魔王「死ぬのか?」(12)
魔王「死んでしまうのか?私を殺せぬまま」
魔王「勇者よ」
老勇者「…はっ…お前を殺さずに死ねるかよ」
魔王「ふふ…ははは!」
魔王「うそつき…」
―――100年後―――
勇者「それでは、行ってまいります母上」
母「ああ、気をつけて…勇者よ…」
100年前に倒された魔王が復活してしまった。どうして倒された魔王が復活したのかは謎だが、100年前の惨劇に震えた国は勇者に相応しい者を神に問い、そして選ばれたのが―――
勇者「あ、俺が勇者っすwww僧侶と戦士と魔法使いくーださい!」
受付「」
勇者「あ、俺を全力で守れる強い人たちがいいです」
受付「…は、はぁ」
勇者「まだかなー?まだかなー?」
受付「お、お待たせしました!」
勇者「お!来たね!」
受付「右から僧侶、魔法使い、戦士です」
僧侶「よ、よろしくお願いします!」
魔法使い「どうもー」
戦士「…」
勇者「ふむふむ」ジロジロ
僧侶「あ、あの…?」
魔法使い「なに?気持ち悪いんだけど」
僧侶「魔法使いさん!」
勇者「か、」
勇者「かわいいいいい!!!!」
僧侶「」ビクッ
魔法使い「」ビクッ
僧侶「あ、あの…」
勇者「特に君!!!」
僧侶「ひゃ!!」ビクッ
勇者「すっごく好みだよ…フヒヒ…ねぇねぇ、僧侶なんでしょ?癒してくれるんでしょ?僕、さっきから股間のあたりが苦しいんだぁ…き、君のその手で癒してくれないかなぁ?ほら、ほら!!」カチャカチャ
魔法使い「うわぁ」
僧侶「や、やめて下さい…!来ないで…」
勇者「怯えなくてもいいんだよ?仲間じゃないか…さぁ、はやく…グファ!」
戦士「…」チャキッ
勇者「な、なにするダァーッ!!!」
戦士「……」
勇者「なんなんだよ君はぁ!?」
魔法使い「お前がなんなのよ」
勇者「おやぁ?魔法使いちゃん、嫉妬かい?大丈夫、僧侶ちゃんと事が終わったら、君も直ぐに」
魔法使い「僧侶は男よ」
受付「あ、あのぅ…このパーティでよろしいですか?」
勇者「……男…?…お、おと、おぉ…?」
魔法使い「あ、大丈夫です」
勇者「変えます!チェンジ!!チェンジ!!」
戦士「…」ドスッ
勇者「グッ…」
僧侶「だ、大丈夫ですか!?」
魔法使い「さあ、行くわよ!」
―――町の外―――
勇者「……」
僧侶「あ、あの…」
勇者「なんなんだよぉ!!お前らよぅ!!」
僧侶「」ビクッ
勇者「確かにさぁ!!強かったらいいんだよぉ!?だけどさぁ!!強くて可愛い女の子だったら誰でも嬉しいじゃん!?女の子だと思ったじゃん!?だけどさぁ!!男だってぇ!?こんなに可愛いのに男だってぇ!?とんだ肩透かしじゃあん!?」
僧侶「ご、ごめんなさい…」
魔法使い「あんたいい加減に…」
勇者「魔法使いもさぁ!!!」
魔法使い「」ビクッ
勇者「そりゃあさぁ!!パーティの中では唯一まともな女だよぉ!?だけどさぁ!!さっきから僧侶をチラチラチラチラ…僧侶も魔法使いをチラチラチラチラ…ふざけんなよぉ!?そういう仲なのかよぉ!!言えよ!!もう…ふざ、ふざけんなぁ!!」
魔法使い「なっ!」カァァ
僧侶「ち、ちがいます!」カァァ
勇者「黙れビッチ共がぁ!!!」
魔法使い「誰がビッチよ!!」
僧侶「え、僕も?」
勇者「最後にお前ぇ!!」
戦士「…」
勇者「喋れやぁああ!!」
戦士「…なに」
勇者「シャ、シャベッタアアアアアア!!!」
戦士「…」
勇者「…」ハァハァ
魔法使い「もういい?」
勇者「ま、待て!」
魔法使い「ハァ…次はなに?」
勇者「俺が言うのも何だが、お前らは本当に俺と旅をするのか?」
魔法使い「何をいまさら…」
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