬磨に見えるのかね?」
美嘉「そうなんじゃない? 仲良しの友達とか相談されること多いよー。アタシがアイドルって皆知ってるのにさー」
モバP「頼りにされているんだからいいじゃないか」
美嘉「テキトー言っている訳じゃないけどね。……そのリスナーの気持ちは痛いほど分かるから。アタシも似たような立場だし」
美嘉「……だから期待しててよ! きっとプロデューサーに美嘉しかいないって思わせて見せるからさ★」
モバP「……楽しみにしてるよ」
城ヶ崎美嘉
人気度「13」増加 人気度「88」
親愛度 「9」増加 親愛度「92」
【第四ラウンド(結果)】
<櫻井桃華>
人気度「41」 人気度3位
親愛度「72」 親愛度3位
<橘ありす>
人気度「88」 人気度1位
親愛度「94」 親愛度1位
<城ヶ崎美嘉>
人気度「88」 人気度1位
親愛度「89」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第五ラウンドに移行します。
【第五ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、櫻井桃華が対象になります(4回目)。
~~事務所~~
桃華「Pちゃま……、わたくし今度はPちゃまと日帰りで旅行がしたいのですが」
モバP「さすがにそれは無理じゃないか? 嘘もほどほどにしないとバレそうだしな……」
桃華「……美嘉さんに渡したブレスレットと同じように、Pちゃまはわたくしにこのリボンをプレゼントしてくださいました」
桃華「次はありすさんと同じようにPちゃまと遠出したいと思うのが人情ではありませんか」
桃華「これまでの反動か、わたくし少々欲張りになってしまいましたの……。ねえ、Pちゃま。桃華の可愛い頼みを聞いては下さらない?」
モバP「しかしだな……、いや、分かったよ……。だからそんな縋るような上目遣いは止めてくれ」
桃華「やりましたわ! Pちゃまのお許しがいただけて何よりです! わたくしとっても楽しみですわ!」
モバP「スケジュール調整が出来て日帰りできる範囲、かつ目立ち過ぎない遊び場を探さないとな……」
モバP(比較的聞き分けがよかった桃華が、心なしかどんどん我が儘になっているような……)
モバP(ありすや美嘉と同じことをしてもらえないと拗ねるし……。窘めると自制するんだが、テンションの下がり方が酷いことになる)
モバP(俺は桃華を堕落させてしまっていないか? ……いや、そんなことはない。桃華はちょっと精神的に参っているだけさ)
【第五ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が同点首位のため、このラウンドに限り、橘ありす及び城ヶ崎美嘉の人気度スキルが解放されます。
但し、ありすの人気度スキルはスキル効果により発動しません。
※ 親愛度が3回以上最下位となったため、このラウンドに限り、櫻井桃華の親愛度スキルが解放されます。
==櫻井桃華==
1 通常スキル『淑女の矜持』(解放中)
①自分の依存イベントで増加・減少する親愛度を半減(切り捨て)する。
②同ラウンドのアイプロイベントは、親愛度のコンマの計算結果が2倍になり、また、マイナス判定を受けない。
2 人気度スキル『鳥カゴの鳥はもういない』(未解放)
ラウンド開始時の人気度が、①「75以上」のとき親愛度に「7」をプラスする。
②「75未満」のとき、人気度に「7」をプラスする。
3 親愛度スキル『思い出は宝箱の中に』(解放中)
人気度に(ラウンド数×2(上限10))を、親愛度に(ラウンド数×4(上限25))をプラスする。
==橘ありす==
1 通常スキル 『(そいつの)名前を呼ばないで』(解放中)
依存イベントの被害を受けたとき、減少する自分の親愛度から「5」をマイナスする(下限0)。
2 人気度スキル『苺の妖精』(解放中)(二回目)
アイプロイベントの親愛度のコンマは計算結果を「15」として扱う。
このスキルは、スキル発動回数が奇数のときにしか使えない。
3 親愛度スキル『待てますか』(未解放)
スキル発動後の次のラウンドにおいて、①自分の親愛度を「91」にし、②嫉妬イベントをスキップする。
③エンディングにならないとき、敗北扱いとなる。
==城ヶ崎美嘉==
1 通常スキル 『オジャマ虫はナシで』(解放中)
依存イベントによる被害を受ける回数が偶数のとき、その依存イベントで減少する親愛度を「0」として扱う。
2 人気度スキル『カリスマギャルの心意気』(解放中)
①アイプロイベントの人気度の計算結果は下限が「5」になる。
②親愛度に(人気度が継続して首位の回数×4(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『ドキドキのユーワク』(未解放)
アイプロイベントで増加・減少する親愛度について、依存イベントで増加・減少した親愛度を
プラスしてから2.5倍(切り捨て、上限30)にする。
【第五ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。人がいない場合は、同じ方でも取っていただけると助かります。
桃華 人気度下1 親愛度下2
ありす 人気度下3 親愛度下4
美嘉 人気度下5 親愛度下6
※ 桃華は親愛度の計算結果が2倍になり、マイナス判定を受けません。
例)人気度の計算結果が「10」、親愛度の計算結果が「8」のとき、人気度は「10」減少、親愛度は「16」増加します。
※ 桃華は人気度に「10」、親愛度に「20」をプラスします。
※ 美嘉の人気度は計算結果の下限が「5」になります。
※ 美嘉は親愛度に「4」(人気度が継続して首位1回目)をプラスします。
ありがとうございました。…どうしてこうなった
今週は時間が取れなそうなので、土曜日の夜にエンディングまで投下する予定です
それではまた次回よろしくお願いいたします
見返したら依存イベントのコンマ取るの忘れてた…。誤字とかは見逃して下さい…
結果変わらないと思うので、今回はイベント挟むだけで親愛度変動は省略します
ミスは多いし投下は遅いしで申し訳ありません
度々申し訳ありません…桃華が依存イベントでマイナス判定を出した場合のみ
美嘉救済の可能性があるのに気付きました(通常スキルは親愛度減少時のみ無効)
確率は低いですがこれを取らない訳にはいかないので取ります
【依存イベント:桃華】
コンマ判定です。十の位と一の位の合計が「10」のときだけエンディングが変わります
下1
ありがとうございました。お蔭様で助かりました
…どうしてPaばかり一人負けをしてしまうのか
【第五ラウンド(インターバル)】
~~会議室~~
モバP「ちひろさん、桃華の執事さんからの問い合わせというのは……?」
ちひろ「……最近まで桃華ちゃん家でも塞ぎ込んでいたようで、御屋敷の人たち皆で心配していたそうなんです」
ちひろ「これも桃華ちゃんの独り立ちのためと声を掛けるのを我慢していたところに、急に元気になったから不思議に思ったそうで……」
ちひろ「執事さんからは桃華ちゃんのお仕事の状況を尋ねられました。上手く誤魔化しておきましたが、二回目はないと思って下さいね?」
モバP「……助かりました。活動休止の経過までは報告してあるのですが、それ以上はバレたらただじゃ済まないと思うので……」
ちひろ「事前に私に相談してくれていなかったら、どうなっていたことか……。桃華ちゃんのためとはいえ、さすがに限度があります」
ちひろ「想い出作りはもう十分では? そろそろ休憩を終えて前に進まないと、自分で立つことができなくなってしまいますよ?」
モバP「いや……、元はと言えば俺の桃華に対する接し方が原因なので、どうしても桃華の我儘を叱ることができなくなってしまって……」
ちひろ「プロデューサーさん……」
モバP「何でしょう?」
ちひろ「……あなたは担当のアイドルを甘やかすためにプロデューサーになったんですか?」
モバP「……違います」
ちひろ「担当が迷っているなら手を引いてあげて、ときには諭してあげるのがプロデューサーの役目じゃないでしょうか」
モバP「その通り、です」
ちひろ「桃華ちゃんもありすちゃんも美嘉ちゃんもプロデューサーさんのことが大好きです。それは分かっているでしょう?」
モバP「慕われている自覚はあります。……行き過ぎと思うこともあります」
ちひろ「プロデューサーさんが誰を選んでも私は文句を言うつもりはありませんが、流されるなら受け入れる、流されないなら道を正す」
ちひろ「プロデューサーさんにはその覚悟が必要だと思いますよ」
モバP「ぐうの音も出ませんね……。ありがとうございました。お蔭様で目が覚めました」
ちひろ「それなら私も御節介を焼いた甲斐がありましたね。しつこいかもしれませんがもう一度、どうか悔いのない選択をして下さい」
モバP「……ええ、約束ですからね」
【第五ラウンド(依存イベント:桃華)】
~~事務所~~
桃華「Pちゃま、今日は桃華にどんな想い出を作って下さるのかしら。わたくし毎日待ち遠しく思っていますのよ?」
モバP「……今日は桃華に見せたいものがあってな。これを読んでもらえるか」
桃華「まあ、Pちゃまったらわたくしを喜ばせようとこんなお手紙を……。……ねえ、Pちゃま、このお手紙の差出人って」
モバP「……御察しの通り、桃華のファンからだ。桃華が活動を休止してから、毎日励ましの便りを送ってくれている」
モバP「一人や二人じゃないぞ。桃華のプレッシャーになると思って見せなかったが、ファンレターが山のように届いている」
モバP「なあ、桃華。……確かに俺は桃華にとって身近な存在だし、頼りにしてもらえるように努めてきたつもりだ」
モバP「桃華に慕われるのは嬉しい。このぬるま湯のような日々を続けたくもなる。でもな、桃華を支えてくれているのは俺だけじゃない」
モバP「……だからもう一度言うぞ。普段の桃華に戻ってくれ。淑女の矜持を思い出してくれ。俺は桃華に立派なアイドルになって欲しい」
桃華「……Pちゃま、わたくしはただ想い出が欲しかっただけですわ。……なのにどうしてこんな大事なことを忘れてしまったのかしら」
桃華「自分の使命を放り出して遊び呆けるだなんて……。櫻井の娘にあるまじき大失態ですわ」
桃華「やはりわたくしはPちゃまと……、Pちゃまと……、は……、離れ……」
モバP「……無理はしなくていい。俺だって桃華と離れ離れになるのは嫌だ。ただ、バランスを考えないといけないってことだと思う」
桃華「わたくしはこれからもPちゃまの御傍にいてもよろしいのでしょうか……?」
モバP「これからは桃華に寂しい思いをさせないと誓う。桃華が安心してアイドルを続けられるよう精一杯尽くす。だから一緒に頑張ろう」
桃華「……分かりましたわ。必ずやPちゃまの期待に応えて見せますの。櫻井桃華の名に掛けて」
櫻井桃華
通常スキル「淑女の矜持」発動
親愛度「0」増加
桃華「……淑女の矜持に掛けて、わたくしは前に進みますわ」
【第五ラウンド(アイプロイベント:桃華)】
~~ステージ~~
桃華「最初に急なお休みをいただいたことを謝罪いたします。……ファンのみなさんには大変なご心配をお掛けいたしましたわ」
桃華「けれどもその上で、わたくしの復帰の場にこれだけ大勢の方にお集まりいただきました。みなさんには心より感謝を申し上げます」
桃華「わたくしはこの場で誓います。アイドルとして精進を続けると。みなさんにもっと華麗な桃華をお見せすると」
桃華「だからどうか、これからもわたくしのことを応援して下さい。よろしくお願いいたします」
モバP(本格的に復帰が決定した桃華を一目見ようと、会場には多数のファンが詰めかけた)
モバP(もっと少ない人数になると踏んでいた俺の予想は裏切られ、チケットは完売した。そんなステージは、桃華の謝罪から始まった)
モバP(桃華なりのけじめだったのかもしれない。深々と頭を下げる桃華からは、真摯なのに優雅さが感じられた)
モバP(桃華は会場を見回すと俺がプレゼントしたリボンを軽く握った。一呼吸を置くと、力強い声でプログラムを再開した)
桃華「さあ、輝く桃華をご覧になって!」
モバP(担当替えが決まってからこのステージに立つまで、俺が知らない桃華の一面ばかり見てきた)
モバP(最後には立ち直って見せたけど、勘違いしてはいけない。桃華にだって年相応に寂しがり屋で我儘なところがあるんだ)
モバP(俺一人の力では、あるいは桃華一人の力では、舞い戻ることはできなかった。俺と桃華は二人一緒で初めて輝けるんだ)
モバP(……このステージはスタートラインでしかない。輝かしい舞台はまだ遠くにあるけど、俺は桃華となら頑張れるだろう)
櫻井桃華
通常スキル「淑女の矜持」発動
人気度「19」増加 人気度「60」
親愛度「18」増加 親愛度「90」
親愛度スキル「思い出は宝箱の中に」発動
桃華「想い出を胸に抱いて、わたくしは輝いてみせますわ!」
人気度「10」増加 人気度「70」
親愛度「20」増加 親愛度「110」
【第五ラウンド(アイプロイベント:ありす)】
~~事務所~~
モバP(テレビに居間で新型のタブレットを操作する女の子が映っている。CMに登場しているありすだ)
モバP(両親役や祖父母役がありすを取り囲み、タブレットの画面に魅入っている。画面に海中生物を映した動画が流れ、歓声が上がる)
モバP(得意気な表情のありすと、和気藹々とした家族の様子が流れる。CMの終わりにタブレットの紹介が入る)
モバP(このCMを見た視聴者は、タブレットとありすの姿を記憶に焼き付けるだろう。まさかこれほど大きい仕事を取れるとはな……)
モバP(聞くところによると、タブレットのメーカーの広報担当がありすの大ファンで、熱心に推薦してくれたそうだ)
モバP(始めは息子だけがファンだったのだが、ありすの魅力を布教される内に親の方も虜になってしまったらしい)
モバP(是非にとあったオファーはこちらとしても願ってもないもので、ありすの芸能活動のステップは跳ね上がっていた)
ありす「モバPさん……そろそろリピートを掛けるのを止めて下さい。もう十分でしょう?」
モバP「手塩に掛けて育てたアイドルの晴れ舞台だぞ? どれだけ眺めても飽きることなんてないさ」
ありす「……ううう。学校では大騒ぎされるし、事務所ではモバPさんがこんな感じですし、もう散々です……」
モバP「大企業のCMってのはそれほどインパクトが強いんだよ。道行く人の誰もがありすの顔を見たことがあるんだ」
モバP「これから先のことを考えると楽しみで仕方がない。ここが攻め時だと思うとプロデューサーの血が騒ぐよ」
ありす「モバPさんは浮かれ過ぎです。私は知名度に合った実力を身に着けられるように気を引き締めているのに」
モバP「ありすだって家族でケーキを食べてお祝いしたんだろう? 大喜びで報告してくれたじゃないか」
ありす「……大喜びというほどのことではありませんが、嬉しくてはしゃいでしまったのは事実です。あれ、同じ意味かな……」
モバP「家族で食べるケーキは美味しかっただろう?」
ありす「……とっても。父も母も忙しいのに時間を取ってくれました。CMの家族みたいに私のタブレットで動画を見て……幸せでした」
モバP「そうかそうか。それはよかった」
モバP(モバイル端末が家族の団欒を演出する。あのCMにはそんな意図がある。ありすが喜んでくれて、ますます苦労が報われたな)
ありす「……私のCMはもういいですから、こっちに来て下さい。モバPさんに見せたい動画があるんです」
モバP「どれどれ……?」
モバP(こうやって二人で画面を見ていると、俺とありすも家族みたいだな。……俺はありすの成長を最後まで見届けたいな)
橘ありす
人気度「18」増加 人気度「106」
親愛度「12」増加 親愛度「106」
【第五ラウンド(アイプロイベント:美嘉)】
~~車内~~
美嘉「プロデューサー。例の話考えてくれた?」
モバP「……二人で映画を見る話ならナシだと言っただろう。美嘉は波に乗れるかどうかの正念場にいる。不用意な行動は避けるべきだ」
美嘉「指定席を予約しておいて、館内には別々に入ればいいでしょ。中は暗いからバレないって★」
美嘉「それに、前に約束したじゃん。二人きりになる機会を作るって」
モバP「……あれは、人知れずにそんなことができるならという条件付きだったはずだ」
美嘉「……そんなに嫌がられるとアタシも少し傷付くな」
モバP「嫌ではないさ。……けど、美嘉はアイドルで俺はプロデューサーだ。最近、その認識が曖昧になっているように思えてな」
モバP「この際だから言っておくが、ボディタッチの回数が増えているのもどうかと思う。癖になってふとした瞬間に出たらどうする?」
美嘉「アタシはプロだよ? その辺りの線引きはシッカリやるって。アタシの相手はプロデューサーしかいないし、これくらいいいじゃん」
美嘉「……それにさー、このところ桃華ちゃんやありすちゃんともベタベタしてるように見えるし。アタシだけ駄目って不公平じゃない?」
モバP「ベタベタはしていない。それに二人はまだ子供だし、身内に対する親愛の情と言い訳もできるだろう」
モバP「けど、美嘉の歳ではそうはいかない。アプローチも露骨だしな……。頼むから聞き分けてくれよ美嘉」
美嘉「……アタシだって子供だよ。他の誰かじゃない。プロデューサーがそう言ったんだよ?」
モバP「……分かっている。分かっているが、これ以上歯止めが利かなくなったらどうする?」
美嘉「プロデューサーはアタシのことそんなに意識してるの……?」
モバP「……からかうなよ」
美嘉「からかってないよ。本気だよ。……思っていることがあるなら言っちゃいなよ。アタシ達、何でも相談できる相棒でしょう?」
モバP「……美嘉。……ふう。……何にせよ、二人で出かけるというのは許可できない。俺は心から美嘉の成功を祈っているんだ」
美嘉「ちぇっ。プロデューサーは真面目過ぎるよ。……今更そんなこと言うなんて酷いよ」
モバP「聞こえないな……何も」
モバP(限界……、だな。これ以上親しくなったら俺は美嘉と一線を越えてしまうだろう。線引きをするならこのタイミングしかない)
モバP(美嘉の明け透けな好意は嬉しいが、もう隠そうともしていない。……アイドルとプロデューサーの関係を壊してはいけない)
モバP(この距離を保つことができなければ、美嘉のアイドルとしてのキャリアが台無しになりかねない。……美嘉も分かっているはずだ)
モバP(後ほんの少しでも美嘉に対する思い入れが強ければ、きっと俺は我慢できずに美嘉の気持ちを受け入れていたはずだ)
モバP(自分の役割を優先することと、自分の気持ちに正直になること。どちらが正しかったのか……。当面は何も考えたくないな……)
城ヶ崎美嘉
人気度「6」増加 人気度「94」
親愛度「6」増加 親愛度「99」
【第五ラウンド(結果)】
<櫻井桃華>
人気度 「70」 人気度3位
親愛度「110」 親愛度1位 ※勝利条件B達成
<橘ありす>
人気度「106」 人気度1位 ※勝利条件A達成
親愛度「106」 親愛度2位 ※勝利条件B達成
<城ヶ崎美嘉>
人気度 「94」 人気度2位
親愛度 「99」 親愛度3位
※ 櫻井桃華と橘ありすが勝利条件Bを満たしたため、エンディングに移行します。
エンディングが全部書き終わらなかったので今日はここまでです
続きは明日の夜に投下する予定です
細切れで申し訳ないですが、よろしくお願いいたします
乙
Pに待っててもらうために、目下の障害である美嘉ねぇ潰したのかもな>>イチゴの呪い
ところで参考元のスレみたいにちひろさん参戦とかはないん?
いやまぁこのスレの導入だと、どうやって入れるんだって感じではあるが
【エンディング(桃華)】
~~自宅~~
「――近況は分かった。概要は事前にモバP君から報告を受けているが、私の期待を下回っているというのが正直なところだ」
「……申し訳ございません。全てはわたくしの不出来が招いたこと。プロデューサーは十分な働きをして下さいましたわ」
執務室の椅子に座るお父様は、わたくしに値踏みするかのような視線を向けていました。
櫻井家の中核であり、威厳の塊のようなお父様。
質実剛健を是とし道理を重んじる尊敬に値する父ですが、上に立つ人間として、見切りを付けた相手は容赦なく捨て置く決断力を持ちます。
アイドルを辞めるよう命じられる可能性が頭を過り、わたくしは身が竦むような思いでした。
「……そう怯えなくても大丈夫だ。私は桃華の夢を奪うつもりはない。動揺はもっと上手く隠せるようになってもらいたいと思うがな」
「それでは……?」
「引き続きアイドルの頂点を目指して精進を重ねなさい」
「ありがとうございますっ! これからも努力を怠ることなく、お父様に吉報をお持ちすることをお約束しますわ!」
「……一つだけ助言するなら、挑戦に失敗しても後悔してはいけない。但し、反省はするようにしなさい」
「……一つだけ助言するなら、挑戦に失敗しても後悔してはいけない。但し、反省はするようにしなさい」
「心得ましたわ」
「挫折を味わったことのある人間の方が窮地に底力を発揮するものだ。後のことはモバP君に一任するよ」
「プロデューサーに、ですか……?」
「彼は担当の苦悩を我が身のことのように受け止め、助力することができる人間だ。……多少甘いところがあるが、先生として適任だろう」
意味深に微笑むお父様を見て、わたくしは悟りました。きっとお父様はわたくしとPちゃまの悪巧みなんて御見通しだったのでしょう。
その上で何もせずに見守ってくれていたのです。……お父様を失望させないで良かった。わたくしは安堵しました。
「……桃華にとってモバP君はどんな存在だ?」
「……かけがえのない存在ですわ」
「そうか。……今度モバP君を屋敷に呼んで、落ち着いて話をしてみようか」
「Pちゃま――あっ……、プロデューサーがお泊りにいらっしゃるなんて! 名案ですわお父様!」
思わず普段の呼び方が飛び出してしまいましたが、恥じらいを歓喜が上回りました。楽しみですわ!
――――――――――――――――――――
~~事務所~~
「ねえ、Pちゃま? Pちゃまが考えるトップアイドルとはどのようなものか教えて下さらない?」
「難しいことを聞くなあ。プロデューサーにとっての真理みたいなものだしな。……どうして教えて欲しいんだ?」
「……お父様に認めていただくにはどうしたらよいかと思いまして」
「なるほどなー。それは悩みどころだな……。そうだな……、あえて言うなら、転げ落ちても階段を上ることを諦めない人間かな……」
「……なるほど。Pちゃまとお父様は気が合いそうですわね。ところでPちゃま? 今度のオフなのですがお時間をいただけません?」
「……想い出づくりならいい加減遠慮したいんだが」
「そんな悲しいことを仰らないで下さいな……。わたくしは寂しいですわ……」
「分かったからそんな泣きそうな顔をするな! ……淑女の矜持はどうしたんだよ」
「……Pちゃまの前だけは、か弱い桃華をお見せすることに決めましたの。どうかこの小鳥を導いて下さいな……?」
わたくしのおねだりに、Pちゃまは「どうしてこんなに悪い子に……」と毒づきましたが、諦めたのか最終的に首を縦に振ってくれました。
Pちゃまがわたくしを担当に選んでくれたこと、お父様がわたくしを認めて下さったこと、これを幸福と呼ばず何と呼ぶのでしょう!
Pちゃま。桃華は幸せ者ですわ。どうかこれからもずっとわたくしを見守っていてくださいな。
【エンディング(ありす)】
「待てますか?」
その年話題になったアイドルだけを集めたブライダルイベント。その打ち上げ会場で、私はモバPさんに問いかけました。
ウエディングドレスを身に纏った私の真剣な眼差しから質問の意味を察したのか、モバPさんの表情が俄かに硬くなります。
「トップアイドルの頂が見えてきた気がするんです。……だから、その先のことを確認しておきたくて」
「……思い出話をしてもいいかな」
「……このタイミングでですか? 私の気持ちを何だと思って……」
「いいから聞いてくれ」
「……いいですけど、どうでもいい話だったら怒りますからね?」
一世一代の覚悟を軽んじられた不満を口に出す私を、モバPさんは強引に黙らせます。何時にない強い口調でした。
「……俺はありすのことをずっと反抗期の娘のように思って接してきた。名前で呼ばれることを嫌う。他人の世話になりたがらない」
「自分を過大評価している感じたこともある。感性が捻くれていて、面倒臭くなったことは数知れない」
「……そ、そんなに駄目出ししなくたって」
「……そんなありすがこんなに立派になった。俺が育てた自慢のアイドルだ。今日はありすの晴れ姿を見ているだけで目頭が熱くなった」
「そ、そうですか?」
悪い評価から一転して褒められてにやけている私に、モバPさんは衝撃的な一言を発しました。
「……時々、ありすを取られたくないと思うことがある」
「……え?」
「ありすと握手をするファンが羨ましくて、握手会の日は必ずスキンシップを取ってしまう。手を引いたりとか、頭を撫でたりとか」
言われてみれば心当たりがありました。私はモバPさんに撫でられるのが好きなので、その瞬間は特に印象に残っています。
「ブログでありすとゲームやミステリーの話題で盛り上がるファンに嫉妬したこともあった」
「……えっ? ……えっ?」
「ありすと話題を共有するためにいろいろ買い込んだよ。パズルゲームとか推理小説とか一度も買ったことなかったのにさ」
「だってモバPさん、前からゲームとか読書が趣味だって……」
「俺はRPGとかシミュレーション専門。本は気が向いたときにベストセラーを読むくらいかな」
「そんな……」
明かされる驚愕の真実。信じられない告白に胸が高鳴る私にモバPさんは続けます。
「……勘違いしないで欲しいが、俺は愛する娘を奪われたくない父親の親心みたいなものだと思っている」
「恋愛感情ではないと……?」
「……俺とお前がいくつ離れていて、お前が何歳だと思ってるんだよ」
「だから待てますかって聞いているんじゃないですか」
「少しはオブラートに包めよアイドル……。……はあ。俺がありすを大事に思っていて、誰かに奪われたくない、それは事実だ」
モバPさんの話は歯切れが悪いです。きっと私が踏み込まなければ延々と伏せておくつもりだったのでしょう。
「それでも俺はプロデューサーで、この仕事に誇りを持っている」
「だからありすがトップアイドルになって、かつ、待たなくてもいい歳になってもありすの気持ちが変わらなかったら考えるよ」
「……本当なら今すぐありすの担当から外れるべきなんだろうけどな。……俺はありすとは離れることができそうにない」
美嘉さんのことを考えているのか、モバPさんは寂しそうに呟きました。
あの決定的な選択が行われた日。モバPさんは社長に桃華さんと私を担当として残すよう進言しました。
桃華さんと私との相性、私の人気が上がり絶好の売り出し時であること、私と桃華さんの年齢を理由に挙げていました。
……実際のところ、そんなものは建前で、私も桃華さんも美嘉さんもそれがモバPさんの選択だと分かっていました。
慰めの言葉は掛けませんでした。これが勝負であることは私も美嘉さんも承知していましたから。そんなの余計に惨めになるだけです。
「……分かりました。私の決意は変わることはありませんので、そのことは覚えておいて下さい」
「了解した。こんな大事な話を忘れる訳がないだろう。ありすが忘れない限り俺も覚えているさ」
モバPさんと出会って、アイドルになって、私は自分でも信じられないくらいに輝いていることを感じます。
一方で、ファンから私に掛けられる声援、寄せられる応援のコメント、分かち合う感動、それもまた私のアイドルとしての原動力です。、
……約束は取り付けました。目下の目標はアイドルとしての自分に更なる磨きをかけること。
桃華さんとの決着が付いていませんが、それはおいおい考えていくことにしましょう。物事は計画的に進めるべきです。
絶対に振り向かせてみせますから。だから、待っていて下さいね、モバPさん。
【エンディング(美嘉)】
世の中の姉の例に漏れず、アタシもそれなりに我慢をさせられてきた。
莉嘉が欲しがるアクセは譲ってあげたし、好物は自分から進んで取り分けてあげた。年上だしね。それくらいは受け入れられる。
でも、プロデューサーを桃華ちゃんとありすちゃんに取られたことは、どうしようもなく悔しいし、惨めな気持ちになった。
社長相手に桃華ちゃんには自分が必要だと、ありすちゃんはとても人気があると熱弁するプロデューサーはカッコ良かったよ。
けどさ、そこでアタシの名前が出てこない以上、アタシの気持ちは冷める一方だった。ああ、アタシは選ばれなかったんだなって。
敗因は何だったんだろ? 押し? 色気? 覚悟? 全部持っていたつもりだった。どれもプロデューサーには役に立たなかった。
選ばれるために必死になってアピールしたのに、それを理由に断られたらもうどうしたらいいか分からない。
「――城ヶ崎さん。そろそろ時間ですよ」
「分かった」
楽屋で鬱々とした考え事に耽るアタシを呼びに来たのだろう。アタシは新しいプロデューサーに短く返す。淡々と素っ気なく。
彼は一瞬「またか」という表情を覗かせたが、それ以上は何も言わずに出て行った。
――アタシはアイドルとしての路線を大幅に変更した。カリスマギャルの城ヶ崎美嘉は死んでしまった。
メイクやオシャレで外見を取り繕うことはできるけど、ギャルの親しみやすさは何て言うのかな、内面から溢れ出るものでないといけない。
ファンのみんなを演技で騙すことに罪悪感があったし、自信もなかった。それに、アタシ自身のプライドがそんなこと許せそうになかった。
……たった一度の失恋で折れてしまうなんてカリスマギャルらしくないけど、分かってもらいたいかな。それだけ本気だったんだって。
だからアタシは別のアタシを演出することにした。クールで無感情でスタイリッシュな感じの大人の女。そんなイメージを具現化した。
アタシがあからさまに冷たい態度を取ると、プロデューサーも桃華ちゃんも、ありすちゃんさえ悲しそうな顔をした。
「路線変更した以上、アタシにもイメージってものがあるから……。ごめん」そんな言い訳を絞り出すのが精々だった。
アタシの変貌は業界紙にも取り上げられたし、ファンの間でも物議を巻き起こした。
かなりのファンが辞めたと聞いた。一方で、変わらずに付いて来てくれるファンもいることが救いだった。
……プロデューサーに選ばれなかったあの日から、あれもこれも辛かったけど、何よりも堪えたのは莉嘉と大喧嘩したことだった。
あの子がアタシに憧れていることを知りながら、アタシはあの子に何の相談もしなかった。
相変わらず無邪気にプロデューサー自慢をする莉嘉を見るのが辛過ぎた。昔のアタシを見ているようで胸が引き裂かれそうだった。
友達に聞かされるまで、莉嘉は何も知らなかったという。莉嘉は黙って全てを決めたアタシに怒り狂い、泣き喚いた。
「お姉ちゃんのこと大好きだったのに……っ!」
姉妹喧嘩なんて数え切れないくらいしてきたし、大嫌いって言われるのには慣れてる。
……でも、過去形にするのは酷いよ。もういない人みたいに言わないでよ。アタシだって好きでこうなったんじゃない!
「――城ヶ崎さん」
「分かったってば! 何回も言わなくても大丈夫だから!」
再度現れたプロデューサーにアタシは感情的に叫んでしまった。こんなのアタシらしくない。バツが悪くなったアタシは顔を逸らす。
プロデューサーも面食らったのか、「あの……、いや……」と言葉にならない前置きをしてから本題に入った。
「会場でお会いして、言伝を頼まれまして。……妹さんからです」
「莉嘉から? ……来てたんだ」
「「カリスマギャルにはアタシがなるから、新しいお姉ちゃんを見せてね」――そう伝えるように頼まれました」
「……生意気言うな。アタシみたいになるなんて……、莉嘉にはまだ早い……、っての……」
アタシの真似っ子しかできない癖に、一人前に姉のことを励ますなんて。だからアタシはお姉ちゃんでいることが嫌いじゃないんだ。
アタシは込み上げる感情を必死に押し殺す。クールビューティな城ヶ崎美嘉に戻ろう。
終わった話を蒸し返しても、アタシはきっと救われない。カリスマギャルの夢は莉嘉に託すしかない。
「……プロデューサー。行くよ」
「……ああ」
今後のアタシが成功する保証なんてどこにもない。結局のところ、年下二人に敗走したピエロが仮面を被り直しているようなものだし。
……ただ、プロデューサーと桃華ちゃんとありすちゃんが幸せならそれでいいか。お姉ちゃんは損な役回りなんだからさ。
以上になります。ご感想があればいただけると幸いです
>>612
ちひろさんは残念ながらアシスタントのままですね…
事務員とアイドルを取捨選択する展開はさすがに無理そうです…
遅くなってしまったので、四回戦の参加アイドル安価は明日の21時から取ろうと思います
それではまたよろしくお願いいたします
予告通り4回戦の参加アイドルを安価で決定します。
21時10分からCuCoPaの順番で範囲安価を出すので、次のリストから一名を選択して下さい。
コンマの一番大きいアイドルが参加者となります。
Cu【安部菜々、五十嵐響子、緒方智絵里、双葉杏】
Co【岡崎泰葉、神崎蘭子、鷹富士茄子、北条加蓮】
Pa【相葉夕美、喜多日菜子、佐藤心、星輝子】
【参加者決定】
Cu【安部菜々、五十嵐響子、緒方智絵里、双葉杏】
下1から下3 ※ 同一IDによる連投はご遠慮願います。
ありがとうございました。Cuの参加者が「安部菜々」に決定しました。
【参加者決定】
Co【岡崎泰葉、神崎蘭子、鷹富士茄子、北条加蓮】
下1から下3 ※ 同一IDによる連投はご遠慮願います。
ありがとうございました。Coの参加者が「北条加蓮」に決定しました。
※ このスレの計算は「00」コンマが最大値ですが、「100」扱いにはしていないため
【参加者決定】
Pa【相葉夕美、喜多日菜子、佐藤心、星輝子】
下1から下3 ※ 同一IDによる連投はご遠慮願います。
ありがとうございました。Paの参加者が「星輝子」に決定しました。
それではスキル表を準備するのでお待ちください。
明日の21時って2日の事だと思ってました(小声)
今までとは違ってだいぶ年齢にばらつきが見られますね…
【第一ラウンド(スキル解放状況)】
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(未解放)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(未解放)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(未解放)
人気度及び親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第一ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
菜々と加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
菜々 人気度下1 親愛度下2
加蓮 人気度下3 親愛度下4
輝子 人気度下5 親愛度下6
ありがとうござましたー。ネタ寄りだったはずの輝子のスキルが神スキルに見える…
次回は来週日曜日の夜になってしまうと思います。
間が空いて申し訳ないですが、また次回よろしくお願いいたします。
>>651
投稿時間確認したら日付変わってました…分かりにくくて申し訳ないです
【プロローグ】 ※ >>19から差し替えとなります。
「譲ってくれないかな」
「絶対に嫌です」
「断る」
「……だよね」
意味のない問い掛けだった。菜々ちゃんは頑なに、輝子ちゃんは即座に明言した。どちらも普段の二人からはかけ離れた態度だった。
Pさんから担当替えの話を聞かされた私達は、ひとまず三人の話し合いの機会を設けることにした。
場所は事務所に近い寂れた喫茶店。誰かに盗み聞きされるのは避けたかったし、輝子ちゃんが人混みが苦手ということも考慮した。
私の隣に座る菜々ちゃんは、膝の上で手を握り締めて口元を真一文字に閉じていた。この深刻な事態に動転しないよう自分を抑えていた。
「……とりあえず注文しようか」
私達とメニューの間で視線を彷徨わせていた輝子ちゃんがビクリと反応した。偏に緊張していることが一目で読み取れた。
「……ど、どれにする?」
「……ナナは譲りませんよ」
「それはさっき聞いたよ……。無理言った私が悪かったってば。ひとまず飲み物頼もう。私はミルクティーで」
「……わ、私も同じの」
「……ナナはアップルティーにします」
挙動不審な輝子ちゃんはともかく、物静かな菜々ちゃんというのはこれまで見たことがなかった。
居心地の悪さを覚えながら、私は遠巻きにこちらの様子を窺うマスターを呼ぶ。
一触即発の気配を感じ取ったのか、注文を確認したマスターは、私達から離れたカウンターの奥で作業を始めた。
「アイドルはナナの夢なんです……長年の。Pさんは夢への切符をくれた人なんです。ナナの希望なんです」
「私だってそうだよ。Pさんは私に叶わないと思っていた夢を見せてくれたんだ。北条加蓮はPさんのアイドルなんだよ」
私達は慎重に言葉を選んでいた。プロデューサーが変わってもアイドルは続けられるけど、その未来を想像することを私達は拒否していた。
二人一緒ならどこまでも前に進めると思っていた。二人一緒でなければ一歩も進める気がしなかった。
三人分の飲み物が運ばれてきた。折角だからデザートも頼めば良かったと私は後悔した。フレーク山盛りのパフェを食べて気分を変えたかった。
表立って主張するのを避けたいのか、輝子ちゃんは一目散にカップに口を付けた。
「輝子ちゃんはどう思ってるの?」私は逃げることを許さなかった。
「……え、えっと。私か……? ……私は」
「うん」
「……Pはトモダチでプロデューサーだ。私の理解者だ。……上手く言えないけど、今更ボッチに戻るなんて私には耐えられない」
私達はトモダチじゃないの? なんて、意地の悪い質問はしなかった。輝子ちゃんの言いたいことはなんとなく理解できる。
モバPさんの代わりはいない。この場面で譲ったら、自分のアイドルとしての柱が折れてしまう。そんな感覚だった。
「なら、勝負するしかないよね」
私は菜々ちゃんと輝子ちゃんの顔を見渡すと、そう口火を切った。
菜々ちゃんは基本良い子だし、輝子ちゃんは消極的だ。同僚三人の中では、愚痴を零すのも、他人に当たる回数も私が一番多かった。
こんなときくらい先陣を切るのが私の役目だろう。
「……仕方ないですよね」
私は菜々ちゃんが自信満々で臨んだオーディションに落ちたときのことを思い出す。役柄は菜々ちゃんに一日の長があるメイドだった。
落選の知らせを聞いた菜々ちゃんは諦念混じりの溜息を吐いたけど、次の瞬間には「また今度頑張ります! キャハっ!」と笑って見せた。
菜々ちゃんは割り切ることができる子だった。恐ろしいほどにタフで大人だった。
私だって体力不足でいろいろなことを諦めてきたけど、そこまで強靭なメンタルには至っていないと思う。
「ウサミン星人」で「永遠の17歳」の菜々ちゃんの経歴はブラックボックスに包まれていて、ボンヤリとしたところまでしか知らない。
それでも、菜々ちゃんがアイドルに対して並々ならぬ熱意を抱いており、恐ろしい強敵となるだろうことは容易に想像できた。
「……勝負、勝負か。Pを賭けて勝負……フヒッ、フヒヒッ! ヒャーッハッハッハッ! 情け無用のデスマッチだぜぇぇぇ!」
「輝子ちゃんうるさい」
「……ご、ごめん。つい、興奮して大きな声が」
「容赦しないってのは同意するけどね。……どんな結果になっても、お互い恨みっこはなしね。」
「……そうだな。遺恨は……残したくないな」
輝子ちゃんが俯く。性格的に非情になり切れないんだろうな。Pさんほどじゃないけど、私も菜々ちゃんも頼りにされていたと思うし。
けど、私はスイッチを切り替えた輝子ちゃんの勢いに対する警戒も忘れない。
ステージに立った輝子ちゃんは恐れ知らずで驚異的なパフォーマンスを発揮する。輝子ちゃんも立派なアイドルで対峙する敵の一人なんだ。
「……難しいとは思いますが、皆で努力しましょう」
そんなこと無理だと思いますけど。菜々ちゃんの声に出さない呟きが聞こえた。
その後は三人とも無言だった。自分のカップが空になると、菜々ちゃんと輝子ちゃんは会計を済ませて足早に去って行った。
アイドルになってからは死に物狂いでレッスンをしてきたつもりだけど、その成果をPさんに見せたいというのが私の動機の一つだった。
Pさんがいなくなったら私はどうなるのかな。考えるだけで心臓が早鐘を打った。呼吸が苦しくなった。寒気が止まらない。
負けたら死ぬのかな私。自虐を兼ねたブラックジョークはちっとも笑えなかった。
【第一ラウンド(アイプロイベント:菜々)】
~~楽屋~~
モバP「リップサービスが過ぎたな……ネットで確認したが、菜々の昔のバイト先、完全に特定されているぞ」
菜々「……面目ありません。トークが盛り上がっていたので、ついつい口が滑ってしまいまして……」
モバP「……アイドルはファンを大事にするべきだけど、適切な距離を保たなければいけない。過度なファンサービスは身を滅ぼすぞ」
モバP「ウサミン星人のバイト歴とか掘り起こされると、設定を維持するのが難しくなる。菜々だってそれくらい分かっているだろう?」
菜々「や、やだなあ~、Pさん。ナナはウサミン星人の社会科見学の一環としてメイド喫茶でアルバイトをしていただけで……」
モバP「誤魔化さないで現実と向き合うしかないだろう……。絶対突撃して根掘り葉掘り聞こうとするファンが現れるぞ」
菜々「……バイト先には連絡して謝っておきます」
モバP「俺も菜々のバランス感覚に頼ってしまった部分があるしな……。ネタ出しが大変ならトーク用の簡単な原稿でも用意しようか?」
菜々「次……次は上手くやりますから! だからPさんはナナにドーンと任せておいて下さい!」
モバP「……気を張り過ぎじゃないか?」
菜々「そんなことありません! ナナはこれくらいでへこたれませんよ!」
モバP(その空元気が心配なんだけどな。……本人が意地を張るなら仕方がないか)
安部菜々
人気度「10」減少 人気度「40」
親愛度「12」減少 親愛度「28」
【第一ラウンド(アイプロイベント:加蓮)】
~~事務所~~
モバP「加蓮的にはお気に入りの髪型とかあるのか?」
加蓮「どうしたの急に?」
モバP「加蓮みたいに頻繁にヘアスタイルを変えるアイドルは、プロデュースする側も気を付けないといけないことが多くてさ」
モバP「髪は女の命とは言ったもので、アイドルのイメージは髪型で決まる部分が大きい」
モバP「俺は加蓮の自主性を大事にしたいんだけど、どうしてもファンの受けと擦り合わせをしておく必要はあるからな」
加蓮「……小さい頃は自分の好きな髪型を試す機会って少なかったから。気分で別の自分に生まれ変われる今は結構楽しいんだよね」
加蓮「でも、Pさんが困っているならしばらく同じ髪型でいようかな……。ねえ、Pさんはどの髪型の私が一番好き?」
モバP「困っているってほどじゃないさ。……それに、どんな髪型でも加蓮の良さが引き出されているというか」
加蓮「ふふっ。駄目だよPさん。そんな言葉じゃ私は誤魔化されないから。さあ、どの私がお気に入りなのか白状しよ?」
モバP「……強いて言うなら、この間のサイン会のときの加蓮がいいかな」
加蓮「そうなんだ……。分かった。じゃあ、これからは当面あのときの髪型でいるからよろしくね?」
モバP「……そうしてくれると、こちらとしては助かる」
加蓮「Pさんも嬉しい?」
モバP「……負けたよ。個人的にも嬉しいよ」
加蓮「それなら私も嬉しいな」
北条加蓮
人気度「7」増加 人気度「57」
親愛度「8」増加 親愛度「48」
【第一ラウンド(アイプロイベント:輝子)】
~~楽屋~~
輝子「この衣装はメルヘン過ぎないか……? 私みたいな根暗なヤツがこんなかわいいのを着ても似合わないと思うんだ……」
モバP「輝子的には気乗りしないのかもしれないが、こっちの路線も結構人気出てるんだぞ?」
輝子「……かわいいって言われても実感が湧かないな。この衣装だと叫ぶに叫べないし、そうなると何を話していいのか分からなくなる」
輝子「Pのセンスが嫌なわけじゃないんだ……。ただ……窮屈な感じがしてどうもな……」
モバP「申し訳ないが、ファンからはどちらの輝子もみたいという要望が多いし、これからも定期的にやってもらうことになるな……」
輝子「そ、そうか……。私としては気が重いが、トモダチの頼みなら頑張ってみるよ……」
モバP「悪いな。次回は輝子の希望通りにしてやるから」
輝子「頼んだ……。それじゃあ行ってくるよ」
モバP「可愛い輝子を精一杯アピールしてみてくれ」
輝子「……自信無い」
モバP(人気に繋がっているのは確かなんだが……本人の意向を無視したプロデュースというのは好ましくないな)
モバP(俺としてはどちらの輝子も可愛いと思うし、もっと自信を持ってもらいたいんだが。俺の手際が悪いんだろうか)
星輝子
人気度「12」増加 人気度「62」
親愛度「10」減少 親愛度「30」
【第一ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「40」 人気度3位
親愛度「28」 親愛度3位
<北条加蓮>
人気度「57」 人気度2位
親愛度「48」 親愛度1位
<星輝子>
人気度「62」 人気度1位
親愛度「30」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第二ラウンドに移行します。
【第二ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、安部菜々が対象になります(一回目)。
菜々「Pさん。コーヒーが入りましたよ~。お砂糖大目に入れてますから、リフレッシュして下さいね」
モバP「ありがとう。少し休憩を入れようかな……」
菜々「お仕事お疲れ様です♪ 例のお月見の企画書ですか?」
モバP「……あー、そうだ。……菜々には申し訳ないんだけど、加蓮が和服を着たがってな。今回はチャンスを譲ってあげて欲しい」
菜々「……お月様はウサミン星人だけのものじゃないですから。ナナは平気ですよ」
モバP「加蓮は病気がちだったから、これまでできなかったいろいろな経験をさせてやりたいんだ。反応も新鮮で見ていて楽しいしな」
菜々「瑞々しい感性ってやつですか? ……モチロン、リアルJKのナナの感性も若いですけどね!」
モバP「はいはい。聞いてないから大丈夫ですよ……」
菜々「……思い切って聞いちゃいますが、もしナナがそのお仕事やりたいって言ってたら、Pさんはどうするつもりだったんですか?」
モバP「……結論は同じだ。これはキャリアの問題でもある。年齢的に加蓮を優先させただろうな」
菜々「あ、あはは……、加蓮ちゃんとナナは一歳しか違わないのにPさんは酷いですねー」
モバP「その自分を貫き通す姿勢は尊敬に値すると思うよ。……正直、菜々が遠慮してくれてホッとしている」
菜々「……それは良かったですね」
菜々(ナナだってアイドルとして輝きたいって気持ちは負けてないと思います。……でも、年齢を理由にされたらどうしようもないですよ)
【第二ラウンド(スキル解放状況)】
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、星輝子の人気度スキルが解放されます。
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(未解放)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(未解放)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中)
人気度及び親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第二ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
菜々と加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
菜々 人気度下1 親愛度下2
加蓮 人気度下3 親愛度下4
輝子 人気度下5 親愛度下6
※ 輝子は人気度と親愛度に「8」をプラスします。
※ 補足説明
菜々さんが人気度「10」により親愛度がマイナスになる場合、
通常スキルの判定は人気度のコンマで行います。
人気度のコンマで通常スキルが発動しなければ、親愛度のコンマでも発動しません。
ありがとうございましたー。話題が出ていたので今回から呼称を変更しました。
次回は木曜日か金曜日の夜になると思います。
それではまた次回よろしくお願いいたします。
乙
輝子の人気度スキルがハメ技みたいになってて笑う
このままいくと加蓮は自力でポイント稼ぐしか勝ち筋がないからかなりつらいな
>>684
テストプレイで弱かった反動で強くし過ぎた感が…
固定値の増加が大き過ぎて、人気度首位が固定化されてしまいますね
対応として、順位に影響のない範囲で増加する人気度を下方修正します(親愛度はそのまま)
恐れ入りますがご理解のほどよろしくお願いいたします
今日時間取れなさそうなので延期します
土日中には合間を見つけるので
今しばらくお待ちください...
【システムアナウンス(スキル修正について)】
輝子の人気度スキルの効果を次の通り修正します。
増加する人気度を減らした上で上限を設け、端数の処理方法を追記しました。
人気度首位で発動する都合上、人気度が親愛度より高めのはずなので、これでもまだ強いはずです
調整不足で申し訳ありませんが、ご容赦願います。
<修正後>
人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中)
人気度に(人気度と親愛度の差÷3(切り捨て、上限4))を、
親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(切り捨て、上限8))をプラスする。
【第二ラウンド(インターバル:輝子視点)】
――トモダチとの別れってどういうものなんだろう。
プロデューサーが変わるかもしれないと聞かされてから、そのことばかり考えている。
「Pはトモダチと離れ離れになった経験ってあるのか……?」
事務所で書類仕事をしているPに思い切って質問してみた。
私の親友たるキノコ達はPの机の下にいる。Pが机を使っている状態で潜り込むわけにもいかず、私は手持無沙汰だった。
「さすがに小学校や中学校の友達とは地元に戻らないと会う機会ないなあ。大学はこの近くだから大学の友達とはいまだによく飲むけどな」
結論から言えば、Pの話はあまり参考にはならなかった。会わなくなるトモダチがいるという事実に仄かな寂寥感を覚えたくらいだ。
ベストフレンドたるキノコは、胞子さえあればいくらでも栽培できるので、今生の別れになるということはない。ならキノコ以外だと……?
福島にいた頃はトモダチはいなかった。こちらに引っ越してからもトモダチと呼べるのはPしかいない。自分で言っていて悲しいな……。
菜々さんと加蓮さんもトモダチとは違う気がする。二人ともキノコの話をするとドン引きするしな……かわいいのに。
Pは頭を抱える私に訝しげな視線を送ったが、それだけだった。もしかしたら質問の意図を察したのかもしれない。
仕事を再開したPの邪魔をしないように、私は応接テーブルで爪の手入れをしている加蓮さんにも同じ質問をぶつけてみる。
……正式にはネイルアートって言うらしいぞ。そのキラキラした感じが苦手で、私とは一生縁がないと思うけどな……。
「……輝子ちゃんは素直だよねー。マイペースというかなんというか。私には真似できないよ。……それで、えーと、友達との別れね」
「……私、小さい頃は病気がちで入院ばかりしていたから、友達いなかったんだよね」
「体調が回復してから仲良くなった子とはお別れしたことないし。……お役に立てなくてごめんね」
P争奪戦の競争相手である私からの質問に、加蓮さんは一瞬苦い表情を覗かせたが、結局正直に答えてくれた。
加蓮さんはトモダチじゃないけど、私の数少ない相談相手だ。
ベストフレンドのキノコとまでは呼べないが、シイタケの原木くらいには好きだ。
だから、いきなり無視するとか私には向いてないんだ。私は加蓮さんにお礼を言うと、今度は給湯室にいる菜々さんを探した。
私達三人の今日のレッスンは終わっている。後は菜々さんが淹れてくれるコーヒーを飲んで解散となる予定だった。
困ったことがあると、Pか菜々さんか加蓮さんに尋ねるのが私の常套手段だ。……ボッチがボッチのままで生きていくのは難しいんだ。
加蓮さんは機嫌が悪いときは素っ気ないことがあるけど、菜々さんは大体フレンドリーに対応してくれる。
こんな状況だけど、菜々さんならいつものように笑顔で返してくれるだろう。……そんな私の淡い期待は、すぐに裏切られた。
「……友達ですか。そんなこと聞いてどうするんですか?」
コーヒーカップを並べていた菜々さんは、開口一番にそう言った。刺々しさを隠さず、感情の籠もらない目線に射抜かれる。
「……そ、そのだな。……Pとの、……トモダチとの別れって、想像できなくて。……恐かったから」
疑問を何とか口にする。思わず菜々さんの方が恐いと言ってしまいそうだった。
先日喫茶店で話し合いをしたときの菜々さんを思い出す。物静かで容赦がない感じが、私の中の安部菜々の人物像と一致してくれない。
私の怯え振りが酷かったのか、菜々さんはハッとした表情になると、ぎこちない笑みを浮かべた。
「……ごめんなさい。ちょっと虫の居所が悪くてですね……。……ナナはお友達と不幸なお別れをしたことがあって、トラウマなんです」
「……不幸なお別れ?」
「夢を追うのは大変なんですよ。将来のことなんて考えず、あれもこれも切り捨ててひたむきに努力していたら「現実を見ていない」って」
「……ナナのことを心配してくれたんでしょうけどね。どうしても耳を貸す気にならなくて、喧嘩になってしまってそれっきりです」
「友達とのお別れは悲しいですよ! あれほど仲が良かったのに、一度縁が切れたらそれっきりになってしまいますから……」
「幸せだった頃を思い出すと辛くなるんです。……もっとも、ナナからすれば、夢を諦めることの方が余程恐ろしかったんですけどね」
菜々さんはカップを乗せた御盆を手に取った。お話はもう終わりと言いたそうだった。
「輝子ちゃんにはそんな経験してもらいたくないんですけどね……。この夢だけは譲れないんです。……だからお互い頑張りましょうね」
最後に励ましの声をかけてもらう。菜々さんが給湯室を出ていく。事務所の方から「休憩するぞ~!」というPの嬉しそうな声が聞こえる。
一方で、私の気持ちはどんよりと沈んでいた。ジメジメしたオーラが迸っていそうで、今ならキノコと一体になれそうだった。
「……Pとお別れ? トモダチなのにそれっきり? フヒ……フヒヒヒ……」
こんなキモイ私をスカウトしてくれて、キノコアイドルとして活躍する機会を与えてくれる人間がP以外にいるとは思えない。
だってこれまで私にトモダチなんていなかったんだ。初めてできた大切なトモダチなんだ。
この友情が終わってしまうのか……? アイドルとしても、感情を爆発させるステージやキノコの良さを布教する機会を奪われるのか……?
「……嫌だ。……嫌だ嫌だ嫌だ。フヒッ……フヒヒヒヒヒッ……」
歯がカチカチとなった。口元が痙攣して笑いが止まらなかった。
私は菜々さんが夢を奪われることに抱く恐怖を理解した。それと同時に私は胸の内で絶叫する。――絶対に絶対に負けられないぜ!
【第二ラウンド(アイプロイベント:菜々)】
~~ステージ~~
菜々「会場のみなさんこんばんわ~。今日はウサミンこと安部菜々のライブにお集まりいただきありがとうございます!」
菜々「この寒空の下、これだけ大勢のファンのみなさんに応援していただきナナは嬉しいです!」
菜々「ナナもこの冷たい空気が節々に響いて……歳のせい? いや、ウサミン星は温暖な気候なので環境の変化に慣れていないだけです!」
菜々「あのっ、どうしてみなさん笑っているんですか! あんまり悪ふざけが過ぎるとウサミンビームでお仕置ですよ!」
菜々「ウサミンビームを浴びると歳を取らなくなるんです……なんて羨まし、じゃなかった恐ろしい効果でしょうか!」
菜々「燃費が悪いので満月の夜にしか使えないのが玉に瑕ですが……。あー、今日は新月なのでまたの機会にしましょう」
菜々「……えっと、ご挨拶はこれくらいにして、今日はウサミンパワーでこの寒さを吹き飛ばしちゃいますから、応援よろしくお願いします!」
菜々「それじゃあいつものかけ声から入りますので、みなさんご一緒に……せーのっ! メルヘンチェーンジ!」
菜々「――ありがとうございます! 今日は盛り上がっていきましょう! はいっ、ミュージックスタート!」
――――――――――――――――――――
モバP(この掛け合いもお約束って感じだな……自虐なのか意図的なのか、年齢ネタを上手く昇華したなあ)
モバP(それなりの規模の箱なのに、菜々は全てのファンに届くように笑顔を振り撒いて声を張り上げる。大げさなくらいに跳ね回る)
モバP(菜々はアイドルが楽しくて仕方がないんだろうな。そう観客に思わせるだけの眩しさがある)
モバP(……プロデュースする側にしても、これほどアイドルに全力なアイドルというのは応援したくなるものだ)
モバP(……俺は夢を楽しんでいる菜々に水を差して、プロデュースを誰かに引き継ぐことができるのか?)
安部菜々
人気度「15」増加 人気度「55」
親愛度「16」増加 親愛度「44」
【第二ラウンド(アイプロイベント:加蓮)】
~~店内~~
加蓮「アイドルになってからはテイクアウトが多かったし、こんなふうに思う存分ハンバーガーとポテトを食べられるのは幸せかも」
モバP「念のため言っておくが……開店前とはいえスタッフがいるし、短いが行列もできている。アイドルとしての体裁は保ってくれよ」
加蓮「さすがに大口開けて食べたりはしないよ。Pさんやファンに幻滅されたくないし」ヒョイパク
モバP「そう言いながらポテトを食べる手が止まってないけどな……任されたシフトはきっちりこなすように」
加蓮「頑張ってスマイル売るよ。後で邪魔なだけだったとか言われたくないし」
加蓮「……個人的には、一度でいいから自分で作ったセットを食べてみたかったんだけどね」
モバP「アイドルが厨房に篭ってフライヤーと睨めっこしても仕方ないからな……加蓮がレジ係になるのも仕方ない」
モバP「加蓮には「本業」があるしな。悪いがこっちのアルバイトに熱を上げるのは我慢してくれ」
加蓮「はーい。折角Pさんが私の好きなお店の仕事を見付けてくれたんだし、やれるだけのことはやるよ」ヒョイパク
モバP「……そろそろポテトを食べるのは自重しような?」
加蓮「……駄目?」
モバP「駄目」
加蓮「……あっそ。……Pさんのケチ」
北条加蓮
人気度「11」増加 人気度「68」
親愛度「5」増加 親愛度「53」
【第二ラウンド(アイプロイベント:輝子)】
~~スタジオ~~
輝子「キノコーキノコーボッチノコーホシショウコー♪ ……はい? 本番? ……えー、解説役の星輝子です。これでもアイドルです」
輝子「フフフ……。驚きの声が聞こえてきますね……大丈夫です。私も時々そう思います。日陰者がお似合いなんてキノコと一緒ですね」
輝子「……そんな私ですが、キノコにかける情熱はアイドルの誰にも負ける気がしません。……そもそもそんなアイドルはいない?」
輝子「それはそうかもな……。……いや、そう言わずに聞いて行ってください。伸びしろはありますよ……キノコみたいにニョキニョキと」
輝子「……この番組では自然界に生息する様々な植物の魅力に迫ります。御察しの通り、本日のテーマはキノコです」
輝子「キノコはジメジメした暗いところ好きです。ひっそりと生きています。……だからみんなは知らないんだと思います」
輝子「キノコのかわいらしさを……。あの完成されたフォルムを……。……ああ、キノコ! シイタケ! エリンギ! ブナシメジ!」
輝子「……少し、熱くなってしまいました。……見ても食べても文句なしのキノコですが、これから紹介するのは食べられないキノコです」
輝子「そう毒キノコ! 一口食べればあの世行きのデンジャラスな奴等だぜ! ヒャッハー! まずはこのVTRをご覧あれ!」
――――――――――――――――――――
モバP(さすが輝子の得意分野だ。期待通りに喋ってくれて嬉しいぞ。トークの内容も心なしか以前より前向きになってきている)
モバP(思い切りイロモノ路線だが、こんなアイドルが一人くらいいてもいいだろう)
モバP(……灰汁が強過ぎるけどな。その分、輝子のプロデュースを考えている時間は刺激的で楽しいんだけど)
星輝子
人気度「6」増加 人気度「68」
親愛度「14」増加 親愛度「44」
人気度スキル「らぶりーメタル」発動
輝子「キノコのことならお任せあれだ!」
人気度「4」増加 人気度「72」
親愛度「8」増加 親愛度「52」
【第二ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「55」 人気度3位
親愛度「44」 親愛度3位
<北条加蓮>
人気度「68」 人気度2位
親愛度「53」 親愛度1位
<星輝子>
人気度「72」 人気度1位
親愛度「52」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第三ラウンドに移行します。
【第三ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、安部菜々が対象になります(二回目)。
~~事務所~~
モバP「……こんな時間を指定してどうしたんだ? 心配事があるなら相談に乗るけど」
菜々「……今度のオーディション、加蓮ちゃんを推薦すると聞きました。体力を使う仕事と聞いていたので、とても驚きでした」
モバP「最近の加蓮はレッスンの成果か持久力が増してきた。無理をしない範囲で調整できると考えているよ」
菜々「これまでそういうお仕事はナナの役割だったのになって。……愚痴くらいは零してもいいですよね?」
モバP「条件が同じなら体力勝負は菜々に軍配が上がるけどな。スケジュールに余裕がないし、無理はさせられないと思って」
菜々「無理なんかしてませんよ! リアルJKのナナは体力なんて有り余ってますって!」
モバP「……腰の調子が悪いようだから、経過を観察するようにってトレーナーさんから話があったんだ」
菜々「アハハ……。バレバレですか」
モバP「なあ、怪我をしたら元も子もないし、焦らずゆっくりと――」
菜々「ナナにとっては、今が大事な大事なオーディションの真っ最中なんです。……そりゃ焦りますよ。もう後には引けませんから」
モバP「……不用意な発言だった。申し訳ない」
菜々「……御存じの通り、ナナも体力自慢とは程遠いですけど、一生懸命やってきたつもりです。でも、Pさんは加蓮ちゃんを選んだ」
モバP「だからそれは――」
菜々「事情は理解しました。ただ、ナナの気持ちも知っておいて欲しいんです。……Pさんは諦めかけていた夢をナナに見せてくれました」
菜々「あのとき手を差し伸べてもらえなければ、ナナはこの場にいませんでした。Pさんはナナの救世主みたいなものです」
菜々「……だから夢の続きはPさんと二人で見たいんです。そうでないとこの夢が色褪せてしまう気がして……」
モバP「……気持ちに応えたいのは山々なんだが」
菜々「無理を言っているのは分かってます。……でも、ウサミン星人って大事なことには我儘になってしまう生き物なんですよ」
菜々「……今日は時間をいただいた上に、お腹の黒いお話を聞いていただいてありがとうございました。ナナはもう帰ります」
菜々「……ナナは17歳、加蓮ちゃんは16歳、輝子ちゃんは15歳。……あまり年下の子に嫉妬させないで下さいね?」
モバP「……気を付けるようにするよ」
【第三ラウンド(スキル解放状況)】 >>687修正後
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、星輝子の人気度スキルが解放されます。
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(未解放)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(未解放)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中) ※修正後
人気度に(人気度と親愛度の差÷3(切り捨て、上限4))を、親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(切り捨て、上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第三ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
人がいない場合は、同じ方が取っていただけると助かります。
菜々 人気度下1 親愛度下2
加蓮 人気度下3 親愛度下4
輝子 人気度下5 親愛度下6
※ 菜々と加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
※ 輝子は人気度に「4」、親愛度に「8」をプラスします。
ありがとうございましたー。大変遅くなって申し訳ありません…
時間が取れなくなりつつあるので、次回は余裕を見て来週の日曜日の夜に
4回戦までは間違いなくやりますが、5回戦は状況を見てどうするか考えます…
それではまた次回よろしくお願いいたします
【第三ラウンド:インターバル(菜々)】
ナナと加蓮ちゃんと輝子ちゃん。私達は今でこそそれなりに打ち解けましたが、始めの頃は会話をすることさえ恐る恐るでした。
何せ三人が三人とも触れられたくない弱みを持っており、性格も似ても似つきません。
地雷を踏まないように顔見知り程度の関係に留めておくのが無難だったのです。
加蓮ちゃんは子供の頃の明るい記憶が少ないようでした。
体調不良により入退院を繰り返し、普通とは程遠い生活を送っていたようです。
小さい頃にお出掛けした類の話をすると、目に見えて口数が減ります。遠足や運動会のような学校行事の思い出話も厳禁です。
病気になったときの話もしてはいけません。重度の発作で夜通し咳き込んでいたような笑えないエピソードを聞かされます。
輝子ちゃんはお友達と遊んだ経験が乏しいようでした。
「ボッチ」を自認する彼女には、慎重な話題選びが求められます。
以前休日の予定を尋ねたら、キノコの観察日記を付けるのに忙しいという回答が返ってきました。
「……毎週、毎週、書いているんだ。……一人で」……あのときは二人とも気まずい思いをしました。
知らない人に話しかけるのが苦手なようで、お店の店員さん相手にも四苦八苦しています。極度のインドア派でした。
一方で、ナナもナナで実年齢を誤魔化している後ろめたさがありました。
ナナが二人の年齢の頃に流行った歌はとうに色褪せていますし、通い詰めたチェーン店は組織再編で別の名前になっています。
学習指導要領も変わっていますから、定番の授業の話題でさえ齟齬が出る可能性があります。
事務所で顔合わせをしてからしばらくは、お互いがお互い腫れ物に触るように話をしていたと思います。
守るべき一線を踏み越えると、加蓮ちゃんは露骨に不機嫌になりましたし、輝子ちゃんは困ったように黙り込みました。
ナナは愛想笑いで誤魔化しました。きっと三人が三人とも考えていたと思います。当たり障りのないように対応しようって。
私達の相性があまり良くないことはPさんも察していて、ある日親睦会と称する食事会を開きました。
ファミレスでキノコパスタ(輝子ちゃんに配慮したんでしょうか?)を食べながら和気藹々と話をすること。そんな場を用意しました。
ところが、人を呼び出しておきながらPさんは急な仕事が入って抜けてしまい、三人の間には明確に戸惑いの空気が漂っていました。
この人達と話をするの? ……そんな感じで悪い流れから始まった食事会ですが、結果的に私達は親睦を深めることに成功しました。
私達は三人ともアイドルに対する憧れがあり、Pさんの勧誘に飛び付きました。
落ち着いて考えてみれば、共通の夢を持つ三人が話題に迷うはずがなかったのです。
加蓮ちゃんは病院の待合室のテレビに映るアイドルに釘付けになったこと。ひ弱な体を恨んだこと。初めてダンスを踊り切って泣いたこと。
輝子ちゃんは自室で植物図鑑を読みながらメタルを聞いていたこと。一人口遊んだ歌の数々。キノコアイドルの実現に向けた計画。
本来であれば二人とも口を噤んでしまうような内容でしたが、それは画期的な大発見のように熱心に語られました。
ナナも負けず劣らず饒舌だったと思います。
メイド喫茶で働いていたこと。挫折しかけたことがあっても、信じれば夢は叶うと信じ続けて頑張ってきたこと。
鏡の前で練習したポージング、ウサミン星の紹介(と称した設定披露)などなど。大分ボロも出ましたが、不思議と気になりませんでした。
秘密の共有というか、この二人にはバレてもいいかという気持ちになったのかもしれません。
最後に話題はPさんのことになりました。
アイドルの話をしていたのですから、その切っ掛けをくれた人の話になるのは自然なことだったのでしょう。
「……言葉では言い表せないくらいに感謝してる」加蓮ちゃんは厳かに言いました。
所属当初こそギスギスしたこともあったようですが、その頃にはPさんと加蓮ちゃんのわだかまりは完全になくなっていました。
加蓮ちゃんはアイドルが大好きであり、そんな自分に差し伸べられた手のありがたみをきちんと感じ入ることができる子でした。
輝子ちゃんは言葉にすることを恥ずかしがっているようでした。ボソリと「……し、しんゆ、……大事なトモダチだ」と言いました。
アイドル活動をしているうちに、輝子ちゃんはナナや加蓮ちゃんに対して人見知りしないようになりました。
Pさんには並々ならぬ信頼を寄せているようであり、二人の間には強固な絆があるように感じました。
「Pさんはナナの運命の人です。……あっ、いや、夢を叶えてくれた人という意味でですよっ!」
最後にナナがそう口走って、加蓮ちゃんと輝子ちゃんが目を見開きました。一瞬の間を置いて、二人が否定しようと口を開きます。
穏やかな空気が霧散する寸前にナナが取り繕ったので、どうにかその場は事なきを得ました。
二人が浮かべていたのは恐怖です。まるで世界が明日で終わってしまうかのような怯えの表情。そこから訪れる驚愕、敵意。
……確執の予兆は既にあったのだと思います。
アイドルとプロデューサーは切っても切り離せません。
アイドルという夢に対する憧れが、Pさん個人への憧れと無縁でないことを私達は知っていました。
大事な大事な夢を奪われるくらいなら、他人を蹴落としてでも守らないといけません。
私達には譲れない想いがあって、それがぶつかるのは避けられないことでした。
唯一異なることがあるとすれば、ナナには二人と違って余裕がないということです。年齢という絶対の時間制限が迫っています。
それが決定打になると。ナナの覚悟が二人の覚悟を上回ると。ナナはそう信じています。信じれば叶うと頑なに信じ続けています。
【第三ラウンド(アイプロイベント:菜々)】
~~楽屋~~
モバP「お疲れ様。さすが現役の高校生はエネルギーが凄いな。歓声が体育館で共鳴しているみたいだった」
菜々「……その言い方には悪意を感じます。……でも、やっと終わったという解放感が、ナナから突っ込む気力を奪っていきます」
モバP「制服ベースの衣装が良く似合ってたよ。ルーズソックスはさすがに世代が違い過ぎて化石になってそうだけど」
菜々「ネタならいっそ開き直るくらいがいいのかなって……いや、これはウサミン星の流行ですから。最先端ですから」
モバP「ああそう……。ひとまず学園祭ライブは成功のようだから良しとしようか。ところで菜々は現役の頃って学園祭どうしてたんだ?」
菜々「ナナは現役、現役ど真ん中です! ……だから、疲れてるんだから突っ込ませないで下さいよお」
モバP「悪い悪い……。それで? 現役女子高生の菜々は自分の高校で出し物とかやったのか?」
菜々「……えーと、その件については黙秘します。決して思い出したくない訳ではないですからっ」
モバP「……まさか、自作の電波ソングを歌ったとか?」
菜々「……いやいやいやっ! そ、そんなことはありませんっ! ありませんからっ!」
モバP「その曲が今のナナの曲の原点だったりする?」
菜々「……ちょっとだけ。……むー、ナナのアイドル像を詰め込んだのに、何がいけなかったんでしょう」
モバP「……深くは聞かないことにしよう。それにしても、当時からナナはアイドル一直線だったんだな」
菜々「当時ではなく今ですけどね。……まあ、アイドルに憧れ続けて早何年のナナですから」
菜々「学生としてではなく、アイドルとしてステージに立つことを夢見て来ましたからね。……それでですね、Pさん」
モバP「食べたがってたりんご飴なら買ってあるぞ。学生の手作りだから、形は少し不恰好だけどな」
菜々「ありがとうございます! ……えへへ、こんなふうにしていると青春みたいでいいですよね」
モバP「菜々は青春真っ只中だろ。……けど、偶には悪くないよな」
安部菜々
人気度「6」増加 人気度「61」
親愛度「15」増加 親愛度「59」
【第三ラウンド(アイプロイベント:加蓮)】
~~病院前~~
加蓮「……Pさんありがとう。入院している患者さんに私のライブを見てもらうことができて嬉しかった」
加蓮「お世話になった病院に恩返しすることもできたし、私のようにアイドルに憧れる子がいてくれたらいいな……」
モバP「……院内放送でライブ映像を配信しただけだけどな。病院で騒がしくすることはできないし、混乱を起こす訳にもいかなかった」
モバP「イベントとはとても呼べない代物だ。……それでも、かなりの数の患者がテレビに齧り付いてたって院長さん言ってたよ」
モバP「病院側でサインの希望者を取りまとめてくれる予定だ。後日色紙が届くから、気合を入れて書いてくれ」
加蓮「りょーかい。……あのね、Pさん。長い間入院していると、世界から取り残されたような気分になるんだよね」
モバP「……へえ?」
加蓮「繋がれっ放しの点滴が手錠みたいに感じてさ。まるで捕まって牢屋に入れられているみたいだった」
加蓮「どうして自分がこんな目に遭うんだろうって思うと段々惨めになってきてさ。……だから華やかなアイドルに憧れを抱くんだ」
加蓮「自分もこんなふうに輝いてステージに立ってみたい。目立ちたがり屋の血が騒ぐんだけど、次の瞬間には冷静になっている」
加蓮「「どうせ私にはなれっこない」って。……けど、そんなことはないよって、私は言いたいんだ」
モバP「スカウトしたときの加蓮の食い付きようを思い出すよ。口では無理だと言いながらも、期待で胸が一杯って感じだった」
加蓮「……念願の夢が叶うかどうかの瀬戸際だもん。捻くれ者なりに必死にもなるよ」
モバP「……加蓮の気持ちが伝わるといいな」
加蓮「……そうだね。一人でもいいから、私のライブで希望を持って前を向いてもらえればいいな」
北条加蓮
人気度「11」増加 人気度「79」
親愛度「12」増加 親愛度「65」
【第三ラウンド(アイプロイベント:輝子)】
~~スタジオ~~
モバP「輝子の調子はどんなものです?」
スタッフ「シャウトの思い切りの良さは文句なしですね。ただ、それ以外のところで抑え気味になってしまっている気がします」
モバP「なるほど……ちょっと輝子と話をしても構いませんか?」
スタッフ「いいですよ。今、マイクで呼びますから「星さーん。プロデューサーさんがお呼びなので、一旦休憩にして下さーい」」――ガチャ
輝子「……Pか。来てくれたのは嬉しいが、私の収録現場を見ても面白いことなんてないぞ……」
モバP「担当のアイドルの頑張りを確認するのはプロデューサーの仕事だし、輝子の友達としても仕事振りを見学するのは楽しいよ」
輝子「そ、そうか……?」
モバP「今日はこのまま最後まで付き合うから、伸び伸びとやってくれ。スタジオの中では一人だが、ここには俺もいるからな」
輝子「……うん」
モバP「じわじわとボリュームを上げていくイメージだ。キノコが増えていくように少しずつ。盛り上げるところで一気に伸ばせ」
輝子「……分かった。……Pの言う通りにやってみる」ガチャ
スタッフ「それじゃあ再開します。……これは、以心伝心って感じですね。格段に良くなりました」
モバP「普段とのギャップで見過ごされがちですが、輝子はメタルに強い拘りを持っています。音楽的な感性もかなりのものがある」
モバP「輝子を信頼してある程度の方向性を示してやるだけで、きちんと結果を出してくれます。俺には勿体ない逸材ですよ」
スタッフ「そんな謙遜することはありませんよ。輝子ちゃんの才能を発掘したのは、間違いなくプロデューサーさんなんですから」
モバP「……ありがとうございます。そう言っていただけると、俺も輝子と一緒に頑張ってきた甲斐があります」
星輝子
人気度「8」増加 人気度「80」
親愛度「9」増加 親愛度「61」
人気度スキル「らぶりーメタル」発動
輝子「……Pがいるから、私は安心して叫ぶことができるんだ」
人気度「4」増加 人気度「84」
親愛度「8」増加 親愛度「69」
【第三ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「61」 人気度3位
親愛度「59」 親愛度3位
<北条加蓮>
人気度「79」 人気度2位
親愛度「65」 親愛度1位
<星輝子>
人気度「84」 人気度1位
親愛度「69」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第四ラウンドに移行します。
【第四ラウンド(嫉妬イベント:菜々)】
※ 親愛度が最下位のため、安部菜々が対象となります(3回目)。
~~会議室~~
モバP「……帰る前に聞きたいことがあるんだが、いいか?」
菜々「……あはは、その様子だと、ナナのお便りを読んでもらったみたいですね」
モバP「……俺の机の引き出しに封筒が入っていた。……どうしてあんなものを、自分の履歴書なんて入れたんだ」
菜々「……Pさんが忘れていないか心配になったんです。だから、もう一度確認してもらいたくなりまして」
モバP「自分の担当アイドルの履歴書だぞ。覚えているに決まっているだろう」
菜々「……Pさんが担当になることが決まる前に面接をしましたよね? そのときの内容は覚えていますか?」
モバP「勿論覚えている」
菜々「もしそうならナナは嬉しいです! では、試しに質問してみますね! 第一問、ナナのお誕生日はいつでしょうか?」
モバP「――年5月15日。……年齢も言った方がいいのか?」
菜々「後生ですからそこまでは言わないで下さい! ……えっと、じゃあ第二問、ウサミン星の、ナナの実家の場所を教えて下さい」
モバP「――県――市。小中学校の学区と緊急連絡先の電話番号で分かるのはここまでだな」
菜々「そこまでバレているんだから、いっそ開き直って落花生でも送った方がいいんですかね……。んー、経歴とか聞いても良いですか?」
モバP「卒業後のことか? メイド喫茶でアルバイトをしながら、アイドル養成所や声優学校に通うも金銭面から断念」
モバP「多数のオーディションに応募するが箸にも棒にもかからず。万事休すのところでウチの事務所に採用が決まる」
菜々「……冗談抜きでお先真っ暗なところだったんですよねえ。……では、どうして年齢を永遠の17歳に設定したんでしょう?」
モバP「アイドルは17歳が一番輝いていると思ったから。……幾つになっても輝き続けるという覚悟だと聞いた」
菜々「……Pさんはナナが崖っぷちに立っていたことを知っています。後がないことも分かっています」
菜々「……それなのに、ナナにまた別のプロデューサーの下でイチから頑張れって言うんですか?」
モバP「何も全てがやり直しになる訳じゃない。菜々にはこれまで培ってきた実力が――」
菜々「それならどうしてPさん以外の誰もナナをスカウトしなかったんですか! オーディションに合格できなかったんですか!」
モバP「……っ」
菜々「……Pさんが、Pさんがいなければ、ナナはアイドルになれなかったんです。ナナを認めてくれたのはPさんだけだったんです」
菜々「バイト先からの帰り道。疲れ切って歩くナナは毎日が将来への不安で一杯でした。夢の終わりが近付くのが恐くて震えていました」
菜々「そんなナナにPさんは声をかけてくれたんです。……この人しかいないって、思っちゃいますよ」
菜々「……酷いことを言っているのは分かります。ナナのために自分よりずっと年下の子を切り捨てて欲しいって」
菜々「……でも、ナナにはもう後がないんですから。二人とは違います。泣いても喚いてもナナが17歳に戻れることは永遠にないんです」
菜々「だからお願いします。……どうか最後までこの夢を見届けて下さい。幸せなままでいさせて下さい。……お願いします」
モバP「……菜々、さん」
菜々「「さん」は要りません。これまで通り呼び捨てで構いません。むしろナナがそうしてもらいたいんです」
菜々「ふう……。ナナが伝えたいことはこれで全部です。キャハっ☆ 後はナナの頑張り次第ですね!」
モバP(菜々の空元気が余計に胸に突き刺さる。ふざけているように見えて、いつだって菜々はアイドルに対して真摯だった)
モバP(その姿勢は俺に対しても変わらない。菜々のあまりにストレートな心情の吐露に、俺は心臓を鷲掴みにされた気分だった)
【第四ラウンド(スキル解放状況)】 >>687修正後
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、星輝子の人気度スキルが解放されます。
※ 親愛度が3回以上最下位となったため、このラウンドに限り、安部菜々の親愛度スキルが解放されます。
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(解放中)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(未解放)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中) ※修正後
人気度に(人気度と親愛度の差÷3(切り捨て、上限4))を、親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(切り捨て、上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第四ラウンド(依存イベント:菜々)】
※ スキル効果により、計算結果が「17」に固定されるため、コンマ判定を省略します。
【第四ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
人がいない場合は、同じ方が取っていただけると助かります。
加蓮 人気度下1 親愛度下2
輝子 人気度下3 親愛度下4
※ 菜々は計算結果が「17」に固定されるため、コンマ判定を省略します。
※ 加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
※ 輝子は人気度に「4」、親愛度に「8」をプラスします。
ありがとうございましたー
間隔が空いて申し訳ありませんが、次回も来週の日曜日になると思います
それではまた次回よろしくお願いいたします
【第四ラウンド(依存ベント:菜々)】
~~事務所~~
ちひろ「あれ、プロデューサーさん。これスケジュール帳から落ちましたよ。……このメモの数字は何を意味してるんですか?」
モバP「ああ、すみません。……そのメモは、嫌でも目に入るようにすれば意識することができるかなと」
ちひろ「はい……?」
モバP「いや、独り言です。そうですね……シンデレラが舞踏会で時計を気にするようなものです。魔法が解けるまでの時間を」
ちひろ「……メルヘンチックに言っていますが、要は仕事の締切りが危ないんですか? 厳しいようなら早めに相談して下さいね?」
モバP「ちょっと言い方が気取ってましたかね……。心配してくれてありがとうございます。それじゃあ、菜々の営業に行ってきます」タタタッ
ちひろ「……んー? あの数字ってもしかして」
加蓮「あれっ? Pさん出かけちゃったの?」
ちひろ「たった今ね。最近プロデューサーさん時間に追われているというか、焦っているというか慌ただしい感じがしますね」
加蓮「倒れる前の忙しくて疲れ切った感じとはまた別な気がするんだよね……。ちひろさんは心当たりない?」
ちひろ「さあ……。思い当たることはないですねえ」
加蓮「……この頃さ、「加蓮はまだ16歳だから」とか「未来があるから」とか、よくPさんに言われるんだよね」
加蓮「これまでは「今までの分も頑張ろう」みたいな感じの言い方だったのにさ」
加蓮「私が昔入院生活をしていたことを気にしているのを知っていて、その分まで取り戻そうって励ましてくれていたのにな……」
加蓮「まるで時間がない誰かを優先しているみたい。……ねえ、ちひろさん。もう一回聞くけど、心当たりない?」
ちひろ「……ありません」
加蓮「……そっか。なら仕方ないよね。仕方ないけど、何だか寂しいな……」
ちひろ「加蓮ちゃん……」
輝子(……一部始終をソファの陰から聞いていたけど、私には心当たりがある。……あのPは菜々さんに似ているんだ)
輝子(切羽詰まっていて、余裕がないときの菜々さんに。目的のために何かを切り捨てる覚悟をしている、そう思わせる何かがある)
輝子(「輝子はまだ15歳だ。これから大勢友達ができるさ」なんて。間違ってはいないけど、Pにしては他人事みたいな言い方だった)
輝子(キノコにも色々な種類があるけど、どれもいいところを持っている。単純に比べるなんて意味のないことだ)
輝子(私は存在感もないしキモイしボッチだけど、それでもPは私には私の良さがあると言ってくれた)
輝子(年齢で区別するのはいけない……と思う。そのことにPなら気付けるはずだろう?)
安部菜々
親愛度「8」増加 親愛度「67」
北条加蓮
親愛度「8」減少 親愛度「57」
星輝子
親愛度「8」減少 親愛度「61」
【アイプロイベント:菜々】
~~縁日~~
菜々「新春ライブは無事成功! 着物で屋台周りができて甘酒まで飲める! ハッピーニューイヤーばんざーい! えへへ♪」
モバP「……ほろ酔い気分みたいだけど、それ本当に甘酒なのか? アルコール度数高過ぎやしないか……?」
菜々「ナナは未成年なんですからお酒なんて飲む訳ないじゃないですか! これは……そう、このお祭り騒ぎの雰囲気に酔ったんです」
モバP「この指何本に見える?」
菜々「い~ちに~さ~ん……両手で合わせて七本ですね! ナナの本もいつか出せるといいなあ! ……なんちゃって」
モバP「……何だか不安になってきた。くれぐれも羽目を外し過ぎないようにな」
菜々「新年最初の日くらい明るく行きましょうよー。……ナナはもーいくつねーるーとーって歌、聞いてて鬱になるから苦手なんですよね」
菜々「寝る前に頭の中でリフレインすると、アイドルを続けられるのは後何日かなって考えてしまって……」
モバP「年明け早々重い話題は止めよう……。最近、俺相手の年齢ネタが容赦なさ過ぎて心配になってくるんだが……」
菜々「だから無理矢理テンション上げてたんじゃないですか! ……けど、大丈夫です。今年はそんな心配とは無縁そうだから平気です」
菜々「アイドルになれて……あの歓声を聞けて……今のナナは充実感で一杯です! 弱気なんて吹き飛んじゃいます!」
菜々「今年はウサミン年です! 勝負の年です! アイドル界に旋風を巻き起こしちゃいます。……だからPさんも見守っていて下さいね」
モバP「……できる限りは一緒にいるよ。大事な一年、無駄にしないように頑張ろう」
安部菜々
人気度「17」増加 人気度「78」
親愛度「17」増加 親愛度「84」
【第四ラウンド(アイプロイベント:加蓮)】
~~事務所~~
加蓮「……ねえ、Pさん」
モバP「どうかしたか?」
加蓮「私のことを心配してくれるのは嬉しいんだけどさ、これはちょっとやり過ぎじゃないかな……?」
モバP「インフルエンザ流行の警報が出ているし、ちひろさんも風邪で休みだ。気を付けて損はないだろう」
加蓮「マスクとのど飴くらいなら分かるけど……事務所には消毒薬やうがい薬が常備してあるし、このネックウォーマーだって……」
モバP「大事なアイドルを悪い菌から守るためだ。これくらいは当然だろう。ちひろさんには話をしてあるから大丈夫だよ」
加蓮「驚いた……正直言うとこの事務所そんなに大きくないのに、意外と太っ腹なんだね」
モバP「……全部経費で落ちるかは保証できないと言われたけどな」
加蓮「……ほら、やっぱり。……でも分かった。絶対に風邪ひかないように気を付けるね」
加蓮「私はプロのアイドルなんだから。体調管理は基本だものね! 応援してくれているファンのためにも、お仕事は休めないし」
モバP「だからと言って、調子が悪いのに無理してもいけないけどな。気を付けていても防げないこともある。大事なのは意識だ」
加蓮「絶対に風邪なんか引かない! って毎日宣言すれば何とかなるかな……」
モバP「病は気からとは言うが、それで病気にならないなら医者は要らないよな。……ちなみに、栄養ドリンクだけでは体力は持たないぞ」
加蓮「それって実体験だよね……」
北条加蓮
人気度「9」増加 人気度「88」
親愛度「12」増加 親愛度「69」
【第四ラウンド(アイプロイベント:輝子)】
~~事務所~~
輝子「なあ、P……。去年のクリスマスとバレンタインにライブをしたよな……?」
モバP「ブラッディクリスマスとブラックバレンタインな。ボッチが一丸となって盛り上がれたって、ファンは大喜びだったよなあ」
輝子「今年もやろうかと思うんだがどうだ……?」
モバP「俺もやるつもりで企画書を準備しているが、ブラッディとかブラックは止めような……そのうち血の雨が降りそうだ」
輝子「……そ、そうだな。まずバレンタインだけど……日頃の感謝の気持ちを込めて、私からチョコを配りたいんだ」
モバP「別に構わないけど、どんなチョコを配るんだ?」
輝子「……キノコチョコだ。ステージから観客席に向けてチョコでコーティングしたキノコをばら撒くんだ。勿論、食べられるキノコ……」
輝子「シイタケ……エリンギ……シメジ……当たりにマツタケも投げる。キノコキノコキノコ! 天を埋め尽くすキノコの山!」
輝子「想像しただけで、震えが止まらないぜ! ヒャッハー! メリーキノコリマス!」
モバP「……念のために確認するが、輝子はキノコチョコ食べたことあるのか?」
輝子「……ない」
モバP「旨いと思うか?」
輝子「……(フルフル)。……や、やっぱりマズイかな?」
モバP「絶望的にマズイだろうな……。加えて水を差すようで悪いが、地面に落ちたチョコがファンに踏まれてそれはもう酷いことになると思う」
輝子「踏まれる……? マイフレンズが潰される……? オーマイガッ! そこまで考えてなかった……ぜ……」
モバP「ベタベタのグシャグシャだ。ある意味悲惨なバレンタインになるだろうな……。……イベントの内容は後で一緒に考えような」
輝子「……うん」
星輝子
人気度「4」増加 人気度「88」
親愛度「4」増加 親愛度「65」
人気度スキル「らぶりーメタル」発動
輝子「……踏み躙られる友情。……これは無しだな」
人気度「4」増加 人気度「92」
親愛度「8」増加 親愛度「73」
【第四ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「78」 人気度3位
親愛度「84」 親愛度1位
<北条加蓮>
人気度「88」 人気度2位
親愛度「69」 親愛度3位
<星輝子>
人気度「92」 人気度1位
親愛度「73」 親愛度2位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第五ラウンドに移行します。
【第五ラウンド(嫉妬イベント:加蓮)】
※ 親愛度が最下位のため、北条加蓮が対象になります(1回目及び2回目(第五ラウンド以降のため))。
~~事務所~~
モバP「……加蓮。何だか顔が赤くなってないか? 仕事の方は問題なさそうか?」
加蓮「そんなにおかしい? 昨日のレッスンがハードだったから、少し疲れが残っている感じはするけど……。駄目……かな?」
モバP「様子を見た方がいいか……? ……でも、菜々と予定が入っているんだよな。外せないし、一人で行けそうか?」
加蓮「……えっ?」
モバP「イベントの打合せなんだけど、細部までイメージを固めたいんだよな……。多分加蓮を送り迎えする時間は取れないと思う」
加蓮「そうなんだ……。……大丈夫。平気だよ。そこまでの違和感はないから、一人でもやり通せると思う」
モバP「菜々も大事な時期だから悪いな……。どうしても無理そうになったら連絡してくれ。それじゃあ、よろしく頼むぞ」
加蓮「……分かった。じゃあ、言ってくるね」
加蓮(私の体調が万全でないときのPさんは、こっちが煩わしく思うくらいに過保護だったのに……迎えにも来てくれないんだ)
加蓮(Pさんに迷惑をかけたくないってずっと思ってたのに、実際にこうやって放り出されるとこんなに心細いなんて……)
加蓮(確かに今でもPさんが私に対して過保護なのは間違いないけど、少しずつその度合いが低くなってきている気がする……)
加蓮(菜々さん菜々さんって、そんなに菜々さんが大事なの? ……Pさんは私が倒れたらどうするつもりなのかな。縁起でもないか)
加蓮(……何だか本当に気持ちが悪くなってきた。このままだとPさんに捨てられるのは私かもしれない。寒い……寒いよPさん)
【第五ラウンド(スキル解放状況)】 >>687修正後
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、星輝子の人気度スキルが解放されます。
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(未解放)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(未解放)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中) ※修正後
人気度に(人気度と親愛度の差÷3(切り捨て、上限4))を、親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(切り捨て、上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第五ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
人がいない場合は、同じ方が取っていただけると助かります
菜々 人気度下1 親愛度下2
加蓮 人気度下3 親愛度下4
輝子 人気度下5 親愛度下6
※ 菜々と加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
※ 輝子は人気度に「4」、親愛度に「8」をプラスします。
ありがとうございましたー。遅めの進行が続いていて申し訳ございません…
次回も来週日曜日の夜になると思います
それではまたよろしくお願いいたします
【第五ラウンド(アイプロイベント:菜々)】
~~事務所~~
菜々「お仕事お疲れ様です♪ Pさん。ナナの吹き替えの評判はどうでしたか?」
モバP「ただいま。……あまり芳しくないな。「声を作り過ぎ」とか「キャラじゃなくてウサミンを演じている」とか。厳しい意見が多い」
モバP「分かっていると思うけど、後で俺が纏めるから自分で評判は見ないように。中傷を読んでもモチベーションが落ちるだけだからな」
菜々「……ごめんなさい。もう見ちゃったんです。「年寄りが無理して声を出しているみたい」なんて、おかしいです。自然体なのに……」
モバP「……どうして見たんだ。見てはいけないってあれほど言ったじゃないか」
菜々「あのお仕事の出来はナナも納得がいかなかったので……自戒の意味を込めて……。思った以上に辛くて失敗しちゃいました」
モバP「最終的に了承したのは俺だ。けど、本格的に声優の仕事をやってみるのは早かったんじゃないか……?」
菜々「……イメトレは十分してたんですけどねえ。ボイスレッスンも受けてますし、いけるかなあって思っちゃいました」
モバP「歌のレッスンと声優のレッスンはまた別の話だからな。……焦っていたのかもな、お互いに」
菜々「……そうかもしれません。……でも、憧れだったんですよねえ。声優アイドルって。だから、少しくらい無理してもいいかなって」
菜々「ウサミン大失敗です。キャハッ♪ ……はい、茶化してすみません。この後悔の気持ちのやり場がなくてですね……」
モバP「終わってしまったものは仕方ないさ。次の機会に切り替えていこう」
菜々「……果たして、次の機会はあるんでしょうか」
モバP「……菜々の頑張り次第だよ」
菜々「「俺がその機会を作る!」とか、言ってくれないんですか? ……忘れて下さい。ウサミン星の電波状況が悪くて、つい暗い方向に」
モバP「めげずに頑張っていこう。それしか道はないんだ」
菜々「その通りですよね。近道はないんですから」
安部菜々
人気度「10」減少 人気度「68」
親愛度「5」減少 親愛度「79」
【第五ラウンド(アイプロイベント:加蓮)】
~~事務所~~
モバP「『病床から夢見たアイドル~~北条加蓮が明かす成功秘話~~』か」
モバP「なあ、加蓮。この間のインタビューが載った雑誌売れてるみたいだぞ。読者から感動したってお便りが結構届いている」
加蓮「そうなんだ……。世の中の人ってあんな面白みのないお話が好きなのかな」
モバP「「諦めなければ夢は叶う」ってな。ニュースを見ても暗い話ばかりだからな。皆明るい夢物語を求めているんだよ」
モバP「加蓮は病気がちだったけど、最後まで諦めなかったからこうしてアイドルとして輝くことができた」
加蓮「……それはPさんのアイドルとして?」
モバP「……俺よりも加蓮自身の努力の結果として、だな。アイドルは夢を与える仕事だ。この記事がまた誰かの夢になってくれればいい」
加蓮「……そうだね」
モバP「それよりも……室内とはいえ少し薄着じゃないか? 暖房があるとはいえ、帰りのこともある。それにマスクはどうした?」
加蓮「持ってるよ。人混みの中では付けるようにしているから大丈夫。自分の体だもん。管理の仕方は分かってるよ」
モバP「それにしては熱っぽいように見えるが……。いや、最近の加蓮なら平気か。仕事も一人で任せられるようになって安心してるよ」
加蓮「Pさんは忙しいからねー」
モバP「……そんな恨みがましい目で見ないでくれ。加蓮を安心して送り出せるようになって、気が楽になったのは事実だけどさ」
加蓮「……ふーん。……まあ、私なりに頑張って期待に応えられるような成果は出しているつもり。……たださ、私って諦めが悪いんだ」
モバP「ん……? ああ、それは記事の読者にも十分伝わると思うぞ」
加蓮「はあ……本当に伝わってるのかな」
モバP「……?」
北条加蓮
人気度「16」増加 人気度「104」
親愛度「10」減少 親愛度「59」
【第五ラウンド(アイプロイベント:輝子)】
~~ステージ~~
輝子「……この前出した私のCD……思った以上に売れているらしい。……みんな物好き……なんて言っちゃいけないな。正直……嬉しい」
輝子「……わ、私の音楽を楽しんでもらえて、……こ、こうして会場まで足を運んでもらえて。……私というアイドルは幸せ者だなって思う」
輝子「いや、私はアイドルらしくない……かもしれないけど。地味だし……。キラキラというよりはジメジメだし……」
輝子「……で、でも、こんなに大勢の人が応援してくれているんだ。……カッコいいとこ、見せないといけないよな」
輝子「だから、精一杯歌うから聞いて欲しい。……マジメな話は終わりだ。……後は全力で盛り上げて行こうと思う。じゃあ、行くぞ」
輝子「――ヒャャャァァァァッハァァァァァァーーーーーーー! 今日は地獄の感謝祭だあ!!! ウィー・アー・ザ・キノコーーー!」
――――――――――――――――――――
モバP(ド派手なメイクと本格派のメタル。既存のアイドルのイメージをぶち壊す輝子のステージは、界隈に騒動を巻き起こしつつあった)
モバP(普段のネガティブな態度とは裏腹にパフォーマンスは豪快そのもので、そのギャップに魅入られたファンも多いと聞く)
モバP(スカウト当初はどうしてあんな子をスカウトしてきたといろいろ言われたものだが、俺の目に狂いはなかった)
モバP(輝子も俺を信じてよくぞここまで頑張ってくれたものだ。その友情に報いるためにも、もっと上を目指す算段をしなければ……)
星輝子
人気度「11」増加 人気度「103」
親愛度「15」増加 親愛度「88」
人気度スキル「らぶりーメタル」発動
輝子「最高の気分だ! アーッハッハッハッ!」
人気度「4」増加 人気度「107」
親愛度「8」増加 親愛度「96」
【第五ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「68」 人気度3位
親愛度「79」 親愛度2位
<北条加蓮>
人気度「104」 人気度2位 ※勝利条件A達成
親愛度「59」 親愛度3位
<星輝子>
人気度「107」 人気度1位 ※勝利条件A達成
親愛度「96」 親愛度1位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第六ラウンドに移行します。
【第六ラウンド(嫉妬イベント)】
※ 親愛度が最下位のため、北条加蓮が対象となります(3回目及び4回目)。
~~自室~~
モバP「熱は大分下がったようだが……起きていて大丈夫なのか?」
加蓮「十分過ぎるくらい眠ったから大丈夫。……昔、昼間眠り過ぎて夜眠れなくてさ。真夜中の病室で恐い思いをしたことがあるんだよね」
モバP「それならいいけど……無理はしないようにな」
加蓮「ありがとうPさん。……あーあ、まさか倒れちゃうとは思わなかったなあ」
モバP「医者の見立てではただの風邪らしいが、知らせを聞いたときは心臓が止まるかと思ったよ……。あまり心配させないでくれ……」
加蓮「……ごめんなさい。Pさんは輝子ちゃんの付き添いだったんでしょう? 私の家までお見舞いに来てもらって大丈夫だったの?」
モバP「事情が事情だし、加蓮優先だ。病人は余計なこと気にしないで、体調を回復させることに専念するように」
加蓮「そうする。……そう言えば、こうしてPさんがお世話してもらうのって久し振りだね」
モバP「……かもな」
加蓮「……ホントはね、無理してたんだ。Pさんの時間を取らないように、邪魔にならないようにって。元気になった振りをして」
モバP「最近調子良さそうだったのは全部演技だったのか……? ……いや、俺のためにそうしてくれていたんだな」
加蓮「……Pさん、菜々さんにも輝子ちゃんにも私にも一生懸命だから。誰かが休ませてあげないと駄目かなって」
加蓮「けど、失敗しちゃった。結局こうしてPさんに迷惑をかけてるし、私ってやっぱり貧弱だなあ」
モバP「そんなことはないよ。元はと言えば、加蓮に負担をかけ過ぎた俺のミスだ。加蓮の体のことは分かっていたはずなのに……」
加蓮「……これからは少しだけ、気にかけてくれると嬉しいな」
モバP「そうさせてもらう。……本当に申し訳なかった」
加蓮「ああ、えっと……うん。こちらこそ、ごめんね。……本当ごめんなさい」
モバP「だから、気にするな。これからは加蓮の調子のこともちゃんと見るようにするよ」
加蓮「そうじゃないんだ。……これはケジメみたいなものだから」
モバP「よく分からないが、加蓮が謝ってスッキリするならそれでいいが……」
加蓮「……そうしてくれると助かるかな」
【第六ラウンド(スキル解放状況)】 >>687修正後
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、星輝子の人気度スキルが解放されます。
※ 親愛度で3回以上最下位となったため、このラウンドに限り、北条加蓮の親愛度スキルが解放されます。
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(未解放)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(解放中)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中) ※修正後
人気度に(人気度と親愛度の差÷3(切り捨て、上限4))を、親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(切り捨て、上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第六ラウンド(依存イベント:加蓮)】
コンマ判定です。
※ 依存イベントで増減する親愛度は、計算結果の2分の1(切り捨て)となります。
※ 菜々は特定条件でマイナス判定を無効化します。
下1
【第六ラウンド(アイプロイベント)】
ありがとうございましたー。引き続きコンマ判定です。
人がいない場合は、同じ方が取っていただけると助かります
菜々 人気度下1 親愛度下2
加蓮 人気度下3 親愛度下4
輝子 人気度下5 親愛度下6
※ 菜々と加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
※ 加蓮は人気度から「10」をマイナスし、親愛度に人気度の計算結果に応じた数値をプラスします。
※ 輝子は人気度に「3」、親愛度に「5」をプラスします。
ありがとうございましたー。終わらないとは…コンマは恐い
次回も来週日曜日の夜を予定しています
それではまたよろしくお願いいたします
菜々 88 93
加蓮 114 97
輝子 129 88
であってる?
>>786
それで合っていると思います
そういえばコンマ00は来たことありませんでしたね…
今日は無理そうなので予定を明日か明後日の夜に変更します…年度末はどうにも
更新遅くて本当に申し訳ありません
年度末処理とか環境の変化とかいろいろあったので、時間が空いてしまいました
このままだとスレが落ちてしまうので予告だけですが、
ようやく落ち着いたので来週の日曜夜に続きを上げます
お待たせしている方がおりましたら、何卒ご容赦いただけると助かります…
【第六ラウンド(依存イベント:加蓮)】
~~事務所~~
モバP「このところ咳が多いけど大丈夫か? 病み上がりなんだから無理はするなよ?」
加蓮「平気だよ……って言ってもあんまり信用ないよね。まだ喉の調子が万全じゃないかな……」
モバP「菜々や輝子と話をしていても咳の音が聞こえてくるぞ? こちらとしてもつい、気になってしまってなあ」
加蓮「邪魔しちゃったかな……。あまり騒がしくないようにしているつもりではあるんだけど……」
モバP「そのファイルなら貸し出すから、どうせなら事務所じゃなくて家で読んだ方がいいんじゃないのか?」
加蓮「んー……、疑問があったときにすぐにPさんに質問できるから、事務所の方が都合がいいんだよね」
加蓮「……あれ、あのユニットの新曲こんなに売れてるんだ。個性のミックスジュースみたいでウケないと思ったのに」
モバP「それは俺も冒険だと思ったけどな。ユニットは統一感が要るし、歌やキャラの方向性が見えないのは売り出しにくい」
モバP「インタビューにあるけど、仲良し三人組でなければとっくに空中分解してるだろうよ」
加蓮「なるほどねー。……ところで、Pさん。このファイルってこの前打合せで使っていたやつだよね。……目的は何となく分かるけど」
モバP「……ああ。新しいプロデューサーが決まってな。プロデュースの方向性を決める参考になればと思って用意した」
モバP「三人とも仕事が軌道に乗っているから引き延ばしになっていたが、いい加減引継ぎの準備をするよう上から言われていてな……」
加蓮「ゴホンゴホン。……あー、Pさんが何ていったか聞こえないなあ」
モバP「……ワザとらし過ぎるぞ」
加蓮「だって、ワザとだもん」
モバP「加蓮が言うから渡したのに、そこまで分かっていて事務所で読まなくてもいいだろう……。俺もなんか居た堪れないんだよ……」
加蓮「……菜々ちゃんも輝子ちゃんも一歩も引いてくれないから。……少しでも長い時間Pさんの傍でアピールしたいんだよ」
モバP「……俺はお前達三人だって……いや、こんな話は止めようか。俺は引き続き作業があるから、何かあったら声をかけてくれ」
モバP「但し、そのファイルを読み終わったら今日は帰ること。ぶり返したら元も子もないだろう。いいな?」
加蓮「……うん」
安部菜々
親愛度「3」減少 親愛度「76」
北条加蓮
親愛度「3」増加 親愛度「62」
星輝子
親愛度「3」減少 親愛度「93」
【第六ラウンド(アイプロイベント:菜々)】
~~スタジオ~~
モバP「収録お疲れ様。休憩用のドリンク冷やしてあるからな。……それにしても菜々は辛抱強いよなあ」
菜々「どうしたんですかいきなり? ……まさか、今更この役にウサミンボイスが合わないとか言うのは無しですよねっ!? ねっ!?」
モバP「……逆だよ逆。似合い過ぎて驚いたんだ。元々アニメ声ではあるとは思っていたが、ここまで上手くいくとはなあ」
菜々「ああ、そういう……安心しましたよ」
モバP「……前回の失敗は間違いなく堪えているだろうと思った。結果が出るのは当分先だろうと思った」
モバP「だからまたアテレコをやりたいと言い出したときは頭を抱えたんだ。それがまさかの嵌り役で大受けとは……」
菜々「いろいろと批判されて凹みましたけど、声優アイドルは夢だったので……好きなんですよね、キャラになり切るのが」
菜々「それはアイドルとしてのウサミンにしてもそうなんですけど……自分の頭の中にしかなかった空想が形になっていくのが楽しくて」
モバP「仕事が楽しくて仕方がないって気持ちは分かるよ。……よーくな」
菜々「「空想って何だ」って、いつもみたいに茶化さないんですか?」
モバP「俺だって真面目な話のときくらいは心得てるさ。……多少人に悪く言われても、自分の道を貫くのは立派だよ」
菜々「……それは、Pさんが助けてくれたからです。「もう一度チャンスが欲しい」って、ナナの無理を通してくれました」
菜々「Pさんが忙しいのを分かっていて、ナナは頼んだんです。今度こそ絶対に裏切れないって……そう、思いました」
菜々「……それは、Pさんが助けてくれたからです。「もう一度チャンスが欲しい」って、ナナの無理を通してくれました」
菜々「Pさんが忙しいのを分かっていて、ナナは頼んだんです。今度こそ絶対に裏切れないって……そう、思いました」
モバP「……俺も仕事だから気にするなよ。俺だって好きでやっていることなんだ。まあ、結構骨が折れたけどさ……」
モバP「切れるカードはほとんど切ってしまったし、次はもうないよ。これから先は菜々の頑張り次第だ」
菜々「……歌って踊る方のアイドル活動もありますし、さすがに本職の人とは比べ物になりませんけどねー」
菜々「けど、これがナナの理想のアイドル像ですから。歌って踊れる声優アイドル! ウサミンこと安部菜々です!」
モバP「……俺も辛抱強く付き合うから、頼んだぞ」
菜々「……っ! 任せて下さい!」
安部菜々
人気度「20」増加 人気度「88」
親愛度「17」増加 親愛度「93」
【第六ラウンド(アイプロイベント:加蓮)】
~~川辺~~
加蓮「Pさん見て見て! あの船のイルミネーション凄くない?」
モバP「あれ電飾いくつ使ってるんだろうなあ……。電気代とか大丈夫なんだろうか」
加蓮「……隣に可愛い女の子がいるのに反応が冷たーい。……これじゃ夜のロマンチックなムードが台無しだよ」
モバP「仕事柄あの手のを見るとステージの演出とか考えちゃうんだよ……。それに不穏なことを口走るもんじゃない。今日は仕事だ仕事」
加蓮「もう終わったけどね。私の花嫁姿は似合っていたかな……?」
モバP「……正直に言うぞ。綺麗だったよ」
加蓮「それなら嬉しいな。自分では背伸びし過ぎかなって思ったんだけど」
モバP「誰もが綺麗だと思ったから、加蓮が選ばれたんだろう。……会場の誰もが目を奪われてた。あの純白の花嫁は誰だ?ってな」
モバP「加蓮ならいけるとは思っていたが、投票の結果は断トツの一位だ。当分はお嫁さんにしたいアイドルナンバーワンを名乗れるぞ」
加蓮「……いくらなんでも褒め過ぎて嘘くさいよ」
モバP「……何だか胸が熱くなってしまってなあ。これも雰囲気にあてられたんだよ」
加蓮「そっか。……あーあ。やっぱり私にはPさんがいないと駄目なんだなあ」
モバP「そんなことは――」
加蓮「ありますー。……どれだけ感謝しても足りない。Pさんがいない私なんて考えられない」
加蓮「……もうこんなチャンス滅多にないから言っちゃうね?」
加蓮「汝、健やかなるときも病めるときも、あなたのアイドルのために尽くすことを誓いますか?」
モバP「おいおい……」
加蓮「単なるごっこ遊びなんだからいいでしょう? 私、誓いの言葉に憧れてたんだ。お仕事頑張ったんだし、これくらいは付き合ってよ」
加蓮「ね? 永遠の誓いなんて言わないから。一回だけ、一回だけでいいから」
モバP「分かったよ……。……誓います」
加蓮「それだけー? ……まあ、いいか。その誓い忘れないでね」
モバP「……忘れられるかこんなの」
北条加蓮
人気度「20」増加 人気度「124」
親愛度「15」増加 親愛度「77」
親愛度スキル「成長の終わり」発動
加蓮「こんな事して……ズルいって思うかな……」
人気度「10」減少 人気度「114」
親愛度「20」増加 親愛度「97」
【第六ラウンド(アイプロイベント:輝子)】
~~打ち上げ会場~~
モバP(挨拶回りをしてるうちに輝子とはぐれてしまったな……輝子のことだ。会場の隅にいると思うんだが……。んっ? あれは……)
輝子「ははははははいっ!!! よ……よ……よろしくおねがイヤッフゥゥゥゥゥー!!」
モバP「……おい、輝子。室内で叫ぶのは止めなさい。他の人の迷惑だろう」
輝子「あ……ああ……Pか。ゴ……ゴメンな。いや……あまりに驚きの体験だったので、興奮が抑えられなくてな……」
モバP「さっき話していた人か? どこかで見たことある人だったけど、輝子の知り合いか?」
輝子「Pは知らないのか……? 無理も……ないか……。あの人は伝説も伝説……ヒトヨタケみたいなものだからな」
モバP「ヒトヨタケ?」
輝子「一夜限りを意味するとても珍しいキノコで……いや、そうじゃない……あ、あの人は昔解散したバンドのボーカルだった人だよ」
輝子「メタルを志してあの人を知らない人間はいない。そんな人からミニライブに呼ばれるなんて……ゆ、夢じゃないよな?」
モバP「ああ……あの何年か前に解散した……。あのバンドのボーカルかあ……って、なあ、輝子? ミニライブってなんだ?」
輝子「感動だ……感動の体験だ。まさか私みたいなボッチに声をかけてくれるなんて……。私のことを知っているなんて……」
モバP「おーい……駄目だ浮かれるあまりフラフラ歩き回ってる。……叫び出さないだけマシか。仕方ない。落ち着いてから聞き出そう」
モバP(熱狂的なファンが多いバンドだったと聞くし、輝子もそのクチかな。……そんな人の誘いとはいやはや有名になったもんだ)
モバP(……恐らく仕事の約束を取り付けてしまったんだろうなあ。大物との調整となると俺も気を使わないと……)
モバP(舞いあがる気持ちは理解できるし、そんな人と会話が成立するなんて以前から比べたら信じられない成長ではあるけど……)
モバP(報告くらいは忘れずにして欲しかったな。お互いの信頼関係が大事なんだからさ)
星輝子
人気度「19」増加 人気度「126」
親愛度「10」減少 親愛度「83」
人気度スキル「らぶりーメタル」発動
輝子「心なしPの視線が冷たいような……」
人気度「3」増加 人気度「129」
親愛度「5」増加 親愛度「88」
【第六ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「88」 人気度3位
親愛度「93」 親愛度2位
<北条加蓮>
人気度「114」 人気度2位 ※勝利条件A達成
親愛度「97」 親愛度1位
<星輝子>
人気度「129」 人気度1位 ※勝利条件A達成
親愛度「88」 親愛度3位
※ 勝利条件Bを満たしたアイドルがいないため、第七ラウンドに移行します。
【第七ラウンド(嫉妬イベント:輝子)】
※ 親愛度が最下位のため、星輝子が対象となります(1回目及び2回目)。
~~事務所~~
輝子「キノコーキノコーボッチノコーホシショウコー」
モバP「……久し振りに聞いたなその歌。できれば足元で歌うのは止めてもらいたいんだが」
輝子「……おお、いたのかP」
モバP「いたのかも何もここは俺の机だ……」
輝子「……私のキノコ栽培論を最後まで聞かずに加蓮さんのところに行ってしまうから、忘れられたのかと思ったぞ」
モバP「……熱弁している輝子の邪魔をするのもどうかと思ってな。途中でいなくなったのは悪かったよ」
モバP(この間のこともあって、ヒートアップする輝子を見ると気持ちが冷めてしまいがちなんだよな……。話も長かったし……)
モバP(そこまでキノコに興味はないが、折角輝子が話しかけてくれているんだから、感じが悪い態度を取るのは止めにしないとな……)
輝子「……Pは、私のことを何だと思ってるんだ?」
モバP「担当アイドルだけど」
輝子「そ……それは……菜々さんや加蓮さんもか……?」
モバP「もちろんそうだけど?」
輝子「……そ、そうか。なら、いいんだ……」
輝子(この前の打ち上げでシャウトしてから、Pが素っ気なくなった……気がする。テンション上げ過ぎて、ウザく思われているのか……?)
輝子(菜々さんや加蓮さんと私で態度が違うような……いや、Pと私の友情は不滅……のはずだ)
輝子(マイフレンドとコールすればPは応えてくれるはず……。でもそんなふうに叫んでばかりだとPに嫌われるかもしれない……)
輝子(頭がグルグルしてきた……それとなく聞くか? でも、演技は苦手だ……。勢い任せにできないときは一体どうすればいいんだ……)
【第七ラウンド(スキル解放状況)】 >>687修正後
※ 人気度が首位のため、このラウンドに限り、星輝子の人気度スキルが解放されます。
==安部菜々==
1 通常スキル『メルヘンチェンジ』(解放中)
人気度又は親愛度が減少するとき、対象の自分又は相手のコンマが「7」を含むならば、
そのコンマを自分限定で無効にし、人気度又は親愛度に「7」をプラスする。
2 人気度スキル『ウサミン星人の侵略』(未解放)
親愛度に(アイプロイベントで増加した人気度÷2(切り捨て))をプラスする。このスキルは、人気度が減少したときは発動しない。
3 親愛度スキル『永遠の17歳』(未解放)
①自分の全てのコンマは計算結果を「17」として扱う。
②自分以外のアイドルだけが勝利条件Bを満たしたとき、一度だけ条件達成を無効にする。
この効果を使用したとき、自分は次回以降のラウンドから嫉妬イベントの対象にならない。
==北条加蓮==
1 通常スキル 『病弱体質』(解放中)
アイプロイベントで人気度が減少するとき、親愛度のコンマの計算結果が偶数ならば、親愛度の計算結果に「-1/2」をかける。
2 人気度スキル『貴方が育てたアイドル』(未解放)
①アイプロイベントで人気度又は親愛度が増加するとき、(1.1+(ラウンド数×0.1)(切り捨て、上限25))をかける。
②人気度又は親愛度が減少するとき、「1/2」(切り捨て)をかける。
3 親愛度スキル『成長の終わり』(未放中)
①親愛度に(アイプロイベントで増加・減少した人気度の絶対値×2.5(切り捨て、上限20))をプラスする。
②人気度から「10」をマイナスする。
==星輝子==
1 通常スキル 『ボッチの子』(解放中)
ラウンド終了時に自分だけが勝利条件A又は勝利条件Bを満たしていないとき、人気度及び親愛度に「10」をプラスする。
2 人気度スキル『らぶりーメタル』(解放中) ※修正後
人気度に(人気度と親愛度の差÷3(切り捨て、上限4))を、親愛度に(人気度と親愛度の差÷2(切り捨て、上限8))をプラスする。
3 親愛度スキル『トモダチの叫び』(未解放)
親愛度が「85」未満のとき、親愛度に「30」をプラスする。このスキルにより増加する親愛度は「85」が上限となる。
【第七ラウンド(アイプロイベント)】
コンマ判定です。
人がいない場合は、同じ方が取っていただけると助かります
菜々 人気度下1 親愛度下2
加蓮 人気度下3 親愛度下4
輝子 人気度下5 親愛度下6
※ 菜々と加蓮は特定条件でマイナス判定を無効化します。
※ 輝子は人気度に「4」、親愛度に「8」をプラスします。
ありがとうございましたー。……本当にお待たせして申し訳ありませんでした
ようやく次回でエンディングまで終わらせることができそうです
投下は日曜日の夜を予定しています。それではまた次回よろしくお願いいたします
2か月も空いて本当に申し訳ありません…
想像以上に忙しくて、こちらに手をつける余裕がありませんでした
未完は避けるべく今日中には終わらせたかったのですが、間に合わなそうです
待っている方がいらっしゃるかはわかりませんが、明日完結させたいと思います
【インターバル】
~~事務所~~
ちひろ「……プロデューサーさん。さすがにもういいでしょう? 結論は出ましたよね?」
モバP「……結局ずるずると引き延ばしてしまいましたね」
ちひろ「他部署から人手を戻せとクレームがありました。社長も痺れを切らしてます」
モバP「俺の後任とも話をしないといけませんしね……参ったなあ」
ちひろ「優柔不断にもほどがあります。あれだけ威勢よく「選ぶ」って宣言しておいて……」
モバP「選ぼうとは思ったんですよ。客観的に三人がどれだけ俺を必要としているか判断しようとしたんです。……ただ」
ちひろ「ただ?」
モバP「もう気持ちが振り切れてしまって。三人とも手放したくないなって思ってしまって……」
モバP「独占欲みたいなものですね。プロデューサーはファン第一号とは言いますが、少しばかり熱が入り過ぎました」
ちひろ「……なんですかそれ。……はあ、大事なんでしょう? 三人とも」
モバP「……はい」
ちひろ「仕方がない人ですね。……こうなったらあみだくじです。恨みっこなしの公平な勝負にしましょう」
モバP「……ちひろさんは冷たいようで優しいですね。普通、この局面で憎まれ役を引き受けてくれる人いないですよ」
ちひろ「……あなたのアシスタントとして、またプロデューサーさんを倒れさせるわけにはいきません」
モバP「まるで女神ですね。……賭けに出ようと思います。ずっと考えていたプランがあるんです」
ちひろ「元気になったのは良いですけど、それじゃあ一体誰を選ぶんですか?」
モバP「そうじゃありません。誰かを選ぶんじゃなくて、三人全員を選ぶんです」
ちひろ「はあ? 今更何を言ってるんですかっ! それが無理だからこの状況になったんでしょう!?」
ちひろ「ここまできて現実を見ないなんて無責任が過ぎます!」
モバP「ちひろさん、落ち着いて下さい。俺は自棄になったんじゃありません。今日はあいつらと個別に面談をします」
モバP「誰か一人でも俺のプランに納得しなさそうであれば、運否天賦に任せます。だから、後一日だけ猶予を下さい」
ちひろ「……その言葉信じますよ?」
モバP「期待を裏切らないようベストを尽くすつもりです」
【アイプロイベント(第七ラウンド:菜々)】
~~会議室~~
菜々「……これはナナも覚悟を決めるときが来ましたかね」
モバP「……さすがにわかるか」
菜々「お部屋には椅子に座ったPさんが一人。この張り詰めた空気に対面でするお話ですからねえ……」
菜々「就活していたときの面接を思い出します。何社か内定をもらったんですけど、結局全部辞退しちゃいました」
モバP「露骨に重たいアピールするのはなしっ! ……だから、菜々さんを選ぶしかなくなるんですよ」
菜々「……えっ?」
モバP「三人から一人選ぶなら……背負っているものの大きさを考えたら……頭の中にそんな考えが過りました」
モバP「俺も若造だとは承知で言わせてもらえば、加蓮も輝子もまだ若い。これから先、チャンスはいくらでもある」
モバP「俺が選ばなければショックは受けると思うが、二人ならきっと立ち直れる。時間が解決してくれる」
菜々「……そうでしょうか?」
モバP「一方で、菜々には年齢的な問題がある。残り時間が限られている」
菜々「……」
モバP「それなら俺は、俺が支えるべき相手は決まっているんじゃないかって……」
菜々「……ナナの正直な気持ちを言わせてもらってもいいですか?」
モバP「……ああ」
菜々「……今更言うまでもないことでしょうけど、ナナは小さい頃からアイドルに憧れていました」
菜々「加蓮ちゃんや輝子ちゃんの年頃のときだってそうです。アイドルになりたくて仕方がありませんでした」
菜々「自分でもそれはそれは熱心だったと思います。あまりの入れ込みように、両親に何度窘められたかわかりません」
菜々「毎日のようにテレビに齧りついていました。CDを買い漁りました。ライブ会場に通い詰めました」
菜々「自分なりに可愛いポーズを研究して、近所の写真屋さんで渾身の一枚を撮りました」
菜々「好きなアイドルのカラオケのマイベストを録音して、写真と一緒にいくつもの芸能事務所に送りつけました」
モバP「……履歴書にはウサミン星人って書いたのか?」
菜々「なんですかその呆れ顔は! ウサミンはナナのアイドル像の集大成なんですからっ!」
菜々「話を戻しますね……若干黒歴史ではありますが、ナナは、あの頃があるから今のナナがあると思っています」
菜々「夢は膨らむんですが手が届かない。とてももどかしい時間でしたが、あのときの経験は大事な思い出です」
菜々「……けど、その全てが「未来があるから」で切り捨てられていたとしたら、きっとナナは泣いてしまいます」
モバP「……」
菜々「Pさんがナナを選んでくれると言うのなら、これほど嬉しいことはありません」
菜々「……でも、加蓮ちゃんや輝子ちゃんだってナナに負けないくらい真剣なんです」
菜々「そうでなければ永遠の17歳なんて名乗りません。ナナのハートはずっと昔から変わらないんですよ!」
菜々「だから、だからですね……。ナナが言いたいのは……」
モバP「……菜々の気持ちは十分伝わったよ。……二人には謝らないといけないな」
菜々「是非、そうしてあげて下さい」
モバP「菜々は大人だな」
菜々「年上ですからね。競争相手ではあっても、アイドルが大好きな子をナナが嫌えるはずがないんです」
モバP「……菜々はウサミンが自分の集大成だって言ったけど、路線変更する覚悟はあるのか?」
菜々「Pさんがいてくれるなら。……この答えで満足いただけましたか?」
モバP「満足したよ。……きっと、菜々なら頑張ってくれると思う」
安部菜々
人気度「9」増加 人気度「97」
親愛度「12」増加 親愛度「105」
【アイプロイベント(第七ラウンド:加蓮)】
~~会議室~~
加蓮「これは私のことを選んでくれたと思っていいのかな?」
モバP「いや、まだ決められないから、三人に面談してその結果で選ぼうと思ってる」
加蓮「……そろそろ決めてもらいたいな。このままだと不眠症で倒れそうだよ」
モバP「これが最後だ。……これ以上、加蓮に負担をかけて仕事に穴を空けるわけにもいかないからな」
加蓮「気にしないで……って、見栄を張る余裕はないかな。……確かに、この不安から早く解放されたい」
モバP「わかっている。それじゃあ担当直入に言うが、俺が担当から外れたら加蓮は自分の体調を維持できそうか?」
加蓮「……それってどういう意味?」
モバP「言葉通りだ。……俺は三人の中で、最もケアが必要になるのは加蓮だと考えている」
モバP「俺が選ばなければ三人ともショックを受けるだろうけど、ダメージが一番大きいのは加蓮だろう」
モバP「精神状態と肉体的なコンディションは密接に関係しているし、実際、こうして不調になってしまっている」
モバP「派手なパフォーマンスをする菜々や輝子ならともかく、加蓮に無理をさせることは――」
加蓮「……それは間違ってるよPさん」
モバP「言いたいことがあるのはわかる。でも、誰かを選ぶなら優先順位を付ける必要がある」
加蓮「あのさ……菜々ちゃんはレッスンの度に咳き込んでて、昔に私が発作を起こしたときみたいだなって思ってる」
加蓮「……傷付くかもしれないから黙っているけど、いつも湿布のにおいがするし」
加蓮「輝子ちゃんはこっそり自主トレでランニングしてる。引き篭もりで体力ないからって」
加蓮「最初の頃は私と同じくらいのスタミナしかなかったのに。気付いたら差を付けられちゃって悔しい」
加蓮「……二人とも無理してる。Pさんだって無理してる。みんな限界ギリギリで必死になってる」
モバP「俺は加蓮が無理し過ぎそうで心配なんだ」
加蓮「Pさんは私のことが信じられない?」
モバP「そうじゃない。でも、二人のような激しい動きを加蓮にさせられるかと言うと……」
加蓮「あなたの育てたアイドルのことが信じられない?」
モバP「そんなことない。……俺だって信じられるなら信じたい」
加蓮「じゃあ信じて」
モバP「……信じる。……信じるよ。……ふう。まったく立派になったなあ……」
加蓮「自慢してくれていいよ? ……だから選ぶなら、最後まで頑張れる私を選んで欲しいな」
モバP「……俺から言うことはもうないよ。後は結果を待っていてくれ」
加蓮「うん。私もPさんのこと信じてるから」
北条加蓮
人気度「10」減少 人気度「104」
通常スキル「病弱体質」発動
加蓮「……ハッピーエンドを見てみたいな」
親愛度「7」増加 親愛度「104」
【アイプロイベント(第七ラウンド:輝子)】
~~会議室~~
輝子「二人っきり……で内緒の話がしたいなんて、緊張で心臓が張り裂けそうなんだが……」
モバP「察しが良くて助かる。……輝子が想像しているとおり、俺の担当アイドルの件なんだが」
輝子「……うん」
モバP「現状、菜々と加蓮と輝子を比べたとき、一番人気は輝子だ。ウチの広告塔であり、断トツの知名度がある」
モバP「輝子は本意ではないかもしれないが、本格派のメタルが歌える一方で、可愛らしいアイドル路線もいける」
モバP「そんな幅の広さが人気に繋がっていると考えていいだろう」
輝子「……褒められてるのか?」
モバP「褒めてるんだよ。……担当を決めるにあたって、俺なりにいろいろ考えたんだ」
モバP「プロデューサーの俺として、担当してみたいアイドルは、将来性があるアイドルは誰だろうってな」
モバP「菜々はキュートを貫けば輝子にも負けないが、その他の路線は考えてはいないだろう」
モバP「一芸特化だから、柔軟にプロデュースするのは難しい。その点、輝子はマルチタレントとしての素養がある」
輝子「……ま、待ってくれ」
輝子「……ま、待ってくれ」
モバP「加蓮にあれもこれもやらせるのも不安が残る。……努力はしていても、貧弱さは否めな――」
輝子「待ってくれ!」
モバP「……どうした? 内容が内容だし、あまり大きい声を出さないでもらいたいんだが……」
輝子「Pの目は節穴なのかっ!? 菜々さんも加蓮さんもそんなものじゃない!」
モバP「……輝子」
輝子「……こ、この前楽しそうにPと話してたじゃないか。菜々さん……アニメの吹き替え上手く行ったんだろう?」
輝子「そ……そうだ。加蓮さんだって! スタミナがついて長い間ステージに立てるようになったって……あんなに嬉しそうに」
輝子「ふ……二人の努力は凄いんだ! 私にだって負けないくらいに! いくらPでも二人の悪口は許さないぞ!!!」
モバP「……そうだな」
輝子「……P?」
モバP「輝子は菜々と加蓮のことは好きか?」
輝子「……大事な友達だ。……直接言ったこと、ないけど。勘違い……かもしれかもしれないけど」
輝子「Pのことだって……そうだ。……だから、そんな悲しいこと……言わないでくれ」
モバP「……謝るよ。自分でも吐き気がしそうな考えだった。本当に悪かった。二人にも後で謝る」
輝子「……わ、わかってくれれば、いい」
モバP「ありがとう。……ところで、輝子は菜々や加蓮と同じ路線でも仕事をする自信はあるか?」
輝子「……わ、私は菜々さんみたいに可愛くないし……キモいし。……でも、憧れてはいる」
輝子「……私はイロモノだから。……菜々さんみたいな正統派?……のアイドルは見ていて眩しい」
輝子「どちらかと言えば、加蓮さんみたいにクールになりたいけど。私は……その……つい、ハジけちゃうから」
モバP「……なるほどねえ、輝子はそう思っているのか」
輝子「Pがニヤニヤしてる。……わ、私を見ているようでちょっとキモいぞ」
モバP「いや、嬉しくてついな。助かった。面談はもう終わりだ。戻っていいぞ」
輝子「……へ? お……終わり? まさか……これでさよならなのか……? いや……でも……ブツブツ」
モバP「……輝子ー? おーい、戻ってこーい」
星輝子
人気度「7」増加 人気度「136」
親愛度「11」増加 親愛度「99」
人気度スキル「らぶりーメタル」発動
輝子「だ……大丈夫。大丈夫……大丈夫のはず」
人気度「4」増加 人気度「140」
親愛度「8」増加 親愛度「107」
【第七ラウンド(結果)】
<安部菜々>
人気度「97」 人気度3位
親愛度「105」 親愛度2位 ※勝利条件B達成
<北条加蓮>
人気度「104」 人気度2位 ※勝利条件A達成
親愛度「104」 親愛度3位 ※勝利条件B達成
<星輝子>
人気度「140」 人気度1位 ※勝利条件A達成
親愛度「107」 親愛度1位 ※勝利条件B達成
※ 全てのアイドルが勝利条件Bを満たしたため、エンディングに移行します。
【合同エンディング】
菜々ちゃんが自称するウサミン星人は、メルヘンチックで可愛らしいアイドルらしいアイドルだ。
輝子ちゃんはショッキングで型破りなシンガーアイドルを志向していて、そこにキノコを添えればいい感じ。
私は中道だ。病気がちで沈んだ子供にも夢を与えられる、そんなキラキラと輝いたアイドルになれればそれでいい。
あるときは可愛らしく、あるときは情熱的であり、あるときはクールに決める。そんな皆の憧れの的でありたい。
……そもそもの問題点は、そんな方向性がバラバラの三人をPさん一人がプロデュースしていることだった。
菜々ちゃんと輝子ちゃんと私の三人でユニットを組む――それがあの面談の日の翌日にPさんが出した結論だ。
ユニット化してしまえば、スケジュール管理は容易になるし、営業の手間も緩和されます。
そう自信満々に社長に断言するPさんと、開いた口が塞がらない私達。やれやれと首を振るちひろさん。
Pさんの主張は誰がどう見ても穴だらけであり、社長はその隙を容赦なく追及する。
三人いることと三倍の仕事ができることはイコールじゃない。
ファンだってスポンサーだって、突然これまでの色を変えられたら戸惑うに決まっている。
私達三人はソロで長いことやってきた。路線が違い過ぎて、合わせることは無理である。
――俺はこの三人のユニットならトップアイドルになれると確信しています。
――三人にもその覚悟があります。それで全ての問題は解決します。
Pさんは高らかに宣言した。呆けていた私達に振り返り、力強く頷く。
勢いに押された輝子ちゃんが頷き返した。その姿勢のまま考え込んで、腑に落ちたかのように頷き直す。
破れかぶれになった菜々さんがガクガクと首を縦に振る。そんなに激しい運動して首筋痛めても知らないよ。
取り残された私はと言えば、姿勢を正して頭を下げた。この決意が伝わるように。
……なるほど、こういうことなんだ。納得すると同時に、Pさんの手玉に取られたようで、少し面白くない。
Pさんには実績がある。私達が事務所の主力だという自負がある。
私達はPさんに選ばれるために無我夢中で駆け抜けて来た。
挫けそうになったこともあった。卑怯な手を使ったこともあった。それでも前を向ける成果は上げてきたはずだ。
それに、環境が変わっても絶対に負けない自信がある。この三人なら折れないという安心感がある。
あの陰鬱とした選抜戦を通して、私達は誰一人として譲らなかったけど、だからこそ強い信頼で結ばれていた。
私達三人の気持ちが一つになった。誰か一人が選ばれるんじゃなくて、全員が選ばれるエンディングが見てみたい。
そんな方法がないのであれば潔く諦めて戦うけど、少しでも可能性があるなら三人一緒にPさんといたかった。
結局、先に根負けしたのは社長の方だった。……やるからには全力を尽くせ。渋々とゴーサインが出される。
そもそもの切っ掛けがPさんの体調を心配してのことだし、これまでだって社長は数多くの融通を利かせてくれた。
恩返しをしないとなと言うPさんに、私達は同意する。私達を支えてくれた多くの人達に、そしてPさんに。
三人でユニットを組むと決まってから、一番に揉めたのはユニット名だった。
親友の名前を入れると譲らないキノコフリークと、それならニンジンを入れるべきと抗弁するウサミン星人。
結成祝いのレストランで繰り広げられた口論は、お会計の時間になっても決着がつかなかった。
折角、Pさんが御馳走してくれるのに。二人とも我が強過ぎるのはどうかと思う。
いい加減ウンザリしていた私は、同じ心境だろうPさんにこっそり耳打ちする。
結果、ユニット名は「ラザニア」に決まった。チーズが山盛りで美味しかったんだよね。
後から二人に文句を言われたけど、キノコもニンジンも入っていたんだからいいじゃん。
即席のユニットであるラザニアに、活動方針なんてものはなかった。
Pさんはこれまでの延長でできるお仕事とできないお仕事を仕分けした。
ソロでしかできないお仕事は極力縮小し、三人が同じお仕事をできるよう売り込んだ。
後は私達がお互いに支え合いながら、少しずつお互いのスタイルに慣れていった。
ユニット結成直後は騒動になったし、ミスもたくさんしたけど、私達は諦めることだけはしなかった。
最初の最初からユニットを組んだとしてもこう上手くはいかなかっただろう。
Pさんも私達を信じて次々にお仕事を取り付けてくれる。悪夢から覚めたPさんはとっても心強かった。
「やることは変わらないのに仕事は減った。皆の努力に負けないようにプロデューサーらしいところを見せるよ」
「今となってはプロデューサさんがどうして倒れたのか疑問です」……ちひろさんは軽く引いた。
お仕事が軌道に乗るまではあまり時間がかからなかった。そのまま少しずつ高度を増していく。
菜々ちゃんが希望したお仕事のときは、ラブリーでふわふわしたアイドルを演じる。
輝子ちゃんはラブリーモード全開で、フリルがふんだんにあしらわれたスカートをビクビクしながら着ている。
お仕事が終わる度に自己嫌悪で沈んでいた。文句なしに可愛いんだから自信持っていいと思うんだけどな。
私は髪型だけ自分で決めて、後は大体菜々ちゃんの着せ替え人形にされる。
かなりの少女趣味で自分だけなら絶対に着ない衣装。鏡に映る自分が北条加蓮のイメージと重なってくれない。
……嫌ではないんだけどね。「先輩のナナにお任せあれ!」ってテンション高い菜々ちゃんは見ていて楽しいし。
そのままの格好で歌って踊るのは辛いけど、息も絶え絶えに先陣を切る菜々ちゃんを見ていたら頑張るしかない。
ただ、最近は年齢差を前面に押し出してくる割に、そのことに突っ込むと意気消沈する少し面倒な先輩になりつつある。
Pさんにそれとなく相談したら「友達に甘えたいんだろ」と言われた。……それはそうかもしれない。
ユニットを組んでから、菜々ちゃんは声優のお仕事を続けることが難しくなった。
偶に特徴的なウサミンボイスで端役をやるくらい。
三人がするお仕事は、ソロのときの人気を勘案してPさんが決める。声優業までは手を伸ばし過ぎらしい。
菜々ちゃんはPさんの決定を尊重した。夢の一つだったはずなのに。菜々ちゃんの気持ちは私にも痛いほどわかる。
菜々ちゃんの覚悟を無駄にしてはいけない。私と輝子ちゃんは決意を新たにする。
輝子ちゃんが提案したお仕事のときは、ショッキングで刺々しい型破りなシンガーアイドルに早変わりする。
フルスロットルの輝子ちゃんがあれこれと衣装を持ってきて、あれが似合うこれが似合うとマシンガントークを始める。
椎茸やエノキの刺繍がされたパンクファッションはありなのかな……。私は輝子ちゃんのセンスを恐ろしく感じる。
輝子ちゃんのフィールドは、これまで私達が培ってきた舞台とは別世界で、私も菜々ちゃんも右往左往している。
まごまごしている私達に輝子ちゃんは檄を飛ばし、メイクと振付を指示し、お手本に大音量のシャウトを響かせる。
音域になれるのが精一杯なので、当面のボーカルは輝子ちゃんに頼り切りだ。
菜々ちゃんの声が裏返って「キエーッ」と奇声を上げた。指を指して笑ったらむせて息ができなくなった。
輝子ちゃんが「大丈夫か親友ぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!」と叫ぶ。
血相を変えて駆け寄ってくる輝子ちゃんに手を振って無事を訴える。心配性な親友のギャップが面白い。
輝子ちゃんから友情の証に貰ったキノコの原木は、事務所の階段の下でひっそりと育てている。
そんな二人に対して私は、どちらかの肩を持ったと言われるのが嫌なので中道に徹した。
メルヘンもメタルも嫌いじゃないけど、私には私の琴線がある。
歌いたいように歌い、踊りたいように踊り、映りたいように映る。私のアイドル活動は変わらない。
それなのに、菜々ちゃんや輝子ちゃんと一緒に仕事をするようになって、自分の輝きが増しているのを感じる。
かけがえのないプロデュサーと仲間達がいてくれるからだ。……口には出さないけど、私はそう思っている。
加えて菜々ちゃんのヘアセッティングをしたり、輝子ちゃんにネイルのやり方を教えたりしているくらいだ。
そして、Pさんが買ってくるファーストフードを三人で食べる。
菜々ちゃんはお腹周りを気にしている割にはナゲットをポイポイ摘まむ。
髪を下した菜々ちゃんは存外に大人っぽい。何となく気に食わないので欲望の赴くままにさせておく。
輝子ちゃんはネイルを落とした手を名残惜しそうに見ながらハンバーガーを食べている。
……結構抵抗されたから失敗したかと思わったんだけど、気に入ってくれたのなら嬉しいな。
……最後に、Pさんはまだ私達の誰も選んでいない。仕事一筋を貫き通している。
あれだけ悩んでも選び切れず、こんな奥の手まで使って三人を選んだのだから、ある意味で仕方ないのかなとも思う。
菜々ちゃんは「ナナは引退するまでアイドルです」と微笑みながら、Pさんを部屋に連れ込んでお酒を飲んでいる。
親からの結婚しろアピールがしつこいと愚痴を零しつつ、引退後の結婚生活の妄想を垂れ流している。
得意技は泣き落としで、「Pさんが貰ってくれないとナナは……ナナは……」と涙目で迫っている。大人は卑怯だ。
輝子ちゃんはPさんを「生涯の親友」と評した。友情路線は放棄してないと思うけど、露骨なボディタッチが増えている。
友情の名の下に、隙を見付けてはPさんに抱きついてじっとしている。その方が落ち着くんだって。……あっそ。
「友達以上……友達以上……」と聞き捨てできない台詞を呟いているし、要注意人物には変わりはない。
私は二人みたいに露骨な真似はしない。Pさんの耳元で「誓ってくれたよね?」と囁くくらいだ。
それと適度に病弱アピールして、Pさんに甘やかされるくらい。この頃は仮病仮病言う二人がいて困るんだけど。
Pさんは私を憧れのアイドルにしてくれた。同じくらい憧れていた花嫁にしてくれたっていいよね?
私達三人とPさんの選択は成功する。成功するに決まっている。
これだけ夢に直向きなアイドルとプロデューサーが集まったんだから、失敗するわけがない。
だから残された問題は、夢が叶ったその先のことだけ。
――選べる担当アイドルは一人だけじゃなかった。一人だけなら私を選んでもらうけど、もしそうでないのなら……
――いっそのこと、三人全員を選んだっていいんだよ?
以上になります。
……お待たせして本当に申し訳ありません。改めて謝罪いたします
継続的に連載するにあたり、自分の見通しの甘さを痛感させられました
どうにか完結できたので、これでこのスレを終わりにしたいと思います
ここまで長い間お読みいただき、ありがとうございました
最後に、お借りした元ネタ様にも心から感謝いたします
本当にありがとうございました
このSSまとめへのコメント
なんかスキル名がfateぽかった
けど面白いよ
面白かった