幼馴染「お風呂だ!ワッショ…イ」 男「…」(83)

幼「あ、あ……」

男「……」ゴシゴシ

幼「な、な……」

男「あな?」クルッ

幼「ち、ちがっ…あ、あ……」

男「…………」

幼「ぎゃーーーーーーー!」
ピシャッ
幼「あんたが!なんで!ウチのお風呂にいるのよっ!!」



幼の母「だから、お風呂は掃除中だって声かけたじゃない」

幼「聞いてない!」

幼母「言いましたー」

幼「私、聞いてないっ!」

幼母「あんたが上の空だったんでしょ?いつも通り」

幼「そ、そもそも、なんで男がウチのお風呂を掃除してるの?」

幼「お風呂掃除は私の役目でしょ?」

幼「お陰で私は…男に…男にっ!」

幼母「生まれたままの姿、ばっちり見られちゃった?」

幼「……」

幼母「あー、これはもう他所にはお嫁に出せないわー」

幼母「責任取って貰わないとねぇ?」

幼「……」

幼母「良い機会じゃない?告っちゃえよー」

幼「お母さんうるさいっ!」

幼母「ちょっとぉ、私に当たらないでよねー」

幼母「ぼーっとして、私の言う事聞かなかったあんたが悪いんでしょ?」

幼「私の1日の楽しみが…」

幼母「ついでにその癖も直せば?」

幼「え?」

幼母「全裸で風呂掃除する癖」

幼「だって、部活でどんなに汗をかいてても、すぐにシャワーで流せるし!」

幼「しかも、掃除が終わったら一番風呂!」

幼「部活とお風呂掃除で疲れた身体に染み渡るお湯…」

幼「そんなささやかな私の幸せを奪わないでよ!」

幼母「いやー、我が娘ながらそんな事を力説されると引くわー」

幼「……で?どうして男がウチのお風呂を掃除してるの?」

幼母「あぁ、お隣さんのお風呂が壊れたらしくてね」

幼母「お風呂借りに来たんだけど、そしたら掃除してくれるって言うから」

幼「お風呂壊れちゃったんだ…それは仕方無い事情だね…」

幼母「良い子よねー、男君」

幼「……私の趣味を奪った酷い奴よ」

幼母「ねぇ、見られちゃったんでしょ?」

幼「……ぅ」

幼母「顔、真っ赤ね」

幼「……」

幼母「そんで?どんな反応だったの?」

幼「はっ!?そう言えば、特に何の反応も無かった……」

幼母「あらー、ひょっとして男君は巨乳好きなタイプなのかなー?」

幼「し、知らんっ!」

幼母「あんた私に似て、スレンダーだもんねー、主に胸囲が」

幼「最近は少しはあるよ!て言うかお母さんよりは大きいよっ!」

幼母「あれあれ~?それで何も反応無かったの~?」

幼「う…」

幼母「これは『幼馴染は妹にしか見えないからお付き合いは出来ません』フラグ?」

幼「お母さんうるさい!」

幼「……あと、私の方がお姉さんだよっ!」

幼母「それにしても男君、遅いわね」

幼「ん?」

幼母「お風呂掃除始めてから、30分以上は経ってるけど」

幼「え?そんなに?」

幼母「出にくいのかしらねー」

幼「ん?」

幼母「誰かさんの裸を見ちゃったからかなー?」ニヤニヤ

幼「お母さんのそのニヤニヤした顔、大っ嫌い!」

幼母「ふふふ、迎えに行ってあげなよ~」

幼「………」

幼母「男君だって早くお風呂に入りたいと思うよ?」

幼「…………」

幼「……まぁ?いつまでも汗を流せないのは大変不本意だし?」

幼「照れくさくて出てこられないのは可哀想だし?」

幼「絶対私の方が恥ずかしい思いしたけど、呼びに…」



その頃、浴室では

男「はぁー…どうしよう」

男「幼の裸見ちゃった…見ちゃったよオイ!」

男「緊張してフリーズしちまった……」

男「掃除が終わったら…」

男「て言うか、掃除はもう磨く所が無い位、ピッカピカにし終わったんだけど…」

男「どんな顔して出ればいいんだろ…」

男「取り敢えずお湯張っとくか…」
キュッ…バシャバシャバシャ

男「……」

男「幼、思ったより胸あったなぁ…」

男「完全にまな板と思ってたら」

男「案外着痩せするタイプだったんだなぁ…」

男「……」ムラッ

男「いかんいかんいかん!」

男「落ち着け…落ち着くんだ、俺」

男「幼、気にしてるだろうなぁ…」

男「どうしよう?どうしよう…」

男「……」

男「あんまり遅くなっても申し訳無いし…」

男「そろそろ出ないと…」

男「……」

男「はぁ…」

男「…小さい頃は一緒にお風呂も入ってたんだけどなぁ」

男「……」

男「綺麗…だったなぁ……」

男「……」ムラッ

男「ち、違う違う違う!思い出したら駄目だっ」

男「思い出しちゃったら…」ムラムラッ

男「鎮まれ…鎮まれ…」

男「……」

男「鎮まらねーーーー!」

ガラッ
幼「何がよっ!」

男「!?」

幼「……」

男「あの…その…」

幼「何よ…ちょっと、こっち向きなさいよ」

男「い、今はちょっと…」

幼「…も、もう、掃除は終わったんでしょ?」

男「は、はいっ!隅々までピカピカです!」

幼「ならさっさと出てよ」

男「はいっ」

幼「あ、もうお湯も張ってくれてるんだ?」

男「は、はいっ」

幼「ありがとね」
ススッ

男「あ、いや、ちょ、ちょっとお待ちください!」

幼「何よ」

男「じ、自分が湯加減をみますので」

幼「湯加減?そんなの自分でやるからいいわよ、ちょっとそこどきなさいよ」

男「いえ、お世話になるからには、最後までキチンと責任を持って!」

幼「そ、そう?」

男「今、確認を…」
ちゃぷちゃぷ

幼「どうよ」

男「ん!?ちょっと熱いな」
ザーーッバシャバシャ

男「…うん、良き湯加減でござる」

幼「…ござる?まあいいや……ついでにその入浴剤入れてもらえる?」

男「承知」
パシャパシャ

男「準備完了でござる」

幼「ありがと。それじゃ……男が先にお風呂入る?」

男「い、いえいえ!家主様からどうぞどうぞ」

幼「そう?それじゃ、早くどいて」

幼「私、部活で汗かいちゃってるから、早くお風呂に入りたいの」

男「あの…あと3分程待っていただけませんか」

幼「何で?」

男「お願いします…ちょっとだけ時間を……」

幼「……」
ピシャッ



幼母「あら?男君から先にお風呂入る事にしたの?」

幼「……違う」

幼母「フフフ。健全な男子高校生なら当然よねぇ?」

幼「男子高校生じゃなので解りません、知りません」

幼母「まさかとは思うけど…」

幼「私は何も見てないし、聞いてないです」

幼「あと、お風呂は私から入りますんで!」

幼母「一緒に入っちゃえば?」

幼「バッカじゃないのっ!!」

幼母「おっきな声。男君にも聞こえちゃったんじゃない?」

幼母「短気は損気って言うわよ?」

幼「お母さんが馬鹿な事言うからでしょ!」

幼「高校生にもなって、一緒にお風呂とか…」

幼「……」

幼「…………」

幼母「あんた、解りやすいわねー」

幼「な、何が!?」

幼母「今、想像したでしょ?」

幼母「一緒にお風呂入ってる所」

幼「う…」

幼「…………」

幼母「ほらまた顔に出てる」

幼「……」
ぷいっ

幼母「あんた、男君の事、大好きだもんねー」

幼「それはっ!その……」

幼母「男君もあんたの事、好きだと思うけどなー?」

幼「なー?って言われても……そんなの知らないし……」

幼母「見てて歯がゆいんですけどー」

幼「……」

幼母「ツンデレでも別に良いんだけど、ツンばかりじゃ嫌われちゃうかもよ?」

幼母「たまにデレもないとね?」

幼「……」

ピリリ ピリリ
幼母「ん?お隣さんからだ」
ピッ

幼母「もしもしー、なぁに?」

幼母「え?うん、それは大丈夫だけど」

幼母「解った、今行くわね」
ピッ

幼母「ちょっとお隣さんに行ってくるわね」

幼「え?何で?」

幼母「ちょっと呼ばれちゃって」

幼母「だから、後の事は宜しくねー」

幼「な、何を宜しく?」

幼母「男君の事に決まってるでしょ」

幼母「小一時間程で戻ると思うから」

幼「ちょ、お母さん!」

幼母「じゃーね」
ガチャ
バタン

幼「どーすんのよ、これ…」

幼「………」

その頃、浴室では

男「観自在菩薩行深般若波羅蜜多時…」

男「ふぅ…」

男「……」

男「……まずい…まずいぞ」

男「変な事考えるんだ…変な事……変な事……」

男(ムラサキおじさんが笑いながら飛んでる…)

男(キミドリおばさんは小刻みポルカを踊って……)

コンコン

男「!?」ビクッ

幼「ねぇ、そろそろ良い?」

男「あ、あぁ…大じょ…」

男「…」ギンギン

男「ばない!大丈夫じゃない…です」

幼「いい加減にしなさいよね」
ガラッ

男「ちょ、待って…」

幼「さっきの、絶対私の方が恥ずかしかったんだからね?」

男「そ、そうですね」

幼「もう!さっさと出てってよ!私が一番風呂なんだから!」
ガシッ

男「ちょ、待ったっ」
グッ

幼「っ!?」
ツルッ

男「危なっ!!」
ガシッ
ドサッ

幼「いたた…ってごめん、下敷きにしちゃって」

男「いや、幼が無事でよかっ…」

キュッ
ザーーーーーーー

男・幼「ひゃっ!冷たっ!」

男・幼「……」

男・幼「昭和のラブコメか!」

幼「……ねぇ、私に何か言う事は?」

男「……あの、違うんですよ、これはですね」

男「立ち上がろうとして、間違えてシャワーをひねってしまってですね……」

幼「……」

男「申し訳ございませんでした」

幼「……うん」




幼母『一緒に入っちゃえば?』

幼「……あんた着替えは?」

男「脱衣所に置いてあります」

幼「……じ、じゃあ、もう一緒にお風呂入っちゃおうかっ?」

男「はぁぁぁぁ?」

幼「だって寒いじゃない。あんたも結構冷水浴びたでしょ?」

幼「このままだと2人とも風邪引いちゃうし……」

男「い、いや、俺リビングで待ってるから…」

幼「何よ……私と一緒にお風呂入るの、そんなに嫌なの?」

男「そう言う問題じゃなくてっ」

幼「べ、別に良いじゃないっ」

幼「変な意味じゃなくて、お風呂に入るだけなんだからっ」

男「えっと…その…見え…」

幼「ちゃんと隠すわよっ」

男「は、はいっ」

幼「ほらっ、あんたから先に服脱いで来てよ」

幼「濡れた洗濯物はカゴじゃなくて洗濯機に直接入れちゃって」

男「はいっ」

幼「早く!」

男「はいっ!」
ガラ
ピシャッ


男(どうしてこうなった……)

男(いきなり絶体絶命なんですけど…)


幼(…私、大胆過ぎかな?)

幼(でも……)



幼「あんまりこっち見ないでよ…」
モジモジ

男「み、見ませんっ」

幼「さ、さっさと身体洗って、湯船に入るわよっ」

男「あいっ!」

男(あー、ヤバイ。これはヤバイ)

男(もう今、世界滅んでも良いわー)

男(なーんも考えられねーわー)

男(……こんな時なのにお前は元気だなぁ)ギンギン

男(いや、こんな時だからこそ…か。フフ)

幼「…るわよ」

男「……」

幼「ちょっと、聞いてるの?」

男「はっ!はひっ?」

幼「背中洗ってあげるって言ったの、聞こえてた?」

男「え?せ、背中?いや、自分で…」

幼「あんたが前向いてないと、私が困るのよ」

幼「それにボディタオルが一つしかないしね」
ジャブジャブ

男「ん、そ、それじゃ…あの、お願いします」

幼「痛かったら言ってね」

男「はい……」

ゴシゴシゴシゴシ

男(あぁ…人に背中を洗って貰うのって、気持ち良い……)

男(それが世界で一番好きな人ってんだから)

男(こんなに幸せな事は無い……)

幼「…ょうぶ?」

男「……」

幼「ちょっと…また上の空?」

男「はっ!?な、なんでしょう?」

幼「力の入れ具合は大丈夫かって聞いたの」

男「は、はいっ。大変幸せでございます」

幼「そ。それは良かった」

ゴシゴシ

幼(そういえば小4の頃くらいまでは一緒にお風呂も入ってたなぁ)

幼(何年ぶりだろ…)

幼(…男の背中、結構デカくなってるな)

幼(昔は私と同じくらいだったのにな)

ゴシゴシゴシゴシ

男「あの、幼?そろそろ良いかなと思うんだけど…」

幼「……」
ゴシゴシゴシゴシ

男「幼?」
クルッ

幼「こ、こっち見るなっ!」
ペシッ

男「す、すいませんっ」

幼「そろそろ背中は洗い終わったわね」

男「うん、前は自分でやれるから…」

幼「それじゃちょっとそこどいて」

幼「私、髪洗っちゃうから」

幼「あんたは後ろ向いて、自分で前の方洗っちゃってよ」

男「わかった」

幼「ん~」
ゴシゴシ

男「……」
ゴシゴシ

男(なんか良いな、この雰囲気)

幼(あれ?今、ちょっと良い雰囲気かな?)

男(今なら謝れるかな?許してくれるかな?)

幼「シャワーでシャンプー流しちゃうから絶対こっち見ないでよ?」

男「絶対見ません!」

幼「ん……」
キュッ
ザーーーーーーー

幼(絶対見ないのか……でもちょっとくらい見るかも?)

幼(健全な男子高校生なら……)ドキドキ


男(ちょっとだけなら見てもバレないかな?)

男(いや!駄目だ!見ないって約束したし……)

男(でもこれ健全な男子としてはどうなんだ?)ドキドキ

男「あのさ、幼」

幼「ん~?なぁに?」
ザーーーーーーーー

男「今日はごめんな」

幼「な、何が?」

男「えと、その……色々だよ」

幼「ふぅん……悪いと思ってるんだ?」
キュッ

男「うん、正直すまなかったと思ってます。ごめんなさい」

幼「じゃあ、罰として…私の背中洗ってくれる?」

男「……」

幼「聞いてる?」

男「いや、聞いてるけど…なんて言うかさ」

幼「何よ」

男「それ罰じゃなくてご褒美…」

幼「ご褒美じゃない!罰よ罰!!」

幼「別に…へ、変な事する訳じゃないし……」

幼「それとも何?男は変な事でも……考えてるの?」

男「……」

幼「そこで黙ったら気まずくなっちゃうでしょ!」

男「ヘンナコトハ、カンガエマセン、イタシマセン」

幼「…じゃあ、お願い」



幼(この状況で変な事考えないって……私、魅力無いのかな)

男(この状況で変な事考えない奴いねーだろ!)


男「そ、それじゃ…タオルをどけてクダサイ」
ゴクリ

男(すっげー生唾のむ音が……聞こえたかな?)

幼(ゴクリってホントにあんな音が鳴るんだ…)

幼(やっぱり、少しは変な事、考えてくれてるのかな……?)

幼「や、優しく、してね」
ハラリ

男「ゼンショシマス」

男(うわはー!幼の背中、超綺麗なんですケドー!)

男(て、言うか、お尻が半分見えちゃってるんですけどー!)

男(胸も、横から見えちゃってるって言うか)

男(中途半端に隠すの、逆にエロいんですけどー!)

幼「……どうしたの?」

男「な、なんでもありませんっ」
ゴシ

幼「ひゃっ!!」

男「ひっ!?」


幼「急に始めないでよ、びっくりするじゃない」

男「すいませんです」

幼「…改めて、お願い。優しく、ね?」

男「あ、あいよ」

ゴシゴシゴシ

男「強さ、これくらいで良いかな?」

幼「う、うん。良い感じ…」

ゴシゴシゴシゴシ

男(右手で胸とタオルを抑え左手で髪をかきあげてうなじを見せている異性の幼馴染)

男(ヤバイヤバイヤバイ)

男(俺の理性頑張れ!超頑張れ!)

ゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

男(幼の背中、小さくてぷにぷにしてて柔らかいな…)

男(背中、背中…どこまでが背中?)

男(腰の上までが背中だよな)

ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

男(腰の下…)
ゴクリ

幼「…男、そろそろ良いかも」

男「!?そそ、そうか?そうだな、もう良いかな」

幼「それじゃ私、前洗っちゃうから」

幼「男はその間に髪洗っちゃってよ」

男「わかった」

男「……」ゴシゴシ

幼「……」ゴシゴシ

ザーーーー



男・幼「……」

幼「洗い終わったし……」

男「それじゃ…」

幼「そ、それじゃ!そろそろ湯に浸かろっか!」

男「いやいやいや……やっぱそれはまずいから、俺先に出るわ」

幼「あ、あのさっ!」

男「な、何?」

幼「せ、背中合わせで入れば良いんじゃないかな?」

男「んん?」

幼「ほらっ、ウチの湯船は広いからさ!」

幼「背中合わせに入れるよ、うん!」

男「い、いいのかよ?」

幼「……どーーーしても私と入るのが嫌だって言うなら別に良いけど」

男「全然っ、嫌じゃないっ!」

幼「それじゃ、お先にどうぞ?」

男「そ、それじゃ……」
ザバーッ

男「俺、こっち向きな」

幼「それじゃ…私も」
ザバッ

ちゃぷん

幼「……ヌルいわね、お湯足すね」
キュッ
ジャーーーーーーーー

男「お、おう……すまん」

男・幼「……」



10分後

ピチョン

幼「ひゃっ!」

男「ひっ!?な、何だ?」

幼「天井から水滴が落ちてきただけよ」

男「そ、そうか……水滴じゃ仕方無いよな」

男「は、ははは、はは…」

男・幼「……」

幼「……あのさ」

男「な、なに?」

幼「さっきから何も喋らないね」

男「……そう?そうか、そうだな」

幼「ひょっとして緊張……してる?」

男「ぅ…おぅ」

幼「それは私と一緒にお風呂に入ってるから?」

男「当たり前だろ……」

幼「意識してるって事?」

男「当然だろ……」

幼「年頃の女子が裸で傍に居るって事に流されてるだけじゃないって言い切れる?」

男「言い切れる!」

幼「!?」

男「俺は幼だから…幼だから……」

幼「…私だから?」

男「あ、あの…幼だから、その、意識を…ずっと、その……」

幼「意識……してくれてたの?」

男「俺が……どれだけお前に片思いしてると思ってんだ!」

幼「それを言うなら私だって…ずっと片思いなんだから」

男「えっ!?マジで?」

幼「そうだよ……そうじゃなきゃ、こんな事しないよ……」

男「……俺達、実は両想いだったんだな」

幼「そう言う事になる…ね」

男「はは、お互いもっと早く素直になってれば良かったよな」

幼「……そうね」

男「それじゃ…改めて言うぞ」

幼「うん」

男「幼、好きだ。俺と付き合ってくれ」

幼「私で良ければ、喜んでっ」
ざばっ
ぎゅうっ

男「おわっ!?ちょっと待って!」

幼「なあに?」

男「……その……胸がですね」

幼「付き合ってるなら……ね?スキンシップも……ね?」
ぎゅうー

男「あぅあ」

男(背中に胸が当たってる、顔が近い、体温が……)

男(…………)

男(……もうどうでも良いや)

男(幼と一緒に居られれば、それで良いや)


幼(ちょっとやり過ぎかな?でも……)

幼(折角付き合う事になったんだから……良いよね)
ぎゅうっ

男「あ、あの……ずっとこうしてるの?」

ざばっ

男・幼「……」

幼「……じゃあ、ゆっくりこっち向いて?」

男「良いのか?」

幼「……良いに決まってるでしょ」

ざばっ

幼「ふふっ……入浴剤に助けられたね」

男「そ、そうだな、お互いにな」

幼「それじゃ、あの……する事があるでしょ?」

男「お、おう……」

男(幼は……覚悟決めてるんだな……)

男(……俺も!)

スーッ




もみゅ

幼「っ!?」
ざばっ

男「えっ!?」

バチン

男「いてぇ!」

幼「バッカじゃないの!?何で今胸揉んだのよ!」

男「え?だって、する事って……」

幼「さ、最初は……まずはキスからでしょ!バカッ!」

男「あ、あぁ……ごめん……」

幼「順番は……守ってよ…ね」

男「それじゃあ……」

幼「……うん」

チュッ

男「……」

幼「……」
じーーーー

男「あ、あれ?違う?俺また間違えた?」

幼「……間違えた……間違えたよっ!」
ざばっ
ぎゅっ

男「ちょ…」

ちゅっ……れろっ

男「ぷはっ…んなっ!?」

幼「私のファーストキスはとっくの昔にあんたに奪われてて……」

男「そそそそれは子供の頃の話だろうが!」

幼「触れる程度のキスなら…もう何回もしたじゃない!」

男「だからそれは子供の…子供の頃……」

幼「ん!」

ちゅうっちゅぱっれろっ

幼「もう……子供じゃないでしょ?」

男「~~~ッ!?」

幼「それとも私とこんなキスするのは、嫌?」

男「い……嫌な訳…………」

男「ある……かよ…………」

ざぶん…ぶくぶくぶく

幼「ちょ、ちょっと?男っ!どうしたの?大丈夫っ!?」




幼母「たっだいまー」

男の母「おじゃましまーす」


男「……」グッタリ

幼「お、お帰りなさいっ」

幼母「膝枕ですかそうですか」

男母「あらあらまあまあ」

幼母「んふふ…どうやら私の夢は叶いそうだわね」

幼「夢?何の事?い、いや、そんな事より……」

幼母「男君、ウチの娘を末永くよろしくねー?」

男母「あんた、ちゃんと責任取りなさいよね?」

幼「あの、おばさん、ちょっと困った事に…」

男母「ん?」

幼「男、お風呂でのぼせて、倒れちゃって……」

幼「頭とか色々タオルで冷やしてるんですけど…ずっとボーッとしたまんまで…」

男母・幼母「のぼせちゃったの?」

幼母(…やる事やった後かしら?)ヒソヒソ

男母(…ウチのヘタレは長湯が苦手だから、もしかして)ヒソヒソ

幼母(まだって事?)ヒソヒソ

男母(でも、お風呂でのぼせてるのを助けてくれたって事は…?)ヒソヒソ

幼母(一緒に入ったのかしら?)ヒソヒソ

男母(男がそんな事出来るかしら)ヒソヒソ

幼母(ウチのが強引に行った可能性が高いわよ)ヒソヒソ

男「お……」

幼・幼母・男母「お?」

男「おと…なの……キ……ス」

幼「なっ!?何変な事言ってのよ、バカッ!」
ベシッ

男「ウッ……」グッタリ

幼母「私の夢は30代で孫を抱く事なのよねぇ」ニヤリ

幼「へ、変な事言ってないで!」

男母「奇遇ね、私もよ」ニヤリ

幼「もーーーーーーーーーー!」

幼「ニヤニヤしてないで助けてよっ!」

男「オ…」

幼・幼母・男母「お?」












男「オッパ……イ」

幼母・男母「……」ニヤリ

幼「ギャーーーーーー!」
ドスッ

男「カハッ」
ガクッ


おわり

これで終わりです
途中レスくださった方、ありがとうございます
わっふるわっふるな展開でなくてすいません

次スレは
お化け「トリック・オア・トリート!」
ってタイトルで、明日立てます
見かけたら読んでもらえると嬉しいです

では。

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