海未「7月7日」亜里沙「七夕ですよね?」 (58)
※七夕便乗SS
※パラレル時空間なので時間軸は気にしないでください
帰り道
雪穂「あーあ、今日も曇りだ」
亜里沙「そうだね~」
雪穂「折り畳み傘が手放せないよ、まったく。梅雨っていつ頃終わるんだっけ?」
亜里沙「えっと……7日が確か小暑って言って、梅雨明けが近いって聞いたような…………どうしたの?」
雪穂「いやぁ、亜里沙がそんなこと知ってるなんて……なんか意外」
亜里沙「雪穂、それってどういう意味?」
雪穂「ごめん、ごめん」
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雪穂「いやー、でもやっぱり絵里さんは博識で頭いいね。うちのお姉ちゃんと違って」
亜里沙「お姉ちゃんがどうかしたの?博識がどうとか」
雪穂「どうかしたって……さっきのって絵里さんから教わったことなんじゃないの?」
亜里沙「ううん、さっきのは海未さんから聞いたの」
雪穂「海未さん…………へぇ~」ニヤニヤ
亜里沙「な、なに?」
雪穂「そうだよね~。亜里沙ってば、最近海未さんに付きっきりで勉強教えてもらってるんだもんね~」ニヤニヤ
亜里沙「っ!?///」
亜里沙「なっ、なん、そのこと……!?//////」
雪穂「なんで知ってるって?海未さんがこの前うちに遊びに来たとき教えてくれたんだよ、『最近亜里沙に勉強を教えているんですが、雪穂も一緒にどうですか?』って」
亜里沙「うぅ……///」
雪穂「あ、安心して。ちゃんと誘いは断っておいたから」
亜里沙「…………ありがとう」
雪穂「ふふん、どういたしまして」
雪穂「でもさー、ずっと教えてくれてるってことは~……海未さんも満更でもないんじゃない?」ニヤニヤ
亜里沙「からかわないでっ///」プイッ
雪穂「あ~、拗ねないでよ~」
雪穂「あ、7日といえば七夕祭りがあるじゃん。ねえねえ、海未さん誘ったの?」ニヤニヤ
亜里沙「誘ってないよ?」
雪穂「えー! なんで~?」
亜里沙「だって……もう誰かと約束してるかもしれないし」
亜里沙「断られたら……ショックだし」ボソッ
雪穂「……まぁ、どうするかは亜里沙の自由だけどさー」
雪穂「誘いたいならパッと誘っちゃうほうが亜里沙っぽい……と私は思うな、うん」
亜里沙「雪穂……」
雪穂「それに、もし誘う気があるんだったら早くしたほうがいいと思うよ。たぶんお姉ちゃんとかことりさんも誘うだろうし……っと、もうこんなところまで」
雪穂「今日もこれから海未さんに勉強教えてもらうんでしょ?んじゃ、また明日」
亜里沙「うん……あの」
雪穂「ん?」
亜里沙「ありがとう、雪穂」
雪穂「明日結果聞くのを楽しみにしてるよ。じゃあね」
亜里沙「うん! バイバイ!」
亜里沙の部屋
海未「それで、こっちの訳ですが」
亜里沙(どうしよう……誘いたい、でも……)
海未「まず文の最後のほうから…………亜里沙?」
亜里沙(誘っても、いいのかな……)
海未「亜里沙!」トントン
亜里沙「えっ……あ」
海未「大丈夫ですか? 疲れが溜まってるのでは?」
亜里沙「だ、大丈夫です! ちょっとぼーっとしちゃっただけで……」
海未「そうですか……どちらにしろ、今日はもう終わりにしたほうがいいですね。時間も遅いですし」
亜里沙「!」
海未「ではまた明日」
亜里沙「あ、あの!!」
海未「はい?」
亜里沙「その……」モジモジ
海未「……?」
亜里沙(誘わなくちゃ……雪穂が背中を押してくれたんだから……!)
亜里沙「う、海未さん……7日、空いてますか?」
海未「な、7日ですか? ……特に予定は入ってませんが」
亜里沙「そ、その……もしよかったら、亜里沙と七夕祭りに行ってくれませんかっ?///」
海未「……七夕祭り?」
亜里沙「は、はい」
海未「……」
亜里沙「ど、どうですか……?」
海未「……せっかく亜里沙が誘ってくれたんです。断る理由がありませんね」ニコッ
亜里沙「そ、それじゃ……!」パアアアッ
海未「はい、私でよければ是非一緒に行かせてください」
亜里沙「は、はい!!///」
海未「では時間などはまた連絡しましょう。今日のところは失礼します」
亜里沙「はい! その、今日もありがとうございました!」
海未「亜里沙のためなら、これくらいお安いご用ですよ。では」ガチャッ
亜里沙「あ、玄関までお見送りを……」
海未「平気ですよ。それではまた」
亜里沙「はい、また……」
亜里沙「………………ふぅ」
亜里沙「……」ボフッ
亜里沙「……」
海未『亜里沙のためなら、これくらいお安いご用ですよ』
亜里沙「~~~~~~っ//////」ゴロゴロ
亜里沙「海未さんカッコいいカッコいいカッコいい……!!//////」ゴロゴロ
亜里沙「」ピタッ
亜里沙「でもカッコいいだけじゃなくて……」
海未『断る理由がありませんね』ニコッ
亜里沙「海未さん可愛い……!!」ゴロゴロ
絵里「まぁ確かに海未が可愛いのは認めるけど」
亜里沙「!?」
絵里「ドア開けっ放しで騒ぐのは、ちょっと不注意ね」
亜里沙「あ……あ……///」
絵里「それにしても……私が勉強教えてあげようとしたのを断って、海未を頼ったのはそういうことだったのね」ニヤニヤ
亜里沙「お、お姉ちゃん……///」
絵里「ま、ちゃんと勉強はしてるみたいだし……注意だけにしておくわ」
亜里沙「ち、注意?」
絵里「付き合うのは構わないけど、節度はわきまえてね。姉として、一線は守ってほしいわ」
亜里沙「っ//////」ボンッ
絵里「……ふふ、その調子じゃ心配なさそうね。よかったわ」スタスタ
バタン
亜里沙「うぅ…………///」
翌日、学校
ことり「穂乃果ちゃん、ちょっといい?」
穂乃果「なにー?」
ことり「そ、そのね? 7日に七夕祭りがあるのは知ってるよね?」
穂乃果「うん、私も行くつもりだったし」
ことり「もしよかったら……一緒に行きたいなぁ、って///」
穂乃果「いいよ。誰かと一緒のほうが楽しいもんねっ」
ことり「ほ、本当!?」
穂乃果「うん! 私と、ことりちゃんと、海未ちゃん。三人で行こうね!」
ことり「えっ」
穂乃果「海未ちゃんどこかな~」
ことり「ほ、穂乃果ちゃ……できれば、その、二人き」
穂乃果「おーい、海未ちゃーん!!」
(・8・)……チュン
海未「そんな大声で呼ばなくても聞こえてますよ……どうかしましたか?」
穂乃果「うん、7日に七夕祭りあるでしょ?海未ちゃんも一緒に行こうよ!」
(・8・)……
海未(ことりが固まっている……これは……)
海未「……すみません、その日は先約が入ってまして」
(・8・)……!
穂乃果「えー、そうなの?」
海未「はい。申し訳ありませんが、お祭りは二人で行ってください」
穂乃果「そっかー」
ことり「先約があるならしょうがないね!穂乃果ちゃん、お祭りは二人で行こう?」
穂乃果「そうだねー、二人で行こっか」
ことり「うん!」
ことり「海未ちゃん、ありがと」ボソッ
海未「気にしないでください。予定が入っているのは本当だったので」ボソッ
ことり「そうだったの?」
ことり(七夕祭りがあることは海未ちゃんも知ってたみたいだったけど)
ことり(私達が声をかける前にお祭りの日に予定を入れるなんて……よっぽど大事な用なのかな?)
穂乃果「ことりちゃん? どうかしたの?」
ことり「ううん、なんでもないよ」
お祭り前日、亜里沙の部屋
亜里沙(お祭りに合う服ってなんだろう……)
亜里沙(あんまりオシャレすると変かな……でも明日は一応、で、デートなんだし)モンモン
亜里沙(い、いや、でももし気合入れすぎて海未さんに引かれたりしたら……)モンモン
ピローン
亜里沙「メール…………海未さんから!?」
『こんばんは。
明日の待ち合わせですが、亜里沙がよければ
今日約束した時間の少し早めに、うちに来てくれませんか?』
亜里沙「……」ポチポチ
『こんばんは、海未さん。
亜里沙は平気ですけど、どうかしたんですか?』
ピローン
『ちょっとしたサプライズのようなものです。
亜里沙が気に入ってくれるかどうかはわかりませんが……。
では明日、よろしくお願いしますね。』
『はい!
海未さんとのお祭り、とっても楽しみです!』
『私もとても楽しみですよ。
それではおやすみなさい。』
亜里沙「……」
亜里沙(ドアは……ちゃんと閉まってる)
亜里沙「……」ボフッ
『私もとても楽しみですよ』
亜里沙「~~~っ///」バタバタ
亜里沙(海未さんも!!楽しみって!!!)
亜里沙「ふぅ…………」
亜里沙「……」
亜里沙「……海未さんからのメール、保存しなきゃ」ポチポチ
亜里沙「……サプライズって、なんだろう?」
お祭り当日、園田家
亜里沙「ハラショー……!」
海未「着心地はどうですか?」
亜里沙「とってもいいです!! これ、『ユカタ』って言うんですよね」
海未「ええ。お祭りに行くなら是非着てほしかったので。気に入ってくれたなら何よりです」
亜里沙「はい!……その、どうですか?///」
海未「?」
亜里沙「に、似合ってますか?」
海未「ええ、綺麗です。とても似合ってますよ」ニコッ
亜里沙「あ、ありがとうございますっ/// そ、その、海未さんもとっても似合ってます!」
海未「あ、ありがとうございます/// ……では、行きましょうか」
亜里沙「はい!」
ザワザワ ガヤガヤ
亜里沙「やっぱりユカタの人が多いですね~。お祭りだからですか?」
海未「そうですね。今日は『ゆかたの日』でもありますし」
亜里沙「ゆかたの日?」
海未「はい。日本の昔からの七夕行事の慣習です。この日は浴衣を着るという決まりのようなものがあって、それが現代でも記念日として残ってるんです」
亜里沙「へぇ~、そうだったんですか」
海未「他にも今日は七夕や天の川にちなんだ記念日が多いんです。『川の日』や『乾麺デー』、あとは…………まぁ、いろいろと」
亜里沙「なるほど……海未さんは物知りですね!」キラキラ
海未「そ、そんなことは……///」
穂乃果「他にも食べ物関連の記念はないの?」
海未「ええと、確か『冷やし中華の日』というものが…………穂乃果!?」
ことり「こんばんは~」
亜里沙「穂乃果さんにことりさん! お二人もお祭り来てたんですか!」
穂乃果「屋台巡りしてたらたまたま見覚えのある後ろ姿があったから付いてきちゃった」テヘッ
海未「付いてきちゃったって……」
亜里沙(もしかしてお姉ちゃんも来てるのかな……うぅ、もし会ったらからかわれる……)
ことり「亜里沙ちゃん」ボソッ
亜里沙「ことりさん?」
ことり「せっかく二人きりだったのに、お邪魔しちゃってごめんね?」ヒソヒソ
亜里沙「へっ!?/// じ、邪魔なんてそんなこと……」
ことり「お詫びにいいこと教えてあげるね?」
亜里沙「いいこと、ですか?」
ことり「うん。耳を貸して」
穂乃果「……ねぇ、もしかして海未ちゃん達も?」
海未「はい?」
穂乃果「だ、だからその……デート?」
海未「っ/// ……い、いえ、違いますよ?」
穂乃果「海未ちゃんごまかすの下手だね……」
海未「うっ……」
穂乃果「そっか……海未ちゃんもそうだったんだ……。ごめんね、空気読めないことして」
海未(私をお祭りに誘ったことを言ってるのでしょうか……)
海未「あの、私『も』というのはどういう……」
穂乃果「さっきμ'sの皆を見かけたの。絵里ちゃんと希ちゃん、にこちゃん真姫ちゃんに、凛ちゃんと花陽ちゃん」
海未「はあ……」
穂乃果「それで声をかけようとしたらね、ことりちゃんが教えてくれたの。『皆のデートの邪魔はしないほうがいい』って」
海未(なるほど、そういうことですか)
穂乃果「私リーダーなのに、皆のこと全然知らなかったんだね……」
海未「まあ、そういうことは普通隠すものですし……知らなくても仕方ないのでは?」
穂乃果「……ことりちゃんはどうなのかなぁ」
海未「え?」
穂乃果「本当は誰かとお祭りに行きたかったけど、私に気を遣って……」シュン
海未(ことり……あなたの想い、まったく通じてません)
海未(少し背中を押すくらいなら平気でしょう。二人の友として……)
海未「穂乃果。今日はことりから誘ったんですよね?」
穂乃果「うん、そうだよ」
海未「これは私の推測ですが、もしかしたらことりは最初から穂乃果とお祭りに来たかったのかもしれませんよ?」
穂乃果「えっ……!?」
海未「もちろん、これは私の考えでしかありませんが……」
穂乃果「ことりちゃんが……私を……?///」
海未(おや、この反応は……)
ことり「穂乃果ちゃん、そろそろ行こっか」
穂乃果「え、あ……うん///」
ことり「……?」
海未「亜里沙、私達も行きましょうか」
亜里沙「はい! ……ことりさん、ありがとうございました!」
ことり「うん、がんばってね」
海未「どうかしたんですか?」
亜里沙「いいえ、大したことじゃないです」
海未「そうですか。では二人とも、また学校で」
ことり「うん、またね」
穂乃果「バイバイ、二人とも」
亜里沙「さようなら!」
海未(ことり……勝負の時ですよ!)
ことり(海未ちゃん……ファイトだよ!)
……
………………
……………………………………
ザワザワ ガヤガヤ
亜里沙「たくさん回りましたね!」
海未「ふふ、亜里沙が子供のようにはしゃいでるのが見れて私も楽しかったです」
亜里沙「ぅ……///」
海未「それにしても……もう結構遅い時間だと思うのですが、あまり人が減っていませんね。むしろ増えてるみたいです」
亜里沙「あ……確かにそうですね」
海未「亜里沙、疲れてませんか? どこか座れる場所があればよいのですが……」
亜里沙「座れる場所……あっ、海未さん!亜里沙、いいところ知ってます!」
海未「いいところ?」
亜里沙「はい!ただ、ここから少し歩いてしまうみたいなんですけど……」
海未「私は構いませんよ。亜里沙はもう回りたいところはないんですか?」
亜里沙「は、はい!」
海未「……」ジー
亜里沙「う、海未さん……?」
海未「嘘をつく必要はないと思いますよ」
亜里沙「えっ! な、なんでわかったんですか」
海未「なんででしょうね。さぁ、もう少し回ってから移動しましょう」
亜里沙「は、はい」
ドンッ
亜里沙「きゃっ!」
海未「亜里沙!?」
亜里沙「だ、大丈夫です……ちょっとぶつかっちゃっただけなので」
海未「……亜里沙、手を出してください」
亜里沙「手、ですか?」
ギュッ
海未「こ、こうすれば……」
亜里沙(う、海未さんが私の手を握って……!!///)
亜里沙「う、海未さん///」
海未「こっ、これではぐれずにすみますね」
亜里沙「……そうですね」ガクッ
亜里沙(そうだよね……そんなはずないよね……)
海未(あくまではぐれないため……はぐれないため……///)
海未「これで一通り回れましたね」
亜里沙「はい!」
亜里沙(途中、お姉ちゃんを見かけたときはびっくりしたけど……見つからずにすんだし)
海未「亜里沙、荷物重くないですか?」
亜里沙「いえ、これくらい……」
海未「……」ジー
亜里沙「す、少し……」
海未「まったく……さ、貸してください。私が持ちますから」
亜里沙「あ、ありがとうございます……///」
海未「さて、では亜里沙が言っていたところへ移動しましょうか」
亜里沙「はい! あ、あの」
海未「どうかしましたか?」
亜里沙「手……繋いだままでも、いいですか?」
海未「……もちろんですよ。さ、行きましょう」
10分後、公園
海未「こんなところがあったとは……亜里沙、よく知ってましたね」
亜里沙「さっき、ことりさんが教えてくれたんです。『少し遠いけど、ベンチがある隠れた名所』って」
海未「名所かどうかはわかりませんが……誰もいないところをみると、あまり知られていないのは確かのようですね」キョロキョロ
海未「帰る前に少し休憩していきましょう」
亜里沙「はいっ」
亜里沙「その、海未さん」
海未「なんですか?」
亜里沙「今日はありがとうございました。とっても楽しかったです!」
海未「亜里沙が喜んでくれたなら、私も来た甲斐がありました」ニコッ
亜里沙「……その、海未さんはどうでした?」
海未「私も楽しかったですよ、とても」
亜里沙「でも、なんだか私ばっかり盛り上がって……」
海未「そんなことないですよ」ギュッ
亜里沙「海未さん……」
海未「亜里沙が引っ張ってくれたおかげで、私もお祭りを満喫することができました。亜里沙が楽しそうにしているのを近くから見ていて、私も幸せな気持ちになりました」
海未「全部、亜里沙のおかげですよ」
亜里沙「海未さん……///」
海未「亜里沙…………ん?この音は……」
ヒュー……バンッ
海未「花火!?」
亜里沙「ハラショー!」パチパチ
海未(今日は花火の打ち上げもあったんですか……だからあんなに人が)
海未(それにこの公園、花火がとても眺めやすい……名所というのはそういうことだったんですか)
亜里沙「きれい……!」
亜里沙(海未さんと二人で見れるなんて…………あれ?)
亜里沙(人のいない公園、二人並んで花火を眺めている……これ以上ないほどロマンチックな状況……)
海未「……綺麗ですね。亜里沙と見られてよかった……」
亜里沙「!!」
亜里沙(いくなら……今しか……!)ゴクリ
亜里沙「う、うう海未さん!!」ガタッ
海未「は、はい?」
亜里沙「あ、亜里沙はっ……海未さんのことが……///」
海未「!」
海未「待ってください!!」
亜里沙「…………え」
海未「お願いします、少し待ってもらえませんか?」
亜里沙(ど、どういう……?)
海未「すぅ……はぁ…………」
海未(あのとき……私は亜里沙に甘えてしまった。自分から誘うことが怖くて)
亜里沙『そ、その……もしよかったら、亜里沙と七夕祭りに行ってくれませんかっ?』
海未(ここでまた亜里沙に甘えてしまうことなんて……できません)
亜里沙「海未さん……?」
海未「亜里沙……」
海未「私は、あなたのことが好きです!」
亜里沙「……? えっ……」
海未「……」
亜里沙「海未さん……今……」
海未「亜里沙のことが好きだと、言いました」
亜里沙「っ!?///」
海未「……返事を、聞いてもいいですか?」
亜里沙「あ……」
亜里沙「わ、私も……私も、海未さんのことが好きです!!」
海未「亜里沙……」
亜里沙「海未さん!!」ギュッ
亜里沙「海未さん……!好きです!大好きです!!」
海未「亜里沙……私も、ずっと好きでした」
海未「亜里沙が私の名前を呼んで、私のことを頼ってくれて……いつの間にか亜里沙のことばかり考えるようになっていました」
海未「絵里から、亜里沙が私の話ばかりすると聞いて無性に嬉しくなりました」
海未「ずっと、伝えたかったんです……でも怖かった」
海未「私は……自分に甘えていました。『想いを伝えて、拒絶されたらどうする』、『亜里沙が自分のことを慕ってくれていると考えるなんて、自意識過剰だ』と」
亜里沙「……」
海未「今回も……お祭りには私から誘うつもりでした。なのに、断られると思うと何も言えず…………すいませんでした」
亜里沙「海未さん……そんなこと気にしません。亜里沙は、そんな海未さんが好きになったんですから」ニコッ
海未「亜里沙……」
亜里沙「その代わり」
海未「?」
亜里沙「これからは……亜里沙も海未さんに甘えて、いいですか?」
海未「……もちろんです。亜里沙は、私の恋人なんですから」
海未「……」
亜里沙「海未さん?」
海未「亜里沙、お祭りに来て最初に話したこと、覚えてますか?」
亜里沙「えっと……記念日の話ですか?」
海未「はい。実はあのとき話したこと以外にもまだ記念日があるんです。例えば……『エンゲージメントデー』」
亜里沙「エンゲージメント?」
海未「日本語で『婚約』という意味です」
亜里沙「こ、婚約……///」
海未「エンゲージメントデー、つまり今日は『大切な人との絆を改めて伝え合い、それを重ねていく日』なんだそうです」
海未「そこでその、提案なんですが」
海未「来年も、二人でここに来ましょう」
亜里沙「……!」
海未「来年二人でここに来ることができたら再来年、再来年来れたらさらに1年後…………なんて、そこまでは難しいと思いますけど」
亜里沙「いいえ!そうしましょう!」ギュッ
海未「あ、亜里沙?///」
亜里沙「私達なら、私と海未さんなら、きっとできますよ。来年も、再来年も、ずっとずっと……二人でここに来ましょう!」
海未「……ふふっ」
亜里沙「う、海未さんっ///」
海未「すみません。……不思議ですね。亜里沙にそう言われたら本当にできる気がしてきました」
亜里沙「! はい!!」
海未「では、約束ですね」
亜里沙「はい。亜里沙と海未さんの、七夕の約束です」
「…………海未さん」
「なんですか?」
「大好きです」
「……私も大好きですよ」
1ヶ月後
雪穂「最近、海未さんとはどう?」
亜里沙「うーん……」
雪穂「え? もしかしてうまくいってない?」
亜里沙「そ、そういうわけじゃないよ? でも……」
雪穂「でも?」
亜里沙「海未さん、あんまり好きって言ってくれないの……デートの時は海未さんから手を繋ぎにきてくれるし、私が甘えると頭撫でたりしてくれるんだけど…………雪穂? そんな顔してどうしたの?」
雪穂「口から砂糖吐きそう……」
亜里沙「?」
雪穂「……まあ、うまくいってるなら良かった良かった」
亜里沙「いいのかな……」
雪穂「海未さんはそういう人なんだって。別に冷たい態度を取られるわけじゃないんでしょ?」
亜里沙「うん」
雪穂「私の見立てだとね……海未さんは本人の前では冷静だけど、それ以外のときは惚気まくるタイプ!」ビシッ
亜里沙「……そうなの?」
雪穂「たぶんね。今頃学校とかで……」
音ノ木坂学院、アイドル研究部 部室
海未「…………」ニヤニヤ
海未「ふふ…………」デュフフ
海未「…………」
絵里「……」
ことり「……」
穂乃果「……海未ちゃん気持ち悪い」
海未「!?」ビクッ
海未「あ、あなた達いつから……!?」
絵里「今来たところよ。部室で何してるのよ」
海未「な、何してるって……携帯を見てただけで」
ことり「海未ちゃん、よだれ出てるよ」
海未「」バッ
ことり「嘘だよ」
海未「……」
ことり「また亜里沙ちゃんの写真見てたんでしょ?」
海未「な、何故それを」
ことり「何故って……」
絵里「海未が気味の悪い笑みを浮かべてるときは毎回そうじゃない……」
穂乃果「……」コソコソ
海未「うぐっ……! だ、だいたいなんですか!人のことを気持ち悪いだの気味の悪いだの!!」
絵里「そう言われたくないなら、誰にも見つからない場所で見なさい」
ことり「亜里沙ちゃんの背中を押した私が言うのもなんだけど、亜里沙ちゃんが心配になるね」
穂乃果「……」ポチポチ
海未「私と亜里沙は健全な付き合いをしてるんです。やましいことなんて何も……」
穂乃果「海未ちゃん……この写真なに……?」
海未「へ……ほ、穂乃果!?いつの間に……!」
ことり「この写真は……!!」
絵里「ナースコスの亜里沙……!?」
海未「ち、違うんです!!」
絵里「何が違うのよ!?」
ことり「海未ちゃん、そういうプレイは流石に早すぎるよ!」
穂乃果「そうだよ!私達だってまだアイドルごっことか……」
海未「ですから違うと言ってるでしょう!!」
絵里「というか穂乃果とことり!あなた達までそんなことしてるの!?」
ワーキャー ギャーギャー
おしまい
七夕記念うみあり
途中ちょっと雑になってしまい申し訳ない
読んでくださった方、ありがとうございます
乙 久しぶりにちょっとかっこいい海未ちゃんを見た
>>52
海未ちゃんは変態キャラのほうが流行してますよね
面白いとは思うんですが私には書けない(技術的に)
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