わたし提督「艦隊これくしょん?」 ・ワ・「です?」 (69)

人退メインの「人類は衰退しました」x「艦これ」です

なお、艦これは新米提督程度なので色々注意
気ままに書いていきます。


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わたし「あれ、ここは……?」

目が覚めた、というわけではないのですが、気が付くと見知らぬ部屋にわたしはいました。
前後の記憶もどうやらないようです。わたしは今まで何をして、どうしてここにいるのでしょう。

わたし「えぇ……」

もうひとつ不可思議ついでに、わたしは何か形式張った、重めの服を着ていました。
色は白、所々にアクセントがなされていて、ズボンです。
帽子もあるようで、近くの帽子掛けにかかっていました。

と、そこにコンコンとドアを叩く音が。
誰かが来たようです。……どうしましょう。正直隠れたい。

尋ね人は勝手に入ってくるような人では無かったようで、もう一度ドアがノックされました。

事態がさっぱりわかりません。しかたがないのでとりあえず状況を動かしましょう。

「ど、どうぞ……」

「失礼します」

入ってきたのはわたしと同じピンク色の髪をして、わたしと同じくらい(重要)背の高い女の人でした。
でも胸はそこそこ……。そしてとても短いスカートになんか穴が開いてます。

……なんでしょうあれ。破廉恥な。

「初めまして、本日よりここで働かせてもらいます、明石です」

明石「提督の着任をお祝いします。まずはあなたの秘書艦を務める艦娘をお選びください」

わたし「?」

明石「選べる艦娘達はこの五人です。一人だけお選びください」

そう言いながら明石さんは画像を見せてきます。

まぁ、どうせこの状況も妖精さんの仕業でしょう。
正直説明が全く足りてないと思いますがもういいです。選べというなら選びましょう。

わたし「じゃあこの娘で」

選んだのは銀髪のきれいなパッツン娘。叢雲と書いていますが、これ名前なんでしょうか。
他の娘も「でん」とか「かみなり」とか「ふぶき」とか……。属性?

明石「畏まりました。では少々お待ちください」

そう言って明石さんは出て行ってしまいました。
結局なにもわからずじまいです。



しばらく待っていると叢雲と書いてあったあの娘がやって来ました。

叢雲「特型駆逐艦、5番艦の叢雲よ。あんたが司令官ね。ま、せいぜい頑張りなさい」

うわぁ、態度わっるいー。
そしてどうやらあれが名前で合っていたようです。叢雲ちゃん。
あと、特型駆逐艦って何でしょう。

わたし「えっと……。よろしくお願いします」

無言スルーされました。

一旦ここまで。
次回は戦闘と、早速艦これから外れていきます

叢雲ちゃんはツンデレでした。

わたしが何もわからないと言うと、悪態をつきながらもちゃんと説明してくれました。
簡単にまとめると、彼女等は艦娘と言い、深海棲艦という敵と戦っていて、わたしはその提督(司令官)ということでした。
しかしこの提督、やることは誰を何処に出撃させるか、また出撃中に進撃か、撤退かを選択すればいいだけのようです。
  


   というか、ゲームでした。



わたし「ありがとう御座います。助かりました」

叢雲「あ、あんたがしっかりしないとこっちが困るんだから!」

説明を聞き終えた後お礼を言ったところ、とっても照れくさそうに言ってくれました。

叢雲「ほら、ぼやぼやしてないで出撃するわよ!」

わたし「叢雲さん一人で大丈夫ですか?」

叢雲「大丈夫よ、ほらさっさとしなさい」


明石さんが艦娘の画像を見せてくれたあれは端末で、あのときは画像を出していたようです。
執務机の上に同じものが置いてあり、それを操作することで全ての行動が可能なようです。

言われるままに出撃、と。

因みに、今の状況を説明すると、この部屋には机と椅子があり、わたしはその椅子に座って端末を操作し、
叢雲ちゃんが後ろから教えてくれていました。

しかし、出撃ボタンを押した途端、唐突に叢雲ちゃんが消えてしまいました。

わたし「えぇ!?」

驚くわたしを他所に、端末の画面が切り替わり、マップが表示されました。

船のマークが動き……あ、画面に叢雲ちゃんが。


―――――――――――――――――
 敵艦隊との会敵が予想されます!

―――――――――――――――――

そしてそのまま戦闘へ。
どうやら叢雲ちゃんは画面の向こうに送られたようです。深く考えずに、そういうものだと思いましょう。

敵は……機械のような生き物の様な何かでした。
なるほど、これが深海棲艦というやつですか。……ちっちゃいんですね。

あ、一撃。戦闘終了。完全勝利Sでした。


そして進撃か撤退かと……。これって向こうと会話できないんですかね。
無傷ですし、進撃でいいでしょうか?

進撃を選択と。

すると画面が切り替わり、また先程のマップ画面になったのですが、そこには

「羅針盤回す?」「そうそう」「何処行くかわからぬ」「遭難するかも」「そうなんです?」

いました。

妖精さんです。
画面の中で妖精さん三人が何か話していました。
中央にはコンパスらしきものが。いえ、聞いたところ羅針盤のようです。

そして妖精さんが羅針盤をえぃっ!と回しました。

羅針盤ってそうやって使うものでしたっけ?

初期艦雷いないよ……違和感は感じてたんだけどやってしまった。

よくはわかりませんが、とりあえず行き先は決まったようです。
船のマークは上の方へと進み、また戦闘が行われました。

先ほどと同じような敵が二体。一体は倒したものの、叢雲ちゃんが中破になってしまいました。
そこで夜戦か撤退か。撤退を選びます。

叢雲「帰投したわ」

行きと同じように唐突に部屋の中に叢雲ちゃんが現れました。

わたし「わ! 大丈夫ですか!?」

なんと服がボロボロになり、見るからにダメージを負っています。
慌てて駆け寄って確認したのですが、ボロボロになっているのは服と装備のみで、体には一切傷がついていませんでした。

叢雲「平気よ、この程度。でも入渠させて頂戴。」

わたし「あ、はい」

艦娘が傷ついた場合、入渠によって修復されるそうです。
わたしは画面を操作し、叢雲ちゃんを入渠させました。
先ほどと同じように叢雲ちゃんが消え、画面に修復残り時間が表示されました。

でも体は傷ついてないんですよね……?
なんでしょう。裁縫でもしてるのでしょうか。


しかし、ゲーム内でダメージを負ってもこちらに反映されるんですね……。
いえ、もしかしてゲームをこちらに出力してるのでしょうか。
少し考えてしまいましたが、そもそもこの空間が実際に存在するかも怪しいのでこれまたスルーしましょう。

妖精さんとうまく付き合っていくコツは妖精さんのすることに深く考えないことです。
大破進撃、というものをやらなければ沈むことは無いらしいので。

……んー。叢雲ちゃんが帰ってくるまで暇ですねー。
なので端末を弄ってみましょう。

あ、明石さんがいる。
こっちには……だれだろう。

話しかけてみましたが、本人というわけではないようです。 は、恥ずかしい。
ゲームとこっちの境界線がわからない……。

妖精さんもあちこちに見かけます。装備についてたり、工廠にいたり、やはり妖精さんが多分に関わっているのでしょうか。
因みに、無反応でした。

見つけちゃいました。

端末の設定という画面から、ココ押してー!と言わんばかりに強調された隠しボタンを。
……隠しボタンと言っていいんですかね?

そしてこれは以前見たことがあります。

難易度:低□□■□□□□高
不条理:低□□□□■□□高
描画レベル:低☒☒■□□□□高
ジャンル:艦隊運営シミュレーション


以前と全く同じでした。
唯一、描画レベルが現在より下が四角の中に×が入っており、動かせないようになってるみたいです。

しかし他の部分は何の制限もなく弄れるようで、ここを弄ればクリアがとても楽になること間違いなしです。

見つけちゃいました。

端末の設定という画面から、ココ押してー!と言わんばかりに強調された隠しボタンを。
……隠しボタンと言っていいんですかね?

その隠してるんだか強調してるんだかよくわからないボタンを押すと、
別のページが出てきてとっても見覚えのある設定が表示されました。


難易度:低□□■□□□□高
不条理:低□□□□■□□高
描画レベル:低☒☒■□□□□高
ジャンル:艦隊運営シミュレーション


以前と全く同じでした。
唯一、描画レベルが現在より下が四角の中に×が入っており、動かせないようになってるみたいです。

しかし他の部分は何の制限もなく弄れるようで、ここを弄ればクリアがとても楽になること間違いなしです。

えぇ、実は端末を最初に取った時から気になってはいたのです。
何もしていないのにLvが25ありましたから。そして今回、まだLvは上がるようです。

色々弄ってみたのですが、以前のステータスは表示できませんでした。あれは適用出来ないのでしょうか。
まぁ自分が戦うわけではないので別にいいのですが。


そういえば、クリア条件というものは明確に聞いていませんでしたね。
そもそもまだ妖精さんに直接会って無いという事実。

う~ん、叢雲ちゃんの入渠残り時間は……。後8分ですか。
妖精さんを探しておきたいですね。

よし、探索しましょう。


念の為に難易度を最低に、不条理を最高にしておきますか。

難易度:低■□□□□□□高
不条理:低□□□□□□■高

これでよし、と。何が来ようと問題ありません。そもそも何も来ないレベルです。
では。

意気揚々と扉を開け、外に出たわたしですが、難易度を弄ったことで気を抜きすぎていたようです。
出た瞬間に人とぶつかってしまいました。

わたし「わぷっ」

しかし顔面には柔らかなクッションが当たったようで、まったく痛くありませんでした。
ひとまず離れて……。

ビックリしました。やわらかなクッションだと思ったものは彼女の胸であり、
それが顔に当たるということは彼女の身長がわたしよりも(重要2)とても高いということを示しています。

わたし「と、あ、ご、ごめんなさい!」

「ア、イエ、ダイジョウブデス。コチラコソスミマセン」

ぶつかった相手である彼女は慌てて手を胸の前で振りました。
その手にはとても大きな爪がついており、あれが彼女の武器なのでしょう。
なんというか、非常に強そうです。いろいろと。

※不条理は高いとギャグに、低いとシリアスになります。

「オネェチャン! ハヤクッハヤクッ!」

おっと、どうやらもう一人、妹さんがいたようです。
つい、と目をやると非常に可愛らしい子供が手を振っていました。

それにつられ、彼女はこちらへと軽くお辞儀をした後、行ってしまいました。
子供の方も艦娘なのでしょうか……?少し気になりましたが、本来の目的である探索をしましょう。

一旦終了

しばらくうろうろしていると、何やら人の気配。
お店のようです。看板には「食事処 間宮」の文字が。

お腹は減っていませんが、少し見てみましょう。

「あら、提督さん」

中には割烹着を着た店員さん、それと先程の姉妹、そして……

わたし「あ! 妖精さん!」

ついに見つけました。この場所に来てから初めての本物の妖精さんです!

「人間さんだ」「人間さんきたー」「あまーい」「でりしゃす」

彼らはアイスと羊羹を食べていました。

わたし「妖精さん、またあなた達の仕業ですか?」

「バレた」「バレバレた」「えーと」「ゲームだゲーム」「昔のゲーム」「なんだっけ?」
「艦これ?」「艦隊これくしょん?」「そうそれ」「その世界に」「どぼーん」








妖精さん達の話をまとめると、どうやらこの世界は昔の人類が作った
「艦隊これくしょん」というゲームを体感できるといったものらしいです。
よくわかりませんが、妖精さんを惹きつける何かが会った模様で。

わたし「それで、帰るにはどうすればいいんですか?」

「えー」「帰っちゃうの?」「まだ最序盤です?」「まだまだこれから」「ぼくたちまだ働いてないです?」

「ところで人間さん、アレ、弄りました?」

わたし「この設定のことですか?」

隠し設定の画面を見せます。

「あーやっぱり」「だよねー」「ちょっぴり反省」

わたし「なにか問題が?」

「あまりやりすぎると進まなくなるです……」

何故か妖精さんたちは先程の姉妹の方を見ていました。
姉妹は菱餅を食べていました。

「提督さん、どうぞ」

気づいたら店員さんがわたしにアイスを差し出してくれていました。

わたし「わ、いいんですか?」

間宮「えぇ、お近づきのしるしに。私、ここのお店をやっている間宮、ともうします」














間宮さんは人のよい笑顔を浮かべると、これからよろしくお願いしますと言って下がっていきました。

よろしくお願いされたわたしはとりあえずアイスを食べることにしました。

わたし「美味しー」

叢雲「それはよかったわね」

わたし「あ、叢雲ちゃん」

8分はとっくに過ぎてました。

叢雲「ちゃん? まぁいいわ。で、なんで勝手に出歩いてるのよ。探しちゃったじゃない」

あ、心の中で呼んでたちゃん付けが出てしまいました。でも良いそうなのでこれでいきましょう。
そしてなんか拗ねてます? というか出歩くのに許可が必要なんでしょうか……。

わたし「えっと、食べます?」

わたしはアイスを掬うと叢雲ちゃんに差し出しました。誤魔化せるでしょうか。

叢雲「えっ! い、いらないわよ!」

そう言いつつも目がアイスに向かっています。これは好感触。

わたし「はい、あーん」

叢雲ちゃんがうろたえてます。ちょっと楽しい。

叢雲「い、いらないって……。……あー」

あれ。まさか本当にやってくるとは。……うわ。恥ずかしくなってきました。

……ええぃ! やってしまえ!



…………。やってしまいました。なんでやってしまったのでしょう。
ちょっと、いえ、凄く恥ずかしいです。

わたし「妖精さん。食べます?」

なんとなくスプーンを口に運びづらいので、アイスは妖精さんにあげてしまいました。
叢雲ちゃんも来たのでゲームの続きをするとしましょう。

叢雲「さて、戦闘はわかったと思うから、次は建造をするわよ」

この建造によって保有する艦娘を増やしていくらしいです。
この娘達を作る……。んーなんだかよくわかりませんね。

叢雲「まぁやってみれば判るわ。適当に数値決めてやってみなさい」


出てきた艦娘 ↓

こういうのはまずは最低値でやってみるものです。
というわけで何も弄らずにポチっとな。


わたし「18分……。微妙に時間かかるのですね」

「アイスのお礼するです?」

妖精さんがそう言うと何処からともなく火炎放射器を装備し、わたしに向かって……って

わたし「きゃーー!!?」

ゴォォ!という音を立てながら炎が噴射されました。

わたし「熱いっ!…………くない?」

人畜無害な炎でした。まぁ妖精さんがそんな危険な事をするはずないですよね。
わけっていましたよ。もちろん。

わたし「あっ」

そうでした。"ちょっと"驚いて持っていた端末を放り投げてしまったのです。
それが何故か目の前で空中に留まっていました。

ふよふよと浮かぶそれは突如光を放ち、目を瞬いた瞬間、そこには端末を胸に抱いた女の子が立っていました。

電「電です。どうか、よろしくお願いいたします」

わたし「あ、でんちゃん」

明石さんが見せた画像の5人の内の1人、でんちゃんでした。

電「司令官さん、そのぅ……誰かと間違えてないですか?」

電「い な ず ま、なのです!」

わたし「ごめんごめん、電ちゃんね。よろしく」

電「はいっ! よろしくなのです! あ、これお返ししますね」

さっきの妖精さんの火炎放射器は建造を一瞬で終わらせてくれたようでした。
画面の建造中マークが消えていました。


でも、なんで火炎放射器……。危ない。こう……見た目的に。

さて、どうしましょうか。妖精さんはまだこの世界で遊びたいようです。
仕方ありません。もうちょっと付き合いましょう。

というわけで2人を連れて一旦提督室へと戻って来ました。
そしてもう一度出撃しようとしたところ

==わーにん ふじょうりどたかすぎ? しゅつげきできません==

わたし「あれ、だめなんですね?」

「あー。それなー」「そうなるよねー」「せかいせんちがっちゃう」

よくわかりませんが駄目なようです。不条理度を元に戻して……。
難易度は……とりあえずこのままでいいですかね。
せっかくですし描写レベルを上げてみましょう。

難易度:低■□■□□□□高
不条理:低□□□□■□□高
描画レベル:低☒☒□□■□□高
ジャンル:艦隊運営シミュレーション

これでローポリになるはず。画面を見てみると叢雲ちゃんと電ちゃんがデフォルメされた3D表示になってました。

わたし「あら、可愛い」

頭身を下げたデフォルメ状態ならローポリでも可愛らしいものですね。
これで行ってみましょう。

今更ながら(2回目)妖精さんを普通の漢字を使った口調にしてたことに気づく

表記ミス

難易度:低■□□□□□□高

最初と同じ1-1を選択。マップは絵ですが、船が3Dになってました。
そして戦闘。

おぉ、3D空間です。チビキャラになった叢雲ちゃんと電ちゃんが並んでいます。
ってあれ……敵の駆逐イ級。なんか思ったよりとても大きいです。
絵だと犬ぐらいの大きさに見えていたのですが……。

それでも難易度のおかげかあっさりと撃破。
まぁ最初にやったよりも下げてますもんね。

またしても妖精さんが羅針盤を回して今度は下へ。

うわぁ、なんか変なのが出てきました。軽巡ホ級だそうです。
腕が付いてます。腕が。

でも周りの駆逐級の方が強そう。大きいですもん。

まぁやっぱり難易度最低にしているお陰であっさりクリア。

わたし「しかし、ただ見てるだけってつまらないですね」

「でしたら、なんいどをあげてみては?」

なるほど。

電「司令官さん。戻ったのです!」

叢雲「戻ったわ」

わたし「おかえりなさいー。お風呂行ってくる?」

電「はい、ちょっとですけど行ってきたいです」

叢雲「私はいいわ。何も受けてないから」

わたし「じゃあ電ちゃんだけね」

電「ちょっと直してくるのです」

電ちゃんは消えていきました。わたしの手によって。
……入渠しただけですが。

うん、『また』なんだ
>>33で い な ず ま とね。(正しくはいなづま

今日はここまで。次回!艦CORE、始まります!

さて、とりあえず難易度の方を上げてみることにしましょう。
いくら簡単とはいえ、やりごたえのないことをやっていても面白く無いのです。

とはいえ、上げ過ぎるのも躊躇しますね……。
ここは妥当に最初の難易度+1で行きましょうか。

難易度:低□□□■□□□高
不条理:低□□□□■□□高
描画レベル:低××□□■□□高
ジャンル:艦隊運営シミュレーション

わたし「とりあえずこれでよし、と」

ところでさっきから後ろに立っている叢雲ちゃんはなんなんでしょう……。

叢雲「……」ジー

見られてます。それはもう、はっきりと、確実に。

うぅ……。

わたし「あの……。なにか?」

叢雲「べつに? 続けていいわよ」

困りました。こういうのは理由を聞いても無意味ですが、このままただ見られ続けるのも居心地が悪いです。

わたし「……あ。そういえば、叢雲ちゃん達は戦闘中ってどうなっているんですか?」

叢雲「どういう意味?」

わたし「えっと。出撃を押すと消えちゃうじゃないですか。それでどこかに行ってるのかな? と思いまして」

叢雲「あぁそういうこと。でも私にもよく分からないわ。敵が現れて、それを倒す。ただそれだけをしてるだけだから」

わたし「はぁ。あ、じゃあ戦っている時、こういうチビキャラになってるんですか?」

叢雲「そうね。なってたと思うわ」

わたし「思う?」

叢雲「戦ってる最中ってあまり他のことを考えられないのよ」

むぅ……。とりあえずの話題振りでしたが、それにしてもあまり有益な情報を得られたとは思えませんね……。

えぇと……他には……

叢雲「私の事は気にしないで、それ見てていいわよ」

再度言われてしまいました。
これ以上会話を続ける勇気やら話術が私にはありませんでした。

仕方ないので端末を見ていると、叢雲ちゃんが近づいてきました。
いえ、これは密着というのではないでしょうか。椅子の後ろから覗きこまれ、顔のすぐ横に顔があります。

わたし「あ、あのぅ」

叢雲「え? あ、ほら、まだ分からない事が多いでしょう? 私が説明してあげるわよ! ひ、秘書艦だから!」

それはありがたいのですが、近いということを言いたかったんですぅ。

わたし「あ、ありがとうございます。じゃあ……」

叢雲ちゃんにも見えるように端末を横にずらしつつ、さり気なく体も横に移動して続きを促そうとしました。
したのですが……。 

おかしいです。やっぱり近いです。 なんで? わざとですか?
女の子同士、ということは……まぁ置いといて、わたし好感度上げるような事なにもしてませんよね!?

それとも叢雲ちゃんは言葉ではツンツンしながらも体は……おっと。
変な意味では無いですよ? 決して。

電「なにをしてるのです?」

おぉっと、ここで電ちゃんが戻ってきました。

叢雲「司令官にこれの説明してあげてたのよ」

電「そうなのですか。 司令官さん、分からないことがあったら聞いてくださいなのです。 電がバンバン答えるのです!!」

叢雲「ちょっと! 秘書艦は私なのよ? 私一人で十分だわ!」

あ、これ悪化したパターンです。

人類は衰退しました 小説全10巻(9+1)完結済みで発売中ですよ!

随分間が開きましたが、ゆっくりと再開します

こ、こんなときはあれです!

わたしは端末を素早く操作して二人を出撃させました。
すると先程まで睨み合っていた二人は消え、部屋には静寂が戻りました。

えぇ、全力でその場回避の後回しです。
……戻ってきた時には治まってないでしょうか……。

そもそもなんですかねアレ。元々ああいう性格だったのでしょうか。こう、惚れっぽいというかなんというか。
無条件で好意を抱かれているような気がします。

うーん……。ま、こんな時はあれです。妖精さんに聞いてみましょう。

「妖精さーん。あのお二人の性格……というか何か、こ、好意? を持たれてる気がするんですけど……。こう、何かおかしくないですか?」

「にんげんさんのかんじょうはわかりづらし」「りあるぶーとのさいにじょうほうしゅうしゅう、した」「まあまちがってないかなーのはんい」
「こうしきだけだとすくなかった」「てーとくさんはこういをいだかれるもの?」「けっこんとかしてた」「だいたいこんなもの」


わ、分かり辛い。とりあえず元々あぁいう性格だということでしょうか。
ん?

「そことそこの妖精さん、リピート」

「てーとくさんはこういをいだかれるです?」「けっこんとかしてた?」

おぉ……。これはもう何とも言えないですね。
結婚ですって。好意から結婚。異性ならそれもありなのかもしれませんがわたしは同姓の方はちょっと……。

とりあえずの問題はその好意がわたしに向いていることです。
繰り返しますが同姓はNGなので。

わたし「妖精さん、その、好感度的なものを普通にして欲しいのですが……」

「ふつうといわれましてもー」「ふつうってなんだろね」「ふつう、けっしていいいみではつかわれないふつう」

駄目みたいですね……。どうすれば……。

「にんげんさんすこしよろしいですかー?」

わたし「なんですか?」

「せっていのーじゃんるをかえてみたり?」

ふむ、今は艦隊運営シミュレーションとなっているこれですか。

わたし「どれにすればいいんでしょう?」

「なんかそれっぽいののなんいどかえるとよろしい?」

それっぽいの……それっぽいのと言われても。と、ありましたよそれっぽいの。

ジャンル:美少女恋愛ゲーム

これ。一番それっぽくないですか?


えーと、あら、難易度はないんですね。
不条理を上げておけばいいのでしょうか。

あくまで自然に、自然に接して欲しいだけなのです……。
不条理を上げ過ぎるのもどうなるかわからないので、ここは高めぐらいにしておきましょう。

不条理:低□■□□□□□高
    ↓
不条理:低□□□□■□□高

正直どうなるかわかりませんが、なんとなーく緩くなってくれればいいなぁ。

ジャンルは戻しとかないと恋愛ゲームのままですからね、戻し戻し。
ってあれ? 先ほどの艦隊シミュレーションが見当たりませんね……。

うーん? あ、艦娘の文字発見。

ジャンル:ハイスピード艦娘アクション

絶対に違う……。でも逆に気になります。 えぇい、これにしちゃえっ。


[てきおうはじかいからです]


さて、放置してた叢雲ちゃん達の方に戻りますか。


そして画面を移す前、見落とした画面にはこう表示されていました。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
難易度:低×××××■□高
不条理:低□□■××××高
描画レベル:低××××××■高
ジャンル:ハイスピード艦娘アクション

特殊
恋愛不条理:低□□□□■□□高

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月02日 (木) 10:07:13   ID: WfGESHLp

ハイスピード艦娘アクション…艦COREか…惹かれるな

2 :  SS好きの774さん   2015年07月13日 (月) 16:51:38   ID: zcxsI0vK

にこにこしてた動画にもそんなのがあった気がする…

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