少女「ワタシ、死んだ人の理由分かるみたいに言ったでしょ(18)

少女「クイズとかで答え間違う度、風船が膨らんでくのあるじゃない」

少女「自分があの風船みたくなるときあるのね」

少女「今にもわれそうで」

少女「このドキドキをどーにかしてくれー」

少女「って、ゆうとき」

少女「いっそもう」

少女「わっちゃった方がいいやって」

少女「……思っちゃうときがあって」

少女「――絶対」

少女「だんだん」

少女「しぼんでくんだから」

少女「ただ」

少女「待てば」

少女「いいのに」

少女「――――……」

少女「今、たった今」

少女「――――――――って」

少女「なっちゃうときがあるの」

男「――――……オレは」

男「高いところに」

男「しがみついてるような気がしてるよ」

男「耐えられなくなったら」

男「手をはなせばいいって」

男「死んじゃえばいいやって」

男「思って」

男「力」

男「出して」

男「きて――……」

少女「……ワタシね」

少女「それでもきっとやらないと思うの」

少女「だって」

少女「お母さんかわいそうだもんっ」

少女「もうだめってなってる時間を」

少女「やりすごせるかどうかって」

少女「運とかだと思うの」

少女「私がやらないと思う理由を」

少女「死んだ人が持ってなかったわけじゃないと思う」

少女「男君も」

少女「やりすごしてよ」

少女「それはナシなんだよ」

少女「――ねェ」

男「アレ、トイレじゃない?」

少女「ん!?あっ」

少女「男君は?」

男「この辺にいるよ」

少女「あ……あまり近くに来ないでね」

男「……」

男「オレは」

男「あの人の中にいたのかな」

男「死ぬ準備をしている間」

男「オレを思い出したかな」

男「全てをやめたくなるほど」

男「誰かの力をうばってくって知ってたかな」

いっしょに死んでもよかった


やりたい事なんて

とっくになくしてるんじゃないのか



俺は何で耐えてるんだ

男「……っ」

男「もう」

男「やめてもいいのか」

まだ耐えられるのか――……

おわり
分かる人だけが分かってくれればいい

一応出典だけメ欄に
後は野となれ、山となれ

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