とりつけわすれてました。

キョン「長門、これは一体？」

長門　「公衆の面前拡声器在り来りなトークショー・・・」

キョン「！？」

長門　「今のはジョーク、涼宮ハルヒは幻覚アレルギーというロックバンドの影響を受けたものと考えられる。」

キョン「ロックバンド？たしかにイヤホンを付けてはいるがつぶやいてる内容が怖いぞ。」

長門　「それも魅力の一つ。」

ハルヒ「アサイラムな君の恋人・・・」

キョン「おーい、きこえてんのか？」

ハルヒ「！？　キョ、キョン、来てたの！？」

キョン　「お前が水銀がどうのこうのつぶやいてた時からいるぞ。」

ハルヒ　「何聞いてんのよこのアホキョン！！」

みくる　「ふえぇぇ」

キョン「で、なんかロックバンドにハマってるらしいな？」

ハルヒ「そうなのよ！この幻覚アレルギーってバンド！かっこいいから聞きなさい！アルバム全部歌詞てあげるから、あしたまでに聞いて感想文書きなさいよね！しょぼい文章書いたら死刑だから！」

キョン「わかったわかった。」

ハルヒ「古泉君と有希にはもう貸したのよ。みくるちゃんはこういうの苦手そうだし、あとはあんただけね。」

キョン「まさかこの幻覚なんたらのコピーバンド結成とか言い出すんじゃないんだろうな？」

ハルヒ「まさか、こんな声出せる人がどこにいるっていうのよ！しっかり聞いてきなさい！まぁ、あんたがどうしてもコピーバンドやりたいっていうならギター弾いてあげないこともないわよ！」

キョン　「いや、やらなくていい！とにかくこれ全部聞いてくりゃいいんだな？」

ハルヒ「そうよ！　じゃあ今日はあたし帰るから、戸締まりよろしくー」　ｽﾀｺﾗｻｯｻｰ



古泉　「んっふ」

古泉　「いやはや、涼宮さんもこんなバンド、どこで探し出したのやら・・・」

キョン　「どういうことだ？」

古泉「　http://www.youtube.com/watch?v=itbpolyiwnw　」

古泉「このとおりの楽曲です、おまけに世代も違う。」

キョン　「そうなのか長門？」

長門　「1991年10月、かまいたち解散後、次なるビジョンを模索していたsceanaと梶井”kazzy”沙介が新たな音楽の方向性を打ち出すために幻覚アレルギーが結成される。そして翌年4月、フリーウィルから1stアルバム”mouth to mouth”を発表。インディーズチャートの初登場1位を飾るという快挙を成し遂げた。そして1994年にビクターエンターテインメントからメジャーデビューを果たし順調に活動が進むと思われたが、1996年に自己レーベル"old fashion"設立後、1997年初頭、突如活動を停止してしまう。しかし2006年12月3日に突如1日だけの再結成。「幻覚アレルギー 最終公演」と銘打たれたライブを目黒鹿鳴館で行うも、梶井”kazzy”沙介は参加せず、サポートメンバーを起用したライブであった。」

キョン　「さすが長門、sos団のwikiだな」

wiki「///」

みくる「わたしはかまいたちの方がすきですぅ。」

古泉　「まぁ、涼宮さんも今回は事件を起こすつもりはないでしょう。幻覚アレルギーといっても病気でもなんでもないただのロックバンドですから。」

キョン　「だといいんだけどな。」

みくる「あ、フラグですよいまの」

キョン「長門、お前は幻覚アレルギーの曲を聴いてどう思った？」

みくる「・・・無視かよ。」

長門　「かっこいいって、こういう感情なの？」

キ古み「！？」

夜

キョン「とりあえず、アルバム全部聞いてみたが、不思議なバンドだな・・・」

キョン　「ゴミ溜めの中のドブネズミ・・・」

キョン「ハルヒ、ほんとお前はどこで見つけてきたんだよこのバンド」

http://www.youtube.com/watch?v=nds0nfxowbk
キョン　「ん？ハルヒのやつ歌詞カードに印付けてやがるのか。『もう疲れたからここでお別れだよ　一夜にして忘れられるよ　だけど頭の中がメチャクチャになっちゃうよ　そして頭の中がメチャクチャになりそうだよ・・・』か・・・で、学校で歌っていたのは『水銀』・・・なんかメッセージがありそうなきもしてくるよホント・・・」

ｸｰﾚﾅｲｰﾆーｿｰﾏｯﾀｰｺｰﾉｵｰﾚｰｦ

キョン「電話か・・・ん？長門？もしもし」

？？「恥・・・ｻﾞｻﾞｯ・・・金縛・・・ｻﾞ・・・」

キョン　「？？　おい！長門か！？」

長門　「予想外の展開になる
　　　　　　　　　　　時間だけがただ過ぎていく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　夕刊の一面を飾る　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　一般市民の狂ったカリスマになる」
ﾌﾟﾂﾝ　ﾌﾟｰﾌﾟｰﾌﾟｰ

キョン「なんだ一体・・・そうだ、古泉に確認を！」

ﾋﾟﾎﾟﾊﾟ

キョン「古泉、出てくれよ・・・」
ガチャ
古泉「おや、あなたから電話とは珍しいですね。どうしました？」

キョン「古泉！さっき長門から電話があったんだが様子がおかしい。ｶｸｶｸｼｶｼﾞｶｼｶｸｲﾑｰﾌﾞ」

古泉　「そうでしたか・・・実は僕の方からもお話があります。」

キョン「なんだと？」

古泉「とりあえず、今から一時間後に駅前に来てください。そこで落ち合いましょう。」

キョン「こんな時間にか？まぁいい。とりあえずまた後でな！」

ここまで書いて思ったけど、幻覚アレルギー知ってる人いるんか？

駅前
古泉　「どうも」

キョン「おっす。」

長門「匿名希望の私は夜通し死んだふりをする・・・匿名希望の・・・」

みくる「これは怖い。」

キョン「長門・・・いったいどうしたんだ。

古泉「長門さんがいまこうやっておかしな状態になってしまったのは原因がわかりません。しかし、手掛かりはあります。」

キョン「幻覚・・・アレルギーか・・・？」

古泉「ええ、そうです。涼宮さんが幻覚アレルギーを聞いて、何かしらの影響が統合思念体にでていると考えて間違いはなさそうです。」

みくる「なぜ・・・統合思念体に？」

みくる「あのうぅ、涼宮さんが学校でつぶやいてた言葉も、長門さんがさっきからつぶやいている言葉も全部幻覚アレルギーってバンドの歌詞なんですよねぇ・・・？」

キョン「そうみたいです。ハルヒがかしつけてきたcdを一通り聞いたんですが、全部歌詞の中にあるフレーズでした。」

オレ「幻覚アレルギーかっこいいからな。」

古泉「そうです。幻覚アレルギーは９０年代のヴィジュアル系ブームの中、世間に媚びない音楽性で人気を博しました。ボーカルであるシーナさん独特の文学性を含んだ歌詞、そしてヘヴィでメロディアスな曲、これをかっこいいと捉えるかは人それぞれですが、涼宮さんが影響を受けたのは間違いないでしょう。」

キョン「さすが機関だな、既にリサーチ済みって訳か？」

古泉「いえ、今回は思わぬところにこのバンドのファンがいただけですよ。」

キョン「思わぬところ・・・？」

長門　「忘れられない1991、お前は吐いたその・・・」

みくる（実はバンギャなのがバレた！？）

古泉　「ええ、この人が昔、幻覚アレルギーの追っかけだったそうです。」

キみ　「も、森さん！？」

森さん「皆さんお久しぶりです。」

古泉　「まさか、園生ちゃんがヴィジュアル系を聞いていたとは・・・」

キョン　「おい、お前『園生ちゃん』って・・・」

森さん　「！？」

長門　「原因不明の夏の雪　降り積もるこの街・・・」

古泉　　「原因不明のの夏の雪　降り積もるこの街・・・」

キョン　「ごまかすな」

古泉　「まぁ、今は些細なことです。とりあえず、森さんを連れてきたのにはちゃんとした理由があります。」

キョン（呼び方が普通になった。）

みくる（つーか森さん今いくつだよ？）

キョン　「で、わざわざこんな時間に森さんに来てもらった理由は？」

古泉　「森さんが幻覚アレルギーの元追っかけということは、幻覚アレルギーに心酔していたということですよ、今の涼宮さんと同じように・・・」

みくる「つまり、森さんが幻覚アレルギーにハマった理由を聞けば、涼宮さんの力が長門さんにはたらいた理由もわかるかもと・・・？」

古泉　「そうです。そして、涼宮さんが僕たちになぜ今このバンドを勧めてきたのか、ということもね。」

森さん「1991年、わたしの人生とも言えたパンクバンド、かまいたちが解散しました。」

キョン（マジで何歳なんだこの人・・・）

みくる（あ、趣味合うかも）

森さん「このとき、私はショックのあまり引きこもりがちになったくらいです。しかし、ある日、sho〇xを読んでいたら、そこで幻覚アレルギー始動の記事を見かけました。」

森さん「私の大好きだったシーナ君がまた日本のロックシーンに帰ってくる、そう考えただけで卒倒しそうなくらい嬉しかったのを覚えています。」

キョン「それでそのまま・・・？」

森さん「いえ、正直最初はかまいたちとのギャップに驚きました。路線が全く違うバンドなんです。かまいたちの二人がこんなにヘヴィで哲学的な歌詞のバンドを始めるなんて思いもしませんでした。」

古泉「ほう・・・」

森さん「しかし、当時はバブルが崩壊した直後で、世間は一気に暗くなっていくなかでした。そこであの退廃的な歌詞、アンダーグラウンドでインダストリアルロックのはしりとなるような音楽性が私の頭を揺さぶったのです。」

キョン「なるほど・・・すごく納得いく理由なんですがハルヒとは違うんだろうなぁ・・・」

古泉「一応参考までに来ていただいたんですけどね。」

長門「精神安定剤は・・・幻覚アレルギー・・・」

古泉「長門さん、何かわかったんですか！？」

長門「無我夢中に我を忘れ・・・我を忘れ無我夢中・・・」

キョン「そっか、長門はまだこのとおりか。」

みくる「涼宮さんが何かしら歌詞に共感を得たとかですかねぇ・・・・」

長門「！」

長門「修復完了」

みくる「な、長門さん！治ったんですか！」

キョン「大丈夫か！？」

長門「迷惑をかけた。本日の午後４時４４分部室で異常な量の情報ノイズが私の中に侵入、謎の文字列を私の記憶媒体に無理やり書き込んでいった。」

古泉「謎の文字列？」

長門「正確には暗号化された文章。」

キョン「いったい誰が・・・」

長門「今回のことに関して、今のところ一切発信源は分かっていない。」

キョン「おまえの親玉でもわからないのか？」

長門「そう」

古泉「そういえば、長門さんがぶつぶつとつぶやいていたのは一体何だったのですか？」

長門「あれは暗号化された文字列の答え。」