※このssには苗ノ島のカップリングを含みます。苦手な方はご注意を
江ノ島「あけおめー。わざわざ来てくれてご苦労さん」
苗木「あけましておめでとう、江ノ島さん。キミが年始の挨拶に来てほしいって言い出した時はびっくりしたけどね」
江ノ島「さっそくだけど、あなたには今日1日中私様と付き合ってもらうわ!」
江ノ島「年始めからむくろちゃんと一緒に過ごすなんて私には耐えられません……。絶望的です……」
江ノ島「なら苗木に頼めばいいじゃねえか!つーことでオメェを呼んだんだよ!」
苗木「ボクに拒否権は?」
江ノ島「ありません。仮にあったとしてもあなたはすでに家族とのお参りを済ませ、今日1日テレビを見て過ごす予定だった……つまり暇なあなたならば私の誘いを断る理由などないわけです」
苗木「な、なぜ知ってるんだ……?」
江ノ島「苗木クンならきっとこうするって分析しただけだよー?苗木クンの行動って分かりやすいからね!」
苗木「……仕方ない。せっかく来たんだし付き合うよ」
江ノ島「あんがと!そんじゃ、外でひと暴れしますか!」
苗木「何をするつもりだよ……。あれ、そういえば戦刃さんは?」
江ノ島「さあ?そこらへんに転がってんじゃないの」
苗木「新年から扱いが酷いな……」
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江ノ島「というわけで今から羽根つきをします」
苗木「羽根つきか……懐かしいな。小学生の頃は妹相手によくやったよ。中学になってからは外で遊ぶことも減ったからなあ」
江ノ島「そんな昔懐かしの羽根つきでアタシと勝負してみないかい?」
江ノ島「もちろん、負けた方にはオシオキが待ってるよ!」
苗木「オシオキ?あまり苦しいものじゃなければいいんだけど……」
江ノ島「定番の黒インクでーす!わざわざ買っちゃいました!」
苗木「ボクが断ったらどうするつもりだったの……」
江ノ島「その時は残姉で魚拓ならぬ顔拓でもとろうかと」
苗木「どっちにしろ誰かがインクまみれになるのは変わりないのか!」
江ノ島「勝負は全部で10戦……。1回負けるごとに顔に塗られてくってルールで」
苗木「か、勝てばいいんだろ勝てば!」
江ノ島「フッフッフ……。言っておくが私様は強いぞ?せいぜいあがいてみせるのだな!」
江ノ島「やー!」スコーン
苗木「ちょっ、そのコースは無理だって!」
江ノ島「とーう!」パコーン
苗木「ああ、くそっ!届かない!」
江ノ島「あらよーっと!」スパコーン
苗木「もう疲れた……」
江ノ島「全然ダメじゃねえか!それでオレに敵うと思ってんのか!」
苗木「いやだって江ノ島さん強すぎるし……」
江ノ島「あーあ。これじゃ単純すぎて苗木が負ける前にアタシが飽きちゃう」
苗木「顔半分真っ黒だ……どうしよう……」
江ノ島「!」
江ノ島「いいこと思いつきましたー!」
江ノ島「黒インクがつまらないなら白インクを使えばいいじゃない!」
苗木「えー……」
江ノ島「苗木クンの顔は白と黒が半分ずつ塗られた面白い顔になるの!」
江ノ島「これなら普段地味な苗木クンの顔も目立つようになるでしょう。よかったですね」
苗木「ちっともよくない!ていうかその姿で外出歩くの!?」
江ノ島「じゃ、試合続行!ついでに目に赤も塗っときますか!」
苗木「待ってくれえー!」
苗木「…………」
江ノ島「うぷぷぷ……。ホントに似合ってるよ苗木クン」
苗木「帰りたい……」
江ノ島「くくく……これはマジでヤバいって……。あ、写メ撮っとこ」
苗木「やめてくれ!こんなものがクラスのみんなに渡ったらボクは新年から笑い者だ!」
江ノ島「大丈夫だって、アタシの中でしまっとくから」
苗木「キミのことだ、絶対にただじゃすまないだろ」
江ノ島「それはアタシ次第でしょ。はい苗木笑って笑って~」
苗木「だから撮らないでよ!」
江ノ島「あーそんな動くなって……ほらぶれた。まあいっか、寒いし中入ろうっと!」
苗木「人の話聞いてよ……。ボクもインク落としてくるか……油性ペンじゃなくて本当によかった……」
江ノ島「気分を変えて次はすごろくでもしよっか!」
苗木「すごろくか……これまた懐かしいな。高校生になるとこういうのは子供っぽいって思ってやらなくなっちゃうんだよね」
江ノ島「そんな子供心を思い出してみようと思って用意しました」
苗木「ボクらも世間から見ればまだ子供だけどね……」
江ノ島「そんなことは置いといてさっさと始めようぜ!」
江ノ島「このすごろくは私が用意した特別なものです……。いろいろと面白いマスがあるので楽しんで下さい……」
苗木「すでに嫌な予感しかしないんだけど」
江ノ島「えーひどーい。苗木クンも疑り深いなー、もっと私のこと信用してもいいんだよ?」
苗木「だったらまず信用できる行動をしてよ……」
江ノ島「じゃ、始めまーす。えっと6か……お、『隣の人を下の名前で呼ぶ』!」
苗木「案の定だ!しかもボクしかいないし!」
江ノ島「こんなペースで進んでいくからよろしく。次はアンタの番よ苗木、じゃなくてえっと……ま、誠……」
苗木「……は、早く終わらせよう」
苗木(不覚にもドキッとしたのは内緒だ)
苗木「今度はなんだ?『隣の人と手を繋ぐ』?……いつまでだよ」
江ノ島「終わりまで?」
苗木「キミが疑問を持たないでよ……。というか内容が付き合いたてのカップルがやりそうなことばかりじゃないか」
江ノ島「私は清純ですから深い行為はしないようにしています」
苗木「清純ねえ……」
江ノ島「アンタこそ付き合いたてのカップルとか言わないでよ。あんまりそういうこと考えてなかったから……その、意識しちゃうじゃん」
苗木「キミが用意したんじゃないか……」
江ノ島「うるさいなー。誠の困惑する顔が見たくて作ったのになんでアタシまで……」
苗木「はあ……とにかく手を繋ぐから、はい」
江ノ島「ん。優しく握ってよ」
苗木「はいはい……」
江ノ島「……アタシもさっさと終わらせよ。これ以上続けたら変になりそう」
江ノ島「で、なんだかんだであと1マスでゴールするわけですが」
苗木「ボクはまだまだ遠いな……。せっかく勝負してるわけだしせめて勝ちたいとは思ってるけどこれじゃあな……」
江ノ島「うぷぷぷぷ……。こんなこともあろうかとトップと入れ替わるマスを用意しときましたー!」
苗木「また都合のいいものを……。でも、今回はそれがボクに働いてるのか」
江ノ島「これがあれば誠クンも逆転勝ちできるのさ。素晴らしいね。感動的だね」
苗木「無意味にならないようにするよ。でも、ちゃんと止まれるかどうか……」
江ノ島「いっそのこと目つぶって思いっきり投げちゃえば?アンタ幸運なんだし何か起きるっしょ」
苗木「あまり気は進まないけど、今はこの幸運にかけるしかないか……」
苗木「目をつぶって……えいっ!」
スポッ
苗木「あ、江ノ島さんの胸に……」
江ノ島「…………」
苗木「えっと……何かは起きたよね。これも幸運……なのかな」
江ノ島「誠……いや苗木ィ!アンタの幸運ってのはホンットにどうしようもねえなあ!」ポイッ
苗木「いてっ!サイコロの角が刺さった……」
苗木(結局勝負は負けました)
江ノ島「正月行事もすっかり飽きちゃったー。つか他になんかあったっけ?」
苗木「そうだな……。昔は凧上げにコマ回しに……福笑いもやってたね」
江ノ島「あー、小学校の頃は習字とかやらされてたなー。でも今やりたいとは思わないなー」
苗木「結構あるもんだね、正月の行事って」
江ノ島「あー暇。正月の特番もつまんないのばっかり」
苗木「どれどれ……。あ、この番組で舞園さん出るみたい!ちょっと見てみようよ!」ピッ
苗木「あ、向こうにいるのが舞園さんかな。やっぱりアイドルだけあってテレビ出演に忙しいんだろうな~」
苗木「普段の服もいいけど着物を着たら一段と可愛く見えるよ。江ノ島さんもそう思わない?」
江ノ島「…………」ムッ
苗木「あれ、どうしたの。そんな不機嫌そうな顔をして」
江ノ島「苗木、今からアンタに目に物見せてやる!」ダッ
苗木「えっ?ど、どこいくの?」
江ノ島「どーよ!似合ってるでしょ!」
苗木「うわ……すごく豪華な着物!よくこんなもの持ってたね」
江ノ島「まあアタシくらいになれば仕事でこういうの貰っちゃったりするからさ。いつまでもタンスの中に入れてないで使ってあげるのもいいでしょ?」
苗木「でもどうして急に……」
江ノ島「にぶいんですね苗木クンは……。わざわざ着物を着てるんですよ……?」
苗木「あ!江ノ島さん、まだお参り行ってないんだね!」
江ノ島「行ってないけど!行ってないけど違う!」
苗木「えっ……。他になんかあったか?」
江ノ島「苗木クン、キミというやつは本当に困るよ。少しは乙女心を勉強してほしいものだね」
江ノ島「まあ、その様子を見るに時間はかかりそうだがな。仕方ない、私様は先に神社に行かせてもらうわよ」
苗木「あ、待ってボクも!」
苗木「すっごい人だかり……。年始なだけあるな」
江ノ島「よし、帰ろう」
苗木「早い!まだ来たばかりじゃないか!」
江ノ島「だって~、どうせここに並べって言うんでしょ?私並ぶのきらーい。だってすぐ飽きちゃうんだもーん」
苗木「そう言わないでよ。ボクだってちゃんと並んでお祈りしたんだから」
江ノ島「だったらなおさらじゃないか。一度行った苗木クンが並ぶ価値ないんじゃないの?」
苗木「ボクはキミにしっかりお参りしてほしいから来たのに……」
江ノ島「じゃあせめて話し相手になってよ。退屈しない程度にね」
苗木「もちろん。ボクにできることなんてそれくらいだからね」
江ノ島「クソだりーな!まだまだ全然先じゃねーか!」
苗木「ボクが昨日行ったとこよりは少ないけど……。やっぱ元日が一番混むのかな」
江ノ島「そんなに人がいるんですか……。私そこまでしてお参りしたいとは思わいません……」
苗木「まあ一年に一回しか行かないんだし、これくらいは耐えてもらわないと」
江ノ島「隙をついて逃げだそっかなー。でもせっかくここまで並んだんだし逃げたら後悔しそうだなー。いやでも後悔した絶望を味わうってのも」
苗木「いや、キミを逃す気はないから」
江ノ島「いやん、目を見つめながらそんなセリフを言われるとアタシのハートがキュンときちゃう!」
苗木「口説いてるわけじゃない!」
江ノ島「苗木ったらこんな人が多いところで……ポッ」
苗木「早く自分の世界から帰ってきてくれ……」
江ノ島「でもアタシ、苗木のためならこのダイナマイトボディーを差し出しても構わないわー!」
苗木「声が大きい!周りの人に勘違いされるから!」
苗木「もうすぐボクたちの番だね」
江ノ島「やっとか……。苗木、アンタは何をお願いするわけ?」
苗木「家内のことに、健康のことに、学業に交友に……選びきれないな」
江ノ島「そんなにお願いしたらされる方も困るって。アタシみたいに一つのことを願っときゃいいの」
苗木「江ノ島さんは、何て?」
江ノ島「この世が絶望に染まりますように」
苗木「よし決めた。この世が希望を持てるようにお願いしよう」
江ノ島「えー、苗木ってばアタシの願い叶わないようにするつもり?」
苗木「そんな願い、叶えさせてたまるものか!」
江ノ島(ま、アタシが本当に願うことなんて他にあるけどね)
江ノ島(大切な人と一緒にいれますように……。今年もよろしくね、苗木)
江ノ島「あ、おみくじやってかない?」
苗木「そういえばボクが昨日行った時やるの忘れてたっけ。やってこうか」
江ノ島「やはり今年もいい年であるように大吉が出てほしいものですね」
苗木「ボクは今年こそ凶以外が出るといいけど……」
江ノ島「うぷぷぷ……。じゃ、景気よくいこうか!」
江ノ島「どれどれ……おっ、今年は
大吉じゃーん!」
江ノ島「で、縁の方は……可もなく不可もない」
江ノ島「チッ、ずっとこのままか。新しい年くらい進展の1つや2つくらいあってもいいでしょうに」
江ノ島「でも逆に言えば苗木から振られることも、誰かに取られることもないんだよな……。まあ、アタシはおみくじの結果を鵜呑みするような人間じゃないけどね」
江ノ島「落とすならやっぱ早いうちかね……ってあれ、苗木は?」
苗木「」チーン
江ノ島「あ、おみくじ持って固まってる。さてはアイツ……」
江ノ島「おーい苗木ー。戻ってこーい」ペチペチ
苗木「はっ!ボ、ボクは何を……」
江ノ島「苗木ィ、オメェおみくじ持って固まってたけど、どうせ今年も凶を出したんだろ!」
苗木「そ、そうなんだ!今年もだ!こんなことがあってたまるか!」
江ノ島「へえ、たかがおみくじでずいぶん盛り上がれるんだね」
苗木「3年だよ、3年!3年連続で凶なんだぞ!その前は末吉でその前はまた凶だ!大吉が最後に出たのが何年前かも思い出せない!」
江ノ島「……。苗木クンってホントに幸運なんですか……?」
苗木「今だけは幸運と呼ばないでくれ……。みじめだ……」
江ノ島「おはらいでもしたら?意外となんか悪い神にでも憑かれてたりして」
苗木「悪い神……」チラッ
江ノ島「こっちみんな」
江ノ島「んー!たまには外に出てお参りするのもいいもんね!」
苗木「だいぶ喜んでるね。そこまで楽しんでくれるとボクも嬉しいよ」
江ノ島「間違いなくアタシ一人なら退屈で帰ってたけどね。苗木がそばにいてくれたおかげかな」
苗木「江ノ島さんといるとボクも退屈しないからね。……やりすぎは勘弁してほしいけどさ」
江ノ島「分かってるって!ところでいい時間だし、うちでおせち料理でも食べてかない?」
苗木「いいね。ぜひともご一緒させてもらうよ」
江ノ島「じゃあ早速ダッシュで家まで帰りましょ!」
苗木「あ!着物なんだから無理して走ると転んじゃうよ!」
江ノ島「別にコケて着物が汚れてもまだアタシには第2、第3の着物が……」
苗木「そうじゃなくてキミがケガしたら大変でしょ。それに……」
苗木「その着物、似合ってて素敵だからね。その姿が見れなくなるのはボクも残念だから」
江ノ島「苗木……あんがと」
江ノ島「……でも褒めるの遅すぎんだよ、バカ」ボソッ
江ノ島「さてと……こんなもんかね」
苗木「手作りのおせち料理なんて初めて見たよ。うちはいつも買ってきたものだからね」
江ノ島「その辺にあった材料を適当に調理しただけの簡素なものだけどね。おせちって料理ごとに意味があんだっけ?」
苗木「マメに生きるから黒豆を食べる、みたいなのは聞いたことあるな」
江ノ島「かまぼこは初日の出に似てるってのと紅白で縁起がいいからだっけ。アタシも全然知らないけどね、興味もないし」
苗木「こういうのを聞くと昔の人ってよく考えてたんだなって思うよ」
江ノ島「アタシたちの手で新しく追加することってできないのかな?」
苗木「それは無理じゃないかな……」
江ノ島「ちなみに苗木、数の子は一族の子孫繁栄を願って食べる物らしいわ。だから苗木家の繁栄を願ってお互いに結ばれるのも悪くは無いんじゃないかなーって……」
苗木「うん、今日は夕飯いらないから。え?大丈夫、ちゃんと夜には帰ってくるって。それじゃあ、また」
苗木「……あ、ごめん。急に電話が来ちゃって。で、江ノ島さん何か言った?」
江ノ島「……別に」
江ノ島「いっただっきまーす」
苗木「いただきます。うん、おいしいね、江ノ島さんの料理」
江ノ島「当然に決まっているだろう。この私様が作ったのだからな」
苗木「こうやっておせち食べてると正月って感じがするなあ」
江ノ島「苗木クン、正月ならお餅を忘れちゃダメだよ?はい、これ」
苗木「用意がいいんだね、ありがとう。じゃあ早速……」パクッ
江ノ島「それにしても餅か……。しばらく食べてないけどどんな味だっけ」
苗木「…………」モグモグ
江ノ島「そもそも味があるかどうかも怪しいよねコレ。生で食うのも悪くは無いのかもしれないけどさ」
苗木「…………!」
江ノ島「苗木、どうよコレ。美味い?」
苗木「…………!」アセアセ
江ノ島「不味いの?なんか顔色悪いし」
苗木「…………!」ジタバタ
江ノ島「あれ、アンタもしかして……餅のどに詰まってる?」
苗木「…………!」コクコク
江ノ島「マジかよ!水持ってこなきゃ!」
苗木「た、助かった……。ありがとう、江ノ島さん」
江ノ島「いやー危ない危ない。あやうくアタシの家で死体発見アナウンスが流れるとこだったわ」
江ノ島「あ、でもアタシ1人しか見てないからアナウンスは流れないか。じゃあ問題ないね!」
苗木「問題大ありだよ!ボク死んでるじゃないか!ていうかなんだよ死体発見アナウンスって!」
江ノ島「おー、さっきまで苦しんでたとは思えない回復っぷり」
苗木「まったく……。次はのどを詰まらせないようにちょっとずつ食べてくか」パクッ
江ノ島「あ!今こうやって苗木が食べてるとこの反対側をアタシが食べれば擬似ポッキーゲームみたいにならない?」
苗木「ならない」モグモグ
江ノ島「しょぼーん」
苗木「江ノ島さん、今日は楽しかったよ。ありがとう」
江ノ島「こっちこそわざわざ付き合ってもらっちゃってありがとね」
苗木「また休み明けに会おうね」
江ノ島「あ、苗木。今日ここであったこと誰にも喋らないでよ」
苗木「え、なんで?」
江ノ島「そりゃあ、2人だけの出来事にしたいからに決まってるじゃん」
苗木「2人だけの出来事か……」
江ノ島「なんか恋人っぽくていい響きがするじゃん?」
苗木「……それは違うよ」
江ノ島「え?」
苗木「『恋人っぽい』んじゃない。『恋人』なんだ」
江ノ島「は?な、なに言ってんのアンタ」
苗木「…………」
苗木「江ノ島さん、ボクはキミのことが好きなんだ」
江ノ島「えっ……」
苗木「……いきなりゴメン。今言わなきゃいけない気がして。返事を……聞かせてくれるかな」
江ノ島「も、もちろん!アタシも苗木のことが……好きだから」
苗木「ありがとう。そう言ってくれるとボクは嬉しいよ」
江ノ島「それはこっちのセリフ。アタシだって今すっごく嬉しい……」
苗木「江ノ島さん……」
江ノ島「苗木……」
スッ
江ノ島(苗木の顔がアタシの目の前に……)
江ノ島(温かい……)
江ノ島(苗木に抱かれてると……まるで……)
江ノ島(夢から覚めるように……)
江ノ島「…………ん……」
江ノ島「……あれ、アタシたしか苗木と……」
江ノ島「ここアタシの部屋、だよね……じゃあ今のは……夢?」
江ノ島「…………」
江ノ島「嘘だろ!新年早々変な夢見たな!アタシと苗木がハグ・アンド・キスって!」
江ノ島「……新年早々?」チラッ
1/2
AM 6:58
江ノ島「今の初夢だった……。縁起いいの?悪いの?」
江ノ島「うーん……」
江ノ島「いいこと思いついた!正夢にすりゃいいんだ!」
江ノ島「アタシの夢通りに動いてくれれば今年はついてるってことで。逆なら……うぷぷぷぷ」
江ノ島「つーわけで早速苗木を誘ってやろーっと」
江ノ島「あ、もしもし苗木?今日空いてる?……いきなりかけてきて何の用だって?」
江ノ島「ちょっと新年の挨拶に来てくれない?」
終
以上です
あけましておめでとうございます。新年早々苗ノ島書かせていただきました
初夢ネタが書きたいが為にこの時間に書きました
戦刃の出番なくてごめんなさい
江ノ島があまり絶望と言わないのは仕様です
ここまで読んでいただいた全ての皆様に感謝を
ありがとうございます。願わくば今年も皆様に良いSSが見つかりますように
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