彡(゚)(゚)「ファッ!? ワイが勇者!?」(19)


王様「よく来たな勇者よ」

彡(゚)(゚)「どこやねんここ…ワイはいまのいままで日シリのソフバン×阪神の第五試合を見てたんやが…」

彡(゚)(゚)「いますぐ帰してくれや!9回表 2対1 1アウト満塁やぞ! 守護神サファテ大乱調で阪神おいつけそうやねん!」

彡(゚)(゚)「逆転したら残り2試合甲子園やぞああああああああああ!!!!!!」

大臣「…」ヒソヒソ

王様「うむ、神託にあった通り野球にたいする情熱は人一倍のようじゃな」

大臣「召喚した甲斐がありそうですな」


王様「頼む勇者Jよ。我々の世界を救ってくれ」

王様「無事使命を果たした暁には元の世界に戻してやろう」

彡(゚)(゚)「身勝手杉内」

彡(゚)(゚)「ワイは喧嘩したことすらないんやが」

王様「剣をとる必要はない」

王様「貴様の野球経験を活かし、我々人間のチーム『聖剣ソルジャーズ』を魔リーグ優勝に導いてくれればそれでよい」

彡(゚)(゚)「なんのことやねん…」


大臣「もとよりこの世界の大陸には6つの種族がおり、長年種族間での抗争を続けておりました」

大臣「しかしとある時代より血で血を洗う争いをやめ、健全なスポーツで決着をつけるようになったのです」

彡(゚)(゚)「ええことやね」

大臣「しかし、我々人間は多種族にくらべるとはるかに脆弱ゆえ、スポーツで勝利をおさめ大陸の支配権を手にすることは難しかったのです」

大臣「対して魔王率いるサタンズはリーグ99連覇…」

彡(゚)(゚)「大正義やんけ。ワイもそっちに行きたかったわ」

彡(゚)(゚)「お前ら人カスのチームはどうやねん」

大臣「それが…ほぼ万年最下位でAクラスになったことはここ数十年では一度もない…」

彡(゚)(゚)「おいおい横浜か」

王様「彼奴らの100連覇はなんとしても食い止めねばならん」

王様「たのんだぞJ!」

彡(゚)(゚)「まぁ暇やしやったるわ」

彡(゚)(゚)「じゃあワイが監督ってことで。まずはチームメンバーに合わせてくれや」

王様「うむ、城をでたらグラウンドがある。みな練習しているはずだ」

――

彡(゚)(゚)「おっやっとるな」

彡(゚)(゚)「きったないグラウンドやな。グラウンドキーパーおらんのかい」


女騎士「む…貴様は」

彡(゚)(゚)「貴様やあらへんワイは今日からここで監督することになったもんや。Jって呼んでくれや」

女騎士「監督だと…? 私達のか」

彡(゚)(゚)「私達やと? ってことはお前選手なんか」

女騎士「ふん、私はこのチームのエースナンバーを背負っている女騎士だ」

彡(゚)(゚)「ま~ん(笑) 女が先発投手とかなめとんか」

女騎士「クッ…貴様など必要ない! 今年こそ私達はAクラスを目指す」


彡(゚)(゚)「Aクラスやと?」

彡(゚)(゚)「志が低すぎィ! ワイが来たからには優勝以外あらへんで」

彡(゚)(゚)「シーズン開幕までびしばししごいたるから覚悟しとけよ」

女騎士「貴様など不要だといっている!」

彡(゚)(゚)「そう言うなや」

女騎士「この世界に来たばかりの貴様に何ができる!」

彡(゚)(゚)「ほんなら、ワイに一球放ってみろや糞まんこ」

女騎士「貴様ァ! そこにキャッチャーミットを構えてしゃがめ!」


女騎士「行くぞ…」グッ

彡(^)(^)(お、意外ときれいなワインドアップやなぁ)

女騎士「はぁあ!!」ビュンッ

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