女「こう見えて成人してるからな?」(59)

男(明日、どうしよっかな……会社、いきたくねー……)

女「……」

男「……うぅ…」 ぐびっ

女「よう、兄ちゃん。隣いいかい?」

男「あ…どうぞ……」

女「どもども、よいしょっと」

男(って…子供?!)

女「ふいー、疲れたー」

男「あー…っと、君、ここ、子供は……」

女「ほれ免許証」

男「え、あ。す、すいません!」

女「いーってことよ」

男(まさかの年上……)

男「ほんと、ごめんなさい」

女「だからいーってば。慣れてるし」

男(でも本当にちっちゃいなこの人…)

女「おっちゃん! いつもの!」

店主「あいよ! 嬢ちゃんにいつものー!」

女「だから嬢ちゃんはやめてくれって、なあ?」 ばしっ

男「いやあ、はは…」

女「お、兄ちゃん結構飲んでんねえ」

男「あー、まあはい。ちょっと」

女「うんうん! 人生いろいろあるよなー」

給仕「モツ煮と生中おもちしましたっす」

女「おっ、ありがとう! お姉ちゃん今日もかわいいねー」

給仕「またまたー。嬢ちゃんさんも大人っぽくて素敵っすよー」

女「あははっ、はっ倒すぞー!」

給仕「はーい。じゃあ熱燗すぐにお持ちするっす」

女「うーい」

男(渋っ)

女「ほんじゃ、かんぱーい!」

男「……は…?」

女「お?」

男「か、かんぱーい!」 かんっ

女「かんぱーい!」 かんっ

男「……」 ぐびっ

女「………っ……っ……っ………っぷはー! うまい!」 こんっ

男(わっ、一気したよこの人…)

女「なあ! 仕事あがりの一杯はサイコーだ! そうだろ?!」

男「そ、そーっすねー」

女「んだよなー。うん、この一杯のために生きてる!」

男(なんか変な人に絡まれたなあ)

女「次の一杯のために稼いでる!」

給仕「はーい、たくさん売上に貢献してくださいっすー。熱燗お持ちしたっすよー」

女「いーいタイミングだねえ! さすがおっぱい!」

給仕「はいはーい。次はミルクおもちするっねー」

女「ざっけんな酒持ってこい酒!」

女「あれだ! 兄ちゃんも飲め飲め!」

男「じゃあ、はい」 ちびり

女「まあ自分のペースでな! 倒れても支えらんないぞ! あたしはこんなんだからな!」

男「あ、ははっ気をつけます」

女「あはははははははっ! っと……ん」 ぐびり

男(すっげーテンション高い)

女「っくぅー…」 ふるふる

女「やっぱ秋は熱燗にかぎるね! 兄ちゃんはなに飲んでんだい?」

男「芋の、お湯割りです」

女「うんうん! 冷えるもんなー! 人肌よりもこれがいい!」

男(人肌って…)

女「モツ煮も……うん、うまい!」

店長「どーも、他になんかいるかい?」

女「そだなー…なんかてきとーに頼むわ。二品くらい」

店長「あいよー」

男(なんか馴染んでんなー……ちっこいのに…)

男「……」 ちびり

女「兄ちゃん、この店はよくくるのかい?」

男「そうですね。週に二度くらい」

女「おっ、あたしとオンナジくらいだ。にしちゃ見ない顔だねー?」

店長「そいつ、嬢ちゃんとは来る時間がちょっとずれてんだよ」

女「おっ! ってことは今日はあたしを待っててくれたのか! うれしーねえーどーれ、もういっぱい!」 ぐびりっ

男「……うまそうに飲みますね」

女「おうっ! 酒を飲むときは陽気にやらなきゃいけないぞ!」 とっとっと

男「……」 もぐっ

女「……んー、うまい」 もぐもぐ

男「あー…うまいですよね。ここのモツ煮」

女「分かってんねえ兄ちゃん! この店は酒も飯もうまい! オヤジのツラぁまずいけどな!」

店長「嬢ちゃーん。補導よんでいいかー?」

男「ぷっ…」

女「あははははははははははっ!!! うそうそ、いーツラしてるよ。肴にぴったりだぁ!」

店長「はいはい…こんなんで良けりゃいくらでもどーぞ」

給仕「あたしはもーうちょっと、こー…磨いたほうがいいと思うんすけどねー」

店長「てめえはうるせえ! 賄い出さねえぞ?」

給仕「ちょっ、それは勘弁」

客「お姉ちゃーん生2つおかわりー!」

給仕「はーい! 今すぐっすー!」

男「はぁ……」

女「あ……すまん、なんか邪魔しちゃってたかなー、あたし……?」

男「いやー、なんだか楽しくなってきました」

女「そんならいいんけどさ」

男「飲みます!」

女「おっ、いいねえ!」

男「……っ……っ…ぷはっ」

女「おおおおお!!! 無理すんなよー…」

男「大丈夫れす!」 こんっ

女「おー! 駄目だなー! あはははははははははははっ!」

男「…んーじゃあ、もっぺん乾杯いきましょー!」

女「おっ、いいぞ!」

男「そいじゃあ新たな出会いにかんぱーい!」 こっ

女「おー! かんぱーい!」 こんっ

男「……っふう」 ぐびり

女「……」 ぐびぐび

男「しかし嬢ちゃんさん強そうですねえ」

女「なんだい。兄ちゃんもそれで呼ぶんかい……っと、もうねえや」 ぴちょん

男「う? 駄目っすか」

女「いや、もーいーけどさ……おーい、姉ちゃーん! おかわりー!」

男「うくくくくくくっ」

女「あはははははははっ! 変な笑い方ー!!」

女「まー、なんだ。ご先祖代々ザルでなー」

男「おっ、おっ、何ザルっすか?」

女「おうおう! ニホンザルの顔真っ赤っ赤よ!」

男「くくっ、わけわかんねえっすよ!」

女「あははははははっ! わたしにもわっかんねー!」

男「……」 ぐびっ

女「……」 ぐびり

男「く、くくっ」

女「うふ、ふ…」

男「うくくくくくくっ」

女「あはははははははっ! 顔赤えのは兄ちゃんだよっ!」

男「うっ…ひっ……はらいたいっ…くくっ」

店長「ほい、謎のキノコ炒めとこんにゃくの煮しめお待ちー」

女「あいよっ、どーも!」

女「しっかし兄ちゃんもけっこー飲むねー」

男「んもーやけ酒っすよやけ酒!」

女「いえーい! やけ酒ー!」 ぐびり

男「んっとやってらんねーっすよねー!」 ぐびっ

女「そーだそーだ!」

男「でもやってやるんす! 飲むんです!」

女「そーだ! いいぞー!」

男「そんなわけでなんか一発お願いします!」

女「おーっ! 無茶ぶりかー!?」

男「いえーい!」

女「よしっ! んじゃ、特技みるか特技?!」

男「いよっ! まってましたー!」 ぱちぱちぱち

女「秘技! 免許証早抜き!」 ばっ

男「あははっ! はえええええ!!!!」

女「やー、こんなナリだとやっぱこれがいるからよー」 ひらひら

男「聞かれたらズバッてやるんすね?」

女「もー、こいつでイチコロよ!」 しゅっ

男「カッコイー!!! 0.3秒!」

女「お、惚れたか? 惚れたか?!」

男「はい! どこまでもついていきます!」

給仕「はーい、通報するっすねー。芋のおかわりお持ちしたっすー」

男「ちょっなんでっすか?!」

給仕「幼児へのストーカーは重罪っすよ?」

女「おっちゃーん! こいつ減給ー! あとキノコうまいー!」

店長「ほーい一ヶ月なー。そんでこいつはサービスだ」 ことっ

給仕「ちょっまじっすか?!」

女「あはははっ! ざまーみろい! あんがとー!!」

男「あはははははははっ!」

…………………

…………

……

男「…で、ほれがーどうなったんすー?」 ゆらゆら

女「ほんでよー、そん時になってその犬っころが…」 ぐびっ

男「くくっ……っうー…」

店長「っと、お楽しみのとこ悪いんだが兄ちゃん、電車、大丈夫かい?」

男「あー…っと、すんません。俺、ぼちぼちー」

女「おっ、じゃあな。今日は邪魔しちゃってわるかったなー」

男「いえ、嬢ちゃんさんのおかげで元気でましたー!」

女「そりゃー、よかった! また会ったらよろしくなー!」

男「はい、またー」 ふらふら

給仕「まいどー、またお越しくださいっすー」

女「気をつけて帰れよー!」

女「あいつ、けっこー飲んでたけど大丈夫かなー?」

給仕「さあー?」 ことっ、ことっ

女「ま、いっか。あはははははははっ!」

給仕「そっすねー」 ふきふき

おわり
こんなロリとのみたい
はたらきたくない

男「あ、ばんわっす」

女「おー、兄ちゃん。来たね」

給仕「らっしゃーい。どうします? いつもの?」

男「うっす……あー、そっすね」

給仕「はーい、いつものっすねー。ビールともつ煮込み頂きましたー!」

店主「はいよ! まいどぉ!」

男「ここ、いいっすか?」

女「他んとこ座ったら拗ねるぞコラ。待ってたよー、きょうは遅かったなあ」

男「ちょいと長引きまして」

女「そいつはお疲れ様だなー」

給仕「ほい、ビールっす」 ことっ

男「あ、ども」

女「お、かんぱーい」 かんっ

男「ういっす」 こんっ

女「んっ……」 ぐびっ

男「……ふぅ」 

女「っはー…」

男「いやー、んまいっすね」

女「おうよっ!」

給仕「元気いいっすねー。お通しは白菜となんか…たいたんです」

店主「あぶらげ」

給仕「それです」

男「あ、どーも」

女「うまかったよ」

男「お、楽しみっすね」

給仕「嬢ちゃんさん、おかわりは?」

女「これ、も一本たのむよっ」

給仕「はーい。神亀お燗いただきましたー!」

男「あー、あと、盛り合わせと……」

女「これ、いいぞ」

男「じゃあ、これで」

女「一緒でいいよな?」

男「あ、はい」

女「ん、追加で」

給仕「了解っす。盛り合わせと、鳥豆腐鍋、嬢さんちゃんとこにおかわりっすねー」

男「お新香も」

給仕「はーい。おっけーっすか?」

店主「………はい、お新香ー。あとはちょっとまちなー」

男「どもーっす」

女「最近はいそがしいのかい?」

男「年末ですからねー」

女「ああー、まあそうだよなあ」

男「嬢ちゃん先生はどうなんすか?」

女「んー、あたしはまあなー。テストだテスト」

男「おっ、期末試験」

女「それそれ」

男「師走ってくらいですからね」

女「実際教師になってみても、そうなあー」

男「走りますか?」

女「100mで限界だ」

男「うくくっ」

女「んだよ」

男「いや、その、運動会の時の話を……」

女「ん? あっ…忘れてくれよそれは、さあ」

男「似合うと思いますよ? ランドセル通学帽」

女「似合うから嫌だってんだってんだろ」

給仕「ペドは犯罪っすよー。盛り合わせっすー」 ことっ

男「お、どーも」

女「ペドじゃねえよ」

給仕「ロリっすか?」

女「合法だよ合法!」

男「飽きないですねえ」

女「こいつに言ってやってくれよ」

給仕「や、だって嬢ちゃんさんは…」

男「まあ、そうですよねえ……」

女「おい、こら。そこで意気投合すんじゃねえ」

給仕「兄ちゃんさん、酔っ払った勢いで手ぇ出しちゃダメっすよ?」

男「犯罪者にはなりたくないんで」

給仕「っす。安心しました」

女「おい、年上だぞてめえ」

男「え、あ、ああ?」

給仕「兄ちゃんさん、おかわりは?」

女「あ、もう開けてやがる。酔ってんな?」

男「んー、ビールと…これで」

給仕「うーっす。ビールとお燗一本っすねー」

女「酔ってんのはいいことだけどよー」

男「はいはい、ちゃんとかまってあげますから」

女「殴るぞ」

男「くくっ、すんません」

女「もー、あんまからかうなよなー」

男「嬢ちゃんさんノリがいいですから」

女「怒るときは怒るっかんな?」

男「それもそれでかわいいんじゃないんですか?」

女「ぁあ゛っ?!」

男「ぅおっ」

女「……っくく、どーよ」

男「迫力あるっすね」

女「だろ?」

男「さすが先生」

女「や、さすがに生徒には怒鳴んねえよ」

男「いい先生っすえn」

女「おうよ。ガキも今年はいい子ばっかりだ」

男「まえは問題児とか居たんですか?」

女「んー、まあなあ」

男「ほー」

店主「ほい、鳥豆腐ー」

女「お、あんがとー!」

男「どもっす」

店主「わさび付けてもいいぞ。おーい、燃料嬢ちゃんとこにー!」

給仕「うーっす」

女「ま、食おうぜ」

男「はいっす」

女「…ん」

男「む……うまいですね」

女「うん、うん」

男「むむ」

女「……」

男「……」

男「ん、あったまりますね」

女「これをな、こう、燗酒で…」 ぐいっ

男「……っー…たまらんっすね」

女「な?」

男「…ええ」

女「はぁ……うまいなぁ」

男「……っ…」 ぐびっ

女「ん、これも」

男「……お、七味もいいっすね」

女「だろ」

男「ん」 ずずっ

…………………

…………

……

女「……そこで教頭がだな。いったんだよ!」

男「おっ、おっ?」
女「生徒と教育どっちが大事なんですか?!」

男「おおー!」

女「あついっ! あついなぁー!!」

男「熱血っすねー」

女「だろ?! あいつはすげえんだよ。恥じらいとかねえから、うん」

男「くくっ」

女「……っと、いい時間だな」

男「あ、ホントですね」

女「んー、今日はここで?」

男「そっすね。また」

女「ん。おーい、ごっそさーん」

男「お会計おねがいします」

給仕「はーい……ねむいっす……」

女「んーっ、がんばれ!」

女「んじゃあ、これで」

男「足りてますかね?」

給仕「はいちょうどー」

店主「まいどー」

女「お、おお。外はさみいなあ」

男「そうですねえ」

女「じゃ、また」

男「おやすみなさい」

女「んー」

おわり
なんかこれじゃない
煩悩がたりない

女「よう、あけおめ」

男「あけまして、おめでとうございます」

女「久しぶりだな。ま、座れよ」

男「ええ。あー、生……と、おまかせで」

給仕「うーっす」

女「どうだったい? 正月は」

男「いつも通りーでしたね」

女「いつもったって知らねえけどよ。おう」

男「なんか一般的なやつですよ」

女「お兄ちゃん実家帰ってねえんだよな?」

男「ええ、一人で」

女「ひひっ」

男「なんですか、それ」

給仕「ほーい、ビールとお通しっすー」

男「あ、ども」

女「お、来たね」

男「カンパーイ」 コツン

女「かんぱーい!」 コツン

男「……っ……っ…」

女「……おー、よーのむねー」

男「……っふー…」

女「ぱちぱちぱち」

給仕「ほーい、ぬる燗もー」

男「はい、ありがとー」

女「のむねぇ」

男「やー、忘年会新年会って溺れるほど飲みましたけどね」

女「ありゃ飲むね」

男「やっぱここで飲むんが一番うまいですよ」

女「おっ」

店主「嬉しいこと言ってくれるねえ」

女「おっちゃん」

男「あ、どもです」

店主「今年もよろしくな」 コト

男「あ、はい」

店主「お任せのぶり串の炙り、まずこれで」

男「おっ、うまそっすね」

女「うまかったよー、食べてあげよっか?」

男「串ならー」

女「串が食えるかよ」

男「しゃぶればまだまだ味わえますって」

女「トラヒゲじゃねえんだから……」

男「ひょっこりひょうたん島ですか……先生、いくつです?」

女「女に歳を聞くもんじゃあねえよ」 フッ

給仕「そうそう、あたしも補導とか嫌ですからねー。曖昧にしときましょう」

男「あー、それもそうですねえ」

女「んだこら、刺すぞ」

男「串かまえないでください。怖いから」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom