ミーンミンミンミン ミーンミンミンミン
梨沙「ラーってなに」
飛鳥「太陽神だよ。エジプト神話の」
梨沙「ふーん」
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心「次は梨沙ちゃん♪ ラーだから、『あ』だぞ☆」
梨沙「え、ラーだったら『ら』じゃないの?」
飛鳥「最後に伸ばす音が来た場合の処理は、ルールによって異なるらしい」
飛鳥「ちなみにボクは『あ』派だ」
心「じゃあ多数決で☆」
梨沙「しょうがないわね。あ、から始まる言葉……」
ミーンミンミンミン ミーンミンミンミン
梨沙「………」
梨沙「あつい」
飛鳥「さっき言ったよ」
梨沙「さっきのは熱い。今のは暑い。だからセーフ」
心「それアリなのー?」
飛鳥「今回だけ認めよう。次、心さん」
心「うーん、インド☆」
飛鳥「ドーハ」
梨沙「ドーハってどこにあるんだっけ」
飛鳥「カタールの首都だよ。砂漠気候で、夏は平均最高気温が40℃を越えるらしい」
梨沙「ふーん」
梨沙「……8月」
心「つらい☆」
飛鳥「インドネシア」
飛鳥「熱帯気候の国だよ」
心「さ、梨沙ちゃんの番だぞ☆」
梨沙「………」
梨沙「あつい」
飛鳥「今度は厚いとでも言うつもりかい? さすがにもうダメ――」
梨沙「あつーーーい!!!」
飛鳥「わっ」
心「どうしたどうした」
梨沙「あついあついあついあつい!」
梨沙「なんで部屋の中なのにこんなに暑いのよ!」
飛鳥「エアコンが故障したから」
心「扇風機はちびっ子たちに譲ってあげてるから」
こずえ「わ~れ~わ~れ~は~」ブルブル
薫「う~ちゅ~う~じ~ん~で~」ブルブル
仁奈「い~や~が~り~ま~す~」ブルブル
梨沙「うー……!」
心「別に梨沙ちゃんもあっちに行っていいんだぞ☆」
飛鳥「キミとこずえはひとつしか違わないわけだしね」
梨沙「アタシは大人のレディーなの! だからちびっ子に混ざるなんていや!」
心「わお、強情♪」
飛鳥「目の前の楽園を捨ててでも自らの矜持を守ろうとするその姿勢、嫌いじゃないよ」
梨沙「だいたい、飛鳥とハートさんもおかしいのよ」
梨沙「さっきのしりとり、ことごとく暑さを連想させる言葉ばっかり出してくるし」
飛鳥「それはキミも同じだったろう」
梨沙「アタシは、暑い暑いって考えてたらそういう言葉しか思いつけなくなったのよ」
飛鳥「ボクらも同じさ」
心「そうそう、暑いのぶっ飛べ☆とか考えながら答えてたから♪」
梨沙「みーんな考えてることは同じってわけね……」
菜々「ただいま戻りましたー……」フラフラ
心「あ、ウサミンおかえりー☆」
菜々「あ゛~……あづいです。どうしてエアコンが壊れているんでしょうか」
梨沙「外で太陽に焼かれて、帰ってきたらきたで蒸し風呂……辛そう」
飛鳥「せめて冷たいものだけでも、だね。はい、麦茶」
菜々「ありがとうございます……」ゴクゴク
菜々「ぷはー……生き返りました」
心「やっぱり外は地獄ってやつ?」
菜々「ええ、ええ。ホントにその通りです。セミもミンミン鳴いてますし」
菜々「頭の中で『ミーンミンミンミンミン』を『ミミミンミミミンウーサミン』に変換しないとやってられませんでした」
梨沙「セミの鳴き声を自分への応援だと思いこんだんだ」
飛鳥「耳障りな音をプラスの存在に変える逆転の一手だね」
菜々「セミさんはナナのファンなんです。あははー……って感じで」
心「それだけ聞くとちょっぴりアブない人みたいだぞ☆」
薫「ウサミンお姉ちゃん、こっちこっちー!」
こずえ「せんぷうき、つかうー?」
菜々「えっ? でも扇風機はみんなが」
仁奈「暑いお外から帰ってきた人が優先でいやがります」
仁奈「扇風機の風で幸せになるですよ」
菜々「そ、そんな。小さい子にそこまで気をつかってもらうわけには」
梨沙「とか言いつつふらふら扇風機に向かって足が進んでるけど」
菜々「はっ!? いつの間に!」
飛鳥「せっかくだし、行ってくるといい」
心「好意は素直に受け取っとけ☆」
菜々「み、皆さん……そうですね。今回はそうさせてもらいます」
菜々「あ~~、す~ず~し~い~で~す~」
梨沙「なぜ人はいくつになっても扇風機に向かって語りかける癖が抜けないのか」
飛鳥「夏休みの自由研究かい?」
梨沙「このタイトルで何を研究すればいいのよ」
飛鳥「さあ」
梨沙「……暑さでだいぶ頭がやられてるみたいね」
心「ぶっちゃけこの暑さじゃしょーがないわな」
梨沙「ハートさんもキャラ壊れかけてるし」
梨沙「……いやそれはいつものことか」
心「あ?」
梨沙「はぁとお姉さん、とってもスウィーティー」
心「よろしい」
梨沙「暑い暑いって言ってるから余計に暑く感じるのよ」
飛鳥「一番暑いと言っているのはキミだけど」
梨沙「細かいことは気にしない! とにかくアレよ、暑いって言わなきゃ少しはマシになるかもしれないわ」
梨沙「もし言いたくなっても、『暑い』以外の単語を使うのよ」
心「たとえば?」
梨沙「そうね……うーん」
梨沙「あ、そうだ。蘭子の言葉で『暑い』って言えばいいのよ」
飛鳥「蘭子の?」
梨沙「あの子の言葉結構複雑だし、ちょっとは『暑い』のイメージが抜けるでしょ」
心「初めて会った時は『おいおいどんだけキャラ濃いの』って思ったなあ♪」
梨沙「アタシはツッコまない」
飛鳥「ツッコミ役がツッコミを放棄するのはどうなんだろう」
梨沙「というわけで飛鳥。蘭子の言葉で『暑い』ってなんて言うの? 教えてよ」
飛鳥「え? 知らないけど」
梨沙「へ?」
心「ゑ?」
梨沙「だって、いつもあの子が何言ってるかわかるんでしょ。だったら言葉の意味も知ってるんじゃ」
飛鳥「あぁ。あれはその場のフィーリングで判断しているだけだよ。彼女本人も言っているだろう。私の言葉は魂で感じろ、と」
心「でもそれってたまに間違いが起きないのぉ?」
飛鳥「同じ日本語を使う者同士でさえ、意思疎通で手違いが起きることはよくある。それと同じさ」
梨沙「わかるような、わからないような」
飛鳥「仮に蘭子と同じような言葉遣いをする人がいたとして、蘭子がその人の言葉を理解できるかと問われれば、微妙なところだろう」
梨沙「蘭子の言葉が使えないとなると、どうしようかな」
飛鳥「アーニャのロシア語はどうだい」
梨沙「ジャールカでしょ? 何度も聞いて覚えちゃってるから『暑い』のイメージとすぐに結びついちゃうのよ」
飛鳥「なるほど」
心「むずかしーねー♪」
梨沙「……あー、こんなこと考えたら余計に暑くなってきた」
飛鳥「頭の使いすぎだね」
梨沙「もーいい。テキトーに決めよ、うん」
梨沙「よし、アレね」
P「ふう、やっと事務所に戻ってこれた」
P「といってもエアコンが明日まで直らないから部屋は暑いんだよなあ」
P「でも日光を直に浴びないだけマシか」
ガチャ
P「ただいまー」
P「いやー、今日は本当に暑いな」
梨沙「そうね。今日はほんとにヘーイ!ね」
P「ん?」
飛鳥「やあ、P。外はヘーイ!だったろう。とはいえこの部屋も十分ヘーイ!だけど」
心「はぁと、ヘーイ!で参っちゃってるプロデューサーのために麦茶持ってきてあげるね☆」
菜々「今年は本当にヘーイ!ですね~。昔は夏でもこんなにヘーイ!じゃなかったのに」
薫「ヘーイ!」
こずえ「へーい……」
仁奈「ヘーイ!でごぜーます!」
P「………」
P「みんなが暑さで壊れてしまった」
おしまへい
暑かったので書きました。今まで書いたSSの中でもトップクラスに中身がないような気がする
一応梨沙と飛鳥としゅがはさんの組み合わせで書いた過去作を宣伝しときます
的場梨沙「なにそれ」 モバP「お見合い写真」
飛鳥「3人で」 梨沙「女子会」 心「だぞ☆」
的場梨沙「飛鳥の短冊の中身を知りたい」
結城晴「ガッチャ! 楽しいライブだったぜ!」
お付き合いいただきありがとうございました
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