【安価】穂乃果「疑似聖杯戦争……?」【ラブライブ!×多重クロス】 (133)


※注意!

※このSSは多重クロスものとなります。

※Fateの聖杯戦争の設定をパク……お借りしたものとなっています。

※クラスやら何やらは滅茶苦茶かつ適当です。矛盾点もでてくると思います。

※Fateキャラは出てきません。

※基本は台本形式で進めるつもりですが、行き詰った時に地の文を付けたす時があるかもです。

※進行で安価もありあます

※参加キャラは【ラブライブ!】【ONE PIECE】【スクライド】【寄生獣】【範馬刃牙】【仮面ライダーW】【機動戦士ガンダム】【魔法少女まどか☆マギカ】【トライガン・マキシマム】【ヘルシング】の10作品からとなります





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1422536162



希(うーん、もうすっかり冬やなあ……)

希(最近は受験勉強とラブライブに向けての練習ばかりでショッピングもできてへんかったし……)

希「たまにはこうブラブラしてるのもええなあ」

希「お、こんなところに骨董品屋さん?」

希「……何だかスピリチュアルな匂いがするなあ」ニヤリ

希「ちょっと覗いていこ」



―――骨董品屋さん


希「おお、これは中々にええ雰囲気やん」

希「スピリチュアルなパワーがひしめき合ってる感じがするで」フンフーン♪

希「……え?」

希「え、ええ? こ、この壺って」

希「う、嘘やん、これはただの都市伝説じゃ……」

希「でも、似てる。昔みたスピリチュアル雑誌に載っていたあれに……」

希「まさか本当に……?」

希「さ、触ってみよか」ソローリ


―――ピカアアアアアア!


希「え? な、何なん!? ひ、光が溢れて―――」

希「き、きゃああああああああああああああ!!」








穂むら 穂乃果部屋


穂乃果「グー、グー」ZZZ……

???「……どこだ、ここ?」

穂乃果「グー、グー」ZZZ...

???「誰だ、この女?」

穂乃果「んー、雪穂お茶~……」

???「寝ぼけてんのか。おい、起きろ」

穂乃果「あと十分~……」

???「おい、起きろって」バシバシ

穂乃果「ううう~」

穂乃果「何よ、雪穂。まだ夜中……………」

???「よう」

穂乃果「」

穂乃果(目が覚めたら、目の前にしらない男の人がいる……)

穂乃果(周りを見る。ここは私の部屋だし、自分のベッドの上に私はいる)

穂乃果(私がいるところにおかしい所はない。おかしいのは―――)

穂乃果「き、」

???「き?」

穂乃果「きゃあああああああああああああああああああああああああああ!!!」

???「!!?」

穂乃果「だ、だだだ誰!? 誰ですか、あなた!!」

???「俺は―――>>5だ」


1.パイレーツ

2.トリーズナー

2


カズマ「俺はトリーズナー―――カズマだ」

穂乃果「ト、トリーズナー……?」ビクビク

カズマ「はあ……別に悪さしようって訳じゃねえよ」

カズマ「俺も気付いたらここにいたんだ」

カズマ「ここがどこだか聞いたら出ていくからよ」

穂乃果「こ、ここは……」

ガチャリ

雪穂「もー、うるさいよ、お姉ちゃん……」

穂乃果「ゆ、雪穂~! なんだか知らない人がいきなり―――」

雪穂「……お楽しみ中でしたか。あはは、ごゆっくり~」ソローリ

穂乃果「雪穂!?」

カズマ「はあ!?」



穂乃果「ひ、酷いよ、雪穂! お姉ちゃんを見捨るの!?」

雪穂「見捨てるってなによ! 逢引ならばれないようにやってよ!」

雪穂「お父さんやお母さんに知れたら大変だよ!」

穂乃果「あ、逢引? 違うよ! こんな人知らないって!」

雪穂「はぁ? 寝ぼけすぎてカズマさんのこと忘れたの?」

雪穂「お父さんが最近住み込みのバイトでやとった人じゃん」

穂乃果「へ?」

カズマ「あ?」

雪穂「……それにしてもお姉ちゃんとカズマさんがね~~。へぇ~、ほ~~~~ん」ニヤニヤ

穂乃果「いやいやいや、私知らないよ。何それ?」

カズマ「俺も知らねえぞ。こいつのことなんて」

雪穂「寝ぼけるのもとぼけるのもいい加減にしなよ~。お父さんとお母さんには黙っててあげるから」ニヤニヤ

雪穂「でも……」

雪穂「カズマさん、あまりやり過ぎるのは許さないからね」ギロッ

穂乃果「ひっ!」ビクゥ!

カズマ「お、おう」


バタン(扉を閉める音)


カズマ「……こええな、お前の妹」

穂乃果「うん、あんな表情できるんだって初めて知ったよ」

穂乃果「……って、そうじゃないよ! あなた誰!? 何で私の部屋にいるの!」

カズマ「だから知らねえって。俺が聞きたいぐらいだよ」



Prrr Prrr

Prrr Prrr



穂乃果「で、電話だ! ……海未ちゃんから?」

穂乃果「出なくちゃ……あなたはちょっと静かにしててね」

カズマ「おう」

穂乃果「もしもし、海未ちゃん?」

海未『ほ、穂乃果! 助けてください!』

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

海未『夜の稽古をしていたら道場に不審者が!』

海未『い……いや、来ないでください!』

海未『い、いやあああああああああああああああああああ!』

穂乃果「海未ちゃん!? 海未ちゃん!?」

穂乃果「き、切れちゃった……」

穂乃果「ど、どうしよう! 海未ちゃんが!!」

カズマ「厄介ごとか」

穂乃果「あ、あなた……」

カズマ「カズマだ」

カズマ「手ぇ貸そうか? 厄介事なら解決してやるよ」

カズマ「迷惑代みたいなもんだ」

穂乃果「で、でも……」

カズマ「嫌ならそれでいい。俺はもう出てくよ」

穂乃果(部屋に忍び込んできた男の人……信用はできないけど……)

穂乃果(海未ちゃん……!)

穂乃果「お、お願いします! 海未ちゃんを助けてあげて!」

カズマ「オーライだ」

カズマ「飛ばしていくぜ。捕まりな」

ガン! ガン! ガン!

穂乃果「ほ、穂乃果の机とベッドが~~~~~~!!」

カズマ「悪い。他にアルター化できるもんがなくてよ」

穂乃果「アルター化って何さ! って、何ですか、その腕!?」

カズマ「これが俺のアルター……俺の自慢の拳さ」

カズマ「さぁ、行くぜ。振り落とされんなよ」

穂乃果「へ?」

ダッ

穂乃果(穂乃果を掴んだまま、二階から飛び降り―――!?)

カズマ「案内は任せたぜ!」ドゴン!

穂乃果「うっわわわわわあああああああああああ!!?」

穂乃果(じ、地面を殴って跳びはねた!!?)

カズマ「おい、案内しろよ? おい!」




穂乃果「つ、着いた……海未ちゃんの家……」

カズマ「おお、豪勢な家だな」

―――キャアアアアアアアアアアア!!

穂乃果「海未ちゃんの声だ!」ダッ

カズマ「お、おい!」

カズマ「行っちまった……結局一人で何とかするつもりかよ」

カズマ「まぁ、良い。ここまで来たんだ、俺も暴れさせてもらおうか!」


穂乃果「海未ちゃん!」

海未「ほ、穂乃果ぁ! い、いきなりこの―――」


1.麦わら帽子の男が!

2.天パの男が!


>>11

2

海未「ほ、穂乃果ぁ! い、いきなりこの天パの男が!」

???「お、落ち着いてくれ。俺は決して怪しい者では……!」

???「話を聞こうとしていただけだ。何がなんだか理解ができないんだ」

???「ここは地球なのか? アクシズはどうなったんだ?」

???「教えてくれ、頼む!」

海未「ひ、ひぃぃ!?」

穂乃果「は、離れて! 海未ちゃんから離れてよ!」

???「ちっ、警戒されすぎてるか……!」

カズマ「おい、辞めときなよ」

カズマ「良い年したおっさんが見苦しいぜ」

穂乃果「カズマさん!」

海未「だ、誰ですか、この人は……」

???「お、おっさんじゃあない。俺はまだ29……」

カズマ「そういう台詞がおっさん臭えって言ってんだよ!」

カズマ「引かねえっていうなら! 衝撃のォ!」

???「ッ―――」

カズマ「ファーストブリットォ!!」

ズドォオン!!

穂乃果「」

海未「」

穂乃果(カ、カズマさんの肩から緑色の光がでたかと思いきや―――)

海未(―――ものすごいスピードで突っ込んでいった!?)

穂乃果「す、すごい、砂煙で何もみえない……」

海未「というか私の家が……」

少しお風呂入ってきます

穂乃果「あ、煙が晴れてくよ……」

海未「私の家が……」

カズマ「てめぇ……!」ギリッ

カズマ「避けやがった……!」

???「あまりに単純な敵意だ。当たりはしないさ」

穂乃果「ぶ、無事だ……カズマさんも、あの人も」

海未(私の家も……)

カズマ「その冷めた目つきを! 何でも分かってますって達観した目つき!」

カズマ「よく知ってるよ! お前みたいな奴を!」

カズマ「カッコつけの余裕くれまくりのイケすかない野郎をな!」

カズマ「だからよぉ!!」

カズマ「ぶっとばす!」

???「子どもを相手にしてられるか!」

海未「あのカズマという人……滅茶苦茶な動きですがすさまじく早い攻撃です」

穂乃果「そ、そうなの?」

海未「ですが、それを避け続ける天パの男の動きを……」

海未「まるで未来でも読めているかのような反応速度です……」

穂乃果「カ、カズマさん……」


カズマ「ちょこまかと!」

???「そんな攻撃!」

カズマ「なら!」

カズマ「もっとだ! もっと! もっと輝けえええええええええええええええええええええええ!!」

???「っ、奴の右腕が黄金に輝いて……!」

???「何というプレッシャーだ……」

穂乃果「うっ……」ガクリ

海未「ほ、穂乃果、どうしたんですか!?」

穂乃果「な、何だかいきなり力が抜けて……」

海未「そ、そんな……穂乃果! 大丈夫ですか、穂乃果!」


「あー、もう出会っちゃてたんか」

海未「この声は……?」

希「やっほ。海未ちゃん、穂乃果ちゃん」

海未「の、希、どうしてここに!」

穂乃果「希……ちゃん?」

希「何でって……うちは今回の疑似聖杯戦争の監督役やからね」

穂乃果「疑似聖杯戦争……?」

希「まぁ、何も分からない状況でいきなり戦いになってても訳が分からないだけでしょ」

希「だから、今回の戦いは仲裁に入らせてもらうよー」

希「キャスター!」



カズマ「ぐあっ!」バキ!

???「うおっ!?」ベキ!

キャスター「………」ファサ

希「ありがとな。キャスター」

カズマ「何しやがる、てめぇ!」

???(あのキャスターと呼ばれていた黒髪の少女……まるで攻撃の瞬間が読めなかった)

???(気付けば後頭部に衝撃が走っていた……)

???(彼女は一体……)

穂乃果「あ、何だか調子が戻ったよ!」

海未「そ、そうですか。よかったです」ホッ

希「さて、皆落ち着いたかな」

希「では、説明をさせてもらうで。今回の疑似聖杯戦争について!」

疲れたんで一旦終わりとします。
その内また書いていきたいと思います。
ちなみに、戦闘の中でとかにもうちょっと多く安価出した方が良いですかね?
安価スレ初めてなんで今一どう進めればいいか分からないですね…

了解です。戦闘描写はもうちょっと付け足していきたいと思います。
安価は適当に試行錯誤していきます

ちょっと更新します。


穂乃果「ええ!? ここが仮想世界!?」

海未「そ、そんな……!」

希「そうや。ここは仮想世界の中……」

希「聖杯戦争のために創り出された世界やね」

穂乃果「でもでも、雪穂もいたよ?」

海未「お父様やお母様もいましたが……」

希「あれも仮想世界の人物やね。ただ元の世界の雪穂ちゃん達と変わる所は何もないで」

希「彼女達の意志で喋るし、笑うし、怒るし、日常生活だってする。まあ、本人がいるようなもんと思って構わないよ」

希「この世界も元の世界と変わる事は殆どない」

希「ただし……サーヴァントに関しては別や」

穂乃果「サーヴァント?」

希「そう、そこにいるトリーズナーやライダーやキャスターのことやね」

???「ライダー?」

希「そう、あなたのことです」

ライダー「俺が……ライダー」

カズマ「で、俺がトリーズナーってか。まあ、その通りだけどよお」

希「そうや」

キャスター「……」

希「話をもどすで」

希「この世界はサーヴァントを受け入れるように造り変えられているんや」

穂乃果「あ……確かに雪穂、カズマさんのこと見ても驚いてなかったよ」

穂乃果「住み込みのアルバイトって言ってた」

海未「確かに……私がお父様に助けを求めても寝ぼけてるですまされてしまいました」

希「まあ、そんな感じやね」

海未「でも、どうやってそんな事を……」

希「それは―――これのおかげや!」ドン

古びた壺「」ドン


穂乃果「何、このボロボロの壺」

希「これが何とスピリチュアル界の伝説中の伝説中の伝説……聖杯や!」

穂乃果・海未「聖杯……?」

希「まあ、といってもこれは模造品でしかないけどなー」

希「でも偽物でも力は充分……疑似聖杯戦争を引き起こすだけの力はあったんや」

希「それで私が触れた瞬間に発動したみたいでね。この世界を発生させたんや」

希「スピリチュアルやろ?」

穂乃果「いやいやいや!」

海未「どう考えてもおかしいでしょう! そんなオカルトありえませんよ!」

穂乃果「そうだよ!」

希「だって、そうは言われても……事実、そうなんだし仕方ないやん?」

穂乃果「仕方なくはないよ! 現実に戻ろうよ!」

海未「そうですよ! 仮に仮想世界が本当だとして……現実はどうするんですか!」

穂乃果「学校は!? ラブライブは!?」

希「大丈夫、大丈夫。ちゃんと元の世界に戻る方法はあるし、
  この仮想世界にいる間は現実の時間は止まってるみたいやよ」

穂乃果「えぇー……」


海未「……分かりました」

穂乃果「海未ちゃん!?」

海未「とりあえず話を聞きましょう」

海未「元の世界に戻れる方法があるのなら、それを聞いておかなければなりません」

穂乃果「そうだけど……」

希「ありがとな、海未ちゃん」

希「じゃあ本題に入るで」

希「―――疑似聖杯戦争について話させてもらうよ!」

穂乃果「疑似聖杯戦争……」

海未「ですか……?」

希「そや」

希「疑似聖杯戦争に参加しているのは9人」

希「この戦いが終わった時、皆は元の世界に戻れるんや」

穂乃果「9人、ってことは……」

希「そう! 私達μ'sの皆のことや!」

希「今頃、皆の元には一人ずつサーヴァントが召喚されている筈や」

希「穂乃果ちゃんや海未ちゃんのようにな」

穂乃果「カズマさん達みたいな人たちが、他にも……」

海未「……それでその戦いとはどういうものなのですか?」

希「単純な話や」

希「殺し合い、生き残る―――それだけだよ」

穂乃果・海未「え……」ゾク


希「と言っても、これは飽くまで疑似聖杯戦争!」

希「攻撃を喰らっても痛みはあるけど、傷ができる事はないよ」

海未「そ、そうですか……」ホッ

希「ただし死に至る程のダメージを受けたら負けになっちゃうね」

希「負けたらサーヴァントは仮想空間から消えて、以後の戦いに参加することはできなくなっちゃうよ」

希「それとサーヴァントとマスターにはあるリンクがされていてね」

希「サーヴァントの力が浪費されるにつれ、マスターである穂乃果ちゃん達の体力も浪費されていくんや」

希「さっき穂乃果ちゃんが動けなくなっちゃったのも、それやね」

希「あと説明することは……令呪についてかな」

希「穂乃果ちゃん達の右手に変な刺青みたいなのが刻まれてるやろ」

穂乃果「あ……」

海未「ほ、本当です! 刺青なんて破廉恥な……」

希「これはサーヴァントへの命令権になっててな。如何なる願いも従わせることができるんよ」

希「回数は3回。一回使うごとに刺青が消えていくから、回数を忘れることはないでー」

希「令呪を上手い事つかって戦いを有利に進めるんや!」

穂乃果「うーん……」


希「そうして他の8組の敵を倒したら……優勝や」

希「最後に生き残った者が―――あらゆる願いを一つだけ叶える権利を得られるんや!」

穂乃果「あ、あらゆる願い……?」

希「そや。どんな願いでも叶えられるんよ」

希「どれだけのお金だって、どれだけの才能だって……手に入れられるよー」

海未「そんな……俄かには信じられませんが……」

希「ちなみにうちも監督役という事にはなってるけど、戦いには参加させてもらってるからね」

希「今日は監督役を優先して仲裁に入ったけど、これからは手出しはせえへん」

希「勿論、うちのメリットになる言うなら話は別やけどね♪」


希「よし。これで説明は終わりやね」

希「実は穂乃果ちゃん達で説明は最後だったんよ。そんで海未ちゃん家に訪ねたら大変なことになってたから」

希「じゃあ、これで。今度あったら敵同士だから覚悟しとき~」

希「ほな、行こう。キャスター」


海未「……行ってしました」

海未「俄かには信じられませんが……」

ライダー「俺だって信じられないさ。いきなりこんな事に巻き込まれるなんて」

カズマ「俺はどうだっていーよ。さっさと元の世界に戻れるならな」

海未「……どう思いますか、穂乃果?」

穂乃果「穂乃果にも分からないよ……」

穂乃果「でも、穂乃果は―――」



1.皆と戦ってみたいな。

2.皆と戦うのは嫌だよ……


>>29

2

海未「穂乃果……」

穂乃果「傷付かないとか、どんな願いでも叶うとか関係ないよ」

穂乃果「穂乃果はμ'sの皆と戦いたくなんかない」

穂乃果「それに……サーヴァントで呼ばれた人達だって、いきなり私達の都合で戦い合わされるのなんて嫌に決まってるよ!」

穂乃果「私は、別の道を探したいな。戦わないでも済む、元の世界に戻る方法を―――」

カズマ「………」

ライダー「君は……」

穂乃果「海未ちゃんはどう? 穂乃果と一緒に進んでくれる?」

海未「私は―――」


1.当たり前じゃないですか。私は穂乃果の味方ですよ

2.無理です……叶えたい願いが、あります

>>31

1


海未「当たり前じゃないですか。私は穂乃果の味方ですよ」

穂乃果「海未ちゃん!」パァァ

海未「見つけ出しましょう。戦う以外の、元の世界に戻る方法を」

穂乃果「うん!」

海未「それと……ライダー、すみませんでした。いきなり不審者扱いしてしまって」

アムロ「いや、仕方のないことさ。俺こそすまなかった」

海未「正直信じられない事ばかりですが、共に頑張りましょう」

ライダー「ああ、よろしく頼む。ええっと……」

海未「園田海未です。お願いしますね、ライダー」

ライダー「アムロさ」

海未「え……?」

アムロ「僕の名前さ。ライダーといった聖杯に縛られた名前じゃない、僕の本名だ」

海未「あ……!」

アムロ「改めてよろしく頼むよ、ウミ」

海未「ええ。よろしくお願いします、アムロ!」

穂乃果「穂乃果たちも頑張ろうね、カズマ君!」

カズマ「どうだって良いさ。俺には興味のねえ話だ」

穂乃果「えー! 何かカズマ君、冷めてるー!」

カズマ「んなこたねえよ。ただ本当に興味がねえだけさ」

カズマ「聖杯とやらにも、この戦いにもよ」

穂乃果「うーん。でも、何でも願いが叶うんだよ? 何かないの、お願い事とか」

カズマ「願いねえ……」

カズマ「ねえな」

カズマ「俺はやりたいようにやって、やりたいように俺の道を突き進んだだけだ。今更、それをどうこうしようとは思わねえよ」

穂乃果(あ―――)

穂乃果(そう、迷いなく告げたカズマ君……)

穂乃果(でも、一瞬……ほんの一瞬だけ、すごく悲しそうな顔をしていた……)

穂乃果(何かを思い出しながら、すごく悲しい瞳を……)

穂乃果(何かがあったんだと思う。悲しい、忘れることのできない悲しい事が……)

穂乃果(でも、それでも、迷いなく『願い』を否定したカズマさんは―――)

穂乃果(とても、とても―――強く、輝いて見えた)

穂乃果「頑張ろうね、カズマ君」

カズマ「あぁ? 別に俺はお前に手を貸すって決めた訳じゃあ―――」

穂乃果「穂乃果だよ。高坂穂乃果……それが私の名前」

穂乃果「あんたでもお前でもない。これが私の名前だよ」

カズマ「穂乃果……ねえ。覚えてるかは知らねえが聞いといてはやるよ」

穂乃果「ふふっ、よろしくね。カズマ君!」

カズマ「………おうよ」

穂乃果(これが私達にとっての始まり)

穂乃果(聖杯を……それぞれの願い巡る、悲しい……でも悲しいだけではない戦いの始まり)

穂乃果(でも、私やるよ)

穂乃果(やるったらやる! 絶対に!)



1日目・終了

一旦終了。ごはん食べてきます

2日目



チュンチュン(・8・)チュンチュン


穂乃果「ううー」

穂乃果「朝……」

穂乃果「カズマ君ー……」

カズマ「グオー、グオー」

穂乃果「まだ寝てる……」

穂乃果「あ、学校どうしようかな?」

穂乃果「仮想空間っていうけど……」


1.学校へいく

2.学校へいかない

安価つけるの忘れてました。

安価下で



穂乃果「やっぱり学校に行こう!」

穂乃果「皆も来てるかもしれないしね!」

カズマ「ぐおーぐおー」

穂乃果「うーん……カズマさんはどうしようかなあ?」

カズマ「かなみぃ……飯ぃ……」

穂乃果「熟睡してるしなあ。昨日は大変なことばかりだったろうし……」


1.いや、起こす! 一緒に学校へ!

2.疲れてるだろし、寝かせておいてあげよう


>>40


穂乃果「おきてー。一緒に学校いこうよー」ユサユサ

カズマ「うー……あと6時間……」

穂乃果「カズマ君~……」

カズマ「ぐー」スピースピー

穂乃果「むー」

穂乃果「」スゥゥゥ

穂乃果「おっきろーーーーーーーー!!!」

カズマ「うおわあ!?」

穂乃果「おはよう、カズマ君」

カズマ「てめぇ何しやがる!? 鼓膜やぶけるかと思ったろうが!!」

穂乃果「だって朝だし」

カズマ「他に起こしかたがあるだろうが!」

穂乃果「だって起きなかったし」

カズマ「この……!」ピクピク

穂乃果「とーにーかーくー」

穂乃果「行こう、学校に!」

カズマ「行くか! 俺はもっと寝てる!」

穂乃果「ええ、カズマ君は穂乃果のサーヴァントでしょ!」

カズマ「だから何だ!」

穂乃果「守って……くれないの?」ウワメヅカイ

カズマ「………はあ」

カズマ「分あったよ。行けば良いんだろ、行けば」

穂乃果「わあ! ありがとう、カズマ君!」



カズマ「ふわー。まだ眠ぃ」

穂乃果「カズマ君はお寝坊さんだねえ。穂乃果よりもお寝坊さんだよ」

カズマ「はいはい」

穂乃果「あ、あそこ!」

穂乃果「海未ちゃんだ! おーい!」

海未「おはようございます、穂乃果。……それと、カズマさん」

穂乃果「おはよう!」

カズマ「おう」

穂乃果「それにしても海未ちゃんはマジメだねえ。仮想空間でもちゃんと学校に行くなんて」

海未「当たり前です! 仮想空間とはいえ学生は学業が本業です!」

海未「むしろ現実時間が止まっているという今こそ勉学に励み、練習を重ねておく良い機会でもあります!」

穂乃果「あ、あはは、そうだねー……」


穂乃果「あ、海未ちゃんもアムロさんと一緒に来たんだ」

海未「ええ、私は反対したんですが……」

アムロ「念のためさ。万が一ということもありうる」

カズマ「ちっ」

アムロ「君も来ていたんだね、カズマ」

カズマ「来たくて来た訳じゃねーよ」

アムロ「ふっ、そういう事にしておくよ」

カズマ「ああ!? どういう意味だよ、そいつはぁ!」

穂乃果「カズマ君! だめだよ、喧嘩は!」

海未「そうですよ! 私達は協力関係を結んでいるんですから」

カズマ「ちっ」



穂乃果「ことりちゃんは……来てないみたいだね」

海未「ええ、ことりとも話をしておきたかったのですが……」

穂乃果「……とにかく学校に行こう!」

穂乃果「他の皆は来てるかもしれないし!」

海未「ええ!」

穂乃果「と、学校に着いたものの……」

カズマ「あ?」

穂乃果「うーん。学校のなかまで入っちゃって良いのかあ?」

アムロ「どうだろうな。
    あの希と言う子はここがサーヴァントを受け入れられるように造り返られてると言っていたが……」

ヒデコ「あ、穂乃果!」

ミカ「今日はサーヴァントさん達も連れてきたんだね」

フミコ「ちゃんと静かにさせとかないとダメだよ?」

海未「……大丈夫みたいですね」

アムロ「この年でハイスクールに馴染んでいるというのも落ち着かないものだな……」

カズマ「学校ねえ……」



穂乃果「おお、教室にカズマ君たちの席があるよ!」

カズマ「……一緒に授業まで受けるのか?」

穂乃果「ここに座るってことはそうなんじゃない?」

カズマ「パスだ。おれは学校の中ぶらぶらしてる」

穂乃果「ええー、一緒に受けようよお!」

カズマ「絶対にノゥ!」

穂乃果「むー……」

アムロ「お、俺もそうしよう。さすがに気恥ずかしすぎる」

海未「ですが……」

アムロ「大丈夫だ。何かあっても対応できるよう、近くで見張っているさ」

海未「分かりました……」



穂乃果「と、何事もなく授業は全部終わって―――」

海未「放課後、ですか」

海未「これからどうしましょうか、穂乃果」

穂乃果「うーん。休み時間は誰とも会えなかったし」

海未「ことりも来ませんでしたね……」

穂乃果「じゃあ、どこか行ってみようか!」


1.部室

2.屋上

3.アルパカ小屋

4.自由枠(行きたいところを書いて下さい。無理過ぎるのは安価下)


>>47

あげわすれ…
安価下

2

屋上

穂乃果「誰かいるかなあ?」

海未「あ……!」

穂乃果「あそこにいるのは……真姫ちゃん!」

真姫「ヴェェ!? 穂乃果、海未! あんた達も学校に来てたの?」

穂乃果「うん、皆と会えると思ってたんだけど」

海未「それで真姫は何をしているんですか?」

真姫「その……あなた達も聞いたわよね、聖杯戦争のこと」

穂乃果「う、うん……」

真姫「後ろの二人がサーヴァントって訳?」

穂乃果「うん! カズ――― 海未「トリーズナーとライダーです」

真姫「そう……」



穂乃果(う、海未ちゃん? どうして名前を教えてあげないの?)

海未(あれからネットで聖杯戦争について調べたんです……)

海未(都市伝説の中のそれではサーヴァントの真名を知られることは不利につながるとのことでした)

海未(……ここでどんなデメリットがあるか分かりませんが、念のため真名を隠しておいた方が良いでしょう)

海未(……真姫の考えが分からない今は、特にです)

穂乃果(う、うん……分かった)


海未「それで、真姫のサーヴァントはどんな人なんですか」

真姫「私のサーヴァントは―――よ」


1.アサシン

2.グラップラー

>>49

2

真姫「……グラップラーよ……」

海未「グラップラー……ですか?」

真姫「そう……グラップラー……」

穂乃果「で? そのグラップラー君はどこにいるの?」

真姫「あそこ……」グラウンドユビサシー

穂乃果「ん? 誰かグラウンドを走ってるね」

海未「すごい速度ですね。中距離の記録でも測っているのでしょうか」

真姫「トレーニング……」

海未「はい?」

真姫「トレーニングしてるのよ! もう1時間もずっと走りっぱなしよ!」

海未「い、1時間……あのペースでですか?」

真姫「そうよ! 1時間も私を置いてけぼりにしてよ、全く!」

穂乃果「そ、そうなんだ……」

真姫「1日でも休むと身体が鈍るからって」

真姫「昨日の夜も何かトレーニングしてたし! あんなことを説明された直後でよ!?」

真姫「起きたらもう部屋中、汗のにおいで一杯よ! それに途中で力つきたのか、床にその……」

真姫「その……」カァァ

穂乃果「真姫ちゃん?」

真姫「そのパンツイッチョウ……で寝転んでたし」ボソリ

穂乃果「そ、そっか……」

海未「た、大変でしたね……」

海未(アムロさんはまだまともな方だったんですね……)

穂乃果「あ、走り終わったみたい」

海未「校舎に入っていきますね」

グラップラー「真姫ちゃん。戻ったよ」

真姫「遅いわよ! いつまで待たせるつもりよ!」

グラップラー「ごめん。良い感じに身体が温まってきたからさ」

グラップラー「それに……アップしといた方が良いと思ったし」チラリ

カズマ「……何みてんだよ」

グラップラー「いや……すんません」

アムロ(無造作に見える動作だが……隙はない、か)

カズマ(ぱっと見た感じは優男にしか見えねえが……)

穂乃果「それで……真姫ちゃんはどうするつもりなの?」

真姫「私はまだ考え中よ……特別叶えたい願いがある訳でもないしね」

グラップラー「俺も特にはないかな。というか、充分願いは叶いそうだから」

真姫「? どういう意味よ、それ」

グラップラー「いやあ、出なくなったなと思ってさ。―――欠伸」

アムロ「ッ……!」

アムロ(このプレッシャーは……!)

カズマ「はっ、良いね、良いね。そっちの面の方が百倍楽しそうだ」

グラップラー「挑発するのはやめてくださいよ」

グラップラー「―――抑えが聞かなくなっちまう」


グニャアア


穂乃果(な、何だか……危険な雰囲気?)

海未(そ、そうみたいですね……)

真姫「どうしたの、みんな?」

穂乃果(真姫ちゃんは気付いてないみたいだね……)

真姫「ただね……少し悩みがあるの」

穂乃果「悩み?」

真姫「ええ。凛と花陽なんだけど、少し様子がおかしくて」

真姫「今日、学校に来てはいたんだけど、何だか二人とも互いに避け合ってるみたいで……」

真姫「話を聞いてみても誤魔化されるだけで終わっちゃうし……」

穂乃果「そうなんだ……」

海未「……二人のサーヴァントは見ましたか? 真姫」

真姫「見てはないけど教えてくれたわ」

真姫「花陽は>>53で凛は>>54みたい」


1.バーサカー

2.アサシン

1

これって自分が1選んだら次の安価意味ないんじゃ‥。
一応安価下

>>54
確かにそうですね、何も考えてませんでした…。


真姫「花陽はバーサーカーで凛はアサシンみたい」

海未「アサシンとバーサーカーですか……」

海未(都市伝説の中ではバーサーカーは相当に強いとの触れ込みでしたが……)

真姫「二人のことだから戦いに乗るってことはないでしょうけど、一応気を付けなさいね」

穂乃果「うん、分かったよ……」

真姫「さぁ、行きましょう。グラップラー」

カズマ「また今度な。グラップラーさんよぉ」

グラップラー「ああ、また今度……」

穂乃果(な、何で、カズマさん楽しそうなの……)

アムロ「行ったか……」フゥ

海未「真姫は大丈夫そうですが、グラップラーは少し不穏な感じでしたね……」

アムロ「ああ……かなり凶暴な獣が眠っているぞ、奴には」

カズマ「いいじゃねえか。楽しそうな奴だ」

穂乃果「カズマさん、喧嘩はダメだからね?」

海未「さてそろそろ夕方にもなってきましたし、帰りますか」

穂乃果「うん……」

海未「穂乃果? どうかしましたか?」

穂乃果「うん……あのね、ことりちゃんの所に行きたいなって思って」

海未「そうですね……」

海未「ことりなら私達に協力してくれる筈ですし、単独でいるのは危険な状況ですしね」

海未「では、ことりのところに向かいましょうか」

穂乃果「うん! カズマさん達も一緒にね!」

カズマ「あいよ」

アムロ「了解だ」



???「……穂乃果と海未……」

???「二人は手を組んだみたいね」

???「でも、まだ足りないわね。私のサーヴァントを倒すには、まだ全然……」

???「……さて、どうしようかしら」

一旦終了します。

一応ここまでの組み合わせメモ


2日目 夕暮れ


高坂穂乃果―――トリーズナー(カズマ@スクライド) 生存

園田海未―――ライダー(アムロ・レイ@機動戦士ガンダム) 生存

南ことり―――???(???@???) ???

西木野真姫―――グラップラー(範馬刃牙@範馬刃牙) 生存

小泉花陽―――バーサーカー(???@???) ???

星空凛―――アサシン(???@???) ???

東條希―――キャスター(暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ) 生存

綾瀬絵里―――???(???@???) ???

矢澤にこ―――???(???@???) ???





あとステータス表とかもちょこちょこ書けたら投下していくつもりです。
明日は夜くらいに更新できたらしていきますー

穂乃果「着いたよ!」

海未「ことりはいますかね?」

ピンポーン

シーン

穂乃果「うーん、返事がないね」

海未「留守、でしょうか?」

アムロ「いや……人の気配はある」

アムロ「一人、二人……おそらくことりという子と、そのサーヴァントだろう」

穂乃果「何で出てきてくれないんだろう?」

海未「どうしますか、穂乃果?」

カズマ「押し行っちまえよ。中にいるのは確かなんだろう?」

穂乃果「うーん……」


1.入っちゃおっか!

2.さすがに無断で入るのは失礼だよ…


>>61

2

穂乃果「止めとこっか……居留守を使うってことは、何かことりちゃんにも理由があるんだと思う」

海未「そうですね。また後で連絡してみましょう」

穂乃果「明日は学校にくるかもしれないしね!」

海未「では帰りましょうか。辺りも大分暗くなってきましたし……」

穂乃果「うん!」




???「行っちまったぞ、お前の友達」

ことり「……うん」

???「良いのかよ。お前、戦ってみたいんだろ? アイツ等と」

ことり「そうだけど……でも……」

???「まあ、お前がいいなら別にいいけど」

???「それより飯にしよう! お前の飯おいしいんだ!」

???「肉が良いな、肉!」

ことり「うん……用意するね、ルフィくん」

ルフィ「おう!」


―――帰り道



穂乃果「じゃあ、ここでサヨナラだね。海未ちゃん」

海未「ええ。また学校で会いましょう」

アムロ「気を付けて帰るんだぞ」

穂乃果「大丈夫だよ! 穂乃果にはカズマ君がいるから!」

カズマ「………おう」

穂乃果「? どうしたの、カズマ君?」

カズマ「……何かが見てやがる」

アムロ「誰かが見てる? 俺には何も感じないが……」

海未「カズマさんの気のせいですよ。誰かいればアムロさんが気付くはずですし」

カズマ「いや、何かいるぜ」

アムロ(カズマが嘘を吐いてるとは思えない……だが、俺にも気づかれないように潜める奴なんて)

海未「どうしましょう、穂乃果?」

海未「もう少し一緒に行動しますか……?」

穂乃果「―――」


1.カズマさんの気のせいだよ! お家でゆっくり休もう!

2.念のため今日は海未ちゃん家で泊まろっか!


穂乃果「カズマさんの気のせいだよ! お家でゆっくり休もう!」

海未「そう、ですね……。ですが、一応警戒だけはしておきましょう」

海未「気を抜かないようにしてくださいね。穂乃果、カズマさん」

穂乃果「分かってるよ!」

カズマ「………」

海未「それでは気をつけて」

穂乃果「うん! 海未ちゃんもね!」




???「別れた……」

???「ク、クク、ハハ……どうする、奴等は別れてしまったぞ。絵里」

絵里「………」

???「様子見をすればするほどに事態が悪い方向に転がっていくな」

???「既に狙えるのは一人だけだ」

???「さぁ、どうする? 当初の予定からは大幅に外れた策……お前はどんな選択をする、人間(ヒューマン)よ?」

絵里「………」

???「勿論、私は止まらない。止まる筈がない。全てを殺して、殺して、殺し尽す」

???「主のオーダーがままに」

???「さぁ、銃弾は込められた。あとは貴様がいつ引き金を引くかだ」

???「貴様は既に絶好の機会を逃した。己が野望を成し遂げる絶好の機会を」

???「残された選択肢は一つだけ……貴様は、どちらを犠牲にする?」

絵里「………」

絵里「私は―――」

アムロ「―――!?」

海未「アムロさん? どうしたんですか?」

???「やあ、こんばんは。新たなる人類と称される者よ」

アムロ(ば、馬鹿な……何もいなかったはずの場所から……!?)

アムロ(それに何だ、こいつの気配は……ここにいる筈なのに、ここにいないかのような……!)

???「驚いているな。私はどこにでもいて、どこにでもいない。だから、ここにいる。虚なる存在が今の私だ」

アムロ「ッ―――海未、逃げろ!」

???「逃げられると思っているのか?」

海未「え……?」

???「ゲームオーバーだ。可愛いお嬢さん」


気付いた時には、眼前にその男は迫っていました。
赤い帽子、赤い外套、赤いサングラス……全てが赤尽くしの男。
充分に離れていた筈の間合いはまるで意味をなさず、一瞬の間に男は私の間近に立っていました。
叫び声をあげる暇もありません。
呆然の中で男が右腕を振り上げるのが見えていて―――、


アムロ「逃がして見せるさ」


直後に声が響きました。
異質な男を前に、ほんの寸分と揺らぐ事のない声が。
その人は、男へと凄まじい勢いで体当たりを喰らわせます。


アムロ「早く! 穂乃果達に知らせるんだ!」


アムロ・レイ。
私のサーヴァントである彼が、守ってくれたのです。


???「良いぞ、ニュータイプ。それでこそ人間だ!」

アムロ「訳の分からんことを!」


アムロの姿は、先程までとまるで変っていました。
まるでロボットのような角々しい身体。身体は白色に染まっている。
頭部からは二本の角が伸びていて、手にはシールドと巨大なライフルを。
背中には長細の板が数本ならんでいます。
とても人間とは思えない姿。
だが、彼のマスターだからなのか、即座に私は理解しました。
これがアムロのサーヴァントとしての能力なのだと。


アムロ「まさか俺の身体そのものがガンダムになるとはな……だが、これなら!」
???「面白い! 面白いぞ! 一つの戦争を終わらせた、その力! 私にぶつけてみせろ!」


激突する赤色と白色。


アムロ「行け! 海未!」


私はサーヴァントの声に押されるように、その場から駆け出しました。

カズマ「………」

穂乃果「むー、カズマ君なんで黙ったままなの?」

穂乃果「もしかしてカズマ君の言ったことを気のせいって決めつけちゃったから、怒ってる?」

カズマ「………」

穂乃果「うう、ごめんね……でも、何となくそんな気がしちゃって……」

カズマ「………」

穂乃果「カズマ君~……」

カズマ「……戻るぞ」

穂乃果「え?」

カズマ「嫌な感じがしてたまらねえんだ。あいつらの様子を見てくる」

穂乃果「ちょ、ちょっとカズマ君」

カズマ「急ぐぞ!」

ガン! ガン! ガン!

穂乃果「げ、またその移動方法―――」

海未「ほ、穂乃果!」

穂乃果「って、海未ちゃん!?」

海未「穂乃果、穂乃果、穂乃果~~~~~~……!!」

穂乃果「ど、どうしたの、海未ちゃん落ち着いて!」

海未「ア、アムロさんが、アムロさんが大変なんです!」

穂乃果「え……」

海未「あの後、サーヴァントに襲撃されて……アムロさんが、私を逃そうと戦ってくれて……」

穂乃果「う、嘘……」

カズマ「チッ……!」

海未「お、お願いです! アムロさんを助けてあげてください!」

穂乃果「嘘だよ……嘘だよ、そんな……そんなことする人なんて……」

カズマ「おい、お前! 呆けるのは後にしろ! 今はやることがあんだろうが!」

穂乃果「だ、だって……皆いい子ばかりなんだよ……なのに、そんな……」

カズマ「ちっ……おい、お前! こいつを頼む!」

海未「は、はい……」

ドコン!(地面を殴る音)

穂乃果「う、嘘だよね、海未ちゃん……皆がそんなことする筈……」

海未「穂乃果……」


背部のスラスターを吹かせて、全力で距離を取る。
同時にビームライフルとフィン・ファンネルを展開。
ノーレンジかつ多角的な射撃を加えていく。
不思議な感覚だった。
大きさは人間大なのに、自分はコクピットに座っていて。
自分の身体をガンダムを動かす時のように操作している。
勿論、サイコフレームも自身の思考と連動し、戦場で駆けるような機動力・反応性を見せてくれる。


???「甘い、甘いぞ、新人類」


だが、相手は怪物だった。
獣の如く俊敏性で射線を潜り抜け、追いすがってくる。
νガンダムを遥かに凌駕する機動性。
振り抜かれる拳は一秒で十数を越える。
とてもじゃないが避けきれるものではない。
シールドで防ぎ―――、


アムロ「ぐッ……!」


だが、粉砕される。
力もまた異常。
生身で喰らえばおそらくは原型すらとどめてはいられないだろう、一撃。
それが凄まじいほどの速度で繰り返される。
防ぎきれるものでもなかった。
身体が軋みをあげている。ガンダリウム合金でできている筈の装甲が、一撃で負荷限界を迎える。


???「どうした、動きが鈍っているぞ?」

???「マスターは逃げ切れたようだが……どうやら距離が開きすぎてしまったようだ」


それは自分の知らぬ情報。
マスターから距離を取り過ぎることでそのような弊害が出るとは教えられてはいなかった。
……いや、検討しなかった自分が悪いのだろう。
戦争だと聞いていながら、俺は怠った。
勝ち抜くために訓練をすることを、勝ち抜くための情報を得ることを。
彼女達の誰よりも戦争を知っていながら、浸かってしまっていたのだ。
束の間の安寧に。
夢のような平穏に、どっぷりとつかってしまった。


???「……どうする人間(ヒューマン)」

???「十全ではない力、圧倒的な彼我の戦力差……この状況で、貴様はどうする?」

???「貴様は人か、狗か、化け物か?」

???「見せてみろ。可能性の存在よ―――」


一直線に駆けてくる。
ありうる全火力を前方へ集中。
ビームライフルを連射し、フィン・ファンネルを連動させ、頭部バルカンを撃ち放つ。
止まらない。止まらない。止まらない。
四肢をもぎ取られ、胴体を吹き飛ばされ、頭部を喪失して尚も、怪物は止まらない。
最後に起動したフィン・ファンネル・バリア。
だが、それすらも怪物は容易く突破し―――、




アムロ「ッ……!」







カズマ「シェルブリットオオオオオオオオオオオオ!!!」





声が、聞こえた。
向こう見ずな男の、どこまでも曲がらない声が。
聞こえた。
黄金に輝く右腕を矛として、彼が飛来する。



???「来たか。トリーズナー」



だが、俺はすぐさま気付いてしまう。
そこに高坂穂乃果の姿はない。
カズマもまたマスターから離れてしまっているのだ。
それ即ち、全力とは程遠い状態ということ。
確かにその黄金の拳も、以前みた時と比較すれば遥かに弱々しい。
怪物は、カズマへと標的を移している。
まるで弓矢の如く引き絞られた右腕。手刀の形をしたそれはおそらく本物の槍のように人体を貫き通すだろう。
黄金と赤色が交錯しようとしていた。
どこまでも曲がらない男は、危機を前にして、それでも引こうとせず。
ただ愚直に突っ走らんとする。



俺は気付けば、躍り出ていた。
カズマと怪物との、その間に。
スラスターを全力でふかして割って入る。


カズマ「なっ……!?」


驚愕の声。
当たり前だろう。
出会って一日とたたない俺が、こんな行動にでるとは思わなかった筈だ。


アムロ「二人を……ウミを、頼むぞ……!」


だが、ここで共倒れる訳にはいかない。
ウミを、穂乃果を、守る者が必要となる。
だから、だから、


アムロ「νガンダムは……」


腹部を突き抜ける熱い感覚。
身体の内側から灼熱が込み上げる。


アムロ「νガンダムは―――」


だが、止まらない。
俺に束の間の平穏を与えてくれた彼女のために、止まる訳にはいかない。


アムロ「―――伊達じゃない!」


腹部に突き刺さった腕ごと、怪物を掴み、スラスターを爆発させる。
遠く、遠く、できるだけ遠く……。
彼女達が逃げられるだけの距離を稼ぐ。
それが今の俺に出来る唯一のことだから。
そうしていくうちに意識が薄れていき、
俺は―――、

海未「うっ……!」

穂乃果「う、海未ちゃん!?」

海未「手に痛みが……あ、」

海未「ああ……令呪が……消えて……」

海未「そんな……アムロさん……」



カズマ「……何だってんだ……」

カズマ「何だってんだよ、ちくしょお……!」

カズマ「何で、てめえが俺を庇った……てめえも俺が気に食わなかったんだろうが、くそ……!」

キラリ

カズマ(何かが落ちて―――)ヒョイ

カズマ(なんだこのT字の金属は……うっ)

アムロ『二人を……ウミを、頼むぞ……!』

カズマ(頭に、言葉が……)

カズマ「………ちっ」

カズマ「くそが……分あったよ!」

カズマ「刻んだ―――刻んだぜ、お前の言葉」

絵里「………」

???「ただいま、絵里」

絵里「生きてたのね。モンスター―――いえ、アーカード」

アーカード「当然だ。私は主の命を守るためにここにいる」

絵里「そう……」

アーカード「次はもっと策を練ることだ。もっと効率的な、さらに血が沸くような闘争を用意しろ」

アーカード「願いを叶えたいのだろう?」

絵里「ッ……」

絵里「そうよ。私は願いを叶える。どんなことをしても、誰を代償にしても……取り戻して見せる」

絵里「私達の日常を―――」

アーカード「そう、その瞳だ……」

アーカード「あきらめを拒絶した時 人間は人道を踏破する権利人となる。忘れるな、絵里よ」

絵里「あなたに言われなくてもそのつもりよ……!」




2日目・終了


高坂穂乃果―――トリーズナー(カズマ@スクライド) 生存

園田海未―――ライダー(アムロ・レイ@機動戦士ガンダム) 脱落

南ことり―――パイレーツ(モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE)生存

西木野真姫―――グラップラー(範馬刃牙@範馬刃牙) 生存

小泉花陽―――バーサーカー(???@???) ???

星空凛―――アサシン(???@???) ???

東條希―――キャスター(暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ) 生存

綾瀬絵里―――モンスター(アーカード@ヘルシング) 生存

矢澤にこ―――???(???@???) ???



今日はここまで。
前回分かり辛いということだったので、戦闘シーンは全力で書いてみることにします。
また明日の夜更新できればしていきます

穂乃果(夢を……夢を見ていました……)

穂乃果(その夢の中で私はある男に人にんっていて……)

『いいなぁ、この車……クラクションまでなりやがる……』

『カズマ……ごめんね、辛い思いをさせて……』

穂乃果(それは、悲しい……とても悲しい夢でした……)

穂乃果(いなくなっていく、大切な大切な人たち……)

穂乃果(その中で彼は傷付き、膝を折り……それでも……)

穂乃果(それでも、前を向き続けていました)

穂乃果(悲しい、辛い、それでも……その生き方を貫くのです)

穂乃果(―――彼は!)


3日目


チュンチュン(・8・)チュンチュン


穂乃果「……夢?」

穂乃果「何だろう、とても悲しい夢を見ていた気が……」

穂乃果「朝、かあ……」

穂乃果(アムロさんが消えてしまって……μ'sの誰かが戦いに乗っているのを知った……)

穂乃果(信じたくない……どんなに叶えたい願いがあっても、それで皆と戦うことを選ぶなんて……)

穂乃果「ううっ……」ジワッ

穂乃果「学校……どうしようかな……」


1.学校へいく

2.学校へいかない

>>78

2

穂乃果「今日はもういいや……」

穂乃果「家の中でごろごろしてよう……」

カズマ「おい」

穂乃果「……なに、カズマ君」

カズマ「今日は学校にはいかねえのか」

穂乃果「……うん……」

カズマ「そうか」

穂乃果「……ゴメンね」

カズマ「ああ?」

穂乃果「あの時……穂乃果がカズマ君のいう事を信じてれば」ジワッ

穂乃果「そしたらアムロさんは消えなかったかもしれないのに……」

穂乃果「ごめんなさい……ごめんなさい……」ポロポロ

カズマ「……関係ねえな」

穂乃果「え……?」

カズマ「あの結末はあいつが招いた結果だ」

穂乃果「そんな……」

カズマ「弱ぇえから、だから負けた。だから消えた」

穂乃果「そんな言い方ないよ……アムロさんは海未ちゃんを守ろうとして……!」

カズマ「そして―――俺も」

穂乃果「あ……」

カズマ「俺がもっと早く動いていれば、もっと早く拳を叩き込めていれば……奴は消えなかった」

カズマ「遅え……あまりに遅すぎたんだよ、俺が……」

穂乃果「カズマ……君……」

カズマ「俺はもう迷わねえ。こうと決めた道を突き進む」

カズマ「お前はどうする? ここで立ち止まるか、突き進むか」

穂乃果「……私も」

穂乃果「私も進むよ。どうすれば良いか、何も分からないけど……」

穂乃果「このまま皆がやられちゃうのは嫌だから……穂乃果も進むよ!」

カズマ「はっ、行こうぜ―――穂乃果」

穂乃果「―――うん!」



穂乃果「そうと決まれば行動だよ!」

穂乃果「うーん……どこに行こうか?」


1.神田明神でスピリチュアルパワーを!

2.秋葉原をぶらつくよ!

安価忘れ…>>83でお願いします。

2

穂乃果「秋葉原をぶらつこう!」

カズマ「りょーかい」


秋葉原


穂乃果「うーん、いつもながらすごい雑踏……仮想空間とは思えないよお」

カズマ「おー凄いな、こりゃ。ロストグウランドの市街にも負けてねえぞ」

穂乃果「へー、カズマさんも都会出身なんだね」

カズマ「いや、市街にゃ行ったことがあるだけだ。生まれはちげえよ」

カズマ「俺の生まれは田舎も田舎よ。食うのも困るほどさ」

穂乃果「そうなんだ……」

カズマ「でも、おれは田舎の方が性にあってたよ。皆がその日を生きるのに必死で……だけど、温かい奴ばかりだった」

カズマ「忘れられねえ出会いもあった……」

穂乃果「それって……君島さんのこと?」

カズマ「! 何で、お前が君島のことを知ってやがる!」

穂乃果「え、あれ、何でだろう……」

穂乃果「……夢で、見たから?」

カズマ「はあ? なんだよ、そりゃあ」

穂乃果「だって、だって本当なんだもん! 何となく夢で見た人のことかなーと思って……」

カズマ「はあ……訳わかんねーな」

穂乃果「あはは……穂乃果もそう思うよ」

穂乃果「でも、悲しい……とても悲しい夢だった気がする、あの夢は……」

穂乃果「皆……皆いなくなってしまう夢……」

穂乃果「穂乃果だったら……耐えられないよ」

カズマ「………」

穂乃果「えへへ……しんみりしちゃたね」

穂乃果「あ! それじゃあ―――」


1.アイドルショップに行かない?

2.ケーキ屋さんに行こうよ!

3.アニメショップとか行ってみる?


>>85

1

一旦終了。明日の夜>>85から再開します。
安価とってるのも毎回一人二人だし見てる人少ないのかなあ

穂乃果「アイドルショップに行ってみない?」

カズマ「アイドルぅ?」

穂乃果「そう! こう見えても穂乃果、スクールアイドルやってるんだよ」

穂乃果「μ'sっていって結構人気なんだから!」

カズマ「アイドルねえ……お前みたいなのがか」

穂乃果「あー、酷い! さらっと穂乃果のこと馬鹿にしたでしょ!」

カズマ「いや、アイドルっつーのはもっと派手なイメージだからよ」

穂乃果「むー、舞台の上では輝いてるの!」

カズマ「はいはい。じゃあ、とりあえずアイドルショップとやらに行ってみようぜ」

穂乃果「あしらわないでよぉ!」



アイドルショップ


カズマ「ほー、本当にあるもんだなあ。お前のグッズ」

穂乃果「ほら、すごいでしょう?」

カズマ「……もの好きな奴もいるもんだな」

穂乃果「カ~ズ~マ~君?」

カズマ「冗談だよ、冗談。怒んなって」

???「………」

穂乃果「ん……あそこにいるの」

穂乃果「にこちゃんだ……」

カズマ「にこ?」

穂乃果「ほら、このμ'sの写真にも載ってるこの子だよ」

カズマ「ああ、このチンチクリンの」

穂乃果「……本人の前で言わない方がいいよ、それ」

穂乃果(にこちゃん……)

穂乃果(にこちゃんが戦いに乗る訳がないと思う……)

穂乃果(でも……どうしよう、声をかけた方が良いのかな? それとも……)


1.声をかけない

2.声をかける



>>90

穂乃果「アイドルショップに行ってみない?」

カズマ「アイドルぅ?」

穂乃果「そう! こう見えても穂乃果、スクールアイドルやってるんだよ」

穂乃果「μ'sっていって結構人気なんだから!」

カズマ「アイドルねえ……お前みたいなのがか」

穂乃果「あー、酷い! さらっと穂乃果のこと馬鹿にしたでしょ!」

カズマ「いや、アイドルっつーのはもっと派手なイメージだからよ」

穂乃果「むー、舞台の上では輝いてるの!」

カズマ「はいはい。じゃあ、とりあえずアイドルショップとやらに行ってみようぜ」

穂乃果「あしらわないでよぉ!」



アイドルショップ


カズマ「ほー、本当にあるもんだなあ。お前のグッズ」

穂乃果「ほら、すごいでしょう?」

カズマ「……もの好きな奴もいるもんだな」

穂乃果「カ~ズ~マ~君?」

カズマ「冗談だよ、冗談。怒んなって」

???「………」

穂乃果「ん……あそこにいるの」

穂乃果「にこちゃんだ……」

カズマ「にこ?」

穂乃果「ほら、このμ'sの写真にも載ってるこの子だよ」

カズマ「ああ、このチンチクリンの」

穂乃果「……本人の前で言わない方がいいよ、それ」

穂乃果(にこちゃん……)

穂乃果(にこちゃんが戦いに乗る訳がないと思う……)

穂乃果(でも……どうしよう、声をかけた方が良いのかな? それとも……)


1.声をかけない

2.声をかける



>>90

二重投稿……>>91

……>>93でお願いします。

2

穂乃果(ううん……弱気になっちゃダメだよ)

穂乃果(にこちゃんはあんなこと絶対にしないもん!)

穂乃果「にっこちゃ~~~~ん!!」ダキッ

にこ「きゃあああ! ほ、穂乃果!?」

穂乃果「久し振りだね、にこちゃん!」

にこ「なな、何よ、いきなり抱き着くなんて!」

穂乃果「だってすごく懐かしくなっちゃって~~~」

にこ「懐かしいって言ったって……まあ、そうね」

にこ「ここ二日は色んなことがあったから、何だか凄く久し振りにあんたを見た気がするわ」

にこ「あんたも希から聞いたんでしょう。今回の聖杯戦争とやらについて」

穂乃果「……うん、聞いたよ」

にこ「じゃあ、そっちのがあんたのサーヴァントって訳?」

穂乃果「そう。トリーズナーさんだよ」

カズマ「おう」

にこ「……ふーん」

にこ「穂乃果達は戦いに乗ってる訳じゃないのね」

穂乃果「当たり前だよ! 皆で戦うなんてそんなの……イヤだもん」

にこ「………」

にこ「……ちょっと付いてきてちょうだい、穂乃果」

穂乃果「?」

にこ「あんたに話しておきたいことがあるの」

穂乃果「ここは……にこちゃんの家?」

にこ「そうよ。上がってちょうだい」

穂乃果「う、うん……お邪魔します」

にこ「帰ったわよー」ガチャリ

こころ「あ、お姉さま、お帰りなさい!」

ここあ「お姉ちゃん、おかえりー」

こじろう「にこに~」

こころ「あら、μ'sの高坂穂乃果さんじゃないですか! こんにちは!」

穂乃果「こんにちは、お邪魔するね」

こころ「それと……」

カズマ「カズマだ」

こころ「カズマさんですね! 初めまして、スーパーアイドルにこにーの妹の矢澤こころです!」

カズマ「お、おう……」

こころ「こっちが妹のここあ、弟のこじろうです!」

ここあ「よろしく」

こじろう「ふりょう~」

にこちゃんの弟はこたろうやで……

こころ「ところで……」

こころ「見てください、お姉さま! にこにーがこれを作ってくれたんですよ!」

穂乃果(? にこにー?)

にこ「へえ、鳥の作り物ね。可愛いじゃない」

こころ「えへへ、にこにーったらすごいんです。ナイフ一本でこれを作ってしまいました!」

にこ「さすがにこにーね。ちゃんとお礼を言っておきなさい」

穂乃果(?? 何でにこちゃん、自分のこと喋ってるんだろう?)

にこ「それで、にこにーはどこにいるの?」

穂乃果(??? ボケちゃったのかな、にこちゃん……)

こころ「にこにーならついさっき出ていってしまいました。隠れんぼだって行ってました」

???「そや。隠れんぼや」

>>96
素で間違ったで…


カズマ「ッ!?」

穂乃果「え……!?」

???「さて見つかってしもたで。お二人さん」

穂乃果(い、何時のまに後ろに……)

カズマ(気配が感じれなかった……!?)

穂乃果(それにこの背中に当たってる感触……これって拳銃なんじゃ……)

???「そのまさかや、嬢ちゃん。血ぃ見たくなかったら静かにしてるんや」ボソリ

穂乃果「ッ……」ゾクッ

カズマ「……撃ってみろよ」

???「ほう、面白いこと言うな」

カズマ「だが、覚悟しろ」

カズマ「そいつを撃った瞬間、てめぇの頭を吹き飛ばす」

カズマ「消えることになろうが、俺の頭を撃ち抜こうが、絶対に殴り飛ばす」

カズマ「覚悟しろ」

???「………」

穂乃果「カズマさん……」

こころ「? どうしたんですか三人とも?」

にこ「……止めなさい、にこにー」

にこ「その二人は敵じゃないわ」

???「……その根拠は?」

にこ「根拠なんてないわ。ただ私が信じてるだけよ。高坂穂乃果という人間を」

???「……了解や。嬢ちゃんがそういうなら信じるで」スッ

穂乃果(背中の拳銃の感触が消えた……)

???「隠れんぼはわいの勝ちやな。サイドテールの嬢ちゃん、それと狂犬の兄ちゃん」

カズマ「………」

穂乃果「は、はは……」

にこ「はあ、全く……」

にこ「あまりビビらせないでよね、ニコラス」

???「ははは、勘弁したってや。つい、な」

???「そっちの二人もそんな渋い顔せんと、な? 軽いジョークやって」

ウルフウッド「わいはニコラス。ニコラス・D・ウルフウッドや。よろしく」


こころ「わあ、すごいです! ニコ兄! 今度はネコさんですか!」

ここあ「かわいー!」

こたろう「にこに~」

ウルフウッド「はは、待ってな。他にもいろいろ作ったるで」



にこ「……なついてるでしょ、こころ達」

にこ「あいつが私のサーヴァントよ。確かアーチャーとか言ってたかしら」

穂乃果「アーチャー……」

にこ「びっくりしたわよ。起きたら背中に巨大な十字架背負ったタキシードの男がいたんだから」

にこ「正直、心臓が飛び出るかと思ったわ」

穂乃果「あはは、穂乃果もそんな感じだったから」

にこ「そして、希から聞いたわ。聖杯戦争……願いを叶えるための闘い」

にこ「そのサーヴァントとして現れたのがニコラスだって」

にこ「ニコラスは地球とは別のある惑星で殺し屋をしていてね」

穂乃果「こ、殺し屋……」

にこ「そりゃ凄いわよ」

にこ「ニコラスが本気で気配を消せば、誰も彼の存在に気付けない。さっきのあんた達みたいにね」

にこ「素人目にも分かるわ。あいつは私達とは別の世界の住人なんだって」

にこ「でもね……こころ達にとっては違うの」

にこ「ニコラスは兄のような存在で……ニコ兄、ニコ兄ってとてもなついていて……」

にこ「それに、私夢をみたの」

にこ「悲しい悲しい夢……」

にこ「孤児院の仲間を守るために殺して殺して殺して回り、最後は家族を守り抜き、慟哭の中で死ぬ男……」

にこ「ニコラスの歩んできた道を、歩んできた世界を見たわ……」

穂乃果(夢……穂乃果と同じだ……)

にこ「最低の世界よ……乾ききった、水の一滴よりも命が軽く扱われる世界」

にこ「そんな世界の中でニコラスは守り続けたの。自分一人で傷付きながら、それでも……!」

にこ「私は……私はニコラスに平穏に過ごしてもらいたい」

にこ「あんな辛い思いばかりをしたのよ? この世界でくらい家族の温もりを感じさせてあげたいの」

にこ「ニコラスを救ってあげたいの……!」

穂乃果「にこちゃん……」

にこ「最初はね、聖杯にそう願おうとも思ったわ」

にこ「でも、直ぐに諦めた」

にこ「μ'sの皆と戦うなんてできないし、ニコラスにまた銃を握らせることになる」

にこ「そんなのは嫌……だから、私は戦わない」

にこ「戦わない……でもこの世界から出たいとも、願わない」

にこ「その気になれば誰にも気づかれずターゲット。」

穂乃果「そ、そんな……! だってここは聖杯が作った仮想世界なんだよ!? 現実じゃないんだよ!」

にこ「………現実と、何が違うのよ」

にこ「こころ達がいて、学校もあって、μ'sもある。
   秋葉原や他の全てだって何も変わらない……」

にこ「何も変わらないじゃない! 違うのはたった一つだけ、サーヴァントという存在がいるかいないかだけよ!」

にこ「ならいいじゃない! 彼のためにこの優しい世界を続けても!」

穂乃果「にこちゃん……」

にこ「……私達は戦うつもりはないし、この世界を出たいとも思わない」

にこ「ただし、私達に危害を加えるっていうのなら話は別よ。全力で叩き潰すわ」

にこ「……あんたは誰とも戦わず、この世界を脱出しようとしてるのでしょうけど……ごめんなさい」

にこ「私は……私達はあんたに手を貸すことはできない」

にこ「……それを伝えたかったの」


穂乃果「……分かったよ」

にこ「ごめんなさい、穂乃果……

穂乃果「ううん、謝らないで」

穂乃果「むしろ、穂乃果は安心したよ」

にこ「安心……?」

穂乃果「うん! にこちゃんは変わらないんだなって安心した」

穂乃果「こんな状況でも優しくて、人のためを考えて動いてて……やっぱりにこちゃんはにこちゃんだよ!」

穂乃果「穂乃果もにこちゃんのすることに協力はできないけど、」

穂乃果「でも、今日にこちゃんと話せてよかったよ!」

穂乃果「穂乃果も頑張るから、にこちゃんも―――」

穂乃果「―――ファイトだよ!」

にこ「穂乃果……」

穂乃果「じゃあね、にこちゃん! それとニコラスさんも!」

ウルフウッド「おお、帰るんか。気をつけてな」

穂乃果「うん、ありあがとう!」

ウルフウッド「狂犬の兄ちゃんもしっかり守ったれよ」

カズマ「……うるせえ」

穂乃果「ばいばーい!」

ウルフウッド「……ええんか?」

にこ「何がよ」

ウルフウッド「あいつのことや。本当はあの嬢ちゃんに手を貸したいんやないのか?」

にこ「……そんな事ないわ」

ウルフウッド「……はあ、嬢ちゃんも素直やないなあ」

にこ「……何よそれ」

ウルフウッド「無理はするな言うてるんや」

にこ「無理なんてしてないわよ……」

ウルフウッド「嬢ちゃんがそういうならワイもこれ以上はなにも言わん」

ウルフウッド「ただ、自分の本心に気付いた時は相談せえよ」

ウルフウッド「ワイは嬢ちゃんのサーヴァントなんやからな」

にこ「……分かったわよ」




カズマ「……おい」

穂乃果「なに、カズマ君?」

カズマ「良いのかよ、あいつのことは」

穂乃果「……うん」

穂乃果「あれがにこちゃんの選んだ道だって言うなら、穂乃果は何も言わないよ」

カズマ「んなもんかねえ」

穂乃果「ただ穂乃果は穂乃果の道を突き進むだけだよ」

カズマ「はっ、そうかよ……」

Prrr Prrr

穂乃果「あれ、電話だ」

穂乃果「あ、海未ちゃんからだ……」

穂乃果(海未ちゃん、あれから大丈夫だったのかな……)

海未『ほ、穂乃果! 大変です!』

穂乃果「う、海未ちゃん、どうしたの?」

海未『が、学校でサーヴァント同士の戦闘があって―――』

海未『―――グラップラーが消えてしまいまいた……』

穂乃果「……ま、まさか、アムロさんを倒した敵が……」

海未『違います……また別のサーヴァントが、戦いに乗っていたのです……!』

穂乃果「え……?」

穂乃果(嘘……じゃあ、もう一人戦いに乗った人がいるってこと……)

穂乃果(そ、そんな……)

とりあえず今日は終了。次回は別視点で学校編を書いてきます

すみません。昨日は時間がとれませんでした。
では再開します

3日目 海未宅



海未(……朝……)

海未(……一人きりの朝と言うのも久し振りですね)

海未(……昨日の戦いでアムロさんは消えてしまった……)

海未(自分を犠牲に……私を逃がしてくれて……)

海未(あの後、カズマさんから話を聞きました)

海未(アムロさんはカズマさんすらも守って、敵に立ち向かっていったと聞きます……)

海未(すごい人です。私なんかのサーヴァントとしては出来過ぎなくらいです)

海未(令呪も消え、聖杯戦争に参加していく資格を失ってしまった私……)

海未(でも、それでも出来ることはある筈です!)

海未(アムロさんが守ってくれたおかげで、私はまだこの世界にいることができている)

海未(出来ることを、しましょう)

海未(消えていったアムロさんにも恥じないよう、この世界でできることをするのです!)



登校道


海未(待ち合わせの場所に穂乃果はいませんでした……)

海未(やっぱり昨日のことが堪えたのでしょうか)

海未(ならば、動けない穂乃果の代わりに私が動きます)

海未(少しでも情報を手に入れ、穂乃果へ伝える! それだけです!)



学校


海未(さて……思いのほか早く付いてしまいました)

海未(この戦いが始まってから朝練などもしていないというのに……)

海未(さて、時間を潰すために>>107へ行きましょうか)


1.アルパカ小屋

2.生徒会室

3.音楽室


海未「生徒会室……」

海未「ふふ、仮想世界というのに書類でごった返していますね」


ガチャリ


???「あ……」

海未「……あ、絵里……」

海未「お早うございます。この世界で会うのは初めてですね」

絵里「……ええ、そうね」

絵里「こんな事になって正直、驚いているわ」

海未「そう、ですね」

絵里「………」

海未「絵里、あなたは戦いに乗っているのですか?」

絵里「さぁ、どうかしら」

海未「煮え切らない答えですね」

絵里「そういうあなたはどうなの?」

海未「私は、これです。もう令呪も消えてしまいました。戦争に参加することもできません」

絵里「そうなの……」

海未「それでも私は立ち止りません。穂乃果のため、皆で元の世界に戻るため、動き続けるつもりです」

絵里「そう……」


キーンコーンカーンコーン


海未「ああ、予鈴がなってしまいました。では、また会いましょう」

絵里「……海未!」

海未「なんですか、絵里」

絵里「最後に一つだけ、聞いてもいいかしら」

海未「はぁ……」

絵里「もし、もしよ?」

絵里「穂乃果が何か願いを叶えるために戦いに乗ったとして……そしたら、海未はどうする?」

海未「……穂乃果が戦いに乗るなどありえない事だと思いますが」

海未「それでも、もし戦いに乗ったとしても……私は、私の考えに従います」

海未「穂乃果の戦いに乗る理由が正しいと感じれば、私は穂乃果に協力するでしょう」

海未「でも、その理由が間違っていると感じれば―――私は穂乃果を止めます」

海未「戦うことになっても、傷付けることになっても、私は止めると思います」

海未「それが、親友ですから」

絵里「……そう」

絵里「ありがとう、海未! 今日は話せてとても良かったわ!」

絵里「それと……ごめんなさい」

海未「? なんで謝るのですか?」

絵里「ううん。こっちのことだから。じゃあね、海未」

海未「……行ってしまいました」

海未(何だかふっきれた様子でしたが……ふふっ、でも少しでも絵里の力になれたのなら嬉しいです)


キーンコーンカーンコーン


海未「って、ああ! 遅刻してしまいます!」


海未(……少し遅刻してしまいました)

海未(とはいえ仮想世界なのだから、遅刻してもどうということはない筈ですが……)

海未(いけません! そういう考えこそが精神の弛みとなるのです!)

海未(穂乃果にも言った通り、ここはしっかり真剣に授業に取り組まないと!)

海未(………)

海未(ことりは、今日も来ていませんね)

海未(聖杯戦争が始まってから結局会えていません……ことりが戦いに乗るとは思えませんが……)

海未(もう一度訪ねてみた方が良いのでしょうか……)


パーン!


海未(ッ!?)

海未(今の炸裂音は……!?)


ザワザワ

ナンカヘンナオトガシタゾ

ナンダロウ・・・


海未(さすがに皆さんも戸惑っている様子ですね…)


パーンパーン!


海未(また聞こえた。下の教室……一年生の教室から聞こえますね)

海未(……様子を見に行きましょうか……?)


1.様子を見に行く

2.様子を見にいかない

少しご飯たべいってきます。
安価は下で

海未「……様子を見に行きましょう……」コソコソ




海未(階段を下っていき、私が見たものは)

モブ「た、助けて! サーヴァントが暴れてるの!」

モブ「せ、先生が、先生がーーー!」

モブ「ううう、何なの……何なのよ、アイツはあ!」

海未(生徒でひしめき合っている廊下……)

海未(全員が逃げるように教室から離れていきます……)

海未(まさかアムロさんを倒した男が……!?)

海未(くっ、真姫、凛、花陽!)


私は人混みを掻き分けて教室へと辿り着きます。

扉をほんの少しだけ開けて、中の様子をのぞき見る。

そして、私は見てしまいました。


海未「ひっ……!」


赤。赤。赤。
壁から窓にまで、所々に鮮血が飛び散った教室。
教室の至る所で生徒が先生が倒れていて、血だまりをつくっていた。
倒れた生徒たちは淡く光り輝いたかと思えば消えてしまう。
残された赤色が、それでも私に恐怖を与えます。


海未「うっ……うげえええっ!」


惨状に私は思わずその場で胃の中のものをぶちまけていました。


???「来ちゃったんだね、海未ちゃん」


えづく私に声が降りかかる。
聞き覚えのある声。ただ今はどこか冷たいものに変わっていて、


???「さようなら。今度は現実で会おうね」


嘔吐による反射で涙が滲む視界。
そんな中で私は見た。
そこにいたのは二人の人物。
見覚えのない男。男は右手に拳銃を、左手にナイフを装備していた。
右手の拳銃は私を指さすように向けられていて、ほの暗い銃口と視線が合う。
その隣には肩までかかった茶色がかった髪の毛の少女―――小泉花陽が立っていて。


花陽「ばいばい、海未ちゃん」

???「さぁ、嬢ちゃん。地獄を楽しみな」


虚ろな瞳で、花陽が告げる。
隣の男がそれに答えるように引き金にかかった指をゆっくりと―――、


凛「だめーーーーーーーー!!」

真姫「やめなさい、花陽!!」


その瞬間、二人の少女が躍り出る。
星空凛と西木野真姫。
銃を構える男へと体当たりをしようと駆けよります。


???「度胸はあるな。だが、度胸だけじゃあどうにもならん」


その突撃に男は冷静に対応する。
銃口を走り寄る二人へと向けて、今度こそ引き金を引き絞らんとする。
だが、その動作はまたもや中断されます。


???「―――あ?」


何故なら、弾丸が放たれる寸前で、飛来した『何か』が男の右手を千切り飛ばしたから。
飛来した『何か』は男の右手だけでは勢いが削がれず、ドゴンという音をたてて壁へとめり込む。
壁に埋まったそれを見ると……それは石だった。
拳大の石が凄まじい勢いで飛んで来たのだ。


???「何だ、これは―――」


困惑する男。だがダメージを感じた様子はなく、険しい顔で壁にうまった石を見詰めます。
同時に窓硝子が割れる。
外界から飛び込んできたのは一人の少年・グラップラー。
少年は跳躍の勢いそのままに呆然とする男へと接近し、その顔面へ―――、


グラップラー「キャオラッ!」


蹴りを、叩き込む。
ぐしゃりと、鈍い音が響き渡ります。
ひしゃげる男の顔面。その鼻腔から新たに鮮血が吹き出し、教室を汚しました。
グラップラーは足を振り抜き、着地します。
対する男は地面を二転、三転して机や椅子やらをなぎ倒して、ようやく動きを止めました。



グラップラー「ギリセーフ、かな……?」


グラップラーはそれだけ言って、真姫へと笑いかける。
周囲の惨状の中、まるで平静を保っていた。
ただその視線は油断なく倒れ伏す男へと向けられていて、離さない。



真姫「遅いわよ、馬鹿……」

グラップラー「いやあ、ごめんごめん。てっきり話し込んじゃってさ」

真姫「はあ!? 誰と話してたのよ!?」

グラップラー「あいつ」


と、グラップラーが指をさした瞬間。
グラップラーがそうしたように窓から飛び込んでくる少年。
幼さの残るあどけない表情。
ぱっと見は私達と同年代の少年で、ただその右手だけが異質でした。
まるで軟体動物のようにぐにゃりと形を変える右手。
中指にあた位置からがぎょろりとした瞳が一つ。
他の指にあたる箇所は刃のように固く研ぎ澄まされていた。


???『間に合ったようだな。ナイスコントロールだ、バーーーローー』

???「あ、あぶねー……島田の時のように石投げてなかったらヤバかったぞ。ミギー」

凛「バーーーローーくん! ミギー!」


新たに現れた少年に凛が走り寄る。
その様子からするに彼が凛のサーヴァントなのでしょうか?
グラップラーは真姫を守るように、バーーーローー(それともミギー?)と呼ばれた少年は凛を守るように立ちます。


真姫「さあ、話を聞かせてもらうわよ、花陽……何で、こんなことをしたの」

凛「そうだよ、かよちん! どうして……どうしてこんなことをしたの!?」


場に立つのは6人の人物。
真姫とグラップラー。
凛とアサシン。
そして、花陽とおそらくあれがバーサーカー。
状況的には2対1。それにバーサーカーはダウンをしている。
だけど、花陽はまるで慌てた様子がありません。
ただ仄暗い瞳で二人を見据え、言いました。


花陽「凛ちゃん、真姫ちゃん、それに海未ちゃん」

花陽「ごめんね。私には叶えたい願いがあるから、だから―――」

花陽「―――私は引けないの」


震えた声で、悲しげな声で、だが確かに花陽はそう告げた―――。


今日はここまで。次回続きを書いてきます。

一応ここまでの組み合わせ確認


高坂穂乃果―――トリーズナー(カズマ@スクライド) 生存

園田海未―――ライダー(アムロ・レイ@機動戦士ガンダム) 脱落

南ことり―――パイレーツ(モンキー・D・ルフィ@ONE PIECE)生存

西木野真姫―――グラップラー(範馬刃牙@範馬刃牙) 生存

小泉花陽―――バーサーカー(???@???) ???

星空凛―――アサシン(泉バーーーローー@寄生獣) 生存

東條希―――キャスター(暁美ほむら@魔法少女まどか☆マギカ) 生存

綾瀬絵里―――モンスター(アーカード@ヘルシング) 生存

矢澤にこ―――アーチャー(ニコラス・D・ウルフウッド@トライガン・マキシマム) 生存



ようやく参加者が出揃ってきましたね。
次はどんどんと戦わせていきます。

非常に遅くなり申し訳ありません。ロストヒーローズやってて更新できませんでした。


まず最初に安価を。
学校でバトルが始まります。誰視点で描きますか?

1.グラップラー(範馬刃牙)

2.アサシン(泉新一)


↓1

俺がこの戦いに巻き込まれたのは数日前のことだった。
後藤との戦いを終え、復活した相棒と共にいつもの生活に戻ってすぐのこと。
目が覚めたら目の前に女の子がいて、悲鳴をあげられ、物をなげられ、泣かれて、怯えられて。
紆余曲折を経て互いに疲労困憊した辺りでまた別の女の子が現れて、告げられた。
聖杯戦争。
願いを叶えるための戦い。
少女の言葉を聞いて、最初に思い浮かんだのは母の姿だった。
少し前に死んだ筈の母。
少女のいう事が本当ならば、母を生き返らせることができるのではないか?
旅行中にパラサイトに襲われるという理不尽な事故で死んだ母を。
考え、考え……でも、止めた。
この戦いに勝ち抜くということは眼前の少女を戦わせるということだ。
彼女の仲間たちと、疑似的なものとはいえ殺し合わせるということ。

俺にはそんな選択できなかった。
彼女もまた落ち込んだ様子だった。
どうしよう、と。
皆と戦いたくなんてない、と。
彼女は暗く表情を沈めていた。

だから、俺は思いを押し殺して、笑いかけた。
俺が何とかする、と。アイディアなんて一つもなかったが、笑いかけた。
そうしないといけない気がしたのだ。

幸い、俺よりずっと頭がよくて、ずっと強い相棒も賛同してくれた。
興味深い興味深いと、ぶつぶつ呟いていたが、力を貸してくれた。
本当に頼もしい右手だと、俺は心底から感じた。

それから数日が過ぎて。
彼女が夢を見たといった。
右手に怪物が寄生して、様々な戦いに巻き込まれ、母が死に、自分も死にかけ、たくさんの人が死に―――……、

彼女は泣いてくれた。
とても悲しい夢だったと、泣いてくれた。
俺のために、泣いてくれた。

誰にも話していない、俺だけの戦い。
ただ生き残るためだけに、成すがまま翻弄されるがままに、動いてきた数か月。
相談相手は右手だけ。頼れるもの右手だけ。

そんな中で彼女だけが全てを知り、泣いてくれたのだ。
その時、俺は決心したんだと思う。
何があっても彼女を守り抜くと。
俺の命に代えても、彼女を守り抜くと。

そして、今日。
俺は初めて俺以外のサーヴァントという奴にであった。


「アンタ、サーヴァントだろう」


場所は彼女の学校。
何故だか皆に受け入れられてはいるものの、そこは女子高で。
さすがに気恥ずかしくて、彼女のいる教室が視認できる校庭にてぼんやりしていた時のことだ。

目の前にソイツはいた。
口元に笑みをたたえ、ポケットに手を突っ込みまるで無防備な様子で、ソイツはいた。
年はおそらく同年代。パッと見の印象は優男。
まぁ、クラスに一人はいるような物静かな男だった。





「ごめん、声掛けちゃって……まさかサーヴァントに俺と同年代の奴がいるとは思わなくてさ」

ソイツは物腰柔らかな口調で話しかけてきた。
俺も戸惑いながら、答えを返す。
見たところ普通の人間。だが、外見が信用ならないという事は痛い程に知っている。
今にも言葉を発しているこの顔が変形し、刃となって襲い掛かってくるやもしれないのだ。
高まる鼓動。
相棒は問答無用の先制攻撃をしようと密かに攻撃形態に姿を変えていた。

「よろしくな、俺は範馬刃牙っていうんだ。ここではグラップラーとも呼ばれてるかな」
「俺は……宇田、宇田守。よろしくな」

警戒して本名は告げられなかった。
とっさに知り合いの名を出して、場を誤魔化し、差し出された右手を握り返す。
右手の相棒が暴れださないか不安だったが、杞憂に終わった。

(ッ、)


と、思っていた。
だが実際は違う。
刃牙が右手に力を込めてきたのだ。
相当な力。でも、俺はまるで動じなかった。
こんな力、後藤のそれと比べればお遊びみたいなものだからだ。
だから、俺も力を入れ返す。
壊さぬよう、潰さぬよう、慎重にやり返す。
刃牙は、表情に驚愕を張り付かせた。
驚愕し、その後に苦悶を浮かべ、うっすらと脂汗を宿す。

早く力を緩めろよ、そうすりゃこっちも直ぐに離すのに、
そう思いながら刃牙を見詰める。
対する刃牙は苦悶を浮かべながら、脂汗を流しながら―――笑った。


「面白え」


そして、確かにそう告げた。
一瞬後、俺は鈍い痛みが右手に走るのを感じた。
凄まじい力だった。
パラサイトとして潜在能力を限界まで引き上げられた俺が、それでも我慢のできない程の痛み。
痛みに握り返すことができない。
俺はまるで許しを請うように膝をついてしまう。
それとほぼ同時に、それは起こった。
右手の相棒が耐えかねたように暴れだす。
手中の刃牙の手を切り刻まんと形状を変えた。


「イィヤァッッ!!!」


直後、視界が回転する。
比喩ではなく実際に。
天と地が逆さになり、俺は頭部に凄まじい衝撃を感じた。
頭から地面に叩き落とされた、と認識したのはそれから数秒が経過した時だ。

『これは驚いた…! 力を完璧に受け流しやがった』

反転した視界の中、相棒の声が聞こえる。

『凄まじい反射神経と技術だ。一体どれほどの研鑽をつめば人間の身でここまで…』

感嘆の声。人間相手にこんな声をあげるのはもしかしたら初めてかもしれない。
あの一瞬の中で、それだけのことをされたのだろう。
俺にはさっぱりだが。


「悪い。つい本気になっちまった」


天地が逆になった世界で、刃牙が油断なく構えをとっていた。
数分前とは違った、まるで隙のない構え。
口元にはやはり笑みがある。
ただし、数分前のそれとはまるで真逆の意味を有した笑みだ。


獰猛な獣のような微笑み。
俺も起き上がり、身構える。
もう油断の気持ちはどこかへ吹き飛んでいた。
俺どころかミギーの攻撃すらも回避したのだ。
こいつは強い。それもとんでもなく、だ。
そこいらのパラサイトなんぞよりよっぽどの難敵だ。

「……すげえ右手だな」
『お褒めにあずかり光栄だ。君こそ凄いな。ただの人間の身体であんなことが出来るとは思わなかった』
「しかも喋るんだ……俺も右手に褒められる日がくるとは思わなかったよ」

驚いた顔をしているが、その様子に隙はない。
とはいえそこまで敵意がある様子にも見えず、
俺と刃牙は互いに対峙したまま固まっていた。

どこまでやるべきなのか、俺も迷っていた。
相手がサーヴァントだからと、本当に殺し合うようなことをするのか。
後藤のような凶悪なパラサイトなら話は別だが、刃牙は(一応)ただの人間であり、敵対関係と言う訳ではない。
挑発行為をとったのは事実だが、それは飽くまでおふざけや喧嘩の域を出てはいない。
殺し合い、とは隔絶された違いがある。


『迷うな、シンイチ。手を抜いて勝てる相手じゃなさそうだ』
「だ、だけどよお……相手は人間なんだぜ」


今まで戦ってきた相手はパラサイトだけだ。
人間と敵対する事はなかったし、敵対しようとも思ったことはない。
例え相手が化け物みたいな力を有していたとしても、人間であることに変わりはない。
この力を振るいたいとは、とてもじゃないが思えなかった。


「ならさ。試合ってことにしない?」
「……はあ?」
「だから、試合だよ試合。殺し合いじゃなくて、ただの試合。ギブアップか10カウントで負け。まぁ、レフェリーもいないけどさ」
「意味わかんねーよ! なんでそんなことしなくちゃ……!」
「理由なんてないよ。でもさ、男の子だったら憧れるだろう? どっちが固いのか、どっちが早いのか―――」


刃牙の提案。
正直、良くは分からない内容だった。
だが、それを語る刃牙の瞳はきらきらと輝いてすら見えて、



「―――どっちが強いのか」



同時に、刃牙が踏み込んできた。
半身の体勢から一歩ステップイン。
並行して放たれるは左拳。曰く、左ジャブと言われるそれだ。

速い。
それでいて無駄のない動作。
パラサイトの攻撃すら見切る反射神経が、それでも窮地に追い込まれる。
何とか首を横に振り回避。
同時に俺の意志とは関係のないところで、ミギーが動いていた。
拳を握り、右腕を鞭のようにしならせながらの横薙ぎの一撃。
まるで人体の構造を無視した拳に、刃牙はダッキングで対応。
身を屈め、紙一重で避けて見せる。
同時に刃牙の身体が屈んだ状態で横方向に回る。
地を這うように放たれたのは右足だ。
反応しきれない。両脚が刈り取られ、地面に倒れてしまう。


「まず一回。ダウンだ」


と、自信満々に言う刃牙の足元。
そこでは既にミギーが反撃の体勢をとっていて。
まるでやり返すかのようにミギーの触腕が刃牙の脚を掬う。
おわ、と驚きながら倒れる刃牙。


『こちらもワンダウンだな』


言い返すミギーに刃牙もしてやられたようであった。


「……にゃろう」


立ち上がり、再度構えをとる刃牙。


『相手の力量も理解しただろう? そろそろやる気を出して貰わないとこちらとしても困る』
「わぁーったよ。やれば良いんでしょ、やれば!」


俺も慌てて立ち上がり、身構える。
刃牙の実力は理解できた。
多分、ミギーだけでは対処しきれない実力者。
分かっている。そんな時に俺たちがやる事は一つだけだ。
パラサイトが相手でも、三木が相手でも、後藤が相手でもそう。
今までがそうだったように。
俺たちは立ち向かう。
二人で寄り添い合いながら、戦うのだ。
意識を集中させる。
眼前の優男の一挙手一投足を全力で見る。
なめるなよ、俺は後藤にだって一撃をくわえた男だぜ。
いくらてめぇが強かろうと―――、


「……へえ」


俺の敵意に、刃牙は楽しげに笑う。
頬には冷や汗が一筋。
俺とミギーの力を察知しているのだろう。
それでも……いや、だからこそなのか、刃牙は笑っていた。
楽しんでいるのだ。
戦いを、強大な相手に立ち向かう戦いを。


「行くぜ、新一ッッ!」


だから、刃牙は怯むことなく踏み込んでくる。
凄まじい程の速度で、俺とミギーを相手に間合いを詰めてくる。
そんな刃牙に対して、俺は―――、




―――ドカン



その、時だった。
その炸裂音が鳴り響いたのは。
刃牙と俺は、互いに攻撃する体勢のままに動きを止める。
視線は音のした方角へ。
そこにはあった。
俺のマスターが授業を受けている筈の教室が、あった。


『シンイチ、銃声だ!』


まさか、まさか!
確かに仮想空間かもしれない。
本物の命ではないのかもしれない。
だが、だからといって授業中に、仲間に対してそんな事をする奴が―――、


―――ドカン、ドカン。


思考は続いて鳴り響いた銃声に中断された。
考えている暇はない。
動かねば、動かねば、彼女が殺される。
俺のために涙を流してくれた心優しい彼女が。



「チィッ!」


眼前にいた刃牙が駆け出す。
凄まじい速度。オリンピックにだって出れるんじゃないかという程のダッシュ力で校舎へと近付いていく。


『シンイチ、教室の中が見えるか』


ミギーの指示に、俺も向上した視力でもって教室を見る。
騒然となっている教室。
壁の所々には鮮血が染みをつくり、その中で生徒たちが叫び声をあげながら逃げ惑っている。


「凛……!」


パニック状態。
そんな中で俺はマスターの無事を確認する。


『安心するのは後だ。まだ襲撃者が側にいる筈だ!』


相棒の一声に押されるように視線を動かす。
すると、いた。
茶髪の男。手にはナイフと拳銃を装備している。
拳銃は―――今にも側でうずくまる少女を撃ち抜かんと構えられている。


「ミギー、島田の時と同じ要領だ! いけるか!」
『島田に……了解だ!』


足元の石を右手で掴み上げる。
同時に右手が形状を変えた。
俺の身体能力にミギーの力が上乗せされる。
全力で石を投擲。
石は狙いを外さずに男の右腕に直撃。その右腕ごと拳銃を弾き飛ばす。
同時に、刃牙が地面を蹴り抜き、およそ二階にある教室に飛び込む。
勢いそのままに、男の顔面を蹴り抜いた。
その様子に胸を撫で下ろしながらも、俺も教室へと飛び込んだ。


「凛、無事か!」
「新一くん! ミギー!」


教室の中はやはり凄惨なもので。
でも、隣のマスターに怪我はなかった。
俺は凛を庇うように立ちながら、男と、そのマスターである少女を見ていた。


「さあ、話を聞かせてもらうわよ、花陽……何で、こんなことをしたの」

「そうだよ、かよちん! どうして……どうしてこんなことをしたの!?」


小泉花陽。
凛の一番の親友だという彼女。
確かに彼女は今回の聖杯戦争について、凛と同様に悩んでいるようだった。
だが、まさか彼女がこんな凶行に及ぶなんて、実際に眼前で惨状を見ていながらも、信じられなかった。


「凛ちゃん、真姫ちゃん、それに海未ちゃん」

「ごめんね。私には叶えたい願いがあるから、だから―――」

「―――私は引けないの」


彼女は告げた。
震えた声で、悲しげな声で、だが確かに花陽はそう告げた―――。



バーサーカーとの戦闘が始まります。
誰視点で描きますか。


1.グラップラー(範馬刃牙)

2.アサシン(泉新一)



↓1

了解です。
刃牙視点で書いてきます

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