P「遥!」桐生「伊織!」(56)
神室町 天下一通りアーケード
遥「神室町に来るのも一年ぶりだね。おじさん」
桐生「ああ、そうだな」
遥「園長先生に会うのも久しぶりだし、元気だといいんだけど…」
知らぬが~仏ほっとけない
くちびるポーカーフェイス♪
桐生「ん?」
遥「あっ!この曲知ってる!竜宮小町だよ」
遥「今、人気のアイドルグループだったはずだよ」
桐生「(竜宮小町か…キャバクラの話題になるか?)」
遥「おじさん?」
桐生「い、いやなんでもない」
遥「ふーん…じゃあおじさん。765プロって知ってる?」
桐生「いや…知らないな」
遥「竜宮小町を抱えてる芸能事務所なんだけど、最近神室町にも事務所が出来たんだって」
桐生「(この神室町にアイドル事務所…少し危険な気もするが…)」
遥「ほら、ご近所の我覇那さんの家の響ちゃんも765プロなんだよ」
桐生「ああ、あの子か。確かに可愛かったな」
遥「…私も一生懸命頑張ったらアイドルになれるかな?」
桐生「フッ…かもな」
?「桐生さん!」
遥「?」
桐生「秋山…」
秋山「お久しぶりです。一年ぶりですかね」
桐生「ああ」
遥「おじさん…この人は?」
桐生「ああ…一年前に神室町に来たときに世話になったんだ」
秋山「始めましてお嬢さん」
秋山「この神室町でスカイファイナンスってしがない町金をやってる秋山という者です」
遥「始めまして。澤村遥です」ペコリ
秋山「桐生さんの娘…じゃないんですか?」
桐生「みたいなものだ」
遥「みたいなものです」
秋山「おやまあ…息ピッタリで」
桐生「ところで秋山。何か俺に用事があるんじゃないのか?」
秋山「ええ。少しお話しておきたいことが、時間は取らせませんので」
遥「じゃあ、私ジェラテリアで待ってるね」
桐生「…わかった。すぐに行くから少し待っててくれ」
秋山「ごめんね。遥ちゃん」
遥「大丈夫です。おじさんをお願いします」ペコリ
桐生「お、おい遥…」
秋山「ははっじゃあ行きましょうか、桐生のおじさん」
遥「フフッ」
ジェラテリア神室
ガヤガヤ…
遥「(tokyo★一週間で見た、限定ブラックアイス食べたかったんだよね)」パクッ
遥「(んー美味しい♪)」
経験値 20
ウィーン
イラッシャイマセー
?「ここなのー!!」グイッグイッ
?「プロデューサー早く早く!!」グイッグイッ
?「わたくしはあいすよりも、らぁめんのほうが好いのですが…」
p「お前らそんなに焦るな!それにそんなに大声出さないでくれよ…」
p「お前達はアイドルなんだぞ!バレたらどうするんだ美希!」ヒソヒソ
美希「大丈夫なの!そのために変装してきたの!」ヒソヒソ
p「サングラスと帽子被った三人組みなんて逆に怪しいわ!」ヒソヒソ
p「貴音もなんか言ってやってくれ…」ヒソヒソ
貴音「貴方様…やはりここは九州一番星に行くのが一番かと」ヒソヒソ
p「お前がラーメン食いたいだけだろうが!
それにピンク街なんてお前達連れて行けるか!」ヒソヒソ
p「響は…いやなんでもない」ヒソヒソ
響「なんでだー!?」ガーン
p「いやだってお前凄い楽しそうだし」
響「?楽しいぞ。探偵みたいでカッコいいじゃないか変装」
p「だからもういいんだ」ニッコリ
響「?」
美希「それよりも、早く限定ブラックアイスを注文するの!」グイッ
p「分かったから!引っ張らないでくれ!」
エート…ミンナノブント コトリサント シャチョウデ
ラアメンアジハナイノデショウカ
ネーヨ
響「…あれ?あの子は…」
遥「(おじさん…まだかなぁ)」
響「遥!遥じゃないか!」ガシッ
遥「え!?……響ちゃん?」
響「元気してたかー?二年ぶり位だもんなー」
遥「元気だよ。響ちゃんも元気そうでよかった」
響「自分は何時でも元気いっぱいさー!」
遥「フフッそうだね」
響「遥はなんで神室町に?」
遥「私が育った養護施設が神室町の近くにあって、そこの園長先生に
おじさんと一緒に挨拶に来たんだ」
響「桐生のおっちゃんも一緒なんだ」
遥「うん。でも知り合いの人が用事があるらしくて…」
響「ここで一人で待ってたのか」
美希「響~帰るの~って、知り合い?」
貴音「響、この方は?」
響「ああ美希、貴音。この子は自分の沖縄の友達で…」
遥「澤村遥です。アイドルの星井美希さんと四条貴音さん…ですよね?」
美希「あはっバレちゃったのー変装してるのにー」(棒)
貴音「以後、お見知りおきを」
p「お前達全部俺に持たせて何やって…るん…だ…」バサッ
響「わわっプロデューサー何やってるのさー!」
美希「美希たちのアイスが~」
p「…」
貴音「貴方様?どうかなさいましたか?」
遥「あの…大丈夫ですか…?」
p「ハッ!?」
p「えっとっ!あの!私765プロダクションでプロデューサーをやっている
pという者です!」ズイッ
遥「はっはい!澤村遥…です…」
p「遥さん!僕と…」ガシッ
響「プロデューサー!?」
美希「ハニー!?」
貴音「貴方様!?」
p「トップアイドルを目指しませんか!!」
遥「………え?」
寝て起きたら書くよ
スカイファイナンス裏路地
桐生「(少し時間が掛かってしまったな…)」
桐生「(あの子のことは秋山に任せて大丈夫だろう…)」
桐生「(それにしても”上野誠和会”の残党か…)」
桐生「(遥が心配だ。ジェラテリア神室へ急ごう)」
ジェラテリア神室へ向かえ!
オイッイタゾ!
ゼッタイニニガスナ!
クルママワシトケ!
桐生「(ん?…何だあいつら…誰かを追ってるのか?)」
?「キャーーーッッ!!!」
桐生「!?この声は遥!」ダッ
――――――。
ヤクザ1「暴れんなこのガキが!」
ヤクザ2「猿轡噛ませてトランクに突っ込め!」
遥?「んー!んー!」バタンッ
ヤクザ1「ったく手間取らせやがって」
ヤクザ2「よし。さっさと事務所に向かうぞ」
ヤクザ3「事務所に帰ったら存分に可愛がってやるぜ」
ヤクザ2「お前…そんな趣味があったのか」
ヤクザ1「ガキなんかに興味ねぇよ」
ヤクザ3「ガキだから良いんじゃないっすか!ヒヒッ」
ヤクザ1・2「(こいつ気持ちわりぃな)」
ヤクザ1「いいから、とりあえず出せ」
ヤクザ3「へいっ」ガチャ キュルルル ブオーン
ヤクザ1「…」
ヤクザ2「…」
ヤクザ3「…」
ヤクザ2「何してんだよ。早く出せっつってんだろうが!」
ヤクザ3「いっいや、アクセル踏んでるんですけど動かないんすよ!」チラッ
桐生「…」
ヤクザ3「ヒィッ!?」
ヤクザ1「どうした!?」
ヤクザ3「くっ車の後ろに人がっ!奴が後輪持ち上げてんですよ!」
ヤクザ1「チッ!攫うところ見られてたか!お前ら出るぞ!」ガチャ
桐生「…」
ヤクザ2「オイ!テメェヤクザに喧嘩売ってただで済むと思って…」バキッドサッ
ヤクザ1・3「え?」
桐生「テメェら…生きて帰れると思うなよ…」レッドヒート
ヤクザ1「く、くそがぁ!!」ダッダッ
桐生「はぁ!!」虎落とし
ヤクザ1「がっはっ!!」ドサッ
桐生「来いっ!!」クイックイッ
ヤクザ3「こっこのやろうっ!」ダッダッダッ
桐生「せいっ!!」受け流し
桐生「おうりゃあっっ!!」王龍の極み
ヤクザ3「ペグンッ!」ドサッ
桐生「(ふう…少しやり過ぎたか…)」
桐生「(こいつらが上野誠和会の残党か…俺の顔は知らなかったみたいだが…)」
桐生「(いや、それより今は遥を!)」ガチャン
桐生「遥!無事…」
伊織「んー!んー!」ジタバタ
桐生「…誰だ?」
――――――。
桐生「落ち着いたか?」
伊織「ええ…」
桐生「それで…なんでヤクザに攫われそうになってたんだ?」
伊織「知らないわよっ!…でも、どうせ身代金目当てでしょ…」
桐生「お前の家はそんなに裕福なのか」
伊織「お前じゃないわ…私は水瀬伊織。…パパは水瀬財閥のトップで、私は一人娘よ」
桐生「(水瀬財閥…確か東城会とも付き合いがあるはずだ)」
桐生「その伊織が、何でこんな所に一人で出歩いていたんだ」
伊織「そっそれは…やよいがこのビルに入っていくのが見えたから…」
桐生「やよい…高槻やよいか?」
伊織「やよいを知ってるの!?今どこにいるの!?少し前から様子が変で…
私にも何にも話してくれなくて…教えなさい!!やよいは何処よ!?」
桐生「落ち着け。あの子は今、俺の知人の所にいる」
伊織「じゃあ私をそこに連れて行って!」
桐生「駄目だ」
伊織「なんでよ!?」
桐生「おそらく伊織ならあの子をすぐに助けてやれるだろう」
伊織「ならっ」
桐生「だからあの子は一人で立ち向かうことを選んだんだ」
伊織「…」
桐生「大切な友達なら、今は見守ってやるんだ。」
伊織「でも…」
桐生「友達の覚悟に水を差しことになる。あの子から話してくれることを
少しは待ってやったらどうだ?」
伊織「……分かったわ」
伊織「貴方には助けてもらったし、少しは信用してあげる」
桐生「そうか」
伊織「助けてくれて、ありがとう。えーと…名前を教えてもらえるかしら?」
桐生「桐生、桐生一馬だ」
伊織「ありがとう。桐生の小父様」
遥side
ジェラテリア神室
遥「いきなりそんなことを言われても…おじさんに聞いてみないと…」オロオロ
p「じゃっじゃあとりあえず事務所に来てもらえないかな!?」
p「そこでゆっくり話を…あっ親御さんにもご挨拶するから
ちょっと待ってね!今スケジュールの確認を…」ゴソゴソ
響・美希・貴音「「「プロデューサー!!!」」」
p「はっはいっ!!」
貴音「冷静に周りをご覧になってください」
ザワザワ… ミキミキジャン!
アレッテアイドルノ…
サツエイカナニカ…?
美希「もうバレバレなの」
響「どうするんだ~?プロデューサー~」アセアセ
p「み、店の前まで人だかりが…ご、ごめんなさい」
貴音「分かれば良いのです」
p「と、とりあえず出よう!遥さんも一緒に!」
遥「でも、おじさんを待たないと…」
p「お願いします!こちらから親御さんには連絡するから!」
遥「…(響ちゃんもいるし大丈夫だよね)」
遥「わかりました」
p「よかった!じゃあすぐにタクシー捕まえるから!」ダッ
スイマセーン!トオシテクダサーイ!
響「じゃあ行こっ!遥!」
遥「う、うん」イソイソ
美希「みんなバイバイなのー」フリフリ
貴音「失礼致します」ペコリ
ザワザワ…
モウカエッチャウノー
シャメトッタヨ!
prrrrr…
prrrrr…
prrrrr…
不在着信 おじさん
?「あれが…桐生一馬の…」
桐生side
スカイファイナンス裏路地
桐生「出ないか…」ピッ
伊織「さっき叫んでた遥って子?娘さん?」
桐生「みたいなもんだ」
伊織「迎えに行くんでしょ?じゃあ早く行きましょ」グイッ
桐生「伊織も来るのか?」
伊織「当たり前でしょ!また誘拐されそうになったらどうするのよ!」
桐生「家の者を呼んだほうがいいんじゃないか?」
伊織「それは…いや。きっと誘拐されそうになった事がバレたら家を出してもらえなくなるわ」
伊織「それに、今ならつよーい小父様と一緒だから大丈夫」
桐生「おいおい…俺は伊織の弾除けじゃないんだが…」
伊織「期待してるわ。お・じ・さ・ま♪にひひっ♪」
桐生「(遥と声は似ているが、性格はまったく別物だな…)」
桐生「それじゃあ、ジェラテリア神室に向かおう」
伊織「あっちょっと待って。帽子と…サングラスは…」ゴソゴソ
桐生「何してるんだ?」
伊織「何って…見て分からない?変装よ変装」
桐生「俺と一緒にいれば奴らも強硬手段には出ないと思うが…」
伊織「そっちじゃないわ。普通に考えれば、私が素顔で町を歩けるわけないでしょう?」
桐生「なんでだ?」
伊織「へ?」
伊織「…私、水瀬伊織よ?」
桐生「さっき聞いたな」
伊織「ま、まさか…」
伊織「この765プロのスーパーアイドル、伊織ちゃんを知らないわけぇ!?」
桐生「悪かった。世事には疎くてな」ヘイゼン
伊織「す、少しはうろたえなさいよ!」
桐生「それより、行くぞ」コツコツ
伊織「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」タッタッ
仕事だからまた明日
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