めう「お嬢様めうめうと執事ひなひな」 (43)

◆ひなビタ♪SSです
◆たまにはこういう形式でこういう設定も宜しいかと思って書きました

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昔々あるところに、めうというお嬢様がおりました。
彼女の芽兎家ははんこ生産で大成し、この地域でも一番のお金持ちです。

ある朝、めうはカーテン付きの豪華なベッドからむくり、と目を覚ましました。

めう「ふぁあ……」

眠い目を擦るめうにお水が入った一杯のコップが手渡されます。
彼女にそれを渡したのはベッドの横に立っていた日向です。
日向は黒いバトラー服で胸ポケットには銀色のペンが一本入っています。
頭には耳のような飾りが付けられていて、半ズボンが特徴的。
日向はめうが小さいころからずっと彼女の執事をしているのです。

日向「どうぞ」

めう「ひなひな、ありがとうめう……」

「ひなひな」とはめうの日向の呼び方です。逆に日向はめうの事を「めめお嬢様」と呼びます。
めうはお礼を言ってそのお水をごくごくと飲みました。
こうすることで、寝ぼけ眼な目をぱっちりと目覚めさせることが出来るのです。
大きな目をめうはぱちぱちさせ、執事の日向に微笑みながら言いました。

めう「おはよ、ひなひな」

日向「おはようございます、めめお嬢様」

二人はにこ、と笑顔を交わし合いました。

めうはベッドからもそもそと出ると、すぐ横にある大きなクローゼットの前に立ちました。
がちゃ、と開けるとそこには色とりどりの豪華なドレスが所狭しと詰め込まれています。

日向「今日はどれをお召しになりますか?」

めう「えっとねー、このピンクのがいいめう!」

日向「畏まりました」

日向は慣れた手つきでめうの寝間着をするすると脱がせていきます。
何度もされていることですが、めうは若干気恥ずかしそうな表情をしていました。
寝間着を脱がせると、日向はめうが指さしたピンク色のシンプルなドレスをクローゼットから取り出します。
着せられている時、めうは頬を少し赤くしながらもにこにこと笑顔です。
ドレスを着さた後、日向はめうのピンク色の髪をリボンで結びました。
最後にいつもめうが付けているうさぎの耳を模した髪飾りを付ければ出来上がり。

日向「はい、出来ました」

めう「えへへへ、今日もめうはかわいいいめう!」

めうは鏡に向かって満面の笑みを見せました。
しかし本当は、鏡越しに日向に言ったつもりだったのです。

日向とめうはあくまで主従関係ですが、二人はそんなことはないと思っています。
実際、周りから姉妹じみた関係だとよく言われます。
二人はとても仲良しです。
しかし、めうはそれでは満足していませんでした。

今、二人はめうの部屋でお勉強をしています。
お嬢様となれば、高度な教育が必要なのです。
めうは、この時間が嫌いじゃありません。
執事である日向が付きっきりで教えてくれるからです。

めう「ここよく分かんないめうう~」

日向「いいですかめめお嬢様、ここは因数分解をしてから……」

めう「うーん、小難しくて周りくどいめう……」

めうは手元のペンをくるくる回して弄んでいます。
今の彼女は気力が削がれており、暫くは勉強は進まないでしょう。
しかし、日向はそんなめうの気力をすぐに回復させる方法を知っているのです。

日向「めめお嬢様」

めう「あ、ひなひな……」

日向はめうの柔らかな桃色の髪を優しく撫でてあげます。
こうするとめうは嬉しげに頭を揺らしました。
執事である日向は、めうは頭を撫でられるのが好きだと認識しているのです。
ですが、実際はそうではなく、もっと大きなものです。

日向「これ終わったら、beatmaniaしに行ってもいいですからね?」

めう「むきゅっ!めう、頑張るめうー!」

めうは簡単にやる気を取り戻しました。
彼女は音ゲーマニアの側面も持ち、腕もかなりのものです。
どんな難しい譜面も軽々とクリアしてしまう彼女の姿を見て、ギャラリーが
「剛力の修羅…」と呟いたのがきっかけで「剛力羅」という称号が…今はどうでもいい事ですね。
そんな彼女を見て、日向は小さく微笑みました。

めう「今日はu gotta grooveやるめうー!」

日向「はいはい、でも目の前のが終わってからですよ」

午後3時。おやつの時間です。
めうは身内だけでおやつを食べるのではなく、お友達とおやつを食べるのが好きです。

まり花「めうめうっ!今日のちくわパフェはとってもおいしいよっ!」

めう「ふふふ、このちくわは厳選された素材で作られたちょー一級品めうーっ!」

まり花は芽兎家の少し隣の地域に住むレコード産業で有名な山形家のお嬢様です。
めうとは仲良しのお友達で、こうやっておやつをよく一緒に食べ、お喋りをするのです。

めう「ねぇまりり、最近霜月家のお嬢様と仲良くしてるって本当めう?」

まり花「うんっ!りんちゃんって言うんだけど、今度めうめうにも紹介するねっ!」

めう「うん!」

まり花「でね、りんちゃんってね、普段は冷静なんだけど実は……」

今日ののまり花は霜月家のお嬢様のお話ばかりします。
きっと、とても仲良しなのでしょう。

めう「ふふふ」

なんだかとても幸せそうなまり花を見て、めうも嬉しくなりました。

まり花「じゃあねめうめう!次はりんちゃんを連れてくるねっ!」

めう「ばいばいめう~」

めうは笑顔で手を振って帰るまり花を見送ります。
しかし、お友達が帰った後というのは、少し寂しいものです。
めうはちょっとだけ悲しい気持ちになってしまいました。
そう思っていると、ぽん、と肩を叩かれました。

日向「めめお嬢様」

めうが振り向くとそこには執事の日向が立っていました。
日向はめうが少しセンチメンタルな気持ちになっているのを分かっていたのです。
なでなでとめうの頭を撫でてあげました。

めう「ひ、ひなひな……」

日向「めめお嬢様、お疲れになったでしょう、外が暗くなりますので、中へ」

めう「うん」

日向に撫でられてめうは幸せな気持ちになりました。

それから夜になりました。
お風呂に入って、歯を磨いて。おやすみなさいの時間です。
白いベッドに潜り、日向によく似たぬいぐるみを抱き抱えます。
日向はベッドに潜っためうに柔らかい布団をかけ、彼女に向かって微笑みかけました。

日向「めめお嬢様、おやすみなさいませ」

めう「おやすみめう~」

ぱち、と部屋の電気が消され、真っ暗になります。
日向はベッドの中のめうを見ながらすっ、と静かに退出します。
ばたん、というドアの部屋が静かな部屋に響き、めうはそのまま目を閉じて……おや?

めう「むふふ、まだ寝ないなりよ……」

めうは枕元の照明を少しだけ点け、隠していた本を取り出しました。
これはまり花が貸してくれた本です。
更に彼女は霜月家のお嬢様から借りたものらしいです……又貸しですが、明日返すのでセーフです。
何故貸してくれたのかと言うと、まり花は読書がそれほど得意ではなく、少し読んでも内容が分からなかったからだそうです。
じゃあ試しに自分が読んでみる、とめうが言い出し、今に至ります。

めう「さて、どんな内容めう……?」

めうはぺら、と本のページを捲りました。

……数十分後!
めうは顔を真赤にして照明を消し、ベッドに潜り込んでいました。
息は荒く、妙に部屋が暑苦しく感じます。

めう「はぁっ…はぁっ……」

本の内容は小説でした。
内容を掻い摘んで述べるならば、女の子が女の子に恋をしてその恋を成就させるものでした。
それだけならまだ良かったのです。問題はその後です。
恋人同士になった二人は、ベッドの上でお互いを求め合って……。

めう「え、えっちな、小説だっためう……」

14歳の彼女には刺激が強すぎる内容でした。
まり花は少し読んだけどよく分からなかった、ということはそういうことなのでしょうか?

めう「はぁ……はぁ……」

変にじっくり途中まで読んでしまい、めうは妙な気分になっていました。
まるで、身体の芯が燃え上がっているかのように熱いのです。
めうはこの方法を諌める方法を知ってはいます。
しかし……。

めう「う、うう……」

やはりめうはよく眠れません。
身体はなんだか汗ばみ、蒸してきました。
めうは暑くて自身に掛かっている布団を蹴飛ばしました。

もう我慢の限界です。
めうは悪いことだとは分かっていても、自身のぺったんこな胸をす、と服越しに触りました。

めう「ふぁ……」

びく、とめうの小さな身体が小さく震えます。
ぞくぞくとするような快感が彼女の身体を走りました。

めう「う、う、はぁっ」

一回触りだすともう止まらなくなってしまいます。
今度は直に自身の胸を触り、なでなでと擦りました。

めう「はぁ、ん、はぁ」

荒い息を吐きながら、めうは片方の腕に抱えている日向にそっくりなぬいぐるみを見ます。
このぬいぐるみは、まだ幼かった日向が、誕生日プレゼントでくれたのです。
その時、めうは跳ねて喜んだことを覚えています。

めう「はぁ、はぁ、ひな、ひな……」

思わずめうは日向の名前を呼んでしまいます。
こうすることで、なんだか安心できて、心地良くなれるからです。
これは気のせいなどではなく、めうにとっては真実でした。
何故なら、めうは日向を愛していたからです。

そう、めうは日向が大好きです。
幼い頃からずっとそばに居てくれて、自分の世話をしてくれた日向。
実際自身に付いてくれたのは将来の練習でもあるのかもしれません。
ですが、めうは確かに日向の振る舞いから情熱や熱意を感じたし、同時に愛情も感じたのです。

めう「ひなひなぁ、すき、めうう、だいすき……はぁ」

めうの細い指は自身の股座を弄くります。
静かな部屋にぐちゃぐちゃと小さく水音が響きました。
めうはこの卑猥な音が自分から鳴らされているとは考えたくありませんでした。
なんだか、少し怖いのです。
でも、日向の名前を呼ぶと、なんだか心が安らぐような気がしました。

めう「ひな、ひ、な、あ、あああっ!!」

びくびく、と一際大きくめうの小さな身体が震えました。
彼女はひとまず絶頂に達してしまったのです。
目の前がゆらぎ、思考はなんだかボーっとしてしまいます。

めう「はぁ……っ」

めうは荒い息を吐きながら、自身を弄っていた指を見ました。
それにはどろどろとした透明な液体がいっぱい付着しています。
そして、となりの日向ぬいぐるみを眺めます。

めう「めううう……」

めうはなんだか悲しくなって、めそめそと泣き出してしまいました。

…翌日!
いつもの様に日向が起こしに来て、めうを着替えさせてくれます。
めうは寝る前にあんなことをしたと日向には決して言いません。
言えるわけがありません。
確かにめうは日向の事を愛しています。
ですが、所詮お嬢様と執事であり、従者の関係です。
そんな関係なのに両思いにだなんて、なれる訳がないのです。
めうはそう思っていました。

めう「はぁ……」

めうは思わず溜息を吐いてしまいます。
好きな人は目の前です。ですが……。

日向「どうしたのですかめめお嬢様、何かお悩みでも……」

めう「なんでもないめう…」

この思いを目の前の日向に伝えられたら、どんなに楽でしょう。
そして、その気持ちを受け止めてもらえたならば、どんなに幸せなのでしょう。
めうは静かにそう思いました。

その日の昼、日向はめうのお父様から呼び出されました。
めうのお父様、つまり芽兎家の当主です。

日向「何用でしょうか、当主様」

めう父「日向君、最近娘がべったり過ぎやしないかね?」

日向「え、そうでしょうか……いつも通りですよ?」

めう父「いつも通り……まぁそれはいい、ところで、用事を一つ頼みたい」

日向「用事ですか?」

めう父「場所が遠くてな…まぁ1日あれば着くとは思うが…私の妻の……」

日向「分かりました、でもめめお嬢様が……」

めう父「日向君でなければ駄目ということでもあるまい?他のメイドを代わりに付けるから」

日向「はぁ……」

午後3時。いつものようにめうはまり花と一緒におやつを食べます。
今日はまり花が連れてきた霜月家のお嬢様、凛も一緒です。
彼女は艶やかな黒髪に真っ黒なドレスを着ていました。
そんな凛はめうに会うなりこんな事を言いました。

凛「貴女…レコード屋から本を貸してもらったって本当?」

めう「レコード屋?」

まり花「わたしのことだよっ!りんちゃんは照れ屋さんだから名前で呼んでくれないのっ」

凛「あ、貴女ね……」

めう「ああ、そういう……あ、あるめうよ?」

凛「いきなりこんな事を言って申し訳ないのだけれど、あの本は手違いだったから、返してもらえないかしら、今すぐ!」

めう「わ、分かっためう……ひなひなー?」

凛の言葉からは妙に気迫が感じられました。
めうは自身の執事である日向の名前を呼びます。
日向に取ってきて貰おうと思ったのです。
勿論中身は見ないように言います。
そしてあわよくば、一緒にお茶出来るかもしれません。でも少し難しいでしょうか。
しかしめうに呼ばれて現れたのは日向ではなく、この家で働く一人のメイドでした。

めう「あれ、ひなひなは…?」

メイドが言うには、日向は父親に用事を申し受けられ、さっきここを出たとのことでした。
そして明日まで留守にするのだそうです。
めうは落胆しつつもメイドに本を持ってくるように言いました。

めう「はぁ、ひなひな……」

めうは誰から見ても分かるほどに落胆していました。
想い人に明日まで会えないと言われては、致し方のない事です。
たったそれだけ、かもしれませんが、めうにとってはとても辛いことなのです。

まり花「めうめう、どうしたのっ?」

めう「まりり……なんでもないめう……」

凛「…………」

その後もめうは落ち込みっぱなしで、お菓子には手を付けませんでした。
なお、残っていたお菓子は全てまり花が食べました。

ひなひながいないと、お勉強も楽しくありません。
ひなひながいないと、つまりません。
それは夜になっても同じことです。
めうはひなひなのぬいぐるみを強く抱き締めます。

めう「ひなひなぁ……」

名前を呼びますが、返事はありません。
めうが寝付けない時にはドアに向かって名前を呼ぶと、直ちに駆けつけてくれました。
そして優しく子守唄を歌ってくれるのです。
最近はあまりしてくれないですが。
もうそんな年齢ではないのですから。
でも、めうは日向にまだまだ甘え足りないと思っています。

めう「うう、ひなひなぁ……ぐすっ」

めうは日向がいないことを寂しく思い、また泣いてしまいました。

一方日向は、山の中にあるケーキ屋さんにいました。
確かに距離は結構あり、今日はここ付近にテントでも張って泊まりになりそうです。
日向はコンコンとドアを叩きました。

日向「すいません」

ドアの奥から「はーい」という声が聞こえ、がちゃ、とドアが開かれます。
出てきたのは紫色の髪をした女の子でした。
彼女の名前は咲子と言います。咲子の胸は豊満です。

日向「あの、連絡した者ですが……」

咲子「あ、芽兎家の執事さんですね、あれは明日の朝にならないと出来ないんですよ、申し訳ありません」

日向「いえいえ、なるべく早く戻りたいので……」

実際日向は明日の朝ならば夜中に屋敷を出て朝取りに来ればいいじゃないか、と考えました。
しかし当主様から押されるように家を出されてしまったのです。
どうやら当主様はめうの自身の依存度を確認したい思惑もあるようですが……。

日向(めめお嬢様、大丈夫でしょうか……)

日向もめうの自身へ物凄く依存していることは理解していました。

「あれ、こんな遅くにお客さん……?」

咲子「あ、イブちゃん」

ドアの奥から声がしました。
彼女は金髪で、目を擦りながら日向を見据えました。
そんな彼女の胸も咲子程ではありませんが豊満でした。

咲子「あ、こちら私の…奥さんのイブちゃんです」

一舞「ちょ、さきこ、それ言っちゃうの?どーも、一舞です、イブって呼んでね」

日向「あ、はい、どうも、イブさん、日向です……」

日向はやっと何故こんな山奥で二人がケーキ屋をしているのかを理解します。
二人は結婚しているのです。女同士で。
事実、彼女らの左手の薬指には、お揃いの指派が嵌められています。
彼女らは同性愛者…かどうかは分かりませんが、女の子同士で恋をしてしまったのでしょう。
同性愛というのは非生産的であり、一般的には差別されるものです。
だから、彼女ら……咲子と一舞はこんな山奥で暮らしているのでしょう。
なるべく自給自足できるように、横には畑があります。
日向はそんな彼女らをたくましく、また羨ましくも感じました。

咲子「あ、外でお話もなんですし、中へどうぞ」

日向「あ、はい」

山奥のお店ですが、内部はなかなか広く、快適なものです。
お洒落な雰囲気な店内で、お客さん用の椅子とテーブルが2セット置かれています。
ここは喫茶店としての機能もあるようです。

日向「すいませんこんな夜遅く……」

咲子「いえいえ、お客さん少ないですから」

日向「まぁこんな山奥ですからね……」

一舞「確かに人は少ないけどあたしはさきこと二人っきりでいれるからいいかなって…」

咲子「え、も、もうイブちゃん、人前ですよ///」

一舞「ふふふ、いつもはさきこからされるからお返し♪」

咲子「もう、イブちゃんったらとってもとっても……///」

二人は日向の目の前でいちゃつき始めました。
日向は彼女らを呆れた視線で見ていました。
しかしそれは徐々に微笑ましいものを見るような視線になりました。
そしてやっぱりなんだか、羨ましいと思ってしまうのです。

日向は外にテントを張って寝ようとしましたが、
二人の計らいで店のソファーで眠らさせてくれることになりました。
勿論最初は断ろうとしましたが、彼女らの強い押しが断りきれなかったのです。
日向は意外とこういうところがあります。
しかし、中は暖かいし、虫はいないし、まぁいいかとも思いました。

日向「ふぅ……」

日向は小さく息を吐きました。
改めて考えると、こうやってめうと離れるのは初めてのことかもしれません。
いつも二人は一緒にいたのです。
だからこそ、自分がいない時めうが何をするか分かりません。
日向はそれが不安でした。
出来ることならば、日向はめうと常に近くにいたいのです。
しかし所詮は執事とお嬢様の関係で、いつか離れる時が来るのかもしれません。
それに、将来はめうだって結婚するのです。

日向(めめお嬢様が、結婚……)

そう考えた時、日向の思考に妙なノイズが走りました。
所謂それは不快感に近いものだったでしょう。
奥ゆかしくない考えですが、日向は確かにそう思ってしまいました。

日向(それはなんか、やだな……)

日向(って、何を考えてるんだボクは……もう寝よう)

日向は妙な方向に傾いた思考を収め、そのまま眠ろうと思い、目を閉じました。
しかし、店の奥から艶めかしい声が少し聞こえてきて、日向はよく眠れませんでした。

その日、めうはとても早く起きました。
どれくらい早かったかと言うと、まだ太陽が昇っていないくらいです。
めうは父親に日向がどこに行ったのか聞き、日向が近くの山奥に行ったことを突き止めました。
何故そんなところに行ったのか理由は分かりませんでしたが、めうは日向に会いたくて会いたくて仕方がなかったのです。

めう(ひなひな…今迎えに行くめう……)

めうは動きやすい格好に着替え窓から備え付けのロープを垂らすと、そのまま下に降りました。
これは日向が外に行きたいというめうの為に作ってくれたものです。
これを伝って、二人はよく外に遊びに行ったりしました。
最近はしていなかったのでロープが大丈夫か不安だったのですが、小柄なめうなので特に何も問題は無かったようです。

めう(えっと言ってた山は…あっちめうね)

めうは小さな隙間をくぐり抜け、豪華なお屋敷から抜け出します。
そしてそのまま一人で日向がいるという山に歩いて行きました。
彼女が一人で外に出るのは初めてのことです。
しかしめうは、日向に会いたい気持ちが強く、全然怖くありませんでした。

まだ辺りは薄暗く、人通りは皆無です。
山道なんてほぼ真っ暗闇で、ギャアギャアと何かの動物の声が聞こえてきます。
そんな危なげな道程をひたすらめうは進みます。
動きやすい格好と言っても、やっぱりドレスなので、そこまで早く歩くことは出来ません。
それでもめうはそれでも先に進んでいきます。
日向に会いたいから、その気持ちだけで。
辺りはいつの間にか明るくなっていました。

めう「はぁ、はぁ、ひなひな……」

必死に前に進むめうを木陰から眺める存在がありました。
山賊の夏陽と心菜です。
彼女らはここ近くを(勝手に)縄張りにしている破落戸でした。

夏陽「あれって……芽兎家のお嬢様よね?」

心菜「たぶん」

夏陽「芽兎家と言えば超お金持ち!あたし達にも運が回ってきたみたいね!
   早速彼女を襲って捕まえて身代金をがっぽりふんだくりましょう!」

一人で山道を歩くめうを見て夏陽は舌なめずりをしました。
しかし心菜は何か不安げです。
仕方がないことです。今までに強盗行為は一回も成功していないのですから。

心菜「うん……大丈夫かな…?」

夏陽「何言ってるのよここな、これでやっと洞穴暮らしからもおさらばできるのよ?
   冷たい地面の上で寝たりしたりするのはここなも嫌でしょ?躊躇する必要なんてないわよっ!」

夏陽はばっ、とめうの目の前に飛び出しました。

めう「ひっ!な、何めう……?」

夏陽「ドーモ!山賊です!」

めう「さんぞく……?」

夏陽「芽兎家のお嬢さん、ちょっとあたし達と一緒に来て欲しいんだけど」

めう「め、めうは忙しいめう!用事ならそれが終わってからで……んぐっ!?」

めうが言葉を言い終わる前に、彼女は口を塞がれてしまいました。
心菜が後ろから彼女の口を布で縛ったのです。
せかせかと心菜は手際よくめうの腕や脚も縛っていきました。

めう「むーっ!むーっ!」

夏陽「にゃはははは!上手く言ったわねここなっ!」

心菜「うん」

夏陽「ここなは縛るのは上手いんだから……まぁそれであたしも……い、いやそれはいいわ」

心菜「うん」

夏陽「さ、あたし達の洞穴にコイツを連れて行きましょう!それで芽兎家に取引!お金たっぷり!これで洞穴とおさらばよ!」

心菜「うん」

めう「むーっ!むーっ!」

日向は咲子と一舞と一緒に山道を下っていました。
出来上がった品物は箱に入れて日向がガラガラと台車を押しています。
何故咲子と一舞もいるかというと、これから開かれるパーティーに招待されることになったからです。

一舞「いやぁ豪華なパーティーに招待されるなんて初めてだしっ!」

咲子「あの、私達みたいなのがそんな豪華なのに出てもいいんでしょうか……とってもとっても恐縮です……」

日向「大丈夫ですよ、どうせ身内だけでやってるパーティーですし、人が多いほうがめめお嬢様も喜びます」

咲子「そうだといいんですけど……」

そんな会話をしながら、三人は山を下ります。
山道は穏やかで、小鳥の囀りがよく聞こえました。

日向(嗚呼、めめお嬢様と一緒にこの穏やかな山道を散歩したかったなぁ……)

日向は静かな川のせせらぎに耳を澄ませました。
穏やかな音です。
しかし、それとそぐわない何かの声がしたような気がしました。
それも、いつも聞いているような可愛らしいもので……。
新種の鳥でしょうか?いや……。

日向「……!?」

日向はかっと目を大きく見開きます。
二人は急な日向の雰囲気の変化に驚いたようでした。

咲子「ひ、日向さん?どうしたんですか?」

日向「いや……今、お嬢様の声が聞こえたような……」

一舞「お嬢様って……なんでこんな山の中にいるの?」

日向「いや、それもそうなんですけど……」

また日向は耳を澄ませます。
しかし聞こえるのは川のせせらぎと小鳥の囀りばかり。
やっぱり気のせいだったかな…と日向は思いました。
ですが、その直後、やはりめうらしき声が聞こえてきたのです。

日向「!!」

日向は手に持っていた台車を隣の一舞に渡すと、凄まじい速さで駆け出しました。
その速さたるや、獣のようだったと後の一舞は証言したそうです。

一舞「あっちょ、ど、どこ行くの?」

咲子「イブちゃん、追いましょう」

一舞「えーこれ結構重いよー?」

二人は駆け出した日向の後を追って草むらの中へと入って行きました。

夏陽「えっと…電話線は……こう……」

山賊のアジトでは芽兎家に身代金を要求するため、夏陽が連絡手段を制作していました。
手紙では即効性に欠けるし、電話というものを試してみることにしました。
昔拾ったポータブル電話があったのでそれを試しているのですが、なかなか上手く繋がりません。
夏陽はどうにかしてこれで芽兎家に連絡しようとしていました。
めうはそんな彼女の後ろで転がされています。
そんな時、ぐう、とめうのお腹が鳴りました。

心菜「……食べる?いいけど、声、抑えてね」

心菜はめうの口をする、と解き、カニカマを差し出します。
めうは素直にもぐもぐとカニカマを咀嚼します。
案外悪くない味です。

夏陽「何してるのよここな、このカニカマはあたし達の大事な大事な……」

めう「ねえねえ」

夏陽「何よ!」

めうは電話が繋がらなくて苛立っている夏陽に向かって話しかけました。
案外彼女の目には恐怖は無いようです。

めう「なんでこんなところで暮らしてるめう?」

夏陽「はぁ?そりゃ、お金が無いからよ!あんたとは違って!」

めう「なんでないめう?」

夏陽「なんでって……そりゃ……」

夏陽は後に続ける言葉が思いつきませんでした。
彼女らは生まれた時から貧乏だったのです。

夏陽「あんた…あたし達が怖くないの?」

めう「うーん…ちょっとこわいめう」

夏陽「じゃあなんで……」

夏陽は不思議そうな目でめうを見つめます。
彼女がなんらかの策を講じているのか怖いもの知らずなのか世間知らずなのか決めかねているのです。

めう「めうはお嬢様だから、こういう生活は知らないめう、でもここは寒そうめう」

夏陽「じ、実際そうだし……」

めう「そんなのとっても可哀想めう、だからめうはどうにかしてあげたいと思うめう」

夏陽「はぁ?」

何かを言う前に夏陽は呆れてしまいました。
やはり彼女は世間知らずなのです。
大人しくしてくれるのはいいことだけれど、こう喋られるのもなかなかしんどいものです。

夏陽「ここな、コイツの口もう一回縛っておいて、あたしはこれともうちょっと格闘するから」

心菜「うん」

めう「えー、また縛るなりか?苦しいから嫌めう!」

夏陽「うるさいっ!あんたは人質なのよっ!人質は人質らしく……」

夏陽が喋り終わる前に、ヒュン、と何かが夏陽の頬を掠めました。
見てみると銀色のペンが岩の床に突き刺さっていました。
夏陽は頬に触れます。赤いものが指にべったり付着しました。血です。

夏陽「え?」

日向「イヤーッ!」

回転ジャンプしながら日向が洞穴に飛び込んできました。
スタッ、と真っ直ぐ着地し、山賊を鋭い目で見据えています。
日向の瞳からは怒りの感情を読み取ることが出来ました。

めう「ひ、ひなひな…!?」

夏陽「な、何よあんた……」

夏陽の問いかけに日向は奥ゆかしくお辞儀をして応えます。

日向「ドーモ、私はめめお嬢様の執事の、星見日向です」

夏陽「はぁ、執事……あんた一人じゃなかったの?」

めう「一人だっためうよ?」

夏陽「そうよね」

日向「私は通りすがりですが、しかし……めめお嬢様に危害を加えようとするなら容赦はしません」

夏陽「あ、あたし達の金づるを奪う気?冗談じゃないわ!受けて立つ!」

二人の視線がばちばちと火花を散らします。
なお、心菜とめうは横で見ていました。

日向は真っ直ぐに夏陽に向かって突進!
彼女の心の臓を貫かんとばかりに手刀を突き出す!

日向「イヤーッ!」

だが夏陽は軽いステップで日向の鋭い手刀を避ける!
その直後に夏陽は日向の肩にチョップを叩き込む!

夏陽「イヤーッ!」

日向はそのチョップを片手で逸し、直撃を回避!
しかし決して軽くはない衝撃が日向を襲った!

日向「グワーッ!」

怯む日向に夏陽は追撃のカラテを叩き込まんとダッシュを仕掛ける!
だがそれは実際悪手!日向はその夏陽の突きの軌跡を読んでいた!
素早く突きを回避し、彼女に懇親のパンチを放つ!

日向「イヤーッ!」

夏陽「ンアーッ!」

凄まじい衝撃を受け夏陽の身体は洞穴の外へ吹き飛ぶ!
彼女は素早く体勢を立て直し、目の前の執事を見据える。
カラテをするだけの体力はまだ残っているが、実際ダメージも無視出来るものではない。

夏陽(こ、ここでこの執事と戦って勝てるの…?)

体格差は明らかに夏陽が不利。
素早さはこちらの方に利があるが、しかし……。
それに心菜にも危害が加わらない保証はどこにもないのだ。

夏陽「ここな、ここは戦略的撤退よ!イヤーッ!」

心菜「あ、うん、またね」

めう「ばいばいめう」

二人はしめやかにその場を走り去った。
日向は追わなかった。それよりも為すべき事がある。

日向は縛られためうに向かい合い、縄を解いてあげました。
めうが着ているドレスは洞穴の泥でどろどろになっています。

日向「めめお嬢様!何故こんなところにいるんですか!」

めう「ひ、ひなひなに会いたかっためう……」

日向「だからって一人で外の山道なんて危険過ぎますっ!
   さっきみたいな抜けてる山賊ばかりじゃないんですよっ!少しは自身の事も考えて…」

そこで日向は言葉を詰まらせました。
目の前のめうは大きな瞳を潤ませています。
そしてぼろぼろと涙を零し始めてしまいました。
めうはわんわん泣きながら日向にしがみつき、ぽかぽかと日向を叩き始めました。

めう「嫌だもん!めうはひなひなと一緒にいたいんだもん!」

日向「ちょ、めめお嬢様、今日の昼には戻るって当主様言ってませんでしたか?」

めう「そんなの嫌だもん……少しでも離れるのはやだもん……」

今のめうはまるで駄々っ子です。
日向は困惑しました。
執事の代わりにメイドがついていたのではなかったのでしょうか?
自分でなければ嫌だとでも言うのでしょうか。
これではまるで……。
日向はめうを撫でながら髪に付いた泥を避けてあげました。

前々からめうは日向に依存気味なところがありました。
実際めうのお父様も心配していたのも仕方がないことです。
しかし日向には、それ以上の感情を感じて止まないのです。
でもそれは、あまりに自分勝手な感情でした。
日向は失礼を承知でめうに問いました。

日向「あ、あの、めめお嬢様、失礼ながら、問いたいのですが…私の事、どう思っているのですか?」

めう「ど、どうって、その……」

めうは顔を真赤にしながらバツが悪そうに日向を眺めました。
一瞬にこ、と微笑みかけた直後、また落胆したような表情になってしまいます。

めう「い、言えないめう」

日向「何故ですか」

めう「だ、だって……こんなの、おかしいめう」

日向「おかしい思いを私に抱いていると?」

めう「そ、そうじゃなくって……めうう」

日向「じゃあ、何なのです?」

日向は強くめうを問いただします。
やはりこれも失礼なものですが、こうでもしないとめうは答えてくれないでしょう。
目を逸らしつつもめうはチラチラと日向を見ています。
そして何か言おうとするのですが、また口をつぐんでしまうのです。

日向「じゃあ私から言いましょうか」

めう「え?」

これから言うことは使用人の範囲内を超えた事です。
ここで拒否されたら日向は路頭に迷ってしまうかもしれません。
日向はすうはあと軽く深呼吸をしてから話し始めます。

日向「私…いや、ボクは、めめお嬢様の事、大好きですよ」

めう「え…そ、そりは、めうがひなひなの担当だから……」

日向「めめお嬢様の事、誰にも渡したくないです」

めう「な……」

日向「ずっと側にいたいです、執事として、じゃなくて……その、あ、貴女の同伴者として……」

めう「そ、それってどういう意味なりか……?」

日向「ああもう!めめお嬢様と夫妻になりたいってことですよっ!」

めう「め、めう――っ!?」

めうは驚きのあまり素っ頓狂な声を上げてしまいました。

めう「ひ、ひなひな、本当めうか……?」

日向「私はめめお嬢様に嘘は付かないですよ……」

めう「そ、そうめうか、えへへへ……」

めうの瞳からはすっかり涙は無くなっていました。
彼女の頬は少し赤くなっています。
勿論、日向だってそうです。
めうは大きな瞳で日向を見つめながら言いました。

めう「じゃあひなひな、敬語はやめて、めめ、って呼んで欲しいめう」

日向「え、でも……」

めう「ふたりきりの時だけでいいなりから……ね?」

めうは上目遣いで日向に懇願します。
日向は少し躊躇いましたが、めうの視線に耐え切れず口を開きました。

日向「め、めめ…こ、これでいいかい?」

めう「いいめうー!えへへへ、ひなひなぁ…♪」

めうは嬉しそうにまだ泥が付いている髪を日向の身体に擦りつけました。
服が汚れるのは分かっていても、そんな彼女を振り払うことなど出来るわけがありません。
日向はまたよしよしとめうを撫でてあげるのでした。

一舞「……こんなところで二人は何やってんの?」

咲子「まぁまぁイブちゃん、良い雰囲気ですから、そっとしておいてあげましょうよ」

…お昼を過ぎた午後!
今日は当主の奥さん、つまりめうの母親のお誕生日なのです。
だから社交会も兼ねて芽兎家でパーティーが開かれます。
会場の真ん中には依頼して作られた巨大なちくわケーキが置かれていました。

まり花「もぐもぐ、さきちゃんっ!このケーキとっても美味しいよっ!」

咲子「うふふ、ありがとうございます」

一舞「さきこが作ったんだから当然だしっ!」

凛「…………」

凛はケーキを咀嚼しながらこのケーキを作ったと思われる少女二人の指を眺めました。
お揃いの銀色の指輪。つまり二人は……。

凛(女性同士で結婚だなんて、非現実的かと思ったけれど……)

ちら、と凛はまり花の無邪気にケーキを頬張る顔を見ます。
それはとても可愛らしくて、愛おしいものなのです。
まり花と交流を深めるうちに、凛はそんな彼女が大好きになっていました。
思いは募れど、告白する勇気はありません。同性愛だなんて、一般的じゃないのです。
しかし、今凛の目の前にその同性愛を成立させたと思われる二人の少女がいるではありませんか。

凛(私も……レコード屋とあんな……)

凛は思わずまり花の横顔を凝視してしまいます。
流石のまり花も彼女の視線に気が付いたようです。

まり花「ん?じっと見てるけどなぁに?りんちゃんっ?」

凛「な、何でもないわ……」

しかし、凛は臆病なので、まだ告白する勇気は無いのでした。
彼女ははぁ、と小さく溜息を吐きました。

一舞「そういえば、めうと日向さんは……」

咲子「お二人は今お風呂だそうですよ?洞穴で服汚れちゃったみたいですし……」

めうと日向は今大きなお風呂場にいました。
こうやって日向に流してもらうことは久しぶりです。
でも、今は執事ではなく、もっともっと愛おしいものなのです。

めう「えへへへへ、ひなひなとおっふろ、ひなひなとおふろ♪」

日向「もう、めめおじょ…めめ、それくらいではしゃがなくても…」

めう「だって、すっごく久々めう!最近全然してくれなかっためう!」

日向「お風呂くらいボクがいなくったって一人で入れるだろ?」

めう「それでも、嬉しいめうよ」

日向「ははは、そっか」

日向は頑是無く笑います。
普段の執事の振る舞いでは見られないような笑い方です。
でもそんな笑い方もめうは好きでした。

めう「それで、ひなひな」

日向「ん、なんだい?」

めう「身体を洗うだけじゃ、終わらないめうよね?」

日向「え」

めうの視線がじっと日向を見据えます。
勿論、これがどういう意味かくらい、日向にも分かっているのです。

日向「もうめめ、ちょっと早くないかい?」

めう「早いも遅いもないめう!めうはずっと、ひなひなと……」

日向「わ、分かったってば、もう」

日向はめうの肩を掴み、顔を引き寄せます。
めうの顔が日向の平べったい胸にぶつかります。
日向の胸は、年齢と背の高さの割に控えめです。
彼女は、これがコンプレックスらしいです。

めう「あはははは、ひなひなの胸ぺったんぺったんめう~」

日向「め、めめだけには言われたくないよ…」

めう「めうはこれから大きくなるめう!将来ゆーぼうめう!」

日向「そ、そうかな…なるかな?」

めう「なるめう!」

日向「じゃあ、そういうことにしておこうかな、めめっ」

めう「あっ」

す、と素早く、二人の唇が重なり合いました。

こうして永遠の愛を誓い合った日向とめうは、子宝にも恵まれ、
いつまでもいつまでも幸せに暮らしましたとさ……。

めでたしめでたし

……

めう「っていう昔ばなしをかてーかの授業の課題のために作っためうが、どうめうか?」

一舞「」

凛「…………そうね、一言言うなら」

めう「めう?」

凛「同性愛を肯定するような内容はどうなのかしら……?」

めう「めうー?」

一舞(い、いや、自慰シーンでアウトだから!)

おわり

お疲れ様でした
今までやったことのない書き方だったので悩んだ所もありましたがなんとかなったかと思います

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