勇者「貴様?一体どういうつもりなんだ?」ギロッ
魔王「え……悪いですか?…」オロオロ
勇者「我々と貴様は相反する者同士のはずだ。」
魔王「そうですか……しかし私は…」
勇者「しかし…何だ?」
魔王「私、今のやり方は間違っていると思うのです」
勇者「間違いも何も全部貴様が決めてる事だろーが」
魔王「いえ……違うのですよ……本当は……」
勇者「?」
魔王「あなた方人間には本当に知らされてなかったのですね
魔王よりも上にいる複数の存在の事を」
勇者「よく聞く設定だが具体的にはどういう組織図だ?」
魔王「では、詳しく説明させていただきますね。
まず、私のような『魔王』と呼ばれる者は9体存在します。」
勇者「きゅ…9体!?」
魔王「はい……我々のレベルは大陸レベルの支配を
任せられております。そして我々よりも下の階級には
国レベルの支配者として『boss』と呼ばれる強者達
また町や村の支配者として人間の言葉を話せる強い魔物。
そして至る所に魔物が配置されております。」
勇者「それで貴様ら魔王より上の存在ってのは?」
魔王「彼らは名前は存在しません。ただ分かりやすくするため
勝手に付けるならば、一番上の階級の物は『大魔王』と呼べます」
勇者「なるほどな…」
魔王「さらにその側近。彼は攻撃力のみ大魔王以上あります。
素早く頭も良いです。」
勇者「何て万能な…」
魔王「そして階級には属しませんが我々魔王クラス以上が知る
最強の最終兵器と呼べる存在があります……『魔神』です」
勇者「とうとう王を超えて神か」
勇者「……んで、その魔神てのは何で階級に属さないのだ?」
魔王「それは大魔王様より更に凶悪な強さを持っている事と
現在は大魔王の城の地下深くに封印されいるからでしょう」
勇者「ふ~ん……なるほど」
魔王「これで私は仲間入りしてもいいんですよね?」
勇者「ちょいと待ちな?今のが作り話の可能性も?」
魔王「ふふふ。そう来ると思いましたよ」
魔王「これを見てください」スッ
勇者「…なんだこれは…ボロボロの本だなぁ…」ペラッ
魔王「それは“真実の経典”と呼ばれるものです」
勇者「ああ。あれか。嘘は書けないと呼ばれてる魔本だろ。
確か俺は魔王が人間に真実のみを知る為に使わせたとか」
魔王「まあ、ほとんど当たってますが重要な部分が違います」
勇者「なんだ?」
魔王「実はそれ。言った事の真実のみが自動で記されるのです」
勇者「自動で記される?文字が浮き出てくるのか?」
魔王「そうです。古代の大賢者が死ぬ前に魔法で作ったそうです」
勇者「それより、世界に2つしかないと言われるこれを
何故お前がもっているんだ?」
魔王「ふふ。……実は私、大賢者の子孫なんですよね」
勇者「何?…嘘だろ……なら何で魔王なんかに…」
魔王「少し経典を見てください」
勇者「ん?……“西の国の魔王、大賢者の子孫である”!?」
魔王「お分かりいただけたようですね。まあ今の内に
色々な正体を明かしてみせましょう」
“西の国の魔王、性別にすると女となる”
“西の国の魔王、大魔王に強い反感を抱いている”
“西の国の魔王、勇者と共にする旅を強く望んでいる”
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勇者「……で、お前さあどういう予定になってんの?」
魔王「ふふふ♪私は組織の全てを知りつくしていますゆえ
一番効率の良い冒険の進め方も頭に入っております」
勇者「へぇ~流石だな。頼もしい」
魔王「//さて、それではまずはあちらへ行きますか?」
勇者「ん?宿屋??」
魔王「まずは体を休めることが大切なのです!」ビシッ
勇者「何か仲間入りさせたらテンション上がったな…
何ならずっとshtでいてくれよ。戦い楽になるから」
魔王「ハハッ。勇者様~」ベタベタ
勇者「わっ///ベタついて来んなよ///見られてるだろ…」
武器屋主(あいつらには……武器売らんぞ……勇者だろうが…)
防具屋主(リア充死ね~リア充死ね~爆発しれ~)
【世界有数の高級ホテル】
勇者「ねえ魔王さん?」ピキピキ
魔王「何ですか♪勇者様」キャピキャピ
勇者「何で隣の安い宿屋じゃなくてこっちにしたの?」イライラ
魔王「あぁ。ご心配なく。このホテルも魔王の統治下ですので。
私の腕にある魔王の紋章を見せれば無理で泊めてくれます」
勇者「へえーてことは今、俺は魔王と手を組んだ勇者って思われてんだ」
魔王「…」
勇者「…」
魔王「…」
勇者「…」
魔王「さ、さてと何か食べ物でも頼みますかね!」
勇者「……ハァ~開始早々終わりかよ~」
魔王「……勇者様」
魔王「勇者様…ここの者達には私が大魔王を裏切った
事は既に話してありますので。安心ください」
勇者「……ってちょ!尚更不安になったって!ここの人が
魔王に告げ口したらどうなるんだよおお!マジでええ!」
魔王「……考えてませんでした」
勇者「おい…お前…賢者で魔王なんだろ?それくらい…」
勇者「まずいな……もしかしたら…もう狙われてるかも…」
???「その通り…」ヒャド
勇者「!?」ガード
がいこつa「ほう…やりますね」
がいこつb「魔王様もいるか。まあいい。蹴散らそう」ザンッ!
西の魔王に1のダメージ!
魔王「愚かなことだ……我に逆らおうなど…たかが魔物の分際が!」
勇者「くっ……俺のレベルじゃ太刀打ち出来ねえ…」
魔王「今回は私の責任ですのでお任せください」
がいこつa「なっ…魔王様が人間に敬語だと……」
がいこつb「こんな奴に様付けするのもアホらしいだろう」
魔王「そうこう言ってる貴様らの命もあと一瞬だ…」イオナズン!
ドガアアアアアン!!ズドドオオ!!
勇者「……」
がいこつたちをたおした!
勇者のレベルがあがった! レベル3→レベル4
勇者「……さすがは魔王だな。」
魔王「……いえいえ…それより…すいませんね…」
勇者「ふっ……いやいい。最終的には戦うんだし。それに
今回ので俺は100%お前は仲間だなと実感した。」
魔王「///ゆ、勇者様ぁ~!!」ダキッ
勇者「//おいおい…だからベタつくなって…それより
ここからも早く脱出した方がいいだろ……」
魔王「そそ、そうですね。すいませんね。つい……」
勇者「とりあえず……俺の村に戻ろう。魔王は見た目
ただの綺麗な女だし適当に賢者って村人には言っておくわ」
魔王「き、綺麗な女////!?」カァァァ
勇者「……おい…そんじゃいくぞ」
勇者「……」リレミト
魔王「…?今のは」
勇者「脱出呪文だ…あとは…」キメラの翼
【勇者の故郷の村】
シュン! バッ! スタッ!
魔王「いい、今のはルーラ!!ですね!!」キラキラ
勇者「え…あ…」(まだ覚えてねえよ)
今日はおしまいです。おやすみなさい
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