相模「え!?」
結衣「今、こんな根暗で冴えない男とデートしてるんだーとか言って笑ったよねぇぇ!!」ゴゴゴゴゴ
結衣「それはヒッキーの事かぁぁぁーーー!!」ゴゴゴゴゴ
八幡「おい、落ち着け、由比ヶ浜! 相模はそんな事、一言も言ってないだろ!!」
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相模「う、うちは本当に……何も……」ブルブル
結衣「言ってなくてもそう思ったでしょぉぉぉ!! 思ったよねぇぇぇ!!」ゴゴゴゴゴ
結衣「私は怒ったよぉぉぉ!! 怒ったよぉ、サガミーン!! ポケモンみたいな名前してるくせにぃぃぃ!!」ゴゴゴゴゴ
八幡「おい、ポケモン関係ないだろ! キレるな!」
結衣「タマ取ったるけん、覚悟しいやぁぁぁ!! おんどりゃあぁぁぁ!!」ズゴゴゴゴゴゴゴ!!
相模「あ、あ、あ、あ……」ジョロロロロ
八幡「ぐわっ!! 急に風がっ!!」ゴロゴロゴロ
― 千葉県 気象観測所 ―
鈴木「そんな馬鹿な!? 有り得ない!」
佐藤「どうした、鈴木! 何かあったのか!?」
鈴木「そ、それが! 先程から千葉市を中心に、台風並の暴風があちこちで観測されてるんです! さっきからまるで止まりません!!」
佐藤「何だとっ!?」
― 箱根 富士観測所 ―
伊藤「田中さん、大変です! 富士山から煙が!!」
田中「馬鹿な……噴火すると言うのか、富士山が!? そんな予兆はまったくなかったというのに!!」
伊藤「一体、何がきっかけで……!! 二百年以上も活動を停止していたのに……!!」
田中「わかるもんか! とにかく全員、万が一の事態に備えて避難の準備だ! 急げ!!」
― アメリカ コロラド州 ―
ゴゴゴゴゴ……!!
ミッシェル「どうなってやがる! さっきから地震がまるで止まらないぞ! 畜生!!」
ジョアンナ「ミッシェル、ダメよ! 家に戻っちゃダメ! 急いで広場に避難して! 早くっ!!」
ミッシェル「馬鹿を言え! リビングには親父の形見のギブソンのギターがあるんだぞ! あれは6000ドルもしたんだって、親父はいっつも自慢していた!」
ジョアンナ「バカっ! 命とギター、どっちが大事なのよ!」バシンッ!!
ミッシェル「あぐっ! ジョ、ジョアンナ……」
ジョアンナ「さあ行くわよ、ミッシェル! 生きてさえいればどうにかなるんだから!! 生きる為に逃げるのよ、早くっ!!」
― インド ガンジス川上流 ―
アジャンタ「おかしい、さっきから鳥が……」
バラッティ「どうしたの、アジャンタ? じっと川辺を眺めて」
アジャンタ「いないんだ……」
バラッティ「いないって……誰がいないの?」
アジャンタ「人じゃない。鳥だよ」
バラッティ「鳥?」
アジャンタ「ああ。鳥たちが一斉に羽ばたいていつのまにか一羽もいなくなってしまったんだ……。この川辺に一羽も鳥がいない光景を僕は生まれて初めて見た……」
バラッティ「……そういえば、魚もね。さっきまでそこらにちらほらいたのに、気がついたら一匹もいなくなってて……」
アジャンタ「魚だけじゃない。さっきまで邪魔なぐらいそこらを飛び回っていた虫も今はまるで見当たらない……。一斉にどこかへと行ってしまった」
バラッティ「なに……? 何で急に……?」
アジャンタ「わからない……。ただ、どこかで何かが起きてるんじゃないのか……。僕達が想像もつかないような何かが……」
― ドイツ ノイシュヴァンシュタイン城前 ―
カラーンコローン、カラーンコローン……
フェリックス「鐘の音が、空から聞こえてくる……」
エミリア「何で鐘の音が……? 一体、何で……?」
フェリックス「終わりだ……。きっと、この世界が終わるんだ……」
エミリア「まさか……。これが、聖書に出てくる世界の終末を告げる鐘の音だとでもいうの……?」
フェリックス「そうさ……あまりにも早すぎた……。くそっ!!」
エミリア「そんな……まさか……! やめてよ、フェリックス!」
― 南極 到達不可能点 ―
キラキラ、キラキラ……
スコット「綺麗だな……空が輝いてる……。オーロラとは違う、美しくも破滅を象徴するような神の光だ……。それが見渡す限り一面に広がっている……」
ジェシカ「ええ……そうね。伝承の通りだわ……」
スコット「遂に始まってしまったのか……」
ジェシカ「ええ。終わりの始まりが、遂に……」
― 千葉 お祭り広場 ―
結衣「かーめーはーめー……!!」ゴゴゴゴゴ
相模「ま、待って! 助けて!! 殺さないで!!」ポロポロ……
八幡「やめろ! 由比ヶ浜!! 後でたこ焼きを奢ってやるからやめろ! やめてくれぇぇ!!」
結衣「波ぁぁーーーーーーーーーー!!」ドーンッ
陽乃「あっれー、比企谷君じゃな」トコトコ
陽乃「びゅーーーーーーーーーーん!!」
八幡「しまった! 雪ノ下さんがかめはめ波で飛んでいったぞ!!」
結衣「雪ノ下ぁぁぁ!!」
― 大気圏 ―
陽乃「びゅーーーーーーーーーーん!!」(時速28400キロ)
― 宇宙 ―
陽乃「びゅーーーーーーーーーーん!!」(時速28400キロ)
― スペースシャトル内 ―
マイケル「ハハッ、どうだい、ハーディ。初の宇宙遊泳の気分は? 君の故郷のプールよりかはちょっとだけ広いだろうがな」
『ああ、上々の気分さ、マイケル。宇宙ってのは、こんなにも美しくこんなにも自由だったんだな。私はカモメと言った宇宙飛行士の気持ちがちょっとだけわかったよ』
マイケル「オーケー。初めてでそれだけ喋れるなら上等だ。それじゃあ楽しんでるところ悪いがフェイズ2に移行するぜ。心の準備は出来ているかい?」
『もちろんだとも。今まで何千回も練習してきてるし、どんな不測の事態にも備えてきたんだ。近所のマクドナルドに行くより余裕だね。どんと来てく』
陽乃「びゅーーーーーーーーーーん!!」
『WHAT!? オーマイゴッド!!』
マイケル「おい、どうした、ハーディ!!」
『俺はもう駄目だ! きっと気が狂ってしまったんだ! ジーザス!!』
マイケル「何が起こった、報告しろ! ハーディ!! ハーディーッ!!」
その後、自由帰還軌道に乗って帰ってきた雪ノ下陽乃さんは、「地球は青かったよー」と楽しげに話してくれた。そして、お土産に「宇宙まんじゅう」とかいう怪しげな物をくれたので捨てた。
俺の夏休みは何事もなく終わり、またいつもの日常が始まる。
しかし、俺は知っているのだ。
やはり俺の青春ラブコメは常識が間違っている。
完
多分、これでSS書くのは終わり
おつかれー
このSSまとめへのコメント
ゴミ