エレン「冷静さを保つ訓練?」 (25)
※とあるバラエティ番組で見た企画が元ネタ
※亀更新
※キャラ崩壊注意。主にギャグ寄り
それは通常の訓練終了後のことであった……。
キース「本日の訓練は終了……と言いたいところだが、名前を呼ばれた者はこの場に残れ!
呼ばれなかった者は速やかに寮に戻れ!」
一同「はっ!!」
キース「ライナー・ブラウン、ベルトルト・フーバー、エレン・イェーガー、ジャン・キルシュタイン、
マルコ・ボット、コニー・スプリンガー、アルミン・アルレルト、以上7名だ!」
アルミン(僕も!? 僕以外は成績上位者だけど、何か関係があるのかな……?)
コニー(何だなんだ? 呼ばれた奴等で何かするのか?)
ジャン(マジかよ……! 早く風呂行って休みてぇのに)
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キース「呼ばれた者は全員残っているな?」
一同「はっ!!」
キース「この場にいる貴様等は数々の訓練において、成績上位にいる。
アルミン・アルレルトは体力面に不安はあるが、座学は優秀なため特別に残ってもらった」
アルミン(なるほど、そういうことだったのか……)
キース「貴様等、巨人との戦いにおいて最も大切なことは分かるか?」
エレン「はっ! 教官!」
キース「イェーガー、発言を許可する」
エレン「はっ! それは必ず巨人を駆逐してやるという心だと思います!」
キース「ふむ……それもあながち間違いではない。
戦場において心の強い者が仲間にいることは頼もしい」
キース「だが最も大切なのは、どのような状況下においても慌てることのない冷静さだ!」
ライナー「冷静さ、でありますか?」
キース「そうだブラウン訓練生。いざ巨人との戦いになって冷静さを欠いては元も子もない」
キース「戦場では冷静さを欠いた者から死んでいく。そういうものだ」
ジャン「まさにお前のことだな。死に急ぎ野郎」ボソッ
エレン「何だと……!」
ベルトルト「二人とも、こんな中でやめなって……」
キース「そこで貴様等には如何なる状況下においても冷静さを保てるよう、特別訓練を受けてもらうことにした」
アルミン「はっ! 教官!」
キース「アルレルト、発言を許可する」
アルミン「今からその、特別訓練を行うのですか?」
キース「今すぐに、ではない。訓練を始める際にはこちらから通達する。色々と準備があるのでな」
ベルトルト(準備……? かなり大規模な訓練なのか?)
コニー(腹減った……。早く飯が食いてぇ)
キース「話は以上だ! 全員寮に戻って休め!」
一同「はっ!!」
―――――――――――――――
~食堂~
ミカサ「お帰りなさい。エレン、アルミン」
エレン「ミカサ、お前何やってんだよ」
ミカサ「みんなが戻るのを待っていた」
アルミン「そんなことしなくても、先に食べててもよかったのに……」
ミカサ「サシャが残ってる夕食を食べそうだった。ので、私が見張りも兼ねて待ってた。
どうせなら二人と一緒に食べたい」
コニー「マジかよ! あの芋女、食い意地張りすぎだろ……」
ジャン「ミ、ミカサ、俺達の分は?」
ミカサ「ちゃんと残してある。心配いらない」
ライナー「おお、本当だ。すまないなミカサ」
マルコ「うん。ありがとう」
ミカサ「お礼を言うなら私だけじゃなくてクリスタ達にも。サシャを止めてくれてた」
ベルトルト「そうだったんだ」
ジャン(女神……)
アルミン(天使……)
ライナー(結婚したい……)
エレン「お~いみんな、ありがとうな!」
クリスタ「」エガオデテヲフル
サシャ「うう……追加で食べられると思ったにの……」
ユミル「少しは自重しろ芋女」
ミカサ「ところで教官からは何の話があったの?」
エレン「ん? 何か残った俺等だけで特別訓練をやるらしいぜ」
ミカサ「特別訓練?」
アルミン「うん。如何なる状況下においても冷静さを保つ訓練だって」
ジャン「ああ、教官曰く準備があるらしくてよ。かなり大掛かりかもしれないぜ」
コニー「どんな訓練なんだろうな。森で何日か生活するサバイバルとかか?」
マルコ「うわぁ……もしそうなら僕大丈夫かな」
アルミン「僕も不安になってきた……」
ミカサ「アルミンなら大丈夫。的確な判断で生き抜く指示を出せるはず」
ライナー「それに全員で協力していけば案外楽勝かもしれないしな」
ミーナ「あ、みんな丁度良かった。お風呂に行くなら早く行ってね」
ジャン「あん? 何でだ?」
ミーナ「遅くまでお風呂場の工事してたらしくてさ。男女の入浴交代時間ギリギリなのよ」
ミーナ「今の時間では男子が最終になってるから、早く行かないと今日入れないわよ」
ベルトルト「それはマズいね。今日の訓練もキツかったし……」
マルコ「うん。特別訓練もあることだし、疲れはとっておきたいね」
ライナー「まあ風呂ぐらいなら一日や二日程度我慢できるが」
ミーナ「うわぁ…………そういえばクリスタが不潔な人は嫌」
ライナー「お前達何をのんびり食べてるんだ! 早く風呂にいって身も心も綺麗になるぞ! 迅速な行動を心掛けろ!」
ベルトルト「ライナー……」
エレン「あいつ、今まで見た中ですげぇ速く動いたぞ」
コニー「でもまあ風呂に入るのは賛成だ。とっとと食っちまおう」
エレン「だな。よく休んで訓練に備えようぜ」
キース「…………」ニヤリ
―――――――――――――――
~風呂場~
コニー「あ~……一日の疲れが取れるぜ~……」ユッタリノンビリ
ベルトルト「コニー、何だかおじさんっぽいよ」ニガワライ
ライナー(不潔と思われないよう念入りに洗わなくては……)ゴシゴシ
マルコ「ライナー、凄い念入りに身体を洗ってるね」
ジャン「あいつのクリスタ愛には脱帽だよ……」
アルミン「ふう。最後は僕等だけとはいえ、いつもよりお風呂場が広く感じるね」
エレン「まあな。いつもは一斉に入るせいで狭いからな」
アルミン「はあ……お風呂場でこんなにのんびりしたの久しぶりかもしれない。明日からも訓練って分かってるけど」
エレン「それこそガキの時以来かもなぁ」
アルミン「ふふ。かもね」
ジャン「ぶわっ……!! ライナーてめぇ、いつまで身体洗ってんだ! 泡が飛び散りまくってるだろ!!」
ライナー(泡)「むっ、そうかすまん。まるで気付かなかった」
コニー「あっはっははははは! ライナーがまるで毛の白いゴリラみたいだぜ」
ライナー(泡)「何だと!?」
マルコ、ベルトルト「…………っ!?」ワライヲコラエル
ライナー(泡)「ベルトルトッ!?」
エレン「何やってんだあいつ等は……」
アルミン「あはは……」
アルミン「ふう、じゃあ僕はそろそろ戻るね」
ジャン「何だもう出ちまうのか? 最後は俺等だけだし、時間もまだ平気だろ?」
アルミン「う~ん、何だかんだいって結構経つしね。女子とすれ違いだとお互い気まずいでしょ?」
エレン「そんなもんなのか?」
コニー「さあ?」
アルミン「そういうものなの二人とも。じゃあお先に」
ジャン「ちっ、付き合いの悪い奴だなぁ」
マルコ「そんなこと言わない。でもアルミンの言う通り、そろそろ出る準備をしとかないと……」
ライナー「はあ。ようやく泡を全部流し終えたぞ」
ベルトルト「似合ってたよ? 泡ゴリライナー」
ライナー「もう言うな……」
アルミン「え~と、着替えは……」
アルミン「??? あれ、確かここに入れた筈……」
アルミン「…………」シュウイヲサガス
アルミン「あ、あああああ……!?」ワナワナ
―――――――――――――――
>アアアアアアアアアアアアア!?!?
ジャン「!? 今の悲鳴は!」
エレン「アルミンだ!」
ライナー「何ッ!? 敵襲か!?」
ベルトルト「まさかそんな!?」
コニー「とにかく行こうぜ!」
―――――――――――――――
~脱衣所~
マルコ「アルミンどうしたの!?」
ジャン「誰かに襲われたのか!」
アルミン「ち、違うんだ……僕の着替えが、下着が……」
アルミン「無くなっているんだ!!」
一同「…………」
ジャン「んだよ下らねえ。そんなことで女みたいな悲鳴をあげんな」
アルミン「何だと! 僕にとっては死活問題だぞ! 裸で寮に帰れってのか!」
エレン「お、おい落ち着けってアルミン」
ライナー「そうだ。俺等が今すぐ着替えて寮に戻って、着替えと下着を取ってきてやる」
アルミン「うう、僕はその間ここに一人か……」
エレン「心配すんなアルミン。俺もここに残るからな。一人にはしねえ」
アルミン「エレン……ありがとう」
ジャン「ちっ、さっさと着てアルミンの着替えを持ってくるぞ」
マルコ「うん、そうだね。少しだけ待っててアルミン」
ライナー「よし。そうと決まればさっそく……ってどうしたベルトルト。顔色が悪いぞ?」
ベルトルト「僕のも無い……」
ライナー「はっ?」
ベルトルト「僕の着替えと下着も無くなってるんだよ!?」
ジャン「ベルトルトもかよ。泥棒野郎は何考えてんだ?」
コニー「!? お、おい! 俺のも無いぞ!」
ジャン「はあ!?」
ライナー「お、俺のも無い、だと……?」
結果、この場にいる全員の着替えと下着が無くなっていた……。
アルミン「一度、状況を整理しようか……」
ジャン「するまでもねえだろう。ちくしょう。何が悲しくて裸の野郎同士がこんなむさ苦しい……」
ベルトルト「一応ここは脱衣所だから不自然ではないんだけどね……」
マルコ「はは、確かにね……」
ジャン「んな冷静な意見いらねんだよ!!」
エレン「コニー、せめてタオル腰に巻けよ……」
コニー「お湯でベッチョリ濡れてるから気持ち悪いんだ……」
エレン「でも股間丸出しよりはマシだろ?」
ジャン「馬鹿二人は少し黙れ!」
ライナー「……なあみんな、話をしているところ悪いんだが」
アルミン「どうしたの?」
ライナー「俺が着替えを置いていたところにこんな物があった……」
アルミン「これは手紙……キース教官からだ!」
エレン「何ッ!?」
―――――――――――――――
待たせたな。これより以前説明した特別訓練を開始する。
内容は簡単だ。全員がここを誰にも見つからず無事に脱出することだけである。
貴様等の着替えと下着は寮の部屋に運ばせてもらった。その点は安心するが良い。
装備はおろか、服も何もない状態で如何にこの危機を冷静沈着に脱するかやってみせろ。
分かっている筈だ。この手紙を読む頃には貴様等に時間的余裕がないことを。
無事にこの特別訓練を乗り越えた場合、特別な褒賞を与えることとする。
もし失敗した場合……どうなるかは貴様達もだいたいの想像がつくだろう。
貴様等の健闘を祈っている。
キース・シャーディス
―――――――――――――――
エレン「マジかよ……これが特別訓練なのかよ」
ライナー「何とも恐ろしいが、何処か下らないぞ!」
マルコ「そんなこと言ってる場合じゃないよ!?」
アルミン「マルコの言う通りだ。この手紙に書いてある通り、僕等に時間的余裕は無い」
コニー「ど、どういうことだよアルミン」
アルミン「忘れたのコニー。もうすぐ女子との 交 代 時 間 なんだよ?」
一同「!?!?」
ジャン「や、ヤベエ、ヤベエよ……!?」ガクガクブルブル
ベルトルト「も、もし彼女達がこのまま来てしまったら……」ガクガクブルブル
―――――――――――――――
ミカサ「…………」汚物を見るような眼+ナニを削ぐ準備
サシャ「うわっ……みんな最低ですね」ドンビキ
クリスタ「み、みんなのエッチ! 馬鹿! 変態! もう知らない!!」
ユミル「おいこらテメェ等、クリスタに汚えモンを見せつけてんじゃねえぞ……!」
アニ「使い物にならなくなる覚悟は良いかい……?」蔑む眼
ミーナ「裸で私達が来るのを待つとか……うわぁ」ドンビキ
―――――――――――――――
エレン「」顔面蒼白
アルミン「」同じく
ジャン「」顔面蒼白+股間をおさえる
マルコ「」白目
ベルトルト「」白目
コニー「とてつもなくヤバイってのは分かった!」
ライナー(あれ……クリスタだけ可愛い)白目
マルコ「ゆ、悠長にしてられない!? こんなところにいつまでも居られないよ!? 早くここを出ないと……!?」
ジャン「待て!? それはフラグだぞマルコ!?」
アルミン「そうだよマルコ。キース教官の言葉通り、こういう時こそ冷静に乗り切らないと不味いことになる……」
アルミン「特に僕等の、今後のここでの生活と評判がね……」
ベルトルト「…………」ガクガクブルブル
ライナー「……アルミンの言う通りだ。皆で協力して乗り切るんだ」
コニー「何だか知らねえけど、いっそみんなで走ってここを出ちまえば良いんじゃねえか?」
ジャン「馬鹿言ってんじゃねえ!? もうすぐそこまで女子が迫ってるかもしれねえんだぞ!?」
エレン「女って意外に行動が速いからな。交代時間前でも普通に来てそうだな」
マルコ「と言うか僕等がギリギリまで入ってることすら考えてない気がする……」
ジャン「ちくしょう……貸切だとか言って調子乗ってた数分前の自分を殴りてぇ……」
ライナー「だがコニーの案も一理ある。ここでジッと待つよりは行動した方が良いかもしれん」
ライナー「幸い外は夜で空は曇りだ。寮までは何とか森の中を通って行けば闇夜に紛れられる」
アルミン「……いや、僕は反対だ。いくら暗いといってもこの人数ではリスクが高すぎる」
アルミン「それに万が一見つかってしまった場合、どうなると思う……?」
ベルトルト「そ、それはどういうこと?」
アルミン「ベルトルト……すっ裸の男七人が夜の森の中で見つかったら何だと思われる?」
ベルトルト「…………あ、ああああ!?!?」
アルミン「そう……僕等に変態+ホモの烙印が押されるじゃないか!!」
ライナー、ベルトルト「」白目
マルコ「それも頭に【魔性】が付くね……ハハ」
ジャン「マ、マルコしっかりしろーッ!!」
エレン「くそう、一体どうすりゃ良いんだ?」
コニー「俺にはさっぱり分からねえ。アルミン頼むぜ!」
ジャン「モタモタすれば変態の烙印を押され、女子の評判は地に落ちる……」
マルコ「ここから出て、もし見つかれば変態ホモの烙印を押される……」
ライナー「どちらも地獄だ……地獄の訓練だ……」
ベルトルト(もう逃げ出したい……)
アルミン「みんな、聞いてくれ!!」
一同「ッ!!」
アルミン「僕に……考えがある!」
エレン「ホントかアルミン! やっぱり頼りになるぜ!」
アルミン「ありがとうエレン。けどこの作戦成功するかは皆との協力が必要不可欠なんだ」
ライナー「それなら心配するな」
ジャン「ああ、この地獄から抜け出せるなら何だってやってやる!」
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