八幡「彼女たちとの肉体関係」 (31)
前作
八幡「雪ノ下や由比ヶ浜で抜いてしまった罪悪感で気まずい」
八幡「雪ノ下や由比ヶ浜で抜いてしまった罪悪感で気まずい」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1406562900/)
他にも書いてたけど、諸事情で書けなくなってごめん
続きに関してはまたいつか書き直そうかと思う
その代わり今夜から新しく書いていくんで、それで諸々を許しておくれ
太く、熱く膨張した肉竿が彼女の膣に沈んでいく。
雪乃「んっ……あぅ……」
潤滑油でぬめったそこに押し入ると、雪ノ下雪乃は苦しそうに息を吐いた。
恐らくまだこういう行為に身体が慣れていないのだろう。
雪乃「相変わらず無駄に存在感だけあるわね、アナタのそれ」
八幡「意外か?」
雪乃「そうね。初めてのときは似合わないと思ったもの」
八幡「さいで」
中でゆっくり往復させる。
すると雪ノ下は快感に身を任せるように瞑目し、俺の首に細くしなやかな腕を回してきた。
雪乃「ん……いいわよ、動いて」
雪乃「あっ……んん……~~~~~っ」
眉間にシワが寄るくらい顔をしかめているせいか、痛がってるのか感じているのかわからない。
だが雪ノ下の甘ったるい声が、俺の不安を消し去る。
雪乃「だめっ、あっ……こんな、この間と……違うっ」
八幡「あ? 何が?」
雪乃「全然、痛く……ない、から……っああ!」
揺さぶられながら、雪ノ下は喘いだ。
髪をベッドに散らし、全身を預けながら彼女がよがる。
それが官能的で、俺は思わず腰を振る速度を上げてしまう。
雪乃「激し、い……っ……あっあっあっ!!」
何故、こんなことになったんだろう?
少なくとも最初は互いにこんなつもりじゃなかったハズだ。
***
それは、文理選択の一件が終わってすぐのことだった。
いつものように奉仕部の部室で依頼を待っていた由比ヶ浜がこんな提案をした。
結衣「ヒッキー、あたしって馬鹿かな?」
八幡「ん? うん」
結衣「即答しないでよ! や、あたしも自覚はあるけど……」
なに? どうしたの?
自分の頭が冴えないことが気になっちゃうお年頃なの?
お願いされても育てたりなんかしないよ?
結衣「えっとね? もうすぐあたしらも3年じゃん?」
八幡「あぁ」
結衣「でも、あたしそんなに頭よくないから……ヒッキーに勉強教えて欲しいなーって、思ったり」
はぁ? 俺にぃ?
前に雪ノ下と戸塚と勉強会開いてただろ。俺抜きで。
というか雪ノ下に頼まないのは何でなの?
もしかして教え方下手なの?
ってことは雪ノ下は降板か。
そういう結論に行き着くと、思わず嬉しさで笑いが漏れてしまう。
八幡「くひっ」
雪乃「比企谷くん、それは新手の呪い?」
八幡「笑っただけで呪いになんのかよ。俺の闇要素すごいな」
雪乃「えぇ、邪悪だったわ」
ニッコリ笑って肯定する雪ノ下。
笑顔は可愛いけど言ってることはかなり黒い。
ダークアンドダーク並みに真っ黒だ。
八幡「いや、いいよ? 今日だけ見逃してやる」
雪乃「? 何を見逃すのかしら?」
百合ヶ浜もとい由比ヶ浜がお前じゃなくて俺を選んだからだ、とは絶対に言えない。
だってほら、言ったら変な空気になるから。
由比ヶ浜から絶対『そんなつもりで言ったんじゃないし! ヒッキーマジでキモい!』って言われるに決まってる。
雪乃「何かはわからないけれど、かなり不快ね」
結衣「ヒッキー大丈夫? ん~、ゆきのんとダブルで教わろうと思ってたけど、やっぱやめた方がいいかな……?」
八幡「………………は?」
あれ? 雪ノ下は降板じゃなかったの?
話を切り出してまず俺にお願いしたから絶対そうだと思ったのに!
チクショウ、こんなことなら羊飼いになって未来をある程度知っておくんだった。
あ、羊飼いは本が消滅するんでしたね。
結衣「ゆきのんには普段から教えて貰ってるけど、えっと、あたし頭悪いから効果薄くて……」
なるほど、だから俺にもお願いする、と。
なんだ、雪ノ下も戦力外とそう変わらないのかよ。
落ち込んで損した。
由比ヶ浜の評価が不服なのか、雪ノ下が開いていた本にしおりを挟みながら言い添える。
うんうん、弁明したいなら聞いてあげるよ?
雪乃「彼女、中学の範囲もいくつか怪しいのよ」
結衣「あ、あはは……だってもう2年以上前だから覚えてなくって……」
雪乃「はぁ……」
深く溜息を吐く。
ゆきのん激おこなの?
まぁ、俺も同じ立場だったら同じ反応しそうだけど。
雪乃「それでどうするの? どうせ予定もないのだし、彼女の勉強を見てあげたらどうかしら?」
八幡「予定がないのを前提に話すなよ。……友達いないから基本フリーだけど」
どうせ俺はフリーですよ。
けどアイドルプロデュースで忙しいんだぞ。
とときんを育ててる真っ最中なんだ。
だから断じて暇なわけではない。
八幡「いや、俺とときんのプロデュースで忙しいからパス」
結衣「とときん? 何それ? 鳥の名前?」
八幡「ゲームだよ」
結衣「あたしよりゲームのが大事だって言うの?」
ぷくっと頬を膨らませる由比ヶ浜。
あざといなー。
最近の小町や一色くらいあざとい。
でもとときんはあざとくなんてない。
あの子はエロいから許される!
八幡「だいたい、何でいきなり勉強なんだよ」
結衣「え? あ、うん……それなんだけどね」
由比ヶ浜は言いづらそうに、胸の前で指をもにょもにょさせる。
これは大して可愛くないな。
小町がやっても目を奪われる程度だ。
結衣「ゆきのんとヒッキーなら一緒の大学に行けそうでしょ? けどあたしは、私立くらいしか行けそうにないから……」
八幡「え? 雪ノ下、お前俺と同じ大学行くの?」
雪乃「初耳だわ」
結衣「じゃ、じゃなくて! ほら、みんなで一緒の大学に入りたいなって言ってるの!」
八幡「えー……」
雪乃「そ、そう……。何だか返事に困るわね」
どうやら、由比ヶ浜はこの何とも言えない奉仕部員たちの関係を大学まで持ち越したいらしい。
なんというか、中学の卒業式とかで見たあの光景に似てるな。
『わたしたちずっと一緒だよ!』的な友情を確かめ合う変な儀式に似てる。
そのあと感動的な再開をした例を僕はまだ知らない。2次元以外。
結衣「ヒッキーは、あたしと同じ大学ってイヤかな?」
八幡「ノーコメント」
結衣「むぅ……。ゆきのんは?」
雪乃「わたしは……由比ヶ浜さんがいてくれるとそれなりに生活に張りが出るというか、えっと、反対意見は今のところ……」
何だその、『持ち帰って検討します』とでも言いたげな玉虫色の返事は。
これだから捻くれてるヤツは面倒なんだよ。
結衣「返事が微妙過ぎるよ、ゆきのん……」
雪乃「考えたことがなかったから返事を用意してなかったのよ」
ついっと顔を逸らす。
その際、彼女の顔が若干赤らんでるように見えた。
くっ、百合コメの波動を感じる……!!
頬に手を添え、本格的に考えるような体(てい)を見せる雪ノ下。
コイツの場合はパフォーマンスじゃないだろうから真剣に考えているのだろう。
雪乃「それが奉仕部への依頼になるなら、喜んでお手伝いさせて貰うわ」
結衣「はぇ?」
雪乃「自己を鍛える意思がある人間は放っておけないもの。奉仕部の目的は自助努力のためにあるのだから」
結衣「ゆきのん……っ!!」
直後、心温まる女の子同士の友情を見せ付けられた。
もちろん俺は蚊帳の外だった。
もっと言うと、雪ノ下の独断で由比ヶ浜の学力教科トレーニングへの強制参加が決定した。
***
雪乃「とは言っても、部室で勉強しててもいいのかしら?」
八幡「あぁー……なるほど」
結衣「え? 何で?」
雪乃「その、依頼者が入りづらくないか考えてみたのよ」
結衣「ふんふん。……あ、確かにそうかも」
頭の悪い由比ヶ浜だが、その実は察しの良さでは俺たち以上だったりする。
部室で普段から勉強会を開いた場合、依頼者がそれを邪魔するようで気が引けるのではないか、ということだ。
これは深読みのし過ぎかもしれない。
だが気にする人間は気にするし、友達を頼れない人間ほどここを訪れる。
下手に友達だけの空間っぽくする場合のデメリットが、ボッチには嫌というほどわかるのだ。
結衣「じゃさ! 部活のあとにみんなでファミレスで勉強しようよ!」
雪乃「それはどうなのかしら? 頻繁に通えるほどお金あるの?」
俺はバイトしてるから大した問題じゃない。
けどこの『依頼』に同意の姿勢を見せるのは癪なので言わ猿に徹する。
ふんだっ、俺のこと無視するからいけないんだもんね!
結衣「うぅー、あたし今月ピンチだからムリかも……」
頭を抱えるお馬鹿の代名詞由比ヶ浜。
しかし彼女はポンッと手を叩き、
結衣「ゆきのんのおうちで勉強会すればいいじゃん! ね? これならお金かかんないよね?」
今夜はここまで
エロもちゃんと書くよ!
ただいま
書くよー
雪乃「それは、えぇっと……」
八幡「由比ヶ浜、お前……」
俺、一応男子なんですけど。
そりゃ前に雪ノ下の家に足を運びはしたが、アレは病気の具合を見るためだったに過ぎない。
しかし今回はワケが違う。
一人暮らしの雪ノ下の家に頻繁に出入りする。
これがご近所の目にはどう映るだろうか。
少なくとも俺なら邪推する。
結衣「ダメ?」
雪乃「わたしの世間体を考えるとちょっと厳しいけれど……今さらそんなの大して気にならないのも事実なのよね」
八幡「おい、ちゃんと断れ。ボッチだからって体面がないワケないだろ」
結衣「ヒッキーは落ちるとこまで落ちてるじゃん」
うん、あれ?
いつもは優しい由比ヶ浜が妙に厳しいぞ?
ほろ苦い気持ちになっていると、雪ノ下がそっぽを向く。
雪乃「悪くない提案かも知れないわね」
八幡「は?」
結衣「ゆきのん……!!」
雪乃「確かに男を頻繁に招くことにデメリットがあるのはわかるわ。けれど、由比ヶ浜さんの努力するという決意を無碍には出来ないもの」
結衣「うん、うんうん!」
雪乃「それにアナタが安全なことはこれまでで実証されているわ。いざとなれば自衛することもわたしには出来るし」
八幡「 」
春先に、俺を変質者扱いしていた雪ノ下から、変なタイミングで信頼を勝ち得てしまった。
えぇー? この状況で『わたし信じてるから』って言っちゃうの卑怯じゃない?
高尾部長かよ、貧乳のクセに。
反論を考える。
ここはいっそ変態的な発言をして、やっぱり俺を家にあげるのはやめようと思わせるか?
だが信じてると言われた後にそんなマネしてもあからさま過ぎる。
結衣「じゃ、そろそろ下校時間だし行こっか!」
雪乃「今日からするのね。まぁ明日から明日からと言って先延ばしにするよりは懸命だわ」
八幡「は? え? ちょっと?」
結衣「ほら、ヒッキーも荷物まとめて。でないと置いてっちゃうよ」
言葉を選んでいる間に決議されてしまったらしい。
由比ヶ浜が急かすように俺の腕をちょいっと摘まんで引っ張る。
やめろ……可愛いからやめろ!
***
雪乃「勉強はリビングでいいかしら?」
結衣「うん、全然オッケーだよ」
あれよあれよという間に雪ノ下の住まうマンションに到着し、女子部員たちはせかせかと勉強会の準備を進めていた。
俺はというとリビングの隅っこに棒立ちし、何とか追い払われないかと適当なアクションをしている。
何してるのかって?
そりゃアレだよ、友達にメール打つフリだよ。
一緒にいるときにメールされるとムカつくよね。
何だよ、俺といるのそんなにつまんないのかよ、って心の中で呪いたくなる。
結衣「ヒッキー何してんの? ゲーム?」
八幡「んー? いや、メール」
結衣「友達いないのに?」
八幡「…………」
結衣「もうっ! みんなで頑張るんだから変に忙しいフリ禁止!」
ぷんすかと怒りながら、由比ヶ浜が俺をテーブルの椅子まで引っ張っていく。
くっ、ここで座ったら完全に帰りにくくなる!
八幡「あ、小町にメールしないと……」
結衣「小町ちゃんにならあたしからメールしといたよ」
おのれ由比ヶ浜、余計なマネを!
結衣「なんかね、『兄をお願いします。晩ごはんは作りません』だってさ」
おのれ、こっちもこっちで余計なマネを!
ってか、え? 晩ごはん作ってくれないの?
お兄ちゃん、小町の手料理食べさせて貰えないの?
しょうがない、今夜はサイゼで何か食べて帰るか。
ドリアでいいかな?
雪乃「何をしているの? 比企谷くんも勉強道具を出しなさい?」
結衣「ほらヒッキー、一緒に頑張ろ?」
八幡「~~~~~っ」
穢れない無垢な目で『一緒にお勉強しましょう』と促される。
コイツら、俺のこと男として意識してないんだろうか?
勉強を始めてから30分が経過した頃だろうか。
30分もあれば、ごちうさの動画で可愛いとかぶひいいいを10回は書き込めるな、うん。
結衣「ん~~~、今日あたしすっごい頑張ったかも」
雪乃「え? まだ始めたばかりじゃない」
結衣「うっ……。で、でもほら、普段のあたしから考えたらすっごい努力だよ?」
雪乃「普段からどれだけ集中してないのかしら……」
由比ヶ浜の情けない態度に頭を抱える雪ノ下。
俺も同感だったりする。
このコ、将来大丈夫かしら?
雪乃「仕方がないわね、少しだけ休憩にしましょう。お茶を淹れるわ」
結衣「えへへ、ありがとーゆきのん」
八幡「由比ヶ浜、お前宿題とかちゃんとやってんのか?」
結衣「わかるとこだけ解いて、あとは『あたしなりにやってきた感』を出して誤魔化してる」
八幡「あ、俺も理科でよくやるな」
結衣「ヒッキーも!? なーんだ、ちょっと安心したかも」
八幡「俺がそれやるの理系だけだけどな。全教科のお前と比べると俺の方がマシだ」
結衣「うぅ……耳が痛いぃ」
雪乃「ならわたしは比企谷くん以上ね。解けない問題があったとしてもノートにまとめて後日復讐の対象にするから」
紅茶を淹れてきた雪ノ下が会話に参加する。
『ふくしゅう』の文字がおかしくなかった?
仇討ち的な意味になってなかった?
雪乃「ほら、これ飲んで頭をリフレッシュさせるといいわ」
結衣「はーい」
***
由比ヶ浜たってのお願いである勉強会は、およそ30分のサイクルでこれを繰り返した。
学校の授業って50分のハズなんだけどこの集中力の途切れ具合はどうなんだろうか?
やはり友達と喋れると思うと気が抜けるのかね?
結衣「もうだめぇ……これ以上はむりぃ……」
雪乃「合わせて2時間といったところかしら? まぁ最初にしては上々と思いましょう」
結衣「うぅ~……おなか空いた」
八幡「思うがままかよ。どうする? 帰る?」
雪乃「あら、夕飯を食べていったらどう? 作るわよ?」
結衣「……いいの? でも、勉強見て貰った上にそこまでして貰うのは何か申し訳ないかも」
雪乃「気にしなくていいわ。わたしもたまには誰かと食事を摂りたいから」
あぁ、また百合フィールドが展開されている。
他人(=俺だよ)を暗にいないものにする機能付きだったりする。
アナザーなら(ry
さて、ここからは百合ノ下と百合ヶ浜の邪魔になるから帰ろう。
そう思い立って静かに玄関へと歩き出すと、
雪乃「あの、比企谷くんの分も作るつもりなのだけれど……」
八幡「は?」
雪乃「だってこういうとき、由比ヶ浜さんって一一」
結衣「ヒッキーも一緒に食べようよ。あたしも料理するから」
雪乃「……料理をすると言い出すから、消費する人間が必要なの」
八幡「死にたくないんで帰りたいです」
端的に言おう。
却下された。
そしてここから、事態は急変する。
***
八幡「……何これ? 毒属性のアイテム?」
結衣「毒じゃないし! ゆきのんが前に作ったパエリアだし!」
黒とか紫色をしたご飯っぽくない炭をパエリアと呼ぶんですか? という問いを飲み込む。
横でぐったりしている雪ノ下から察するに、何をしてもダメだったのだろう。
八幡「お前がついていながらダメだったのか」
雪乃「ダメだったわ……」
結衣「ヒッキーも、やっぱ、ダメだと思う……よね?」
その目はまるで、段ボールに詰めた犬を道端に放置する飼い主を見るような目だった。
捨てないで、とすがるような目に、思わず言葉に詰まる。
由比ヶ浜は、努力すると決めた。
勉強でも料理でも、誰かに認められたくて頑張った。
それを頭から否定するのは……あまりに失礼な気がする。
八幡「寄越せ。消費する人間が欲しかったんだろ?」
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