宇宙人「新しい魔法少女候補の方ですか?」研究員「うん」 (169)


宇宙人「男の娘さんの時みたいに、実は男性だとか、じゃないですよね……?」

研究員「勿論。調べたら女の子だったよ」

宇宙人「それなら……。あっ、まさか、女性なのに一癖あるような事もないですよね……?」

研究員「大丈夫だよ。てか、君がこれから契約を相談する女の子は、本当に普通の子だから信じてよ」

宇宙人「いやぁ……。前の男の娘さんの件がありますし……」

研究員「いやさ。あれは、君のトコの上司さんの仕業だったじゃないか」


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宇宙人「それは、そうですが……。なんか、不安になりまして……」

研究員「とにかく大丈夫だし、適性調査の書類は君に渡すから、目を通してくれよ」

宇宙人「解りました。間違いないようなので、信じます。ですが、上司さんへ先に渡さなくて良いんですか?」

研究員「上司さん、ちょうどいないから、君に渡しに来たんだよ」

宇宙人「そうでした。上司さんは会議でいませんでしたね。では、確かに受け取りました」

研究員「頼むよー。じゃ、魔法少女候補の人用に準備しときたいから、僕は行くよー」



宇宙人「さて、適性調査書類も確認しましたし、この方にコンタクトを取りにいきましょう」



上司「お疲れ様、宇宙人くん」

宇宙人「会議お疲れ様でした、上司さん」

上司「ところで、その書類は?」

宇宙人「これは、研究員さんから預かった新しい魔法少女候補の方の書類です」

上司「お、新しい魔法少女候補がいたのか」


宇宙人「みたいです。私はこれからその方に会いに行きます。上司さんも書類の確認、お願いします」

上司「解った。じゃあ、気をつけて行ってくれ」

宇宙人「はい、ありがとうございます。では、一度地球に行って来ます」



上司「新しい魔法少女候補は……」ペラペラ



上司「うん……?これは……」



上司「もしかしたら、あの人の…………」



宇宙人「地球に着きました」



宇宙人「しかし、書類で解ってはいましたが、こんな偶然もあるんですねぇ……」



宇宙人「まさか、男の娘さんの街に、もう一人いたとは……」



宇宙人「では、対象の方のご自宅までのルートを検索してみましょう」ピッ



宇宙人「なるほど、ここからそう遠くはないですね。では、向かいましょうか」



宇宙人「住宅街に来ましたが……。あっ、あれは……」



男の娘「楽しみだねぇ、狐ちゃん」

狐『ですね。わたくしも楽しみです』



宇宙人「男の娘さん、狐さん、おはようございます」

男の娘「あっ、宇宙人さん!おはようございます!」

狐『おはようございます。宇宙人様は何故こちらに?わたくしたちに何か用事でしょうか?』


宇宙人「いえ、今日は新しい魔法少女候補の方が、この街にいるみたいでしたので、コンタクトを取りに来ました」

男の娘「えっ!新しい魔法少女さんがこの街にいるんですか?」

宇宙人「はい。これから、その方のご自宅に行こうと思っていました」

狐『お仕事お疲れ様です。ですが、世間とは狭いものですね』

宇宙人「ですね。もし、契約出来たら男の娘さんたちに、改めてご紹介しますね」

男の娘「はい!楽しみにしておきます!」


宇宙人「では、私はこっちなので、そろそろ行きますね」

男の娘「あっ、僕もそっちなので、途中まで行きますよ」

狐『では、三人で参りましょう』



トコトコトコ……



男の娘「ところで、新しい魔法少女さんはどんな方なんですか?」

宇宙人「年齢は男の娘さんと同じですよ。あっ、勿論、女性ですよ」

男の娘「そうでしょうねぇ。僕は例外でしょうし……」


狐『ですが、マスターと同い年、同じ街となれば、知っている方かもしれませんね」

男の娘「どうなんだろうね?」

宇宙人「ですが、そのような漫画やアニメみたいな展開は、なかなか無いとは思いますけどねぇ……」



男の娘「……じゃあ、僕は友達の家の前に着いたので、ここで。お仕事頑張って下さいね、宇宙人さん」



宇宙人「……えっ!?私もこちらの家の方に用事があるのですが……?」

狐『こちらは、マスターのお友達の……』


「おはよう、婿殿!妻の私は待ちくたびれてたよ!」



男の娘「あっ、幼馴染ちゃん」

狐『もしや、適性があった方とは、幼馴染様ですか?』

宇宙人「はい、間違いなくあの方ですよ。まさかでしたね……」



幼馴染「あれ?そちら様は?男の娘の知り合い?」

男の娘「うん。ただ、お仕事関係で親しいというか、なんというか……」


幼馴染「うーん、よく解らないけど、お仕事って?」

宇宙人「初めまして、幼馴染さん。私、全宇宙防衛局地球担当の宇宙人と申します」

幼馴染「あ、は、はい、初めまして……。幼馴染です」

宇宙人「今回、あなたが魔法少女に選ばれまして、説明に伺いました」



幼馴染「魔法少女?何処かのイベントで、コスプレすれば良いの?」



男の娘「そうじゃないよ、幼馴染ちゃん……」


宇宙人「詳しい説明をしたいのですが、親御さんはご自宅にいらっしゃいますか?」

幼馴染「ちょっと出ていますが、もう少しで母なら帰ってきますよ」

宇宙人「では、親御さんを交えてお話したいのですが、これから宜しいでしょうか?」

男の娘「僕は大丈夫だから、どうするかは幼馴染ちゃんに任せるよ」

幼馴染「じゃあ、男の娘と宇宙人さん、一度家に入りましょうか」

宇宙人「解りました。では、お邪魔させて頂きます」



幼馴染「宇宙人さん、お茶です。緑茶で大丈夫ですか?」

宇宙人「はい、大丈夫です。では、頂きます」

幼馴染「……ところで、男の娘に聞きたいんだけど、お仕事がなんとか言ってたけど、あれってどういう事?」

男の娘「えーと……。宇宙人さん、言っても大丈夫ですか……?」

宇宙人「構いませんよ。その方が速く話を進められますでしょうから」

男の娘「じゃあ……。さっき言ってたお仕事っていうのは、魔法少女の事だよ」


幼馴染「んーと……。男の娘のお仕事って、魔法少女の補助とかみたいな感じって事?」



男の娘「えーと、ね……。僕が、魔法少女をやってるんだよ……」



幼馴染「あー、なるほどー。そういう事だったねぇー」ウンウン

宇宙人「納得されるんですね……」

幼馴染「男の娘って、女の子以上に女の子らしい所もあるじゃないですか。だから、魔法少女やってるくらいで、ちょうど良いかなぁと思いまして」

男の娘「それはそれで複雑かも……」


幼馴染「てか、男の娘は魔法少女なら、変身してみてよ」

男の娘「えっ!?ここで!?」

幼馴染「駄目ですか、宇宙人さん?」

宇宙人「私は構いませんが……。男の娘さんが大丈夫なら、としか……」

男の娘「ま、まぁ……。やってみます」

幼馴染「どんな感じか楽しみだな」ウキウキ


男の娘「じゃ、じゃあ……。狐ちゃん、スペシャルソーサリーシステム、起動!」

狐『はい。装備、機能に異常ありません。起動します』ピッ



シュンッ……



男の娘「ど、どうかな……?///」



幼馴染「なんか、どことなく悪役チックな感じの服装なんだね」

男の娘「解ってたけど、やっぱりそう言われるんだね、僕の装備……」


宇宙人「ですが、男の娘さんは魔法少女のお仕事を、きちんとこなしていらっしゃいますから、大丈夫ですよ」

幼馴染「でも、よく見ると可愛いし、似合ってるじゃん!」

男の娘「そ、そう言って貰えると嬉しい……かな……///」

幼馴染「それにね…………」ジー



狐『どうなさいましたか、幼馴染様?あっ、そうでした。わたくしとした事が……』



狐『自己紹介が遅れてすみません、幼馴染様。わたくし、全宇宙防衛局スペシャルソーサリーシステム個体番号SSS-U12Xiこと、狐と申しま……』



幼馴染「モフモフ可愛いー!!」モフモフ


狐『幼馴染様、モフモフとは尻尾の事ですか?』

幼馴染「狐ちゃんだっけ?」

狐『はい』

幼馴染「モフモフとはモフモフであってモフモフ以外の何者でもないのだよ」

狐『そうなのですか、マスター?』

男の娘「うん、まぁ、間違いではないような……。間違えてるような……」


狐『どうであれ、幼馴染様はわたくしの尻尾を触るのがお好き、という事で良いのですか?』

幼馴染「はい、大好きです!」

狐『わたくしは構いませんので、ぜひモフモフして下さい』

幼馴染「では、お言葉に甘えて……」



モフモフモフモフ……



宇宙人「賑やかな方ですね」

男の娘「幼馴染ちゃんはあんな感じの子なので」


宇宙人「では、モフモフしながらで良いので、お話しても宜しいですか?」

幼馴染「はい。ちなみに、魔法少女になって何をするんですか?」モフモフ

宇宙人「資料や男の娘さんからお話を聞けると思いますので、ざっくり説明を致しますと、他の惑星や世界からの犯罪者から地球を守るという業務になります」

幼馴染「じゃあ、男の娘は悪い宇宙人や異世界人から地球を守ってるのかぁ。今までどんな事あったの?やっぱり、アニメみたいにズバズバ敵を倒したの?」モフモフ



男の娘「えっ?僕、そんな事した事無いよ?」



幼馴染「え?はい?どゆ事?」


男の娘「どういう事って聞かれても……」

幼馴染「じゃあさ、魔法少女として、どんな事あったか教えてほしいな」

男の娘「うん。初仕事の時は、足が触手の植物亜人さんとタコさん、スライムさんが……」

幼馴染「なるほど。いかにも魔法少女を襲いそうな感じの三名ね」

男の娘「酔っ払いすぎて危ないから、宿泊先まで送るつもりが、〆の牛丼を一緒に食べたよ。美味しかったよ!」

幼馴染「はい……?牛丼……?」


男の娘「あとは……。竜の半獣ちゃんと獣人くんが……」

幼馴染「ほうほう。竜の種族だと、さぞ強かったでしょうねぇ」

男の娘「小さな子供たちで、迷子になってたから保護してあげて、岩投げして遊んだりしたよ」

幼馴染「岩投げて遊んだって……。てか、子供だったのね……」

男の娘「でね、このアクセサリー、たまたま僕の服に付いてた二人の鱗なんだー!」

幼馴染「そ、そうだったのね……」


男の娘「この前は、月から来た兎少女ちゃんたちが……」

幼馴染「兎……。地球に餅つきでも、しに来たとか……?」

男の娘「餅米切れたから、買いに来たんだって。あと、買い物ついでに、ショッピングセンター回って、ドーナッツ食べたり、ゲームセンターとかも行ったよ!」

幼馴染「そ、そう……」

男の娘「小さな時に、お月様の兎さんたちの餅つき手伝いたいって夢が叶って、凄く嬉しかったなぁ!」

狐『マスター、あの時は相当お喜びでしたからねぇ』


幼馴染「あのぅ、宇宙人さん……」

宇宙人「はい、何でしょうか?」

幼馴染「男の娘に聞く限り、思ってた物と違いますね、魔法少女って……」

宇宙人「他惑星、他種族や生命体に対する侵略行為は重罪ですし、そんな頻繁に侵略行為されたら困りますから」

幼馴染「だったら、魔法少女って要らないような……」

宇宙人「ですが、侵略行為を容認や黙認している惑星や種族、生命体が極一部いるのも事実ですし、万が一犯罪者が来てしまった場合の為に、魔法少女が必要なんですよ」


幼馴染「そうなると、基本的な中身は地球を守る。そうじゃない時は、男の娘みたいに、地球に来た宇宙人とかを、助けたりするって感じなんですか?」

宇宙人「そうです」

男の娘「あくまで強制じゃないから、断れるらしいけど……。幼馴染ちゃんはどう?」

幼馴染「私個人としては、男の娘もいてくれるなら心強いし、やってみたいかな。けど……、やっぱり、お母さんがどう言うか……」

宇宙人「やはり、そこですよねぇ……。いざ、親御さんとお話しすると、断られる事はよくありますから」

狐『皆様、誰か幼馴染様の家に来ましたよ』


「幼ちゃん、ただいまー」ガチャ



幼馴染「お帰り、お母さん」

幼母「あらあら、お客さん?」

宇宙人「はい、お邪魔しています」

男の娘「こんにちは。幼馴染ちゃんのお母さん、お邪魔してます……って、この格好のままだった……」

幼馴染「ねぇ、お母さん。この人たちとお話して欲しいんだけど、大丈夫かな?」



幼母「大丈夫よ。んー……。もしかして、全宇宙防衛局の方たちと、魔法少女の契約のお話でもするのかしら?」



幼馴染「……え?お母さん、何で解ったの?」

幼母「何でって、お母さんも昔に防衛局の魔法少女やってたから、そちらの二人を見たら、なんとなく解ったわよ?」

男の娘「ふぇ!?幼馴染ちゃんのお母さんは、魔法少女やってたんですか!?」

幼母「そうよ。そうねぇ……、声や特徴は変えてるけど……、そちらの魔法少女さんは、まさかの男の娘くんだったりする?」

狐『なんと!当たりです、幼馴染様のお母様!』

幼母「ふふっ。今のSSSは、昔より表情豊かなのねぇ」


男の娘「狐ちゃん、普通は解っちゃうものじゃないんだよね?」

狐『身体情報の変化は極力最小限ながら、他人に解りにくくなるはずですが……』

幼母「狐さん。これは私が魔法少女経験者だし、年の功ってヤツだから、あなたが悪い訳ではないから安心してね?」

幼馴染「お母さんが魔法少女ねぇ……。なんか、変な感じするなぁ……」

宇宙人「私も驚きました……。私の上司がずっと地球担当らしいのですが……。もしや、上司さんという方をご存知だったり……?」

幼母「私が18歳で魔法少女を辞めるまで、上司さんって人が私の担当でしたよ」


宇宙人「そうでしたか。あの方が担当だと、あなたも大変だったのでは……?」

幼母「きっと逆よ。私が色々迷惑かけたから、上司さんが大変だったと思うわよ?」

幼馴染「迷惑って……。お母さん、魔法少女の時に何かしたの?」

幼母「昔話だし、詳しく言えないから、つまらないかもしれないけど……。大丈夫?」

宇宙人「構いませんよ。上司さんの昔話、気になりますから」

男の娘「僕も魔法少女の先輩のお話、聞いてみたいです!」

幼母「それじゃあ……。あれは、もう20年位は前になるかしら……」



……



青鳥『恐怖の大王?』

幼母「上司さんは噂とか予言を信じる口なんですか?」

上司「いやいや。本当に今、地球に向かってるって話で、一部の魔法少女に緊急招集がかかったんだよ!」

幼母「じゃあ、私たちは恐怖の大王様とやらと、どうすれば良いの?」

上司「地球に到着したら、まずは話をして下さい!私たちも最大限協力するので!」

幼母「解ったよ。ちなみに、私以外の魔法少女も来るって事なんだよね?」

上司「ドイツとイタリアの魔法少女さんが来るよ。さ、急ごうか!」





上司「お待たせ、独女さん、狼さん、伊女さん、蛇さん!待たせちゃったかな?」

狼『お疲れ様です、上司殿』

独女「時間きっかりなので、全く問題ありません」

伊女「大丈夫だよぉー、上司。ちなみに、そちらさんが日本の魔法少女かなぁ?」

蛇『なかなか可愛いお嬢さんだね、伊女』

幼母「はい。私が幼母で、SSSの青鳥です。皆さん、今日は宜しくお願いしますね」





独女「宜しく。しっかりやりましょう」

狼『宜しく頼む』

伊女「独女はお堅いなぁー。ま、肩の力抜いてやろぉ、幼母?」

蛇『そうだな』

幼母「そうですね。肩の力抜きつつ、やれる事をしっかりやりましょうか、皆さん」

青鳥『では、そろそろだから、準備しないといけませんね』





大王「着いたな、地球。で、あんたら、地球の魔法少女とやら?」

独女「はい。以後お見知り置きを」

伊女「そうだよぉ。にしてもぉ、大王さん、イケメンだねぇ!あたし、好みかもぉ……!」

幼母「初めまして、恐怖の大王さん。何をする為に地球へ?」

大王「地球を滅ぼすかどうか、ちょっと早めにチェックしに来たで」

上司「そんな軽いノリで来るのか……。ただ、私たちも困るし、重罪だから、それ!」

大王「だって、わしも忙しいから仕方ないんよ」



……


幼母「って事があって、大王さんと話をした時、迷惑をかけたわねぇ」

男の娘「それって、昔にあったなんとかさんの大予言みたいな話ですね」

幼馴染「あぁ、私たちが生まれる前に流行ったってヤツだっけ?」

幼母「正にそれよ。恐怖の大王さんがその予言を実行しようとした張本人だもの」

男の娘「えっ、そうなんですか!?」

幼馴染「てか、その気まぐれ大王のせいで、本当に地球が滅亡しかけてたとか……」


宇宙人「その時は、まだ私は防衛局にいなかったので知らないのですが、どうやって解決したんですか?」

幼母「それはね、恐怖の大王さんとそれはそれは長い話し合いをして、みんなで解決したわ」

幼馴染「それで解決出来るとは思えないんだけど……。あと、お母さんが迷惑かけたって何したの?」

幼母「魔法少女には機密情報も多いから、当時の事は内緒にしないといけないし、話せないのよねぇ」

男の娘「機密情報が多いというのは解らなくもないですけど……」

幼母「きっと、男の娘くんも魔法少女を続けていけば、解るかもしれないわよ?」


幼馴染「って、宇宙人さん。すっかりお母さんの過去話になっちゃってるんですが……」

宇宙人「あっ、幼馴染さん、すみません……。では、幼馴染さん、お母様、改めてお話させて頂きます」

幼母「はい」



宇宙人「幼馴染さんは魔法少女の適性をお持ちです。お母様が宜しければ、幼馴染さんに魔法少女をやって頂きたいのです。お願いします」ペコッ



幼母「宇宙人さん、娘とここで少し話をしても宜しいですか?」

宇宙人「はい、勿論です」


幼母「幼ちゃん、本当に自分の意思で魔法少女をやってみたいと思った?」

幼馴染「うん」



幼母「いざとなれば、男の娘くん無しで、自分自身だけで頑張らないといけないわよ、大丈夫?」

幼馴染「一人でどこまでやれるか解らないけど、誰かの為に頑張りたい、私」



幼母「じゃあ、最後。差別せず、偏見せず、真摯に、地球と違う人たち誰とでもきちんと向き合える?」

幼馴染「難しいかもしれないけど、必ず対等に向き合うようにするよ」


幼母「そう……。なら、あなたが責任を持って、自分の意思を宇宙人さんに伝えなさい、ね?」

幼馴染「それって、良いって事……?」

幼母「娘が真剣にやりたい事があるなら、応援するのも親の努めだからね?」

幼馴染「でも、お父さんは大丈夫かな……?」

幼母「それは大丈夫よ。私がきちんと一から説明するから。あなたは心配しないでいいわ」



幼馴染「お母さん……。ありがとう!」


宇宙人「幼馴染さん、宜しければ魔法少女やって頂けませんか?」



幼馴染「はい!私で良ければ、精一杯頑張ります!」



男の娘「良かったね、幼馴染ちゃん!僕も嬉しいよ!」

狐『わたくしも非常に嬉しく感じます』

幼馴染「ありがと、二人とも!これから、改めて宜しくね、男の娘!」


幼母「そういえば、男の娘くん」

男の娘「はい、何ですか、幼馴染ちゃんのお母さん?」



幼母「SSS装備は解除しても良いんじゃないかしら?」



男の娘「あっ……!!そ、そういえば、ずっと魔法少女姿でしたね……///」

狐『マスター、装備解除致しましょうか?』ピッ

男の娘「う、うん。スペシャルソーサリーシステム、解除!///」シュンッ





宇宙人「……と、簡単な説明は以上ですね。詳しくは書類か、お母様や男の娘さんから伺っても良いと思います」

幼馴染「解りました。大変だと思うけど、頑張ります」

宇宙人「では、魔法少女に必要なデバイスであるSSS、スペシャルソーサリーシステムについて、決めたいと思います」

幼馴染「SSSって、男の娘の狐ちゃんみたいな子の事ですよね?」

宇宙人「はい。魔法少女にとって必要な事をこなしてくれるAIデバイスです。機能などは狐さんに準じた物で良いでしょうし、形は幼馴染さんの好きな物に出来ますよ」

幼馴染「ちなみに、男の娘はどうやって狐ちゃんに決めたの?」


男の娘「僕は、小さなの頃にパパとママが買ってくれた狐のぬいぐるみが一番良いと思ったから、狐ちゃんにしたんだよ」

幼馴染「そうなのねぇ。そっかぁ……」

狐『幼馴染様は、何か希望する形はないのですか?』

幼馴染「ちょっと気になるのはあるんだけど……」

宇宙人「形にしたい物があれば、そのモチーフを教えて頂くだけでも構いませんよ」



幼馴染「私、お母さんのSSSが、どんな物だったか、気になるんだ」


幼母「あら、私の物が?幼ちゃんが好きな物で良いと思うわよ?」

幼馴染「うん、だからこそ、気になる……みたいな、感じかな……?」

男の娘「幼馴染ちゃんのお母さんはどんなSSSでしたか?」

幼母「個体番号SSS-A30Sdxと言って、見た目は青い鳥で、青鳥って名前だったわよ」

幼馴染「青い鳥かぁ……。でも、何で青い鳥にしたの?」

幼母「小さな頃の好きな童話に青い鳥が出てたから、パートナーならそれが良いと思ったのよ」


男の娘「僕もそのお話好きですよ。良いお話ですよねぇ」

幼馴染「うーん……」

宇宙人「今すぐでは無くても大丈夫ですよ。大切な事の一つですから、ゆっくり決めて頂いても構いませんから」

幼馴染「では、宇宙人さん、一つご相談が……」

宇宙人「はい、何ですか?」

幼馴染「そのですね…………」





研究員「おっ、宇宙人から連絡か……。どれどれ……」ピッ



研究員「はいはーい。新しい魔法少女ちゃんはどうなったー?」

宇宙人『無事決まりましたよ。それで、SSSに関しての連絡ですよ』

研究員「どんな形のSSSをご所望なんだい?」

宇宙人『それで、ちょっと研究員さん頼み事が……』





研究員「……ふーん、なるほど。それなら、外観データは残ってるだろうし、すぐにイケるよ」

宇宙人『ちなみに、内部データの件は可能だったりしますか?』

研究員「んー。ま、データや記録入れるくらいなら大丈夫かなぁ?」

宇宙人『無理なら、そちらは諦めるそうですが……』

研究員「そこを、何とか出来ないか考えるのが僕の仕事だし、僕の性格は君がよく解っているだろう?」

宇宙人『そうでした。ただ、無理はなさらないで下さいね?』


研究員「ま、程々にはしとくよ」

宇宙人『では、大変かと思いますが、宜しくお願いします』

研究員「了解。物が出来たら連絡入れるよ。じゃあね」ブチッ



研究員「どれどれ……。外観データは……。ちゃんとあるから、これをベースに……」ピッピッ



研究員「AI系は……。こっちも勿論残ってるけど、予定のSSSにデータや記録をただ入れるだけじゃあなぁ……」ピッピッ



研究員「……試しにそれぞれのAIを局のデバイスに繋いで、それぞれのAIに相互通信をさせて、データや記録移動させてみよっかなぁ」ピッ



宇宙人「研究員さんから完成したと連絡が入って、SSSも届きましたよ」ポンッ

幼母「あら、懐かしいわぁ。青鳥に見た目がそっくりだしねぇ」

男の娘「でも、色は朱色なんだね」

幼馴染「青い鳥だと、まんまお母さんのSSSになっちゃうからね。だから、朱雀みたいな色にして貰ったよ」

宇宙人「では、幼馴染さん、このSSSに手をかざして下さい」

幼馴染「はい、解りました」パッ



ピッ……



All Universe Defense Department Special Sorcery System,Individual number SSS-Y50Xw(全宇宙防衛局スペシャルソーサリーシステム、個体番号SSS-Y50Xw)

Contractant authentication,Start.(契約者認証、開始)

Physical information……(人体情報……)

Authentication.(認証)

Weapons equipment……(武器装備……)

Protective equipment……(防護装備……)

Special equipment……(特殊装備……)

Auxiliary equipment……(補助装備……)

Basic information,Acquired.(基本情報、取得)

Basic language,Change in japanese for contractant.(基本言語、契約者の為に日本語へ変更)

All equipment……,All function……,Optimize for contractant.(全装備……、全機能……、契約者に最適化)

Is ready.(準備完了)

Special Sorcery System,Start-up.(スペシャルソーサリーシステム、起動)




……………………



『終わったのかな?』

『契約は無事終わったよ。私は全宇宙防衛局スペシャルソーサリーシステム個体番号SSS-Y50Xwだよ。宜しくね』

『宜しく、幼馴染だよ。あなたの名前は朱鳥で良いかな?』

『勿論だよ、マスター』

……個体名称登録。

『ねぇ、朱鳥。一つ確認』

『何だい、マスター?』


『あなたの中に青鳥ってSSSの記憶ってある?』



『記憶というのはニュアンスが違うけど、個体番号SSS-A30Sdx、個体名称青鳥のデータや記録の一部を、SSS-Y50Xwこと私、朱鳥の中へ確かに入れてもらってるよ』



『そっか。AI自体は無理でも、青鳥のデータや記録については、無事移動出来たって事かな』

『ちなみに、SSS-A30Sdx、青鳥から伝言を受け取ってるよ』

『どんな伝言?』

『でもその前に、SSSの装備確認をしたいから、マスターにSSSの装備装着をお願いしたいかな』



『オッケー!……じゃあ、スペシャルソーサリーシステム、起動!』



シュンッ……



宇宙人「無事終わったようですね。良かったです」

幼馴染「魔法少女幼馴染、爆誕!……なんてね」

朱鳥『マスターは元気な人だねぇ』

幼馴染「ねぇ、お母さん、男の娘。私、どんな感じ?」

男の娘「長いポニーテールで、青い瞳になってるね。僕より動きやすそうな服装だし、声もすっごく可愛いよ!鏡見てみる?」スチャ

幼馴染「おー!これはなかなか!」


幼母「ふふっ。そんなにはしゃがないの、幼ちゃん」

朱鳥『すまないけど、あなたが幼母様かな?』

幼母「そうよ」

朱鳥『個体番号SSS-A30Sdx、個体名称青鳥様から、伝言を預かってるよ。聞くかい?』

幼母「お願いしたいわ」

朱鳥『『元気なら嬉しい。君が母をしていて驚いてる。家族と仲良くしてほしい。親子に振り回されると思わなかった』……だそうな』


幼母「そう。青鳥らしいわねぇ……」

朱鳥『あと、青鳥様からマスターにも伝えてほしいって内容の伝言もあるよ』

幼馴染「えっ?私にも?」



朱鳥『『二人には感謝したい。ありがとう。幼母の娘はSSS-Y50Xwと一緒に頑張ってほしい。幼母は娘とSSSを信じて、無駄に心配しないように』……とも』



幼母「そう……。ありがとうね、朱鳥」

幼馴染「私も朱鳥と頑張らないと、お母さんと青鳥に心配かけちゃうね。頑張ろうね、朱鳥!」

朱鳥『だね。改めて宜しく、マスター』


男の娘「そういえば、幼馴染ちゃんの武器って何?僕のはなんかトゲトゲのハンマーみたいなヤツなんだけど……」

幼馴染「朱鳥、武器って出しても大丈夫?」

朱鳥『大丈夫だよ。逆に確認なのに、私が出してなかったしね』

幼馴染「じゃ、武器をお願い、朱鳥」

朱鳥『武器装備、出すよ』ピッ



男の娘「へぇ。幼馴染ちゃんのは長い棒状の武器なんだぁ」


幼馴染「所謂、棍ってヤツ?私、棒術とかやった事無いし、解らないけど大丈夫……?」

朱鳥『大丈夫だよ。身体能力の補助もあるから、上手く使えると思うよ』

幼馴染「なら大丈夫かなぁ……。ま、使わない事を祈りたいけどね」

宇宙人「では、装備確認も終わりましたし、装備解除して頂いて大丈夫ですよ」

幼馴染「解除は確か……、スペシャルソーサリーシステム、解除!」

朱鳥『じゃあ、装備解除するよ』ピッ


幼馴染「お、普段通りになった」シュンッ

宇宙人「では、説明や確認は一通り終わったので、私はこれで失礼しますね。何かあれば、私に朱鳥さん経由で連絡を下さい」

幼馴染「あっ、はい。宇宙人さん、ありがとうございました!」

幼母「宇宙人さん。娘が迷惑をかけるかもしれませんが、宜しくお願いします」

宇宙人「いえいえ。私こそ、まだ未熟故に、幼馴染さんにご迷惑をおかけするかもしれませんから、こちらこそ宜しくお願いします」


男の娘「宇宙人さんはこの後はどこに?」

宇宙人「他地域の魔法少女の方々の訪問に行きますよ。今日はヨーロッパへ行く予定です」

狐『では、大丈夫かと思われますが、お気をつけて』

宇宙人「ありがとうございます。では、幼馴染さん、朱鳥さん、これから一緒に頑張りましょう」

幼馴染「はい!朱鳥と一緒に頑張ります!」

宇宙人「では、幼母さん、男の娘さん、狐さん、失礼します」



幼母「そういえば、二人は今日出かける予定だったけど大丈夫なの?」

幼馴染「まぁ、いつも通りぶらつくだけだから時間は大丈夫だよ、お母さん」

男の娘「今日はどうする?」

幼馴染「せっかくだし、これから行こうよ。色々と話とかしたいしね」

男の娘「うん。じゃあ、行こうか!」

幼馴染「決まり!じゃ、お母さん、男の娘と出かけてくるね!」

幼母「はい、解ったわ。二人とも気をつけてね」



幼馴染「さて。魔法少女の件で、すっかり午後になったわねぇ」

男の娘「そうだねぇ。でも、どうしよっか?」

幼馴染「先にお昼にしましょ。男の娘、お腹空いてるでしょ?」

男の娘「実はかなり空いてます……///」

狐『マスターは沢山食べないと駄目ですから仕方ないですね』

朱鳥『では、マスターズがお昼を食べてから、お出かけだね』


幼馴染「じゃ、お昼食べに行きましょ。どっか行きたい場所とか、食べたい物ある?」

男の娘「それなら、この近くに行きたいお店があるから、そこに行ってみたいな」

幼馴染「どんなお店なの?」

男の娘「喫茶店なんだけど、お姉ちゃんと行った事ある場所なんだ」

狐『お姉様と行ったというと……。この前のあのお店ですか、マスター?』

男の娘「そう、あのお店だよ。さっ、行こ!」





男の娘「ここだよ、幼馴染ちゃん」

幼馴染「へぇ。木造で洒落てるかも」

朱鳥『じゃあ、外観チェックはそこまでにして、お店に入ろうか、マスター』

幼馴染「そうだね、朱鳥」



狐『……ところで、マスター。幼馴染様には、あれの事、言わなくて大丈夫ですか?』コソッ

男の娘「驚いてほしいから、言わないでね。宜しく、狐ちゃん」コソッ



狐『改めまして、個体番号SSS-U12Xiこと、個体名称は狐です。宜しくお願いします』

朱鳥『こっちこそ。個体番号SSS-Y50Xw、個体名称は朱鳥だよ。宜しくね』

幼馴染「なんかお見合いみたいになってるわね」クス

狐『ところで……。わたくしたちはどう呼びあえば良いでしょうか、幼馴染様、マスター?』

男の娘「普通に名前で良いんじゃないかな?」


狐『なるほど。では、SSS-Y50Xw様』

朱鳥『個体番号で呼びあうのかい、私たち?』

狐『わたくしなりの軽い冗談ですよ、朱鳥様』

朱鳥『そうだったか。じゃあ、私はキー君と呼ぶ事にしようかな』

幼馴染「なんか見てて楽しいわね、この二人」

男の娘「そうだね。なんか良い感じだね」


朱鳥『ところで、マスターズ。メニューは決めたかい?』

男の娘「僕はもう決まってるよ。幼馴染ちゃんは?」

幼馴染「私は……。うん、決めたよ」

狐『では、店員さんを呼びましょう、マスター』

男の娘「うん。すいませーん、注文いいですか?」


店員「はい。ご注文は?」



幼馴染「私はチャーハンをお願いします」



男の娘「僕は生姜焼き定食お願いします」



店員「解りました。少々お待ち下さい」



幼馴染「男の娘……。もしかして、体調悪いの……?」



朱鳥『いきなりどうしたの、マスター?』

幼馴染「そのね、男の娘って大食漢なのに、定食一つって普段じゃありえないから……」

男の娘「僕は至って健康だよ。ね、狐ちゃん?」

狐『はい。身体データでも全く異常がありませんから、心配は要りませんよ、幼馴染様』

幼馴染「でも……。本当に定食一つで足りるの?」

男の娘「大丈夫だよ。メニューが来れば解るからさ」



店員「ご注文のチャーハンと生姜焼き定食です。失礼します」コトン



幼馴染「……って!このチャーハン山盛り過ぎ!!」

朱鳥『軽く二人分。下手すれば三人分あるね』

男の娘「凄いよねぇ」ニコニコ

幼馴染「凄すぎだよ……。別に馬鹿高くないのに、個人のお店で採算採れるの、これ……?男の娘の生姜焼きも凄いしさぁ……。てか、お茶碗のご飯なんで空っぽなの?」

男の娘「この後、すぐ解るよ。あっ、来た」


店員「お待たせしました。こちら、定食のご飯です。どうぞ」ゴトン



幼馴染「えっ、おひつ?!しかも、蓋しきれてないじゃない!!」

朱鳥『これは凄いね、マスター』

男の娘「ここはね、メニューが(質量的な意味で)多めで有名なんだよ。あっ、おひつのご飯は、無理に全部食べなくても大丈夫だよ?」

幼馴染「そりゃ、普通は一人で食べ切れないからね、その量……」


男の娘「じゃあ、頂きます!」

幼馴染「い、頂きます……」

男の娘「どうかな、幼馴染ちゃん?」

幼馴染「あっ、でも、素朴な味だけど、美味しいよ!」パクッ

男の娘「良かったぁ!じゃあ、僕はお茶碗にご飯を山盛りにしてからぁっと……!」ヒョイヒョイ





幼馴染「うー……。途中でギブアップしたけど、凄くお腹一杯だわぁ……」

朱鳥『大丈夫かい、マスター?』



男の娘「はぁ……。美味しかったぁ……」ニコニコ

狐『定食とおひつのご飯を完食。更に、幼馴染様の半分残ったチャーハンも平らげるとは、流石マスターです』



幼馴染「いつもの事ながら、男の娘の胃袋は凄いわ……」

朱鳥『私は初見だけど、キー君のマスターには驚いたよ……』


男の娘「ごめんね、幼馴染ちゃん。ちょっと驚かせたくて……。大丈夫?」

幼馴染「まぁ、動けないほどじゃないから大丈夫だよ。でも、軽く休憩してからにしたいかな」

狐『ここからすぐ近くに公園がありますし、そちらで休憩されてはいかがですか?』

男の娘「そうだね。特に急ぎの用事がある訳じゃないしね」

朱鳥『じゃあ、マスター。休憩がてら公園に行こうよ』

幼馴染「うん。それじゃあ、行きましょうか」



ワイワイガヤガヤ……



男の娘「公園に着いたし、このベンチで休憩しよう、幼馴染ちゃん」

幼馴染「そうだね。じゃ、みんなでゆっくりしましょうか」

狐『では、わたくしはマスターの膝に失礼します』コロン

朱鳥『じゃ、私は肩に失礼したいけど、マスター良いかい?』

幼馴染「勿論良いよ」

朱鳥『じゃ、ちょっと失礼するよ』スッ


男の娘「公園って平和だねぇ……」ホワァ

幼馴染「そうねぇ……。まったり出来るしねぇ……」ホワァ

男の娘「あっ、鞄にプレッツェルのお菓子があるから食べよ」ガサゴソ

幼馴染「男の娘……。あれだけ食べてお菓子もいくのね……。いつもの事だけど」

男の娘「幼馴染ちゃんも食べる?」ポリポリ

幼馴染「うーん……。ちょっとだけ貰おうかな」ポリポリ


朱鳥『ところで、何でプレッツェルなんだい?』

狐『11月11日がプレッツェルのお菓子の日だから、マスターが無性に食べたくなったかららしいですよ』

男の娘「そうなんだよねぇ。あのTVCMの悪魔さん、どうなるかなぁ……」ポリポリ

幼馴染「一般投票だし、多分ハッピーエンドでしょ?バッドエンドは鬱アニメだけで十分でしょ」ポリポリ

朱鳥『マスターはアニメが好きなのかい?』

幼馴染「そうよ。今は『私、オートマタになります。』観たいかなぁ。放送局関係のせいで観れないし、原作のラノベは読み始めたばっかりだけど」ポリポリ

男の娘「僕は『発明は君の嘘』と『吸血鬼協奏曲』を観てるけど、これはこれで面白くて良いと思うよ」ポリポリ


幼馴染「にしても、本当に平和ねぇ……」ポリポリ

男の娘「だねぇ……。子供が遊んでたり、運動してる人だったり……」ポリポリ

狐『エイリアンのお二人が、向こうのベンチで口論してたり』

朱鳥『奥様方が井戸端会議してるな』



幼馴染「……うん?ちょっとおかしなフレーズが一つあったような……?」ポリポリ

男の娘「あれっ……?狐ちゃん、さっき何て言った?」ポリポリ


狐『あちらでエイリアンのお二人が口論しています、と。……あ』

朱鳥『ほんわかムードでみんなスルーしかけたな』

男の娘「聞くまでも無いだろうけど、地球の人じゃないよね?」

狐『はい。そうですね』

幼馴染「そうなら、私たちが口論してるの止めないと駄目じゃない」

朱鳥『まさかの初出動だな、マスター』

男の娘「じゃあ、一度人がいない物陰に行かないとね」



狐『ここなら大丈夫かと』

朱鳥『では、出動といこうか、マスターズ』



男の娘・幼馴染「「うん、スペシャルソーサリーシステム、起動!」」

狐・朱鳥『『装備異常無し、起動します!』』ピッ



男の娘「魔法少女、出動します!」シュンッ

幼馴染「魔法少女、行っくよー!」シュンッ



エイリアンA「だからぁ、こっちこそ至高だろうがぁ!」

エイリアンB「お前には解らないだろうが、こちらこそ至高だろう!」



「そこの二人、口論は辞めなさい!」



エイリアンA・B「「誰だ!?」」



幼馴染「全宇宙防衛局地球担当の魔法少女よ!あなたたちの口論、私が辞めさせます!」♪

朱鳥『ノリノリだねぇ、マスター。あと、魔法少女の証明書出さないと駄目だよ』ピッ


狐『マスターも負けずにやりましょう!可愛くお願いします!』

男の娘「いや……、僕たちは普通に行こうよ……。あっ、僕も全宇宙防衛局地球担当の魔法少女です」ピッ

幼馴染「あなたたち、公園で口論は子供たちや、ゆっくりしてる人たちの迷惑ですから、やめ……」



エイリアンA「ちょうど良い所に来てくれた!青目の魔法少女さん、こっち来て!」グイグイ

幼馴染「えっ、ちょっ……」

エイリアンB「君もちょうど良い所に!オッドアイの魔法少女は私の所へ来てくれないか?」

男の娘「は、はぁ……。構いませんが……」トコトコ


エイリアンA「こちらの魔法少女さんを見てみろ、堅物人外!この輝くポニーテールを!これを超える物は無いぃ!」

エイリアンB「いやいや!この麗しきツインテールの魔法少女を見ろ、低知能!これこそ、地球女性究極の美だ!」



男の娘・幼馴染「「……はい?」」



エイリアンA「ほら、見ろ!お前が変な事ほざくから、ポニーテールの魔法少女さんが困ってるじゃねぇかぁ!」

エイリアンB「アホ言うな!それなら、お前が糞な事言うから、ツインテールの魔法少女が困ってるだろう!」


幼馴染「すいません、先に一つだけ良いですか?」

エイリアンA「何だい、ポニーテールの魔法少女さん?」

幼馴染「そちら側にいるツインテール魔法少女は、男の子なので女の子じゃないんですよ?」

エイリアンB「なん……だと……。君、本当かい……?」

男の娘「はい、そうですよ……。もう一回、魔法少女の証明書出しますね……」

狐『このやり取りもすっかり慣れました』ピッ


All Universe
Defense Department
Special Sorcery System
Contractor Certificate
(全宇宙防衛局スペシャルソーサリーシステム契約者証明書)

Individual number SSS-U12Xi User
(個体番号SSS-U12Xi使用者)

※User Information(使用者情報)
From・Japan,Earth,Solar system planet(出身・太陽系惑星 地球 日本)
Gender・Male(性別・男性)
Tribe・Human(種族・人間)
Birthday・◯.◯.20XX(誕生日・20XX.◯.◯)
Other・This person is Special Sorcery System special contractor.
(その他・この人はスペシャルソーサリーシステム特例契約者です)



エイリアンB「確かに……」

エイリアンA「あなたは勿論、女性だよね……?」

幼馴染「はい。もう一度、私の証明書出しますね」ピッ



All Universe
Defense Department
Special Sorcery System
Contractor Certificate
(全宇宙防衛局スペシャルソーサリーシステム契約者証明書)

Individual number SSS-Y50Xw User
(個体番号SSS-Y50Xw使用者)

※User Information(使用者情報)
From・Japan,Earth,Solar system planet(出身・太陽系惑星 地球 日本)
Gender・Female(性別・女性)
Tribe・Human(種族・人間)
Birthday・◎.◎.20XX(誕生日・20XX.◎.◎)
Other・None.(特に無し)



男の娘「ところで、あなたたちは?」

エイリアンA「悪い、自己紹介がまだだったな。エイリアンAだ」

エイリアンB「私はエイリアンBだ。宜しく、魔法少女たち」

幼馴染「何で髪型で口論してるんですか?」



エイリアンA「こいつ、ポニーテールの良さを解ってくれねぇんだよ」
エイリアンB「こいつ、ツインテールの良さを解ってくれないんだ」


狐『見事なリンク具合でしたね、お二人』

朱鳥『全くだな、キー君』

男の娘「でも、髪型はその人が良いならどんな形でも……」



エイリアンA「それじゃ駄目だ!」
エイリアンB「それでは駄目なのだ!」



幼馴染「この二人、本当に口論してたの……?」

男の娘「たぶん、喧嘩するほど仲が良いって事かな……」


エイリアンB「では、ツインテールの魔法少女よ、一つ問おう」

男の娘「あ、はい」



エイリアンB「ツインテールは好きか?」



男の娘「気に入ってますけど……。ただ、何か作業したりする時は、稀にポニーテールにしたりもしますよ?」

エイリアンB「そ、そうなのか…………」orz

狐『凹んでしまいましたね、この方』

男の娘「う、うん……」


エイリアンA「はははっ、ざまぁねぇな。で、ポニーテールの魔法少女さんよ、一つ良いかい?」



幼馴染「私、私生活だと結ってないし、ここまで髪長くないんです。長髪ポニーテールは魔法少女姿限定なので」



エイリアンA「ま、まじか……。返答早いうえに、希望も消え去った…………」orz

朱鳥『あ、こっちも凹んだ』

幼馴染「本当に何したいの、この人たち……」


エイリアンA「魔法少女さん、ポニテ愛が足りないよ!」
エイリアンB「魔法少女よ、ツインテ愛が足りない!」



男の娘「そんな風に言わなくてもぉ……」

狐『どうしましょうか?』

朱鳥『んー……。おや、マスター、どうした?』



幼馴染「エイリアンさんたち。あなたたちこそ、愛が足りないわ!」


エイリアンA・B「「えー?!」」

幼馴染「エイリアンAさん、私のポニーテール姿を気に入ってくれたのよね?」

エイリアンA「勿論だ!」

幼馴染「狐ちゃん、朱鳥、私たちの髪型だけ、そのままチェンジ出来る?」

狐『一応可能ですよ』

朱鳥『チェンジするのかい?』

幼馴染「うん!狐ちゃん、朱鳥、私たちの髪型チェンジ!」


狐・朱鳥『『髪型変更します』』ピッ



男の娘「うわぁ、ポニーテールになった?!」シュンッ

幼馴染「私、ツインテールになりました!」シュンッ



エイリアンA「ほぅ、オッドアイの魔法少女さんのポニーテール姿もなかなか乙だな!」
エイリアンB「ほぅ、青目の魔法少女のツインテールも素晴らしい!」



幼馴染「エイリアンさんたち、それがいけないのよ!」

男の娘「えーと……。どういう事……?」


幼馴染「髪型だけ愛でるなんて邪道よ!」



エイリアンA「うむぅ、だがぁ……」

エイリアンB「髪型は重要だ……」



幼馴染「髪型を愛するなら、その人の事まで私みたいにきちんと愛しなさい!」

男の娘「へ?あ、愛する……?」


幼馴染「そう!例えポニーテールだろうと、あたしのお婿様になって貰うんだからー!」ギュー



男の娘「ちょ、ちょっとぉ!エイリアンさんたちが見てるから、は、恥ずかしいよぉ!///」アタフタ



狐『マスターたち、いつも通りの平常運行ですね』

朱鳥『これでどうにかなるのかい?そうは思えな……』



エイリアンA「俺はなんて駄目エイリアンなんだ……」
エイリアンB「私は間違えていたというのか……」


朱鳥『……何でこうなるんだい?』

狐『愛が成せる技なのでは……?』



幼馴染「でもね、好きな物は好きなままで良いと思うわよ?ただ、そればかりに目を奪われてると、迷惑をかけるだけよ?」

エイリアンA「なるほどなぁ……。魔法少女さんたち、ありがとう!」

エイリアンB「あぁ。魔法少女たちよ、感謝する!」

幼馴染「解ってくれたならオッケーよ!」


狐『髪型を元に戻しますか?』

幼馴染「うん、お願いね」

朱鳥『じゃ、元に戻すよ』ピッ

男の娘「あっ、戻った」シュンッ

幼馴染「って訳だから、エイリアンさんたち、喧嘩しちゃ駄目よ?」シュンッ



エイリアンA「あぁ、解ったよ!俺たち話し合ってみるわ!」

エイリアンB「そうだな。では、話し合う為にも、私たちは一度失礼しようか。さらばだ、魔法少女たち」



幼馴染「行ったわねぇ」

男の娘「うん。じゃあ、僕たちも……」

幼馴染「ねぇ、男の娘」

男の娘「何?」



幼馴染「解決したけど、これで良かったかなぁ?大丈夫?」


男の娘「急にどうしたの?」

幼馴染「そのね、何か自分の意見を押し付けただけのような気が、ちょっとだけしちゃってさぁ」

狐『あの方たちが納得していましたし、大丈夫かと思います』

朱鳥『そうさ、問題無いと思うよ』

幼馴染「そんなもんかなぁ」



男の娘「大丈夫だよ、幼馴染ちゃん!」ギュッ


幼馴染「お、男の娘、いきなり手握って、ど、どうしたの……///」

男の娘「幼馴染ちゃんはちゃんとやってたから、不安にならないで大丈夫だよ!僕が保証する!」

幼馴染「でも、なんか突っ走り気味だった気もするしぃ……///」

男の娘「僕だけだったら、きっと対処しきれなかっただろうし、幼馴染ちゃんはやっぱり凄いよ!ありがとう!」

幼馴染「男の娘ったらぁ……。うん……こっちこそ、ありがとね」

男の娘「じゃ、装備解除したら、お出かけの続き、行こっ?」

幼馴染「えぇ、そうね!」


狐『では、マスター。良い雰囲気になりましたし、アレをやりましょうか』

男の娘「えーっ?!お、幼馴染ちゃんいる前なのはちょっとぉ……///」

朱鳥『何をやるんだい、キー君?』

狐『決めポーズです。やはり、魔法少女の〆には必要かと思いまして』

幼馴染「ほうほう。確かに必要だし、魔法少女には大事な事ね」

男の娘「お、幼馴染ちゃんまでぇ……!///」


狐『では、まず武器を出しましょう、朱鳥様』ピッ

朱鳥『了解だよ、キー君』ピッ

幼馴染「武器は良しっと。では、私の初出動無事終了という事でやろっか、男の娘?」

男の娘「うん……///」



男の娘「魔法少女、任務完了です☆」キラッ
幼馴染「魔法少女、任務完了よ♪」キラッ



男の娘「……」☆
幼馴染「……」♪



狐『……素晴らしいです!お二人は最高です!』

朱鳥『……確かに素晴らしいよ!流石マスターズ!』



男の娘「うぅ……何か変な感じぃ……///」

幼馴染「そう?可愛い感じに出来たなら大丈夫よ?じゃ、装備解除したら、お出かけの続き、行きましょ!」

男の娘「うん、そうしようか……」





男の娘「今日はありがとね、幼馴染ちゃん」

幼馴染「いえいえー。男の娘も気をつけて帰るのよ?」

男の娘「解ってる。またね、幼馴染ちゃん」トコトコ

狐『では、失礼します、幼馴染様、朱鳥様』



幼馴染「家に入りましょうか、朱鳥」

朱鳥『だね、マスター』


幼馴染「ただいまー、お母さん」

朱鳥『今戻ったよ、幼母様』

幼母「お帰り。幼ちゃん、朱鳥」

幼馴染「あれ?便箋出してるけど、誰かに手紙書くの?」

幼母「えぇ。昔馴染の元魔法少女さんたちに、久々に近況報告をしたくてね」

幼馴染「へぇ。昔馴染の魔法少女さんって何処に住んでる人?」


幼母「ドイツと、イタリアと、フランスよ」

幼馴染「って、ヨーロッパの人!?もしかして、大王の時に一緒だった魔法少女さんたち?」

幼母「そうよ」

幼馴染「今でも連絡取り合ってるんだね」

幼母「えぇ。共に頑張った仲だしね」

幼馴染「なんか良いね、そういう友達」


幼母「でも、幼ちゃんも魔法少女としてやっていけば、きっとそのうち会えるわよ。私みたいな魔法少女のお友達にね」

幼馴染「そうだ。今日、早速魔法少女として出動したよ」

幼母「あら、どんな初出動だったの?」



幼馴染「髪型で口論してたエイリアンを、私が論破したみたいになったよ。論破が正しかったか、よく解らないけど……」



幼母「私は聞き分けなさそうな相手の時は、武器で物言わせず対応してたから、幼ちゃんは我慢強いわねぇ」

幼馴染「魔法少女の先輩、何やっちゃってるんですか……」


幼母「ふふっ。冗談よ、冗談」

幼馴染「どうだかねぇ」

朱鳥『マスター、連絡が来たよ』ピーピー

幼馴染「連絡?男の娘から?宇宙人さんから?」

朱鳥『幼母様がよく知ってる人かな。出るよ』ピッ

幼母「たぶん、あの人かしらね」


『やぁ、君が幼馴染くんかな?』

幼馴染「は、はい、そうですが……」



『君は家にいるようだし……。幼母、君もいるんだろ?』

幼母「はい。お久しぶりです、上司さん」



幼馴染「あなたが宇宙人さんの上司で、母の担当だった方ですか?」

上司『あぁ、私が上司だよ。あまり畏まらず話してくれて構わないからね、幼馴染くん』


幼馴染「はい。改めまして、幼馴染です、上司さん。これから宜しくお願いします!」

上司『幼母の娘さんだし、男の娘くんもいるなら、君は大丈夫だろう。こちらこそ、ぜひ宜しく頼みたい』

幼母「それにしても、上司さんは昔より堅くない感じになりましたね」

上司『幼母、君も昔より落ち着きがあるように見えるよ?』

幼母「魔法少女を辞めてから約20年。更に娘を十数年育ててますから、私も変わりますよ」

上司『そうだね。私も君が辞めてから、魔法少女たちの為、世界の為に動いていたから、お互い変わる所があるのも当たり前か』


幼馴染「上司さん、聞きたい事があるんですが」

上司『何だい?答えられる物なら何でも構わないが』

幼馴染「私の母、魔法少女してる時、どんな感じでしたか?」



上司『元気で優しくて、一生懸命な女の子で、良い魔法少女だったよ』



幼馴染「そうでしたかぁ」

上司『ただ、たまに防衛局の移動装置をこっそり勝手に使って、地球の他国の魔法少女に会いに行ったりしてたね」

幼馴染「折角良い感じだったのに、お母さんったら、昔何やってるのよ……」

幼母「ま、こういうのは青春時代に良くある話じゃない」


上司『会いに行くだけならまだしも、色々とやらかしたよなぁ、君たちは』

幼母「ドイツの独女さん、イタリアの伊女さん、フランスの仏女さんと、色々やったわねぇ」

上司『賭け事する為に、ドイツの自動車専用道路に魔法少女姿で入って、速度無制限区間で全力疾走したりしてたね。稀に、今でもヨーロッパ出身の魔法少女たちがやるけど』

幼母「みんなでジュースをかけて、車に注意しながら200から300km/h位の速度で全力疾走したわねぇ」

上司『そういえば、イタリアのコロッセオにこっそり入って闘技ごっこもしたんだったな。稀に、今でもヨーロッパ出身の魔法少女たちがやるけど』

幼母「みんなと戦闘訓練したくて、侵入したわねぇ」

幼馴染「お母さんのやってる事が地味にスケールがデカい……。てか、ヨーロッパの魔法少女たち、何やってるのよ……」


幼母「だから、幼ちゃんはきちんと魔法少女やるのよ?」

幼馴染「失礼だけど、お母さんの言葉に今は重みが無いよ……。まぁ、きちんとやるけどね」

上司『男の娘くんとお友達のようだし、君たちなら大丈夫だろう』

幼馴染「はい、男の娘と一緒に頑張ります!」

上司『画像データを見た時は、幼母そっくりで驚いたものだが、元気そうな所まで本当に親子そっくりだよ。これから宜しく頼むよ、幼馴染くん。……あと、幼母』

幼母「何ですか、上司さん?」


上司『君の娘さん、責任を持って預からせて貰うよ。だから、心配しないでほしい』

幼母「はい、上司さん。でも、私同様、娘自身がこの道を選びましたから。それに、ちょっとくらいならケガしても気にしませんから、宇宙の為にがっつりコキ使って下さい」

幼馴染「お母さん、私の事好き勝手言い過ぎでしょ……」

上司『はははっ、やっぱり訂正する。幼母は本当に昔と変わらないな』

幼母「ふふふっ。やっぱり上司さんも変わってないですね。上司さんはやっぱり優しい上司さんのままです」

上司『まぁ、娘さんは無理しない程度に頑張って貰うようにするよ。では、幼母や幼馴染くんと話も出来たし、私は失礼するよ』ブチッ


幼母「ふふっ。ありがとう、幼ちゃん」

幼馴染「え、何が?」

幼母「魔法少女をやるのはあなた自身が決めたからこそでしょうけど、お陰で上司さんとお話出来たからね」

幼馴染「お礼なんていいのいいの。でも、お母さんが上司さんと話せて嬉しかったなら、それだけでも私が魔法少女をやる事選んで良かったと思えるよ」

幼母「じゃあ、明日から学校だし、晩御飯まで少し時間あるから、先にお風呂行ってきなさい」

幼馴染「うん、そうする。朱鳥はどうする?」

朱鳥『まぁ……、行くのは構わないから、行こうかな……』



幼馴染「ふぅ……。極楽、極楽」チャポン

朱鳥『マスター。それは、おじさんっぽいから言わない方が良いよ』

幼馴染「誰も聞いてないならオッケーだよぉ。ところで、朱鳥はお風呂入るの微妙に抵抗あったりする?」

朱鳥『青鳥のデータにお風呂には注意しろってあったんだよね……』

幼馴染「でも、何で?」

朱鳥『……なんかね、SSSって頑丈だから問題があった訳じゃないけど、幼母様と一緒のお風呂に入れられたら、青鳥は鳥型SSSで上手く動けなくて溺れたみたいだよ……』

幼馴染「お母さん、自分のSSSを溺れさせるとか、やらかし過ぎでしょ……」


朱鳥『だから、上手く言えないけど、本能的(?)に拒否反応があったのかな……』

幼馴染「そうかぁ……。じゃあ、どうしてた?」

朱鳥『んとねぇ……。その事件後は、風呂桶にお湯を入れて貰って、洗ってたみたいだよ』

幼馴染「なるほどね。はい、朱鳥。風呂桶なら大丈夫なんでしょ?」コトン

朱鳥『確かにこれなら大丈夫そうだね。ありがと、マスター』ジャバジャバ

幼馴染「どーいたしまして。じゃ、朱鳥が終わったら上がりましょうか」





幼馴染「はぁ……。それにしても、お風呂上がってからの晩御飯はあまり進まなかったわ……」

朱鳥『仕方ないね。お昼にあれだけ食べたんだもの。きっと、キー君のマスターも……』



幼馴染「きっと、男の娘は山盛りご飯おかわりして、とても美味しそうにおかずを頬張っていると思う」



朱鳥『いやいや、お昼にあれだけ食べて、夜まで山盛りご飯を食べるなんて……』

幼馴染「男の娘を舐めてはいけないわ。あれだけ食べて、運動も体育の時くらいなのに、あの体型を維持してるんだから……!」プルプル

朱鳥『……マスターも大変なんだね』





男の娘「ふぇ……くちゅっ……!」



狐『マスター、寒いのですか?』

男の娘「ううん、大丈夫だよ。あっ、お姉ちゃん、ご飯おかわり!」



姉「男の娘さぁ……。あの喫茶店に幼馴染と行って、一人でおひつを空にしたうえに、幼馴染の余したチャーハンまで食ったのに、晩飯まで山盛りご飯おかわりなのか……?」


男の娘「だって、思春期はお腹は空くから仕方ないんだよ」

姉「……ったく、仕方ないから二杯目はやる。でも、今日は三杯目やらないから。あと、晩飯後のお菓子類も無しな。流石に食い過ぎだからな」



男の娘「うん……。頑張るよ、お姉ちゃん……」ショボン



狐『仕方ないですよ、マスター』

男の娘「今日はお風呂入ったら、早めに寝ようっと……」

姉「ほら、ご飯。食ったら早く風呂入って、小腹減る前に寝るんだな」



幼馴染「はぁ……。体重が無駄に増えてないといいなぁ……」

朱鳥『マスターは大丈夫だよ。至って健康な体だからね』

幼馴染「そうかもしれないけど、明日体重計に乗るのが怖い事に変わりないわ……」

朱鳥『女の子は今も昔も変わらないんだろうね。幼母様も気にした事がやっぱりあるみたいだしね』

幼馴染「お母さんもか……」

朱鳥『それはそうさ。幼母様もマスターみたいに、学生をしてた頃があるからね」


幼馴染「だよねぇ。しかも、魔法少女だったワケだしね」

朱鳥『そうだね。さっ、マスター、明日は学校だろう?寝た方が良いんじゃないか?』

幼馴染「そうね。じゃ、そろそろ眠ろうかな」ファー

朱鳥『明日は何時に起床予定かな?』

幼馴染「七時に起きるよ。じゃ、おやすみ、朱鳥……」ゴロン

朱鳥『あぁ、おやすみ、マスター』



幼馴染「……Zzz」スースー



朱鳥『マスターの就寝を確認っと……』



朱鳥『……マスター、改めて宜しくね。私はとても良いマスターに会えて本当に嬉しいよ。それに……』



朱鳥『『私たち』を受け入れてくれて、本当にありがとう』



朱鳥『私には、これからあなたと過ごす時間をくれたし……』


朱鳥『SSS-A30Sdx……。青鳥は、大切な人と直接話せなかったけど、私経由で言伝を幼母様に残す事が出来たからね……』



朱鳥『だから……。私、青鳥、幼母様、上司様、みんなの為にありがとう、マスター』



朱鳥『きっと、魔法少女をやってると大変な時がくるかもしれないけど……。その時は、私たちが必ずマスターを助けるからね』



朱鳥『じゃ、身体情報取得は維持。緊急時以外は明日7:00までスリープモードで……っと』



朱鳥『おやすみ、マスター。また明日ね』シューン



シューン……



朱鳥『おはよう、マスター』

幼馴染「おはよ、朱鳥」

朱鳥『SSSなのに、マスターより遅起きしてしまったよ。注意しないとなぁ』

幼馴染「魔法少女より遅起きなSSSでも大丈夫じゃない?私もたまたま早く起きただけだしね」

朱鳥『とはいえ、これからはマスターの申告時間より少し早く起動する事にしようかな』





幼馴染「じゃ、お母さん、学校行ってくるよー」

幼母「はい、いってらっしゃい。朱鳥はきちんといる?」

朱鳥『サイズを変えて鞄に入ってるよ、幼母様』

幼母「なら大丈夫ね。気をつけて行くのよ?」

朱鳥『私もいるから大丈夫だよ。では、行ってくるよ、幼母様』

幼馴染「うん、行ってきます!」



朱鳥『学校に行く時はやっぱりお友達と行くのかい?』

幼馴染「そうよ。男の娘と、男友、女友で行くよ」

朱鳥『キー君のマスターは解るけど、男友様と女友様とは?」

幼馴染「小学校から四人同じ学校、同じクラスの腐れ縁みたいな感じだよ」

朱鳥『そうか。幼母様の独女様、伊女様、仏女様みたいなものなのかな?』

幼馴染「まぁ、お母さんたちみたいに勝手に建物に入って遊んだりはしないけどね」


男の娘「あっ、幼馴染ちゃーん!おはよー!」



幼馴染「おっ、私の旦那様がお見えに……って、男の娘、どうしたのそれ?」

朱鳥『今日はキー君のマスターはポニーテールだね。何かあったのかい?』



男の娘「なんか昨日ポニーテールになったら、今日は無性にポニーテールにしてみたくて……変じゃないよね?///」

狐『お似合いですから大丈夫ですよ、マスター。幼馴染様はどう……』



幼馴染「うにゃー!男の娘可愛いよー!」ギュー


男の娘「お、幼馴染ちゃん……く、苦しいよぉ……///」

幼馴染「駄目よ!男の娘成分がまだ充填しきれてないもの!」ギュー



朱鳥『マスターズは本当に仲が良いね』

狐『今日もお二人はいつも通りですね。さて、男友様と女友様がいらっしゃいましたし、わたくしたちはお邪魔にならないようにしましょう』

朱鳥『あの二人かい?じゃ、私たちは鞄の中でゆっくりしていようか』



男友「おーっす、お二人さん。今朝もお熱いこって」

女友「おはようございます、男の娘くん、幼馴染さん」


幼馴染「おっはよー、お二人さん!」ギュー

男友「とりあえず、そろそろ離してやれ、な?」



男の娘「た、助けてぇ……///」フラァ



女友「そうですね。そろそろ解放しないと大変ですよ?」

幼馴染「男の娘成分があと5%で満タンだったけど、仕方ないわね」

男の娘「はぁ……。やっと解放されたぁ……」


女友「そういえば、男の娘くん。今日はポニーテールなんですね」

男友「だな。調理実習の時とか位でしか見ないから新鮮かもな」

幼馴染「きっと、クラスでひと騒ぎあるかもね?」

男の娘「そこまではないと思うけど……」

男友「いや。まるで珍獣見たみたいになって、朝から大変だぜ?」

男の娘「ポニーテールって別に珍しくないし、僕は獣じゃないからね……?」


男友「でもさ、普段のツインテールも良いけど、ポニーテールもやっぱ悪くないな」

女友「そうですね。似合ってますよ」

男の娘「あ、ありがと……何か改めて言われると照れくさいね……///」

幼馴染「もう、二人ともー。私のお婿様にそれ以上可愛いとか言うの禁止だよー」プー

男友「あらら。じゃ、男の娘のお嫁さんが、やきもち焼ききる前に学校に行くか」

女友「ふふっ、そうですね。では、男の娘くん、幼馴染さん、行きましょうか」


幼馴染「まったく、男友と女友も困ったものねぇ」

男の娘「そんなに僕がポニーテールしてるの珍しいかなぁ……」

幼馴染「そりゃあそうよ。普段ツインテールなんだもの。それに、嬉しさ半分心配半分だけど、男女問わず男の娘の可愛さにやられてる人が多いからねぇ」

男の娘「男女って……。僕は男なのに男の人って……?」

幼馴染「可愛いものには、国境も性別も関係無いのよ!」

男の娘「性別はちょっと分かれてた方が良いかもよ……?」


幼馴染「そんな事は無いのですよ!」

男の娘「色々不安だし、やっぱりいつも通りにしようかなぁ……」

幼馴染「駄目よ、駄目、駄目!今日はポニーテール男の娘で、学校全員を圧巻しないとね?」

男の娘「はぁ……。解ったよぉ……。僕も家からポニーテールにしてきたし、腹を括るよぉ……」

幼馴染「そうこなくちゃ!じゃ、二人行っちゃったし、私たちも行きましょ!」

男の娘「うん、そうだね!」



男の娘・幼馴染「「待ってー、二人ともー!」」ダッ



終わり

本編は投下終了です
この後、おまけ投下予定でしたが、もう眠いんで寝ます
朝方また投下します、おやすみです

レスどもです!
続き投下します


「久々のドイツだねぇ。元気なら良いけどなぁ」



ピンポーン……



「はい、どちら様ですか?」



「あなたに愛を届けに来た者だよぉ」

「宗教は、昔から決めてる所があるので、間に合っています。帰って下さい」



「連れないなぁー。ごめーん、あたしだよぉー、伊女だよぉー。開けてよぉー、独女ー」


独女「全く……。あなたという方は、昔から変わりませんね、伊女……」ガチャ

伊女「いやいやぁ、それを言ったらぁ、独女も昔からの堅物ぶりは、全然変わらないよぉ」

独女「私は至って普通です。あなたが緩いのです」

伊女「まぁ、それはそうとぉ、準備は大丈夫かなぁ?」

独女「勿論です。今日はあなたが珍しく連絡を入れて、計画してくれたんですから」


伊女「じゃあ、行こうかぁ」

独女「待って下さい。フランスまでの運転は私がしますから」

伊女「えっ?車別々で行くのぉ?」

独女「そんな無駄な事しません。私の車に二人で乗って向かいます」

伊女「運転はあたしがしたいのにぃ」

独女「あなたは、いつも無駄にエンジン回したり、飛ばしたがりなので、今回は私がします」

伊女「仕方ないなぁ。解ったよぉ」



独女「伊女、きちんと座りなさい。何かあった時に危ないです」



伊女「だってぇ、運転してないとつまらないしぃ、独女の車は退屈ぅ……」グデーン



独女「車に退屈も何もありません」

伊女「車には、跳ね馬や暴れ牛みたいな情熱……パッションが必要だよぉ!」

独女「車とは道具です。情熱より、最善さ、技術による先進性こそ、大事です」

伊女「ドイツの人は本当にお堅いなぁ……」


独女「ですが……。自動車専用道路を走ってると思い出しますね、昔を」

伊女「あぁ!四人で集まって、競争やったねぇ!」

独女「ですが、終わってから上司さんに叱られましたね……」

伊女「あと、四人集まってイタリアのコロッセオで、戦闘訓練した時もね……」

独女「若かったとはいえ、今思えば馬鹿な事をしたものです」

伊女「でもさぁ、それも今思えば良い思い出だけどねぇ」



……



伊女「魔法少女対抗ー!速度無制限区間競争ー!やる人ー?」

仏女「私は構いませんよ?」

幼母「何々?面白そうだけどルールは?」

伊女「ルールは簡単!ただぁ、SSSをスピード型にしてぇ、自動車専用道路の速度無制限区間を走るだけですぅ!あっ、でもぉ、ジャンプや武器、ズルはNGねぇ!」

独女「何をやるかと思えば……。私はやりませんよ」

伊女「独女はホームで負けるのが怖いのかなぁ?」フフフ





独女「なっ……?!そんな事ありません!地元なので絶対負けませんから!」

伊女「じゃ、独女も合わせて四人全員だねぇ!ちょうど、専用道路入り口がちょっと行った所にあるからぁ、ここからスタートして速度無制限区間終了地点がゴールだよぉ」

仏女「では、ビリの人はジュースをみんなに奢るオマケもつけましょう!」

幼母「尚更負けられないなぁ!頑張らないと!」

独女「悪いですが、地元出身として負けません。ドイツ人としての意地、皆さんに見せます」

伊女「じゃ、SSS諸君っ!スピード型変更とルート設定、カウントダウン宜しくねぇ!」





狼『皆には悪いが、地元出身のマスターは負けられない。私たちがずっと首位キープでゴールまで行く』ピッ

猫『みんなより私たちはトップスピードが劣る。でも、戦略で私たちが必ず勝つ』ピッ

伊『勝負を言い出した伊女に恥はかかせられない。スピードに自信がある私たちが勝つ』ピッ

青鳥『完全アウェーだけど、マスターの為に狙うは一番。ぶっちぎりでゴールを駆け抜ける』ピッ



狼・猫・蛇・鳥『『『『カウント……5、4、3、2、1……』』』』



独・仏・伊・幼「「「「スタート!!」」」」ダッ!





独女「一位です!」ダッ

幼母「やったね!二位!」ダッ

仏女「ふぅ……。三位です」ダッ

伊女「あぁー!!ビリだよぉ!!」ダッ



「皆さん、無事ゴールしたみたいだね」



伊女「そうだねぇ!……あっ…………。上司様ぁ…………。何かご用事でしょうかぁ…………?」アセアセ

上司「皆さん、正座して下さい……。では、魔法少女の皆さん、車用道路を使って、賭け事して何か言う事は……?」





幼母「はい……。自動車専用道路で勝手な事してごめんなさい……」ペコリ

独女「私が止めるべきでした……。すみません……」ペコリ

仏女「面白がってジュースかけました……。すみませんでした……」ペコリ

伊女「ごめんです……。でもぉ、面白い企画でしょ、上司ぃ……?……あっ、いえっ、冗談ですぅ!すみませんっ、本当にごめんなさいですぅー!」ドゲザー



上司「この前のコロッセオの件もあったけど……。ま、ケガや被害が無かったなら許すけど、次からは頼むよ。魔法少女の皆さん?」

独・仏・伊・幼「「「「はいぃ……」」」」シュン……



上司「SSSの皆さんもですよ?」

狼・猫・蛇・鳥『『『『はいぃ……』』』』



……


独女「さて、フランスに着きました。仏女は元気でしょうか?」

伊女「たまに連絡入れるけど、仏女は元気にしてるみたいだよ」



仏女「独女さん、伊女さん、お久しぶりです」



独女「久しぶりだ、仏女」

伊女「久しぶりだねぇ、仏女ぉ。まぁ、私は昨日、仏女と連絡してたけどぉ」

仏女「ふふっ。お二人、相変わらずそうですね」


独女「仏女も相変わらずお酒作りに追われてるのか?」

仏女「はい。でも、やりたくてやってますから」

伊女「仏女の所のお酒美味しいから大好きだよぉ」

仏女「ありがとうございます、伊女さん。帰る前にまた二人にお渡ししますからね」

独女「幼母にも送ってやってくれ。彼女は日本で遠いし、来ようと思っても難しいだろうから」

仏女「解ってますよ、独女さん。日本にいる幼母さんにも、きちんと送っておきましたから」


伊女「そういえばぁ、二人に幼母からエアメール来たぁ?」

独女「あぁ、届いた」

仏女「はい。私にも来ましたよ。驚きましたよ」

伊女「だよねぇ。まさか、幼母の娘が魔法少女やり出すとはねぇ」

仏女「魔法少女も遺伝とかあるんでしょうかね?」

独女「何が遺伝したら、魔法少女になるか解らないけど……」


仏女「でも、魔法少女といえば、あの時が本当に懐かしいですねぇ……」

独女「20年くらいは前になるものね」

伊女「あたしら、すっかり老けちゃったけどねぇ」

仏女「ですが、あの時はこんな感じで、私の家に皆さんで集まりましたね」

独女「あぁ。私、狼、伊女、蛇、幼母、青鳥、上司に、大王とここに来たな」

伊女「私が蛇経由で仏女に連絡入れたよねぇ」



……



大王「とりあえず、酒飲みたいわ」

上司「いきなりお酒かぁ……」

大王「魔法少女らは、良いお酒ある所知らんか?」

幼母「私はまだ未成年なので、お酒はちょっと解らないので……」

独女「日本では、飲酒が20歳からなので、仕方ないです。ヨーロッパは16歳からなので、私は嗜む程度に飲みます」

伊女「じゃあさ、じゃあさぁ。フランスの魔法少女の仏女の家がぁ、酒造所やってるしぃ、美味しいって評判らしいからぁ、私が連絡してみるよぉ」





伊女「蛇、仏女に連絡入れてぇ」

蛇『はいよ、伊女』ピッ

幼母「私、もしお酒飲むってなったら、どうすれば良いかなぁ、独女さん?」

独女「もし、仏女の家に行くなら、フランスの法律上は飲酒が違反にはなりませんから、飲んじゃっても良いのでは?」

幼母「そうかぁ。まぁ、初めてなのでどうなるか解りませんが、飲んでみます」

伊女「仏女は大丈夫だからぁ、ぜひ来てほしいってさぁ」





仏女「お待ちしていましたよ、皆さん」

猫『うちのマスターの酒造所へようこそ。あなたが恐怖の大王様?』

大王「んだよ。早速だけど、お酒貰えるか?自分が全額出すから、全員で飲みながら話したいわ」

仏女「承りました。じゃあ、皆さんで樽一つ開けちゃいましょう!」

上司「樽一つ……。皆さん、無理しないでね……?」

狼『上司殿、独女がいるし、大丈夫だろう』





仏女「では、皆さん……乾杯!」



幼母・上司・独・伊・大王「「「「「乾杯!」」」」」



大王「ほう。美味いな」ゴクッ

独女「確かに美味です」ゴクッ

伊女「ねぇ!仏女の家のお酒美味しいよねぇ」ゴクッ





幼母「あっ、確かに凄く美味しいです!」ゴクッ

上司「幼母さんは初飲酒だから、無理しないようにね……?」ゴクッ

幼母「はい。でも、大丈夫そうです」ゴクゴクッ

大王「おー。そこの嬢ちゃん良い飲みっぷりやな。ほれ、飲め飲め」

幼母「はい、頂きます!」

独女「私もお代わりを」

仏女「はい、解りました」

伊女「あっ、あたしもぉ!」





上司「約一時間が経過した訳で……」ゴクッ



幼母「恐怖の大王さーん!もう限界なのー?ほら、速くお酒空けてよー!///」ゴクッ

伊女「全く、イケメンの癖に情けないぃ……。泣けてきます、あたしぃ……///」シクシク

独女「恐怖の大王と聞いて呆れる!しっかりして!///」ガミガミ

仏女「あらあら、皆さん、出来上がってますねぇ」ゴクッ



大王「もう無理……。マジ助けて……」グデーン





大王「更に一時間経過……。もう地球はいいわ……。帰らしてや、魔法少女たちや……」



独女「ボケ大王がぁ!何しに地球に来たんじゃあぁ!///」バンバン

伊女「やだぁ……。帰っちゃやだぁ……。イケメン大王様ぁ……あぁん……///」シクシク

幼母「あなたが誘ったんでしょーがぁ!?責任取ってよぉー!!」プンプン



上司「仏女さん、お酒強いねぇ……」ゴクッ

仏女「私は試飲とかで飲みなれてますから。上司さんもなかなか酒豪ですね」ゴクッ

大王「もうやだ……。帰りたい……」シクシク





青鳥『また更に一時間経過した。マスター、大丈夫?』

狼『マスターよ、しっかりしてくれ』

蛇『すっかり出来上がって、すっかり寝落ちしたな、これ』



幼母・独・伊「「「……Zzz///」」」スヤスヤ

仏女「あらあら。仕方ないから、私の家の客室に皆さんを順番に運びますね」ヒョイ

猫『マスター、うちも手伝う』

上司「では、私も手伝うよ」





仏女「ところで、上司さん」

上司「はい、何でしょうか?」

仏女「あの方、どうします?」



大王「……Zzz」シクシク



上司「あー……。申し訳ないけど、あなたの家に一泊させてあげてほしいかな……」

仏女「大丈夫ですよ。じゃあ、私運びますね」ヒョイ



……


独女「あの時は、私、伊女、幼母は記憶無くなったな……」

伊女「でもぉ、楽しかったよねぇ」

仏女「そうですね。酔った皆さんが、大王さんへ絡むのを見てて楽しかったです」クスッ

独女「絡み酒を見て楽しむとは、仏女はなかなか性格が悪い」

伊女「にしてもぉ、上司って元気にしてるかなぁ?」

仏女「私たちが引退してからは、上司さんに連絡出来ないですが、きっと元気にやってますよ。それに……あら?」


独女「どうした、仏女?」

仏女「あの方、昔の上司さんに似てると思いまして」

伊女「あぁ!確かにぃ!全宇宙防衛局の人だったりするかなぁ?」

独女「かもしれないな。それに、魔法少女も一緒かな?」

仏女「ちょっと聞きに行ってみませんか?」

伊女「良いねぇ!行ってみようかぁ!」



宇宙人「いつもお疲れ様です。ご自宅のお仕事のお手伝いはどうですか?」

少女「はい。父と母も元気ですし、順調ですから大丈夫ですよ」

宇宙人「なら良かったです」

少女「新しく作ったお酒が出来たので、宇宙人さんにあげたいのですが」

宇宙人「ありがとうございます。私もですが、上司さんが特に喜ぶので、ぜひ頂きたいです」

少女「解りました。じゃあ、家に戻ったら……。あら、ご近所の仏女さんと誰かがこっちに……?」


伊女「こんにちはぁ!全宇宙防衛局の方と魔法少女の方ですよねぇ?」

宇宙人「はぁ。そうですが……」

少女「えっ!?あなた方が何故解るのですか!?」

仏女「魔法少女さんは……。あら、良ーく見たら、近所の酒造所の娘さんだったのねぇ。知らなかったわねぇ」

少女「ええっ?!お供くん、正体がバレちゃいましたよ……!?」

お供『身体情報の機能は正常だが……。何故解ったんだ……?』


独女「SSSのお供さん。機能は間違いなく大丈夫。だから、安心してほしい」

伊女「そうだよぉ。あたしたちがちょっと特殊な経験者、ってだけだからさぁ」

少女「あのぅ、仏女さんたちって何者なんですか……?」

宇宙人「これは多分……。仏女さんでしたか。あなたとそちらの方々はもしや……」



独女「はい。あなたが思った通りかと」



伊女「だってぇ、あたしたちはぁ……」



独・伊・仏「「「元、魔法少女ですから」」」



おまけ終わり

おまけも終わりです
初作の頃から幼馴染を魔法少女追加したかったのと、元魔法少女の話をやりたくてやりました



P.S.
俺ツイは最高に素晴らしい馬鹿で変態なラノベだと思います
前回勧めてくれた方、本当にサンクス!
BS繋いでないから早くレンタルで見たい……

ありがとです
スマホからなので、上手くURL貼れてない時は、タイトルでググって頂ければ大丈夫かと……

宇宙人「この度あなたが魔法少女に選ばれました!」娘「えっ、僕が?!」
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1409028498

男の娘「魔法少女と」狐『迷子の半獣人と獣人』
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1409890437

男の娘「魔法少女と」狐『月の住人たち』
http://ex14.vip2ch.com/i/responce.html?bbs=news4ssnip&dat=1412310796

乙乙
前はスレ使ってまで俺ツイ無理矢理薦めてごめんね

>>168
いやいや、一巻読んだら面白かったし、ホントに感謝だよ!
自分も俺ツイ面白いからと今回所々に俺ツイ系突っ込んでしまったし

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