トボトボ
八幡「……はぁ」
八幡「明日からテストとかだりいな……」
八幡「数学はまた赤点なんだろうし……」
八幡「……憂鬱だ」
葉山「やった!!」ビシッ
八幡「!?」ビクッ
振り返るとそこには、素っ裸で股間に葉っぱを一枚だけ着けている葉山隼人の姿があった。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418084883
※イメージ画像
http://i.imgur.com/LEbfl9F.jpg
葉山「試験が崖っぷちだ!!」
葉山「でも、できないってことは、できるようになる可能性が残ってるってことなんだぜ!」
八幡「いや、なんでお前……」
八幡「……葉っぱ一枚しか着けてないんだ?」
葉山「努力すれば伸ばせる部分がある! 伸びしろがある、それだけで何もかもが素晴らしい!」
葉山「やった!! やった!! やった!! やった!!」
葉山は突然変なポーズで、変なかけ声とともに踊り始める。
八幡「……ついに頭がイかれたか?」
戸部「やった!!」ビシッ
八幡「!?」ビクッ
葉山の隣に同じ身なりの戸部が現れた。半裸の男が二人並んでるとか何これ、ホモ? 海老名さんの差し金?
戸部「理系教科が赤点だ!!」
戸部「たとえ理数系がダメでも、得意分野を伸ばせばいいっしょ!」
八幡「一応いま十二月なんだけど……寒くないのか……?」
材木座「やった!!」ビシッ
八幡「!?」ビクッ
材木座「赤点ばかりの人生も悪くないぞ!!」
材木座「我が書く小説はいつも点数すらつけられぬ!!」
八幡「いや、お前の事情は知らんが……」
材木座も葉っぱ一枚で登場した。ただ、他の二人がサッカー部で鍛え上げられた肉体なのに対して、こいつの体型はだらしないから、見ていてすごく浮いている。
八幡「てかここ廊下で、めっちゃ周りのやつが見てるんだけど……」
大和「やった!!」ビシッ
八幡「!?」ビクッ
大和「もう一度、高校二年生ができるぞ!!」
八幡「縁起でもないことを言うな」
大岡「やった!!」
八幡「!?」ビクッ
大岡「理系の道を捨てて文系に進めば女子がいっぱいいるぞ!!」
大岡「男子の比率も低いからリア充の可能性が……!」
八幡「別に彼女募集中じゃないから」
副会長「やった!!」ビシッ
八幡「!?」ビクッ
副会長「一色会長と、同学年なれるぞ!!」
八幡「だから縁起悪いこと言うんじゃねぇ。全然嬉しくないし。てか何やってんだよ副会長」
葉山「君にはどちらの道に進んだとしても未来がある」
葉山「そんな君が……」
一同「「「うらまやしい~」」」
八幡「うらまや……? てかうぜぇ……」
フォーヒューフェーフォーフゥー!!
おたけびに近い奇声とともに、六人が舞い始める。
何か猿山みたいだな。いつの間にここは動物園になってたんだよここは。
葉山「やる前から諦めていたら、何も起こらないぞ」
葉山「たとえ失敗したとしても、それに費やした時間は決して無駄ではない!」
八幡「いや、普通にめんどいし――」
葉山「よって……歌を歌わせてもらってもいいかーい!?」
八幡「だから俺の話を――」
葉山「レッツスタンバイ!」
ピュピュピポポポポポー
八幡「……聞いてねぇ」
YATTA !
はっぱ隊
http://www.youtube.com/watch?v=_6tlxCinA4I
戸部「G!」
材木座「R!」
大和・大岡「「EE!」」
副会長「N!」
葉山「LEAVES!」
一同「「「G!」」」
一同「「「R!」」」
一同「「「EE!」」」
一同「「「N!」」」
一同「「「LEAVES!」」」
葉山「It's so easy ♪」
戸部「Happy go lucky ♪」
材木座「We are the world ♪」
一同「「「We did it ♪」」」
一同「「「ヒューヒューヒューヒュー!」」」
一同「「「オスオスオスオス!」」」
葉山「アイ!!」
一同「「「やったやったやったやった ♪」」」
大岡「平均とどか~ず~ ♪」
大和「留年の危機 ♪」
葉山「葉っぱ一枚あればいい~ ♪」
一同「「「生きているからLUCKYだ~ ♪」」」
一同「「「やったやったやったやった ♪」」」
材木座「微分積分~ ♪」
戸部「んなのしらねぇ~ ♪」
副会長「やんなるくらい健康だ~ ♪」
一同「「「Everybody say やったぁ~!」」」
一同「「「G!」」」
一同「「「R!」」」
一同「「「EE!」」」
一同「「「N!」」」
一同「「「LEAVES!」」」
一同「「「G!」」」
一同「「「R!」」」
一同「「「EE!」」」
一同「「「N!」」」
一同「「「LEAVES!」」」
一同「「「バイQ~ ♪」」」
キャーハヤマクーンー ワーワーイイゾー
八幡「うぉ、いつの間にオーディエンスが……!」
葉山「ありがとう、みんな!」
ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ
葉山「君たちにも、ありがとう!」
戸部「隼人くんの頼みなら断れねっしょ!」
材木座「うむ!」
大和「こちらこそ!」
大岡「ありがとな!」
副会長「ありがとう!」
葉山「君は誰だ?」
八幡「面識なかったのかよ」
葉山「よし、帰るぞ!」
葉山「オッケィ!」ビシッ
葉山「ヒュー!」タタタタタ…
戸部「ヒュー!」タタタタタ…
材木座「ヒュー!」タタタタタ…
大和「ヒュー!」タタタタタ…
大岡「ヒュー!」タタタタタ…
副会長「ヒュー!」タタタタタ…
そうして彼らは奇声を発しながら変な走り方で去って行った。
八幡「……一番脂肪があるはずの材木座が一番震えてたな」
八幡「あと戸部のは確実に自分のことだよな。あいつの方が微分積分わかってねぇだろ……」
八幡「葉っぱ一枚しか着けていないように見えたけど、よく見ると肌色のパンツはいてたな」
八幡「なら実質パンツ一丁だからセーフ……いやいやアウトだろ」
八幡「……でも、何か元気が出てきたな」
八幡「教科書くらい持ち帰って読み直してみるか」
終
終わりです。読んでくださりありがとうございました。
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