ピッコロ「カロス地方?」セレナ「其の二」 (539)

・このスレはドラゴンボールZとポケットモンスターXYのクロスSSです
・基本はXYのストーリーに沿ってますが、一部オリジナル展開、パロディがありますので、それが苦手な方はご注意
・それに伴い、オリジナル(?)の技や設定もあるのでご了承を
・誤字脱字矛盾も気をつけてますが多々あるかと思いますが、誤字脱字は脳内変換で
・本スレがはじめての方は前スレの方へ↓

ピッコロ「カロス地方?」
ピッコロ「カロス地方?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384692845/)



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1388852120

ミアレシティ ポケモンセンター

スタッ

ファンファンファン ざわざわ

セレナ「外が騒がしいわね…」

ピッコロ「警察も動いているようだな…」

パンジー「待ってたわよ、ピッコロ、セレナちゃん」

セレナ「パンジーさん!」

パンジー「話はとりあえずセンターの中でしましょう」

ざわざわ ざわざわ

ピッコロ「ここら辺もだいぶ騒がしくなってるな…」

パンジー「さっきの放送が流れてからね…」

パンジー「半分はパニックに陥ってる人…半分はタダのアタマのおかしいヤツの戯言だと思って気にしていない人…」

パンジー「それよりもビオラが撮った写真があるから、これを見て」

セレナ「これって…たしかこの近くにあるフラダリカフェですか?」

セレナ「そういえば…この赤スーツは…」

パンジー「ええ、ここら辺の住民に話を聞いてみたら、赤スーツを着た人間が何人か出入りを見かけているの」

ピッコロ「なるほどな…」

セレナ「フラダリカフェ…フラダリ……あ!」

パンジー「そう、あそこはよくフラダリ氏が利用してるカフェだからね」

パンジー「これは推測だけど…カフェはあくまでもカモフラージュで連中のアジトがそこにあるんじゃないかと、私は思うの」

ピッコロ「(たしかに、ヤツの気とその連中の気がそこに集まっている…)」

ピッコロ「わかった。これでヤツらの居場所は確実になったわけだ。そこへ行くぞ」

パンジー「ピッコロ…本当に行くの?警察が来るまで待った方がいいんじゃ…」

ピッコロ「それでは間に合わない。仮に警察が来たら連中が何をしでかすかわからん」

ピッコロ「それに…俺はあんなワケのわからん連中の勝手な野望に巻き込まれるのはゴメンだからな」

パンジー「…わかったわ。ビオラの方も準備が終わったら、仲間のジムリーダー達と一緒にココへ向かうわ」

ピッコロ「ああ、よろしく頼む」

パンジー「セレナちゃんも気をつけて。いくらアナタが優秀なトレーナーでもまだ子どもなんですから…」

セレナ「心配しないで、パンジーさん。私にはポケモンやピッコロさん達がいるし、自分の身は自分で守れるわ」

パンジー「そっか……二人とも…気をつけてね」

ピッコロ「…生きて帰ってくるさ。セレナ、行くぞ」

セレナ「うん」

フラダリカフェ

ウェイター「お、お客様…本日は閉店ですので、どうかお引き取りください」

ピッコロ「フレア団の本拠地はどこだ?」

ウェイター「な、なんですか?アナタは、いきなり何を…ひっ!?」ガシャン

ピッコロ「命が惜しくば、さっさと話すんだな…」

ウェイトレス「あわわわ…」

ウェイター「は、話します!そこの食器棚にフラダリラボに通じる隠し扉があるのです!」

ウェイター「でも合言葉がなければ、開けませんっ!!」

ピッコロ「合言葉はなんだ?」

ウェイトレス「『ふとんがふっとんだ!』です」

セレナ「………」

ピッコロ「……そうか、スマンがここで眠ってもらうぞ」

ウェイター「な、何を…!?」

セレナ「殺したの?」

ピッコロ「気絶させただけだ。このまま放っておくわけにはいかんからな」

セレナ「この食器棚のようね」

ピッコロ「セレナ、お前が言え」

セレナ「ど、どうして私が…?」

ピッコロ「いいから、言え!」

セレナ「もう、しょうがないな…」

セレナ「ふとんが…ふっとんだ!!!」

シ~ン

セレナ「ぜ、全然動かないわよ?」

ピッコロ「まさか…騙されたか?」

ガタッ

ピッコロ・セレナ「!?」

ゴゴゴゴゴゴゴ

セレナ「開いた…」

ピッコロ「入るぞ」

フラダリラボ

フラダリ「ようこそ、セレナ君にピッコロ君…」

ピッコロ「フラダリ…!」

フラダリ「…世界はやがて行き詰まる…すべての命は救えない」

フラダリ「選ばれた人のみが明日への切符を手に入れるのだ…」

セレナ「フラダリさん、ワケを教えてください!どうしてこんなことをするのですか!?」

フラダリ「……私はかつてラボの利益で人々を世界を救おうとした…」

フラダリ「しかし…すべては無力だった」

フラダリ「世界は大きく、そこにいるのは私の努力だけでは救えない愚かな人々…」

フラダリ「だから、奪う方に回ったのだ!」

ピッコロ「理解できんな…自分の手に負えないとわかれば、世界ごと一掃するのか?」

フラダリ「私の想い…わかってもらおうとは思わない」

フラダリ「もし、最終兵器を止めようと思うのなら…君らが出会った科学者の中にエレベーターキーを持っているモノがいる。探すといい」

フラダリ「すべてを救う…その大それた理想が世界を苦しめるのだよ」ピシュン

セレナ「消えた!?」

ピッコロ「いや、ヤツの気はまだこの近くにある…」

ピッコロ「ホロキャスターを造り出したヤツだ。近くに瞬間移動出来る装置を造り出してもフシギではあるまい」

セレナ「早く…フラダリさんを止めなくちゃ!」

ピッコロ「(科学者、ということはあのゴーグルをつけた女4人の内、誰かが持っているということだな…)」

フラダリラボ 資料室

セレナ「ココには誰もいなさそうね…」

ピッコロ「………」パラ

セレナ「ピッコロさん、さっきから何を読んでるの?」

「ふーむ、ここにもいないようだね…」

「あら!あなた達は…」

ピッコロ「デクシオ、ジーナ…ここで何をしている?」

謎の人1号「それはどなたですかな?私は…」

謎の人2号「そんなこと言ってる場合じゃないわ」

謎の人2号「ねえ、あなたご存知ない?とびっきり背の高いおじいさんを探してるんだけど…」

謎の人1号「何故だかフレア団もその人を探しているという情報をキャッチしてね」

謎の人2号「フレア団とおじいさんの関係は謎だけど…それよりもピッコロさん、二人にこれをお渡ししますわ」

ピッコロはげんきのかけらを手に入れた!

ピッコロ「おい、何故俺の名を知っている?」

謎の人2号「ギクッ」

謎の人2号「い、いやですわ!お久しぶりですけれど、あなたの名前なんてちーっとも存じ上げないのよ!!」

謎の人1号「えーっと、僕達はある博士に頼まれてフレア団を止めに来たんです」

謎の人2号「それにしても…フラダリは一体何を考えているのかしら!?美しい世界を望んでいたはずなのに…」

謎の人1号「博士は落ち込んでいるけれど、顔の広さを活かして事態の収拾を図っています」

ピッコロ「そうか…」

セレナ「ピッコロさん、ここは何もなさそうだわ。早くここから出ましょう」

ピッコロ「ああ」

ピッコロ「む!」

フレア団幹部♂「ワハハハハ!久しぶりだな!また会えて嬉しいぞ!!」

セレナ「知り合い?」

ピッコロ「いや…誰だ?コイツ」

フレア団幹部♂「忘れんな!!発電所でキサマらにジャマをされた幹部だ!!!」

セレナ「ああ、あのパチンコ玉ね」

フレア団幹部♂「やかましい!!!」

フレア団幹部♂「まあいい、フラダリ様からキサマらを止めるように命令されてるからな…」

フレア団幹部♂「積年の恨みを晴らす時だ!!!キサマらをこの場で袋叩きにしてやる!!」

「お待ちなさいな!」

「お二人方!僕らが助太刀致します!」

フレア団幹部♂「な、何だテメエらは!」

謎の人2号「なんだかんだと聞かれ…あいて」パシンッ

謎の人1号「作品が違うよ!」

謎の人1号「私たちは悪の野望を阻止するためにある所へやって来た正義の味方!」

謎の人1号「謎の人1号!」ババン

謎の人2号「同じく謎の人2号!」ババン

謎の人1・2号「私たちがいる限り、この世に悪は栄えない!!!」バーン

シ~ン

謎の人1・2号「(決まった…)」

フレア団幹部♂「(か、かっこ悪い…)」

ピッコロ「(なんなんだこの空気は…)」

謎の人1号「ここは我々にお任せして、ピッコロさん達は早くフラダリを止めてください!」

ピッコロ「わかった…スマンなデクシオ」

フレア団幹部♂「くそ!こんなふざけた格好のヤツらにやられてたまるか!お前らやっちまえ!!」

フレア団したっぱ「うおーーー!!」

謎の人1号「ジー…じゃなかった2号行くよ!」

謎の人2号「ラジャー!!」

謎の人1号「いけ、エーフィ!」バッ

謎の人2号「ブラッキー、頼みましたわ!」バッ

ポンッ

エーフィ「エーフィ!」

ブラッキー「ブラッキ!」

セレナ「大丈夫かしら…謎の人達…」

ピッコロ「アイツらなら、多分心配はいらんだろう」

「ハーイ、久しぶりね。二人揃ってデートかしら?」

ピッコロ「発電所にいた女か…」

アケビ「私だけじゃないわよ?」

バラ「アタシ達もボスに止めるように命令されててね」

コレア「そういうこと。工場での借りは返してもらわなきゃね。数で攻めるのは気が進まないけど」

モミジ「ま、律儀にシングルで戦うよりは数で攻めた方が有利だわ」

バラ「それに、この方が尺も短くなるし楽でいいからね」

コレア「そんなこと説明しなくていい!」

ピッコロ「ちっ、おかしな格好の女が四人も揃いやがったか…」

セレナ「でも…フラダリさんが言ってたことが本当なら、この四人の内、誰かがキーを持ってるということね」

モミジ「で…ダブルバトルになるけど、誰が小娘の方で、誰が緑の方と戦うの?」

バラ「アタシはピッコロも方がいいわ」

コレア「何言ってんのよ、小娘の方が楽そうでしょ」

アケビ「じゃんけんで決めましょ。勝った方が緑で、負けた方が小娘ね」

4人「ジャーンケーンポン!あいこでしょ!あいこでしょ!」

ピッコロ「………」

セレナ「あの人達のキャラがつかめない…」

4人「あいこでしょ!あいこでしょ!」

バラ「やったー!!アタシがピッコロだー!」

コレア「って、結局バラと戦うじゃんアタシ」

モミジ「ちぇ、アタシは小娘の方か…」

アケビ「腐らないでよ、少なくともあの緑男よりは勝算がありそうじゃない」

ピッコロ「ちっ、ダブルバトルか…セレナ、そっちのヤツらはお前にははじめてだがやれるか?」

セレナ「冗談言わないでよ。したっぱに毛が生えたような連中なんかに負けるはずがないわ」

アケビ「あらあら、ずいぶんと口の悪いお嬢ちゃんだこと」

モミジ「そのしたっぱに毛が生えた程度のアタシ達が可愛がってあげるわ」

セレナ「望むところよ…!」

アケビ「クリムガン、出なさい!」バッ

モミジ「マニューラ、出番よ!」バッ

セレナ「アナタの出番よ!サンダース、アブソル!」ババッ

バラ「また、アンタと戦えるなんて嬉しいわ」

コレア「アタシはそうでもないけどね」

ピッコロ「ふん、まさか二度戦うハメになるとはな…」

バラ「つれないのね。まあ、いいわお遊びはここで終わりにしてあげるわ」

バラ「キリキザン、可愛がってやりなさい!」バッ

コレア「ドラピオン、やっておしまい!」バッ

ピッコロ「出ろ!フリーザー、サーナイト!」ババッ

ポンッ

キリキザン「(我々に逆らうとは愚かな、フレア団のエリートポケモンの実力――)」

ズンッ

サーナイト「………」

キリキザン「ぐはっ」ドタッ

バラ「キ、キリキザン…!?」

ドラピオン「(野郎~)」

ドラピオン「(皆殺しだー!!!どいつもぶっ殺してやるー!!!)」

ビッ

ドラピオン「ゲッ!?」

フリーザー「(お黙りなさい)」

バタッ

コレア「(は、早すぎて何も見えなかった…)」

バキッ ドゴッ

クリムガン「」バタッ

マニューラ「」ドタッ

サンダース「(よっしゃ!)」パシッ

コレア「やっぱりこうなるのよね…」

ピッコロ「エレベーターのカギを渡してもらおうか」

モミジ「逆らったら殺されそうね…ほら、カギよ」ポイッ

ピッコロ「一つ聞こう。フラダリが言っていた最終兵器とは一体何だ?」

コレア「さあね…アタシ達も実際に見たわけじゃないけど…」

コレア「一つ言えることは大昔、世界を滅ぼしたという古代の超兵器ってところかしら?」

バラ「これを起動をするのには莫大な準備が必要でね…」

アケビ「電気やポケモンはその為の準備だったのよ。もっとも電気は生み出すことも出来たけど、無駄なコストは使いたくなかったからね

バラ「だけど、それだけでは使い物にならないわ。ポケモンから吸収したエネルギーが必要になるのよ」

セレナ「ポケモンから吸収したエネルギー?」

バラ「10番道路に列石あったでしょう?あれはポケモンのエネルギーを奪い最終兵器を送り込む物なの」

コレア「あの石はいわば、ポケモンのお墓。最終兵器は多くのポケモンの命を奪う代物なのよ」

セレナ「じゃあ、フラダリさんは人間だけでなく、ポケモン達も…」

バラ「そういうこと。アタシ達フレア団の願いを成就させるためには尊い犠牲もやむを得ないわ」

ピッコロ「………」

モミジ「伝説のポケモンのパワー、命を奪うパワー、科学では解明できないフシギな能力…」

モミジ「それを取り込み、最終兵器を撃ちだせばどうなるか?想像してごらんなさい」

アケビ「さ、説明は済んだわ。精々ボスの野望を食い止められるよう、ガンバることね」

ピッコロ「そうか…よくわかった。では、礼に素敵なプレゼントをしてやろう」クイッ

アケビ「え?」

ガシャン!

バラ「い!?」

セレナ「鉄格子!?」

コレア「ちょ、何コレ!?」

モミジ「こんなの仕掛けた覚えないのに…!どんなトリックを使ったの!?」

ピッコロ「説明したところで、時間のムダだ」

ピッコロ「悪いが、警察が来るまでそこで大人しくしてもらおう。じゃあな」

アケビ「あ、待ちなさい!!」

アケビ「キ~!くやしいー!!!」ガンガン

バラ「まさか、こんなことになるなんてね…」

コレア「またしてもやられたわ…」

モミジ「アイツ…一体どうやってこれを作ったのかしら…?」

セレナ「ピッコロさん…あの鉄格子どこから持ってきたの?」

ピッコロ「説明は後だ。それよりも先を急ぐぞ」

セレナ「あ、うん!」

セレナ「出入り口の手前にエレベーターがあったわ!そこへ行きましょう!」

ドタドタドタ

「そっちへ行ったぞ!」「エレベーターの方だ!逃がすな!!」

ピッコロ「チッ、ザコどもが追ってきたか…」

セレナ「ピッコロさん!ココは私に任せて、ピッコロさんはエレベーターの方へ急いで!」

ピッコロ「お前一人であの人数を相手にするつもりか!?」

セレナ「私も片づけたら後を追うから、第一あんなしたっぱ達どうってことないわ」

ピッコロ「……わかった。絶対にあんなヤツらにやられるんじゃないぞ」

セレナ「心配しないで、私はピッコロさんの弟子なんだから…」

ピッコロ「そして…俺の先輩であり、師匠だからな」

セレナ「…そうね。だから私のことはいいから、早くエレベーターに乗って」

ピッコロ「…すまない」

フレア団したっぱA「いたぞ!」

フレア団したっぱB「緑の野郎がエレベーターに乗りやがった!」

フレア団したっぱC「いや、あのメスガキはまだ残ってるぞ!」

セレナ「(これで全員?思ったより少ないわね…)」

セレナ「(そうか、デクシオさんとジーナさんがおびき出したおかげで、人数が減ってきてるのね…よし!)」スッ

セレナ「みんな、行くわよ!」バババッ

フレア団したっぱ「やっちまえー!!!」

フラダリラボ 地下2階

ピッコロ「フラダリ…!」

フラダリ「来たか、ピッコロ君…セレナ君がどこにいったのかは知らんが…」

フラダリ「来たまえ、キミに見せたい人物がいる」

ピッコロ「!?」

大男「………」

ピッコロ「お前は…13番道路にいた…!」

大男「聞け、フラダリに刃向かうモノよ…」

長くなるんで昔話は↓の方で参照してください

ttp://akasakasakaki.blog.fc2.com/blog-entry-72.htm

ピッコロ「(神…?永遠の命…?一体コイツは何者なんだ?)」

フラダリ「彼はAZ…3000年前の王様と同じ名前だそうだ。何故だか最終兵器のカギを首からぶら下げていてね…」

フラダリ「さあ、いよいよだ…最新部に来なさい。そこで待っているよ」ピシュン

ピッコロ「逃がしたか…!」

AZ「カギを取り返せ…」

ピッコロ「?」

AZ「あれは起動させてはならぬ…!また、すべてが消えてしまう…」

AZ「私のようにいつ終わるともわからぬ苦しみを味わいたいのか…!」

ピッコロ「そのカギはどこにある?」

AZ「あの男が持っている…ヤツは最終兵器を起動させて、すべてを破壊するつもりだ…」

ピッコロ「下がっていろ」ピッ

AZ「…?」

ボンッ

AZ「な…」

ピッコロ「お前もココから逃げろ。何者かは知らんが、あんなヤツらの巻き添えは喰らいたくあるまい」

AZ「お前は…一体何者なのだ?人間なのか…それともポケモンなのか?」

ピッコロ「……どちらでもない。俺は……異世界から来たナメック星人だ」

AZ「ナメック…星人……?」

ピッコロ「(どうする…?罠かもしれん、しかし放っておくわけにはいかん)」

ピッコロ「(フラダリめ…人間だけでなく、ポケモン達も滅ぼすつもりなのか?)」

フラダリラボ 最新部

ピンポーン ウィーン

ピッコロ「(ヤツの気を感じる…しかし、どこにもいない…)」

ピッコロ「フラダリでてこい!いるのはわかっているぞ!!!」

ピッコロ「!」

ピッコロ「なんだこれは…?ベジータが着ていた戦闘服と似ているが…」

ピッコロ「誰だ!?」

ポリゴンZ「」ふわふわ

ジバコイル「」ふわふわ

ギギギアル「」ふわふわ

ピッコロ「(気が感じない…!コイツらは!?)」

「『でんじほう』発射」

グオッ

ピッコロ「ぐあああああああ!!!!!」バチバチバチバチ

ピッコロ「が……」プスプス

バタッ

「………」

フラダリ「やったのかね?クセロシキ博士」

クセロシキ「人間はおろか、大抵のポケモンがくらえば命を落とすほどの電撃ダ」

クセロシキ「だのに、これでも気絶してるだけで済んでるのだ。やはり凄まじい力を持ったヤツだヨ。こやつは」

フラダリ「よし、お前達はこの男を連れて、秘密基地へむかえ」

フレア団幹部♀「ハッ」

フラダリ「これで…エネルギーはすべて揃った。あとは彼のエネルギーを吸収すればまもなく完了するだろう」

フラダリ「彼には気の毒だが、私の理想達成の為に協力してもらう」

フラダリ「クセロシキ博士、あとはココを任せたぞ」

ピシュン

マルノーム「」バタッ プスプス

フレア団したっぱA「あわわ…」

セレナ「もうおしまい?相変わらず進歩のない連中ね」

フレア団したっぱB「もうダメだ!あの緑野郎と同じ、このガキもバケモノだ!!」

フレア団したっぱC「仕方ない!俺達も『あそこ』に合流するぞ!」

セレナ「(あそこ?)」

フレア団したっぱA「へっ、ざまあみろ!どうせお前らももうすぐ消されちまうんだ!あばよ!!」

ドタドタドタ

セレナ「!」

セレナ「ピッコロさんの気が…!?」

セレナ「何かあったんだわ!」

フラダリラボ 最新部

ピンポーン ウィーン

セレナ「ピッコロさん!!!」ダッ

クセロシキ「来たか…」

セレナ「あなた誰!?ピッコロさん…それとフラダリさんはどこへ行ったの!?」

クセロシキ「残念ながら、ボスはピッコロを連れて秘密基地へ行ったよ」

セレナ「秘密基地…?ピッコロさんを捕まえて何をする気!?」

クセロシキ「あの緑の男は素晴らしいエネルギーを持っている…ヤツには最終兵器起動の為に協力させてもらわねばならんのでな」

セレナ「なんですって…!?」

クセロシキ「お前もピッコロと同じスゴ腕のトレーナーと聞いている、ならば調べさせてもらうゾ!」

セレナ「私は急いでるの!ジャマしないで!!」

セレナ「ガブリアス、出て!」バッ

ポンッ

ガブリアス「グギャオオー!!」

クセロシキ「ヌフフフ、お前とお前のポケモンのすごさ、どれほどか見せてもらおうじゃないか」

クセロシキ「クロバット!行け!」バッ

ポンッ

クロバット「クロバ!」



?????

ピッコロ「(……ココは、どこだ?)」

「お目覚めのようだね…」

ピッコロ「その声は…!?」

フラダリ「おはよう、ピッコロ君。ココはある場所の地下に存在する秘密の研究所だよ」

ピッコロ「フラダリ…キサマ、俺を捕まえて何を企んでいる…?」

フラダリ「キミには素晴らしい生体エネルギーが溢れている。伝説のポケモン…いや、それ以上のエネルギーがな…」

ピッコロ「生体エネルギーだと…?」

フラダリ「そう…あの最終兵器を起動するには、ポケモンから吸収したエネルギーが必要になるのだ」

ピッコロ「なるほど…フロストケイブでユキノオーを捕まえようとしたのはその為か…」

ピッコロ「だが、生憎俺はポケモンではない。キサマが期待してるようなエネルギーを得られるとは思えんが?」

フラダリ「誤解しないでもらいたい。ポケモンの生体エネルギーは人間のちっぽけな生体エネルギーとは違って、充実しているだけだ」

フラダリ「だが…それでもあの最終兵器を起動するにはエネルギーが足りんのだ。"伝説の二体"のポケモンを以てしてでもな…」

フラダリ「そこでピッコロ君。キミの力に目をつけたワケだ」

フラダリ「キミは人間でもなければポケモンでもない。だが、その力はポケモンを遥かに超える素晴らしい力を持っている」

フラダリ「キミの生体エネルギーをいただき、ついに最終兵器は完全に起動出来るのだ!」

ピッコロ「狂人め…!」

フラダリ「そして…今頃はあの少女が最終兵器の起動スイッチのカギを握っていることだろう…」

ピッコロ「(セレナ…!)」

セレナ「ガブリアス、げきりん!!」

ガブリアス「グオ!!」ドゴッ バキッ

カラマネロ「グキャー!!」

バタッ

クセロシキ「すごいなお前!すごいぞお前!」

セレナ「教えなさい!最終兵器を止める方法は!?」

クセロシキ「ワシはお前を認めるイコールいいことを教えてやろう」

クセロシキ「最終兵器は3000年前、カロスであった戦争を一瞬で終わらせた…」

クセロシキ「そのすさまじい力を使えば、カロスのゴミ…いや、愚かな人間たちを消せるゾ!!」

セレナ「狂ってる…」

クセロシキ「ワシの背後に最終兵器の起動スイッチがある」

クセロシキ「"赤"と"青"のスイッチ…どちらが最終兵器を起動させるためのスイッチだ」

クセロシキ「ボスはお前さんの可能性を試している。そう、正しいボタンを押せば、お前はカロスを救うことになるだろう」

セレナ「………」

セレナ「("赤"と"青"のスイッチ…どっちかが最終兵器を起動させるスイッチ…)」

セレナ「(もし、間違えたスイッチを押せば最終兵器を起動させてしまう…)」

セレナ「………ッ!」

ポチッ

クセロシキ「せいかーい!!」

セレナ「!?」

クセロシキ「おめでとう、青のスイッチを押したね。だが最終兵器は起動させてもらうゾ!」

セレナ「な!」

クセロシキ「ボスは正解なら止めていいと言ったが、ワシが許さんのだ!」ポチッ

セレナ「そんな、話が違うわ!」

クセロシキ「ほら、お前!モニターだモニター!」

セレナ「ココはセキタイタウン!?」

ズゴゴゴゴゴゴ…

クセロシキ「フフフ、動くぞ動くぞ」

ドゴン! ズガガガガ

セレナ「ま、町が!」

クセロシキ「素晴らしい!これが古代の科学力か!!」

カパァ グオオオオオ

セレナ「(これが、最終兵器…)」

ピッコロ「この地響きは!?」

フラダリ「どうやら…最終兵器の起動スイッチを押してしまったようだな」

ピッコロ「なんだと…?」

フラダリ「これで…エネルギーを充填すればすべてが完了する」

フラダリ「ピッコロ君、キミの生体エネルギーによってな…!」

ピッコロ「キサマ……!」

クセロシキ「ほら、見たか!生まれたぞ!最終兵器が咲いたぞ!フレア団以外を消し去るゾ!!!」

セレナ「なんてヤツなの…!」キッ

クセロシキ「ボスの夢が叶い!美しい世界が生まれる!イコール、我々の科学の勝利だゾ!!」

セレナ「まだ、止められる!フラダリさんを止めに行けば!!!」

クセロシキ「ムダだムダだ。あとはエネルギーも溜まれば、すべてが完了する!」

セレナ「やってみなきゃわからないわ!!」ダッ

フレア団幹部♂「ずらかれーー!!」

タッタッタッタ

謎の人1号「ふう、何とか片付いたか…」

ピンポーン ウィーン

謎の人2号「セレナ!」

セレナ「デクシオさん、博士に伝えて!フラダリさんはセキタイタウンで最終兵器を発射する気だわ!!」

セレナ「ピッコロさんも最終兵器の起動の為に連中に捕まったの!!」

謎の人2号「な、何ですって!?」

謎の人1号「キミはどうするんだ?」

セレナ「私はこれからセキタイタウンに行って、ピッコロさんを助けに行き、フラダリさんを止めに行きます!」

謎の人1号「一人でか!?そんなの無茶だ!」

セレナ「無茶だとわかっていても……やらなきゃいけない時だってあるんだから!!!」

ダッ

謎の人2号「セレナ!」

謎の人1号「ジーナ、こうしちゃいられない!博士達にこのことを伝えに行くよ!」

謎の人2号「ええ!」

セレナ「チルタリス!」バッ

ポンッ

チルタリス「チル」

セレナ「このままセキタイタウンまで飛ばして!!」

チルタリス「チル!」

ギュン

キィィィィン

セレナ「(ピッコロさんの気が感じる…!まだ吸収されていないんだわ!!)」

セレナ「(絶対に…絶対に世界を滅ぼさせたりするもんですか!!!!)」

あけましておめでとうございます。
新年早々、風邪気味になりながらも何とか進めてますが、ペースが少し落ちちゃってます。
SSもまだもうちっとだけ続きますが終わりまでいけるようがんばってきますので、
今年もよろしくお願いします

ピッコロさんのポケモンって戦闘力どれくらいだろう?栽培マンくらいは楽勝かな

某王子のSSでは序盤ポケモン殺してたっけな・・・

投下が遅れてすみません。
展開が長くor新年早々忙しくなり、手こずっております。
半分以上は何とかできているので、今週中には投下出来るようにがんばります

>>58
神コロ様に鍛えられているから、相当強いんじゃないでしょうか

>>61
続編にその息子が主人公のSSもありましたね。結構あるんで途中しか読んでいないけど

遅くなりました。これより投下を開始します

セキタイタウン上空

キイィィーーン

セレナ「最終兵器…!!あそこね!」

フレア団したっぱA「あのガキが来たぞ!」

フレア団したっぱB「ひこうタイプで迎え討つんだ!」

フレア団したっぱC「ヤミカラス!叩き落としてやれ!!」

ヤミカラス「カー!!」

バルチャイ「ギャー!!」

セレナ「アンタ達……ジャマだーーーーー!!!!」グアッ

ヤミカラス「クァ!?」バシッ

バルチャイ「ギャッ!!!」バシッ

フレア団したっぱA「ポ、ポケモン達がはじき飛ばされたぞ!」

フレア団したっぱB「ポケモンを使わずにどうやって!?」

セレナ「チルタリス、もどって!」

セレナ「ココがセキタイタウンね!」バッ

フレア団したっぱC「げげっ!飛び降りた!?」

スタッ

セレナ「(ピッコロさんの気だわ…!あそこはたしかピッコロさんとコルニさんがバトルした所…!)」

「待ってたわよ」ザッ

セレナ「この人数は…」

フレア団幹部♀「フラダリ様は本当に頭の良いお方。アンタがココに来ることを考えて、戦力をココへ集めたの」

フレア団幹部♀「いくらアンタが強くたって、この人数でバトルするなんていくらなんでも無理よね~?」

セレナ「…なんて卑怯なヤツなの!」

フレア団幹部♀「卑怯…いい言葉だわ~」

フレア団幹部♀「さあお前達!フラダリ様の理想達成の為に、そいつを袋叩きにしてやりなさい!」

セレナ「(ここで消耗するわけにはいかないのに…!)」

フレア団幹部♀「ヘルガー!まずはその小娘を丸焼きにしてやりなさい!」

ヘルガー「ガア!」ボワッ

「ビビヨン、ふんじん!」

ビビヨン「ビヨ!」ババッ

ボムッ

ヘルガー「!?」

フレア団幹部♀「な、な!?」

ビオラ「危ないところだったわね…セレナちゃん」

セレナ「ビオラさん!」

ビオラ「アタシだけじゃないわ。」

ザクロ「あれがフレア団……まさかカロスにまでこのような組織が存在するとは…」

シトロン「フラダリさんがフレア団のボスだなんて未だに信じられませんが…」

コルニ「ピッコロ達が教えなかったら、アタシたち連中を野放しにするところだったのね」

セレナ「ザクロさんにコルニさん!シトロンさんまで!」

フレア団幹部♀「ジムリーダー!どうしてアンタ達がココに!?」

ビオラ「ピッコロがね、アタシ達にテレパシーみたいので伝えてくれたの。フレア団の秘密基地がココにあるってね」

フクジ「まったく、あやつホントは宇宙人かなにかじゃないのかと思うわい」

マーシュ「カロスだけじゃなく、世界が危険に見舞われてるんや。ジムリーダーとして放っておくわけにはいきまへん」

コルニ「そういうこと。どんな理由があっても、世界を滅ぼそうなんて許さないわ!」

フレア団幹部♀「またしてもあの緑男め!お前達、ジムリーダーどもを迎え討つのよ!!!」

フレア団したっぱ「うおーー!!!!」ダッ

ザクロ「来るぞ!」

ビオラ「みんな、行くわよ!!」バッ

ドガッ ガガガッ グオー ドゴーン

ビオラ「セレナちゃん!ココはアタシ達に任せて、早くピッコロを助けに行って!」

セレナ「はい!」

コルニ「セレナちゃん!この子を使って!」

セレナ「このモンスターボールは…?」

コルニ「どうやら、"その子"はアナタのことを気に入ったみたい。あなたの助けになると思うわ」

セレナ「ありがとうございます、コルニさん!」

コルニ「(セレナちゃん…がんばって)」

秘密基地

ドガーン パラパラ…

フラダリ「上の方が騒がしいな…」

フレア団したっぱ「申し上げます!セキタイタウンにジムリーダー達が現れました!!!」

フラダリ「なにィ!?」

ピッコロ「(どうやら全員に伝わってくれたようだな…)」

ピッコロ「(セレナの気も近づいてる…ココに来るのも時間の問題だな)」

フラダリ「まあいい…最終兵器を放てば同じことだ、充填を急がせ!」

研究員A「わかりました!」

秘密基地前

セレナ「(ピッコロさんとフラダリさんの気を感じる…ココにいるのね!)」

「セレナ!!」

セレナ「サナ!どうしてココに!?」

サナ「デクシオさん達から聞いたの!セレナが秘密基地へ向かってるって!!」

セレナ「トロバとティエルノは?」

サナ「二人はデクシオさん達と一緒に10番道路にある石につながれたポケモン達を助けに行ったの」

サナ「はやくフレア団を止めに…ううん、ピッコロさんを助けよう!!」

サナ「だってアタシ…友達を守りたいんだもの!」

セレナ「サナ……わかったわ、一緒に行きましょう!!」

フラダリ「見たまえ、キミの隣にある二体の繭を…」

ピッコロ「この繭は…!?」

フラダリ「私が以前、カフェで言っていた話を覚えてるかな?カロス地方の伝説のポケモン、ゼルアネスとイベルタルだ」

フラダリ「最初はこの二体の生体エネルギーだけを吸収するつもりであったが…それだけでは足りなかった。それほどまで最終兵器の威力は絶大なのだよ」

フラダリ「ピッコロ君…キミがこの世界に来てくれたことは嬉しい誤算だったよ。こうも早く強力なエネルギーがこっちに来てくれるとはな」

ピッコロ「なるほどな。妙に動くタイミングが良かったのは、その為の準備だったわけか…」

ピッコロ「で、世界を滅ぼした後はどうするつもりだ?」

ピッコロ「周りの連中は自分の命惜しさにお前に付いてきてるようなヤツらばかりだ」

ピッコロ「そんな自分達のことしか考えてない連中がお前が目指している理想の世界をつくってくれるとは思えんが?」

フラダリ「……たしかにキミの言う通りだ。中には自分の命惜しさ故に大金を出して入団したモノもいる」

フラダリ「それでも、中には共に理想の世界を為そうと、私の理想に純粋に賛同してくれるモノだっている」

フラダリ「今、誰かがこの世界を浄化しなければ、いずれ世界そのものが壊れてゆくのだ……」

ピッコロ「お前は…神にでもなるつもりか?」」

フラダリ「ピッコロ…異世界の人間のキミにはわからんだろうが、いずれわかる時が来るさ……」

フラダリ「どんなに世界が、どんなに他人が危険に見舞われようとも、大衆は知らん顔をする…人間とはそういう生き物なのだ」

ピッコロ「………」

フラダリ「長話はこれまでにしよう。残念だがキミとはこれでお別れだ…」

フラダリ「やれ!」

研究員A「はっ!」カチッ

ピッコロ「うぐあああああああ!!!」ギュオオオオオ

フラダリ「(ピッコロ君、キミを元の世界に返せないことには本当にすまないと思っている…)」

フラダリ「(だが、理想の世界のためにキミには犠牲になってもらわねばならないのだ!!!)」

ピッコロ「があああああああああああ!!!!!」

研究員B「85…90…95…すごい、どんどん上がっていきます!」

フラダリ「(もう少しだ…!もう少しで、全てが揃う!)」

ピッコロ「ぬああああああああああ!!!!!」

エレベーター内

セレナ「!」

セレナ「ピッコロさん!!!」

サナ「セレナ、どうしたの?」

セレナ「ピッコロさんの気が…」

サナ「え?」

セレナ「ピッコロさんの気が…吸われていく…!」

ガクン

ピッコロ「………」

研究員A「ピッコロの生体反応が消えました!」

研究員B「エネルギー充填率100%!これで、最終兵器はいつでも発射可能です!」

フラダリ「吸いきったようだな…ピッコロのエネルギーがこれほどのモノとはな…」

フラダリ「これ以上吸いきったら、こちらが危ないところだった…」

フラダリ「許容量を超えてしまえば、オーバーヒートを起こし、下手をすれば最終兵器ごと壊されないからな…」

セレナ「ピッコロさん!!!」

フラダリ「来たか…」

フレア団したっぱD「な、上の連中は何をしてたの!?」

フラダリ「遅かったな…セレナ君。ピッコロ君はこの通り、最終兵器起動のために犠牲になってもらったよ」

サナ「そ、そんな…」

セレナ「ピッコロさんが…!」

ピッコロ「………」

セレナ「よくも!!!」バッ

フラダリ「早まってもらっては困る。最終兵器の発射スイッチは私が握っているのだからな」

セレナ「最終兵器なんか使わせないんだから!」

フラダリ「地上に花開いた、最終兵器の美しさ……君たちも心奪われただろう?なにしろ伝説ポケモンのエネルギーを取りこんでいるからね」

フラダリ「世界は有限なのに、人もポケモンも増えすぎた…金もエネルギーも奪ったものが勝つ世界だ」

セレナ「だからって、フレア団が選んだ人だけを助けるなんて…」

フラダリ「キミ達は、一つしかないメガリングを譲りあったのか?」

セレナ「違うわ!たしかにピッコロさんと競ったけど、あれは…」

フラダリ「一つしかないものは分けあえない。分けあえないものは奪いあう…」

フラダリ「奪いあえば足りなくなる…争わず、奪いあわずに美しく生きていくには命の数を減らすしかないのだ……」

サナ「ポケモンは…?」

フラダリ「………」ブワッ

セレナ「(涙?)」

フラダリ「ポケモンには…消えてもらう……」

フラダリ「ポケモンは素晴らしい存在。我々人間はポケモンと助けあい、ともに発展してきた…」

フラダリ「だが!それゆえに争いや奪うための道具となりかねない!!!!」

フラダリ「もう、いいだろう……ここまで来て残念だが、最終兵器を撃たせてもらう…」スッ

ピッコロ「そうか…お前の考えはよくわかった」

フラダリ「!?」

セレナ「ピッコロさん!」

研究員C「い、生きている!?」

研究員D「バカな!エネルギーを吸い切ったはずなのに!?」

ピッコロ「あれだけのエネルギーでギリギリとはな。ならば、もっと送り出してやろう」

ピッコロ「かああああああああ!!!」ギュオンギュオンギュオン

セレナ「(気がどんどん高まっている…!)」

研究員A「この光は…!?」

研究員B「エ、エネルギーの充填率の許容量が…上回っています!!!」

フラダリ「はやく遮断するんだ!」

研究員B「ダ、ダメです!回路を閉じても、むこうからのエネルギーが抑えきれずどんどん溢れ出していきます!!」

研究員C「ば、爆発する…!!」

フラダリ「な、なんだと…」

ピッコロ「うおおおおおおお!!!!!」

セレナ「サナ、伏せて!」バサッ

サナ「わっ!」

フラダリ「やめろ、やめるんだ!!!これ以上、エネルギーを送ればオーバーヒートを起こす!!!」

ボンッ バリン

研究員A「きゃあ!!」

研究員B「き、機器が!」

研究員C「限界だぁ!!!」

ボンッ ボンッ バリン ガシャーン

フラダリ「やめろおおーーーー!!!!!」

フラダリ「………」

ピッコロ「これで…最終兵器はもう使えんな」

研究員A「ひ、ヒイィィ!!」

研究員B「バケモノだー!!!」ダッ

フラダリ「…たしかに生体反応はなかったはずだ…だのに、なぜこれだけのエネルギーを出せる?」

ピッコロ「お前ともあろうが迂闊だったな……俺があの程度の吸収で死ぬと思ったか?」

ピッコロ「俺がキサマに捕まったのは、キサマらの本拠地に手っ取り早く乗り込むための演技だったのさ」

ピッコロ「覚えておけ、俺はお前たちの言うエネルギーを一気に増幅できる。さっきキサマが俺から奪ったエネルギーなど、しれたものだったのだ」

フラダリ「しかし、まだ最終兵器自体が破壊されたワケではない。装置も後ほど直せばいい」

ドゴーン

フラダリ「なにごとだ!?」

ピッコロ「どうやら、アイツらも動いたようだな」

フレア団したっぱE「フラダリ様、大変です!ピッコロの手持ちのポケモンが暴れだして、団員達が足止めを喰らっています!」

フラダリ「バカな!?ボールから出れないように催眠処置を施したのに…?」

ピッコロ「俺のポケモンがそんな小細工にかかるほどヤワに鍛えてないのでな」

フラダリ「おのれ…!こうなったら…」スッ

ぱきっ

ぷつっ

フラダリ「!」

ピッコロ「繭が…?」

セレナ「さっきの爆発の衝撃で、繭を取り囲んだ装置から解放されたんだわ…」

パカッ

フラダリ「イベルタルが、目覚める…」

イベルタル「くあああああああああ!!!」バッ

ピッコロ「(コルニと戦う前に感じた気…コイツだったのか!)」

イベルタル「……」ジロッ

サナ「ひっ…」ビクッ

フレア団したっぱE「もうダメだ…」

フレア団したっぱF「に、逃げろー!!!」ダッ

ドタドタドタ

イベルタル「(キサマらか…オレ様の眠りを妨げたのは)」

イベルタル「(人間如きが…オレ様からエネルギーを奪おうなどとはな…)」ズゴゴゴゴゴゴ

セレナ「ゆ、揺れている…!」

ピッコロ「いかん!俺達を消すつもりだ!!!」

サナ「え!?」

イベルタル「かぁ!!!」ズォアッ

サナ「セレナ!」ガバッ

フラダリ「ここまでか…」

ピッコロ「くっ!」ダッ

バッ

セレナ「ピッコロさん!?」

ジュウウウウウ

ピッコロ「うっ……くっ…!」

フラダリ「す、素手で受け止めているだと…!?」

ピッコロ「ちっ……!」

イベルタル「(な、なんだと…!?)」

フラダリ「まさか…イベルタルの技を…?」

サナ「ピッコロさん!大丈夫!?」

ピッコロ「なんとか受け止めたが…片腕をやられちまったようだな」

イベルタル「(オレ様の技を受け止めるとは…!ヤツは人間か?それともポケモンなのか!?)」

イベルタル「(…まあいい、ならばもう一度デスウィングを放つまでだ)」ギュオオオオ

ドゥン

「(やめるのだ、イベルタル)」

イベルタル「!?」

イベルタル「(ゼルアネス…キサマも目覚めたか)」

ゼルアネス「(イベルタルよ…そこにいる人間には無関係のモノだっているのだぞ)」

イベルタル「(そんなことはどうだっていい、オレ様は破壊の化身だ。そこにいる人間どもの命を奪いとる…それだけだ!)」

ゼルアネス「(お前が破壊をするというのなら、ワタシと戦ってからにしてもらおう)」

イベルタル「(人間どもの味方をしおって…現にオレとキサマはあの人間にエネルギーを奪い取られたのだぞ?)」

サナ「あの二体…何かを話しているように見えるけど…」

ピッコロ「博士が話してたとおりなら…あの二体は生命を与えるポケモンと奪うポケモン…」

ピッコロ「おそらく、ゼルアネスはイベルタルを止めようとしてるのだろう」

イベルタル「(ジャマをするならキサマも消えてもらうぞ!ゼルアネスよ!!!)」

ゼルアネス「(くっ!)」

サナ「あれ、セレナは!?」

ピッコロ「まさか、アイツ!」

セレナ「イベルタル!!」

イベルタル「!?」

セレナ「これ以上アンタの暴走を許すわけにはいかないわ!!!」

セレナ「(この100%捕獲出来る、マスターボールなら…!)」

セレナ「いけ!マスターボール!!」バッ

イベルタル「フン!!」ガキンッ

セレナ「え!?」

サナ「マスターボールが、弾かれた…!?」

イベルタル「(小娘が…つまらぬマネをしおって…)」

イベルタル「(まずはキサマから死にたいようだな…)」

セレナ「あ、あぁ…」ガクガク

ピッコロ「セレナ!早くポケモンを出せ!!!」

ピッコロ「(やむをえん…こうなったら…!)」

ゴゴゴゴゴゴゴ

サナ「今度は何!?」

ピッコロ「デカい気がこっちへ向かってくる…!」

ドガァン

????「………」

ピッコロ「あのポケモンは…?」

サナ「アーボックに似てもないけど…ドラゴンタイプのポケモンかな?」

セレナ「(あれは、博士が言っていたカロス地方のもう一体の伝説のポケモン…)」

ゼルアネス「(ジカルデ!)」

イベルタル「(キサマ…今になって何の用だ!?)」

ジカルデ「(お前達を止めに来た)」

ジカルデ「(ココでいたずらに戦火を広げれば、また前と同じ悲劇が繰り返される…)」

ゼルアネス「(ジカルデの言う通りだ…我々は神に近い存在…)」

ゼルアネス「(もしここで戦いをすれば、人間だけでなく多くのポケモン達の命を消すことになる)」

イベルタル「(このオレ様に破壊をやめろというのか?)」

ジカルデ「(お前の眠りを妨げたのは一部の心無い人間どもによる行為だ)」

ジカルデ「(ワシとて、秩序を保つポケモン。もし破壊を止めぬというのなら、コチラも実力を行使せねばならない…)」

イベルタル「………」

イベルタル「(ふん、わかった。ここまでにしといてやろう…)」

イベルタル「(だが、次に眠りが覚めた時は人間やポケモンどもの命を頂くぞ)」

ゼルアネス「(その時はワタシが止めるまでだ)」

ジカルデ「(ピッコロと、言ったな…?お前たち人間の勇気ある行動に感謝せねばならぬ)」

ピッコロ「(お前も、喋ること出来るのか…)」

ジカルデ「(お前たちはあの忌まわしき兵器を止め、二体を救ってくれた…)」

ジカルデ「(もしあのまま兵器が起動しようものなら、ワシは人間達を見限るつもりだった…)」

ピッコロ「(あの二体はただの偶然だ。まさかカロスの伝説のポケモンが近くにいたなんてな…)」

ジカルデ「(この二体はワシが責任持ってを引き取ろう)」

ジカルデ「(エネルギーを奪った人間どもをどうするかはお前達に任せる…)」

ジカルデ「(では…さらばだ!)」フッ

ピッコロ「ぬぬぬぬ…!!!」

セレナ「な、何をするの?」

ピッコロ「ぬあああ!!!」ズッ

サナ「いっ!?」

ピッコロ「ふうっ…」ピクピク

サナ「ひえ…」

セレナ「モンジャラみたい…」

セレナ「でもよかった…これで最終兵器は、もう使わずに済むね」

サナ「すごかったよ、ピッコロさん!気合だけで施設を壊しちゃうんだから!」

いったん小休止。しばらくしたら再開します

>>93 >>94の間にこのシーンが入ってました。またやっちゃった


セレナ「伝説のポケモン達が消えた…」

ピッコロ「あるべき場所へ帰って行ったのだろう。人間達の目が触れない所にな…」

セレナ「それはそうと…ピッコロさん、その腕!」

サナ「ひどい…イベルタルの攻撃で干からびちゃってる…」

ピッコロ「心配するな。こんなモノ」ブチッ

セレナ「ちょ、ちょっと!?」

サナ「取っちゃった!!」

「なんという展開だ。まさか、こんなことになろうとはな……」

サナ「その格好は…フラダリさん?」

ピッコロ「フラダリ…その妙な格好はなんのつもりだ?」

フラダリ「ピッコロ君……キミは私の理想を踏みにじった…」

ピッコロ「命を助けてやったというのに……部下もいない今、お前だけで何が出来る?」

セレナ「フラダリさん、もう止めましょう。フレア団の人間はもうアナタ以外ココにいないのよ…」

フラダリ「私はただ最終兵器を使えればいいだけのことだ」

フラダリ「そのためには伝説ポケモンが取り戻したエネルギーを再び最終兵器に送り込まねばならない」

フラダリ「…ポケモンを持っていないキミなら捕らえることだって出来る…!!!」

ピッコロ「やってみろ。どっちにしろキサマに俺達を倒すことなど出来ん」

フラダリ「……ムカつく野郎だあああああああ!!!!!」グアッ

フラダリ「出ろ!三人全員を捕らえるのだあ!!!」バババッ

コジョンド「コジョ!」

ドンカラス「ガー」

カエンジシ「ガオ!!」

ギャラドス「グギャー!!!」

ピッコロ「なりふり構わずに来たか…」

セレナ「ピッコロさん、サナ下がって!ココは私が!」サッ

セレナ「ルカリオ!出て!!」バッ

ルカリオ「あおん!」

ピッコロ「ルカリオ…?まさかソイツは…」

セレナ「ええ、コルニさんに貸してもらったの。それと、このメガストーンもね!」スチャ

セレナ「フラダリさん、今度こそあなたを止めてみせるわ!」カッ

ルカリオのルカリオナイトとセレナのメガリングが反応した!

ゾワッ

メガルカリオ「ハアアアーーーーッ!!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

フラダリ「(巣晴らしい…これがメガシンカの力か…!)」

フラダリ「だが、この数で倒せるか!かかれっ!!!」

コジョンド「」ドサッ

ドンカラス「」バタッ

ギャラドス「」ダンッ

カエンジシ「(キサマ、ルカリオだろ?違うのか…!?)」

メガルカリオ「(違うな…俺は……超(スーパー)ルカリオだ!!)」

カエンジシ「(スーパールカリオだと…?)」

メガルカリオ「(いちいち説明するのもめんどうだ。テメエで勝手に想像してろ))」

カエンジシ「(うぬぬ……こ、こんなことがあってたまるかあ!!!)」ダッ

セレナ「インファイト!!!」

カエンジシ「ぬああ!!」

シャッ

メガルカリオ「(うしろだ!)」

バギッ

カエンジシ「グガッ!」

ズンッ

カエンジシ「ガ……ア…」

バタッ

サナ「すごいよピッコロさん、セレナが勝ってるよ!」

ピッコロ「(以前、塔で戦った時よりも格段と気が上がっている…)」

ピッコロ「(コルニめ…アイツも相当修行を積んでたようだな)」

サナ「この調子なら、セレナの圧勝だね!」

ピッコロ「そうかな…」

フラダリ「………」

ピッコロ「(フラダリめ…ヤツのあの余裕な表情は一体…?)」

セレナ「これで、フラダリさんの手持ちは全部使い切ったようだけど?」

フラダリ「見事だよ。セレナ君…さすがは博士が見込んだだけのトレーナーだけのことはある」

フラダリ「どうやら…私も"コレ"を使わねばならない時が来たようだな」

セレナ「なんですって?」

フラダリ「キミ達が旅で調べた、メガリングとメガストーン…私も使わせてもらおう!」

セレナ「メガリング!?」

ギャラドス「グオオオオ」ムクッ

ピッコロ「ルカリオに倒された一体が…!」

セレナ「まさか!」

ゾワッ

メガギャラドス「グアアアアアアア!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

セレナ「(さっきルカリオに受けたダメージがなくなっている…!)」

サナ「ギャラドスがメガシンカした…!!」

ピッコロ「ヤツも使えるのか!」

サーナイト「(ピッコロ様!!!)」バァンッ

ピッコロ「来たか」

フラダリ「ピッコロの手持ちがもどってきたか…」

カメックス「(む、あのルカリオ…コルニちゃんのルカリオではないか)」

メガルカリオ「(ふん、ずいぶんと遅かったじゃないか)」

メガルカリオ「(いいか、あのバケモノはオレが仕留める。手出しはするんじゃないぞ)」

メガルカリオ「(キサマらはボールにもどって、のんびりとモーモーミルクでも飲んでやがれ)」

ギャン

ブリガロン「(ちくしょう…何がモーモーミルクを飲んでやがれだ!)」

カメックス「(しかし、あやつの気…以前会った時よりもはるかに上がっておる…)」

サーナイト「(あのギャラドスも、今までに感じたことのない恐ろしい気を感じますね…)」

フラダリ「さあ、始めようか…」

セレナ「こっちだって同じメガシンカのポケモンよ!ルカリオ、しんそく!!」

メガルカリオ「はっ!!」ギャウッ

ガッ ガッ ドガガガガガ

セレナ「(あのギャラドス…どうしてよけようともしないの?)」

フラダリ「ギャラドス、お前の力を少し見せてやれ」

ギャンッ

メガルカリオ「(は、はやい!)」

メガギャラドス「(まずはキサマから血祭りにあげてやる…)」

メガルカリオ「!!!」

フラダリ「ドラゴンテール!」

ドゴォ

メガルカリオ「ぐあっ!」

サナ「ああっ!!」

フラダリ「もう一度」

バキッ ドカッ

メガルカリオ「う!くっ!」

セレナ「(ルカリオが押されている!!)」

メガルカリオ「(く、くそぉ…!)」

セレナ「はどうだん!!!」

メガルカリオ「ダダダダダダダダダダ!!!」バババババッ

ズドドドドドドド

メガルカリオ「ちゃあ!!」

ドウン

メガルカリオ「ハァ、ハァ…」

セレナ「やった…」

ズゴゴゴ…

メガギャラドス「(何なんだぁ…今のは?)」

セレナ「そ、そんな…!」

メガルカリオ「(こ、こんなバカなことが…)」

フラダリ「ギャラドス、とどめをさしてやれ」

ギャウッ

セレナ「ルカリオ!よけて!よけるのよ!!!」

メガルカリオ「」ガチガチ

ピッコロ「(ルカリオが戦意を失っている…!)」

フラダリ「ハイドロポンプ」

メガギャラドス「グアッ」ズオッ

メガルカリオ「ふおお!!!」ギューーン

ドゴンッ 

メガルカリオ「がはっ……」ズズズ…

ドサッ

セレナ「ルカリオ!」

ピッコロ「メガシンカだけでここまで力を出せるはずがない。キサマ…一体コイツに何をしたのだ?」

フラダリ「このギャラドスは我がフレア団の科学力を総結集して、一から造り上げた究極の改造ポケモンだ」

フラダリ「お前達のポケモン達がいくら束になろうと勝つことなど出来ないのだ!!!」

ピッコロ「(あのギャラドス…人造人間みたいに改造が施されているのか…)」

メガギャラドス「グアオオオオオオ!!!」

ピッコロ「(しかも気がどんどん膨れ上がってきてる……)」

ピッコロ「セレナ!サナ!これはもはやポケモンバトルではない。俺達の手持ちすべてでヤツを止めるしかない!!」

セレナ「そうするしかなさそうね…」

サナ「アタシもがんばる!」

フラダリ「好きにしたまえ。どっちにしろこのメガギャラドスを止めることなど不可能だ」

ピッコロ「サーナイト!メガシンカしてヤツと戦え!」カッ

メガサーナイト「ハァーーーーーッ!!!!」ズウゥゥゥン

シュウウウウ…

フラダリ「それがキミのメガシンカのポケモンか……だが、それでもこのメガギャラドスを倒すことは出来ない」

ピッコロ「やってみなきゃわからんさ…」

ピッコロ「他のヤツも攻撃しろ!!」

セレナ「みんな頼んだわ!!」

サナ「ゲッコウガ!ニンフィア!エネコロロ!ピッコロさんとセレナのポケモンを援護して!!」

フラダリ「ギャラドス、お前の力をヤツらに教えてやれ」

メガギャラドス「グオオオオオオオ!!!」

ヌメルゴン「(来るぞ!!)」

サンダース「(俺の電撃を喰らわしてやるぜ!!)」バチバチ

フラダリ「じしんを使え!」

メガサーナイト「(みんな!舞空術でよけて!!!)」

カメックス「(わ、ワシは使えんぞ!!)」

ピッコロ「バカめ…俺のポケモンには【ふゆう】持ちがいることを忘れたか?」

フラダリ「それはどうかな?」

ピッコロ「なんだと?」

メガギャラドス「オオオオオオ……」

ズゴゴゴゴゴゴゴ

セレナ「だ、大地が震えている…!」

ピッコロ「これほどまでとは…!」

フラダリ「安心したまえ。このシェルターはバトルを想定して、多少の揺れでは崩れないように出来いてる」

フラダリ「くらうがいい!!」

メガギャラドス「グア!!!」ドゴン

セレナ「危ない!!!」

サナ「きゃあああ!!!!」

ゴゴゴゴゴ…

エモンガ「!?」

クチート「!?」

ビオラ「何?この揺れは…?」

ザクロ「まさか、最終兵器が…?」

シトロン「いえ…動いてないところを見ると違うようです」

フクジ「お前たち!敵はまだ残っているぞ!気を抜いてはイカン!!」

サナ「治まった…」

ヌメルゴン「(な、なぜだ…?)」

ニャオニクス「(舞空術を使ったのに…)」

サンダース「(バケモノめ…)」

フリーザー「(ち、ちくしょう…)」

ピッコロ「手持ちの半分がやられたか…」

セレナ「ひこうタイプのフリーザーにまで当たってるなんて…どういうこと?」

フラダリ「私のメガギャラドスは【かたやぶり】な性格でね…相手の特性を無視して攻撃出来るのだよ」

アブソル「(危なかった…)」

カメックス「(まもるやみきりがなかったら即死だったぞい)」

マフォクシー「(こっちはきのみに救われた…)」

ニンフィア「(みなさん大丈夫ですか?)」

ブリガロン「(う…なんとか大丈夫だけど…)」

メガサーナイト「(今の攻撃で、相当なダメージを喰らいました…)」

ゲッコウガ「(もう一度喰らえば…完全にアウトだ…)」

セレナ「…ルカリオ、これを」

カリッ

メガルカリオ「!!!」

ピッコロ「ヤツの弱った気が元にもどった!」

セレナ「げんきのかたまりよ。ジーナさんにもらったでしょ?」

セレナ「これをひんしのポケモンに与えれば、完全回復するスゴいくすりなの。数に限りがあるけど」

ピッコロ「"仙豆"のようなアイテムもあるとはな…」

セレナ「(せんず?)」

セレナ「ルカリオ、アレを頼んだわ」

メガルカリオ「(チッ…仕方あるまい)」バッ

ボウッ

マフォクシー「!?」

メガサーナイト「(こ、これは…?)」

ブリガロン「(ダメージが回復してきてる!?)」

ピッコロ「セレナ…ヤツは何を使ったんだ?」

セレナ「いやしのはどうよ」

セレナ「はやい話がルカリオの気でひんし以外のポケモン達を回復したの」

ピッコロ「そんな技があるとはな…」

ブリガロン「(スゲー!!さっきのでダメージがなくなってるー!!)」

メガサーナイト「(彼があんな技を使えたなんて…)」

ニンフィア「(あ、ありがとうございます)」

メガルカリオ「(フン…)」

フラダリ「(ほう…さすがは波導使いのポケモン、ルカリオだ…)」

ピッコロ「まさかこんなバケモノと出くわすとはな…お前もワクワクするだろう?セレナよ」

セレナ「全然ワクワクしないわ…恐ろしくて腰が抜けそうなくらいよ」

セレナ「サナ、ピッコロさん、聞いて。作戦があるの」

ピッコロ「作戦だと?」

セレナ「ピッコロさん、ブリガロンを私に貸して欲しいの」

ピッコロ「?」

サナ「セレナ……アレを使うの?」

セレナ「うん。サナもクノエシティに技を教えてもらったでしょ?」

ピッコロ「一体何の話だ?」

セレナ「ピッコロさんはまだ行ってないみたいね。今からブリガロンにそれを教えるわ」

フラダリ「何やら作戦があるようだが…まあいい、いくらでも待ってやろう」

ピッコロ「"御三家の誓い"?」

セレナ「そう。この技は最初のポケモン…すなわち御三家にのみ伝授できる究極の技よ」

セレナ「ダブルバトルやトリプルバトルの時に有効な技なんだけど、発動させるには二体以上のポケモンが誓いを出す必要があるの」

サナ「一体でも発動を失敗すれば、またやり直すハメになるからリスクが大きい技なんだけどね…」

ピッコロ「それなら他のヤツで時間稼ぎをすればいい。気をためる技なら、援護がいるだろうからな」

ピッコロ「しかし…お前も人が悪いぜ。そんなすごい技ならもっと早く俺に教えればよかったもの」

セレナ「ウフフ、ごめんなさい。こんなことなるんだったら事前に教えればよかったとつくづく後悔してるわ」

サナ「アハハハ…」

フラダリ「笑っている……開き直ったか」

ピッコロ「よし、俺達がヤツを食い止める。お前はその間にブリガロン達に指示してくれ」

セレナ「わかったわ」

ピッコロ「(サーナイト、すまないがブリガロン達のためにヤツを足止めしてほしい)」

ピッコロ「(他の動けるポケモンも援護に向かわせる。うまく時間を稼いでくれ)」

メガサーナイト「(わかりました)」コクッ

ピッコロ「ブリガロン、お前もいいな?」

ブリガロン「ガロ」コクッ

ピッコロ「サナ、お前も準備はいいな?」

サナ「うん。任せて」

ピッコロ「動けるヤツは全員、ギャラドスに向かえ!こうなれば一斉攻撃だ!!!」

カメックス「(ブリガロンのヤツ達何かをするようじゃが、その間にワシらは足止めをすればいいのだな?)」

メガサーナイト「(ええ、彼らが勝利のカギを握ってると考えていいでしょう)」

アブソル「(気に入らないけど、そうするしかなさそうだね。動けるヤツらはアタシを含めて五匹しかいないようだし…)」

ニンフィア「(が、がんばりましょう…)」

メガルカリオ「(クソッタレめ…)」

カメックス「(行くぞ!!!)」

ギュン ギュン ギュン

セレナ「ピッコロさん、サナ、がんばって…」

マフォクシー「(よし!いくぞ!!)」

ゲッコウガ「(はい!)」

ブリガロン「(みんな、持ちこたえてくれよ!!)」

三匹「はあああああああ……!!!」グオオオオオオ

ピッコロ「(三体の気が上がってきてる……頼んだぞ、セレナ!)」

ピッコロ「サーナイト!ルカリオ!ギャラドスを足止めしろ!!!」

メガサーナイト「(ルカリオさん!行きますよ!!)」

メガルカリオ「(オレに指図をするな!!!)」

ギュン ギュン

フラダリ「ムダなことを…ギャラドス、ヤツらを蹴散らしてやれ!」

メガギャラドス「ぐおおおおおお!!!」ギャンッ

メガサーナイト・ルカリオ「はーーーーーーっ!!!!」

バッ ズババッ ガッ ガッ

メガギャラドス「(効かんな)」

メガルカリオ「!?」

ドカッ バキッ

メガサーナイト「うっ!」

メガルカリオ「グッ!!」

ズサッ

サナ「カメックス!アブソル!ニンフィア!二体を援護して!!!」

アブソル「くあああ!!!」グオッ

ニンフィア「フィア!!」カッ

カメックス「波ぁーーーーーーー!!!!」ズアッ

メガギャラドス「!!!」

ドゥンッ

サナ「やった!!」

ピッコロ「いや、まだだ!」

メガギャラドス「(その程度のパワーでオレを倒せると思っているのか…?)」

ニンフィア「(あ、あ…)」

メガルカリオ「(バケモノめ…!)」

フラダリ「遊びはこれまでにしろ!ギャラドス、あばれてやれ」

メガギャラドス「ウガアアアアアアア!!!」

カメックス「ウゲッ!!!」バキッ

アブソル「グアッ!!」ドガッ

ニンフィア「カハッ!!」ズンッ

カメックス「(お前…少しぐらい手加減せんか…)」

ドサッ

メガギャラドス「(手加減ってなんだ…?)」

メガサーナイト「(みんな!)」

メガルカリオ「(クソッタレめ!!!)」

メガサーナイト「(ませんこう!!!)」ズアッ

メガルカリオ「ちゃあっ!!!」ドンッ

ドゴォン

メガサーナイト「ハァ!ハァ!」

フラダリ「大人しく倒れていれば痛い目にあわずに済んだものを…」

セレナ「(みんな、がんばって…もうすぐ溜まるわ…!!)」

ブリガロン「(気が溜まった!!!)」

マフォクシー「(いけるぞ!!)」

フラダリ「ん?」

グオオオオオオ

フラダリ「(妙だ…なぜあの三体だけ攻撃に向かわないんだ…?)」

セレナ「今よ!御三家の誓い!!」

フラダリ「何かをするつもりだ!!ギャラドス!あそこに、はかいこうせんを撃て!!!」

ピッコロ「しまった!感づかれたっ!!」

メガギャラドス「グア!!」ズアアアッ

ピッコロ「セレナ!」バッ

セレナ「きゃあっ!!!」シャッ

ドゴン

マフォクシー「(おわっ!)」シャッ

ゲッコウガ「(しまった!!)」シャッ

フラダリ「かわしたか…」

セレナ「ありがとう…ピッコロさん」

ピッコロ「ブリガロンの気が…喰らってしまったのか…!」

ブリガロン「うっ……」

セレナ「ブリガロン!!」

フラダリ「ひんしは免れたようだが…これで妙な技は使えなくなったな」

セレナ「二体だけじゃ、ギャラドスを倒すことが出来ない…」

ピッコロ「(どうやら…俺自ら行くしかない時が来たか…)」

フラダリ「もう終わりかな?では、トドメをささせてもらおう…」

ボウッ

ブリガロン「!?」

ピッコロ「ブリガロンの気が…」

セレナ「回復した!!」

メガルカリオ「クッ……」

セレナ「ルカリオ!?まさか、その身体でいやしのはどうを…」

メガルカリオ「(情けないヤツだまったく…あんな攻撃を喰らいやがって……)」

ブリガロン「(ルカリオ、お前…)」

メガルカリオ「(早くしろ…間に合わなくなっても、知らんぞ…)」

ガクッ

セレナ「ルカリオ!!」

ピッコロ「構うな!もう一度御三家の誓いを使え!」

セレナ「う、うん!」

セレナ「みんな、もう一度やって!!」

マフォクシー「(よし、やるぞ!)」

ブリガロン「(すまない!ルカリオっ!!)」

フラダリ「同じことを、もう一度ヤツらに…」

ピッコロ「フラダリ!!キサマの相手は俺達だっ!!!」

メガサーナイト「(ませんこう!!!)」ズアッ

カメックス「波ーーーーーーっ!!!」ズアッ

ドォンッ

メガギャラドス「グッ!!」

アブソル「くあっ!!」カッ

ニンフィア「フィア!!」カッ

サナ「アブソル、ニンフィア、がんばって!!」

フラダリ「(あれだけの攻撃を喰らったのにキズが回復している…)」

フラダリ「(そうか…げんきのかたまりを使ったのだな)」

フラダリ「(あの妙な合体技を使わせるワケにはいかん。ココは一斉に仕留めるしかないか…)」

フラダリ「ギャラドス!!後ろのヤツらごと吹き飛ばしてやれっ!!!」

メガギャラドス「ガアッ!!!」ズオッ

ピッコロ「いかん!!」

フラダリ「さらばだっ!!!」

ブリガロン「!!!」

ギュアアアアッ

セレナ「こっちにくる…!!」

「くっ!」ダッ

ビッ

ズドン

セレナ「れいとうビーム!?」

フラダリ「はかいこうせんを撃ち落としただとっ!?」

フリーザー「クッ……」

ブリガロン「(フリーザー!!)」

ピッコロ「まさかアイツが…!」

フリーザー「(やるんですよ!!ブリガロンさん!!!早く撃ちなさい!!!!)」

ドサッ

ブリガロン「(サンキュー!フリーザ!!!)」

セレナ「待たせたわね…」

セレナ「御三家の誓い!!!」

マフォクシー「(行くぞ!!!)」

フラダリ「迎え撃て!!もう一度はかいこうせんだ!!!!」

メガギャラドス「(ザコがいくら束になろうと、俺を超えることなど出来ぬ!!!)」

メガギャラドス「グアアア!!」ズアアアッ

フラダリ「今度こそ、消えてなくなれ!!!」

ブリガロン「(俺達に…不可能などあるものか!!)」

ブリガロン・マフォクシー・ゲッコウガ「波ぁーーーーーーー!!!」ズアッ

ボフッ

フラダリ「(はかいこうせんをかき消した!?)」

メガギャラドス「ギエエエエエ!!!!」ブォアッ

メガギャラドス「(バカなああああーーーー!!!!)」

ドゴオォォン

ピッコロ「やった…!」

ブリガロン「(俺たちのパワーが勝ったぞーーーー!!!!)」

ズオアアアアアア

フクジ「ひえっ!?」

マーシュ「な、なんや、あの光は!?」

ザクロ「地下で一体何が起きてるのですか!?」

コルニ「(ピッコロ達が、誰かと戦ってるんだわ…)」

メガギャラドス「………」シュウウウ

フラダリ「ギャラドス…」

サナ「アタシ達…勝ったの?」

ピッコロ「改造を施されたとはいえ、恐ろしいポケモンだったぜ…」

フラダリ「終わった……」ガクッ

フラダリ「世界はビジョンのない人間どもが汚していき、残られた希望を醜く奪い合うのだな……」

フラダリ「ウオオォォっ!!!!!」ガシャン

サナ「あの…少なくとも分け合った方がいいと思うの…」

サナ「フラダリさんだって、メガシンカ使えたの…ギャラドスが力を分けあたえてくれたからでしょ?」

サナ「それだけじゃない、他のポケモンたちも……」

フラダリ「………」

セレナ「伝説のポケモンはいないし、最終兵器は使えないでしょ?」

セレナ「フラダリさんだけが未来を心配するんじゃなくて、みんなで美しい世界を望むのが正しいと思う…」

フラダリ「それができるなら全ての争いが消えている!!」

フラダリ「私に見えるのは!愚かな人間どもが自分のことだけ考え、今以上に奪い合う哀しい未来だ!!!」

ピッコロ「………」

フラダリ「……最終兵器は元は死んだポケモンを生き返らせるための装置、だが古代の王はそれを最終兵器とした……」

フラダリ「装置が破壊された時にエネルギーはだいぶ失われたが、出力を抑えれば望む結果は得られるか……」スッ

ピッコロ「…!?よせっ!!!」

カチッ

フラダリ「最終兵器は私と同じムダに咲いた花!だが、最後に最終兵器に残された力を見せてやる!!!!」

ズゴゴゴゴゴゴゴ……

フラダリ「私と共に永遠に生きよう…そう!枯れない命をだ!」

ピッコロ「キサマ…!」

フラダリ「美しい世界をつくるまでお前達に死ねない苦しみをくれてやる!!!!」

ピッコロ「セレナ!サナ!俺につかまれ!!!」

サナ「え?」

セレナ「サナ、絶対に離さないで!」

サナ「え、なんで……?わあ!」ギュン

ピッコロ「二人とも手を離すんじゃないぞ!!!」

フクジ「ほれほれ、ここに集まらんかい」

フレア団幹部♀「ぐぬぬ…」

ビオラ「これで、フレア団のメンバーは全員ね」

シトロン「あとは警察が来るのも時間の問題です」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

フクジ「な、なんじゃ!?」

コルニ「あ、あれを見て!!」

ズオオオオオオ…

ザクロ「さ、最終兵器が動いてる!!」

ビオラ「そんな…間に合わなかったの?」

フレア団幹部♀「フフフ、ついに発射されるのね。伝説のポケモンや緑男から奪ったエネルギーはさぞ強力でしょうね」

フクジ「キサマ…!まさか、伝説のポケモンまで!!」

フレア団幹部♀「ハッキリ言ってあげようか?」

フレア団幹部♀「これで世界はおしまいだわ」

マーシュ「そんな…」


ザクロ「こうしてはいられない!早く安全な場所へ避難しましょう!!」

コルニ「………」

シトロン「コルニさん!何をしてるのですか!?はやくココから離れましょう!!」

コルニ「ねえ、あそこに人が集まって飛んでるけど…もしかしてピッコロ達じゃない?」

シトロン「え!?」

マーシュ「ほ、ホンマや!!」

ピッコロ「お前達、無事だったか」スタッ

コルニ「ピッコロ!」

フクジ「お、お前…一人であれだけの人数を持ったのか?」

研究員「あわわ…」

フレア団したっぱ「やっぱりバケモノだ…アイツ」

ピッコロ「二人とも、ココにいろ」

ピッコロ「ビオラ、コイツらを頼んだぞ」

ギュン

ビオラ「ちょ、ちょっと!」

セレナ「ピッコロさん!!」

ギュオオオオオ…

ピッコロ「最終兵器……こんなものを残すワケにはいかん!!」ピッ

セレナ「(ピッコロさんの気が大きくなっている…!!!)」

サナ「ピッコロさん、何をするつもりなの?」

ブ…ン

ピッコロ「魔貫光殺砲!!!!!」

ズォビッ

ドゴォーン

ビオラ「きゃあああ!!!」

シトロン「ふ、吹き飛ばされる…!」

ドガーン

ピッコロ「ふん、汚い花火だぜ」

セレナ「(ピッコロさんの指からビームみたいなのが…)」

ズズズズズズ… ドゴゴゴゴゴゴ

ビオラ「最終兵器が…」

コルニ「崩れていく…」

ピッコロ「(これで……同じ過ちを繰り返すことはないだろう…)」

スタッ

セレナ「ピッコロさん!!」

コルニ「すごいわピッコロ!!今の光線どうやって出したの!?」

「ピッコロさーん!!!」「セレナー!!!」「サナー!!!」

サナ「あ、みんな!!」

ジーナ「はあ…みなさん無事でよかったですわ」

セレナ「ジーナさん達もご無事で……ティエルノ達も大丈夫だったのね?」

ティエルノ「うん!このとーり!!心配してくれて、ありがと!」

ティエルノ「みんなで力合わせて、フレア団と戦ったんだよ!!」

トロバ「ほとんどジーナさん達任せでしたけどね…」

デクシオ「いいんだよ。トロバ君、フレア団の作戦に対してそれぞれベストを尽くしたんですからね」

デクシオ「それにしても、最終兵器を壊した光…やっぱりピッコロさんだったのですね」

ジーナ「驚きましたわ。そらを飛んで、はかいこうせんみたいな光を出してたのですから…」

サナ「ピッコロさん、大活躍だったもんね!!」

ピッコロ「……ふっ」

ティエルノ「あれ、ピッコロさんのうしろに倒れているの…」

フラダリ「………」

デクシオ「フラダリさん!?」

ティエルノ「し、死んでるの?」

ピッコロ「気を失っているだけだ」

ジーナ「どうして助けたの?フラダリさんはピッコロさんの命を奪おうとしたのに…」

ピッコロ「勘違いをするな。俺はコイツを助けたわけじゃない」

ピッコロ「コイツには然るべき処置を取らせてもらうだけだ。法の下でな…」

ピッコロ「(……俺自身も…コイツと同じようなことをしたからな…)」


ザクロ「これで、フレア団の脅威は完全になくなったワケですね…」

ビオラ「それだったら、姉さんにも連絡しなきゃ…」ピ


ミアレシティ

パンジー「ビオラ?え、ホント!?オッケー、あとは任せといて」

パンジー「さてと…」ピッ ポッ

パンジー「あ、もしもしテレビ局?私、ミアレ出版のパンジーだけど…」

パンジー「みんなに知らせてほしいのよ。もう大丈夫だって…」

パンジー「何がって、フレア団をやっつけたのよ。え、誰がって?」

パンジー「うーんとね…正義の味方に決まってんじゃない!じゃね~」ピッ


こうして、勇敢なトレーナー達の活躍により、世界の平和は守られた…

ジュンサー「フレア団逮捕、ご協力感謝します!!」

バタン ファンファンファン

サナ「フラダリさん、どうなるんだろ…」

トロバ「犯罪組織のトップで世界を滅ぼそうとしたんだから、重罪は免れないでしょうね…」

プラターヌ「みんな、無事だったんだね!」

サナ「博士!」

デクシオ「博士、もう大丈夫です。フレア団は壊滅し…フラダリさんも今、警察の方に送られました」

プラターヌ「そうか…」

プラターヌ「…ピッコロ君、セレナ君……フラダリさんのこと、キミ達に謝らなければならない」

プラターヌ「本当に、申し訳なかった…」

セレナ「博士…」

サナ「博士、なんだか暗そうな顔をしてる…」

ジーナ「無理もありませんわ。世界を滅ぼそうとしたとはいえ、フラダリさんは博士の良き友人だったのですから…」

プラターヌ「彼が美しい世界を望んでいたのは知っていたよ…」

プラターヌ「ポケモンも人も増え続けると世界は行きづまるかもしれない」

プラターヌ「その時誰かが欲ばれば、他の誰かの取り分は減る」

プラターヌ「だけどね、そんなやり方では最後は物がなくなり、奪うことすら出来なくなるよね…」

プラターヌ「おのれのエゴを捨てて、全てを導き、高め合う…」

プラターヌ「そんなやり方を追い求めてるよう、意見をぶつけあわなかった僕の責任でもあるんだ」

プラターヌ「僕は…ポケモン博士失格だ」

デクシオ「博士!」

ジーナ「自分を責めないでください!」

ピッコロ「たしかに、フラダリの暴走を許してしまったのはお前の責任でもある…」

ピッコロ「だが…アンタが育てたトレーナー達がいたからこそ、こうして世界は守れた」

ピッコロ「ポケモンやトレーナーとの出会いと旅が、世界を救ったんだ」

プラターヌ「ピッコロ君…」

プラターヌ「キミがこの世界に来てくれたのは、神様が僕らの世界を救うようにキミを呼び寄せてくれたのかもしれないね」

プラターヌ「みんなも…本当にありがとう。キミ達がいてくれたから、カロス…いや全世界の平和が守られたんだ」

セレナ「コルニさん…ルカリオ、ありがとうございました」

セレナ「この子がいなかったら、私達、フレア団に勝てなかったもしれません」

コルニ「いいのよ。セレナちゃん、よかったらそのルカリオ、アナタにあげるわ」

コルニ「片方のルカリオはピッコロのことを気に入ってたんだけど、そっちのルカリオは何だかアナタのことが気に入ってるみたい」

セレナ「コルニさん……ルカリオ、これからもよろしくね」

ルカリオ「(ふん…)」

プラターヌ「ピッコロ君、キミには是非ジムリーダーになってほしい。その資格がキミには充分にある!」

ピッコロ「なんだと?」

サナ「ピッコロさんが…」

セレナ「ジムリーダーに!?」

プラターヌ「元の世界にいつ戻れるかわからない以上、キミをただのトレーナーにしておくのは惜しい」

プラターヌ「そこで、キミには街の治安を保つ役目を持つジムリーダーにふさわしいと思うんだ!」

ビオラ「ワオ!それもいいかもね!」

シトロン「たしかにあんな独特な見た目のジムリーダーはなかなかいませんからね…」

フクジ「ちょっと待て、一体どこのジムリーダーにさせるのだ?」

マーシュ「それはあとで考えればええよ」

プラターヌ「ジムリーダー…いや、キミなら四天王にだってなれる!それは僕が保証するよ!!」

ピッコロ「冗談じゃない。あんな退屈な生活などまっぴらだ」ふわっ

トロバ「あっ!」

ピッコロ「またな」

ギュン

セレナ「ピッコロさん!!」

プラターヌ「ピッコロくーーん!!!」

AZ「………」

AZ「最終兵器は崩れたか…」

AZ「しかし、それでも私の苦しみは終わらない…」

AZ「フラエッテよ、お前は今どこにいるのか…どうすれば会えるのか…」

スタスタ

最終回じゃないぞよ。もうちっとだけ(ry

フレア団\(^o^)/あとは終盤まで突き進むのみですね

野暮なツッコミをすると
ジカルデじゃなくてジガルデだね

>>167
×ゼルアネス ○ゼルネアスも

>>167 >>170
うわー、ホントですね…
ご指摘ありがとうございます

ヒャッコクシティ

ピッコロ「(フレア団が消えてから一週間は経ったが…ヤンチャムのヤツは元気にしているだろうか)」

ピッコロ「ジイさんの家はココだったな…」ドンドン

ピッコロ「(ジイさんの気が感じない…どこかへ行ったのか?)」

ピッコロ「ジイさん、入るぞ」ギィッ

ピッコロ「おいジイさん、いるのか?」

ピッコロ「モンスターボール…ヤンチャムじゃないか、おい、ジイさんはどうした」

ピッコロ「お前……悲しんでいるようだが…何かあったのか?」

ピッコロ「ん?」

ピッコロ「なんだ…この手紙は…」パラッ

「キミとヤンチャムの優しさで最後まで笑って暮らせたよ」

「身勝手だが、ヤンチャムの世話をお願いします」

「そして…この"きあいのハチマキ"はほんの気持ちです。遠慮せずに受け取ってください」

ピッコロ「………」

ヤンチャム「(ジイさん…)」

スチャ

ピッコロ「ヤンチャム、これからもよろしく頼むぞ」

ピッコロ「バカな老人だ…」

現在のピッコロの手持ち

・ブリガロン♂ 性格:のうてんき 特性:ぼうだん/ふゆう 個性:たべるのがだいすき

わざ:葉円斬/フラッシュ/とびげり/かくさんソーラービーム

・サーナイト♀ 性格:おとなしい 特性:テレパシー/ふゆう 個性:とてもきちょうめん

わざ:ばくりきまは/テレポートアタック/めいそう/ませんこう

・カメックス♂ 性格:スケベ 特性:げきりゅう 個性:からだがじょうぶ

わざ:まもる/アクアジェット/はどうだん/かわらわり

・ヤンチャム♂ 性格:やんちゃ 特性:かませいぬ/ふゆう 個性:おっちょこちょい

わざ:ゆうどうきだん/すてゼリフ/れんぞくパンチ/はどうだん

・ヌメルゴン♂ 性格:さみしがり 特性:ぬめぬめ/ふゆう 個性:うたれづよい

わざ:りゅうのはどう/カウンター/じこさいせい/ きあいだま

・フリーザー 性格:なまいき 特性:プレッシャー/? 個性:ちのけがおおい

わざ:れいとうビーム/ぼうふう/ミストボール/ サイコキネシス

フレア団が壊滅してから、早一週間…
カロスの人々は今まで通りに何事もなく平和に暮らしていた
少なくとも表向きは…


ミアレシティ 路地裏

ミミロル団A「おい、ボウヤ…いいポケモン持ってるじゃねーか」

ミミロル団B「ケガをしたくなけりゃ、俺たちに金目のものとポケモンを渡すんだな」

ホープトレーナー♂「い、イヤだ!!お金なら渡すけど、僕のポケモンを渡すなんて出来ないよ!」

ミミロル団A「小僧…俺たちが泣く子も黙るミミロル団だとわかってんのか?」

ミミロル団B「それとも痛い目を見なきゃ、わかんねえみてーだなー?」スチャ

ホープトレーナー♂「わ、わかったよ!渡すから、殺さないで!」

ミミロル団A「ヒッヒッヒ、いい子だな」

ミミロル団B「用は済んだから、どっか行っちまいな……ん?」

セレナ「アンタ達…その子から奪ったモノを返しなさい」

ミミロル団A「なんだ~テメエは?」

ミミロル団B「俺知ってるぞ!コイツ、フレア団を壊滅させたっていうトレーナーの一人だ!」

セレナ「知ってるなら話は早いわね…奪ったボールをその子に返すなら、このまま見逃してあげるわ」

ミミロル団A「ああ~!?フレア団だかマグマ団だか知らねえが、組織を壊滅させたからって調子づいてんじゃねえ!!!」

ミミロル団A「チャーレム!やっちまえっ!!」バッ

ミミロル団B「リングマ!お前も出ろ!」バッ

――――

ルカリオ「(砕け散れっ!!)」ビッ

チャーレム「!!」

ボンッ

ルカリオ「(きたねえ花火だ…)」

ミミロル団A「な、な…」

セレナ「強いのは無抵抗の子ども相手のようね」

ミミロル団A「このアマァ!!殺してやらぁ!!!」スチャ

ホープトレーナー♂「(銃!?)」

バンッ バンッ

ホープトレーナー♂「お、お姉ちゃん!」

ミミロル団A「へっ、ザマァ…あれ?」

シャッ

セレナ「ハーイ」

ミミロル団A「え?なんでもう一人い――」バキッ

ドサッ

ミミロル団B「ひ、ひいっ!!」

セレナ「それは残像よ」

ミミロル団B「く、クソォ!!」ダッ

ホープトレーナー♂「あ!僕のポケモン!!」

シャッ

ミミロル団B「いっ!?」

セレナ「はあっ!」

ドスッ

ミミロル団B「お、おげげ…」ピクピク

バタッ

ホープトレーナー♂「お姉ちゃん、スゲエ!!!」

セレナ「はい、ああゆうヤツらが多いから、路地裏を歩いちゃダメよ?」

ホープトレーナー♂「うん、ありがとー!」

ファンファン

セレナ「銃声を聞きつけたようね。早くココから立ち去らないと…」

「お前の気を感じて来たと思えば、ずいぶんと派手に暴れていたようだな…」

セレナ「ピッコロさん!」

ピッコロ「あれほどみだりに使うなと言ったろ…加減を誤れば相手を殺してしまうぞ」

セレナ「だって強盗よ?見過ごすことなんて出来ないわ」

ピッコロ「そういうのは警察に任せていろ。いくら普通の人間よりも強くたって、お前は生身の人間なんだからな」

セレナ「あれ?ピッコロさん、私のこと心配してくれてるんだ」

ピッコロ「バ、バカなことを言うんじゃない!!」

セレナ「ところでピッコロさん、ココで何をしに来たの?エイセツシティに行ってたんじゃないの?」

ピッコロ「ハンサムのヤツから久しぶりに依頼が来てな…」

セレナ「ハンサムさんが?そういえば、マチエール達は元気にしてるのかな」

ピッコロ「ミアレの美術館でラクガキ事件があったことをホロキャスターで聞いたろう?」

ピッコロ「俺はハンサムのヤツに頼まれて、犯人を探している…何か心当たりはないか?」

セレナ「ううん…特になんにも」

ピロロロ! ピロロロ!

ピッコロ「ホロキャスターか…」

ブオォン

パキラ「臨時ニュースをお伝えします」

パキラ「ミアレシティにおいてモンスターボールが強奪される事件が発生しました」

セレナ「なんですって!?」

パキラ「犯行はポケモン勝負を行った直後…トレーナーが油断したスキをついて行われています」

パキラ「同一犯による犯行と予想されていますが、報告された犯人の特徴は多岐に渡るため特定は難航している模様です」

パキラ「犯行は路地裏など人目につかない場所で発生しています」

パキラ「ミアレシティにお住まいの皆さまはご注意ください」

フッ

ピッコロ「チッ、美術品がラクガキされたと思えば、次はポケモン強盗か…」

セレナ「まさか…ミミロル団のヤツらの仕業ね!?」

ピッコロ「なんだそれは…?」

セレナ「ここ最近、ミアレ近辺に出没しているならずもの集団よ」

セレナ「なんでミミロルなのかわからないけど、ミミロルの耳を模したアクセサリーをつけてるのが特徴なの」

ピッコロ「どういう趣味をしてるんだソイツら…」

セレナ「弱そうなトレーナーのお金やポケモンを巻き上げたり、暴力を振るったりするサイテーな連中よ」

セレナ「きっと犯人はソイツらだわ!」

ピッコロ「だが、そんな特徴的な格好をした連中が犯人なら、すぐに特定されるはずだ」

ピッコロ「さっきのニュースにも特定に難航していると報道されていたろう?」

セレナ「たしかにそうだけど…」

ピロロロ!ピロロロ!

ブオォン

ピッコロ「今度は…ハンサムか」

ハンサム「ピッコロ君!私だハンサムだ!」

ハンサム「すまないが直ちにハンサムハウスへ戻ってきてくれないか!」

セレナ「ハンサムさん、どうしたのかしら?あんなに慌てて…」

ピッコロ「さっきの事件のことだろう。何かわかったのかもしれん」

ピッコロ「俺はハンサムハウスの方へ向かう。お前とはここでお別れだな」

セレナ「私も一緒に行く。ハンサムさん達にも久しぶりに会おうと思うの」

ピッコロ「…好きにするがいい」

ハンサムハウス

ハンサム「戻ってきたか、ピッコロ君」

セレナ「お久しぶりです、ハンサムさん」

ハンサム「おお!セレナ君じゃないか!!フレア団との戦い、ホントにお手柄だったよ!」

セレナ「いえ、それほどでも…そういえばマチエールの姿が見えないですけど…どこかへ行ったのですか?」

ハンサム「うむ…散歩に出かけると言ったきり、戻ってこないのだ…遠い所へ行ったとは思えないのだが…」

ハンサム「それはそうと、ピッコロ君、さっきのニュースを見たかね?」

ハンサム「連続ポケモン強奪者…まったく許されざる事件だ!」

ハンサム「美術館の一件も気になるところであるが、被害の拡大を考えれば、今はこの事件を追うべきだ!」

ハンサム「犯人は迷い込んだトレーナーを見つけては襲っているらしい、ならばこちらもワナをはってやればいい」

ピッコロ「ワナ?」

ハンサム「私にいい考えがある!いいか?よーく聞いてくれたまえ…」

ミアレシティ 路地裏

ピッコロ「なぜ、お前もついて来た?」

セレナ「ポケモン強盗の犯人が誰なのか突き止めたいの」

ピッコロ「そのミミロル団かどうかはわからんが…油断はするな。犯人はスキを見てポケモンを奪うらしい」

セレナ「わかってるわ」

「あの…そこのアナタ…」

セレナ「え?」

ベテラントレーナー♀「失礼ですが…トレーナーの方ですか?」

セレナ「え、ええ…」

ベテラントレーナー♀「よろしければ私と一勝負しませんか?」

セレナ「ええ、いいですよ。ピッコロさん、いいでしょ?」

ピッコロ「いや、待て」

セレナ「どうしたの?」

ピッコロ「お前は見たところ年季の入ったトレーナーに見えるが…」

ピッコロ「何故、ニュースで注意されている所でワザワザ勝負をしかけようとする?」

ベテラントレーナー♀「それは…」

ピッコロ「キサマ…何者だ?姿を現せ!!!」

ベテラントレーナー♀?「………」

ベテラントレーナー♀「流石ハピッコロダ。私ノ正体ヲ見破ルトハナ…」

セレナ「(ピッコロさんの名前を知ってる!?)」

ブンッ

???「………」

ピッコロ「(あのスーツ…地下のアジトで見た…!!)」

???「ナゼ私ノ正体ガワカッタ?」

ピッコロ「キサマに言ってもわからんだろうが…気をまるで感じないんだ。そう、まるで機械のようにな」

???「ナルホド…気ヲ遮断シタノガ裏目二出タカ…」

ピッコロ「(気のことを知っているだと?)」

「待てい!!!」

ハンサム「見つけたぞ!連続強盗犯め!!」

???「邪魔ガ入ッタ……狩リ場ヲ変エルカ…」

ギュン

セレナ「と、飛んだ!!」

ピッコロ「(舞空術!?)」

ピッコロ「待てっ!!!」ギュン

ハンサム「ピ、ピッコロ君まで!?」

シャッ

???「!!」

ピッコロ「舞空術まで使うとはな…ますますキサマの正体が知りたくなったぜ」

???「ソノ必要ハナイ…オマエ二私ヲ捕ラエルコトナド出来ンノダカラナ」ババッ

???「フラッシュ!!!!」カッ

ピッコロ「!!」

ギュン

ピッコロ「(ブリガロンと同じ技を!!)」

ピッコロ「(クソーっ!油断した!!二度ならず、同じ手を喰ってしまうとは…!!!)」

スタッ

ハンサム「ピッコロ君!犯人は!?」

ピッコロ「すまない、とり逃がした」

ハンサム「しかし、なんなんだアイツは?…ポケモンでもないのに変身したり飛んだりするなんて…」

ピッコロ「あのスーツ…俺の記憶に間違えなければあれはフレア団のモノだ」

セレナ「フレア団!?」

ハンサム「何か知ってるのかね!?」

ピッコロ「前にアジトへ潜入した時にあれと同じものを見た…」

ピッコロ「おそらくこの事件…フレア団の残党が関わっているのだろう」

ハンサム「そうか…フレア団が…」

ピッコロ「(そして、舞空術や気のことを知っている口ぶり…)」

ピッコロ「(犯人は俺のことを知っている人間のようだな…)」

ハンサム「っと、今は驚いてるよりも後を追わねばっ!!!」

セレナ「でも…気を感じないんじゃアイツの居場所がわからないわ」

ピッコロ「待て、一つだけ妙に乱れている気を別の路地裏の方に感じる…」

ピッコロ「何者かが、ヤツに襲われているのかもしれない。そこを辿るぞ」

ハンサム「よし、そこへ行こう!」

おとなのおねえさん?「さあ、大人しくボールを渡しなさい…」グリグリ

カラテおう「お、お…!!」ビクンビクン

ハンサム「見つけたぞ!!!」

おとなのおねえさん?「またアンタ達か…」

ギュン

ピッコロ「逃がすかっ!!」

ギュン

セレナ「ピッコロさん!」

カラテおう「うぅ…ワシのボールが…」

ハンサム「おいキミ、大丈夫か!?」

キイィィィィン

ピッコロ「(舞空術を使えるのは俺と俺のポケモンだけのはずだ……)」

ピッコロ「(そしてヤツの気……まるで人造人間のように気が感じない)」

ピッコロ「(もしや、あのスーツに秘密があるのか?)」

おとなのおねえさん?「(今のフラッシュで手の内を見せてしまった…おそらく、またやってもムダか…)」

おとなのおねえさん?「(仕方ない…ポケモンバトルで逃げるタイミングを見つけるしかあるまい…)」シャッ

ピッコロ「(降りた!?)」

シャッ

――――

ヤンチャム「ハイ!ハイ!」ガッガッガッガッ

ヤンチャム「オウーっ!!」ドガッ

ペルシアン「フギャッ!」

ドサッ

おとなのおねえさん?「強い…!データ以上だわ…」

ピッコロ「変装をしてもムダなことぐらいわかるはずだ。姿をあらわせ」

ブンッ

???「全テヲ渡セ…サモナクバ…」

ピッコロ「さもなくばどうするつもりだ?」

???「排除ヲスル」スッ

ピッコロ「面白い…」

もこお「ふにゃにゃーん」

ピッコロ「もこお!?何故こんな所にっ!?」

もこお「!」

もこお「ふにゃにゃ!」タッタッタッ

もこお「ふにゃにゃーにゃ♪」スリスリ

ピッコロ「よせ、もこお!ソイツから離れるんだっ!!」

???「何ダコノ馬鹿ハ…」

もこお「ふにゃにゃーにゃ♪」スリスリ

ピッコロ「(……まさか、コイツは…)」

???「邪魔ダ消エロ…」スッ

「もこお!危ないっ!!!」

もこお「ふぎゃーっ!」

バキッ

「ぐはっ!!」

ピッコロ「ハンサム!!」

ハンサム「うっ…」

???「ポケモンヲ庇ウ?理解不能ダ…」

???「…マアイイ…キサマモ消エテイロ」

ピッコロ「キサマ!」

ハンサム「ま、待て…」

ピッコロ「ハンサム…!」

ハンサム「よすんだ…マチエール」

???「マチエール?」

ハンサム「そうだ。お前はマチエールなのだろう?」

エスプリ「マチエールデハナイ。我ガ名ハ…エスプリダ」

ハンサム「エスプリだと…?ムダだぞマチエール」

ハンサム「人の目を欺けてもお前ともこおの絆は偽ることは出来ん…」

もこお「ふにゃあ…」

エスプリ「………」

ハンサム「マチエール、何故こんなことをする!?一体お前に何があったのだ!?」

ハンサム「答えてくれっ!!!」

エスプリ「………」

ピッコロ「(感じなかったヤツの気が乱れている…?)」

もこお「ふにゃーにゃ?」

エスプリ「グワアアアアアア!!!!」

ハンサム「マチエール!?」

エスプリ「ウウ…ウウゥゥ…!」

セレナ「今の悲鳴は何!?」ダッダッダッ

ピッコロ「セレナ!」

もこお「ふにゃあ…」

エスプリ「………」

エスプリ「ココハ…引クカ…」

ギュン

セレナ「待て!!」

ピッコロ「追うな!それよりもハンサムの治療だ!!」

ピッコロ「ハンサム!キサマ、無茶しやがって…!」

ハンサム「すまないね…なに、キズは浅い。事務所で手当をすれば大丈夫さ」

ピッコロ「その体で何を言っている!」

ハンサム「!?」

ピッコロ「キサマがどうなろうが俺の知ったことではない」

ピッコロ「だが、キサマの身を心配してくれる人間がいることを忘れるなっ!!」

ハンサム「ピッコロ君…」

セレナ「病院がこの近くにあったはずだわ。そこへ行きましょう」

病院

ドクター「ケガの方の治療は終わりました」

ドクター「あとは安静にしていれば大丈夫でしょう」

ピッコロ「そうか」

セレナ「よかった…」

ハンサム「ピッコロ君、セレナ君、キミ達にはホントに迷惑をかけてしまったね…」

ピッコロ「気にするな。俺ももっと早く気づいてやればこんなことにはならなかったさ…」

もこお「ふにゃあ…」

セレナ「ピッコロさん…結局アイツは何者だったの…?」

ピッコロ「お前にはまだ話してなかったな…」

ピッコロはセレナにエスプリの正体を話した

セレナ「あの犯人が、マチエール!?」

ピッコロ「確定は出来んが、ヤツの正体がマチエールの可能性が高い…」

ピッコロ「現に他人に…ましてや大人に懐かないもこおがヤツに何の警戒もせず飛びついてきた…」

セレナ「でもどうしてマチエールが…?」

ピッコロ「わからん…ハンサム、何か心当たりはないのか?」

ハンサム「いや…ココ最近、私に何も言わずに留守にすることが多くなってな…」

ハンサム「あの事件があったとはいえ、私がもっとマチエールを見てやればこんなことには…」

セレナ「あの事件?」

ハンサム「あ、いやこっちの話だ」

ピッコロ「ハンサム…お前に話がある」

ハンサム「何かな?」

ピッコロ「…お前が探偵というのは、ウソだろう?」

ハンサム「!」

ピッコロ「寝ている間にお前の記憶を調べさせてもらった」

ピッコロ「どうやらお前は国際警察の人間のようだな」

セレナ「ハンサムさんが…国際警察…?」

ピッコロ「あの写真にあったポケモン…かつてお前の相棒だったのだろう?」

ピッコロ「以前マチエールから聞いたが、お前のポケモンは殉職したそうだな」

ピッコロ「それでワケがあって、今のお前はポケモンに頼らずに自分一人で職務を続けている」

ハンサム「………」

ピッコロ「お前がこの地に来たのもある人物を追って潜入したんだろう?」

ピッコロ「お前が追っている人間はどうやらフレア団のメンバーのようだな」

ハンサム「ふふっ、さすがはピッコロ君。すべてお見通しか…」

ハンサム「たしかに私がカロスに来たのはあるホシを追ってココへきたのだ。このホシをな」スッ

セレナ「あ!?」

ピッコロ「こいつはたしか…」

ハンサム「知ってるのか?」

セレナ「クセロシキ…以前、私達がアジトに潜入した時にジャマした人だわ」

ピッコロ「フラダリや四人の科学者たちは捕まったが…コイツだけは行方を掴めてなかったな」

ハンサム「彼は天才科学者であると同時に国際指名手配犯の一人でな」

ハンサム「彼の他に四人の女科学者がいたが、彼女らはキミらの手で捕まえることが出来た」

ハンサム「ピッコロ君が言っていたあのスーツが本当なら…この事件は彼が関わっている可能性が高い」

ハンサム「だが…彼だけは未だに見つけることが出来ないのだ。私がマチエールを構ってやれなかったの、そのせいで…」

セレナ「私もあの人の気を探ってるんだけど、それらしい気が全然感じないわ…」

ピッコロ「気を遮断出来るスーツをつくりだすヤツだ。おそらくヤツも気を遮断できる装置か何かで施してるのかもしれん」

ピッコロ「ならば、そいつを捕まえるしかあるまい。マチエールもヤツに洗脳されてエスプリとして利用されているのだろう」

ピッコロ「ヤツをあぶり出して、マチエールを連れ戻してやる」

ピッコロ「もこお、お前はハンサムを診てやってくれ」

もこお「ふにゃ」

ハンサム「ピ、ピッコロ君、キミ一人で行くのか…?」

ピッコロ「心配するな。誰もいない間は俺がハンサムハウスの留守番を引き受けてやる」

ピッコロ「それに、いつまでもあのふざけた連中の残党を野放しにするのは俺の気が済まないからな」

ピッコロ「それまでは情報集めに専念する。お前はケガが治るまで大人しくしているんだな」

ピッコロ「セレナ、行くぞ」

セレナ「うん。ハンサムさん、大事にね」

バタン

ハンサム「もこお…ハウスに帰るついでにピッコロ君にこのメモを渡してくれないか」

もこお「ふにゃにゃ」

ハンサム「(思ったよりダメージがデカいが…行くしかあるまい)」

ハンサム「(私のこれからの行動は危険ととなり合わせだ)」

ハンサム「(しかし…マチエールを救い出すためには急がねばならんのだ)」

ハンサム「(こうなったらピッコロ君のために"ヤツ"を動かすしかないか…)」

今日はここまで
あと数回でこのSSも終わると思います

>>201>>202の間に入れるをまた忘れてしまった…もりのようかんへ行ってくる


サウスサイドストリート 路地裏

スタッ

おとなのおねえさん?「アンタもしつこいねえ…」

ピッコロ「奪ったボールを返してもらおうか」

おとなのおねえさん?「ウフフ、だったら勝負をはじめる?」

ピッコロ「望むところだ。こうなれば力づくでキサマから奪われたボールを取り返してもらうぞ」

おとなのおねえさん?「そうこなくちゃ」スチャ

ハンサムハウス

ピッコロ「街の住人に話をしてみたが、進展はなしか…」

セレナ「パンジーさんにも聞いたけど、何にも情報はなかったわ」

もこお「ふにゃにゃー」

セレナ「もこおじゃない、どうしたの?」

もこお「ふにゃ」スッ

ピッコロ「紙?」

「親愛なるバディへ、私がいない間にキミに頼みたいことが二つある」

「もしマチエールと会うことがあってもあの事件のことは素知らぬふりをしておいてくれ」

「そしてもう一つ、私がココにいない理由をマチエールが訪ねて来た時は食あたりで入院したとでも答えてほしい」

「変な頼みごとですまないがよろしく頼む。キミのバディ、ハンサムより」

「あっ!ピッコロさん!」

もこお「ふにゃーにゃ!!」

セレナ「マチエール!」

マチエール「セレナも久しぶり!もこお、いい子にしてた?」

マチエール「ねえ、そういえば…ハンサムおじさんの姿が見えないけど、どこに行ったの?」

ピッコロ「ハンサムのヤツは病院へ行った…」

ピッコロ「悪いものを食ったようでな、食あたりになって今は治療を受けてる」

マチエール「え、病院にいるの!?おじさん、大丈夫なの!?」

マチエール「それに…病院に行くんだったら、ますますお金がいるよ…」

ピッコロ「…金の方は俺が立て替えといてやる。食あたりぐらいだったら大してかからんから心配するな」

マチエール「ピッコロさん、いつもありがとう…あっ!!」

ピッコロ「どうした?」

マチエール「いっけない!!!もうこんな時間だー!」

マチエール「行ってくるね!もこお!!またね、ピッコロさん!セレナ!」ダッ

セレナ「あ、マチエール!!」

もこお「ふんにゃにゃにゃ!」

セレナ「行っちゃった…」

ピッコロ「アイツがどこへ行くのか聞いておくべきだったな…」

「失礼いたします」

ピッコロ「誰だ?」ギロ

執事「あ、あの…ココがハンサムハウス…そして貴方様はピッコロ様ですな?」

ピッコロ「そうだが…キサマは何者だ?」

執事「わ、わたくし、執事のアカマロと申します」

アカマロ「突然押しかけてきて、誠に恐縮でございますがお願いがございます。ピッコロ様のお力、是非ココで試させていただけませんか?」

ピッコロ「つまり…俺とポケモンバトルをしたいのか?」

アカマロ「左様で」

セレナ「気をつけてピッコロさん…あの人なんだかスゴく怪しいわ」

ピッコロ「どちらにしろ、何をしにココへ来たのか吐かせてやる」

――――

アカマロ「流石でございますな…やはりフレア団を潰した実力の持ち主…」

アカマロ「元フレア団幹部であるわたくしが敵わないのですから…」

セレナ「フレア団!?」

ピッコロ「キサマ!フレア団の幹部が俺に何の用だ!?」グイッ

アカマロ「あわわわ!!落ち着いてください!!!」

アカマロ「貴方様にお会いしたのは、何も報復に来たワケではありません!」

アカマロ「実はわたくし、主の命を受け、こちらに参った使いのモノ!」

ピッコロ「あるじ?」

アカマロ「我が主はおっしゃいました。貴方様の力を測れと、そして十分ならば自分の元へ連れてこいと」

セレナ「(やっぱり怪しいわ…罠かもしれないわよ?)」

アカマロ「おお!もうこんな時間!主は気が短いお方!!」

アカマロ「あまりお待たせしますとわたくし厳しいバツを受けてしまいます!」

アカマロ「さあ、ピッコロ様!グランドホテル、シュールリッシュのロイヤルスイートルームに急いで向かいましょう!」

ピッコロ「いいだろう」

セレナ「ピッコロさん!?」

ピッコロ「だが、もしおかしなマネをすれば命はないと思え」

アカマロ「ご安心を。たしかにフレア団は貴方様に滅ぼされましたが、個人的な恨みはございません」

ピッコロ「セレナ、すまないが俺がいない間、ココを頼む」

セレナ「任せて。相手は元フレア団だから気をつけてね」

アカマロ「では、参りましょう。わたくしがご案内致します」

ピッコロ「一つ聞くが…お前の主とは一体何者だ?」

アカマロ「それはお会いになればわかります。貴方様だけでなく多くの人々が存じているお方なのですから…」

ピッコロ「多くの人間がだと?」

グランドホテル シュールリッシュ ロイヤルスイートルーム

アカマロ「ご主人様遅くなりました。ピッコロ様をお連れしました」コンコン

「入れなさい」

アカマロ「はは」ガチャ

アカマロ「ささ、こちらへ…」

ピッコロ「!!」

「はじめまして。とはいえ、ホロキャスター越しで会ってるアナタには、はじめてじゃないかしら?」

ピッコロ「お前は!?」

パキラ「嬉しいわ、アナタにお会いできるなんて……ねえ、ピッコロさん?」

ピッコロ「(この女…気から感じるほど激しい怒りと憎しみで燃えている…)」

パキラ「それにしても、遅かったわね?取引とはいえ、このわたくしがワザワザ時間を割いたのに…!」

ピッコロ「さっきの執事もフレア団の元幹部と言ってたが…まさかキサマも…?」

パキラ「そ、アナタに潰されるまではね…」

ピッコロ「(なるほど…ザクロ達がヤツらの存在を知らなかったのは…)」

ピッコロ「で、"元フレア団"のキャスターが俺に何の用だ?」

パキラ「…ある人物がアナタと取り引きを頼まれたのよ」

ピッコロ「誰にだ?」

パキラ「それを知りたくば私と勝負なさい。ハートに火がついたままではアナタとお話なんて出来ませんもの…」

ピッコロ「好きにしろ。キサマには聞きたいことが山ほどあるからな」

パキラ「さてと」スッ

ピッコロ「手持ちは一体?ずいぶんと余裕だな」

パキラ「所詮はひまつぶし。でも、このポケモンはわたくしが育てた中で最強のポケモン…」

パキラ「アナタに倒せるかしら?」バッ

ポンッ

ゴウカザル「ウキャッ!」

ピッコロ「猿のポケモンか…」

ピッコロ「(孫に雰囲気が似てるが…ということはコイツはかくとうタイプのポケモンなのか?)」スチャ

ピッコロ「お前の出番だ!ヌメルゴン!」バッ

ポンッ

ヌメルゴン「グアー!!」

パキラ「ドラゴンタイプ…ほのおタイプのゴウカザルにはちょっと相性が悪いわね…」

ゴウカザル「(オッス!)」

ヌメルゴン「(お…オス)」

ゴウカザル「(オメー強そうだな!!けど、オラ負けねえぞ!)」

ヌメルゴン「(なんだ?コイツは…)」

パキラ「ゴウカザル、アナタの実力を見せてやりなさい」

ゴウカザル「(おしっ)」シャッ

バキィッ

ヌメルゴン「(今のが攻撃か?)」ケロッ

ゴウカザル「(ヒャ~!!オラの攻撃喰らってんのにピンピンしてら~!)」

パキラ「ヌメラ系列は、防御にはそれほど優れてないのに…アナタのはずいぶんとタフなのね」

ピッコロ「鍛え方が違うからな」

ヌメルゴン「」シャッ

ゴウカザル「」シャッ

ガッ ガッ ドガガガガ ガッ 

ピッコロ「………」

パキラ「(何をやってるのか全く見えないわ…)」

パキラ「(それにあのヌメルゴン…ドラゴンタイプなのにかくとうタイプのゴウカザルと格闘戦で渡り合ってる…)」

ヌメルゴン「(今度はこちらの番だな)」

ギューーーーン

パキラ「腕が!?」

ゴウカザル「!?」ガシッ

ゴウカザル「(わわっ!!)」ギューーーン

バキィッ

パキラ「あのヌメルゴン…腕を伸ばせるの?」

ピッコロ「(どういうわけか、あのヌメラ系列は俺たちナメック星人の体質とよく似ている…)」



ミスティックアタック

タイプ:かくとう 分類:物理 威力:80 命中:100 

腕を伸ばして相手を捕まえ、引き寄せて一撃をあたえる技
相手が攻撃をしかけようとした場合、先制攻撃ができる

パキラ「驚いたわ…これは全力でいかないとやられそうね。ゴウカザル、はかいこうせんを使いなさい」

ピッコロ「気功波を使うつもりか…ヌメルゴン、きあいだまだ!」

ヌメルゴン・ゴウカザル「波ーーーーーーーーッ!!!!」ズオッ

ズドーン

「なんだ!今の爆発は!?」「上の方からよ!」「ちょっと一体なんの騒ぎよ!」ガヤガヤ

ピッコロ「(いかんな…さっきの爆発で騒ぎを起こしてしまったか…)」

ピッコロ「カロスのアナウンサーが宿泊施設を破壊していいのか?」

パキラ「それはお互い様でしょ?アナタもカロス内じゃちょっとした有名人なんだから…」

ピッコロ「口の減らん女だ…」

ヌメルゴン「……ッ!」

ゴウカザル「(お、オメー!腕がなくなっちまってるゾ!!)」

パキラ「あらあら、アナタのポケモン、さっきの攻撃で片腕をなくしちゃったけど…大丈夫なのかしら?」

ピッコロ「じこさいせい」

ヌメルゴン「ハアっ!!」ずずっ

ゴウカザル「(いいっ!?)」

パキラ「……これはちょっと食欲をなくすわね…」

ピッコロ「もどれ、ヌメルゴン」

パキラ「あら、もどしちゃうの?」

ピッコロ「ほんの小手調べだ。次は本気で…」

ドンドンドン 

パキラ「入りなさい」

ガチャ

支配人「あわわわ…パ、パキラ様、ホテル内でポケモンバトルをされては困ります!」

パキラ「いいから、下がってなさい。ケガをするわよ」

支配人「し、しかし…」

パキラ「……」ギロッ

支配人「ひっ」

支配人「し、失礼しました!」

バタン


パキラ「とんだジャマが入ったわね……気を取り直して続けましょう」

ピッコロ「いい加減、こんなはた迷惑な遊びは終わらせたいところだがな」スチャ

パキラ「遊び?いいえ、これほど燃える戦いは久しぶりだわ…」

パキラ「心の中がふつふつと燃え上がってるのよ……アナタが憎らしくてねっ!!!」

ピッコロ「お前の出番だ!カメックス!」バッ

ポンッ

カメックス「ほいさ」

パキラ「カメックス?たしかにみずタイプのカメックスならわたくしのゴウカザルと相性がいいけど…」

パキラ「足の遅いカメックスさんがゴウカザルに追いつけるかしら?」

ピッコロ「やってみなくてはわからんさ」

ピッコロ「アクアジェット」

カメックス「ほっ!!」ギャンッ

ゴウカザル「!!!」ガンッ

ドサッ

パキラ「なるほどね…」

ゴウカザル「(イッテ~~!!!)」

カメックス「(見かけによらずタフなヤツじゃわい。ワシのずつきを喰らってピンピンしてるとは…)」

ゴウカザル「(じっちゃん、つえーな!!オラおどれーたぞ!)」

カメックス「(持ち主に反してエラく陽気なヤツじゃ)」

パキラ「ゴウカザル、手持ちのきのみを食べなさい」

ゴウカザル「(ああ)」モグモグ

ゴウカザル「(おしっ!元気出たぞ!!)」

ピッコロ「(さっきので手の内を見せてしまった。また出しても見切られるだろう…)」

ピッコロ「(メガシンカを使うか?いや…それでもヤツのスピードに追いつくことはできん)」

ピッコロ「(ならば"アレ"をやるか…多少のリスクは伴うが…)」

ピッコロ「カメックス、甲羅を捨てろ」

カメックス「(ほい来た)」スチャ

ゴウカザル「?」

ドスン

パキラ「甲羅を捨てた…?」

カメックス「(亀が甲羅を外すなんて前代未聞だが…仕方あるまい)」

パキラ「甲羅を捨てて何をするつもりかしら?」

ピッコロ「ソイツは今にわかるさ」

シャッ

ゴウカザル「(いつの間にオラのうしろに!?)」

パキラ「この速さは!?」

ピッコロ「カメックスの甲羅を外したことによって、パワーとスピードが劇的に上昇した」

ピッコロ「つまりお前のポケモンと互角のパワーを身につけたんだ」


こうらをすてる

タイプ:ノーマル 分類:変化

甲羅を外し、自分の防御と特防を下げるが攻撃、特攻、素早さをぐーんと上げる
からをやぶると全然変わらないけど、悟空やピッコロさんが重い装備を外した時のような感じ

ゴウカザル「(へへっ、やっぱじっちゃんスゲーな)

ゴウカザル「(オラこんなにワクワクしたのは何年ぶりだろう…)」

パキラ「パワーやスピードは上がったけど、それはつまり同時に耐久が犠牲になったワケね…」

パキラ「ならば当てればいいだけのことだわ。ゴウカザル、かげぶんしん」

シャッ シャッ

カメックス「(早い!!!目で追うのがやっとじゃ!)」

ピッコロ「はどうだんだ!!」

カメックス「波っ!!!」ズアッ

ゴウカザル「(おっと)」サッ

パキラ「そんなスローな攻撃で捉えることなんて出来ないわ」

カメックス「ぬんっ!!」ズアッ

ゴウカザル「(よっ)」ササッ

パキラ「ほらほら、早く当てないとどんどん回避率が上がっちゃうわよ?」

カメックス「ゼエ、ゼエ…」

パキラ「(そろそろ頃合かしら…)」

パキラ「ゴウカザル!かみなりパンチよ!!!」

ゴウカザル「(もらったぞ!じっちゃん!!)」

ゴウカザル「!?」ヌメッ

ゴウカザル「(なんだ…手がぬめぬめしてっぞ!?)」

カメックス「(今じゃ!)」ダッ

ピッコロ「かわらわりだ!!」

ズンッ

ゴウカザル「カッ…!」

ドサッ

パキラ「何故、アイツより遅れたの…?」

パキラ「甲羅を脱いだとはいえ、スピードはこちらのが上なのに?」

ピッコロ「お前のポケモンがヌメルゴンを殴っていた時に気づくべきだったな」

パキラ「まさかあの時に?」

ピッコロ「コイツの特性は…直接攻撃を食らわすと相手のポケモンのすばやさを鈍らせてしまうという厄介な特性だったな」

パキラ「わざわざヌメルゴンを出したのはその為だったのね…?」

ピッコロ「さあな」


ゴウカザル「(参った…やっぱじっちゃんには敵わねえや)」

カメックス「(お前さんも見事じゃったぞ。あんな女狐のところにいるのが惜しいぐらいだわい)」

ゴウカザル「(ヘヘヘ、また戦おうな…)」ガクッ

パキラ「……フンっ!」

カメックス「(しかし、前のライオン男のポケモンも恐ろしいヤツだったが、こやつも相当だったわい)」

カメックス「(ワシもまだまだ修行が足らんな)」

ピッコロ「よくやったカメックス、もどれ」

パキラ「…このゴウカザルは一度もバトルで敗けたことのなかったポケモン」

パキラ「それを破るなんて、さすがはフレア団を潰した実力者ね…」

ピッコロ「キサマのくだらん勝負のせいでホテル内がメチャクチャになってしまったがな」

ピッコロ「さて、約束どおり話をしてもらおうか」

パキラ「……いいでしょう。要件にうつります」

パキラ「まずはエスプリと名乗るトレーナーの正体」

パキラ「彼女は"イクスパンションスーツ"という特殊なスーツを着込んだマチエールという少女…」

ピッコロ「(やはりマチエールが…)」

パキラ「そして、イクスパンションスーツを開発したのは……ドクター・クセロシキ」

パキラ「アナタは知っているわね?彼がフレア団の科学者だと…」

パキラ「さて、ここからが本題です」

パキラ「アナタにドクター・クセロシキを処分していただきたいの」

ピッコロ「処分だと!?」

ピッコロ「何故だ?ヤツは元フレア団のメンバーだ…キサマの仲間じゃないのか?」

パキラ「理由は、強いて言うなら…フレア団のプライドを守るため」

パキラ「彼は少々好き放題…いえ、科学者として一線を越えすぎたのよ」

ピッコロ「気に入らんな。今まで散々飼いならしたモノを自分らの意にそぐわねば処分とはな」

ピッコロ「それに、フレア団はもう存在しない。今更プライドもへったくれもなかろう?」

パキラ「……アナタ達には理解は出来ないでしょうけど、こちらにも正義はあったのよ。今更汚されたくないだけ」

パキラ「それにマチエールって少女がエスプリとして犯罪に手を染めるのはアナタだって望まないはず…」

パキラ「彼女を助けたいのならばクセロシキを止めるしかない。そうでしょ?」

ピッコロ「それが条件か…いいだろう。クセロシキがいる所まで案内してもらおうか」

パキラ「わかりました…彼らがいる場所までわたくしが案内しましょう」

パキラ「死ぬかもしれないという覚悟と生きるための準備をすることね…」

ピッコロ「自慢ではないが…俺はそういった体験をイヤというほど味わってるからな」

ピッコロ「簡単にくたばるとは思っちゃいないさ」

パキラ「大した自信ね……いいわ。ついて来なさい」

フラダリラボ

ピッコロ「ココは既に警察が調べ尽くしたはずだぞ。何故ヤツがココにいる?」

パキラ「アナタ達が知らないのも無理はないわ。このフロアはあくまでダミーに過ぎないんだから」

ピッコロ「どういうことだ?」

パキラ「クセロシキはラボの隠されたフロアにいる…」

パキラ「一握りの幹部だけが存在を知る裏フロアにね…」

パキラ「エレベーター…このパネルに特殊なパスワードを入力すると…」

ピッコロ「(なるほど…どうりで気づかないはずだ)」

パキラ「これでよし。フラダリラボの裏フロアに侵入出来るようになりました…」

パキラ「そこにクセロシキ、そしてエスプリもいるでしょう」

パキラ「裏フロアはココと同じ構造になっています。フレア団に立ち向かったアナタなら迷わないはず…」

パキラ「改めて言っておきます。クセロシキの処分を…」

パキラ「それとアナタの相棒、煮ても焼いても食えないアイツに伝えておいて。約束は果たしたと…」

ピッコロ「(そうか、ハンサムのヤツが…)」

パキラ「アナタが約束を破れば、どうなるかわかるでしょうね?」

ピッコロ「………」

パキラ「では、わたくしはこれで…」

ピッコロ「待て」

パキラ「まだ何か?」

ピッコロ「ヤツを処分した後、キサマはどうするつもりだ?」

ピッコロ「少なくともキサマの正体を知った人間がココにいる。俺が周りに言いふらすことだって出来る」

パキラ「………」

ピッコロ「キサマはキャスターだったな?その地位を利用すれば情報を統制することだって不可能ではあるまい」

ピッコロ「もっとも、お前達の組織はもうすでに存在しないがな…」

パキラ「何を言いたいのかしら?」

ピッコロ「せいぜい気をつけることだ。あれほどのことをやってキサマだけのうのうと生きていけるとは思わんことだ」

パキラ「………」

パキラ「…ご忠告、感謝するわ。アナタも『無事に』元の場所へ帰れるといいわね」

パキラ「もうよろしいかしら?わたくしはお仕事で忙しいからね…」

パキラ「また、お会いしましょう。ピッコロさん」

スタスタ

ピッコロ「(女狐め…)」

ピッコロ「(先を急ごう…無事でいろよ、マチエール…)」

続編でパキラ姐さんに出番が増えますように。
続きは明後日くらいに


???の正体はゴウカザルだったのかww 

続編で改心したフラダリさんと協力して、パキラが再結成した新生フレア団と戦う…なんてことにはさすがにならんか。

ナメック星人は子孫を増やしたり物を作れる龍族とかも居る
つまり

      ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|ヌメルゴンが
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   >ナメック星人の
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    /始祖だったんだよ!!
       l   `___,.、     u ./│    /_
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
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>>262
いや、あれはゴウカザルじゃないですw
口調が似てるからか…まぎらわしくなってすいません

>>265
な、なんだってー(AA略


お待たせしました。ハンサム編ラスト、10分後に投下します

フラダリラボ 裏フロア

研究員「ん?」

研究員「ひっ!お前は…!」

ピッコロ「クセロシキはどこにいる?」

研究員「し、知らないんです!ドクターがどこにいるかまでは!」

ピッコロ「(ウソは言ってないか…)」

ピッコロ「失せろ。ぶっとばされんうちにな」

研究員「ひ、ヒー!!!」

ピッコロ「(残党と言っても研究員ぐらいしかいないようだな…)」

「おー!誰かと思ったらピッコロのアニキじゃねーですか!」

ピッコロ「お前はたしか…」

マルモル「ほら、俺!俺ッスよ!マチエールのダチ公ッスよ!!」

ピッコロ「マルモルだったか…なんでお前がこんな所にいる?」

マルモル「俺っすか?俺はですね、ココで警備のバイトしてんですよ」

マルモル「前のバイトが長続きしなくてさ、それでマチエールがココに俺たちを紹介してくれたんッスよ」

マルモル「でもさ、警備って言ってもこんな所誰もコネーし、ぶっちゃけ退屈してさーバイトのあがりまで、まだ時間があるんスよ」

マルモル「あっ、そうだ!ちょっとこっちに来てくださいよ!」

ピッコロ「?」

裏フロア 資料室

マルモル「じゃじゃーん!!!」

ピッコロ「すごい数の資料だな…」

マルモル「この部屋なんスけど、普段誰も入れるなって厳しく言われてるんスよ」

マルモル「つまりスゲーもんがしまってあるってことでしょ?」

マルモル「俺もヒマでやることねーし、ちょっと部屋の中調べて宝探しをしましょうや!」

ピッコロ「呆れたヤツだ……」

マルモル「なんもねーなー…」ガサゴソ

ピッコロ「………」パラッ

マルモル「なんスかね?このモンスターボール」

ピッコロ「ソイツはおそらく盗まれた人間たちのポケモンだ。お前もニュースぐらいは見てるから知ってるだろう」

マルモル「盗み!?人の物を盗むなんてとんでもねーヤツらッスね!」

ピッコロ「お前が言うな!!!」

マルモル「ところでアニキはさっきから何を読んでるんです?」

ピッコロ「気にするな…お前が読んでも理解はできまい」

ピッコロ「…これで大体わかったな」パタン

マルモル「あるのは書類とボールだけみたいッスね」

マルモル「散らばってるモンスターボールは当然誰かのボールだし」

マルモル「ハンサムのおじきに約束したし俺はもう人のボールは盗んだりできねーからな…」

キンコンカンコーン

マルモル「お!バイト終わりじゃん!じゃあ、俺らもう帰ります!お先ッス!!」

ピッコロ「おい」

マルモル「な、なんすか?」

ピッコロ「コイツは情報をくれた駄賃だ。とっておけ」スッ

マルモル「え!こんなにいいんスか!?」

マルモル「さすがピッコロのアニキ!!よっ、イケメン!青大将!」

ピッコロ「いいからさっさと行け!!」

マルモル「あざーッス!!!」

ピッコロ「まったく…調子の狂うヤツだ」

「やはりお前だったか」

ピッコロ「!?」

クセロシキ「このフロアを知っているモノは限られている…」

クセロシキ「あの女の差し金だな?」

ピッコロ「さあな…少なくとも、キサマの発明ごっこはこれまでだということだ」

クセロシキ「まあよい、オマエで実験をしてもらおう!」

クセロシキ「イクスパンションスーツを着たエスプリがオマエを倒せばワシの科学力のすごさを証明できるゾ!」

クセロシキ「来るのだ!エスプリ!」

シュタッ

エスプリ「……」

ピッコロ「マチエール…」

クセロシキ「ゆけ!ピッコロと戦うのだ!!」

ピッコロ「(マチエール、目を覚ませ!お前はソイツに操られている!)」

クセロシキ「くれぐれもテレパシーを使わんことだ。エスプリに超能力の類など効かんのだからナ」

ピッコロ「(やはり、資料のとおりに書いてやがったか)」

エスプリ「……ボールジャック、スタート…ウイルス、イクスパンション」ふわっ

ピッコロ「(置いてあったモンスターボールが!?)」

エスプリ「行ケ、ブルンゲル、ウルガモス」バッ

ピッコロ「行け!サーナイト!ヤンチャム!」バッ

ブルンゲル「……」ふわっ

ウルガモス「……」バサバサ

ピッコロ「(このポケモン達、操られているのか…)」

エスプリ「ヤレ」

ピッコロ「(サーナイト!ヤンチャム!ヤツらの動きを止めるんだ!!」

ヤンチャム「(ゆうどうきだん!!)」ボッ

ヤンチャム「はっ!ほっ!」ばばっ シュン シュン

ウルガモス「」サッ

ブルンゲル「」ヒョイッ

ヤンチャム「ていっ!」ギュオン

クセロシキ「ヌフフ、ずいぶんとお粗末な狙いだな」

ヤンチャム「(今だ!)」

ピシュン

サーナイト「(こっちよ!)」

ウルガモス「!?」

バキッ

エスプリ「!」

ウルガモス「」バタッ

サーナイト「(ませんこう!!!)」ズアッ

ブルンゲル「」カッ

ドゴーン

ヤンチャム「(よっしゃ!)」パシッ

エスプリ「モドレ、ブルンゲル、ウルガモス」

エスプリ「エルフーン、クチート、行ケ」

エルフーン「……」

クチート「……」

ヤンチャム「(こいつら…洗脳されているのか?)」

サーナイト「(あのスーツに何か秘密があるのでしょう…)」

エスプリ「カミクダケ」

クチート「くあああっ!!!」グワッ

ヤンチャム「(やらせるかよ!!)」バッ

ドカッ

ヤンチャム「(へへっ、大した相手じゃないな)」

サーナイト「(ヤンチャムさん、うしろ!!)」

エルフーン「……」

ヤンチャム「(な、いつの間に!?)」

エルフーン「……」ガシッ

ヤンチャム「!?」

エスプリ「ギガドレイン」

ヤンチャム「ううっ…うぐ…」ギュオオオオオ

ヤンチャム「(ち、力が…)」

サーナイト「(ヤンチャムさん!)」ピシュン

バギィッ

エルフーン「っ…!」ドサッ

ヤンチャム「(すまない…助かったぜ)」

サーナイト「(油断しないで、まだ勝ったわけじゃありませんよ)」

クチート「くあああ!!!」グワッ

ヤンチャム「とあーっ!!」

ドガッ

クチート「」パタッ

ヤンチャム「(ああ、そうだったな)」

ブリガロン「(ク、クチートちゃんが!)」

カメックス「(落ち着け。あれはマーシュちゃんのクチートとは別のヤツじゃ)」

エスプリ「マダマダ」バッ

ポンッ

グランブル「グルァ!!!」

ペルシアン「シャーッ!!!」

ピッコロ「まだ来るか!」

クセロシキ「スゴいな、オマエ!スゴいゾ、オマエ!」

クセロシキ「だが、エスプリの能力はこんなものではないゾ」

ピッコロ「なんだと?」

クセロシキ「さあ、"とっておき"を使うのだ!エスプリ」

エスプリ「ピーーーーー♪」

ピッコロ「こ、この音は!?」

クセロシキ「この音はオマエがもっとも苦手とする音…」

ピッコロ「(く、口笛!!!)」

クセロシキ「ヌフフフ、さすがのピッコロも口笛には耐えられんようだな」

ピッコロ「キサマ…何故俺の弱点まで知っている?」

クセロシキ「オマエ達が旅をしている間に、ワシが送り込んだスパイロボットが探っていたのだ」

クセロシキ「このスーツはオマエの身体的特徴を取り入れ、常人を遥かに超えるパワーを身につけることが出来るのだ」

ピッコロ「(なるほど、舞空術やフラッシュを使えたのはそのせいだったのか…)」

クセロシキ「よーーく見るがいい。今もワシの隣でオマエを監視しながら飛んでいるゾ」

クセロシキ「バチュルよりも小さいロボットだからな、誰も気づくまい」

スパイロボ「ブブブブブブ」

ピッコロ「ちっ!!」ピッ

スパイロボ「」ボンッ

クセロシキ「ふふふ、壊したところで今更遅いゾ。必要な情報はすでに集めているからな」

エスプリ「ピーーーーー♪」

ピッコロ「うっ…クソぉ!」

サーナイト「(ピッコロ様!)」

ヤンチャム「(これはマズいぞ…)」

クセロシキ「ほれほれ、早くなんとかせんとお前達のポケモンがやられるゾ?」

エスプリ「グランブル…ペルシアン…ヤレ」

グランブル「グルアァァァ!!」バッ

ペルシアン「シャーッ!!!」バッ

ピッコロ「(こうなったら、耳を…)」グッ

「サンダース!10万ボルト!!」

サンダース「ダース!!!」バチバチ

グランブル「グルアアアアア!!!」バリバリバリ

ペルシアン「ふぎゃああああ!!」バリバリバリ

クセロシキ「10万ボルト!?誰のポケモンだっ!?」

セレナ「そんなつまらない方法で勝とうなんてアナタらしいわ」

ピッコロ「セレナ…!」

クセロシキ「オマエはあの時のムスメか!?」

セレナ「お久しぶりね、クセロシキさん。フラダリラボでは世話になったわね」

もこお「ふにゃーにゃ!!」

ピッコロ「もこお!?それに…」

ハンサム「そこまでだ…」

クセロシキ「ヌヌッ!?なんだオマエたちは!なにゆえココに来たのだ!?」

ハンサム「もこおはエスパーなポケモンだ。心を通わせるマチエールの居場所などわかって当然」

クセロシキ「勝手に入ってくるなんてオマエ達犯罪だゾ!!!」

セレナ「女の子を誘拐したアナタに言われたくないわよ!」

ハンサム「本来ならそうだろうが、我々はごく普通にエレベータに乗ってきた」

ピッコロ「ハンサム…お前、ケガをしてるのに何故来た?」

セレナ「ハンサムさんがピッコロさんとマチエールを助けに行くって聞かなくて…仕方なく私も一緒に来たの」

ハンサム「ピッコロ君は私の大事なバディだ!ピンチとあらば野を越え、山越え、海越えて駆けつけるのさ!!!」

ピッコロ「おせっかい焼きめ……」

クセロシキ「グヌヌヌ…」

クセロシキ「だが、ワシは捕まらんゾ!!」

クセロシキ「ゆけっ!エスプリ、みんなをやっつけるのだゾ!!!」

エスプリ「………」

ハンサム「やめるんだ!マチエール!!」

クセロシキ「ムダムダ!このスーツのコントロールを操作してるのはワシなんだからな!!」

ハンサム「聞こえるか!?マチエール!!お前が目を覚ませばスーツのコントロールからも自由になれる!!」

ハンサム「だからマチエール、起きろ!起きてくれーっ!!!」

エスプリ「………」

ピッコロ「(口笛の音がおさまった…?)」

クセロシキ「科学の力はスゲーなのだゾ!聞こえるわけないのだ!!」

スタスタ

もこお「ふんにゃーにゃにゃ!!」

セレナ「もこお!!」

ハンサム「下がるんだっ!危険だぞ!!」

エスプリ「………」

もこお「ふんにゃ?」

ピッコロ「(エスプリの様子が…?)」

エスプリ「………グッ!」

エスプリ「グワアアアアアアアアアアアア!!!!」

ハンサム「マチエール!?」

クセロシキ「ぐう…何故だ。何故こんなことが起こるのだ……?」

クセロシキ「制御モードをマックスにしてやる!!」

エスプリ「ウウウウウウ…」

クセロシキ「こうなったらワシのポケモン達をエスプリに…」

ピッコロ「」ギューーーーン

ガシッ

クセロシキ「な、何!?」

セレナ「う、腕が!」

ハンサム「伸びた!?」

ピッコロ「これで…ポケモンを使うことは出来ない」

クセロシキ「な、なんだ!?一体何をしたのだ!?」

ピッコロ「テレパシーや口笛のことは知っていても、これの存在は知らなかったようだな」

ピッコロ「ムダな抵抗はやめろ。キサマらの手持ちはこれで尽きた。大人しくマチエールを解放するんだ」

クセロシキ「ええい、まだだ!まだ終わらんゾ!!」

クセロシキ「エスプリ!こうなったらピッコロを倒すのだっ!!!」

エスプリ「ウグアアアアアアアア!!!!」グオォッ

ハンサム「ピッコロ君!危ないっ!!」

ドガッ

ピッコロ「………」

バキッ ガッ ズゴッ ガッ

クセロシキ「あれほどの打撃を喰らってるのに…何故ヤツは平然としてるのだ?」

エスプリ「ガアアアアアアアアアアア!!!!」ガガガッ ズガッ バキッ ガッ

ハンサム「マチエール!やめろー!!やめるんだーっ!!!」

セレナ「もうやめて!!!これ以上マチエールを苦しめないでっ!!!!」

クセロシキ「………」

エスプリ「グウウウウウウ!!!アアアアアアアアーーーーー!!!!」ブンッ ブンッ

ピッコロ「マチエール…」

ハンサム「くっ…どうすればいいんだ!!」

エスプリ「ギャアアアアアアアアアーーーーー!!!!」

クセロシキ「……リモートコントロール機能、制御モードオールストップだゾ」ポチッ

ピッコロ「!?」

エスプリ「グア…!」ガクッ

セレナ「マ、マチエール!?」

ハンサム「大丈夫かっ!?」

クセロシキ「安心しろ。リモートコントロール機能をオフにしただけだ。なんの問題もないゾ」

ピッコロ「どうゆうことだ…?」

マチエール「うーん……むにゃむにゃ」

マチエール「ふあああ……」

ハンサム「マチエール…無事なのか?」

マチエール「ん……クセロシキおじさん…もう今日のテストはおしまい?」

クセロシキ「ああ、おしまいだぞ。ご苦労だったな、マチエール」

クセロシキ「これでテストはすべておしまい。オマエのアルバイトもおしまいだゾ」

マチエール「ふーん…そっか…それじゃあ、またなんか新しいお仕事探さないとなー…」

ピッコロ「マチエール、お前…」

マチエール「あれれー!?ピッコロさん?」

マチエール「なんでみんないるのー!?みんなに内緒でアルバイトを始めたのに」

ハンサム「マチエール…大丈夫なのか?」

マチエール「なんで?アタシ、ずっと寝てただけよ」

マチエール「ココのお仕事はね、スーツを来て寝るだけの簡単なお仕事なの」

マチエール「って、ハンサムおじさん!どうしてココにいるの?病院じゃなかったの?」

ハンサム「あ、いやそれはその…アレだ。今日だけ特別に外出の許可がおりたのだ」

ハンサム「お前の顔が見たくて、ついアルバイト先を探して来てしまったのだ!」

マチエール「ふーん、そうだったんだー…」

ハンサム「それはそうと!マチエール、いきなりでスマンが買い出しを頼むっ!」

ハンサム「我々はこれからクセロシキさんとややアダルトな話があるのだ!」

ピッコロ「(セレナ)」

セレナ「(はいはい、あとは任せて)」

マチエール「はーい!わかった!それじゃあ先に帰ってるね!」

セレナ「さあ、マチエール行きましょう」

マチエール「うん!もこお、一緒に行こう!」

スタスタスタ

ピッコロ「行ったな…」

ハンサム「では、少しお話をしましょうか。ドクタークセロシキ」

クセロシキ「ああ、構わないゾ。ハンサムと呼ばれる男よ」

ハンサムハウス

ハンサム「マチエールが買い出しをしているうちに話を終わらせたい」

ハンサム「ドクター・クセロシキよ。今一度確認をさせてもらう」

ハンサム「今回の騒動の犯人、アナタで間違いないのだな?」

クセロシキ「ああ、そうだゾ。美術館の壁画を汚したのもモンスタボールを盗んだのも…」

クセロシキ「全部、エスプリを操作したワシの仕業だ。マチエールはスーツの中で何も知らずに寝ていただけだゾ」

クセロシキ「犯行は一切無関係だ。オマエが疑う必要なし」

クセロシキ「だからオマエが捕らえるのはワシだけでいいのだゾ」

ハンサム「…結構、アナタの証言を信じよう」

クセロシキ「マチエールはよいムスメだ」

クセロシキ「バカだが、身体は丈夫。そして心が純粋…」

クセロシキ「一つのことに打ち込む力はあらゆる研究を成功に導くための必要条件だ」

クセロシキ「ワシの悲願である、イクスパンションスーツの開発はマチエールによって成功した」

クセロシキ「イコール、これでもう思い残すことはない。あとは好きにするがいい」

クセロシキ「さて…ピッコロよ、オマエはあの女に頼まれて、ワシを処分するために来たのだろう?」

ピッコロ「…お前を裁くのは俺ではない。お前のボスだった人間と同じ法の下で裁いてもらう」

クセロシキ「ヤツとの約束を破るのだゾ?オマエの命が狙われるかもしれんのだゾ?」

ピッコロ「その時は迎え討てばいい。もっとも俺を簡単に殺せる人間などいないと思ってるつもりだがな」

クセロシキ「たしかに…オマエほどのバケモノを倒せるモノなどおらんだろうな…」

ピッコロ「ハンサム、少しコイツと話をしていいか?」

ハンサム「ん?あ、ああ…」

ピッコロ「クセロシキ…お前に一つ聞いておきたいことがある」

クセロシキ「何かな?」

ピッコロ「元フレア団の上級幹部であるお前なら知ってるだろうが…俺はこの世界の人間ではない」

ピッコロ「お前が科学者として非常に優秀なのはあのスーツを見てよくわかった」

ピッコロ「単刀直入に言うと、俺を元の世界に戻せる方法を何か知っているか?」

クセロシキ「オマエを元の世界に戻す方法か…それは難しい注文だな」

クセロシキ「相当な時間はかかるが出来ないことはない。だが…ワシはこれから囚われの身となる」

クセロシキ「オマエがワシを自由にしてくれるのなら協力してやってもよいが?」

ハンサム「………」

ピッコロ「……やめておこう。いくらお前が天才とはいえ、犯罪者の力を借りてまで元の世界に帰ろうとは思わない」

ピッコロ「それに…コイツの今までの苦労と努力がムダになってしまうだろうからな」

ハンサム「ピッコロ君…」

クセロシキ「そうか…オマエがそう言うのならそれでよかろう」

クセロシキ「これで話は終わった。さあ、ワシを連れてゆくがよい」

ハンサム「わかった。準備が整い次第、署まで同行願おう」

ハンサム「さて、国際警察としてのワタシの話はココで終わりだ」

ハンサム「今からはマチエールの保護者がわりとして、アナタと話をしたい」

クセロシキ「ヌ?」

ハンサム「今日はもうしばらく、マチエールやワタシ達と共に過ごしていただけませんか?」

ハンサム「彼女はどういうわけかアナタのことを慕っています。このあとの皆での食事を楽しみにしているようだ…」

ハンサム「だから……事の真相を伝えるのは幸せな時間を過ごした、明日にしてやりたいのです」

ピッコロ「………」

ハンサム「…よろしいですかな?ドクター・クセロシキ」

クセロシキ「……ハンサムとやら、オマエは愚かだな…。だが、感謝するゾ」

ハンサム「本部へのクセロシキ逮捕の報告は済んだ…」

ハンサム「これで、ワタシのカロスでの任務は終わったな…」

ピッコロ「これからどうするのだ?」

ハンサム「次の任務が本部から伝達が来てね…ココから離れたある地方の組織の残党が各地で潜伏していて、その追跡が次の任務だそうだ…」

ピッコロ「休むヒマなしということか…」

ハンサム「ハハハハ、キミが思っている以上にこの世界は悪が運びっているからね…」

ピッコロ「マチエールにこの事実を伝えるのか?」

ピッコロ「アイツが一番悲しむのはお前がいなくなることだ。このことを伝えてもアイツが簡単に納得してくれるとは思えんが…」

ハンサム「……」

ハンサム「残念だが…任務が終わった以上、ワタシは明日にはカロスから出発しなければならない」

ハンサム「彼女を騙すことになるが…病院を退院するというウソを伝えるしかない」

ピッコロ「……アイツ一人であの家に暮すのか?」

ハンサム「家の方は心配いらない。私があの物件を買取り、彼女を家主にしたからな…

ハンサム「あとは本当に申し訳ないが…彼女のことはキミ達に託すしかない」

ハンサム「キミには本来、元の世界へ帰るという大事な目的があるのに押し付ける形になってしまう」

ピッコロ「心配するな…俺だけじゃなく、セレナや仲間達がいる…」

ピッコロ「アイツはもう路地裏に住んでいる孤独な少女ではない。お前の立派な助手だ」

ハンサム「そうだったな…」

キャッキャッ

ピッコロ「おっと、どうやらアイツらが戻ってきたようだ」

ハンサム「では、今日は楽しい一時を過ごそうではないか……」

翌日 フラダリカフェ

ピッコロ「準備は整ったようだな」

ハンサム「ドクター・クセロシキ…確認のために聞きますが盗んだボールは全部返したのですかな?」

クセロシキ「…だから返した!もうすべて返したゾ!」

ハンサム「そうか…エスプリが盗んだボールはすべて持ち主に返ったか…」

クセロシキ「その通り!一緒に出頭してやるから、もうちょっとココで待て!」

ハンサム「一体何だと言うのだ…電車まであと少しの時間なのに…」

クセロシキ「来てる!来てるゾ!」

セレナ「ハンサムさん…」

ハンサム「ぬおっ!!!セレナ君!!ど、どうしてココに!?」

クセロシキ「ワシがピッコロに頼んだのだ。マチエール達にテレパシーを送ってくれと」

ハンサム「ピッコロ君が…?」

ピッコロ「スマンな」

クセロシキ「だから、きっとすぐにマチエールも来るゾ!」

「どこっ!?どこにいるのーーっ!?ハンサムおじさーん!!!」

ハンサム「この声は…」

クセロシキ「来たか、マチエール!」

マチエール「あっ、クセロシキおじさん!ピッコロさん!連絡ありがとね!」

ハンサム「………」

マチエール「ちょっとハンサムおじさん!!すっごく探したんだから!!」

マチエール「ねえ、どうして…どうしてあんなウソをついたの?」

マチエール「どうしてアタシ達のことを置いていくの?」

ハンサム「スマン…だが、手紙にも書いたとおり、私は国際警察なのだ…」

ハンサム「事件があれば世界のどこでも駆けつけるのが、私の仕事…次の任務が待っているのだ…」

マチエール「じゃあ!アタシともこおも行く!!!」

マチエール「ハンサムおじさんと一緒にケーサツでも何でもする!!」

ハンサム「ありがとう、マチエール…」

ハンサム「だが、私はお前を連れて行くことはできない…」

マチエール「どうして!?アタシ、ハンサムおじさんの助手だよ!!!」

ハンサム「では、マチエール…今をもってお前は私の助手を卒業だ……」

ハンサム「そして…今この瞬間からお前をハンサムハウスの二代目所長に任命しよう!」

マチエール「えっ……」

ハンサム「いいか、マチエール…お前はこの街に生まれ、育ち、暮らしてきた……」

ハンサム「ずっと、ミアレを見つめてきたお前にだからこそ、街のために出来ることがある!」

ハンサム「だから、私の代わりにミアレの平和を守ってくれ!!」

マチエール「そんなの…勝手だよ!!!」

マチエール「ねえ、ピッコロさん!セレナ!」

マチエール「おじさんの代わりに何か言ってよ!!!」

ピッコロ「………」

セレナ「………」

ハンサム「よすんだ、マチエール…」

もこお「ふんにゃ…」

ハンサム「もこお…お前もそんな悲しそうな顔をしないでくれ…」

ハンサム「例え、離れ離れになっても私達はつながっている…」

ハンサム「ハンサムハウスで暮らした、最高の仲間としてな…」

クセロシキ「キズナ!キズナだな!!」

クセロシキ「見ることも存在することも出来ない、ありえない概念」

クセロシキ「だが、ワシはキズナを否定しないゾ!!」

クセロシキ「国際警察とマチエールはキズナでリンクしている!」

マチエール「おじさん…」

クセロシキ「マチエール!ワタシのイクスパンションスーツをやるゾ!」

クセロシキ「リモートコントロール機能は外したから問題ないゾ!」

クセロシキ「二代目所長としてエスプリになり、ミアレを守るがよい」

クセロシキ「そして、ワシのポケモンもみんなお前にやるゾ!」

マチエール「クセロシキおじさん…」

マチエール「おじさんはとっても悪いことをした人なんだよね」

マチエール「でも、アタシはおじさんのこと好きだよ…」

セレナ「マチエール…」

マチエール「おじさんのポケモンとスーツ…ずっとずっと大切にするね。おじさんとアタシの大事なキズナだもん…」

ハンサム「みんな…すまない、そろそろタイムオーバーだ」

マチエール「ハンサムおじさん…アタシ、決めたよ…」

マチエール「ハンサムおじさんの分までガンバる!」

マチエール「もこおやピッコロさんやセレナ達もいるし、それにクセロシキおじさんがくれたポケモンもスーツもあるもん」

マチエール「アタシ、ハンサムハウスの二代目の所長になるよ!」

ハンサム「頼んだぞ、マチエール!これで私も安心して旅立つことが出来る!!」

クセロシキ「マチエール!ヘマをやらかすんじゃないゾ!」

ハンサム「ピッコロ君、セレナ君、二人をよろしくな」

ピッコロ「ああ」

セレナ「ハンサムさん、次の任務ガンバってくださいね」

ハンサム「では改めて…ピッコロ君!セレナ君!マチエールにもこお!」

ハンサム「ミアレの平和は若いキミ達の力に任せた!!」

ハンサム「今まで、ありがとう!いざ、さらば!!!」

スタスタスタ


セレナ「行っちゃったね…」

ピッコロ「………」

マチエール「………」

マチエール「ありがとう……そして、さよなら……」

ハンサム「さあ、行こうか」

クセロシキ「ウム」

ピッコロ「(ハンサム…)」

ハンサム「ピッコロ君?」

クセロシキ「?」

ピッコロ「(任務が終わり、カロスに戻ることがあったらマチエールに会ってやれ)」

ピッコロ「(クセロシキも罪を償い終わったら、一緒に顔を見せてやるといい…)」

ハンサム「……わかった。約束するよ」

クセロシキ「どうした?遅れるゾ」

ハンサム「いや…なんでもない。行こう」

ハンサム「(さらばだ、わが友よ…)」

ハンサムハウス

マチエール「これでよしっと…」

マチエール「ねえ、もこお…」

マチエール「ちょっとの間でアタシ達、なかよしさんがいっぱい増えたね…」

マチエール「ピッコロさんにセレナ、ハンサムおじさん…それにクセロシキおじさん」

マチエール「もこお…お父さんってあのおじさんみたいな感じの人なのかなあ……?」

もこお「ふんにゃ?」

マチエール「うふふ…」ニコッ

マチエール「ゴメン、ゴメン。そんなこと言われても、もこおだってわかんないよね」

マチエール「でも…よかったな。いい人たちに出会えて…」

もこお「ふんにゃ~♪」



ピッコロ「………」

ピッコロ「ふん」

セレナ「よかったね。マチエール、元気になって」

ピッコロ「アイツは純粋だが、強い心を持っている。ミアレの平和はアイツが守ってくれるさ」

セレナ「そうね…」

セレナ「それにしても…ピッコロさんにあんな弱点あったなんてね…」ジー

ピッコロ「な、なんだ?その顔は…何が言いたい…」

セレナ「ピーーー♪」

ピッコロ「なっ!?お、おいコラ何をやってる!!」

セレナ「最近、ピッコロさんが勝負をしてくれないから、こうやって毎日口笛をお見舞いしてあげようと思うの」

ピッコロ「ふ、ふざけるな…!一々お前の相手を…」

セレナ「ピーーーー♪」

ピッコロ「わかった!!!わかったからやめろーっ!!!!やめてくれーー!!!!!」


この物語はこれでおしまい
だが彼女たちの毎日は続く
そして、ピッコロの旅も…

ハンサム編おしまい。
マチエールは筋斗雲に乗れたり、アクマイト光線を喰らっても平気そう

ピヨコが飛んでるよーまでやったら笑い転げた自信がある

>>319
これですねwこれとベジータのお好み焼きは最高でしたねwww

http://www.youtube.com/watch?v=f7r9i0-xXB8

最近、更新が進まないですみません
終わりも結構近づいてるのに、肝心の筆がなかなか進みません。なんとか今月中までには終わらしたいけど…
3ヶ月も続いてれば飽きちゃうとは思いますけど、もう少しお付き合いいただけたら幸いです

>>1です。仕事やスランプに悩まされながらも、地道に書き続けてます。
続きは明日の夜頃に投下する予定です。

改の魔人ブウ編が始まるまでは終わらせたいなー

遅くなりました。投下開始します

バトルシャトー

ビオラ「ウルガモス!ねっぷう!」

ウルガモス「ガモス!」ぶわぁ

ピッコロ「よけろ!ブリガロン!!」

ブリガロン「ガロ!!」シャッ

ピッコロ「ソーラービームだ!」

ブリガロン「ガロッ!!」バッ

ビオラ「そんな攻撃!かわすのよ、ウルガモス!!」

ウルガモス「ガモス!」サッ

ブリガロン「ニヤッ」

ピッコロ「今だっ!!」

グイッ

ブリガロン「ばっ!!!」

バシッ

ビオラ「(ソーラービームが拡散した!?)」

ギュオッ

ウルモガス「ガモ!?」

ドンッ

ビオラ「ウルガモス!!!」

ウルガモス「」プスプス

ビオラ「う、ウソ…」

執事「勝負あり!この勝負、ピッコロ公爵(デューク)の勝ち!」

ピッコロ「あっという間だったな」

ビオラ「当たり前よ!アンタのポケモンが強すぎて相手に出来るトレーナーが誰もいないのよ!?」

ピッコロ「お前ほどの実力者が少ないからな…これではコイツらの修行にならん」

ビオラ「まったく、一体どれだけ強くすれば気が済むのよ?」

ピッコロ「さあな」

ビオラ「さあな、って…」

ピッコロ「ん」ピクッ

ビオラ「どうしたの?」

ピッコロ「ビオラ…エイセツシティには何があるんだ?」

ビオラ「い、いきなりどうしたのよ?」

ピッコロ「あそこで何かとてつもなくデカい気を感じる…それも一つだけでなくな」

ビオラ「アンタ…そんなことまでわかるの?」

ピッコロ「答えろ。何がある?」

ビオラ「さあ…けど、そこのジムリーダーのウルップさんが言うにはなんでも、とびっきり強いポケモンがいるそうよ」

ビオラ「そこに行ってウルップさんに聞けば、わかるんじゃない?」

ピッコロ「そうか」

ビオラ「伝説のポケモンか、どうかはわかんないけど…今のアンタには別に必要ないんじゃないの?」

ピッコロ「ソイツは行って確かめるさ」

ギュン

ビオラ「大丈夫かしら…」

エイセツシティ

ピッコロ「なんだ…留守にしているのか?」

エリートトレーナー♀「ええ、ウルップ様はポケモンの村に行っておられます」

ピッコロ「ポケモンの村?」

エリートトレーナー♀「トレーナーに捨てられたポケモン達が暮らしている集落ですわ」

エリートトレーナー♀「あそこから見える迷いの森と呼ばれる道路を抜ければ、ポケモンの村に行けます」

エリートトレーナー♀「けど…あそこは名前の通り、迷いやすい道ですので気をつけて行かれたほうが…」

ピッコロ「心配ない。ヤツの気をたどればいいのだからな」

エリートトレーナー♀「え?」

ピッコロ「ジャマしたな」

ポケモンの村

トリミアン「!!」

ヤヤコマ「チチッ!」

バタバタバタ

ピッコロ「本当にポケモンだけしかいないんだな…」

ウルップ「おう!ピッコロじゃねえか!!そっちの用事は済んだのかい?」

ピッコロ「ああ、ジムの方で姿を見ないと思ったら…ココにいたのか」

ウルップ「すまねえな。ちょいとココで用事があってな…」

ウルップ「お、戻ってきたようだな」

スタスタ

「ありがとうウルップさん、"彼"と話をさせてもらって」

ピッコロ「コイツは誰だ?」

チョロネコ「ふ~!!」

ゾロアーク「コキュウウ…!」

青年「チョロネコ、ゾロアーク、やめるんだ」

ウルップ「あ、ああ、何て言うのかな…ほら、あれだよ…お客さんだよ」

青年「ウルップさん、後は彼と僕が話をするよ」

ウルップ「お、おう…」

ピッコロ「(妙に早口で喋るヤツだな…)」

青年「はじめまして、ピッコロさん。キミが来るのを待っていたよ」

ピッコロ「!」

ピッコロ「キサマ、何者だ…?」

青年「落ち着いて…僕はキミの敵じゃない。キミと話をしたくてココで待っていたんだ」

ピッコロ「待っていただと?」

青年「そう、キミは『彼』と会うためにココへ来たんだね?」

ピッコロ「ああ、あの洞穴から感じる気の正体を知るためにな…」

青年「キミは、これから彼と戦うつもりなのかい?」

ピッコロ「そのためにココへ来たようなものだ…」

青年「そう…ならば止めはしないよ。これも運命だからね」

ピッコロ「運命?」

青年「僕には見えるんだ。キミの未来が…これから何が起きるのかを…」

ピッコロ「未来だと?一体何が見えるというのだ?」

青年「それは言えない。少なくとも、そう遠い未来じゃないことだけはたしかなんだ」

ピッコロ「ふん、ずいぶんと勿体ぶらせてくれるじゃないか…」

青年「ただ…キミにとってこれからツラいことが起きるということを伝えておくよ」

ピッコロ「…そうか」

ピッコロ「小僧、お前のアタマを貸してもらうぞ」

青年「え」スッ

ピッコロ「………」

青年「一体、何を?」

ピッコロ「お前が何者なのかを調べている…」

青年「?」

ピッコロ「そうか、お前は………大体わかった。やはり、お前はただの人間ではないのだな」

青年「僕の過去を覗いたんだね…」

ピッコロ「安心しろ。誰にも話すようなことはしない…お前が二度と過ちを行うことがなければな…」

青年「もちろん…気をつけるよ」

青年「そうだ。ピッコロさん、もう一つ言いたいことがある」

ピッコロ「なんだ?」

青年「キミよりも大きな男と会ったら、彼の心をとりもどして欲しいんだ」

ピッコロ「(AZのことか…?)」

青年「そうすれば、彼との間に付けているクサビを外すことが出来る…」

ピッコロ「どういうことだ?」

青年「それはこの世界に馴染んだキミがよく知ってるよ」

青年「…さて、キミと話すことも出来たし、僕はもう行くよ」スチャ

青年「ゼクロム、出ておいで」バッ

ポンッ

ゼクロム「バリバリダー!!!」

ウルップ「ふえっ」

ピッコロ「コイツは…!」

青年「ゼクロム…今は僕のトモダチさ」

ピッコロ「イッシュ地方に伝わる伝説のポケモンか…」

青年「へえ、詳しいんだね」

ピッコロ「小僧、まだお前の名を聞いてなかったな」

N「『N』……それが僕の名だよ」

ピッコロ「エヌ…?」

N「サヨナラ、ピッコロさん…キミと話が出来て良かったよ」

N「ゼクロム、行くよ」

ゼクロム「ババリバリッシュ!!!!」

ブワァッ

ピッコロ「………」

ウルップ「Nか…えらくフシギな雰囲気をした兄ちゃんだったな」

ピッコロ「ウルップ、あそこには一体何がいるんだ?」

ウルップ「そ、それは…」

ピッコロ「答えろ。あそこにはデカい気を感じるんだ。ただのポケモンが潜んでいるワケではあるまい?」

ウルップ「どうやらオメーには隠し事は出来なさそうだな…」

ウルップ「お前さん、ミュウというポケモンを知ってるかい?」

ピッコロ「ミュウ?ずいぶんと可愛らしい名だな」

ウルップ「たしかに名前も外見も可愛らしいポケモンだ」

ウルップ「だが可愛い見た目とは裏腹に凄まじいパワーを持った幻のポケモンでな…」

ウルップ「そして何よりもスゴいのはすべてのポケモンの技を使いこなすという恐ろしい能力だ」

ウルップ「すべてのポケモンはソイツの祖先じゃないかという説もあるくらいだ」

ウルップ「今、あそこにいるポケモンは"ミュウツー"と言ってヤツの分身みたいなもんだ」

ピッコロ「分身…」

ウルップ「しかもタチの悪いことに、前身のミュウと違って、分身の方はエラく凶暴な性格でな…」

ウルップ「アイツ自体が元々人間の手によって造られたっていうんだからな、無理もねえことさ」

ウルップ「どういうわけか、今はあの洞穴にこもって何かをやっているんだが…もっとも、人もポケモンもヤツを恐れて詮索するようなヤツなんていねえさ」

ピッコロ「そうか…よくわかった」

ウルップ「オメー…まさかアイツと戦うつもりか?」

ピッコロ「そうだ」

ウルップ「悪りぃことは言わねえ!アイツと戦わねえ方がいい!アイツは強いとかそういうレベルじゃねえんだ!!!」

ウルップ「アイツに挑んだトレーナーが何人もいたが、どいつもこいつも返り討ちにされた!!」

ウルップ「そいつらはいずれもバッジ8つの実力者だった…」

ピッコロ「なら尚更だ。それほど強いポケモンがいるなら戦わない手はない」

ウルップ「お、おい!!」

ピッコロ「(この世界に来た中で一番デカい気……久しぶりな気分だ。そんな強いヤツがこの世界にいるとはな)」

ななしの洞窟

「来たか…」

ピッコロ「(フリーザ!?)」

ピッコロ「(いや、似ているが、ヤツではない…)」

ミュウツー「お前があの人間が言っていた、緑色のトレーナーか…」

ピッコロ「ほお、言葉がわかるのか?」

ミュウツー「……見たところ、人間に見えないが…ポケモンなのか?」

ピッコロ「どちらでもない。もっとも、話したところでキサマに理解出来るとは思えんが」

ミュウツー「それで…ワタシに一体何の用だ?」

ピッコロ「お前と戦いに来た。とだけでも言っておこう…」

ミュウツー「そう言ってワタシに挑んだトレーナーが何人もいた」

ミュウツー「もっとも、ワタシと渡り合えたトレーナーなどいなかったがな…」

ピッコロ「(コイツもセルのように人間から造られた生物なのか…)」

ピッコロ「ならば、その記録を俺が塗りかえてやろう」

ピッコロ「出ろ!フリーザー!!」バッ

ポンッ

ミュウツー「フリーザーだと?」

フリーザー「(おや、これはこれはお久しぶり)」

ミュウツー「(…まさかお前とこの地で再び会うことになるとはな…)」

フリーザー「(それはお互い様だよ。人間に敗けたキミがこんな所でくすぶってたとはね…)」

ミュウツー「(お前が言えたことか?伝説のポケモンであるお前が人間の手先になるとはな…)」

フリーザー「(あいにくだけど、見ての通りヤツは人間じゃないよ。おそらく、ボクやキミがヤツに挑んでも勝ち目はないだろうね)」

ミュウツー「(どういうことだ?)」

フリーザー「(つまり、このボクにも勝てないということさ!!!)」ギュンッ

ドガッ

ミュウツー「(バカな…ひこうタイプである、お前が何故かくとう技を使いこなす!?)」

フリーザー「(アイツの力は素晴らしいよ。ボクに色んなコツを教えてもらったんだからね)」

ミュウツー「(コツ…?)」

フリーザー「(それを今見せてあげるよ)」

ピッコロ「フリーザー、ぼうふうだ!!」

フリーザー「ばっ!!!」ゴオァッ

ミュウツー「くっ!!」ゴオオオオオオオ

ミュウツー「こんなもの!!!」バッ

ヒュウ…

ピッコロ「(気合いでかき消したか…)」

ミュウツー「ヤツは…どこへ行った!?」

フリーザー「こっちだ」

ミュウツー「!?」

フリーザー「ヒャッ!!!」ビッ

ミュウツー「うしろかっ!!!」ビッ

ドゴォーン

ピッコロ「うおっ!!!」

パラパラ…

フリーザー「(いつまでも、ガレキにいないで出てきたらどうだい?)」

ミュウツー「………」ガラッ

フリーザー「(腕が落ちたようだね、かつてポケモン最強だったキミがボクに押されるなんてね)」

フリーザー「(それとも…ボクが強くなりすぎたのかな?)」

ミュウツー「(驚いたな…素晴らしい強さだ。だが、同時にキサマはワタシに本気を出させてしまった…)」

フリーザー「(今のが本気じゃないっていうのかい?相変わず冗談がキツいね)」

ミュウツー「(たしかに本気を出してもキサマを倒すことなど出来んだろう、"今の姿"ではな…)」

フリーザー「(今の姿だって?)」

ミュウツー「(…今からキサマに見せるのは進化したワタシの姿だ。一時的なものだがな)」

フリーザー「(バカな!?お前は進化出来ないタイプのポケモンだ!進化などとデタラメを!!)」

ミュウツー「(デタラメがどうかは…自分の目で確かめるがいい!!!)」

グッ

ミュウツー「クッ!!!」

ミュウツー「ぬおおおおおお!!!」グンッ

フリーザー「(ミュウツーの体が…!)」

ピッコロ「デカくなっている!」

ミュウツー「おおおおおおお!!!!」グゴゴッ

フリーザー「(こんな…ミュウツーが!)」

メガミュウツーX「ふう…」

メガミュウツーX「(待たせたな)」

メガミュウツーX「(何しろパワーが有り余っているからな……手かげん出来るかどうかわからん)」

ピッコロ「(気が大幅に上がっている!これもメガシンカの一種なのか?)」

フリーザー「(バカな…お前、いつから進化など出来るようになったんだ!?)」

メガミュウツーX「(ワタシがただ穴にくすぶっていただけだと思っていたか?)」

メガミュウツーX「(『あの時』の敗北を幾にワタシは己を鍛え続けていたのだよ)」

フリーザー「(…いいでしょう、どうやらボクも本気を出さないといけないみたいだね…)」

メガミュウツーX「そうこなくてはな」ニヤッ

グッ

フリーザー「ハアアアアアア…!!!」

ズゴゴゴゴゴ

フリーザー「(待たせたな…これがお望みのフルパワーだ)」

ミュウツー「(フルパワーか…)」

特性:フルパワー

HPが半分になると発動する。
こうげき、とくこう、すばやさが格段にパワーアップをするが
負担が強すぎるため、1ターンごとにHPが減少していく

フリーザー「(今度こそ、仕留めてやるぞ!!!)」ギュンッ

フリーザー「(かげぶんしんで錯乱させてやる!)」

フリーザー「(どうだ!フルパワーになったオレに追いつくことなど出来まい!!)」

ギュンッ ギュンッ

メガミュウツーX「遅いな」

ピシュン

フリーザー「!?」

バキィ

ピッコロ「なっ!」

フリーザー「がはっ」

ギューーーーン

ドゴォ

ガラッ

メガミュウツーX「(どうした、そんなものか?まだワタシは力を出していないぞ)」

フリーザー「(ぐぐぐ…)」パラパラ…

フリーザー「(デカいクチをきくのもそこまでだ!!今すぐ黙らせてやるぞ!!!!)」

ブゥ…ン

メガミュウツーX「あのはどうだんは…?」

ピッコロ「(フリーザーのヤツ…この洞窟ごと吹き飛ばすつもりか!?)」

フリーザー「(負けるのはキサマの方だ!!)」

フリーザー「(ふっとべーーー!!!!!)」

ゴオオオオオ

メガミュウツーX「………」

フリーザー「(ハハハハハ!そのままミストボールに呑み込まれるがいいっ!!!)」

メガミュウツーX「………」スッ

ズオアッ

フリーザー「な!?」

ボフッ

ピッコロ「(はどうだんでミストボールを…!!)」

メガミュウツーX「お前の負けだ」

フリーザー「(ち、チクショオオオ!!!)」カッ

ドゴオォォン

ピッコロ「フリーザー!!」


ななしの洞窟 外

ウルップ「おいおい…一体中で何をやってるんだよ…?」

フリーザー「ぐはっ」ドサッ

メガミュウツーX「(お前が強くなろうと…進化したワタシに勝つことなどできん)」

フリーザー「(ふっ、ククククク…)」

メガミュウツーX「(何がおかしい?)」

フリーザー「(たしかに今のキミは最強と言ってもいいよ…ポケモンの中ではね)」

フリーザー「(でも、いくらキミが強くたって、あのピッコロには勝てはしないさ…)」

メガミュウツーX「(なんだと?)」

フリーザー「(当然さ。アイツはボクらが住んでいる世界の人間じゃないんだからね)」

メガミュウツーX「(異世界から来たと言うのか?デタラメを言うな)」

フリーザー「(だったら確かめてみるといいよ。アイツの本当の強さをね…)」

メガミュウツーX「………」

ピッコロ「もどれ、フリーザー」

ピッコロ「なるほど…ウルップが言ってたことはウソでなさそうだな。なら、コイツはどうかな」スチャ

メガミュウツーX「待て」

ピッコロ「?」

メガミュウツーX「お前のポケモンと勝負をするつもりはない」

ピッコロ「どういうことだ?」

メガミュウツーX「ワタシが次に勝負を望むのは……」

メガミュウツーX「お前だ、ピッコロ」

ピッコロ「なに?」

ブリガロン「(え!?)」

サーナイト「(ピッコロ様が!?)」

ピッコロ「何故俺を…?」

メガミュウツーX「お前がこの世界のモノではないことを聞かせてもらった」

ピッコロ「フリーザーのヤツから聞いたのか…」

メガミュウツーX「そうだ。お前の強さがどれほどなのか…ワタシはそれを知りたいのだ」

ピッコロ「イヤだと言ったら?」

メガミュウツーX「お前が戦う意志を見せぬのなら、ワタシはこの地を破壊するまでだ」

ピッコロ「俺に拒否権はないというわけか……いいだろう。キサマとの果し合い、お望み通りにしてやる」

ピッコロ「ココでは、他の人間やポケモン達を巻き込む。いない場所へ移るぞ」

メガミュウツーX「好きにするがいい」

ウルップ「おっ」

ピッコロ「………」スタスタ

ウルップ「ピッコロ!オメー、ソイツに勝ったのか!?」

ピッコロ「違う。今から俺がコイツと戦いに行く」

ウルップ「な、なんだって!?」

ピッコロ「ウルップ、これを持ってくれ」スチャ

ウルップ「おわっ!って、これオメーのポケモンじゃねーか!?」

ピッコロ「頼んだぞ」 

ギュンッ ギュンッ

ウルップ「お、おい!!」

ウルップ「アイツ…ホントにミュウツーと戦うつもりかよ…」

ウルップ「しかし、あのミュウツー…なんか姿が変わってなかったか?」

サーナイト「(ピッコロ様…)」

ブリガロン「(俺たちも行きましょう!)」

カメックス「(落ち着け!行ってもわしらでは足手まといにしかならん!!)」

カメックス「(あのフリーザーでさえこの有り様なんじゃぞ!?)」

ブリガロン「(くそっ、師匠に任せるしかないのかよ…)」

カメックス「(今はあやつを信じるしかあるまい…)」

サーナイト「(はい…)」

カロス地方 最南部のどこか

キイィーーーーーン

ピッコロ「(ここら辺なら人やポケモンの気が感じないな…)」

ピッコロ「ココにするぞ」

スタッ スタッ

メガミュウツーX「ココがキサマの墓場というわけか…」

ピッコロ「墓場かはどうかはわからんが…これでお前と好きなだけぶつかり合うことが出来ることはたしかだ」

メガミュウツーX「面白い…ではキサマの実力を見せてもらおうか」

グッ

ピッコロ「はあああ………!!!」

ズゴゴゴゴゴゴ

メガミュウツーX「(なんだ、この揺れは…!?)」

ピッコロ「ちゃあっ!!!」ズオアッ

メガミュウツーX「クッ!」

ピッコロ「ふう…」

メガミュウツーX「(…凄まじいパワーだ。フリーザーが言っていたことはデタラメではないようだな…)」

メガミュウツーX「ならばその力、ワタシもいただこう!!!」スッ

メガミュウツーX「パワースワップ!!!!」バッ

ピッコロ「!?」

ギュオオオッ

メガミュウツーX「はああ…!」

ピッコロ「キサマ…何をしたんだ?」

メガミュウツーX「素晴らしい、力がみなぎる…これがお前の力か…」

ピッコロ「俺と同等の戦闘力を得たってわけか…まあいい、そうでなくてはつまらん」ザ…

メガミュウツーX「ふっ、強がりを言いおって」す…

ミアレシティ

美容師「最近、ミアレではヒーローがウワサになってるそうですよ?」チョキチョキ

美容師「まるで変身物のヒーローみたいな格好の人でしてね、この前なんて耳飾りをつけた悪者達を退治したんですって」

セレナ「へぇ、そうなんですか」

ガタンッ ガタガタガタ

美容師「やだ、地震かしら…」

セレナ「!」ピクッ 

セレナ「(ピッコロさんの気が、大きな気とぶつかっている…?)」

セレナ「何かあったんだわ!」ガタッ

美容師「ちょ、ちょっとお客様!?」

セレナ「お釣りはいりませんから、ココに置いておきます!」スッ

セレナ「チルタリス!」バッ

ポンッ

チルタリス「チル」

セレナ「チルタリス!私が指してる方へ向かって!」

チルタリス「チル!」

美容師「あ、あの!」

ギュンッ

美容師「まだ切ってる途中だったのに…」

ドゴン ドゴン ドゴン

ピッコロ「格闘はそれなりに出来るようだな」ガッ ガガッ

メガミュウツーX「当然だっ!」ブンッ

ドスッ

メガミュウツーX「」ニヤッ

ピッコロ「そんなものか」

メガミュウツーX「!!」

ピッコロ「ちぇあっ!」グアッ

バキィッ

メガミュウツーX「ガッ!」

ヒューーーン

ドゴンッ


ピッコロ「出てこい!こんな攻撃で倒れるお前ではあるまい!」

ガラガラッ

メガミュウツーX「ぬおおおお!!!」バババババッ

ピッコロ「!」

ズドドドドドドド

メガミュウツーX「ハアッ、ハアッ(やったか?)」

モクモク…

メガミュウツーX「!?」

ピッコロ「ムダなはどうだんは敗北を招くぞ…」

メガミュウツーX「キサマ…バケモノか?」

ピッコロ「それはお互い様さ…」

メガミュウツーX「おのれ!」ギャンッ

セレナ「今の爆発は!?」

セレナ「急いで、あっちよ!」

チルタリス「チル!」ギュンッ

セレナ「(片方の気が更に大きくなってる…きっとピッコロさんだわ!)」

セレナ「いた!誰かとぶつかり合ってる!!」

セレナ「ピッコロさんともう一人は……!?」

セレナ「ミュウツー!?」

ピッコロ「!」ピクッ

ピッコロ「(セレナ?ヤツも来ていたのか…)」

メガミュウツーX「よそ見をするなっ!!」バキッ

ガガッ ガッ ドガッ

セレナ「(でも、あのミュウツー…私が知ってる姿と少し違う…)」

ズガガガッ ガッ ガッ

メガミュウツーX「(このワタシが押されているだと…!?)」

ピッコロ「パワーは相当なものだが…スピードはそれほどでもないようだな」

メガミュウツーX「ぬかせっ!!!」グアッ

シュッ

メガミュウツーX「残像!?」

ピッコロ「うしろ!」

バキィッ

キイィィーーン ドゴンッ ドゴンッ

セレナ「す、すごい…」

ガラッ

メガミュウツーX「何故だ?キサマのパワーを手に入れたはずなのに…何故こうも差が出る!?」

ピッコロ「お前らポケモンにはわからんだろうが、俺には気をコントロールするという特技がある」

メガミュウツーX「"キ"…?波導のことか?」

ピッコロ「キサマが得たパワーなど、俺のほんの一部の力を手に入れたに過ぎんのさ」

メガミュウツーX「なるほど…」

メガミュウツーX「キサマの力を見くびっていたことを反省しよう…」

メガミュウツーX「やはり…ワタシの"真の姿"を見せなければならない日が来たようだな」

ピッコロ「真の姿だと?今の姿がそうじゃないのか?」

メガミュウツーX「昔のことだ…ワタシはある一人のトレーナーに敗れた」」

メガミュウツーX「しかし、そのトレーナーはワタシを捕まえるどころか、あえてワタシを見逃した」

メガミュウツーX「最強のポケモンであるこのワタシがあろうことか、人間に情けをかけられたのだ!」

メガミュウツーX「それ以降、ワタシは自分の能力の限界を超えるためにひたすら自分を鍛えていた…」

メガミュウツーX「この真の姿は"ヤツ"への復讐のためにでもあるのだ!」

メガミュウツーX「光栄に思うがいい!この進化を見せるのはキサマがはじめてだ!!!」

セレナ「(ミュウツーの様子が…!?)」

メガミュウツーX「はあああああ……」

グゴゴゴゴゴゴゴ

ピッコロ「地面が震えてやがる…」

メガミュウツーX「おおおおおお!!!!!」

ドグオオッ

セレナ「きゃあっ!」

ピッコロ「変身が完了したか!」

ヒュウウウウ…

メガミュウツーY「……」

セレナ「ミュウツーの姿が変わった…?」

ピッコロ「(前よりも身体が小さくなってるが、気が比べものにならんほど上がっている…)」

ピッコロ「これが…お前の真の姿か」

セレナ「(ただでさえ大きかったミュウツーの気が更に大きくなってる!ピッコロさん、勝てるの?)」

メガミュウツーY「さあ、始めようかっ!!!」

ピシュン

ピッコロ「(瞬間移動!?)」

ピッコロ「上か!」

メガミュウツーY「」ビッ

ピッコロ「チッ!」スッ

メガミュウツーY「ふん、よけたか…」

メガミュウツーY「ならば、これはどうだ」ビビビビビビッ

ピッコロ「クッ!」シャッシャッ

セレナ「(早すぎて…何を撃ってるのか見えない!)」

ピッコロ「ゴアッ!」ズオアッ

ズドンッ

セレナ「(口から光線を出した!?)」

メガミュウツーY「くだらん技だな…ただホコリを巻き上げるだけの攻撃か」

ピッコロ「チッ、やはり通用せんか…」

ピッコロ「ならば、コイツはどうだ?」

ピッコロ「ハッ!」バシュッ

メガミュウツーY「ふんっ」サッ

ピッコロ「ダダダダダダダッ!」バババババッ

メガミュウツーY「どこを撃っている?まぐれ当たりでも狙っているつもりか?」

ピッコロ「ソイツは周りを見ればわかるさ…」

メガミュウツーY「!?」

セレナ「(ミュウツーの周りにエネルギー弾が!)」

メガミュウツーY「(このはどうだんは…?)」

ピッコロ「逃げ場はないぞ!」

ピッコロ「魔空包囲弾っ!!!」バッ

ギュオッ

ズドドドドドド

ドゴォンッ

セレナ「やった!!」

ピッコロ「(いや、ヤツの気が消えていない…)」

メガミュウツーY「………」ブォ…ン

ピッコロ「バリアーか……やはりな」

メガミュウツーY「今ので終わりか?では、今度はこちらからいかせてもらおう」ブゥ…ン

メガミュウツーY「サイコカッター!!!」

ギャンッ

ピッコロ「(気円斬か!)」シャッ

メガミュウツーY「ハハハハハッ!まだ一つだけではないぞ!」ブゥ…ン

ギャンッ

ピッコロ「ちっ!」バッ

ドゴンッ

メガミュウツーY「撃ち落としてもムダだ!!」

ギュンッ ギュンッ

ピッコロ「次から次へとっ!!!」シャッ

メガミュウツーY「これまでだっ!!」クンッ

ズァオ

ピッコロ「くっ!!」

ピッコロ「目くらましかっ!!!」

セレナ「ピッコロさん、危ない!!!」

ギュンッ

ピッコロ「しまった!」

ザンッ

セレナ「ああっ!」

メガミュウツーY「やった」ニヤッ

ドサッ

ピッコロ「ぐはっ…」

セレナ「ピッコロさん!」

ピッコロ「(来るな!)」

セレナ「!」

スタッ

メガミュウツーY「ククク…ずいぶんと無様な姿だな。そんな姿ではもはや歩くこともままなるまい…」

ピッコロ「喜ぶのはまだ早いんじゃないか?」

メガミュウツーY「なに?」

ずずっ

メガミュウツーY「なっ!」

セレナ「やっぱり生えた…」

メガミュウツーY「キサマ…一体何をしたのだ?」

ピッコロ「なんてことはない。お前達の言う自己再生をしただけだ」

ピッコロ「もっとも、お前達ポケモンと違うところはアタマさえ無事なら、いくらでも再生出来るところだがな…」

メガミュウツーY「ならば、アタマを潰せばいいことだ。今度こそ息の根を止めてやる…」

ピッコロ「どうやら…俺も本気を出さないといけない時が来たようだ」

メガミュウツーY「本気だと…?」

メガミュウツーY「あれだけのパワーを出して、まだ本気ではないだと?下手な冗談を吐くものだな」

ピッコロ「今までのは、ほんの小手調べにすぎん。だがお前がこれほどの敵だとわかった以上、俺も力を開放させるしかない」

メガミュウツーY「ならば、見せてみろ…その開放した力とやらをな」

ピッコロ「言われなくたって見せてやるさ……」スッ

メガミュウツーY「(装備を外した?)」

ドゴンッ ガダンッ

メガミュウツーY「!!」

セレナ「地面がめり込んでる…!?」

メガミュウツーY「(ヤツは今まで、あんな重い装備を着けて戦っていたのか!?)」

セレナ「はじめて見た…ピッコロさんがターバンやマントを外した姿を…」

ピッコロ「……」コキッ コキッ

ピッコロ「待たせたな。続けるぞ」

シャッ

メガミュウツーY「!!」

ドゴッ

セレナ「(いつの間に!?)」

メガミュウツーY「くっ!」キキッ

メガミュウツーY「(な、なんだ…?ヤツも瞬間移動(テレポート)を使えるのか!?)」

ピッコロ「どうした…さっきの技を使ってみろ」

メガミュウツーY「キサマ…!!」ブゥ…ン

メガミュウツーY「後悔するがいいっ!!!」ギャンッ

ギューーーーン

ピッコロ「………」

メガミュウツーY「そのまま再生出来ないようにアタマを切り裂いてやる!!」

セレナ「ピッコロさん!よけてっ!!!」

ピッコロ「かあっ!!!!!」

ボウッ

メガミュウツーY「なっ!?」

セレナ「気合でかき消した!?」

メガミュウツーY「ば、バカな、こんなことが…!!」

ピッコロ「終わりだ…ミュウツー」

ピッコロ「」ギューン

メガミュウツーY「!?」ガシッ

ピッコロ「ぬんっ!!!」

メガミュウツーY「う、うおおおっ!!」グオッ

ズドーーン

ガラッ

メガミュウツーY「おのれえええっ!!!!」グワッ

セレナ「うっ!(スゴい気!!)」

メガミュウツーY「ワタシは最強の力を手にしたのだ!だのに、あんな異世界の生物如きにこのワタシがっ!!!」

ギュンッ

セレナ「飛んだ!」

ピッコロ「ヤツめ、何をするつもりだ!?」

メガミュウツーY「ぬおおおおおお!!!!」ズオオオ…

セレナ「ミュウツーの手から大きなオーラが…」

ピッコロ「カロスごと、吹き飛ばす気か!!」

メガミュウツーY「よけるならよけるがいい!!キサマがよければ、この地全てがふきとぶぞ!」

ピッコロ「チッ、考えたな!」

ピッコロ「(セレナ!早く安全な場所に隠れろっ!!!)」

セレナ「(でも、ピッコロさんは!?)」

ピッコロ「(いいから早く行けっ!!!!)」

セレナ「は、はい!」

セレナ「チルタリス!この穴に隠れて!!」

チルタリス「チ、チル!」

メガミュウツーY「キサマはこれで終わりだっ!!!」

ピッコロ「なんて気だ…!!」

ピッコロ「ヤツを殺すかもしれんが…こうなれば仕方あるまい!」ギュオオオ…

メガミュウツーY「サイコブレイク!!!!!」グオッ

ピッコロ「激烈光弾!!!!!」ダンッ

ドンッ

セレナ「いや、まぶしっ…!」

ゴゴゴゴゴゴ

メガミュウツーY「なっ!?ワタシのサイコブレイクとそっくりだ!!!」

ピッコロ「(このまま上空へ飛ばす!)」

ボフッ

メガミュウツーY「の、飲み込んだ!?」

ピッコロ「消え失せろーーーっ!!!」グオオオ

メガミュウツーY「こ、こっちに…!!!」

ドゥンッ

メガミュウツーY「うわあああーーーーっ!!!!」

カッ

ズドオォーーーン

レンリタウン ポケモンセンター

パキラ「臨時ニュースをお伝えします」

パキラ「先ほど、カロスで大きな地震が発生しました」

パキラ「震源地は現在の所不明ですが、余震が頻繁に起き続けているので、ご注意ください」

ざわざわ

サナ「こ、怖かった…」

トロバ「二人とも大丈夫ですか?」

ティエルノ「カロスで大きな地震が起きるなんて…」

パキラ「速報が入りました。先ほどキナンシティ南方の無人地帯の上空で大きな爆発がありました」

ティエルノ「ば、爆発!?」

トロバ「まさか…フレア団の残党が?」

ティエルノ「だって、フレア団はピッコロさんがやっつけたんでしょ?」

トロバ「そ、そうですけど…」

サナ「セレナとピッコロさん、どうしたんだろ…?さっきから連絡しても出ないんだけど…」

トロバ「まさか…二人に何かあったのでは!?」

サナ「アタシ、あそこに行ってみる!もしかしたらセレナ達もそこにいるかもしれない!!」ダッ

トロバ「サ、サナさん!?」

ティエルノ「ま、待ってよー!!」

ヒュウウ…

ガラッ

セレナ「ケホッ、ケホッ」

セレナ「チルタリス…大丈夫?」

チルタリス「チル」ガラッ

セレナ「ピッコロさんとミュウツーは!?」

パラパラ…

ピッコロ「………」

メガミュウツーY「ハァ、ハァ…!」

ピッコロ「大した生命力だ。あれだけの攻撃でまだ生きているとは…」

ピッコロ「もっとも、ずいぶんとボロボロな姿になったがな…」

メガミュウツーY「ぬぅんっ!!」

メガミュウツーY「ふう…」

ピッコロ「じこさいせいか…」

メガミュウツーY「まさか…これほどの実力を持ったモノがこの世にいたとはな」

ピッコロ「ならば、思いっきり来るといい…お前の実力はまだまだこんなものではあるまい」

ピッコロ「フリーザーと同じことが出来るんだろう?」

メガミュウツーY「ふっ…すべてお見通しというわけか…」

メガミュウツーY「フルパワーはワタシの寿命を縮める危険がある」

メガミュウツーY「出来れば使いたくなかったが、そうは言ってられないようだな…」

グッ

メガミュウツーY「ぬおおおおお……」

ピッコロ「(気が膨れ上がってきている…これがヤツの言うフルパワーか…)」

メガミュウツーY「おおおおおおおおお!!!!!」

ドゥンッ

シュウウウ…

メガミュウツーY「待たせたな…」バチバチ

ピッコロ「(周りに電撃が走ってやがる…悟飯のスーパーサイヤ人を思い出すぜ…)」

ピッコロ「では、さっさと終わらせるか!!!」

メガミュウツーY「望むところだっ!!!」ブオォン

セレナ「(ミュウツーの周りにバリアーが!?)」

メガミュウツーY「ケリをつけてやる!!!!」ギュンッ

ピッコロ「チッ!」ババババッ

メガミュウツーY「ムダだっ!!その程度のはどうだんでワタシのバリアーはやぶれん!!!」ドンッ ドンッ

ピッコロ「(バリアーを張って突っ込んでくるとは…!)」

ピッコロ「ならば…コイツで撃ち破ってるやる…!」ブ…ン

ピクッ

ピッコロ「!」

セレナ「(この気は!?)」

サナ「ねえ、あそこ!」

ティエルノ「いた、ピッコロさんだ!!」

トロバ「二人とも…そんなに動かないでくださいよ…」

ファイアロー「(お、重い…)」

セレナ「サナ!それにトロバにティエルノまで!?」

ピッコロ「あのバカ!何故ココへ来たんだ!!」

サナ「ピッコロさん!!」

ピッコロ「来るんじゃない!!巻き込まれるぞ!!!!」

トロバ「ま、ま、まさか…ピッコロさんが戦ってるのって、ミュウツー!?」

メガミュウツーY「よそ見をするな!!!」

メガミュウツーY「波っ!!!」ズアッ

ピッコロ「!!」ドンッ

サナ「ああっ!」

ギューーン

ドゴンッ

トロバ「ミュウツーがピッコロさんと戦ってる…」

ティエルノ「悪い夢を見てるんじゃないのかな…」

ガラッ

ピッコロ「チッ、衝撃波とは油断したぜ…」

ピッコロ「っ!?」ガクンッ

セレナ「え?」

ピッコロ「キサマ…何をした?」

メガミュウツーY「ククク…どうやら今の発勁(はっけい)でマヒになってしまったようだな」

メガミュウツーY「これでキサマは身動きをとれまい…」

メガミュウツーY「だが、ただの攻撃ではキサマを倒すことなど出来ん…」

メガミュウツーY「特大のシャドーボールでトドメをさしてやる」ブ……ン

サナ「な、なんなのアレ?」

トロバ「ミュウツーの指から大きい玉が出てますよ…?」

メガミュウツーY「ククク…ずいぶんと楽しませてもらったぞ。この勝負、ワタシの勝ちだ!」

サナ「ピッコロさん、早く逃げて!!!」

ピッコロ「(ダメだ…動かんっ!!)」

セレナ「ピッコロさん!」ガバッ

ピッコロ「(来るな!いいから早くアイツらを避難させてやれ!!!)」

セレナ「サナ!みんな、早くこっちへ来て!!!」

トロバ「セレナさん!」

ティエルノ「ファイアロー!早くあそこへ飛んで!」

ファイアロー「(無理言うなよ…)」

メガミュウツーY「動かない手足では逃れることなど出来ん!!!!」

ブンッ

メガミュウツーY「さらばだーーーっ!!!!!」

ピッコロ「!!!」カッ

ズドォーン

セレナ「きゃああああ!!!!」ブワァ

チルタリス「チルーッ!!!」

ズゴゴゴゴゴゴゴ…

レンリタウン

住人A「おい!アレを見ろ!!」

住人B「でっかいキノコ雲だ!」

住人C「なんなのあれ!?戦争でも起きたの?」

AZ「………」

AZ「Nよ…お前はあの者に一体何を見出したのだ…?」

セレナ「う…」

チルタリス「チル」ツンツン

セレナ「チルタリス…無事なのね…」

ハッ

セレナ「サナ!トロバ!ティエルノ!みんな大丈夫!?」

サナ「う、うん…」

トロバ「はい、大丈夫です…」

ティエルノ「まだアタマがガンガン鳴ってるよ…」

ファイアロー「(早くどいてほしいんですけど…)」

セレナ「ピッコロさんは、ピッコロさんはどうしたの!?」

セレナ「(ピッコロさんの気が感じない…)」

メガミュウツーY「ヤツの姿が見えない…塵になったか!」

セレナ「そ、そんな…」

メガミュウツーY「勝った…!!!」

メガミュウツーY「これで…ワタシに勝てるモノはいなくなった!!」

メガミュウツーY「世界最強はこのミュウツーになったのだーーー!!!!!」

セレナ「待ちなさい!」

メガミュウツーY「ん?」

ティエルノ「ちょ、ちょっと、セレナ!?」

セレナ「まだ、終わってないわ!今度は私がアナタを止めてみせる!」

メガミュウツーY「陰でコソコソしていた人間どもか…どうやら、お前らはヤツの仲間のようだな?」

メガミュウツーY「まあいい、キサマらもヤツの後を追わせてやる…」スッ

トロバ「あわわわ…」

セレナ「くっ!」

ピクッ

セレナ「(この気は!)」

ピッコロ「(伏せろ!!!)」

セレナ「みんな伏せてっ!」ガバッ

サナ「わ!?」ガバッ

メガミュウツーY「なんだ?」

ズォビッ

メガミュウツーY「!?」

メガミュウツーY「!!!」ズンッ

メガミュウツーY「ガハッ!!」

セレナ「(あれは、最終兵器を壊した光線!)」

メガミュウツーY「ヌ、ヌオオオオオオ…!!!」

ドサッ

メガミュウツーY「ぐほっ…」

ピッコロ「勝負、あったな」

ティエルノ「や、やったぁー!!!」

セレナ「ピッコロさーん!!」ダッ

ピッコロ「お前達…」

サナ「よかった…アタシ、ピッコロさんが本当にミュウツーに倒されたかと思ってた…」

トロバ「本当にもうダメかと思いましたよ!」



メガミュウツーY「な、何故だ…あの時、たしかにお前の体はマヒで動けなかった…!」

メガミュウツーY「だのに、なぜよけれたのだ…?」

ピッコロ「ポケモン以外に効くかどうか心配だったが、どうやら俺の体にも効果は出るようだな」カラ…

メガミュウツーY「キサマ…口の中に何を入れた!?」

ペッ

ピッコロ「以前、俺の仲間が見つけた道具さ。まさかココで使うとは思わなかったがな」

セレナ「そ、それは…」

サナ「アタシが前に見つけたマヒなおし!」

ピッコロ「ちょっとした保険だ。ポケモンとのバトルになる以上、こういうこともあろうからな…」

メガミュウツーY「なるほど…抜け目のないヤツだ…」

メガミュウツーY「あの人間が言ったとおり、やはり…異世界の人間に勝つなど出来なかったか…」

ピッコロ「…この世界で俺をここまで追い込んだのはお前がはじめてだ。今までのヤツらとはケタ違いと言ってもいい」

ミュウツー「……ワタシの負けだ」フッ

サナ「あ、元にもどった…」

ミュウツー「…さあ、ワタシを捕まえるなり好きにするがいい…」

ピッコロ「トロバ、げんきのかたまりはあるか?」

トロバ「え…?ありますけど、ピッコロさんに効くかな…はい」ポイッ

パシッ

ピッコロ「ミュウツー…コイツを喰え」スッ

ティエルノ「ちょっ!?」

セレナ「ピッコロさん!?」

ゴクッ

ミュウツー「!」

ミュウツー「体が…?」

ピッコロ「さすがはひんし状態から完全に回復させるクスリだ。俺から受けたキズまで治すとはな…」

ガバッ

トロバ「ひえっ!」

ミュウツー「何故だ…何故ワタシを助けた?」

ピッコロ「元はといえば俺がお前に勝負を挑んだのが発端だった…」

ピッコロ「これはお前の暮らしをジャマしたことへの詫びだ」

ミュウツー「………」

ピッコロ「だが、お前と出会ったおかげで久しぶりにいい戦いが出来た」

ピッコロ「次に戦う日が来た時が来るまでは、ウデを磨いてくるといい」

ミュウツー「…今回はキサマに助けられたが、次はこうはいかん」フワッ

ミュウツー「そのうち、キサマを超えてみせるぞ…!」

ギャンッ

サナ「行っちゃった…」

ピッコロ「(孫、お前ならこうするだろうな……)」

セレナ「ピッコロさん…捕まえなくてよかったの?」

ピッコロ「必要ない。俺にはもう十分な手持ちがあるからな」

セレナ「でも…また、暴れるようなことがあったら…」

ピッコロ「その時は俺達でなんとかする…そうだろう?」

「おーーーい!!!」

ピッコロ「この声は…」

ウルップ「デカい爆発が何度もあったからやって来たら…やっぱりオメーだったか!!」

セレナ「ウルップさん!」

ウルップ「オメー、ホントにあのミュウツーに勝っちまうなんて…しかもポケモンなしとは…」

ピッコロ「アイツが望んだことさ…ヤツは俺との戦いをしたかったそうだからな」

ウルップ「あんまし理解はできねーがな…ほれ、バッジだ」ポイ

パシッ

サナ「え?バトルは?」

ティエルノ「まだ勝負ついてないのに…」

ウルップ「オメーのようなバケモノと戦っても、結果は目に見えちまってる」

ウルップ「それに、あれだよ。カロスを救ってくれたお礼だ」

ピッコロ「そうか…スマンな」

セレナ「ピッコロさん、とうとう…バッジが8つ揃ったんだね」

ピッコロ「?」

サナ「セレナ…」

セレナ「私は明日、ポケモンリーグへ向かうわ…」

セレナ「ピッコロさんと私…どっちがチャンピオンに相応しいか、今度こそ勝負をつけましょう」

セレナ「それまでは…お互いゆっくりと休みましょう」

セレナ「チルタリス、行くわよ」

チルタリス「チル」

ギュンッ

ティエルノ「セレナん…挨拶もせずに行っちゃったよ…」

ピッコロ「………」

ウルップ「いよいよ大詰めだな。もちろんチャンピオンになれるのはただ一人だ」

ウルップ「どっちが勝つか、それはオメーら二人次第ってところだな」

ウルップ「ガンバれよ!二人の健闘、陰ながら応援してるぜ!」

ウルップ「デリバード、帰るぞ!」

デリバード「デリ!」

ギュンッ

ピッコロ「………」

サナ「ピッコロさん…」

トロバ「(けど、ピッコロさんのポケモンのあの強さ…セレナさんは勝てるのかな…)」


バタバタバタ

ティエルノ「ヘリの音だ!」

ピッコロ「マスコミどもが嗅ぎつけてきたか…ヤツらに見つからんうちに逃げるぞ」

サナ「うん!」

翌日―― 21版道路

「ちょっといい?」

ピッコロ「?」

トレーナー「ここら辺に帽子を被った若い緑髪の男を見なかった?」

ピッコロ「……すまないが、知らんな…」

トレーナー「そう、ありがとう」

ピッコロ「ああ」

スタスタ

ピッコロ「………」

ピッコロ「(さて…行くか)」

おまけ

ピッコロ 

分類:魔族/ナメック星人

タイプ:かくとう/あく(神融合前)エスパー(神融合後) たかさ:2m26cm おもさ:116kg

特性:ふくつのこころ 技:魔貫光殺砲/激烈光弾/魔空包囲弾/じこさいせい/etc.

今回はいつもより投下が遅くなってすみませんでした。

次回、もしくはその次でこの話も終わりなると思います。
次からはなるべく早めに投下できるよう頑張ります



トレーナーはトウヤ(トウコ)かな?


このミュウツーなら地球を破壊できそう

よかった…1ヶ月近くも放置してたから、誰もいないんじゃないのかと思った

>>413
一応、そうです

>>414
その気になればヤムチャだって地球を壊せますからねあの世界は、
ミュウツーだって本気を出せばいけるかもww

2ヶ月も不在ですみません…まだ続きますが投下します

21版道路 ポケモンリーグ前

セレナ「待ってたわ、ピッコロさん」

ピッコロ「セレナ…勝負をつける時がきたようだな」スチャ

セレナ「ストップ」

ピッコロ「?」

セレナ「勝負はあそこに行ってからにしましょう」

ピッコロ「あそこ?」

セレナ「ついて来て」

ポケモンリーグ

ざわざわ ざわざわ

ピッコロ「ココは…!?」

セレナ「驚いた?ココがポケモンリーグよ」

ピッコロ「まさか大会(スタジアム)とはな…」

セレナ「チャンピオンに挑むために全カロスから多くのトレーナーがココへ集まってくるの」

セレナ「そして、優勝者のみが四天王とチャンピオンとのバトルの資格を得られるのよ」

セレナ「こっちよ。みんなが待ってるわ」

わー わー がやがや がやがや

ピッコロ「(天下一武闘会を思い出すな…)」

プラターヌ「ピッコロ君」

ピッコロ「博士…アンタも来てたのか」

プラターヌ「僕だけじゃないよ」

サナ「あたし達も来てるよ!」

ティエルノ「友達二人が参加するんだから!」

トロバ「なんて言ったて年に一度の大会なんですからね!」

ピッコロ「お前達…」

プラターヌ「さあ、二人とも早く受付で参加者の登録を済まして来なよ」

プラターヌ「僕達は観客席の方で応援してるからさ」

セレナ「そうね…ピッコロさん、行きましょ」

ピッコロ「ああ…」

スタスタ

サナ「二人とも大丈夫かな…」

プラターヌ「大丈夫さ。あの二人は今や並のトレーナーのレベルをはるかに超えてるからね」

トロバ「…もしピッコロさんがこの世界に来なかったら、きっとピッコロさんではなくカルムさんだったんでしょうね…」

プラターヌ「トロバ君?」

サナ「カルムにも、見せたかったね…この試合」

ティエルノ「カルム、今頃どうしてるんだろうね…」

プラターヌ「サナ君、ティエルノ君…」

予選会場

ざわざわ ざわざわ

セレナ「すごい人数ね…」

ピッコロ「コイツらは全員、俺たちのようにジムを制覇した連中なのか?」

セレナ「全員がそうじゃないわ。中にはある試験を受けて通過したりとか色んな方法で資格を得る人もいるの」

ピッコロ「なるほどな…」

セレナ「だからって油断しないでね。相手はツワモノ揃いのトレーナーなんだから」

セレナ「訓示が始まるわ。行きましょ」

――――

セレナ「ふう、やっと終わったね」

ピッコロ「(88人か…かなりの人数だな)」

職員「えー、では予選の番号を仕分けますのでクジを引いてください」

セレナ「私は12番か…ピッコロさんは?」

ピッコロ「59番だ」

セレナ「よかった。ピッコロさんと当たらずに済むわ」

ピッコロ「(当然だ、俺が調整したんだからな…)」

ピンポーン

アナウンス「11番と12番の方、アリーナへお入りください」

セレナ「あ、私の番だわ」

ピッコロ「初戦で負けるんじゃないぞ」

セレナ「バカ言わないでよ」

審判「試合形式は1対1のシングルバトルです。お互いに相手の手持ちの確認と調整が出来たら始めます」

ベテラントレーナー♂「ふん、なんだ小娘か」

セレナ「その小娘に足下をすくわれないように気をつけてね」

ベテラントレーナー♂「生意気な…ローブシン、出ろ!」バッ

セレナ「ルカリオ、出番よ!」バッ

審判「用意はいいですね?では、始め!」

ベテラントレーナー♂「ローブシン!かわらわりだ!!」

ローブシン「ヌアッ!!」

セレナ「しんそく!」

ルカリオ「」シャッ

ドスッ

ローブシン「アガッ…」

ドスンッ

審判「勝者、12番選手!」

ベテラントレーナー♂「そ、そんなバカな…!?」

セレナ「ナイスよルカリオ」パシッ

ルカリオ「ふん」

ピッコロ「少しはウデを上げたようだな」

セレナ「あれぐらい楽勝よ」

アナウンス「59番、60番、アリーナへお入りください」

ピッコロ「俺の番だな」

「おい、アイツ…」「ああ、緑のピッコロじゃねえか…」ヒソヒソ

ピッコロ「……」

セレナ「ガンバってね」

審判「試合形式は(以下略)」

だいすきクラブ♀「まあ、肌が緑だけどダンディなお方ね~」

ピッコロ「ダ、ダンディ?」

審判「始めぃ!!」

だいすきクラブ♀「お互い気楽にやりましょうね~♪ピクシーちゃん出番よ」バッ

ポンッ

ピクシー「オアーッ!」バッ

ヌメルゴン「」ビンッ

ピクシー「ピッ」

ドサッ

審判「勝者、59番選手!」

だいすきクラブ♀「あらら~負けちゃった~でも、いい勝負でしたわ~今度ご一緒お茶でもしましょうね~」

ピッコロ「(なんで、俺の相手にはこういう変なのが多いんだ?)」

セレナ「圧勝ね」

ピッコロ「当然だ」

そして、ピッコロとセレナはこの調子で第2、第3試合を勝ち抜き、
いよいよ出場決定となる試合が来ることになった!

セレナ「ふいうちよ!」

アブソル「クワッ!」ドガッ

ウォーグル「」バタッ

審判「12番、予選通過!」

ポケモンレンジャー♀「ウソ…」

セレナ「やった!」

ピッコロ「かわらわりだ」

ヤンチャム「ダッ!」バキッ

カポエラー「」ドサッ

カラテおう「か、カポエラー!」

審判「59番、予選通過!」

ピッコロ「ふん」

セレナ「やったね」

ピッコロ「このぐらい俺たちならどうということはあるまい」

「やっぱり、アナタ達は無事に通過出来たようね」

セレナ「その声は…」

パンジー「久しぶりね」

セレナ「パンジーさん!!」

ピッコロ「お前も出場していたのか」

パンジー「アナタ達を見ていたら、久しぶりに血が騒いでね…こうやって運良く予選に通過出来たのよ」

パンジー「知ってるとは思うけど、このリーグに優勝出来ればチャンピオンに挑戦を資格を得られるわ」

パンジー「それを獲得出来るのはただ一人…」

パンジー「それを獲得出来るのはただ一人…」

ピンポーン

アナウンス「ただいま予選が終了致しました。出場が決まった選手の方は、選手控え室の方へお集まりください」

パンジー「お互いがんばりましょう、アナタ達と戦えるのを楽しみにしてるわ」

―――

アナウンサー「えー、みなさん揃いましたね。わたくし、この大会の司会を務める者です」

ピッコロ「……」

アナウンサー「それでは、早速クジ引きで対戦相手を引きますのでお並びください」

ポケモン決勝リーグ 出場選手一覧

1番:カマセー
2番:セレナ
3番:パンジー
4番:ナージ
5番:イサカ
6番:タイガ
7番:フラッグ
8番:ピッコロ

パンジー「アナタ達とは最初は別々のようね」

セレナ「でも、私とパンジーさんが勝ったら、ぶつかることになるんですね…」

イサカ「……」

ピッコロ「(アイツ…)」

セレナ「どうしたの?ピッコロさん」

ピッコロ「いや…」

パンジー「あの人を見てたの?けどあの人、前にどこかで見たことあるような…」

ピッコロ「知ってるのか?」

パンジー「う~ん、ちょっと思い出せないわ」

ナージ「……」

セレナ「あの人もタダモノじゃなさそうね」

ピッコロ「そ、そうだな」

パンジー「みんな、予選を通過出来た実力者だからね…心してかかった方がいいわ」

フラッグ「おい、そこの緑のおっさん」

セレナ「?」

フラッグ「なにシカトぶっこいんてんだよ。俺は対戦相手にアイサツしてやろうってんだぜ」

フラッグ「死ね!ヒャハハ!」

セレナ「アイツ…!」

パンジー「やめなさい」

ピッコロ「……」

フラッグ「へっ、緑のトレーナーだかなんだか知らねーが、今のうちに棄権したほうが身のためだぜ」

フラッグ「ま、精々お手柔らかに頼みますよ!」ヒャッハッハッ

パンジー「ずいぶんとガラの悪いヤツね…」

セレナ「ピッコロさん、あんなヤツに言いたい放題言わされていいの?」

ピッコロ「好きに言わしておけばいい」

パンジー「そういうこと。弱いナニはよく吠えるっていうからね」

アナウンサー「それではここで一旦休憩を取ります。30分後に試合を開始しますので、準備が出来次第、控え室にお集まりください」

観客席

サナ「すごーい!!二人とも出場出来たんだね!」

トロバ「絶対に出場出来るって信じてましたよ」

プラターヌ「おめでとう、二人とも。でも本番はこれからだからね、油断しちゃダメだよ」

セレナ「はい」

ピッコロ「ああ」

セレナ「そういえば…デクシオさんとジーナさんはここに来てないんですか?」

プラターヌ「あ、ああ二人はちょっと用事があって来れなくてね…」

ピッコロ「(用事、か…)」

ピンポーン

アナウンス「まもなく決勝戦を始めます!出場者は選手控え室へお集まりください!」

ピッコロ「いよいよか」

サナ「初戦はセレナなんでしょ?がんばってね!」

セレナ「うん」

パンジー「二人とも、行きましょう」

アナウンサー「みなさま大変長らくお待たせしました!」

アナウンサー「ただいまより、ポケモンリーグ決勝戦を始めます!!」

わー わー わー

アナウンサー「多くの強豪トレーナーと戦いながら予選を勝ち抜いてきた8名の選手!!」

アナウンサー「このトーナメントを上りつめた、ただ一人が四天王とチャンピオンの挑戦権を得られます!」

アナウンサー「そして見事それらを勝利をおさめた者がポケモンリーグの頂点、チャンピオンとなります!!」

アナウンサー「果たして、新たなるチャンピオン誕生となるでしょうかー!!!」

わーーー!!!

アナウンサー「それでは早速、第1試合をはじめます!!」

アナウンサー「カマセー選手対セレナ選手です!」わー わー

サナ「セレナー!!」

ティエルノ「がんばれー!!!」

セレナ「……」わー わー

アナウンサー「両選手は今回はじめて大会に出場する選手です!」

アナウンサー「しかし、両者ともトレーナーとなってからまだ日が浅いうら若きトレーナー!!これからの成長が楽しみです!!」

カマセー「へっへっへ、オレ様に当たったのが運の尽きだな!」

セレナ「そうね」

カマセー「言っておくが、俺は女の子相手でも容赦はしないからな!?」

セレナ「はいはい」

アナウンサー「よろしいですね?バトルは3対3のシングルバトルのフラットルール!どちらかの手持ちがゼロになった方が負けとなります!!」

アナウンサー「それでは、第1試合はじめっ!!!」

カマセー「いけっ!シビルドン!!」

セレナ「出番よ!ニャオニクス!」

――――

アナウンサー「勝者、セレナ選手!」

セレナ「楽勝ね」

カマセー「ま、マジかよ…」

サナ「やったーー!!」

パンジー「流石はセレナちゃんね」

ピッコロ「当然の結果だ」

アナウンサー「セレナ選手、見事な圧倒ぷりでした!!」

アナウンサー「さーてひきつづき、第2試合を始めます!!」

アナウンサー「第2試合、ナージ選手対パンジー選手です!」

アナウンサー「ナージ選手は経歴不明の謎多きトレーナーで、今大会にははじめての出場となります!」

アナウンサー「対するパンジー選手は、現在はジャーナリストですが、以前に何度も予選を通過したほどの実力者です!!」

パンジー「じゃあ、行ってくるわね」

セレナ「がんばってください」

ピッコロ「……」

アナウンサー「両者とも準備はよろしいですね?」

パンジー「(あの子、ずいぶんと変わった服装ね…)」わー わー

セレナ「あのナージって人…前にどこかで会ったような気がする…」

ナージ「……」

ピッコロ「(サングラスに帽子…あれで変装してるつもりか…)」

アナウンサー「それでは第2試合、はじめっ!!」

パンジー「エルレイド、出番よ!」バッ

ナージ「いけ!ブラッキー!」バッ


ピッコロ「あのパンジーのポケモン、サーナイトによく似ているが…」

セレナ「あれはエルレイド。オスのキルリアに"めざめの石"を使うと進化するポケモンよ」

ピッコロ「サーナイトが特殊型ならヤツは物理型か。そうと知ってればアイツに進化させればよかったな」

ピクッ

ピッコロ「ふっ、冗談だ…」

パンジー「エルレイド、インファイト!」

ブラッキー「ブラッキー、みきって!」

アナウンサー「ジーナ選手のブラッキー、みきりで相手の攻撃を回避しました!」

アナウンサー「丈夫なブラッキーでも、エルレイドのインファイトを喰らえばひとたまりなかったでしょう!!」

ナージ「戻って、ブラッキー!」

ナージ「行け!ヤミラミ!」

ヤミラミ「ケケッ」

パンジー「(それを待ってたわ)」ニヤ

パンジー「シザークロス!」

シャキンッ

ヤミラミ「グヘッ」

アナウンサー「おーっと!!パンジー選手、相手の動きを読んだかのように別のタイプの攻撃を繰り出しました!」

セレナ「かくとうが効かないゴーストを出そうとしたのが裏目に出てしまったのね…」

ナージ「こうなったら…」スチャ

ナージ「カモネギ出番よ!」バッ

ポンッ

カモネギ「クワーッ!!」

パンジー「ひこうタイプか…たしかにかくとうのエルレイドでは相性が悪いわね」

パンジー「だからって対策してないわけじゃないわ。エルレイド、いわなだれ!」

ナージ「カモネギ、よけて!」

カモネギ「クワッ!」サッ サッ

アナウンサー「早い!とてもカモネギとは思えないほどのすばやさです!!エルレイドのいわなだれを華麗に回避しています!」

ナージ「ブレイブバードよ!」

カモネギ「グワッ(つらぬけ!)」

ズンッ

エルレイド「がはっ」

ドサッ

セレナ「倒した!」

ピッコロ「いや、まだだ」

セレナ「え?」

パンジー「悪いけど、倒させてもらうわ!いわなだれ!」

ガラガラガラ

カモネギ「グワーッ!!!」

ナージ「カモネギ!」

アナウンサー「これは強烈な一撃!ひこうタイプのカモネギではいわタイプの攻撃はひとたまりもありません!!」

ナージ「戻って、カモネギ」

ナージ「……」

アナウンサー「さあ、ナージ選手の手持ちは残り一体!果たして逆転できるのでしょうか!?」

ナージ「……まいりましたわ」

セレナ「え」

ピッコロ「降参か」

アナウンサー「ナージ選手、ここで降参のコールがでました!」

アナウンサー「この勝負、パンジー選手の勝利です!」

わー わー わー

ナージ「次の戦いもがんばってください」

パンジー「ありがとう」

セレナ「パンジーさんと当たるのね…私」

ピッコロ「自信を持て。お前なら勝てない相手ではなかろう」

アナウンサー「つづいては第3試合、タイガ選手対イサカ選手!」

アナウンサー「両者とも遠い地方からやってきたという流浪のトレーナー!しかし、その実力は予選を楽々通過できるほどの実力の持ち主です!!」

わー わー わー

セレナ「あの二人…かなり出来るわね」

ピッコロ「ああ」

パンジー「あのイサカって選手…」ボソッ

ピッコロ「?」

タイガ「お前の実力は予選で見せてもらった。お互いに全力を尽くそうぞ」

イサカ「……」

アナウンサー「用意はいいですね?第3試合はじめっ!!!」

ピッコロ「(どっちかが俺の勝負相手になるということか…)」

―――

ギガイアス「」ドスンッ

ニドキング「ガギャオーン!!!!」

アナウンサー「勝負あり!イサカ選手の勝利です!!」

タイガ「つ、強い…」

イサカ「ふん」

アナウンサー「イサカ選手、じめんタイプがメインの構成でありながら、見事な強さでした!!」

イサカ「次はお前との戦いを楽しみにしているぞ」

ピッコロ「……」

アナウンサー「それでは、つづいて第4試合です!フラッグ選手対ピッコロ選手です!」

フラッグ「へっ、まいったって言うなら今のうちだぜ」

ピッコロ「……」

パンジー「あれで、予選を通過できるんだから世も末ね」

ナージ「ほんと、そのとおりだわ」

パンジー「え」

セレナ「ピッコロさーん!!!あんなヤツに負けるなーっ!!!!」

アナウンサー「フラッグ選手もピッコロ選手も今回はじめてながらも実力派な新人トレーナーです!」

アナウンサー「果たしてどちらが勝利をおさめるのでしょうか!!」

アナウンサー「それでは第4試合、はじめっ!!」」

―――

アナウンサー「勝負あり!ピッコロ選手、あっという間な戦いでした!!!」

フラッグ「おい!待てよ!!」

アナウンサー「え」

フラッグ「て、てめー!きたねえぞ!!俺よりも早く攻撃しやがって!!!」

ピッコロ「俺は"普通"に戦いをしただけだ」

ピッコロ「ポケモンは実力あるようだが、肝心のトレーナーがコレではな…」

フラッグ「このヤロー…」チャキッ

カマセー「あ、アイツ、ナイフを!!」

フラッグ「ぶっ殺してやらぁ!!!」グアッ

アナウンサー「こ、コラ、やめなさい!!」

バキィッ

フラッグ「」ドサッ

セレナ「これで静かになったね」

ピッコロ「セレナ…」

アナウンサー「……」ポカン


―――

アナウンサー「え、えー…コチラで少々トラブルがありましたが、このまま準決勝戦へと進めていきたいと思います!」

アナウンサー「準決勝へ進んだ選手はセレナ選手、パンジー選手、イサカ選手、ピッコロ選手といずれもとんでもない実力を秘めたトレーナー達です!」

アナウンサー「この4人いずれも優勝しても全く不思議ではありません!!」

プラターヌ「たしかに…ピッコロ君やセレナ君もそうだが、ほかの二人も相当な実力者だよ…」

サナ「セレナ達、勝てるかな…」

アナウンサー「それでは、これより準決勝戦を開始します!」

アナウンサー「最初の試合はセレナ選手対パンジー選手です!!」

セレナ「……」

パンジー「お互い、全力を尽くしましょう。セレナちゃん」

アナウンサー「セレナ選手はまだ10歳そこそこの年齢ながら、1年足らずで全ジムを制覇した実力者!」

アナウンサー「一方、パンジー選手はかつてリーグを制覇をし、チャンピオンに打ち勝ったほどのトレーナー!」

アナウンサー「現在は引退をしたと思われていましたが、ここ最近トレーナーを再開したそうです!」

セレナ「(パンジーさんが…元チャンピオン……)」

ピッコロ「(道理で強いはずだ)」

パンジー「(あっちゃ~内緒にしてたのに)」

サナ「パ、パンジーさんってそんなにスゴい人だったの…?」

ティエルノ「セレナ、大丈夫かな…」

アナウンサー「元チャンピオンと天才少女トレーナー!果たして勝つのはどちらになるでしょうか!?」

アナウンサー「両選手、準備はよろしいですね?」

アナウンサー「準決勝戦第1回戦、用意……」

セレナ「……」

パンジー「……」

アナウンサー「はじめっ!!!!」

次で終わるとか、早めに投下するとキッパリ言ったのに…
スマン、ありゃウソだった。

パソコンのモニターが壊れて、泣く泣く買い換えて、
モチベが落ちながらもやっと途中まで書けました。
次もどうなるかわかりませんが出来れば来週の土曜までには投下したいです

半月過ぎたんで生存報告を…

せっかく5月になったのにピッコロ記念日(9日)に投下出来なくてすみません
続きはなんとか書いてますが、展開に悩んで微妙に迷走しております(前からだけど)

話のラストの方が書けてるのに途中が未だに書けていないという状態でありますが
終わる終わる詐欺にならぬようがんばって終わらせます

生存報告ついでにあげ
1ヶ月過ぎちゃいましたが、なんとか今週末までには投下出来そうです。
はやくピッコロさんを元の世界に帰せるようがんばります

セレナ「いけっ、マフォクシー!」バッ

パンジー「オンバーン、出番よ!」バッ

ポンッ

オンバーン「ギャーッス!!!」

プラターヌ「オンバーンか…ドラゴンタイプの中でも素早いポケモンだ。セレナ君はどう攻めるのか…」

セレナ「(相手はパンジーさんのポケモン…本気でかからないとコッチが負けるわ)」

セレナ「マフォクシー、素早い動きでかく乱して!」

マフォクシー「マフォ!」シャッ シャッ

オンバーン「グオッ!?」

パンジー「は、早すぎて見えない!」

アナウンサー「こ、これがポケモンの動きなのですか!?」

アナウンサー「マフォクシーがすばやいのはもちろんのことですが、この早さは我々の常識を超えています!!!」

ピッコロ「(流石は修行の成果が出てるだけのことはあるな)」ニヤ

セレナ「マフォクシー、分裂して」

マフォクシー「マフォ!!」グッ グッ

サナ「マ、マフォクシーが!」

トロバ「増えた!?」

ピッコロ「(18番道路で使った技を使うか)」

アナウンサー「これは一体どうしたことでしょう!一見かげぶんしんのように見えますが、今度はかげぶんしんとは違って実体を持ってるように見えます!」

パンジー「(こんな技、今まで見たことないわ!やっぱりあの人のせいなの?)」

ピッコロ「……」

セレナ「サイコキネシス!」

マフォクシー「マフォ!」ギュオオオ

オンバーン「ギエエーー!!!」

ドサッ

アナウンサー「マフォクシーが分裂したことによって、数倍のダメージになったサイコキネシス!これはひとたまりもありません!!!」

パンジー「もどって、オンバーン」

アナウンサー「まずはセレナ選手が相手の一体目のポケモンを撃破!」

パンジー「(流石セレナちゃん。早速と一体目を破るなんてね)」スッ

パンジー「次はアナタよ!エルレイド!」バッ

ポンッ

エルレイド「……」

セレナ「(一回戦で圧勝したポケモンね…)」

アナウンサー「パンジー選手、先ほどの対戦で相手を圧勝させたポケモンを繰り出しました!」

アナウンサー「セレナ選手は果たして、打ち破ることが出来るのでしょうか!?」

パンジー「いきなりで悪いけど、大きくいかせてもらうわ」

パンジー「エルレイド、じしんよ!」

グッ

エルレイド「ハアァァァァ…」ズゴゴゴゴゴゴ

グラグラグラ

マフォクシー「!?」

セレナ「地面が揺れてる…」

アナウンサー「こ、これは!まさかのじしん攻撃です!皆さん、危険ですので、どうかコロシアムから離れないでください!」

エルレイド「はぁーーーーーっ!!!」ブアッ

ガラガラッ

ティエルノ「わああ!」

トロバ「ひええ!」

プラターヌ「みんな、アタマを低くして!」

ナージ「きゃああ!」

イサカ「……」

ピッコロ「(ずいぶん危なかっしい技を使うな)」

しーん

サナ「止まった…」

ティエルノ「マフォクシーの姿が見えない…やられちゃったの?」

パンジー「地割れに飲み込まれたかしら?ほのおタイプのマフォクシーにはキツすぎたようね」

アナウンサー「マ、マフォクシーの姿が見えません!これはじしんに飲み込まれたと考えてよろしいのでしょうか!?」

セレナ「まだ、終わってませんよ」

アナウンサー「え?」

サナ「あ、上を見て!」

マフォクシー「ふぅ…」フワッ

エルレイド「!?」

パンジー「マフォクシーが飛んでいる!?」

ピッコロ「(やはり舞空術で回避したか)」

セレナ「(ここで舞空術を使いたくはなかったけど…仕方ないわ)」

アナウンサー「なーんと!ひこうタイプでもないマフォクシーが空を飛んでます!!」

アナウンサー「わたくし、数十年ここの司会を務めておりますが、こんなことはじめてです!」

アナウンサー「一体セレナ選手はどんな訓練をポケモンにしたのでしょうか!?」

観客A「ト、トリックじゃねえのか?」

観客B「エスパータイプなんだから、その気になれば飛べるだろ」

観客C「でも俺のスリーパー、飛ばねえぞ」

ざわざわ

サナ「セレナのポケモン…あんなことが出来るんだ」

ティエルノ「は、反則だよ、あれ…」

トロバ「やっぱりピッコロさんと修行したからですかね…」

プラターヌ「(すごい…これがセレナ君のポケモンの実力なのか)」

パンジー「そうこなくちゃね。これでやられたら面白く無いですもの」

パンジー「でも、安心するのはまだ早いわよ」

パンジー「エルレイド、かげうち」

シャッ

セレナ「マフォクシー、うしろよ!」

マフォクシー「!」ガシッ

サナ「受け止めた!」

観客A「す、スゲー!」

セレナ「かえんほうしゃ!」

ゴオアアッ

ナージ「やった!」

ピッコロ「いや、よく見ろ」

ゴオオオッ

セレナ「人形!?」

ピッコロ「(みがわりか!)」

フッ

マフォクシー「!!」

パンジー「もう一度かげうち!」

バキィッ

マフォクシー「ぐはっ」

アナウンサー「これは決まった!エスパータイプのマフォクシーにゴースト技であるかげうちは効果はばつぐんです!!」

セレナ「もどって、マフォクシー!」

パンジー「いい動きよ。エルレイド」

セレナ「(強い…!これがパンジーさんの実力…)」

セレナ「アナタの出番よ、アブソル!」バッ

ポンッ

アブソル「くああ!」

パンジー「(セレナちゃんのアブソル…たしか、メガシンカするポケモンの一体だったけど…)」

セレナ「パンジーさん、今からメガシンカで挑ませてもらいます」スチャ

パンジー「(メガリング…ついに出すのね)」

ピッコロ「(セレナ、本気を出すか)」

セレナ「アブソル、アナタの力を見せるのよ!!」カッ

ゾワッ

メガアブソル「クオオオオ!!!!!」

シュウウウウ…

パンジー「(キレイ…女の私でも嫉妬してしまいそうだわ)」

アナウンサー「つーいに来ました!メガシンカ!!!」

アナウンサー「メガシンカ出来るポケモンの一体、アブソルがメガシンカしました!」

アナウンサー「それにしてもなんと美しい!とてもわざわいポケモンと呼ばれているポケモンとは思えません!!!」

セレナ「アブソル、つじぎりよ!!」

パンジー「そうはさせないわ!エルレイド、インファイト!!」

メガアブソル「!」シャッ

エルレイド「!」シャッ

バシッ ビシッ ズガガッ ドガッ

アナウンサー「早すぎます!早すぎて何をしているのか、さっぱり見えません!」

アナウンサー「これじゃあ、解説したくてもわたくし解説出来ません!!」

サナ「な、何かがぶつかってるように見えるけど…」

トロバ「全く見えませんね…」

ピッコロ「(パワーもスピードも、アブソルの方がリードしているな…)」

ピッコロ「(だが、メガシンカしたポケモン相手でも引けを取らないとは…パンジーのポケモン、恐るべき実力だな)」

パンジー「(まずいわ、これでは状況がわからない…)」

メガアブソル「!」ピタッ

セレナ「(アブソル?)」

パンジー「今よ!きあいだま!!」

エルレイド「波ッ!!!」バババババッ

メガアブソル「」キッ

カパッ

メガアブソル「クア!!!」ズオアッ

ボフッ ボフッ

パンジー「(きあいだまをかき消された!?)」

パンジー「エルレイド、よけるのよ!!!」

エルレイド「くっ!」さっ

シャッ

メガアブソル「(うしろだ)」

エルレイド「!?」

バキッ

エルレイド「ガハッ」

ズオッ

パンジー「エルレイド!」

ピッコロ「(あれだけの短時間であのスピードを…!)」

アナウンサー「すごい!アブソルの出した光線がエルレイドを吹き飛ばしました!!」

ピッコロ「(いや、違う…光線はオトリで、回避していたところをおいうちで光線の方に追い込んだのだ。それもほんのわずかな一瞬の間でな)」

ピッコロ「(セレナのヤツ…いつの間にか、自分で戦術を身につけていたのか)」

エルレイド「」シュウウ…

アナウンサー「エルレイド、戦闘不能!やはりメガシンカは強かった!!!」

パンジー「(これで手持ちは一体…)」スッ

パンジー「アナタの出番よ、バシャーモ!」バッ

バシャーモ「ギャース!!」

セレナ「(見たことないポケモン…)」

サナ「強そう…」

トロバ「僕の図鑑にも載ってないポケモンですね…」

プラターヌ「バシャーモ…たしかホウエンという遠い地方に生息するポケモンだったが…」

パンジー「やっぱりメガシンカにはメガシンカのポケモンをぶつけるしかないようね…」スッ

セレナ「メガリング!!」

サナ「えー!?パンジーさんも持ってるの!?」

ピッコロ「(元チャンピオンのヤツが持っていてもそれほど不思議ではないが…)」

アナウンサー「おおーっと!パンジー選手もメガストーンの所有者だったとは!!これはスゴい戦いになりそうです!!」

パンジー「バシャーモ!アナタの力を見せる時よ!!!」カッ

ゾワッ

メガバシャーモ「クギャアア!!!!!」

シュウウウウ…

メガバシャーモ「……」

ピッコロ「(パンジーのポケモンの気が大幅に上がったか…!)」

パンジー「バシャーモ、ほのおのパンチよ!」

バシャーモ「バシャ!」ダンッ

セレナ「よけて!」

メガアブソル「!」サッ

パンジー「さすがに素早いわね…でも、次はどうかしら?」

ギュンッ

メガアブソル「!?」

バキィッ

セレナ「え!?」

ピッコロ「(さっきよりも素早くなっている!)」

アナウンサー「早い!気のせいかさっきよりもドンドン素早くなってきてるように見えます!!!」

パンジー「(メガバシャーモの"かそく"があればいくら素早いアブソルでも…)」

セレナ「アブソル!」

メガアブソル「くっ…!」ムクッ

セレナ「よかった…」

パンジー「耐久型でもないのにバシャーモの一撃に耐えられるなんて、それだけでも大したものだわ」

パンジー「なら次の一撃でトドメをささせてもらうわ!」

セレナ「(これじゃあ、アブソルがやられる……そうだ!)」

セレナ「ピッコロさん、アナタの技を借りるわ!!」

ピッコロ「まさか、アイツ…」

ピッコロ「(博士!サナ達に目を閉じらせろ!!)」

プラターヌ「え!?」

ピッコロ「(お前もだ!パンジー!!)」

パンジー「ピッコロ!?」

メガアブソル「(フラッシュ!!!!!)」カッ

メガバシャーモ「グアッ!!!」

パンジー「うっ!」

アナウンサー「す、すごい光です!アブソルから強烈なフラッシュが繰り出されました!!!」

アナウンサー「幸いわたくしはサングラスをかけているので平気でしたが、そうでない方はまぶしくてたまりません!!」

わー まぶしー 目が~目が~

プラターヌ「(ピッコロ君はこのことを知っていて、僕に…)」

サナ「は、博士、もう目を開けていいですか?」

ナージ「あれがフラッシュなの?それ以上のまぶしさだったわ…」

ピッコロ「(アイツめ…いつの間にフラッシュまで)」

バシャーモ「グアアアッ!!」

パンジー「(フラッシュは相手の命中を下げる技…だけど、敵をひるませるなんて効果はないはずよ!?)」

セレナ「今よ!ふいうち!!」

メガアブソル「くあっ!」ダンッ

ガキンッ

セレナ「防がれた!」

パンジー「目を潰す作戦はよかったけれど、私のバシャーモは五感も優れているのよ」

パンジー「反撃よ!フレアドライブ!!!」

メガバシャーモ「ハアアアアア…」ゴオオオオ

ピッコロ「(あのポケモンの周りが炎に包まれている…)」

パンジー「悪いけど、これでトドメよ」

メガバシャーモ「波ーーーーーっ!!!」ダンッ

ドガッ

メガバシャーモ「!?」

パンジー「今の攻撃は!?」

アナウンサー「何が起きたのでしょうか!?バシャーモが突然見えない攻撃を喰らいました!!!」

セレナ「(アブソルは予想してたのね。エルレイドの次の敵には更に強敵が来るのを…)」

パンジー「(まさか、みらいよちを…!)」

アナウンサー「どうやらさっきの攻撃はバシャーモに効果ばつぐんのようです!!」

セレナ「今よ!ギガインパクト!!!!」

アブソル「くあああ!!」ギュンッ

パンジー「バシャーモ、よけるのよ!!」

グオオオッ

パンジー「(まずい…さっきの攻撃のキズが!)」

ドゴッ

メガバシャーモ「ガッ…」

ドサァッ

アナウンサー「バシャーモ、戦闘不能!!この勝負、セレナ選手の勝利です!!!!」

ワアアアアアア

サナ「やったー!!」

ピッコロ「(次の戦いに勝てたら、ヤツと勝負になるのだな…)」

メガバシャーモ「(…俺が来るのを知っていて、みらいよちを使ったのか?)」

メガアブソル「(さあね…ただ、ヤバいヤツが来ると思って備えていただけさ)」

メガアブソル「(それがダメでも、次の仲間がアンタを倒してたさ)」

メガバシャーモ「(へっ、だろうな…)」

パンジー「いい戦いだったわよ。もどってバシャーモ」

セレナ「ごくろうさま。アブソル」

アブソル「くおん」

プラターヌ「(アブソルには災いを感知する力を持っている…セレナ君のアブソルはバシャーモが来ることを感知してみらいよちを使ったんだね」)

プラターヌ「(セレナ君とアブソルの絆が勝利に導いたんだろうね…)」

パンジー「おめでとう、セレナちゃん。決勝戦もがんばってね」

セレナ「はい!」

アナウンサー「いやはや、見事な戦いでした!!それでは次は第2回準決勝戦、イサカ選手対ピッコロ選手です!」

アナウンサー「両選手、ご登場ください!」

ピッコロ「俺の番だな」

セレナ「ピッコロさん、がんばってね」

ピッコロ「ああ」

今日はここまで。後半は明日投下します
毎度のことながら遅くなってすみませんでした…


アナウンサーがでしゃばりすぎてピッコロさんが空気なってしまったのは仕方ないね

投下、開始します。
最近XYのアニメが僕のモチベを上げてくれてるので助かってますw
サンキューコルニちゃん

わーわー わーわー

イサカ「最初はポケモンが混じってるのかと思っていたが…なるほどこう見るとなかなか良い目をしている」

ピッコロ「……」

イサカ「お前のウワサは色々と聞いている。どんな戦いが出来るのか楽しませてもらうぞ」

サナ「がんばれー!ピッコロさーん!!」

ティエルノ「絶対に負けちゃダメだよー!」

トロバ「ピッコロさんの相手の選手も相当強いでしょうね…」

アナウンサー「両選手、準備はよろしいですね?」

ピッコロ・イサカ「ああ」

アナウンサー「それでは、準決勝戦第2回戦、用意……」

アナウンサー「はじめっ!!!!」

イサカ「出ろ、ドサイドン」バッ

ポンッ

ドサイドン「グギャース!!!」

サナ「お、大きい…」

ティエルノ「怪獣みたい…」

トロバ「まさかサイドンのメガシンカでは…」

プラターヌ「ドサイドン…僕が若いころにシンオウで一度見たことあるけど、強力なポケモンだよ」

ピッコロ「(どうやらコイツはサイホーンの最終進化系のようだな)」

ピッコロ「この手のバカデカイ相手には慣れている」スッ

ピッコロ「出ろ、ヌメルゴン!」バッ

ポンッ

ヌメルゴン「グオーン!」

トロバ「ヌメルゴンって、なんだかピッコロさんにそっくりですよね」

ティエルノ「そうかなあ?」

イサカ「アームハンマーだ」

ドサイドン「ガアッ!」グアッ

バシッ

ドサイドン「!」

イサカ「(ドサイドンのアームハンマーを受け止めただと!?)」

ピッコロ「カウンターだ」

ヌメルゴン「ハッ!!」バキィッ

ギューーン

ドゴォーン

アナウンサー「スゴい!一瞬の出来事でしたが、ドサイドンの巨大な拳を受け止め、カウンターではじき返しました!!!」

ガラガラッ

ドサイドン「(ヘッ、やるじゃねえか)」ムクッ

ヌメルゴン「……」

アナウンサー「おおーっと!ドサイドン、カウンターを直に喰らったのにピンピンしております!!」

ドサイドン「(まだこれからだからな、せいぜい楽しませてくれよ…)」

ドサイドン「」スチャッ

ピッコロ「ウデを伸ばせ!!」

ギューーーーン

ナージ「う、ウデが!?」

パンジー「ヌメルゴンにあんな技があったなんて…」

ガシィッ

ドサイドン「ナッ!?」

アナウンサー「す、すごい!なんとヌメルゴンのウデが伸びてしまいました!!」

セレナ「(あのポケモンがなんとなくピッコロさんと雰囲気がよく似てるとは思ってたけど…)」

ニヤッ

ヌメルゴン「フンッ!」グオオッ

ドサイドン「ウゴアアアッ!!!!」

ドゴォーン

アナウンサー「そして、そのまま地面へと叩きつける!これは強烈な一撃になるでしょう!!!」

グラグラ

観客A「わあ!」

観客B「ひええ!」

サナ「やったぁ!」

ティエルノ「今のでノックアウトだね!」

ドサイドン「グオオオッ!!!!」ガラガラッ

トロバ「ひっ!」

サナ「まだ倒れてないの!?」

アナウンサー「おおーっと!!倒れたかと思いきやドサイドン、不死鳥のごとく蘇りました!!!」

ピッコロ「(あれだけのダメージを喰らったのに、まだ立てるとは…想像以上にタフなヤツだ)」

イサカ「私のドサイドンはただ、タフなだけではない。それを見せてやろう」

イサカ「ドリルライナーだ」

ドサイドン「ウガァッ!!!」ギュイィィィン

ヌメルゴン「!」サッ

ドゴンッ

ドガッ ガキンッ

ドサイドン「(どうした?逃げてばかりじゃあ、俺様を倒すことなど出来ねえぞ)」

ヌメルゴン「……」

ドサイドン「(お遊びはここまでにしてやらあ!!!)」グオッ

ブンッ ガキンッ

ドサイドン「(残像だと!?)」

イサカ「ドサイドン、上を見ろ!!」

ドサイドン「!?」

ヌメルゴン「」フワッ

アナウンサー「なーんと!セレナ選手と同じくピッコロ選手のポケモンが宙に舞っております!!!」

アナウンサー「羽もないのに飛べるなんて、これはトリックなのでしょうか!?」

イサカ「(ヤツのポケモンも飛べるのか…!)」

ピッコロ「きあいだまだ!!」

ヌメルゴン「」スッ

ドンッ

ドサイドン「が―」カッ

ズォアッ

グオッ

イサカ「くっ!」

セレナ「す、すごい風…!」

パンジー「(あれが…きあいだまの威力なの?)」

アナウンサー「す、すさまじい威力です!!!ピッコロ選手、会場を吹き飛ばすつもりでしょうか!!!」

ピッコロ「(あれでも会場を吹き飛ばさないように抑えたのだが…やはり相当な威力だな)」

ピッコロ「(気功波の類は控えた方がよさそうだな)」

ドサイドン「」プスプス…

アナウンサー「ドサイドン、戦闘不能!ヌメルゴンの――」

ドサイドン「」スチャッ

ヌメルゴン「!」

ドゴンッ

ヌメルゴン「ガッ!」

イサカ「そう、それでいいんだ」ニヤッ

パンジー「まだ動けるの!?」

セレナ「(たしかにドサイドンの気は感じなかったはずなのに…!)」

アナウンサー「なーんと!ダウンしたはずのドサイドンが突然起き上がり、がんせきほうを撃ちました!!!」

ドサイドン「(へっ、ざまあみやが――)」

ヌメルゴン「ずあっ!!!!」ドンッ

ドサイドン「」

ピッコロ「(あれだけの攻撃を打ち込んだのに、まだ攻撃できるとは…)」

アナウンサー「ドサイドン、完全に戦闘不能!しかし、恐るべき生命力でした!」

アナウンサー「やられても尚、相討ちを狙うその姿!凄まじいタフネス!凄まじい執念!凄まじい忠誠心です!」

セレナ「まだ、完全に倒れていなかったなんて…」

パンジー「勝てないとわかっていても、ドサイドンは最後まで主君の為に一矢報いる気持ちでヌメルゴンにダメージを与えたんだわ」

パンジー「あの男とドサイドンの絆…相当な深さがあるわね」

ピッコロ「(まさか、これほどのダメージを食らうとはな…)」

イサカ「よくやったぞ、ドサイドン」

イサカ「ドサイドンは私が駆け出しの頃、サイホーンから育ていたポケモンだったが…」

イサカ「やはり私の見込み通りだな。この高揚感は私を倒したあのトレーナーの時以来だ」

イサカ「コイツはこの地方で捕まえたポケモンだが、なかなかの実力を持ったヤツだ」スッ

イサカ「出ろ、ホルード」バッ

ポンッ

ホルード「グエーップ…」ボリボリ

サナ「何あれ…かわいくなーい」

トロバ「ホルードって言えば、ホルビーの進化系ですけど…」

ティエルノ「ホルビーの面影がまるでないね…」

ピッコロ「ヌメルゴン、じこさいせいをしろ」

グッ

ヌメルゴン「ふぅ…」

アナウンサー「ピッコロ選手のヌメルゴン、ここでじこさいせい!さっきの攻撃で受けたキズがみるみる回復していきます!!」

サナ「なんとか大丈夫そうだね」

ティエルノ「次のホルードも楽勝だよ。きっと」

プラターヌ「(だといいけど…)」

イサカ「ホルード、まるくなれ」

ホルード「グヘ!」ゴロン

イサカ「ころがれ」

ゴロゴロゴロゴロ

ピッコロ「(やはり転がってきたか)」

ヌメルゴン「」サッ

ゴロゴロゴロ

アナウンサー「イサカ選手のホルード、いつになく多く転がっています!!」

アナウンサー「まるくなった状態でのころがる攻撃はとても強力です!ピッコロ選手のヌメルゴン、避け切れるでしょうか!?」

ゴロゴロゴロ

ヌメルゴン「」ヒョイッ

ピッコロ「何度攻撃をしても同じことだぞ。そのポケモンのスピードでは追いついてはこれまい」

イサカ「なるほど、あの巨体にしては中々のスピードだ」

イサカ「だが、いつまでも逃げ回れるとは思わんことだな」

ピッコロ「なに?」

スタッ

ヌメルゴン「!?」ガラガラッ

ピッコロ「!」

セレナ「地面が崩れた!」

イサカ「私のドサイドンがただ、あそこで暴れまわったわけではない。じならしで逃げ場をなくさせたのさ」

ピッコロ「(あの時の攻撃か!)」

ピッコロ「ヌメルゴン、飛ぶんだ!!」

イサカ「(そして、その技を待っていた!)」

イサカ「飛び跳ねろ!!!」

ホルード「ゲヘッ」ギュンッ

ヌメルゴン「!」

ガンッ

ヌメルゴン「ガッ!」

ヒューーン

ヌメルゴン「クッ!」ダッ

ピッコロ「(なんて馬鹿力だ…ヌメルゴンは防御値は低いとはいえ、あのぐらいの攻撃なら倒れるほど脆くはないはずだが…」

ピッコロ「(だが、地面があの状態…ましてや空中に飛べばヤツの攻撃のえじきか…)」

ピッコロ「もどれ、ヌメルゴン!」

アナウンサー「ピッコロ選手、ここで交代です!!交代は一回のみなのでこれで最初で最後の交代です!!」

セレナ「ピッコロさんのポケモンが押されるなんて…」

パンジー「あのホルード、"ちからもち"のようね…」

ピッコロ「お前の出番だ!ヤンチャム!!」バッ

ポンッ

ヤンチャム「ハイヤーッ!!!」

サナ「ここでヤンチャムを出すの!?」

トロバ「いくらピッコロさんのポケモンとはいえ、勝てるんでしょうか…?」

セレナ「(たしかに巨体のヌメルゴンと比べたらヤンチャムは小柄だし、スピードもあるわ…)」

セレナ「(でも、ホルードの攻撃を喰らったら…)」

ヤンチャム「……」グッ

セレナ「あれ?あのヤンチャムがつけてるの…」

パンジー「どうしたの?」

サナ「ピッコロさんったら、どうしてヤンチャムにあんなのつけてるんだろ?」

ティエルノ「ピッコロさんの趣味じゃないのかな?」

トロバ「まさか…」

プラターヌ「……」

アナウンサー「なーんと!ピッコロ選手ゴロンダではなく、その進化前のヤンチャムを出しました!」

アナウンサー「あのヌメルゴンを苦戦させたホルードに勝機はあるのでしょうか!?」

観客A「おいおい大丈夫なのかよ」

観客B「あの緑男、間違えて選んじまったんじゃねえのか?」

観客C「あれじゃあ、かませ犬にされるのがオチだぜ」

ピッコロ「……」

イサカ「そんな進化前のポケモンで挑むのか?」

ピッコロ「進化した、しないかで勝敗を決めないことだな。それに、俺のポケモンはそこらのヤツらと鍛え方が違う」

イサカ「それもそうだな…あのトレーナーの手持ちの中にも進化前のポケモンがいたことだしな」

ピッコロ「?」

イサカ「ムダ口を叩いてる場合ではないな。ホルード、マッドショットだ」

モゴモゴ

ホルード「ペッ!」

ピッコロ「よけるんだ!ヤンチャム!」

ベチャッ ベチャッ

ヤンチャム「クッ!(汚ね!)」シャッ

アナウンサー「ホルード、ここでマッドショット!泥を出してるハズなのですが、クチから出しているせいかヒドくばっちく見えます!!」

ホルード「ペッ!」

ヤンチャム「ゲッ!」ベチャ

ドロッ

ヤンチャム「(目、目が…!)」

イサカ「動きが鈍ったようだな。ホルード、ころがれ」

ホルード「グヘッ」ゴロゴロゴロ

ドンッ

サナ「ああ!」

トロバ「急所に当たった!」

ドサァッ

ヤンチャム「」し~ー…ん

ティエルノ「やっぱりやられちゃったよ!」

セレナ「(でも、ヤンチャムの気が消えてない…)」

ピッコロ「……」

ホルード「(グヘヘ、もうおしまいか?)」

アナウンサー「ピッコロ選手のヤンチャム、戦闘不能でしょうか!?やはり進化前のポケモンでは相手が悪すぎたようです!!」

イサカ「思ったより呆気なかったな…」

セレナ「(そうか、あのハチマキ!)」

ヤンチャム「(うらめしや~)」ムクッ

ホルード「!?」

イサカ「(バカな…ヤツは二度もダメージを喰らって、倒れたはずなのに…そうか!)」

イサカ「ヤツのアタマに巻いているのは…」

セレナ「きあいのハチマキだったのね!!」

ヤンチャム「(ジイさん、アンタのくれたハチマキ…役に立ったぜ!)」

ピッコロ「今度はこちらからいかせてもらうぞ」

イサカ「もう一度とびはねるんだ!!」

ホルード「グヘ!」ピョンッ

ピッコロ「逃すな!スカイアッパー!!!」

ヤンチャム「(よっしゃ!)」ギュンッ

ホルード「ゲ!?」

ヤンチャム「ダッ!!!」バキィッ

ギューーーン ドゴンッ

アナウンサー「スゴい!とびはねたホルードをスカイアッパーで追撃!!こうかはばつぐんです!!」

ホルード「グググ…」ムクッ

ヤンチャム「ニヤッ」スッ

ホルード「(おい、ま、まさか…!)」

ヤンチャム「ハイヤーっ!!!」ドンッ

ハイ!ハイ!オウーっ!!

ホルード「(ま、参った…)」ガクッ

アナウンサー「ホルード、戦闘不能!」

アナウンサー「イサカ選手、残りの手持ちが1体に対して、ピッコロ選手はいまだに3体の状態!このままピッコロ選手の圧勝になるのでしょうか!」

イサカ「もどれ、ホルード」

イサカ「(これほどのものとはな…どうやらコイツを使う日が来たようだな)」

イサカ「出ろ、ガルーラ」バッ

ポンッ

ガルーラ「ギャーース!!」

ピッコロ「(あのポケモンが最後の手持ちか…)」

イサカ「早速だがこれを使わせてもらおう」スッ

ピッコロ「そ、それは!?」

セレナ「まさか!」

パンジー「あの人もメガリングを…!?」

アナウンサー「なーーんと!!!イサカ選手もメガリングの所有者だとは!」

アナウンサー「つまりこの準決勝戦は全員がメガリングの所有者の戦いということになります!!!」

イサカ「(厳密に言えば、私のモノではないがな…だがヤツ相手にはこれを使う手立てはあるまい)」

イサカ「ガルーラよ、お前の真の力を見せてやれ」カッ

ゾワッ

メガガルーラ「グオオーッ!!!!」

シュウウウウ…

ガルーラジュニア「ケケッ」

セレナ「お腹の子どもが出ている!」

アナウンサー「なーんと!ガルーラのお腹にいた子どもが一人で出ています!独り立ちとはこのことでしょうか!!」

サナ「わ~!かわいいー!!」

プラターヌ「ガルーラがメガシンカするとは知ってたけど、お腹の子どもが出てくるとはね…」

ピッコロ「(1対2になったということか…)」

ピッコロ「(嫌な予感がしやがる…あの子どもが一体どういう動きをするのか…)」

ピッコロ「(さっきの交代でこれ以上交代出来ないのなら、少しでもダメージを与えるしかあるまい…)」

イサカ「ねこだましだ」

メガガルーラ「グア!」ズオッ

パシッ

ヤンチャム「(へっ、そんな攻撃!)」

セレナ「あぶない!」

ピッコロ「ヤンチャム、うしろだ!」

ガルーラジュニア「(コッチダヨ)」

ヤンチャム「!?」

ガルーラジュニア「ポンッ」

ボキッ

ヤンチャム「ぎゃあああーーーーっ!!」

ピッコロ「ヤンチャム!」

サナ「ひっ!」

トロバ「う、ウデが!」

アナウンサー「おわーっと!!!今の攻撃でヤンチャムのウデがへし折れてしまいました!」

アナウンサー「可愛い姿をしてなんとも無慈悲な攻撃です!」

ピッコロ「もどれ、ヤンチャム!」

セレナ「ピッコロさん!ヤンチャムは私がポケモンセンターに運ぶから、ピッコロさんは早く次を出して!!」

ピッコロ「ああ、すまない」

ピッコロ「(今の攻撃でヤンチャムはひんし…ヌメルゴンも耐えれるか…ならば!)」

ピッコロ「お前の出番だ!カメックス!!」バッ

ポンッ

カメックス「(ムホホ、ピチピチギャルが所々にいるのう)」キョロキョロ

アナウンサー「ピッコロ選手、ここでカメックスを繰り出しました!しかし心なしかどこか落ち着きがなさそうに見えます」

ピッコロ「(カメックスなら、ヤツを倒すことは出来るだろうが…メガシンカにはメガシンカでぶつけるしかないようだな)」スチャ

イサカ「(やはりメガシンカで来るか)」

ピッコロ「これで決着をつけるぞ!」カッ

ゾワッ

メガカメックス「ホーッ!!!!!」

シュウウウウ…

アナウンサー「来ました!カメックスのメガシンカ!!巨大な大砲を背負ったその姿はまるで戦車のようです!!」

メガカメックス「(ワシの仲間が世話になってくれたのう…親子だからといって容赦はせんぞ)」

イサカ「グロウパンチだ」

ガルーラ「ゴアアッ!!!」ドスドスドス

ガルーラジュニア「キャアアッ!!!」バッ

メガカメックス「(真正面から来るか!)」

ピッコロ「まもるんだ!カメックス!!」

メガカメックス「ホイ!」パシッ パシッ

バシッ ビシッ ガガッ ドガガガッ

アナウンサー「次々と繰り出さられるコンビネーション!これぞ"おやこあい"が成せる技なのでしょう!!」

アナウンサー「更にすごいのは、その攻撃を次々と受け止めているカメックス!伊達に年季を重ねていません!!」

メガカメックス「(くそ!年寄りに寄ってたかりおって!!)」

ピッコロ「(あのガルーラというポケモン、攻撃する度に気が上がっている…)」

メガカメックス「(なんか、段々攻撃が強く感じているのは気のせいかの?))」

パンジー「(まずいわ…グロウパンチは攻撃する度に自分のこうげきりょくを上げる技。これ以上長引かせたら、いくらピッコロのポケモンでも…)」

ガルーラジュニア「ウキャアアアッ!!!」バッ

ズンッ

メガカメックス「グエッ」

メガガルーラ「グオオ!!」

バキィ

パンジー「つ、強い!」

セレナ「パンジーさん!今、どんな感じですか!?」ダッ

パンジー「今はピッコロのカメックスがガルーラに押されているわ…」

セレナ「あのカメックスが!?」

パンジー「ええ、想像以上だわ。あのイサカって選手は…」

メガカメックス「(アイテテテ!!)」

メガカメックス「(クソー!親子そろってなんちゅー馬鹿力なんじゃ!!)」

ピッコロ「(どちらかを潰せば、有利になるのだが…しかしあの親子め、まるでスキがない…)」

ピッコロ「(どちらかを潰す……そうか!)」

ピッコロ「(カメックス!)」

メガカメックス「!」

メガカメックス「(なるほど…そういうことなら任せておけ)」スチャ

サナ「砲身を下に向けた!」

トロバ「一体何を?」

ドバァッ

メガカメックス「波あぁーーー!!!」

イサカ「こ、これは!?」

セレナ「カメックスがウデの大砲の反動で…」

パンジー「ロケットずつきを!!」

ゴスッ

ガルーラジュニア「グエッ」

メガガルーラ「グオオッ!?」

アナウンサー「うおおおーー!!!なんと、カメックスが自分の大砲を使ってロケットずつきを喰らわしました!!!」

アナウンサー「その衝撃で親子ともども激突して壁へ突っ込んでいきます!!!」

イサカ「まさか…!」

ギューーーン

メガカメックス「(コイツでフィニッシュじゃー!!)」

ドゴーーン

メガガルーラ「」

ガルーラジュニア「」

アナウンサー「メガガルーラ、親子そろって戦闘不能!この勝負、ピッコロ選手の勝利です!!!」

ワアーーッ

サナ「ピッコロさんが勝ったよー!」

ティエルノ「やったね!」

トロバ「はい!」

イサカ「……」

プラターヌ「(ロケットずつきは威力は高いが攻撃するのに時間がかかる攻撃…それをカメックスの大砲を使って隙をなくすなんて…)」

プラターヌ「(ピッコロ君、やはりキミはスゴいよ…)」

カメックス「(あいたた…今のでアタマを打ってしまったわい)」

ピッコロ「ご苦労だったな、カメックス。しばらく休んでてくれ」

イサカ「もどれ、ガルーラ」

イサカ「見事だったぞ。緑のトレーナーよ」

ピッコロ「お前もな」

イサカ「これで、この地方に思い残すことはない。またどこかで修行の旅に出るとするか…」

イサカ「また、どこかで会おうではないか」

ピッコロ「二度と会うことはないと思うがな」

アナウンサー「あ、あの~まだ決勝戦があるのですが…」

イサカ「必要ない」

スタスタ

イサカ「お前のようなのと戦えて、久しぶりに楽しめたぞ」

ピッコロ「………」

イサカ「さらばだ」

パンジー「あっ!」

セレナ「どうしたの、パンジーさん?」

パンジー「思い出したわ!あの男、ロケット団の首領(ボス)サカキ!!」

ナージ「サカキって言ったら、あの…」

セレナ「でも、ロケット団はもう壊滅したはずじゃ…」

パンジー「組織は解散したけど、サカキ自身は行方しれずになっていたの。一説ではあるトレーナーに敗れて去ったと聞いたけど…」

セレナ「その人がどうして、ここに…?」

パンジー「わからない。彼が何を考えてここに挑戦したのかは知らないけど、理由あってカロスへ来たのでしょうね…」

ピッコロ「(まさか、アイツがな…)」

アナウンサー「さあ!いよいよ決勝戦を開始いたします!!!」

アナウンサー「決勝戦、セレナ選手対ピッコロ選手です!」

アナウンサー「両選手、ご登場ください!!!」

ピッコロ「ついに来たようだな。さあ、行こうか」

セレナ「ピッコロさん、前にも言ったけど手を抜いたりしたら絶対に許さないからね?」

ピッコロ「当たり前だ」

セレナ「約束よ」

ガシッ

今日はここまで。
ORAS発売前までは絶対に終わらせます。タブンネ

>>1です。先月買ったポケアカにすっかりハマっております。
終わらせる気あんのかと怒られるほど人がいるかわかりませんが、
話の終わりの方はほぼ完成してます(と言ってもまだ途中がほとんど出来てないけど…

今月…と言ったら投下しないかもしれないので、なるべく近いうちに投下します

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