【安価】男の娘の冒険 ~頭隠して尻丸出し~ (692)
ようこそ、うっかりピエロの館へ。
前回から御参加頂いてる方も、初めて参加される方も、どうぞごゆるりとお楽しみ下さいませ。
さて、まずは簡単に私の説明をば。
安価の作品は主に『寝取られ』をメインに書いておりました。
その他は『男の娘』を書くことが多いです。
大体が《ピエロ》の名前で活動しております。
そしてよくホモ扱いされますが、私をホモ扱いした方には漏れ無く《お尻になんかされる呪い》を掛けますので悪しからずご了承下さいませ…。
さてさて、この度皆様に御参加して頂くジャンルはファンタジーとなっております。
尚且つ、主人公は可愛い男の娘。
そう、ある意味私の分野。
ツルツルの包茎子供ちんぽ………。
────おっと、失礼。良からぬ妄想に耽ってしまいました。
真っ直ぐで純真で性の汚れを知らない男の娘が、森の中で暴漢に、モンスターに快楽を与えられていきます。
その男の娘を操作するのはプレイヤーの皆様方で御座います。
この安価ゲームは《ゲームオーバー》が存在しますが、エロゲ同様《ゲームオーバーを回収すること》に専念して頂く事になります。
ゲームオーバーになれば前の選択肢、前の前の選択肢からやり直すことになりますので、ゲームオーバーが【物語の終了】というわけではありせん。(主人公が例え死んでもやり直し)
皆様にはゲームオーバーを楽しんで頂けるような作品にしていきたいと考えております。
すんなりクリアしても良いですが、エロは絶対起きませんし書いてる私もつまりません。
より『最悪な選択肢』を選んで男の娘の堕落を見ながら進めていく事をお勧めします。
同時に「胸糞もまた一興」という風に考えて頂ける方のみ御参加ください。場合によってはその方向にも進みます。
一種の敵との遭遇に2回以上のゲームオーバーを用意するつもりです。
他にもアクシデントや罠があり、それも選択安価によって戦闘が不利になったりゲームオーバーとなったりします。
ゴールは《金の杖の入手》と《野党壊滅》と《森の主の撃破》。
どうぞ頑張って攻略して下さいませ。
話が長くなりました。では本編へ…
UKKARI clown presents
《男の娘の冒険 ~頭隠して尻丸出し~》
今、開幕で御座います!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425551442
【プロローグ】
僕は今、暗い暗い森の入り口前に立っている。
片手に握るのはヒノキの棒。腰には布袋を提げていて、中身は薬草一つ…。
装備はそれだけだ。
何で貧弱で臆病者の僕がこんな危ない所に来ているか。
それは度重なる野盗の群れによる略奪、人攫いの横行と…稀に来るモンスターによる襲撃が原因。
野盗はか弱い女子供を攫い、食料や金品を奪う。
モンスターは男も女も関係無く “餌” にしたり攫ったりする。
こんな辺境の地には勇者も来ない。
魔王は未だ健在…。
狩猟民族ならばまだ何かしらの手が打てたかもしれない。
でもここの村人たちは戦闘とはかけ離れた温厚な農耕民族…。弱者はただされるがままに、強者に搾取される。
────あの日の襲撃は今まで以上に最悪のものだった────
僕はその日、歩いて3時間かかる栄えた街へ採れたての木の実や野菜を売りに行っていた。
そこの街の領主様が僕の作った野菜をいたく気に入ってくれて、通常の価格の倍で買い取ってくれた。ついでに僕も召し抱えたいとの申し出をやんわりと御断り申し上げてから、村に必要な物を買ってホクホク気分で帰路に着いた。
途中、村の方向から黒い煙が上がっているのを見ると、僕は急いで村へ向かった。
村はほぼ壊滅状態。
村人の半数近く殺されたり、攫われたりしていた。茫然としてると、道の傍らで倒れている父を見つけて駆け寄る。
「お父さんっ!」
「やられた………野盗だ……」
「お父さん!しっかり!しっかりして!」
「よ、よく聞け……いいか…、もうこのままでは村が無くなる………村の男衆はもう……殆ど残っていない。…残っている男は……皆、満身創痍………だ…………俺も…もう………」
「やだっ!お父さん死んじゃやだよ!」
「聞くんだっ…!」
「うぐっ…」ビクッ
「…森の奥に……奴等の住処がある…もう…お前しか居ない………村を…村をお前が………」
「無理だよお父さん!僕にはそんな」
「それと………黄金の杖を……手に入れろ」
「黄金の…杖?」
「森の奥深くに…日の当たる場所がある………そこの地面に刺さっていると聞いた…。その杖は…人を生き返らせる事が出来る………と」
「!?そんな事がっ…」
「希望を…失うな………任せた…ぞ………」ガクッ
「…お父さん?………お父さん!!」
「あ、あとこれ武器な?」ムク
「え?…あ、うん」
「頼んだ…ぞ………」ガクッ
「…お父さん?………お父さーーん!!」
お父さんは…僕の腕の中で死んだ。
でも、金の杖さえあれば生き返るからいいか。
そう思ってお父さんの屍体は置いといた。だってお父さん重いから僕には動かせないし、どうせ杖があれば生き返るんだから…いいよね。
ついでにお父さんのポケットを探ったら薬草があったので貰っといた。
死んじゃったら使えないもんね。
ヒノキの棒を手に入れた。
薬草を手に入れた。
────こうして、僕の旅は始まったのだ。
名前:
称号:村人
Level:1
えっち:0
《武器》ヒノキの棒
《防具》半袖、半ズボン
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
先ずは男の娘の名前を決めて下さい。
安価↓1〜5の中から↓6が決定。
名前:アクト=ベイスン
称号:村人
Level:1
えっち:0
《武器》ヒノキの棒
《防具》半袖、半ズボン
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
次に必殺技を決めて下さい。
とりあえず3つまで。
1.土下座:頭を下げて許してもらう
2.猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
3.猫パンチ:相手を怒らせる可能性がある
4.おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
安価↓2と↓3と↓4。
かぶったら下にずれていきます。
名前:アクト=ベイスン
称号:村人
Level:1
えっち:0
《武器》ヒノキの棒
《防具》半袖、半ズボン
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
では次にゲーム説明をします。
【バトル形式】
コマンドはその場その場で適当にピエロが作るか、自由安価になります。
固定で『戦う』『防御』『逃げる』『必殺技』から選択する…といったことは基本やりません。
色んな安価をその都度投げかけるか、或いは『どんなことしてみる?』と投げっぱなし安価となります。
ただし、いくら自由といっても主人公のキャラクター性に反する行動や、そぐわないとピエロが判断した安価は拒否されます。
その時は最安価となるのでご注意下さい。
【ゲームオーバーの種類】
大きく分けて三種類あります。
・エッチ系
・死亡系
・エッチからの死亡系
【称号】
深い意味はありません。そのままです。
その時その時で変わっていきます。変わったから何かがあるというものでもありせん。
【Level】
敵に勝てば上がります。
Levelが上がれば必殺技を覚えます。
【必殺技】
戦闘時や、他のタイミングでも使えます。
ただ感覚としては必殺というよりプレイに近いものです。
例えば必殺技に《猫パンチ》がありますが、普通にヒノキの棒で殴った方が強いです。
必殺技はより意味の無いものと理解して下さい。
むしろ敵を怒らせたり興奮させたりする材料になります。
意味のある必殺技が今後出てくるかどうかは作者にも分かりません。
【えっち】
エッチなことをしたりされたりすることで上がります。
重要なポイントとして、ゲームオーバーになっても『えっち度』は《引き継がれ》ます。
ただしえっちが60を超えると以降60以下になることはありません。
えっちが80になるとビッチ状態になります。オナニーをすることで20ほど下がります。
MAXの数値は100です。101以上になるとゲームオーバーになります。これも一つのエッチエンディングなので後述の《アルバム》に追記されます。
【ビッチ状態】
敵に対して進んでエッチしにいきます。
背徳的なエッチを希望される方には物足りないものとなります。
同時に敵によってはビッチ状態だと攻略出来なかったり、逆にエッチシーンが見れなかったりします。
また、ビッチ状態でしか出来ない必殺技(リミットブレイク)もあります。
【リミットブレイク】
《脅迫強姦》と《集団催眠》があります。
脅迫強姦は敵に強制的に強姦させる魔法です。
集団催眠は集団強姦させる魔法です。
どっちにしても主人公が強姦される為の魔法となっています。
ただ魔法というかホルモンの分泌と発散が激しくなるだけです。
前項でも説明しましたが、効かない敵も居ます。
【アルバム】
エッチなシーンやエッチ系ゲームオーバーのリスト作成を考えています。
ある程度シーンが溜まったら、アルバムを定期的に上げる予定です。
以上です。
今後ルール等変わるかもしれませんがご了承下さい。
【第1章 迷いの森】
「や、やっぱり薄気味悪いなぁ…」
僕は一歩二歩とゆっくり進む。
鳥や虫の鳴き声と、たまに獣の咆哮も聞こえる。
それでも早く金の杖を見つける為に僕は頑張って進んだ。
ある程度進むと道が左右二つに分かれていた。
左は少し明るく、水の音が聞こえるっぽい。
右は少し道が狭くなっていて獣道のようになっていた。
僕は────
1.左へ進む
2.右へ進む
安価↓2
僕は右の狭い獣道へ進んだ。
足場が悪い。半ズボンの僕は怪我しないように枯れ枝に注意しながら歩く。
『やぁっと弱そうな人間が来たにゃあ』
突然上から声が聞こえた。
僕は慌てて上を向くと木の枝に寝そべっているモンスターを発見した。
そいつは猫の耳と尻尾を生やしている。
人型モンスターだ。
性別は雌。全身毛だらけだけど前面部は肌をさらけ出していて、小ぶりなおっぱいが見える。
『うん、今日の餌はお前にゃ』
猫娘は音も立てずに着地すると鋭い爪を剥き出しにして構えた。
僕も一応ヒノキの棒を構える。
でもモンスターは人の言葉を話すことが出来るようだ。話しをすれば分かってくれるかもしれない。油断は出来ないけど…
────どうする?
自由安価↓2
足が震える。
初めてのモンスターとの戦闘を前にして、僕はただ震える事しか出来なかった。
無力…。
しかしこのままでは確実に捕食されてしまう。
こうなれば………
僕はヒノキの棒を捨ててその場で膝をついた。
『うにゃ?なんのつもりにゃ?』
────必殺、土下座────
頭を地面にこすりつける。
「許して下さい!見逃して下さい!お願いします!」
…決まった。
古の頃から村に伝わる拒否不能の謝罪。
これをされて許さない村人は皆無とまで言われた幻の謝罪。
これで許さないなんて言ったら鬼だ悪魔だと周囲から誹られる。
村八分になるくらいならここは引いた方が身の為だよ…猫娘さん。僕はそう心でほくそ笑む。
『ダメにゃ』
「………え?」
『逃がさないにゃ。せっかくのご馳走を逃がすほど甘くないにゃ』
………そ、そうだ。こいつは魔物だった。
『うーん、でも可愛い顔してるにゃあ。うちを満足させてくれるなら考えてもいいにゃ』
「ま、満足って…」
『うにゃにゃ…それはぁ───交尾にゃ』
「こ、交尾ぃ?」
『子種が欲しいにゃ。人間の精液は栄養価が高くて貴重なんにゃ』
「許して下さい!勘弁して下さい!」
『だからダメって言ってるにゃ。往生際が悪いにゃりよ。それとも…ここで死んどくにゃ?』
鋭い爪が更に伸びる。
駄目だ…殺されるのは嫌だ!
でも、でも…交尾なんて……
『交尾してうちに飼われるか、交尾してから死ぬか…うちはどっちでもいいにゃ』
圧倒的弱者を前に前足(?)で顔を洗う。
もしかしたら…今がチャンスかもしれない…
僕は────
どうする?
自由安価↓2
「………」
僕はがっくりとうな垂れた。
逃げようかとも思った。けれど猫の速さを考えると到底逃げられないとも思った。足場も悪いし…。
『観念したかにゃ?』
「………はい」
『うにゃにゃ♪ じゃあ早速〜〜〜♪』
………………………
………………
………
僕はズボンとパンツを下げられて、僕の小さなおちんちんを丸出しにされた。
恥ずかしがる僕を気にもとめないで、猫娘はそのおちんちんにザラザラとした舌を使って舐めだした。
「あっ、やめて………やめてよぉ…」
初めての感覚に襲われて、僕の声は力を失っていく。
猫娘はそれでもやめてくれない。おちんちんをお口に含んでザラついた舌を器用に動かしてくる。
「あっあっ…だめっ、やめて!出ちゃうっ、出ちゃうっ!」
僕はそこで初めて射精というものをした。
『うーん♡ 採れたてのザーメンはやっぱり美味しいにゃあ♡』
僕の精子を全部飲み込むと、猫娘はペロリと唇を舐めた。
そして僕の上に跨ると、自分の女の子の部分を前足(手?)で広げる。
『次はこっちにたっぷり出すにゃ…♡』
そう言って僕のおちんちんを中へ入れてきた。
「うああ…熱い…熱いぃっ」
『うにゃっ♡ はぁ…あにゅ♡ どう…にゃ?気持ち良くなって早く出すにゃ♡』
おちんちんが熱い。
猫娘の中はグニグニと僕のおちんちんを締め付けてくる。
僕は我慢出来なくてまたすぐに射精した。
『にゃうぅっ♡ は、早いにゃ♡ まだ出るにゃ?もっと出すにゃ♡』
猫娘は何度も腰を振ってズポズポを繰り返す。
「あっあっ、もう…もう許してっ!あああっ!出る…また出るぅ!」
『出すにゃ♡ 空っぽになるまで出すにゃ!うにやぁあん♡』
もう…限界だ。
三回目の射精で僕は頭がクラクラしてきた。
猫娘はまだ腰を動かしておちんちんを飲み込んでくる。
気持ちいいけど辛い。
僕は………そこで意識を失った。
↓1のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
おい、続きは?
すいません。気管支炎とノロにかかり休んでしまいました。上から下から液体が出て脱水も起こしてまして……本当に申し訳ありません。
では続けます。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:村人
Level:1
えっち:7 ↑
《武器》ヒノキの棒
《防具》半袖、半ズボン
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
『────そろそろ起きるにゃ』
「う、ううん…………はっ!」
目を覚ますと僕は木で出来た小屋にいた。
対面にはあの猫娘が居る。
『起きたにゃ?お前はいっぱい精子出すから生かすことにしたにゃ。ここにずっと居るにゃ』
「…そんな………やだ、もうやだよぉ」
『あのにゃぁ〜、まだうちに飼われた方がマシなんにゃよ。《スライム娘》や《女郎蜘蛛》に捕まったらもっと大変なことになるにゃ』
「それなら森から出るからっ!帰して!」
『ダメにゃ。お前はうちの夫になるにゃ。お前の子を産んでやるにゃ………にししし♡』
「や、やだやだやだ…こっち来ないで……来ないでよぉっ」
猫娘がジリジリと四つ足でにじり寄ってくる。
ヒノキの棒は……無いっ!
猫娘は再び僕の上に飛び乗ってきた。
『うにゃぁ…いただきまぁす♡』
僕のおちんちんはまた猫娘の中に飲み込まれていく。
不思議だったのは僕のおちんちんが既にちょっと硬くなっていたこと。僕が眠ってる間に何かをされたのか…おちんちんの勃起が止まらない。
あと…心なしか少し大きくなったような…。
『にゃふふ、やっぱり魔界のマタタビは一味違うにゃ♡』
そう言って猫娘は僕の上で腰を振る。
魔界のマタタビ…?何のことか僕には分からない。でも猫娘の中のお肉がねっとりと絡み付いてきて、僕はおちんちんがより大きくなっていくのを感じた。
大きくなるにつれて猫娘の中が狭く、キツく感じてきて、快感が増していった。
『ふにゃっ♡ アッアッアッ…凄い、凄いにやぁっ♡』
僕は猫娘の腰を無意識に掴んで、下から突き上げるようにして “女の子” を味わっていた。
止まらない腰。負けじと猫娘も腰を振る。
膣内(なか)のつぶつぶが僕のおちんちんをしごき上げて押し潰してくる。
初めての女の子の感触に僕は溺れていった…。
『お前は死ぬまで種オスとしてずっとうちと交尾するんにゃ……』
「はい…はひぃぃ」
目眩く快楽の入口。
僕はそこから逃れることが出来なかった…。
game over 【猫の夫】
1.>>18からやり直す
2.>>21からやり直す
3.>>25からやり直す
2
ピエロだろうなって思ってスレ開いたらピエロだった
お帰りバイピエロ
>>35
『ピエロが書いている』と想像していたにも関わらずスレを開いてくれたことに感謝致します。
ありがとうございます、ただいま帰りました。
あと《バイ》とか付けなくて良いです。普通にピエロと呼んで下さい。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
僕は右の狭い獣道へ進んだ。
足場が悪い。半ズボンの僕は怪我しないように枯れ枝に注意しながら歩く。
『やぁっと弱そうな人間が来たにゃあ』
突然上から声が聞こえた。
僕は慌てて上を向くと木の枝に寝そべっているモンスターを発見した。
そいつは猫の耳と尻尾を生やしている。
人型モンスターだ。
性別は雌。全身毛だらけだけど前面部は肌をさらけ出していて、小ぶりなおっぱいが見える。
『うん、今日の餌はお前にゃ』
猫娘は音も立てずに着地すると鋭い爪を剥き出しにして構えた。
僕も一応ヒノキの棒を構える。
でもモンスターは人の言葉を話すことが出来るようだ。話しをすれば分かってくれるかもしれない。油断は出来ないけど…
────どうする?
自由安価↓2
「あ、あは…やだなぁもう♡ 本気になっちゃってぇ」
『………うにゃ?』
僕はヒノキの棒を地面に落として両手を上げる。
「ぼ、僕なんか食べても美味しくないよ?村に帰れば猫さんの好きそうなモノとかいっぱいあるから……ね?」
『何を言ってるにゃ?』
「お魚もあるし、街から買ってきたお肉とかもあるよ?」
『お肉なら目の前にあるにゃ』
猫娘はぺろりと唇を舐めると更に爪を尖らせる。
僕の体は強張る。…けど、ここでビビっていては活路は見出せない。
僕は意を決して猫娘へと自ら歩み寄っていく。
『うにゃにゃっ、妙な真似したら…す、すぐにこの爪で八つ裂きにするにゃっ!』
………猫娘に焦りの色が見えた。体毛を逆立て威嚇しながらも後退りしている。
このモンスター、もしかしたら “殺し” に慣れてないのかもしれない。そういえば今さっきも『弱そうな人間が来た』と洩らしていた。
ここらを通る人間は “旅人” か “盗賊” くらいしかいない。うちの村はこんな危険な森へ来ることなど無いのだから…。
だから…つまり……そう。盗賊がここを通っても “強い人間” だから襲えなかったか、或いは返り討ちにあったか…だ。
だからと言って僕の戦闘能力はほとんど子供か女の子並みだから、猫娘の言う “弱い人間” の部類になるわけで…捕食されるのがオチだと思う。
「………」
────勝てるかもしれない…。
でも一か八かの賭けに出られるほどの勇気は僕には無かった。
だから────
「………にゃん♡」
『っ?』
右手でグーを作って手首と首を曲げる。
猫の動作を真似して親近感を持ってもらい、且つ敵対心を削ぐ戦法だ。
上手くいけば油断させることが出来るし、そうなれば戦うにしても逃げるにしても有利に働くだろう。
『な、…何のつもりにゃ?』
「僕は敵じゃないにゃん♡ 仲良くしたいにゃん♡」
猫娘は………少し戸惑いを見せたあと、口角を上げてニヤリと笑った。
『…ふふん、なるほどにゃ。それは命乞いってことだにゃ?』
命乞いというなら僕は最初からこの娘に命乞いをしてるのだけど…。
だけど猫娘は顔を弛緩させてホワッと気も緩んだようだった。
………チャンスは近い。
ただここで逃げれば間違いなく捕まる。逃げるなら猫娘と和解してからこの場を去る逃げるべきだ。
戦うならもう二歩三歩前に出れば…僕のパンチが届く範囲になる。猫娘が油断している今ならそれも出来そうだった。
僕は────
どうする?
安価↓2
僕はズボンとパンツを脱いだ。
何故こうしたのか僕自身わかっていない。
そして脱いだパンツとズボンを後ろ前逆に履く。
突然の僕の行動に、新たに猫娘へ警戒心を抱かせた。でもやるしかなかった。
ここから僕は秘奥義の………
………秘奥義?
ここから繰り出す技があるというのか?
僕は呆然と立ち尽くし、猫娘はまた爪を尖らせた。
『…お前………何なんにゃ?』
「あ、いや………えっと…その……」
『馬鹿にしてるのかにゃ?』
「いやっ、そんなつもりは無くて…」
『………はぁ、もういいにゃ。死ぬにゃ』
「えっ────」
地面から落ち葉と土がフッと舞う。
猫娘が目の前から消えた。
一閃。
猫娘は僕の後ろで背中を向けている。
……あれ?どうして僕は振り向いてもいないのに…僕の後ろに立つ猫娘が見えるのかな…?
景色が揺れて僕は “落ちて” いく。
僕の “体” が下から見える。
ころころと、地面を転がる。
────ああそうか…僕は死ん………
game over 【猫娘の兇刃】
1.>>18からやり直す
2.>>21からやり直す
3.>>25からやり直す
4.>>40からやり直す
僕は右の狭い獣道へ進んだ。
足場が悪い。半ズボンの僕は怪我しないように枯れ枝に注意しながら歩く。
『やぁっと弱そうな人間が来たにゃあ』
突然上から声が聞こえた。
僕は慌てて上を向くと木の枝に寝そべっているモンスターを発見した。
そいつは猫の耳と尻尾を生やしている。
人型モンスターだ。
性別は雌。全身毛だらけだけど前面部は肌をさらけ出していて、小ぶりなおっぱいが見える。
『うん、今日の餌はお前にゃ』
猫娘は音も立てずに着地すると鋭い爪を剥き出しにして構えた。
僕も一応ヒノキの棒を構える。
でもモンスターは人の言葉を話すことが出来るようだ。話しをすれば分かってくれるかもしれない。油断は出来ないけど…
────どうする?
自由安価↓2
安価出し忘れたらそのままstじゃねーのかよ>>33でもそーじゃん
>>54
>>>33は、>>29でコンマ安価のみ求めたもので
???
(・´д`・)
…ああ、そうじゃなくて>>33でも安価出し忘れてたけどstの>>34(>>35かもしれんけど)採用したじゃねーかっつってんのよ
細かい事にいちいち突っかかって進行止めるのは荒らしみたいなモンなのでスルーしようか
安価の取り方はどうでもいいや
>>1の好きにしたらいい
>>55
あ、本当だっ!
すいません、以降気をつけます……。
>>56
まあそう仰らずに。悪意を感じませんし、これは指摘として謙虚に受け止めます。
そもそもが私のミスですし…。でもストーリーを止めるのも宜しくないですよね。反省致します。
>>57
ありがとうございます。
頑張ります!
下手に動けないことは分かる。
あの鋭い爪に斬りつけられたらひとたまりもない。
僕はビュンとヒノキの棒を振って風を切り、切っ先を猫娘へと向ける。猫娘もまた、ニョキニョキと爪を出し入れして威嚇する。
言葉でどうにか誤魔化せるような雰囲気では無さそうだ。
とにかく………僕は戦闘経験が0に等しい。
子供の頃にケンカした記憶があるけど、それもボロ負けだった。何より、殴る蹴るといった暴力行為が苦手で怖かったのだ。だから僕は相手を殴ることも蹴ることも出来なかった。負けて当たり前だった。
でも今回は────命が懸かっている。
両手でヒノキの棒を強く握り込む。
汗が………頬を伝う。
緊張。
僕はこれから初めて暴力を振るおうとしている。
でも………だけど………来ないなら別だ。
ただ来るなら迎え撃つ。
目だけで僕はそれを訴える。
猫娘は────来ない。
猫娘もまた様子を伺っているようだった。
彼女も戦闘経験が希薄なのかもしれない。そう感じたのは『弱そうな人間』と言っていたのに、忙しなくウナウナと鳴きながら構えを変えたりしていつまでも攻めてこなかったから…。
僕はだから────いや、悪かったとは思うけどクスッと笑ってしまった。
『っ!』
猫娘はその瞬間飛び退いた。
顔が青くなっている。
僕の笑みが余裕のある不敵な微笑みにでも見えたのだろうか。
『お、お、お前隠してるにゃ!?』
「………え?」
『本当は、本当は強いんにゃ!そうやって人間は騙すんにゃ!』
「え?いや…」
『酷いにゃ!この前も盗賊がそうやって油断させてうちをコテンパンにしたにゃ!人間は卑怯にゃ!』
「いや、モンスターに卑怯とか言われても…」
『だ、騙されないにゃ!』
………何か、思いっきり勘違いしてるみたいだけど、どうやら猫娘は僕なんかに怯えているようだった。
いや、これもまた彼女の作戦なのかもしれない。
怯えたフリをして僕を襲う………とか。
「………それで?やるの?やらないの?」
『────ッッ!!』
挑発。
僕は賭けに出た。ここでヤルと言われたら僕が生き残る確率は下がる。
けど、多分この子は………。
『や、やらないにゃ……もう痛いのは嫌にゃ……ごめんにゃ………』
猫娘はその場にお尻をついてへたり込んだ。
そしてめそめそと泣いた。
勝った………僕は戦わずして勝ったのだ!
ヤッター!と喜びたい気持ちを抑えて僕は平静を装う。いかにも強そうな雰囲気を醸し出すように。
「ぼ……俺も、弱い者虐めは嫌いなんでね」
決まった。
僕は今物凄くカッコいい男なんじゃないだろうか。
あとはここでスッと立ち去────
『ま、待ってくれにゃ!』
「へっ!?ななな、なに!?」
バレた!?
動揺する。心臓が高鳴る。
『う、うちも連れてってくれにゃ!』
「………は?」
『ううん!付いてくにゃ!お前……ご主人様に付いてくにゃ!』
「ご、ご主人様ぁ?」
なんかおかしな展開になってきた。
『ご主人様なら盗賊をやっつけてくれるにゃ!うちも力を貸すにゃ!』
「………はぁあ〜〜〜〜っ!?」
────いや、待てよ?
確かにこの子が居れば心強いかもしれない。
少なくとも実力は間違いなく僕なんかより上のはずだし……僕は言ってみればペテンで勝ったようなものだし………。
どうしようか。
1.連れてく
2.連れてかない
安価↓2
「…分かった。いいよ」
『本当にゃ!?ヤッタにゃー!ご主人様ぁ』
猫娘は大袈裟に飛び跳ねた後、ゴロゴロと喉を鳴らしながら僕の顔に頬擦りした。
敵対しなければ可愛いのかもしれない。
『うちは絶対役に立つにゃ!戦闘はもちろん、夜も精一杯御奉仕するにゃ♡』
「よ、夜とか、そういうのはいいからっ」
『照れなくていいにゃあ♡ うちのベロでご主人様のおちんぽをたくさん気持ちよくさせてあげるにゃ♡』
「や、やめて…そういう直接的な言い方苦手だから………」
顔が真っ赤になってるのを自分で感じる。
本当に、この手の話題は苦手。
『じゃあ早速行く前にぃ…』
「ん?」
『コレとコレ、プレゼントするにゃ』
「んん…?これって……」
────レベルアップ────
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:村人
Level:2←
えっち:7
《武器》猫の爪←
《防具》豹柄ビキニ(上下セット)←
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる←
「何これぇええっ!!」
『気に入ったかにゃ?』
「気に入らないよ!何で僕がこんなっ、女の子の水着みたいなの付けなきゃいけないの!?」
『似合うにゃ♡』
「似合う似合わないじゃなくて!だいたいブラジャーなんか男の僕には意味ないでしょ!?」
『乳首が見えたら恥ずかしくないにゃ?』
「ぎゃくにこの方が恥ずかしいよ!」
『でもご主人様の服よりも露出度は高いけど防御力も高いにゃよ』
「え?…そうなの?」
『当たり前にゃ。うちの毛皮から作った一点物にゃ』
「うう…でも死ぬほど恥ずかしい…」
『爪はどうにゃ?』
「爪…うーん、まあこれは中々…」
『その爪は伸縮自在にゃ。慣れれば1メートルは伸びるにゃ』
「へぇ…便利だね」
『その爪もうちの爪から作ったにゃ♡ 』
ビキニ………は、とりあえず忘れて、僕は手の甲に付いた爪に意識を集中させる。
するとニョキニョキと10センチほど爪が伸びた。
「すごい……どうなってんのこれ」
『多少の魔力があれば使えるにゃ。でも伸び方から見てご主人様は力タイプよりも魔力タイプみたいにゃ』
「戦士よりも魔法使いってこと?」
『そうにゃ。普通の人間で最初っからそこまで伸びるわけないにゃ』
「ふぅん…」
ビュンビュンと爪を振る。
確かに…これは凄い武器になりそうだけど……。
『その爪の長さも硬度も魔力次第にゃ。今はとにかく慣れることにゃね』
「分かった、ありがとね」
『うにゃにゃ♡ まっと撫でてくれにゃあ♡』
「ところで猫ちゃん、君の名前は?」
『うちの名前?名前は────』
猫娘の名前を決めて下さい。
↓1から↓5までの名前を↓6に決めてもらいます。
『猫娘にゃ』
「猫娘だね?僕はアクト。アクト=ベイスン、よろしくね」
『うにゃにゃ♡ こちらこそ宜しくにゃぁ、ご主人様♡』
────猫娘が仲間に加わった────
【ステータス】
名前: 猫娘
属:キャット属
型:獣人型
Level:3
《武器》猫の爪、猫の牙
《防具》無し
《性格》自由、生意気、臆病
【必殺技】
・ワイルド・クロー:大振りの爪攻撃
・カッティング・クロー:首を切り落とす
・キャット・ウォーク:敵を誘惑する
「さて、この先はどこに繋がってるんだろう」
『にゃ、この先はうちの寝床があるだけにゃ』
「え、そうなの?」
『うにゃ。もし森の奥に行くなら反対の方にゃ』
「っていうと…さっきの道を左かぁ」
『まあ、のんびり行くにゃ。盗賊はこの時間あまり活動し問題無いにゃ。でも怖いのは盗賊だけじゃないにゃよ』
「…モンスターだね?」
『そうにゃ。気を付けにゃきゃいけないのはスライム属とアルラウネ属にゃね』
「スライムは分かるけど…アルラウネって?」
僕達は来た道を話しをしながら引き返す。
『アルラウネ属…植物型モンスターにゃ。今は特に繁殖期だから取り込まれたら危険にゃ』
「た、対策はあるの?」
『両方火に弱いにゃ。ご主人様に火系の魔法があれば簡単に』
「…ごめん、そういう魔法は使えないんだ」
『どういう魔法なら使えるにゃ?』
「魔法そのものが使えないよ」
『だから棒で戦おうとしたのかにゃ?』
「そうだね…」
『うーん…でも大丈夫にゃ♪ ご主人様は棒でも強いし何よりうちの爪まで装備したからには鬼に金棒にゃ!』
「そ、そうならいいね…」
装備が充実してても…僕は果たしてまともに戦えるだろうか。
そんな不安を抱きながら最初の別れ道に出た。
猫娘と僕は水の音が聞こえる左の道へと向かう。
「でも猫娘ちゃん」
『なんにゃ?』
「他のモンスターが出てきて戦えるの?」
『ん?言ってることがよく分からないにゃ』
「だからさ、同じモンスター同士でしょ?同族でしょ?それでも戦えるの?ってこと」
『うーん、…戦えるにゃ。うちのご主人様はアクト様って決めたにゃ』
「でも魔王軍だよね?魔王は人間の敵でしょ?」
『そんな雲の上の人の話しをされても困るにゃ。魔王軍だけどうちは魔王様に謁見さえしたことないにゃ。にっくきは盗賊にゃ。うちはこの森の中しか考えられないにゃ』
「でもそれは魔王を裏切ることにならないの?」
僕は何だか不安になった。
単純にこの娘の身を案じてしまう。
『なるかもしれないにゃ。でもうちはうちにゃ。適当に “ぐうたら” できたらそれでいいにゃ』
「え〜…そんなんでいいの?」
『いいにゃ。うちを束縛することは出来ないにゃ。それが魔王様でも…ご主人様でもにゃ』
「《ご主人様》でも無理なんだ?」
『無理にゃ。今はご主人様と利害が一致してるから一緒に行くだけにゃ。目的を達成したり、危なくなったり、飽きたりしたら家に帰るにゃ』
「それ…僕をご主人様って思ってなくない?」
『思ってるにゃっ!あの弱い者虐めは嫌いってセリフに痺れたにゃ!』
「でも飽きたら帰るんでしょ?」
『そうにゃ。何かおかしいかにゃ?』
「…いや………いいや」
『??』
言葉が通じても種が違う…。
文化が違う…。
僕は改めてそれを思い知った気がした。
『っ!────ご主人様』
「え?」
『静かにしゃがんであの川岸を見るにゃ』
「川岸って……っ!」
悲鳴を上げそうになった僕の口はすぐに猫娘の手(足?)で塞がれた。
緑色の鱗。片胸から腰にかけて銀の鎧。
破れた作業ズボン。右手には柄の長い銛を持っている。先の割れた長い舌をシュルシュルと出し入れしている。
二足歩行のトカゲ………リザードマンだ。
『……好戦的なあいつに見つかったら大変にゃ…。運良くこっちが先に気付いたから隠れながら進むんにゃ』
「そ、そうだね…」
『うにゃ、避けられる戦闘は避けるに越したこと無いからにゃ』
僕達は繁みの中をゆっくりと歩く。
トカゲ男は………こちらに気付いていない。このまま進めば難なく素通りできそうだ…。
────と、その時進行方向からもう一体のトカゲ男がこちらに歩いてきた。
猫娘とアイコンタクトするも…猫娘は首を横に振り、案が無いことを僕に伝える。
幸いにもこちらに向かってるトカゲ男(仮にトカゲ男Bとしよう)はまだこちらの存在に気付いていないようだった。
距離はおよそ7メートルほど…。
トカゲ男Bが油断してる今なら、この爪で音も立てずに殺すことが出来るかもしれない。
でも音を立てればすぐに川岸に居るトカゲ男Aが気付くだろう…。最悪トカゲ男Bを抹殺も出来ずにトカゲ男Aも相手になるかもしれない。
どうする…どうするっ!
自由安価↓2
「猫娘ちゃん、《いちにのさん》で飛び出すよ」
『にゃっ!?』
「シッ!時間が無いからっ。僕が最初にタックルする。次に猫娘ちゃんはトカゲ男Bの首を爪で切り落として」
『む、無理にゃ…リザードマンなんか勝てっこないにゃ』
「じゃあこのまま見つかるまでここに居るの?そうしたら結局2匹相手にすることになるよっ」
『うにゅぅ…でも…でもぉ』
「僕を信じてっ」
『………うう、分かったにゃ』
「うん、じゃあ行くよ………いち」
『にの…』
「────さんっ」
腰を落としながら真っ直ぐに進む。
素早く、なるべく音も立てずに。
猫娘もしっかりと背後にくっついている。
僕は小石を拾いトカゲ男Bの背後へと投げる。小石が草むらに落ちた音に反応し、トカゲ男Bは後ろへ向いた。
────今だっ!
コンマバトル!
01〜20 二人共失敗(即死)
21〜40 アクトのみ成功
41〜60 猫娘のみ成功(トカゲ男Aに気付かれる)
61〜80 二人共成功(トカゲ男Aに気付かれる)
81〜98 二人共成功(トカゲ男Aに気付かれない)
ゾロ目 猫娘が逃げる
コンマ直下
「あわっ!」
僕は足元にある石につまずいた。
ダメ…気付かれる!
案の定トカゲ男Bは────僕に気付き銛を僕に向けた。
ああ………やっぱり僕は殺され────
刹那、僕の背中をトンッと何かが乗って跳ねた。
猫娘が膝を胸の位置まで曲げ、身体を小さく折り畳んで前方へ飛んでいく。
左手の肘を後ろへ引いて爪を伸ばしている。
トカゲ男のモーションは既に僕に向けられていて、でも突如現れた猫娘に反応も出来ず、その一瞬の迷いが────彼の命取りとなった。
『グガァァァアアアアアアッ!!!』
最期の雄叫び。断末魔……。
その声も…首が転げ落ちたところで止んだ…。
『うにゃあっ!』
続いて叫びをあげたの猫娘で、見ると猫娘の左腕に銛が突き刺さっていた。血が吹き出ている。
「猫娘ちゃんっ!」
『ご主人様!後ろ見るにゃっ!』
背後に目を向けると………トカゲ男Aが立っていた。
「我ラニ歯向カウ者ガマダ居ルトハナ……」
────あ、終わった。
僕はそう思った。
『にゃうっ!』
猫娘がトカゲ男Aの元へ引っ張られる。
銛の柄には麻紐が括られていて、トカゲ男Aがその紐を引くと猫娘がこちらへ引き摺られてきた。
猫娘は必死に刺さった銛を抜こうとするも、深く食い込んでいて外せないようだった。
僕はチラリとトカゲ男Aを見る。
………意識は猫娘の方へ向いてるようだ。
トカゲ男との距離は1メートル圏内。
僕はうつ伏せて倒れていて、僕の足の方でトカゲ男は直立。トカゲ男の武器である銛は猫娘に使っているので武器は手元に無い。……小型の武器を隠していなければ…だけど。
爪を────ゆっくりと伸ばしていく。
今の僕は長さ10センチが限界。硬度もどれだけあるか分からない。
トカゲ男のあの硬そうな鱗を貫くが出来るか…。
いや、貫かないまでも切れさえすれば………逃げる切っ掛けを作れる。
………逆に失敗したら?
トカゲ男を更に怒らせることになるかもしれない。そうなったら………。
猫娘が徐々に近付いてきた。銛は相変わらず猫娘の腕深くにまで刺さっている。
考えている時間はあまり無い。
一か八かに賭けるか。
許しを請うか。
或いは………
自由安価↓2
ピエロのせいで今までロリコンだったのにショタも良いなって思ってしまった自分が憎い
>>81
素直でいることはとても良いことです。
隠さずに全てを受け入れるのです。
ショタチンポ…最高ですっ。
────だめだっ。
色々悩んでる暇はない。僕は一か八かの賭けに乗る。
起き上がり振り返りざまにトカゲ男の首へ爪を振るう。
トカゲ男はひょいと後ろへ身体を反らし、僕の爪を簡単に避ける。勢い余ってそのまま一回転した僕はトカゲ男に背中から片手で羽交い締めされた。
「うっく!離せっ…離せぇっ」
『フン………鼠ハ2匹カ…』
トカゲ男はそう言って、紐を一気に引き寄せると猫娘が宙を飛び一気に僕の目の前まで来た。
『ご、ご主人様ぁ……』
「ごめんね…猫娘ちゃん………」
『フン……2匹トモ雌カ』
言うとトカゲ男は僕の豹柄ビキニパンツを引き裂いた。
「ひっ!?ちょ、ちょっ!」
『ご主人様っ!』
『タダ殺スダケデハ生温イ…』
強く抵抗するけどトカゲ男の力が強過ぎてビクともしない。羽交い締めが全く解けない。
それでもジタバタとしてると股の間をぬらりとしたものに擦られた。
「────ひうっ!?」ビクンッ
そのぬらぬらした棒状の “何か” が僕の股を前後に擦る。
僕のタマタマがそれに擦られてゾワゾワと悪寒が走る。
恐る恐る下へ目を向けると……そこにはトカゲ男の蛇のように長いおちんちんが────。
「ヒィイイイッ!」
『ご、ご主人様!今助けるにゃっ!』
『猫ガ…黙レ』
再び紐を引くと腕の肉が引っ張られ、猫娘は悲鳴を上げて痛みに苦しむもがく。
『サア……行クゾ』
言葉の意味は分かった。でも僕は男だ。
トカゲ男は僕を女の子と勘違いしている。残念ながら僕におちんちんを入れるところなんか無い。
チャンスはまだ残されている。僕の中に入れようとして、戸惑っている隙を狙いまたこの爪を…今度こそ首に────
────ズンッ────
と、下から衝撃が走って僕の身体が少し上へ浮いた。
「か………はっ!」
声が出ない。息が漏れて空気をうまく吸えない。
身体が震える。
お尻が……お尻の穴が……。
『………雄カ…マァ良イダロウ…』
何が起きたのかを考える前に、僕のお尻の中に挿入った異物が前後運動を始める。お尻の内側をヌラヌラした熱い棒で何度も擦られる。
「ひっゃっ!やめっ…やめへぇ………んんっ」
お尻…お尻の穴なんかに………おちんちんを入れられた。女の子に………させられたっ!
悔しくて涙が出る。それでも無情に腰を振られてお尻の穴を犯される。
「やだよ………やだぁ…っっ」
『雌ノヨウナ声デ鳴ク………ククク…』
『ご……ご主人様……』
「やっぁ…見ないで………見ないで猫娘ちゃ………んぅうっ!」
ぬらぬら…ぬるぬるのせいで…。
僕のお尻の中を動くおちんちんが……おちんちんに僕は………。
「は…ひっ………あっ、はうっ♡」
ズンズンって突かれる。掻き回される。
頭が…頭がバカになりそう………。
こんなことされて僕は…僕はおちんちんを大きくさせてしまっていた。嫌で嫌でたまらないのに…僕のおちんちんは僕の気持ちに逆らって、ピーンと反り返っている。
繰り返し行われるピストン。肉の擦る音がやらしく響く。
鱗の付いた指を口に突っ込まれて、僕はその指に舌を絡めた。
「んぷ…はっ………あむ♡ んん…ふ♡」
やめて…もうやめて………。
お尻の裂ける痛みはもう無い。その代わりにお尻の奥から込み上げてくる快感。
否定する。でもその否定を覆すようにお尻の奥へ奥へと入り込むトカゲ男のおちんちん。
『うにゃあ……ご主人様の…♡』
猫娘はぷるぷると震える僕の小さなおちんちんに舌を這わして舐めてきた。
「ね、猫娘ちゃんっ…待って、やめてぇ」
『うにゃにゃ…♡』
だめ、全然聞いてくれない。猫娘まで発情してしまった。
猫娘はそのまま僕のおちんちんをお口に全部含むと器用に舌を動かして扱く。
「ひやっ♡ あっダメ……両方っ………らめぇ♡」
後ろからはトカゲ男にお尻を貫かれて、前からは猫娘のお口でおちんちんを弄ばれる。
本能を剥き出しにしたモンスター二匹に抗う術を………僕は持ち合わせていなくて────
………………………
………………
………
「ふっ、あっ………あっあ……♡」
────どれだけこうしてるか分からない。
僕はトカゲ男に貫かれたまま、猫娘は四つん這いになって僕のおちんちんをおまんこに自ら入れてきていた。
訳が分からない。分からないままに僕は二度三度と猫娘の中に射精を繰り返していた。
『にゃうぅ♡ ご主人様…ご主人様もっと精子欲しいにゃぁ♡』
「あっ、だめ、駄目だよ猫娘ちゃ………そんな締めちゃっ────ああんっ♡」
また、猫娘の中に射精をする。
いくらでも出ちゃう…。その間も遠慮無くお尻は犯され続けている。
凄い………だめ。気持ち良く…なって………。
『出スゾ…』
トカゲ男はそう言ってがっちりと僕の腰を後ろから掴むと、腰の速度を上げた。
僕はたまらず悲鳴をあげる。
気持ち良い………気持ちいい………キモチイイ!
「あひっ♡ あんっ♡ アッアッ………またイク♡ トカゲさんもっと………もっとぉ♡」
僕は我慢出来なくて自分からも腰を振る。
おちんちんもお尻も両方気持ち良いっ。
────そして、大量の精液を腸の中に出された。ドブッて…溢れるくらい熱いのが流し込まれる。
それが気持ちよくてまた僕は────
「はぁあんっ♡」
『にゃううううっ♡』
僕はまた出した………。
『………天国ヲ味ワッタカ?ナラソノママ………逝クガイイ……』
トカゲ男が後ろで何かを言った。
何を言ったのか分からない…。
頭がポーっとして………。
………あれ?
いつの間にか猫娘の腕に突き刺さっていた銛が無くなっている。
ああ、抜けたんだね?
良かったね………猫娘ちゃん………良かっ────
突然胸が熱くなった。目の前の景色が赤く染まる。
カヒュッと息が漏れる。熱い…胸が……。
細い棒が僕の胸から生えてて…猫娘ちゃんの背中に繋がっている。
あれ?………なにこれ………。
喋ろうとすると口から赤い液体が垂れてきた。猫娘ちゃんは背中に生えた棒を軸にして、ズルズルと前のめりに倒れていく。
なに……?…これ………なにが………────
game over 【トカゲ男と二連挿しと串刺し】
1.>>72からやり直す
2.>>75からやり直す
3.>>78からやり直す
安価↓2
「猫娘ちゃん、《いちにのさん》で飛び出すよ」
『にゃっ!?』
「シッ!時間が無いからっ。僕が最初にタックルする。次に猫娘ちゃんはトカゲ男Bの首を爪で切り落として」
『む、無理にゃ…リザードマンなんか勝てっこないにゃ』
「じゃあこのまま見つかるまでここに居るの?そうしたら結局2匹相手にすることになるよっ」
『うにゅぅ…でも…でもぉ』
「僕を信じてっ」
『………うう、分かったにゃ』
「うん、じゃあ行くよ………いち」
『にの…』
「────さんっ」
腰を落としながら真っ直ぐに進む。
素早く、なるべく音も立てずに。
猫娘もしっかりと背後にくっついている。
僕は小石を拾いトカゲ男Bの背後へと投げる。小石が草むらに落ちた音に反応し、トカゲ男Bは後ろへ向いた。
────今だっ!
コンマバトル!
01〜20 二人共失敗(即死)
21〜40 アクトのみ成功
41〜60 猫娘のみ成功(トカゲ男Aに気付かれる)
61〜80 二人共成功(トカゲ男Aに気付かれる)
81〜98 二人共成功(トカゲ男Aに気付かれない)
ゾロ目 猫娘が逃げる
コンマ直下
────ドンッ!
強く腰へとぶつかる。
トカゲ男Bはそのまま後ろへ倒れこむ。
その後猫娘ちゃんが首を────あれ?
『うにゃあっ!?』
「むぎゅうっ!?」
そのまま猫娘は僕の上に乗っかってきた。
作戦は………失敗に終わった。
『………何ダ、貴様等ハ………』
ギロリと爬虫類独特の目がこちらを向く。
体温を感じさせないその瞳に身体が凍りつく。
「あ、あははは……えっと…そのぉ」
『こ、この人間はリザードマン様のファンなんにゃ!』
「…は?」
猫娘ちゃんが突然訳の分からないことを言い出した。
『ファン…?ドウイウ事ダ?』
『この人間はその…少し変わってて、魔物フェチなんにゃ!』
「おいっ」
『…魔物フェチ?』
『しかもこんな可愛い顔して雌じゃないにゃ!雄なんにゃ!』
「余計なお世話だよっ」
『分カッタ……イイカラ貴様等降リロ』
トカゲ男Bは僕と猫娘の首根っこを掴むとポイっと横へ投げる。
『デ…?何ガ目的ナンダ?』
『このオカマ人間がどうしてもリザードマン様に仕えたいと言うんですにゃ!』
「ふぁっ!?」
僕が抗議の声を上げようとすると猫娘が二三度ウィンクをする。
………なるほど。これは何らかの作戦ということなんだね?僕はただこれに乗っかれと…そういう事なんだね?
僕はだから、渋々と頷いた。
『我ニ仕エル…ト?』
『そうなんですにゃ!そうだにゃ?ご主じ……人間!』
「そ、そうなんです!僕、リザードマン様が好きで好きで堪らなくてっ」
………冗談でもキツい。
こんなトカゲ男を誰が好きに思うもんか。それに何よりも僕の村を襲ったのを何度も見てる。
僕にとっては憎しみの対象でしかない。
『フム……ナラバ…』
『でもでもっ!いくら可愛いと言えどこの人間は雄なんにゃ!リザードマン様が御寵愛されるには────』
『性処理ナラバ雄モ雌モ大差無イ』
『ふにゃ?』
「え」
『子ヲ宿セナイダケデアロウ。“肉玩具” ガ増エルノハ好マシイ事ヨ……グゲゲ…』
トカゲ男Bは下衆い笑い方をする。
背筋が粟立つ。
『サア来イ人間。仲間ニ見ツカルト面倒ナコトニナル』
僕は腕を引っ張られた。力が強い。
『ま、待つにゃっ』
『コレ以上ハ不粋。ソレトモ貴様モ我ガ “肉玩具” トナルカ?』
『うっく…、め、滅相もないにゃ………』
僕は首を横に振って猫娘へ合図を送る。
“助けて。行かないで” ────と。
でも猫娘は僕と同じように首を横に振り “もう無理” だと伝えてきた。
そんな………薄情な……。
『ジャア去ルガイイ』
『わ、分かったにゃ……それじゃっ』
「あ、あっ、猫娘ちゃん待っ……」
薄情猫娘はそのまま元来た道を走って逃げていった。
血の気が引く。
『…行コウカ、人間……。簡単ニブッ壊レテクレルナヨ………?』
トカゲ男Bは軽々と僕を持ち上げて、荷物のように肩にかけノシノシと歩き出した。
────────────
────────
────
川縁にある洞窟内。
僕はその冷たい石の壁に押し付けられた。
お尻を突き出すように指示されて、逆らう事も出来ずに僕は言われた通り…お尻を浮かして突き出す。
『グゲゲ…雄デアル貴様ニ雌ノ悦ビヲ叩キ込ンデヤル……』
「あっ、や……」
スルスル…と、豹柄ビキニパンツを脱がされて、お尻を丸出しにされた。
トカゲ男は僕のお尻に顔を埋めてくる。
恐怖…悪寒。
粘液の強い長い舌が、僕の股を行き来してくる。
「ふあっ…やっ………待ってぇ……」
タマタマとお尻の穴に…たっぷりと付いた唾液でヌルヌルと刺激を与えられる。
初めての性的な刺激に僕は身体の痙攣を止められずにいた。
「あっは…あっ♡ だめぇ…だめぇ♡」
それ以上擦らないで…。
やだ、変態…やめろ……。
そう思っても抵抗出来ない。ここで抵抗すれば何をされるか分かったもんじゃない。
我慢………暫くの我慢。
機を見て脱出を図ろう………。
『サテ…ソロソロイイカナ』
長い舌を仕舞って、トカゲ男は蛇のように長いおちんちんを取り出した。
流石にこれ以上は無理だと思った。でも反撃出来る隙を全然与えてくれない。
そうこうしてる内に “蛇の頭” が僕のお尻に当てがわれた。
「やっ、やっ…お願い、もう────」
『人間ノ交尾ジャ味ワエナイ快楽ヲ与エテヤル………』
瞬間僕は親指を噛む。
ヌルン…と、いとも簡単に “頭” が挿入ったのだ。多分、トカゲ男のおちんちんに付いた粘液のせいだと思う。
それがズズズ…と、ゆっくり奥まで来る。
親指を噛んだ口はおちんちんの侵入によって徐々に開いていき、代わりに甘い息を漏らしていく。
「はっ…ああ…挿入っ………ぁっはぁ♡」
抗えない。腰に力が入らない。
膝がガクガクと震える。お尻におちんちんを迎え入れるのがこんなにも………こんなにも………。
『グゲゲ…根元マデ入ッタゾ…』
冷たい壁を手の平と胸で感じながら、お尻では熱い肉を感じる。
息が苦しい。長いのが僕の腸を押し潰してくる。
『…オ楽シミハコレカラダ………イツブッ壊レルカナ?』
………ぶっ壊れる?
それは…どうなんだろう。
壊れるというならもう壊れていると思った。
だって僕は…こんなトカゲ男におちんちんを入れられて………全身鳥肌が立つほど感じてしまっている自分に気付いてしまったのだから────
「────ッツ♡ ───ッ♡」
声が出せない。
凄く長いのが僕の中を凄い勢いで擦るから…。
死ぬほど、死んじゃうほど、気持ちいい。
そう思う自分を嫌いになりそうになる。いや、嫌い。こんなの僕じゃない。僕じゃない。
内蔵がトカゲ男のおちんちんに押し潰される。胃が持ち上がる。吐き気が襲う。でもそれもすぐに慣れる。
「はっあん♡ だめっ…だめっ♡ あんっ………あっ深いのっ…深い────♡」
違う。気持ち良くなんかない。
認めない。
僕は男なんだから………僕は男…なん………。
『分カルカ?コレガ雌ノ悦ビダ』
「ひうっ♡ はっ………アッ♡ お尻だめぇ………お尻ぃ♡ アッアッア…スゴイの…凄いのぉ♡」
かき回される。
お尻の中、おちんちんの裏側が気持ち良くて我慢出来ない。
理性を破壊される。トカゲ男のおちんちんは僕を簡単に狂わせる。
『穴デ雄を悦バセルノダ。飲ミ込ミ締メ付ケロ』
「ふあっ、はぁ♡ は…ぃぃ♡」
機を見て逃げる。機を見て…逃げる。
絶対逃げる…。逃げないと…僕は…。
「ああっあっ♡ あん…リザードマン様…リザードマン様ぁ♡」
違う。楽しんでるんじゃない。悦んでるわけでもない。
これは演技…演技だから………。
これで隙を作って………それで………。
「アッ、イク♡ イクぅ♡」
精子が出ちゃう。
僕の小さな子供おちんぽが我慢出来なくておちんぽミルクが出る。
それでも、ああ………許してくれない。
出たり…入ったり………ズルルゥって抜けて、ズブブゥって挿入って………。
「イったのぉ…♡ も、許して…リザードマン様…許してぇ♡」
『駄目ダ』
「しょんなぁ………ああっ♡」
許して…くれない。
逃げられない……。
だから………逃げられないから…仕方無い…。
これは………仕方無いから……仕方無いから………エッチは…僕の意思じゃなくて………だから………。
「あっあっふあ♡ すごいよぉ♡ おちんちん、リザードマン様のおちんちん良い♡ おちんちん、おちんちん♡」
仕方無い。仕方無い。仕方無い。仕方無い。
だから、もっと。もっとおちんちん……。長いの……長いおちんちんもっと。
『グゲゲ、モウブッ壊レテキヤガッタカ』
「はひっ♡ アンッ♡ 壊ひてぇ……アクトのお尻壊してぇ♡」
腰を引っ張られて壁から離される。
床に手を突きお尻を持ち上げられて上から叩き込むようにおちんちんを挿してくる。
クラクラする。どうにもならない。制御が効かない。
機を狙う必要が無くなった僕はもう……おちんちんのことだけを考えれば良かった………。
………………………
………………
………
『餌ヲ採ッテキタゾ』
「リザードマン様♡ お帰りなさいませ♡」
『早速飯ヲ作レ』
「はい、畏まりました♪」
僕がリザードマン様に “飼われ” てから一ヶ月。
幸せな毎日を送れている。
魔物といっても皆が皆、悪い魔物ってわけじゃない。
魔王様は相変わらず人間の抹殺を目的としているみたいだけど、僕の飼い主のリザードマン様はバレないように僕を匿い、飼ってくれている。
初めてリザードマン様とエッチした日は、僕にとっての記念日となった。
猫娘ちゃんはたまに顔を出してくれるようになった。多少の罪悪感があったみたいで…。
あの時は酷かったよねーと、僕も巫山戯て言うけど、そうやって過去の事を笑える日がくるとは…あの瞬間は思えなかった。
でも猫娘ちゃんはそのお詫びのつもりか、鼠とか野鳥とかを差し入れに来てくれる。本当はとても良い子なのを僕は知ってる。
見方を変えれば猫娘ちゃんはリザードマン様と僕を一緒にしてくれたキューピッドだもんね。
『ブハー、喰ッタ喰ッタ』
お皿まで全部舐めてピカピカにしてくれるリザードマン様。僕の料理を気に入ってくれてるみたいで嬉しい。
『サア、飯ノ後ハ…』
「はい…♡」
もう既にガチガチになったリザードマン様のおちんちん。椅子に座っているリザードマン様の上に僕は跨がる。
『グゲゲ、人間デ壊レナカッタ奴ハ貴様ガ初メテダ』
「毎日聞いてます…ん♡ はぁ…挿入ったぁ♡」
『貴様モ実ハ魔物ナンジャナイカ?』
「魔物になりたいです…あっやん♡ まだ動いちゃ…」
『親父ノ仇討チハイイノカ?』
「はっあっ♡ いいの…いいから………忘れさせて………全部、リザードマン様のおちんちんで………全部………ああっ♡」
『グゲゲゲ……親父ガ草場ノ陰デ泣イテルダロウゼ…』
知らない………。
もう、この世界で生きていくって決めたから……。
リザードマン様のおちんちんで………僕はいくらでも幸せになれるから………だから────
────ごめんね、お父さん♪
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安価↓2
「猫娘ちゃん、《いちにのさん》で飛び出すよ」
『にゃっ!?』
「シッ!時間が無いからっ。僕が最初にタックルする。次に猫娘ちゃんはトカゲ男Bの首を爪で切り落として」
『む、無理にゃ…リザードマンなんか勝てっこないにゃ』
「じゃあこのまま見つかるまでここに居るの?そうしたら結局2匹相手にすることになるよっ」
『うにゅぅ…でも…でもぉ』
「僕を信じてっ」
『………うう、分かったにゃ』
「うん、じゃあ行くよ………いち」
『にの…』
「────さんっ」
腰を落としながら真っ直ぐに進む。
素早く、なるべく音も立てずに。
猫娘もしっかりと背後にくっついている。
僕は小石を拾いトカゲ男Bの背後へと投げる。小石が草むらに落ちた音に反応し、トカゲ男Bは後ろへ向いた。
────今だっ!
コンマバトル!
01〜20 二人共失敗(即死)
21〜40 アクトのみ成功
41〜60 猫娘のみ成功(トカゲ男Aに気付かれる)
61〜80 二人共成功(トカゲ男Aに気付かれる)
81〜98 二人共成功(トカゲ男Aに気付かれない)
ゾロ目 猫娘が逃げる
コンマ直下
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安価↓2
コンマ安価指定されたら前回の√が消えるとか
安価レスのコンマ参照の方が早くなる希ガス
あ、ゾロ目だ。
間違えました。猫娘の逃走編書きます。
防具をスカートとかワンピースにする事によりボクッ娘が誕生するわけか…やっぱり女の子が主人公じゃないと落ち着かないよね!(ホモピエロへの微かな抵抗)
男の娘ならホモじゃないとか思ってそうピエロ
だってピエロはバイだもん
ホモじゃなくてゲイでもなくてバイ、だからバイピエロ
そんなバイハドソンみたいな
>>100
ちょっと考えてみます。
>>103
それは抵抗じゃなく私への挑戦として受け止めます。
男の娘でも立派な主人公となりますっ!
>>104
大別(実質)すれば《ホモ》でしょう。
しかし私は認めていません。もう《男の娘》はジャンルとして既に確立している…というのが私の見解ですっ!
異論は認めません。事このスレでは絶対。
>>105
合ってます。合ってますがやめて下さい。
そうやって私の風聞を広めて何を企んでいるのですか?私のお尻が目的ですか?
駄目ですよ。私は入れるのは好きですが入れられるのには抵抗がありますので。
>>106
なるほど、ハドソンもバイだったのですね。
親近感が湧きました。
『や、やっぱり付き合いきれないにゃっ!』
「えっ、ちょっ────」
猫娘が………逃げた。
もう既に飛び出してしまった僕は、トカゲ男Bを目の前にしてただ固まる。
『……人間ノ雌ガ、何故ココニ…』
こうなったら………ヤルしかないっ!
「ぼ、ぼぼ、僕は男だっ!」
『ドチラデモイイ。ココデ何ヲシテイル』
「お、お前らモンスターを倒す為に来たんだ!」
僕は両手の爪を伸ばして構えた。
………死なば諸共!
『貴様ガ…我等ヲカ……?』
「そ、そうだ!」
『…グフッ、グゲゲゲ!』
「な、何がおかしいっ!」
『膝ヲ震ワシテヨク言ウワ』
「む、武者震いだ!」
『ソウカ…トコロデ如何スル?』
「ど、どうするって?」
『二対一デモ立チ向カウト言ウノカ?』
僕はいつの間にか背後に立つ何者かの気配を感じて身体が強張った。
『Aよ、久々の御馳走だ』
『グゲゲゲ、他ノ奴等ニヤル前ニ我等デ楽シモウカ』
『グゲゲゲ、我モ同ジ事ヲ思ッテイタ』
「あ………あ……」
二体のトカゲ男に挟まれて、僕の爪は萎縮するように縮んでいった。
僕は膝を付き、一歩一歩とにじり寄るトカゲ男等をただ眺める事しか出来なかった────
………………………
………………
………
もう日が暮れていた。
木々の隙間から覗く太陽の光はいつの間にか月明かりへと変わっている。
真っ直ぐな太陽の光は人を元気にするけど…月の光は妖しく辺りを照らし、不可思議な高揚感を僕に与えた。
非日常が日常であるかの様に錯覚させる。
悪である事が善であるかの様に………。
二匹は寄ってたかって僕を “玩具” にする。
仰向けに寝転がされ、開かされた脚の間にトカゲ男Aが、僕の口に上からおちんちんを差し込んでくるトカゲ男Bが…。
二本の長いおちんちんが僕の口腔で、腸内で前後する。
早い内に慣れた。
トカゲ男のヌラヌラとした液体がこびり付いたペニス。気持ち悪かったのに今は何も思わずにズズズーと吸い、舐め取っている。
粘り気の強いオクラとかメカブ…そんなイメージかもしれない。慣れちゃえばどうってことない。
そう────殺されるより、痛い目を見るよりもずっとマシ………
身体中、トカゲ男の精液に塗(まみ)れる。
生魚のような生臭さが鼻を刺す。
かけられて、中に出されて、人間という僕をトカゲ男という種族に塗り替えられるように、幾度も幾度も精液を浴びる。
逃げることは無理。もうすっかり足腰がイカれてしまっている。
覚えこまされる。叩き込まれる。
味を、快感を………。
モンスターは疲れを知らない。
何度も射精を繰り返し、尚僕の身体を貪る。
僕は5回から6回ほど射精をして打ち止めとなった。精子の精製がとても追い付かない。代わりにお尻だけで………射精無しでのオルガズムを覚えてしまった。
トカゲ男達は幾度イッただろう。数えられない。
何十回も出してると思う。
それなのにケロっとしていて……本当におかしい。どうかしてる。
“野生” を目の当たりにした僕は戦慄した。
こんなにも乱暴で乱雑で粗暴でいて、雄々しく、逞しくって……。
犬の格好をさせられて後ろから突かれる。
体位が変わるとおちんちんの当たるところが変わる。また口にもおちんちんが入ってきた。
喉の奥まで犯されて、お尻もビンタされて、それでも僕はおちんちんを硬くした。
どうしてくれよう……。
僕にこんなこと…こんな気持ちイイこと覚えさせて……。
「んっぶ…んふっん♡」
好きにしてくれて……僕の身体を……変えてくれて………。
「ぷはっ────ああああああああっ♡」
男なのに………僕は歴とした男なのに………雌なんかに…してくれちゃって………。
「あっあっあっあっ♡ くるっ…またきちゃうっ♡」
おちんぽ狂いの雌みたいに…みっともなく喘がせて………本当に、どうしてくれよう………どうしてくれよう………。
「ひっ、イクっ♡ あっあっ…イきまひゅ………♡ あひっぁっああっ…待っ♡ くぅんっ、あんっ♡ ちょうだ…ちょうだい………せぇし、せぇしぃっ♡」
本当に……────もうっ♡
トカゲ男B『駄目ダナコイツ…』
トカゲ男A『流石ニ2対1ジャ壊レルカ、グゲゲゲ』
トカゲ男B『グゲゲ、我等モンスター相手ダ。人間ニシテハ頑張ッタ方ジャナイカ?』
トカゲ男A『違イナイ…シカシ我ハソロソロ飽イテキタ』
トカゲ男B『ナラバ喰ウカ』
トカゲ男A『ソウシヨウ。人間ノ鍋は久シク喰ッテナイシナ…』
トカゲ男達が僕を犯しながら何かを言っている。
今度はどんな風に僕を犯してやろうかと相談しているのかな?
僕はそれを想像するだけで背中がゾクゾクした。
とても楽しみ………。
game over 【リザードマンの晩餐】
1.>> 72からやり直す
2.>> 75からやり直す
安価↓2
『っ!────ご主人様』
「え?」
『静かにしゃがんであの川岸を見るにゃ』
「川岸って……っ!」
悲鳴を上げそうになった僕の口はすぐに猫娘の手(足?)で塞がれた。
緑色の鱗。片胸から腰にかけて銀の鎧。
破れた作業ズボン。右手には柄の長い銛を持っている。先の割れた長い舌をシュルシュルと出し入れしている。
二足歩行のトカゲ………リザードマンだ。
『……好戦的なあいつに見つかったら大変にゃ…。運良くこっちが先に気付いたから隠れながら進むんにゃ』
「そ、そうだね…」
『うにゃ、避けられる戦闘は避けるに越したこと無いからにゃ』
僕達は繁みの中をゆっくりと歩く。
トカゲ男は………こちらに気付いていない。このまま進めば難なく素通りできそうだ…。
────と、その時進行方向からもう一体のトカゲ男がこちらに歩いてきた。
猫娘とアイコンタクトするも…猫娘は首を横に振り、案が無いことを僕に伝える。
幸いにもこちらに向かってるトカゲ男(仮にトカゲ男Bとしよう)はまだこちらの存在に気付いていないようだった。
距離はおよそ7メートルほど…。
トカゲ男Bが油断してる今なら、この爪で音も立てずに殺すことが出来るかもしれない。
でも音を立てればすぐに川岸に居るトカゲ男Aが気付くだろう…。最悪トカゲ男Bを抹殺も出来ずにトカゲ男Aも相手になるかもしれない。
どうする…どうするっ!
自由安価↓2
その前に3つ、エッチエンドがあったのでエッチ度を上げます。(忘れてましたすいません)
↓1のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
↓2のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
↓3のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:村人
Level:2
えっち:23
《武器》猫の爪
《防具》豹柄ビキニ(上下セット)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
『…こうなったら…』
「何か作戦でもあるのっ?」
『あるにゃ。ご主人様がリザードマンに甘い声を掛けて、うちがキャットウォークでトドメを刺すにゃ』
「キャットウォークって…必殺技かなんか?」
『誘惑にゃ』
「ゆ、誘惑?」
『言ってみればお色気作戦にゃ』
「ぼ、僕は男だよっ!そんなの出来ないっ!それに甘い声なんて」
『シッ!声が大きいにゃ。ご主人様なら大丈夫にゃ。顔も声もどっから見ても可愛い美少女にゃ』
「そんなこと言われても嬉しくないよっ」
『うちはご主人様を喜ばせる為に言ってるわけじゃないにゃ。事実を事実として言ってるだけにゃ。それに────』
「うぐ……それに?」
『もう話し合う時間も考える時間も無いにゃよ…』
目をやるとトカゲ男Bはもう目と鼻の先まで来ていた。確かに…話し合ってる時間は無い。
『ご主人様っ、早く』
「ううー…絶対誘惑してよ!成功させてよ!?」
『ご主人様の腕にもかかってますにゃ』
「もうっ、分かったよっ」
僕は意を決して立ち上がる。
どうすればいいかは…あの栄えた街の裏路地で見た女の人を真似すればいいと思った。あの…胸の開いた下品な服を着た女の人の真似を…。俗に言う売春婦だ。
「お兄〜ぃさん♡」
僕はぎこちなく身体をくねらせてトカゲ男Bに話し掛ける。
トカゲ男Bは一瞬銛を構えて警戒するも、貧相な僕の身体を見て警戒を少し解く。
『…人間ガ…何故ココニ居ル?』
「んもぅ、そんな物騒な物は置いといて…僕達と遊ばない?」
…我ながら嫌になる。
何で僕が命惜しさにここまでしなきゃならないんだろう。
『僕達?他ニモ居ルノカ?』
「ふふ、居るよぉ♡ …ね、遊びましょ♡」
僕が一歩前に出るとトカゲ男Bは再び銛を構えた。
『近付クナ。串刺シニナリタイカ』
「や、やぁねぇ…そんな怖い顔しないでよぉ」
猫娘っ!早くどうにかしてよっ!
そう思ってると猫娘が立ち上がりウーンと伸びをした。
猫娘のそのしなやかな体と動きを見て、時が止まる。────僕の時も止まった。
猫娘は手を頭の後ろへ持っていき『うにゃん』と鳴くと、お尻をクネクネさせながら一歩一歩トカゲ男Bの方へ向かっていく。
『────ッ!』
トカゲ男Bは…動かない。いや、動けないんだと思う。実際僕も何故だか分からないけど体が固まってしまっている。
その代わりに下半身が…というか、おちんちんが凄く熱くなって、大きくなっていってる。
────これが、キャットウォークの効果かっ!
猫娘はトカゲ男Bのズボンの上から、おちんちんの位置に手を当てて弄る。
『…リザードマンさん、うち…これが欲しいにゃあ♡』
トカゲ男Bはそこでやっと身体を動かす。
猫娘の頭を掴み、地面に叩き伏せた。
猫娘は『うにゃっ!』と声を上げる。
トカゲ男Bは力づくで猫娘を四つん這いにさせると、蛇のように長いおちんちんを………挿入した。
『にゃうぅんっ♡』
猫娘は悩ましい声を上げてトカゲ男Bのおちんちんを受け入れた。僕の目の前で、モンスター同士の激しい交尾が繰り広げられる。
トカゲ男Bはまるで何かに操られてるかの様に腰を振って猫娘を味わっている。ヌラヌラ光ってる長いおちんちんが猫娘に出入りしている。
『うなっ…うにゃんっ♡ にゃう…にゃあっ♡』
猫娘の艶っぽい声…。
僕はあそこに熱を感じながら、息を飲んでそれを見守る。
どうしてか…、僕もあそこに交ざりたい……と考えてしまった。これも、絶対キャットウォークの効果、だと思う────………多分。
よっぽど猫娘の “具合” が良いのか、トカゲ男Bの緑色の顔が紅潮している。
元は爬虫類だから表情が読み取りにくい。
ただ、確実に猫娘の…女の子の部分を気に入ったんだと思う。
猫娘も自ら腰を動かしてトカゲ男Bのおちんちんをいっぱい飲み込んでいる。あんなに長いのがよく挿入るなぁ…と、僕は感心して…半ば興奮して眺めている。
何だか…羨ましい。
どこからそんな感情が来るのか分からないけど、猫娘のあの気持ち良さそうな蕩けた顔を見ていたら羨ましくなった。
ずるい…。そうも思った。
そりゃあ…僕はそういった経験は無いし、そういう意味ではきっと役には立たないんだろうけど…でも………。
猫娘が一際高い声で喘ぐ。
僕はそれを眺めて唇をきゅっと噛む。
そこで僕はハタと不思議なことに気付いた。
何故僕は、あのトカゲ男Bな感情移入しないのだろう。
何故猫娘の方を羨ましいと思うのだろう…。
僕は男だ。おちんちんを入れる方だ。
もう一度、僕は二体の “まぐわい” を見る。
────やっぱり。やっぱり、トカゲ男を見ても何も羨ましさを感じない。
どうして………。僕は、僕は男。男なのに……。
キャットウォークの影響。
そう、猫娘の技のせい…。絶対そう…。
だから仕方ない、よね?
僕はビキニパンツからおちんちんを出して、自分を慰める。モンスター二体の絡みを見ながら、僕は興奮を抑えることが出来ずに…みっともなく、はしたなく、トカゲ男には到底敵わない小さなおちんちんを扱く。
おちんちんの先から溢れる先走りの汁が潤滑油となって僕の手の中でいやらしく滑る。
猫娘がそんな恥ずかしい僕に気付いて驚いた様な素振りを見せた。でもすぐに察したようで、妖艶な表情(かお)を浮かべ…微笑みながら僕に手招きをする。
僕はふらふらと吸い寄せられる様に二匹のモンスターの元へ歩いて行く。
駄目だ…これはいけない事だと頭で分かっていても、欲望、欲求、本能が僕の足を止めることを許してくれない。
猫娘の顔の前で、僕は恥ずかしげもなくオナニーを続けた。
『可愛いチンポにゃ〜♡』と、蕩けた顔でうっとりと僕のおちんちんを眺める。
そして僕の手を除けるとおちんちんをしゃぶってきた。僕に抵抗する気力は無いし、そのつもりも無い。
ただ初めて味わう他人の口の快感に酔った。
ザラつくベロがおちんちんの裏側に沿って這う。
猫娘は男の人を悦ばせる術を知っている。確かに気持ち良い。気持ち良いのだけど…。
────不満は治まらなかった。
今尚トカゲ男のおちんちんをズボズボされてる猫娘に、僕はやっぱり不満を覚えていた。
『にゃにゃにゃ…ご主人様はやっぱり、“コッチ側” だったかにゃ』
猫娘は何かを感じ取ったのか、口からおちんちんを離して爪で先っぽをカリッと引っ掻いた。
『代わるにゃ?』
猫娘が問う。
僕は小さくだけど、頷いた。
『チェンジにゃ ♪ 』
そう言ってトカゲ男からスルンっと抜けると、猫娘は僕をトカゲ男の方へ軽く押すと、トカゲ男の胸にぶつかった。
下を見ると…トカゲ男の長いおちんちんがウネウネと蛇のように動いていた。
『リザードマン、その男を犯すにゃーっ!』
「…えっ?」
少し驚いた。
呼び捨てにしたこともそうだけど、命令口調だったことが何よりビックリした。
後で知ることになるんだけど、キャットウォークの誘惑に完璧にかかるとその対象は半傀儡、半奴隷状態になるらしかった。
傀儡や奴隷じゃなくて “半” が付くのは第一に《意思のコントロールが不可能(自由意思)》ということ、第二に《命令が絶対ではない》ということらしい。
だから対象を操るのは不可能で、命令も聞かない事が大半だということ。言ってみればただ術者への好感度を上げて、友達や親友くらいになる…程度の事だった。
でも、そんなことはその時の僕にはどうでも良くて……。
「きゃあっ!」
僕は女の子のような悲鳴をあげた。
トカゲ男が突然僕を持ち上げたからだ。
そして、トカゲ男のおちんちんが僕のお尻を探り当てる。
入れられちゃう…っ。
僕は少し後悔していた。けどもう遅い。
ずぶぶ…と、おちんちんがお尻の穴に入ってきている。痛みは不思議と無かった。
トカゲ男のおちんちんは全体がぬめっていて、それが潤滑油の役割を果たしていたから、僕は痛みを感じることもなく────
「あっ…あっ、だめ………ああああああっ!」
抱き抱えられたまま、下からおちんちんが突き上げられた。
僕が…女の子にされた瞬間だった。
何故か……嫌悪感や不快感、喪失感は無い。
むしろ多幸感さえかんじる。それと、ほんの少しの背徳感…。
振り落とされない様にトカゲ男にしがみつく。
内臓を内側から鈍器で殴られるような感覚。とことん攻められてる。この “攻められてる” という感覚が、僕の被虐心を満たしていく。
征服されていく。支配されていく。屈伏させられる………悦び。
僕はトカゲ男の首に手を回す。トカゲ男の長い舌が僕の口に捻じ込まれる。
口もお尻も犯される。僕は男から女の子へ、女の子から雌へと作り変えられていく。
初めての “交尾” は想像を絶する快楽だった。
おちんちんをただ弄るのとは訳が違う。
抱きつきながら自ら腰を振るほど………。
『ああっ、良い…良いのっ♡おちんちんいいよぉっ♡』
盛りの付いた雌犬に成り果てて、トカゲ男の舌もおちんちんも貪る。
トカゲ男も僕のお尻に何度も何度も腰を打ち付けてくる。
猫娘は僕とトカゲ男の “繋がっている場所” に舌を伸ばして舐めている。
皆狂って夜が明けるまで、それぞれが肉を貪った…。
↓1のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:村人
Level:3
えっち:31
《武器》猫の爪
《防具》豹柄ビキニ(上下セット)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
名前: 猫娘
属:キャット属
型:獣人型
Level:4
《武器》猫の爪、猫の牙
《防具》無し
《性格》自由、生意気、臆病
【必殺技】
・ワイルド・クロー:大振りの爪攻撃
・カッティング・クロー:首を切り落とす
・キャット・ウォーク:敵を誘惑する
────朝────
『ふにゃぁ…もうできないにゃあ』
「ああ……ぼ、僕は何てことをっ……」
『中々良カッタゾ、猫娘、ソレト人間』
「人間じゃないっ。僕はアクト!アクト・ベイスン!」
『アクト、貴様ノ尻ハ具合ガ良カッタゾ』
「言わないでっ!」
僕は顔を多分赤くして耳を塞ぐ。
キャットウォークの効果とはいえ、あそこまでエッチになるとは思いもしなかった。
「大体猫娘がキャットウォークなんかするから僕が変になったんだ。最初から見ないように言ってくれれば僕だって────」
『うにゃ?何のことにゃ?』
「何のことって…キャットウォークの効果だよ!あれを見てからおかしくなったんだから!」
『ないにゃ』
「な、ないって………なったから言ってるの!」
『だからそれは “有り得ない” にゃ。キャットウォークの能力条件は “一体” に限られてるにゃ』
「………え?」
『それとうちと目が合った者がその対象になるにゃ。もちろん初めにうちが目を合わせたのはリザードマンにゃ。だからリザードマンが掛かったのは間違いにゃ。つまりご主人様がエッチになったのはご主人様に元々その素質が────』
「やめて。聞きたくない。聞こえない。わーわー」
僕は耳を塞いで大声を出して誤魔化す。
知らない。聞かなければ何も知らないで終わり。
『それよりこれからどうするにゃ?』
「え?なに?」
『リザードマンは放置するにゃ?連れてくにゃ?』
「え?来てくれるの?」
『来るかどうかは分からないにゃ。でもうち等のこと気に入ったっぽいし、多分誘えば来てくれるにゃ』
「うーん…」
※
パーティーは主人公含め四人までです。
四人目以降はその都度キャラ選択できます。
リザードマンを誘いますか?
1.連れてく
2.連れていかない
安価↓2
「………あの、一緒に来る?」
『イイゾ』
リザードマンを誘ってみたらあっさりと要求を飲んだ。暇なのだろうか。
『何ヲシニ行クノダ?』
「え、あっ…えっとぉ…黄金の杖を見付けるのと、野党を倒すのとぉ………」
『森の主をやっつけるみたいにゃ』
「あ、猫娘ちゃんっ、それは今言っちゃ────」
『何ダトッ!?』
「ひっ!」
無表情なリザードマンの顔色が変わる。
眉を寄せて険しい顔になった。やっぱり、同族を倒すなんて言ったら怒るよね……どうしよう。本気で怒らせちゃった。
『黄金ノ杖ノ噂ハ本当デアッタカ……』
「………え?そっち?」
『黄金の杖って何にゃ?』
どうやらリザードマンは森の主を倒すことには引っ掛からなかったらしい。
『死者ヲ蘇ラセルコトガ出来ル物ダ。ソウダッタナ?人間』
「人間じゃなくてアクト、です。……そう、それで村の人達を生き返らせたいんだ」
『それは便利な杖にゃ〜』
『ダガ我等ノ縄張リデハ黄金ノ杖ガ見ツカラナカッタ。モシアルナラバ、オソラク森ノ奥ニナルダロウ』
「そっかぁ…」
『森の奥はもっとヤバいモンスターが沢山居るにゃ』
「うげ…やだなぁ…もう」
『案ズルコトハ無イ。我ガ側ニ居レバ如何二カナルデアロウ』
リザードマンは銛を振り回して力を誇示してみせる。
確かに………戦力としては心強い。
………アッチの方も強かったし。
『デハ行クカ、人間』
「だからアクトだってば…」
『仲間が増えたにゃ♪ 楽しみにゃあ』
そして僕が一歩踏み出すとリザードマンがお尻を撫でてきた。
「ひうっ!?」
『………マタ、交尾スルゾ?』
「うっ………わ、分かったよぉ…もう//// 今度ね、今度っ////」
『何話してるにゃ?』
『ム?人間トマタ交尾ノ約束ヲ────』
「い、言わないでいいの!何でもないから!」
『うにゃあ、押すにゃあー』
僕は猫娘の背中を押して森の奥へと向かって行った。
リザードマンが仲間になった。
【ステータス】
名前: リザードマン(B)
属:トカゲ族
型:二足歩行型爬虫類
Level:6
《武器》銛(麻紐付き)
《防具》鋼の鎧、皮のズボン
《性格》冷徹、理性的、攻撃的
【必殺技】
・銛投げ:銛を投げる
・銛突き:銛で突く
・百連突き:五秒で百回の銛突き
奥へ進むと道は再び二つに分かれていた。
「どっちに行けばいいの?」
『知ラン。此処ハ既ニ我等ノ縄張リノ外ダ』
『勿論うちも知らないにゃ』
「えー…もう、二人とも役に立たないなぁ」
『生意気ナ口をキクノハコノ口カ?』
「ひゃうっ!ば、ばかっ!そこはお尻っ!」
『うにゃにゃ、仲良いにゃ』
「良くないっ!」
右の道は木洩れ陽が差して視界が良好。
左の道は何だか湿っぽかった。
『我ハ左ガ好ミダナ…』
『うちは右にゃ。きっとポカポカで暖かいにゃ』
二人の意見が見事に分かれた。
僕は────
1.右の道を行く
2.左の道を行く
安価↓2
「決めた、左に行く」
『グゲゲ、イイゾ人間』
『うにゃあ…いくら惚れた男の意見だからって言う事聞くのはどうかと思うにゃ』
「誰が惚れてるかっ!」
『グゲゲ…我ノチンポノ虜トナッタカラナ』
「う、うるさいなっ!早く行くよ!」
『………否定しないんにゃなぁ…』
猫娘がボソッと何かを言ったけど、僕は何も聞こえないフリをして左の道へと入った。
………………………
………………
………
「特に…何も無さそうだね?」
『………』
『………』
「ねぇ、ちょっと二人とも?聞いてる?」
『ムウ…猫娘よ』
『………分かってるにゃ。こうして普通に歩いてるだけでも変な汗が出るにゃ』
「二人とも、ちょっと」
『人間、モウ少シ我ノ近クへ寄レ』
「またそんな事言って、変なことするんでしょ?」
『ご主人様は何も感じにゃいのかにゃ?』
「え?な、何を?っていうか二人とも何でさっきからそんな真面目な顔して────」
『────下ダァッ!』
『うにゃっ!』
瞬間的に二人は上へと高く飛び上がる。
僕は何が起きたか分からずに左右を見たり上を見たりして戸惑う。
「ちょ、ちょっと────」
『………あらあらあらぁ、久し振りの人間ねぇ』
下から声が聞こえた。
ゾッと寒気が襲う。
僕は静かに、ゆっくりと顔を下へと向けた。
『はぁい♡ かわい子ちゃん♡』
紫色の液体が…人の、女性の形を模って(かたどって)いる。
上半身は人のそれと思しきものとなっているけど、下半身は溶けていて紫色の水溜りを作っている。その水溜りは僕の足首まで浸かっていて、抜こうとしても全く抜けない。
「うきゃーっ!!」
『人間ッ!』
『ご主人様っ!』
木の枝の上でリザードマンと猫娘が僕を呼ぶけれど、1ミリも足を動かせない。しっかりと固定されてしまっている。
────スライムだ。
固体なのか液体なのか判然としないそいつはゾゾゾ…と僕の足首から脛、太ももへと昇ってくる。
『クソッ!喰ラエッ!』
リザードマンがスライムの胸に銛を投げた。
胸を貫かれたスライムはそのまま弾け飛ぶ。
「さ、流石リザードマンっ!」
『────ヤハリ駄目カッ…』
「………え?」
飛び散り液体となったスライムは、再び上半身を形作る。
『酷いわねぇリザードマン。同じ魔族でしょうぅ?仲良くしましょうよぅ』
………全く、全く効いていない。
ほぼ液体だから物理的な攻撃は一切効かないのかもしれない。だとしたら………だとしたらどうすればいい?
この爪をもってしてもきっと効かないだろう。
そうこう考えてる内にスライムが僕の股間にまで届いた。
『………あらぁ?あなた……男の子だったのねぇ?それなら話は別だわぁ♡』
「いいっ!?」
スライムは僕の腰まで侵食すると、あっという間に豹柄ビキニパンツを溶かしてしまった。体自体は溶けずに、パンツだけ溶かす仕組みが分からなかったけど…とにかく僕のおちんちんは紫色のスライムの “中” でたゆたゆと浮遊していた。
「はひんっ♡」
突如、おちんちんが締め付けられた。
ゲル状のスライムが中で僕のおちんちんに刺激を与えている。
『私ねぇ、人間の精子って大好きなのぉ。ほら、ドロドロしたところとか似てるじゃない?親近感もあるし、何よりとぉっても美味しいのぉ♡ だから…いーっぱい出してね♡』
スライムはそう言って生温かい粘液でおちんちんを締め付けたり扱いたりしてくる。
「あっあっ…やめてっ!やめ………っ!」
『我慢しなくていいのよぉ?ほら、もう大きくなってきた♡』
ああ、このままじゃ流されてしまう。
僕がそんなことを思った時────
『ワイルドクロー!』
上から猫娘が降ってきて、伸ばした爪でスライムの上半身を斬りつけた。スライムは弾けて地面のスライムに混ざる。
多分これも…ダメージは無いだろう。
『ムゥンッ!』
続いてリザードマンが銛を僕の足元の地面へ突き刺すと、土ごとスライムが弾け飛んだ。
僕に纏わり付いていたスライムもその衝撃に耐え切れず吹き飛ぶ。
『人間ッ!掴マレッ!』
「は、はいっ!」
慌てて僕はリザードマンに抱き着くと、リザードマンは地面を蹴って五メートルほどその場から離れた。同時に猫娘もこちらへ飛んでくる。
四方へ飛び散ったスライムはやがて、ズゾゾ…と気味悪く動きながら一欠片一欠片合体していく。
そして混じった土や泥を排出しながら、また人の形を作っていった。今度は足の先まで人間の形を装っていた。
『………どうして邪魔をするの?』
スライムの目は笑っていない。
ただ無表情にこちらを見ている。
『うにゃあ…やっぱりスライムには攻撃が効かないにゃあ………苦手にゃあ』
『セメテ魔法ガ使エレバナ…人間、オ前ハ魔法ヲ使エナイノカ?』
「ぼ、僕は普通の村人だよ?使えるわけないじゃん」
『魔力は高いのに………ご主人様は本当に魔力の持ち腐れにゃあ…』
「そんなこと僕に言われてもっ────」
『食事を邪魔されるのが一番……許せないのよねぇ………』
スライムの右腕が刃の、形へと変化した。
多分、あの刃の部分は硬質化されているだろう。
『同じ魔物でも、許せないわ……』
刃と化した右腕を横へ一閃振るうと、横に生えた大木が薙ぎ倒された。
「ひぃいいっ!?」
『コッチノ物理ハ効カナイガ、向コウノ物理ハコッチニ有効ダ………参ッタナ………』
『だから右の道って言ったにゃ!うちは嫌な予感してたにゃ!』
『今更後悔シテモ仕方アルマイ』
「そ、そうだよ!そんなことよりどうすんのこれ!戦う!?逃げる!?」
『多分逃げられるにゃ……スライムは鈍足にゃ』
『フム…魔法ガ使エズトモ火サエ起コセレバ或イハ………』
「火?火なら僕が起こせるよ。時間掛かるけど」
『そんな時間くれるわけないにゃ。逃げるにゃ。相性悪過ぎにゃ』
どうする?
1.火を起こす
2.逃げる
3.自由安価
安価↓2
「よ、よし逃げようっ!」
僕は下半身を両手で隠しながら言う。
『にゃっ!』
『分カッタ』
二人はそう返事すると元来た道へ駆け出した。
僕も後を追う。────っていうか、二人とも足が速い。特に猫娘……。こんなに足場が悪いのによくあんな速度で………とか余計なことを考えてたら地面から盛り上がっていた木の枝に足を引っ掛けて、僕は見事に転んだ。
「ま、待って────」
『良かった…あなたが残ってくれたならそれだけで充分よぉ』
背後からスライムの声が聞こえた。
振り向く間も無くスライムが僕の全身に覆い被さる。
スライムの中で僕は声も出せず、ゴポゴポといくつもの気泡だけが虚しく浮いた。
『あの二匹が戻って来る前に……私の巣穴へ行きましょう………二人っきりで、ねぇ』
やだ、と言葉にも出来ないし、まずスライムの中で身動きが取れなかった。何か管のような隙間を鼻に繋げてくれたおかげで呼吸だけは許されたようだけど……僕は旅の終わりを予感した。
………………………
………………
………
僕の四肢はスライムの粘り気のある液体で地面に繋げられている。
いくら強く引っ張っても全く千切れない。
仰向けで寝ている僕の上ではスライムが跨って腰を振っていた。スライムは透けているので向こう側の景色がうっすら歪んで見えるのがとても不気味だった。
不気味で気持ち悪いのだけど…でも、おちんちんに纏わりつく液体は何とも言えない快感を僕に与えた。おちんちんの周りだけは別の液体が使われている様で、粘り気がとても強かった。
スライムの膣内で思わず射精をしてしまう。
スライムが透明なせいで、おちんちんも、精子も視認できる。びゅるびゅるっておちんちんから精子が出てくるところが丸見えで恥ずかしかった。
『ああ、これこれぇ♡ もっと精子出してねぇ♡』
スライムの体の中で僕の精子が浮遊していて………それがスライムの模様のようにも見えて気持ち悪かった。
そして…僕のおちんちんは一気に萎えてしまった。
『あらあら……駄目よぉ…もっと元気にならなきゃあ』
そう言ってスライムは左手をおちんちんの形へと変えて、僕のお尻に当てた。
「ひっ!ま、待って…それはやめて………やめてぇ」
『ふふふ、知ってるのよぉ?お尻から前立腺を刺激してあげるとぉ♡』
ずんっ────と、お尻におちんちんの形をした手が入る。
僕は悲鳴を………いや、甘い声で鳴いた。
液体なのに硬度のあるそれは、自由自在に僕のお尻の中で形を変えて刺激を与える。
「あひっ、あっ!あっあっ!」
腸の内側を突かれて、僕は見る間におちんちんを勃起させていた。
体だけは正直に反応してしまう。お尻が弱点な僕には耐えられなかった。
『あらあら、お尻の穴が好きなのねぇ?男の子なのに………やらしい変態さんなのねぇ』
違うっ!違うっ!
僕は変態なんかじゃない!
変態なんかじゃ────
「はっあん!あっ…違っ………あん♡ らめ…お尻………ひん♡」
『いいのよ…素直になって。もっと精子びゅるびゅるーって出していいのよぉ♡』
「ああ…ああんっ♡ そんな…そんなぁ♡ あぅっ────やっ♡ イクッ………イクぅ♡」
だらだらと、だらしなくよだれを垂らして…僕はまた絶頂を迎えた。
おちんちんが蕩ける。お尻が灼ける。精子が飲み込まれる。
すぐに萎えるもまたお尻を責められて、おちんちんは反応を繰り返す。
僕そのものが、スライムに取り込まれていく…。
やがてスライムは人の形を留めることもやめて、球体となり、僕はその球体の中心部に取り込まれた。
酸素と栄養は確保されつつ、僕の精液という養分が半永久的に搾られていく。
僕が死ぬか…スライムが死ぬまで、これは続くのだろう。
溺れる心配は無い。でも、僕は別の意味で溺れてしまっていた。
「────♡」
球体の中でビクビクと震える。
僕の排泄物さえもスライムは養分として吸収してるみたいで…、お尻の穴から吸われてる感覚がある。
恥ずかしさはもちろんあった。
けれどこんな形では僕に抵抗することも許されないし…どうしようもなかったから、諦めた。
『ずっと一緒よ…ずっと………』
スライムの声が子守唄の様に僕の耳をくすぐった。
………僕は安心する。
温かい羊水の中で浸かるような…それでいてお尻にもいっぱいに埋まった筒が、僕の心を落ち着かせる。
その筒はお尻から僕に養分を送っているようで、射精をされてる感覚がまた……気持ち良くて………。
だから僕は────ここにずっと居るのも悪くないと思うようになった。
game over 【偽りの母胎】
1.>> 131からやり直す
2.>> 138からやり直す
安価↓2
奥へ進むと道は再び二つに分かれていた。
「どっちに行けばいいの?」
『知ラン。此処ハ既ニ我等ノ縄張リノ外ダ』
『勿論うちも知らないにゃ』
「えー…もう、二人とも役に立たないなぁ」
『生意気ナ口をキクノハコノ口カ?』
「ひゃうっ!ば、ばかっ!そこはお尻っ!」
『うにゃにゃ、仲良いにゃ』
「良くないっ!」
右の道は木洩れ陽が差して視界が良好。
左の道は何だか湿っぽかった。
『我ハ左ガ好ミダナ…』
『うちは右にゃ。きっとポカポカで暖かいにゃ』
二人の意見が見事に分かれた。
僕は────
1.右の道を行く
2.左の道を行く
安価↓2
※ストーリーは同じなので選択肢までスキップします。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『同じ魔物でも、許せないわ……』
刃と化した右腕を横へ一閃振るうと、横に生えた大木が薙ぎ倒された。
「ひぃいいっ!?」
『コッチノ物理ハ効カナイガ、向コウノ物理ハコッチニ有効ダ………参ッタナ………』
『だから右の道って言ったにゃ!うちは嫌な予感してたにゃ!』
『今更後悔シテモ仕方アルマイ』
「そ、そうだよ!そんなことよりどうすんのこれ!戦う!?逃げる!?」
『多分逃げられるにゃ……スライムは鈍足にゃ』
『フム…魔法ガ使エズトモ火サエ起コセレバ或イハ………』
「火?火なら僕が起こせるよ。時間掛かるけど」
『そんな時間くれるわけないにゃ。逃げるにゃ。相性悪過ぎにゃ』
どうする?
1.火を起こす
2.逃げる
3.自由安価
安価↓2
「………お尻でも精巣でも好きなところに寄生していいですから先に進ませてくださいお願いします!」
『ハッ!?オ前ッ!』
『な、何言ってるにゃ!?ご主人様!』
「………」
物理攻撃が効かない。誰も魔法を使えない。
それならこっち側に引き込めばいいんだ。
あとは全部片付けてから街に行って教会で浄化すれば────たぶん何とかなる。
『………ふぅん、寄生ねぇ?』
スライムは少し考える素振りを見せた。
『………分かったわ。寄生することにしましょう』
「ほ、本当に!?」
『ええ…でも、あなたに “耐えられる” かしらぁ?』
「────へ?」
言うとスライムはその場で弾け、地面で紫色の水溜まりとなった。
そしてその水溜まりは素早く地面から飛ぶと、僕の剥き出しの下半身へとへばり付く。
「ひゃうっ!」
腰から内腿までうねるスライム。
やがてお尻の穴へと少しずつ侵入してくる。まるで浣腸されてるような感覚が襲う。
「あひっ!あっあっ!」
『ご主人様!』
『人間っ!』
「ひうっ、ま、待って皆………んっ♡ だ、大丈夫………だからぁああっ♡」
駆け寄ろうとする二人を手で制する。
でも……寄生されていくという恐怖と、腸のずっと奥まで侵食してくる快感とがない交ぜになって、僕は身体をビクビクと痙攣させる事しかできない。
考えてみれば体積が少なくとも人一人分ほどあるスライムが僕の中に侵入してくるのだ。
どう考えても無理だ。
「ふっ…ふぅうぅ…っ」
お腹が…苦しい。パンパンに膨れていく。
このままじゃ、内側から爆発してしまう。
「うぶっ………おげぇっ!」
ビシャビシャッ────と、僕は胃の内容物を吐き出し、同時に紫色の液体をも吐き出した。
お尻から入ったスライムのいくらかが口から出てきたのだ。僕の体の中はもうスライムで満たされ始めている。
やがて吐き出すものが血になっていく。地面が赤く染まる。吐血量が半端じゃない。これでは確実に失血死する……。
しかし………不思議と貧血にもならないし気を失うこともなかった。
『ここらが限界かしらねぇ…』
スライムはそう言い、下半身に纏わり付いた “残りの部分” が僕の身体を薄く覆った。こそで豹柄のブラ
そしてまるで羽衣の様な形を作ってたゆとう。でも透明だから全部が透けて見えてしまっている。
『寄生したわ…気分はどうかしら?』
「う、うん………最悪。お腹も苦しいし…」
『ふふふ、直に慣れるわ。お腹の方も暫くすれば元に戻るわよ』
「あの……血を結構吐いちゃったんだけど……これ、死んじゃわない…?」
『全部捨ててはいないから大丈夫よ。それに私の体液から人間の血液の成分とほぼ同じものを代用してるわ。ただそれ以上に別の成分も含まれてるからただの人間の血液とは違うわねぇ』
「何それ!それじゃ僕の半分は魔物で出来てるってこと!?」
『そうなるかしら…』
「そんな………」
『寄生していいって言ったのはあなたの方よ?それに見てよ。素敵なドレスでしょう?』
「……そうだね。センスもいいし、何か波のようにゆっくりたゆってるし…チャプチャプと川のせせらぎ音みたいなのが鳴ってて良いんじゃないかな。………半透明なのを除いてね!これじゃ変態さんじゃないかっ!」
『あらぁ、素敵よぉ?それにあんなビキニよりよっぽど防御力が高いわ』
「え?そうなの?」
『液体を纏ってるのよぉ?そうねぇ、例えば打撃系の攻撃なんかはほぼショックを吸収できるわねぇ』
「それは…凄いかも」
僕は “たゆとう” 羽衣を触る。指が紫色の水の中へ吸い込まれる。
『じゃあ、私は寝るわね』
「へ?寝る?」
『うん。寄生って最初は結構魔力使っちゃうのよぉ。だから寝るぅ』
「そ、そう………おやすみなさい」
『あと、死なないでねぇ……あなたが死ぬと私も一緒に死んじゃうんだから……』
「ぜ、善処します……」
そこから、スライムは何も言わなくなった。
『ご、ご主人様?』
『大丈夫カ?』
猫娘とリザードマンが僕の元へ恐る恐る近付いてきた。僕はとりあえずうんと頷く。
「寄生されたよ」
『普通に言ってるけど頭は大丈夫かにゃ?』
「失礼だなぁもうっ」
『仲間ニナッタトイウコトカ?』
「それは…分からない。ただ僕を宿主として利用してるんじゃないかな?」
『ソレハソレデドウナンダ?』
「下手なことは出来ないと思う。僕が死んだらスライムも死ぬことになるみたいだし…。僕の血液の代わりにもなってるから」
『まあ無事ならいいにゃ。じゃあ先に進むんにゃ?』
「そうだね…急ごうか」
『ソレニシテモ随分ト刺激的ナ服ニナッタナ、人間』
「お願い、そのことには触れないで………」
とりあえずは、スライムの脅威を乗り越えることが出来た。
安価↓1のコンマ一桁分えっちが上がる。
安価↓2のコンマ一桁分えっちが上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:4
えっち:43
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
名前: 猫娘
属:キャット属
型:獣人型
Level:5
《武器》猫の爪、猫の牙
《防具》無し
《性格》自由、生意気、臆病
【必殺技】
・ワイルド・クロー:大振りの爪攻撃
・カッティング・クロー:首を切り落とす
・キャット・ウォーク:敵を誘惑する
名前: リザードマン(B)
属:トカゲ族
型:二足歩行型爬虫類
Level:7
《武器》銛(麻紐付き)
《防具》鋼の鎧、皮のズボン
《性格》冷徹、理性的、攻撃的
【必殺技】
・銛投げ:銛を投げる
・銛突き:銛で突く
・百連突き:五秒で百回の銛突き
名前: スライム
属:スライム属
型:半液状型
Level:8
《武器》無し
《防具》無し
《性格》温厚、のんびり
【必殺技】
・寄生:寄生する
・硬質化:体の一部を硬く出来る
・酸:強力な酸を吐き出す
・ヒール:水魔法(少回復)
「さて、どうしようか」
1.先へ進む
2.一つ前の別れ道へ戻る
安価↓1
僕等は元来た別れ道へ戻ってきた。
「わざわざ戻る必要あったのかな…?」
『多分エンディングリストを埋める為にゃね』
「何それ?」
『何でもないにゃ』
「?」
『ジャア次ハ右ノ道ダナ』
『うにゃあ、こっちの道行きたかったんにゃあ♡ お昼寝スポットにゃあ♡』
「お昼寝なんてする暇ないからねっ!」
『うにゅう…ちょっとだけにゃあ』
右の道へ入ると、陽の光が木々の隙間から至る所に差していた。猫娘が『うにゃうにゃ』と機嫌良く太陽の光を浴びている。
リザードマンは『暑イナ…干カラビソウダ』と、嘆いている。
「でもここら辺は本当に安全そうだね」
『そうにゃあ、こんな明るい所を好む魔物なんか居ないにゃあ』
『ジャアオ前ハ何ナンダ』
『うちは猫にゃ』
『猫型モンスターダロウ』
『トカゲのくせにいちいちうるさい奴だにゃ』
『オッオッ?何ダ?獣風情ガ。ヤルノカ?雌ダロウガ容赦センゾ?』スチャ
『上等にゃ。うちの爪の錆にしてくれるにゃ』シャキンッ
「あーもうやめなさいっ」
と、僕が怒ると水の羽衣が反応して二人に大量の水が掛かった。
『わっぷ!?うにゃあっ!!』
『ヌオッ!?ナ、何ヲスル人間!』
「え?え?僕は何もしてないよ!?」
『水ヲカケタダロウガッ!』
『うにゃあ…もしかしてそのスライムの服が反応したのかもしれないにゃ』
『ム?スライムノ服ガ?』
水の羽衣が僕の感情に反応して対象者を濡らしたというのだろうか。
だとしたらこの羽衣は僕の意思でコントロール出来るかもしれないってことに………なるのかな?
『フム…凄イ防護服ダナ』
『にゃあ、でもちょっと厄介だにゃ』
「まぁでも、試してみようか?」
僕は精神統一し、呼吸を整える。
するとユラユラと水の羽衣が揺れた。
『…凄いにゃ。ご主人様は魔力だけは無駄にあるから防具が反応したにゃ』
『フム…シカシ人間。オ前ハ何ヲ試シタノダ?』
「あ、うん……“敵の魔物が近くに居たら反応して” って………」
『なるほどにゃあ…それで反応したんにゃね………ん?』
『………待テ。トイウコトハ────』
猫娘とリザードマンは瞬時に臨戦態勢をとり、周囲に目を向ける。
『人間!敵ハドコダ!?』
「わ、分かんないよっ!」
『羽衣をコントロールするにゃ!』
「そんなこと、急に言われてもっ」
ダメだ。突然過ぎて精神統一が出来ない。
すると辺りからクスクスクス……と笑い声が聞こえてきた。
『可愛らしい人間の男の子………ふふふ』
何処からか声が聞こえる。
ただ森に反響して場所が特定出来ない。そして声と同時に甘い香りが辺りを包んだ。
『グッ…コレハッ!?』
『うにゃにゃにゃっ!ヤバいにゃ!これは────アイツの花粉にゃ!!』
「花粉?僕は花粉症じゃないから大丈夫だよ」
『ご主人様っ!吸っちゃ駄目にゃ!』
僕は────
1.花粉を吸ってみる
2.水の羽衣を使う
3.闇雲に突進する
安価↓2
その甘い花粉の誘惑に抗うことが出来ず、僕は少しだけ嗅いでみた。
嗅いだのはほんの少しだけだった。その瞬間に心臓の鼓動が早くなり、呼吸も荒くなり、僕はその匂いをもっと嗅がずにはいられなくなる。
「あ…ああ………っ」
麻薬………。
半ば混濁した意識の中に浮かんだ言葉がそれだった。
頭がポーっとしてくる。顔が熱くなる。
幼い頃お父さんにお酒を飲まされた感覚に似ているかもしれない。
僕は覚束ない足取りでその匂いの元へゆっくりと歩き出す。
『ご、ご主人様…にゃう……ダメ…にゃ、この花粉は魔物にも………ふにゃぁ……♡』
『ウゴゴゴッ…グォオアアッ!』
リザードマンが突如咆哮を上げ、猫娘に襲い掛かった。
『にゃううっ…ダメにゃっ…リザードマン、気をしっかり持つ────にゃあんっ♡』
うつ伏せに倒された猫娘に、リザードマンはそのまま覆い被さって “結合” した。
『うにゃっ…にゃうんっ♡ やっ…やめるにゃっ…リザードマ………うにゅうぅんっ♡ 激しっ…激しぃのダメにゃあ♡』
『カハーッカハーッ!』
『あにゃ…うにゃっ♡………あにゅうっ♡』
猫娘の声が段々と艶を帯びてきている。
リザードマンは猫娘のお尻に凄い速さで腰を打ち付けている。
もう猫娘の声に抵抗の意思は感じられない。
僕はそれを暫く眺めてから、またふらふらと匂いの元へ向かう。
『良い子ね……こっちへいらっしゃいな…』
また声が聞こえる。
その声も甘ったるくて、頭がくわんくわんした。
『……体内への異物混入確認……。ふわぁ………目が覚めちゃったじゃない。いきなりなんだっていうのぉ?宿主さん』
水の羽衣が…スライムが僕へ語り掛けてきた。
僕はそこで少し意識を取り戻す。
そして僕は────
1.す、スライム!僕を助けてぇ!
2.何でもない………まだ寝てなよ……ふふふ
安価↓1
「す、スライムさん!僕を助けてぇ!」
『んー?…ああ、これはアルラウネの花粉ね………ちょっと “出す” わねぇ』
「え?────ぐぼぉっ!?」
スライムは言うと僕の目から鼻から口から一気に紫色の液体が噴出した。
「ぶべっ…ぶばばばっ!」
『ちょっと苦しいかもだけど我慢してねぇ。今吸い込んだ花粉を体外へ排出してるからぁ』
「ぶばっは!ぶばばっ!」
ある程度の量の水分を出して、漸くそれが治まると僕は膝をついた。
「ひ…ひどいよスライムさん……」ゲホッゲホッ
『あらぁ、感謝して欲しいわぁ。花粉を出してあげたんだからぁ』
「他に方法は無かったの!?」
『ごめんねぇ、今の状況じゃ無理だったからねぇ。それよりもぉ、逃げた方が良いんじゃないかしら?』
「…え?何で?」
『相手はあの “アルラウネ” でしょぉ?私じゃ “守ること” は出来ても “倒すこと” は……無理かなぁ』
「ええっ!だ、だってスライムさん強いでしょ!?打撃とか効かないし」
『うーん、相性の問題よ。相性』
「相性?」
『確かに魔法以外の攻撃は私には効かないわ。でも私の攻撃もアルラウネには無効になるのよぉ。だから逃げた方がいいわねぇ…あの子達もあんなになっちゃってるしぃ………』
言ってスライムは交尾を続けている猫娘達を指差した。
「じゃ、じゃあ先ずは猫娘達を正気に戻すことできる!?」
『それは出来るけど……そんな暇与えてくれないと思うよぉ………ほら』
スライムが奥の方に向かって顎で差すと────居た。
全体的に緑色で、腰を中心に葉っぱと花弁が開いている。髪の毛は黄緑色で、長い髪が露わになった乳房を隠している。
背中から何本もの蔓が触手の様に伸びていて蠢いている。
「あ、あわわわ…で、出た」
『彼女は私と違って打撃斬撃が効くわ。でも私の斬撃は吸収されてしまうの…』
「な、何でっ!?」
『彼女にとって私はただの “水分” だからよ。この腕を刃と化して斬りつけても、瞬時に分解されて吸収されるの。だから、向こうにとっては相性の良い相手だろうけど、私にとっては最悪の相手よねぇ…』
「そんなぁ…」
『せめてあの子達がまともなら、まだ可能性はあっただろうけど……それとも貴方が戦ってみる?一応猫娘の爪を持ってるみたいだしぃ』
そうか…考えてみれば僕も戦力になるんだった。
圧倒的に弱いんだけど、それでも爪を振るうことは出来る。
それに防御はスライムに任せればいいわけだから、思ったより楽な戦いになるかもしれない。
「………分かった、僕が戦うよ!」
『え?』
「え?」
『いやぁ、冗談で言ったんだけどねぇ。そんな真面目に答えられても……勝てないと思うよぉ…?』
「か、勝てる勝てないじゃなくて!勝たなきゃいけないの!」
『うーん…宿主が傷付けられたら私も困るから手伝うけどさぁ……』
「よし…じゃあ行くよっ!」
僕はそして、地面を蹴ってアルラウネへ向かった。
花粉が吹き付けられる。
瞬時にスライムが霧吹きをし、花粉を付着させて地面へと落とした。
僕は爪を伸ばし、宙空で蠢く蔓の触手を一本二本と斬り裂いた。
『────っ』
アルラウネの表情が少し歪む。触手でも多少のダメージがあるようだ。
「いける………いけるよスライム!」
『油断しないで、宿主』
と、突然触手の量が増えた。
数十本の触手が一斉に僕に襲い掛かる。
「うっ────うにゃにゃにゃにゃっ!」
僕は猫娘の真似をしながら、がむしゃらになって両の爪で触手を斬り裂いていく。
────戦えてる。僕は正しく勇者の様に戦っている。…勝てる。僕でもモンスター相手に勝てる!
『………一旦退いて、宿主』
「えっ?」
『早くっ』
スライムが言う。
どうして?こんなに押しているのに。チャンスなのに。もう少しで本体にこの爪を………。
僕は────
1.スライムを無視して戦う
2.スライムの指示に従う
安価↓2
このテの話は魔物に取り込まれたあげく産み直されて魔物に転生とか
あると思います
ディスガイア2のせいで男としか思えない
「やぁああっ!」
『宿主っ!引き返さないと…っ』
僕はスライムの言葉を無視して、触手を何本も斬り裂き突き進んでいく。
なんてことない。問題ない。
勝てる………このまま行けば絶対に………!
『………』
スライムはもう何も言わなくなった。
言うこと聞かなかったから怒ったのか…。でもアルラウネを倒せば機嫌を直してくれるだろう。
そう思って僕は前後左右から迫り来る触手を斬り続けた。
………………………
………………
………
………おかしい。一向におさまる気配が無い。
もう触手は何百本と斬っている。それなのに斬っても斬っても触手が減らない。
ガッツリとスタミナが削り取られた。僕の体力が底を尽き始める。
「す、スライム…どうしよう……」
『………もう、遅いわ』
「……え?」
『周りを見て……』
僕は周囲を見回す。
前も後ろも右も左も……蔓の触手が壁となっていた。逃げ道は…上以外どこにも無い。触手の壁の高さはゆうに3メートルはある。
「あ………ぁあ……」
『受け入れることね……。もうどうにもならないわ…その爪を持ってしても………ね』
「そ、そんな………ああっ、僕が…僕が調子に乗って突っ込んだからっ!」
『今更後悔してもしょうがないわよぉ。私はもう覚悟を決めたわ…』
「か、覚悟?」
『そうね………死ぬ覚悟よ』
「ちょ、ちょっと待ってよ!まだ諦めるのは」
『私はきっと吸収される。でもあなたの血中に含まれる “私” は吸収されないだろうからそこは安心していいんじゃないかしら…。別のモノは吸収されるだろうけど………』
「ど、どういうこと?」
『これ以上話しても無駄だから私はもう寝るね………苦しいのとか痛いのは嫌なの……だから眠ったまま逝くわ………さようなら、宿…主…』
「ま、待ってよ!ねえ!スライム────わぁっ!」
触手が僕の両手首、両足首に絡み付いてきて、そのまま上へと持ち上げられた。
そして水の羽衣に二本ほど触手が触れると、羽衣はその触手にみるみる吸い取られていき、やがて僕は裸になった。
「ひっ!…や、やだ………やめて、やめてぇ!」
腕に、足に力を込めても触手は全く揺るがない。
やがて触手は僕の身体に巻き付いてきて、殆ど身動きが取れなくなった。
『いただきます………』
どこからか声が聞こえた。
僕はこれから、アルラウネに捕食されるのだろう………。
一本のヌラヌラと濡れた触手が僕の目の前で蠢く。
その触手は先端が更に何本もの細い触手を生やしていて、それぞれが不気味にチロチロと動いている。
やがてそれは僕のお尻の方へ回っていき、肛門を細い触手でくすぐった。
「ひやっ!ちょ、やめっ────やんっ!」
細い触手は僕のお尻の穴を拡げて、内側をコチョコチョする。それだけで僕は何とも言えないくすぐったさや気持ち良さを感じてしまった。
そして、ゆっくり…じっくりと味わうように徐々に、その触手が僕のお尻に侵入してきた。
「ぁ…ああっ………だ…めぇ……♡ ぁ…あっ………♡」
粘性の強い液体のせいか、にゅるにゅると何の抵抗も無いままお尻の奥へと挿入ってくる。
背中がゾクゾクする。僕はだらしなく口を開けて声を漏らす。その口に別の触手が割り込んできて、声を漏らすこともできなくなった。
「んむぅっ…ふっ…ん♡ んっんっ♡」
ずっぽりと腸の奥まで侵入した触手は、僕の内側で細い触手を何度も動かしてくすぐりながら、前後にピストンを始める。
ビリッビリッと電気が走る。目の前がチカチカする。
口に捻じ込まれた触手は、その先端からドロッとしと甘い蜜のようなものを出してきた。口いっぱいに触手が埋まっているので吐き出すことも出来ずに、僕はそれを飲み込む。
甘くて……美味しぃ………。
その味に酔って、僕は口に入った触手に吸い付く。触手はまるで “おちんちん” のようにビクビクと震えて喜んでいるようだった。
………これが可愛いと思う僕は、狂っているのだろうか。
「んむっ!?────んっんっんぅ♡」
お尻の触手の動きが勢いを増した。
ぬるぬるズンズンと激しく突いてくる。
────たまんない。凄い…気持ちいい♡
イク…イキそうっ。
するとまた別の触手が現れた。
先っぽが亀頭の様に膨らんでいて、その先端には穴が開いていた。穴の中は幾つもの “襞(ひだ)” が見えていて、中は粘り気のある液体が糸を引いている。
それがおもむろに僕のおちんちんを “咥え” こんだ。
瞬間────
「んっ────ンンンンんぅっっ♡」
射精…。
耐えられなかった。あまりの気持ち良さに僕は入った瞬間に射精をしてしまった。
中の襞が何度も蠢いて僕のおちんちんを刺激する。ねっとりと絡み付く液体が更に快感を呼ぶ。
吸い付きも凄くて、おちんちんが奥へと引っ張られる。
これはおちんちん専用の触手なんだとハッキリ分かった。
その触手はじゅるじゅると僕の精子を飲み込んでいく。多分…人間の精子はアルラウネの栄養源になるんだ………と思った。
フェラをするような前後運動は必要無いようで、おちんちんを咥えたまま、内側の襞が波のように蠢いて前後運動と同じ様な効果を与えている。必要最小限の動きで快楽を強制的に与える。
「ふ…むぅん♡ ぷあ…はぁ………♡」
きっと媚薬作用があるであろう濃厚な甘い蜜をたっぷりと飲まされて、僕は────愉しんだ。
宙に浮いたまま、僕は脚を拡げさせられて、お尻とおちんちん両方に触手責めされる。
「アッアッ────イク♡ イクぅっ♡」
繰り返される射精。
乳首にも、タマタマにも触手は纏わり付いて、揉んだり吸ったりをしてきた。
そしてまた甘い蜜を飲まされる。もしかしたらこれほ栄養なのかもしれない……そう思った。
僕を生かしながら………永遠の餌として機能するように………。
だから、タマタマが空っぽになることは無かった。何度も何度も射精できる身体に “させられて” いる。
「あ………凄ぉい…♡……凄いぃ♡」
触手の壁の中……。
僕は誰に見つけられる事も無く、アルラウネの永遠の餌として飼われることになった………。
game over 【触手地獄】
1.>>167からやり直す
2.>>170からやり直す
3.>>174からやり直す
安価↓2
その前に…
安価↓1のコンマ一桁分えっち度が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:4
えっち:50
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
その甘い花粉の誘惑に抗うことが出来ず、僕は少しだけ嗅いでみた。
嗅いだのはほんの少しだけだった。その瞬間に心臓の鼓動が早くなり、呼吸も荒くなり、僕はその匂いをもっと嗅がずにはいられなくなる。
「あ…ああ………っ」
麻薬………。
半ば混濁した意識の中に浮かんだ言葉がそれだった。
頭がポーっとしてくる。顔が熱くなる。
幼い頃お父さんにお酒を飲まされた感覚に似ているかもしれない。
僕は覚束ない足取りでその匂いの元へゆっくりと歩き出す。
『ご、ご主人様…にゃう……ダメ…にゃ、この花粉は魔物にも………ふにゃぁ……・』
『ウゴゴゴッ…グォオアアッ!』
リザードマンが突如咆哮を上げ、猫娘に襲い掛かった。
『にゃううっ…ダメにゃっ…リザードマン、気をしっかり持つ────にゃあんっ・』
うつ伏せに倒された猫娘に、リザードマンはそのまま覆い被さって “結合” した。
『うにゃっ…にゃうんっ・ やっ…やめるにゃっ…リザードマ………うにゅうぅんっ・ 激しっ…激しぃのダメにゃあ・』
『カハーッカハーッ!』
『あにゃ…うにゃっ・………あにゅうっ・』
猫娘の声が段々と艶を帯びてきている。
リザードマンは猫娘のお尻に凄い速さで腰を打ち付けている。
もう猫娘の声に抵抗の意思は感じられない。
僕はそれを暫く眺めてから、またふらふらと匂いの元へ向かう。
『良い子ね……こっちへいらっしゃいな…』
また声が聞こえる。
その声も甘ったるくて、頭がくわんくわんした。
『……体内への異物混入確認……。ふわぁ………目が覚めちゃったじゃない。いきなりなんだっていうのぉ?宿主さん』
水の羽衣が…スライムが僕へ語り掛けてきた。
僕はそこで少し意識を取り戻す。
そして僕は────
1.す、スライム!僕を助けてぇ!
2.何でもない………まだ寝てなよ……ふふふ
安価↓1
「何でもない……まだ寝てなよ………ふふふ」
『そぅお?それならもう少し寝るわねぇ…』
「うん…大丈夫、だよ………」
今、僕はとても幸せな気持ちだから、余計なものに邪魔されたくなかった。
そしてこの匂いの元へ行けば、もっと幸せなことが待っていると………僕の直感が告げている。
匂いの元は大きな花だった。ピンク色の花弁と、中心に人一人が入れそうな穴。その穴を覗き込むと甘い蜜がタプタプに詰まっている。
僕は考える間も無くその穴へと入った。
ドロドロの蜜が身体に絡む。僕はその蜜を手ですくって飲む。
全身が痺れるような甘さ…。同時に高揚感。
すると、蜜の中から緑色の肌の女の子がゆっくりと現れた。
同時に花弁がゆっくりと閉じて、密閉された空間に僕とその女の子が二人きりとなった。
『………』
「………」
女の子は一言も発さず、ただニコリと笑った。
僕と彼女は蜜にまみれたまま、お互いを貪るように舌を絡ませてキスをする。
………甘い。彼女の唾も蜜の様に甘い。
いつの間にか水の羽衣は無くなっていて、僕は全裸になっていた。
女の子は僕とキスをしながら、小さな僕のおちんちんをゆっくりとしごく。
ああ………なんてやらしぃことを………。
でも僕のおちんちんはビンビンになっていて、蜜の中ですぐに射精をしてしまった。
女の子はトプン…と蜜の中へ入っていき、蜜の中で僕のおちんちんを咥えだした。
「あ………だめだよぉ…♡」
口では抵抗を示すけど、身体は素直にソレを受け入れていた。
女の子は僕を逃がさない様にお尻をしっかりと掴んでいて、おちんちんにむしゃぶりついてきている。
「はっ…アッ!イク………イクぅ♡ 出ちゃうっ…せぇし、出ちゃうっ♡」
僕は女の子の口に沢山出す。
女の子は嬉しそうにそれを全部飲み干す。
そして再び女の子は蜜の中から顔を出すと、僕の首に腕を巻き付けてきて、抱っこをしてきた。
そのまま腰を落としてきて、その女の子の膣内(なか)へと導かれる。
女の子は僕の唇をペロリと舐めてから腰を動かしてきた。
「あっ…溶けちゃう………ちんちん、溶けちゃう………ああんっ♡」
女の子の膣内は蜜の様にトロトロで、でも凄い締め付けだった。
キュウキュウと締め付けられて、その快感に身体が震えてしまうほど………。
『宿…主………宿主………まさ…か………』
声も絶え絶え、スライムが僕に何かを語り掛けてきたけど、僕はそれどころじゃなかったので無視をして腰を振った。
『………もっと』
緑色の女の子は僕の耳たぶを噛むとそう囁いた。
女の子の期待に応えるまでもなく、僕はただ自分が気持ち良くなる為だけに腰を振り続けた。
………吸われる。僕は再度の射精を女の子の膣内で果たすと、懲りずに腰を振った。
まだ出来る……。まだ出せる………。
「もっとしよ…もっと……」
僕も女の子にチュッチュとキスをしながら伝える。女の子はクスクスと笑って半身蜜に浸かりながらも腰を振った。
オッケーサインを貰って、僕も腰を強く振る。
『宿主…宿………主………』
「うるさい……うるさい、うるさいっ!」
僕を呼ぶコイツの………誰だっけ?
いや、誰でもいい。誰だろうと僕のセックスを邪魔する奴は許さないんだから………。
『…や……主………………────』
声が…止んだ。
もう誰も僕達を邪魔する者は居ない。
緑色の女の子は長い髪を掻き上げると、乳房と乳首が露わになった。
僕はそのおっぱいに吸い付く。甘い蜜がまた出てきた。
もっと…もっと…。
僕は腰を振りつつおっぱいを赤ちゃんの様に吸う。
女の子は僕の頭を優しく撫でながら、僕の全部を受け入れてくれた。
────やがて、蜜の中へと二人で沈んでいく。
頭の先まで入っても、不思議と苦しくなく、むしろ心地良かった。
女の子のお腹がパンパンになるまで、僕は精子を出し続ける。
身体を絡ませながら、濃厚なキスをしながら、僕はこの子とずっと………蕾の中で────
game over 【蕾の中で】
1.>>167
2.>>170
3.>>174
安価↓2
ついで安価↓3のコンマ一桁分えっち度が上がる。
2でやり直しする意味ないでしょうよst
もっと頑張れよ
>>193
はっ!そうでした…
>>196
もっと長くってことですか?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:4
えっち:51
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
『可愛らしい人間の男の子………ふふふ』
何処からか声が聞こえる。
ただ森に反響して場所が特定出来ない。そして声と同時に甘い香りが辺りを包んだ。
『グッ…コレハッ!?』
『うにゃにゃにゃっ!ヤバいにゃ!これは────アイツの花粉にゃ!!』
「花粉?僕は花粉症じゃないから大丈夫だよ」
『ご主人様っ!吸っちゃ駄目にゃ!』
僕は────
1.花粉を吸ってみる (←中間は端折り>>174へ)
2.水の羽衣を使う
3.闇雲に突進する
安価↓2
「うやぁああああっ!」
『アッ、オイ!』
『ご主人様っ!?』
僕はとりあえず闇雲に突っ込んで、爪を伸ばして周囲に向かって振り回した。
『ご主人様っ!それは流石に無意味にゃ!』
『馬鹿っ!落チ着ケ!』
『────きゃうっ!』
「っ!?」
────と、目の前の花が悲鳴をあげた。
その花はよく見ると花弁の中心に頭が生えていて、それは正しくモンスターだった。
『………痛い……』
そう言ってお花のモンスターはニョキッと花の中心から身体を出してきた。
辺りの花粉も少し薄くなってきたようだ。
でも、まさか本当に当たるとは………。
『さ、流石ご主人様!あらかじめアルラウネの居場所を知ってたんにゃね!』
『………ムウ…、人間モ中々ヤルナ……』
「あ、いや、うん……あはは」
まぐれとは言えない雰囲気だ。
まあ一目置かれるのは悪い気しないけど、……ちょっと罪悪感。
『…許さない』
アルラウネは涙目になりながら僕を睨みつけてきた。結構痛かったのかもしれない。
すると突然左右から蔓の触手が何本も襲ってきた。
──────ザンッ!
『にゃうっ!』
『甘イ…』
刹那、左右から襲ってきた触手がバラバラと地面へ落ちる。
僕の両脇に猫娘とリザードマンが立っていた。
『コノ程度ノ触手デ我等ヲ止メルコトハ叶ワン』
『ご主人様には一切手を触れさせないにゃっ!』
「………二人ともぉ…」
『泣クナ馬鹿者』
『とっとと終わらせるにゃ!ご主人様の手を煩わせるまでもないにゃっ!』
二体の魔物はそれでもなお向かい来る触手を何本も斬っていく。
僕はアルラウネ本体を注視した。触手攻勢は止む気配も無くキリがない。
やっぱり本体を叩かなければいけないだろう。
「二人とも、ここはお願い!」
『うにゃ!?』
『何ヲ!?』
僕はアルラウネに向かって走り出した。
さっき爪がかすった程度で痛がっていたのを思い出す。アルラウネは……斬撃が有効だ。
爪を伸ばしながら距離をグングンと詰めていく。
────が、アルラウネ本体からも触手が飛び出してきて、僕の身体に巻き付いてきた。
『ご、ご主人様!』
『クッ…馬鹿メッ…!』
一瞬の油断。
触手は猫娘とリザードマンに幾重にも巻き付き、一気に締め付けた。
『うっ…にゃあああああっ!』
『グゥ…ッ、ガハァッ!』
────と、次の瞬間に二人の胴体と足が二つに分かれた。
千切れたところから血や内臓が吹き出す。
僕の目の前で、仲間達が………死んだ。
いつの間にか水の羽衣を失った僕は、仲間達同様に触手に締め付けられていく。
『許さない…許さない……』
「あぐ…ぅっ!」
ギリギリと深く触手が食い込んでいく。
────ブツンッ…
と、僕の胴体が千切れた。
内臓が飛び出す。僕は今から…これから死ぬ。
段々と薄れゆく意識の中で、アルラウネが僕の口へ種を放った。すると失った下半身からメリメリと “根” が生えてきて地面へと刺さる。
僕はそのまま幹となり、一本の “木” となった。
見ると猫娘やリザードマンも同様に木となって枝葉を広げていた。
木の幹にめり込んだような形になって、僕等は口を開くことも叶わずにお互いを見つめていた。
不思議と不快感は無く、身体から生えた枝葉から日光を浴びることに無情の喜びを感じた。
アルラウネ様から与えられた新しい生命(いのち)に感謝し、僕は精一杯に生きようと誓った………。
game over 【樹木として】
1.>>167からやり直す
2.>>174からやり直す
安価↓1
『可愛らしい人間の男の子………ふふふ』
何処からか声が聞こえる。
ただ森に反響して場所が特定出来ない。そして声と同時に甘い香りが辺りを包んだ。
『グッ…コレハッ!?』
『うにゃにゃにゃっ!ヤバいにゃ!これは────アイツの花粉にゃ!!』
「花粉?僕は花粉症じゃないから大丈夫だよ」
『ご主人様っ!吸っちゃ駄目にゃ!』
僕は────
×1.花粉を吸ってみる
○2.水の羽衣を使う
×3.闇雲に突進する
↓↓↓
────頭で考えたわけじゃなかった。
身体が反射的に反応した…そんな感じ。
「みんな伏せて!」
どうやるかなんて知らなかったはずなのに、僕は集中力を一気に高めて両手を上げた。
水の羽衣は僕の魔力に反応し、上方へ霧となって噴き上がる。辺りを包んでいた花粉は蒸気に付着し、やがてそれは地面へと落ちていった。
『…す、凄いにゃ……』
『モウスライムヲ使イコナスカ……』
水の羽衣が少し減って胸元が開け、ミニスカートのようになり露出が目立つ。
でも恥ずかしがってる暇は無いようで………。
『……少しはやるみたいね………』
前方の森の茂みから全身緑色で、腰周りに花を開かせたモンスターが現れた。
『あ、アルラウネにゃっ!』
『ホウ…奴ガ本体カ………』
猫娘とリザードマンが臨戦態勢に入る。
僕も…アルラウネに見えないように、背中に手を回して爪を伸ばした。
「アルラウネ…さん。こっちも無用な戦いは避けたい。出来れば通してもらいたいんだけど…」
『マタ甘イコトヲ…!』
『ご主人様っ!魔物相手に交渉しても駄目にゃっ!』
リザードマンも猫娘も僕のやり方には賛成してくれない。
「でも、それを言ったら猫娘、リザードマンもスライムも皆仲間になってないよ」
『そ、それはそうにゃけど…』
『バカメ。ソレハタマタマ運ガ良カッタダケダ!全テノ魔物ニ通ジルト思ッタラ大間違イダ!』
「そうかもしれない。…でも、試してみなきゃ分からない」
僕は彼等に目を向けることなく話す。
これでもアルラウネに警戒していないわけではないから…。
『………駄目ね』
冷たい目でアルラウネは答えた。
「駄目って………」
『あなた達には苗床になってもらう…』
「……どうしても?」
『それが嫌なら……私を倒してごらんなさい………』
「………分かった。その代わりこっちが勝ったら仲間になってもらうからねっ!────スライム起きてっ!戦闘だよ!」
僕はいよいよ爪を前方へ構え、スライムを起こす。
『────もぅ…何よぅ。せっかく気持ち良く寝てたのにぃ……あ、私の身体が少し減ってる…』
「今はそれどころじゃないのっ!敵だよ!」
『敵ぃ?…あー、アルラウネかぁ。また厄介なのと…』
「彼女のこと知ってたら教えてっ」
『そうねぇ…まず私の攻撃は全部効かないと思っていいわぁ』
「え、そうなの?」
『うん、私みたいな水分は吸収されちゃうのよぉ。水以外ならほとんどの攻撃が通用するけど厄介なのは触手攻撃ねぇ…』
「しょ、触手?」
『そこらの蔓や草を操って襲ってくるわぁ。もちろん水の羽衣じゃ防御出来ずに吸収されるからそこも注意ねぇ』
「じゃあどうすればいいの!?」
『私なら逃げるけど………周りは木や草だらけだから下手に動くと捕まるわねぇ』
「戦って勝つには?」
『………少なくともここでは私ほとんど役立たずだからぁ…猫娘とリザードマン頼りになるかなぁ。猫娘はスピード命でしょぉ?だから迫る触手担当。リザードマンは力と打たれ強さがあるから猫娘の逃した触手の処理とアルラウネ本体への特攻かなぁ。宿主は』
「…僕は?」
『………うん、こうしようかしら♡ 宿主にと少し協力してもらうわねぇ♡』
「?」
僕はスライムから作戦を簡単に聞き、頷いた。
アルラウネはやはり、周囲へ何かしらの信号を送って触手を伸ばしてきた。数えても数えてもキリが無いほど多い。
僕は四方にある触手へ目を向けながら指示を飛ばす。
「猫娘は触手担当!全部撃ち落とすつもりで切り裂いて!」
『了解にゃっ!』
「リザードマンは猫娘が最悪打ちもらした触手の処理と本体アルラウネへの特攻!」
『……グゲゲ、粋ナ判断ダ』
「命懸けで僕を守ってくれれば必ず勝つ!」
『任せるにゃっ!』
『分カッタゼ、上官殿…グゲゲ…』
そして襲い掛かる触手に向かって、二体のモンスターは駆けた。
────凄まじい攻防が繰り広げられる。
猫娘の爪は繰り返しの斬撃に小回りが利くよう、20センチほどの長さで抑えられていた。
それもあり、迫り来る何本もの触手を一振り二振り、返しの一振りでどんどん斬り落としていく。
リザードマンは本体アルラウネへ一直線に突っ走る。アルラウネ本体からも触手が襲い、リザードマンはそれに噛み付き、食い千切り、銛を使って斬り落としていく。後方からの触手がリザードマンの腕に巻き付くも、それを力任せに引っ張って引き千切っていく。
しかし、減らない。
蔓の触手は無限に溢れて襲ってくる。
猫娘はそれでも応戦し、リザードマンは一歩一歩アルラウネに近付いていくが………。
『グゥッ、マダカ人間!』
『うにゃあっ!キリが無いにゃあっ!』
「………」
まだ、僕が答えるわけにはいかない。
リザードマンや猫娘のフォローに回ることも “許されない” 。
ただ今はジッと……“その時” が来るまでっ。
形勢は────やや不利になってきた。
猫娘のスタミナも切れかけている。
リザードマンの体力も削られてきている。
均衡が、崩れだす。
『うっ…にゃ………もう、もう駄目………にゃあ…』
『人間ッ……我等ヲ捨テタカ………ッ!』
いよいよ触手が猫娘とリザードマンを捉えた。
ただ突っ立ったままの “僕” は無表情にその光景を眺めている。
『……ふふ、…あなた達の負け………』
アルラウネは勝ちを確信した。
猫娘とリザードマンに巻き付いた触手を締め付けていく。
『うにゃっ…ご、ご主人…様…っ』
『グガァッ…コンナ、コンナ所デェッ!』
『後は………人間だけ………フフフ』
迫る触手。
………勝負あった。
突っ立っていた “僕” の胸を一本の触手が勢いよく貫く。
『………フフフ……弱い…』
「はい、お疲れ様 ♪ 」
『────っ!?』
僕は背後からアルラウネの首元へ爪を当てた。
『なっ………』
「猫娘とリザードマンに集中してくれて助かったよ」
『………何故ここに………』
「あそこに突っ立っていた僕は、僕の形を作ったスライムだよ」
『何だと……?そんな……』
アルラウネは “貫いた筈の僕” の方を見ると、既に “形作られた僕” はそこには居なく、代わりに一回り小さくなったスライムがこちらに向かって手を振っていた。
「擬態…っていうんだっけ?とにかく君が僕だと思っていたのは僕じゃなくてスライムだったんだ」
『………くっ……』
「君が触手で仕掛けてきてから動きの良いスライムや、自分に突進してくるリザードマンに集中したよね?ただそこに突っ立ってるだけの “ひ弱そうな人間” なんかそっちのけでさ」
『………』
「その隙に僕はスライムと入れ替わってコソコソと回り道をしながらここに来たってわけ。………おかげさまで《水の羽衣だった部分のスライム》をおいてきたわけだから、今僕全裸なんだけどね…。ああ、恥ずかしいからこっち向かなくていいよ」
『………』
「さあ、早く猫娘とリザードマンを解放して。さもないと────」
僕はそう言ってアルラウネの喉に爪を強く当てた。
『わ、分かった……』
猫娘、リザードマンに巻き付かれた触手はシュルシュルと音を立てて解放していった。
『ふにゃあ………助かったにゃあ…』
『………ヤルナ…人間。我等ヲ囮ニシタノハコノ為ダッタカ……』
『あらぁ、私あってこその作戦なんだからねぇ〜』
『うるさいにゃ。自分だけ楽して卑怯にゃ』
『アンタ達は体を使う。私は頭を使う…。適材適所ってね ♪ 』
『フンッ………気ニ喰ワンガ………今回ハ良シトシテヤル』
『減らず口ねぇ。素直に感謝しなさいよぉ〜。ついでだから回復もしといてあげるわぁ』
スライムは『ヒーリング』と唱えると、猫娘とリザードマンの上からゆっくりと輝く霧が降りてきた。
疲労と切り傷が回復していく。
僕はそれを見てホッと息をつくと、アルラウネに再び話し掛ける。
「あと…約束、守ってもらうよ」
『約束………?』
「そう。これに勝ったら仲間になってもらうってね」ニコッ
『………』
「でも…絶対無理って言うなら別に無理強いはしない。その代わりここを素直に通してもらうけど…」
『………分かった…完敗だ……付いていく』
「本当に!?やった!!おーい皆!アルラウネさんオッケーだって!」
僕は飛び跳ねて猫娘達の元へ駆けて行った。
『凄いにゃあ…ご主人様は。アルラウネまで従えるとは………うちの目に狂いは無かったにゃ』
『確カニ…見直シタゾ人間』
『私の策があっての勝利なんだけどねぇ〜』
「これで味方がまた増えたね!さぁ、行こうか!」
『駄目よぅ、宿主』
「へ?何が駄目なの?」
『これ以上のパーティーで動くと流石に目立つでしょお?やっぱり誰かしら置いていかないと…』
「えー!そんなぁ……」
『イヤ、スライムノ言ウコトニモ一理有ル。何ヨリゾロゾロト複数デ動クノハ俺モ好マシクナイ』
『うにゃ、それもそうにゃ。どうするにゃ?ご主人様』
「う、うーん…」
『………これを使う?』
僕が頭を悩ませていると、アルラウネが木で出来た何かを差し出してきた。
「これは………?」
『 “口寄せの笛” 』
「口寄せの笛?」
『そう……。どこに居ても……心を通わせた魔物なら呼び寄せる事が出来る笛……』
「そんな便利な物が!?」
『呼びたい魔物を心に念じて吹くと………その魔物は近くに召喚される』
「ふわぁ……これならいつでも皆を呼べるね♡」
僕はその笛を受け取るとまじまじと眺める。
『………人間、ドウスルノダ?まずは連レテ行ク奴ヲ決メネバナルマイ』
「あ、うん。そうだね。……えっとぉ」
誰を外す?
1.猫娘
2.リザードマン
3.スライム
4.アルラウネ
安価↓1〜5の多数決
決まらなければ1〜5の中で争った数字のどちらかを6が決定。
あ、ミスです。
「君が触手で仕掛けてきてから動きの良いスライムや、自分に突進してくるリザードマンに集中したよね?ただそこに突っ立ってるだけの “ひ弱そうな人間” なんかそっちのけでさ」
↓
「君が触手で仕掛けてきてから動きの良い猫娘や、自分に突進してくるリザードマンに集中したよね?ただそこに突っ立ってるだけの “ひ弱そうな人間” なんかそっちのけでさ」
すいません(安価ならここは無視)
「抜けてもらうのは………リザードマン…かな」
『ナニ!?』
我ダケハ無イダロウ…という安心しきった顔をしていたリザードマンが声を荒げる。
『ソレハ無イダロ人間!良ク考エロ!我ハ役ニ立ツダロ!交尾ダッテ上手イゾ!?』
「交尾とか言うなっ//// そうじゃくて、ほら…女の子が多いパーティーだしさ。女の子の、都合とか色々考えてね」
『ソレナラ貴様モ雄ダロウガッ!』
「だって僕の旅なんだから僕が抜けたら結局意味無いでしょこれ」
『グヌヌ……』
「大丈夫だよ。いつでも呼べるしさ、この笛で…ね?」
『…ウヌゥ…』
納得いかない顔を浮かべるリザードマンの耳元に顔を寄せ、僕は囁く。
「それにエッチしたい時にも呼ぶから……リザードマンのおちんちん、忘れられないんだぁ…僕………♡」
そう言うとリザードマンは目を見開き、僕の顔を見てからニヤリと笑う。
『…グゲゲ………好キナ時ニ呼ベ、人間。イツデモオ前ノ尻ニ我ノ “イチモツ” ヲクレテヤル』
リザードマンも僕の耳元でそう返して長細い舌で僕の耳たぶを舐めた。
ゾワッと鳥肌が立つ。
「じゃ、じゃあそういうことで!また後でね、リザードマン!」
『オウ、待ッテルゾ人間………グゲゲ』
僕は慌てて他の皆と先へ進んだ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:8
えっち:51
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
名前: 猫娘
属:キャット属
型:獣人型
Level:8
《武器》猫の爪、猫の牙
《防具》無し
《性格》自由、生意気、臆病
【必殺技】
・ワイルド・クロー:大振りの爪攻撃
・カッティング・クロー:首を切り落とす
・キャット・ウォーク:敵を誘惑する
・ラッシュ・クロー:連続爪攻撃
名前: スライム
属:スライム属
型:半液状型
Level:10
《武器》無し
《防具》無し
《性格》温厚、のんびり
【必殺技】
・寄生:寄生する
・硬質化:体の一部を硬く出来る
・酸:強力な硫酸を吐き出す
・ヒール:水魔法(少回復)
名前: アルラウネ
属:アルラウネ属
型:植物型
Level:12
《武器》無し
《防具》無し
《性格》寡黙、冷静
【必殺技】
・蔓触手:無数の触手で攻撃
・催淫花粉:幻を見せたり淫らにする花粉
・ハニービー:媚薬混じりの蜜(精力向上作用)
『それにしてもご主人様は凄いにゃあ。会う魔物みんな仲間にしちゃうんにゃから ♪ 』
暗い森の中を歩きながら猫娘がそんなことを言う。
僕は猫娘と出会う前の、不安にかられていた時を思い出した。
「ううん、僕は皆に感謝してるんだ。人間の僕なんかに手を貸してくれて………」
確かに魔物には恨みがある。
家族を、村を奪ったのは野盗だけではなく魔物達だから。
でも……こうして肩を並べて歩いてる現実を見ると、人間と魔物は分かり合えるんだと………そうも思った。
『相変わらずケモノってのは考えが甘いわねぇ…』
『………同感』
『な、何にゃ?』
スライムとアルラウネは猫娘とはまた違った見方をしているようだった。
「ねぇスライム、どういうこと?何が言いたいの?」
『んー…だって、ねぇ?アルラウネ』
『………魔物は魔物………』
『だから何が言いたいにゃっ!ハッキリ言うにゃ!』
『だからぁ、今アルラウネが言ったじゃない…“魔物は魔物” なのよぅ』
『それじゃ分からないにゃっ!』
「魔物は魔物…かぁ」
きっと人間とは違う…そう言いたいのだろう。
僕は人と魔物が分かり合えると思ったけど、もしかしたらその考え方じゃいけない…と、スライムやアルラウネは忠告してくれているのかもしれない。
…考えてみればそうだ。今でこそ仲良しになった猫娘も、当初は僕を餌としてしか見てなかったのだから。
『ご主人様!こいつら仲間にしたのは失敗にゃっ!駄目にゃこいつら!むつかしーことばっかり考えてるにゃ!』
「ま、まぁまぁ。スライムもアルラウネももう仲間なんだから…」
『私は宿主にしてるだけよぉ』
『……私も無理やり連れて来られただけ………』
『ほらほらほら!こいつらご主人様に忠誠心の欠片も無いにゃっ!いつか裏切るにゃ!』
「でも猫娘だって危なくなったら僕を置いて逃げるんでしょ?」
『? 逃げるにゃ。それが今の話と何か関係あるかにゃ?』
「………何でもないよ…」
一体どの口で忠誠心などと言うのか。忠誠心が聞いて呆れる。
「それより暗くなってきたよ。急ごう」
『………馬鹿………』
「え?何か言った?アルラウネ」
『馬鹿って言われたのよぅ』
「え?え?何で馬鹿なの?」
『暗くなってからが危ないんじゃないよぉ。言っておくけど月が出てからは魔物の能力が二割増しよぉ?』
「そ、そうなの!?」
『………無知………』
アルラウネは冷やかな視線を僕に向けて呟いた。
だってそんな知識ある訳ない。僕は人間なんだから…。
『じゃあとりあえず野宿するにゃ』
『………大馬鹿………』
『さっきから喧嘩売ってるにゃ?何ならうちの爪で八つ裂きにするにゃよ?アルラウネ』
『………出来る?』
猫娘が爪を出すとアルラウネは触手を数本出してきた。
「ちょっとちょっと!仲間割れは駄目だよ!」
『安心するにゃご主人様。こんな奴居なくなっても痛くも痒くもないにゃ!』
『………人ごときに飼い慣らされてるケモノが………調子に乗るな………』
「もぉー!やめてってばぁ!」
『────っ!? シッ!静かにっ』
スライムが僕達を制止する。
スライムの辺りを見回す怪訝な顔に僕を含めた三人に緊張が走った。
『静かに隠れて……』
スライムの指示で僕と猫娘、アルラウネは藪に身を隠す。
『………そうか………ここは………』
『うん…厄介な所に来ちゃったわねぇ…』
『うにゃ?誰の縄張りにゃ?』
『………見てれば分かる………』
魔物達のヒソヒソ話しに耳を立てながら僕は辺りを見回す。
すると奥の方からこちらに向かって歩く影が見えた。影の形が人のそれより一回りほど大きい。
やがてその影は僕らの隠れている藪の前まで来て鼻息を鳴らした。
『んん……モンスターの雌と人間の匂いがすると思ったんだがなぁ………』
“そいつ” は先の広がった太い棍棒を片手に持っている。
身長はおよそ2メートル強。腹はでっぷりとしていて、衣服は腰に布を巻いている程度。
牙が二本、下の歯から伸びていて鼻が上向き。どう見ても豚のそれだ。
『………オーク………』
ぼそっとアルラウネが呟いた。
オーク………。
腕力と精力がトップクラスのモンスターと聞いたことがある。村の女の子達の大半はこのモンスターに連れ去られた。
オークは雌が少ないから、種族を増やす為に他種族とまぐわって子孫を残すという。
彼等には倫理道徳という観念を持たず、ただ本能に従って行動する。そして知的では無い。
知的ではない故に道理が通じないので、彼等の本能に力技で屈服せざるを得ない。
つまりそう────話し合いが通じない。
説得や交渉は彼等には一切効かないのだ。
『どうするぅ?』
「ど、どうするって………」
『………得意の “仲間にする作戦” でもするか……?』
スライムとアルラウネが僕を煽る。
僕はちらっとオークを覗き見る。
鼻息が荒い。あとすんごい怖い。デカいし怖い。
『にゃふふ…』
「っ?」
そこで猫娘が不敵に笑った。
『うちのキャットウォークで骨抜きにしてやるにゃ〜 ♪ 』
なるほど!その手があったか!
確かにオークは本能で生きるモンスター。性欲には逆らえないはずだ。
「お色気作戦だねっ?」
『うにゃ、絶対効くにゃ♡』
『………やめとけ………』
『私も、やめといた方がいいと思うなぁ〜…』
「え?」
『な、何でにゃ?ご主人様、やらせて欲しいにゃっ。うちなら絶対上手くやるにゃっ』
「う、うーん………」
1.猫娘の好きにやらせる
2.僕の必殺技をお見舞いする(必殺技名を明記)
3.リザードマンを呼ぶ
4.自由安価
安価↓2
「…ここは、僕に任せて」
『うにゃっ!?』
僕は深呼吸をする。
正直言うと怖い。怖いけど…スライムやアルラウネが「やめろ」と言ったからには猫娘では危険を伴うという意味だろう。
そしたら僕が、僕がやるしかない。
『………どうするつもり?』
「うん…見てて」
僕はもう一度深呼吸をしてから「キャーッ♡」と悲鳴を上げて藪から飛び出した。
オークが目を丸くさせて僕を見る。
────今だっ!必殺………
甘えん坊っ!
僕はオークの胸元へ飛び付いてしがみつく。
「ああ、オーク様ぁ♡ お慕い申し上げますぅ♡」
オークの胸に顔を擦り付けて僕は甘える。
オークに今のところ………動きは無い。
「オーク様のことずっとずっと好きだったんですぅ♡ どうか僕を可愛がってぇ…♡」
これで誘いに乗ってくれれば、大きな隙が出来る。例えオークであっても三人の魔物相手に隙だらけでは勝てないだろう。
『………ぶひひ、珍しいこともあるもんだ。よぉし、たっぷりと可愛がってやる』
────乗った!
しがみついた僕を引き離すとオークは水の羽衣を勢いよく吸って僕を裸にした。そして曝け出された僕のおちんちんをジュルジュルとしゃぶりだす。………オークの性欲は対象が男でも関係無いみたいだった。
「あっあっ…オーク様、いきなりそんなっ♡」
今だよ!皆っ!
僕は藪の方へ目をやるが…皆はまだ出てこない。
まだオークに隙が無いのだろうか…?
『ぶえっへっへ、たまんねぇ……しばらく人間とヤッてなかったからとことんヤらせてもらうぜぇ?』
「えっ…あっ、嘘、待って…」
足首を掴まれて逆さに宙吊りにされる。
そこでオークは僕のお尻の穴に舌をねじ込んできた。グリグリと中を掻き回されて舐められる。僕は思わず腰がビクついてしまった。
「あっひっ!ひんっ♡やめっ…はひ♡」
ベロが…おちんちんみたいに太くて長い。奥の方に届く。中のうんちまで吸われてお掃除されている。恥ずかしさで顔が真っ赤になるけど、それ以上にお尻の中が気持ち良くなってしまって、僕はエッチな声を漏らしてしまう。
『おお、おおっ、たっぷりと糞を溜め込みやがって……全部喰ってやる!ぶひひひひっ』
「やっああっ♡ 言わないで…、言わな────はひぃっ♡ いやぁ、食べないでぇ♡ うんち……、うんち食べちゃ駄目ぇっ♡」
もう雑食というレベルじゃない。
オークは何でも食べると聞いてはいたけど、糞便まで食べるとは思わなかった。
それでも────僕は腸の奥に詰まったうんちを吸われる新しい快感を受けて、感じてしまっていた。
僕もまた、変態だった………。
こんな腹の出た醜い化け物に、僕は蹂躙されて……よだれを垂らすほどに感じていた。
『ぶへへへ、気持ちいいのか?ん?人間。オークの本気はこれからだぞ………ぶひひひひっ』
「ふあっ………あんっ♡ も、もう……許し……」
お尻の気持ち良いところをベロでツンツンされて、僕は────射精した。
自分の出した精子が顔にかかってくる。
………まだ?まだなの?皆………。
『おうおう、もったいねぇな!それも喰ってやろう!』
今度は僕を抱っこして、うんちを食べた舌で僕の顔にかかった精子を舐め取る。
臭いっ……酷い臭い……。
顔を背けながら、僕は藪の方へ目を向けると………そこにあの三人は居なかった。何度も見るけど何処にも居ない。
────もしかして………
彼女らは僕を囮にして逃げたのだろうか?
………いや、そんなはずは無い!そんなことあるわけない!だって、彼女らは僕の仲間だから…仲間なんだから……。
嘘、嘘、……そうだ。アルラウネと戦った時みたいに何か作戦を立ててるんだ……。そうじゃなきゃ………そうじゃなきゃおかしいもん!
『ぶへへへ、そろそろいいな?』
ゆっくりと…下がる。
僕のお尻に “何か” が当たる。それが何かは、オークの言葉からも分かるように…位置的にも分かるように………。
「だ…だめ………お願い…やめ」
『ぶへへ、知ってるぜぇ?人間の言う「駄目」ってのは「オッケー」のサインなんだろぉ?』
「違っ────」
オークに道理は通じない。
僕は身を以てそれを知ることになる。
………オークの、桁違いなおちんちんによって………。
奥歯が鳴る。
目がチカチカする。
頭がかき回される。
僕のお尻はそれでも、オークの規格外おちんぽを全部…ずっぽりと飲み込んだ。
「あっ………がっ………」
苦しい。お腹がおちんちんでいっぱい。
お尻を掴まれて、ゆっくりとズポズポされる。
「はへっ…ひっ♡ あへ…はっ…あっ…はひっ♡」
言葉に出来ない。言葉にならない。
だらしなく伸ばしたベロを吸われる。うんちを食べた豚男との濃厚なキスは吐き気をもよおした。
でも…ぶっといのをズンズンと、一突き一突きされる度に僕の思考は乱れて…どうでもよくなってしまう。
「んふっ…ん♡ らめ…ひゅご♡ ひっ…あむ♡ …んんっ♡」
乱暴にお尻を掴まれて前後に上下に腰を振られる。オークの爪がお尻に食い込んで痛いのに、それさえも気持ち良いと錯覚してしまうほどに、オークちんぽは凶悪な快感を僕に与え続けた。
そして早くも僕の中にドクドクと射精する。勢いと量が………尋常じゃない。
「あっが………あっあっ…しゅご♡ ひゃに…ひゃにこれぇっ♡ いっぱ…いっぱひ…せぇし………ひうぅ♡」
僕のお腹はオークの精子で一気に膨れ上がって、やがて入りきらなくなって行き場の無くなった精子はお尻とおちんちんの結合部から噴射する。
ぶびゅぶびゅっと下品な音が森の中で木霊する。
堪らずに僕もまた、射精した。
………凄い……オークの射精………凄すぎる。
こんなの何度もされたら、僕はきっと今よりおかしくなってしまいそうで………。
『おっとぉ、まだまだだぜぇ?』
まだお腹に精子が残ったまま、オークはパンパンと音を立てて僕のお尻を掘ってくる。
嘘…駄目。もうこれ以上しないで………。
僕のお尻、気持ち良くしないで………。
藪からは未だ音沙汰が無い。他の場所から、そう………遠回りして背後から……きっと仲間が。
猫娘か、スライムか、アルラウネが………きっと。
早く来て…お願い。
じゃないと僕…僕……オークに……、オークちんぽに………。
「ひっ♡ あひっ♡ あっあっあっぁっ!だめ…イク♡ あっウソ…またイク♡ やっ、や…イキたくないっ♡ もう、やめてっ………イキたくないのっ!────イクっ♡ イキたくないのにっ………イク、イクイクイクッッ…イクぅっ♡」
内側から前立腺を何度も刺激されて僕は三度目の射精へと導かれた。
身体が痙攣する。それでも尚、オークの腰の動きが止むことは無い。オークの精液と僕の腸液で滑り(ぬめり)が良くなっていて、それがまたゾクゾクとさせた。
必殺技の《甘えん坊》が失敗だったのか…。
猫娘にやらせれば良かったのか…。
でもそれをしたら、このおちんちんを味わえなかっただろう。きっと猫娘にこのおちんちんを独り占めにされて………………。
────そうじゃない!
僕は何を考えてるんだ!これじゃまるでオークのおちんちんを求めているようじゃないか!
こんな醜いオークなんかのおちんちんに…
『ぶへへっ!もっと激しくいくぞっ!』
激しく…おちんちん…オークちんぽに……
『どうした!?良いんだろ!?オーク様のおちんぽ堪んねぇだろ!?』
冗談じゃないっ………こんなおちんちんに…
『おら!出すぞ!出すぞ!ッッ出る!!』
ああ…また凄いのが………お腹いっぱいに…
『ぶへへへ…まだだぁ』
…あっ、また動いて………まだ硬い…まだ太い…まだ…おっきい♡
『おらおら!ちんぽ好きだろ!?アン!?好きって言え!』
求めてない…求めてなんかない……求めて…
「………おちんぽ…好きぃ♡」
違う…。
これはまだ必殺技の《甘えん坊》なんだから………。まだ、終わってないんだから…。
………………………
………………
………
やがて夜も明けて、僕はオークのザーメンが溢れる地面に寝転がされた。
もう、お尻もガバガバで使い物にならない。
当然足腰も立たなくなった僕は、ただ呼吸をすることだけが精一杯だった。
『あー、ヤったヤった』
そう言うとオークは僕の目の前に立つ。
『ぶひひひひっ、なかなか良かったぞ人間。………じゃあな』
オークはそして、大きく何かを振りかぶった。
逆光で…よく見えない。
ソレが振り下ろされた時、一瞬の衝撃があって────そこから僕の意識は無くなった。
game over 【朝までオークとした後は…】
※選択肢が一つしか無いので自動的に>>222からやり直します。
ついで安価↓のコンマ一桁分えっち度が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:8
えっち:58
《武器》猫の爪
《防具》全裸
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
>>222から
↓
────略────
「お色気作戦だねっ?」
『うにゃ、絶対効くにゃ・』
『………やめとけ………』
『私も、やめといた方がいいと思うなぁ〜…』
「え?」
『な、何でにゃ?ご主人様、やらせて欲しいにゃっ。うちなら絶対上手くやるにゃっ』
「う、うーん………」
1.猫娘の好きにやらせる
2.僕の必殺技をお見舞いする(必殺技名を明記)
3.リザードマンを呼ぶ
4.自由安価
安価↓2
「分かった。やってみて」
『うにゃあっ ♪ そうこにゃくっちゃ♡』
『まぁ…別にいいけどぉ…』
『………私は止めた………』
スライムやアルラウネにはまだ不安があるようだった。
でも実際リザードマンを仲間にした時も猫娘の “キャットウォーク” で堕としたという実績がある。
あの瞬間、リザードマンは理性を無くして猫娘に襲いかかったように見えた。だから、より本能に従うオーク相手なら確実に効く…と思う。
ただ、あの時のキャットウォークに問題があったとするなら、僕も一緒になってリザードマンとヤっちゃったこと…。
だけど今回はちゃんと理性を保てる自信がある。何よりスライムやアルラウネの前でそんな醜態晒すわけにはいかないから、多分大丈夫。
『じゃ、行ってくるにゃあ♡』
そう言って猫娘は僕等に軽く手を振って立ち上がった。
ガサッと藪から肢体をくねらせながら立つと、オークは猫娘に目を向けた。
────キャット・ウォーク────
猫娘の視線とオークの視線が絡んだ。
オークはもう、猫娘の術中にハマっているだろう。
お尻をぷりぷりと振りながら猫娘は妖しく歩き出す。オークは……猫娘の艶めかしい動きに目を奪われている。
まちがいない。確実に掛かっている。
確実に掛かっているというのに……スライムやアルラウネの表情は固い。
………何故だろう。
猫娘はオークの前まで到達すると、オークにお尻を向けて、四つん這いとなって誘い出した。
『交尾するにゃあ…♡』
オークは────猫娘の後頭部を激しく掴み、乱暴に地面に叩きつけた。
猫娘は『に゛ゃっ!』と鈍い声をあげる。僕は慌てて立ち上がろうとすると、スライムに肩を掴まれ牽制された。
瞬間オークは猫娘の穴へとおちんちんを挿し込んで、腰を振り出した。
オークの強く激しく打ち付ける腰の振りで、猫娘の華奢な体が今にも壊れそうだ。
「だ、大丈夫なの?あんな激しいのっ」
『………大丈夫………そこは気にするところじゃない………』
「えっ?」
『そうねぇ……問題はここからよねぇ』
アルラウネもスライムも意味深なことを言って、猫娘とオークの交尾を注視している。…少しずつ、後退しながら…。
まるで火の粉が飛び移るのを警戒してるかのように────
『うっにゃ…にゃっ♡ にゃうぅ♡』
ただ乱暴に腰を叩きつけるオーク。
後頭部を抑えられながら身動きの取れない猫娘は、お尻だけ浮かせてオークの凄い太いおちんちんを受け入れることしか出来ない。
オークはそこで猫娘の最深部まで深く挿しこむと、射精をした。
見る間に猫娘のお腹ぎ膨れ上がる。精子の量がおかしい…。
子宮も膣内にも収まり切らなくなった精液が結合部から吹き出す。背中を反らす猫娘も…達したように見えた。
………これで、これでオークは猫娘の言いなりに………。
僕はホッと胸を撫で下ろし────
『にゃうっ!?にゃっ…ひにゃっ♡』
猫娘が再び矯正を上げる。
オークは猫娘の両腕を後ろから掴むと、その腕を引きながらまたも腰を振り出した。
二度目の交尾が始まる。
『………逃げる………』
「え?あ、アルラウネ」
『そうねぇ…ここらが引き際かしらねぇ』
「え?え?スライムまでっ、何で!?」
『だってぇ…終わらないしぃ…こっちまで巻き添えくっちゃうものぉ』
「お、終わらないって?でも、リザードマンの時も何回もエッチしたしっ」
『リザードマンはまだ理性的よぉ?オークの精力は普通じゃないのぉ。それにキャットウォークでその “本能” を剥き出しにしちゃった状態でしょう?危ないったら無いわよぅ』
「じゃ、じゃあ助けようよ!」
『………私は逃げる………』
「ちょっ、アルラウネっ」
『ごめんねぇ、私も逃げるからぁ…。宿主は好きにしたらぁ?』
「そんな…仲間のピンチなのに!」
『………仲間じゃない………』
『さっきも言ったはずなんだけどなぁ…。宿主は別に “あなたじゃなくてもいい” のよぉ、私』
「ま、待ってよ!ねえ!そんなの冷たいじゃん!」
『………魔物は魔物………』
『そういうことぉ。じゃねぇ〜♡』
理不尽なことに、二体のモンスターは気配を殺しながらゆっくりとその場から離れていった。
僕も後を追おうとしたけど、猫娘が犯されている中でそれを放置することも出来ずにただここで留まるしかなかった。
────────────
────────
────
………今、猫娘はどんなことを考えているのだろう。
仲間が助けに来ない事への焦りか。
キャットウォークを選択したことへの後悔か。
それとも────
あぐらをかいて座っているオークに抱き抱えられながら、猫娘は上下に揺さぶられている。
オークのおちんちんは尚、萎えることを知らないかのように剛直に勃ち、猫娘の膣内を行き来している。
術に掛かったまま、白目となったオークは正気を保てていない。
猫娘も度重なるピストンと射精で体力を大きく削られているようで、お腹は妊娠しているみたいに膨らみ、舌を垂らして短く声を漏らしている。
術をかけた側の猫娘が、逆にオークの虜となっているようにも見える。
そしてまた射精され、精液が地面に池を作っていき、そしてピストンは繰り返される。
猫娘の身体は延々と貪られ続ける。
僕はそれを黙って見続けるしか出来ない。
いや、チャンスは……ある。
オークは幸いにも、まだこちらの存在には気付いていない。
ただ、この爪があの頑強な筋肉に突き刺さるのか?あの巨躯を引き裂くことが出来るのか…?
拳に付いた爪がやけに小さく、頼りなく見えた。
奇襲をかけて失敗したらと思うと…体が縮こまる。失敗すれば………猫娘の二の舞だ。
ここでやはりスライムやアルラウネが居ないことが悔やまれた。でも居ないと嘆いていても始まらない。
僕は漸くそこで深く息を吐き、爪を伸ばした。
「たぁああっ!」
藪から駆け出し、大きく飛ぶ。
狙うはオークのうなじ。
そこを一閃、爪で切り落とす。
────ギィンッ!
………四本の爪は見事に────折れた。
オークはそこで振り向き、僕の存在に気付く。
せめて猫娘だけでも。
オークの手が僕へと伸びる。
思っていたよりも速い。
それをかいくぐる。
オークの胸元で項垂れている猫娘。
しっかりとオークに抱えられている。獲物は逃がさないとばかりに…。
再度オークの腕が伸びる。
地面を蹴って回避────と、オークの精液で足を滑らせて僕は…転倒した。
猫娘を抱えたまま立ち上がり、迫るオークの影が僕を覆う。
「ご、ごめんなさ………」
僕の謝罪の言葉が、オークに届くことは無かった…。
………………………
………………
………
傍らには猫娘が大股を開いて転がされている。
その股からはオークの精液が垂れている。
僕の方は────…
「あっ…ああっ♡」
男の僕にも御構い無し。
男だから殺されるだろう、食われるだろうという考えは裏切られる。
代わりに僕はオークの性の捌け口となった。
その巨躯は僕の身体をすっぽり覆うように乗っかってきて、僕は目一杯脚を広げられ、大きな………とても大きなおちんちんをお尻に挿入してきた。
一言………ただ “乱暴” 。
お尻の穴が焼け付く位、激しくピストンを繰り返す。ドスンドスンと、おちんちんを上から叩き付ける。
『ブフーッブフーッ!』と鼻息を荒くしながら、未だ衰えないおちんちんと、その動きに僕はやがて甘い声を上げるようになる。
凄い存在感。
僕のお尻の中で、オークのおちんちんがその存在を主張している。
ドブドブと精液を放たれ、僕は甘い痺れを確かに感じた。押し出されるように僕も射精してしまう。
オークはそれでも正気を取り戻さない。
それなのに僕の口を吸ってきて、舌を絡ませて腰を振る。
幾度も幾度も突き刺さるおちんちんに抗うことも忘れて、僕はオークにしがみつく。
「あああっ!…もっと…もっ………とぉ♡」
………射精して欲しい。
お尻の中に、オークの精子をいっぱい溜めたい。
その為なら臭いオークの口も気にならない…。舌を差し出してオークの口を吸う。
臭い…凄く臭いけど………お尻の穴がジンジンして、それもどうでもよくなる。
ううん、それがまた良い………かも。
「はっ♡ はっ♡………あむ♡ んんっ………ぷあっ♡ ああああああああっ♡ もっろぉ…もっろぉ♡ ケツまんこきてっ♡ オークちんぽでもっろ…僕のケツまんこ犯ひれぇ♡」
ちんぽ…凄い。
ちんぽ…すごい。
ちんぽスゴイぃっ♡
溺れる。オークのちんぽがこんなに気持ちいいなんて…。
リザードマンなんか目じゃないくらい、僕はとことんまでオークに堕ちる。
溢れる精液。蒸せ返るほど栗の花の香りが森を包む。
絶倫の向こう側にいるオークの精力は、僕を完膚無きまでに支配した。
寝そべるオークの上に跨って、自ら腰を振るほど淫らに仕込まれた猫娘と僕はやがて………死ぬまでオークと交わり続けることになった。
game over 【オークと死ぬまで交尾】
※選択肢が一つしか無いので自動的に>>222からやり直します。
ついで安価↓のコンマ一桁分えっち度が上がる。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
コンマ0の為エッチ度は上がりません。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
>>222から
↓
────略────
「お色気作戦だねっ?」
『うにゃ、絶対効くにゃ♡』
『………やめとけ………』
『私も、やめといた方がいいと思うなぁ〜…』
「え?」
『な、何でにゃ?ご主人様、やらせて欲しいにゃっ。うちなら絶対上手くやるにゃっ』
「う、うーん………」
1.僕の必殺技をお見舞いする(必殺技名を明記)
2.リザードマンを呼ぶ
3.自由安価
安価↓2
「…よし、ここはリザードマンを呼ぼう」
『にゃっ!?もう!?』
『リザードマンかぁ…』
『………居ないよりはマシ………最悪盾にできる………』
「それは駄目っ!」
僕は口寄せの笛を出した。
「これって音鳴るよね?」
『………鳴るけど聴こえない………心を通わせた魔物のみ、その音を聴くことが出来る………』
「じゃあ目の前のオークには…」
『聴こえないはず………』
「分かった」
僕はリザードマンを頭に浮かべて笛を吹いた。
すると僕らの後ろに黒く大きな次元の歪みが現れ、そこからリザードマンが吐き出されるように出てきた。
『オウッ!?………アア、オ前等カ。ヨオ』
尻餅をついて登場したリザードマンは、僕らに気付き片手を上げる。
『早速オ呼ビガ掛カルトハナ。ソンナニ我トヤリタイカ、人間』
「ち、違うよバカ//// ほら、そこ見て」
『ンン…?』
リザードマンは藪から覗き込むようにして広場に目を向ける。
『………ナルホド、オークカ』
「あのね、猫娘がキャットウォークでお色気作戦しようって言ってててね?」
『ヤメトケ』
『にゃっ!?』
「………え?」
『オークノ精力ヲ嘗メルナ。しかも “チャーム状態” ノオークトナッタラ本当ニ手ガ付ケラレンゾ』
『う、うちだって精力には自信あるにゃっ!』
『タコ』
『タコじゃないにゃ!猫にゃっ!』
『精力デイッタラオークニ叶ウ奴ハホボ居ナイ。上級ノ魔物カ、或イハ “トロール” クライカ………』
「ど、どうなっちゃうの?」
『…マァ、死ヌマデ交尾ダロウナ…。勿論逃ゲルコトモ叶ワンダロウ……。見テミロ。アノ太イ腕カラ逃ゲラレルト思ウカ?』
『うにゅ…』
「………確かに。でもじゃあどうすれば…」
『アッ?オ前 “知ッテテ” 我ヲ呼ンダンジャナイノカ?』
「………え?」
『オークハ我ノ “友” ダ』
「………ええっ?」
リザードマンは無感情な顔を僕に向けてそう言い放った。
『ココヲ通ルニハ我ガ話ヲツケルシカナイダロウ』
「で、できるの!?」
『マァ…… “タダ” デハ無理ダロウナ』
「い、いくらならいいかな?50ペニーくらいなら出せるけど…」
『アホウ。人間ノ使ウ通貨ニ魔物ガ釣ラレルト思ウカ?』
「そんなこと言ったって魔物のお金なんか持ってないよぉ」
『魔物ニ金ナド必要無イ。………ソウダナ、ココハオ前ラニ文字通リ “一肌脱イデ” モラオウカ』
そう言ってリザードマンは口の端を持ち上げて不気味に笑った。
………………………
………………
………
『………おかしいな、まだ人間の匂いがするんだが……』クンクン
『ヨォ、オークノ旦那』ガサガサ
『む?リザードマンか…今日は何の用だ?』
『イヤァネ、チィットコノ先ニ用ガアッテナ。旦那達ノ縄張リッテノハ知ッテルンダガ …通シチャクレネェカイ?』
『駄目だな』
『グゲゲ…コレデモカイ?』
リザードマンがパチンッと指を鳴らす。
それを合図に猫娘、スライム、アルラウネ、そして僕が藪から飛び出してリザードマンの前へと並んだ。
『これはっ?』
『上ノモンヘノ “献上品” デヨォ。アマリ汚スワケニハイカンノダガ………旦那ガ通シテクレルッテンナラ、チットバカシ味見シテモラッテモイイゼェ?』
『むぅ…』
オークは僕等の身体を上から下まで舐めるように眺めると、ごくりと唾を飲む。
………おぞましい。
『上ってのは誰だ?』
『ソレハ言エネェ。タダココデ我ガ諦メタトナッチャ、旦那モ美味シイ思イガ出来ナクナル』
『………』
『二時間ダケナラ好キニシテイイゼェ』
『………分かった』
『分カッタ。契約成立ッテコトデ!』
『ただ…雌はこの人間だけでいい』
『……ヘッ?』
「え゛?」
オークは僕だけを指差した。猫娘達はホッと胸を撫で下ろす。
『アー…ソレハ』
『人間は久しく味わってねぇ。コイツじゃなきゃ此処は通さねえぞ』
僕を甚く(いたく)気に入ったようで…。
実は僕、男なんですけども………。
『旦那、実ハコイツ人間ノ雄デ────』
『雄でもいいわっ。貸せ』
『コノ猫娘ナンカモ一緒ニ』
『要らん』
と、オークは僕の手首を掴んで引っ張った。
『アッ、ダ…旦那ッ』
『そこにオレの小屋がある。二時間経ったら迎えに来い…ぶふふっ』
「ひ、ひぃいいっ!お助けぇーー!」
僕はオークにズルズルと引きずられていく。
猫娘等はそんな僕に形だけ憐れみの目を向け、小さく手を振った。
『旦那ァ!クレグレモ乱暴ニ扱ウノハヤメテ下サイヨーッ!』────と、リザードマンの叫びが木霊した………。
小さな小屋には小さな木のテーブルと、木の椅子が一脚、そして大きな木のベッドを設えていた。
オークは僕を床に転がすと、早速自ら腰布を脱ぎ始める。
着衣はそれだけなのですぐにソレがボロンと顔を出した。
「ひっ…!」
た、勃ってないよね?それ………。
全長20センチはあると思うそれは、幹も太くて……僕はずりずりと後退りをした。
無理。絶対無理。あんなのお尻に挿入らない。
挿入るわけ…ない。
第一、アレはまだ勃ってるわけじゃないんだし……勃ったらどれ程になるか想像もつかないわけで………。
『ぶひひひ…久々の人間だぁ。たぁっぷりと可愛がってやるからなぁ…』
規格外のおちんちんを扱きながら、僕に一歩一歩近付いてくるオーク。
あんなの入れられたら間違いなくお尻がぶっ壊れる。
「あ、あの…僕、本当に男で」
『ぶひひ、構わん。尻の穴があるだろうに』
…やっぱりお尻に挿れるつもりだ。
『時間が無い。とっととヤるぞっ』
「やっ…やだぁあああっ!」
全裸の巨漢がいよいよ、僕に覆い被さってきた。
………………………
………………
………
────やっ、やだぁあああっ!────
『………始まった………』
『ご、ご主人様……』
『大丈夫かしらぁ…』
『ニ…二時間、アイツノ耐久力ニ期待スルシカアルマイ…』
コレバカリハ神頼ミ…。
魔物デアリナガラ神ノ御名ヲ唱エルトハ。少シアノ人間ニ感化サレタカ………。
『………二時間………長い………』
『オーク相手の二時間は確かにねぇ………』
『うにゃあ…ご主人様…』
三匹ノ雌等ハ分カッテイル。
ソウ、アノ無尽蔵トモ言エルオークノ精力ヲ…。
猫娘ハマダ認識ガ甘イモノノ、スライムトアルラウネノ神妙ナ顔ヲ見テ、流石ニ悟ラザルヲ得ナイヨウダ…。
我ハ小屋ヲ眺メル。
『………乗リ越エロ………人間』
ソシテ、其レダケ呟イタ。
お尻の穴から脳天まで届く衝撃。
出し入れされながらバチバチと目の前で火花が散る。
だらしなく開いた僕の口にオークの太い指が差し込まれる。指だけでも人間のおちんちんほどはある。疑似フェラを味わわされながら、後ろからお尻をとことん攻められる。
僕のお尻は僕の意に反して、オークのおちんちんを根元まで飲み込み腸液を垂れ流す。
深く挿さったおちんちんは僕のお腹を膨らませるほどの大きさで、おちんちんの先が分かるくらい突き出てくる。
お腹いっぱいに埋まったおちんちんに僕は奥歯をガチガチと鳴らせることしか出来ない。こんなのが二時間も続くかと思うと、とてもじゃないけど正気ではいられなくなりそうで………。
『やっぱ人間の肉穴は一味も二味も違うわっ!ぶははははっ!』
オークは僕のお尻をそれこそ “玩具” のように扱う。
お試し期間を存分に楽しむように、オークは腰の動きを速める。
────…一体、何分経っただろう。
ベッドへ乗り、頭を押し付けられて、持ち上がったお尻にまだ………これでもかとおちんちんを打ち込まれる。
僕のお尻はもう、オークのおちんちんに馴染んでしまっていて、お腹の苦しさも薄れてきていた。
ベッドのシーツは獣臭くて、耐え難い匂いを放っていたけど、僕はその臭いシーツを噛み締めて…お尻から込み上げて来る新たな感覚に耐え忍んだ。
『旨ぇ旨ぇ!』
「〜〜〜〜〜っ♡ 〜〜っっ♡」
当たる…。
気持ち良い所に全部…。オークのおちんちんが僕の気持ち良い所を責める。
もう無理。もう駄目。
このオークは僕を確実に “仕込んで” いる。
自分のおちんちんの味を………隅々まで記憶させるように………。
「くひっ…♡ ひんっ♡」
………やめて。もう、駄目………駄目なのっ。
僕のお尻のお肉とオークのお腹とが、パンパンとぶつかり合う乾いた音。
段々と、色めき立つ僕の声。恥ずかしい声が徐々に部屋に反響する。
「だっ………め…♡ だめ……ぇ♡」
精一杯の拒絶の言葉は甘い声に乗って説得力を無くしてしまう。
今どんな拒否をしても、きっとそれは悦びの言葉としてしか受け入れられないだろうとも思う。
少なくとも、今僕を味わっているオークはそう判断した。
だって────もっと激しく、強く僕を貫き始めたから…。
「────────ッッ♡」
耐え難い快楽の波が臓腑から込み上げる。
全てを投げ棄てても良いと思わせるほどの快感。おちんちんに屈服させられる。
来る────来る来る!
腸内で一際大きくなったオークのおちんちん。
僕の中で射精する準備をしている。
そこでオークは僕にハメたまま、身体をくるりと回転させて片脚を持ち上げる。
ゴリゴリと僕の中へ挿入っていくおちんちんが丸見えで、凄くやらしい。
オークを見ると、顔がやけに必死で…少し可愛いとさえ思ってしまった。
『ぐぅっ!出るぞぉ!!』
「い、いいよっ……出してっ────きてぇ♡」
ズンッ────と、奥まで挿し込まれて中でドブッと大量の精液が放たれた。
僕も押し出されるように射精をしてしまう。頭が真っ白になりつつも…腸内で感じるおちんちんの鼓動と射精感。
僕の腸の中を駆け昇ってくるオークの精子。その精子はお腹をパンパンに膨らませる。
女子ならば確実に受精させるほどの量だろう。一体何奥、何兆、何京の目に見えない精子が泳いでいるか…。
オークの舌が僕の顔をベロリと舐める。
ねっとりとした臭い唾液がこびりついても、気持ち悪いと思わなかったことが不思議…。
プチュプチュ…と僕もベロを出してオークの大きな舌を舐める。
お尻からは収まりきらなかった精液が溢れる。お尻からはブピッと下品な音が鳴って、恥ずかしい。
『二時間じゃ足りねぇなぁ。…おい人間。お前俺のモノにならねぇか?』
「そ、それは…だめぇ…んむ…♡」
『そう言うなよ。リザードマンには話し付けとくからよ』
「……」
1.「…いいですよぉ」
2.「それなら────」
安価↓2
お尻に感じる太く熱い肉。
反抗する気力まで削がれてしまう。
そしてまだ小刻みにそれは挿し込まれる。太いので、僕の奥を擦る。カリが奥で引っかかる。
耐えられる筈もない。
「…いいですよぉ♡」
………言っちゃった…。
僕は自らオークのものになると、宣言した。
『ぶははは、俺のチンポにかかったらどんな奴も逃げられなくなるからなぁ!』
「うう…だから、早くぅ…」
認めてしまえば後は簡単だった。
僕はまた、今以上の快感を求めるようにオークにすがり甘える。お尻をキュッキュッと窄めて、オークのおちんちんに刺激を与える。
『まぁ待て、人間。そろそろリザードマンが来るだろう…』
と、おちんちんを挿れたまま僕を片手で抱き上げると、もう片方の手で大きな棍棒を持ち上げ、入口ドアの横に立つ。
「何…するの?」
『ぶはは、 “話をつける” だけだ』
そう言いながらオークはまた小刻みに腰を動かし、僕のお尻を掘った。僕は落っこちないようにオークの首に手を回してしがみつく。
自分の重みで奥の方へ深く挿さっていき、また浮かされては挿さっていく。
こんな “大物” を咥えこんで、もうすっかりお尻の穴は広がってしまっているだろう。括約筋は使い物にならないかもしれない…。
でも、それでもいい。
下から貫かれる剛直な肉の棒の虜になっていく。
脊髄まで響くピストンの衝撃。腰や背中が反り返る。僕のお尻を左手でがっちりと掴むオーク。
「お尻っ…いいっ♡ あっあっ…ああっ♡ すっ…ごい…すごいぃっ♡」
染まる。オークのおちんちんで僕の人生観は大きく塗り替えられていく。生半可な快楽じゃない。
『旦那、時間────』
突然扉が開かれる。
瞬間、扉から入ったリザードマンの頭が破裂し、胴体から足元まで弾けた。
僕の体や顔に、リザードマンの体液がかかる。
オークが振り下ろした棍棒により、リザードマンは一瞬にして肉片と化した。
『…ぶふふふ、これで話はついたぞ、人間』
「………」
最早原型を留めていない “リザードマンだったもの” は、床に緑色の血の池を作っていた。
体がガタガタと震える。
一つの命があっけなく終った事に対する恐怖。
そして、それを行使した者に僕は抱かれていて、いつその標的が僕になるかも分からない。
『…ぐふふふ、そう怖がるな。お前だけは殺さないでいてやる。………逆らわなければな』
僕はそれを聞いて、ただコクコクと頷くことしか出来なかった。
………………………
………………
………
開ききった “穴” から精液がゴポゴポと零れる。
オークさんとの性行為は全てがレイプのようで、僕の体はもう半ば壊れてしまっている。
射精回数は二桁。休憩は五分に満たない。連続して行われる生殖行為。
僕に与えられる “餌” は専らオークさんの精液。
粘ついた精液は飲み込むだけでも一苦労する。
散々僕のお尻や口に射精して、オークさんは漸く眠りにつく。
ただしその間も僕はオークさんのおちんちんを挿れ続けなければいけない。それは僕が寝る時も同様で、僕は寝ながらオークさんのおちんちんを出し入れされる。当然、寝ることなど出来ない。
僕が女の子であれば、生理を理由に断ることもできたのだろうか。
いや、オークさんにそんな理屈は通じないだろう。
耐え切れずに排泄した僕の便を喜んで食し、ひり出したばかりの肛門に舌を捩じ込み、残りの糞便を吸い取るほどのケダモノなのだから……。
昼夜を問わずオークさんは僕を犯し続ける。
無限に続くと思われるほどの性行為。
擦り切れて使い物にならなくなると思っていた僕のお尻は、それでもまだオークさんのおちんちんを咥えこんでいた。
オークさんにも『奴隷の素質がある』と言われた。
奴隷………。
オークさんの精液を搾り取るだけの玩具。
人としての尊厳はそこには無い。
この森へ来た当初の目的は何だったのか…。思い出すのも面倒になり、僕は今のこの状態に甘んじていた。
やがて一月が経ち、半年、一年…と、奴隷生活を続ける。
その頃にはすっかり “オーク様の嫁” となっていた。
オーク様の喜ぶことは何でもした。オーク様が気持ち良いと思う所も覚えた。僕は正しく、オーク様の妻となっていて、献身的に尽くした。
何故か僕はそれに…幸せを感じていた。
でも、『人間の雌を捕まえた』と、オーク様が仰ってから…僕は用済みとなり『帰っていい』と小屋から放り出された。
《人間の雌》と入れ替わりに僕は解放されたのだ………。
僕ではオーク様の子を孕むことが叶わないから。
そしてもう、ガバガバになった僕のアナルではオーク様を悦ばせることも難しくなっていたから…。
「いやっ、痛っ────やめっ…ぐぅっ、やめてぇええっ!!」
小屋の中、人間の雌が悲鳴を上げている。
やがてあの悲鳴は甘い声へと変わるだろう。僕はそれを知っている。
怖いのは最初だけ。痛いのも最初だけ…。
その後に二度と普通に戻れないほどの快楽が襲う。オーク様のおちんぽ無しではいられなくなるほどの……快感が。
元気で丈夫な、オーク様の子を産みなさい。
僕には出来なかったことだから…。
「────っ、はっ♡………んんっ♡」
もう甘ったれた声が聞こえる。オーク様の手にかかれば強制的にイかされるのだからそれも仕方ない。
僕はそして、後ろ髪を引かれるようにその場から立ち去った。
もう、村には帰れない。
これからは一人の人間としてでなく、一匹のモンスターとして、この森で過ごすことを決めた。
game over 【捨てられた人の子】
1.>>222からやり直す
2.>>247からやり直す
安価↓1
ついで↓2のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:8
えっち:63
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
>>222から
↓
────略────
「お色気作戦だねっ?」
『うにゃ、絶対効くにゃ・』
『………やめとけ………』
『私も、やめといた方がいいと思うなぁ〜…』
「え?」
『な、何でにゃ?ご主人様、やらせて欲しいにゃっ。うちなら絶対上手くやるにゃっ』
「う、うーん………」
1.僕の必殺技をお見舞いする(必殺技名を明記)
2.リザードマンを呼ぶ
3.自由安価
安価↓2
「あ、そうだ!アルラウネ、花粉でどうにかできない?」
『………あ、できるかも………』
アルラウネは自分の技であるにも関わらず、自分の技の性能を理解していなかったようだ。
しかし、すぐに顔を曇らせる。
『………でも………危ないかも………』
「え?なんで?」
『………性欲絶倫のオークに私の花粉………鬼に金棒………単純なだけに………効きはいいだろうけど………あの力馬鹿が暴れたら手が付けられない………』
「うーん…でも…」
『分かってる……この方法が一番かもしれない………ただ、危ない賭けでもある………』
そう言ってアルラウネは胸の前で両手を交差させた。
『………吸ったら駄目………』
アルラウネは口を小さく窄め、オークに向けてゆっくりと息を吐いた。
オークの周囲に黄色い花粉が舞う。オーク自身は気付いてないようだ。
『………対象者が私の花粉を吸えば脈拍、心拍数が上がり、アルコールを摂取したような高揚感に襲われる………』
アルラウネは誰に言うともなく語り始める。
オークは突然吠え、身体を震わせた。
『………体温は極端に上がり、雄ならば勃ち、雌ならば濡れる………理性は彼方へ消え、性の捌け口を探す………』
オークの黒目は失われ、白眼となる。
鼻息が荒く、獲物を探すように辺りを見回した。
腰布が大きく膨らんでいる。
『………精力も上がっているから一度(ひとたび)捌け口を見付ければ、死ぬまで獲物と交わり続ける………そして異性を嗅ぎ分けるほどに嗅覚も向上しているから………すぐに見つかる』
「………えっ?」
オークは鼻をピクリとさせ、藪の奥に隠れる僕達の方へ身体を向けた。
「ちょ、ちょっと?アルラウネっ」
『………やってみる………』
「え?」
『………蔓よ………』
アルラウネが呟くとオークに向かって四方から蔓の触手が何本も襲った。
オークは全方位からの触手に対処出来ず、首を、手を、足を、胸を、腰を、それぞれ雁字搦めに巻き付かれた。
ついで、アルラウネの背中から生えた触手が網のようになってオークに被せる。
『………捕獲成功………』
「す、すっごい!アルラウネちゃん凄いよっ!」
『むむむ………やるにゃあ』
『…アルラウネ、死ぬ気ぃ?』
『………仕方ないだろう………』
「………え?な、何言ってんの?スライム…」
オークは網の目となった触手を掴むと、勢いよく引っ張った。
するとアルラウネが僕達の目の前から一瞬で飛び、オークの前に落ちる。
『ブフゥッ……ブフゥッ……!』
『………先へ進め……』
アルラウネは表情を変えず、僕達に向けてそう言った。
オークは巻き付いた触手をブチブチと引き千切る。触手は全く効いていなかった。
「アルラウネちゃん!アルラウネちゃん!」
『……駄目よぉ、宿主。ここで貴方が助けに入ったらアルラウネの犠牲が無駄になるでしょぉ?』
「そんな、仲間を見捨ててなんか行けないよ!」
『ご主人様、行くにゃ…ここでうちらが助けに行ったら全滅にゃ』
「やだっ!僕は助けに行くっ!僕は君たちと違う!僕は人間なんだ!」
『………ごめんにゃ、ご主人様』
うなじに衝撃が走る。猫娘の声を最後に、僕は気を失った………。
………………………
………………
………
「────はっ!!」
目を覚ますとさっきとは違う場所に僕は居た。
『目を覚ましたにゃ?ご主人様』
『オークの縄張りは過ぎたわよぅ…』
「……そ、そうだ!オーク!アルラウネは!?アルラウネちゃんはどこ!?助けたんだよね!?」
『………』
『………』
僕の問いに猫娘とスライムは首を横に振った。
「そ、そんな……じゃあ、アルラウネちゃんは……オークに………」
『仕方ないにゃ。あの時はああするしかなかったにゃ』
「仕方なくなんかない!どうにか出来たはずだよ!なんで…何で君たち魔物はそうやって冷たいんだ!」
『じゃあ他に何が出来たっていうのよぉ?』
「そんなのっ…分かんないけど、でも!」
『はぁ…本当に人間って馬鹿ねぇ…。宿主にするのやめようかしらぁ…』
『待つにゃ、スライム。ご主人様は優しいだけにゃ』
『それが馬鹿って言ってるんだけどぉ…。さっさと行かないならもう私は抜けるからぁ』
「………スライムなんか抜けてもいいよ、別に」
『ご、ご主人様もカッカしないにゃ!』
『へぇ〜、随分じゃない。宿主』
「仲間を見捨てるような奴と一緒に居ても意味が無い!でてけ!」
『ご主人様っ!』
『いいよ、出てってあげるわぁ。貴方の血肉となった私のカラダだけは置いてってあげるぅ。じゃぁねぇ…』
『スライム、待つにゃっ』
スライムはそこでドロドロの液体となって、地面に染み込んで消えた。
『ご主人様っ!何てことをっ!』
「君だって同じだよ…」
『…にゃ?』
「仲間を見捨てて逃げて…魔物はやっぱり魔物なんだ」
『………ご主人様は馬鹿にゃ』
「スライムと同じこと言うんだね。気に入らなきゃ君もどっかに行けば?」
『良いにゃ?うちが居なくなって困るのはご主人様にゃ』
「いいよ別に!僕だけで行くから!魔物の手なんか借りなくてもどうにかなるもん!」
『………分かったにゃ…』
猫娘はそう言ってとぼとぼと歩き、森の奥へと消えた。
「………ふん、最初っからこうしてれば良かったんだ。別に、一人でだって……出来るんだからっ」
僕は “口寄せの笛” を手に取り、投げ捨てた。
こうして僕は一人になった。
アルラウネを助けに行かなければ…。
と思っても、元来た道が分からなかった。結局僕は幾つかある道のどれかを選ぶしかなかった。
ちょっと開けている場所。真ん中には大木がある。
今居る位置からその大木を背にして、正面の道を北とする。
東にも西にも道がある。
いずれかの道がオークの縄張りに繋がってるだろう。
僕は────
1.北の道へ進む
2.東の道へ進む
3.西の道へ進む
安価↓1
「悩んでても仕方ないよね。…こっちの道に行こう」
僕は北の道へ進んだ。
木々がより密集していて、森が一層暗く感じる。
………間違いなく、此処にもモンスターが居ると直感した。
オークの縄張りなのかどうかはまだ分からないけど、何度かの経験によって僕は何となくそれを肌で感じるようになっていた。
『それ以上進むな…人の子』
何処からか声が聞こえた。
辺りを見回し戦闘態勢を取る。
『この先は我が主への道程…進むことはまかりならん』
声は森全体から聞こえてくるようだった。
我が主…?
ということはこの先に森の主が居るということ!?
「と、通して下さいっ!」
『まかりならん』
「…それなら力ずくでもっ」
『………馬鹿め』
と、全身黒ずくめでフードを被った男が僕の前にふわりと舞い降りた。顔はフードが影になっていて見えない。
『………ふん、話にならんな』
「なんだとっ?」
『人間風情が……此処まで来れた事も奇跡よ』
「馬鹿に…するなっ!」
僕は地面を蹴って黒ずくめの男に向かう。
『我が魔力を感じることも出来ぬ未熟者め…』
黒ずくめの男は右手を僕へ向ける。
多分魔法を放つ気だ。
魔法が来たら掻い潜って爪で斬りつける。
『散れ』
黒ずくめの男の手がどす黒く光る。
ここで左に避けて────と、思っていたら黒い球体が僕の前に現れ、僕はそれに吸い込まれた。
一瞬の出来事だった。
黒い球体は内側から何度も叩いてもビクともしない。爪を立てるが傷一つ付かない。
『さらば、人の子』
右手をかざした黒ずくめの男は、ゆっくりと掌を握っていく。同時に僕を包んだ黒い球体も縮んでいく。
多分あの掌が握り拳になった時、僕は死ぬ。いや、その前にもう…。
体が折り畳まれていく。ギチギチと…体が…。
ボキンッと音を立てる。骨が折れる。激痛、苦痛。
そして────黒ずくめの男は拳をつくり、僕は “点” となった。
game over 【黒ずくめの男】
1.>>222からやり直す
2.>>247からやり直す
3.>>259からやり直す
安価↓2
この場合は247の2になるの?
>>265
はい、自動的にそうなります。
>>247
────省略────
『二時間じゃ足りねぇなぁ。…おい人間。お前俺のモノにならねぇか?』
「そ、それは…だめぇ…んむ…・」
『そう言うなよ。リザードマンには話し付けとくからよ』
「……」
1.「…いいですよぉ」
→2.「それなら────」
「────それなら、もっと良い方法…あるよぉ♡」
『ほう、どんなだ?聞かせろ』
「んふふ…僕と一緒に旅すれば、いつでもエッチし放題……んっ、あんっ♡」
『そりゃ駄目だ。お前はここの偉いさんに献上されちまうんだからな。リザードマンも言ってたろうが』
「それなら…その偉いさんをオークさんがやっつけちゃえば?」
『っ!?ば、馬鹿を言うな!そんな真似出来るわけないだろ!』
「んっ…よいしょっ♡」
『ぶほぉーー!?』
僕はオークの上に跨り、自らお尻に挿入するとお尻を締めながらゆっくりと腰を動かした。
「ねぇ………僕が…欲しくないの?」
『ぶおっ!おふぅっ?!』
緩急をつけながら、少しずつ腰の動きを早める。
ぴったりと身体を重ねて腰だけ振りながら、オークの乳首を舐める。
「ね、一緒に行こ…オークさん♡ あっ…ねぁ………行こうよぉ♡」
『ぐうぅ!わか、分かった!いく…イクぞぉお!』
「嬉しっ、、あっ────だめっ♡ 激しっ────ハァアンッ♡」
耐え切れなくなったのか、オークは僕のお尻を掴んで下から激しく突き上げてきた。
『行くぞ!お前と一緒に…一緒に!!』
「う、うん…いく…イク♡ 一緒にぃ………オークさんと一緒にっ────イクぅうっ♡」
『旦那ァ、時間────』ガチャ
「ああああああああっ♡」
『ぐぉおおおおおおっ!!』
『………』←リザードマン
………………………
………………
………
「────と、というわけで…オークさんも一緒に行くことになりまして…////」モジモジ…
『おう、俺様はこの人間(の尻の穴)が気に入った!ぶふふ、俺様が居れば百人力だぜぇ!?ぶわぁーっはっはっはっ!!』
『………』←猫娘
『………』←リザードマン
『………』←スライム
『………』←アルラウネ
皆の反応は…イマイチだった。
『はぁ…まあ、上手くいったからいっかぁ…』
スライムがプルプルと震えて言った。
『…で、でも凄いにゃっ!オークを手懐けるなんて、ご主人様流石にゃ!』
『…楽観的ダナァ…我ハ危険ダト思ウガ…』
『それはリザードマンがただ嫉妬してるだけだからじゃにゃいか?』
『バッ、馬鹿ヲ言ウナ猫娘!』
『………どうでもいい………それよりパーティーを決めないと………』
アルラウネは冷静に言った。
オークは『俺様を外すなんてことは無いだろうな?』と、僕に釘を刺す。
「えっと…じゃあ────」
二匹、パーティーから外して下さい。
1.猫娘を抜く
2.リザードマンを抜く
3.スライムを抜く
4.アルラウネを抜く
5.オークを抜く
安価↓1↓2
被ったら↓3
『マタ我ヲ選ブカッ!?』
リザードマンは憤慨している。
『いいじゃなぁい、私は楽出来て嬉しいわぁ ♪ 』
対照的にスライムは喜んだ。
『冗談ジャナイッ!連続ダゾ!オイ人間!ソンナニ我ヲ使イタクナイト言ウノカッ!』
「いや、でもね…その…」
『もう、いいじゃないよぉ。暇ができたと思えばぁ』
『納得デキンッ!大体新参ノオークヲ連レテイッテ何故我ガ選バレナイノダッ!』
『うるさいにゃリザードマン。あんまり言ってるとそういうキャラに決まっちゃうにゃよ?』
『ソウイウキャラトハ何ダ?』
『 “パーティーから必ず外されるキャラ” ってことにゃ』
『何ダトッ!?』
『………言うなれば “ヤムチャ” みたいな………』
『何ダ?アルラウネ!今何ト言ッタ?』
『………何でも………』
魔物がこれだけ増えると流石にうるさい。
というか、こういう光景を見ると魔物も人と同じ様に見えてくる。
………そう、魔物だって魔物の生活があるのだ。そういう意味では人と同じなのだ。
僕はクスクスと小さく笑ってしまった。
『見ロ!人間ガ嗤イヤガッタ!我ガ居ナクナルコトガソンナニ笑エルカッ!』
「ち、違うよ、そうじゃなくて………ぷふーっww」
『貴様ッ!』
『あーもう、ほら行くよぉ。リザードマン』
『グッ!離セッ、クソ!スライム!!』
『後でとびっきり気持ちいいコトしてあげるからぁ…♡』
『………ソンナニ良イノカ?』
『スライムよぉ、私…。このヌルヌルを味わったら一瞬で天国まで昇っちゃうんだからぁ♡』
『………人間。暫クハ休ンデヤル』
「え?…あ、うん」
『ソノ代ワリオークトアマリ “スルナ” ヨ?イイナ!?』
「し、しないよっ//// バカッ!」
『ヨシッ!…ジャ、ジャアスライム…イ、行コウカ……ナルベク早ク』
『はいはい…ww じゃあ宿主、またねぇ〜 ♪ 』
リザードマンとスライムがパーティーから抜けた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:10
えっち:63
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草、口寄せの笛
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
名前: 猫娘
属:キャット属
型:獣人型
Level:12
《武器》猫の爪、猫の牙
《防具》無し
《性格》自由、生意気、臆病
【必殺技】
・ワイルド・クロー:大振りの爪攻撃
・カッティング・クロー:首を切り落とす
・キャット・ウォーク:敵を誘惑する
・ラッシュ・クロー:連続爪攻撃
名前: リザードマン(B)
属:トカゲ族
型:二足歩行型爬虫類
Level:14
《武器》銛(麻紐付き)
《防具》鋼の鎧、皮のズボン
《性格》冷徹、理性的、攻撃的
【必殺技】
・銛投げ:銛を投げる
・銛突き:銛で突く
・百連突き:五秒で百回の銛突き
名前: スライム
属:スライム属
型:半液状型
Level:15
《武器》無し
《防具》無し
《性格》温厚、のんびり
【必殺技】
・寄生:寄生する
・硬質化:体の一部を硬く出来る
・酸:強力な硫酸を吐き出す
・ヒール:水魔法(少回復)
名前: アルラウネ
属:アルラウネ属
型:植物型
Level:16
《武器》無し
《防具》無し
《性格》寡黙、冷静
【必殺技】
・蔓触手:無数の触手で攻撃
・催淫花粉:幻を見せたり淫らにする花粉
・ハニービー:媚薬混じりの蜜(精力向上作用)
名前: オーク
属:オーク族
型:獣人型
Level:19
《武器》丸太
《防具》腰巻き
《性格》単細胞、激情型
【必殺技】
・丸太プレス:丸太で敵を叩き潰す
・強姦:雄雌関係無く犯す
「さ、じゃあ行こうか!」
『おい、人間の雄』
「もうっ!何でモンスターは皆名前で呼んでくれないの!?僕はアクト!アクト=ベイスン!!覚えてよ!あと雄じゃなくて男!」
『じゃあ “男” でいいな』
「良くないっ!!それは性別であって名前じゃない!」
『どうでもいい。それよりリザードマンの言ってたお偉いさんは誰の事だ?』
「えうっ!?」ギクッ
『………森の主のこと………』
言い訳を考えてる間にアルラウネが代わりに答えた。
『森の主?…とんでもねぇな』
『どうしてにゃ?やっぱり強いにゃ?』
『そりゃ…強ぇだろうなぁ』
『んにゃ?会ったことないにゃ?』
『無ぇ』
『………それなら何故強いと………』
『森の主へ続く道を塞ぐ魔物がな。ちっとヤバいぞ…』
「どんな人なの?」
『いや、人じゃなくて魔物な。まあ、高度な魔法使いだ』
『にゃにゃにゃww 魔法使いなら打撃、斬撃系に弱いにゃ!』
「そ、そうだよ!それにオークも一緒だし!一回でペシャンコじゃないっ!?」
『………当たればな』
強気なオークが一瞬見せた弱気。
それほどまでにその魔法使いが強いのか…。
『………名前は………?』
『名前は…どら…どらぁ……何とか』
『………最悪………』
「え?アルラウネ知ってるの!?」
アルラウネの顔が明らかに歪んだ。
嫌悪というよりも恐怖といった方が正しいかもしれない。無表情のアルラウネには珍しかった。
『………多分そいつは “ドラウ” 。毒攻撃と弓が得意………魔法も高度なものを使えるし、魔法耐性もある………別名、 “ダークエルフ” ………』
「だ、ダークエルフ?エルフじゃなくて?」
『うにゃ。聞いたことあるにゃ。エルフが魔へ堕ちた時にそのダークエルフになるにゃ。…でもそんなに強いにゃ?』
『………間違いなく強い。特に私やスライムは………瞬殺されるほど相性悪い……』
「スライムやアルラウネが……瞬殺?」
信じられなかった。確かにスライムやアルラウネは魔法使いとは相性が悪いだろう。
でも、だからってそんな簡単にやられてしまうほど力に差があるのだろうか。
『俺様にしたって同じだ。アイツは魔法だけじゃなく打撃もこなす。中でも弓の腕は一級品だ。いつの間にか眉間にズドンで、自分が死んだ事にも気付かないままに御陀仏だ。運良く避けても擦りでもしたら同じだぜ?たっぷりと塗られた毒が傷口から染み込んで…死ぬ』
『うにゃあ…勝ち目無いにゃ……』
本当に…勝ち目は無いのか。
疑問に思う。弱点の無い者など果たして居るのか?
『………少なくとも、今の私達では太刀打ち出来ない………』
「ねえ…リザードマンならどうかな?相性」
『………』←アルラウネ
『………』←猫娘
『………』←オーク
「どうして皆何も言わないのっ!?彼の扱い酷くない?!」
リザードマンはどうやら、駄目キャラとして定着し始めているようだった。
『………冗談はさて置き………』
「冗談じゃなくてっ!リザードマンの耐久度とか、銛とかさ!」
『攻撃力、防御力なら悪いが俺様の方が上だ』
「うっ……そ…そうかもしれないけど…」
『銛よりもうちの爪の方が小回りきくし早いにゃ』
「で、でも、爪は銛みたいに投げられないでしょ!?」
『………遠距離攻撃なら私の触手がある………スライムの “酸” でもいい………』
「じゃ、じゃあリザードマンはどう使えばいいの!?」
『『『 盾 』』』←猫、アル、オーク
「酷いよっ!!」
なんて奴らだ。しかも本気で言ってるっぽいから怖い。
『………とにかく、今のままでは不安材料が多い………せめて………』
『…せめて?何にゃ?』
『………もっと魔法に長けた味方が必要だろう………』
『魔法なぁ…あっ!』
と、オークは何かを思い出したように声を上げた。
「なになに!?誰か居るの!?」
『いや、………やめとこう。アイツは駄目だ』
「何でよ!可能性があるならそれに賭けようよ!」
『やめとけ。碌なことにならん』
『………一応、聞いておきたい………』
『そうにゃ、隠さないでもいいにゃ!』
『……はぁ… “サキュバス” だよ…』
『………納得………』
『た、確かに危険にゃぁ…』
「え?え?なんで?どうして?」
他の皆は分かったみたいだけど、さっきからどうしても僕だけ置いてきぼりだ。
『お前、サキュバス知らんのか?』
「し、知らないよ!」
『人間界でも割と有名にゃ』
「そ、そうなの?」
『………サキュバスは夢魔、淫魔………。人の女型で翼を持っている………男型はインキュバス………元は一体で、サキュバスはインキュバスにもなれる………サキュバスは男の精を搾り、インキュバスは女を妊娠させる………』
「男にも女にもなれるってこと?」
『………そう………』
「それが……なんで危険なの?」
『人間が好きで、人間を犯すにゃ』
「………」
人間を犯す…。
僕はそれを言う猫娘に疑問に感じた。
「あのさ…それって君達も同じだよね?何が違うわけ?」
『うにゃあ、それを言われると弱いにゃ。でも、違うにゃ』
「だから、何が違うの?」
『精力が俺様よりも遥かに上だ』
「………え?」
『………言わば性専門………性の申し子………』
「え?」
『俺様は《喰う》《寝る》《ヤる》以外はどうでもいい』
『獣にゃ』
『黙れケモノ。だがサキュバスは《喰う》ことが《ヤる》ことと同じだ………いや、そうするとアルラウネやスライムもそうか…ちっと違うな』
「???」
『………捕食対象が《人》しかない………私やスライムは他で栄養を補える………でも、サキュバスは勿論魔物とも交わるけど、《人》でしか栄養を補えない………』
『うむ、それだ』
「じゃあ…僕が危ないってこと?」
『………そう………サキュバスは性行為することがつまり、《生きる》ことと同義………』
『うにゃにゃ、分かるにゃ。サキュバスの交尾はだから、《生物が食事をすること》というよりも、《生物が呼吸をすること》に近いにゃ』
「え…エッチなことしないと死んじゃうってこと!?」
『そうにゃ』
「…それは、怖いね……」
何となく分かった。
もし、そのサキュバスを仲間にしたら、僕は精を絞られ続けるってことになる。
『その代わり魔力は一流だ。攻撃魔法よりも補助魔法が多いがな』
『………でも………』
『そう、 “でも” 仲間にすると男がヤられる』
「だから、男ってやめてよ。アクトって名前があるんだから」
『うにゅう…あっちを立てればこっちが立たず…にゃあ』
「………あっちを立てればって………あっ、ちょっと待って………」
『うにゃ?どうしたにゃ?』
あっちを立てればこっちが立たず…
こっちを立てればあっちが立たず…
サキュバスはインキュバスに…
インキュバスはサキュバスに…
精を搾る…
妊娠させる…
「………ふふ、なるほどね。皆、もしかしたらやり方があるかもしれないよ?」
『『『??』』』
不思議そうに眺める皆に僕はニコリと笑ってみせた。
《アルバム》
【猫の夫】
>>28>>29>>31
【トカゲ男と二連挿しと串刺し】
>>83>>84>>85
【リザードマンとの共生】
>>90>>91>>92>>93
【リザードマンの晩餐】
>>108>>109
【キャットウォークの被害?】
>>121>>122>>123
【偽りの母胎】
>>141>>142
【スライム寄生】
>>155
【触手地獄】
>>180>>181
【朝までオークとした後は…】
>>225>>226>>227>>228
【オークと死ぬまで交尾】
>>237>>238>>239
【捨てられた人の子】
>>245>>246>>247>>250>>251
【第2章 森の主】
『この辺りに居る筈だが…』
オークを先頭に僕等は歩く。
森は少し幻想的な雰囲気を醸し出していた。
白や水色や紫の樹木と草花。小さな泉はエメラルドグリーンに彩られている。
「ねぇオークさん、この水飲めるのかな?」
『やめとけ。どんなもんが混じってるか分からん』
『ご主人様、ここじゃ好奇心も程々にしにゃいと身を滅ぼすにゃ』
「べ、別に飲みたいわけじゃな────」
『まぁまぁーーっ!此処にお客さんとは珍しいわねっ!!アハハハッ!』
不意に上から大声を掛けられる。
皆が一斉にその声に向かって顔を向けると、木の枝に膝の裏でぶら下がったセクシーな女の人が居た。
ビニール素材だろうか。光沢を持った黒いブラと際どいビキニパンツ。
背中には蝙蝠のような羽根を生やしている。
大きな胸とくびれたウエスト。スタイルは抜群のようだ。
『アタシ!?サキュバス!!』
誰も聞いてないのに、サキュバスはいきなり名乗り上げた。
オークは頭を抱える。
『あのなぁ…お前のその甲高い声やめてくれないか?それだけで頭痛がする』
『なぁによぉ!勝手にアタシの縄張りに入ってきて随分なご挨拶じゃない!』
『だから、もう少し声のトーンをだな』
『にひひ!お情けでアタシが “抜いて” あげた時だってアンタたった125回でバテちゃってさ!魔物のくせにほんっとにだらしないわよねぇー!?』
『い、今は関係無いだろそれは!!////』
百二十五回って……エッチの回数だろうか?
オークの精力はそれほど…と言うか、サキュバスはそれ以上の精力ってこと?
『で?その子はなぁに…?』
逆さ吊りになったまま、サキュバスは長い爪で僕を指差した。半ば開いた口から舌が覗き、下唇を艶めかしく舐める。
………動き一つ一つが挑発的で……いちいちエロい。
『ああ、こいつは』
『オ・ト・コ…ね?』
『あっ、おいバカ!待てっ!』
『………ムーブ』
オークはサキュバスに向かって手を伸ばし、サキュバスは濡れたやらしい唇で何かしらの呪文を唱えた。
────僕は誓って、瞬き一つしてない。
戦闘態勢を保っている時に目を瞑るのは自殺行為だ。だから僕はあの時一時も目を閉じていない。
ところが…風景は一瞬で一転していた。
仲間達の姿は無く、周囲は暗い洞窟で蝋燭が何本か灯っている。
『久し振りの人間のオトコね…』
気付くと背後にサキュバスが居た。
背中に両手を回し、ブラのホックを外している。
明らかにサイズの合ってない小さめなブラで、ホックが外されるとその大きな胸が解放され、弾けるように乳房が飛び出した。
ボインボインだ。僕は目をぱちくりさせる。
次にサキュバスはビキニパンツに親指を掛け、膝までスルリと恥ずかしげも無く下ろす。
…毛は生えてない。剃っているのだろうか?
褐色の肌は蝋燭の灯りに照らされて、オイルでも塗られているかのように妖しく反射する。
左足、右足と順にパンツから抜いていき、やがて身を包むものが無くなった。
『人間のオトコを寄越すなんて、オークも太っ腹ね。オークだけに…なぁんて ♪ 』ケラケラケラ
一人で言って一人で笑う。
この状況は…まずい。どうにかしないと────
『ぐがぁあああっ!あのアマ! “男” を連れて行きやがった!!』
『おおおおっ、落ち着くにゃオーク!きっと近くに居るにゃっ!ここにゃ!?』ピラ
『………猫娘、オークの腰巻きの中には絶対居ない………』
『ちくしょうっ!何処だ!何処にいやがるぅ!』
『ここにゃ!?』ピラ
『………猫娘、私の葉の中にも居るわけない………』
『うにゃああっ、どうするにゃ!?どうするにゃ!?』
────どうする?(口寄せの笛はアクトが持っているので使えません)
自由安価↓2
────洞窟────
『さぁ〜、搾るわよぉ ♪ 』
「ま、待ってサキュバスさんっ!」
『…うふふ、話は交わりながら聞いてあげるわよ♡』
「実は僕、ホモなんですっ!!」
『………』
これは、作戦だ。
サキュバスが《精を吸い取る》ことを第一の目的とするなら、この作戦は失敗に終わるかもしれない。でももしも《精を吸い取る》或いはインキュバスとして《妊娠させる》ことを目的とせず、《快楽》という一点のみで妥協点を見つけることが出来るなら…この作戦は成功する。
『だから?』
「…え?」
『ホモでもゲイでも、その気になればサキュバスの私でも貴方の精を吸い取れるわよ?』
「や、それは…」
『それとも、インキュバスの私とヤりたいの?』
「っ!そ、そうです!するなら男の人と────」
『そしたら貴方を女にするけど、いい?』
「………え゛?」
そんな事が出来るのか。
僕は魔物への認識が甘かった事に気付く。
「そ、それはアレですか…?女体化、みたいな」
『 “みたいな” じゃなくて女体化。もちろん妊娠も可♡ どうせするならホモセックスよりおまんこにぶち込みたいわぁ♡』
それは………困るっ。
『どうする?男のままでいい?それとも女の子になってみる?』
どっちも嫌だ。
するなら男のままお尻を犯してもらいたい。
………いや、別にそういう欲求があるっていう意味ではないけれども…。あくまでも作戦の一つとして。
とりあえずこのままではマズイ。とにかく時間を稼ごう。
1.「そんなに僕としたいんならオナニーの一つでもやってみせるんだね」
2.「魔法無しで僕を10分以内でイかせたらヤらせてあげる」
3.「男状態の貴女としたいんです。それが出来ないなら僕はここで舌を噛んで死にます」
4.必殺技を使う(技名を明記)
5.自由安価
安価↓1
4 女騎士を召喚する
>>284
そんな高度な必殺技は覚えていません。
この中から選んで下さい。↓
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
或いは選択肢5の自由安価でしょうか?
「ふ、ふたなりが選択肢に無い時点でお前の負けだっ!」
『…はぁ?』
「あ、いや…ふ、ふたなり…」
『ふたなり?……ああ、出来るわよ?』
「え?」
サキュバスは割れ目を人差し指と中指で開いて見せると、『んっ』と力を入れる。
途端にニュルンっと男性器が生えた。と、言うよりもクリトリスが伸びて肥大したのか…。
『ね?』
「あ、あわわ…」
『勿論サイズも変更自由だし、触手のように動かすことも出来るわ ♪ 』
「そ、そうなんですか…ハハ」
『………で?どうするの?』
「へ?」
『貴方は男のままでするの?それとも女の子になる?』
やはりその選択から逃れられないのか…。
『どうも怪しいわね。貴方時間稼ぎでもしてるの?』
「ち、違いますっ」ギクッ
『言っておくけど此処には誰も助けに来れないからね?』
「え?な、何で…」
『あはは、やっぱり期待してたんだww』
「あうっ…」
サキュバスは笑いながら肥大したクリトリスを自らしごきだす。それは徐々に硬度を増してより大きく太くなっていく。
僕は、彼女の豊満な胸やお尻などに目もくれず、ただ大きくなっていくおちんちんを眺めた。大きさで言えばオークには負けるけど、結構逞しい。
色艶も良くて、程よく黒く光って、反り返ったエラが綺麗な曲線を描いている。
『此処は私の結界が張られてるからね。簡単に見つからないし、破るのにも一苦労よ』
「そ、そんな…」
『うふふふ、いいわぁ…その絶望とした顔。うっとりしちゃう……♡』
サキュバスは勝手に興奮して舌舐めずりをする。この人はドSだ。
『そうね、じゃあチャンスをあげるわ』
「チャンス…?逃がしてくれるんですか?」
『まあ聞きなさい。貴方本当にホモっけがあるのね。さっきからずっと私のおちんぽに釘付けみたいだしww』
「そ、そんなことっ////」
『ん?違うの?じゃあやっぱり女の方が好き?』
「あうっ、違…それは……」ゴニョゴニョ…
『まぁ、嘘はついてないよね。だからここは賭けをしようか』
「賭け…?」
『69対決ー ♪ 』
「し、69対決?」
『そ ♪ お互いのおちんちんを舐め合って先に3回イッた方が負け♡』
────無茶だ。
そもそもサキュバスは性に長けているから、人間の僕には物凄いハンデということになる。
「さ、サキュバスさんに勝てるわけないです!」
『んー、じゃああなたは何回イッてもいいよ。私を一回でもイかせたら貴方の勝ちにしてあげる。これでどう?』
それも………勝てそうにない。
なんといっても相手はサキュバスだ。耐え切れずに射精する…なんて無さそうだ。
『納得いってない顔ね』
「あ、甘く見てませんから」
『じゃあ、 “私だけ” フェラしてもらうってのはどうかしら?』
「…え?」
サキュバスは不敵に笑う。
『そのままの意味よ。貴方にコレをしゃぶってもらう。私は貴方に “何もしない” 。それで私をイかせたら貴方の勝ち』
「…ぼ、僕は?」
『貴方は “我慢できなくなったら” 負け』
「我慢できなくなったらって……」
『私のおちんぽを “欲しくなったら” 負けってことよ ♪ 』
それは………あり得るだろうか。
ただおちんちんをしゃぶるだけでそこまで興奮するとは思えないけど…。
「あっ!ま、魔法とか使う気ですね!?」
『ん、分かった。魔法は無しでもいいよ ♪ 』
魔法も無し。
それなら…僕にもチャンスがあるかもしれない。
『どう?やる?』
「………受けてたちますっ」
────森────
『嗅覚が頼りにゃっ!』クンクン…
『お前…犬でもあるまいに…』
『クンクン………うにゃ!コッチにゃ!』ダッ
『うえっ!?マジか!』
『………とりあえず付いていく………』
猫娘が素早く駆ける。後を追うようにオーク、アルラウネが続いた。
到着した場所は高い崖であった。木々が所々生えている。
『多分、この辺りに……クンクン』
『ぶはぁ、ぶはぁ…やっと、追い付いたぁ…』
『………トロい………』
『うるせぇっ!お前も似たようなもんだろうが!』
『………私はあんたに合わせただけ………』
『あんだとぉ!?』
『あそこにゃ!』
猫娘は言うと崖の中腹にある “穴” を指差した。
『おう…あんなとこに…』
『………オークじゃ無理………』
『あんだとぉ!?』
『とにかく行くにゃっ!』
猫娘はそれは器用に崖を駆け登っていく。
『お、おい!猫娘!』
『………お先に………』
続いてアルラウネが触手を伸ばし、崖から生える木々に絡ませながら登って行った。
『くそっ!他の入口はねぇのか!?』
オークだけ、崖を登ることが出来ず、崖周辺に別の入口が無いか探した。
────洞窟────
『ふふ、必死にちんぽしゃぶっちゃって…。とんだ変態男ね』
黒ずんでいきり勃つおちんちんに舌を這わせる。
熱くて硬くて…、僕の唇はその熱で火傷してしまいそうだ。
根元から幹、幹から先端まで舐め、亀頭にチュッチュとキスをする。垂れた我慢汁を吸うと、舌が痺れた。
それと、凄い匂いがする。リザードマンやオークのおちんちんは、雄臭さと生臭さと獣臭さがあった。
サキュバスのおちんちんは違う。確かにオトコの匂いはする。けど、甘い匂い…メープルシロップのような濃い甘さが鼻に残る。それと花?
僕はそして、ゆっくりとおちんちんを飲み込んでいった。
咥内で活きの良い魚の様に跳ねるおちんちん。
だらだらと我慢汁が僕の喉を濡らしていく。
『はぁあ…良いわぁ。上手いじゃない♡』
サキュバスに頭を撫でられる。
…フェラの時に頭を撫でてもらうのは嫌いじゃない。
おちんちんはバキバキに硬くなっていく。
僕の小さな口いっぱいにそれは広がって、僕は鼻息を荒くして貪った。
大きさ太さ硬さを確認する様に竿をベロで絡める。なぞる。
ドプドプと甘い我慢汁が、メープルシロップが僕の喉を潤していく。
甘い…頭が蕩ける。
堪らなく美味しい…と、思ってすぐに頭を振った。
いけない。僕は早くこの人をイかせなきゃいけないのに………僕はこの行為を愉しんでいた。
というか、もしかしたらこのおちんちん自体に催淫作用があるかもしれない可能性に思い至った。
だとしたら────まずい。究極にまずい。
『ほら、もっと味わって…』
「ふや…ぁぁ…♡」
口からおちんちんを引き抜いて、サキュバスは僕の鼻や唇におちんちんを擦り付けてきた。
凄い…匂いが強くなってる。
駄目だ。僕は…騙された。魔法さえ使われなければいいと思っていたけど、間違いない。このおちんちんには独特な、何か人を興奮させる何かが含まれている。
じゃなきゃこんな…こんな………
「こんなぁ……♡」
『おちんぽ顔中に擦られてなに蕩けた顔してんのよww』
「ふあ…違…違うぅ…♡」
『ふふ、ほらいいから────咥えろよ』
「あうっ…はぁ…ぃ……あむ♡」
突然命令される。
僕はその命令に背中がゾクゾクとした。
必死になって、咥えこむ。おちんちんの根元を右手で掴み、前後に擦る。熱い。硬い。
疼く…。
僕は、おちんちんをしゃぶりながら勃起している。しゃぶりながら、自分のおちんちんもシコシコと弄りだしている。
サキュバスは僕の頭を掴んで腰を振ってきた。
喉奥が犯される。それでも歯を立てない様に注意しながら、受け入れる。
咥内を犯されて、息が出来なくて、でも、そんな状態で僕は────射精してしまった。
ぐったりと倒れ込んだ僕の前で、まだ反り返って勃つおちんちんを見せ付けながら仁王立ちするサキュバスは、口を歪ませて笑っている。
『まだゲームの途中だ…』
…ああ、早く。
皆、早く来て…。僕を助け────
────洞窟入り口付近────
『この先にゃ!』
『………あ、待っ………』
『うにゃあっ!?』バキィンッ!
洞窟の奥へ走り出した猫娘が突然弾き飛ばされる。
『な、なんにゃあっ!?』
『………目を凝らして見れば分かる………』
『うにゅ……?』
『………見えない?』
『………結界!!』
『………正解………』
目を薄く閉じて凝らして見ると、そこには紫がかった半透明な壁があった。
それこそが正にサキュバスの結界である。
『にゃにゃ!生意気にゃ!こんな結界うちの爪でぇ────』シャキンッ!
『………無理………』
『にゃっ!?』
『………オークほどの “力” か、サキュバス並みの魔力が必要………』
『〜〜〜〜っ!じゃあオーク連れて来るにゃ!』
『………そんな時間も無さそうだけど………今頃はもう………』
『ご、ご主人様に限ってそんなことあるわけないにゃ!もしかしたらサキュバスなんか軽く捻ってるかもしれないにゃ!!』
『………考えにくい………』
『こうやって話してる時間が勿体無いにゃ!とにかくオークを連れてくるにゃ!』ダッ
『………ん、分かった………』ジュルジュル…
────洞窟────
毒が回る。
クラクラと酔ってしまう。
サキュバスの我慢汁は麻薬の様に僕を中毒にさせる。
────約束は破られる────
僕は自分のおちんちんを自分で扱くだけじ「物足りなくなっていた。
一度や二度の射精で満足出来なくなっていた。
『君のちんぽ舐めてもいいかい?』
甘い誘惑。
サキュバスのおちんちんを咥えたままの僕は、その誘いに首を横に振ることも出来ずにいた。
ピクピクと、プルプルと震えた僕の小さな竿は、サキュバスの淫靡な唇にいとも容易く飲み込まれた。
「んふぅうううっ♡」
その瞬間に射精……。耐える間も無く。
震える身体。痙攣が止まらない。
イッてなおも啜られる。精液が飲まれる。
僕はサキュバスの “オンナノコ” の部分に指を三本、入れた。
『んっんぅ♡』
サキュバスも甘く鳴く。
膣内の肉壁は熱くなっていて、別の生き物の様に蠢いている。
ココも、気持ち良さそうだと思った。
でもおちんちんも…硬くて熱くて…。だからしゃぶる。
お互いの唾液と愛液が音を立てて、一層卑猥な雰囲気を作り出す。
『ああ、堪んない♡ 貴方はどう?』
「んっん…んふぅ♡」
返事が出来ないのは、僕がサキュバスのおちんちんに夢中になってるから。
それに…堪んないのは僕も一緒で………。
『欲しいんじゃない?私のおちんちん…』
「んぅうっ♡」
想像した。
このおちんちんにお尻を掻き回されること。
それだけで僕はまた、射精してしまった。
『あんっ♡ …もう、顔にかかっちゃったじゃない。勿体無いなぁ』
顔に付いた精液を舐め取って、まだ射精を続ける僕のおちんちんを口に含んで吸い取っていく。
………だめ。
欲しい。これ…欲しい。
フェラにも熱がこもる。愛おしい。
この逞しいおちんちんが、愛おしい。口の中で暴れるおちんちんが、愛おしい。
『…欲しい?』
欲しい。
『どうしよっかなぁ?』
お願い。お願いだから…。
『欲しかったら…言葉にしようね?』
言えない。そんなの…言えるわけ………
『言わないならもうお仕舞い』
「────んぱっ!ほ、欲しいですっ!おちんちん欲しいです!」
『よくできました♡』
────洞窟入り口付近────
『や、やっとかぁ…ぶはぁ…』
『休んでる暇無いにゃっ!早く結界を叩き壊すにゃ!』
『分かってんよ!よいしょ…』
オークは大きく棍棒を振りかぶり、結界に向けて叩きつけた。結界はビキビキとヒビ割れていき、やがてそれは崩れ去った。
『うにゃあっ!流石にゃ!オーク!』
『へっへっへ!こんなもんよ!』
『………行く………』ジュルジュル
『あ、おい待て!』
『うちも行くにゃ!オークも急ぐにゃ!』ダッ
『待てっつぅの!早ぇんだよ!』ドスドス
────洞窟────
それは、刺激的だった。
僕は “女の子” にさせられて、サキュバス(インキュバス)に乗しかかられた。
インキュバスの垂れた前髪。整った顔。
彼女(彼)を何とも思ってなかったのに、僕は胸の高鳴りを覚えている。
僕の膨らんだ乳房。尖った乳首に、インキュバスは吸い付く。
「あっ」と、一際高い声が出る。
僕のもう一つ増えた “穴” は、できたばかりなのに処女を散らしていて、インキュバスのおちんちんがギュウギュウに詰まっていた。
開いた脚に腰を割り込ませて、インキュバスは腰をジクジクとゆっくり振る。
「はっ…あ♡…あっ、こんな…こんなのぉ…♡」
お尻を抉られる快感とはまた別の快感。
即席で作り変えられた僕の身体はすぐに順応している。
元々が男らしくない僕には、この身体がマッチするのかもしれない。
インキュバスが口の端を持ち上げる。
サディスティックな笑みは、僕の被虐心をくすぐる。
僕は今女の子で、男に犯されていて…。
上に覆い被さられて、ピストンされて…。
僕は………喘ぐ。
おまんこの奥、子宮を突っつかれて…。
そこが子宮だっていうのが、男だった僕に分かるのもおかしいのだけど…でも、間違いなくそこは子宮だって確信してて…。
舌を伸ばす。インキュバスは僕の唇に唇を重ねてきて、舌を舌で絡め取る。
自分で分かった。その瞬間に愛液が一気に溢れたのが…分かった。
痺れる快感。ぼんやりと受け入れる。
キスがやらしくて、甘くて…。
『出していいだろ?』
僕は、首を縦に振るしか出来ない。
「うん」なんて言える余裕が無い。ただ喘ぐしか出来ない。
インキュバスは奥深くまで、子宮に割り込むほど奥まで挿し込むと、精を放った。
僕は………その一回で妊娠したと悟る。
予感とか予想とかじゃなく、確信。
説明は出来ない。ただ、僕は………孕んだ。
まだ放出を続けるインキュバスに、僕は下から抱き付く。
腕を背中に、脚を腰に巻き付けて…。
『まだ、出来るよな?』
僕の返事を待たずに、インキュバスは再び腰を振り出した。
「あっ………アッアッ♡ 」
乳首をつねられて、僕は背筋が伸びる。
乳首をかりっと噛まれて電気が走る。
「あああっ!いい…いいのぉ♡」
『────おっと、お客さんだ』
言いながら、インキュバスは腰の動きを止めずに視線を奥へ向けた。
『ご主人様ぁっ!』
どこかで聞いたことのある声…。
駄目だ、頭が朦朧としている。だって、おちんちんが…まだ動いてて。膣内で、暴れてるから…♡
『男ぉ!』
また、聞いたことある声…。
でもどうでもいい。
「もっと…もっとぉ♡」
僕はインキュバスの腰を両手で引き込み、腰を浮かせる。
こうするともっと奥に…挿入る。
凄い…硬くて熱いのが………♡
そこで抜かずに体位が変えられる。
僕は四つん這いとなって、後ろから突かれた。これもまた、新しい感触で…僕は肘を曲げて前方でうずくまる程の快感を味わう。
掘られるというよりも抉られるといった感じ。
喘げない。奥歯がガチガチと鳴る。
────ギィンッ………と、金属音が頭上で聞こえた。
『にゃう!ご主人様を離すにゃあっ!!』
『ほう…これはなかなか鋭い爪だな。危ない危ない』
何かが起きている。
何かが起きているけれど、インキュバスはまだ僕のおまんこを沢山攻めてくれている。
だから、大丈夫…大丈夫…。
気持ち良いから、大丈夫……♡
グポグポって出し入れされて…僕は満たされていく。
『いつまで腰振ってんだてめぇはっ!』
『はっはっは、落ち着けよオーク。まさかその棍棒で私を殴る気じゃないだろうね?やめてくれよぅ。死んでしまうよぉ』
『うるせぇ!俺のもんに手ぇ出してんじゃねぇ!!』
『違う。私のものだ。…いや、私のものになった…と言うべきか。ふはははははっ!』
『分かったよ、…死ね!』
『嫌だね』
そこでまた体位が変わる。
上半身を持ち上げられて、胡座で座ったままのインキュバスの上に座る形になった。勿論繋がったまま…。
今度は上下に揺さぶられる。跳ねる乳房を揉まれる。
『どうだ?そんなでっかいもんで殴ったらこいつも巻き添えだぞ?』
『………てめぇっ!』ギリッ
目の前で巨大なモンスターが棍棒を握り締めて震えている。
………僕はこの人を知ってる。あと、その後ろにいる猫っぽい人も………。
「────あっ♡」
思い出そうとしたらより深くに突き上げられて、思考を止められる。
僕はまた、おちんちんの虜に………。
『ご主人様ぁ!しっかりするにゃあっ!』
『そうだ!そいつは敵だぞ!!』
………何か、僕に語り掛けてきている。
僕は………
1.「邪魔…しないで…」
2.「………君達は…」
安価↓2
「君達…は……?」
そう、僕はこの魔物達を知ってる。
猫耳を生やした女の子と、半裸の豚男…。
『ご主人様っ!うちにゃ!猫娘にゃ!しっかりするにゃ!』
猫娘…猫娘ちゃん……?
『無駄だ』
「────あひっ!?」
ズンッ────と、奥まで貫かれる。
駄目…。これされると何も考えられなくなる………。
おっぱいを鷲掴みされて、クリトリスもつねられて、ピストンが繰り返される。
「ああっ…あああ♡ イクっ…イクっ!」
『くくく、この人間はもう俺に溺れている。お前らの呼び掛けに応じる余裕も無い』
『男っ!ほれ見ろ!お前が好きな俺様の極太チンポだぞ!』ブラ-ン
豚男が腰巻きから大きな男性器を曝け出した。
…凄いおっきい。でも見たことある…。
あのサイズは………そう…
「………オーク……オークぅ……んぁっ♡」
『なにっ!?』
『ぶははははっ!サキュバス、どうやらそいつはまだ貴様に溺れきってないようだな!』
『〜〜〜〜〜〜くそがぁっ!』
「ああっ!?あっあっああっ♡」
打ちつける勢いが増してきた。
インキュバスのおちんちんが僕のおまんこを擦りあげていく。摩擦が激しい。
────でも、でも僕はもう思い出した。
猫娘とオーク…心強い味方…。
助けに来てくれたんだ。だから僕は、僕は────
「ひんっ♡ あっあぅ♡ …た、助け…助けて…あひっ♡ アッアッ…猫娘、オーク……皆………助け…てぇっ♡」
『に、人間がぁああっ!抗うかぁっ!』
『………時間切れ………』
『────っ!?』
僕は………気付くといつの間にかアルラウネの胸に抱かれていた。
『………全く、人間は弱い………』
「えっ?…え?」
何が起きたか未だに把握出来ていない。
ただ、僕の身体は女の子のままだということと、さっきまで僕を抱いていたインキュバスが、一人座りながら腰を振っている光景を目の当たりにしているだけ。
猫娘やオークもキョトンとして僕とアルラウネを見ている。
『にゃ…にゃ?』
『お、おいおい、一体何があった?』
『………あなた達が目立ってくれたから上手くいった………』
アルラウネは戸惑う二人に向かって少しだけ、はにかむ。
基本無表情だから読みにくいけど、確かに笑ったように見えた。
『……そうか、幻覚だな?』
全裸のインキュバスはそう言って立ち上がった。
アルラウネは静かに『………当たり………』と言って、僕の頭を撫でる。
『………最初から花粉を撒いていた。サキュバス、あんたはこの子を手にして油断していたからまんまと花粉の幻惑にハマってくれた………』
『…ふぅん…いつから?』
インキュバスの “雄の部分” は消えて、サキュバスとなっていた。
『………あんたが猫娘達の存在に気付いた辺りから………』
『なるほどねぇ…』
はぁ…と息を吐くサキュバス。
『……やってくれるじゃない』
サキュバスはそこで、全魔力を解放した。
『一人残らず精を吸い取ってくれるわっ!』
怒りの形相。
顔に悪魔的な模様が刻まれていく。
蝙蝠のような羽を広げて僕達に敵意、殺意を向けてくる。
僕は正直、魔力とかよく分からなかった。
でも流石にこれだけ強大な魔力なら分かる。肌で感じる。
サキュバスから風が放たれ、洞窟内で吹き荒れる。ゾクゾクとした悪寒が背中を襲う。
『う…にゃあ……こ、これは………ヤバいにゃあ………』
『………ここは俺様に任せろ』
『にゃっ?む、無理にゃっ!』
『いいから早く “男” を連れていけっ!』
『お、オーク…』
オークは吹き荒ぶ風の中、微動だにせずサキュバスと向かい合っている。
『わ、分かったにゃっ!オーク、死んじゃ駄目にゃ!』
『へっ…まだ “男” とヤり足りねぇからな…────行け』
猫娘はそれを受けて頷くと、僕を担ぐ。
『ご主人様、行くにゃ』
「…駄目、だよ……」
『うにゃっ!そんなこと言ってらんないにゃ!このままじゃ全滅にゃ!』
「誰かを犠牲にして生き残るくらいなら、僕はここで死を選ぶっ!」
『………あー、この子人間だったわ………』
『言ってる場合じゃにゃい!』
『馬鹿野郎!グズグズすんな!来るぞ!!』
オークが叫ぶ。
同時にサキュバスが空を右手で引き裂いた。
空気は真空を作り、それはオークの全身を切り刻む。
『────ぐおおっ!?』
「オークっ!!」
オークの身体中から霧状の血が噴き出る。
しかし、浅い。屈強なオークには風程度でそこまでのダメージが与えられないのだろう。
僕は猫娘から降りて、爪を構えた。
『ご主人────』
「僕でも…オークの盾くらいにはなれる!」
『………はぁ。盾って言うなら………あっ』
1.『………口寄せの笛………』ボソ
2.『ごめんにゃ!ご主人様!』ビシッ
3.『俺様が…ぶっ潰してやる!』グオッ
4.「くらえええっ!」←必殺技名明記
5.自由安価
安価↓2
『あの馬鹿どもっ!ちっとも逃げやしねぇ!こうなったら俺様が…ヤるしかねぇな!』
オークは風の中を突進していく。
風力には負けていない。目指すはサキュバス。
「オーク!待って!僕も────」
言ってもまるで足が進まない。
僕はサキュバスが放つ魔力の風に少しの抵抗も出来ない。
『愚かな…。お前はもっと賢いと思っていたのにねぇ』
サキュバスが己が人差し指を咥え、ちゅぽんと取り出す。
オークはサキュバスの間近まで迫っている。
『俺様はこっちが自慢でね…見ろよこの腕。太ぇだろ?』
『あくまでも “力” か…。残念だ、友よ』
唾液で濡れた人差し指。
それをオークへ向けてクルクルと回しだした。
『あぐっ…!?………ガァアアアアッ!!』
突然オークは膝をつき、頭を抱えた。
一体何が起きたのか…僕には分からなかったけど、目視出来ない “何らかの力” がオークに作用したのだろう。
「オーク!オークーーー!!」
『黙れ人の子。お前は後でたっぷり喰らってくれる…。さぁオーク、お前の精をおくれ…』
『あぐっ!が…ぐがっ!うううっ!』
オークはそこで仰向けに倒れ、腰巻きからはみ出たペニスを隆起させていく。
猛った竿は幹をどんどん太くしていき、やがて白い精を天へと放った。
精液は白い糸の様に宙で渦巻き、やがてサキュバスの口元へと運ばれていく。
『精を絞るのはこの様に容易い。でも絞るなら性行為でないと何の面白みも無いから、普段は禁じているけどね…』
言ってサキュバスはオークの放った精液を吸い続ける。オークは身体を痙攣させながら尚も放出を続けている。
それは異様な光景だった。
精を吐き続けるオークの身体は見る見る痩せ細っていく。突き出た腹が見る影も無い。
「やめろっ…やめろサキュバスーー!!」
『う〜ん、美味し…♡』
どれだけの時間が経ったか。
やがて、ピクリとも動かなくなった頃、オークは骨と皮だけのものとなって………朽ちた。
『御馳走様……ふふふ』
僕は、きっと顔が青ざめている。
猫娘も同様に青ざめていて、身体を震わせている。
アルラウネだけは…無表情だった。
これから来る死を、受け入れているのだろうか……。
『さあ、次は魔物の雌か…。人の子ならば妊娠させるが………あんたらはそれじゃあつまらない』
サキュバスの瞳が赤く光る。
『………────しまっ…』ドクンッ
『うにゃっ!?』ドクンッ
『………永遠(とわ)に貪り合え…』
蔓の触手が猫娘を捉える。
猫娘は抗うこともなく、アルラウネの触手に引き寄せられると、お互いの唇を貪り始めた。
アルラウネの花弁の中、濃厚な蜜にどっぷり浸かり、猫娘とアルラウネは絡み合う。
『うにゃ…にゃうう♡』
『………はぁ………んむ………♡』
「猫娘!アルラウネ!正気に戻って!」
アルラウネの花弁が徐々に閉じていく。
蜜に塗れた二人は互いの乳房を揉み合い、吸い付きながら花弁の影へと消えていく。
何者かに邪魔されぬように、ゆっくりと…。
「あ、開けて!アルラウネ!アルラウネ!」
思ったよりも花が硬い。
爪を立てても傷一つ付けることが叶わない。
『アルラウネの花は閉じたらほぼ “無敵” よ』
「っ!?」
サキュバスは音も立てずに僕の後ろに立っていた。
そして僕の横を通過すると、アルラウネの閉じた花弁を指でコンコンと叩く。
『ね?花を閉じたらオークの力でも壊せないの。きっと魔王様でも手こずるんじゃないかしら…』
聞きたくない情報だった。
何よりそれより、僕は目の前のピンチをどう切り抜けるかということしか頭になく…。
『ここを開くには勇者が装備できる “光の剣” が必要。あとは…閉じた本人が開けるしか方法は無いんだけど………その張本人は私のチャームに掛かって死ぬまで猫娘と交じり合うしかなくて……』
「やぁあっ!」
爪を喉元に突き刺す。
が、喉の数センチ先で爪は脆くも崩れた。身体の周りに薄いオーラの様なものが見える。
『────だからね』
花弁を眺めていたサキュバスは振り返る。
サキュバスはインキュバスとなっていて…
『もう誰もお前を救えない…』
僕は、濡れていた………
………………………
………………
………
『SEXを邪魔されんのが一番、頭にくんだよなっ!』
僕はアルラウネの花弁に手をついている。
『なあ、分かるか?オイ、聞いてんのか?』
膝が震える。とてもじゃないけど、立っていられない。
『…まぁでもいっか。こうして…お前を手に入れられたからなぁ!』
答えることも出来ない。
反抗する気力も削がれる。
膣内で脈打つインキュバスのおちんちんに、脳みそを溶かされる。
熱い、熱い、熱いっ。
ずるるぅ…と抜けていく。傘が内側を引っ掻く。
と思えばずどんと深く挿し込まれ子宮を叩かれる。
揺れる胸を後ろから乱暴に握られて、乳首を強くつねられる。
頭を掴まれ、後ろへ顔を向けられ、唇を奪われる。舌を、唾液を吸われる。
激しい…。
全身の毛穴から汗が噴き出る。その汗は蝋燭の灯りを反射してより淫靡な肢体を彩らせた。
「はっ………はっ♡…あっ…あはっ♡」
くる…また。
何度目かの…絶頂。
女の子の身体は、男のそれとは全然違くて、怖いほど続く余韻。頭が真っ白になって、ゆっくり、ゆっくり波が引いていく。
一度達したら体力がごっそりと持っていかれる。だから、休み休みじゃないと……本当に狂ってしまう。
インキュバスはでも、休ませてくれない。
『おおっ、まんこがキュンキュン締まってきた!イクんだな?イクんだな?』
イク………。
イク、イクイク………イクっ。
背筋が反り返る。また、キスされる。
僕はイキながら、舌を絡まされて、おまんこが勝手に収縮して、おちんちんを気持ちよくさせる。
中イキは…ヤバい。
散々クリトリスでイかされたけど、中でイクのとは全然………違う。
バカになる。
「はっ………あっ…♡ イったぁ…♡イったのぉ♡」
地面にへたり込む。
だけどインキュバスはへたり込んだ僕に、更に覆い被さり後ろから突っ込んできて…。
「あっあんっ!あ…待っへぇ……♡ あんっ!…やっ、ちんぽ…ダメ、今、おちんぽだめぇ♡」
パンパンと音を鳴らして打ち付けられる。
お尻の穴も指でほじくり回される。
這い蹲って逃げようにも、あまりの性的快感で身体の自由が利かない。
『私の愛液や精液には催淫作用がある。ここまで塗れ(まみれ)てしまえばもう………』
視界の端から白い靄がかかる。
身体が…男を求める。
髪の毛を掴まれて、後ろへ引っ張られる。
『お前はもう、私の物だ』
耳元で囁かれた。
瞬時にペニスは引き抜かれ、僕の顔へ精液が掛けられる。
膣内も、外も汚された。
僕はインキュバスの色に染められていく。
・から伝い、開いた口の中へ滑り落ちる精子。
甘い…。
目の前でまだ硬度を保った肉棒に、目を奪われる。
もっと…。足りない…。もっと…。
命令されたわけでも懇願されたわけでもない。
僕は自ら、率先して、猛る “オトコ” を────咥えこんだ。
貪る。体面を…体裁を気にするでもなく、恥も外聞無く、出された “御馳走” を只管(ひたすら)にしゃぶり尽くす。
飢餓に苦しむ者に、分厚いステーキ肉を振る舞ったとしても…果たしてナイフやフォークを使って上品に食すことなんて出来るだろうか。
満たされて初めて、 “マナー” や “エチケット” 、 “ルール” や “品格” を守り、身に纏うことが出来るのだと思う。
そもそも────
男性器を咥え、しゃぶる行為自体にそのような “作法” は存在しないのだろうけど…。
「あっ…はぁ♡ おちんぽ…んぶ♡ ちんぽぉ……美味しぃ♡」
みっともない。だらしない。はしたない。
口とおちんちんを繋ぐ唾液は糸となって、僕とインキュバスを繋ぐ。
唾液の粘性は興奮度によって高くなる。唾液がすぐに切れてしまわないということは、それだけ僕が興奮しているという証…。
恥ずかしくとも、それが現実。
僕があれこれと言い訳をしたところで、このおちんちんに気持ちを持っていかれている事に変わりはない。
インキュバスは僕を見下している。
塵を見るように…、必死におちんぽを貪る僕を軽蔑するように視線を注ぐ。
その視線は痛くもあり、興奮をもさせる。
『そうだ。お前は死ぬまで私に尽くせ…』
命令が下される。
僕はその命令を肝に銘じて、首を縦に振った。
game over 【女体化。そして隷属】
1.>>280からやり直す
2.>>283からやり直す
3.>>295からやり直す
4.>>299からやり直す
安価↓2
ついで安価↓3のコンマ一桁分エッチが上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:半分魔族
Level:10
えっち:67 ←
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草、口寄せの笛
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
※※※※※※※※※※※※※※※※※※
>>299
────略────
『ご主人────』
「僕でも…オークの盾くらいにはなれる!」
『………はぁ。盾って言うなら………あっ』
1.『………口寄せの笛………』ボソ
2.『ごめんにゃ!ご主人様!』ビシッ
3.『俺様が…ぶっ潰してやる!』グオッ
4.「くらえええっ!」←必殺技名明記
5.自由安価
安価↓2
『………口寄せの笛………』
ボソっと洩らしたのはアルラウネ。
口寄せの笛……そうか!すっかり忘れてた!
「だ、誰を呼べばいいかな!?」
『………切り抜けるならスライム………』
『いたぶるならリザードマンにゃ!』
「それ実質スライム一択ってことじゃん!」
僕は────
1.スライムを呼ぶ
2.リザードマンを呼ぶ
安価↓1
僕は口寄せの笛を吹いた。
するとオークとサキュバスの間辺りにスライムが召喚された。
『……あら?ここはぁ……』
刹那、サキュバスが空を引き裂き、真空がスライムを襲う。
「スライムーーっ!!」
『え?何よぉ?』
────と、のんびり構えたスライムは真空の刃に襲われて粉微塵に切り刻まれた。
「あ、ああ!スライム!スライムぅ!!」
『………落ち着きなさい、人の子………』
「落ち着けないよ!スライムがっ」
『………だから、スライムは………』
『うにゃにゃ、スライムには斬撃が効かないにゃ ♪ 』
「………あっ」
地面に落ちたスライムの欠片達は一つに固まり水溜りとなっていたが、緩やかに蠢き、やがてまた人型となってその場で立ち上がる。
『いきなり喚び出されたと思ったらこれぇ?ちょっと酷くなぁい?』
『……スライムか。忌々しいわね』
『げっ、サキュバス…。超苦手ぇ…』
プルプルと身体を震わせてスライムは言う。
『スライムなら…コレかしら?』
サキュバスは両手を使い、手の平で球体を掴むような仕草をしてみせる。
するとその手の中央に火の玉が出現した。サキュバスは徐々に手の隙間を広げていき、火の玉は大きくなっていく。
『火ぃ!火は無理ぃ!無理よぉ!蒸発しちゃうじゃない〜!』
スライムは今までに見せたこともない程の動揺を見せ、酷く怯えた。
『………私も、火は無理………』
アルラウネも僕の後ろに隠れて怯えている。
『うちも嫌にゃ。毛が焼けちゃうにゃ!』
猫娘まで怯えているようだ。
…ってことは、あの火に立ち向かうのはオークか僕しかいない………と。
僕は改めてサキュバスの手の中にある火の玉を見る。
球体は直径30センチほどに膨らんでいて、炎の勢いは増している。
………あんなのにぶつかったらひとたまりもないんじゃ………。
「ぼ、僕でも何とかなる…かな?」
『………』
『………』
アルラウネも猫娘も無言。
…なるほど。死ぬよね。
『リザードマンを呼んでもきっと無駄にゃ。アイツは湿地帯を好むから水属性にゃ。考えてみたらうちらの中で火の属性は居ないにゃ…』
『………オークも魔法には弱い………』
「う、打つ手無し?」
『……やっぱり逃げるにゃ』
『………同意………』
「待って…話し合いで解決できないかな?」
『無理にゃ。サキュバスはもう怒ってるにゃ』
「彼女は僕が欲しいんだよ!だから僕が何とか説得すれば────」
『………無駄。サキュバスの玩具が増えるだけ………』
「でも!」
『よぉし!いいとこに来たなスライム!!』
『へっ?』
────と、オークが棍棒をバットのように振りかぶり────スライムの胴体を “打った” 。
スライムの胴体は弾けて霧散する。
それらはサキュバスの方へと飛んでいき……火の玉に降り注いだ。
ジューっと蒸発するような焼けるような音が響く。
『ギャーーーーー!!熱いっ熱いぃ!』
『ぶははははっ!それで少しは痩せられるだろ!』
『てめぇー!オークぅうう!!殺す!マジでぶっ殺す!』
………なんて荒技を……。
仲間を仲間と思ってない。スライムも普段とは別人格になったような口調で怖い。
『ふん、火球などいくらでも出せる…』
サキュバスは消された火の玉を再び作ろうとしている。
『タァコ!させるかよぉ!』
オークはサキュバスに向かって棍棒を投げた。
サキュバスの魔法を練る手が防御に回る。
棍棒は弾かれる。
オークは既にサキュバスの元へ走っているが、いかんせん足が遅い。
サキュバスには火球を作る余裕がまだある。
ニヤリと不敵に笑っている。
『…バカね、私が全部蒸発しちゃったと思ってんのぉ?』
『なにっ!?』
飛び散ったスライムの欠片達がいくらかサキュバスの身体に付着している。
スライムは粘性を高め、サキュバスの関節の動きを封じた。
『オークをぶっ殺す前に、まずは厄介なあんたから退治しなきゃねぇ…』
『お、己ぇえっ!』
『………火さえ無ければ何とか………』
アルラウネはいつの間にか蔓を伸ばしていて、サキュバスの四肢を触手が絡め取る。
サキュバスは完全に…捕縛された。
『さぁ、お仕置きだ!』
『────ひっ!』
オークは右の腕に力を込める。筋肉が異様に盛り上がり、腕は下から上へと勢いをつけて…サキュバスの腹にめり込んだ。
『ぐぇええっ………!!』
サキュバスの顔が苦痛に歪む。
『うちもやるにゃ!弱ってるヤツにはうちは強いにゃーー!』
猫娘が天井すれすれまで飛ぶ。
長い爪を伸ばしている。
………とどめを、刺すつもりだ。
「────待って!猫娘!」
『にゃにゃ!?』
僕の呼び掛けに猫娘は反応し、サキュバスを通り越し、反転して着地する。
『ご主人様、何で』
「皆落ち着いて。サキュバスに会いに来た目的を思い出してよ」
『にゃ………目的?』
「────ドラウ。ダークエルフ対策」
『にゃっ!』
『!!…確かに、忘れてたぜ』
「……だから、ここからは僕が彼女と話す。スライム、アルラウネ、拘束を解いてあげて」
『お、おい!いくら何でもそれは危険だ!こいつの怖さは身をもって知っただろ!』
「…」
サキュバスは項垂れたまま、時折り咳き込んでいる。
「…じゃあ、サキュバスさん。とりあえず僕を男に戻してくれる?もう僕達が危害を加えないって約束するから…」
『げほっ…げほっ……わ、分かった…わ…』
サキュバスは僕にふぅっと息を吹き掛けた。
それだけで僕の胸の膨らみは無くなり、下の方もあるべきものが戻った。
「…ありがと、サキュバスさん」
『もう、…いい?解放してちょうだい…』
「ごめんね、もう少しだけそのままで待ってて」
僕はサキュバスにそう言うとアルラウネに顔を向ける。
「アルラウネ」
『………なに?』
「触手をこのままにして離れることは可能?」
『………出来るけど………』
「…そ。皆、僕とサキュバスさんを二人きりにして」
『ご主人様!?』
『おいおい!バカなこと言うなよ!』
『私は別にいいけどぉ…』
『………私も………』
『あのなぁ!男は人間だぞ!?それにサキュバスの怖さをお前らも見ただろが!』
『………アクトがしたいようにすればいい………』
僕は…アルラウネが初めて僕の名前を呼んだことに驚いた。
『そうは言ってもな!』
『…宿主は “目的を遂行する” …そういうことよねぇ?』
「うん…そのつもり」
『オーク、引くわよぉ』
『お、おい!勝手に決めるな!』
『うるさいわねぇ。さっきの仕返しするわよ、本当に…』
『ま、まだ怒ってんのかよ!』
『当たり前でしょうにぃ…ほら、行くわよ』
『お、おいこら…引っ張るな!ぶわっ!アルラウネまで…おい!やめろ!触手っ……』
オークはスライムとアルラウネに連れられて奥へ消えていった。
『…ご主人様…うちは…』
「うん…心配してくれてありがとう。でも」
『ううん…信じてるにゃ。ご主人様なら出来るって、うちは信じてるにゃ………』
「…うん…」
『……本当に、大丈夫にゃ?』
「うん。任せて ♪ 」
『……分かったにゃ。外で待ってるにゃ』
そう言い残すと、猫娘もオーク達の後を追って奥へと消えた。
「お待たせ、サキュバスさん」
『………くく』
「?」
『くくくく…あーはっはっはっ!』
「な、なに?」
四肢をつながれたままのサキュバスは、突然笑い出した。
『ほぉんと人間って、バカよねぇ。せっかく私を倒せるチャンスだったってのにさぁ!あーっはっはっはっは!!』
「…僕達は、貴女を倒すつもりで来たわけじゃないよ」
『じゃあ何だったっての!?あんたを差し出すつもりでも無かったわけよねぇ!?』
「うん、もちろん」
『ふん、今となってはどうでもいいんだけどさ!それに、…ふふふ。この触手でいつまでも私を拘束出来ると思ってる?』
「SEXしよっか」
『………は?』
僕の言葉を受けてサキュバスはキョトンとする。
僕自身がとんでもないことを言ってるのは分かってる。
でも、これが…この人が一番話しを聞いてくれる条件だと思ったから、僕はそう言っただけだ。
『SEXって…あんたバカじゃないの?搾り尽くすわよ?』
「それは困っちゃうけど…」
僕は右手を上げた。
どうしてそうしたかは分からない。でもそうすれば “操作できる” と思ったからした。
それはでも、間違いじゃなかったみたいで…。
サキュバスの四肢を絡めていた触手は少し緩まり、サキュバスは倒れ込むようにその場で四つん這いとなった。
『………どういう、つもり?っていうか、あんたどうしてアルラウネの触手を……』
「知らない。とりあえず…舐めて」
僕はサキュバスの口元へ、小さなおちんちんを差し出した。
『あのさ…私の前にそれを出す意味…本当に分かってんの?』
「全部をあげることは出来ない。でも、僕にはサキュバスさんの力が必要なんだ。だから……少しずつなら僕を差し出すよ」
『意味分かんない…なに言ってんの…?』
「いいから…舐めて」
『………死ぬよ?あんた』
「僕も、頑張るから」
これ以上の言葉は要らない。僕はとっくに覚悟を決めているんだ。
サキュバスの頭を両手で掴み、僕はサキュバスの口へとおちんちんを挿し込んだ。
苦しませるようなサイズじゃない。
僕のおちんちんは子供のように未成熟だ。
だからそっと開いた口にも容易に飲み込まれた。
サキュバスは口に含んだまま僕の顔を見て、暫く何かを考えていたようだったけど、すぐに舌を使って僕のおちんちんを口内で転がした。
「はうっ…あんっ♡」
腰が引ける。
うっかり口から抜いてしまいそうなるけど、サキュバスの吸い付きは半端なく、僕は瞬時に勃起させられた。
10秒…いや、5秒も経ってない。
サキュバスのテクニックで僕は早くも射精した。
ジュルルーっと精液を飲み込まれる。
「あ…ああ…っ♡」
頭がチカチカする。
イッた後も刺激が止むことはない。サキュバスの攻めは一度の射精じゃ満足しないとでも言うように、僕の玉も竿までも舌を絡ませて快楽を与え続ける。
「あひぃっ!あっ、また…またぁ♡」
1分経たずに僕は二度目の射精を促される。
一滴残さずにサキュバスは喉を鳴らしてそれを飲み干していく。
『んふふふ…美味し♡ ミイラになるまで吸い続けてあげるわ………♡』
「ん…じゃあ今度はこっちで飲んで…」
僕は左手を上げる。コツを掴んだ。
『えっ!?きゃっ!ちょ、ちょっと────』
蔓の触手はサキュバスを持ち上げると、宙空で四肢を広げさせる。
僕の腰の位置にちょうど、サキュバスの股が広げられた。僕はサキュバスの腰を掴むと、ゆっくりとサキュバスの股に身体を差し込む。
「出来てもあと、3回くらいかな?」
『あ、あんたイカれてんじゃない?本気?』
勃っても申し訳程度にしかない僕のおちんちんでは満足させてあげられないだろう。でも精液ならいくらか提供できる。
くちゅり…と、先端をサキュバスに当てがう。
「一気に僕を食べちゃうんじゃなくて、僕と一緒に旅してくれたら少しずつ…食べられるよ?」
『ぁ……ちょ、………ん♡ そんな…優しく…動いちゃ…♡』
サキュバスが頬を赤らめる。
僕の小さなおちんちんで感じるわけが無いとは思うのだけど…。恥ずかしいのかな?いや、サキュバスに羞恥心があるとも思えない。
僕は根元までサキュバスの中に挿し込むことに成功する。
サキュバスが高く悲鳴を上げて体を震わせた。
『あんた………本当に……人間?』
「人間だよ。さぁ、いっぱいは無理だけど、僕を食べて」
僕は腰を振った。
きゅうきゅうと締め付けるおまんこに、僕は早くも射精しそうになる。我慢するようにサキュバスの乳房を強く握りしめて誤魔化す。
宙空で仰け反るサキュバス。
『はっあぁっ!』
サキュバスの色気たっぷりの喘ぎ声が耳を刺す。
本当に気持ち良いのか分からない。演技なのかもしれない。
でもサキュバスが敢えて演技をする理由も僕には見当が付かない。
────と言うよりも、僕の小さなおちんちんで乱れるほどに感じるサキュバスを見ていると、愛しさまで感じてしまう。
この感覚は今まで “受け身” の僕には無かった。
「好きだよ…サキュバス」
『────っっ!!?』
サキュバスは仰け反った体を起こして、驚いた様子で目を見開き僕を見ると、身体を強く痙攣させて簡単に────イッた。
『魔に魅入られし者』
著:Clown Laugh
第十二項 サキュバス(インキュバス)
サキュバス(インキュバス)への対策はほぼ皆無と言っていい。無いわけではないがとりわけ常人の精神力でそれは叶わないと言うべきであろう。
────中略────
サキュバスやインキュバスが魔物ではなく人を求めるのは極端なまでの『愛への欲求』がそうさせている。
元が “人” であった事からもそれは容易に想像できる。
人特有の “優しさ” や “愛” に触れた時、サキュバスやインキュバスはその対象となった人に熱烈な好意を寄せ、心身共にその身を捧げるといった記録も少ないながらいくつか残されている。
問題はそこに至るまでの経緯として、人がサキュバス(インキュバス)に触れた際、恐怖ないしは快楽によって必要な “愛” を表に出せる余裕が無くなるということだ。
サキュバス(インキュバス)はしかし、 “人の愛” を求めているという “自覚” が無い。あくまでもそれは “無自覚” で、単に人を “性の対象” 或いは “食物” としてしか見ていない。
ここに人とサキュバス(インキュバス)の間で齟齬が発生している為、余計に人はその “愛” を表現出来なくなってしまうのだ。
────中略────
サキュバス(インキュバス)にとって肉体的な嗜好は特に無い。
性別として雄か雌かの判断だけで、例えばプロポーションや、性器のサイズや具合といったものは意に介さない。
と言うのも前述での “人の愛” が彼ら彼女らのゴールであることもさる事ながら、己の肉体を変異させ、都合良く対象の人間に合わせることが可能であるが故に、その人の(コンプレックスとも言える)体型などは意味を成さないのである。
極端に言えば男性器が小さくとも、サキュバスがそれに合わせて膣内を小さくすることも可能なのだ。
これに対して興味深い研究データもあり、サキュバス(インキュバス)がそういった “人の愛” に触れた際に起きる肉体変異は、サキュバス(インキュバス)の意思とは別のところで作用されている────といったものがある。
これは前述の “サキュバス(インキュバス)の無自覚、深層心理での人に対する愛への欲求” と直結するもので、少しでも対象者へ愛を感じ、好意を寄せた人へは無自覚のまま肉体変異を起こすというものだ。
そうなったサキュバス(インキュバス)は戸惑いを禁じ得ないという。
元々が性に長け、性を追求する精神と肉体は人の愛に触れる事によりそれらが倍々で跳ね上がる。
性感はとどまる事を知らず、全身が性感帯となり、身体をその対象者に支配される。心も当然ながら支配されていき、やがて支配する側が支配される側となる。
サキュバスならば対象者を夫とみなし、インキュバスならば対象者を妻とみなし、以降対象者に全てを捧げる者となるのだ。
もっとも、そういった例は稀有なものであり、サキュバス(インキュバス)と出会ったならば逃げることが一番の対策であることは言うまでもない。
下手な同情や愛は、すぐに看破されるであろう。
肩で息をするサキュバス。
顔はひどく紅潮していて、顔に刻まれた悪魔的な刻印は消えていた。
「…イッてくれたの?」
『…くっ////』
僕の問いに答えてくれないけど、顔を赤くしてそっぽを向いたので、何となく分かった。
イッたんだ。
でも僕は少し意地悪な気持ちが芽生えてきた。それは悪気があってというんじゃなく、彼女が愛しいから、もっと別の彼女を見てみたいからという表れであって…。
「ねぇ?イッたの?教えてよ」
僕は再び腰を動かし始める。
『ひっ…ぐ♡ やめ…はぁ…あっ♡』
愛液が溢れてくる。
僕の下半身がサキュバスの愛液でビショビショになる。
「ねぇ、サキュバス…どうなの?」
『…はっあ♡ 人間…人間のくせに………人間のくせにぃ………っ♡』
徐々に腰の速度を上げていく。
揺れる乳房を鷲掴みして、ピンピンに尖った乳首に舌を這わす。
『きゃぅううっん♡』
「どう?人間の味………美味しい?」
『このっ…//// 搾って…搾り尽くしてやるか…らっ♡ あひっあっあっ…だめ、奥だめっ♡』
「搾り尽くす?じゃあまずは1回目…出すからおまんこで飲んでね?」
『いひぃ!?あっ、待って…待ちなさい…よっ!今出しちゃ………今はだめっ♡ おかし…おかしいの!体が…体がぁ♡』
サキュバスの褐色の体がどんどん紅潮していき、小刻みに震え始める。
僕は浮いたサキュバスの身体をぎゅうっと強く抱きしめながら、腰の速度をもっと上げて射精態勢に入る。
『ハァアンッ♡ だめ、だめよ…だめ♡ 抱き締めないでっ………あっあっ速い…速いの…ぁっイ………く♡』
「出すよ…?イクよ?」
『あっあっ…も、だめ………だめ………なのぉ♡』
「妊娠して…僕の子産んでっ」
『あっうそ…♡ 人の子なんて…あっイイ♡ 出し…て♡ 産むっ♡ 産むからっ…♡ 注いでっ、精子きてぇ♡』
「あっああ!イクっ!」
僕はサキュバスの顔を引き寄せてキスをすると、そのまま膣内に放出した。
膣の収縮が激しい。言葉通り搾り尽くすかのように膣がおちんちんを締め付けて吸い込んでいく。
『んぐううううっん♡』
サキュバスは蕩けた顔で、半ば白目を剥きながら身体を痙攣させて────果てた。
………………………
………………
………
「サキュバス…ほら、起きて」
『………んん…♡』
頬を撫でて僕はサキュバスに語り掛ける。
サキュバスは目を開けるも、体をまたビクつかせた。
『はっ…あっ♡ ちょ、…と………まだ♡』
「うん。まだあと2回あるから♡」
僕は抜かずに腰を振り続けている。
射精のコントロールもある程度出来るようになった。
『待って…本当にもう、いいから………あんっ♡ 止め…て、本当に、本当にぃい♡』
「何で?搾り尽くすんでしょ?」
意地悪く言う。
どうしてかは分からないけど、彼女にはもう僕にそんな事が出来る力が無いことを僕は理解していた。だから、触手はもう離した。
仰向けで寝そべるサキュバスの上に乗っかって、僕はただ猿のように腰を振り続けている。
『無…理ぃ…♡ 無理なのぉ…アッアッアッ……搾れないっ♡ こんなの…こんなの初めて………あひっ♡ 』
「かわいい、サキュバス」
『いやぁ…言わないで♡ あっ…そんな優しくしないで………♡ あっあっ、好き…好きになっ…♡』
サキュバスが僕にしがみついてくる。
「愛してるよ…サキュバス」
『ハァア…♡ いや、いやぁ♡ 感じちゃうっ♡ やめて…やめてっ♡』
「愛してる…愛してるっ」
『あっあっあっあっ♡ 私、私もっ………私もぉ♡』
二度目の射精とディープキス。
「一緒に………旅をして、サキュバス」
『はぁ……はぁ………♡』
「そしたらあと一回…おまんこ可愛がってあげるから」
『………わ、分かったわ♡ 行く…行くから………だから…』
「ふふ…だから?」
『………お、おまんこしてぇ♡』
「おっけー ♪ 」
────二時間後────
「お待たせぇー ♪ 」
『ご主人様!』
『おお!無事かこの野郎!で、サキュバスは?』
「居るよ?サキュバスー」
『……ふにゃあ』
洞窟の奥からヨロヨロとしながらサキュバスが現れる。
『………何でサキュバスが瀕死………?』
『まさか宿主がサキュバスを…?うっそでしょう?』
『わ、私も “アクトさん” と行くことになったから…宜しく』
弱々しくサキュバスが言うと、皆はポカンと口を開けた。
『ご、ご主人様…サキュバスに何をしたにゃ?』
『お、俺様でも見た事ねぇぞ…あんなヘロヘロなサキュバス…』
「え?いやぁ…その………あはは////」
『ミイラ取りがミイラになっちゃったのよ…』
サキュバスが代わりに答えると、猫娘を始め皆が目をまん丸くさせて驚いた。
『ご主人様スゴ過ぎにゃっ!!流石エロっ子にゃっ!』
『とんだイカれ野郎だったんだな…。だから俺様との交尾もまともにこなせたのか…』
『………アクトへの見方が変わった………』ハァ…
『宿主ぃ…あんた人間じゃないんじゃない?』
…酷い言われようだ。
せっかくサキュバスを仲間にしたっていうのに。
「も、もう!いいでしょ!早く先に進むよ!」
『………パーティ編成………』
アルラウネが言う。
「あ、そ、そうだった。えっと、どうしようかな」
『アクトさん…♡ 私は外さないわよね?』
「え?あ…えーと…」
『調子に乗るにゃっ!新参者は後回しにゃ!』
『俺様は付いて行くぞ!男は俺様が居ないとダメだからな!』
『………私はどうでもいい………あと光合成したい………』
『私もぉ〜。ってか蒸発した体を治したいから湖か川に行かないといけないしぃ…豚野郎のせいでさー…』
『俺様のおかげでピンチを切り抜けられたんだから感謝しろ!』
『それを言うなら私の体がピンチを救ったんじゃない…本当に単細胞って嫌だわぁ…』
『なんだとゲル野郎!』
『何よ豚男!』
…さて、誰を外そうかな?
1.猫娘
2.スライム
3.アルラウネ
4.オーク
5.サキュバス
安価↓2↓3の二匹を外します。
※被ったら下へずれていきます。
ついで安価↓4のコンマ一桁分エッチが上がります。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:男前男の娘
Level:15
えっち:68
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草、口寄せの笛
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
名前: 猫娘
属:キャット属
型:獣人型
Level:19
《武器》猫の爪、猫の牙
《防具》無し
《性格》自由、生意気、臆病
【必殺技】
・ワイルド・クロー:大振りの爪攻撃
・カッティング・クロー:首を切り落とす
・キャット・ウォーク:敵を誘惑する
・ラッシュ・クロー:連続爪攻撃
名前: リザードマン(B)
属:トカゲ族
型:二足歩行型爬虫類
Level:15
《武器》銛(麻紐付き)
《防具》鋼の鎧、皮のズボン
《性格》冷徹、理性的、攻撃的
【必殺技】
・銛投げ:銛を投げる
・銛突き:銛で突く
・百連突き:五秒で百回の銛突き
名前: スライム
属:スライム属
型:半液状型
Level:20
《武器》無し
《防具》無し
《性格》温厚、のんびり
【必殺技】
・寄生:寄生する
・硬質化:体の一部を硬く出来る
・酸:強力な硫酸を吐き出す
・ヒール:水魔法(少回復)
名前: アルラウネ
属:アルラウネ属
型:植物型
Level:22
《武器》無し
《防具》無し
《性格》寡黙、冷静
【必殺技】
・蔓触手:無数の触手で攻撃
・催淫花粉:幻を見せたり淫らにする花粉
・ハニービー:媚薬混じりの蜜(精力向上作用)
名前: オーク
属:オーク族
型:獣人型
Level:23
《武器》丸太
《防具》腰巻き
《性格》単細胞、激情型
【必殺技】
・丸太プレス:丸太で敵を叩き潰す
・強姦:雄雌関係無く犯す
名前: サキュバス(インキュバス)
属:サキュバス属
型:悪魔型
Level:42
《武器》無し
《防具》レザービキニ
《性格》好色、奔放
【必殺技】
・チャーム・アイ:対象者を誘惑し感度も上げる
・スラッシュウィンド:真空を作り敵を引き裂く
・ファイヤーボール:火の玉で敵を燃やす
・SEXチェンジ:対象の性別を転換させる
・マジックシェール:魔力の壁で魔法を弾く
・ジャッジメント:敵味方問わず誰か一人の能力が一時的に上がる
「じゃあ…スライムと猫娘」
『うにゃっ!?』
『あー、本当助かるわぁ〜本当』
『ご、ご主人様!?聞き間違いかにゃ!?うちの名前が…』
「…ごめんね?」
『い、嫌にゃあ!ご主人様!考え直すにゃ!うちは最初から一緒だったにゃ!一番の家来にゃ!』
『………往生際が悪い………』
『うるさいにゃアルラウネっ!』ウガー
「猫娘…分かって?ね?」
『ほらご主人様!見るにゃ!この素早い動き!他の奴には真似できないにゃっ!』ババババッ
『はいはい、すごいすごい。行くわよぉ〜』
『うにゃっ!?離すにゃスライム!』ザクザク
『効かない効かない〜 ♪ 』ズルズル…
『ご、ご主人様ぁぁあ〜〜っ!!』
スライムに引きずられ、猫娘は森の奥へと消えていった。
僕はその姿が見えなくなるまで手を振る。
「────じゃ、行こうか?」
『おう、そうだな』
『………うん………』
「…えっと、絡めた腕離してくれる?サキュバス」
『いやん、別にいいでしょ〜 ♪ 恋人同士なんだしぃ♡』
「恋人になったつもりはないんだけど…」
『私を好きって言った!愛してるって言ったぁ!』
「…あ、え…言ったっけ?」
『言ったぁ!』
「それは…まあ、盛り上がった末の言葉というか………」
『アクトさん酷いっ!』
『………もう、早く行く………』
絡むサキュバスとそれをあしらう僕に向かってアルラウネが静かに言葉をかけた。
「面目ない」
『んじゃ、早速ドラウをとっちめに行くか!』
『ドラウ!?ドラウって、あのドラウ!?』
サキュバスは突然動揺をしてみせた。
『………それ以外にドラウって居る………?』
『そうだけど…うぁー…勝てないよ絶対…』
『お前でも勝つのは難しいか?』
『あのねぇ、私はサキュバスよ?基本的に戦闘向きの体じゃないのー』
『だがお前魔法は得意だろ?』
『認識が甘い。あまあま。大甘。レベルが違い過ぎるわよ。相手はダークエルフでしょ?知力魔力体力共にオールAクラスで、体術も習得してるから接近肉弾戦も《良》。弓の腕前に至っては《優》。魔力も高くて補助魔法、回復魔法も中堅クラスのものまで使えるし、攻撃魔法なんかは上級クラスよ。まともに戦ったら骨も残らないわね』
サキュバスの言葉を受けて、オークもアルラウネも言葉を無くす。
「で、でも皆でかかれば────」
『いい?アクトさん。不意打ち騙し討ちは私だから上手くいっただけで、ドラウには通じないよ。まずあいつには “油断” が無い。 “隙” も無い。もし隙を見つけてもそれは “誘い” だと思った方がいいわ』
「…じゃあ、話し合いで────」
『無いわね。彼ら彼女らは心を開かない。絶対は彼らを従える “主” のみ』
「森の主…?」
『そうなるね』
彼らを従わせることが出来るのは “主” だとしたら……
『…アクトさんが考えてること分かるわ』
「え?」
『主を先に倒せばいいと思ってるでしょ?それかドラウの “主” という立場を手に入れようと…』
「う、うん……それくらいしか」
『まず先に主を倒すのは無理。何故ならドラウよりも確実に強いから。そうでなければドラウが主として認めるわけないでしょ?』
「…そう、だよね」
『次にドラウの主になれるか────だけど、先の話と同じね。ドラウを倒せないと話にならない。いずれにしてもドラウを倒すのが前提ね』
やっぱりそうなるか…。
話し合いも通じない。敵の力は強大。
サキュバスが仲間になったというのに、僕の旅はいよいよ行き詰まってしまった。
『それとドラウにはエロが通じない』
「うん………えっ?」
『ドが付くほど真面目。ダークエルフの男も女も、エロ(色仕掛け)が全く通じない。だから私も苦手なのよ』
「……そうなんだ」
『前に飲み会があってさ』
「…は?飲み会?」
なんか、話が違う方に向かってるような?
『そ。魔物同士の飲み会ね。まぁ正確に言うなら忘年会だったんだけど』
「魔物にもそんなのあるんだ」
『あるある。でも参加者は少ないかな。猫娘は居たけど…アルラウネとオークは居たっけ?』
『………私は行ってない………』
『俺様は寝過ごした』
『だよね。確かスライムも居なかったと思うんだけど…まぁそれはどうでもいいや。そん時に来たのよ、あの堅物ドラウが』
『………へぇ、それで………?』
『あいつね、アルコールも飲まないでずっと林檎ジュースよ?林檎ジュース!子供かって!』
「いや、別にいいんじゃないかな…ジュース飲んでも」
『飲み会で酒飲まないバカが居てたまるかってぇの!んでさ、私ドラウの隣に座ってさ、ちょっと酔ってたのもあったんだけどさ、 “喰って” みたくなってね?』
『喰うってお前………交尾か?』
『それ以外に何があるのよ。で、ちょっと寄り掛かっておっぱい押し付けたり、太もも触ったりしたわけ、私』
サキュバスは楽しそうに話す。
こうして見るとやっぱり人間と大差無いように思った。
『そしたらあいつさ、私の左手を “燃やした” のよ!?信じられる!?』
「も、燃やした!?え?何で!?」
『汚らわしい────だってさ!酒の席だから無礼講って事でお咎め無しにされてたけど、燃やされた私はたまったもんじゃないよねー!』
「そこまで嫌いなんだ…」
『エッチなのはダメみたいね。酒もやらないし、タバコもやらないし…一体何が楽しくて生きてるんだろねー』
「………」
────僕は何かが引っ掛かった。
今サキュバスが話した内容に何かしらのヒントが隠されてるんじゃないだろうか。
まともに戦えば勝ち目が無いというのは本当なんだろう。でも…
「行こう。作戦は────僕が考える」
『は?ちょっとちょっと、アクトさん、聞いてた?私の話し』
「うん。でも……何とかなるさ」
『はうんっ♡』キュン
『何ときめいてんだこの馬鹿女』
今はただ前に進むしかない。
お父さんを…村を、僕が救うしかないのだから。
オークの縄張りへと戻り、それからまた奥へと進んでいくと、ちょっと開けている場所にでた。真ん中には大木がある。
今居る位置からその大木を背にし、正面の道を北とする。
東にも西にも道があるが、西の道が今来たオークの集落だ。
僕は────
1.北の道へ進む
2.東の道へ進む
3.オナニーしとく(エッチを下げる)
4.「ふぅん……ここはなかなか、良い “広場” だね?」ニコ
5.自由安価
安価↓2
「ふぅん…ここはなかなか良い広場だね?」ニコ
大きな木が広場の真ん中を陣取っていて、その周りは芝生となっている。
『………何を考えてる、アクト………』
「んー?ここでさ、宴会でもしようか」
『はぁっ?何言ってんだ男』
「もう!男じゃなくてアクトだって何回言えば分かるの!?良い加減名前くらい覚えてよ!」
『それで、アクトさん。宴会ってどういうことかしら?』
「文字通り、宴会だよ。好きなんでしょ?サキュバス」
『んふふー ♪ 大好き♡』
『………意図が見えない………アクト、何を企んでいる………?』
「サキュバスは飛べるよね?羽が生えてるし」
『ん?飛べるけど?』
「魔物達を招待しよう」
『はぁっ!?お前、おい、馬鹿だろ!いいか男!』
「アクトっ!」
『アクト!お前は人間だ!魔物を呼ぶってことはお前が “餌” になるってことだ!分かるか!?』
「…わかってるよ」
『いいや!分かってないな!猫娘とかスライムとかアルラウネとか俺様とかサキュバスを仲間にしたつもりで勘違いしてるようだがな、ハッキリ言うぞ!?魔物が人間と馴れ合うなんてことは絶対無い!!』
「………」
………僕と馴れ合ってるオークが何か言ってる。
当然説得力は無い。
『………まぁ、オークが言いたいことは分かる………』
そこでアルラウネが口を挟んだ。
『………アクト、お前を私は少し認めている。人にしては………骨があるし………でも、私達のような魔物ばかりではない………分かるか………?』
「……うん」
『………魔物にとって基本、人は “餌” か “苗床” だ。猫娘もスライムも私もオークもサキュバスも…皆、最初はアクトと敵対していた………違うか?』
…何でさっきからリザードマンの名前が出ないのだろう。わざとか?本当に忘れているのか?
「違わないけど……」
『………つまり、そういう事だ………』
そう言って、アルラウネは話しを終らせた。
僕は何だか肩透かしをくらう。
『え?おい、アルラウネ!それだけかよ!』
『………それだけ………』
『止めろよ!危ねえんだからよ!』
『………私は最低限知っておいた方がいいと思った事を伝えたまで………その上でアクトが宴をすると言うなら止める必要はない………』
『おま、あのなぁっ!』
『………馬鹿………魔物のことを知った上でそれでも宴を開くと答えを出したなら、それはアクトに何かしらの “策略がある” ということになるだろが………』
『…あん?』
『あははっ、ノータリンなオークに言っても分からないわよアルラウネ!』
『………確かに………』
『おいっ、やめろ。それだといずれリザードマン扱いになるだろ』
やはり意図してリザードマンを貶めているのは間違いないようだ。
リザードマンにも良いところあると思うだけどなぁ…。ヌルヌルの長いおちんちんとか…。
………あれ?他にもある、はずなんだけど…。
『どうするの、アクトさん。呼ぶ?呼ばない?』
「……呼んで」
『オッケー ♪ お酒とかつまみは各自持参って言っとくー!』
サキュバスは蝙蝠の羽をバサリと広げ、素早く空へと飛び立った。
『ど、どうすんだ?作戦はあんのか?そもそも何で宴なんかを』
「うん、説明の前にまずは魔物対策からだね────」
1.オークの奴隷作戦
2.アルラウネの蕾作戦
3.まず他の仲間を召喚
4.魔物のふり作戦
5.自由安価
安価↓2
「────って感じでどうかな?」
『あのなぁ、そんなん簡単に破られるに決まってんだろ?』
『………いや、目立つ位置にアクトを置いておけば簡単には拐われないかも………』
『上手くいくかぁ?相手は魔物だぞ?』
『………それを言ったら我々も魔物なのだけど………まぁ、やる価値はあるな………失敗したら終わりだが………』
「じゃあそういう感じで。皆にもそこは根回しをお願いするけど…」
『そりゃ頼まれりゃやるがよ…心配だな』
『………くく、魔物が人の心配か………随分とアクトにご執心だな………』
『っ!?う、うっせぇ馬鹿////』
「ああもううるさい。で、今回の宴の核なんだけど、気になることがあってね────」
1.ドラウは酒に弱いんじゃないか?
2.ドラウは同性愛者なんじゃないか?
3.酒も女も興味無いのに、何故ドラウは忘年会に参加した?
4.その他(自由)
安価↓1
「お酒も女の子にも興味がないのに何でドラウは忘年会に出たのかな?」
『あん?そりゃあ……何でだろな?』
『………主の命令…とか………?』
「主の命令だとしたら何で主がそんな命令をドラウにしたんだろう?」
『………うーん…』
「話を聞くとドラウって他の魔物にも心を開かないんだよね?ってことは他の魔物とコミュニケーションを取るために参加したっていうのは考えにくいし、お酒も女の子もダメなら参加する理由が見当たらない。でもアルラウネの言うように主の命令なら聞くしかないわけだから、多分そういうことになるんだろうけど…そうなると何で主がそんな命令をしたのかっていうのがやっぱり気になる…」
『そんなんどうでもいいだろ。とにかくドラウ対策を考えねぇと』
『………確かに気にはなる………が、オークの言うことも一理ある………』
「でも、そこにもしかしたらヒントがあるかもしれないし」
『………情報が少な過ぎる………いいかアクト、今の状況では仮説しか出せないのだ………』
「そうは言っても」
『………ドラウが宴に参加したのは気紛れかもしれない………主の命令だとしても特に理由が無く行かせたのかもしれない………最も他に理由があったのかもしれないが………それを探れるものが無いのだ………』
「……うん、確かに…」
『………ならばそれを考えるだけ無駄ではないか………?………ある程度根拠を持った上での仮定から戦略を練った方が建設的とも思えるのだが………』
「そう、だね…そうかもしれない」
そう。
有力な情報が無く、ただ漠然と “気になる” というだけでは何の対策も練られない。
いくらでも仮説が立てられるような事を延々と考えても時間の無駄でしかない。ポイントを絞って考えるべきだ。
そこで新たに考えを巡らせようとした時、ドドドドっと森の中きら大きな音が響いてきた。
「えっ!?な、なになに!?」
『こいつぁ、足音だな』
『………思ってたよりも早い………』
「え?え?じゃあ、皆こっちに向かって来てるってこと!?」
『そうだ。やべぇぞ、とにかくお前はそこの切り株の上に立ってろ!そこなら一番目立つだろ!』
「う、うんっ!」
僕はオークに言われるまま、近くの切り株の上に立った。
もう、考えを巡らせる時間は無い。
まずドラウが来てくれるかが一つの問題。
そして来たとしても、どう対処するか。
………答えは、まだ出ない。
────グオオオンッ────
魔物共の咆哮が木霊する。
宴の始まりは近い。
正直、体が固まった。
魔物の大群が広場に押し寄せてから、僕はただ奥歯を鳴らして細かく震える事しか出来なかった。
この森の中だけで、魔物はこれほどまで多く居たのか。
何度か城下町で軍隊のパレードを見た事があったけど…とても人間の軍隊が敵うとは思えない。
魔物共は着いて早々宴を開いた。
絵本や書物で読んだ事のある魔物が何体か居るけど、全く知らない魔物も居た。
ピクシーといった小さな妖精も宙を舞っている。妖精も魔物の類なのだろうか。
緑の三角頭巾を被った目付きの悪いのはゴブリンだ。切れ味の悪そうな手斧を持っている。
頭に何匹もの蛇が蠢いている女型の魔物。あれは多分瞳が合った者を石化させると言われるメデューサだ。律儀にサングラスを掛けている。
それと一際大きな体を持つトロール。オークよりも体が大きい。虎の毛皮を左の肩から袈裟掛けに垂らして腰紐で巻いている。
他にも沢山の魔物が所狭しと広場に集まり各々が酒を飲み始めた。
個人的には……額に小さな角が生えたウサギを持ち帰りたい。そのウサギはお酒には目もくれずに新鮮なレタスをひたすら食べている。
『オイッ、人間!何ヤッテンダ馬鹿ッ!』
声を掛けられて下を向くと、いつの間にかそこにリザードマンが居た。
「リザードマン!来てくれたんだね ♪ 」
『言ッテル場合カッ!喰ワレルゾ!』
「えっと、とりあえず僕は【乱暴厳禁の見世物】っていう設定にしてるの」
『アン?乱暴厳禁?…本当ダ、看板マデ出シテヤガルノカ』
アルラウネが作ってくれた木の看板には魔物の文字で何かが書かれている。僕には読めないだけで、確かに【乱暴厳禁】とは書いてあるようだ。
『デモコンナン守ル奴居ルトハ思エナイガナァ』
「そこはほら、リザードマンやアルラウネやオークやスライム達が上手く…」
『魔物頼ミカヨ。ン?ッテコトハコノ宴ハオ前ノ企テカ?』
「うん」
『何ガ目的ダ?マタ良カラヌ事ヲ考エテルノダロウ?』
「失礼なっ。ドラウをね、仲間に出来たらなぁって…」
『ドラウ!?オマッ…馬鹿ダロ!?』
「皆からも言われたよ。でももう決めたし、何より宴始まっちゃったもんね」
『知ラネェゾ俺ァ…』
「僕も命懸けなんだからリザードマンも命懸けで守ってよね!」
『ハァッ!?オイオイ、何デ俺ガ自殺志願者ノ命ヲ守ラナキャナンネェンダヨ!』
「僕とエッチできなくなっていいのっ!?」
『ウッ………ワ、分ァッタヨ!!出来ルダケノ事ハスルヨ!!ソノ前ニスライム探シテクラァ!』
そう言ってリザードマンは僕から離れて行った。
我ながらはしたない交換条件をだしたものだ。
でもそんな事も言ってられない。僕は普通ならもうとっくに食べられてもおかしくないような環境に居るのだから…。
『おおぉー、人間だぁ!珍しいのが居っぞぅ!』
僕の全身が陰で覆われる。
身の丈は二メートルをゆうに越していて…三メートル以上はあるか。
トロールのお出ましである。
『随分ちっこいなぁ、ぐへへぇ!で、この看板は何て書いてあるんだぁ?ご自由にお食べ下さいかぁ?』
トロールは看板を見るが、どうも字が読めないようだ。
『よしよし、食べよう!腹の足しにもなんねけどなぁ!ぐえっへっへっへ!』
「ひっ!?ちょ、ちょっと────」
冗談じゃないっ!
ここで食べられたら意味がないじゃないかっ!
『トロールじゃねぇかっ!久し振りだなおい!』
と、オークがタイミングよく現れてトロールに声をかけた。
僕は肩を撫で下ろす。
『んんん?誰だおめぇ?』
『おいおいおい、俺様だよ!オークだオーク!』
『オークゥ?………あああ、生きてたんかおめぇ!』
『ぶはははっ、相変わらず鈍い奴だ!頭の悪さは魔族随一だな!』
『馬鹿にすんなよぉ?力じゃおめぇより上だかんなぁ?』
『まぁまぁ、怒るなって!お前の為にとびっきりの酒を用意したからよ!ほら、行こうぜ!』
『酒かぁ!気がきくなぁおめぇ!………んん?オデは今他にやる事があったような………??』
『き、気のせいだ気のせい!ほれ、早く行かねえと他の奴に極上の酒が呑まれちまうぞ!』
『まぁ………いいかぁ!よぉし、呑もう呑もう!』
トロールはそして、オークに連れられてズシンズシンと歩き去って行った。
本当に、生きた心地がしない。
早くいとこドラウを見つけないと。………その前に来てれば、だけど。
サキュバスはドラウに上手く声をかけてくれただろうか。
『………まだ、生きてた………』
「わあっ!」
にゅっとアルラウネが姿を現わした。
この娘は心臓に悪い。
「い、生きてるよ、辛うじて。それよりアルラウネはどこ行ってたの?」
『………奴を探してた………』
「居たっ!?」
『………居ない………』
「そっか…」
『………どうする……?…奴が居ないのでは意味がない………逃げるか………?』
「……まだ、始まったばかりだよ。もう少し待つ」
『………ふむ、嫌な予感しかしないが………』
「こ、怖い事言わないでよ」
『キシシシ、人間人間』
「へっ?」
複数のゴブリンが切り株の下で僕を取り囲んだ。
「うえっ!?ちょ、多っ」
『おい人間っ。お前オスか?メスか?』
「え?え?あ、ぼ、僕は男だけど…」
『キシシシ、そうかそうかっ』
『オスでもカワイイなっ』
『カワイイカワイイっ』
「え?そ、そう?ありがと…」
ゴブリン達は皆手を叩いて喜んでいる。
アルラウネを横目で見ると、少し警戒しているようだった。
『ケツマンコっ』
「………へっ?」
一匹のゴブリンが下品な言葉を口にした…ように思ったけど。
『ケツマンコ』
『人間のケツマンコっ』
『挿れるっ』
『挿れさせろっ』
『口にも突っ込むぞっ』
『クチマンコっ』
な、なんか…良くない雰囲気になってきた。
────と、そこで蔓の触手が鞭のように唸りピシャンとゴブリン達の前で弾かれた。
『うひっ』
『なんだなんだっ』
『触手っ触手っ』
『………触れるな下衆ども………』
アルラウネは幾本かの触手の束を操り、ゴブリン達を威嚇する。
『グゥゥ…っ』
ゴブリン達はそれでも懲りずにアルラウネを睨みつけた。
『………なんだ、やるのか………?………数だけの……下等な魔物の分際で………この私と………戦えると………本気で思っているのか………』
アルラウネの背後にある触手の数が増えていく。魔力が一段階上がったようだ。
『ギギッ!?』
力の差を感じ取ったのか、僕らの前からゴブリンは逃げ出した。
『………ザコめ………』
と、アルラウネは触手をしまう。
「ねえアルラウネ、こんなとこで魔力解放して大丈夫だったの?」
『………問題ない………他の魔物もアルコールが入ったせいで魔力のコントロールが出来ずにダダ漏れしている奴も居るくらいだ………』
「……た、確かに」
言われてみると周囲は強い魔力に満ち満ちている。
魔物の多さで圧倒されていたけど、それ以上に魔力の膨大さが桁外れだった。
何かのきっかけで大爆発を起こしてしまいそうだ。
『………それよりゴブリンには気を付けろ………』
「え?何で?追い払ってくれたじゃん」
『………奴等はしつこい………力や魔力は弱いが………数の利で獲物を拐う………私やスライムなら対応出来るが………他の仲間の時は………油断するな………』
「オークの腕力でも駄目?」
『………アクトは軍隊蟻を知ってるか………?』
突然話題が変わったので、僕は首を傾げる。
「軍隊あり?…ありって虫の蟻?」
『………そう………軍隊蟻は群れを成して行軍するのだが………行軍を邪魔する者はどんな生き物であっても食すことが出来る………』
「どんな生き物って……」
『………そうだな、牛や馬なども食うのだ………』
「牛!?だっ、だって蟻でしょう?」
『………蟻の中でも大きい方なのだが、脅威はその顎と数だ………獲物の全身を覆い…食いちぎっていく………払いのけても払いのけても………足から登ってきて………食いちぎられ………やがて軍隊蟻の獲物は骨だけとなる………』
「わ、わぁ…想像しただけで痒くなる」
『………ゴブリンはそういう手合いだと思え………オーク一体じゃ対応できん………それでも何十匹かは倒せるだろうが………』
「う、うん…気をつけるよ」
逃げ際、恨めしそうにこちらを見ていたゴブリンを思い出し、僕はブルッと身体を震わせた。
『………しかしまあ、すぐには来ないだろう………私はもう一度ドラウを探してくる………死ぬなよ………?』
「えっちょ、アルラウネっ!」
『………大丈夫だ………一応罠を仕掛けてある………』
「わ、罠?」
『………時間稼ぎが出来る程度のものだ………アクトを狙った者が罠に掛かれば、私の触手が反応してすぐに分かるようになっている………安心しろ………』
「そ、そうは言っても…こんな所で一人でなんて…」
『………おいアクト、覚悟を持って挑んだんだろう………?………私はそれを認めているのだ………今更弱音など吐いて私を減滅させるな………』
「…う…」
アルラウネはそして、魔物達の間を器用にすり抜けて消えた。
「ううう…か、覚悟決めたけどさぁ………流石に、怖いよぉ…」
眼前に広がる魔物共の宴。
所々で殴り合いなどが始まっているが、誰も止める素振りは無いし、むしろ囃し立てている。
僕は視線を変えて角の生えたウサギ(角ウサギと勝手に名付けることにする)を探した。
大柄な魔物が多い中で小さな角ウサギを探すのは大変だった。
確か小さな頃に眼鏡をかけて赤い服を着た男を探す絵本があったのを思い出す。今正にそんな状況だ。
目を凝らして地面を探って────居た。
ヒクヒクと鼻を動かして辺りの匂いを嗅いでいる。新鮮なレタスは全部食べ尽くしてしまったのだろうか…。
っていうか、やっぱり超カワイイっ♡
癒される♡
こう言ったら他の魔物に失礼だけど、掃き溜めに鶴とはこういう事を言うのかもしれない…とか思った。
角ウサギの鼻が何かを捉えたのか、ヒクッと反応して駆け出し、魔物(?)の膝の上に乗り、そこで丸くなった。
飼い主…かな?と、その魔物に目を向ける。
その魔物は…明らかに人型だった。
全身黒ずくめでフードを被っている。顔は深いフードが影になっていて見えない。
男…だと思う。グラスに入った黄金色の果実酒を持つ手が、女の子のように見えない。
ただ武骨な手というわけでもなく、女の子よりも少し骨が太く見える程度。
角ウサギはその人の膝の上で寝ている。
その魔物は角ウサギの体を優しく撫でていた。
………とても、羨ましい。
僕もあのウサギをモフモフと撫でたい。
『お待た〜〜〜〜っ♡』
「わあっ!」
アルラウネに続き今度はサキュバスが僕を脅かすように空から現れた。
「も、もう!心臓に悪いからやめてよっ!」
『あはははっ!ごめんねぇーアクトさん!』
「ぷわっ!?お酒臭いっ!まさかもう飲んでるの!?」
『えっへっへー、葡萄酒をちょっぴり♡』
「絶対ちょっぴりじゃないでしょ!?」
『ちょっぴりだよぉ〜。酒樽で3杯』
「飲み過ぎだよ!」
すっかり目的を見失ってる。
今の状態でドラウが出てきてもサキュバスは使い物にならないかもしれない。
「とにかく、お水でも飲んで早く酔いを覚ましなさい!」
『酔ってましぇ〜〜〜〜ん♡』
「酔ってる人は皆そう言うのっ!もうっ、そんなんで突然ドラ────」
『シッ』
僕の言葉を遮るようにサキュバスは自分の唇に指を一本立てて黙らせる。
『…アクトさん。不用意に彼の名前を出さないで。私はもう彼を呼んでる…』
ぞわり…と、背筋が凍った。
もしかしたら…もうこの中に居るってこと?
「どら…どら…どら焼きって知ってるぅ?」
僕は誤魔化しながら周囲を伺う。
でも僕はドラウの姿を見たことが無いから、探すのも無意味だ。
「ど、…どこに居るの?」
『さぁ…それは分からない。ここまで色んな魔物の魔力が混ざってると探すのも難しいわね。しかも彼の魔力は凄く大きい筈なのに静かなのよ。きっと魔力のコントロールが上手いんだと思う』
「…見つけたら教えて」
『作戦はあるの?アクトさん』
「………」
正直、作戦は無い。
行き当たりばったりだ。
「…ある」
僕は嘘を付いた。このチャンスを逃すわけにはいかない。
魔物の群れに混じりつつ、闇に乗じて討つことが出来るかもしれないし…。
『…分かった、信じてるわ。アクトさん』
「うん、お願いね。サキュバス」
『オッケー ♪ 』
そしてサキュバスは宙に浮き、辺りを見回し始めた。
『ゲゲ…ゲゲゲ…』
不意に下から不気味な声が聞こえたので下を向くと、キノコのお化けが居た。
これも魔物なのだろうか。ドラウ…ではないと思うけど……。
キノコのお化けは短い手足を動かしてひょこひょこと踊っている。
害は…今のところ感じない。
僕は────
どうする?
↓2自由安価
踏み台
仲魔は増えすぎたら合体したりできないのだろうか
>>351
それもアリですね。やるかどうかは保証できませんけども。
………こういうのは無視に限る。
下手に構うと余計に目立ってしまう。
僕は視線を前に向けて放置することにした。視界の端にキノコの傘が蠢いてるのが見えるけど、気にしない事にする。
しばらく僕が無視したことで飽きたのか、キノコのお化けはひょこひょこと去っていった。
────それにしても、ドラウはまだ見つからないのか。
宙を飛ぶサキュバスが目の上に手を当てて探し続けているが、一向に見つからないようだった。
といいか、サキュバスにドラウの特徴を聞いておけば良かったと今更ながら思う。
このまま僕は何もしないでいていいのだろうか。
ただここで突っ立っているのも不安になってきた。
僕は────
1.とりあえずまだ待つ
2.ここから動く
3.芸をして注目を浴びてみる
安価↓1
ここは一つ芸を披露して注目を浴びてみよう!
…と言っても一体僕に何が出来るだろう?
安価↓2自由安価
卑猥な踊り(ストリップ的な)
※キャットウォーク(見よう見まね)を応用
…覚悟を決めよう。
そう、僕には特技と言えるような特技は無い。
でも…例えば僕のこの “身体” を使ってみたらどうだろうか。
僕は指で輪を作り、指笛を吹く。
高い音が辺りに響き、ザワッ────と周囲が騒ついた。魔物達が一斉に僕へと視線を向ける。
一定数の “客” の視線を吸い込みつつ、僕は猫娘のキャットウォークを真似る。切り株はやや大きめで4・5歩は歩けるので、前方へ向かって大袈裟にお尻を振りつつ、一歩二歩と進んだ。
何か催し物が始まった。そう感じたのか魔物達は興味深そうに僕を見つめている。
僕はというと、スライムの半ば透けた服を纏っていて、全身ほぼ全裸のようなものだ。小さなおちんちんを恥ずかしげもなく晒しながら、僕は切り株の端まで歩き、そこで前傾姿勢をとりながら片目をパチッと閉じて投げキッスをする。
────ウォオオオオオンッ!!
…歓声が上がった。
あ、良いんだ。これで。魔物達は僕が男だとかは全く気にしてないようだ。
と言うか、少し複雑だ。魔物にモテても嬉しくないような…。
『いいぞいいぞー!』
『もっとやれー!』
其処彼処から野次が飛ぶ。
僕は其処で少し派手なダンスを披露した。
タップを踏んで回転したり、お尻を向けてフリフリ振ったり…、およそ男がしないようなダンスをしてみせる。
と、お尻から背中に何かがかけられた。
それほドロリとした液体で…、見覚えがある。
目の前を見ると何体かのゴブリンが自らの肉棒をしごいていて、僕へ射精をしていたのだった。
「え、や、ちょっと…ひゃうっ」
止むこと無くそれはビュルビュルと飛んできて、僕の全身をねっとりとした白濁液で汚していく。
そしてまた歓声が上がる。僕が魔物の精液に汚されていくことが思いの外ウケているようだった。
蒸せ返るほど匂いの濃い精液が、僕の脚に、腰に、お尻に、胸に、顔に…と、幾度もかけられていく。
「あっ…やだ……やめてぇ……」
トロリ…と、粘ついた精子が口へと入る。生臭い。舌で味わう苦味。
…蒸気する。全身を精液で包まれるだけで、僕の身体は簡単に力が抜けていった。
いつから僕は精子の匂いだけでここまで興奮するようになったのだろう。
ポーっとする頭…。まだ僕を “おかず” にしながらおちんちんをしごくゴブリン達。そのおちんちんに視線が奪われてしまう。
1…2…3……4…5……、僕はおちんちんの本数を数えている。
その内の一本がまた射精した。反射的に僕は口を開けて、それを口の中へ入れようとする。
べっとりと顔にかかり、僕は舌ですくい、指ですくい、新鮮な精液を飲みこむ。
嗚呼………臭くって、美味しい………。
『キシシシ!こいつ美味そうに精子飲むぞ!』
『こっち来い!こっち来い!もっとたっぷり飲ませてやる!』
『欲しいんだろ!?人間!チンポコ欲しいんだろ!?』
オナニーしながらゴブリン達が僕を誘う。
僕は何だってこんな事をしてるのだろう。
塗れた精液の匂いが僕の思考を遮断させる。
「ええ…?…でもぉ………♡」
『ほれ、ほれ!チンポコ、チンポコ欲しくないか!?』
「ああ…おちんちん…シコシコ……♡」
『ズボズボしたくないかっ!?ケツマンコ!ズボズボするぞっ!?』
「は…ぁあ…♡ そ、それで…僕のお尻をズボズボしちゃうのぉ?」
『するっするっ!早く来い!早く来い!』
「でもぉ…どうしよう………どうしよう…っかなぁ………♡」
沢山のおちんちんが僕を誘惑する。
この切り株から降りたら、僕はどうなってしまうのだろう。
異変にいち早く察知したのはスライムと合流したリザードマン。
少し離れた位置、切り株の上で惚けているアクトを視認する。何かを浴びているようにも見えるが細かくは分からない。
ただ、今にも切り株から降りようとしているようだった。
『アノ馬鹿ッ!』
『ちょ、ちょっとぉ。どうしたのよぅ?』
『人間ガヤバイ!』
『人間?宿主のことぉ?』
『コンダケ魔物ガイチャ降リタ途端見失ウゾ!』
『…あららぁ、本当にやばそうねぇ』
『言ッテル場合カッ!急ゲッ!』
安価↓1のコンマが────
01〜50→魔物が邪魔で進めない!
51〜98→アクト救出成功!
ゾロ目→救出andラッキーイベント!
ダメです
>>360
ダメです?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
『人間ッ!人間ッ!!オイッ、クソッ!!』
『リザードマン、もう宿主降りちゃいそうだけど…』
『クッ………アクトォッ!』
「────はっ!」
聞き覚えのある声に体が反応した。
声のした方へ顔を向けると、こちらへ向かって駆けてくる………リザードマンが居た。
「リザード…マン…?」
『馬鹿野郎ッ!シッカリシヤガレ!アクト!!』
「え…?」
リザードマンに初めて名前を呼ばれた。
けど、そんなことを気にしてる場合じゃない。僕は切り株の淵に座って今正しく降りようとしていたのだ。
慌ててそこから登ると、改めて精液に塗れた自分が危険な状態だったかに気付く。
ゴブリン達はリザードマンを苦々しく睨み付けていた。
リザードマンは漸く僕の前に立つと銛を構える。
『コイツハ俺ノモンダ…失セロ』
『………』
ゴブリン達はリザードマンの威圧を物ともせず、今にも襲い掛かろうとしている。
『ちょっとぉ、待ってよぅ』
と、そこへスライムが加わった。
明らかに顔色が変わるゴブリン達。
『あらぁ?ゴブリンじゃな〜い。なぁに、私と遊ぶ〜?』
『………ぐぎっ………!』ギリギリ
スライムのトボけた物言いにゴブリン等はそそくさとその場を退散した。
『あらら…残念』
『ケッ、余計ナ真似シヤガッテ…』
『どう考えてもあんた一人じゃ勝てないわよぅ?』
『俺ガアイツラニ劣ルッテノカ?アン?』
『対一なら余裕だろうけど…あんたもあいつらの危なさは分かってるでしょぉ?』
『…ケッ…面白クネェ』
『それより…宿主、あんたって節操無いわねぇ?』
「へっ?あ、いや、これは違くてっ」
…違わない。
僕は特に術をかけられたわけでもないのに、 “その気” になってゴブリン達と “交わろう” としていた。
今度から精子の匂いには注意しなくちゃいけない。
『んふふ、さっきたっぷりと湖で潤したからたっぷり水分があるの。それぇ ♪ 』
スライムは両手を掲げると自らの手から水を吹き出させ、シャワーとなって僕の体に付いた精液を洗い流した。
僕のスライムの服も水分を含み、元の形状に戻る。
『ゴブリンごときに拐かされ(かどわかされ)たら恥ずかしいわよぅ?』
「め、面目ない…」
『…ン?何カオカシイナ……』
「え?」
『………気ノセイカ…?』
リザードマンは周囲を見渡している。
特に僕は何も感じない。
スライムは顎に人差し指を当てて『うーん…?』と考えている。
『…マァイイ。ソレヨリモ奴ハ見ツカッタノカ?』
「あ、うん…まだ……」
『チッ、俺モ奴ガドンナ奴カ知ラネェカラナ…』
「あ、でも可愛いウサギは見つけたんだよ ♪ 」
『目的ハソレジャネェダロ!』
「あう…ごめんなさい」
『うさぎ?…うさぎねぇ……』
スライムがウサギに反応した。
「あ、スライムもウサギさん好きなの?」
『そうね、食べるところは少ないけど肉は上質な方よぉ』
「僕の言ってる好きはそっちの方じゃないんだけど…」
『私も気になってるのはそっちじゃなくてね』
「?」
首を傾げながらスライムは斜め上方向を見て何かを考えている。
『そのウサギはどこにいるのぉ?』
「ウサギさん?ウサギさんならあそこ────」
『耳が良いものでな……探しているのは私か?』
僕が指差すと、目の前に黒ずくめの男が立っていた。
ここに来る気配など一切感じなかった。
スライムとリザードマンも同じだった様で、一瞬で緊張が走る。
黒ずくめの男は只者ではない雰囲気を醸し出している。
『ふむ…』とその男は言い、胸に抱いたウサギを撫でている。
『して、私に何用か?』
「え…あ、僕が探してたのは、その、ウサギさんで………」
『それは今であろう。元々は私を探していたようだが?』
「私をって………」
『クソッ、ヤベェ!離レロアクト!!コイツガッ、コイツガドラ────』
『騒々しい……』
フードの中から二つの眼光。
瞬間吹き飛ばされたリザードマンは広場の反対側まで飛び、大木に衝突した。周囲の魔物共はそこで意識を失ったリザードマンにゲラゲラと笑っている。
紫色のスライムの表情は青くなっている。
魔力の桁が………違う。
『…して、私に何用か?』
再度問う黒ずくめの男…いや、ドラウ。
「ああ、あの、も、ももも、森の主に…」
上手く喋れない。
体が震える。奥歯が鳴る。
『森の主?主は私ではない』
「しし、知ってますっ」
『では人間が主に何用か』
「ぼ、僕の村を」
………そうだ。
考えてみればこいつらに僕の村は壊されたのだ。
怖がってる場合じゃない。
「僕の村を返してよぉっ!」
1.爪を繰り出す
2.強気に様子を伺う
3.スライムの後ろに隠れる
4.自由安価
安価↓2
「うわぁああんっ!!」
────思い出した。
すれ違う時には微笑みを見せて挨拶してくれる優しい村人達。
近くには便利なお店が無いから、夜困った時は食材や調味料なんかも貸し借りし合ってた。
村全体がご近所さんだった。
悪いことなんか誰も出来ない。小さな村だったから悪い噂はすぐに広がっちゃう。
だから助け合って、笑い合って…皆貧乏ながらも一生懸命に生きてた。
「えぐっ…えぐっ………うぇえええんっ!」
カッコよくて賢いお兄さんはいつも僕の勉強を教えてくれてて、村の人気者だった。
お兄さんは僕を魔物から守る為に、その命を失った。
胴体と足が引き千切られ、無惨な死体となったお兄さんの無念の瞳は、宙空を睨みつけていた。
「ひどい…ひどいよ………うううっ」
村一番の美人なお姉さんはとても優しくて、兄弟の居ない僕にいつもクッキーを焼いてくれた。
そのお姉さんは四つ足の魔物に皆の前で犯され、また別の魔物に犯され、そして連れ去られた。
魔物の肩に乗せられて、連れ去られていくお姉さんの生気を失った目が今でも、僕の脳裏に焼き付いて離れない…。
「僕の…僕の村……大切なものを…全部っ………ううううっ!」
怒りと悲しみがごちゃまぜになって、僕は鼻水をすすりながら涙を流す。
「返して…返してよぉっ!」ポロポロ…
『そうか、…あの村の生き残りか……それは悪い事をしたな…』
ドラウは眉一つ動かさず無表情にそう言った。
悪いなんて毛ほども思っていないだろう。
それが悔しくて、口惜しくて、僕はだから………拳を震わせ、強く睨んだ。
『人の子よ、それでも我等には我等の生活がある。主らと同じようにな』
「だからって……だからって!!」
抗議の声。でもそれ以上言葉に出来ない僕はそのまま尻すぼみになった。
勢い込んで睨むことは出来ても、涙だけが止まらない。
『そう泣くな、人の子。言ってみれば我等も同胞を人に討たれているのだ』
「………」
────確かに魔物への討伐軍は出ている。勇者も魔王討伐の旅をしている。
魔物の種類によって懸賞金が掛けられていたりもする。魔物の死体を持っていくとそれに応じた金額が支払われる。
それを目当てに “魔物を狩る素人” まで出てきたのは本当の事だ。勇者や戦士や魔法使い、その他の兵士といった “プロ” ではなく、ただの農民が、商人が、或いは無職の輩が魔物狩りを始めた。勿論それは大きな危険を伴うことになる。狩りに行き、大きな怪我を負ったり、死んでしまうことも少なくなかった。
それでも、市民達の魔物狩りが止むことは無かった。
要するに、魔物に懸賞金が掛けられたことによって、一般市民は《魔物は金になる》という事を学んだのだ。
そして美しい魔物…雌の魔物には別の付加価値が付けられ、それらの扱いは主に性的な役割として利用されることも少なくなかった。
快楽玩具である。
それもまた高く売れた。僕が城下町で見た時に一番高かったのは《人魚》だった。大きな水槽の中、僕を見つめる暗く澱んだ瞳が印象的で……そうだ。僕はその娘を救ってあげたいと思ったんだ。
だから僕は────
「分かってる…分かってるよ……」
────僕が “したこと” は悪いことだったかもしれない。
それでも僕はその時それが正しいと思った。
「人も、魔物に酷いことしてるって…」
────店主は大いに慌てふためいていた。
人目に触れないように、こっそり忍び込んで…僕は人魚を布に包んで連れ出し、近くの川に放流したのだ。
「悪い人がいる事は、僕も認めてるよ…」
────去り際、人魚は僕の頬にキスをした。
『力をあげる』。キスの前にそんなことを彼女は言っていた。
「…何が悪いんだろう…」
『人の言う善悪でモノを考えた事がない』
「…そう」
『生きて、子孫を残す。その為に必要な事をしているだけだ』
「だよね…。それなら────」
僕はドラウを睨む。
ピリッと緊張が走った。
「────貴方は僕の敵だ」
『…ふん…そうなるか』
「ごめんね」
『謝ることはない。貴様はこれより死ぬのだからな』
膨れ上がるドラウの魔力。
宴の参加者等は何事かと慌てだす。僕も…足の震えが止まらない。
「怖いね…逃げ出したいくらいだよ」
『…ふん、後悔しても遅いぞ』
ドラウの足元でウサギが鼻をひくつかせている。
「…あのさ、戦う前に聞いておきたいことがあるんだけど」
『何だ?』
1.「僕に興味ない?」
2.「そのウサギさんは貴方のペット?」
3.「お酒も飲まないし誰とも話さないのに何で宴に参加したの?」
安価↓1
「そのウサギさんは貴方のペット?」
たったそれだけ。僕はそれだけを聞いた。
瞬時にドラウの表情が般若の様相へと変わり、魔力が暴発した。
『貴様ぁ…っ!』
足の震えが増す。体が萎縮する。
周囲の魔物達はスライムも含めて、膝を抱えて体を縮こめていたり、昏倒したりしていた。
その膨大な魔力だけで、魔物達を無力化させている。
「き、聞いただけだよ…何でそんな怒るの?」
『黙れっ!無礼者が!!』
ドラウの右腕が炎に包まれ、その炎は空へ高く燃え上がる。
『灰と化せ、下郎!』
サキュバスの放つ火炎魔法とは規模が違う。
あんなものをまともに受けたら灰も残らない。っていうかこの森が全部燃えちゃうんじゃないだろうか。
「そ、そんな魔法使ったら森が無くなっちゃうよ!?」
『黙れ!貴様は万死に値する!』
「ウサギさんだって死んじゃうかもしれないよ!?」
『ぐっ!?』
ドラウは一瞬戸惑いを見せた。
今が、チャンスだ。
1.一時撤退
2.ウサギを人質に取る…っていうか貰う
3.爪で攻撃
安価↓1
「────っ!」
切り株から地面へと身を屈めて低く飛ぶ。
狙うはウサギさん。
ドラウの反応が遅れる。下手に僕に攻撃を加えればウサギさんもろとも大怪我を負わせることになるからだ。
僕はウサギさんの体を両手で掴み、胸に抱きながら転がった。
『ぬうっ!貴様っ!!』
「へっへーん…ウサギさん、貰ったもんねぇ」
『よ、よせ…どうするつもりだ!』
「この子は僕が貰う!」
『は…はぁっ!?ば、馬鹿なこと言うな!』
「やぁだよ!あんたみたいな危ない奴のそばに居たら、この子だってどうなるか分かったもんじゃないもんね!」
『ばっ…』
「ってことで、勝ち目が無いっぽいし、目的の一つが叶ったところで────」
『お、おい、いいからその…う、ウサギを』
「────一時撤退っ!」
『なっ!?おいっ!!待て!!』
僕はウサギを抱き抱えたまま走り出した。
後ろを振り返るとドラウがやはり追ってきていた。僕の体力では逃げ切ることが出来なさそうだ。
「もう!付いてこないでよぉっ!」
『ならば早くウサギを返すんだ!そうすれば命だけは助けてやる!』
「そんなの信じられるわけないじゃんっ!」
『本当だ!約束する!』
「魔物が約束なんて守るわけない!」
『守る!だから早く返せ!さもないと取り返しが付かなくなるぞ!』
「やだっ!」
『この分からず屋めがっ…!』
『アクトさん伏せてっ!!』
「っ!?サキュバス!?」
突然、宙に浮いたサキュバスが目の前に現れた。
蝙蝠の羽を羽ばたかせている。
僕はすぐにその場で体を丸めた。
『スロウ!』
サキュバスの手から緑色の靄が放たれ、それはドラウへ向かった。
『ふん。人間に組する魔物だったか、サキュバス』
ドラウは左手の人差し指で円を幾度か描くと、その中心から風が巻き起こり、巨大な風の渦が放たれた。
竜巻…だ。
竜巻はサキュバスの魔法をいとも容易く飲み込んでしまった。
『この程度の補助魔法で私を止めるなど────』
『ワープ!』
『────!?しまった!』
「えっ?」
サキュバスはまた魔法を唱えると、幾つもの白い輪が僕の足元から頭の先まで昇っていく。
「な、何これ!?サキュバス!?」
『……運が良かったらまた会えるから……そしたらまたエッチしようね?アクトさん』
「なに?何言ってんの?サキュバス!」
僕を囲う白い輪の数が増えていき、やがてそれは白い柱となる。
そして僕の視界は閉ざされ………気付くと僕は森の入口に立っていた。
【第3章 ウサギとの旅】
振り出しに戻った。
ウサギさんを抱いて、僕は森の入口で呆然と佇む。
「サキュバス…」
サキュバスは僕を助けてくれた。でも残されたサキュバスはどうなったのだろう。
ドラウにはとてもじゃないけど勝てないと思う。仲間が皆揃っていても、あの魔力には太刀打ちできない。
僕に勇者ほどの力があったなら…。
僕はギュッとウサギさんを強く抱く。
『もふーっ!苦しいらー!』
「えっ!?」
ウサギさんが………喋った?
『離すらーっ!』
「ちょちょ!?えっ!?ウサギさん!?喋れるの!?」
『喋れないとは言ってないら。兎に角離すら!』
「あ、あ、ごめん」
僕は腕の力を緩めるとウサギさんは地面に降り立ち、後ろ足で耳を掻いた。
「ね、ねえウサギさん…」
『…何ら?人間』
「あの…ドラウとは…どういう」
『…ドラウのペットじゃないら。吾輩は彼奴の………うーん、説明するのが面倒ら』
「えええ〜、教えてよぉ」
『そもそもお前が吾輩を攫わなければ良かったらっ!』
「そ、それはだって…可愛いから……つい…」
『まあ、それは認めるら。吾輩はどの魔物よりも可愛いら』
そう言ってウサギさんは鼻をひくつかせた。
「ウサギさんは魔物なの?」
『一応そうら。ただのウサギと思ったら大火傷するら』
「そんなに強いの?」
『もちろんら。ドラウだって吾輩には勝てないら』
「ど、ドラウよりも!?」
でも、確かに。
ドラウが魔力を解放した時、他の魔物達は気絶したりしていたのに、ウサギさんだけは鼻をひくつかせていただけだった。
とは言っても………こんな愛くるしい動物があのドラウよりも強いとは思えなかった。
僕はウサギさんの両耳をおもむろに掴んでヒョイと持ち上げてみた。
『あだだだだだだっ!?痛っ、痛いらっ!離すらぁっ!』
ウサギさんは足をバタつかせるが、一向に反撃へ転じない。
「ウサギさん、強いんでしょ?」
『強いら!強………あだだだっ!ごめん、嘘らっ!離してくれら!』
「弱いの?強いの?どっちなの?」
『よ、弱くないらっ!あっ、でも耳は駄目らっ!ほんと、ごめん!謝るらっ!』
「でもドラウの魔力にはビクともしなかったよね?どういうこと?」
『話すっ!話すから離すらぁ!』
僕はウサギさんを地面へと降ろすと、ウサギさんはまた耳を掻いた。
『な、なんて乱暴な人間ら……』
「ごめんね。強いっていうからてっきり…。で?魔力のことは?」
『………』
「うーさーぎーさん?」
『わ、分かったら!話すら!だから耳掴むの止めるら!』
僕が耳を掴もうとするとウサギさんは慌てて後退りして話しだした。
『…吾輩は魔力に特化した魔物ら』
「魔力に特化?」
『どんな属性の魔力も、魔力の多寡も関係無いら。吾輩に対しての攻撃魔法は通じないし、補助や回復魔法は増大するら』
「うそ…」
『嘘じゃないら。魔力の無効化、魔力の増減…つまり魔力のコントロールが出来るら』
「じゃあ…魔法使いとか、大魔導士的な?」
『魔法は使えないら』
「………は?」
『魔力と魔法は違うら。魔力は魔法を使う時に消費するエネルギー量や魔法の威力の多寡を計るモノら。魔力は魔法そのものじゃないら』
「言ってることは分かるけど…魔力が無ければ魔法そのものは使えないでしょ?」
『そうら』
「魔力だけあってもどうなのかなぁ…?」
『でも少なくとも吾輩が攻撃魔法で死ぬことは絶対無いら』
「自衛手段のみってこと?」
『ふふん、吾輩は平和主義なんら』
「ふぅん…」
魔力だけで魔法が使えないのは意味が無いような気もする。
『ただ吾輩は定期的に一定量の魔力を補給しなきゃならないし、何より物理攻撃に弱いら』
「物理に弱いのはさっきので分かるけど…魔力の補給って?」
『そのままらよ。魔力を貰うんら』
「へぇー…つまり魔力がご飯なんだね?」
『まあ、そうら。でも好物はキャベツら』
「キャベツ食べてれば魔力は要らない?」
『いや、魔力は吾輩にとって “減っていく血液” みたいなものら。舌と胃袋が満たされても血液が無くなると死ぬのら』
「面倒くさいねぇ」
『でもそのおかげでドラウは────』
「え?なに?ドラウが?」
『………何でもないら』
「ちょっと!最後まで言ってよ!」
『言わないら。考えてみれば何で吾輩を攫った人間に色々教えなきゃいけないんら。冗談じゃないら』
「それはそうだけど…えー……気になるぅ」
『それより早く吾輩をドラウの元に帰すら』
「やだよ!今返しに行ったら僕が殺されちゃうじゃん!」
『お前が死んだところで吾輩は困らないら』
「僕が困るのっ!」
『死んだ後に困ることは無いから安心するら。死ねば運動機能も感情も思考も停止するら』
「そういうことじゃないのっ!」
『そもそもお前の都合なんて吾輩には関係無いらっ!』
「お前じゃないっ!アクト!」
ウサギさんは結局ドラウとのことを話してはくれず、ただ森の入口で僕らはつまらない言い争いを続けた。
『とにかく早く吾輩を森の中に帰すら!』
「今入ったら危ないじゃん!」
『ちっ、人間のくせに薄情らな』
「どこが!?」
『サキュバスはお前の為に命張ったんじゃないんら?』
「────っ!!」
………そうだ。
サキュバスは僕の為に………。
『それなのにお前は怖がって森の中に入ることも出来ないら…情けないら』
「………」
分かってる。分かってるけどあまりにもレベルが違い過ぎる。
僕なんかが戻ったところで仇を討つどころかドラウに一矢報いることも出来ない。
『人間はよく正義だの愛だの説くくせに、肝心なところでは尻尾を巻いて逃げるら。口ばっかりの臆病者ら』
「ぐっ…」
『総じて人間は偽善者ら。耳心地のいい言葉で相手を言いくるめて自分を善人と思わせるら。卑怯者ら』
「ち、違うっ!僕は────」
『違う?どこが違うら?』
「僕は…僕はそんな卑怯な男じゃ…」
『だって森の中に入らないらろ?ドラウには敵わないって諦めてるらろ?ドラウが怖くてサキュバス見殺しにするんらろ?どこが違うんら?それを卑怯と言わないでなんて言うのら?ああ、腰抜けの方がいいら?』
「…」
何も…言い返せなかった。
僕は確かにドラウに恐れてサキュバスを見殺しにしようとしている。
卑怯者で、腰抜けだ…。
『もういいら。お前に何を言っても意味無いことは分かったし、人間がどんなもんかも再認識できたら。吾輩は勝手に帰るら』
うさぎさんはそう言うと僕に背を向けて森の入口へと進んでいく。
「ま、待ってよ!」
『………何ら?』
足を止めるも、此方に向きもしないでうさぎさんは返事をする。
「……分かった、行くよ」
『…』
「行くってば!行けばいいんでしょ!?」
『そうら、行けばいいんら』
うさぎさんはそこでやっと僕に向き直った。
『心配しなくてもお前がドラウに勝つ見込みは無いら』
「ぐっ…何なの!?僕を尻込みさせたいの!?」
『吾輩を返せばドラウも許してくれるら。許さなくても吾輩が説得してやるら』
「…サキュバスは…どうなったかな?」
『多分もう灰になってるら』
「そういうこと言わないでっ!!」
『ドラウに逆らってタダで済むわけないら。あれは魔王直属部隊にも引けを取らないら』
「…じゃあ、 “森の主” くらいかな?ドラウをどうにかできるのは」
『そうら。森の主でしかドラウをコントロールできないら』
「そっか…」
だとしたら、ドラウを “すっ飛ばし” て、森の主と会って説得するというのも一つの手かもしれない。ただ森の主が極悪な存在でなければ…の話しだけど。
『早く行くら。サキュバスがどうにかなってしまう前に』
「もう灰になってるとか言ってたくせにっ!」
『言葉のあやら。もしかしたら、5パーセントくらいの確率で生き残ってるかもしれないらろ?四肢がもげてても生きてるかもしれないらろ?』
「ぎゃー!可愛い顔して怖いこと言わないでよっ!!分かったから!もう行くよ!!」
『あだっ!!あだだだだだっ!!ごめんらっ!ちょっと調子に乗り過ぎたらっ!耳はっ、耳だけはぁあああ────』
叫ぶうさぎさんを無視しながら、僕はその長い二つの耳を束にして持ち上げ、再び森の中へと駆けて行った。
『────で、お前は何でこの森に来たんら?』
「何でって…」
うさぎさんを胸に抱っこしながら森の中を歩く。
うさぎさんの問い掛けに僕は素直に答えた。
魔物や野盗による襲撃で、村がほぼ壊滅したこと。それで大切な人を沢山失ったこと。
父が今際の際に教えてくれた黄金の杖の存在。
そう、だから僕は────
「この森に来たんだ」
『魔物と野盗の討伐と黄金の杖…ふむ』
「うさぎさんは黄金の杖のこと聞いたことある?」
『聞いたことはあるら。でもそれが何処にあるか…そもそも本当にあるかも分からないら』
「………そう…」
死者が甦る。
そんな都合の良いものがあるわけないか。
でも分かっていた。大きな期待なんかしてなかった。でも、だけど…もしかしたらって、やっぱり心の奥底で思ってはいた。
『そう落ち込むことないら。本当にあるかどうか分からないだけで、本当にあるかもしれないら』
「そうだけどさ…」
『それより、魔物の殲滅なんて本気で考えてるら?』
「それは────」
1.「もちろんだよ!全部やっつけてやるんだ!」
2.「いや、悪い魔物だけやっつける!」
3.猫娘達との旅が頭の中でフラッシュバックする
↓2
「………いや」
『?』
「僕は……」
猫娘はズレたところはあったけど、僕なんかよりもよっぽど強いのに慕ってくれて────
「確かに、僕は皆を殺したり攫ったりした魔物が憎くて………」
リザードマンは僕の “初めて” を奪った魔物で、あんまり戦闘では役に立ってなかったけど…でも肝心なところでは頼りになって────
「怖くもあったけど、魔物に復讐しようと思ったのは間違いないよ…」
スライムちゃんは最初は怖かったけど、おっとりのんびりしてて、頭も良くて…そういえば僕の血液の半分以上はスライムちゃんなんだなぁ────
「でも、…」
アルラウネ。冷静沈着寡黙で頭脳明晰。でも一緒に過ごしてる内に段々打ち解けてきて…。彼女には何度も助けてもらったなぁ────
「だけど…」
オークは…あのおっきいおちんちんで何度も泣かされちゃったなぁ。すっごい精子の量で……思い出しただけでもお尻がウズウズしちゃう────
「森の中で出会った魔物達に僕は何回も助けられて……それで、だから………」
サキュバス…。彼女を仲間にするのは一番大変だった。でもほんの少しだけしか一緒にいれなかったけど、彼女は僕の為に一生懸命に動いてくれた────
「魔物を殲滅なんてこと、今の僕にはとても考えられないよ」
『………』
本音だった。
猫娘の満面の笑み。
リザードマンのふてくされた顔。
スライムちゃんの柔らかな微笑み。
アルラウネの無表情の中に隠された照れ。
オークの激昂した顔。
サキュバスの淫靡な表情。
どれも僕には大切なものになっていて……。
「人間も魔物も、皆が仲良くなれたらいいのに……」
僕はうさぎさんをギュッと抱きしめる。
叶わないかもしれない。でも、そうなればいいと願わずにはいられない。
魔物たちにも良い魔物が居ることを知ってしまったのだから…。
『…それが、アクトの目的なのら?』
「…え?」
『魔物を殲滅するよりも難しい話しらな』
「…だよね…分かってる…」
『……まあでも、善人らしい考え方ら』
そう言ってうさぎさんは僕の胸に抱かれながら笑った。
「ちょ、笑わないでよ!こっちは真剣に話してるのに!」
『そんなことを真剣に考えてるから笑うんら!アクトはそう考えてても、他の人間はどうら?外で魔物に会ったら「やあご機嫌よう!」とでも言うのら?』
「それは…」
『真っ先に逃げるか殺しに掛かるら。違うら?』
「そうだけど…でも、皆が仲良くなれる…そういう環境になれば────」
『それが夢物語って言ってるんら。大体人間の勇者とか、今まで何体の魔物を殺してきたと思ってるんら?レベル上げとか言って、無差別に殺戮を繰り返してるら。とんでもないら』
「そ、そんなこと言ったら僕の村だって君達魔物に散々殺されたよ!」
『そうら。だから人間と魔物の共生なんて無理ら』
「………」
本当に…そうなのだろうか。
心を通い合わせれば、人も魔物も一緒に過ごすことは出来るんじゃないか。
言葉が通じるなら尚更…。
例えば人間よりも強い力を持ったオークなんかは、土建業とか力を使う仕事に就けば依頼はいっぱい来るだろうし、スライムやリザードマンなんかは治水関係の仕事に就けそうだ。
適材適所。魔物には魔物にしか出来ないことが沢山ある。需要と供給の幅が広がる。
魔物だって人間の作る料理や酒に関心があるって聞いた。人間の女の子も好きだって聞いた。
だから攫う。
これを攫うんじゃなくて結婚とか恋愛にしちゃえば何も問題は無いじゃないか。
「………もう、いっそ結婚とかすればいい」
『は?』
「誰かが魔物と結婚するとかしちゃえばいい。そういう前例作っちゃえばいいんだよ!」
『おまっ…それが無茶らって────』
「無茶なんて誰が決めたの!?」
『うぐっ…いや、だって…』
「無茶じゃないっ!誰もやらなかっただけ、誰もしなかっただけ!ルールが無ければルールを作っちゃえばいいだけだよ!」
『……言うのは簡単ら。じゃあ誰が魔物と結婚するって言うんら?』
「………僕でもいい」
『はっ?』
「 “最初の誰か” は僕でもいいっ!」
『おまっ…』
うさぎさんはそこから言葉が詰まったようだった。
僕は無責任に「誰か」と言ったわけではない。自分以外の誰かなんかに頼るつもりで言ったわけじゃない。 “その覚悟” を持たない人がそんなことを言えるわけがない。
うさぎさんはそして、目をパチパチとさせて………大笑いした。
「あっ!また笑った!嘘じゃないから!僕は本気で────」
『くひひっ、ひひひ…分かった分かった。もう分かったらぁ…』
「むう…信じてないなぁ?」
『いや、信じてるら。ただそこまで馬鹿とは思わなかったら…』
「ば、馬鹿なんかじゃないっ!」
『まあまあ、…悪い意味じゃないら。そこまで本気なら………くふふ』
「な、なに?」
『………いや、楽しみら。お前みたいな人間は初めて見たら』
「楽しみって?」
『魔族と人間…か。お前みたいな人間が増えれば或いは………』
「?」
『何でもないら。ただ出来ることならその気持ち、変わらないままでいてもらいたいのら…』
「変わるつもりはないよ」
変わるつもりはない。
僕は猫娘たちを知ってる。魔物は怖い、魔物は悪いと決め付けてるからいけないんだ。
人間だって悪い奴はいくらでもいるんだから…。
「おやぁ?こんな所に可愛い子ちゃんが居るぞ?」
ちょうどアルラウネと出会った場所で、前方から人影が現れた。
影は三つ。木漏れ日が差してその三つの人影の全容が見えた。
それぞれ腰に刀剣を差している。頭には真っ赤な布切れを巻き付け、汚い衣服を身に付けている。
………まずい、野盗だ。
「くはは、迷子かな?お嬢ちゃん」
「お父さんとお母さんはどうした?ん?魔物に食べられたか?」
野盗は一歩一歩、近付いてくる。
僕はその分、後退りをする。うさぎさんは黙ったままだ。
「俺たちとイイコトしようか?」
「アジトに来れば食い物が沢山あるぞ?…最近近くの村で手に入ったやつだ」
────近くの村で?…手に入った?
僕の体が…ぴたりと止まる。
「ああもう、我慢できねぇよ。ここでヤッちまおうぜ」
一人がベルトに手を掛ける。
僕は────
────どうする?
↓2
僕はその場でしゃがみ込み、抱えたうさぎさんをゆっくりと足元へ置く。僕の怒りは最高潮に昇っているというのに頭はひどく冷静だった。
地面に降り立ったうさぎさんは鼻をヒクつかせながら、僕の顔を不思議そうに眺める。
「…お逃げ」
それだけ優しく言って立ち上がり、僕は野盗たちに向き直った。
「おーおー、睨んじゃって。怖いねぇw」
「………いや、ってかこいつ男じゃんかよ。透けた服にしっかりアレが見えんだけど」
「うえっww これが噂の男の娘ってやつ?ww」
「いや、でも俺はイケる。この顔ならアリ」
「ホモかよww」
「………俺も、イケるかも」
「うえwwキモっww」
スライムの服でほとんど見えちゃっていることも気にならなかった。
僕は、それほど怒っていた。
《アクト》
と、突然頭にうさぎさんの声が響いた。
《いま脳に直接語り掛けてるら。お前も思ったことを頭に浮かべれば話すことができるら》
《……そんなことも出来るんだね…》
《アクト、どうするつもりら?まさかそいつらと本気で戦うつもりら?》
《……戦うよ。こいつらは…こいつらは僕の村を襲って、食べ物とか色んな物を略奪した》
《でもそれは魔物も一緒だったんじゃなかったんら?》
《そうだけど…こいつらは略奪したものを「手に入った」って言ったんだ…》
《…?》
《こいつらにとって、 “その程度のこと” でしかなかったんだ。あの村の惨劇はっっ!!》
《落ち着くら。アクトが怒るのも分からなくはないら。でも勝てる見込み無いら》
《…》
《そんな細腕で屈強な野盗3人に勝てるら?奴等はこの森の魔物を倒せる力くらい持ってるらよ?》
《……》
《アクトっ》
《…っ》ギリッ…
僕は────
1.勝てると思うからやる
2.勝てないだろうからやらない
3.勝てないだろうけどやる
4.やっぱり逃げるが勝ち
安価↓2
《きっと…勝てないだろうね》
《そうらろ?なら────》
《勝てるからやる、勝てないからやらない…そういうのは違うんだよ》
《そんな、某漫画の台詞みたいなことを》
《勝てるからやるって、弱い者しか相手できないってことじゃん。そしたらこいつらと一緒だよ。どうしても譲れない戦いってあるんだ…。例えそれが勝ち目の無い戦いでもっ》
《動物の世界じゃ当たり前ら!それは魔族も一緒ら!弱い者は淘汰されるら!弱い者が敢えて強い者に挑むなんて愚か者でしかないら!》
《違うようさぎさん》
《何が違うんら!》
《僕は動物でもないし、魔物でもない…。愚か者ではあるかもしれないけどね。僕は…》
《??…アクト、お前…魔力が………っ》
《僕は────「────人間だぁっ!!」
猫娘から貰った爪を限界まで伸ばす。
長さはおよそ1メートル半ほど。通常の剣とほぼ同等の長さで、野盗の持つ刀剣よりも長い。
水の羽衣は僕の “気” なのか、 “魔力” なのかに反応して、所々が水滴となって宙に浮く。
僕の見て取れる “変異” はそれくらいだった。
《アクト………お前、お前………》
うさぎさんがまだ何かを語り掛けてくるけど、僕はもう野盗3人しか目に入らなかった。
────殺意────
温厚だと自負していた。滅多に怒らないと自分で思っていた。
……初めて湧いたどす黒い負の感情。
コントロールが効かない。
今まではモヤモヤとした嫌な感情が心に溢れることはあった。けれど………これは違う。
明確な、殺意。
────いや、駄目だ。殺意なんて………違う。こんなの、こんなのは僕じゃない。
怒りに支配されたら…駄目だ。
分かってるのに、そんなのはいけないと分かってるのに僕は────
「う……ォオオおおオォッ!!」
漲る…溢れる…止め処なく………。
僕の中から、ナニカが…。
野盗ドモは、先程までの余裕が無く、鞘から刀を抜ク。
スラッと、刀剣が光を反射する。
………それで僕をコロスつもりか?
村人達を殺したように、僕をもコロスのか?
そんなモノで?僕を?
《アクトッ!アクトッ!待つ…ら………っ!おま
──…違………魔力……止め…っ……!》
雑音が脳で鳴り響く。
僕はそれを遮断した。どう遮断するか、初めから分かっていたかのようニ…いとモ容易く……。
野盗はあくまで冷静。
刀剣の刃先が、────オレに向いている。
オレに………
────逆らうのか?貴様ら………
右爪を軽く一振り。
下から上へ、逆袈裟に振り上げる。
切り裂かれた空が斬撃となって野盗ドモに襲い掛かる。
野盗ドモは辛うじて横へ転じる。
空を裂いた斬撃は野盗ドモの後方にある木々を引き裂き、爪痕を残した。
それを見て息を飲む野盗三匹…。
愉快だ。
痛快だ。
人をやめるのは容易い。
違う、やめたらいけない。僕は────
魔物だ。そう、絶対的な力を────
やめろ!違う!僕は────
オレは────
僕は────
俺は────
↓コンマが…
00〜20 理性崩壊
20〜40 うさぎの乱入
40〜60 野盗の反撃
60〜80 自我の覚醒
80〜99 味方参上
※ゾロ目判定は特に無し
野盗ドモはそれぞれ目配せをし、正面と左右に散った。
小賢しい…。
が、腐っても盗賊。素早さだけはある。
右手に回った一匹が地面を蹴り、俺に刀剣を突き刺そうとしている。
筋肉の動きを見ると、次の着地後に背後へ回るであろうと予測できた。つまりこれはフェイントだ。
左手の一匹は俺の背後に回っている。気配から察するにこいつもまた、攻めあぐねているのを感じた。
ならば────
正面の一匹は俺が左右の二匹に気を取られている間に既に行動を起こしていて………俺は視線を上へと向ける。
捉えた。上空へ高くジャンプした野盗は、大きく刀剣を振りかぶっていた。脳天からかち割るつもりのようだ。
……俺を嬲るつもりじゃなかったのか?
『ククク……』
自分の声が、自分の声で無くなっていた。
こんなに低い声だっただろうか。
俺は、変わってしまったのか。
────魔物に………。
『………小蝿が』
ふうっ…と、息を吹きかけた。
そう、優しく、控えめに、ふうっと。
「ぐっ…おおっ!?」
それは突風となり、上空の野盗が飲み込まれて更に上へと吹き飛ばされた。
右手の野盗は想定通り、着地後に背後へ回った。
背後の二匹は揃って突進し、刀剣を背中へと斬りつける────が、俺はそれを二匹の背後から眺めていた。
素早さだけはある…が、それだけだ。
俺の魔力を持ってすればこのような輩に本気を出すまでもない。
瞬間移動。短い距離でのワープ。
奴等は俺の魔術に気付く間もなかっただろう。
『ククク………フハハハハハハッ!!!』
爪を空へと向ける。
爪はやがて二メートル三メートルと伸びていく。
底を知らない。魔力が溢れる。
この爪が上空の一匹に突き刺さるのは時間の問題だ。
さあ、どこへ突き刺してやろうか…。
足か?腕か?頭か?心臓か?
四肢を斬り落として首と胴体をも切り離してやろうか…。
────そこで、突然煙幕が掛かった。
野盗の一匹が何かを投げ付けたのか、辺りが煙に包まれる。
同時に右脹脛(ふくらはぎ)に若干の痛み。どうやら煙に乗じて斬ってきたらしい。
………俺には、些かの動揺もない。
溢れんばかりの魔力は傷口を簡単に塞いでくれる。
油断した俺が悪い。
『褒めてやろう…』
賊ごときが俺に一太刀浴びせたのだから。
ただ────
『楽に死ねると思うなよ…?』
………染まる。
幾ばくかの僕が………俺が………塗り潰されて………悪に………
↓コンマが…
00〜50 理性崩壊
51〜70 うさぎの乱入
71〜90 自我の覚醒
91〜99 味方参上
※ゾロ目判定は特に無し
気を張る。
周囲の煙幕が俺の気で一瞬にして消え去った。
野盗の一匹を視界の端で捉えると、水の羽衣を分離させて “命” を吹き掛けた。
命を宿った水の羽衣は生命体となり、それはやがて人型のスライムとなる。
うごめくスライムは俺の前で片膝を付いて傅く(かしずく)。
『………奴を殺れ』
『仰せのままに…』
スライムは跳ねると、一直線に一匹の野盗へ向かう。
野盗の斬撃はスライムを幾度も刻むも、効果は無い。スライムに斬撃は効かないのは織り込み済みだ。
スライムは薄く大きく広がると、野盗を丸呑みにし球体となった。水の中でもがく野盗。
スライムの外側は硬質のガラスのようになっている。
徐々に、徐々に…野盗の服が溶けているのを視認すると、俺は漸くもう一匹の野盗へ目を向けた。
瞬時に殺気を読み取った野盗は俺を撹乱させる為か、高速で移動し始めた。
しかしそれも…
『…虚しいな』
先程切り裂き、爪痕を残した木々。
俺の “魔” が浸透した樹木は俺の支配下に置かれる。
『………目覚めよ』
木々が命令に反応する。
斬り裂かれた幹の割れ目から幾本もの触手が飛び出し、素早く動く野盗を雁字搦めにする。
『……搾れ』
『………畏まりました………我が主殿………』
樹木の一本はそのサイズを小さくし、やがて花弁を身に付けた魔物となった。
…アルラウネである。
触手で身体中を巻かれた野盗は悲鳴を上げる。
みりみりと、音を立てて締め付けられていく。
内腑が口から飛び出るのも…そんな先の話では無さそうだ。
スライムもアルラウネも、俺の求める形で答えを出している。優秀な部下だ。
やはり殺しは “嬲り殺し” に限る。
じわじわと、死の恐怖に怯えながら死んでいく…。何とも心地好い………。
『そうは………思わぬか?』
先刻、上空で右肩を爪で貫いた野盗に語り掛ける。
目の前でもがき苦しむ野盗は爪から離れようと必死だが、生憎と俺の爪はそう簡単に剥がれない。
『そうだ、お前には特別に気持ち良く逝かせてやろう………』
空いた片方の爪で野盗の衣服を引き裂く。
丸裸になった野盗に舌舐めずりをした。
『ほう…これだけの目にあっても “縮こまらぬ” のか………気に入ったぞ』
野盗の逸物を握り、頬張る。
「うあっ………っ!」
声を漏らす野盗。口の中で踊る肉。
舌を蛇のように絡ませ、唾液にまみれさせ、口内で、唇で扱く。
じゅぷりじゅぷりと淫猥な音を響かせる。
雄の匂い…堪らぬ。
極上の餌だ。
愉しむ間も無く野盗は果てた。口の中に広がる栗の花の香り。
吸い尽くす。ビュルビュルと勢い良く放たれる精。
胃袋を満たしていく。魔力が上がる。
「がっ…あっ………ぐぁあっ!やめ…やめろ………やめろぉ………」
制止の声など届くはずもなく、俺は吸い続ける。
まだだ………まだだ。
美味い。濃厚な精液は喉を潤す。肌にも良さそうだ。
俺はより艶やかになっていく。
対照的に野盗はどんどん痩せ細っていき、皮と骨だけになっていき、精気を失っていく。
そうだ………全てをよこせ。
お前の────命ごと。
逸物から口を離すと、そいつを捨てた。
もう吸うものが無くなってしまったのだ。
しかし、美味であった。
人間の精は、あれほど美味いものだったのか…。
そうか………だからか。
スライムの中で溶かされていく野盗は残りは骨だけとなっているようだ。
アルラウネの方は口からまだ内腑がどろどろと出てきている。
もう少しだけ、時間がかかるか。
俺はどっかりとその場に座る。
そうだ、これが終わったら部下を連れて行ってやろう……。
確か、近くに半壊した村があった。
堪らず俺は舌舐めずりをする。
部下もきっと喜ぶであろう………。
いてもたってもいられない。
心が急かす。あの味を知ってしまえば…抗いようがない。
まだ事の済んでいない部下達に俺は声を掛けた。
『行くぞ……… “人間狩り” に…』
game over 【魔に呑まれし者】
1.>>389からやり直す
2.>>392からやり直す
3.>>395からやり直す
4.>>397からやり直す
安価↓2
野盗ドモはそれぞれ目配せをし、正面と左右に散った。
小賢しい…。
が、腐っても盗賊。素早さだけはある。
右手に回った一匹が地面を蹴り、俺に刀剣を突き刺そうとしている。
筋肉の動きを見ると、次の着地後に背後へ回るであろうと予測できた。つまりこれはフェイントだ。
左手の一匹は俺の背後に回っている。気配から察するにこいつもまた、攻めあぐねているのを感じた。
ならば────
正面の一匹は俺が左右の二匹に気を取られている間に既に行動を起こしていて………俺は視線を上へと向ける。
捉えた。上空へ高くジャンプした野盗は、大きく刀剣を振りかぶっていた。脳天からかち割るつもりのようだ。
……俺を嬲るつもりじゃなかったのか?
『ククク……』
自分の声が、自分の声で無くなっていた。
こんなに低い声だっただろうか。
俺は、変わってしまったのか。
────魔物に………。
『………小蝿が』
ふうっ…と、息を吹きかけた。
そう、優しく、控えめに、ふうっと。
「ぐっ…おおっ!?」
それは突風となり、上空の野盗が飲み込まれて更に上へと吹き飛ばされた。
右手の野盗は想定通り、着地後に背後へ回った。
背後の二匹は揃って突進し、刀剣を背中へと斬りつける────が、俺はそれを二匹の背後から眺めていた。
素早さだけはある…が、それだけだ。
俺の魔力を持ってすればこのような輩に本気を出すまでもない。
瞬間移動。短い距離でのワープ。
奴等は俺の魔術に気付く間もなかっただろう。
『ククク………フハハハハハハッ!!!』
爪を空へと向ける。
爪はやがて二メートル三メートルと伸びていく。
底を知らない。魔力が溢れる。
この爪が上空の一匹に突き刺さるのは時間の問題だ。
さあ、どこへ突き刺してやろうか…。
足か?腕か?頭か?心臓か?
四肢を斬り落として首と胴体をも切り離してやろうか…。
────そこで、突然煙幕が掛かった。
野盗の一匹が何かを投げ付けたのか、辺りが煙に包まれる。
同時に右脹脛(ふくらはぎ)に若干の痛み。どうやら煙に乗じて斬ってきたらしい。
………俺には、些かの動揺もない。
溢れんばかりの魔力は傷口を簡単に塞いでくれる。
油断した俺が悪い。
『褒めてやろう…』
賊ごときが俺に一太刀浴びせたのだから。
ただ────
『楽に死ねると思うなよ…?』
………染まる。
幾ばくかの僕が………俺が………塗り潰されて………悪に………
↓コンマが…
00〜40 うさぎの乱入
41〜80 自我の覚醒
81〜99 味方参上
※ゾロ目判定は特に無し
────ピョンと、横からうさぎが出てきた。
『…アクト、我輩が分かるら?』
『……』
うさぎが俺の正面で語り掛ける。
『落ち着くら。我輩はさっきまでのアクトの方が気に入ってるら』
………アクト?
アクトとは誰だ?
このうさぎは何を言っているのだ?
頭が痛む。思い出そうとするほど、頭が痛む。
『アクトっ、目を覚ますら!人も、魔物も、皆が仲良く暮らす世界をお前が作るって言ったんらろ!お前は………人間なんらろ!!!』
『俺…は……ぐぅう…っ』
このうさぎは────厄介だ。
俺を苦しめる。このような小物に、俺が。
『自分の顔を見るらっ!お前は今どんな顔してるか分かるら!?目は吊りあがり、瞳は真っ赤で、肌がどす黒く染まって、血管が浮き出てるら!お前は魔物になるら!?人として人と魔物の橋渡しをするんじゃなかったのら!?』
『う…うるさいっ!うるさい!黙れェエエ!』
『黙らないらっ!じゃあ見せてやるらっ!お前が今どれだけ魔に染まってるかを!!』
うさぎはそして目を閉じ、俺の脳内に強くビジョンを送り込んだ。
髪の毛が逆立ち、真紅に染まった瞳は猫の様に縦に黒い線が入っている。
肌は所々ひび割れ、灰色に染まり、黄色い血管が蠢いている。
これが………俺だと?
頭を左右に振る。そんなわけがない。
しかし脳に直接送られてくるビジョンは振り払うことが出来ない。
『逃げるな!よく見るらっ!それが今のお前の姿らっ!』
『や、やめろぉ…っ!ォオオ…違うっ!俺は…オレはこんな醜くないっ!違うぅ!』
『違くないら!我輩が見たままの姿を送ってるら!その映像はアクト、お前ら!!』
『や、やだ…違う………違うぅ!俺は…ボクは………っ!』
頭を抱えて悶えるオれの姿が映る。
これは、ボクじゃない……………ぼくは…。
『アクトっ!』
『ぐぅうぅうぁああっ!!』
アクト…、そう…ぼくは────
考えルナ!奪え…コロセ!憎しミを力に、、
いやだっ…やめろ、僕は…人間……
違う、魔物だ!サア、目の前のうさぎをコロせ!
『……そうか、魔力のコントロールが出来ないのらな!?我輩に “預ける” んら!』
『預…ける…?ぐぅうっ!痛い…頭がっ…』
『アクトっ!吾輩の目を見るらっ!!』
『う…うさぎ…さん……』
うさぎを…うさぎさんの目を見ようと顔を上げると、うさぎの背後に一匹の野盗が刀剣を振りかぶっていて────
1.野盗に攻撃する
2.咄嗟にうさぎを庇う
3.うさぎを殺す
安価↓2
『うさぎさんっっ!!」
地面を蹴る。
今の僕なら…剣が振り下ろされる前にうさぎさんを守ることができる。
ほら…敵の動きだってやけにスローだ。
────間に合った。
うさぎさんを両手ですくい上げ、胸元に…。
野盗へ背中を向けて、体を縮める。
ひどく…ゆっくりとした時間の中で、僕の右の肩越しから左の腰の辺りまで…刃が通り抜けていく。
「っっ────ぁああああっ!!」
うさぎさんを抱き締めたまま、僕は前のめりに倒れた。
『アクト!?アクト!どうしたんら!?』
「…つっ…、う、うさぎさん…逃げ…て……」
『正気に戻ったら!?アクト!』
「………いいから、早く…逃げ……」
『怪我したんら!?斬られたのら!?』
「うぐっ……そんなの…言ってる場合じゃ………」
『お前が斬られたんらな!?それなら良かったら!我輩じゃなくて良かったら!!』
……このうさぎめっ!!
人が身を呈して助けたっていうのにっ!!
『任せるら!我輩は魔力のコントロールは出来ても魔法は使えないら!アクト、我輩の目をもう一度見るら!』
「も、もう………何なの……」
と、うさぎさんの目を見ると、脳と魔力が突然連動したかのような感覚が体を襲った。
『そうら!そのまま目を逸らしちゃ駄目ら!そのまま意識を集中して精神を統一させるら!何故か分からないがアクトは膨大な魔力を持ってるら!それを少し我輩が預かるら!あんまり説明する時間も無いからコントロールは今すぐ体で覚えるら!』
「…うっく………でも、背中が痛くて……集中しようにも………」
『分かったら!それなら一先ず頭の中で傷が回復するイメージを作るら!』
「傷が回復する……イメージ…」
頭の中で思い描く。傷がみるみる塞がっていくイメージを浮かべる。
すると、幾つもの文字が頭に浮かんだ。
『一つ二つ何か文字が見えたら!?それが魔法ら!それを唱えるら!!』
「そ、それってどれ…? 6個くらいあるんだけど…」
『お前どんだけ魔力を秘めてるんら!もうどれでもいいから早く唱えるら!』
「わ、分かったよ………ひ、ヒーリング・アルファー!!」
『ギャー!お前それ最高級回復魔法───』
魔法を唱えると空から幾つもの細かな光の粒がゆっくりと降ってきた。
するとみるみる傷が塞がり、それだけでなく体力やテンションまで上がってきた。力や素早さといった基礎パラメーターまで向上したように感じる。
同時に、肌のひび割れなども無くなり、魔物っぽさが………悪の意識が消え去った。
「すごい………何…これ」
『いや、当たり前ら。まさかその魔法使えるまでとは思わなかったら………』
「そうなの?…えへへ、僕って実は凄かったんだね」
『うむ、 “凄い” 馬鹿ら』
「ばっ、馬鹿じゃないもん!」
『馬鹿ら。あの魔法でマジカルポイント(MP)がどれだけ消し飛んだと思ってるんら…。MPの無駄遣いってレベルじゃないら』
「そ、そんなこと言われても知らないもんっ────って、あんまり喋ってる暇無いんだよね!?次はどうしたら」
『いや、もう大丈夫ら。周りを見てみるら』
「えっ?」
────と、うさぎさんに促されるままに周囲を見回すと、野盗三人がそれぞれ昏倒していた。
「え?え?…どういうこと?」
『お前の回復魔法のせいら』
「何で回復魔法で倒れてるの!?逆でしょ普通!」
『だからお前が使ったのは “最高級回復魔法” なんら。味方全員に全回復は勿論、ステータス異常の回復と各能力の向上効果があるら。ついでに敵にまで影響を与える効果があって、聖なる光で敵を昏倒させるんら。でもダメージを与えたら起きるから今はそっとしといてやるら』
「そ、そうだったんだ……じゃあ、助かったんだね。一応…」
『そうらな…。ただ紙一重だったらろ』
「あー、疲れたぁ」
『こっちの台詞ら!』
『はぁ、もういいら。先に進むらよ』
「………」
『…アクト?』
「………」
『……そいつらを殺すのら?』
昏倒している野盗たちを僕は見ていた。
今なら確かに……こいつらを殺せるかもしれない。
でも………
「ううん…殺さないよ」
『…うん、それがいいら』
「でも」
『?』
「野盗の殲滅も僕の目的の一つなんだよね…」
『………どうするつもりら?』
「…ねえ、この人達の記憶を消すことって出来るかな?」
『記憶を?………出来なくはないら。ただその魔法をアクトが使えるかどうかは分からないら。アクト次第ら』
「…さっきみたいに思い描けばいいの?」
『基本はそうら。ただ記憶を消すような複雑な魔法はイメージがしにくいからそう簡単に』
「…オブリビエイト」
『────!?』
イメージのままに文字を言葉にすると、野盗たちの頭上に朱色の鈍い光が灯り、それがポッと消えた。
「ふう…こんな感じかな?」
『お、お前、、何者ら………?』
「え?何が?」
『魔力の総量といい、初めての魔法が最高級魔法といい、思い浮かべた新しい魔法を簡単に使い熟すことといい………絶対におかしいら!お前本当は人間じゃないんらろ!?』
「に、人間だってば!」
『嘘らっ!お前本当は魔物らろ!?』
「違うよっ!人間っ!」
『うぐぐぅ…お前みたいな人間なんて……────ハッ!』
「…?なに?」
『………何でも…ないら……』ドッドッドッ…
「なんだよぅ、気になるなぁ」
(もし………もしやあの方の血を………いや、そこはかとなく顔付きも…いや、まさか、そんな事は………)
「うさぎさん、何考えてるの?」
『な、何でもないら!それよりこいつらどうするつもりら?』
「…うん、その前に────」
1.うさぎさんはドラウの所へ帰る?
2.猫娘を探してきてくれる?
3.服を新調しよっかな ♪
安価↓2
「服を新調しよっかな〜って♡」
『………は?』
「だって、この服スケスケだし…やっぱり恥ずかしいよ。確かに便利な服ではあるんだけど…」
『いや…そんなのどうでもいい────』
「よくないのっ!」
『………』
「魔法が使えるようになったから新しい服を魔法で作っちゃおっと ♪ 」
『もう好きにするら…』
「どんな服がいいかなぁ…ちょっとカッコいい感じのにしようかな?あ、鎧とかもいいかも。戦士っぽいのとか…でも盗賊系の可愛い感じのもいいかなぁ…」
1.鎧系
2.服系
3.お色気系
安価↓1〜3の多数決
決まらなければ↓4で決定
『どうせ男か女か分からない顔してるんら。お色気衣装にでもしたら野盗どもが喜ぶんじゃないら?』
「あのねぇ!僕はれっきとした男────」
『………何ら?怒ったのら?』フン
「…ふふん……いや、なるほどねぇ…使えるかも♡ じゃあどんな衣装にしようかなぁ?」
↓1コンマの
00〜30.ビキニ系
31〜60.スリット系(ドレス型)
61〜70.大きめワイシャツに下はパンティのみ
71〜80.定番の裸にエプロン
81〜99.その他
コンマ81〜99だった場合、↓2がどんなお色気衣装かを決める。
ピエロいきとったんか!
>>418
はい、残念ながら生きてました。
そしてそんな私の元へまた来てくれてありがとうございます。
「よぉし、じゃあ水着っぽいの行こうかな ♪ 」
僕は頭の中でイメージを固めると、簡単な詠唱をした。
するとキラキラとした光の欠片が僕の身体を包み、胸と腰の辺りにそれが集中する。
そして一際強い光を放ち、 “着替え” は完了した。
「じゃーん♡ えっへへ〜、どう?うさちゃん」
僕は手を広げてその場で一回転してみせる。
上下揃った白いビキニと、透けた水色のパレオを腰に巻いている。
『うさちゃんは馴れ馴れしいし、人間の衣装になんか興味ないら』
「あー、可愛くないなぁ。ちょっとは褒めてくれてもいいのに」プゥー
『男のくせに服なんかで浮かれてる方がおかしいら。大体その胸のところは意味あるら?』
「うぐ、だってこれでも男だから…」
『でも男なのに股間の膨らみは目立ってないら』
「う、うるさいなっ!小さくて悪かったね!僕のちんちんが小さくて迷惑かけた!?」
『素朴な疑問ら。生殖器が小さいのを気にしてるとは思わなかったら。小さくても役目を果たせれば問題ないら。小さくてもチンポはチンポら』
「小さい小さい言わないでよっ!全然慰めになってないよ!」
『慰めてないら。おちょくってるら』
「うさちゃんっ!」
『イタタタタッ、痛いらっ!耳引っ張るのは反則ら!』
そんな馴れ合いをしていると、野盗達が「ううん」と、目を覚まし始めた。
『お、起きてくるら!どうするら!もう逃げるにはタイミングが悪過ぎるら!』
「うん、ちょっと………攫われてみる」
『攫わ────はっ!?何を言ってるんら!?』
「雑魚をいくら叩いたところで意味が無いと思う。それならあいつらのアジトに連れてってもらって大元を叩くしかないかなぁって…」
『わ、我輩はどうするら?誰にドラウの元へ連れてってもらうら!』
「えー、そこまで面倒見切れないよぉ。自分で探して」
『お前が我輩を攫ったんら!!』
「もうー、そんな時間無いのにぃ………じゃあ僕の後に隠れながら付いてくるか…、猫娘とかスライムちゃんとか探してきて」
『何らその猫娘とかスライムとか』
「ああもう、今 “送る” から見て!」
僕は猫娘達の姿を頭で浮かべ、うさちゃんの脳へ “転送” する。
『…っ』
「どう、見えた?」
『ふむ…猫娘とリザードマン、スライムとアルラウネ、オークと……………サキュバスら。サキュバスはだが…』
「生きてるよ、きっと。彼女は “したたか” なんだから」
『それより…また簡単に転移魔法なんか……』
「いいから、どっちにするか早く決めて!」
『う、わ、分かったら────』
1.アクトについて行く
2.猫娘らを探す(うさぎ編)
安価↓2
『…アクトについて行くら。考えてみればこんな広い森でそいつらを探すなんて無謀もいいとこら!』
「そっ。じゃあ早くそこの藪にでも隠れてて」
『…頑張るらアクト、我輩の為にっ!』
「うさちゃんの為じゃないもんねーだ」
そして、うさちゃんは藪の中へと逃げていった。
野盗達はそれぞれ頭を掻いたりしながら「何でこんなとこで寝てたんだ?」などと言って、ゆっくりと立ち上がった。
………ここからだ。僕の演技力が問われる。
「おやぁ?こんな所に可愛い子ちゃんが居るぞ?」
「くはは、迷子かな?お嬢ちゃん」
「お父さんとお母さんはどうした?ん?魔物に食べられたか?」
野盗は一歩一歩、近付いてくる。
僕はゆったりと力を抜いて野盗達を眺める。
「良い格好してんなぁ。胸はちと足りねぇけど………俺たちとイイコトしようか?」
「アジトに来れば食い物が沢山あるぞ?…最近近くの村で手に入ったやつだ」
「…ああもう、我慢できねぇよ。ここでヤッちまおうぜ」
一人がベルトに手を掛ける。
「ま、待って」
「あん?何だよお嬢ちゃん。残念だけど『やめて』と言っても意味ねぇぞ?」
「た、食べ物がいっぱいあるって言ってましたよね?…その、僕………じゃなくって私、道に迷ってお腹が空いちゃってて……その、アジトって所に連れてってくれませんか?」
「おお、良いぞ。たっぷり食わせてやるよ………ただし」
「……ただし?」
「まずはここで一発ヌいてくれたらなぁ」
「や、やっぱりそうなります?」
「あたりめぇだろ。ほら、さっさとしゃぶれや!」ボロ-ン
1.言う通りにしよう
2.いや、もしかしたらヤリ捨てられる可能性がある
3.面倒くさい。三人纏めて催眠にでもかけよう
安価↓2
………そういえば僕は魔法が使えるようになったんだった。
それならわざわざ野盗達の言うことを素直に聞く必要はないんだよねぇ。
…これ見よがしにおっきいちんちんなんか見せて……。
「………はぁ」
「おい、なに溜め息なんかついてんだよ」
「とっととその可愛い口で────」
「えっとぉ…催眠状態をイメージしてぇ…。
うん、出てきた出てきた。…あれ?でもまたいっぱいあるなぁ。どれだろ?」ブツブツ…
「あ?何言ってんだ?おいっ、いいからコッチ来────」グイッ
「ああもうっ!え、えっと────バーサク!」
「────!!」
『…あのっ、バカ』
「………ぐ、ぉおおおおっっ!!」
「えっ、えっ?わぁあっ!」ビリビリィ
魔法をかけると野盗達は白眼を剥いて僕へ襲ってきた。間一髪で避けたけど、ブラとパレオが引き裂かれて、残る衣服は下一枚となる。
「ぐるるる…」
「こ、来ないでよぉ…」
よだれを垂らしながら野盗はジリジリと僕との間合いを詰めてくる。
いけない、これは何か…違う状態異常だ。意識は無いようだけど、明らかに戦闘態勢になってるし、攻撃力も上がってる気がする。
他に、他には?…ああ、ダメ、精神集中出来ない。焦っちゃ駄目だ。落ち着いて、落ち着いて………。
「るがぁああっ!!」
「ひゃっ!」
一閃ニ閃、返しの三閃────と、刀剣を振り回す野盗A。何とか頭を下げ、身体を捻り、後方へステップして躱す。剣速も上がってる。
残る二人の野盗も刀剣を抜いて僕はいよいよ絶対絶命に陥った。
駄目だ!早く、早く催眠の魔法をっ!
「ちゃ、チャーム!!」
「────!」
ピンク色の光の輪が野盗達にぶつかった。
彼等は持っていた刀剣を地面へと落としていく。
これで…どう?
「ぐがぁあああっ!!」
「ひぃいいっ!?全然効いてないよぉお!」
三人の野盗は一斉に襲いかかってきた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
我輩は藪の中からアクトに群がる野盗を眺める。
『馬鹿ら…。一から魔法の勉強をしたわけではなく、況してちゃんと魔力のコントロールも出来ない状態で調子に乗るからこういうことになるら………』
「うがっ…がぁ!」
「ひうっ!やっ、ちょっと…離して!離してよぉ…!魔法効いてないの!?ねぇ!」
「がががっ…!うが!」
アクトの言葉は野盗どもには届かない。四肢を抑えられ、力が上がっている野盗どもにアクトは手も足も出せない。
『魔法は………効いている。バーサクの凶暴性と、チャームの魅了効果が合わさって、奴らを立派な “強姦魔” に仕立てあげた…。魔法を知る者ならこんな組み合わせはまずしないら』
「ま、待って!するから…ねっ?フェラでも何でも────んむぅっ!?んぐっ…んぶ!ぼえっ…!」
「うがが…がぁあっ!」グッグイッ
一人の野盗がアクトの頭を乱暴に掴み、ペニスを口へと捩じ込み、激しく出し入れさせる。
アクトは涙を浮かべ、嗚咽しながら首を振る。
『…無理ら。逃げることは叶わないら。魔法の効果ぎ切れるまで野盗どもはアクトを犯し続けるら。口も塞がれたら詠唱は出来ないし、何より精神集中出来なきゃ魔法は使えないら。それでもそれなりの経験があれば出来たのらけど…』
イマラチオをさせている野盗は欲望のままに、喉奥へ精液を流し込んでいく。それでも、一度果てても尚、口から性器を引き抜くことはない。
もう一人の野盗Bはアクトの腰を持ち上げ、アナルへと挿入した。
「んぐうぅううっ!?」ガクガクガク
乱暴に、乱雑に、激しく前後運動を繰り返す。
口へ、尻穴へとチンポが出入りし、異様な熱気が周囲を包む。
野盗Cは自らの竿を扱きながらアクトの小ぶりなペニスへむしゃぶりついた。
「んぅううううっっ!」
弓なりに身体を反らすアクト。
ピンク色に染まった両の小さな乳首も、イマラチオさせている野盗Aが摘まんでギリギリと引っ張り上げている。
「んぶっ…ふっ!んぅ………ぷあっ、やめっ…お願────んあっ!あっあっ…そんなっ、激しくしない………あむぅっ!んっんっ…ん………」
「がるるっ!うがっ!うがっ!」
『だから言葉なんか届くわけないら。アクトの魔法が切れるまで………魔法が切れるまで?…あの膨大な魔力で掛けられた魔法は……いつ切れるんら?』
野盗どもは口内へ、直腸へ、そして身体全体へと精液を出し続けていく。あっという間にアクトは白濁の液に塗れ、ドロドロになっていく。
それでもまだ、衰えを知らない野盗ども。骨までしゃぶる勢いでアクトを蹂躙する。
「ゲホッゲホッ……ま、待って………も、もう、お尻…壊れちゃ……んうっ♡ …ぁっ…駄目、だめだよぉ…突いちゃ………奥、そんな………ぁっ…ああ…あっ、おちんち…そんないっぱい………はっ、あっ…またぁ? …あむっ…ん♡ じゅる…じゅる♡」
『…潮時ら。もうここでアクトを待つ意味は無いら…』
アクトの表情から焦りや抵抗の意が消えかけていた。
白濁液に塗れながらも、赤く染まった頬が覗いている。潤んだ瞳は目前に迫る肉棒に見惚れているかのように見える。
舌を精一杯伸ばし、剛直な肉棒を絡め取ると旨そうにしゃぶる。
勃起した控え目なペニスも、幾度かの射精を促され、野盗Cの口へと吸い込まれている。
『人と魔族の橋渡し…叶わなかったんらな………残念ら…アクト』
我輩は踵を返すと、森の奥へと進んだ。
game over 【アクトとうさぎの誤算】
1.>>412からやり直す
2.>>416からやり直す
3.>>420からやり直す
4.>>423からやり直す
安価↓2
ついで↓1のコンマ一桁分『えっち』が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:男前男の娘
Level:15
えっち:80(ビッチ)
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草、口寄せの笛
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
ビッチ状態突入!!(>>17の【エッチ】【ビッチ状態】を参照)
リミットブレイク使用可能!
オナニーしときますか?
1.する
2.しない
安価↓2
「あっ────」
『アクト?』
身体が突然熱くなり、僕はその場でうずくまる。
何故だか下腹から込み上げてくる…欲情。
僕は我慢できなくなって、その場でおちんちんをしごきだした。
「ふあっ…♡ あっあっ…♡」
『あ、アクト?何をしてるらっ!?』
「やっ、だって…だってぇ♡」
止まらない。
右手でおちんちんを扱きながら、左手でアナルをほじくる。
「んうっ…あっ♡ いい…あ、お尻…お尻ぃ♡」
『アクトっ!』
「やぁ…見ない…で、うさちゃん………見ないでぇ♡」
うさちゃんの前なのに、僕ははしたなく鳴きながらオナニーを続ける。
「はあっ…イクッ♡ あっあっ…だめっ、イクッ!イッちゃう────♡」
────と、僕はその場で射精すると、ぐったりと倒れた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:男前男の娘
Level:15
えっち:60
《武器》猫の爪
《防具》水の羽衣(ミニ)
《アクセ》無し
《持ち物》薬草、口寄せの笛
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
………………
………
…
「はぁ……スッキリした♡」
『スッキリした♡────じゃないらっ!いきなりオナニーなんかして何なんらっ!目の前でオナニーされてるこっちの身にもなるら!』
「あ、あはは…サービスってことで…」
『我輩は人間に欲情なんかしないら!不愉快でしかないら!』
「もう、だからごめんってぇ。さて、じゃあそろそろ服を決めないとね♡」
『何で自分の痴態を見られて平気でいられるんら…絶対頭おかしいら……』
「ね、どんな服が良いと思う────?」
『どうせ男か女か分からない顔してるんら。お色気衣装にでもしたら野盗どもが喜ぶんじゃないら?』
「あのねぇ!僕はれっきとした男────」
『………何ら?怒ったのら?』フン
「…ふふん……いや、なるほどねぇ…使えるかも♡じゃあどんな衣装にしようかなぁ?」
↓1コンマの
00〜40.スリット系(ドレス型)
41〜60.大きめワイシャツに下はパンティのみ
61〜80.定番の裸にエプロン
81〜99.その他
コンマ81〜99だった場合、↓2がどんなお色気衣装かを決める。
巫女…
こんな感じかな?
http://fsm.vip2ch.com/-/hirame/hira083613.jpg
「よぉし、じゃあ巫女さんっぽいので行こうかな ♪ 」
僕は頭の中でイメージを固めると、簡単な詠唱をした。
するとキラキラとした光の欠片が僕の身体を包み、全体が発光する。
そして一際強い光を放ち、 “着替え” は完了した。
「じゃーん♡ えっへへ〜、どう?うさちゃん」
僕は手を広げてその場で一回転してみせる。
白い上着と紅い袴。 巫女さんの格好まんまだ。
『うさちゃんは馴れ馴れしいし、人間の衣装になんか興味ないら』
「あー、可愛くないなぁ。ちょっとは褒めてくれてもいいのに」プゥー
『男のくせに服なんかで浮かれてる方がおかしいら。大体巫女は文字通り女の格好じゃないら?』
「うぐ、だって可愛いから…」
『それに動きにくそうら。戦闘時にその服は邪魔じゃないら?』
「う、うるさいなっ!可愛いからいいの!そもそも戦闘なんか考えてないもん!」
『別にそれならいいんらけど…』
「なに?まだ文句でもあるわけ?」
『無いら。ただ男のくせに女々しいと思ったらけら…うぷぷ』
「〜〜〜〜っ!!うさちゃんっ!」
『イタタタタッ、痛いらっ!耳引っ張るのは反則ら!』
そんな馴れ合いをしていると、野盗達が「ううん」と、目を覚まし始めた。
『お、起きてくるら!どうするら!もう逃げるにはタイミングが悪過ぎるら!』
「うん、ちょっと………攫われてみる」
『攫わ────はっ!?何を言ってるんら!?』
「雑魚をいくら叩いたところで意味が無いと思う。それならあいつらのアジトに連れてってもらって大元を叩くしかないかなぁって…」
『わ、我輩はどうするら?誰にドラウの元へ連れてってもらうら!』
「えー、そこまで面倒見切れないよぉ。自分で探して」
『お前が我輩を攫ったんら!!』
「もうー、そんな時間無いのにぃ………じゃあ僕の後に隠れながら付いてくるか…、猫娘とかスライムちゃんとか探してきて」
『何らその猫娘とかスライムとか』
「ああもう、今 “送る” から見て!」
僕は猫娘達の姿を頭で浮かべ、うさちゃんの脳へ “転送” する。
『…っ』
「どう、見えた?」
『ふむ…猫娘とリザードマン、スライムとアルラウネ、オークと……………サキュバスら。サキュバスはだが…』
「生きてるよ、きっと。彼女は “したたか” なんだから」
『それより…また簡単に転移魔法なんか……』
「いいから、どっちにするか早く決めて!」
『う、わ、分かったら────』
1.アクトについて行く
2.猫娘らを探す(うさぎ編)
安価↓2
『…分かったら。探してくるら。それまで生き残るらよ!?』
「あ、待って!」
『な、何ら?』
「そういえば口寄せの笛が…」ゴソゴソ
『口寄せの笛?あの仲間を呼び寄せる笛ら?そんな便利なものがあるならさっさと出すらっ!』
「…う、うん、待って……あ、割れてる………」
『へ?』
「どどど、どうしよう…壊しちゃった!さっきの着替えの時かな?それともドラウに飛ばされた時かな?」
『…多分お前が魔力放出した時らと思うんらが……』
「………はぁ。やっぱり、探してもらわなきゃ駄目かぁ…」
『ふむ…まあ予定に変更はないら。もう我輩は行くらよ!?』
「うん、うさちゃんも気を付けてね!僕の近くに来たら “念話” で語り掛けて」
『分かったら!』
そして、うさちゃんは藪の中へと消えていった。
流石うさぎ…速い。文字通り脱兎の如く消え去った。
野盗達はそれぞれ頭を掻いたりしながら「何でこんなとこで寝てたんだ?」などと言って、ゆっくりと立ち上がる。
………ここからだ。僕の演技力が問われる。
「おやぁ?こんな所に可愛い子ちゃんが居るぞ?」
「くはは、迷子かな?お嬢ちゃん」
「お父さんとお母さんはどうした?ん?魔物に食べられたか?」
野盗は一歩一歩、近付いてくる。
僕はゆったりと力を抜いて野盗達を眺める。
「巫女…か?へへ、神聖なものを汚すのってたまんねぇよな。胸はちと足りねぇけど………俺たちとイイコトしようか?」
「アジトに来れば食い物が沢山あるぞ?…最近近くの村で手に入ったやつだ」
「…ああもう、我慢できねぇよ。ここでヤッちまおうぜ」
一人がベルトに手を掛ける。
「ま、待って」
「あん?何だよお嬢ちゃん。残念だけど『やめて』と言っても意味ねぇぞ?」
「た、食べ物がいっぱいあるって言ってましたよね?…その、僕………じゃなくって私、道に迷ってお腹が空いちゃってて……その、アジトって所に連れてってくれませんか?」
「おお、良いぞ。たっぷり食わせてやるよ………ただし」
「……ただし?」
「まずはここで一発ヌいてくれたらなぁ」
「や、やっぱりそうなります?」
「あたりめぇだろ。ほら、さっさとしゃぶれや!」ボロ-ン
「………ま、うさちゃんも居ないことだし…」
「あん?何だって?」
僕は……ちょっとだけ……… “その気” にもなってたりしてて………。
だから────
「………男の子でも、いい?」
「……は?」
もう、隠すつもりはない。
お尻が少し寂しかったから……。
袴の裾をゆっくりと上へ持ち上げていく。僕の白い脚が露わになっていく。
「おお…」と、野盗たちは声を漏らした。
「……好きにして、いいよ…♡」
僕の一言で、野盗達のパンツがどっか飛んでいった。
下半身を曝した野盗達は、獣の様に僕に飛び掛かってくる。
────少しは………楽しめそうかな♡
【第三章 番外 うさぎ】
『闇雲に探しても駄目かもしれないら』
『…よし、まずは宴のあった所を探すら!』
我輩は速度を上げる。
久し振りに全速力で走る。木々が後方へ流れていくこの感覚は嫌いじゃない。
むしろ動くのは好きだ。ただ戦闘はどうも好まない。
我輩が極度の痛がり屋というのもある。
それに、血を見るのは未だに慣れない。
力があり、魔法が使える輩を羨ましく思うこともない。いずれそれらは争いの種になることを我輩は知っている。
だから我輩は────
『────ッッ!?』
…死臭。我輩は脚を止めた。
宴の場はもう少し先。
漂う死臭が我輩の鼻を突く。肌の焼け焦げた匂いと、血肉の生臭い香り。
そして────凶々しい気が充満している。
我輩はここから先へ進めない。何十…いや、何百の屍体がこの先に転がっているのか。
アクトと我輩が居なくなった数時間の間に、ここで一体何があったというのか。
我輩は踵を返し、別のルートを走る。
が、前方から引きずるような足音。数は…一匹。足音から察するに魔物っぽいが…手負いか…?
我輩はその場に留まり、足音の主を待つ。
『…ぐはぁぁあ…』
三メートルはゆうに越す巨漢。
頭髪は無く、耳が少し尖っている。
ギョロついた大きな目は血走っている。
………トロールだ。
『んぅ?…おう、ウサギかあ』
我輩を見つけるとトロールは口の端を上げ、不気味に笑う。
『と、トロール!ちょっと聞きたい事があるらっ!この先で何が────』
『血が足んねぇ…肉が足んねぇ…』
『っ!?』
トロールは拳を握ると我輩目掛けて振り下ろしてきた。咄嗟に横っ跳びをして躱す。
ドゴォンっと大きな音が立ち、トロールの拳は地面へとめり込んでいた。
『うががが、すばしっこいウサギめ』
『と、トロール!何するらっ!我輩は同じ魔物の────』
『喰うっ!』
『わわわっ!』
ドォンッ!ドォンッ!ドォンッ!
速さはそこまで無いが、立て続けに拳を打ち下ろしてくる。我輩は後ろ跳び、横っ跳びでトロールの凶拳を避けていく。
せめてこいつが腕力馬鹿でなく、魔法を駆使する魔物ならば何とかなったのだが…。いや、言葉もまともに通じない輩だから尚更か。
『待つらっ!トロール!我輩は』
『ぐぬぅ!逃げるなぁ!』
『くっ、このままじゃジリ貧ら…!出し惜しみしてても死んだら元も子も無いら!こうなったら────』
────アクア・プリズム────
『がぼぼっ!?』
『────っ!?』
突然放たれた水の魔法。
トロールの周囲から水柱が立ち、ドーム型になった水がトロールを包む。その中でもがき苦しむトロールはやがて、意識を失い水中を漂う。
『…あなた、あの宴に居た兎ちゃんねぇ?』
『お、お前は────』
『あらぁ、喋るんだぁ。やっぱり魔物だったのねぇ』
目の前に現れたのは、アクトのイメージにあった魔物………スライム娘だった。
………………………
………………
………
「────んあっ♡ はっ…はっ…あむっ♡」
巫女服は乱れ、片方の肩が剥き出しになっている。
喉が大きく震えるのは、雄の濃厚な白濁液が食道へと向かった証し。
袴の片方の裾は股まで捲られ、およそ成人男性のそれとは思えないほどの小ぶりな逸物が、小刻みに上下に震えている。
魔物の逸物を飲み込めるほどに柔らかくなった菊門は、その侵入を拒む事なく許し、寝そべった男の上で何度も何度も出入りする。
既に二度三度と、腸内(なか)で放出された精液が、逸物と菊門の隙間から泡を立てて零れ出ている。
野盗共は、対象が “男” であることなど気にしていない。
ただ “貪り” “喰う” ことのみに集中している。
「…ふふ…ねぇ、もっと……もっとぉ♡」
足りない。足りない…と、巫女服の男は吐息交じりに艶やかに囁く。
皆一様に息が白い。
肌が擦れる。肉が踊る。体液が混じり合う。
「気持ちいい…?ねぇ、ほら…ここ…」
野盗に跨った巫女服の男は、両サイドに野盗を立たせ、その者等のそそり勃つ凶根を細指で包み込む。
親指の先で亀頭の裏側を優しく撫でる。浮き出た血管がまた逞しい。
優しく扱きあげる度に、陰茎だけでなく、身体全体がビクリビクリと反応する。
「あはっ ♪ …すっごい……元気♡」
左側に立つ野盗はおもむろに巫女服の男の頭を掴み、その小さな口へ逸物を捻じ込んだ。
巫女服の男は目を大きくさせて驚いた素振りを見せるも、嗚咽さえすることも無く、むしろ目を細めて口内へ収まる剛直な男根を味わうように舌を這わせた。
頬は紅に染まり、うっとりと…悩まし気に、肉棒を絡め取る。
右側の男への愛撫を忘れず、玉から竿へ、細く長い指を絡め、揉み、扱く。
竿から感じる鼓動。脈動。
我慢の限界を超えた右側の野盗は勢いよく精液を放つ。
ザーメンシャワーはその栗の花の香りで、より巫女服の男を興奮させる。
巫女服の男もまた、下から突き上げられる快感に身体を震わせて、昇りつめる。
「あ…は…♡ …僕また…イッちゃったぁ………♡」
身体を痙攣させながらも、絶頂を味わいつつも、巫女服の男は目的を失わずにいた。
「ね…、続きはアジトで…ね?」
巫女服の男は揺らがない。
色欲で溺れしは…野盗三人。
………………………
………………
………
スライム娘と別れた我輩は川辺に行き着いた。
そこで清らかな水を口に含み、喉の渇きを潤す。
────と、突然目前に銛が突き刺さった。
『チィ、外シタカ!』
銛を投げたモノは、アクトのイメージで湧いたトカゲ男………リザードマンだ。
『んぐっ!?んむむ!!』
『美味ソウナ兎ダナ。逃ガサンゾ…』
『ま、待つら!我輩は────』
『問答無用ッ!』
我輩の言葉を遮り、リザードマンが襲い掛かってきた。
我輩は距離を取り周囲を見回す。逃げ道は…無い。
『グゲゲゲゲッ!』
不気味な笑い声で迫るリザードマン。
我輩は────
↓コンマの値が、
01〜40 『アクトーー!!』と叫ぶ
41〜80 あえて突進する
81〜98 奥の手を使う
ゾロ目で神回避
『アクトーー!!』
何故アクトの名を呼んだか、自分でも分からなかったが、我輩はそう叫んだ。
迫るリザードマンはそして、我輩へ向けた手を止める。
『…オイウサ公、今何ト言ッタ?』
『えっ…えっ?』
我輩は身体を震わせる。もう少しのところで喰われるところだったのだ。
『アクト…ト言ッタカ?』
リザードマンの静かな問いに、我輩は何度も強く頷く。
『…貴様、アクトヲ知ッテイルノカ?』
『ししし、知ってるらっ!』
『…フン、一先ズ晩飯ハオ預ケダナ』
そう言うとリザードマンはその場でどかっと座り込んだ。
先の割れた細長い舌がシュルルっと仕舞われる。
『…デ、貴様ハアクトトドンナ関係ダ?』
『な、仲間!仲間らっ!』
ついうっかり仲間と言ってしまった。
我輩自身は仲間などと思ったことはない。
『仲間…ダト?』
『そうらっ!アクトと我輩はその…』
『………ソノアクトハ今何処ダ?』
リザードマンは周囲を見回す。
もちろん、アクトが居るはずもない。
『そう、探してたんらっ!お前はリザードマンらろ!?』
『オ前ダァ?』
『あ、貴方様!』
『……ウサ公、口ニハ気ヲ付ケロヨ?』
『うぐっ…わ、分かったら…』
『……フン。ソレデ?我ヲ探シテタトイウノハ』
『それは────』
我輩は一から説明した。
アクトに攫われたこと、そのアクトとドラウの元へ帰ろうとしたこと、そして野盗に絡まれたこと。アクトの魔力が解放されたことと、アクトが野盗に捕まったこと…。
リザードマンは興味あるのか無いのか分からないような態度で大人しく聞いていた。
爬虫類の目は何を考えているのかちっとも分からない。
『ナルホド。ソレデ我ノ力ヲ借リタイト…ソウイウ事ダナ?』
『そ、そうら!力を貸してくれるらっ!?』
『……マァ、考エテオク…』
『へっ!?』
リザードマンは立ち上がり、岩場の洞穴の方へヒタヒタと歩いていく。
『た、助けてくれないのら!?アクトは、アクトはお前が来るのを待ってるらよ!?』
するとリザードマンは振り返りざまに我輩の目の前まで銛を打ち込んできた。
息が…止まる。
『……二度言ワスナ。口ニハ気ヲ付ケロ…ト言ッタ筈ダ…』
『あ…あ…』
『………ン?待テヨ?…オイ、アクトハ “笛” ヲ持ッテイナカッタカ?』
『あ、ああ…あれは壊れたんら…だから…』
『ソウカ…マァ何トカナルダロ…』
『何とかって…でも』
『タカガ人間ノ野盗風情ニドウコウ出来ルヨウナ奴ジャネェヨ…アイツハ』
『…スライムも、同じようなこと言ってたら…。アクトはそんなに強いのら?』
『…イヤ、弱イナ』
『わ、わけ分かんないらっ!弱いならアクトは野盗に────』
『アクトト付キ合ッテカラ、強イカラ勝ツ、弱イカラ負ケル…トイウ常識ハ覆サレタ。アレハ…』
『…あれは?』
『別ノ “強サ” デモアルノカモシレンナァ…。マルデ弱イコトガ強サデモアルカノヨウナ…』
『……なんのことか分からないら…』
『ソレト…』
『それと?』
『アイツノ尻ノ具合ガ中々良インダ。グゲゲゲゲッ』
…真面目に聞いて損した。
『ジャアナ』
『あ、待っ、待つら!』
『猫娘カサキュバスヲ探セ…ソイツ等ナラ無条件デ………多分………』
そして、リザードマンは洞穴へと消えた。
………………………
………………
………
森の奥まった所にそれはあった。
木々が切り取られた広場には頭にバンダナを巻く男がウロウロとしている。
幾つもの小屋らしきものが木の枝に乗せられている。
「ここが…アジトなの?」
「いや、ここは前線だ」
僕の問いに野盗の一人が答えた。
「前線って…」
「主に魔物の奇襲に備える場所だ。俺たちはここを “盾” と呼んでいる」
「盾…」
「ここに住む奴等は俺等ん中で最も位が低く…まぁ、 “死んでもいい” 奴等ってことだ。くっくっく…」
野盗は楽しそうに話す。
今こそ僕は分かった。
こいつ等は…こいつ等こそが、諸悪の根元だと。
悪意に満ち溢れている。下卑た笑い顔が何とも不快にさせる。
仲間の命でさえ軽く見ているのだ。他人である他所の村人なんて……ゴミ屑のようなものなのだろう。
村の資源を根こそぎ奪い、殺戮を愉しみ、若い娘を蹂躙する。
奴等の快楽の道具でしかなかったのは、僕達に力が足りなかったから…。ただそれだけ。
ふつと湧く怒りを抑える。
今はまだ…駄目だ。我慢しなければ…。
「まあでも戦闘能力は高めだ。ここで崩されちゃアジトが危ねえからな」
もう一人の野盗が補足するように言う。
「レベル10ほどのモンスターなら一瞬で挽き肉に出来るくらいの強さはあんぜ?」
レベル10がどれ程の強さを指すのか僕にはいまいち分からなかったから、僕はただ愛想笑いすることしかできなかった。
そこから暫く歩くと大きな岩山に突き当たった。
岩肌には鉄の扉が設えており、門番が二人、扉を挟むように立っていた。
「よう、開けてくれ」
「何だ?また攫ってきたんかよ。…ほう、巫女か」
「へっへっへ、こいつはレアだぜぇ?この顔で実は男だ」
「かーっ!また妙な奴を連れて来やがって!」
「そう言うなよ。上客にはこの手の奴が好きなのも多いんだからよ」
「…違ぇねぇ。じゃあコイツも競り(せり)に出すんか?」
「そうだ。仕込みも要らねぇ。こいつは根っからの好きモンだかんな」
「…なら後で俺にも喰わせろ」
「何だよ、おめぇもソッチの気があんじゃねぇかww」
「うっせーな」
「いいから通せっての」
「おうよ」
門番が扉を開けると、野盗達に連れられて僕も中へ入っていく。
通りすがり、門番の一人にお尻を撫でられて僕は「きゃあっ!」と悲鳴を上げてしまった。
先を歩く野盗に「お前は生まれてくる性別を間違えたな」と言われた。
扉が閉められる。洞窟の壁面には何本もの松明がゆらゆらと辺りを照らしていた。
どうやらアジトは…この奥のようだ。
………………………
………………
………
結局、スライム娘、リザードマンの二体を連れていくことが叶わなかった。
我輩は去り際にリザードマンが言った言葉を反芻する。
────猫娘カサキュバスヲ探セ…ソイツ等ナラ無条件デ………多分………────
猫娘かサキュバス…。
サキュバスはしかし、生きているとは思えなかった。そうなると猫娘か。
猫娘はアクトをそこまで心酔しているのだろうか。
と、考えていても始まらない。
今の我輩の行動目的はアクトの味方をアクトの元へ連れていくこと。
人間とはいえ野盗は侮れない。素早さと賢さは割と高いし、戦闘能力も高い。そしてそれらは群れを成して襲い掛かってくる。ゴブリンに素早さと知恵を付けたようなもので…厄介極まりない。
『…世話がやけるら』
脚に力を入れて速度を上げる。
時折り止まり、耳を尖らせる。
こうしてる間にもアクトは野盗にどうにかされているかもしれない。
────と、木陰で寝息を立てる “何者” かが居た。
それは────
↓1のコンマが
01〜30 アルラウネ
31〜60 オーク
61〜90 猫娘
91〜98 ???
ゾロ目で “アイツ” との遭遇(上の???とは別)。
木の幹に寄りかかり、寝息を立てていたのはアルラウネだった。
どうやら我輩の存在には気付いていないようだ。
我輩は一歩二歩と歩み寄る。
『………それ以上進むと死ぬ………』
『っ!?』
目を瞑ったまま、アルラウネは静かに言葉を発した。
葉音を立てたつもりも無い。アルラウネは自身が持つその過敏な “何か” で我輩の存在を感じ取ったようだった。
我輩がその場で動けないでいると、ようやく、アルラウネは目を開けて我輩を視界に捉えた。
『………何だ、獣(けもの)か………』
『け、獣じゃないらっ!』
『………喋った………魔物………?』
『魔物ら!』
『………何の用………?』
『アルラウネらな!?アクトがピンチなんら!』
『………アクト………?』
ピクリと、アルラウネが反応する。
やはりアクトに何かしらの想いがあるのだろうか。
しかし────
『………行かぬ………』
『へっ?』
答えは想像していたものとは違った。
いや、想定内なのかもしれない。スライム娘も、リザードマンも、アクト救出に乗り気ではなかったのだ。
アルラウネもまた、同じなのだろう…。
『…アルラウネも、同じなんらな』
『………同じ………?』
『スライムもリザードマンも、アクトを助けに行かないって言ってたら。アクトはお前達にとって仲間じゃないんらな』
『………仲間なんて思ったこともない………』
『そうらな。魔物はそうら…それが当たり前なんら……ただ我輩は……』
そう、我輩は期待していた。
魔物と人との繋がりを…。
『………私はアレに期待していた………』
『……え?』
『………そう、アレは面白い逸材………人らしいのに、人らしくない………それでいて………ふふ…………』
アルラウネは何処か遠くを見ながら話し、時折り無機質ながらも笑いを浮かべた。
我輩はただそれを大人しく聞く。
『………アレは強い………何も心配は要らない………』
『心配って…でも』
『………お前も、アレに感化させられたか………ふふふ………』
アルラウネは笑う。
ひどく馬鹿にされているように感じた。
『わ、我輩は────』
『………そうムキになるな………私もだ』
『…私も?』
『………負けたのだ………』
『負けた?』
『………猫娘とリザードマン、スライムを引き連れてな………アレは私に戦いを挑んだ………』
『それで…』
『………うん、負けた………』
『アクトに?』
『………いや、アクト一人ではない………』
『皆にやられたら?』
『………そうとも言えるし、そうでないとも言える………』
『要領を得ないら』
『………ちぐはぐだ………戦闘における統一感も何もあったもんじゃない………が』
『が?』
『………アレは見事に魔物を使い、私を敗北させたのだ………』
そう言ってアルラウネはまた無機質に笑う。
『………負けても悔やみや憤りは無かった………あんな戦いは初めてだ………』
『そこでアクトを、認めた?』
『………いや、そこでは認めていなかった………私は誘われるがままに、アレについていっただけだ………』
『……』
『………兎よ、時間をくれ………私は………まだよく分からない………』
『分からない?分からないって何ら?』
『………アレと居ると私が私で無くなりそうな気がするのだ………アレはだから、厄介だ………』
アルラウネはそこでまたふっと笑う。
少なくとも、アルラウネはアクトに対して悪い気持ちを抱いているわけではないようで…。
『時間ないら。アクトは今野盗の群れの中へと…』
『………野盗?』
『そうら』
『………またアレは厄介事に首を突っ込んだか………』
『アクトの目的の一つでもあるんら。…野盗の討伐は』
『………そうか………まぁ、大丈夫だ………私が行くまでも無いだろう………とにかく、私はもう少し考える………』
そう言うとアルラウネは自らの身体に触手をギュルギュルと巻き付けていく。
『ちょ、待つら!どうしてお前らはそうやってアクトを見殺しにするんら!?何で大丈夫と思うんらっ!?』
『………良くも悪くも………』
『え?ちょっと聞こえないら!』
『………私達はアレを “信頼” しているのだろう………』
『は?お、おい!』
触手に全てを包まれ、やがてアルラウネは寄りかかっていた樹木の一部となった。
………………………
………………
………
「ここが……」
「そう、アジトだ」
野盗が返事をするように答える。
洞穴のずっと奥にそれはあった。
天井は高く、広い。石造りの家がそこかしこにあり、奥の方には城のような造りのものがある。
そして、さきほどから止まぬ怒号や嬌声……。全体的に騒がしい。
「あ、あの…ここって」
「奴隷商」
「奴隷商?」
「正面の城にはうちらのカシラがいる。で、右の奥に建物が見えるだろ?そこでは掻っ攫ってきた女どもを調教して売り飛ばす商売をしてるんだな」
かっさらった女の人を売り飛ばす…。つまり、僕の村の住人がまだ…生きてるかもしれない!
「お前も売り飛ばす予定だ。男色家ってのはお前が思ってるよりたくさん居るんだよ、くっくっく…」
「僕も…あそこに?」
「まあ、お前の場合は調教する必要は無さそうだがな。セックスが好きなんだろ?」
「うん、大好き…♡」
「くっくっく、捕まえてきた女らもお前みたいにど淫乱だったら調教なんてする必要ないんだけどな」
「………」
連れ添っていた野盗の三人の内二人は何処かへ消え、残る一人に僕は奴隷商の館へ向かって歩き出した。
「そうだ、面白いことを教えてやるよ」
「面白いこと?」
「ああ。奴隷商の売り物の中にはな、 “魔物” も居るんだぜ?」
「…魔物も?」
「そうだ。雌の獣人タイプが多いな。オークの雌は売れねぇが…」
「………でも、精液を餌にする魔物は危ないんじゃ…」
僕がそう言うと野盗は口を歪めて笑い、ベルトに掛けられた直径40センチほどの紫色の輪っかを取り出してみせた。
「コレがありゃどんな魔物もコントロール出来るのさ」
「…何ですか、それ」
「抑性輪」
「よくせいりん?」
「ああ。これを首に嵌めるとまぐわっている男の “許容量を上回る射精” 以上の射精をさせない」
「…させない?」
「構造は簡単だ。この首輪には相手の性欲や精巣の限界を感知する魔力を伴ったセンサーがある。それが反応すると魔物の神経にその情報が伝達されて、首輪を付けた魔物自身に “痛み” が走る。相手側の性欲が下がれば下がるほど痛みは強くなり、続ければやがては痛みで意識を失う。つまり強制的に性交をやめさせる仕組みだな」
「相手の都合だけで性交するっていうこと?」
「奴隷ってのはそういうもんだろ?」
改めて思った。
いや、僕が思ってたよりもこいつらは…クズだ。
「そういえばテメー名前は?」
「アクトです」
「なあアクト」
「何です?」
「お前はこれから奴隷商で売られる」
「そうですか…」
「くく、そうですか…ときたか。肝が座ってんのか、それともほんもんのちんぽ馬鹿なのか」
「………」
「よぉ、お前を売る前にもう一回俺とやらねぇか?お前の具合なかなか良くてよ。まあお前に拒否権はねぇけどな」
「………いいよ」
「ふん、そこが俺の家だ。来い」
行き先を変え、野盗の家へと向かう。
野盗らのアジトへ侵入した僕の頭は、もう別のことを考えていた…。
………………………
………………
………
「……信頼……」
アルラウネの言葉が頭の中で巡る。
結果として我輩は未だ成果を得られていない。
アクトの現場は極めて危険である。魔力だけで言うなら魔王直轄の親衛隊レベルだろうが、その魔力自体を無効化できる者やアイテムがあれば、アクトはただの人以下である。いや、その可能性は高い。盗賊等はそういったアイテムを相当数持っているのは間違いない。
極めて危険。極めて危険なのにも関わらず、アクトの仲間だった魔物等は皆一様に同じ行動をとっている。
「……信頼って…」
あの魔物らが言うにはアクトの魔力がどうこうではなかった。むしろあの膨大な魔力はアクトを構成する一つの要素(おまけ)に過ぎない………といった印象を受けた。無論、魔物らと旅をしている時のアクトはそのような魔力を備えてはいたものの、宝の持ち腐れだったようで、魔法らしい魔法など使えなかったそうだ。
しかし────
魔力があろうが無かろうが、アクトなら何とかするであろう…という我輩なら希薄とも言える根拠をかの魔物らは持っていた。
我輩には理解できなかった。
状況は極めて深刻。
それなのに………。
「それを上回る信頼を、アクトは勝ち得ているのら………?」
あの細っひょろい女子(おなご)の様な身体で、頼りなさそうな男のどこを………?
と、いつまでも考えていても仕方ない。
我輩はまたアクトの仲間を探しに行くことにする。
………………………
………………
………
どれほど駈けたか。
大きな岩が目の前にあり、その奥から魔物の気配を感じた。
安価↓のコンマが────
01〜45 オーク
46〜90 猫娘
91〜98 ???
ゾロ目で “アイツ” との遭遇(上の???とは別)。
大岩の後ろからにゅっと顔を出したのは……あのトロールと凶暴さの一二を争う…オークだった。
オークは我輩をふっと見やると、すぐに顔を引っ込めた。
我輩は跳ねてオークの前まで回り込む。
「………あぅ…くっ…かはぁ…………アッアッアッ…♥」
オークは人間の女を姦淫していた。
あぐらをかき、その上で腰を掴まれ、女は上下に振られている。
女はだらしなく口から涎を垂らし、股ぐらはオークの巨根を丸々と飲み込んでいた。
『…おいウサ公、見せもんじゃねぇぞ。チョロチョロすんな…』
『そんなことしてる場合じゃないらっ!オーク!』
『あん…?てめぇ、誰に口きいてんだ…』
女の股間に突き刺したまま、オークはその女の腹を抱えて立ち上がる。もう片方の手には棍棒が握られていた。
『おお、お、落ち着くらっ!我輩は大事な用があって来たんらっ!』
『人間の雌を犯すよりも大事なことなんてねぇ…』
『あ、あるら!!』
『ほう…なら言ってみろ。もし下らねえことだったらお前の身体が一瞬で吹き飛ぶぞ…』
『うぐ…っ』
安価↓2
1.『猫娘を探してるら!』
2.『ドラウを探してるんら!』
3.『アクトがお前を呼んでるら!』
『あ、アクトがお前を呼んでるらっ!』
『っ!お前…どうしてその名を…?』
『ごちゃごちゃ言ってる場合じゃないらよ!アクトが野盗に連れて行かれてるんら!』
『…………』
オークは棍棒をゆっくりと降ろす。
一先ずの危機は去った。………が、腰を振り、また人の女を犯し始める。
「んひっぃ♥ はっ…あっあっ…ああ♡」
『ちょ、何続けてるら!アクトが待ってるらよ!』
『待て………そろそろだ』
『そ、そろそろって…』
『ぐおおおおおっ!!!』
「ひっいっ♥ 早っ………あああっ♥ イクッ…イクイクっ♥」
『おおおおおおおおおおおっ!!』
と、オークは雄叫びを上げて女の奥深くに挿すと、そのまま射精したようだった。
夥しい(おびただしい)量の精液が結合部から吹き出す。
「はっ…あ………出てりゅう………♥ オークのちんぽ汁…凄っ…はぁああ…♥」
人間の女はオークの首に腕を巻き付け、身体を幾度か痙攣させるとグッタリとオークの胸に寄りかかった。
『…ふん』
オークはその女を投げ捨て、どっかりと座る。
『お、終わったら?それなら早く行くらっ!』
『まずは話を聞かせろ。あの宴からあいつの姿を見ちゃいねぇんだ、こっちは』
『それは行きながら話すらっ!もう時間が無いらよ!』
『心配すんな。アイツはそんな柔じゃねぇよ』
『………お前ほどの兵(つわもの)にも……そう言わしめるのら?アクトは……』
『…けっ、奴はな、俺様の攻めを何度も受けといて、その後シレッとしてやがったんだ。その上まだ俺様を “喰おう” とした。とんでもねぇ人間だ』
『お前もアクトとヤったのら!?』
『ああ、アナルの具合良かったぜ。ぐふふ』
『そんなデッカいのを肛門に挿れてよく割けなかったもんら…』
『あいつのありゃウンコする穴じゃねぇ。男の逸物を受け入れる為にできた穴だな』
『アクトが聞いたら怒りそうな台詞ら』
『なぁに、あいつは怒った顔しても尻穴ほじくりゃすぐに顔を赤らめて悦ぶんだ』
『ったく…どんな関係らそれ…』
『そんなのはいい。まずは話を聞かせろ』
『あ、そ、そうだったら!我輩はアクトと────』
………………………
………………
………
『くく、そりゃあ参ったな』
『本当ら。野盗と言えばここらの魔物でさえ手を焼く────』
『そうじゃねえ……そうじゃねぇよ』
『へ?』
『奴にそんな力があったんならもう鬼に金棒じゃねぇかっつうことだ』
『そんな力って…魔力のことら?』
『そうだよ。もう俺様の力は必要無い』
『ち、違うら!我輩の話を聞いてたら!?野盗に魔力を封じるアイテムがあったら…いや、ある可能性が高いんらよ!そのアイテムを使われたらアクトは魔法を使うことできないんら!』
『………で?』
オークはそして尻をボリボリと掻く。
『で?じゃないら!魔法が使えないアクトはただの人間ら!いや、人間の雌ほどの力しかないんら!だから────』
『………お前、なめてんだろ?』
『────は?な、何を?』
『アクトだよ。さっきの俺様の話を聞いてたのか?』
『き、聞いてたら。尻穴がどうとか』
『聞いてたんじゃねぇか。つまりそういうことだよ…』
と、オークは立ち上がり、女を脇に抱えると我輩に背を向けて歩き出した。
『ま、待つら!話は終わってないら!どこ行くんら!?』
『飯の時間だ。熊でも獲ってくる』
『なっ!?あ、アクトはっ!?』
『だから言ったろ?心配いらねぇよ』
『もしアクトが野盗に殺られたらどうするんら!!』
『そしたらそれまでの男だったって事だろうが』
『っ!!………お前、それ本気で言ってるら?』
『本気だ。お前こそ、アクトを分かってねえ』
『!?ど、どういう意味ら!?』
『アクトのアナルの良さを聞いてただろが』
『アクトのアナルの強さは関係無いらろ!我輩はアクト本人の強さの話をしてるんら!』
『お前さ、俺より馬鹿なのな?』
『────!?我輩は馬鹿じゃないら!』
『あいつは人間の分際でこの俺様のちんぽを咥えこんで、尚且つ好き勝手に俺様を “連れ回してた” んだぜ?』
『っっ!!!』
『ふん………野盗ごときにヤられるんならそれまでだが……、野盗ごときにヤられるたぁ思えねぇなぁ。例えばその、魔力が無かったとしてもな』
我輩はそう言って去っていくオークに声をかける事が出来なかった。
オークもまた、人間であるアクトを信頼していたのだ。
………………………
………………
………
「あんっ………もう…乱暴にしないでよぉ♥」
「ひひ…やっぱ良いな、お前の尻穴は。俺も男色家の気持ちが分かっちまうなんてよ…」
「はっ…あっあっ…お尻…もっと掴んで…♥ ああ…挿入ってくるぅ…ガツガツって………ああんっ♥」
ベッドの背もたれにしがみつき、お尻を突き出した僕をいいように野盗が犯す。
気持ちいい………とは思ってなかった。そこまで上手くないのか…それとも僕は “人間程度” では満足できなくなってしまったのか………。
それでもペニスがお尻の中を満たす感覚は嫌いじゃなかった。
ただリザードマンのぬるぬるとした長いおちんちんや、オークの逞しく硬く太いおちんちんを思うと………物足りなさを覚えてしまう。
「ああああっ!どうだ!?あ!?俺のちんぽデカイだろ!?こんなちんぽ初めてだろ!?」
必死に腰を振って僕のお尻を何度も行き来する。
オークに比べたら小指程度のおちんちんだ。
僕は聞こえないように鼻で笑う。幸いにもバックだから僕の表情は見て取れない。
演技をするのも大変だ。でもまだ彼の…野盗の機嫌を損ねるわけにはいかない。
「初めて…ぇ………こんな、こんなぶっといの初めてぇ♥ 気持ちいい…もっとぉ、もっとしてぇ♥」
飽きてきた。欠伸(あくび)が出そうになるのを堪える。早く射精(だ)してくれないと困る。
おちんちんだけじゃなく、こんな単調な腰振りSEXで僕が満足できるはずもない。
さっきはまだ三人居たから少しは楽しめたけど、一人で “人間ごとき” が僕を愉しまそうなんて………無理だ。
「あああっ!出る!出るぞ!!」
「んっんっ、イッて………出して♥ お尻の中に沢山………早く、早くぅ♥」
「あああ!!イクっ!」
野盗は僕のお尻をぎゅっと掴むと、一層奥に挿し込んで………射精した。
………………………
………………
………
「はぁ…はぁ…………どうなってんだ、お前のアナル」
「え?何がですか?」
「けろっとしやがって…。すんなりちんぽ挿入るくせに中はとんでもねぇ締め付けだしよ…」
「ふふ、気に入っていただけました?」
「ああ…お前を売るのが惜しくなってくるぜ」
「ありがとうございます♡」
「………これから売られるっつぅのに、おかしな奴だ」
僕はお尻から零れ落ちる精子を抜き取ると、巫女服に着替える。
「………ちょっと、待て………まだ休ませろ」
「いいですよ。ゆっくりと休んでて下さい」
「悪いな…」
「────ずっとね」
「………あ?」
………………………
………………
………
オークの撒き散らした精液の匂いでむせる。
ひどい匂いだ。しかも黄色く、ドロドロとしていて気持ち悪い。
これだけ濃厚な精液では一回で妊娠してしまうだろう。
などと考えながら、我輩は新たにアクトの仲間を探す。
………………………
………………
………
暫く走ると小さな泉に到達した。
どうやらこの辺りに………魔物の気配を感じる。しかし、ターゲットとは違う魔物かもしれない。もし違ったら我輩の身なりでも餌扱いされてしまう可能性がある。
慎重に行動せねば……。
泉のそばへ行き、水を飲もうとすると水面に影が映った。
↓1のコンマが
01〜90 猫娘
91〜98 ???
ゾロ目で “アイツ” との遭遇(上の???とは別)。
『うにゃあっ!!』
『っ!?』
咄嗟に横っ飛びをすると、上から降ってきた魔物が目の前の泉にダイブした。
『うにゃにゃっ!!お、溺れるにゃ!助けるにゃ!!』
魔物の正体は猫娘だった。
どうやら彼女は泳げないらしい。
『わ、我輩を襲うからそうなるんら!』
『わ、悪かったにゃ!!早く助けるにゃ!』
『………そこは足が付くはずら』
『にゃ?』
猫娘はその場で立ち上がる。水は脛の辺りまでしかない。
『し、知ってたにゃ!ちょっとした演技にゃ!騙されたにゃ!?にゃははははは!!』
『………いや、別に知ってようが知ってまいがどうでもいいら。そんなことよりあんたに話があるんら』
『うにゃ!?さては馬鹿にしてるにゃ!?本当に知ってたにゃ!この泉が浅いことくらい!』
『あーもう、だからそれはどうでもいいんらって!我輩はアクトのことを────』
『ご主人様にゃ!?お前ご主人様の何にゃ!?ご主人様は生きてたんにゃ!?どこにゃ!?すぐ話すにゃ!』
『うぐっ!?くく、苦しい…っ!はな、話すから…話すから離すんらっ………ぐぐぐ』
………………………
………………
………
『さっすがご主人様にゃ!元からうちも只者じゃないと思ってたんにゃ!』
『ゲホッ…ゲホッ…』
『それで、ご主人様は今野盗のアジトに居るんにゃ!?』
『………ゲホッ………そ、そう言ってたら……』
『野盗達には前に痛い思いしたにゃ!うちも怨みがあるにゃ!…スライム達はもう向かってるんにゃ?』
『いや………あいつらはアクトなら平気って……』
『薄情な奴らにゃ。でもここでうちが助けに行けばご主人様の評価が上がるんにゃ!うにゃにゃ!』
『評価って……』
『さあ行くにゃ!うさぎ、遅れるにゃー!!』
『あっ、ちょ、猫娘っ────』
速い。
脚の速さには自信があった我輩を歯牙にもかけず、猫娘は藪の中へと消えた。
とてもじゃないが追いつけない。
しかし────猫娘はアクトの場所………野盗のアジトを知っているのだろうか。
………知っているのだろう。あの迷いの無い走りがそれを意味している。
我輩も腿に力を入れ、地面を力強く蹴った。
ようやく………ようやく連れて行ける…アクトの仲間を!
………………………
………………
………
『にゃにゃにゃにゃにゃーー!』
『ご主人様っ!今行くにゃ!』
『………ん?』
『………ここは………どこにゃ?』
『おーい、うさぎー!…』
『………うさぎー?』
『………』
『………まずい、迷ったにゃ……』
────奴隷宿 裏口────
「さて、と。まずは────」
どうする?
1.正面から行く
2.裏口から入る
3.まずは着替えよう
安価↓2
「こんな目立つ格好じゃ潜入できないよね……よぉし、ちょっとイメージを………」
↓1のコンマが
01〜40 全身黒タイツ(頭と手首は出てる)
41〜80 黒のレザー(タイトのミニスカート、女スパイ系)
81〜98 ステルス迷彩(透明になる)
ゾロ目で魔物化!
(魔物は猫娘、スライム、アルラウネ、サキュバスのみ。それもコンマ判定)
※
タイトスカートとは────
タイトは「ぴったりした」という意味。ヒップから裾にかけて直線になっているので、スリット(切れ込み)が入って足が動かしやすくなっている
高級な魔法でない限り、頭に文字を起こす必要はなくなったようだ。
僕は何とは無しに目を瞑り、頭にイメージを起こす。
ふわり………と、身体が少し宙空へ浮かび僕の巫女服は光となって弾け、裸体となった僕にその光の欠片達が足元から円を描いて身体を包み、昇っていく。
黒のハイヒールが出来上がり、足首から太腿へと黒のストッキングが作られていく。腰の辺りで光の欠片がシャンッと音を立て、一際強い光が放たれるとピチッと肌に張り付いたミニのタイトスカートが現れた。
次に真っ赤なヘソ出しノースリーブがインナーとして現れ、その上から黒いレザージャケットがトップスとして被さる。
そして宙空で僕は────鉄砲を両手で撃つ真似をして、ポーズを決める。
「ばきゅーんっ♡」
………と、着地。
何だろう。変身だけで疲れた気がする。
「まあ、ちょっとヒールのせいで動きにくいけど……いっか」
裏口の扉をこっそりと開け、僕は中へと入った。
「…あん?おい、誰だてめぇっ!?」
「あ………」
しまった。いきなり見つかった。
「っつか何つぅ格好(ナリ)してやがんだコラ。おいアマ、てめー」
「ば、ばきゅーんっ」
手で鉄砲を作って撃つ振り。
特に何かを考えてしたわけでもないし、考えて動く暇も無かったわけで………。
僕に詰め寄った野盗は頭が弾かれたように後方へ吹き飛び、後頭部を壁に強く打ち付けて昏倒した。
「あ、あれ?」
僕は実際に鉄砲を持ってた訳ではない。
それなのに見えない弾丸に眉間を貫かれたように野盗は吹き飛んだ。
これは、魔法?
いや、魔法という感覚は無かった。この服に付加されている特殊効果……そんな感じがする。ただこの服は魔法で作られたものだ。
魔法というのは奥が深い。でもあまり難しく考えたら余計頭がこんがらがるような気がするから、これは『そういうものなんだ』と納得したほうが良さそうだ。
「とりあえず、この人はここに隠して……うう、重いなもう…」
昏倒した野盗を掃除用具入れに押し込むと、僕は先へと進んだ。
………………………
………………
………
全体的に屋敷は薄暗い。
オレンジ色の灯りが薄ぼんやりと点いてはいるものの、灯りと灯りの間隔が遠い為、人自体もハッキリと見えない。
それは僕に取っても良いことではあるのだけど、油断すると僕も見逃してしまう事になりかねない。
奥へ進むと個室の部屋がいくつか並んでおり、その中からは淫靡な声が聞こえてくる。
多分、奴隷となった婦女子達の『味見』をしているのだろう。或いは調教されているのかもしれない。
これら全てを駆逐するのは一人じゃ無理だ。
「ごめん…後で必ず助けに来るから…」と、それだけ言い、僕はその部屋を通過していった。
………………………
………………
………
屋敷は思ったより広かった。
更に奥の方へ進むと野盗二人が道を塞いでいた。
僕は────
1.「ばきゅーん」を使う
2.物を投げて気をそらす
3.うさぎへテレパシーを送る
安価↓2
レンガの欠片が落ちている。僕はそれを拾い上げ、野盗の奥の方の道ではなく、横へ続く通路へと投げた。
ゴツン…
「誰だ!?」
「…待て、俺が見てくる」
「分かった…気を付けろ」
一人が横への通路へ向かった。
僕が行きたいのは野盗の奥の方の道だ。
壁の凹みに身を隠して様子を伺うが、あと一人はまだ道を塞いでいる。
あまりもたもたしていたらもう一人が戻ってきてしまう────
1.にょきっと脚だけ出して野盗を誘い出す
2.『ばきゅーん』を使う
3.テレパシーを送る
安価↓2
僕は急いでパンストを脱ぎ、壁の凹み部分からにょきっと脚を出した。
「…ん?」
野盗はどうやら気付いたようだ。
僕は足首を動かしたり、膝を曲げたり伸ばしたりして、野盗の視線を引き付ける。
「お…おお……?」
一歩、二歩とこっちに歩み寄ってくる。
ふふふ………そうだ。そうやってこっちに来れば奥の方ががら空きに────いや待て。
僕はとんでもないミスを犯している。
こっちに呼んでどうするんだ。向こう側へ行けないじゃないか!
僕は自慢じゃないけど体術は苦手だ。しかもこんな衣装じゃ接近戦なんてとてもじゃないけど無理だ。
「へっへっへ…あぶれた女が居やがるとは………俺もツイてるぜ」
どうしよう、どうしようっ!
もうすぐそこに────
1.駄目元でCQC(近接格闘)だ!
2.ここは慌てず…野盗を骨抜きに
3.逃げる
安価↓1
そうだ。何も格闘だけに頼る必要はない。
僕の得意なことで………。
「…へっへっ、お待たせぇ────っ!?」
目の前まで来た野盗の胸ぐらを掴み、壁の凹みに引き寄せておもむろにキスをする。
「んはっ…んむぅ♡」
「んん!?…お、おい、ずいぶん積極的だな…」
「ね…お願い………おちんちんしゃぶらせて…♥ んむぅ…♥」
野盗の答えを聞く前に口を口で塞ぎ、ズボンのチャックに手をかける。人差し指と親指でジッパーを下ろすと、そのままするりと手を差し込んだ。
「…んほっ………ぉぉぉっ」
「しっ…声は我慢して…他の人に聞こえちゃう…♥」
「お、おう…」
「ふふ………良い子…♥」
僕はその場で跪き、野盗のベルトに手をかけて外していく。ズボンを足首まで下ろすと、すっかりテントを張ったパンツが目の前に現れた。
思わず舌舐めずりをしてしまう。
パンツのゴムを引っ張りゆっくりと引き下ろすと、スプリングのように勢いよく跳ねるペニスが目の前で踊った。
サイズは………並。
とはいえこの形状(フォルム)はいつ見ても僕の胸をドキドキさせてくれるもので、だから僕は────
「…ああ………これ…これぇ♥ あむ…ん♥」ジュルジュル
「うぅっ!な…何だこの舌………くっ!」
ああ、堪らない。お口の中で跳ねるおちんちん。
唾液をふんだんに使って滑り(ぬめり)けを出していく。舌は根元から絡み付け、舌だけでしごき、唇だけの単調な前後運動に頼らない。
玉にまで垂れた涎も無駄にしないで、涎で汚れ濡れた玉は左手の指先で軽く引っ掻くように転がす。
根元には右手の親指と人差し指の脇で固定するように支え、時折り緩急をつけてきゅっと締めて刺激を与える。
「ふあっ…お、お前………うめぇじゃねぇか…」
「んふふ〜♥ お兄さんのも…おっきくて素敵だよ…♥」
おっきいなんて嘘だ。
でも男心をくすぐるには十分な魔法の言葉。男は自己掲示欲が強く、虚栄心の塊…。
男が大小(サイズ)に拘る理由はそこにある。
僕も小さいおちんちんでコンプレックスを持っているから分からなくない。でも、今は僕のおちんちんよりも、人のおちんちんの大小が気になる。
………僕のお尻に挿入ってくるようなおちんちんを、気にならずにはいられないから………♡
「おおいっ!どこ行った!?」
「っ!」
と、横の道の様子を伺いに行った野盗の一人が戻ってきてしまった。
僕は当初の目的をすっかり忘れておちんちんを貪っていた。
「…ちっ」
僕のサービスを受けている野盗は口惜しそうに僕の口からおちんちんを引っこ抜く。
「残念だがこれ以上は駄目だ」
「そ、そんな…」
「くくく、そんな物欲しそうな顔するな。もう少しで交代要員が来る。それまでそこで待ってろ」
駄目だ。ここで彼を逃したらいつまた行けるか分かったもんじゃない。
「じゃあ行くぜ」
「…待って」
「あん?」
「ごめんね……」
「は?」
………………………
………………
………
「おう、待たせたな」
「お前どこ行ってたんだよ」
「ちょっと向こうを調べてたんだ」
「頼むぜ。ここを部外者通したら俺たちがヤバイんだからな」
「分かってる…」
────とりあえず、これでいい。
心臓がドキドキする。
壁の凹みにあの野盗を置き去りにして、僕は今、その彼の服を纏っている。至近距離での「ばきゅーん」で彼は背後の壁に頭をぶつけて昏倒したのだ。
そして素早く衣服を剥ぎ取り、彼の定位置へと戻った。
「にしてもよ」
「え?」
「いやさっきの話だよ」
「あー…うん」
さっきの話?何だ?何の話をしてたんだ?
僕はとりあえず分かったフリを続けて相槌だけを打つ。
「頭(かしら)もとんでもねぇよな」
「そ、そうだね」
「…は?そうだ “ね” ?」
「あ、いや。そうだな…」
ああもう。言葉遣い一つでヒヤヒヤもんだよ。男言葉って慣れてないんだよね…。
「 “勇者” と “魔法使い” 二人を拉致っただけでも奇跡的だっつうのによ」
「ゆ、勇者を!?」
「あん?何驚いてんだよ。お前は “参加した” んだろが」
「さ!?────お、おう!うん、したした!ごめん、忘れてた」
「…………何かおかしいな、お前」
「そ、そんな事な………ねぇよ!?はは…」
相棒の男が怪しんでいる。
僕の顔を覗くも、やはり暗めでよく見えないようで再び顔を元に戻した。
それにしても勇者様を…魔王退治できる唯一の救いの神を……野盗が?
「…まあいいけどよ。あんま気持ち悪ぃ言葉使うなよ。それともホモにでもなったか?」
「や、やめろ。そんなわけねぇだろ…」
「だよな…。でよ、魔法使いの爺はいいとして問題は勇者なんだよな」
「あ、ああ………」
「女勇者っつう話だろ?売りに出したらどれだけ値がつくか…想像つくか?」
「さ、さぁな…」
「でも流石っつぅか何つぅか、力も魔法も半端ねぇからな。 “封魔輪” の効果だけじゃ抑えきれねぇってのも…」
「封魔輪………」
さっき似たようなアイテムを聞いた。
確か “抑性輪” ……だったっけ?仕組みは痛みを与えて強制的に性交をやめさせる────だっけ?
となると封魔輪というのも………魔力の抑制?
「魔法使いのお爺………爺は────」
「あん?………そうか、お前は知らねぇんだっけ?討伐組だったもんな」
「お、おう」
「爺の方はこっち来てから大変だったぜ。力はねぇけどな、目を離した隙にこっちの二人が一瞬で炭にされちまった…」
「…」ゴクリ
「まあ、打撃にめっぽう弱いからその後散々ボコって封魔輪を付けてやった。今は頭の城の地下に居る」
「………ゆ、勇者さ────勇者は」
「あ? “勇者はこの奥” だろが。その見張りを俺らはしてんだろ?」
「あ、そ、そうだった。いや、違う。そうじゃなくて」
「何だよ」
「こっちに連れてきた時の………その………」
「ああ、ここに連れてきた時のことな。………ん?話さなかったか?さっき」
「うっ!…は、話してねぇよ。ボケたのか?」
「んー、まあいっか。さっきも言ったが女と言えど勇者だ。よそ見してたとかじゃない。こっちはピリピリしてたさ。でもな、封魔輪を首にかけようとした瞬間に三人だ…」
「三人………?」
「ああ、まばたきする間も無かった。ほんの一瞬で三人の仲間の胴体と下半身がバラバラになった」
「うひっ…」
「腰を落として剣を構える勇者の目が忘れらんねぇよ。俺はもうそれだけでブルっちまった…」
僕は勇者様の御姿を知らない。一目も見たことはない。
けれど、想像した。恐ろしく鋭い眼光を…。獲物を捕えんとする、その眼(まなこ)を………。
ブルッと寒気がした。
「け、剣は何で取り上げなかったの?」
「いや、取り上げてたさ。仲間の剣を奪って攻撃してきたんだ」
「うう……」
「その後はある程度聞いたろ?皆で一斉に飛び掛った。俺は腰が抜けてたからそれを外側から見てた形になるが………二十人が “細切れ” だ……」
「はぅぅ……」
「雷撃呪文ってのは、洞窟内でも有りなんだな。細切れになった仲間達はその後落雷で消し炭になった……遺体は原型を留めていなかった」
「うぷっ」
「女勇者は息を切らして、その瞬間を逃さなかった頭が封魔輪を付けることに成功した。魔法を使えなくなった女勇者は落ちた剣をもう一本拾って、二刀で頭に立ち向かっていった。とても女とは思えない形相でな……」
「そ、それで………?」ゴクリ
「……お前も知ってる通り、剣だけは頭も一流だ。その頭が………押されてた」
「………」
「肝が冷えたよ。ここのアジトを全部ぶっ壊されると思った。物も…人も」
「………じゃ、じゃあ誰が勇者さ…勇者を」
「……俺だって」
「はっ?」
「いや、嘘じゃねえ。本当に俺だ。ただ、俺が持っている物を投げて、たまたまそれが運良く当たっただけのことだがな」
「ど、どういう………」
「アルラウネ、知ってるだろ?」
「あ、アルラウネっ!?」
まさかここでアルラウネの名前が出るとは思わなかった。
「アルラウネにそこまで反応しなくていいだろ」
「あ、ああ。そうだね……」
「調教によく使うだろ?アルラウネの花粉だよ」
「アルラウネの花粉………そうか、催淫花粉っ」
「そうだ。瓶に入れたその花粉を投げつけた。女勇者はすぐに反応したさ。だが奴は対処を間違えた。投げつけた瓶を剣でかち割ったんだ」
「………ああ、それで花粉を浴びて……」
「そういうこと。とは言っても最後まで意識を保ってたのは流石勇者ってところだな。まあ、身体の方はヘロヘロになったが……」
「そう………」
そして────勇者様はこの奥に監禁された、ということか。
「それで、やっぱり………売るのかな?」
「女勇者を?……まあ、売るだろうな」
「………でも」
「でも?」
「魔王は勇者じゃないと倒せない。そしたら…」
「お前、何言ってんだ?」
「え?」
「魔王倒されたら困るのは俺らだろ」
「え?え?」
「魔王倒したら平和になっちまうだろ。魔王が居て、魔物が居て、そういう混沌とした世界だから俺らが色々やりやすいんだろが」
「や、やりやすいって………」
「頭も言ってただろ。野盗がのさばりすぎると何千何万っていう正規軍が討伐に来るから “魔物も利用しろ” ってよ」
「魔物を────利用?」ピク
不穏な単語が出てきた。
僕の耳が身体が、これ以上聞くことを拒絶している。嫌な予感しかしない。
「おいおい、いつまでとぼけてんだお前は」
嫌だ。話さなくていい。
「最近潰した “あの村” だってよ」
やめろ…。
「頻繁に “魔物をけしかけた” のは俺達だろうが」
────っ!!
「まったく、魔物様々だぜ。仕事がしやすいったらねぇや……くっくっ────くぶっ!?」
野盗の胸ぐらを掴み、壁に押し当てた。そのままずるずると上へと持ち上げていく。
「ぐっ…てめっ………何すん………」
「……………どういうことか、説明して」
「っ!?……てめぇ……だ、誰だ……」
「聞いてるのは僕の方だ…」ギリッ
「うぐっ!…ま、待て……話すっ…話すから……」
僕は手を離すと、野盗が床へドスンと落ちる。
「けほっ…げほっ…くそっ」
「…騒いだら殺す。仲間を呼ぼうとしたらその首が胴体から離れることになるよ…」
「………」
もちろん、そんな事をするつもりは無い。
けれどここまできたらもう引き返せない。この男はビビりだからハッタリも通用する。
「どうやって魔物をけしかけたの?君達と魔物は契約でも結んでたってこと?」
「………そうだな。まあ、縄張り争いの延長だが」
「縄張り争い?君達と魔物の?」
「そうだ。最初はちょっとした小競り合いだったよ…………げほっげほっ…」
「続けて」
「……向こうは俺たちほどの連携が無い。協調性が無ぇんだよ。だから大物はほとんど出てこなかった」
「………」
「そうは言っても敵は魔物だ。こっちの被害も甚大だった。魔物の方も俺たちを甘く見てたからな、こっち側もかなり削ったぜ」
「それだけ殺しあっていてどうやって……」
「俺らも言えたもんじゃないが、魔物ってのは自分の欲求に素直に従う。喰いたい時に喰うし、寝たい時に寝る」
「理性が無いってこと?」
「はんっ、魔物に理性があってたまるかよ。言ってみりゃ奴等は本能で生きてるんだ」
「………君らだって似たようなもんでしょ」
「俺らは損得で動く。本能で動くのとは違うな」
「……それで?」
「向こうもこっちも兵隊の数が減った。まあ、向こうからしてみりゃ縄張り争いってのもあるが……俺たちを “餌” としても見ていたわけだな。だから………向こうは総攻撃を仕掛けてきた。大物を引き連れてな。形振りかまってられなかったんだろう。今まで大きな群れをなしてくる事は無かったからな」
「………」
「………………そこで、俺らが攫ってきた人間を使ったのさ」
「人間を使った?…それは兵隊として?」
「違う。休戦協定と同盟を結ぶ為の条件としてだ」
「…どういうこと?」
「 “こいつらを喰ってもいい” 。代わりに “同盟を結ぼう” ってな」
「………人間を、売った?」
「そうだ。奴等は条件を飲み、俺らを襲うことは少なくなった。俺らもまた、魔物を殺すことは減ったが………まぁ稀にとっ捕まえて売っぱらうがな」
「………………外道っ!」
「へっ、何とでも言えよ。そっからは共闘作戦だ。近くに村があればそこの位置を教えてやる。奴等は好き放題に村人を喰うし犯す。何つっても魔物からすりゃ人間は餌であり苗床でもあるからな。俺らはその混乱に乗じて女攫ったり、金銀宝石を奪ったり、暇潰しで殺しをしたりな………ひゃっひゃっひゃっひゃ!!」
なんて………………なんて下衆なんだろう。
どうしたらそんな発想が浮かぶのだろう。
「この御時世だろ?魔物が氾濫する世の中で小さな村が一つ無くなっても不思議じゃねぇのさ!そうだろ!?正規軍の出動?無えよ!一体いくつの村や街や国が破壊されてると思ってんだ!?民を救うどころじゃねえ!他国とも戦争してんだぜ!?魔王が誕生してから国内外の戦争がどれだけ増えたか知ってるか!?」
「………」
「お前は俺を外道っつったな?じゃあ正規軍の奴等はどうだ?王はどうだ?魔物に関しちゃほとんど勇者に丸投げじゃねぇか!勇者が戦ってるよそで領土拡大の戦争を起こしてるんだぜ!?あっ!?ほんもんの外道っつぅのはてめぇの手を汚さずに表じゃ綺麗事垂れて、偉そうにふんぞり返ってる上流階層の奴等じゃねぇか!?そうだろ!?」
「……君のその世の中に対する愚痴と、魔物を村にけしかけることに関連性がないように思うけど?」
「………へ、へへ、だからさっきも言っただろ?魔物を使えば正規軍が “来ない” んだよ。魔物退治は “勇者様のお仕事” なんだよ」
「その勇者様を拉致してどうするんだ!」
「だから、それもさっき言ったはずだぜ?勇者様が居たら魔王を倒しちまうかもしれねぇだろ?そしたらこっちの商売も上がったりだ……くく、くっくっく…」
「………お前みたいな奴が国の、世の中の悪口を言う資格は無い。魔物の “悪” というレッテルだけを使って利用して、勇者様にまで手を下すなんて………」
「へ、へへへ……何だよ、何怒ってんだ?お前だって同じ人間だろ?根っこは俺と同じなんだよ!」
「一緒にするな」ゴゴゴゴ…
「こ、殺すのか?殺してみろよ………俺を殺せるなら、お前が何と言い訳しようが俺と一緒だぜ?」
「………」
1.殺す
2.殺さない
安価↓2
「うるさい…少し、黙れ………」
「いいや黙らねぇ。お前は俺と同じ────」
「黙れと言ってるんだぁ!!」
反射的に僕は手を横へ払った。
僕の手はいつの間にか魔力を帯びていて、その手は空を切り裂き、真空となって野盗の首を掻き切った。
────ドクン────
心臓が高鳴る。
野盗の頭が足元に転がり、僕のつま先に当たって止まった。
「あっ………あ………ち、違う……ぼ、僕は、君を殺すつもりなんて……………」
怒りで我を失うほど、魔力が高まったのだ。だから勝手に真空波が出来てしまって…。
「う、うわぁあああっ!!」
僕の身体に光が集中していき、溜まった光はやがて暴発した。僕を中心にして周囲の壁、天井などが一気に破壊され、崩れる。
「なんだ!何事だ!」
「おい、仲間をよべ!」
遠くから野盗達の声が聞こえる。
魔力の暴走が抑えられない。隠れてやり過ごすのはもう────
「────シッ」
「わっ!!」
背後に気配を感じて僕は咄嗟に横へ逃げた。
一つの影が僕を抜けて、やがてこちらへ向き直る。瓦礫が崩れ、白い煙幕が立ち上り、影の正体が掴めない。が、殺意をビリビリと感じる。
「ち、違う!ぼ、僕は殺すつもりなんか………っ」
今更どんな言い訳をしようというのか…。野盗を殺したのは間違いないのに…。
影が地面を蹴った。疾い(はやい)。
煙幕から銀色に光る刃が僕の喉元へ伸びてくる。
僕はそのまま後ろ跳びで逃げる。尚も迫る刃。
後方へ一回転し着地する。が、足首を捻ってバランスを崩した。
刃を振りかぶった影が僕の頭上を狙って振り下ろされる。
影の髪の毛が見えた。長い髪は金色に輝き、一本一本がサラサラとしていて…。
僕はその綺麗な髪に見惚れながら────
game over 【金髪の刺客】
1.>>465 からやり直す
2.>>468 からやり直す
3.>>471 からやり直す
4.>>474 からやり直す
5.>>477 からやり直す
6.>>482 からやり直す
安価↓2
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:勇敢男の娘
Level:18
えっち:60
《武器》猫の爪
《防具》野盗の服
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
────省略────
「こ、殺すのか?殺してみろよ………俺を殺せるなら、お前が何と言い訳しようが俺と一緒だぜ?」
「………」
1.殺す
→2.殺さない
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「あん?おら、殺せよ…!えっ!出来ねえのか!?」
「………ふぅ」
「おら、どうしたよ!殺れよ!」
「………君は最低の人間だ。でも僕は殺さない。僕は僕でいたいから、貴方を殺すことはしない」
「………じゃあどうすんだ?あっ?さっきのはハッタリってか?なら仲間ぁ呼ぶぜ?」
「僕はね、君たちが潰した村の生き残りなんだ」
野盗は僕の言葉を聞いて目を薄める。
「………ははぁ、なるほど。敵討ちってわけか?」
「うん、それが目的だった」
「お前みたいな貧弱な奴が、俺たちを潰せるってのかよ…」
「少なくとも君くらいならどうにかできそうだけどね」
「………」
「………分かるでしょ?」
野盗の頬に汗が一粒垂れる。
魔力の可視化。僕の体から紫色の湯気のようなものが立ち上る。
「あ、ああ…」
目を逸らし、短く答え、細かく震える野盗。
僕はにっこりと微笑む。
「本当は殺してやりたいほど憎いよ。でもね、一つ希望があるから君を生かしておく」
「希望…?」
「うん。金の杖…知ってる?」
野盗は僕の問いに目を見開いた。
僕はそこで確信する。金の杖は…ここにあると。
「………何だそりゃ。知らねえな」
「結構な人数を魔物に殺されたんだよね?それにしてはかなり野盗が居るみたいだけど?………そんな早くに復旧できるかなぁ……魔物じゃあるまいし」
「っっ」
魔物は沢山の子を宿し、産まれるのも早い。
人は子を成して産まれるまで十月十日(とつきとおか)は掛かる。お腹に宿るその殆どが一人で、双子三つ子などは稀だ。
「君が言う通り、魔物との争いが本当ならもっと少なくてもおかしくないよね?」
「………」
「………………生き返らせたんでしょ?」
「──────っ」
野盗はおもむろに刀を抜き、僕に斬りかかってきた。
僕はすんでのところで避ける。
「危なっ!」
「そこまで知ってちゃ生かしておけねぇ!!」
「ちょ、落ち着きなってば」
「うるせぇっ!俺も頭にバレたら殺されるんだよぉ!!」
刀を振り回す野盗。
僕は転がったり飛んだりしながら必死に避ける。
「死ねやぁ!」
「ば、ばきゅーんっ!!」
尻餅をつきながら僕は撃った。
野盗の頭が後ろへ弾かれたようにして、体ごと吹き飛び壁にぶち当たる。
「あ………危なかったぁ……」
どうやら野盗は意識を失ったようだ。
野盗の反応から、やっぱりここに金の杖があることは間違い無いようだった。
「でも、どこにあるんだろう…」
1.とりあえず奥へ進む
2.野盗の頭の城へ向かう
3.奴隷の女の子達を解放する
4.外部へのテレパシーを試みる
安価↓2
「…とりあえず奥へ行こう。この先には…あの人が捕らえられてるはずだから」
僕は奥へと向かう。
廊下の灯りは薄暗くなっていく。ところどころ壁にはカビが生えている。不衛生だ。まるで手が加えられていない。
こんな所に………勇者様が………。
廊下を突き当たるとそこには牢があった。
鉄格子の向こう側は暗く、中がよく見えない。
「………勇者…様……?」
「…」
僕の問い掛けに答えは無い。
ただ気配だけはするので、中にいることは間違いない───と思う。
「あの、僕はアクトっていいます…」
「…」
「近くにある村の………生き残り…です」
「…」
「村は、ここの野盗達に壊滅させられました」
「…」
「父や村の人達皆、連れ去られたり殺されたりしました」
「…」
返事は無い。
寝てるのだろうか。それとも警戒してるのか。
牢の入り口には南京錠がかけられていた。
「………鍵かかってますね。当たり前か」
「…」
「今から壊します。少し離れててくださいね?」
「…」
とは言うものの、攻撃魔法系は…イメージが難しかった。
鍵を壊す程度のイメージが浮かばなくて、とりあえずいくつかの浮かんだ言葉の一つを選ぶ。
「えっと…ヴ、ヴァンフレア」
「─────ちょっ!?」
一瞬牢の向こうから声が聞こえた。
瞬間──────
爆発と轟音。悲鳴をあげる間も無く、その衝撃で後方へ吹き飛ばされる。
と、手首を誰かに掴まれ爆風に乗って上へと引き上げられた。
上から見下ろすと館が半壊し、周囲には煙が立ち込めている。
僕は手首を掴まれたまま洞窟の天井にぶらさがっている。
「あ、あんたねぇ……殺す気!?」
「…へ?あ、いや…え?」
「爆破魔法なら “エクスプロージョン” で十分でしょ!っていうか鍵を壊すくらいならもっと別の魔法があるでしょ! “ヴァンフレア” 使えるならさぁ!」
「ご、ごめんなさ…」
「……ふふ、でもありがと。おかげで脱出できたわ。最初は罠か何かと思ったけど………貴女とんでもない子ね」
天井のつららを握りながら声の主は言う。
髪は背中の辺りまで伸びていて、金色に輝いている。青い瞳は聡明さを感じさせ、どこかお人形さんのような無機質さも感じる。
その人は口角を上げてにこりと笑う。
「私は勇者。貴女は…アクトだったかしら?」
鈴の音色のように透き通った声で、勇者と名乗る女性は笑ってみせた。
本物の勇者様を目の当たりにして僕は緊張して身体が固まる。
何よりも…綺麗過ぎる。髪も一本一本サラサラしていて、凛とした態度と女性らしさが体に表れている。
「どうしたの?…ああ、あはは、ごめんね。こんな格好で勇者って言っても信じられないわよね」
「え?…あ」
言われて見ると勇者様は褪せた白いボロ切れの布を使った、辛うじて服と判別できる程度のものを着ていた。上下は繋がれていて、ワンピースのような形だ。腰は紐で結ばれている。
胸元が深く切れ込まれており、バストの谷間が露骨に目立つ。スカートは短めで………長く玉のような肌の脚が露出している。
僕は何だかいけないものを見ている気がして、慌てて目を逸らした。
「ふふ、貴女が女の子じゃなかったらこんな格好ひどくて見せられないわね…」
「え゛…」
あ、やっぱり僕は女の子に見られちゃうんだ。
「さぁてと、とりあえずこれを何とかしないとね…」
そう言って勇者様は首に巻かれた金属の黄色い首輪を指でトントンと突いた。
「それは……」
「そ、封魔輪。これのせいで魔法が封じられてどうにもできないのよね」
「僕がそれ、壊しましょうか…?」
「………遠慮しとくわ。ああはなりたくないしね」
と、勇者様は眼下にある半壊した屋敷を顎で指し示した。
まだもくもくと煙が立ち、瓦礫が崩れている。野盗達も集まって喧騒が止まない。
「あ、あれはですね…」
「たまぁに貴女みたいな天然な子が居るから怖いのよ。魔力がバカみたいに隠されてて、魔法使いのお株を奪っちゃう人ね」
「いえ、僕は」
「悪気は無いんでしょ?有り余るほどの魔力をどう使っていいか分からない、そんなとこね。そんなことより早くこの首輪を外さないと。あと魔法使いを探さないとね」
勝手に決めつけた上に話を終わらされた。勇者とは思ったよりワガママな性格なのかもしれない。
「魔法使いさんなら頭領の城の地下に居るそうです」
「そう、生きてる?」
「多分生きてると思いますけど……その魔法使いさんも封魔輪を付けられてるみたいなので…」
「じゃあ、やっぱり自力での脱出は無理ね」
「あの………早く降りませんか?高い所怖いんですけど…」
「見て。あいつら出口に向かってるわ。私が脱出したと思って追ってるのね…」
「はあ…」
「頭領の城ってあそこ?」
「そうです」
「貴女…アクトは今暇?」
「暇…とは?」
「魔法使い救出を貴女に手伝って欲しいんだけど」
1.すいません、僕は他にやることがあるので…
2.では、奴隷になった子達の解放を手伝って下さい。
3.分かりました。手伝います。
4.テレパシーを飛ばしてみる
安価↓2
「………ええ、いいですよ」
「本当っ?助かるわ!じゃあ」
「ただ、奴隷にされた子達の解放を手伝って下さい」
「………そういえば奴隷商の館と言ってたわね、あそこ。貴女の呪文で奴隷たちが何人か死んでなきゃいいけど…」
「ぐっ!?それは困りますっ!」
「まあ私が閉じ込められてた所はかなり奥の方だったみたいだし、大丈夫でしょ。きっと」
「うう…」
「………良いわ。私も奴隷商なんて虫酸が走るし、正義の名の下に奴隷商を壊滅させるわ」
「いえ、壊滅の前に女の子達の解放を」
「え?女の子だけ?」
「………は?」
「まぁいいわ。ついでに首輪の鍵を探すのも手伝ってちょうだい」
「分かりました」
「オッケー。じゃあひとまず近くの小屋に降りるわよ」
と、つららから手を離し、勇者様と僕は落下する。
「わっ………わぁあああっ!!」
「大丈夫っ!」
勇者様は僕を抱き抱えたまま、小屋の屋根に片足でふわりと着地した。
「えっえっ?ま、魔法?」
「ふふ、魔法じゃなくて技能よ。落ちる直前に小さく蹴りを放って衝撃波を出すの。その反動で浮くから落下速度がそこで殺されるってだけ。それよりこの小屋にまずは隠れましょ」
勇者はさらっと言うと僕をお姫様抱っこしながら地面に降り立ち、周囲を警戒しながら足でドアを開けて中へするりと入る。
「あ、ここは……」
「なに?」
「いえ、あの…そこの角に野盗が一人眠ってると………」
僕を連れてきた野盗の一人。
僕はここで彼とエッチして、そのあと魔法で昏倒させた。
勇者様が部屋の角で眠っている野盗を見つけると「ふぅん」と言って近付く。
「………とりあえずこいつの剣をいただくとしましょう」
そう言って勇者様は昏倒している野盗から剣を奪うと──────瞬時に彼の首を斬り落とした。ゴロン…と首が転がる。
「ゆ、勇者様!?」
「ん?なに?」
「な、何も殺さなくても…」
「だって、起きたら厄介でしょ?それにこいつだって野盗なんだから悪の一人であることは間違いないわけだし、…今殺すも後で殺すも一緒よ」
………ぞくりとした。
この人は、この人の信ずる正義の為ならば何の躊躇いも無く人を殺める。揺るぎない正義。それを過信している。
確かに野盗は僕も憎い。良い人なわけないと思う。僕だって殺してやりたいと思わなかったわけじゃない。
それでも何の躊躇もなく殺すなんてこと………出来るのか?
「コンマ何秒の躊躇いが生死を決める…」
勇者様は僕の考えている事を読んだのか、鼻で笑いそう言い切ってみせた。
この人は、どんな世界を見てきたのだろう。
「綺麗事だけでは人を救えない。世界を変えられない」
お前の考えは甘過ぎる。勇者様は遠回しに僕にそう言ってきた。
「…もし」
「なに?」
「もし貴女の信じる正義が間違っていたら、どうするのですか?」
「………考えたこともないわ。ううん、私はそれを考えちゃ “いけない” の…。私の信念が揺らぐことは許されないのよ」
「何故……」
「貴女のように普通の女の子なら…。そうやって夢見ることは何度もあったわ。おめかしして、お買い物を楽しんで………素敵な人と恋をして」
「………」
「でもね、私は勇者なの。私の背中には何百、何千、何万人の “希望” という名の “責任” が乗っかってるのよ」
「責任……」
「それを人のせいにするつもりもないわ。勇者になると決めたのは私だもの。世界を救うと決めたのは…私自身」
「貴女は………何故勇者になろうと?」
「決まってるでしょ」
そして勇者様は僕にウィンクしてみせる。
「皆の笑顔が見たいからよ」
………僕は余計に、この人が分からなくなった。
「ん?これは…」
勇者様が野盗の腰に掛けられた紫のリングを取り上げる。
「このリングは何だろう?封魔輪とは違うみたいだけど…」
「それは抑性輪って言ってました」
「抑性輪?聞いたことないわね」
「えっと…主に魔物に使うみたいですけど…」
「魔物に?どんな効果なの?」
「対象の……ここで言う対象は首輪を付けてない側のことですけど、対象の性的欲求が一定数満たされると、抑性輪のセンサーが反応して首輪を付けている者に痛みを与えて、それ以上性交をさせないっていうものみたいです」
「せ、性的欲求…?」
「あは、まあ魔物は雄も雌も精力が強いですからね。人間相手にする時は人間の命が涸れるまで搾りとるので──────」
「ちょちょちょ、ちょっと待ってくれる」
「はい?」
「え?なに?じゃあこのアイテムってそういう…アイテムってこと?」
「そういうって…どういうことを指してるか分かりませんけど、僕が説明した通りのものだと思いますよ」
勇者様はパッとそのリングを離して一歩引いた。リングはカランカランと音を立てて床に転がる。
「持ってるだけなら何の効果も無いから大丈夫ですよ」
「そ、そういう問題じゃないからっ!」
「?」
「け、穢らわしい!大体何でそんなアイテムがあるのよ!」
「そんなこと僕に言われても…。でも奴隷商の中には雌の魔物も売ってるらしいのです。さっきも言いましたけど魔物の精力は人間のそれと一緒にしたら駄目なんですよ。おちんちんも規格外ですし」
「おちっ────!?//// 」
「雌も一緒ですよ。人間の男の精子を絞り尽くして枯渇させます。死ぬまで。だからこういう抑性輪っていうのが必要になるみたいで」
「精子って……………////」
勇者様の反応がいちいち大袈裟だった。
そんな驚くようなことは言ってないのだけど…。
「………もしかして勇者様って処女なんですか?」
「なっ!?//// 何聞いてんのよ!?」
「だって、この手の話しに免疫が無さそうだったので…」
「…か、関係無いでしょ!怒るわよ!?」
「勇者様も奴隷にされて売られるところだったんですよ?売られたら一生肉奴隷でしたよ」
「に、肉奴隷?何それ…、奴隷って石を運んだり家の雑用させられたりするんでしょ?父からそう教わったけど…」
「はぁ…それは労働者タイプの奴隷ですよ。家の雑務も確かに含まれますけど…僕が言ってる奴隷は夜伽(よとぎ)メインの話しです」
「夜伽?」
「ですから、夜の…まぁ朝でも昼でも良いんですけど、ご主人のSEXの相手ですよ」
「せっ…!?//// そ、そんなのお嫁さんが」
「お嫁さんだけじゃ満足できないから肉奴隷…つまり性奴隷が必要なんです。ご主人の性処理が性奴隷の役目です」
「ふ、ふしだらなっ!」
「いや、僕に言われても…。だから女の子達を解放をしようって言ってるんですけど…」
「………貴女は」
「はい?」
「貴女は………その、せ…せ………」
「SEX?」
「そ、それ//// ………したことあるの?」
「ありますけど…」
「そ、そう…!ふ、ふぅん…//// わ、私もあるけど!?」
「はぁ、そうですか」
「………////」
「………で」
「で!?でって何!?////」
「いえ、ですから、これからどうするんですかっていう…」
「あ、ああ!そうね、そうよね!…えっとぉ…////」
初心(うぶ)い。どう見ても処女だこの人。
アッチのことで頭がいっぱいになってるようで、頭が回らないみたいだ。
「勇者様、とりあえずここは戦場になると思うので、奴隷の子達をひとまず避難させるのはどうですか?」
「うん、そう。それ、そうしよう!」
「しっかりして下さい勇者様。今は貴女の戦力が必要不可欠です」
「…あ、はい…////」
………駄目だ。動揺を隠せていない。これだから処女は困る。
こんな調子じゃこの先どうなるか分かったもんじゃない。
1.わかりましたこと。僕とエッチしてみましょう
2.奴隷の避難を急ぎましょう
3.魔法使いさんの救出を先にしましょう
4.外部へのテレパシーを試みる
安価↓2
先にBADENDコンプ目指すスタイル?
>>500
その問いが前の安価の方に対してなのか、それとも私に対しての問いなのか分かりませんが、もし私に対してなら>>1を参照なさって頂ければと…。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「さあ勇者様、奴隷の避難を急ぎましょう」
「う、うん…分かった////」
ここで悩んでても仕方ない。多少頭が回らなくても勇者様の戦力は並ではないし、何より今はまだ僕の仲間が来ていない。
勇者様に頑張ってもらうしかないのだ。
「よ、よし。とりあえず君の爆破魔法で敵は浮き足立っている。今は混乱状態だし、野盗らは私が逃げたと思って大半が出口へと向かったわ」
「はい」
「つまり奴隷商の館に残った奴らは少ないはず。それを一人一人始末し、奴隷の子達をひとまずここへ集める」
「はい」
「大まかな作戦は以上よ。他に何かある?」
「えっと………」
1.先頭は僕が行きます
2.先頭をお願いします
安価↓1
「あの、先頭をお願いできますか?」
「ん?当たり前でしょ?勇者はいつも先頭なのよ」
「あは、助かります…」
勇者様はそして腰の紐に剣を差すとゆっくりとドアを開けて、外の様子を見る。
「うん…このままなら商館へ行けるわね。準備はいい?」
「はいっ」
「魔法はなるべく控えて。とにかく私の後を付いてきてくれればいいから」
「分かりました」
「じゃ、………行くわよっ!」
ドアを素早く開けて駆ける。疾い。
僕は勇者様の真似をしながら身を低くして、そしてなるべく早く足を運ぶ。
商館の正面はがら空きだったので、そのまま勇者様は特攻した。僕も後に続く。
少し開けた部屋に出ると野盗が二人。勇者様の前に立ちはだかる。
「こっちに居──────」
「─────シッ!」
野盗が仲間を呼ぶ前に横へ一閃。
払った剣を返し、もう一人の野盗を縦から一閃。
野盗の一人は首が落ち、もう一人は身体が左右 “半分” に分かれる。
刃の光の軌跡しか目で追えない。構えたと思った瞬間には敵がなます切りされている。
「モンスターと違って簡単に死んでくれるのはありがたいわ…。さっ、行くわよ」
「は、はい」
そして再び奥へと走る。
「どこに閉じ込められてるのかしら?」
「わ、分かりません」
息が、苦しい。
勇者様の動きに付いていくだけでもかなりスタミナが奪われる。勿論勇者様はまだ全然本気じゃないんだろうけど、一般人の僕からしたらとんでもない運動量だ。
「とりあえず片っ端から開けていくしかないわね」
そう言って勇者様は手近なドアを開けていく。
僕は後方も気にしながら別の扉を開けて中を確認していく。
「っ──────!!」
勇者様が一つの扉を開けて、動きが止まった。
奴隷の子達を見つけたのだろうか。
「あ……な……なな…っ////」
「?…勇者様?」
僕は勇者様の元へ行くと、中を覗き込んだ。
「ああ…あっあっあっ♡」
「はぁん…ちんぽぉ………おちんぽぉ♡」
………居た。
裸の男女が入り乱れ、組んず解れつ、貪りあっている。部屋には香が焚かれていて、妖しい匂いが充満していた。
あれだけの爆発があったのに、全く意に解せず貪りあっているところを見ると………きっとここに居る皆は薬を使っているのだろう。
「おお、また新しい女か………こっち来いよ」
一人の男がおちんちんを勃起させながらこちらへ歩いてきた。
大して大きくないな、これも。と、僕は普通に見ていたのだけど──────
「し、痴れ者!//// そ、そそ、それをしまえ!////」
あ、この人には刺激が強過ぎたか。
「そんな物騒なもん持ってねぇでよ、ほら、剣ならこっちにもあるぜぇ?ひっひっ」
男は勇者様の腕を掴むと己が逸物を握らせた。
「ひっ!?や、やめろ!よせっ//// 」
「ああ、いいなぁ姉ちゃん。金髪で可愛くてよ………なぁ、スケベしようや」
男は勇者様を部屋へと引っ張り込む。勇者様はというとどうも腰が引けていて、力が入っていない。
顔も真っ赤に染まっている。
「初めてかい?姉ちゃん。可愛がってやるからよ……」
「わっ////ば、馬鹿者っ……や、触るなっ//// あっ!?////」
勇者様は胸元から手を差し込まれ、乳房を揉まれている。
「あ、アクトっ、アクトっ!助け……ひぃっ////」
スカートは捲られ、下着もずり下されている。男の手際がいい。
勇者様も混乱しているのか、男のちんちんを握ったままで、身体が硬直している。
まるで未通女(おぼこ)の反応だ。
「おお、おお、初心いなぁ。どれ、その可愛い唇を吸っちゃろう」
「やっ、やめ…んむぅっ!//// ん…ふっ…ん////」
勇者様は名も知らない下衆い男に唇を奪われた。
しかし、この香が実にまずい。僕はすぐに鼻を塞いでいたので少量の吸引で事なきを得たけど…。
これは多分、アルラウネの………鱗粉と似た効果がありそうで………。
「ひゃら…やめ…くぅ………ん////」
「ひっひっ…ほれ、下の口はもうヨダレだらだらだぞ?金髪ちゃん」
「あひっ…あっあっ…あっ♡ やら…やらぁ………♡ アクト…アク………んひぃ♡」
勇者様はすっかりと出来上がってしまっていた。
衣服は乱れて、片方のおっぱいが晒されている。上半身はよう見ると傷だらけだった。
多分魔物との戦いで付いたものだろう。
どうしたものか………。勇者様を助けるにはこの中へ入らないといけない。けれどこの中に入ったら僕も………。
「はぁぁ………♡ あっ…や、こんな…こんなのぉ………♡」
「ここか?ひっひっひっひっ…ここが良いのか?」
「あっ…違っ………そこ♡ ひあっ♡ ああ………♡」
「ほれ、お前もちんぽを擦れ」
「んっ…くぅ♡ や、やら………わ、私は勇者………勇者ぁああっ♡ らめぇ♡」
意識的か無意識か。
勇者様は男のちんちんをしごき出した。ぎこちない動きでとても見てられないけど、されている男の方はそれがまた快感のようで…。
裸の男がまた一人近付いて、勇者様の乳房に吸い付く。
「ふぁあっ♡」
一際高い声を出して、勇者様は身体が反り返った。
また一人、また一人………と男が寄ってくる。
勇者様は男数人に囲まれていき、やがて僕の目からは何も見えなくなった。
ただ、勇者様の色のある声だけが、僕の耳に届いて──────
────ザンッ!
視界が回転する。
どうやら僕の頭が “一人歩き” したようだった。
地面を転がる僕が最期に見たのは誰かの足のようで………
………………………
………………
………
「ふむっ………んっ♡ はぁ…あっ♡」
………私は勇者だ。
幾多のモンスターを殺し、いずれは魔王を倒す勇者だ。
「はっ…あっあっ♡ やら、やらぁ……もう、もうやめ………くひぃ♡」
朝から晩まで戦いに明け暮れた。
仲間達と共に旅をし、魔物の爪や牙を受けながら、それでも前へと進んだ。
「やっやっ…はむぅっ♡ んむっ…んもぉっ//// …ぷあっ…ああ、いや、あっ、そこ♡ ひっ♡ あっああっ…こすっちゃ♡」
男なんて知らない。
普通の恋愛さえ知らない。私の信用できるものは剣だけ…。
剣こそが私の身を守り、心の拠り所となっていた。
「あっ……うそ、うそうそうそ!そんなの、入らないっ////だめ、挿れちゃ…そんなの挿入っちゃ──────っっ♡」
どこ…?
私の剣は………。剣を………。
「──────♡ っっ、っ♡」
鈍痛の奥にある別の感覚。
味わった事のない傷み。
向こう側の………。
「はぁっあっ♡ アッアッアッあっ♡ ひっ──────あああああっ♡」
波が………くる。
打ち寄せては引く波が………。
怒涛の攻め。
私の敗因は──────ココを鍛えていなかったという一点。
「はっ…はっ…はっ………あっ♡ らめっ……ズブズブ…らめっ♡」
痛みなら耐えられる。
「ああああっ、なんれ…なんれぇ♡ 気持ちっ…ぃっ♡ 気持ちぃっ♡」
屈辱なら耐えられる。
「んむっ…ぶっ♡ あふ…あええ………♡ 臭い…臭いろぉ…はむ♡ じゅる…ちゅっ………じゅるる………♡」
でも
「は…あ♡ 硬い…硬ぁい………おちんち………いっぱい…んむ♡ ぷあっ♡ ああっ、奥…奥にっ………ズブズブ…ぅ♡」
気持ちいいのは………ダメ。ずるい………♡
「はっ………はっ………あんっ♡ 突い…て♡ もっと…もっとおちんちん………あはっ♡」
剣が沢山…。
私を殺す剣が………。
筋肉質な剣が………。
グロテスクで、凶暴で、血管の浮き立つ沢山の剣が………。
「んひぃっ♡ おし、お尻ぃ♡ ああっ、お尻もっ………いい♡ アッアッアッ、突いて…交互にっ♡ きゃうっん♡ あむっ♡ 」
お口もお尻も………おまんこも………。
埋まる。全部………男の人でいっぱい。
満たされる。モンスターを倒すよりももっと強い快感…。
こんなものが、世の中にあったなんて………。
私はいきり勃つ剣を握る。硬くて熱い。
その熱が伝染する。おまんこを熱くする。
「殺し…て♡ おちんちんで私をっ………いっぱい突いて♡ 殺してぇ♡ あっ、いっぱい………おちんちんいっぱいっ♡ はぁっん♡ いいの♡ 良いのぉ♡」
何度も打ち寄せる波の快感。
絶頂が繰り返される。
私は何者だったのか………それももうどうでも良い。
この、肉の剣が………私を救う。
生ぬるい白濁の液を身体中に浴びて、私は悦びを覚える。
男を刻まれる、女の悦びを………。
思い出した。
私は勇者で………それで──────
──────肉奴隷だ。
game over 【肉奴隷の勇者】
1.>>489からやり直す
2.>>493からやり直す
3.>>497からやり直す
4.>>501からやり直す
安価↓2
──────中略──────
初心(うぶ)い。どう見ても処女だこの人。
アッチのことで頭がいっぱいになってるようで、頭が回らないみたいだ。
「勇者様、とりあえずここは戦場になると思うので、奴隷の子達をひとまず避難させるのはどうですか?」
「うん、そう。それ、そうしよう!」
「しっかりして下さい勇者様。今は貴女の戦力が必要不可欠です」
「…あ、はい…////」
………駄目だ。動揺を隠せていない。これだから処女は困る。
こんな調子じゃこの先どうなるか分かったもんじゃない。
1.わかりましたこと。僕とエッチしてみましょう
2.奴隷の避難を急ぎましょう
3.魔法使いさんの救出を先にしましょう
4.外部へのテレパシーを試みる
安価↓2
「うん、分かりました。勇者様」
「えっ?な、なに?」
「勇者様はちょっと性のことに免疫が無さ過ぎです」
「う、うるさいわね//// 関係ないでしょ!」
「でも、その状態で野盗の群れに突っ込んでも危ないと思うんですよ」
「危なくなんかないわ。野盗なんて簡単に」
「そうですか」ペロン
「っ!??////」
僕はおもむろにおちんちんを出した。
「ちょ、あ、あんた男だったの!?嘘ついてたの!?」
「いや、勇者様が勝手に女の子だと思ってただけですよ。僕は一言も女の子なんて言ってません」
「わ、分かったから//// そ、その、それをしまってよ!!////」
「駄目です。ちゃんと見て下さい。恥ずかしいのは僕も一緒です」プルプル
「う、うそ!絶対楽しんでるでしょ!?////」
「楽しんでなんかないですよ。そもそも僕のおちんちんは小さいし、毛もほとんど生えてないから恥ずかしいんです」
「そ………そうなの?他の男の人のなんか知らないし……見たことないから………////」
「あれ?SEXしたことあったのでは?」
「あ、………あるわよ!?」
「嘘です。なら何で他の男のおちんちんを見たこと無いんですか」
「うっ………//// も、もういいじゃない!関係ないでしょ!?早く奴隷の子達を」
「関係あるんですってば」
「なんでよ!!」
「あそこは性奴隷を売ってるんです。女の子を仕込んだりもしてる」
「し、仕込んでる?」
「開発とも言います。つまり性奴隷はSEXのプロフェッショルでなければいけないんです。だから、僕の小さいおちんちん程度でビックリしてたら、向こうでもっととんでもないモノを見た時に………間違いなく勇者様は固まって何もできなくなります」
「そ、そんなこと……」
「じゃあ」ズイ
「ひっ!?」
「僕のおちんちんをもっと近くで見て下さい」
「そ、何でそんなこと………////」
「固まらないんですよね?ならできますよね?」ズイ
「うっ………む、無理////できないわよ!そんなこと!!////」
勇者様はそう言ってそっぽを向いてしまった。
「困りましたね…。今のままで行っても確実に負けますよ…。場所が場所なんですから」
「そ、そんなこと言っても………無理なものは無理よ!////」
「あんまり時間無いんです。本当ならここで勇者様とエッチくらいはしとかないと」
「は、はぁっ!?//// な、何で私が、あ、あんたとエッチなんかっ////」
「だから、勇者様にもう少し免疫を付けてもらう為ですって」
「い、いいわよそんなの!わ、私だっていつかは………そういう………////」
「ですから、そんなのは後の話で、今、どうするかが大事なんです」
「うう………でも………////」
こうやって話してる時間も勿体ない。本当なら今すぐにでも助けに行かなきゃいけないのに…。
仲間が居れば……猫娘やリザードマンが居たらもう少し状況は変わっていたかもしれないのに。
「困りました。レイプでもすればいいのかもしれないですけど、勇者様相手に襲い掛かるのは無理ですし」
「そ、そうよ、来たら…殺すからっ!」
「分かりました。時間が無いのであまりのんびりはしてられませんけど、少しずつ始めましょう」
「えっ?な、何する気?」
「待ってて下さい」
僕はそう言って服は一枚一枚脱ぐ。
「ちょちょっ//// ね、ねえ!何してんのよ!////」
「服を全部脱ぎました」プルン
「み、見れば分かるわよ!//// そうじゃなくって////」
「勇者様っ」
「う、は、はいっ////」
「僕はふざけてる訳じゃないですし、勇者様をそういう風に見てる訳でもないんです。ここを乗り越えないと負けが見えるからやってるんです」プルンッ
「うう………////」
「…ここのベッドの前に座って下さい。僕はベッドの上に座ります」
僕はベッドの上に腰掛け、脚を開いてみせる。
勇者様は………ちらちらとこっちを見るけど、なかなか覚悟が決まらない。
「もっと近くに来てください」
「あ、あの………さ、その、…丸見え………だよ?////」
「いい加減にして下さい。僕は好きでこんなことしてる訳じゃないと何度言ったら」
「わ、分かったよ…い、行けばいいんでしょ?行けば………////」
そしてようやく、勇者様は僕の前まで来た。
「これから僕がオナニーをします」
「お、おな?」
「オナニー。ってかなんですかもう!勇者様が僕を言葉責めしてどうするんですか!僕にそんなことしても喜ぶだけですよっ!?」
「う、えっ?わ、分かんないけど、別に、知らないことだから聞いただけで………////ご、ごめんなさい………////」
「オナニー。マスターベーション。つまり自慰行為です」
「じいこうい?」
「もういいです。とにかく見てて下さい。勇者様がその気になったら…次の段階に進みます。時間無いのでなるべく早くその雰囲気になって下さい」
僕は言うだけ言って、おちんちんをしごき始めた。
勇者様は、顔を赤らめながらそれを注視して…たまに視線を逸らして、そしてまた注視してを繰り返す。
「んっ…んっ…♡」
「あ、あの………アクト…?//// なんか、く、苦しそうだけど………その、痛くない…の?////」
「痛くなんかないです…むしろ逆で………ふぁ♡」ビクッ
「……わ////…お、大きくなって………//// ええ………////」
勇者様はもう目を逸らさなくなっている。
僕は見られるという興奮を利用して、もっとオナニーに没頭した。
「はぁっ、はぁ…♡ あっ…ゆ、勇者様………勇者様………////」
「な、なに?////苦しい?//// ど、どうすればいいの?////」
「勇者様も…脱いで………こっち来て下さい…♡」
「えっ!?////わ、私もっ!?//// いや、それは…恥ずかし………////」
「僕の恥ずかしいところ…たくさん見たんだから………勇者様も………ね?」
「………う、うん…分かった//// それが…大事なのね?////」ドキドキ
「そう…それで、僕のおちんちん見ながら………勇者様も好きなように…自分のおまんこを触って…」
「い、いや、そんなことっ…無理////」
「………じゃあまずは脱いで………僕のもっと近くに…」
「う、うん………////」
勇者様は、それはゆっくりと服を脱いでいく。胸や股を隠しながら………ゆっくり、一枚一枚。
全てを脱ぐと僕の座るベッドへと登ってきた。
「あ、あんまり見ないで…//// 傷が………すごいあるんだ………」
勇者様の体、主に上半身は魔物の牙の痕や、爪の痕などがついている。
年頃の女性だ。こんな傷がつくなんて可哀想過ぎる。
「………綺麗ですよ、勇者様……」
「………う、嘘だ//// 分かってる…自分が傷だらけの醜い身体だということは………」
「……僕のおちんちん、触ってくれますか?」
「えっ?//// そ、それは………////」
「お願いします…」
「………う、わ、分かっ…た…////」
勇者様がそっと僕のおちんちんに触れた。
そしてゆっくりと握る。
「……………か、硬いんだ……ね////」
「気持ちいいです…勇者様…」
僕はそして勇者様の乳房に触れた。
「きゃっ!////ちょ、ちょっとアクト──────」
「この傷も…この傷も……僕たちの為に受けた傷ですよね?」
「うっ//// だ、だから、あまり見ちゃ…」
「愛おしいです。この傷もこの傷も…醜くなんてない………だから」
僕は舌を伸ばして勇者様の傷を舐める。
「ひゃうっ♡ ちょっと………////」
「素敵な身体です…」
「ば………馬鹿っ////」
ガチガチに固まった、勇者様の肩の力が抜けたように感じた。
「あ、アクト…そ、そこはっ////」
僕は勇者様の股に顔を寄せる。
じっとりと濡れて光ったおまんこは、いやらしくヒクついていた。
「綺麗です…」
「ば、馬鹿っ//// 綺麗なもんかっ////」
「そして…」
割れ目に沿って舌を這わすと、勇者様は声を失って身体を弓なりに反らした。
「………美味しいです ♪ 」
「〜〜〜〜っ//// や、やめて………今のっ、ど、どうにかなりそうだった…////」
「どうにかなっちゃいましょう…」
「やっ、うそ………アクトっ──────っ♡」
むしゃぶりつく。
クリトリスを指で弾きながら、割れ目に舌を入れる。
処理のされていない、勇者様の金の陰毛が逆立って、興奮していることを僕に教えてくれる。
「アクトっ………あっ…だめ…私っ♡ アッアッ………変な声が出ちゃ………きゃん♡」
「それが、正常です… ♪ もっと素直に…」
ジュルジュルと音を立てて、勇者様の女の汁を味わう。
処女らしからぬ濡れ方。溢れんばかりのマン汁。
勇者様は枕を強く掴んで、未知の快楽の味に抗う。
「アクトっ………アクトっ………♡」
「………勇者様の処女、いただいてもいいですか?」
「……………う、うん………//// 貰って……♡」
………………………
………………
………
「あっ──────痛ぅぅっ!」
僕の小さなちんぽはそれでも、処女膜を貫くことが出来たようだった。
勇者様は苦悶の表情を浮かべる。
「………はぁっ、はぁっ………い、痛いものね……初めてって……。戦闘での痛みとは全然違う………」
「少し、休みますか?」
「………う、うん。……でも、不思議………。私達、一つになってるのね?」
「そうです。今僕と勇者様は繋がってます」
「……ふふ、何だろう…。私、こんなことを怖がってたんだ………」
「………」
「一つになるって、良いね」
「僕も、そう思います」
「温かい…。アクトのが私の中で…」
「感じますか?」
「うん…感じる」
「あの、キスしてもいいですか?」
「ここまでしといて………今更聞くの?」
勇者様は目を閉じた。
僕は勇者様の唇に唇を重ね、舌を捩じ込んで口内を蹂躙する。
同時に、ゆっくりと腰を動かした。
「ふむっ!?…………んっ♡」
「あむ…ちゅる…♡ んっ…♡」
少しずつ、速度を上げていく。
勇者様の膣は僕のおちんちんを飲み込んで、緊張しながら収縮を繰り返す。
「はっ…あっ♡ アクト…♡ あっ、すごい…すごいよっ♡ 痛みが…無くなって………♡」
「気持ち良いですか?」
「分かんな………っ♡ た、ただ…熱くて………何だか、頭がおかしくなりそっ………♡」
僕は気休め程度の回復魔法を勇者様にかける。
すると、勇者様はいきなり四肢を僕の身体に巻き付けてきて………。
「あ、アクトっ♡ あっ…やっ♡ 気持ちいっっ♡ 止まんないっ♡ 止まんな──────っ♡」
「良かったです ♪ もっと早めます」
「ああああっ♡ だめ、だめよっ♡ そんな…あっ♡ いや、怖いのっ…何か、何かきちゃうのっ♡」
「いいんです、それがイクっていうものです」
「い、イク?…はぁっ♡ い、いいの?死んじゃわない!?これ………これぇ♡」
「僕もイキますっから………っ!」
「はっ、はっ♡ あっ………あっっ♡ アクトも………イクのね!?んっ………分かっ………た♡ あっあっあっあっ…イクっ♡ アクト、私もうっ♡」
「スパートはいります!」
腰を持って目一杯叩きつける。
勇者様は背中を反れるだけ反らして言葉が切れる。
「イクっ!イきますっ!!」
「き…て♡ アクトっ………きて♡ 私も──────っっあああああああっ♡」
………………………
………………
………
ぐったりと寝そべる。
勇者様はまだ身体を痙攣させながら余韻に浸っている。途切れ途切れの声がエロい。
「………SEX、どうでした?」
「…はぁ…はぁ…………んっ♡ ま、待って………腰が………んっぅ♡」
僕も、それなりに気持ち良かった。
でも………やっぱり僕はお尻をほじられるほうが……いいかなぁ。
いやいや、そんなこと考えてる場合じゃない。
ここまででかなり時間をくってしまった。
でも、この経験は勇者様にとってかなり生きたモノになると思う。
処女で性に対して強い拒否反応がある状態じゃ、あの奴隷商に行った時……確実に彼女は石になる。
時間はくったけど無駄じゃない。そう、思いたい。
「ふぅ………だいぶ落ち着いたわ」
「そう、それは良かったで………す?」
勇者様がベッドから降りる。
まだ身体に熱を持ってるからか、背中の無数にある切り傷などが浮いて見える。
いや、それはどうでもいい。
そんな傷を目の当たりにしてなお、後ろ姿がやけに色っぽく、そして神々しく見えた。
僕は言葉を失って、見惚れる。
勇者様が振り向くと、さっきまでとまるで別人のような顔をしていた。
美しさが──────増している?
「………行こう、アクト。私にもう、弱点は無いわ」
……………ずるい。
何だか、僕は嫉妬した。
エッチを経験すると女の人は化けると聞く。本当にその通りだった。
色を知った勇者様は、そのたった一度のSEXでとんでもない美しさを手に入れたようだ。
勇者様は「うーんっ」と伸びをしてから、着替え始める。
腰で紐を縛り、首をコキコキと鳴らす。
「なんだか腰が軽いわ…。自分の体じゃないみたい………」
「…動けますか?」
「ええ。今なら全ての通常攻撃でクリティカルを出せる気がするほどよ…」
どんなだそれ…。と、ツッコみたくなるのを堪える。
「それじゃ、行きましょうか…勇者様」
「…その前に、いい?」
「はい?何でしょう?」
勇者様は僕の元まで歩いてくると、軽くキスをしてきた。
「私のこと、勇者って呼んで」
「そんな…畏れ多いです」
「私を初めて抱いた男よ?様付けなんてさせたくないわ」
「………分かりました、善処します」
「敬語も駄目」
「ええ…それは………」
「何度も言わせないで。お願い」
「分かりまし…………分かったよ、勇者」
「ふふ…ありがと」
勇者様…勇者は続けて言う。
「………貴方が初めてで良かったわ。アクト」
「ど、どういたしまして」
「皆生きて出るわよ。そしたら………」
「そしたら?」
「………もう一回、私のこと抱いて。綺麗って言って…」
「……………約束しま…約束するよ、勇者」
「ふふふ、男の顔できるじゃない。カッコいいよ、アクト」
そして勇者様は次に僕の頬にキスをして、ドアへと向かった。
「………うん、大丈夫みたいね。さっきより数は多いけど……アクトはただ付いてくるだけでいいわ」
「え?僕も手伝うよ」
「さっき言ったでしょ?………絶好調なの、私」
「でも…」
「愛してるわ、アクト」
「愛して……………は?」
「……ごめんね、言い方が悪くなっちゃうんだけど……… “邪魔になっちゃう” から、なるべくおとなしく付いてきて」
勇者はそう言うとドアを開け放ち、外へ躍り出た。
目の前の野盗は五人。そしてその後ろに三人。
僕がそう視認したと同時だった。
計八人の野盗はいつの間にか首から上が無くなっていて、2メートル近くまで血を噴き出していた。
正直、見えなかった。
どの順番で、どう動いたかも。勇者の持つ剣の軌跡も。何も見えなかった。
ただ勇者は背中を向け、向こう側で佇んでいる。剣は既に、鞘に納まっている。
そして顔だけこちらを向くと、首だけ動かしてこっちへ来いと示した。
崩れ落ちていく首無し野盗の群れをかいくぐりながら、僕は勇者の元へ駆ける。
「遅い。置いてくわよ、アクト」
「ええっ、ちょっと」
商館の正面入口から大胆に突入していく勇者。
後を追って僕が入ると、既に数人の死体が転がっている。
金髪がさらりと靡き、奥の通路へ入っていった。僕も蹴つまずきながら追いかける。
奥の通路にはいくつもの扉がある。
「とりあえず片っ端から開けていくしかないわね」
そう言って勇者様は手近なドアを開けていく。
僕は後方も気にしながら別の扉を開けて中を確認していく。
「っ──────!!」
勇者様が一つの扉を開けて、動きが止まった。
奴隷の子達を見つけたのだろうか。
「………」
「?…勇者様?」
僕は勇者様の元へ行くと、中を覗き込んだ。
「ああ…あっあっあっ♡」
「はぁん…ちんぽぉ………おちんぽぉ♡」
………居た。
裸の男女が入り乱れ、組んず解れつ、貪りあっている。部屋には香が焚かれていて、妖しい匂いが充満していた。
あれだけの爆発があったのに、全く意に解せず貪りあっているところを見ると………きっとここに居る皆は薬を使っているのだろう。
「おお、また新しい女か………こっち来いよ」
一人の男がおちんちんを勃起させながらこちらへ歩いてきた。
大して大きくないな、これも。と、僕は普通に見ていたのだけど──────
「……痴れ者め」
言うと一閃。
勇者は簡単に男の首を斬り落とした。
「私を抱けるのはアクトだけだっ!」
と、勢い込んで中へ入ろうとする勇者の手首を掴んだ。
「あ、アクト!何故っ」
「いいから下がって。ああはなりたくないでしょ?」
僕は顎で中に居る女達を指し示す。
女達は涎を垂らし、男達のちんぽを貪り、穴という穴を犯されている。
「私があのような不覚を取ると思う?」
「部屋にこもる匂いの正体はアルラウネの鱗粉。アルラウネの鱗粉の効果は催淫作用があるから、いくら勇者が強くてもあれを吸ったらおしまいだよ」
「じゃあ、どうすればいいの!?あの子達を助けるんでしょ!?」
「待って、今考えてるから……」
スライム、或いはアルラウネが居れば簡単なんだけど…。
1.とりあえず…僕が行く
2.僕ら二人で囮になろう
3.外部へテレパシーを送る
安価↓2
ホモピエロ生きとったんか
>>519
生きてました。
再三言ってますが、ホモじゃありません。
安価なら↓
ピエロ笑ったり掘られたり大変やな
ホモじゃない。
バイピエロ
ってなかなかしっくりくるな
「アクト、早くしないと野盗が集まって」
「分かってる!少し黙ってて!」
目を瞑り、眉間に魔力を集中させる。
僕の思念は魔力を媒介にして空中に飛ばされる。
《こちらアクト。こちらアクト。うさちゃん応答して》
──────…
…返事が無い。もう一度試す。
《こちらアクト。うさちゃん聞こえる?》
──────…
やはり返事は無い。まだ皆を探してるのか…。
《こちらアクト………うさちゃん…》
──────…うにゃあっ!!
《っ!?》ビクッ
あ、あれ?今の声………もしかして……
『ご主人様の声にゃ!?どこに居るにゃ!?頭に響くにゃっ!!』
《猫娘!?近くに居るの!?》
『やっぱりご主人にゃ!生きてたにゃ!?無事かにゃ!?うちが助けに来たにゃ!!ご褒美欲しいにゃ!ご主人の精子でいいにゃ!』
《………もうっ!馬鹿言って!》
僕は思わず涙を流す。
来てくれた…僕を助けに。魔物の仲間が…。
《と、とにかく僕の声が届くってことは近くに居るんだね!?》
『分かんないにゃ。迷子になったにゃ。ウサギが来てご主人様を助けに行くって言っておきながら勝手に居なくなったにゃ』
《うさちゃんが?猫娘が突っ走ったんじゃないのぉ?》
『どっちでもいいにゃ!それよりご主人様はどこにゃ!?うちは今どこに居るにゃ!?』
《待って。今から猫娘の目を借りるから》
『目は貸せないにゃっ!』
《目玉じゃなくて視界!!いいから静かにしてて…》
『うにゃにゃ!野盗がいっぱい居るにゃ!あそこかにゃ!?』
《っ!?待って猫娘!一人で行っちゃ駄目─────》
『うにゃらぁあああっ!!ご主人様はどこにゃあああ!』
『おわっ!モンスターだ!戦闘態勢を────』
『うにゃにゃにゃにゃにゃ!!』バリバリバリッ
『バカッ!そっちだそっち!早く捕まえ──────
───ザザッ…ザ──────
《猫娘っ!猫娘っ!!!》
「──────猫娘ぇっ!」
「あ、アクト?どうしたの?」
「バカ…野盗にこてんぱんにされたのに………その野盗の群れに突っ込むなんて………」
「な、何?アクト…何が…」
「……僕の仲間が…野盗の群れに………」
「っ!大変!!助けに行かなきゃっ!」
「………行けない。この子達を助けるのが先…」
「でもっ!」
「大丈夫……あれでもあの子は強いし、運も良いし……僕は信じるっ」
「アクト………」
「それより、まだこの部屋の問題が解決してない」
※猫娘フラグが立ちました。
猫娘ルートに入れます。
1.猫娘ルートへ入る
2.本編を続ける
安価↓2
バイピエロよりは両刀ピエロのが語感が良いな個人的に
悩んで決められないのでコンマ秒が奇数なら1偶数なら2で
猫ルート来たか……
両刀ピエロはいい響きだな、嫌いじゃない
>>526
どちらを呼んで頂いても結構です。
ただホモやゲイは許しません。
猫ルート決定ですね ♪
>>527
どちらでも結構ですよ。
ただここでの正式名は “うっかりピエロ” です。
何故か皆さんホモだのゲイだのバイだの言いますが、本当は “うっかりピエロ” です。
うっかり(ちんぽ咥え)ピエロ
うっかり(プラグ抜き忘れた)ピエロ
────《《猫娘 奮闘編》》────
ご主人様を探してとにかく走り回る。
けれど目的の野盗のアジトは見つからなかった。
あの伝言役のうさぎがちゃんと伝えないからこうなったのだ。
でも、うちはなるべく人の匂いを辿って行った。ただ闇雲に走っていたわけではない。
なるべく人の匂いがする方へ──────
《………クト。こち………アク………………さちゃ………………応答………》
突然頭の中で耳鳴りがして、うちは脚を止めた。
『な、なんにゃ!?』
今いる位置を少しずらすと、耳鳴りの元が少し聞き取りやすくなる。
《こちら………クト。うさちゃ………………る?》
耳がピコンと立つ。
この音は………この声は………っ!
より聞こえやすい位置へ動く。
《こちらアクト………うさちゃん…》
『うにゃあっ!!』
やっばりそう!この声はご主人様の声だ!
うちは興奮して鳴き声を上げてしまう。
『ご主人様の声にゃ!?どこに居るにゃ!?頭に響くにゃっ!!』
少しの間の後に、ご主人様の声が聞こえた。
《猫娘!?近く……るの!?》
声が少し途切れる。でも何を言ってるのかは分かる。
『やっぱりご主人にゃ!生きてたにゃ!?無事かにゃ!?うちが助けに来たにゃ!!ご褒美欲しいにゃ!ご主人の精子でいいにゃ!』
《………もうっ!馬…言って………》
ご主人様が………泣いてる?
どこか怪我してるのかな?
《と、とに………僕の声…届くってこ……近くに居る………ね!?》
『分かんないにゃ。迷子になったにゃ。ウサギが来てご主人様を助けに行くって言っておきながら勝手に居なくなったにゃ』
《うさちゃ…?猫娘が突っ走ったんじゃない…ぉ?》
酷い言い草だ。でもそうだっかもしれない。うちもよく覚えてない。
『どっちでもいいにゃ!それよりご主人様はどこにゃ!?うちは今どこに居るにゃ!?』
《待って。今か…猫娘の目を借り……から》
目?それは流石にご主人様でも無理だ。
『目は貸せないにゃっ!』
《目玉じゃな…て視界!!いいか……に………てて…》
突然、近くで声や音が聞こえた。
うちは気になってその方向へ向くと、野盗がぞろぞろと現れて、周囲を伺っている。
多分、ご主人様はあの中に捕らわれているはずだ。
『うにゃにゃ!野盗がいっぱい居るにゃ!あそこかにゃ!?』
《っ!?待っ………………一人で行っ……─────》
一人で行け─────と、ご主人様の命令が聞こえた。
一人でこいつらを見事倒してみせろ、期待していると、ご主人様が言った。
身体が震える。武者震いだ。
うちは短く爪を伸ばす。もうあの頃のうちではないと、こいつらに知らしめてやる。
『うにゃらぁあああっ!!ご主人様はどこにゃあああ!』
うちは藪から野盗共に飛び掛かった。
「おわっ!モンスターだ!戦闘態勢を保て!!」
野盗が皆剣を抜く。
『うにゃにゃにゃにゃにゃ!!』
「ぎゃあああっ!」
野盗の顔をバリバリと何度も引っ掻き、すぐさま別の野盗に飛び掛かる。
「バカッ!そっちだそっち!早く捕まえろ!そいつは雌だ!高く売れる!!」
ご主人は、ご主人様はどこにゃ!?
「剣は使うな!傷付けたら値が下がるだろがっ!」
「けど、このままじゃジリ貧ですぜ!」
「猫かっ、さすがに速ぇぞ!!先を読んで回り込め!!」
「尻尾だ尻尾!尻尾狙えっ!」
「駄目だっ!速すぎる!!」
野盗と野盗の間をするりするりと抜ける。
そう簡単には捕まらない。近過ぎて逆に野盗どもはうちを捕らえることが出来ず、野盗同士でぶつかり合う。
隙を狙って野盗共のアキレス腱を切っていくと、バタバタと倒れていった。
「くそがっ!囲め…囲めぇ!隙間を作るな!」
「駄目だ!抜けられる!姿を追えねえ!」
ご主人様が居ない。もしかしたらここには居ないのかもしれない。
それならどこに………。
─────と、視界に映ったのは岩山と鉄の扉。
両脇を門番が固めている。
あの奥にもしかしたら…ご主人様が…。
でもここに居る野盗共を放置するのも危険かもしれない。奥でご主人様が戦っているとしたら、うちがここでこいつらを食い止めるというのも大事な役目のように思える。
どうする…どうする。
1.ここを通すわけにはいかないにゃ!!
2.ひとまず鉄の扉を抜けるにゃ!
3.戦闘離脱にゃ!他の魔物を連れてくるにゃ!
安価↓1
1
脚にグッと力を入れる。ダッシュの速度が上がる。
野盗共を翻弄して、少しずつダメージを負わせていく。
ヒット・アンド・アウェイ。
攻撃を当てたらもうそこには居ない。
「そっち行ったぞ!!」
「どっちだよ!?」
「こっ、こっち─────ぐあっ!?」
「ぎゃっ!!く、くそっ!」
戦闘に慣れた野盗でも目で捕らえることが出来ない。そこだと手を伸ばしても、それはうちの残像。
野盗は何人居る………?
五十人?六十人?…もっと?
「にゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃにゃっ!!」
増やせばいい。
うちがたくさん居ればいい。
ギアを上げる。残像はやがて本物に見紛うほどのものとなって、それは何十体ものうちを作る。
もちろん、うちは一匹。
けれど野盗は息を呑む。幾匹ものうちを前にして、身体が止まっている。
絶対に、通さない。
爪を伸ばす………限界まで。
30メートル…40メートル………。
振りかぶり一気に足元を払う。
何本もの脚が切断される。
「ぐっ………がぁあああっ!!」
阿鼻叫喚。
爪に付いた滴る血をペロリと舐めとる。
強い。うちはもう、野盗に負けたあの日のうちではない。
と、そこで鉄の扉が音を立てて開いた。
「勇者はこっちか?」
「多分こっちに来たと思うんだが…」
「うおっ!?おい、皆やられてんぞ!」
「あん…?おいおい、マジかよ…前線部隊全滅じゃねぇか」
「まあ、俺らん中でも弱い方だからな」
およそ二十人…。
新しい野盗がぞろぞろと現れた。
「………へぇ、モン娘が居るぞ」
「返り血まみれじゃねぇか。まさかあいつがやったのか?」
「やったのは勇者だろ。あいつは猫娘だぞ?獣人モンスターの中でも弱い部類だ。大方勇者が暴れてるのを隠れて見てたクチだろ」
「だよなぁ」
好き放題言っている。
ただ、………強い。纏ってる雰囲気が違う。
「勇者がまだ居るかもしれねぇ。気ぃ抜くなよ」
「あの猫娘はどうする?」
「………捕まえるか。一応モン娘は高値で売れるからな」
「でも猫娘は逃げ足早いっすからね」
「最悪殺してもかまわん。毛皮が売れるからな」
「へーい」
新しく来た野盗共は剣を抜いていく。
うちは腰を低く落として前方へ爪を構える。
『フゥーーーッ!』
「へぇ、ヤル気だぜ。あのモン娘」
「黙ってりゃ怪我しなくて済むのになぁ…」
「………やっちまえ」
野盗共が一斉に地面を蹴る。
それなりに、速い。
だけどその程度の速さなら──────
トンッ…と地面を蹴って前方へ高く飛び上がる。
横へ縦へと回転し、野盗共の後ろへ音も無く着地する。
「………おい」
「ああ」
野盗共に緊張が走った。空気がピィンと張り詰める。
もう奴等に油断は無い。
うちも、筋肉を弛緩させる。うちは瞬発力が命。
弛緩と緊張のコントロールが大事だ。
呼吸を浅くする。心拍数を上げる。
何があっても驚かず、筋肉が緊張しないように。
一瞬の迷いや緊張が即生死に繋がる。
『勝つにゃ…勝つにゃ…勝つにゃ…』
全身の毛が逆立つ。
身体は柔らかく。心持ちだけ固く。
『行くにゃっ!!!』
↓1のコンマが
01〜30 完敗(ゲームオーバー・エロ有り)
31〜60 惜敗(ゲームオーバー・エロ無し)
61〜90 辛勝(大怪我・本編へ)
91〜98 完勝(無傷・本編へ)
ゾロ目で圧勝。無傷+α。本編へ。
『うにゃにゃにゃあっ!!』
身体が軽い。勢いもある。
しかし簡単には斬らせてくれない。流石にさっきの奴等とは違う。
爪を剣で弾かれる。紙一重で避けられる。
一人一人が強い。
でも、それでも負ける気はしない。
『にゃらぁあっ!!』
「ぐっ!」
手首を斬り落とす勢いで爪を振るが、深く斬れる程度。それでも、徐々に、徐々に、敵の体力を削っていく。
ノッてきた。今うちは絶好調だ。
当たれば全弾クリティカル。
負ける要素は………無いっ!
『うにゃああああああっっっ!!!』
「………馬鹿め」
野盗の一人に飛び掛かると、そいつはニヤリと笑った。
地面が光っている。何かが設置されている。うちは宙空で身動きが取れない。
時間の動きがやけにスロウに感じる。
「……お前みたいな獣相手には “罠” が有効………だろ?」
『にゃっ……っ!?』
ガチャンと鉄がぶつかる音。
装置の何かが作動し、何本もの先の尖った鉄の塊がうちに向かって伸び─────
………………………
………………
………
「────っ!」
「アクト?今度は何?」
…一瞬、嫌なイメージが浮かんだ。
猫娘が何本もの槍に刺さり、血だらけになってぐったりとしている。そんな…イメージ。
「………な、なんでもない…」
「なんでもないって…顔が青いわよっ?」
「い、いいの、気にしないで。それより作戦を考えないと…」
「あれこれ考えてても仕方ないわ。やっぱり私が」
「何度も言うけどそれは駄目だよ。アルラウネの催淫作用は馬鹿にできないんだ」
「でも、このままじゃ何も進まないわよ」
「分かってる…ここはやっぱり魔法しかない」
「魔法?だ、駄目よ!だって貴方はまだコントロールできないもの!」
「それも分かってるよ!でもそれ以外に方法ある!?」
「うー……でも…」
「………うん、分かった」
1.魔法使いさんを先に救出しよう
2.この部屋の壁を破壊したらどうなる?
3.もう一度猫娘とコンタクトを取ろう
安価↓2
「こうなったら順番を変えよう」
「順番?」
「勇者の仲間の魔法使いさんから先に助ける。その後ここの奴隷達の解放を魔法使いさんに手伝ってもらう」
「あ、そうか!魔法使いならここの部屋をどうにかできるわよ!きっと!」
「けど、ここよりもっと野盗は多いし、何より頭領がいるから危険度は増すよ?」
「どっちにしても行く予定だったんでしょ?それに戦闘なら任せてよ」
勇者はそう言ってウィンクしてみせる。
「ふふ、そうだったね。勇者だもんね」
「そうよ。それに城の方には私の装備もあるだろうしね」
「ああ、それはありそうだね」
「この服じゃ遠慮なく動けないのよ。胸だって開いてるし、ちょっと動くとパンツ見えちゃうし」
「勇者でも恥ずかしいんだね」
「当たり前でしょ。これでも一応レディなんだから」
「分かった分かった。それじゃ早速行こうか」
「あっ。馬鹿にしたでしょ?ねえ、ちょっと、待ちなさいよー!」
慎重に移動する。野盗がどれだけ残っているか分からない。
でも商館内は問題無く出れた。と言うよりも─────
「………ねぇ勇者、少し静かじゃない?」
「そうね。外の野盗の数が減ってるかも…。私が外に逃げたと思って何人か外に出てるのよ」
「……ここへの入り口ってあの鉄の扉だけかな?」
「ごめん、私ここにどうやって入ったか知らないのよ。だからその鉄の扉がどこかも分かんない。気付いた時はもうこの洞穴の中に居たから」
「そうなんだ…」
「まあ気付いた後は散々 “暴れさせて” もらったけどね」
「あー、うん…それは聞いた」
「聞いた?誰に?」
「野盗だよ。それより別の出入り口があると無いとじゃやり方も随分変わるんだけどなぁ」
「あるでしょ、普通」
「え?そうなの?」
「あるよ。ましてや野盗の巣窟でしょ?いつ、誰に、どんな風に襲撃されるか分かんないんだからさ。野盗だって自分達が “悪” で “恨みを買いやすい存在” だっていう自覚あるだろうしね。そうなれば普通にいくつかの脱出経路を用意するのは自然な流れじゃない?」
「うーん……確かに」
「だから本当はそこら辺を探すのが良いんだけど、あまり時間も無いし…とりあえず城に向かわないと」
「………分かった。行こう」
僕らはそして、建物の陰に隠れながら城へと向かった。
………………………
………………
………
野盗の頭領が居る城へ着いた。
門番が左右二人ずつ、計四人居る。
城の後ろは岩肌にぴったりとくっついているようだ。
「正面突破で行くわよ」
「いやいやいや、それは流石に無計画過ぎるよ」
「じゃあ裏から回る?」
「いや、城を囲うように三メートルくらいの高さの壁があるよね?正面から側面に回って、多分裏の岩肌で行き止まり」
「側面の壁から忍び込む?」
「高過ぎるよ」
「私は行けるけど………じゃあ壁を斬ろうか」
「出来るの?そんなこと」
「出来るわよ。あの壁の素材がオリハルコンじゃなければ」
「うーん、じゃあこうしよう」
1.やはり正面突破
2.側面から侵入
3.アクトが囮になる
4.勇者が囮になる
5.アクトの魔法を試してみる
6.外部へコンタクトを取る
安価↓2
「僕が囮になる」
「………え?」
勇者は目をパチクリさせて僕を見る。
「あの門番を引き寄せるから、門番が居なくなったら勇者は先に潜り込んで」
「ちょっとちょっとちょっと、アクト。それはどちらかと言ったら私の役目じゃない?私の方が上手くいくと思うんだけど」
「うん…僕もそう思う」
「でしょ?ならっ」
「でももし僕が忍び込んだで、門の先に野盗が沢山居たら………僕に対処は出来ないかもしれない」
「大丈夫よ。私がすぐに戻るから」
「いいの。僕にやらせて」
「でも………」
これくらいは出来る。
これくらいしか出来ないとも言える。
勇者の前で少しでも男らしいところを見せたいと、僕は思っていた。
「お願い」
「………分かったわ。その代わり必ず成功させるのよ?」
「ありがとう」
家屋の物陰。
打ち合わせを終わらせ、僕は深呼吸する。
「いい?無理しないでね?」
「分かってる…じゃあ、行きますっ」
僕は門番の前に躍り出た。
即座に反応する門番達。持っている武器は長柄の槍だ。
「やああっ!」
僕は地面をすくい、門番達に目掛けて砂をかけた。
「ぶわっぷ!」
「くっ!貴様っ!どっから忍び…ぶわっ!」
何度も何度も砂をかけると、その内の二人が僕目掛けて走ってきた。
「へっへーん ♪ ばーかばーかっ!」
僕はそう言うと走って逃げる。二人の門番は追い掛けてくるが、もう二人は離れない。
残り二人は………勇者に任せよう。
「待てこのガキがぁっ!」
「お〜怖っ」
ぴょんぴょんと跳ねて逃げ回る。
捕まりそうなところギリギリまで引き寄せて、すぐにダッシュする。
足の速さでは僕の方に分がありそうだ。
「こっこまっでおっいでぇ〜 ♪ 」
お尻を出してペンペンと叩く。
僕の村で流行った人をおちょくる動作だ。
「あったまきたぞ!絶対捕まえる!」
「おう!」
向こうもテンションが上がってくれて何より。
よぉし、こここらが勝負だ!
↓1のコンマが
01〜40 二人に捕まる(game over・エロ有り)
41〜80 一人やっつける(継続)
81〜98 二人ともやっつける(継続)
ゾロ目で危機回避 and イベント発生!
家が密集してる袋小路に逃げ込む。
迷路のように入り組んだ道。ここに迷い込ませれば暫く時間を稼げる。
タイミングを見計らってここを抜け出し、城へ一直線………我ながらナイスアイディア。
「こっちだよーん ♪ 」
大声で呼ぶ。………が、野盗等の返答が無い。
僕はそこでギクリとした。
入り組んだ道、迷路のような道。家で囲まれて道の先は見えない。
ここは………野盗等のテリトリーだった。僕の知る場所ではなく、野盗達の縄張り。
迷い込んだのは─────
僕 じ ゃ な い か ?
ゾクリ。背中に冷や汗が流れる。
家と家に囲まれた細い道。正面突き当たりは左右へ繋がるT字路。背後は真っ直ぐと左に曲がれる道。
野盗二人は声を出さない。どこに居るか分からない。
僕はというと大声で合図を出して、自分が居る場所を示してしまっている。
全身から汗が噴き出す。ここは、まずい。
後ろへ、僕は振り向くと左の脇道から野盗が現れた。
即座に踵を返して正面のT字路へ向かう──────が、右の道からもう一人の野盗がゆっくりと姿を現す。
挟み込まれた。
前門の虎。後門の狼。
「鬼ごっこは終わりだ…嬢ちゃん」
前から歩み寄る野盗が僕に声を掛ける。
背後の男も僕に近寄り……二人の野盗は僕を挟んだ。
「………負けないもんねっ!」
僕は横へ向き、二人に向けて手をかざす。
魔法だ。手に光が集まる。ありったけの魔力を込めて──────
ドスッ…と、何かが脇腹にめり込む。
槍の…………柄の方で突かれた。
「かはっ………!」
「魔法使いか…とんでもねぇじゃじゃ馬だな…」
「ま、これまでだろう…後は………」
野盗の一人は僕を担ぐと、首に何かを付け歩き出した…。
僕は門番に連れられ、奴隷商館へと戻ることになった。
女では無かった為に、別の “階層” に移される。
床板を剥がし、僕は地下深くまで連れられる。
そこには魔物も居た。
そして、女の子と見紛うような男の子も………。
………もう、僕は帰れない。
地下に入った段階でそれは分かった。
アルラウネの花粉が満ちている。蕩けていく感覚。
甘い息が…口から漏れる。
特殊なマスクをした野盗は僕を牢屋に入れると、去り際に言った。
「たっぷりと可愛がってもらえ…」
牢屋の奥、暗がりの中にはいくつもの目が光っていて、僕を見据えていた。
ガチャンッと、牢に鍵が掛かると同時に、光る目が一斉に襲い掛かってきた。
「んぶっ!ふぅっ………んっんぅっ!!」
複数の男が僕を取り囲んで、大きくしたペニスを擦り付けてくる。男達は酷く臭った。
何日も、何週間も、いや、何ヶ月かもしれない。
お風呂に入っていないのだろう。ペニスもアンモニア臭が酷く、鼻を突くような匂いだ。思わず吐きそうになるそれを、僕の口へ押し込んだり、鼻の穴に擦ったりする。
ボロ布を纏った男達は浮浪者そのものだった。
「んばっ…はぁっ!やめ、やめてっ…やめ…ふぐっむぅっ!!」
言葉さえ届かない。この人達は言葉をどこかへ忘れてしまったのかと思うほど、荒い呼吸と呻き声しか上げない。
四つん這いにされてお尻の穴を広げられ、舌を捩じ込んでくる。汚い穴なのに、汚物を全て舐めとるように、グリグリと舌でほじくる。
僕の下に仰向けで寝そべる男は僕のおちんちんをしゃぶりだした。舌で転がして、吸いつく。
僕の前の男は僕の頭を掴んで激しくおちんちんを口の中に出し入れさせる。
両腕の二の腕を掴まれ、背中が仰け反るように持ち上げられると、両手に別のちんちんを握らされる。
それぞれのちんこが早くも射精して、僕の顔や喉、身体に全て注がれる。
一瞬で、僕はこの男達にマーキングされたのだ。
………………………
………………
………
お尻と腰がぶつかり合う肉の音…。
僕は牢の格子にしがみつく。後ろから髪の毛を引っ張られ、片手で僕の腰を引き寄せ、腸の中を往復する。
魔法を封じられた僕は…この人達にとってただの “雌” でしかなかった。
それでも僕は、勇者が来ることを期待している。
きっと僕をここから助け出してくれる…と。
意識がぼんやりとしてきた。
妄想と現実の狭間で僕は揺蕩う(たゆとう)。
─────格子の向こうで勇者が立っている。
「貴様らぁっ!」
勇者が剣を振ると、格子が切り刻まれた。
瞬時に勇者は僕を片手で抱き抱えると、残った手で一閃。浮浪者どもを斬って捨てていく。
「アクト、もう大丈夫よ…」
「勇者…勇者ぁ…」
──────ズンッと、奥に刺激を受けて僕は現実に引き戻される。
目の前の格子、その向こうに勇者が居る筈もなく…。
お尻の穴がめくられるほど、激しい出入り。
寝、食、性の三つの本能だけで、男達は生きている。本当に貪るようにして、僕を求めて、味わう。
「勇者…勇者……ゆう………ッ♡」
ガシャンガシャン…
ガシャンガシャン…
小気味好く格子が音を立てる。
小気味好く、おちんちんが………僕の穴を出入りする。
「はっ…あうっ………あっ…いや………いやだぁ♡ おちんちん…だめ、もう………あっ♡」
僕は感じてなんかいない。
こんな、小さなペニスでなんか………満足できるわけ………出来るわけ………。
別の男が僕の両頬を掴み、顔を自分へと向けると、唇に吸い付いてきた。口臭も酷い…。
「うえ…ぅあっ…む………んっむぅ…ん♡」
舌を吸われる。舌を絡ませる。歯茎をなぞられる。唾液を送り込まれる。
「ふむっ…♡ んっん…はむ………あぇえ…あん…ふ…♡」
ああ…臭い。臭いのに…。
お尻が灼けるほど熱い。
違う………これは、アルラウネの花粉のせいで…。
「ぐがぁああああっ!!」
「〜〜〜〜〜〜〜っ♡♡」
奥深くまで挿し込むと、男は僕の中に精を放った。
ドプドプと…濃厚な………熱い…男の精………。
僕も同時に射精する。
膝が笑い、まともに立っていられない。快感が波のように押し寄せてくる。
アルラウネの花粉の………せい………。
僕が馬鹿になるのも……アルラウネの…この……。
………………………
………………
………
「んひっ♡ はっ、はっ、…あああっ、ちんぽ…ちんぽっ………♡」
傘の裏にたっぷりこびりついた、白より少し黄ばんだチンカスを僕はゆっくりと舐めとる。舌がピリッと痺れる…。
「はっ、あっ…♡ あむ…………臭い………臭ぁい♡」
この臭いのが好きになっている。
僕はどうかしている。こんなに不潔なものを、どうして僕は………。
「はぁ…ん♡ でも………でもぉ♡」
でも、やめられない。
ぶにぶにとしたチンカスが、舌の上で僕の唾液と混じって喉を通る。
鼻を抜ける生臭さが、余計に僕を興奮させる。
僕を押し倒し、上にのしかかる男。
この人は少し太めのおちんちん…。一気に僕を貫く。叩きつける様におちんちんをピストンさせる。
「アッアッアッ♡ いいっ…いいっ♡ ちんぽっ♡ ちんぽいいのっ♡ 壊れ…壊れりゅ♡ おひりぃ、壊れひゃっ…くひぃんっ♡」
脳天まで突き抜ける快感。
そしてそれは暫く止むことはないだろう…。
ぎゅうっ…と、上の男を抱きしめる。
周りを見ると皆おちんちんをシコシコしてる。
僕の………順番待ち。
やっぱり、まだまだ終わりそうにない。
これからたっぷりと……………愛してもらわなきゃ…♡
game over 【浮浪者達と】
1.>>542からやり直す
2.>>546からやり直す
3.>>549からやり直す
安価↓2
──────略──────
「こっこまっでおっいでぇ〜 ♪ 」
お尻を出してペンペンと叩く。
僕の村で流行った人をおちょくる動作だ。
「あったまきたぞ!絶対捕まえる!」
「おう!」
向こうもテンションが上がってくれて何より。
よぉし、こここらが勝負だ!
↓1のコンマが
01〜70 一人やっつける(継続)
71〜98 二人ともやっつける(継続)
ゾロ目で危機回避 and イベント発生!
…あれ?エロ有ゲームオーバーってえっち度上がらないんだったっけ?
家が密集してる袋小路に逃げ込む。
迷路のように入り組んだ道。ここに迷い込ませれば暫く時間を稼げる。
タイミングを見計らってここを抜け出し、城へ一直線………我ながらナイスアイディア。
「こっちだよーん ♪ 」
大声で呼ぶ。………が、野盗等の返答が無い。
僕はそこでギクリとした。
入り組んだ道、迷路のような道。家で囲まれて道の先は見えない。
ここは………野盗等のテリトリーだった。僕の知る場所ではなく、野盗達の縄張り。
迷い込んだのは─────
僕 じ ゃ な い か ?
ゾクリ。背中に冷や汗が流れる。
家と家に囲まれた細い道。正面突き当たりは左右へ繋がるT字路。背後は真っ直ぐと左に曲がれる道。
野盗二人は声を出さない。どこに居るか分からない。
僕はというと大声で合図を出して、自分が居る場所を示してしまっている。
全身から汗が噴き出す。ここは、まずい。
後ろへ、僕は振り向くと左の脇道から野盗が現れた。
即座に踵を返して正面のT字路へ向かう──────が、右の道からもう一人の野盗がゆっくりと姿を現す。
挟み込まれた。
前門の虎。後門の狼。
「鬼ごっこは終わりだ…嬢ちゃん」
前から歩み寄る野盗が僕に声を掛ける。
背後の男も僕に近寄る。
「………なぁんてねっ ♪ 」
僕は横へ向き、二人に向けて手をかざす。
魔法だ。手に光が集まる。
前後の野盗らは僕に向かって駆け出す。
遅い。
「トルネドッ!!」
魔法を唱えると同時に、僕の足元から螺旋状に風が巻き起こり立ち昇る。
「わっ、わっ…ちょっ」
風の浮力で少し宙に浮く。
野盗二人はすぐに引き返すも、僕の周囲で渦巻く竜巻に吸い寄せられていく。
竜巻は勢力を増していき、周りの家や塀までもが竜巻に飲み込まれて上の方へと昇っていく。
渦の中心に居る僕にはダメージは無さそうだ。ただ音が凄い。
野盗らは槍を地面に突き刺して耐えていた─────が、足はもう地面に着いておらず、竜巻の引き寄せる力で、足先は竜巻の方へと向いている。かろうじて槍を持つ手だけで耐えているようだった。
しかしそれも束の間。
二人は手を離すと一瞬にして竜巻に飲まれて上空へと吹き上げられた。風で彼らの悲鳴も聞こえない。
「………うわぁ………あれ、死んじゃうかな……死んじゃうのは困るな……」
上の方で彼らはぐるぐると回されている。
目がバッテンになってる。
「うん……まあ、これくらいにしとこうかな」
そして僕は手を叩くと、竜巻はふっと無くなり、上の二人が落ちてきた。
僕は指を回して、彼らの落下地点に風のクッションを作ると、彼らはそこではずんで地面に落ちた。
完全に意識を失っている。
「は、はは……やった。やったぞ僕!」
どうにか面目は立った。
失神している野盗二人を落ちていた荒縄で縛ると、僕はようやっと勇者の待つ城へと急いで向かった。
城に着くと残りの門番二人は居なかった。
きっと勇者がどうにかしたんだろう。
僕はこっそりと門扉の所まで行き中を覗く。………誰も居ない。
門扉から中へ侵入する。勇者はどこまで進んだのだろう。
玄関…というのだろうか。城の入り口の扉が空いている。勇者は既に中に入ってるだろう。
「勇者〜〜………」
僕は顔だけ出して、小さく勇者を呼ぶ。
返事は…無い。っていうか、これだけ小さい声じゃ近くにいても気付かないだろう。
といっても、大きな声を出すわけにもいかない。
周囲に勇者は勿論、敵の姿も見えない。
僕は──────
1.正面の階段を登る
2.脇にある地下への階段を下る
3.柱の陰に隠れて外部と連絡を取る
安価↓2
>>561
私の無言のテストをよく見破りましたね。
素晴らしい!
これは決して私がうっかり忘れてたとか、そういうわけじゃなく、読者の皆様を試していたのです。
はい、ですからこれからコンマでね。アクトのえっち度を決めましょうか。
(安価なら↓)
↓1のコンマ一桁分えっち度が上がる。
1
ここ数回ずっとじゃない?確認してないけど
>>566
シーッ!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:勇敢男の娘
Level:18
えっち:62
《武器》猫の爪
《防具》野盗の服
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
上へと続く仰々しい中央階段。
この先に勇者が居る気がする。
僕は再度周囲を確認してから、階段を一段、一段と、登っていった。
……汗が頬を伝った。
誰かに──────観察(み)られている。
どこからかは分からない。それが誰かも分からないけれど、視線を感じる。
その視線はどちらかと言えば………兇い(わるい)ものだ。これ以上上がるのを躊躇うほどに、禍々しい気配が立ち込める。
どうする………
1.進む。
2.退く。
安価↓1
………考えるな。
どっちにしても進まないと始まらないんだから。
僕は顔を叩いて気合を入れると、階段を駆け上った。
二階へ着くと奥の扉に続く一本道だった。
毛穴からじわりと汗が滲む。奥の扉からだ。あの禍々しい気配と視線。
僕はゆっくりと進む。通路は暗い。それよりも身体中にねっとりと絡みつくような視線が、気持ち悪くてしかたない。
扉へ一歩ずつ近付くたびに、その忌まわしい気配がより濃くなっていき、身体が僕の意思とは無関係に拒否反応を起こす。
でも、それでも僕は進む。進まないといけない。
扉の前まで来た。
階段からここまで距離にすれば十メートルほどだろうか。でも体感的に何十…いや、何百メートルに感じていた。
もう、僕は分かっている。この先に勇者は居ない。
居るのは………野盗の頭領だ。
勇者が居るならこの気を払っているだろう。
扉に手を掛ける。ここまで来たらもう引き返せない。
重い扉を開けると、そこに居たのは………。
「はっはっはっ!!ウェルカム!ウェルカム!ウェルカム!」
大きな台座に座る男が大袈裟に手を叩き僕を歓待した。
腫れぼったい目。
眉間に古い切り傷。
黄色く劣悪な歯並び。
黒いタイトのタンクトップ。
筋肉質な腕。
そして──────
「俺はここの頭領やってるジンバってもんだ。おめえさんは?」
「………アクト」
「アクト……アクトか、良い名だなぁおい!がっはっはっは!!」
ジンバと名乗る男の周りには裸体の女が三人、ジンバの股間に顔を寄せていた。
何をしているかはおおよそ見当が付く。
「ここまで来れる “客” はそうそう居ねぇんだがな。まぁいい。早速だが………死ぬか売られるか選べ」
「貴方がやられることは想定してないの?これでも僕は────」
「鼠だろ?たかが鼠にやられるほど落ちぶれてねぇよ」
「余裕だね……」
「………おめぇ、男か」
「だったら何?」
「こりゃ良い……なかなかお目に掛かれねぇ素材だ。女みてぇな男は何人か捕らえたが、お前はそん中でも一級品だな!」
「そりゃどー………もっ!!」
魔力を溜め込んでいた右手をジンバに向ける。
炎が掌から放たれ──────………ない。
「………あ、あれっ?あれっ!?」
封魔輪はされていない。それなのに僕は魔法を撃てなくなっている。
ジンバはにやにやしながら僕を見て嘲笑う。
「何だ?踊りかそりゃ。何ならそのウチの奴等の色気の無ぇ服なんか脱いで、すっぽんぽんで踊れや!ぐあっはっはっは!!」
………出ない。やっぱり、何度手を振りかざしても、魔力を込めようとも、何も出ない。
「何回やっても無駄だ。ここは “城全体” に封魔の呪いをかけている。特定の条件を満たさない限り、魔法は使えない。こんな……具合にな」
ジンバは台座の横からやけに捻じ曲がった杖を取り出して、僕に向けた。
すると杖の先から火炎が盛り、ゴオッと音を鳴らし僕目掛けて勢いよく噴射される。
慌てて横へ回転して避ける。杖の先はまた僕に向き、火炎が放たれる。また僕は回転して避ける。
ジンバはそして、杖を仕舞った。
「どうだ?良い汗かけただろ?くっくっく」
「な、何でお前だけ魔法がっ」
「アイテムだ」
「あ、アイテム?」
「ここではアイテムの特殊効果のみ、魔法が使える。それが条件だ」
そう言ってジンバは女の子達を払い、立ち上がった。
………隆々と勃っている。サイズが大きい。
メリメリと音が聞こえそうな筋肉の凹凸と、浮き出た血管が生々しいほどに “男” を象徴していた。
黒ずんだソレは、女達の涎が滴っていて艶かしく妖しく光っている。
そして、その剛直なそれはビクビクと震えている。
凄く…いやらしい。
「………あん?何だおめぇ、コレが好きなんか?」
ジンバが己の逞しいモノを握り、上下に振って見せた。
「ちっ、違う!!」
「がっはっは!分かりやすい奴だ。物欲しそうなツラでコレを見てやがったな?」
「うるさいっ!そんな顔してない!」
「まあいい。ここまで来れた奴だ。チャンスをくれてやる」
「チャンス…?」
「俺の “女” になれ。そうすりゃここまでの無礼も許してやる。しかも、このチンポをたっぷりお前にぶち込んでやるぞ……毎日なぁ」
「そ、そんなもの…っ」
「どうだ?欲しくないのか?ん?」ズイ
「ほ、欲しくなんか………」
喉がからからに乾く。
オークほど大きくは無いにしても、あのゴツゴツとした肉質と太さは………逞しさを感じてしまう。
カリも張ってて傘が深い。まるで槍だ。
おちんちんは、何故あのような形状なのだろう。
ずるい……と思う。
あんなものを目の前に差し出されたら、そして「舐めろ」と言われたら、素直にそれに屈服したくなる。
自己主張が強く、独善的で、支配的な強さ。我儘を押し通す力が、おちんちんにはある。
有無も言わさず迎え入れさせる。それが、おちんちんの強みだ。
僕の内の “オンナ” が疼く。
「どうなんだよ、あ?」
「ど、………どうって……」
僕はやっぱり──────
1.女だ
2.男だ
安価↓2
「………負けないよ」
「なに?」
「確かに、貴方のおちんちんは素敵だ。認めるよ。出来ることならそれで僕を滅茶苦茶にして欲しいくらい…」
「お、おう…?」
「でもね、僕は、今の僕は…男を取る!」
魔法は放てない。
しかし内にこもる魔力を血液のように循環させる。
「貴方を、倒しますっ!」
床を蹴った。
魔力の漲った身体は指一本一本までも力を増幅させる。
「はっはー!馬鹿がっ!大人しく俺の女になってればよかったものを!」
僕の初撃。右拳がジンバの顔面に向かう。
左手で受け止めるジンバの顔色が変わった。
「………ちぃっ!」
ジンバの右膝が僕の腹を狙う。
それを左手で受け止めながら、力に逆らわずに上へと飛ぶ。
左手に魔力を集中。
めきめきと音を立てて拳を作る。
「やぁああああっ!!」
「ふんっ!!」
上からは僕の振り下ろしの左拳。
下からはジンバの振り上げの右拳。
ぶつかり合って弾ける。
力の差は──────僕がやや有利。
強く弾き飛ばされた僕は壁に着地し床へ降りる。
「………何もんだ、てめぇ…」
「ただの、村人だよ」
肩で息をする。身体が悲鳴を上げている。思ったより魔力での体力向上は負担が大きい事が分かった。
もって五分…いや、それ以下かもしれない。しかもジンバは本気を出していないっぽい。
「ふん、まぁいい。どうせお前はここで死ぬんだからなっ!」
「負けないっ!」
鋭い左の蹴り。頬をかすめる。皮一枚。
肩先に伸びた左足を担ぐように掴み、一回転して投げる。
投げ飛ばされたジンバを追う。
ジンバは地面に手をつき、速度を落とすと近くまで行った僕の頬を蹴る。
僕は横へと吹き飛ばされる。
飛んでいる僕に追い打ちのように背中に膝を入れられる。
床に叩きつけられる。
痛い。痛いけど…目の前にまた足が迫り来ていた。
咄嗟に水面蹴りでジンバの足首を捉え、横転させる。
その隙に距離を取って戦闘態勢を整える。
形勢はやはり──────
「………やるなぁ、おめぇ」
──────不利だ。
でも、やるしかないっ!
↓1のコンマが
01〜98 ゲームオーバー。
ゾロ目で危機回避。
時間が足りない。
でも、行くしかない!
「だぁあああっ!」
拳の連撃。
ジンバは全てを打ち落としていく。
どれか一つでもっ……どれか一つでも入ればっ!
──────と、一気に身体が重くなり、態勢が崩れた僕はその場で倒れる。
「う……あ………あ…」
「あん?どうした?おら、立てよ」
「うぐ……」
ジンバに顔を踏まれる。
「無理が祟ったか?まあよくやった方だろ」
「………あうぅ…」
ギリギリと踏まれ、僕は払いのけることも、立ち上がることも出来ずにいる。
そんな僕の頭を掴み、ゆっくりと持ち上げるジンバ。僕一人の体を簡単に持ち上げてみせる。
「どれ、見せてみろ。お前の全てをな」
ジンバは右手を僕の胸元に引っ掛けると、服を引き裂いた。ビリビリと破かれていく。
露わになった僕の小さな…小さなおちんちんは、より小さく縮こまっていた。
「おいおい、こんな小せえの見たことねぇぜ?おーい、誰か虫眼鏡だ!虫眼鏡持ってこい!がはははっ!!」
身体が震える。酷いことを言われているのに、僕は睨むことも出来ないほど、生命の危機に怯えきっている。
「お、お願い…助け………」
「あん?聞こえねぇ………なぁっ!」
振りかぶった右拳が僕の腹部にめり込む。内腑がミチミチと潰し合って…。
「げぼぉっ!」
僕は内容物を吐き散らす。
「うげっ、きったね!…何やってくれてんだよ!」
ドスッドスッドスッ
何度も何度も何度も何度も…僕のお腹に突き刺さる凶拳。
吐き出すものももう無くなり、胃液だけが口から垂れる。それさえも無くなると血が混じり始めた。
恐怖。迫り来る死の予感。
もうやだ。やめて。痛い。助けて。怖い。苦しい。
「〜〜〜〜っ!!」
声にならない叫び。そして懇願。
調子に乗りました。どうか、どうか許して下さい…と。目で、眉で、表情で訴える。
ジンバは気持ち良さそうに僕を殴る。
それは腹から顔へと移り、僕の頬や鼻やまぶたがボコボコになるまで続く。
そして………ジンバは両手で僕の首を絞め始めた。
苦し…い。死ぬ…ここで、こんな所で僕は…。
──────と、お尻に激痛。
ジンバは僕のお尻に挿れてきたのだ。
「ぐっふ…ふっ…ふっぅ!」
「おら、おめぇの好きなチンポだ。死ぬ前にたっぷり味わえや!」
「かはっ…あっ………ぐっ」
そんな余裕が無い。
ただ痛みと苦痛。呼吸がまともに出来ない。
「おお、おお、首を絞めるとケツ穴もよぉく締まるぜっ!げははははっ!」
愉しめないSEX…。
何一つとして気持ちよくなれないSEX。
死を間近にした僕はただ後悔と、恐怖を抱くことしか許されない。
段々と………意識が遠退く。
ごめん………………皆………僕……もう………。
game over 【killing sex】
1.>>542からやり直す
2.>>546からやり直す
3.>>549からやり直す
4.>>559からやり直す
5.>>563からやり直す
6.>>568からやり直す
7.>>571からやり直す
8.>>574からやり直す
安価↓2
↓3のコンマ一桁分えっち度が上がる。
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:勇敢男の娘
Level:18
えっち:62
《武器》猫の爪
《防具》野盗の服
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
──────中略──────
「どうなんだよ、あ?」
「ど、………どうって……」
僕はやっぱり──────
→1.女だ
× 2.男だ
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
抗えない…。
僕はどうしてこう…無節操なのだろう。
ジンバが僕の目の前まで歩み寄る。
「……分かってるだろ?」
見下すジンバに、見上げる僕。
僕の手は………ゆっくりとジンバのおちんちんに触れ、僕はその場で跪く(ひざまずく)。
逞しい…。好き…。
僕はどうやっても、どんなに頑張っても、おちんちんの魅力に負けてしまう。
僕は女だ。女以上に僕は雌なんだ。
そそり勃ったそれは、ビクビクと脈打ち、早くしろと僕に命令してくる。
「はぁ………♡」
すんすんと鼻を鳴らして嗅ぐ。おちんぽの蒸せ返るような匂い。のぼせてしまいそう。
堪らず舌を這わす。苦味走った味。
美味しくて美味しくて、僕は無我夢中になってしゃぶる。
ああ…凄い、硬くて、太くて、大きくて…。
虐められたい。叩き伏せて貰いたい。僕が雌であることを、もっともっと自覚させて欲しい。
どうか容赦しないで。何でも………何でもしますから…。
口内でおちんぽが暴れる。我慢汁が僕の喉を潤す。
「俺の女になるな?」
愛おしい。ジンバの………ジンバ様の声が、僕の耳奥を撫でるように響かせる。
「はい………ジンバ様…」
言うまでもなく、僕はこのお方の所有物………。
ジンバ様の肉便器………。
一言で言うなら獣。
その荒々しさは逞しさを超越したものがあった。
座るジンバ様の上に跨り、ジンバ様は僕のお尻を力強く鷲掴みする。
上下に揺さぶられながら、僕は声にならない嬌声を上げて、ジンバ様にしがみつく。
ずっぽりと奥まで挿入る。硬さも太さも申し分ない。内臓が抉られる。その苦しさがまた快感。
側女達が指を咥えて眺めている。
羨ましいのだ。新参者の僕を可愛がるジンバ様。きっと嫉妬している。
その優越感もまた、僕の興奮を増させるエッセンスとなる。
「どうだ?おれの逸物は。これを味わっちまうと他の男じゃ満足できなくなるぜ?」
そんなこと、言われずともお尻が分かってる。
穴を押し広げ、直腸にカリを引っ掛けながらのピストン運動。抗いようもないダイレクトな快感の波。
いや、抗うものか。もっと、もっと享受する。
受け入れる。ジンバ様の全てを、僕が全部受け止める。そこに否も応も無い。
それが使命であり、前提なのだから。
屈するとはつまり、そういうことだから…。
「ジンバ様…ジンバ様どうか、どうか私めをもっと、懲らしめて下さいませ…」
御寵愛に与かり光栄で御座います──────
………………………
………………
………
「アクトっ!!!」
扉を開くとそこには多分、野党のボス猿であろう男が偉そうにふんぞり返って座っていた。
女達を跪かせ、己が逸物を舐めさせている。
「勇者じゃねぇか…。どうやって出てきやがった」
「口を利くな。お前みたいな下衆と話すだけで吐き気がする」
「かっはっは、嫌われたもんだ」
「………」
アクトが見当たらない。
ここには来てないのか…?
「あー、アクトっつったか。おめえの知り合いか、あいつは」
「っ!?アクトを知ってるのか!どこにやった!」
「はぁ?アクトなら目の前に居るじゃねえか」
「………なに!?」
ボス猿が指を下に向ける。
その先はペニスをしゃぶる女達だけ──────っ!
「……おらアクト、おめえにお客さんだ…」
女達の一人が、顔を上げてこちらを見る。
「あ…あ………」
「………あれぇ…?勇者………どうしたのぉ?」
裸になったアクトは、それでもボス猿のペニスを確りと握って離しやしない。
「あ、アクト…しっかりしろ!何やってるんだ!」
「え………何でぇ?僕まだ、このおちんちんと一緒に居たいよぉ…」
「っ!?!??」
アクトが………まやかしに掛かっている。
「………アクト、勇者はな、俺のちんぽが欲しいからああ言ってお前から奪おうとしてんだよ」
「─────なっ!?何をデタラメなことをっ!」
「………そんなの、許さない……許さないよ勇者………」
「ま、待てアクト!私はっ」
「アクト、勇者を捕らえたらご褒美に一日中可愛がってやるぞ」
「ほ、本当に?………ふふ、じゃあ頑張らなきゃ……」
そしてボス猿はアクトの手首に腕輪を付ける。
「いいかアクト、この腕輪は破邪の効果がある。この城でも魔法が使い放題だ……好きに暴れろ」
「分かりました………ジンバ様。必ずや、勇者を捕らえてみせます………ふふふ」
「あ、アクト…よせ、やめろ……」
「大丈夫だよ、勇者。ジンバ様はとてもお優しい方なの…。それにSEXも上手なんだから…」
目が…おかしい。気が狂っている。
「少しだけなら、ジンバ様のお相手を許してあげるから………大人しく捕まってね」
「やだ…来るな、来るなアクト!」
「行くよ、勇者…っ!」
「やめてぇええええええっ!」
game over 【激闘 勇者とアクト】
1.>>542からやり直す
2.>>546からやり直す
3.>>549からやり直す
4.>>559からやり直す
5.>>563からやり直す
6.>>568からやり直す
安価↓2
↓3のコンマ一桁分えっち度が上がる。
安価忘れてた…4で
…
安価は>>588
コンマは>>589が適用されます。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【ステータス】
名前:アクト=ベイスン
称号:勇敢男の娘
Level:18
えっち:71
《武器》猫の爪
《防具》野盗の服
《アクセ》無し
《持ち物》薬草
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
──────略──────
「こっこまっでおっいでぇ〜 ♪ 」
お尻を出してペンペンと叩く。
僕の村で流行った人をおちょくる動作だ。
「あったまきたぞ!絶対捕まえる!」
「おう!」
向こうもテンションが上がってくれて何より。
よぉし、こここらが勝負だ!
↓1のコンマが
01〜98 一人やっつける(継続)
ゾロ目で危機回避 and イベント発生!
家が密集してる袋小路に逃げ込む。
迷路のように入り組んだ道。ここに迷い込ませれば暫く時間を稼げる。
タイミングを見計らってここを抜け出し、城へ一直線………我ながらナイスアイディア。
「こっちだよーん ♪ 」
大声で呼ぶ。………が、野盗等の返答が無い。
僕はそこでギクリとした。
入り組んだ道、迷路のような道。家で囲まれて道の先は見えない。
ここは………野盗等のテリトリーだった。僕の知る場所ではなく、野盗達の縄張り。
迷い込んだのは─────
僕 じ ゃ な い か ?
ゾクリ。背中に冷や汗が流れる。
家と家に囲まれた細い道。正面突き当たりは左右へ繋がるT字路。背後は真っ直ぐと左に曲がれる道。
野盗二人は声を出さない。どこに居るか分からない。
僕はというと大声で合図を出して、自分が居る場所を示してしまっている。
全身から汗が噴き出す。ここは、まずい。
後ろへ、僕は振り向くと左の脇道から野盗が現れた。
即座に踵を返して正面のT字路へ向かう──────が、右の道からもう一人の野盗がゆっくりと姿を現す。
挟み込まれた。
前門の虎。後門の狼。
「鬼ごっこは終わりだ…嬢ちゃん」
前から歩み寄る野盗が僕に声を掛ける。
背後の男も僕に近寄る。まだ、遠目。
…と、ここでこのピンチを脱するイメージが湧いた。
「上手く出来るかな……」
両手を組んで思い付いたままに詠唱する。
「─────ライオンっ!」
「はっ?」
野盗二人は僕の言葉にキョトンとした顔を見せる。
だって、しょうがないじゃん。頭に浮かんだのがこれなんだから…。
「ライオンライオンライオン ♪ がおーっ♡」
「………」
「………」
片足を上げて、手を猫の前足のようにして、獣のポーズ。
二人は冷めた目で僕を見る。恥ずかしい。
と思った瞬間、ボワンと音を立てて僕の前に本物のライオンが出てきた。しかも…かなり大きい。
『グルルルル……』
「お、おわっ!?」
「ななな、何で!?どっから出てきた!?」
上手くいった。
ライオンは前にいる野盗を獲物に定めたのか、前足を折って身を低くして威嚇する。
「あはっ…よぉし………行っけぇえ ♪ 」
僕が命令すると同時にライオン君は鬣(たてがみ)を靡かせて走り出す。
「わわわっ!ちょ、勘弁してくれぇええ!!!」
野盗は走って逃げた。ライオンも逃がさじと後を追った。
「ふふふーん ♪ 上手くいった ♪ 」
「そりゃご苦労さん」ガチャ
「…え?」
しまった。調子に乗ってしまった。
後ろにいた野盗は僕の後ろから首に何かを付ける。
「まさか魔法を使うとはな……だが、これでもう仕舞いだ」
「あ、あの……これってまさか……」
「へっへっへ。察しの通り、封魔輪だ」
や、やばい。今の僕が魔法を使えないのは、本当にやばい。
ど、どうするどうする!?
1.勇者ー!と叫ぶ
2.とりあえず爪で攻撃する
3.カラダを使う
安価↓1
「ゆ、勇者ーーー!!!」
「っ!?」
もう男を見せるとか言ってる場合じゃない。なりふり構ってられない。
そもそも僕はそんなカッコいい男じゃないのだ。だからオッケー。みっともなくても生き残れば何でも、オッケー!
「た、たっけてー!!勇者ーー!こっち!こっちだよーー!早く助け───もががっ!」
野盗に羽交締めされて口を塞がれた。
「お前、ふざけんなよっ!?あんま調子に乗ってんと犯すぞ!?」
「ふももーー!!もごもがっ!」
「ええい、うっさい!暴れるな!」
「ったく、こうなるとは思ったよ…バカね、アクト」
上の方から声が聞こえた。
僕も、野盗も上を見る。そこには…普通に屋根しかなかった。
──────と、急に僕の顔に温かい何かが掛かる。
「ぎゃあああああっ!」
その何かとは…僕を羽交締めしていた野盗の血…。
両腕をバッサリと斬られていて、その断面から噴出した血が僕の顔や体にかかっていたのだ。
「うっさい」
「ああぁぁぁ───るれぇっ…」
ボトリと野盗の首が落ちる。
「もう、慣れないことするんじゃないの」
「ゆ、勇者……」
勇者はそう言うと僕の頭をぽんぽんと優しく叩く。
僕は…不覚にも泣いてしまった。
「あーもう、泣かない泣かない」と、優しく諭すように言う勇者。
なんてカッコ悪いんだろう、僕は…。
………………………
………………
………
「でも一人追い返したんでしょ?凄いじゃない」
「うう……」
城まで戻る道すがら、勇者は懸命に僕を励ましたり諭したりする。
何か余計に惨めになるような…。
「でも…僕はたった二人の野盗をやっつけることが出来なかった」
「そんなことないわよ。勇者が二人を連れ出してくれたおかげで…ほら、そこ」
勇者が城手前の路地裏を指差す。
そこには門番の残り二人と思わしき男が重なっていた。
「やりやすかったよ、残り二人だったからね」
「………」
僕が一人相手で手こずったのに、勇者はいとも容易く二人を屠ったようだ。尚更落ち込む。
「さあ、着いたわよ」
「そーですね」
「…って、あれ?アクト、その首輪は………」
「ああ、付けられちゃったよ。勇者と同じ封魔輪」
「…違うよそれ」
「え?」
「封魔輪は黄色でしょ?アクトのそれ、緑色だよ」
「み、緑色?」
野盗は間違って付けたということ?確かにあそこは暗がりだったから色を見間違ったのかもしれないけど………。
「緑色って………何だろ?」
「ごめん、私も知らない。多分魔法使いの御爺なら知ってると思う」
どちらにしても早く魔法使いさんと会わなければいけないようだ。でも魔法が使えるだけマシとは思う。ただ………。
「……何か怖いね」
「そうね。野盗が持ってたリングだし…不穏なモノだと私も思う」
「こ、怖がらせないでよっ」
「ごめんごめん。じゃ、魔法使い助けに行くわよ」
「あっ、待ってよー!」
僕らはそして、城の中へと入っていった。
「………静かね」
入って早々勇者が言った。
警戒している。ピーンと張り詰めた緊張感が僕にも伝染する。
「魔法使いはどこ?」
「地下……だと思う。そこに囚われてるとか言ってたような」
「………そう。………………ねぇアクト」
「うん、何となく…」
「だよね……嫌な感じ」
そう。この城に入ってから何か嫌なものを感じる。それがどういったもので、どんな効果ぎあるのか分からないけど、とにかく不快な気分だ。
「あそこの角に地下へ下りる階段があるわ。行きましょ」
「う、うん…待って。その前に────」
1.猫娘と連絡を取る
2.やっぱり何でもない
安価↓2
僕は目を閉じて集中する。
外へ向けて魔力を解放─────出来ない。
「あ、あれ?なんで?」
「どうしたの?アクト」
「い、いや、魔法が……」
「魔法が…どうしたの?」
「使えない」
「え?」
魔力を電磁波にして発信しようにも、上手くいかない。
「あれ?あれ…なんで…」
「もしかして、その首輪が?」
「………で、でもこれは封魔輪じゃないんだよね?」
「そうだと思うけど………あ、アクト!?」
僕は城から抜け出して再度試してみる。
すると………魔力は解放された。
勇者が僕の後を追って出てきた。
「あ、アクト。急に外に出ないでよ」
「魔法が使える」
「え?」
「外だと魔法が使える。原因は首輪じゃない。多分………」
と、僕はそこまで言って城を見上げた。
「城が………魔法を使わせない?」
「うん。お城に何かしらの、大掛かりな細工があるのかも…」
「だから気味が悪かったのね…」
「初めに気付けて良かったよ。もし知らないままだったら、最悪のケースで展開が変わってたかもしれない」
「そうね。じゃあ戻りましょ」
「いや、まだ待って」
「………早めにね」
僕は頷くと、意識を集中させて魔力を解放する。
電磁波は外界へと飛ぶ。
《猫娘、聞こえる?》
──────……
《猫娘、猫娘……聞こえたら返事して》
──────…
返事が無い。嫌な予感しかしない。
あの時のイメージが頭を過る。
《お願い、返事して…猫娘────》
──────つれねぇなぁアクト。猫娘じゃなきゃダメだっつぅのか?
《っ!?その声はっ!》
太い濁声。僕はこの声の主を知っている。
《お、オーク!?》
『おう!ちっと聞こえ辛ぇが、相変わらずエロい声してやがるな』
《な、何だよエロい声って!ばか!》
そんなに経ってないのに、本当に久し振りな気がして、僕はまた涙が流れる。
こういう時に知ってる人の声が聞こえるっていうだけで、どれだけ安心感を得られるか…僕はそれを芯から味わった。
《それより近くに居るの!?》
『あん?さぁな…そもそもここがどこかも分かんねえ』
《…助けに来て………くれたんだね?》
『あ?ち、違ぇよ!飯をだな、探しにきたらここまで来たって感じだ』
《ふふ、そうなんだ…ふふふ》
『あ、信じてねぇだろ!こら!』
《ううん、信じる信じる。それより猫娘は近くに居ない?》
『………居ねぇな。ここに猫娘は来てるのか?』
《うん。僕のこの電波を聞いてるし、反応もあったんだ。でも野盗が来たとか言ってそれっきり………》
『……悪ぃ、あんま聞こえねぇんだ。魔力が強い奴じゃねぇとあんま聞こえねぇのかもな……。雑音が凄ぇ』
《え?そうなの?》
『まあいい。それよりそっちは大丈夫なのか?』
《え?大丈夫か?》
『…なんだよ』
オークが…人間の僕に『大丈夫か』………だって。
《大丈夫………って言ったら助けに来てくれないの?》
『………けっ、サキュバスみてぇな小悪魔っぷりだな』
《えへへ…》
『…まあ、野盗は気に喰わねぇ奴等だ。野盗退治ってのも、暇潰しにゃいいかもな』
《………オーク》
『べ、別におめえを助けるってわけじゃねぇぞ!ついでだ、ついで!』
《ふふ、ありがと。待ってるから…》
『…おう。じゃな』
そして、通信を切った。
「アクト、もういいの?」
「うん……」
「何してたの?」
「僕にもね、頼りになる仲間が居るんだ」
「えっ?そうなの!?じゃあ救援依頼を出してたってこと!?」
「うん」
「これは仕事が捗るわね。うふふ」
「でも、勇者は見たらびっくりするかも」
「なにそれ、どういう意味?」
「それは来てのお楽しみ ♪ さ、行こう!」
「えっ?もう…教えてくれてもいいじゃない!意地悪っ!」
ふくれた勇者を置き去りにして、僕は再び城内へと入った。
※オークのフラグが立ちました。
オークルートに入れます。
1.オークルートへ入る
2.本編を続ける
安価↓2
確信した。
やはり城の中へ入ると魔力そのものが不安定になり、それを具現化出来なくなる。
つまり、魔法が使えない。ただ体内に宿る魔力が喪失される訳ではないようだ。
「さ、じゃあ地下へ行こ」
「そうね。私が先を歩くからアクトは後をついてきて。背後の警戒は任せるわ」
「了解」
地下へと続く階段を一歩一歩降りる。後ろからの襲撃は…今のところ無い。
階段を降りきると鍵の掛けられていない鉄の格子扉があり、それを開けて中へと入る。
「松明が付けられてるわ。結構明るいかも…」
勇者は言いながら先へと進む。
確かに割と明るい。松明の位置が低いのが少し気になるけど、さっきの商館の廊下よりは明るい。
けど────
「………死角が多いわね」
同じことを考えていた。
地下全体は明るいけど、柱が無駄に立っていて、それらがあるせいで見えない場所が多くある。そしてその柱の影がまた、死角を作り出している。
そしてここは廊下というよりも…大きな部屋のような印象を受けた。
不規則に立てられた柱がまるで迷路みたいな雰囲気を醸し出している。それと剥き出しのコンクリートで床も壁も覆われている。
方位が分かりにくい。どうも測り辛い。
「アクト」
「うん?」
「格闘、近接戦闘は?」
「不得手」
「だよね」
「面目ない」
「ううん。ただ貴方は今魔法も使えない…もちろん格闘もダメとなると……」
「足手纏い?」
「……いい?五感をフルに活用して。貴方の場合は六感も大切にした方がいいかも」
「…分かった」
「これでも頼りにしてるんだからね」
「頑張るよ…」
僕はそう答えることしか出来ない。
カビ臭い匂いが鼻をついた。
少し低めの天井が強い圧迫感を感じさせる。それが不安を増大させるのか…。
ピチョン…と、音が鳴り僕はすぐに音の方向へ向く。
「…水よ。この部屋はジメジメしてる。多分上の配管から零れ落ちた水滴の音」
「そ、そう…」
「五感を頼れと言ったけど、瞬時に音や匂いの正体を見抜くのも大事な事よ」
「む、むつかしいよ…」
「…牢屋があったわ」
「えっ?」
勇者が指し示す方向に格子が見える。
でも、僕の足は前に進まない。どうしても気になる。それが何かはまだ分からないけど…警戒しなければいけない何かが………。
「行こう、アクトっ」
「…」
「アクト…?」
「勇者、ちょっと思ったんだけど……」
「なに?早く魔法使いを助けに」
「水滴が滴る配管…」
「え?なに?」
僕は周囲を再度確認する。
「アクト、早く」
「…むき出しのコンクリート……」
「え?」
「ジメジメしてカビ臭い…」
「あ、あのね、私は確かに五感をフルに活用しろとは言ったけど、この部屋を吟味しろなんて」
「入り口には格子扉…そして………低い天井…」
「…アクト?ねえ、何言ってるの?」
「待って。動かないで、勇者」
「え?」
1.魔法使いさんはここには居ないか…既に死んでる。
2.罠だ。とにかく戻ろう!
3.いや、やっぱり先に魔法使いさんを助けよう!
安価↓2
「いや、何でもない……僕の気のせい」
「…じゃあ、行くよ?本当に平気?」
「うん…」
嫌な予感。胸騒ぎ。
それらを押し込める。そう、杞憂だ。僕の感違いだ。そう言い聞かせる。
勇者と僕は歩き出し、牢屋の前まで来た。
中には………何も無かった。誰も居なかった。
「…どういうこと?」
「あ、ここの壁一面…牢屋だよ」
僕達が覗いた所は壁の中心で、左右に牢屋が四つずつある。
「九つの牢屋か…」
「アクトは右、私は左を…それぞれ見ない?」
「うん、分かった」
「魔法使いの御爺が居たら教えて」
「うん…」
僕は一つ、二つとゆっくり牢屋を過ぎていく。
何だろう…やはり違和感がある。
三つ目辺りの牢屋で僕は注意深く牢屋内を見回す。
あるのは簡素な便器と、皿とコップとベッド…。
何だ、僕は何が気になっているんだ?
「そっちは居たー?」
勇者がもう折り返してこちらに向かってくる。
「まだ…」
「誰も居ないとこ見てても仕方ないでしょー」
と、勇者は僕を通り過ぎて最後の牢屋を見る。
「………居ないでしょ?」
「うん……居ない。どうして分かったの?」
「………」
「ねぇ、ちょっと」
コップが水で満たされている。それはいい。
何もおかしなことではない。ただ、皿は?何故皿まで水が満たされている?
水は濁った様子がない。比較的新しい。ベッドも湿っているように見える。
「アクト、ねえったら」
「………勇者」
「え?なに?」
「今分かった」
「何が?」
「魔法使いさんは─────」
ガチャンッ………と、入口の方から音が聞こえた。
「勇者!出口に走って!」
「えっ!?ちょっ!!」
勇者の手を掴んで僕は急ぎ、走り出した。
ドドドドドドドドドッ
床一面、あっという間に水で満たされる。
足首が取られる。上手く走れない。
「アクト!これって」
「見ての通り罠っ!!とにかく急いで!」
みるみる内に水が溜まり、腰の辺りまで浸水する。
出入り口の格子には鍵が掛かっている。
「あ、開かない!!」
「どいてアクト!」
剣を抜いた勇者は素早く振るう。
格子は容易く斬られ、勇者はその格子を抜け階段のやや上で僕に声を掛ける。
「アクト、早く!」
「今行っ───」
行けない。進めない。
何かが服に引っかかっている。
「ま、待って、格子が服に…!」
「早くっ!」
「待っ、取れな……がぼっ!?」
水の勢いが…早い。
もう肩の辺りまで水がきている。
「アクトっ!」
「勇者!うわっぷ…!…上っ!上ぇ!!」
「上!?」
階段の入口。水の音に紛れて聞こえなかったけど、ゴゴゴ…と音を立ててゆっくりと石の扉が閉まり始めている。
「な、何よあの扉!あんなもの無かったのに!!」
「ぶはっ!外れた!!」
服に引っかかった格子が取れて、僕は水に浮遊する。階段も徐々に満たされていく水。
そして石の扉は閉まった。暗闇。
「こんな扉っ!」
ギィンッ!ギィンッ!ギィンッ!
勇者の連撃。火花を散らすも歯が立たない。
「くっ!この扉…硬い!多分オリハルコン…!アクト、魔法を─────」
「………魔法は使えないよ…」
「あっ………」
望みが絶たれる。………絶望。
空いた空間は頭一つ分のみ。水は首の辺りまで迫った。
静かな水音、チャプチャプという音が僕らのこれから迎える確実な死を………無慈悲に伝える。
「………ごめんね、勇者…」
「……うん?何が?」
「巻き込んじゃって……」
「それは私の台詞よ。それにあそこで貴方に助けてもらわなかったら…それこそ生き地獄だったわ」
「僕なんかと一緒に死ぬことも…」
「ううん、貴方は私を女にしてくれた人だもの。幸せよ…。私こそ、ごめんね…アクト」
「………」
「………」
どちらともなく僕らは抱き合い、唇を重ねた。
水が…満ちる。頭いっぱいまで。
奥深くまで…水の奥底まで…沈んで………僕らは………。
game over 【水底まで共に】
1.>>542からやり直す
2.>>546からやり直す
3.>>559からやり直す
4.>>594からやり直す
5.>>602からやり直す
6.>>607からやり直す
安価↓2
──────中略──────
僕は周囲を再度確認する。
「アクト、早く」
「…むき出しのコンクリート……」
「え?」
「ジメジメしてカビ臭い…」
「あ、あのね、私は確かに五感をフルに活用しろとは言ったけど、この部屋を吟味しろなんて」
「入り口には格子扉…」
「…アクト?ねえ、何言ってるの?」
「待って。動かないで、勇者」
「え?」
1.魔法使いさんはここには居ないか…死んでる。
2.罠だ。とにかく戻ろう!
3.いや、やっぱり先に魔法使いさんを助けよう!
安価↓1
選択肢に3が入ったままなのは削り忘れ?
2で
今日は終いかな?おつ
「罠だっ!急いで戻らないと!」
僕は勇者の手首を引っ張る。
が、勇者は僕の手を振り払い立ち止まる。
「ちょっと待って!これが罠なんて分かりきってるわ」
「分かりきってるって…、それなら早く出ないと!」
「罠を恐れてたら何も出来ない!それにまだ魔法使いの御爺が」
「罠が分かりきってるなら魔法使いさんがどうなったかくらい分かるでしょ!?」
「!?……何よ、それ……どういう意味────」
ガチャンッという音が入口から聞こえた。
そしてドドドド────と、大量の水が流れてくる。
「勇者!ほら早くっ!」
「待って!魔法使いが────」
「…っ!ああもう!!分かった!僕が行くから勇者は先に出てて!」
「えっ!でも…っ!」
「押し問答してる時間は無い!いいから僕の言うことを聞いて!」
「っ………分かった」
勇者はそして入口へ向かった。もう足首まで水が浸水している。
走りにくかったけど、僕は牢屋まで急いで行く。
牢屋は全部で九つあった。全てを見て回るには浸水速度から言っても難しい。
それに…。
いや、念の為と、僕は端から端まで全ての牢屋を見て回った。
勿論………そこに魔法使いさんが居るはずもなく。
「アクトー!早くこっちに!」
「っ!」
勇者が入口から叫ぶ。
もう膝上まで水がきていた。水圧がかかって前進しにくい。
それでも出口を目指して進む。
「アクトっ!魔法使いはっ!?」
「やっぱり居なかった!早く逃げよう!」
「急いでアクト!何か階段入口の石の扉が閉まってきてるの!!」
「な、何でそんなものが……っ!?」
「分かんない!でももう全部閉まっちゃいそう!」
よく見ると出口にある格子は斬られている。多分鍵が閉まってたのを勇者が斬ったのだろう。
それよりその先の階段入口にまで仕掛け扉があったのか…。
とてもじゃないけど………間に合わない。
「勇者っ、とりあえず先に逃げて!」
「そんな……置いてけないよ!!」
「ここで二人も死ぬ必要無い!いいから早く行くんだ!」
「いやっ!絶対いやよ!アクト、早く!」
「言うことを聞くんだ勇者!君は僕の………俺の女だろうっ!!」
「─────っっ!」
水はもう腰の辺りまで来ている。出口まで行くには時間が掛かりすぎる。
「アクト…」と勇者は小さく呟き、下唇を噛んでいる。
「………少しの間だったけど、楽しかったよ。勇者…」
「アクト…いや…アクト……」
「さ、行くんだ……」
「……っ」
勇者はそして上へと駆け上って行った。
ゴゴゴ…ンン──と、重い扉が閉まる音が聞こえた。
これでいい………。これでいいんだ。
二人とも死ぬ必要は無い。むしろ、勇者さえ生きてれば希望はあるのだから…。
僕一人の命で勇者が助かるなら、安いものじゃないか。
松明の灯りも、外界からの光も閉ざされて、ただ水音だけが響く。
………怖い。死ぬこと自体はそこまで怖くない。
ただ、この言い知れぬほどの孤独感…。それが何よりも怖い。
誰かの温もりがあったなら、もう少し違った死に方ができたかもしれない………などと思ったりする。
「寒い………なぁ………」
誰か…僕が死ぬまで、抱き締めて………。
独りで死ぬのは……やっぱり………
game over 【部屋と水と孤独死】
1.>>542からやり直す
2.>>546からやり直す
3.>>559からやり直す
4.>>594からやり直す
5.>>602からやり直す
6.>>607からやり直す
安価↓2
──────中略──────
「アクト、早く」
「…むき出しのコンクリート……」
「え?」
「ジメジメしてカビ臭い…」
「あ、あのね、私は確かに五感をフルに活用しろとは言ったけど、この部屋を吟味しろなんて」
「入り口には格子扉…」
「…アクト?ねえ、何言ってるの?」
「待って。動かないで、勇者」
「え?」
→1.魔法使いさんはここには居ないか…死んでる。
×2.罠だ。とにかく戻ろう!
×3.いや、やっぱり先に魔法使いさんを助けよう!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「魔法使いさんは、少なくともここには居ない」
「え?どういうこと?」
僕はそこで口を閉ざし、後ろ向きでゆっくり出口へと歩き出す。困惑している勇者について来る様に誘導しながら、ゆっくりと…。
勇者も何とは無しに意図を察したのか、僕の後について来る。
「地下の天井が低い…これだけ大きい城で何故低めの天井という構造にしたのか…。これが一つ目」
勇者は頷く。
「それと松明が低め。これは多分複雑に配置された柱とセットだと思う。つまり迷路の構造と光の遮断」
勇者は再度頷きながら松明の灯りを確認する。
「そしてむき出しのコンクリート。ここは牢屋だから特に飾る必要は無く、無機質な感じでも良いんだけど…あまりにもカビの匂いが強い。地下とはいえ湿り気があり過ぎる」
勇者は鼻をひくつかせて嗅ぐ。
そして漸く格子扉に着く。
「配管から滴る水。これが原因でカビ臭いのかもしれない。そう考えたけど、さっきから話してる不自然とも言える要素を総合的に考えると…」
僕と勇者が格子を抜けた途端、ガチャンッ…と、格子から音が聞こえた。侵入者が入って一定時間経つと自動的に閉まる仕組みのようだ。
「………こういうわけだね。それで多分すぐに──────」
ドドドドドドドドドッ!!!
水が大量に噴き出た。
「ほら、水攻めだ」
「す、すごいよアクト!あ、でも魔法使いの御爺がっ!!」
「居ない」
「え?」
「居ないよ。最初に言ったけど僕の予想では少なくともここには居ない。移されたか、既に殺されてる」
「どうしてそんな事が」
「勿論憶測でしかない。でも水の滴りも、壁面や床の濡れ具合を見ると………つい最近この罠を使ったような形跡がある。だからもし魔法使いさんが此処に居たならもう溺れ死んでるし、そうでなかったら他へ移されてると思う。僕としても出来れば後者であってほしいけどね」
「─────アクト!?上っ上っ!」
「へっ?上?」
階段の入口に仕掛け扉があったようだ。石の扉が音を立ててゆっくりと閉まりだした。
「危なっ!二段構えだったんだ!でもまだ間に合う!急ごう勇者!!」
「うんっ!」
僕らは一気に階段を駆け上がって、少し余裕を持った状態で石の扉を抜けた。
ゴゴゴォ…ンン………
「ふはぁ〜危なかったぁ…」
「まあ、いざとなったら私の剣技で斬ってたけどね…」
「こんな分厚い石の扉を?」
「分厚いって言っても石くらいなら私にとって粘土みたいなもの─────」
「……ん?どうしたの?」
勇者は少し青ざめた顔で、閉じた石の扉を指でなぞる。
「………ごめん、今更だけど変な汗が出てきた」
「え?どうして?」
「閉じ込められたら終わってたかも。この材質、オリハルコンだよ…」
「オリハルコンって…」
「一応、この世界で一番硬い鉱物…。勿論この剣じゃいくら私の剣技でも斬れないわ………」
勇者の額に浮いた汗が物語っていた。
僕達は本当に、九死に一生を得たのだ。
「…さて、気を取り直して行こうか」
「とてもそんな気分になれないけど………アクトって結構神経が太いのね…」
「そうかな?…うーん、まあ僕もここに来て何度か死にそうになってるからねぇ…」
「私よりも線が細くて女の子っぽいのに………とんだ度胸の持ち主だわ」
森の中に入ってから、確かに僕は強くなったかもしれない。それは肉体的な強さもそうだろうけど、精神的な強さの方が色濃い。
「それより、魔法使いさんが生きてるならこの城の何処かに居ると思うんだけど…」
「…二階かしら?」
「いや、二階は頭領が居るんじゃない?」
「え?そうなの?」
「大体そんなもんでしょ?偉い人が上に居るもんだよ」
「そんな理屈初めて聞いたけど…」
「一階の何処かだよ、たぶんね」
「じゃあ手分けして探そうか」
「うーん…」
1.外部にコンタクトを取る
2.手分けして探す
3.一緒に探す
安価↓2
「いや、一緒に探そう」
「あら、私と一緒に居たいの?」
勇者は悪戯っ子のような笑顔を見せて、腕を組んできた。
「違っ//// そ、そういうんじゃなくてっ////」
「冗談よっ、冗談」
そう言ってパッと腕を離す。
「別々だと何が起きるか分からないものね」
「う、うん……」
「でも一緒に居たいって言って欲しかったなぁ」
「え?なに?」
「ううん、なんでもない。じゃあ一階からね?」
「あ、うん。じゃあ奥から見ていこうか」
勇者の言葉が聞こえなかったわけじゃない。
勇者に好意を持たれてることも、悪い気はしない。
けど、身体を交えてから勇者はやっぱり僕をほういう対象として見るようになった。
それは僕からしたら不本意で………。
女の子が嫌いっていうわけじゃないのだけど…でも、女の子はやっぱり女の子であって…。
つまりおちんちんが無い。
それは僕からしたらすごい “ハンデ” になるわけで…。
「アクト?なにぼーっとしてるの?」
「うん、おちんちんが」
「…えっ?////」
「あっ!いや!ごめん!何でもないっ////」
「………っ////」
だめだ。考えてた事が口に出てしまった。
とりあえず集中して魔法使いさんを探さないと。
お互い頭におちんちんを浮かべる気まずい雰囲気の中、一階の奥へと進むと赤、青、黄の扉がそれぞれ左、真ん中、右であった。
「カラフルね」
「遊んでるね」
でも一階はこの三つの扉しかない。
この中のどれかに魔法使いさんが居るはずだ………生きてれば、だけど。
僕達は─────
1.赤の扉へ入る
2.青の扉に入る
3.黄色の扉に入る
安価↓2
赤の扉。
見た感じ不吉な色。赤といえば血だ。
きっと物凄く痛いような罠があると思われる。
「でもだからこそ!」
「え?なに?アクト」
「いや、こういう危険な色だからこそ得られるものは大きいかと…」
「危険な色?そうかなぁ…情熱的な色とも言えるんじゃない?」
「こんな野党の城で情熱的なんて…」
「まあどっちでもいいわ。進まなきゃ話にならないんだし」
「そうだよね…うん」
僕はゆっくりと赤い扉を開ける。
中を覗くと………
「うわ…」
「なに?何かあった?」
「うん………」
中には魔物がうようよ居た。主に小さな魔物と人型の魔物ばかりだ。
「魔物が閉じ込められてる…」
「魔物?それならここで殺しとかないとね」
勇者は何の躊躇いもなく、スランッ───と剣を抜く。
「待って待って待って!どうしてそう貴女は好戦的なのかなっ!?」
「え?だって魔物よ?殺して当たり前じゃない」
ああ、そうか…これだ。これが人間の世界での当たり前になってるんだ。
そして勇者の求められる務めはそれ一点。
「………勇者」
「うん?」
「彼ら魔物が全て悪と断じるのはおかしいと思わない?」
「思わないわ」
返答に一片の迷いも無い。
「魔物は悪よ。悪でなければ魔物でないし、魔物であれば悪なのよ」
「滅茶苦茶な論理だよ。魔物だって」
「もし魔物が悪で無いならそれらを沢山殺してきた私の立場が揺らぐ」
勇者も……迷いが無いわけではなかった。
ただそれを認めてしまうと自分の犯したかもしれない大きな罪が彼女の肩に大きく乗しかかってしまう。
「勇者…確かに君は勇敢だし、国の、民の希望だよ。でもそれを全て背負うことはない」
「無理よ。皆の期待は私の働きに掛かってるの。それに…魔王を倒せるのは女神の加護を受けた私だけ」
「それも “魔王次第” でしょ?」
「魔王次第?魔王を倒せるか倒せないかってこと?そんな簡単じゃないわよ。魔王の力をなめちゃ駄目」
「違うよ。魔王の力とかじゃなくて、魔王の性格の話だよ」
「せ、性格?短気とか、ワガママとかそういう?」
「そう。魔物だってさ、お腹空くし、寝るし、エッチもする。何より人と同じ、それ以上に知識もあったりする」
「じゃあなに?心優しい魔物が居るかもしれないってこと?魔王がそういう奴かもしれないってこと?冗談はやめてよアクト」
「冗談じゃないよ。僕はそれを身を以て知ったんだからさ…」
「じゃあ何で魔物は人を喰らうのよ!人を攫うのよ!いくら良い魔物が居るからって実際に被害があるの!そんなこと子供じゃないんだから言わなくても分かるでしょ!?人と………人と魔物は相容れないのよ!!」
「………貴女は僕なんかより沢山経験してきてる。だから嫌なものも僕よりいっぱい見てきただろうし、辛い思いも沢山してきたんだと思う。それは僕なんかじゃ計り知れないよ………でも」
「………」
「貴女のしてきた旅の仕方と、僕のしてきた旅の仕方はやっぱり違う。貴女は力があった。能力があった。でも、僕にはそれが圧倒的に無かった」
「………魔法使えるじゃない」
「使えたのは貴女に会うほんの少し前の話だよ。だから僕には仲間が必要だったんだ。僕の旅にはどうしても仲間が必要だった」
「私にだって仲間は必要だったけど」
「そうだね…。でも僕には仲間を選ぶ環境も余裕も無かった。女神の加護なんてものも無かったし、力も無かったし、さっきも言ったけど魔法も使えなかった。僕はあの時…いや、今もただの村人なんだよ」
「そんなこと…」
「そんなこともあるんだ。僕の村は野盗と魔物に滅茶苦茶にされた。父も村人もほとんど殺されて、女の人は攫われて、お金も、食べ物も、全部持ってかれた………」
「………………」
「僕はヒノキの棒と、この薬草だけを持ってこの魔物と野盗の巣窟である森に来たんだ。戦闘経験なんてもちろん無い。ただの農民だった僕が」
「………」
「野盗と魔物の殲滅。そして金の杖の入手………それが今際の際に僕に伝えた父の最期の言葉だったから…だから……」
「………ごめんね。私が旅の途中にアクトの村に寄ってれば……」
「……ううん、僕は勇者を責めてるつもりはないよ。僕の村は目立たないから素通りしちゃってもおかしくないしね。それに…来てくれなくて良かったかもしれない」
「…え?どうして…」
「貴女が来てくれなかったから、僕は前より強くなれたし…大切な仲間もできたんだ」
「………ねぇ、もしかしてその仲間って……」
「うん、魔物だよ」
「………」
勇者は俯く。
勇者にとっては聞きたくなかった事かもしれない。
でもこれは伝えなくてはいけないことでもあった。特に勇者には…分かってもらわないと………。
「アクト、あなたもしかしたら魔物に」
「操られてるとか拐かされたとか色々考えちゃうよねw」
「………違うの?」
「ふふ…まぁ、気持ち良いこと教わったりはしたけど………」
「え?なに?」
「あっ、ううん。こっちの話し。………うん、僕は僕だよ。騙されてるわけでも操られてるわけでもない」
「私は…あなたの仲間の仲間を殺してたかもしれないのね……」
「それはでも…仕方ないよ。仕方ないなんて言っちゃ駄目だけど、勇者には勇者の仕事があったんだから」
「………」
「落ち込まないで、勇者。大丈夫だから」
「………ううん、落ち込んでたわけじゃないの。ただ………魔王が良い魔物ってこと、あると思う?」
「分かんないよ。会ってないもん」
「………………私は私から逃げる魔物も追って殺した。一匹たりとも逃さなかった。一匹でも多くの魔物を抹殺するのが良いと思ったから…」
「うん…そうだね。勇者は…それが仕事だもの」
「教えてアクト。私はどうしたらいいの?このままで、本当にいいの?」
「僕はただの村人。勇者は勇者。信念とか理念とか目標とか目的とか全然違うから…」
「じゃあ、あなたの目的は?」
「とりあえず野盗の壊滅。それと金の杖」
「…他には?」
「魔物と人間の共存」
「っ!!」
勇者は口に手を当て、目を見開いて僕を見る。明らかに動揺している。
「そ、そんなこと…無理よ。絶対…無理だわ」
「無理かどうかはやってみなくちゃ分からない」
「そうだけどっ…そうだけど………そんな」
「戸惑うのも分かるよ。でもね、ルールと立場が違うだけなんだよ。魔物がやってることは言ってみれば人間がしてることと一緒だよ」
「どういう…こと?」
「人間は食べる為に兎を追ったり、鹿を捕まえたりする。魔物も食べる為に、人間を攫う。もちろん種族を残す為に交尾としての対象にもなるんけだけど…してることは人間とそれほど変わらない。人間世界に侵略するのも僕たち人間を牛や豚みたいな家畜にする為かもしれないね」
「そんなの許せるわけないじゃない!」
「そのセリフを僕らには聞こえないけど牛や豚が僕たち人間に言ってるかもしれないよね?」
「…っ」
「とは言っても家畜にされちゃうのは僕も嫌だよ。だから共存って言ったんだ。僕らと同じ言語も喋れるし、言葉が通じれば思いが通じるかもしれない」
「幻想よ。そんなの上手くいくはずないわ」
「魔物にも同じこと言われたよ」
「そうなの?」
「考えが甘いって」
「でしょ?だから」
「でもその魔物はそんな世界も見てみたいって言ってたよ。出来る出来ないは別としてね。勇者はどう?見てみたくない?」
「………見てみたいとか……そんな、非現実的なこと……想像も出来ない」
「うーん………それなら魔物とエッチしてみたらいいよ」
「………はっ!?な、なんでそうなるのよ!何でそんな汚らわしいものとっ!」
「気持ちいいのにー…」
「あ、アクト!?あなた、魔物としたの!?」
「したよ?異文化交流の一環と思えばいいよ」
勇者は頭を抱えてクラッとした。
僕は慌てて抑える。
「大丈夫?」
「あなた…何回私を驚かせるのよ………」
「ご、ごめん…そんなつもりは無いんだけど」
「病気とか平気なの?私あなたとしちゃったんだけど…」
「うん、無いよ」
「はぁ………信じらんない………」
「心を通わせるにはまず身体からってね」
「そんな諺聞いたこともないわよ!」
勇者はプンスカ怒る。
怒ったり貧血起こしたり大変だ。
「じゃ、そういうわけで…」
1.勇者にここの部屋に入ってもらいます
2.僕が見本を見せるから見てなさい
3.勇者の好きなようにしたらいいよ
安価↓2
「勇者の好きにしたらいいよ」
「………え?」
「色々言ったけど僕の意思を勇者に押し付けるつもりはないんだ。勇者の言いたいことも分からないわけじゃないからね」
「アクト…」
「ただ、少なくとも僕の前で魔物を殺すのはやめてほしい。もちろん、僕の仲間に手を出すのも許さないよ…」
「…う、うん…」ゾクリ…
「魔物の中には話が通じない者もいるし、本当に危険な者もいる。確かにそういうのまで全部交渉しようなんて思わない。そうなれば流石に僕も…」
「僕も…?」
「逃げる」
勇者が「ズコーッ」と言ってずっこける。
僕はその動きや言葉の意味を知らないけど、ちょっと古い気がした。
「もう、そこは戦うとか殺すとかでしょ!?」
「僕は殺生が苦手なんだってば」
「なに坊さんみたいなこと言ってんのよ!」
「とにかく、僕には僕のやり方があるの」
「じゃあこの魔物の部屋はあなたならどうすんの!?魔物全員と交渉して仲良くなれるっていうの!?やれるもんなら─────」
「分かった、やってあげるよ」
「え?…いや、いやいやいや!ダメだよ。嘘、嘘だから…アクト魔法使えないんだから死んじゃうってば!」
「死なないってば。その代わり………」
「な、なに…?」
「…見ても後悔しないでね?」
そう言って僕は赤の部屋に飛び込んだ。
─────ザワッ………
人間の僕がその場に立つと、魔物たちは騒ついた。
一斉に飛びかかってくるかと思ったらそうでもない。
まずは警戒。そして吟味。最後に捕食…といったところかもしれない。
ゴブリンの数が目立つ。ピクシーも居るし、名前は分からないけど人型ではない、ヌラヌラとした触手を持つ一つ目の魔物も居る。
僕は彼らの前で衣服を脱ぐ。一枚一枚脱いでいく。
パンツまで脱ぐと、僕は手を上げた。
武器も無い、裸一貫。敵意が無いことを示す。
「あ、アクトっ!」
後ろから勇者の声が聞こえた。僕の行動を諌めるつもりなのだろう。
僕は顔だけ勇者に向けるとウィンクした。
『大丈夫』の合図
「皆、僕の話しを聞いて……」
『雄だ!雄だ!』
『人間っ!餌かっ!』
『ヤろう!ヤろう!』
ゴブリン達が騒がしくなる。
そして─────一気に僕へ襲ってきた。
「危ないっ!アクトーーー!!!」
「いいから来ないでっ!僕に何があっても来ちゃダメだ!」
「………っ!」
一体のゴブリンが僕の身体にへばりつく。
二体、三体と、どんどん僕の身体はゴブリンに覆われる。
1.振り払う
2.されるがまま
安価↓2
更新はもう暫くお待ち下さい。
お久し振りです。
再開します。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
僕はしがみつくゴブリンを振り払う。
何匹ものゴブリンが身体中にしがみつく。
「こっの…しつこい!」
と、一匹のゴブリンを殴ったところで、ゴブリンの勢いが増した。
服を引き裂かれる。あっという間に生まれたままの姿にされる。
「やっ、やだ!やめろ!」
「アクト!」
「うっく!?だ、駄目だ勇者!こっち来ちゃ……んぐっ!?」
顔にへばりついたゴブリンのおちんちんが口の中に突っ込まれる。
ゴブリンはヘコヘコと腰を振って前後させる。
「んぶっ!んっんっぅ!」
そのまま押し倒され、脚をM字に広げられるとお尻に挿入してきた。
「んんんんっ♡」
パンパンと乾いた音が室内に響き渡る。
脇を舐められ、僕の幼いちんちんも挿入を繰り返すゴブリンがシコシコと擦ってくる。
アルラウネとは違う、人型でない植物っぽい魔物が大きな口を開け、紫色の花粉を辺りにばら撒く。
「アクトー!」
「んぐっ!?………ぷあっ!勇者!来ちゃダメだ!今来たらっ………あむっ!んぐぅ…!」
ゴブリンは僕を最後まで喋らせてくれない。
とんがったちんちんを再び口の中に突っ込んでくる。
花粉が舞い降りる。
それは肌に付着するとジワジワと毛穴から侵食していった。
ゴブリンは僕の口で、お尻の中でビュルビュルと射精する。
「あぶっ…んぅ♡ ………んふっ…ん♡ ぷぁぁ………あっ…ん…ああっ♡ 精子…熱いぃ♡ 」
花粉が徐々に僕の意識を混濁させて、感度を上げていく。
「アクトぉお!貴様ら、許さんっ!!」
床を蹴って勇者が侵入してくる。
剣を振るうと四、五匹のゴブリンが首を落とした。
「魔物がっ!死ねぇ!!」
勇者は縦横無尽に剣技を繰り出す。
戦闘能力の低いゴブリンは何匹も命を落としていく………が。
「う、くそっ!離せっ!汚らわしい!!」
数に物を言わせる戦法。ゴブリンは自分が魔物の中でも弱い層に居ることを知っている。そしてそれだけにゴブリン種は命が軽いことも理解している。
個がいくら死のうがどうでもいいのだ。
種が維持されれば個の命などどうでも…。
腰にへばりつき、剣の柄で頭を粉砕される。
脚にしがみつき、頭蓋ごと刀身で貫かれる。
ゴブリンの命が一つ一つ勇者に奪われていくが、周囲を囲むゴブリンに恐怖の色は見えない。萎縮するどころか勢いが増していく。
そしてしがみつかれる度に勇者の衣服が剥がされていった。
「くぅっ、数が……多いっ!」
一つ目の触手モンスターが触手を伸ばし、その先端から透明の粘液をビュルビュルッと吐き出した。
「うくっ!………な、何を………」
勇者はその粘液を浴びると膝を落とす。
即効性のある筋弛緩系の液体だろうか…。懸命に立ち上がろうとしているが勇者の膝は震えて力が入らない。
『グゲゲゲ…』
勇者を囲むゴブリン達。
彼女の顔が青ざめる。
「いや………いやぁあああっ!!」
部屋に悲痛な悲鳴が轟く。
男の僕でさえ『便所穴』にされたんだ。
女である勇者なんか当然……彼等の苗床にされるだろう。
………………………
………………
………
「ああ…やめろ…うっ♡ やめ………あっ凄っ…♡ あっあっあんっ♡」
四つん這いになって後ろからゴブリンに突かれる勇者。
まだ目は生きているものの、降り注ぐ花粉と精液に塗れて徐々にその力は失われていく。ゴブリンちんぽの味に体が順応していく。
僕はと言うと………ゴブリンにおちんちんをしゃぶられながら背後にいるゴブリンに座ってお尻を犯され続けている。
大きさはそこそこ…でもほぼ休みなく連続で犯されることで満たされていく。
口の前に差し出されたゴブリンちんぽに、僕は躊躇いもなく咥えこんだ。
凄い………気持ちいい。うっかり射精してしまうが、僕のちんちんを咥えていたゴブリンは美味しそうに飲み干していく。
ああ、彼等も精液がご馳走なのかな?
………僕と同じ─────────
「こんなっ、こんな奴等にっ………ひうっ♡ あっ…いやっ♡ アクト…助け…アクトっ♡ イくっ、いやっ、こんな奴等にイかされたく──────あああっ♡」
勇者は背中を反らせて絶頂を味わったみたいだ。
…バカな勇者。だから僕は入るなと言ったのに。
イったそばからまた別のゴブリンが勇者に挿入して腰を振り始めた。休憩なんて絶対くれない。
ここにいる全員分の精液を注がれるまで…………いや、最後の方になったら最初のゴブリンは回復するからエンドレスで性行をすることになる。
穴という穴が馬鹿になるまで………馬鹿になってもそれほ終わらない。
まんこも口もお尻の穴も使われて勇者は勇者としての尊厳を失っていく。
その代わりに普通に生きていたら得難い快楽を手にするのだ。
「は…あっ♡ また入って………あっ♡ おちんちん…ああ…こんないっぱい…♡」
勇者が壊れ始める。
ゴブリンちんぽに囲まれ、勇者は手を伸ばしてそれを握ってシゴいていく。
「こんな…こんなの嫌なのに………ダメなのにぃ♡ はむ…♡」
舌を伸ばして別のちんぽを咥える勇者。
もう彼女は戻れないだろう…。
僕も戻るつもりはない。僕は男だからこの子達の子を孕むことは叶わないけど、魔物達の便所穴としてずっとここで慰み者になるんだ…。
勇者と一緒に………。
game over 【赤《便所穴と苗床》】
1.>>626からやり直す
2.>>630からやり直す
3.>>634からやり直す
安価↓2
安価↓3のコンマ一桁分エッチ度が上がる。
─────ザワッ………
人間の僕がその場に立つと、魔物たちは騒ついた。
一斉に飛びかかってくるかと思ったらそうでもない。
まずは警戒。そして吟味。最後に捕食…といったところかもしれない。
ゴブリンの数が目立つ。ピクシーも居るし、名前は分からないけど人型ではない、ヌラヌラとした触手を持つ一つ目の魔物も居る。
僕は彼らの前で衣服を脱ぐ。一枚一枚脱いでいく。
パンツまで脱ぐと、僕は手を上げた。
武器も無い、裸一貫。敵意が無いことを示す。
「あ、アクトっ!」
後ろから勇者の声が聞こえた。僕の行動を諌めるつもりなのだろう。
僕は顔だけ勇者に向けるとウィンクした。
『大丈夫』の合図
「皆、僕の話しを聞いて……」
『雄だ!雄だ!』
『人間っ!餌かっ!』
『ヤろう!ヤろう!』
ゴブリン達が騒がしくなる。
そして─────一気に僕へ襲ってきた。
「危ないっ!アクトーーー!!!」
「いいから来ないでっ!僕に何があっても来ちゃダメだ!」
「………っ!」
一体のゴブリンが僕の身体にへばりつく。
二体、三体と、どんどん僕の身体はゴブリンに覆われる。
1.振り払う
→2.されるがまま
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「ゴブリンさん…僕を好きにしてもいいから………お話しを聞いて。敵意はもちろんありません…」
『グゲ…?』
『なんだなんだ?こいつ人間のくせに怖がらないぞ?』
『ゲゲゲ…面白い奴だ。ほれ、ちんぽを舐めちまうぞ?尻穴も犯すぞ?ギギギ…』
ゴブリン達は僕の服を一枚一枚脱がしていき、お尻の穴やおちんちんを舐めてくる。
僕は「んっ♡」と甘い声を漏らすも、彼等の愛撫に抗うこともなく、むしろ目の前のゴブリンの頭を優しく撫でながら身を任せる。
『………なんだ?ただの淫乱か?オマエは』
「ん…、えっちなことは大好きだよ。でもその前に皆に落ち着いてもらいたいんだ。後で僕をいっぱい好きにさせてあげるから…ね?」
『………変わった人間だ。…よし、話しくらい聞いてやる』
『ゲゲゲッ!おぅいお前ら!こいつの周りに集まれ!犯す前にこの人間の話し聞けとよー!』
僕に一切の抵抗が無いのを悟ったゴブリン達は一時ではあるけど戦意を無くしてくれた。
一匹また一匹と僕の周囲にゴブリンか集まって僕を囲う。戦意を無くしはしたようだけど、何本もの剥き出しの勃起チンポが僕の中に入れたいのかビクビクと震えさせている。
それを見てると僕も欲しくなっちゃうんだけど………今はもっと大事なことがあるから我慢する。
「え、えっと…まず聞きたいんですけど皆さんはここで何をしてるんですか?人間の………野盗の住処ですよね?」
『ふざけんなっ!おめぇら人間が俺達を捕まえたんだろ!』
『そうだそうだ!この後に処刑するとか言ってたぞ!』
『いや、俺は利用するとか聞いた!』
『どっちにしても捕まえたのはおめぇら人間だ!』
『やっぱ犯そうぜコイツ!』
「僕は皆さんの味方です」
『『………はっ?』』
僕の言葉に血気盛んなゴブリン達は困惑する。
『な、何て言った?コイツ』
『味方とか何とか……』
『………ケッ!どうせ助かりたい一心で言ったに違いねぇ!おら!ケツ出せよ!』
「お尻を犯してもらいたいのは山々なんですけど、もうちょっと後でもいいですか?」
『……………分かった。もう少し話しを聞いてやろう。ほれ、おめぇらも離してやれ』
『グゲ……』
顎髭の生えた貫禄のあるゴブリンが他のゴブリンに声をかけると、皆僕の腰やら肩を掴んだ手を離していく。
以降、その貫禄あるゴブリンとサシで話し合うことになった。
『…なかなか肝が据わった男だな。………いや、 “魔物慣れ” してるのか?』
「さあ…。でも僕は魔物の皆さんが好きです」
『グゲ…グゲゲゲゲッ!愉快愉快!』
「それで……ここには人間達に閉じ込められているんですね?」
『そうだ』
「逃げなかったんですか?ここの部屋簡単に開きましたけど………」
『中からはどうやっても開けられない仕掛けなんだ。ドアノブも…いや、ドアそのものが消えちまう。ああやって誰かさんがドアを開けといてくれれば別だがね』
「なるほど………ちょっと待って下さい。勇者ー!聞いたー!?」
「えー?なにー?聞こえないよー!」
「ちょっとドア閉めて十分後に開けてみてー」
「はあっ!?何でよ!」
「いいからー!」
「…分かったわよ…十分ね!?」
「お願いー!」
と、勇者は渋々とドアを閉めた。
ドアはその瞬間そのものを無くして出口が無くなった。
「…なるほど。壁も壊せませんでしたか?」
『うむ、色々とやってみたがな………ビクともせん』
「…分かりました。皆さんをここから出しましょう」
『!? 本当かっ!?』
周囲のモンスターが騒つく。僕は顎髭のゴブリンに向かって頷いた。
「はい、出してあげます」
『ぬう…しかし、あのドアに居たのは勇者ではないか?あやつが許すとは思えぬが…』
「許さなくても僕が説得します。その代わりに僕がやろうとしていることを皆さんも手伝って下さい」
『……俺たちに何をしろと?』
「人と魔物の共生」
『はっ!何をさせるかと思えば!そんなことは無理だ!俺たちはその人間に捕まったんだぞ!!』
「世の中には悪い人間も居ます。でもそれは魔物にも言えることじゃないですか?」
『………出来るわけがない!人間と共生など………っ!』
「………そうですか。まああと十分あるし、共生出来るって証明しないとね」
『何だと?』
僕は屈んで顎髭ゴブリンのおちんちんを握るとパクッと咥えこんだ。
『おふぅっ!? に、人間!何を…っ』
「あは…あの扉が開くまで………皆のおちんちん可愛がってあげる♡ んー…♡」チュルル…
『ぐっ!凄い吸い付きっ……!』
「んふ…硬くなってきた♡………僕にはこんなやり方しか出来ないけど、共生すればもっと別の良いこともあると思う…。だから…はむ………ちゅるっ♡ 少しだけでも………考えて…あむ♡ んっんっ…♡」ジュポジュポ…
手でしごきながらおちんちんにしゃぶりつく。
呆気にとられている他のゴブリンのおちんちんも握ってシゴいてあげる。
「………あと九分………僕を皆の好きにしていいよ♡」
『『ウ…うぉおおおおっっ!!』』
「きゃっ♡」
溜まりに溜まった性欲を僕にぶつける為、一斉にゴブリンが襲ってきた。
口もお尻も手も脇までも使われる。小さな乳首やおちんちんも舐められる。
狂気乱舞。限られた時間をフルに使う為か、射精が早い。それとも元々…早いのかな?
でもこんなにも沢山の雄に囲まれて連続で犯されるなんて初めての経験で………僕はいっぱいの精液を浴びながら快感に震えた。
「あぶぅっ♡ んっむ…♡ ぷあっ…ああっ♡ 凄い…皆のおちんちん凄い♡ すてきぃ♡ もっと…もっとしていいよ♡ もっと僕を犯してっ♡ お尻も…口も…全部ぅ♡ アアッあんっ♡」
三擦りから五擦りほどですぐに射精して次のゴブリン代わる。
口にどんどん溜まる生臭い精子を飲み干して、また次の精子が注がれる。僕は別の地方にあった郷土料理を思い浮かべた。
そこは島国で《ソバ》とかいう小麦粉を練って細く伸ばした食べものが有名で、それを小さなお椀で食べて、食べたらすぐに追加されてまた食べてを繰り返す『わんこソバ』とか呼ばれるものがあると聞いた。
食べたら追加、食べたら追加………それと同じだ。
飲んだら追加、飲んだら追加………新鮮な精子を僕の喉を通り胃袋を満たしていく。
お尻の穴にもたっぷりと注がれる。女の子なら間違いなくこの中のどれかの精子で受精してるだろう。
僕は男なのに、でもこの精子で受精してあげたいと思った。
「ぷあ…凄っ………ぃい♡ 溺れちゃう…皆の精子で溺れちゃうよぉ…♡」
僕を中心にして精子の池が出来上がる。
皆はそれも気にしないでどんどん精液を追加していく。
「あはっ♡ すごいよぉ…♡ こんな…輪姦…すごいぃ♡ きゃうっ♡ 出ちゃう…僕もせぇし出るぅっっ♡♡」
僕もゴブリンの口にいっぱい出しちゃう。
『うめぇうめぇ』とゴブリンは僕の精子を飲んでいく。
じゅるじゅると吸われて空っぽになってもしゃぶり続けられる。その間もぐぼぐぼとお尻の穴を行き来しては射精されていく。
多分、そろそろ………時間だ。
「お願いっ♡ 最後に皆のせぇし………ぶっかけてぇ♡」
『『おおうっ!』』
と、ゴブリンが一斉に僕へザーメンシャワーを浴びせてきた。
「アアアアアッ♡」
熱い精子がぶっかけられる。鼻をつく臭い。
これ………堪んない♡
ギギギ………とようやくドアが開くと勇者が顔を出した。
「っ!? あ、アクト!!?」
「ほえ…?」ポワ-ン
「だ、大丈夫!?今そっち行くから!!」
「あっ、ダメ!ドアが閉まったら出られなくなるからっ!」
「えっ?で、でもっ」
「いいから………もう少しそこで待ってて……」
僕は改めて座り直す。お尻からゴポっと精子が溢れてきた。
「しょ………証明できました……よね?」ハァ…ハァ…
『むぅ……………』
顎髭ゴブリンは少し考えてから僕を真っ直ぐ見て頷いてみせた。
『分かった!力を貸そう!!』
「やったぁ ♪ 」ヨロ…
『おっと』ガシッ
よろめいた僕を顎髭ゴブリンが支えてくれた。
「あ、ありがと……ゴブリンさん」
『………人間のくせに無茶するな…』
「えへへ…ごめんなさい」
『ふん…訳の分からん奴よ。さぁ者共!出るぞ!!この小さき勇者の為に力を振るうぞ!!』
『『おおうっ!!』』
湧き上がるゴブリン達と蠢めく触手モンスター達。
僕は勇者に向かって親指を立てると、勇者は複雑な表情を浮かべて………苦笑いをした。
↓1のコンマ一桁分えっち度が上がる。
「さて、じゃあゴブリンさん達は──────」
『おっと、その前に…人間よ』
「アクトです」
『アクト、俺たちは俺たちをハメたここの人間共に復讐するぞ』
顎髭ゴブリンが言うとそれそれのゴブリン達も『そうだそうだ!』と勢い付く。
「うーん…」
『何だ?何を考えている』
「皆さんの気持ちはよく分かります。でも今はまだ僕に従ってくれませんか?」
『いや、我慢出来ない。人間との共生とこれは別の話だ。お前に従う必要は無い』
「いや、良いんですよ。ここの野盗どもを懲らしめるのは。でもやり方を間違えるとまた捕まりますよ?」
『何っ!俺たちの力を侮るか!』
「だって一回捕まってるじゃないですか」
『ぐっ………あ、あれは油断してたからで』
「だから、油断せずに戦える環境を作るんですよ。頭を使って」
『頭を使う?』
「それが僕の役目です」
『つまり作戦があるんだな?』
「あります。皆さんが仲間になってくれたので百人力です」
『いや、別に俺たちはお前の仲間になったわけでは──────』
「仲間………でしょ?」キュ
『おふっ♡』ビクンッ
顎髭ゴブリンの股間をこっそりと握る。
『そ、そうだな////………我々は仲間だっ』
「うん ♪ ………また後でいっぱいしようね♡」コソ…
『う、うむ…////』
「…アクト、何コソコソ話してんの?」
「あ、う、ううん!何でもないっ」
勇者はさっきからイライラしているようだ。
僕は慌ててゴブリン達に向き直る。
「え、えっと……早速だけど皆にはここの外を制圧してもらいたいと思います」
『外だと?ここの城に居る野盗の頭を殺せばいいんじゃないのか?』
「それは僕たちがやります。皆さんは外に居る大勢の野盗を………動けなくなるまでいたぶって下さい」
『殺せと?』
「違います。不殺(ころさず)で」
『………分かった。やってみよう』
「ついでに、野盗以外の人間には手を出さないで下さい」
『おいおい!流石に野盗かどうかなんて分からんぞ!』
「服で分かります。野盗は大抵似たような服を着てますから。あと人間の女の子も囚われてますが、もちろん手を出さないで下さい」
『そ、それくらいは』
「駄目です。さっきの共生の話が遠退いてしまいます。《魔物は総じて悪だ》という人間の認識から変えなきゃいけないんです」
「………」
勇者は下を向いて眉を寄せる。
まだ………納得がいってないんだろう。でも僕の話しに素直に耳を傾けるゴブリン達を見て、少し揺らいでもいる。
『思ったより面倒な話だ』
「でも叶えばパラダイスです。もしかしたら人間の女の子に皆さんゴブリンがモテモテになるかもしれないんですよ?わざわざ攫う必要もなく、人との子を宿すことが出来るかもしれません」
『…なぁ!俺も人間のメスにモテるかなっ!?』
『俺は!?』
『俺もモテたいっ!人間のメスとヤりたい!』
他のゴブリン達がざわめく。
「もちろんその可能性はあります。でもその為には──────」
『俺たちが良い魔物を演じなきゃならんのだな?』
「いいえ、演じなくても皆さんは良い魔物です。僕はそれを信じてます」
『………けっ、こそばゆいことを言うやっちゃ』
ボリボリと頭を掻く顎髭ゴブリン。
僕はそれを見てクスリと笑う。
『分ぁったよ。外で大暴れしてやらぁな……』
「お願いします。外が目立てばこの城の人間も浮き足立ちますから」
『………ただ俺たちはそこまで強くはねぇぞ?数だけで勝負だかんな。向こうも数が同じかそれよりちょい少ない程度じゃ負けるかもしんねぇ』
「触手さんにも頑張ってもらいましょう」
『あー、使えるかなぁ……こいつらは同じ魔物だけど言葉喋れねぇんだよ』
「でも仲間でしょ?」
『………ちっ、仲間仲間って…俺たち魔物に仲間なんてねぇっつぅのに………』
「頑張って♡」
『………調子が狂う//// 行くぜっ、野郎ども!』
『『おうっ!!』』
顎髭ゴブリンを筆頭にゴブリン達や触手モンスターがぞろぞろと廊下の奥へと消えていった。
「…こんな感じで…」
「………それより早く服を着なよ」
「えっ?あ、ごめん//// ちょっとここ開けといて」
僕は赤の間に入って蛇口を見つけると体を洗い流して野盗の服を着替え直した。
「お待たせっ」
「………」
「どうしたの?勇者」
「アクトの言う通り…魔物は……」
「ん?」
「う、ううん。何でもない。それよりこのどっちかに魔法使いがいるかしら?」
「多分…」
………あくまでも希望だ。
ここに居るか、別に移されてるか、或いは………。
残る扉は青と黄色の扉。
どっちを開ける?
1.青の扉
2.黄色の扉
安価↓2
「お爺さんっぽいし黄色でっ」
「何それ」
「いや、何となく…駄目?」
「私は別に何でもいいけど………」
僕は黄色の扉に手を掛けて開ける。
「──────ちょあああっ!!」
「へっ?うきゃあっ!」バタッ
開けた瞬間、いきなり影に襲われて僕は押し倒される。
その影はポカポカと僕を殴ってくるが力は大して無い。でも地味に痛かった。
「痛たたっ!痛い痛いってば!勇者!助けて!」
「…御爺っ!」
「むっ!?その声はっ…!」
影はむくりと体を起こすと勇者に顔を向ける。
「ひょっ!ゆ…勇者殿ではないかっ!よくぞ…よくぞご無事で…」
「御爺こそ…」
「うう…重いぃ………どいてぇ」
「ひょ、こりゃいかん。すまんのぅ、嬢ちゃん。儂ゃてっきり盗賊かと…」
どうやらここが “当たり” だったようで、魔法使いと思しきお爺さんは僕の上から降りて頭を下げた。
「貴方が魔法使いさんですか?」
「うむ…いや。大魔法使いの御爺じゃ」
「大魔法使い…」
「御爺は回復以外の魔法を全て使えるのよ」
「へぇ…凄いですね」
「うむ。がしかし、この首の輪っかのせいでなぁんも意味が無い。儂の魔法は全て封じられておる」
「これって外せないのかな?」
「無理じゃな。無理に外そうとすれば電流が流れる。専用の鍵があればべつじゃが……」
「私が一瞬で斬ったら?」スランッ
「勇者殿の剣技なら………うむ、どうじゃろ。やってみんことには分からん」
「勇者、剣を仕舞って。やめた方が良いと思う」
試すにはリスクが高いだろう。どんな効果があるか分かったもんじゃないし。
勇者は剣をしまい、そこで口を開いた。
「ね、青い扉まだ開けてないよね?そこに何か無いかな?」
「そういえばそうだねっ!鍵とかお宝とか見つかれば良いんだけど!」
「お宝って…それ盗賊のセリフじゃない」
勇者に突っ込まれつつも、僕は急いで青の扉へと向かった。
勇者と御爺も僕の後に続く。
青の扉に手を掛けて、ドアノブを引いた………が、鍵が掛かっていて開かない。
「むぎーっ!…駄目だ、開かない」
「どいて、アクト」スランッ
「えっ?ちょっ!?」サッ
「ハッ!!」
勇者は剣を抜くと扉に真一文字に斬り抜く。
青の扉はゴトンと音を立てて下に転がった。
「かっかっかっ、流石勇者殿」
「まぁね ♪ 」
「…うん?やっぱり中は倉庫みたいだよ」
中を覗くと棚や宝箱が沢山あった。
僕はそして一歩、部屋の中へ踏み込む。
──────ウー!ウー!ウー!──────
と、突然警報が鳴った。
「っ!アクト!」
「あー、うん。警報だね」
「ぬぅっ!いかん…これではここに野盗の増援が来るのも時間の問題じゃ!」
「そうだね…」ゴソゴソ…
「ちょっとアクト!何呑気に宝箱漁ってんのよ!早く逃げないと!」
「…逃げる?勇者、それは違うでしょ」ゴソゴソ
「はっ?」
「ここに来た目的はいくつかあったけど、その中に『戦う』はあっても『逃げる』は無かったはずだよ」ゴソゴソ
「えっ?」
「勇者は魔法使いさんの救出、僕は黄色の杖の入手。それと………野盗の殲滅が目的だったはず」
「っ!」
「野盗の増援が来るならむしろそれは歓迎じゃない?魔法使いさんも救出できた今、僕たちはもう迎え撃つことも出来る立場でしょ。勇者も人質が居ないから大暴れ出来るでしょ?」ゴソゴソ
「そ、そうか…!うん、そうだね!」
「でも…増援は来ても少ないよ。来ても数十人じゃないかな」ゴソゴソ
「えっ?な、何で?」
「だって、外ではきっとゴブリン達が暴れてるもの」ゴソゴソ
「っ!そうか!…いや、でも…信用出来るの?」
「僕にとって信用は出来るか出来ないかじゃない。するかしないかだ。そして僕は彼らを信用してる。それだけだよ」ゴソゴソ
「………」
「それより早く封魔輪の鍵を探すの手伝ってよ。御爺の力を発揮するにはそれが一番大事でしょ」ゴソゴソ
「そ、そうね!分かった!」ゴソゴソ
「うむ、儂も探さねば」ゴソゴソ
まだ増援は来ない。
警報が鳴り響く中、僕たちは懸命に探す。
「あ、鍵があった!」
勇者が鍵らしきものを見つけるとすぐに御爺の首輪に嵌め込む。
「くっ!合わないっ!これじゃない!」
「むう、どこじゃっ…」ゴソゴソ
「………これは」
僕は見覚えのあるものを見つけた。
まじまじと眺めると、やっぱりそれは僕の知っているものと酷似していて………ポケット中に仕舞う。
「アクト、黄金の杖は見つかった!?」ゴソゴソ
「ううん…代わりに他の良いものを見つけたよ」ゴソゴソ
「他の良いもの?」ゴソゴソ
「ひょっ!鍵を見つけたぞい!勇者殿!嵌めてくれい!」
「分かった!」
再度鍵を差し込むと、封魔輪が外れた。
「や、やったぁ ♪ 」
「ひょひょひょっ!これで魔法がっ………む!?魔法が使えんぞ!?何故じゃっ!!」
「ああ、ここの城自体が魔法を使えない仕様みたいですよ」ゴソゴソ
「ぐぬぬ…野盗め。どこまでも卑劣な………っ」
「………やっぱりここに黄金の杖は無さそうです」カラン…
「じゃあ…」
「うん、多分…頭領が持ってるのかな」
「よし、じゃあ二階に行って頭領倒しに行こうか!」
1.うん、行こうっ!
2.御爺はゴブリン達の援護と奴隷達の確保。
3.二人ともゴブリン達の援護と奴隷達の確保。
安価↓2
「………二人は外でゴブリン達の援護と奴隷にされてる女の子達の確保をお願い」
「えっ?ちょっと、何でよ!」
勇者が納得出来ないと言うように食って掛かる。
「儂はここじゃ役立たずだからのぅ…。ただあんたさんの言うゴブリンの援護と言うのがよく分からん。ゴブリンの殲滅の間違いじゃないのか?」
「その辺りのことは勇者に聞いて下さい」
「そんなことより!何で私も追い出そうとするの!?ここまで来たら私だって」
「僕の村は野盗に滅茶苦茶にされた。仇を討つのは僕の役目だ」
「いや!私も一緒に戦わせてよ!」
「………ひょっひょっ、勇者殿らしからぬ言動。そのおなごのような男に惚れおったか?」
「うっ//// そ、そんなのはどうでもいいでしょ!」
「儂の知らぬ間に “女” になったか」
「だ、黙って!////エロジジイ!////」
「勇者、君が何を言おうとも今回は譲れない」
「………」
「勇者殿、ここはこの子の言う通りにしよう。ええっと、君は」
「アクトと言います」
「アクト殿、助けてくれて感謝するぞい」
「いえ」
「ひょっひょ、おなごのようとは言ったが中々どうして、決意ある目は雄の者だな」
「………アクト、私あなたのこと」
「勇者、それ以上は言っちゃ駄目だ」
「……なんで………」
「君も僕もまだまだやることがある。そうでしょ?」
「………………うん」
「さあ行って、勇者。皆をお願い」
「…死なないでね、アクト」
「もちろん」
勇者はそして僕をギュッと抱きしめると、御爺を連れて外へ向かった。
僕はそれを見送ると猫娘から貰った爪を伸ばし、階段を登っていく。
二階へ着くと奥の扉に続く一本道だった。
毛穴からじわりと汗が滲む。奥の扉からだ。禍々しい気配と視線を感じる。
薄暗い通路を僕はゆっくりと進んだ。身体中にねっとりと絡みつくような視線が、気持ち悪くてしかたない。
扉へ一歩ずつ近付くたびに、その忌まわしい気配がより濃くなっていき、身体が僕の意思とは無関係に拒否反応を起こす。
でも、それでも僕は進む。進まないといけない。
扉の前まで来た。
階段からここまで距離にすれば十メートルほどだろうか。でも体感的に何十…いや、何百メートルに感じていた。
間違いない。この先に居るのは………野盗の頭領だ。
扉に手を掛ける。ここまで来たらもう引き返せない。
重い扉を開けると、そこに居たのは………。
「はっはっはっ!!ウェルカム!ウェルカム!ウェルカム!」
大きな台座に座る男が大袈裟に手を叩き僕を歓待した。
腫れぼったい目。
眉間に古い切り傷。
黄色く劣悪な歯並び。
黒いタイトのタンクトップ。
筋肉質な腕。
そして──────
「俺はここの頭領やってるジンバってもんだ。おめえさんは?」
「………アクト」
「アクト……アクトか、良い名だなぁおい!がっはっはっは!!」
ジンバと名乗る男の周りには裸体の女が三人、ジンバの股間に顔を寄せていた。
何をしているかはおおよそ見当が付く。
「ここまで来れる “客” はそうそう居ねぇんだがな。まぁいい。早速だが………死ぬか売られるか選べ」
「貴方がやられることは想定してないの?これでも僕は────」
「鼠だろ?たかが鼠にやられるほど落ちぶれてねぇよ」
「余裕だね……」
「………おめぇ、男か」
「だったら何?」
「こりゃ良い……なかなかお目に掛かれねぇ素材だ。女みてぇな男は何人か捕らえたが、お前はそん中でも一級品だな!」
「そりゃどうも…」
「………で? 外の騒ぎはお前の仕業か?」
「はい」
「…何が目的だ?」
「野盗の殲滅」
「笑えねぇな…」ギシ…
ジンバは女に退がるよう指示すると立ち上がってゴキゴキと首を鳴らす。下半身を晒したまま…。
……それは、隆々と勃っていた。サイズが大きい。
メリメリと音が聞こえそうな筋肉の凹凸と、浮き出た血管が生々しいほどに “男” を象徴していた。
黒ずんだソレは、女達の涎が滴っていて艶かしく妖しく光っている。 そして、その剛直なそれはビクビクと震えている。
凄く…いやらしい。
「…どうだ、俺と駆け引きしねぇか?」
「駆け引き?」
「お前がここで引くってんなら…俺のちんぽをお前のケツ穴に突っ込んでよがらせてやるよ」
「それは…魅力的な話だね」
「くく、お前もやっぱ好きもんだろ?」
「SEXは好きだよ。でも──────」
魔法はここでは使えない。
ただ魔力そのものを失うわけではない。魔力を少しずつ体内でコントロールしながら、必要な時に解放すれば僕が不得手な肉弾戦も可能だ。
「貴方達を許せるほど僕はお人好しじゃない」グググ…
多分…僕一人の力じゃこの男には勝てないだろう。
それでも三発。三発はぶっ飛ばす。
それが僕の意地だ。
そこから先は──────
「交渉決裂か…まあ予想通りの展開だがなっ!」
ジンバが背中に隠し持っていたやけに捻じ曲がった杖を取り出し僕に向けた。
杖の先端からゴオッと音を立てて炎が噴射される。
僕は辛うじて横へ転がりその炎を避ける。
魔法は使えない筈…。だがジンバが放つ炎を見るとこの城でもある条件を満たせば魔法が生きるらしい。
それは多分……。
「はっはぁ!!」ゴォッ
「アイテムの効果は適用されるんだねっ」サッ
「っ!?…見抜いたかっ!流石ここまで来るだけはあるな!!」ゴォッ
僕は迫る炎を幾度か避けた後、再び迫る炎に向けて手をかざした。
「はっ!」
………魔法は使えない。
だから体内の魔力を手の平に集中させて空を押す。
そこに魔力と力が集約されて衝撃波を起こし、迫り来る炎を一瞬で・き消した。
「──────っ!!」
「そんな炎じゃ僕に火傷も付けられないよ…」ニヤ
「…みてぇだな」カラン…
ジンバは杖を放り投げて全身の筋肉に力を込める。
「安心しろ、苦しんで死ぬ程度にボコボコにしてやる」
「いいね、悪者らしい台詞で。後になってからの『覚えてやがれ!』の台詞がグンっと引き立つよ ♪ 」
「……ほざけっ!」ダンッ
「負けないっ!!」グッ…
僕は床を蹴る。
魔力の漲った身体は指一本一本までも力を増幅させていく。
「はっはー!馬鹿がっ!大人しく俺の女になってればよかったものを!」
僕の初撃。右拳がジンバの顔面に向かう。
左手で受け止めるジンバの顔色が変わった。
「………ちぃっ!」
ジンバの右膝が僕の腹を狙う。
それを左手で受け止めながら、力に逆らわずに上へと飛ぶ。
左手に魔力を集中。
めきめきと音を立てて拳を作る。
「やぁああああっ!!」
「ふんっ!!」
上からは僕の振り下ろしの左拳。
下からはジンバの振り上げの右拳。
ぶつかり合って弾ける。
力の差は──────僕がやや有利。
強く弾き飛ばされた僕は壁に着地し床へ降りる。
「………何もんだ、てめぇ…」
「ただの、村人だよ」
肩で息をする。身体が悲鳴を上げている。思ったより魔力での体力向上は負担が大きい事が分かった。
もって五分…いや、それ以下かもしれない。しかもジンバは本気を出していないっぽい。
「ふん、まぁいい。どうせお前はここで死ぬんだからなっ!」
「ぜったい負けない…!」
鋭い左の蹴り。頬をかすめる。皮一枚。
肩先に伸びた左足を担ぐように掴み、一回転して投げる。
投げ飛ばされたジンバを追う。
ジンバは地面に手をつき、速度を落とすと近くまで行った僕の頬を蹴る。
僕は横へと吹き飛ばされる。
飛んでいる僕に追い打ちのように背中に膝を入れられる。
床に叩きつけられる。
痛い。痛いけど…目の前にまた足が迫り来ていた。
咄嗟に水面蹴りでジンバの足首を捉え、横転させる。
その隙に距離を取って戦闘態勢を整える。
形勢はやはり──────
「………やるなぁ、おめぇ」
──────不利だ。
でも、やるしかないっ!
↓1のコンマが
01〜30 惨敗(一発だけ殴れた)
31〜60 惜敗(二発だけ殴れた)
61〜98 辛勝(三発殴れた)
ゾロ目で完勝(性的な意味で)
ジンバの右フックを掻い潜り下から拳を突き上げる。それに対して背中を反らしスレスレで拳をかわすと膝が僕の顎を狙って飛んできた。
横へ避けて膝裏を持つとそのまま持ち上げて宙に浮かす。
宙空で回転したジンバはその回転を利用して爪先蹴りを一直線に繰り出す。蹴り足が僕の頬の横をボッとかすめてビリビリと痺れを残した。
僕は恐怖で萎縮したように膝が曲がりバランスを崩す。
「はっはぁーー!もらったぁああっ!!」
ジンバが体勢の崩れた僕の顔面に拳を繰り出してきた。
「まずは………一発」
するりと拳を掻い潜り、魔力を右拳に集中させてジンバの腹部に打ち込んだ。
ドボォッと重たい音が鳴り、ジンバの体がくの字に折れ曲がる。
「かっ………はぁっ!!」
僕がバランスを崩したのはわざと。
初めからジンバは僕に対して油断があった。肉弾戦に絶対の自信があったんだと思う。そこに付け込ませてもらった。
油断していたとはいえ体術はやはり断然僕よりも上だったからもう少しだけ油断を誘う為に、敢えて僕はバランスを崩したのだ。
それは上手くいった。
問題はここからだ………。
ジンバは口からよだれを垂らし、腹部のダメージの回復に努めている。
その目はまだ生きていて………もう油断は期待できそうにない。
「くっ…はは……やるじゃねぇか…クソガキ…」
「………」ジリ…
「……めやがって……………」プルプル…
「?」
「なめやがってぇえ!!!」ダンッ
「くっ!」ザッ
一足跳び。疾い。
一瞬で距離を潰されて目の前に拳が迫っている。
辛うじて頭を下げて避けるも膝が迫り、腕をクロスさせて防御する。
ミシッ…と骨が軋む。そのまま弾かれて後方へ吹き飛ばされた。
回転しながら勢いを殺して壁面に両足を付き、ジンバへ向かって跳ぶ──────が、ジンバが元の位置に居なくて………。
「死ねや…クソガキ」
上に居た。
背骨を折る勢いで踵が振り下ろされる。魔力を背中に集中させるがダメージは大きい。
僕は地面に叩きつけられてバウンドすると再び降りてきたジンバが浮いた僕の腹を蹴り上げて、また宙に浮かせる。
内臓が潰されるほどの衝撃。口から血を吐く。
──────駄目だ。三発殴るどころじゃない。
二発目さえも遠い…。
いや、それでも………僕はっ!
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
ピッ→・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
「お…おしっこビーム!!」
素早くズボンを下ろしておちんちんを出すとジンバに向けて放尿する。
「ぶわっ!?き、汚ねぇっ!!」ビシャシャーッ
「隙あり!」
天井を蹴ってジンバに蹴りを繰り出す。
が、難なく足首を掴まれて身体ごと床に叩きつけられた。
「ぐあっ…!」
「ざけやがってぇ…!」
ジンバの怒りが増した。
顔を何度も踏み付けられる。床と足の間に挟まれて脳が揺さぶられる。
………強い。怒りのせいでジンバの攻撃力が上がっている。
夢中になって僕の頭部を踏みつける。このままでは豆腐のように頭が砕けてしまう。
僕は慌ててジンバの重心が掛かっている足を手で払い、転ばせることに成功すると距離を置いた。
頭から幾筋もの血が流れる。…割れたかな?
「てめぇえぁぁああぁあああっ!」
【必殺技】
ピッ→・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
僕はおもむろに土下座した。
頭を擦り付けながら「ごめんなさい!」を言い続ける。
「なっ…ああっ!?てめ…今更っ」
「ごめんなさい!本当に勘弁して下さい!」
「許すわけねぇだろが!」
「売るなり犯すなり好きにしてくれていいのでっ!どうかっ!」
「…おめぇよ、都合良すぎだろが」スタスタスタ…
と、ジンバが近寄ってきたところで僕は手に力を込めて勢いよく前転し、ジンバの顔面に踵落としを浴びせた。
「ぐはぁっ!!」
「よし、二発目っ」グッ
ガッツポーズを決める。
ジンバの鼻からは血がボタボタと流れている。
「…てめ……っ」ボタボタ…
「あと一発」
「………上等だ」
腕で鼻血をこすると、ジンバは右拳に力を込める。ギリギリ…と音が聞こえる。
「もう油断はねぇ。謝ってもゆるさねぇ。問答無用で全力で………殺す」
「僕だって怒ってるんだ。僕の村を壊して…僕の大切な人達を殺したり攫ったりして………絶対に許さないから!」
「ふん、お前の目的は仇討ちか。返り討ちにしてやるよ」
「外の野盗達も全滅させるからね」
「なぁに、そうなってもこっちにゃ切り札がある」
「黄金の杖?」
「っ!?…知ってやがったか。尚更生かしちゃおけねぇな」
「僕を生かしておくかどうかよりも自分の心配した方がいいよ」
「そりゃこっちの台詞だな」
「野盗のくせにぐちぐちとうるさいなぁ。男らしくないよ」
「………いちいちムカつく野郎だっ!!」ダンッ
左足の蹴り。──────に対して右拳でカチ上げる。
バランスを崩すジンバの右足を水平蹴りで刈り取り。
ジャンプで避けられ空いた右足が僕の頬に伸び。
皮一枚で避けるも二段構えの右足の蹴り。
頭部にヒット。床を滑りながら吹き飛ぶ僕を追いかけて追撃の振り下ろしの右拳。
転がり避けて下から左足の蹴りを繰り出し。ジンバには届かず。
寝転ぶ僕に再び振り下ろしの右拳。
右拳が伸びきったところを両手で捉え、巻き込みながら床に横転させ。
互いに横になりながら左右の拳が飛び交う。風圧で頬が切り裂かれる。
僕は猫娘の爪を短く伸ばして突いていく。転がりながらジンバも避ける。
僕もジンバも立ち上がる。
ジンバのハイキックに合わせて僕も足を高く上げて蹴りを繰り出す。
バシンッ──────と、強い打撃音。足と足が高い位置で交差する。
力は………ジンバが上。
僕は回転しながら吹き飛ばされる。
短刀を取り出して投げてきた。
三本。眉間と喉と胸。
爪で跳ね返す。
視界から消えているジンバ。
感じる気配。咄嗟にしゃがむとビリビリと頭の上から衝撃波を感じる。
右拳のストレート。食らっていたら首から上が無くなっていたであろう程のもの。
しゃがんだ姿勢のまま後ろへ左足の蹴りを出す。手ごたえ………無し。
伸びた左足の上にジンバは片足で乗っていて、そのまま僕の脳天に踵落とし。
手を付いて前転回避。踵落としは空を切る。
着地を狙って下方から顎に向けての掌底打ち。
仰け反って避けるジンバ。
伸びきった身体。右脇腹にジンバの鋭い回し蹴りがヒット。
「げっ…ぼぉ…!!」
吹き飛びながら吐瀉物を撒き散らす。
重い。ジンバの一撃一撃が命取り。
本気になったジンバ相手は手に余るどころか……。
ああでも、僕は………僕が負けるわけにはいかない。
ギリッと歯を食い縛る。
でも激痛。辛い、痛い、苦しい。
「………そろそろ祈れ」
先回りしたジンバが僕のこめかみを片手で掴んで持ち上げる。
「ぐっ………あああああっ!!」メリメリ…
「柔い頭だ。トマトみてぇに潰してやる…」ギリギリ…
こめかみからブシュッと血が吹き出る。
こめかみを掴む腕を何度も殴るが全く解けない。
掴んで離そうとしてもビクともしない。
意識が遠のく。
僕にはもう…打つ手立てが無い…。
僕の得意技はもう………。
………………
………
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
ピッ→・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
「ぅ…ぁあああああっ!!」ムギュッ
「っ!?」
「やぁああああっ!!」シコシコシコシコシコシコシコシコシコッ
「おっ、うっ!やめっ!くはっ!」ビクビクッ
バカみたいに丸出しにしたままのチンポを右手で握って、僕は高速で手コキする。
こめかみを掴む力が緩んだ隙に左手で払うと着地した。
【必殺技】
・土下座:頭を下げて許してもらう
・猫なで声:甘えた声で敵を油断させる
・おしっこビーム:おしっこをかけて敵を撃退
・強いふり:強いふりをして引かせる
・甘えん坊:抱っこされに行ってその気にさせる
・ディープキス:熱い接吻で敵を骨抜きにする
・手コキ:優しい手コキで骨抜きにする
・濃厚フェラ:超絶フェラ抜きで骨抜きにする
・ぶっかけ:敵に精子をかけて挑発する
ピッ→・手コキフェラ:シコシコチュポチュポ
「はむっ!」カプッ♡
「おぅふっ!?」ビククンッ!
「んむっ、んっ…じゅる…じゅぽじゅぽっ♡」シコシコシコシコシコシコ
「なっ…ぐはっ!? あぐっ…うおぁっ!」ガクガクッ
肉厚のあるジンバのおちんぽを僕は頬張りながらシコシコを繰り返す。
おちんぽの悦ばせ方なら…僕は知ってる。
これが………一番得意だ!
「あむぅ…んっふ………んぅぅ♡ じゅるじゅる…ぐちゅぐちゅレロレロ…♡」シコシコシコシコシコシコ
「うっく…そ!」
ジンバの力が抜けていく。でもおちんぽだけは力一杯元気になっていく。
イけ…イけ…イけイけイけぇ!
「じゅっぽじゅっぽ…じゅるるるるっ♡」シコシコシコシコシコシコシコシコシコ
「ぐぁああっ!!」ドビュ--ッ!ビュ-ッ!
──────今だ!!
「はぁああああっ!!」ブワッ
「ま、待っ──────」
ジンバの精液を口から零しながら、僕は右拳に力を入れて下から突き上げた。
顎を捉えてジンバが後方へ吹き飛ぶ。
ビュルビュルと、まだ出る精液を撒き散らしながら軌跡を描いて床へ落ちる。
「はぁ…はぁ………──────うぉおおおおっ!!」
僕は雄叫びをあげた。
三発…。三発殴ってやった。
自分の課した目標を達成した喜び。
「て………めぇ………」ガクガク…
しかし、ジンバはまだまだ体力が余っている。
でもここからは……僕の意地は関係無い。普通にやりあって勝てる相手じゃない事は分かっている。
だから………………。
だから今度こそ、確実な『勝ち』を………。
野盗の壊滅に向けて………。
僕は口内に残った新鮮な精子を飲み込んで、薄く笑みを浮かべる。
1.逃げて勇者と合流
2.さっき見つけたアレをポケットから取り出す
3.いや、もしかしたら肉弾戦で勝てるかも?
安価↓2
「許さねぇ…殺す。ぜってぇに殺す…!」
「もう…貴方の勝ちは無い」
「あ?」
僕はさっき宝物庫で拾った物をポケットから取り出した。
「…! ………おめぇ、それが何だか知ってて出したのか?」
「もちろん。ここの城は魔法が使えないけどアイテムならその効果を発揮できるんだよね」
「…ふん。だが知ってたとしてそれをどうする?もしかしたらお前が犠牲になるかもしれねぇんだぞ?」
「ならないよ。むしろ貴方が終わる」
「…やってみろよ」
「信じてないね?まあいいけど………」
僕は “それ” を口に当てて頭に思い描く。
もう、一人じゃない。
僕は大きく息を吸って “それ” ………《口寄せの笛》を一気に吹いた。
ボンッと煙が立ちのぼり、その奥に影が見える。
『ン?此処ハ……』
『…あー、喚ばれちゃったかぁ…』
『………眠い………』
『おうっ!?オイオイ!まさかこりゃあ…』
「………皆!元気!?」
『『アクトッ!!』』
リザードマン、スライム娘、アルラウネ、オークが煙の中から出てきた。
僕の………仲間達。
──────ただ、猫娘と…サキュバスが居ない。
胸が締め付けられる。
もしかして……………
『にゃー♡ ご主人様ー!』
と、ピョーンと元気よく飛び出てきたのは猫娘だった。
『ご主人様!うちやっつけたにゃ!野盗の連中をギッタンギッタンに!こう!うにゃ!うにゃにゃー!』シュッシュッ
「猫娘…生きててくれたんだね……」ポロポロ…
『うにゃ?当たり前にゃ!うちが死ぬわけないにゃ!やばかったら逃げるにゃ!』
それはずっと言ってる猫娘の言葉。でも猫娘は幾度の危険を味わっても一度だって逃げなかった。
『でもさっきはヤバかったにゃ!野盗のトラップ発動して下から槍がいっぱい出てきたんにゃ!そこをうちの自慢の爪でニャニャッと!こう!鉄を切り裂いてシュパパーッ!』シュッシュッ
「分かった分かった」クスクス…
『あ!信じてないにゃ!?ご主人様!うちはご主人様との旅で遥かにレベルアップしてたにゃ!速さなら誰にも負けないにゃ!!』
『少シ黙レ猫』
『うにゃっ?誰にゃ?』
『リザードマン様ダ!』ビキビキ
『あー、そんな奴居たにゃ。久し振りにゃ』
『オイ、ソウイウ扱イハモウヤメロ』
『カタカナ読みにくいのよねぇ…』
『ヤメロスライム。ソレハメタダ』
『ぐはははっ!使いものにならない奴はそういう扱いだ!』
『グッ…オーク、キサマ………』
『………うるさい………』
『アルラウネも元気にゃ!?』
『………魔物に元気も何も無い………』
『うにゅぅ…相変わらずそっけないにゃ』
皆揃った。でも………。
『ゲホッゲホッ…な、何らっ!?此処はどこら!?』
「あっ!うさちゃん!」
『っ!!アクト!やっと会えたら!』
「ありがとね!うさちゃん!」ギュ-ッ
『ぐぇえっ!く、苦しいらっ!離すらぁ!』バタバタ
うさちゃんも来た。でもやっぱり………。
「うさちゃん…サキュバスは………?」
『見つからなかったら……。多分…サキュバスは………』
そこからうさちゃんは口を閉じた。
そう………多分サキュバスはあの後ドラウに…。
「おいおいおい、とんでもねぇな」
僕が思い耽っているとジンバがゆっくりと歩み寄ってきた。
「バケモンと仲良しこよしってか?まあこの程度の奴らなんて一瞬で片付けることが出来るがな」
ジンバはいつの間にか刀剣を携えていた。
ギラリと刀身が光る。
『何だこいつは……おいアクト』
オークが僕に話し掛ける。
「なに?」
『こんな奴相手に俺たちを呼んだのか?』
「………え?うん…」
『勘弁してくれ…』
「いや、でもこの人本当に強くて…」
『はぁ?………いや、こりゃゴミだろ。どう見ても』
ブチッ…と、ジンバのこめかみから切れる音が聞こえた気がする。
「おい、オークの分際で何言ってんだ?豚野郎が粋がってんじゃねぇぞ…」
『………ほら見ろアクト。お前が調子付かせるからコイツはこんな生意気な態度を取るんだぞ』
「え?そんな…だ、だって」
『………帰る………』
「ええっ!?ま、待ってよアルラウネ!」
『…ショウガナイ、我ガ叩キ潰シテヤロウカ』
『ぐははははっ!それがいいそれがいい!リザードマンは弱い者には強いからなっ!!』
『何ダト!?聞キ捨テナランゾオーク!』
「無視してんじゃねぇぞぉお!!」
オークに向かってジンバの兇刃が振り下ろされる。
──────ギィンッ!!
受け止めたのは猫娘。
『…ふん、余計なことしやがって』
『爪研ぎにちょうど良かったにゃ』ギリギリ…
「クソがぁっ!」ギャリンッ
ジンバの剣による連続攻撃。猫娘は難無く爪で弾いていく。
………本当に、強くなった。
激しい猛攻に猫娘は涼しい顔で対処している。
『うにゃにゃっ ♪ お前弱いにゃ』ギンギンッ
「んだとぉ!?モン娘のくせにっ!!!」ギンギンッ
『お前なんかご主人様が相手するまでも無いにゃ』
そう言うとヒュッと………猫娘が消えた。
気付くとジンバの後方、5メートルほど先に立っていて、ジンバの腹部から突然血が噴き出した。
「ぐぉおっ!?」ブシュ-ッ
『うちの動きも目に追えなかったにゃ?まだ三割ほどしか力を出してないにゃ ♪ 』
………いや、見えなかった。残像さえも…。
それは他の皆も同じで、皆一様に目を見開いて猫娘の成長を刮目していた。
爪に付いた血糊を舐めてニンマリと笑う。
『止まって見えるにゃあ…』
「…ぐぁああっ!!」ダンッ
『ご主人様、もういいにゃ?』
猫娘がそう僕に確認する。
「…聞きたいことがあるから、死なない程度に」
『うにゃあ…それは難しい注文にゃぁ』ヒョイッ
ジンバの攻撃を軽々と避けながら猫娘は呟く。
『死なない程度なら…アルラウネが良いんじゃなぁい?』
『………それを言うならスライムだって………』
『アルラウネの方が便利よぉ』
『………あーもう…………分かった………』
アルラウネの触手が伸びて、それらはジンバの手足を縛り拘束した。
「ぐぬぅ!?離せっ…離せぇ!!!」ビシィッ
『………捕捉完了………』
野盗の頭領を捕らえ、ここで漸く野盗との戦いは終わりを告げた。
「さて、ジンバさん。聞きたいことがあるんだけど」
アルラウネの触手に拘束されたジンバに僕は歩み寄る。
「黄金の杖はどこ?」
「けっ!誰が言うかっ!」
「…アルラウネ」
僕が言うとアルラウネの触手がジンバの身体中に巻き付き、ギリギリと締め付けていく。
「ぐがぁあああっ!!」メキメキッ
「あのね、僕もこういうことはなるべくしたくないんだ。素直に言ってくれないかな?」
さっと手を上げると触手の締め付けが弱まる。
「………魔物なんかと組んでる人間が…何を言ってやがる…」ゼェ…ゼェ…
「その魔物を利用して僕の村を襲った人間に言われたくないよ」
「魔物は害でしかない!それを有効利用して何が悪ぃんだ!」
「………聞き苦しい。まだ勇者の方が話せたよ。…もう貴方と議論する余地はどこにも無い。黄金の杖の在り処だけ教えれば命だけは助けてあげる」
「はっ!ふざけろ。てめぇら調子に乗んなよ。そっちがそう来るならこっちも仲間ぁ呼ぶぜ!」
そう言うと唐突に口笛を吹くジンバ。
「かかかかっ!これでてめぇらもおしまいだ!」
「何をしたの?」
「今ので外に居るうちの奴らが捕らえたゴブリン共を解放した!もうすぐ来るぜ……くっくっく!」
「へぇ…ゴブリンねぇ」
「なんだ?ゴブリンだからって嘗めてんな?奴らは数が多いから」
「嘗めてないし知ってるよ。でも…此処には来ないだろうね」
「何だと?」ピク…
「一階の赤い扉の中に居たゴブリン達は僕がとっくに解放した。そして外で暴れてもらってるから貴方の言う “うちの奴ら” が奮闘してるんじゃないかな?」
「…てめぇ…っ」ギリッ
「チェックメイトだよ。というかもう詰みだね」
「……くく、それでも無理だ!うちの奴らは数も多い。戦力も高い。ゴブリン程度にやられるほど」
「あ、言ってなかったけど勇者と魔法使いも解放してるから」
「っ!?」
「強いと言ってもたかだか野盗でしょ?魔物相手に生き死にを掛けた冒険をし続けた勇者に敵うと本気で思ってる?勇者達を捕らえた時だって卑怯な手を使って、それでも甚大な被害を出したらしいじゃん。魔法使いさんの封魔輪も外したし…外の野盗は今頃悲鳴上げてるんじゃないかな?」
「………くそ…くそぉおおっ!!」
「黄金の杖の在り処は?」
「………」
「………………オーク」
『あん?』
「この人がどうしても喋ってくれないの」
『おい、俺に吐かさせろってのか?こいつ死ぬぞ?』
「殺しちゃ駄目だよ。ただ、気持ち良くしてあげて」
『……男相手かよ…気が乗らねぇな』
「僕だって男だよ」
『可愛かったらいいんだよ』
「めちゃくちゃだなぁ。でも出来なくは無いでしょ?」
『まぁな…』
「じゃ、宜しく」
僕はそう言って下がる。
オークは腰布を捲るとデカいちんぽをジンバの前に晒した。
「お…おいっ、何をする気だ!」
『何って…ナニだよ』ズルッ
「ひっ!!や、やめろ!やめろぉ!!」
オークは拘束されたままのジンバのズボンを下げる。
『なぁに、痛いのは最初だけだ…と思う』グッ…
「ま、待て!待ってくれ!お、おい!アクトとか言ったな!?コイツをやめさせろ!!」
「大丈夫、オークのおちんぽ気持ちいいから ♪ 安心して………掘られちゃえ♡」
『どれ、お前の尻穴を楽しむか…』ズズ…
「ひっぐっ!!わ、分かった!言う!言うからやめてくれぇ!!抜いてくれぇええ!!」
『まだ先っぽしか入ってないんだが…』
「オーク、ストップ」
『ん、おう』ピタッ
「さあ、言って」
「……俺の座ってた台座の下に……」
「ん、ありがとう」
僕はジンバの台座に向かって下を探すと………金色に輝く杖を見つけた。
「あった…これで………これで皆が生き返る」
『良かったにゃ!ご主人様!』
「うん、ありがとう。じゃあ後は外の救援に行こうか」
『………さっき言ってたゴブリン達か………』
「勇者も居るよ」
『勇者カ……恐ロシイナ…』
「そんなに怖がることないよ。ああ、アルラウネ。ジンバを解放してあげて」
『………いいの?』
「うん」
『………分かった………』
拘束していたアルラウネの触手は解かれ、ジンバは床に落ちた。
「この森から出ないこと。もう二度と悪さをしないこと。約束して」
「………ああ、分かった」
「ん、それなら許します」
僕はそしてジンバに背を向けるとドアに向かった。
皆がぞろぞろと後を付いてくる。
僕の判断は甘いかもしれない。相手は野盗だ。約束なんて守るとも思えない。だけど………。
その時にまた懲らしめればいい。
今は仲間との再会で気分も良いから、こんな答えで十分だ。
僕はドアを開けて部屋の外へ出る。
後は奴隷達の解放をして、森の主に会いに行こう。
そして………魔物と人の世界を一つに………!
………………………
………………
………
──────ギィ…バタン──────
「………………」
「くく…ふはははははっ!」
「とんだ甘ちゃんだっ!」
「森から出ない?二度と悪さをしない?」
「ぐふ…ぶはははははっ!!!」
「約束なんて守るかよ…。機を計って徹底的に潰してやるぜ……!」
『………ソウイウ奴ダト思ッタ…』スゥ…
「っ!?誰だ!!」バッ
『コウイウ時ハ影ガ薄クテ良カッタト思ウゼ…』ユラ…
「っ!!リザードマンっ!!」
『アクトガ許シテモナ、オ前ミタイナ人間ハ我等魔物ニトッテモ人間ニトッテモ害ニシカナラナイ…』
「お、おい…待てよ………お前魔物だろ?と、取り引きしねぇか?人間の女を好きなだけくれてやる!どうだ!?」ジリ…
『………ホウ、人間ノ雌カ………』
「…へ、へへ………俺と組めばうまい汁が飲めるぜ………?」
『……アクトト出会ウ前ナラソノ話シニ乗ッテイタカモシレンナ』
「………へ?」
『我ハ魔物ダガ……今ハアイツノ望ム世界ガ見タイノダ。ソノ為ニハ………オ前ガ邪魔ダナ』ギランッ
「ひっ!や、やめ──────」
──────ドシュッ!!
………………………
………………
………
場外へ出ると戦争は終わっていた。
ゴブリン達が勝鬨を上げている。僕は顎髭ゴブリンの元へ駆け寄って声を掛けた。
「顎髭ゴブリンさん!終わりましたか!?」
『おお、アクトか。今ほど終わった。まあ実際は勇者や魔法使いがほとんどやっつけたんだがなww そっちはどうだった?』
「頭領は三発殴ってやりました!あとはここに居る僕の仲間達が助けてくれて…」
『ん?……猫娘にオークに…………ゲェッ!スライムとアルラウネまでぇ!!』
「なんでそんなに怯えるの?」
『うう、…スライムとアルラウネは俺達の天敵だ……』
「そうなんだ…でも良い子達だよ ♪ これからは皆仲間だね ♪ 」
『………仲間か。なんとも不思議な感覚だな』
「あは、大丈夫。すぐ慣れるから。ところで勇者は?」
『娼館に居るだろう。魔法使いと二人で奴隷娘達の解放をしている』
「そっか…この旅もそろそろ終わりだね」
『そうなのか?』
「うん。あとは森の主と会って話せば……」
『ん?森の主?森の主なら──────』
──────ゴォンッ!!
「な、何の音!?」
音のする方を見ると娼館が燃えていた。
「あ、あ………勇者が………」
『見つけたぞ人間っ!』
上空から声が掛けられた。
上を見ると宙に浮いた人型の魔物が此方を見据えている。
「ど………ドラウ!!」
『殺してやるぞぉ!!』
どす黒い気が充満してドラウの身体を包む。
猫娘達の身体が竦んでいる。
魔力の総量が桁違いだからか…本能からなのか。ドラウの気に萎縮している。
でも………僕は割と冷静でいられた。前ほどの圧力を何故か感じない。
『ご、ご主人様!逃げるにゃ!絶対敵わないにゃ!』
「………そうかな?」
『にゃ?あ、当たり前にゃ!逃げなきゃ』
僕は猫娘の言葉から被せるように言葉を発した。
「ドラウ!!一つ聞きたい!」
『命乞いは聞かぬ』
「サキュバスを………殺した?」
『…ふん、くだらん。あやつなら我が魔法で塵になりおったわ』
「………そう………やっぱり…そうなんだ…………」
『くく……そうだ。次は貴様の番──────』ゾクゥッ
「………サキュバスを………殺したんだね?」ゴゴゴゴゴゴゴ…
『なっ…貴様………その魔力は………っ!』
「じゃあ──────」
────── お前も死ね ──────
内に篭る魔力の解放。
立っている地面が僕を中心に半径10メートルほど凹む。
周囲の魔物達が放出された魔力によって引き起こされる突風で飛ばされる。
家々はその衝撃波で破壊され瓦礫となる。
僕の服は全て裂け、上級位の魔物に与えられる紫色の紋様が全身に刻まれていく。
『グルァアアアアアッ!!』
漲る力、溢れ出る魔力で堪らずに口から出る咆哮。
ドラウは目を見開き頬に一筋の汗を垂らす。ガチガチと歯を鳴らしている。
恐怖に慄く(おののく)。
『だっ──────駄目らっ!アクト!!』
仔ウサギが何やら言う。
獲物を前にして、何をダメと言うか………。
さあ、──────狩りの時間だ。
掌をドラウへ向けて空を押す。
それだけでドラウは吹き飛んだ。高速で回転しながら洞窟の壁面から2メートルほど身体をめり込ませる。
そこで爆発音。
ドラウも魔力を解放し、岩が弾け飛ぶ。
『そうだ……そうこなくっちゃな…ドラウ』
『ぐはっ…がふ…』ゲホッゲホッ
『脆いな……まあいい。死ね』
『………く、…人間、不可避の魔法を知ってるか?』
『…何?』
ドラウは右手の掌をこちらに向けると、黒い球体が側に出現し、我はそれに吸い込まれるように取り込まれた。
『ふはっ…!ふはははははっ!!そこからは逃げられん!私がこの掌を拳に変えた時、その黒球ごと貴様は消失し──────』
パァンッ!
我を囲む黒い球体は風船のように割れた。
我は何もしていない。ただ我から溢れ出る魔力に耐え切れず球体が膨張して弾けたのだ。
『これが……… “不可避の魔法” とやらか』
『………ば、バケモノめっ』ギリッ
『不可避の魔法とはこういうものだ…』
我は指をドラウに向けて手前へ折り曲げる。
ドラウの身体は我の元まで凄い勢いで引き寄せられる。
『なっ!?』
『終い(しまい)だ』
ドラウの眉間にとんっ…と指を当てる。
『や、やめるんらっ!!アクト!!お前の望むものをもう忘れたのら!?』
1.ドラウを殺す
2.ドラウを…
安価↓2
……眉間に当てた指にほんの少し、魔力を……。
『嘘だったのら!?魔物と人間の共生する世界を作ると言っていたのは!!嘘だったのら!?』
………ドラウを………我は………。
目の前にある死の予告。ドラウは眉尻を下げて怯える事しか出来ない。
『アクト!目を覚ますんら!!覚ました目でお前の仲間達を見るんらっ!!』
小煩い仔ウサギ………。
我はしかし、周囲の魔物らを見る。
皆一様に怯えていた。
ある者は身体を小刻みに震わせ、ある者は失禁し、ある者は強く瞼を閉じて身体を丸めて怯えきっていた。
『これで………こんなことで魔物と人間が共生できるら!?皆を怖がらせるお前に魔物と人間の橋渡しが出来るんら!?』
『黙れ…黙れぇ!仔ウサギめがっ!!』
炎。
手から放つ炎獄。
仔ウサギが喰らえば消し炭にもならぬ程の炎。
しかし──────
巨大な炎は仔ウサギに全て吸収される。
『なにっ!?』
『我輩のことをもう忘れたら!?如何なる魔法攻撃も我輩には通じないらっ!!』
『ならばこれでどうだぁっ!!』
指先で魔力を集中、集約させレーザーのように放つ。紡がれた魔力は一直線に仔ウサギを襲う──────が、それさえも吸収されていく。
『無駄らっ!魔法や魔力じゃ我輩は絶対に殺せないら!』
『ぬぅううっ!!仔ウサギめぇ…っ!』
炎弾を右手、氷弾を左手に幾つも練り上げ連続で投げ付ける。
それらを仔ウサギは悉く吸収していく。
『………もう、心まで魔物と化したら……アクト』
魔法は一向に効かない。
しかし仔ウサギの表情は苦悶を浮かべていた。
──────と、突然宙空に魔物が旋回してきた。
『じゃんじゃじゃーん ♪ 』
その魔物は蝙蝠のような羽根を羽ばたかせて仔ウサギの前に立つ。
我は………この魔物を知っている。
『ア〜クトさん ♪ 私だよ、サ・キュ・バ・ス』
『………サキュバス?………サキュバス………』
………そうだ。サキュバス。
思い出してきた………。我は………僕は………。
『生きて………サキュバス……生きて…たの?」ポロポロ…
『あったり前でしょー?アクトさんこそ無事で良かったわ ♪ 』
「ああ…良かったぁ」ポロポロ…
ふっと力が抜ける。刻まれた紫色の刻印がスーッと消えていき、僕はその場で膝をついた。
『……サキュバス、助かったら。よく生きててくれたら』
『………まーね。 “あんたが居なくなったおかげ” で助かったようなもんだけど』
『……………サキュバスはもう知ってるら?』
『うん。ドラウから聞いたからね。…っと、アクトさん平気ー?』
うさちゃんとサキュバスが何かを話していたけど、途中でサキュバスは僕の元へ飛んできて身体を起こしてくれた。
「あ、ありがとう…サキュバス。あと………生きててくれてありがとう」ヨロ…
『アクトさんを残して死ねないわよ ♪ まだいっぱい抱いてくれるって約束でしょ?』
「あ、うん………え?そんな約束したっけ?」
『したよぅ!酷いっアクトさん!』
サキュバスの肩を借りて立ち上がると、ドラウが地面に降りてきた。
──────エンディング──────
『何故私を殺さなかった…』
「ごめん、あんまり覚えてないんだ…。でもサキュバスが生きてたから別にいいや」
『…そうか。………今のお前なら殺せそうだな』
「うん、そうだね。でも止めといたら?」
『何故だ?』
「あの程度でくたばるほど柔じゃないと思うから………さ」
『何の話だ』
「新しい僕の味方の話し…」エヘ
ドォンッと激しい爆音と共に瓦礫となった娼館が吹き飛んだ。
中心に立つ金髪ロングの女の子が天に向かって剣を指している。
「誰っ!? ここを爆発させたの!!」ド-ンッ!
怒り心頭の勇者が周囲の魔物達を睨みつける。
『あやつは…?』
「あれが新しい仲間。人間だけど」
『あれが私より強いと言うのか?』
「まあ、人間でしかも女の子だけど…あれでも勇者だからねぇ…」
『ゆっ………!?』
勇者は「お前かぁ!?」と見当違いにゴブリンの襟首を掴んで脅しをかけている。野盗よりもタチが悪い。ゴロツキのようだ。
魔法使いの御爺が勇者を羽交い締めにして止めるがそれを引きずって暴れ回っている。
「おぅい、勇者ー!」フリフリ
「っ!アクト!無事だったのね!?」ダッ
勇者が駆け寄ってきて僕を抱き締める。
「く、苦しいよ勇者…」ギリギリ…
「心配だったんだから…っ!」ギュ-ッ
『…ちょ、ちょっとあんた。アクトさんに馴れ馴れしいんじゃないかしら?』ピクピク…
「…は?誰あんた。…魔物のくせに何か文句あんの?」
「ちょ、ちょっと二人とも…落ち着いて」
『勇者だか何だか知らないけどさ、アクトさんは私の男だから触るなって言ってんの』ブチッ…
「あんたサキュバス?淫魔の分際で………そっちこそアクトに触れるなんて百年早いから」ブチブチッ
『上等じゃない』ゴォッ
「なに?やんの?キザむよ?」スランッ
「あーもう、やめなさい!」
僕は両手で二人を引き離して怒ってみせる。
「魔物も人間ももう争わない!こんなことで喧嘩なんかしてたら魔物と人間の共生なんか夢のまた夢だよ!」
『あれだけ大暴れしといてよく言うら…』
「あっ、うさちゃん」
『はぁ………全く、お前は本当に不安定な奴ら。どうしようもないら』
「め、面目ない…」
『──────っ!! 主っ!!』
突然、ドラウが片膝を付き傅く(かしずく)。
『………危うかったら、ドラウ』
『いえ、その………』
『よい。肝は冷えたがお前が無事で何よりら』
『はっ…!』
「…え?あれ?………何コレ?」
『無礼者!傅け!』
「は?」
『いいんらよドラウ。こいつ…アクトは別に我輩の部下でも家臣でも無いら。我輩を攫ったことも不問ら』
『しかしっ…』
『二度言わせるんじゃないら』
『ははっ!』
状況が飲み込めない。
あのドラウがうさちゃんに頭を下げている。
「う、うさちゃんって……」
『うん。隠してて悪かったら。我輩は………我輩こそが《この森の主》ら』
「…え?」
『この森の主ら』
「………ぇえええええええええええっ!!」
多分、僕はこの森に入って一番驚いた。
うさちゃんはそして、淡々と語りだす。
『とは言っても、我輩の戦闘能力はここの森の誰よりも弱い。だからここの森で一番強いドラウを側近に置いてたんら。他の魔物には我輩が森の主だと知らされていない』
「ま、待って。でもこんな強いドラウが………何でうさちゃんみたいに弱い魔物に従ったの?」
『ドラウとは持ちつ持たれつの関係なんら。まあ、我輩の肩書きが “森の主” らからどうしてもドラウは我輩の下という位置付けになってしまうんらけど…』
「持ちつ持たれつって…?」
『ドラウはその強大な力のおかげか、皆が気付かない弱点があるんら』
『あ、主っ!それは』
『大丈夫ら。アクトもお前と同じだと分かったんら』
『この人間が…私と同じ…?』
『話を続けるら。ドラウはその強力な魔力を自分で抑えることが出来ないんら。それほ先天的なもので魔力を収める器が小さすぎたんら。だから一度暴走するとこの森も二日三日で全焼してしまうんらな』
「………あ、そうか。だから…」
『そうら。前にも言ったけど我輩は魔力の無効化、魔力の増減、つまり魔力のコントロールが出来るら。だからドラウの魔力のコントロールを我輩がすることで、ドラウの生活に支障をきたさないようにしてたんらな。そして我輩は魔法攻撃は効かないんらが物理攻撃には弱いんら。だからドラウに守ってて貰ってたんらよ。持ちつ持たれつら』
「はぁ………なるほど」
『お前も同じら』
「え?」
『我輩との旅は少しだったんらがとんでもない人間だと分かったら。お前の場合は数時間でこの森を壊滅させるほどの魔力を秘めてるんら。言い換えれば……正規の魔王軍に匹敵する力を持ってるら……………いや、違うら。お前はもう半分魔物ら』
「え?ぼ、僕は人間だよ!」
『魔力の解放で魔の刻印を刻まれる人間なんて居ないら。どこかで魔物の血を受け継がれてるら』
「………魔物とエッチしたから?」
『魔物との交配で魔物にはならないら。いずれにしてもお前はもう普通の人間じゃないら』
「……………そっか」
『でも、お前はそれでも人間と魔物との共生を望んでいるんらろ?』
「………うん。それは変わらないよ」
『ならお前は我輩と共に暫く生きるんら』
「え?どういうこと?」
『魔力のコントロールを覚えるんら。いちいちキレて暴走してたらそれこそ人間と魔物の共生は叶わないらろ』
「でも、ドラウは?」
『ドラウはもう我輩が居なくてもある程度コツを掴んでると思うんら。問題はお前の方ら』
「そんなに駄目ですか」
『駄目駄目ら』
「あう…」
うさちゃん………森の主は鼻をひくつかせてから僕の肩に飛び乗った。
『森の主は今よりドラウに引き継ぐ!』
『………へっ!?いや、主!私にそのような大役は──────』
『元森の主の命ら!聞き分けよドラウ!』
『………はっ!』
『……うん。我輩はこれよりただの “一角うさぎ” としてアクトと旅に出るら。頼んだぞ、ドラウ』
『…はっ!』
『さぁ、行こうアクト!目指すは魔王城ら!』
「え……えええっ!?ちょっと、僕だってただの村人Aなんだけど!!魔王退治は勇者の仕事で」
『ん?何言ってるら?お前は魔物と人間の共生を望むんらろ?魔王退治が仕事じゃないらろ』
「え?だって、魔王城に向かうって……」
『魔王城には全ての魔物を統べる魔王様が居るら。お前の想いを直接ぶつける相手に相応しいらろ』
「で、でも、そんな…魔王なんて僕の話をまともに聞いてくれないよ」
「それなら力づくでも聞かせるしかないじゃない」
勇者がうさちゃんと僕の会話に割って入る。
「か、簡単に言わないでよ!」
「魔王までの道程は私が先導するわ。アクトに指一本触れさせない」
「ひょひょひょっ!俄然旅が面白くなりますなぁ勇者殿。さては夜の生活も楽しみなんじゃろ?」
「お、御爺っ!///」
『うにゃ!うちも付いて行くにゃ!』
「ね、猫娘!?」
『我モ行クゾ…』スッ…
「あ、居たんだ。リザードマン」
『フン………ソロソロ泣クゾ?イイノカ?』シクシク…
『うーん…どう考えても上手くいきそうにないし…流石に魔王様の所に行くのは気が引けるわぁ……ねぇ、アルラウネ』
『………ごめんスライム。私もアクトと行きたい………』
『へ?う、嘘でしょ?』
『………魔王様がどうこうと言うより………私はアクトを見ていたい………おかしい………かな?』
『……あんたも毒されたわねぇ…。ま、分からなくも無いけどぉ…』
『俺様も行くぞ!魔王直属の先鋭部隊がどれほどのものか見てみてぇからなぁ!!』
『オーク、力自慢がしたいならドラウが目の前に居るんだからタイマンでもはったらぁ?』
『ああん?てめーはどうせ怖ぇから来ないだけだろ?森の隅っこで一生水浴びでもしてろこのヘタレスライム』
『………そう言えばサキュバスの時の借りを返して無かったわねぇ、オーク』ギロッ
『そんなことあったか?』ハナホジ-
ど、どうしよう。収拾つかなくなってきた。
人(魔物)が多すぎる。
『グゲゲッ!俺達も行くぞー』
『はぁ?あんたらゴブリンだけで何十体居るのよ。無理に決まってるでしょ。アクトさんには私が付くからあんたらは黙ってこの森でシコってなさい』
『黙れサキュバス。アクトへの恩義を果たす為に我らゴブリン族が力を貸すのだ!』
『ブフッ!ゴブリンが恩義とかwww』
『………如何にサキュバスと言えど我等を馬鹿にするとメス穴が裂けるまで犯し尽くすぞ』
『…ふぅん、やってみなよぉ…』ゴゴゴゴゴ…
「あー!うるさいうるさいうるさい!」
僕は大声を張り上げて皆を黙らせる。
「僕はまだ魔王城に行くなんて一言も言ってないからね!?」
『でも行くしかないら。それとも共生共存の道は諦めて人間と魔物の殺し合いを見続けるら?』
「う……」
『いいか、アクト。お前の望む世界はもうお前だけの夢じゃなくなったんら』
「え?」
『よく見るんらアクト。互いに罵り合ってはいるが、お前だけじゃなく勇者や魔法使いも含めて魔物達と話しが出来てるんら』
「………」
確かに…魔物達と勇者や御爺が話している。
負傷していた野盗達も立ち上がり、魔物と肩を並べて話し始めている。
「………これは……」
『今は小さな世界、小さなコミュニティーら。でもこれらはお前が作った世界ら』
「………」
『全世界がこうなったら……そう思うと我輩も心が躍るら。アクト、ここで旅を止めてもいいんら?』
「………………」
気付くと何処からか野盗達が酒樽を持って来て勝手に宴会を始めている。
人間も魔物も輪になって酒を呷り(あおり)肉を貪る。
「………そうだね。やめちゃ駄目だよね」
『うむ。ここでやめたらアクトじゃないら』
「………………分かった。行くよ、魔王城に!」
ヒャッホー!と皆が声をあげる。
「頭ぁっ!俺らも付いてくぜぇ!!」
「男の娘バンザーイ!」
野盗達がいつの間にか集まってきて僕の周りを囲む。
僕は何故か彼等の《頭領》にされていた。
「や、やだよ!?君たちは連れてかないからね!?」
「そんなぁ!ツレねぇぜ頭ぁ!」
「頭のケツマンコ掘らせてくだせぇっww」
「モン娘と乱交してぇwww」
「き、君たちは動機が不純過ぎる!」
駄目だ。流石野盗だけある。あまりにも品性下劣な集団だ。
「もし付いて来るって言うなら野盗をやめて貰うから!!」
「「別にいっすよー」」
「!?」
野盗らが口を揃えて答えた。
「したら俺ら何なんだ?何になんだこの集まりww」
「あれじゃね?…正規軍とかそういうアレ」
「マジか!俺たち騎士とかになれんの!?やべぇwww」
「あ、あのねぇ!僕は国を持ってるわけじゃないんだからそんなものになれるわけないでしょっ!」
「でも軍隊みたいな?そういう」
「だから、こんな大所帯を僕が賄えるわけないでしょ!」
「アクト、私に考えがあるよ」
「え?」
そこで勇者が口を挟んだ。
「王にはからって貰って軍隊化すればいい。今は国としてもまだまだ兵力が足りてないし、こいつらも国家周辺の警備などをやらせればいいだろう。残念ながら旅には連れていけないけど」
「…王様が許すかなぁ?」
「許すも許さないも魔物の被害が出ているのは確かで兵力が不足しているのも事実だよ。こいつらが改心して国の為に戦えるならそれでいいと思う」
「………だって。殺しも盗みも強姦も駄目だよ?」
「「分かりやした!」」
何だかおかしな具合になってきた。
でも──────
ビュウッ…と、洞窟内に新鮮な風が吹き抜ける。
風は僕の背中を押して追い風となって僕を急かす。
『………風ら。風が吹いてるら……アクト』
「うん。………じゃあ皆、行こっか!」
「『おうよっ!』」
天下の勇者様を差し置いて、僕は先頭を歩く。
魔物達も野盗達も酒や肉を放り出して僕の後に続く。
………宴は終わりだ。
これからは “祭り” に興じよう。
人類と魔族の垣根を越えて……。
『──────それはそうとアクト』
「ん?なぁに?」テクテク
『後ろの奴等がお前の尻をガン見してるんらが………』
「………え?」
そういえば………全裸だった。
後ろの男衆がヨダレを垂らしながら、僕のプリプリのお尻を眺めていて──────
僕は「きゃあっ」と、女の子のような悲鳴を上げて慌てて両手の甲でお尻を隠す。
『に、逃げるんらっ!アクト!』
「えっ!?………ひいっ!?」ダッ
後ろの皆が突然駆け足になって僕のお尻をロックオンする。
「もう、辛抱堪らんっ!」ダッ
『ドケッ!野盗風情ガッ!我ガ先ニ犯スッ!』ダッ
『ありゃあ俺様の穴だ!俺様の極太ちんぽでよがらせてくれる!!』ドスドスドスッ
『グゲゲゲッ!アクトのケツマンは俺達ゴブリンがいただくっ!!』ドドドドドッ!
「下衆な雄共めっ!下がりなさい!アクトは私と結ばれる運命(さだめ)なのよ!!…ああ、なんて可愛いお尻なのっ♡ じゅるり」シュタタタタッ!
『勇者とは思えない台詞ね。お下劣よ?それにアクトさんは私のものだからっ!』バッサバッサ
『うにゃあっ!サキュバス出しゃ張るにゃ!ご主人様の一の子分はうちにゃ!うちこそご主人様の子を孕むんにゃ!!』ヒュンヒュンヒュン
「………男のアクトに種付けしてみたい………」シュルシュルシュル…
「あんたも相当変わってるわねぇ、アルラウネ…」ヌルヌル-…
「『アクトォオオオッ!!!』」ドドドドドッ!
「あーんもぅっ!どうしてこうなっちゃうのぉ!」エ-ンッ
THE END
【閉幕の挨拶】
これにて、『男の娘の冒険 ~頭隠して尻丸出し~』は閉幕と相成ります。
アクトとその仲間たちがこの先どの様な旅をして、どの様な結果が訪れるかは語られません。
しかし御心配されることは無いでしょう。きっと彼はその望みを叶えてみせます。
心強い味方が沢山居るのですから………。
さて、うっかりピエロの物語はこれより暫くお休み頂きます。
師走ということもあり、プライベートが忙しいので書くとしても【安価もの】以外で書いていく所存です。
或いはピエロの名前を出さずに書くこともあるかもしれません。
ではまた、いずこかでお会いしましょう。
さようなら〜〜〜〜。
《アルバム》
【猫の夫】
>>28-31
【トカゲ男と二連挿しと串刺し】
>>83-85
【リザードマンとの共生】
>>90-93
【リザードマンの晩餐】
>>108>>109
【キャットウォークの被害?】
>>121-123
【偽りの母胎】
>>141>>142
【スライム寄生】
>>155
【触手地獄】
>>180>>181
【朝までオークとした後は…】
>>225-228
【オークと死ぬまで交尾】
>>237-239
【捨てられた人の子】
>>245>>246>>247>>250>>251
【サキュバスえっちシナリオ】
>>291-295
【女体化。そして隷属】
>>304-305
【サキュバスえっちシナリオ2】
>>319-323
【アクトとうさぎの誤算】
>>426-427
【巫女服と野盗三人】
>>444
【物足りないSEX】
>>453>>461
【誤魔化しフェラ】
>>477>>479
【肉奴隷の勇者】
>>503-506
【浮浪者達と】
>>552-555
【killing sex】
>>577-578
【激闘 勇者とアクト】
>>583-585
【赤《便所穴と苗床》】
>>640-641
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