フリーザ「コケにされるのがヘドが出るほど嫌いなんですよ！！」


フリーザ「さぁ、おやりなさいピッコロさん！」

ピッコロ「待たせたな……！　覚悟はいいか……！」

クウラ「よ、よせ！　やめろおぉぉぉぉぉ！」

ピッコロ「魔貫光殺砲！！」

クウラ「うおぉぉぉぉぉ！？」

クウラ「グッ……ガハッ……」

ピッコロ「驚いたな、まだ息があるのか。フリーザの兄というのも、あながち嘘でもなさそうだ」

クウラ「……こ、これで一族も滅亡か……まさか、最後の生き残りである弟といっしょに死ぬことになるとはな……」

ピッコロ「貴様にとっていい話になるかどうかは知らんが安心するんだな。フリーザは生き返るぞ」

ピッコロ「この星にはドラゴンボールという便利なものがあってな。そいつに願いを言えば死人を生き返らせることだってできる」

クウラ「……ドラゴンボール、だと……！？」

クウラ「そうか……その高い戦闘力に再生能力、そしてドラゴンボール……わかったぞ、貴様、ナメック星人だったのか……！」

ピッコロ「何の話だ？」

クウラ「……どおりで見つからないわけだ。まさかこんな辺境の星に隠れ住んでいたとはな……」

クウラ「だが、そうとわかれば……」スッ

ピッコロ(四星球！　クリーザに持たせていたものか！)

ピッコロ「あいにくだが、そいつは一つだけでは願いは叶わんぞ」

クウラ「……」グッ、ミシッ

ピッコロ「！？　よせ、やめろ！」

クウラ「……」メキキキッ


バキャッ！！

クウラ「こ、これでいい……これさえなければ……あの悪魔たちも……サイヤ人も、これ、以上、は…………」ドサッ

ピッコロ「な、なんて奴だ……ドラゴンボールをブッ壊しやがった……」

ピッコロ「しかしマズいぞ。これでは死んだ奴らを生き返らせることができん」

フリーザ「確かに、困ったことになりましたね」

ピッコロ「フリーザ！？　貴様、どうして！？」

フリーザ「そんなこと、考えるまでもないでしょう。あの攻撃を防いだからに決まっています」

フリーザ「魔貫光殺砲とか言いましたか。あの技、戦闘力を一点に集中させることで威力をあげているようですが、同じように着弾箇所に戦闘力を集中することで簡単に防げましたよ。まぁ、完全には威力を殺しきれずに吹き飛ばされてしまいましたがね、誤差の範囲内でしょう」

ピッコロ(バカな、言うほど簡単じゃないぞ……！　力を一点に集中させるということはそれ以外の場所は弱体化するということだ。力を集めるのが早ければクウラは拘束を振りほどいて逃げる。逆に遅ければ間に合わずにクウラ共々貫かれる。つまり、許される時間は魔貫光殺砲が命中してからクウラを貫くわずかな間だけ)

ピッコロ(何より、俺が時間をかけて一点に集中させた攻撃を防ぐほどの力の移動を、その一瞬で終わらせたというのか……)

ピッコロ(これを天賦の才だけでこなすとはいまだに信じられんな……まともに修行したらいったいどうなるんだ……)

フリーザ「まぁ、クリーザは取り返しましたし
、もはやこんなところに用はありません」ヒョイ

クリーザ「う～ん、パパー……zzz」ムニャムニャ

フリーザ「……まったく、この図太さはいったい誰に似たんでしょうね」

フリーザ「ドラゴンボールのことは神にでも任せればいいでしょう。ピッコロさんが直せるのでしたら話は簡単でしょうが」

ピッコロ「あいにくだが、俺は戦闘が専門なんでな」

フリーザ「そうですか。ではやはり作り主に頼みましょうか」

～神殿～

フリーザ「……直せないとはどういうことですか？　納得のいく説明をしてもらいましょうか」

地球の神「……私は年を取りすぎた。神龍を再生させるならともかく、新たにドラゴンボールを創りだす力はもはやない」

ピッコロ「チッ、役立たずが」

フリーザ「ピッコロさんのように代替わりは出来ないのですか？　元が同一人物ならあなたも同じことができるはずでしょう」

地球の神「あれは若さを手に入れたピッコロ大魔王だからこそできたようなもの。どちらにせよ私には無理なのだ……すまない」

フリーザ「……まあいいでしょう。それならそれでやりようはあります。幸い、クウラさんが興味深いことを言っていましたしね――」




～惑星ベジータNO.79～

サイヤ人兵士「ベジータ様、報告が」

ベジータ「なんだ？　手短にいえ」

サイヤ人兵士「クウラの戦闘力反応が消失しました。おそらく死亡したものかと思われます」

ベジータ「フン、くたばったのか。サイヤ人に比肩する一族最後の生き残りも、たいしたことはなかったようだな」

サイヤ人兵士「ですが、多少おかしい点がありまして。その消失した位置にあった惑星の住民の平均的な戦闘力はたったの5――」

ベジータ「放っておけ。今はそんなことに関わっている暇はない。ようやくあの星が見つかったんだ。俺たちサイヤ人が全宇宙を支配する日が、もうそこまできているんだからな」

ベジータ「船を用意しろ！　ナメック星に乗り込むぞ！！」

　『復活の「F」』観て勢いで書いた。

　需要あるなら続き書きます。ないなら依頼してきます。

～神様の宇宙船・航行中～

ピッコロ「チッ、この俺がガキのお守りをすることになるとは」

クリリン「しょうがないだろ。この宇宙船、お前にしか動かせないんだぞ。まさか神様を連れてくるわけにもいかないし」

クリリン「それにお前にとっては里帰りみたいなもんだろ」

ピッコロ「フン……」

クリーザ「ねえピッコロ。ここ今どの辺なの？　ナメック星までどれくらい？」

ピッコロ「……もうそろそろ着くころだ」

クリーザ「やった！　パパより先に着いた！」

クリリン「……お前、相変わらずクリーザには甘いんだな」

ピッコロ「外に放り出されたくないなら、口を閉じることだな」

クリリン「わかったよ。それにしてもフリーザがいないのは少し心配だよな。ピッコロの故郷だし、いきなり襲われたりしないといいけど……」

クリーザ「大丈夫だよ。パパなら仙豆ができたらすぐにそれ持って駆けつけてくれるさ」

クリリン「だといいけど」

ピッコロ「せいぜい俺じゃなくて、神のそっくりさんが多いことを期待するんだな」

～ナメック星～

クリーザ「なんだかピッコロが修行してた場所に似てるね、この星」

ピッコロ「ああ……確かにどこか懐かしさを感じるな」

クリリン「問題はドラゴンボールがあるかどうかだけど……」ゴソゴソ

ドラゴンレーダー『ピコッ　ピコッ』

クリリン「やった！　やっぱりこの星にもドラゴンボールがあるみたいだ！　これでみんな生き返るぞ！」

クリーザ「あれ、でもこれもう4つも揃ってるね。誰か集めてるのかな」

クリリン「あ、そうか。誰か集めてる可能性もあったな。事情を話して譲ってもらえればいいんだけど。ピッコロ、その時は仲介を頼め――ピッコロ？」

ピッコロ「………………」

クリリン「どうしたんだよ、いきなり黙っちゃって」

ピッコロ「気づかないのか。妙な気配を感じる、それも一つや二つじゃない」

クリリン「言われてみれば――なんだか嫌な感じの気がいくつも。これ、ひょっとしてナメック星人の気なのか？」

ピッコロ「さあな。だが調べてみる必要はありそうだ……少し様子を探ってくる。お前たちはここで待ってろ」バシュン

クリリン「あ、おい、ピッコロ！」

クリーザ「行っちゃった」

クリーザ「どうしよう？　クリリン」

クリリン「さんをつけろよ。背丈は同じでもお前より年上なんだぞ」

クリリン「レーダーを見た感じ、ドラゴンボールを集めてるのは嫌な気の持ち主たちみたいだな。近寄るのは慎重になった方がいいかもな……」

クリーザ「でも、この近くにもボールは一つあるみたいだけど」

クリリン「そうだな。まだ見つかってないボールなら、近くまで行ってみるか？　それともピッコロが戻ってくるまで待った方が――」ピクッ

クリリン「クリーザ、気を抑えろ！　嫌な感じの気が近づいてくる！」

サイヤ人戦士「大きな戦闘力を感知してきてみれば子供が二人だと……故障か？」カチッ　ピピピピッ

サイヤ人戦士「フン。戦闘力たったの5、ゴミめ……やはりスカウターの故障だったようだな」

クリーザ(クリリン、あいつがつけてる機械……)コソコソ

クリリン(ああ、あのクウラとかいうのが着けてたのと同じだ。ひょっとしてあいつの仲間か？)コソコソ

サイヤ人戦士「おい、お前たち。この星に何をしに来た？」

クリリン「お、おれたちはただ旅行していただけだ。この星にもたまたま立ち寄っただけで」

サイヤ人戦士「その宇宙船とゴミみたいな戦闘力。どうやら、本当にただの観光客らしいな」

クリーザ「そ、そうだよ。だから――」

サイヤ人戦士「そいつは運が悪かったな」キュイン

宇宙船『ボンッ』ガシャン！

クリーザ「ああっ！　う、宇宙船が！？」

サイヤ人戦士「こないだ取引した星の奴らがいきのいい労働力を欲しがっていてな。戦闘力は低いがそこそこ丈夫そうなお前らは丁度いい」

サイヤ人戦士「抵抗してもかまわんぞ、痛い目にあいたいならな」

クリリン「……クリーザ、気を解放しろ。どうやらこいつ、たいしたことなさそうだ」

クリリン・クリーザ「ハアァァァァァ！」ゴゴゴゴゴゴ

サイヤ人戦士「なに、馬鹿な……戦闘力が急激に上昇していく……！？」ピピピピピ

クリリン「一撃で決めるぞクリーザ！」

クリーザ「うん！」

クリリン・クリーザ「ハアーッ！！」ドシュン！

サイヤ人戦士「なっ、うおぉぉぉぉぉ！？」ドカアァァァァン！