執事「困りましたね…」猫娘「にゃー♪」(325)


執事「なぜこのような状態になってしまったのでしょう…」ナデナデ

猫娘「にゃ~」ゴロン

執事「そしてなぜ私は撫でているのでしょうか…」

猫娘「~♪」ゴロゴロ

執事「撫でていればじっとしていていい子なのですが…」

猫娘「にゃあ?」スリスリ

執事「そもそもの発端は確か――」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「執事、お守りを買ってきてくれないかな?」

執事「畏まりました。ですが急にどうされたのですか?」

女「別に、ただお守りが欲しいだけだよ」

執事「わかりました、ではどこで買って来れば宜しいのですか?」

バサッ


女「この地図の印のついた神社で買ってきてくれるかな、交通安全だろうと縁結びだろうとなんでもいいから」

執事「なんとも不思議な頼まれ事ですね」

女「そうかな?いつもと変わらないだろう?」

執事「いえ、いつもの三割増しほど不思議です」

女「とりあえず行ってきてくれるかな?事は一刻を争うんだ」

執事「それでは行って参ります」


―神社

執事「さて、着きましたが…」キョロキョロ

執事「誰もいませんね…これでは買えません」

執事「印の場所に間違いは無いようですし、お嬢様の勘違いでしょうか?」

執事「とりあえずお参りをして帰る事にしましょう」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


執事「おや?」

「にゃ~」

執事「…猫の鳴き声でしょうか?裏から聞こえますね…」

執事「……」

猫娘「にゃ…にゃあ?」

執事「ふむ…私は疲れているようですね。猫耳を生やした女の子の幻覚が見えます」


猫娘「え、えと…」オロオロ

執事「尻尾までありますね…いやはやこれは重症です。帰ったら一度病院に行くことにしましょう」

猫娘「あの~」

執事「はいなんでしょう?」

猫娘「にゃにか食べ物…ありませんか」グゥー

執事「え?」

猫娘「それと…ここはどこですか?」


―女の屋敷

執事「そしてその後屋敷に連れ帰り食べ物を与えたら
こうなった…とこんなところでしょうか」

猫娘「ごしゅじんさま~」

執事「御主人様は止めてくださいと言ったはずですが?」

猫娘「でもいのちのおんじんですから」

執事「しかし…」

猫娘「いーじゃにゃいですかへるものでもにゃし!」


猫娘「にゃらいーじゃないですか?」

執事「…わかりましたそれで構いません」

猫娘「やった!」


執事「…それとなるべくお静かにお願いします」

猫娘「にゃんでですか?」

執事「立場をわかっているのですか?騒いでお嬢様に見つかればただでは済みませんよ?」

猫娘「そうにゃんですか?」

執事「貴方を隠して連れてきましたからね、どうなるかわかりません」

猫娘「こわいです…」

執事(ま、防音処理の部屋なのでバレないとは思いますが…)


猫娘(うぅ…ごしゅじんさまにごめーわくを…)

執事(…落ち込んでしまいましたか、ではこれを)

執事「ここにこんなものがあるのですが…」スッ

猫娘「ふさふさ!」

執事(ネコジャラシは効果抜群ですね)サッサッ

猫娘「うにゃ!にゃにゃ!」バシバシ

執事(なんだか楽しくなってきました)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事「さてと…まずは貴方の名前から聞きましょうか」

猫娘「はい!わたしはねこむすめ!まいごです!」

執事「猫娘様ですか、私は執事と言います。この屋敷で働いています」

猫娘「むぅ…さまはいりませんよー」

執事「なら猫娘とお呼びすれば宜しいのですか?」

猫娘「よろしーのです」

執事「わかりました。では猫娘、質問です」

猫娘「どんとこーい!」

執事「猫娘は何故あの神社に?」

猫娘「いーにおいがしてたのでいってみました。でもにゃにもにゃかったのでがっかりです…」


執事(私は何も感じませんでしたが…やはり嗅覚が鋭いのでしょうか)

猫娘「なにかないかにゃーってさがしてたらごしゅじんさまがきました」

執事(これは…厄介事に巻き込まれましたね…)

猫娘「ごはんをくれたごしゅじんさまはいのちのおんじんです!」

執事「先程の食事はお気に召しましたか?」

猫娘「すっごくおいしかったですにゃ~」

執事「それは何よりです」


猫娘「こんどはわたしがきいてもいいですか?」

執事「構いませんよ」

猫娘「ごしゅじんさまはふだんにゃにをしているんですか?」

執事「ここの屋敷でお嬢様のお世話をしています」

猫娘「このおーきなうちでですか?」

執事「はい」

猫娘「たいへんそう…」


執事「いえ、私の他に召使はいますし、そこまで大変ではありませんよ」

猫娘「つかれにゃいの?」

執事「平気ですよ」

猫娘「おおすごいですねー」

<執事ーちょっと来てくれー

執事「呼ばれたのでこれで、くれぐれもこの部屋から出ないようにお願いします」

執事「時間が空けば来るようにします。仕事が終わるのは9時から10時です。眠かったら遠慮せずベッドをお使い下さい」

執事「冷蔵庫には飲み物が入っていますご自由に、テレビを見る場合はバレると危険なので延長したヘッドホンをお使い下さい」

猫娘「りょうかいしました!」

執事(一応、鍵をかけますか…)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事「お呼びでしょうかお嬢様」

女「ああ、さっきの事でね」

執事「お守りの件ですか」

女「どうやらボクの勘違いだったみたいだ、すまない」

執事「滅相もございません」

女「あと、また男と犬娘ちゃんが来るからそこらへんよろしく」

執事「その件についてですが…私以外の者に頼んでも宜しいですか?」

女「別に構わないけど、どうしてかな?」


執事「少々厄介事に巻き込まれてしまいまして…」

女「それは言えることかな?言えないなら言えないでいいけど」

執事「申し訳ありませんが言えません」

女「ふーん…ま、いいよ。なら明日一日休むと良いよ。
  本当は三日ほどあげたいくらいなんだけどキミがいないと上手く仕事が回らなくてね…」

執事「とんでもございません。他に御用件は御座いますか?」

女「そうだね…後ででもいいからコンピュータールームの鍵を開けておいて」

執事「承知しました」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

―厨房

執事「シェフ頼みごとが…」

シェフ「珍しいな厨房に来るなんて」

執事「食材の追加や食事のリクエストの時しか来ませんからね」

シェフ「それで?一体なんの用事だ?」

執事「ミルクを少し分けていただけませんか?」

シェフ「お安い御用だが、一体何に使うんだ?」


執事「猫の食事ですよ」

シェフ「捨て猫でも拾ってきたのか?」

執事「そんな感じです」

シェフ「まさかとは思うが…お嬢様に内緒か?」

執事「…そうです」

シェフ「…一つ条件がある」

執事「何でしょう?」

シェフ「俺に猫を見せること」

執事「わかりました都合が合えば、ですがね」

シェフ「よっしゃ!交渉成立だ、冷蔵室にあるから勝手に持って行っていいぞ!」

執事「協力痛み入ります」

執事(さてと…一度戻りますか)


―執事の部屋

執事「猫娘」

猫娘「…ふわ?」

執事「起こしてしまいましたか?」

猫娘「ねむいだけですー」

執事「追加の説明に来ました、もう少し起きていられますか?」

猫娘「だいじょぶですにゃ」

執事「まず、この箱に着替えが入っています。サイズが合わないかもしれませんがご容赦下さい」

猫娘「ふむふむ」


執事「トイレはあの扉の先にあります。高さが心配ですが…」

猫娘「あのどあですね」

執事「最低限こんなところでしょうか」

猫娘「すくないですね」

執事「説明の補充ですから、あくまでもこれはついでです」

猫娘「ついで?」

執事「これです」サッ

猫娘「にゃんですかそのとげとげ」


執事「棘ではありませんブラシですよ」

猫娘「ぶらし?」

執事「ベッドに座って下さい」

猫娘「こうですか?」ポスッ

執事「では失礼して…」

猫娘「ふみゃあ…?」

執事「いかがですか?」


猫娘「ふわふわします…」

執事「それは良い事…なのでしょうか?」

猫娘「にゃあ…」ウットリ

執事(喜んでいる様なので良しとしましょう)

猫娘「ごしゅじんさまぁ…」スリスリ

執事「梳かしにくいのでもう少しじっとしていて下さい」

猫娘「でも…」スリスリ

執事「…はい、終わりましたよ」

猫娘「もうおわりですか…?」


執事「終わりです。また夕食の時間に来ますよ」

猫娘「それは…たのしみ…ふわぁ…」

執事「おや、眠くなってしまいましたか?」

猫娘「ねむく…なんか…」ウトウト

執事(ブラッシングは癒し効果があると聞きましたが…本当のようですね)

執事「おやすみなさい」

猫娘「くぅ…くぅ…」

執事(次は…メイドに子供服を買える場所でも聞きますか)


―庭園

執事「お時間よろしいですか?メイド」

メイド「おやぁ?執事クンがここにくるとは…槍でも降るかも」

執事「ここの担当は一任していますからね」

メイド「そんで?なーに?」

執事「この付近で服が買える場所を教えてくれませんか?」

メイド「そんくらいスパコン並みの頭脳の執事クンならそのくらいわかりそうなものだけど?」

執事「スパコンとは…貴方の私に対する印象は一体どうなっているのですか?」

メイド「う~ん…完全無欠チート人間って感じかな」


執事「私をどのように評価すればそうなるのですか?」

メイド「三日間、不眠不休でクマすらできない人間だし…」

執事「体質です」

メイド「ついでに怪しい薬も作る人だよ?」

執事「少し心得があるだけです」

メイド「百科事典もビックリの記憶力を持ってるんだよ?」

執事「人並みですよ」

メイド「じゃ試しにそこのバラの花の分類を言ってみて」


執事「植物界、被子植物門、双子葉植物綱、バラ亜綱、バラ目、バラ科、バラ属です」

メイド「化け物だね」

執事「歳相応です」

メイド「…執事クンって何歳だっけ?」

執事「確か…21歳です。お嬢様に雇われて3年です」

メイド「一応アタシが先輩って知ってる?」

執事「もちろんです。一年先輩です」

メイド「その割に敬おうとかないワケ?」


執事「先輩という意識はありますが、無視しています」

メイド「」ガーン

執事「それで、服の件ですが…」

メイド「…そうだったね、プレゼントか何か?」

執事「友人の子供が小学校に入学するらしいのでお祝いにと」

メイド「なんで服なの?机とか…ランドセルとか…」

執事「被ったら困る物は避けようかと」


メイド「なるほどね…さてはその友達の子供を狙ってるわけだ」

執事「狙う?」

メイド「狙うっていうかオトす?」

執事「……どのような超誤変換をすればそうなるのですか?」

メイド「え?だって執事クンってロリk…」ヒュッ グサッ

執事「…次は当てますよ?」ニヤッ

メイド「フォーク!?どこにしまってんの!?」


執事「このくらいは常備していますよ」

メイド「いつになく執事クンが黒い…」ボソッ

執事「誰の所為だと…」スッ

メイド「すいませんマジ勘弁してください」

執事「…それでは今から言う二つの選択肢から一つお選び下さい」

メイド(目が怖すぎる…)

執事「肉片となるか、前言撤回するか」


メイド「前言撤回します!いえさせてください!!」

執事「……まぁいいでしょう。それで?服が買える場所は?」

メイド「駅前の新しくできたショッピングモールの中で買えると思います!」

執事「駅前の…なんとなくわかりました。ありがとうございました」

メイド「…教えた代わりにアタシからも質問していい?」

執事「答えられる範囲であれば」


メイド「さっきのフォークってホントにただのフォーク?」

執事「そうですが何か?」

メイド「…レンガに突き刺さって抜けないんだけど」グイグイ

執事「ふむ…研いだ甲斐がありましたね」

メイド「フォークって研げる物だっけ!?」

執事「私には簡単な事です」


メイド「…アタシに当たったらどうなってた?」

執事「顔に新しく穴が三つ増え……なんでもありません」

メイド「ほぼ答え言ったよね!?ってかそんな危ない物持ち歩くな!!」

執事「いついかなる時も主を守るそれが執事です」

メイド「かっこいいこと言ってる風だけど犯罪に片足突っ込んでるよ!!」

執事「ではこれにてご協力ありがとうございました」

メイド「無視かっ!」

>>36-39

トリップ付け忘れてました…すいませんでした


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廊下

執事「時刻は…午後4時30分ですか…」

執事(お嬢様の夕食を御用意して…7時に一度、猫娘の所に行きましょう)

執事(ついでに厨房で料理を作って…それから…)

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―午後7時 執事の部屋

執事「夕食をお持ちしました」

猫娘「ふにゃっ!?」ガタッ

執事「驚かせてしまったようで…申し訳ありません」

猫娘「い、いにぇ!そんにゃことはにゃいでふ!」

執事「…何か隠していますね?」

猫娘「そんなことにゃいですよ!?」


執事「いや、動揺を隠せていませんよ?」

猫娘「そんにゃことないです」

執事「(先程から同じ事しか言っていませんね…)それに、口の端に黒い物が付いていますよ?」

猫娘「きのせいです」ゴシゴシ

執事「さてと。私の部屋にある黒い物と言えば…」

猫娘(ばれませんように…)チラッ

執事「…ふむ。冷蔵庫の中ですね」

猫娘「!!!」


執事「冷蔵庫の中で黒い物…そして、猫娘が食べられるもの…」

執事「猫娘、黄色くて甘い食べ物を食べましたね?」

猫娘「はうっ!?」

執事「当たりですか」

猫娘「…ごめんなさい」

執事「何故、謝るのですか?」

猫娘「だって…ごしゅじんさまのですから…」

執事「あれは、私が暇潰しに作ったプリンです」


猫娘「がまんできにゃかったわたしは、わるいこですよね…」ションボリ

執事(後悔するならしなければいいものを…ま、気持ちはわからなくもありませんが)

猫娘「きっとごしゅじんさまにきらわれちゃいましたよね…グスッ」

執事「…美味しかったですか?」

猫娘「へ…?」

執事「プリンは美味しかったか、と聞いているのです」

猫娘「……とってもおいしかったです…」


執事「それは良かったです」ナデナデ

猫娘「ふにゃあ!?」

執事「味見をしてくれる人がいるのはありがたいことです」

猫娘「…?」

執事「美味しかったと言われれば作った甲斐がありますよ。ですから泣きそうな顔をしないで下さい」

猫娘「…おこってませんか?」

執事「とんでもありません。それに言っておかなかった私の責任でもあります」

猫娘「でも…ごしゅじんさまのが…」

執事「実は小分けにしてありますので、まだまだあります」


猫娘「そうにゃんですか?」

執事「…食後にもう一度食べますか?」

猫娘「はい!」パァァァ

執事「そうと決まれば美味しいご飯の時間です。冷めないうちに食べてしまいましょう」

猫娘「ごしゅじんさま」

執事「はい、何でしょう?」

猫娘「いつまでにゃでてくれるのですか///」

執事「失敬、忘れていました」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

猫娘「ごちそーさまでしたっ!」

執事「猫娘、こちらに顔を向けて貰えますか?」

猫娘「こうですか?」クルッ

執事「失礼します」ゴシゴシ

猫娘「にゃっ!?」

執事「口の周りが汚れていたので拭かせて頂きました」

猫娘「ありがとーございました」

執事「どういたしまして」


猫娘「まだおしごとあるんですか?」

執事「そうですね…10時には終わるかと」

猫娘「おきてられにゃいです…」

執事「眠ければ遠慮せずに寝て下さい。ベッドはいつでも使えるようにしておきました」

猫娘「なるべくはやくおねがいできますか…?」

執事「…善処します」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

メイド「執事クン、茶葉がもうじきなくなりそうだよ」

執事「明日の朝に届く予定です。届き次第チェックをしておきます」

ガチャ

シェフ「執事、いるか?」

執事「はい、ここに」

シェフ「新作料理ができたんだが…」

執事「そこのメイドに味見を頼んで下さい」

シェフ「アンタの方が参考になるんだが…」


執事「では、二日後に」

シェフ「おう」

メイドa「執事さんこちらは…」

執事「既に手配してあります」

メイドb「執事さんお嬢様の洋服――」

執事「後で確認しておきます」


召使「執事殿、西館の電灯が…」

執事「そうですね…良い機会ですから総点検しますか」

「執事さん――」

執事「こちらの書類にまとめておきました」

「執――」

執事「ああ、それは――」


―午後9時 執事の部屋

執事(一時間ほど早く切り上げる事に成功しましたが…)コソッ

猫娘「くぅ…くぅ…」

執事(おとなしく寝ていますね、可愛いものです)

猫娘「ごしゅじん…さま…」


執事「すっかり懐かれてしまいましたか…これからどうすればいいのでしょう…」

執事「まぁ何とかなるでしょう――いえ、何とかしてみせます」

執事「…何をすればいいのかもわかりませんがね」

猫娘「ふぁいとぉ…ごしゅじんしゃまぁ…」

執事「…まぁ、嘘も方便と言いますし、神様もお許しになる事でしょう」


―翌日

執事「起きてください朝ですよ」

猫娘「ふぁぁあああ…」

執事「おはようございます」

猫娘「おはよーございまーす…」ゴシゴシ

執事「昨晩は良く眠れましたか?」

猫娘「おもいだすだけでまたねむく…」

執事「二度寝はいけませんよ。朝食の用意ができていますので、顔を洗って来て下さい」

猫娘「ごはんがさきは…」

執事「ダメです」

猫娘「むー」


―食後

執事「猫娘、服を買いに行きますよ」

猫娘「それはけってーじこーですか?」

執事「そうです、本来なら今すぐにでも向かいたいのですが…」チラッ

猫娘「どーかしましたか?」

執事「貴方の耳と尻尾を隠す方法を考えなくてはいけません」


猫娘「たためます!」パタッ

執事「…バレバレですよ」

猫娘「にゃんと!」ピョコ

執事「あと、できれば私の呼び名も御主人様から変えて頂きたいのですが」

猫娘「いーやーでーすー」

執事「あと『な』が『にゃ』になるのも何とかなりませんか?」

猫娘「それもむりですにゃ」

執事(たまに語尾に出る『にゃ』は出ない事を祈りましょう)


執事「…猫娘、これを正確に言えますか?」カキカキ

『生麦生米生卵』

猫娘「……よめにゃいです」

執事「なまむぎ、なまごめ、なまたまごです」

猫娘「にゃまむぎ、にゃまにょめ、にゃまままも」

執事「…予想を遥かに超える間違いですね…何ですか『にゃまままも』って」


猫娘「したかんら…いふぁいれふ…」

執事「薬です。痛い所に塗って下さい」

猫娘「ひりひりします…」

執事「暫くすれば治ります。まぁ、それはそれとして」

猫娘「なんれふか?」

執事「今は耳と尻尾を隠す方法についてです」

猫娘「どーしましょう」

化物語の「斜め77度並びで泣く泣く嘶くナナハン7台難なく並べて長眺め」を言わせたいww


執事「尻尾はお嬢様の昔の服で誤魔化すことにしましょう」

猫娘「きのーのふくでいーです」

執事「アレは洗濯中です。お嬢様の小さい頃の服の整理整頓と称してついでに洗っています。
――ちなみに猫娘が着ているネグリジェもお嬢様の物です」

猫娘「にゃるほど…にゃらどれをきればいーんですか?」

執事「これに着替えて下さい」

猫娘「おーまっしろ」

執事「白のワンピースとカチューシャです。カチューシャには耳が当たっても邪魔に
ならないよう少し加工を施してあります」


猫娘「あの~ごしゅじんさま?」

執事「はい何でしょう?」

猫娘「うしろむいてくれにゃいとこまります///」

執事「ああ、これは失敬。終わったら呼んで下さい」

猫娘「ごしゅじんさまはだいたんですにゃ///」

執事「余計な事言ってないで早く着替えて下さい」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

猫娘「どうですか?ごしゅじんさま?」

執事「ふむ…」

猫娘「もしかして、にあってにゃいの…?」

執事「大変お似合いですよ。耳も誤魔化せていますし、見られても
   猫耳カチューシャを付けた子となるでしょう」

執事「少し大きめの服なので尻尾も大丈夫ですね」

猫娘「これがあれば、かわにゃくてもいーんじゃにゃいですか?」


執事「こっそり持ってきましたからね…それに、お嬢様の幼い頃の洋服ですので長くは借りていられないのです」

猫娘「それまずくにゃいですか?」

執事「バレなければセーフです」

猫娘「せーふですか」

執事「それとまだまだ残暑が厳しいのでこちらを」スッ

猫娘「ぼーし?」


執事「白い大きな帽子です。耳を隠すにも丁度いいでしょう」

猫娘「にゃるほど!」ポス

執事「…大丈夫のようですね」

猫娘「だいじょーぶですにゃ」

執事「では、見つからぬように出発です」

猫娘「みつからにゃいかしんぱいです…」


執事「召使いの一日の行動パターンを書いた手帳があるので大丈夫ですよ」

猫娘「ぱたーん?」

執事「私は何時、誰がこの屋敷のどこにいるかを知っているということです」

猫娘「ふむふむ…」

執事「では行きましょう」


―ショッピングモール

執事「凄い混み様ですね…」

猫娘「うわ~ひとがいっぱい…」

執事「えーと…どうやら二階に洋服店が集まっているようですね」

猫娘「ごしゅじんさま」

執事「はい、何でしょう?」


猫娘「ひとがいっぱいでごしゅじんさまがみえにゃかったらこまります」

執事「…何となく展開がわかりましたが、続きを」

猫娘「てをつにゃいでくれませんか?」

執事「お安い御用です」ギュ

猫娘「ありがとうございます!///」

執事「転ばない様に気をつけて下さいね」


―洋服店

執事「それではお好きな服をお選び下さい」

猫娘「う-ん…これもいいし、こっちも…」

執事(やはり時間がかかりそうですね…)

猫娘「あかいのに…あおいの…きいろも…むむむ…」


執事「…それ全部でいいですね」

猫娘「ふぇ!?」

執事「資金的にも余裕がありますし、それにこの後も時間が掛かることが予想されます
   早めに済ませて帰らないと屋敷の者に見つかる確率が上がってしまうので」

猫娘「にゃら…これとあれとそれとこれとあれで」

執事「…荷物運びを連れてくれば良かったですね」

俺「…俺達も行くか猫娘?」

猫娘「いきたです♪」


―フードコート

執事「猫娘、これを」

猫娘「にゃんですかこれ?」

執事「携帯電話です。私の予備で申し訳ありませんが…」

猫娘「ほえー」

執事「簡単な操作で私の携帯に繋がるように設定しました、何かあれば御遠慮なく」ピッピッ

猫娘「ふむふむ…わかりました」


prrrrr 着信中「お嬢様」

執事「…猫娘、少し静かにしていて下さいね」

猫娘「……」コクリ

執事「もしもし」

女『今、大丈夫かな?ガヤガヤしてるみたいだけど』

執事「すいません…フードコートなもので…」

女『そっかそっか、別に移動しなくていいからね?』

執事「ありがとうございます」

女『そんなことよりさ、休みはどう?楽しいかい?』

執事「ええ、おかげさまで。それで何か御用事でしょうか?」


女『旅行に行こうと思ってね』

執事「旅行…ですか?」

女『そ、スイスに行こうと思ってね』

執事「何かありましたか?」

女『いや、釣りに行くだけ、仕掛けは既に済んでるけどね』

執事「…海釣りですか?」

女『そうだね、でっかいのを釣ってくるよ』

執事「そこに私もついて来いということでしょうか?」

女『三日ほど屋敷を空けるから、その間の諸々をよろしくって相談だよ』


執事「お一人で大丈夫ですか?」

女『いざって時はspでも雇おうかな?ククッ』

執事「そうですか、出発のご予定は?」

女『今』

執事「…はい?」

女『実は今、空港に向かっている途中なんだよ』

執事「」


女『おーい、執事?』

執事「……すいません。突然の事で驚きました」

女『ってことでまかせたよ?お土産を楽しみにね』

執事「いってらっしゃいませ」ピッ


猫娘「」ウズウズ

執事「しゃべっていいですよ」

猫娘「ごしゅじんさま!いまのはにゃし!」

執事「もしかして、聞こえましたか?」

猫娘「はい!」パァァァ

執事「…怖いほどの笑顔ですね…」

猫娘「だって!ごしゅじんさまと…えへへ///」


執事(何故、嫌な予感がするのでしょうか)

執事(それに、お嬢様は一体どこに行くつもりなのでしょう…スイスに海は無いというのに…)

猫娘(みっかもあまえられます!!)

執事「(ま、考えても仕方ありませんか)猫娘、帰りますよ」

猫娘「はーい」


―帰宅

執事「…屋敷の者に見つかってはならないとは中々に骨が折れますね…
どこかの蛇の気持ちが少しはわかる気がします」ボソッ

猫娘「へ、へび!?」ビクッ

執事「どうかしましたか?」

猫娘「へびはきらいです…」

執事「噛まれたことでもあるのですか?」


猫娘「にょろにょろしてるし…かみつくし…おいしくにゃいし…」

執事「…食べようとするからです」

猫娘「おいしそーにゃんですよ」

執事「まず、匂い基準で美味しい美味しく無いの判断を止めましょうね?」

猫娘「むむむ…てきびしいですにゃ…」


執事「そうですね…もし止めるならおやつをあげましょう」

猫娘「にゃっ!?」

執事「実は昨日、良いミルクが手に入れる事ができましたので、もし止めるなら、ふんわりとしたマフィンと少し甘めのミルクティーをご用意させて頂くのですが」

猫娘「やめます」キッパリ

執事(食べ物はやはり凄いですね)

執事「では、少々お待ち下さい」スタスタ

ガチャ バタン


猫娘「まふぃん…おいしそう…!」

猫娘「はやくこにゃいかにゃー♪」

猫娘「…?」チラッ

猫娘「べっどのしたのこれはにゃに?」ゴソゴソ

猫娘「はこ?にゃんかおもい…」

猫娘「にゃかはみえませんにゃー」

猫娘「……あけてもおこられにゃいですよね…?」


猫娘「あ、けーたいがありました」ピッピッ

執事『はい、なんでしょうか?』

猫娘「あ、ごしゅじんさま」

執事『何かありましたか?』

猫娘「べっとのはこふたつ、あけてもいーですか?」

執事『ああ、そんなことですか。構いませんよ』


猫娘「ありがとーございましゅ」ピッ

猫娘「かんら…いふぁい…」

猫娘「…でもまけません!はこあけます!」パカッ

猫娘「……にゃんですか?これ?」

猫娘「まっくろでおもい…うーんと…にゃんでしたっけ?」


猫娘「こっちのはこは?」パカッ

猫娘「…みにゃかったことにします」モドシ

猫娘「だれかがいってました。ぴかぴか、かたかたはいじらにゃいほうがいいって」

ガチャ

執事「お待たせいたしました」

猫娘「ふわぁ…いいにおい…」クンクン


執事「渾身の出来です。冷めないうちにどうぞ」

猫娘「いただきます!」ぱく

執事「…いかがですか?」

猫娘「~~~~~~!!!」ぱたぱたぱた

執事(耳が凄い勢いで動いていますね)

猫娘「ごしゅじん!ごしゅじんさまっ!!」ジタバタ

執事「一旦、落ち着いて下さい」


猫娘「とんでもなくおいしいですっ!」

執事「フフッ良かったですね」

猫娘「!」

執事「どうなさいました?」

猫娘「ごしゅじんさま、いまわらいましたよね!」

執事「それがどうかしましたか?」

猫娘「ごしゅじんさまのわらったかおははじめてみました!」

執事「変でしたか?」

猫娘「へんじゃにゃいです!もっとわらいましょうよ!」

執事「嫌です」

猫娘「にゃんで!?」

執事「そんなことよりほら、冷めてしまいますよ」

猫娘「あ!」パク


猫娘「にゃふう…」

執事「さてと、片付けますか」

猫娘「ごしゅじんさま、そのまえに、はこのにゃかみをおしえてください」

執事「中身はモデルガンとゲーム機ですよ。私のノートパソコンも入っています」

猫娘「もでるがん?」

執事「銃器の外観や機構を模した遊戯銃の一種で、弾丸を発射する機能を持たないものです」

猫娘「…うにゃ?」


執事「えーと…要はピストルのおもちゃです」

猫娘「ぴすとるはわかります。でもおもちゃにしてはおもいですね」

執事「…本物があるかもしれませんね」

猫娘「ええ!?」

執事「冗談です」

猫娘「にゃーんだ。じゃあこっちのぴかぴかかたかたは…」

執事「そちらは私のゲーム機とノートパソコンです、やってみたければ教えますよ」

猫娘「おねがいします」ペコッ

執事「それでは、片付け後に…」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事(さてと…案外ティーカップの数でバレるかと思いましたが平気のようですね)

執事「…ん?」

メイド「」コソコソ

執事「……」ヒュン

メイド「あぶなっ!?」

執事「そんな所で何をしているのですか?」

メイド「開口一番ナイフ投げといてそれかっ!!」


執事「フォークはお気に召さないようでしたので」

メイド「…うん、まずは凶器を投げることをやめよっか」

執事「嫌です。それで?何か用ですか?」

メイド「はぁ…お嬢様どこ行ったか知らない?」

執事「ああ、スイスに行くと仰っていました」

メイド「うぇ!?」

執事「…まさか知らなかったとか?」

メイド「うん」


メイド「じゃ、調べれば?」

執事「どのように?」

メイド「お嬢様は昨日コンピュータールームに籠ってたからね。探るならそこじゃない?」

執事「…価値はありそうですね」

メイド「どうよ!アタシの蝶々能力!」

執事「『諜報』ではありませんか?」

メイド「あははは…」


執事「…ともかく一度ハッキングをやりますか」

メイド「ハッキング!?」

執事「何か驚く事でも?」

メイド「雇い主のサーバーにハッキングなんて前代未聞だよ!」

執事「なら最初の一人になってみましょう」

メイド「…アタシは巻き込まないでよね」

執事「もちろんです」


―執事の部屋

執事「さてと…やりますか」

猫娘「にゃにをですか?」ヒョコ

執事「秘密調査です」

猫娘「うにゃー?」

執事「屋敷のパソコンはネットワークで繋がっているので…ま、見ていて下さい」カタカタカタ

猫娘(ぴかぴか、かたかたはわかりません)

執事「む…これかな…」カタカタカタカタ


猫娘「ふわぁぁぁ…」

執事「テキストファイル?それと写真データ…」

執事「…何でしょうかこれ」

『a2e3・a5a5b1g2・f2d3c2+・d1e3b2・a3c1b2+・b3g1・e4b5』

執事「写真の方は…ここら一帯の地図ですね」

執事「a2e3とは何でしょう…紙のサイズという感じでもありませんね」


猫娘「まだですかー?」

執事「肝心な情報は無いですね、ふむ…やはりこのa2e3の暗号を解かないと…」

猫娘「ごーしゅーじーんーさーまー」クイクイ

執事「ああ、すいません」

猫娘「ごしゅじんさまはたいへんですね」

執事「そうでもありませんよ」


猫娘「おじょーさまはどんなひとにゃんですか?」

執事「私の恩人ですよ。雇われて三年、もうじき四年になりますね」

猫娘「いつあったんですか?」

執事「私が高校三年生の時ですね」

猫娘「じゃあ――」

執事「…お嬢様の話はここら辺にしましょう」


猫娘「にゃんでですか?」

執事「ゲーム、やってみたいのでしょう?」

猫娘「そうでしたっ!きににゃってましたっ!」

執事(据え置きでは無く、携帯型でいいですよね)

執事(一応全年齢対象の…アレもそうでしたね…)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事「時刻は…午後五時ですか、ふむ…」

猫娘「~~♪」カチカチ

執事「猫娘、ご飯の用意をしてきますからね」

猫娘「ごはんはにゃんですか?」

執事「野菜をたくさん使った料理にしようかと」

猫娘「…やさい」ピクッ


執事「苦手な野菜とかありますか?」

猫娘「にがいのとおいしくにゃいの」

執事「では、それらを使った料理にしましょう」スタスタ

猫娘「まってくださいにゃおちつくのにゃ」ガシッ

執事「足にしがみつかないで下さい」

猫娘「にがいみどりとおいしくにゃいむらさきだけは…」

執事「なるほど、今のでわかりました。ピーマンを使いましょう」


猫娘「ぴーまん?」

執事「猫娘の言う、『にがいみどり』ですよ」

猫娘「…いじわる」

執事「屋敷にある野菜を普通の野菜と思わない方が良いですよ」

猫娘「?」←腕組んで考える

執事(今のうちに…)

ガチャ バタン


猫娘「あ!」

猫娘「…にげられた」

猫娘「でも、やさいはきらいです…にゃにかほーほーは…」

猫娘「うーん…」

猫娘「…! あれがあるじゃにゃいですか!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事(猫に食べさせてはいけない物も大丈夫なようなので何にしましょうか)

執事(シェフと私が仕入れているので味は折り紙つきですし…)

シェフ「ん…何やってんだ?」

執事「考え事ですよ」

シェフ「あのな…考え事ってのは、料理をしながらするもんか?」


執事「効率が良いので。何を作っているかわかりますか?」

シェフ「この匂いは…カレーか?」

執事「そうですよ。新しい調合を試したかったので」

シェフ「へえ、どんな調合だ?」

執事「企業秘密です」

シェフ「自分で探れってことか」

執事「ところで、明日の新作料理の件ですが…」


シェフ「まさか、やらねえとは言わねぇよな?」

執事「まさか。私の部屋でしませんか?」

シェフ「ああ、かまわねぇ」

執事「猫も見ていくといいですよ。約束でしたからね」

シェフ「あーミルクのヤツか」

執事「それでは明日、午前9時に」

シェフ「おうよ」


―翌日 午前9時

コンコン

執事「開けてありますよ」

シェフ「執事、朝早くからすま…ん!?」

執事「驚きの理由はわかります。アレでしょう?」

猫娘「おはよーございましゅ!」

猫娘「またかんだ…」

シェフ「お、おう…」


猫娘「…ごしゅじんさま」

執事「はい」

猫娘「わたしにゃにかへんにゃこといいましたか?」

執事「何故そう思いますか?」

猫娘「こっくさん、いやにゃかおしました」

執事「変な事は言っていませんが、変な姿はしています」

猫娘「そんにゃにへんですか…」シュン

執事「…私は個性的で可愛いと思いますよ」


猫娘「…ごしゅじんさま、いまのもっかい!」

執事「可愛いですよ」ナデナデ

猫娘「にゃへへ…///」

シェフ「……執事、まさか猫ってのは…」

執事「ええ、この子を拾ったのですが、どうすればいいかと悩んでいるのです」

シェフ「その悩みを解決しろってか?」

執事「そうです」

執事「猫娘、少しこの人に用事があるので静かにしていて下さいね?」

猫娘「」コクリ


シェフ「お嬢様に報告は…してないんだったな」

執事「話した時の予想ができませんので」

シェフ「確かにな…最悪モルモットだ」

執事「やはりそうですよね…」

シェフ「今は旅行中だからいいが、あと一日しかないしな…」

執事「それについて見て貰いたいものが」スッ

シェフ「ん?パソコンか」


『a2e3・a5a5b1g2・f2d3c2+・d1e3b2・a3c1b2+・b3g1・e4b5』

執事「お嬢様のパソコンのデータにありました」

シェフ「…また懐かしいもんが出て来たな」

執事「何かわかりますか?」

シェフ「わかるさ、俺ぁ屋敷に勤めて15年だからな、お嬢様がこーんなにちっこいときから知ってるからな」

執事「何と書いてあるのですか?」


シェフ「えっとな…excelのa1~a5にア行。b1~b5にカ行って具合に打ち込んでみ」

執事「ふむふむ…」カタカタ

シェフ「それが解読表だ簡単だろ?」

執事「+は何ですか?」

シェフ「濁点だったっけな、ちなみに半濁点は『-』な」

執事「つまりこれを直すと…」


『いぬ・おおかみ・ひつじ・たぬき・うさぎ・くま・ねこ』

執事「……」

シェフ「いやーまさかまだこんな暗号使ってたのか、結構効果的だな」

執事「…シェフ、新作料理の味見をしましょうか」

シェフ「急にどうした?まぁいいけどよ」

執事「早く済ませましょう。感想はまとめてメールで送っておきます」

シェフ「あ、ああ…」

執事「どうかしましたか?」

シェフ「いや、なんか一瞬執事の顔が強張ったように見えてな」

執事「…気のせいですよ」


―執事の部屋

執事(地図データと暗号の内容。重ね合わせてみると…)

執事(やはり一つしかありませんか…)

執事「はぁ…」

猫娘「どうしました?ごしゅじんさま?またぴかかたですか?」ヒョコ

執事「…全て、バレていました」

猫娘「え…?」

>>143>>145の間が抜けているので改めて投下します。


―執事の部屋

猫娘「きた…!」

猫娘「じゅんびよし!かくれます!」ササッ

執事「お待たせしまし…た?」

執事「…いない?」

執事(遊びでしょうか?でしたら少し付き合うことしましょう)

猫娘「いまにゃ!」チャキッ

執事(頭に何か…ああ、モデルガンですか)

猫娘「うごくにゃ!」


執事「別に動きませんよ」

猫娘「ぶきをとーくににゃげるのにゃ!ゆっくりとにゃ!」

執事「武器の類は持っていませんよ。暗器になりそうな物はありますが」

猫娘「そうですか…じゃにゃくて、うたれたく……にゃんだっけ?」

執事「撃たれたくなければ要求を呑めですか?」

猫娘「それですにゃ、それなのにゃ!」

執事「それと言われましても…まず要求は何ですか?」

猫娘「ごはんからにがいのをとってください!」


執事「取らないと言ったら?」

猫娘「うちます!とってもいたいですよ!」

執事(モデルガンで撃たれましても…)

執事「撃ちたければどうぞ」

猫娘「…やっぱりだめですか?」

執事「ダメです」

猫娘「ごしゅじんさまぁ…」ウルウル

執事(最早、脅しではありませんね)

猫娘「おねがいですからとってください…」


執事「…貴方にゲームをやらせた事を後悔していますよ」ムクリ

猫娘「ふふん。あれはこうすればにゃんでもやってくれるもほーのことばです」

執事「確かに『模倣』ですね。事実、猫娘も真似しましたし」

猫娘「…まほーでした」

執事「間違いに気付いた所でご飯ですよ」

猫娘「ごはんはにゃんですか?」

執事「カレーです。辛さは猫娘用に作ってあります」

猫娘「ごはん♪ごはん♪」

執事(これは野菜のことをすっかり忘れていますね)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事「結局、野菜を食べても何も起こりませんでしたね」

猫娘「にゃんですか?」

執事「何でもありません。夕食に猫娘の嫌いな物が入っていただけです」

猫娘「」

執事「…あ」

猫娘「でもおいしかったです!」

執事「それはなによりです」


―翌日 午前9時

コンコン

執事「開けてありますよ」

シェフ「執事、朝早くからすま…ん!?」

執事「驚きの理由はわかります。アレでしょう?」

猫娘「おはよーございましゅ!」

猫娘「かんだ…」

シェフ「お、おう…」


―翌日 午前9時

コンコン

執事「開けてありますよ」

シェフ「執事、朝早くからすま…ん!?」

執事「驚きの理由はわかります。アレでしょう?」

猫娘「おはよーございましゅ!」

猫娘「またかんだ…」

シェフ「お、おう…」


猫娘「…ごしゅじんさま」

執事「はい」

猫娘「わたしにゃにかへんにゃこといいましたか?」

執事「何故そう思いますか?」

猫娘「こっくさん、いやにゃかおしました」

執事「変な事は言っていませんが、変な姿はしています」

猫娘「そんにゃにへんですか…」シュン

執事「…私は個性的で可愛いと思いますよ」


猫娘「…ごしゅじんさま、いまのもっかい!」

執事「可愛いですよ」ナデナデ

猫娘「にゃへへ…///」

シェフ「……執事、まさか猫ってのは…」

執事「ええ、この子を拾ったのですが、どうすればいいかと悩んでいるのです」

シェフ「その悩みを解決しろってか?」

執事「そうです」

執事「猫娘、少しこの人に用事があるので静かにしていて下さいね?」

猫娘「」コクリ


シェフ「お嬢様に報告は…してないんだったな」

執事「話した時の予想ができませんので」

シェフ「確かにな…最悪モルモットだ」

執事「やはりそうですよね…」

シェフ「今は旅行中だからいいが、あと一日しかないしな…」

執事「それについて見て貰いたいものが」スッ

シェフ「ん?パソコンか」

『a2e3・a5a5b1g2・f2d3c2+・d1e3b2・a3c1b2+・b3g1・e4b5』


執事「お嬢様のパソコンのデータにありました」

シェフ「…また懐かしいもんが出て来たな」

執事「何かわかりますか?」

シェフ「わかるさ、俺ぁ屋敷に勤めて15年だからな、お嬢様がこーんなにちっこいときから知ってるからな」

執事「何と書いてあるのですか?」

シェフ「excelのa1~a5にア行。b1~b5にカ行って具合に打ち込んでみ」

執事「ふむふむ…」カタカタ

シェフ「それが解読表だ簡単だろ?」

執事「+は何ですか?」

シェフ「濁点だったっけな、ちなみに半濁点は『-』な」

執事「つまりこれを直すと…」


『いぬ・おおかみ・ひつじ・たぬき・うさぎ・くま・ねこ』

執事「……」

シェフ「いやーまさかまだこんな暗号使ってたのか、結構効果的だな」

執事「…シェフ、新作料理の味見をしましょうか」

シェフ「急にどうした?まぁいいけどよ」

執事「早く済ませましょう。感想はメールで送っておきます」

シェフ「あ、ああ…」

執事「どうかしましたか?」

シェフ「いや、なんか一瞬執事の顔が強張ったように見えてな」

執事「…気のせいですよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

―執事の部屋

執事(地図データと暗号の内容。重ね合わせてみると…)

執事(やはり一つしかありませんか)

執事「はぁ…」

猫娘「どうしました?ごしゅじんさま?またぴかかたですか?」ヒョコ

執事「全て、バレていました」


猫娘「え…?」

執事「猫娘のことがお嬢様にバレていたということです」

猫娘「え、えと…それって…」オロオロ

執事「どうしましょうかね、流石の私でもこうなってしまえばどうにもなりません」

これが昨日投下したかった部分の全てです。
ミスが多くすいません。


猫娘「で、でもごしゅじんさまのかんちがいかも…」

執事「そこらへんの事をこれから説明しましょう。ここからの話は難しくなるかもしれませんので
  わからなければわからないと言って下さい」

猫娘「はいですにゃ」

執事「まずはこれを見て下さい」ガサッ

猫娘「…にゃんですか?このかみ」

執事「周りの地図です。そしてこちらが猫娘と出会った時にお嬢様から預かった地図です」



猫娘「これがにゃんにゃんですか?」

執事「これはお嬢様のパソコンにあった地図データに丸印を付けたものであると判明しました。重ねてみればすぐにわかりますね」

猫娘「にゃるほど」

執事「更に、男様の元にいる犬娘様もここら辺の神社で出会った事が確認されています」

猫娘「いぬむすめ?」

執事「猫娘と同じような存在です」

猫娘「おにゃじようなそんざい?」


執事「そこなのですが…改めて聞きます。猫娘は一体どこから来たのですか?」

猫娘「うーん…いいにおいがしてきがついたらあそこにいました」

執事「それよりも前で覚えている事はありませんか?」

猫娘「だれかいたような…でもわすれました」

執事「そうですか…(猫娘に常識を教えた存在がいるはずですが…)」

猫娘「ごめんにゃさい…」


執事「謝る必要はありませんよ。そしてもう一つ、お嬢様の暗号の内容です」

猫娘「ぴかかたですにゃ」

執事「これはシェフの協力により。犬・狼・羊・狸・兎・熊・猫であると判明しました」

執事「ここからは私の想像なのですが…これはお嬢様が調べた猫娘と
  同じような存在の一覧かと思います」

猫娘「つまりどーゆーことですか?」

執事「最初から仕組まれていた、ということでしょうね。何故かはわかりませんが
  猫娘があの神社にいることもわかっていたのでしょう」



猫娘「え、えと…」

執事「何か言いたい事でも?」

猫娘「…ごしゅじんさまはばれたらこまるのにどーしてわたしをひろってくれたのかにゃーって」

執事「ああ、簡単な事ですよ」


猫娘「…きいてもいいですか?」

執事「私は猫好きなのです。そうでもなければネコジャラシなど持っていませんよ」

猫娘「にゃんと!」

執事「フフ…驚きましたか?」

猫娘「びっくりです」

執事「さて、話を戻しましょうか」

猫娘「えと…にゃんでしたっけ?」

執事「お嬢様が帰ってきて、どのような行動をとるか…全てがそこで決まります」


猫娘「わたしはどうすればいいんですかにゃ?」

執事「何もしなくていいです」

猫娘「ふぇ?」

執事「ベットで昼寝でもしていれば私が終わらせます」

猫娘「ごしゅじんさまはすごいですにゃー」

執事(しかし、私の考えが合っているとするならば…何故こんな面倒な事を…)

執事「念のためもう一度ハッキングをかけてみましょうか…」

猫娘「にゃんだかわかりませんががんばってください!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事(特に変化はありませんか…)カタカタカタ

執事「…隠しファイル?こんなものありましたっけ?」カチカチ

執事「…!」

猫娘「にゃにかありましたか?」

執事「猫娘、安心してください」

猫娘「はにゃ?」

執事「猫娘も私も大丈夫です」

猫娘「ほんとですか!?」

執事「ええ、確実に」


猫娘「ごしゅじんさまとずっといっしょですか?」

執事「もちろんです」

猫娘「やったー!」

執事「さてと…少し静かにお願いします」ピッピッピッ

prrrrr

メイド『もしもし?』

執事「メイド、今すぐ私の部屋に来てもらえますか?」

メイド『いきなりだね、何の用事?』

執事「相談事ですよ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コンコン

執事「どうぞ」

メイド「よーっす」

執事「ようこそ」

メイド「急に呼び出してなんの用事……うぇ!?」

執事「あ、気付きましたか?」

猫娘「?」ピョコピョコ

メイド「……隠し子?」
執事「違います」


メイド「ジョーダンだって、まさか執事クンの歳で子供ってのも…ありえるね」

執事「ナイフの次は何が良いですかね…」ゴソゴソ

メイド「フフフ…執事クンはわかってないなー」

執事「何をですか?」ピタッ

メイド「弱みをどっちが握っていると思っている!」

執事「急にどうしたのですか?」

メイド「その子のことをお嬢様にバラしてもいいのかー!」ビシッ

猫娘「いいのかー♪」ピシッ


執事「構いませんよ。とうにバレているようですから」

メイド「えーつまんないのー」

執事「というかあまり驚かないのですね」

メイド「だって犬娘ちゃんのこと知ってるし、それにおもしろそうだしね」

執事「なるほど、そういえば休日に応対したのは貴方でしたね」

メイド「そんで?アタシに何の用?」

執事「明日、この子と私に関する事で迷惑をかける恐れがあるので対処をお願いします」


メイド「まーたえらく重そうな話だね。…まさかお嬢様に言ってないとか?」

執事「御明察」

メイド「うわ…どうすんのさそれ」

執事「どうということはありません」

メイド「もっかい言うけどさアタシは巻き込まないでよ?」

執事「…今回ばかりは巻き込む事前提ですけどね」

メイド「うわ…100%の嫌な予感」

執事「その予感はおそらく合っていますよ。お嬢様の行動を予測すると一番被害を被るのはメイドですから」

メイド「真面目に?」

執事「マジです」


執事「話はそれだけです。仕事中に呼び出してすいませんでした」

メイド「いやいや、アタシなんか庭でボーっとしてるだけなんだから気にしないでよ」

執事「…それはつまり、常日頃から仕事をさぼっているという事ですか?」

メイド「そうだけど?」

執事「本来ならしかるべき罰を与えますが…今回は見逃しましょう」

メイド(罰を見逃すほどの対処って一体…)

執事「ではよろしくお願いします」

メイド「はいはーい」


―午後八時 執事の部屋

執事「私はそろそろ眠ります。非常に疲れましたから…」

猫娘「あの…どうしてごしゅじんさまはそふぁーでねむねむですか?」

執事「質問の意味がよくわからないのですが?」

猫娘「えっと…どうしてべっとをつかわにゃいのかにゃーって」

執事「猫娘の寝床だからですが?」

猫娘「…いっしょにねませんか?」

執事「私は眠れればどこでもいいので、猫娘が使っていいですよ」

猫娘「どこでも?」

執事「ええ、崖の上でも、イカダでも大丈夫です」

猫娘「きょうはわたしといっしょにねませんか…?」

執事「猫娘が良ければ構いませんよ」

猫娘「ごしゅじんさまといっしょにゃ!」

執事「…寝るときはお静かにお願いします」


~深夜~

猫娘「ふわ…」

執事「…起きてしまったのですか?」

猫娘「ふぇ?ごゆじんさまおきて…?」

執事「私は何かあるとすぐに起きれる体質なので」

猫娘「それは…べんり…にゃ…」

執事「まだ眠いでしょう?安心してお眠りください」ナデナデ

猫娘「ふみゅう…」

執事「…目が冴えてしまいましたね」

執事「おや?」

you got mail !

『15時に到着予定だよ。:-)』

執事「『了解しました。』と…」

執事「…一体どこに行っていたのでしょうね?」


~翌日15時~

執事「おかえりなさいませ」

女「ただいま」

執事「帰宅早々に申し訳ありませんが…」

女「『お話したい事がございます』だろう?」

執事「…よくおわかりで」

女「じゃあ立ち話もなんだしボクの部屋に来てよ」

執事「わかりました」

女「あ、メイドー?」

メイド「お呼びですか?お嬢様」

女「ボクの荷物をどこかに置いといてくれるかな?」

メイド「了解しました」


~女の部屋~

女「さてと、まずはボクの釣りの話をしようか」

執事「わかりました」

女「糸を垂らしてちょっと待っただけで大物が釣れたよ」

執事「それは良かったですね。なんという魚が?」

女「珍しいよハッカーって言うんだ」

執事「…やはりバレていましたか」

女「当然さ、それとも気付かないフリをしていた方が良かったのかな?」

執事「…どちらも同じですね」


女「ククッ ボクが言いたい事はまた後で言うから話をどうぞ?」

執事「お嬢様にいくつか教えていただきたい事が御座います」

女「ボクが答えられる範囲なら何だって話すよ」

執事「お嬢様のお守りの購入依頼から全て仕組まれていたのではありませんか?」

女「全てと言うと?」

執事「今回の一件、つまりは猫娘の事です。おわかりなのでしょう?」

女「ああ、初めから全部わかっていたよ、あの神社に猫娘ちゃんがいる事も
  猫好きでもあり、子供好きでもあるキミが保護しないわけがないと。」

女「そしてボクにそれを隠すだろうという事もね」

執事「…そこまで先読みされているとは思いませんでしたよ」

女「そう思った決定的な物はボクの暗号だろう?」


執事「ええ、暗号と地図…私には十分でした」

女「暗号についての執事の考えを是非聞いてみたいものだね」

執事「わかりました。あれはお嬢様が調べた猫娘のような存在のリストではありませんか?」

女「正解だよ。ボクのありとあらゆるコミュニティを使って調べ上げたのさ。
  誰の所に誰がいるのか、もしくは誰にも会っていないのかをね…」

執事「そこまで調べていたのですか」

女「金持ちってのは知らず知らずのうちに変なのがくっついてくるのさ。ま、今回はそれが役に立ったけどね」

執事「なぜこんな面倒なことをしたのですか?」

女「面倒なことって…猫娘ちゃんを保護してきてよとでも言って欲しかったのかい?」

執事「その通りです」


女「いくら犬娘ちゃんに慣れてるとはいえ、保護してくれるとも限らないだろう?」

執事「お嬢様の頼みであれば喜んでお引き受けしましたが…」

女「そう、そこだ。今回の重要な所はそこなんだよ」

執事「どういうことでしょうか?」

女「ボクが執事に頼んだら見る事はできても保護はできなかったってことさ、
  ボクが調査を頼んだ人たちと同じようにね」

執事「…?」

カタッ


執事「…お嬢様」

女「何かな?」

執事「この会話は聞かれています」

女「誰に?」

執事「出てきなさい…猫娘」

ガタタッ!

女「何の音?ってなんとなくわかるけどさ」

執事「はぁ…やはりじっとしていられませんでしたか…」

女「入ってきなよ、聞き耳を立てているお嬢さん?」

ガチャ

猫娘「うーばれちゃいました…」


執事「できれば部屋でじっとしていてほしかったのですが…」

猫娘「ごしゅじんさまがしんぱいだったんですよ…?」

女「…取って食おうって訳じゃないし心配はいらないよ」

執事「猫娘、この方は私の主のお嬢様です」

女「名前は女。よろしくね猫娘ちゃん」

猫娘「よろしくおねがいします」ペコリ

女「うん、良い子だ」

執事「お嬢様、そろそろ私の処分をお聞かせ願えますか?」

女「処分が前提ってのもどうかと思うけどね」

執事「それではお咎めなしでしょうか?」

女「そういうわけにもいかないだろう?」


猫娘「…おてやわらかにおねがいできますか?」ウルウル

女「…ここにさこんなものがあるんだけど」ピラッ

執事「チラシですか?」

『残暑なんて吹っ飛ばせ!季節外れの夏祭り!』

猫娘「にゃんてかいてあるんですか?」

執事「夏…いえ秋祭りの案内ですね」

女「ここに猫娘ちゃんと一緒に行って来てよ。それがキミへの処罰…どう?」

執事「まさか予想通りとは…」

女「予想通り?」

執事「実は昨晩もう一度ハッキングをしましたと言えばおわかりになりますか?」

女「…流石に迂闊だったかな、二度もされるなんて思ってなかったからね」


執事「確証のためです。それがなければ真正面から話す事などしませんよ」

女「ククッ そういえば執事はそういう性格だったね、忘れてたけど」

執事「この祭りは今日ですよね?」

女「そうだよ。浴衣を用意しておいたから好きなのを選んでいってよ」

執事「それは一向に構いませんが…」

女「?」

執事「お嬢様が何故こんなことをするのかわかりかねます」

女「…キミはいつも自分の幸せを後回しにするからね、
  少しは幸せってものを感じてもバチは当たらないはずだよ?」

執事「…そうですかではありがたく受け取らせていただきます」


女「それでいい」

執事「では最後に一つだけ」

女「一つと言わずいくらでもいいよ」

執事「…これ以上の罠、いえサプライズハありませんよね?」

女「あ、さてはまだ疑ってるね?何か裏があるんじゃないかって」

執事「お嬢様なら二重、三重。四重、五重の罠は当然ですからね」

女「ククッ じゃあ一つだけ教えるよ。あと二つほどサプライズが用意してある」

執事(不安ですね…)チラッ

猫娘「おまつり…?」

執事(…そこからですか、というかずっと考えていたんですか)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

―夏祭り会場

執事「駅前以上の混み様ですね猫娘」

猫娘「てをつにゃいでいるのでへーきです!」

執事「そうですか、では着物はキツくありませんか?」

猫娘「はい!ごしゅじんさま、これにあってますか?」

執事「金魚の柄がとてもお似合いですよ」

猫娘「おいしそうでとってもかわいいですよね!」


執事「…貴方は食欲の塊ですか」

猫娘「それでごしゅじんさま、おまつりってにゃにをするんですか?」

執事「一度話したはずですが…さては話を聞いていませんでしたね?」

猫娘「りんごあめとかわたあめはきいてました。あまあまふわふわです」

執事「最早、食欲の化身というべきでしょうか?」

「――待てっての!」

「にぃに!あっちからいいにおいがします!」

「走ったら危ないって!」

「だいじょーぶですっ!」

執事「おや?あの方たちは…」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

― 一方その頃

メイド「執事クンお嬢様に許してもらったみたいだね」

シェフ「そうなのか?」

メイド「盗聴器を仕掛けといたからね。勿論、執事クンにだけどさ」

シェフ「…バレたら刺されるぞ?」

メイド「いーじゃん、こっちは執事クンに頼まれ事してるんだし」

シェフ「へえ、何を頼まれてんだ?」

メイド「それがアタシにもよくわからなくてさー。なんでも、猫娘ちゃんにかかわることで迷惑をかけるから
    その後始末とか何とか」


シェフ「…執事とお嬢様は最後に何を言ってた?盗聴してたんだろ?」

メイド「最後?お祭りに行くとかなんとか…」

シェフ「…メイド」

メイド「どしたの?」

シェフ「…御愁傷さん」ササッ

メイド「へ?何で逃げるの?」

ガチャ

メイドa「あ、先輩ここにいたんですか」

メイド「どったの?」

メイドa「執事さんがいないみたいなんですけど何か知りませんか?」

メイド「お祭りに行ってるよ」

メイドa「ええ!?」


メイド「執事クンに頼みごと?」

メイドa「そうなんです…」

~♪~~♪

メイド「電話?」

メイドa「すみません…こっちの携帯だから…執事さんとの連絡用メールですね」

メイド「そんなんあるの?アタシは貰ってないんだけど」

メイドa「先輩は自分で何でもできるからいらないだろうと執事さんが…」

メイド「おお!なんか嬉しいね!それでどんなメール?」

メイドa「ええと…」


from:執事さん
sub:お嬢様を除く全員に通達

私の仕事は『自称』完璧なメイドに任せて下さい。
遠慮はいりません。私の仕事を全て引き受けるそうですから。

メイドa「ええと…」

メイド(執事クンが言ってたのはこれかー!!)

メイドa「先輩に任せればいいみたいですね…」

メイド「シェフさーん少し手伝って…っていないんだった!」

メイドa「では早速」

メイド(まーでも執事クンほどじゃないだろうけどできるよね)

メイドa「倉庫のハーブの選別をお願いします」

メイド「選別?もうしてあるんじゃないの?」


メイドa「一応、こっちでも選別をした方がいいと執事さんが」

メイド「そのくらいならできるかな倉庫だっけ?」

メイドa「ではお願いします!」タタタ…

メイド「えーと倉庫は…南館だっけ?」

召使「あ、メイド殿!」

メイド「次は召使さん?」

召使「はい!西館の電灯の総点検をお願いします!」

メイド「はい?」

召使「執事殿に頼んでおいたのですが…タイミングが合わず先延ばしになっていたのです」

メイド「どのくらいかかるかな?」

召使「執事殿なら30分ほどで終わりますね」


メイド「じゃあ倉庫でハーブの選定をやったら案内してくれない?アタシ方向音痴でさ」

召使「了解です」スタスタ

メイド「ええと…倉庫の後、西館の電灯チェックと」

メイドb「メイドさーん!」

メイド「わお、また頼みごとだよ」

メイドb「厨房の換気扇の調子が悪いらしくて…」

メイド(それをアタシに言われても…)

「先輩!こっちもお願いします!」

メイド「うえ!?」

「メイドさん!」

メイド「はい!」

メイド(執事クン早く帰ってきてー!!!)

「先輩?」「メイドさん?」「こっちも…」

メイド「それはこうしてこっちもこうして…そっちは後回しで、これは…」


―夏祭り会場

猫娘「ごしゅじんさまのしりあいですか?」

執事「そうですよ」

男「珍しいな、女を置いて執事が来てるなんて…それも子供を連れて」

猫娘「はじめましてねこむすめです」ペコリ

男「俺は男だ。執事には色々と世話になったよ」

犬娘「わたしはいぬむすめですっ!」

猫娘「わあーかわいいゆかたですね!」

犬娘「えへへ…///」

猫娘「なんておはなですか?」

犬娘「あしがおってはならしいです」


男「朝顔な」

犬娘「あり?」

執事「朝顔はナス目ヒルガオ科サツマイモ属ですね。江戸時代二回に渡ってブームが巻き起こり
   様々な品種改良がされたらしいですよ。それに下剤にもなるので古くは薬用植物として扱われていたそうです」

男「執事、俺にとってはスゲー面白い話なんだが…」

犬娘・猫娘「」パクパク

男「…思考停止が2名だ」

執事「申し訳ありません」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「にしても執事がいるとはなー」

執事「このような場所にあまり来ませんからね」

男「女の頼まれ事か?」

執事「処罰ですよ」

男「はい?」

執事「その話はまた後日にしましょう。猫娘たちがどんどん先に進んでいます」

男「そうだな」


―金魚すくいの屋台

犬娘・猫娘「「じー」」

男「金魚すくいかこれ苦手なんだよなー」

執事「コツをつかめば簡単ですよ」

男「やるのか?」

執事「お嬢様にこんな物を渡されまして…」スッ

男「どれどれ…」

『ついでに買って来て
 金魚…たくさん
 綿飴…2つ
 林檎飴…3つ
 射的の景品…たくさん』

男「ついでって量じゃねぇ!」


執事「というわけです」

男「もういいや…じゃあそのコツとやらを見せてくれ」

執事「承知しました。店主さん一回お願いします」

「あいよ!1回300円ね、2回なら500円だよ」

執事「猫娘、どれが欲しいですか?」

猫娘「うーんと…あのくろいのがいいです」

執事「黒の出目金ですね。犬娘様は?」

犬娘「いいんですか!?」

執事「おまかせあれ」

犬娘「あかいおっきいのがいーです!」

男「執事、何でもできる事はわかっているができるのか?」

執事「期待は裏切りませんよ」

執事「店主さんこの子たちに2回分お願いします」

店主「あいよ!」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

執事「…」サッサッ

猫娘「うりゃ!そりゃ!」

犬娘「きんぎょさーんこっちにきてくださーい」

猫娘「あ…にげた…」シュン

犬娘「むむむ…ちっちゃなあなが…」

執事「…」サササッ

男(店主の顔が青ざめてきたな…)

猫娘「うにゃ…やぶけた…」


犬娘「ちっちゃなあながおっきく…もうだめです」

男「二人とも執事が終わるまで待っててな」

犬娘「にぃに、ひつじさんはどのくらいすくったんですか?」

男「ひつじじゃなくて『しつじ』だからな。邪魔しない様に見てみ」

犬娘「」ヒョコッ

猫娘「わたしも」ヒョコッ

犬娘「いちにいさん…」

猫娘「しーごーろくなな…ななこです」

男「お椀で言うと七個だな。犬娘と猫娘は?」

犬娘「ぜろです…」

猫娘「いっぴきです!」エヘン


―三分後

執事「ふむ…案外かかりましたね」

男「」

猫娘「おおー」パチパチパチ

犬娘「からっぽです」パチパチパチ

男「…店主が涙目になったくらいでやめとけよ」

執事「申し訳ありません。少々熱くなりました」

男「あーそのー店主さん、落ち込んでる所すいませんがここには何匹いたんですか?」

「……350匹だよあんた達が来るまでの客が少しは掬ったけどな」

男「少なく見積もって三百匹、一分に百匹!?」

執事「一秒当たり、二匹ペースですね」

男(しかもポイは無傷…物理的に不可能じゃ…)


執事「それでは男様。私はこの金魚たちを屋敷に置いてきますので
    猫娘をよろしくお願いします」

男「わかったよ。でも早く来ないと花火が始まるぞ?」

執事「そういえば書いてありましたね、ですが大丈夫ですよ」

犬娘「またあとでです」

猫娘「はやくきてくださいねー!」ピョンピョン

執事「それでは」タタタ…

男「さてと、猫娘だったっけ?どこか行きたいところある?」

猫娘「うーん…りんごあめ?たべたいです」

犬娘「にぃに!り――」

男「りんご飴ってのは…まぁ…あれだ甘くておいしいお菓子だ」


犬娘「にぃにのちょーのーりょくはぜっこーちょーです」

猫娘「ちょーのーりょくしゃにゃんですか?」

犬娘「にぃにはいぬむすめのかんがえがわかるのです」エヘン

男「犬娘が威張ってどうする」

猫娘「わたしのごしゅじんさまもちょーのーりょくがつかえればいいのに…」

男「いや、執事は超能力者を超えてるからいろんな意味で」

猫娘「ほえー」

男「行くのはりんご飴の屋台だったな、こっちだぞ」

犬娘・猫娘「「わくわく」」


~りんご飴の屋台~

猫娘「…ざんねんです」

男「どうした?」

猫娘「おかねがないからかえにゃいです…」ショボン

男「…心配はいらないと思うぞ」

猫娘「ふぇ?」

男「店主さん執事を知ってるか?」

店主「もしや男さんですか?」

男「この二人について何か言われてない?」

店主「とびきりのりんご飴をあげてくれと前金もいただきました」


男「な?」

猫娘「どーゆーことですか?」

男「昔から執事のよくやる手だ、全部に先回りしてるんだよアイツ」

犬娘「りんごあめくーださいな♪」

店主「はいよー」

猫娘「わたしにもください!」

店主「はいよー」


男「この分だと射的の店主が泣いてるな…」

犬娘「ひいひ!ふひははっひひひひふぁいへふ!」

猫娘「ふぁんへひっふぁんへふは?」

犬娘「はっひひひひはひへふ!」

男「飴を口から離せ全くわからん」

犬娘「にぃに!つぎはあっちにいきたいです!」

猫娘「あっち?」

男「んー?なんかお目当てのもんでもあるのか?」

犬娘「においがあまあまです!」

男「…綿飴ってところか」

>>236訂正します。

猫娘「おかねがないから」じゃなくて

猫娘「おかねがにゃいから」でした。


―その頃 女の屋敷

メイド「はぁ…やっとハーブの選別が終わったよ…香りの微妙な違いとかアタシはわかんないって!」

メイド「えーと次は…何だっけ?」

召使「西館の電灯チェックですよ」

メイド「あーそうだったそうだった」

召使「ほらほら早くしないと今日中に終わりませんよ!」

prrr prrrr


メイド「ん?電話?」ピッ

執事『お疲れ様です』

メイド「…切っちゃおっかな―」

執事『仕事を押し付けた事は誤ります。そのお礼の話です』

メイド「お礼あるのなら早く言ってよ」

執事『お嬢様にメイドの給料アップをお願いしておきます』

メイド「おお!神様仏様執事様!」

執事『それといくつかの仕事を減らしておきました』

メイド「いやーこれぞ救世主降臨ってやつだね!」


執事『それでは玄関に金魚が置いてありますので水槽に移しておいてください最優先事項です』ピッ

メイド「最後の最後に嫌なもん置いてくなー!って切れてるし…」

メイド「でもなんで金魚?」

召使「執事殿ですか?」

メイド「そうだよ。なんか金魚がどーとか」

召使「お祭りの金魚ですか」

メイド「最優先事項だってさ、召使クン悪いけど水槽の準備しておいてくれる?」

召使「了解しました」


―綿飴の屋台

猫娘「もふもふです」

犬娘「もふもふですね」

猫娘「ふわふわですね?」

犬娘「ふわふわです」

猫娘「でもにゃめるととけます」

犬娘「ふしぎです…えいえんのなぞです」

猫娘「あまいふわもふ…それがわたあめですか?」

男「そんなとこだな。まさか綿飴が永遠の謎になるとは思わなかったけどな」


猫娘「ごしゅじんさまはまだですかね?」

男「時間的にはまだまだだけど呼んだら来たりして」

犬娘「よぶ?」

男「そうだな…試しに来て下さいって言ってみ」

猫娘「ごしゅじんさまー!きてくださーい!」

執事「――お呼びでしょうか?」

犬娘「なふ?」

男「…冗談だったのにマジで来るとは…悪魔かお前は」

執事「全力で行えばこれくらいは…流石に少し疲れますがね」


猫娘「ごしゅじんさまー」

執事「ああ、待たせましたね猫娘。なにか用事ですか?」

猫娘「あーんしてください!」

執事「はい?」

猫娘「ちぎったふわもふをあげます。だからあーんです」

執事「少々恥ずかしいですね…」


猫娘「ごしゅじんさま、あーん」

パクッ

執事「ふむ、おいしいですね」

猫娘「ごしゅじんさま」チラッ

執事「…?」

猫娘「つぎはごしゅじんさまのばんですよ?」

執事「ああ、そういうことですか。あーん」


猫娘「あ、あーん…」

スカッ パクッ

猫娘「にゃ?」

執事「やはりおいしいですね」

猫娘「うにゃー!いじわるしにゃいでください!」

執事「はい、どうぞ」

猫娘「あむ…♪」

執事「満足そうでなによりです」


犬娘「……」チラッチラッ

男「却下だ」

犬娘「ひょわっ!?」

男「何を考えてるか大体わかるぞ?だから却下だ」

犬娘「どーしてもですか?」

男「どうしてもだ」

犬娘「おーぼーです!めーでーです!」

男「はいはい」

執事「…よろしいのですか?」

男「家に帰ればまた甘えてくるんだし大盤振る舞いってのも良くないだろ?」

執事「では次に行きましょうか」


男「えーと…射的だから右か?」

執事「いえ左です」

男「こっちの屋台か、でもあっちの方が近いぞ?」

執事「店主さんが涙目と言えばおわかりいただけるかと」

男「…何個の景品を何発で?」

執事「25個を15発です。回数で言えば2回分ですね、全てダブルとはいきませんでしたが」

男「どこの傭兵だよ」

執事「…ニカラグアでしょうか?」

男「マジか」

執事「冗談です」


―射的の屋台

犬娘「! てっぽーがあります!ぎゅーにゅーほーです!」

執事(おそらくは銃刀法でしょうね)

男「何だ牛乳法って酪農家の法律か?」

犬娘「らくのうか?おやさいがらくにできるんですか?」

男「…すまん忘れてくれ」

猫娘「ごしゅじんさまここはにゃんですか?」


執事「まずこの銃を的めがけて撃ちます」

猫娘「ふむふむ…」

執事「的はラムネやぬいぐるみ、キーホルダーなんかもありますね」

猫娘(ぬいぐるみ…もふもふしそうです)

執事「あれに当てて倒せば景品として貰う事が出来ます。やってみますか?」

猫娘「やってみせますにゃ!」

犬娘「いぬむすめもー!」

執事「9発500円…中々に良心的ですね」

男「ストッパーとか付けてたりしてな」

執事「ああ、その点は心配いりません」

男「確認済みってか?」


執事「主催者がお嬢様ですから」

男「あーなるほどな」

執事「お嬢様は不正を嫌いますからそんなことをすればタダでは済みませんよ」

男「旅行以外で屋敷から出ないのに祭りごとが好きだよなアイツ」

執事「そういえばそうですね」

犬娘・猫娘((はやくやりたいです…))

執事「店主さん一回ずつこの子たちにお願いします」

店主「はいよっ!」

犬娘「おお!やっとですか!」

猫娘「あんぜんそうちはどこですか?」

執事「いいですか弾を入れて引き金を引くだけです安全装置はありません」

犬娘「あっちにあるのにあてればなんでももらえるんですよね?」

男「そうだぞ、よーくねらえよ」


犬娘「どれにしましょうか…」

猫娘「にゃんでも…」キョロキョロ

猫娘(いーことおもいつきましたっ!)

執事「?」

猫娘(ふふふ…)チャッ

執事「言い忘れましたが私は景品ではありませんよ?猫娘」

猫娘「…ばれたのにゃ」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

犬娘「むふふふふ…」

男「嬉しそうだな」

犬娘「はい!いっぱいもらえました!」

男「よかったなー」ナデナデ

犬娘「なでなでももらえましたっ!」


猫娘「うーん…」

執事「どうしましたか?」

猫娘「あれがいいけど…いっこしかにゃいです」

男「あーあの箱か、なんだあれ?」

執事「お菓子の詰め合わせですね。弾を3センチ程の針金に当てれば貰えるようですね」

男「短いしこの銃じゃ無理じゃないか?」

執事「…猫娘、私がやってみましょう」

猫娘「がんばってくださいにゃ!」

男「流石に無理だろ?」

執事「本物よりは楽ですよ」


男「……今スゴイ事を聞いた気が…」

執事「海外なら撃てますよ」

執事「店主さん針金に当てた人はいますか?」

店主「そんなスナイパーはまだいないな」

執事「そうですか…」

パン!バシッ

執事「…こんなにも楽なのに不思議ですね」

店主「」

猫娘「おおー」パチパチ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「あと少しで花火の時間だな」

執事「見やすい所に移動しましょうか」

男「一番いい所はどこ?」

執事「ここを真っ直ぐ行った所です」

男「…混んでるな」

執事「仕方ありません向こうで落ち合いましょう」

男「よし、行くぞ犬娘!」

犬娘「はい!にぃに!」タタタ…

執事「…さてと」

猫娘「どーしたんですか?ついてかなくてもいーんですかにゃ?」

執事「私たちと男様はここから別行動ですよ」

猫娘「?」

執事「一番良く見える所は別にあるのです」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男「あれ?執事がいない?」

犬娘「いないですね」

男「犬娘、執事の匂いわかるか?」

犬娘「クンクン……あれ?いないみたいです」

男「おかしいな…」

犬娘「…にぃに、なにかなってますよ?」

男「携帯か?こういう時犬耳は便利だな」

犬娘「えっへん!えらいですか?」

男「偉いから少しじっとしててな」


メール着信『執事』

男「やっぱり執事か。はぐれたとかか?執事にしては珍しい――」

from:執事
sub:申し訳ありませんが

お二人の邪魔をしてはいけないので
私たちは別の場所で見ています。

男「…気遣いか」

犬娘「どうしましたか?」

男「猫娘が疲れたから帰るってさ」

犬娘「ざんねんです…みれないってかわいそうです」

男「多分屋敷で見てると思うぞ」

犬娘「ならいいですけど…あ、そういえばにぃに」


男「ん?」

犬娘「おんなさんにたのまれたことはどうなりましたか?」

男「ミッションコンプリートだ」

犬娘「みっしょんこんぶ?」

男「出汁でもとるのか?」

犬娘「りしりこんぶ?」

男「それはわざとだろ」

犬娘「わかりますか」

男「勿論だ」


―神社近くのとある場所

執事「ほらここですよ」

猫娘「ほしがきれいですにゃ」

執事「ここは花火のうちあがる方向に電線が無く正に絶好の場所なのです」

猫娘「へー」

執事(…そういえばサプライズの一つ目、これはおそらく
    男様と犬娘様のことでしょう。ならもう一つは…?)

執事「…おや?」

猫娘「どうしたんですかにゃ?」


執事「帯の端に何か…」スッ

猫娘「にゃ?」

執事「……二つ目のサプライズですね」

猫娘「ちゃんを…の…で…としてう!」

執事「漢字の勉強をしましょうか」

『辞令』
猫娘ちゃんを僕の屋敷でメイドとして雇うことにしたから
執事はその指導兼教育係に任命するよ。

執事「また勝手な…」


猫娘「?」

執事「ああ、簡単に言うと…」ピュゥゥゥ…ドォン!

猫娘「おお!」

執事「後にしましょうか」

猫娘「きれーです…」

prrrrprrrr

執事(電話…?)ピッ

執事「もしもし?」


執事「――ああ、貴方でしたか番号が変わっていたのでわかりませんでしたよ。
   それで何かご用事でしょうか?」

執事「え?いつもいっているが俺の方が年下なんだから敬語はいらない?
   生憎、これは私の癖なのでお気になさらず」

執事「それはともかく本題をどうぞ」

執事「小さな女の子の服ですか?勿論ご用意できますが…」

執事「…ああ、なるほど貴方もですか。――ええ私もです」

執事「わかりました。すぐに用意させて頂きます」


執事「それとどうでしょう?また集まってサバイバルゲームはどうでしょう?
   ええ、次は負けませんよ」

執事「それでは明日の朝には届くように手配しておきます。では」ピッ

猫娘「………」ジッ…

執事(食い入る様に見ていますね)


―帰り道

猫娘「とってもきれーでたのしかったですね!ごしゅじんさま!」

執事「ええ、とても有意義な時間でした」

猫娘「ふわもふはあまあま、あめもあまあまでした」

執事「ああそうだ、あの紙について聞きますか?」

猫娘「そーでした、わすれてました」

執事「あの紙には猫娘をお嬢様の屋敷で雇い、私をその指導係にするという内容でしたよ。」


猫娘「つまりごしゅじんさまといっしょですね!?」

執事「そういうことに関しては相変わらず頭の回転が速いですね…」

猫娘「むふふ…」

執事「笑っていても構いませんが夜道は大変暗いですのでお気をつけて下さい」

猫娘「ごしゅじんさまがいればぜったいだいじょぶです!」

執事「それもそうですね」

猫娘「だから…」

執事「…何でしょう?」

猫娘「ずっとずーっといっしょにいてまもってくださいね?ごしゅじん♪」

執事「ええ、喜んで」

おわり

これで終わりです。あとは>>79を見たりとかで思いついたおまけを投下します。


早口言葉

猫娘「にゃまままも!」

執事「やはり無理ですか」

メイド「そりゃ無理だって執事クン」

執事「ふむ…『な』の練習に早口言葉は良いと思ったのですが…」

メイド「だったらもっと『な』が多い早口言葉を言わせてみるとか?」

執事「…思い浮かびませんね。猫娘次はこちらを」


猫娘「となりのきゃきはにょくきゃきゅきゅうきゃきゅきゃ!」

メイド「おやおやぁ?執事クンともあろう人が知らないなんて…槍でも降る?」

執事「じゃあ教えていただけますか?」

メイド「結構長いから一回じゃ覚えられないかもね」

執事「ご安心を暗記は得意ですので」

メイド「じゃあいくよ。斜め77度のななびで泣く泣く嘶くナナハン七でゃい難なく並べて長眺め」

執事「斜め77度の並びで泣く泣く嘶くナナハン七台難なく並べて長眺めですね?」

メイド「アタシが噛んだところはスルーかい!」

執事「使えそうですね、猫娘」

猫娘「にゃんですか?ごしゅじんさま」

執事「私の後に続いて言ってくださいね?」

猫娘「わかりました!」


執事「斜め77度の並びで」

猫娘「にゃにゃめにゃにゃにゅうにゃにゃにょにょにゃにゃにね」

執事「泣く泣く嘶くナナハン七台」

猫娘「にゃくにゃきいにゃにゃくにゃにゃひゃんにゃにゃにゃい」

執事「…難なく並べて長眺め」

猫娘「にゃんにゃくにゃがめてにゃがにゃらめ!」

執事「続けてどうぞ」

猫娘「にゃにゃめ゙っ……」

メイド「ん?」

猫娘「かみまひた…」

メイド「あらら」

早口言葉おわり


趣味

メイド「執事クンの趣味って何?」

執事「映画鑑賞、ゲーム、読書、サバイバルゲームほかにもたくさん…」

メイド「サバイバルゲームってエアガンで撃ち合う奴?」

執事「大雑把に言えばそうですね」

メイド「なんか執事クンがやることだから普通じゃなさそうだよね」

執事「普通ですよ」

メイド「なーんかウソっぽいけど他には?」

執事「では銃関連で、いかに遠くの目標を撃ち抜けるか…でしょうか」

メイド「どのくらいの距離の的を撃つの?」


執事「海外での記録ならスナイパーライフルを使って2300メートル先の物に当てたことがありますよ」

メイド「もうそっちを本業にしなよ」

執事「それでも上には上がいますよ」

メイド「執事クンの知り合いは軍事関係者かなんかなの?」

執事「ただの高校生ですよ」

メイド「…高校生の前に肩書あるよねスナイパーとかアサシンとか」

執事「たしかその方の最高記録は2400メートルでしたね。これには流石に敵いませんね」

メイド「…その人さスイス銀行に口座とか持ってないよね?」

執事「ですから普通の高校生です」

メイド「いやいやいや、普通じゃないよ異端だよ」

執事「あとはそうですね…」

メイド「いや、もういいやなんとなくわかったから」

執事「そうですか」

趣味おわり


オセロ

<ここしかありませんね…

<これでさいごですっ!

メイド「んー?」ヒョコッ

猫娘「やったー!勝ちました!」

執事「いやはや、参りました」

メイド「執事クンたち何やってるの?」

猫娘「あ!めいどさん!」

執事「オセロですよ。休憩のときにたまたま見つけまして」

メイド「それで?猫娘ちゃんの勝ち?」

執事「そうです17枚差で負けてしまいました」

メイド「ほほーそれはそれは」

猫娘「ごしゅじんさまもういっかいです!」


メイド(猫娘ちゃんが勝てるならアタシでも勝てるかも…
    そんで罰ゲームで仕事を代わってもらうとか…)

執事「これで最後ですよ?」

メイド「あー猫娘ちゃん?」

猫娘「にゃんですか?」

メイド「アタシもやっていい?」

猫娘「もっちろんです!」

メイド「ありがと。じゃあさ執事クン」

執事「何でしょうか?」

メイド「この勝負で勝った人は負けた人の仕事を半分変わるってどう?」

執事「別に構いませんよ」

メイド「よっしゃ!執事クンが先攻でいいよ」

執事「では遠慮なく」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

対戦結果…執事64枚 メイド0枚

メイド「」

執事「それでは私の仕事を半分お願いしますね」

メイド(あ、ありえない…アタシのゼロなんだけど…)

執事「ああそれと…」

メイド「?」


執事「私が子供相手に本気になると思いますか?」ボソッ

メイド「まさか…接待ゲーム!?」

執事「ええ、案外難しいんですよ?相手が勝てるように誘導し、それを悟らせない微妙な力加減は」

メイド「アンタは精密機械か!」

執事「それでは私の仕事半分よろしくお願いしますね。三時間ほどで終わりますよ」

メイド(あ、これヤバいかも)

オセロおわり


猫娘の仕事

メイド「そういえば猫娘ちゃんって何の仕事してるの?」

猫娘「おじょうさまとおはなしします」

メイド「会話か…暇つぶしかな?」

執事「そうらしいですよ」

猫娘「あとはごしゅじんさまといっしょにいます」

メイド「そっかそっか。そういえばさだいぶ屋敷の人も慣れてきたみたいだよね」

執事「メイドaに至ってはクッキーを作ってくる始末ですからね」

メイド「まあまあ、猫娘ちゃんも喜んでたしいいじゃんか」

執事「ともあれ仕事のやる気も伸びているようなのでいいことですがね」

猫娘の仕事おわり


sp?

猫娘「ごしゅじんさま」

執事「なんでしょうか?」

猫娘「にゃんでごしゅじんさまがそとにいくときはくろいめがねをするんですか?」

メイド「猫娘ちゃんあれはねサングラスって言うんだよ」

猫娘「さんぐらす?」

執事「どこでみたんですか?あれはお嬢様と出かけるとき以外には使っていないはずですが…」

猫娘「おじょうさまにしゃしん?をみせてもらいました!」

執事「…いつ撮られたんでしょうか」

メイド「気にしたら負けだよ執事クン」


メイド「あれ掛けてるとspみたいだよね」

執事「おかげで近づいてくる人は少ないですよ」

猫娘「あのしゃしんはごしゅじんさまがごしゅじんさまってわからにゃいくらいでした」

執事「ですが似合っていませんでしたか?」

猫娘「にあってにゃいです」

メイド「むしろ怖いよね」

執事「似合っていませんか……」

メイド「そこ!落ち込むな!」

sp?おわり


ぐるぐる

猫娘「うにゃぁ……」

メイド「あれ?ねこむすめちゃんどしたの?」

猫娘「あにゃー?めいどしゃんがふたりー?」

メイド「…本格的にヤバいことになってない?」

執事「それ目が回っているだけですよ」

メイド「え?」

執事「実は先程――」

―――――――――――――――――

―――――――――――――

―――――――


執事「完成しましたよ」

猫娘「おおーこれがめいどふくですか!」

執事「流石に大変でしたよ。こんな尻尾の穴やサイズの小ささにより
   誰かに頼むわけにいきませんからね」

猫娘「さっそくきがえてきます!」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

猫娘「えへへ…/// どうですか?」

執事「とても良くお似合いですよ。見ただけで正確な採寸はしていませんでしたが
   ピッタリのようですね」


猫娘「これかるくてうごきやすいです!」

執事「良く気付きましたね。お嬢様の知り合いと私の共同開発の素材です」

猫娘「~♪」クルクル

執事(作った本人としては嬉しくて回るのは非常に喜ばしいことなのですが…もしも尻尾を見てしまうと…)

猫娘「! うにゃにゃ!」

執事(…どうしましょうか、止めるべきでしょうか)

猫娘「うにゃ?にゃにゃ!」グルグル

執事(しかし尻尾を追いかけながら同じところをグルグル回っている姿は何とも可愛らしいですね)

―――――――――――

―――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――――――


執事「――とまあこんな具合で…」

猫娘「あははははーごしゅじんしゃまはさんにんー」

メイド「いや、止めてあげようよ目が回るなんてわかりきってるんだし」

執事「それが…恥ずかしながら可愛かったものですから」

メイド「あーなるほど」

執事「しばらくすれば治まるでしょう」

メイド「目を回しただけでこうなるとはね」

執事「ですが目を回さなければつまらないとは思いませんか?」

メイド「そうだね」

ぐるぐるおわり


護身術

メイド「ふむ……」

執事「どうかしましたか?メイド」

メイド「執事クンってさ、護身術とか使える?」

執事「close quarters combatなら使えますよ」

メイド「はい?」

執事「クロース・クォーター・コンバットです。軍隊や警察の方が使う近接戦闘術です」

メイド「なんでそんな物騒なもん習得してるのさ!?」

執事「この屋敷に来て最初の二年間に様々な場所へと連れまわされた時に覚えさせられました」

メイド「役に立ったことは?」

執事「かなり役に立っていますよ、お嬢様に近づく輩の排除にですが」

メイド「排除って…さすがにシャレになってないよ?」

執事「洒落で言っているつもりはありませんよ?」

メイド「えっなにそれこわい」

護身術おわり


11月11日は…

犬娘「にぃにーどこですかー?」トテトテ

男(どうするか…犬娘がでかいポケットに長い箱を入れて俺を探してる…)

犬娘「むむむ…おうちのなかにはいるはずなのでかくれてるんですね」

男(段ボールとかフル活用で逃げてるけど…犬娘にはアレがあるからな…)

犬娘「くんくんくん…」

男(ヤバい)

犬娘「にぃにのにおいはこっちです!」

男(…何か考えなきゃな…ポッキーゲームを回避する方法…)


犬娘「!」

男(流石に今手を出すと俺の良心的にマズイついでに理性的にも)

犬娘「にぃにはっけんです!」

男「はいはい、見つかった」

犬娘「にぃにきょうはぽっきーのひらしいですよ!」

男「おーそうかそうか」

犬娘「それだからこれをつかってちゅーしなきゃいけないんです!」エヘン

男「待て、それは大きな勘違いだ」

パク

犬娘「んっ」


男「…だからまずは口から離せ」

犬娘「んーんー!」

男「あーそうだ犬娘」

犬娘「んみゅ?」

男「さっき犬娘は俺を見つけたな?」

犬娘「……」コクリ

男「つまり今度は犬娘が隠れて俺が見つける番なわけだ」

犬娘「そうれふね!」モグモグ

男「(食ったな)はいじゃあ十数えるからなー」

犬娘「はーい!」タタタ…

男(セーフ)

11月11日は…おわり


勉強

執事「……」

メイド「執事クン何見てるの?」

執事「猫娘に勉強のため漢数字の練習をしてもらったのですが…」

メイド「ですが?」

執事「1,2,3を見ただけで頭が痛くなってきました」

メイド「どれどれ?」

『― = ≡』

メイド「いやーこれはちょっと…」

執事「ちなみに四はどうなっていると思いますか?」

メイド「あははー嫌でもわかるよ」

執事「とりあえず漢字はまだ早かったということですよね」

メイド「そだね」

勉強おわり

>>293>>294の間が一文抜けてるので投下し直します。


sp?

猫娘「ごしゅじんさま」

執事「なんでしょうか?」

猫娘「にゃんでごしゅじんさまがそとにいくときはくろいめがねにゃんですか?」

メイド「猫娘ちゃんあれはねサングラスって言うんだよ」

猫娘「さんぐらす?」

執事「どこでみたんですか?あれはお嬢様と出かけるとき以外には使っていないはずですが…」

猫娘「おじょうさまにしゃしん?をみせてもらいました!」

執事「…いつ撮られたんでしょう」

メイド「気にしたら負けだよ執事クン」


執事「…そうですね。あれは雰囲気作りとのことで掛けろと言われている物です」

メイド「あれ掛けてるとspみたいだよね」

執事「おかげで近づいてくる人は少ないですよ」

猫娘「あのしゃしんはごしゅじんさまがごしゅじんさまってわからにゃいくらいでした」

執事「ですが似合っていませんでしたか?」

猫娘「にあってにゃいです」

メイド「むしろ怖いよね」

執事「似合っていませんか……」

メイド「そこ!落ち込むな!」

sp?おわり


生徒会

メイド「そういえばさ執事クンの高校に生徒会ってあった?」

執事「もちろんありましたよ」

メイド「執事クンがやってたヤツ当てて見せようか?」

執事「どうぞ」

メイド「ズバリ!風紀委員会とか校風委員会でしょ!」

執事「…よくおわかりで。風紀委員会の委員長でしたよ」

メイド「やっぱりね。ってかそれ以外ないし」

執事「見回りは面倒でしたよ」

メイド「校則違反者とかいたらどうしてた?」


執事「校則違反一つにつき減点をします。そして減点が一定まで溜まると粛清されます」

メイド「粛清って?」

執事「簡単に言えば闇討ちです」

メイド「それって先生とかに?」

執事「…昨今、体罰に関して厳しいこの世の中で先生方が生徒に暴力を振るうと思いますか?」

メイド「てことは……」

執事「おやもうこんな時間ですか私は仕事に戻ります」

メイド(やっぱり執事クンは黒い)

生徒会おわり


こたつ

猫娘「………」ゴソゴソ

執事(こたつの設置して電源を入れたところ…)

猫娘「…♪」

執事(猫娘が潜って出てこなくなってしまいました)

猫娘「ふわぁぁぁ…」

執事(このままでは私の指導係の役目も果たせないので電源を切ろうとするのですが…)コソッ

猫娘「……きっちゃうんですか…?」

執事(動物的な勘で察知するのか毎回潤んだ瞳で言われてしまうと切りにくいわけで…)

猫娘「ぬくぬく…」


執事(仮に気付かれないよう切れたとしても…)

執事(だんだん温かくなくなってくるので気付きそして…)

猫娘「……つけてくれませんか…?」

執事(と頼まれてしまうのでまた点けてしまいます)

猫娘「にゃふ…」

執事「…まあ、たまにはこんな日もいいですよね」

こたつ おわり


執事クンに実験!

メイド「執事クンはどの程度のことまでできるのかー!」

猫娘「おー!」

執事「…何ですかこの騒ぎは」

メイド「とりあえず執事クン両手を出して」

執事「これでよろしいですか?」ガチャン

猫娘「たいほしました!」

執事「新しい遊びですか?」

メイド「いや~執事クンってなんでもできるからピッキングとかやって
    手錠を外せるのかなーって思ってさ」


執事「これだったら何も無くても…」コキッ スポッ

執事「抜けましたよ」

メイド「ええ!?どうやったの!?」

執事「親指の関節を外しただけですよ。大したことではありません」

猫娘「わたしにもできますか?」

執事「猫娘は覚える必要がありませんよ」

メイド「そんなのどこで使うの?」

執事「これはただ単にできるだけなので使ったことはありません。趣味に近いです」

猫娘「へー」

執事クンに実験!おわり


執事

執事「私についてですか?」

メイド「うん、執事クンって誰にでも敬語だし何でも完璧にこなすし
    銃の扱いが上手いみたいだし腹黒いよね?」

執事「…最後以外は肯定しましょう」

メイド「おまけにcqcが使えるし手錠抜けができるし料理も美味しいし…」

執事「それがどうかしましたか?」

メイド「憧れてる人とかモデルにした人でもいるの?」

執事「なぜ憧れやモデルの話になるかわかりかねます」

メイド「うーん…天の声かな」


執事『もしもし?院長ですか?急患が一人…はい、精神です』

メイド「ちょいちょいストーップ!!」

執事「冗談です。それと私に憧れている人やモデルはいません」

メイド「じゃあさなんでそんな感じなの?」

執事「言い難いことですが、変わり者のお嬢様が主ではいつかこうなりますよ」

メイド「それは執事クンだけだと思うよ。いや、執事クンだけであってほしい」

執事「ふむ…私だけというわけにもいきませんねメイドにも何か教えましょうか?」

メイド「いや、それは遠慮させてもらうよ!」

執事「…覚えるのも楽しいですよ?」

メイド「はいはい、この話は終わり!さあ仕事仕事!」

執事おわり


執事クンに実験!2

メイド「執事クンに実験!」

猫娘「おー!」

執事「…またですか」

メイド「今回は執事クンの両手を縄でキツク縛ります」

執事「はぁ…これも早く終わらせるためですいいですよ」

メイド「そんじゃー後ろ手でギチッとね」

執事「ふむ…これなら…」


メイド「さすがの執事クンでも無理かな?」

猫娘「ごしゅじんさまふぁいとです!」

執事「……」ブツッ パサッ

メイド「あり?」

執事「これで良し…と」

メイド「ちょっ執事クン!?どうやったの!?」

執事「袖に仕込んでおいたナイフで切りました」

メイド「どこの傭兵だ!」

執事「傭兵ではなく執事です」

メイド「あのさぁ執事クンって本当に日本人?」

執事「ええ、れっきとした」

メイド(頭の中は軍人?いや、ナイフを仕込んでるから忍者ってのも…)

執事「さて他に用事は無いようですので仕事に戻らせていただきます」

猫娘「がんばってください!」

執事クンに実験!2おわり


執事の噂

シェフ「んあ?執事に関する噂?」

メイド「そーそー、なんでもいいから教えてよ聞いてくるからさ」

シェフ「なんか面白そうだな」

メイド「お嬢様の新しい暇つぶしだってさ」

シェフ「お嬢様の頼みなら真面目に答えないとな」

メイド(…適当な事言うつもりだったなこの人)

シェフ「執事はフランスでパティシエの修業をしたことがあるらしいぞ」


メイド「まじで!?」

シェフ「…それを確かめて来いって言われたんだろ?」

メイド「他にはある?」

シェフ「そうだな…執事の作る菓子は美味いぞ」

メイド「そういえば猫娘ちゃんが食べてたプリン美味しそうだったなー」

シェフ「ま、そのくらいだな」

メイド「ありがとねシェフさん」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

メイド「――ってのを聞いたんだけど本当?」

執事「本当ですよ。洋菓子から和菓子まで一通りは作れます」

メイド「ふむふむ…たとえば?」

執事「洋菓子を挙げるならオペラ、フィナンシェ、マカロン、タルト・タタン、
   クグロフ、サバラン…きりがありませんね」

メイド「ふーん、じゃあさ苦手な事は?」

執事「そうですね…睡眠でしょうか?」

メイド「…普通の人ならありえないんだけど」


執事「少しの物音で起きてしまうのでなかなか熟睡ができないのです。特に差し支えはありませんが」

メイド「ふーん…よしこんなもんでいいかな」

執事「何がですか?」

メイド「お嬢様の頼まれごとだよ、さっきから執事クンに聞いてたよね?」

執事「ああそういうことだったんですか」

メイド「お嬢様に報告するけどいい?」

執事「構いませんよ」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「…メイド」

メイド「何ですか?お嬢様」

女「この報告書はなんだい?」

『報告書』

執事クンはサイボーグか超能力者でパティシエだと思いました。

女「作文か!」

メイド「いやー文才は全くないものでして…」

女「ククッ これはこれでおもしろいけどね。ともかくありがとう」

メイド「サイボーグとか超能力者にはツッコミなしですか?」

女「そんなのツッコんでもなにも面白くないじゃないか」

メイド「…そうですね。でも執事クンってなんであんなに他の人にはできないことができるんでしょうね?」

女「ま、とにかく凄い子ってことでいいんじゃないかな?」

メイド「…そう言われると妙に納得できるから怖いです」

執事の噂おわり
おまけ おわり

これで終わりです。あと続きはまだ考え中です。ちなみに
犬娘「恩返しですっ!」男「いらん」
の続きです。ありがとうございました。

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