【ごちうさSS】チノ「ぷろ?」 (30)

※注意事項

初投稿!

書き溜めしてあるので、定期的に貼っていきます!

問題があったら何でも指摘してください!お願いします!

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ラビットハウス

チノ「・・・」ペラ

チノ「・・・」ペラ ペラ

チノ「・・・」

コンコン

ガチャリ

チノ「ココアさん」

ココア「? なあに?」

チノ「ぷろってなんですか」

ココア「ぷろって、すっごーい人のこと?」

チノ「でもこの本に書いてあるぷろって何か違うものな気がします」

ココア「どれどれ、見せて見せて」

ココア「うーん・・・」

ココア「これはアレだね、チノちゃんのお父さんみたいな人のことだよ!」

チノ「私の父?バーテンダーのプロって意味ですか?」

ココア「そうじゃなくって、なんというか、裏の世界の事情を知ってそうでかっこいい人のことだよ!」

チノ「父は別にそういう人じゃないです」

ココア「なんというか、こう、普段は普通の人に紛れてるんだけど」

ココア「いざとなったら、カチャリ、パーン!みたいな」

チノ「カチャリ、パーンですか」

ココア「そうそう、カチャリ、パーン!ってするの」

ココア「かっこいいよね~、ぷろ!」

チノ「はぁ・・・そうですか」

チノ「その、この本を読むとあんまり好きになれないですね」

ココア「どうして?」

チノ「途中に書いてあったんですけど」

チノ「『家族、友人、恋人などは仕事のための道具にするための付き合いである』とか書いてますよ」

ココア「えええええ!?ひどいよぷろさん!」

チノ「それにココアさんがさっき言った通り、普通の人に紛れてるみたいなので」

チノ「もし周りにぷろがいたら、私も道具として・・・」

ココア「そんなの嫌だよ!」

チノ「でも、いるわけないですよね」

ココア「うん!いるわけないよ!あっりっえない!」

チノ「・・・」

次の日

ラビットハウス

リゼ「チノ、ココアはどうした?」

チノ「さっきお手洗いに行くと言っていました」

リゼ「そうか」

リゼ「・・・今日は客があんまり来ないな」

チノ「そうですね」

チノ「・・・」

チノ(そういえば、リゼさんって本に書いてあったぷろに似てるような)

チノ(普段からモデルガンを持ち歩いてるけど、もしかしたら本物・・・)

チノ(いや、まさか、ありえないですね)

リゼ「・・・私もトイレに行ってくる」

チノ「わかりました」

チノ「・・・」

チノ(私は何を考えているのでしょう)

・・・

ココア「ただいまー!」

チノ「ココアさん遅かったですね」

ココア「扉の開け方忘れちゃって開けるの時間かかっちゃった」

チノ「そろそろ医者に診てもらった方がいいですよ」

ココア「えへへへ」

ガチャン

ココア「あ、いらっしゃいませー!」

チノ「いらっしゃいませ」

・・・

リゼ「じゃあ、またな。ココア、チノ、毛玉」

ココア「またねー!」

チノ「お疲れ様でした」

バタン

チノ「・・・」

チノ「ココアさん」

ココア「?」

チノ「リゼさんって変わってますよね。モデルガン持ち歩いていたり・・・」

ココア「! リゼちゃんはぷろじゃないよー!」

チノ「そ、それはそうですけど」

ココア「リゼちゃんよりも私のほうがよっぽどプロみたいな動き出来るよ!ほら!」シュッシュ

チノ「はいはい」

次の日

学校

マヤ「チノー、メグー!知ってるか、私たちの学校にもぷろっていうのがいるらしいぞ!」

メグ「ぷろってなに~?」

マヤ「本で読んだんだけど、なんというか、あれだよ!」

マヤ「カチャリ、パーン!みたいな」

チノ「その本なら私も最近読みました」

チノ「一般人に紛れて怪しい計画を進める人たちみたいですよ」

メグ「こわーい・・・それが学校にいるの?」

マヤ「だってさ、一般人に紛れてるんだからこのクラスにいてもおかしくないぜ!」

マヤ「一体だれがぷろなのか気になってきた!」

チノ「いくらなんでも中学生のぷろなんているわけないじゃないですか」

マヤ「わかってないなー、そういうところで意表を突くのがぷろじゃん!」

メグ「でも、学校に着てたらケイカクなんて進めるヒマなさそうだよ」

マヤ「・・・」

マヤ「いや、ぷろならできる!」

チノ「ぷろを過大評価しすぎです」

メグ「ぷろだって人間なんだよ!学校帰りに計画なんて進めてたら過労死しちゃうよ!」

マヤ「いーや、ぷろならできる!」

マヤ「よし、じゃあこの学校からぷろを見つけ出したらまずは」

マヤ「どうやって学校とケイカクを両立しているか訊いてみよう!」

チノ「はぁ」

メグ「さんせーい!」

マヤ「よーし、そうと決まればぷろを探すぞ!」

マヤ「ところで、2人とも放課後ヒマか~?」

甘兎

千夜「こちら小麦色の誘惑になります」

メグ「おいしそー!」

マヤ「すげーな!」

チノ「・・・」

チノ「あの、なんでぷろを探すって言って甘兎に来るんですか」

マヤ「いやー、探す前に甘いもの食べたくなっちゃった」

メグ「腹が減ってはぷろ探しはできぬだよ!」

チノ「はぁ・・・」

マヤ「千夜~!このお店何時まで開いてるの~?」

千夜「今日は早めだから5時ですよ」

チノ「千夜さん、うるさい人を連れ込んでごめんなさい」

マヤ「なっ!」

千夜「いいのよ、楽しそうな友人がいていいわね」

マヤ「ねぇねぇ、千夜!」

千夜「?」

マヤ「千夜ってぷろ?」

メグ「うわー!直球!」

千夜「ええ、もちろんよ」

チノ「!?」

マヤ「おー!さっそくぷろ発見だー!」

マヤ「ねえねえ、学校行ってない間にぷろやるの大変じゃない?」

千夜「少し大変だけど、1人でしてるわけじゃないから大丈夫よ」

マヤ「へー!いっぱいいるんだ!」

千夜「いえ、私あわせて2人ね」

マヤ「そっかー、なるほどなー」

チノ「千夜さん、へんな冗談はよしてください」

千夜「? 冗談じゃないわよ」

千夜「だって私、和菓子作りのプロを自称してるわ」

マヤ「・・・」

メグ「・・・」

チノ「そ、そうですか」

千夜「あら、何かおかしいこといったかしら?」

マヤ「いえ、別に・・・」

・・・

チノ「それで、もうすぐお店しまっちゃいますけど」

チノ「いつになったらぷろ探しにいくんですか」

マヤ「いやー、せっかくここまでいたから閉店までいようかなって」

チノ「意味がわかりません」

メグ「あ!今日これから用事あるの忘れてた!」

マヤ「え、じゃあぷろ探しは・・・」

メグ「ごめんね、他の日にまたしようね」

チノ「マヤさんがここにずっと残るっていうから・・・」

マヤ「またなー!メグー!」

チノ「お疲れ様でした」

メグ「うん、またね!」

・・・

チノ「それで、2人ですけど どうするんですか」

マヤ「あ、ちょっと待ってて」

チノ「他のお客さんもう1人もいませんよ」

マヤ「うん、それでいいんだけど・・・」

チノ「?」

千夜「あのー・・・」

千夜「そろそろ閉店の時間よ」

マヤ「そうだな!じゃあ、外の『商い中』を『準備中』に変えてくるよ!」

千夜「? 助かるわ」

チノ「マヤさん?」

マヤ「よし、変えてきた!これで人は入ってこないな!」

カチャリ

マヤ「千夜、手を挙げてそこに座れ!」

チノ「!?」

千夜「・・・」

チノ「あの、マヤさん、変な冗談は」

マヤ「チノはそのまま席に座っててくれ!」

マヤ「さあ、千夜 お前の計画は全部知ってるぞ」

マヤ「今すぐ計画を中止させろ!」

千夜「・・・なんのことかしら」

チノ「マヤさん、千夜さんはただの和菓子作りのプロですよ」

チノ「モデルガンで脅すのはやめてください」

マヤ「チノ、これは本物だぞ」

マヤ「さっき学校で言っただろ、『意表をつくところがぷろ』だって」

チノ「・・・」

千夜「マヤさん、私は何も知らないわ」

マヤ「あんまり人殺しは好きじゃないんだけど、このままじゃ千夜の頭に二つ穴が開いちゃいそうだな」

マヤ「1つが弾が入る穴、もう1つが出る穴」

千夜「・・・」

千夜「そうね、バレていたなら仕方ないわ」

千夜「でも1つ、いいことを教えてあげる」

マヤ「負け惜しみか?」

千夜「いいえ、違うわ。さっき私は自分で自分のことをぷろだと言ったわよね」

マヤ「そうだな、和菓子作りのな」

千夜「違うわ、私は正直に全てを明かしてたの」

千夜「『私を含めて2人いる』って」

ガチャン

カチャリ

シャロ「お邪魔するわよ」

マヤ「!?」

シャロ「銃を手から降ろしなさい」

マヤ「・・・」

千夜「想定外だったみたいね」

マヤ「ッチ・・・やられたか・・・」

チノ「・・・」

チノ「あの、千夜さん、シャロさん、マヤさん・・・」

シャロ「チノ、あなたを巻き込むつもりはないわ」

シャロ「マヤは私たちのほうで捕まえておくけど マヤの行方と、ここであったことは他言禁止よ」

千夜「ココアちゃんの大事な大事な妹さんを傷つけるわけにはいかないわ」

千夜「だから、私たちはあなたの味方よ」

千夜「他言しない限り、ね」

チノ「・・・」

マヤ「まて、チノ!そいつらは」

シャロ「黙って、撃つわよ」

マヤ「・・・」

ラビットハウス

チノ「た、ただいま・・・」

ココア「チノちゃん!おかえり!」

チノ「・・・」

ココア「? 元気ないね、どうしたの?」

チノ「いえ、なんでもないです」

ココア「お姉ちゃんがもふもふして元気をあげるよ!」

チノ「いらないです」

・・・

ココア「チノちゃんチノちゃん」

チノ「?」

ココア「今度の土曜日、チノちゃんと、リゼちゃんと、お父さんと、ティッピーと、お出かけしようよ!」

チノ「いいですけど・・・どこへ行くんですか?」

ココア「映画!みんなの分のチケットあるから!」

チノ「わかりました・・・楽しみです」

ココア「うん!」

・・・

チノ(ココアさんにも話せない、もし話したら・・・)

チノ(私だけじゃなくて、ココアさんにまで何かあるかもしれない)

チノ(こんなに怖いの、初めてです・・・)


土曜日

ココア「よし、じゃあしゅっぱーつ!」

チノ「こうしてみんなで出かけるのは珍しいですね」

チノパパ「ああ、そうだな」

チノ「? リゼさんは?」

ココア「リゼちゃんとは映画館で待ち合わせだよ!」

夕ご飯を食べてから、続き書きます!

一方 ラビットハウス

千夜「実行の日ね」

シャロ「チノには嘘をついて悪いけど、上からの命令なら仕方ないわ」

千夜「そうね。必ずしもアレを手に入れないといけないわ」

千夜「失敗したら私たちに先はない・・・」

・・・

千夜「? ラビットハウスがCLOSEになってる?」

シャロ「おかしいわね、今日は開いてるはずなのに」

千夜「とにかく、普通に入ってみましょう」

千夜「私たちなら特に怪しまれないわ」

シャロ「そうね」

コンコン

千夜「・・・」

シャロ「留守かしら?」

カチャリ

千夜「・・・店は閉まってるのに、開いてるわね」

・・・

千夜「誰もいないわ」

シャロ「それなら早くアレを貰って帰ろうかしら」

映画館

チノ「いよいよ映画が始まりますね」

チノパパ「ああ、楽しみだな」

ココア「あ、始まる前におトイレ行っておかないと!」

リゼ「そうだな、私もそうしておこう」

チノ「いってらっしゃいです」

・・・

チノ「もう始まるのに、2人とも帰って来ませんね」

チノパパ「・・・」

ラビットハウス

千夜「残るはこの倉庫だけね」

シャロ「とっとと見つけて帰りたいわね」



ドガーン!

千夜「!?」

シャロ「倉庫から爆発!?」

千夜「外に出ましょう、罠かもしれないわ」

シャロ「そうね」

千夜「まさか、他の機関に計画の日がバレていた・・・?」


カチャリ

リゼ「そこまでだ」

ココア「2人とも、計画は失敗だよ!」

千夜「・・・」

シャロ「・・・待ち伏せ、ね」

千夜「・・・どうして」

千夜「どうして、あなたたちにも同じ命令が下ってるはずなのに」

リゼ「下っている命令も、所属している機関も同じだ。ただ、お前たちとは違って『計画のためならチノの父の大切なものを盗む』なんてことはしない」

シャロ「考え直して、あなたたちが命令を無視してるのがバレているかは知らないけど」

シャロ「今日この計画が失敗したら私たち全員おしまいよ」

ココア「でも、チノちゃん傷つくようなことしたくないよ!」

ココア「ねえ、考え直してよ 2人とも・・・」

千夜「・・・」

千夜「シャロちゃんと私は上に従ったまでよ」

千夜「あなたたちは命令に背いた上に、計画の邪魔をしたわ」

リゼ「ああ、そうだ」

ココア「だって、チノちゃんのお父さんが傷ついたらチノちゃんも傷つくんだよ?そんな計画、私たちが実行するほうがおかしいよ!」

シャロ「とはいってもね、あんたたち」






シャロ「別に命を狙うとかじゃなくて『伝説のコーヒー豆』って呼ばれるすごいコーヒー豆を盗むだけじゃない」

千夜「そうよ、それにこの命令も単純にボスが『飲みたい』っていったからやらされてるわけだから」

シャロ「いや、確かに『チノの父を殺せ』とかだったら私たちも断るわよ」

千夜「でもこれぐらいなら命令に従ったほうが絶対全員にとっていいことだと思うわ」

リゼ「いや、たとえどんな小さなことでもチノたちが傷つくようなことは」

ココア「私たちは許さない!」


チノ「それなら普通にコーヒー豆わけてもらえばいいじゃないですか」

シャロ「!?」

千夜「チ、チノちゃん!?」

ココア「うそ、映画を見てるはずじゃ・・・」

チノ「あまりにも遅いしトイレにもいなかったから、家を探しに来たんです」

チノ「4人とも、『ぷろ』だったんですね」

リゼ「・・・」

後日 ラビットハウス

千夜「いや、私だって命令を訊いたときとてもアホらしいって思ったのよ?」

シャロ「ちょっと、チノのお父さんに聞こえたらどうするのよ」

ココア「でもコーヒー豆を盗むだけとは言えラビットハウスに迷惑かけられないよ!」

リゼ「そうだ、ボスがコーヒーを飲みたいだけの理由でそんなことしてたまるか!」

千夜「でもそうして命令違反として私たちが処分されたら大問題だわ」

シャロ「そうよ、あなたたちもちょっとは考えなさいよ」

チノ「あの・・・」

チノ「4人とも、なんだかすごい人なんですね」

リゼ「黙ってて悪かったな、でも本当は正体を明かしちゃいけないんだ」

ココア「ごめんねチノちゃん、実はチノちゃんがいないところで作戦会議してたりしたの」

チノ「・・・みなさんは、家族や友達を道具として使うんですか?」

千夜「・・・」

シャロ「チノ、それはないわ。今回の一件でわかったはずよ」

チノ「?」

シャロ「私たちは違ったかもしれないけど、少なくともそこの2人はチノのために命令違反をしようとしたわ」

シャロ「だから、ぷろだって家族や友達は大事なのよ」

チノ「・・・」

チノ「そうみたいですね」

チノ「4人の正体がなんでも、私はこれらも・・・」

チノ「友達ですね」

シャロ家

千夜「にしては、本当に変な事件だったわね」

シャロ「全く、同じところの仲間で銃を向けるなんて思わなかったわ」

シャロ「ホントに意味のない命令だったわね」

千夜「1つ得られたことっていうと、敵の機関のマヤちゃんが捕まえられたことね」

千夜「これで、次の命令が来るまではまたいつも通り過ごせそうね」

千夜「チノちゃんも、私たちのこと嫌いにならなかったみたいね」

シャロ「ホント、よかったわ」

シャロ「あ、そうえいばさっき命令受け取ったわよ」

千夜「ほんと?またコーヒー豆だったらどうしようかしら」

シャロ「見てみるわね、えーっと・・・」

『青山ブルーマウンテンの次回作の原稿のコピーを手に入れろ』

シャロ「いつになったらまともな命令出すつもりなのかしらあのボス」

千夜「・・・でも」

千夜「暗殺とかの命令にくるよりも、ずっと幸せかもしれないわね」

シャロ「・・・それもそうね」





終わり

とりあえずのところ問題なく終わらせられたと思います!

読んでくれた方、ありがとうございました!

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