青狸「え?ボクが新しい魔王?」(17)
国王「はい…お願いできませんか?」
青狸「ボクにも都合ってもんが…」
大臣「あくまで代理という事です…次期魔王が決まり次第解放しますので」
青狸「(まぁタイムマシンを使えば)わかりました引き受けましょう。ただし」
大臣「た…ただし…!?」
青狸「この町で一番美味しいどら焼きを、毎週魔王城まで支給して下さい」
国王&大臣「どら焼き…?」
青狸「…え!?まさか…どら焼きを知らない…!?」
大臣「はい」
国王「見た事も聞いた事も無いのじゃ」
青狸「そっ…そんなっ…!?」(|| ゜д゜)
青狸「し…仕方ない、それじゃ餡を使ったお菓子でいいですから」
~魔王城~
バンパイア「失礼ですが、貴方が魔王様代理ですか?」
青狸「そうだけど?」
ワーウルフ(なんか弱そうですぜ)ひそひそ
バンパイア「何故、貴方のような異国の方が魔王様代理なのでしょうか?」
青狸「そう言われても…国王とか言う人からそう…」
キングワイト「つぅまぁりぃぃぃいいい!!」
ダークアーマ「貴殿が我等の長たるに相応しいか試させて頂きたい…と」
青狸「ん?…仕方ないなぁ、なら…」ごそごそ
めぇとぉでんこぉまるぅ!
ふぅじんうちわぁ!
こけおどし爆弾っ!
悪魔の騎士「!?」斬っ!
熔岩魔神「!?」ビュゴォォオ!
爆弾岩「!?」ドッカ~ン…
「ま…参りました」
前魔王の幹部であるバンパイアとその部下ワーウルフには何が起きたのか理解できなかった
風神うちわの暴風で熔岩魔神が纏う灼熱の焔を吹き飛ばし、熔岩魔神を壁に叩きつけ。
暴風で身動きができない、悪魔の騎士が持つ戦斧と盾を名刀電光丸で一刀両断し。
爆弾岩のくちの中にこけおどし爆弾を捩じ込んだのだ。
先ほどまで青い狸をせせら笑っていた他の魔物たちも、畏怖の念を抱く以外に無かった
青狸「…まだ、やる?」
皆に背を向けたまま、どこか威圧的に言うその言葉に、逆らえる魔族は誰も居なかった
彼は更に続ける
青狸「これでもボクは、22世紀の子守り用ロボットなんだよ?」ドヤァ
もはや、誰も彼に異を唱えようなどと考える者は無く
一同は歴代最強の青き魔王を崇め讃えた
一方、その頃王国側では…
事情を知らされていない勇者一行が魔王打倒の旅を始めようとしていた
勇者「魔王を倒せば、一生遊んで暮らせるぐらいのカネが手に入るんだと」グヘヘ
戦士「国王所有の土地も貰えるんだぜ」ゲヒヒ
魔物使い「女悪魔は俺に任せろ!…身動きを封じてからあんな事やこんな事を」グブブ
遊び人「イオナズン!」
遊び人はイオナズンを唱えた!
勇者一行を大爆発が襲う
勇者に500のダメージ
戦士に550のダメージ
魔物使いに600のダメージ
遊び人に400のダメージ
残念!勇者一行の冒険は始まる前に終わってしまった
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