のび太「もう……ジャイアンに仕返ししようと思ったのに……」

のび太「まあ、そのうち帰ってくるだろ……とりあえず、寝るかな」

ｺﾞﾛﾝ

…ｸﾞｰ…ｸﾞｰ

ママ「――のび太ー！ご飯よー！降りてきなさーい！」

のび太「……うぅん……んん？もう夜じゃないか…」

のび太（ドラえもん……いないみたいだな。まだ帰ってないのかな？）

ママ「のび太ー！」

のび太「はーい！……とりあえず、降りるかな」

ﾀﾀﾀ…

ママ「のび太、また昼寝してたの？」

のび太「うん、ちょっとね」

パパ「ハハハ。のび太は本当によく寝るな。まあ、とにかくご飯を食べようじゃないか」

のび太「うん。……あれ？」

のび太（ご飯が、３人分？）

ママ「どうしたののび太？食べないの？」

のび太「……いや……ママ、ドラえもんの分は？」

ママ「……」

パパ「……」

のび太「……？」

ママ「……ドラえもん？誰なのそれは？」

のび太「……え？」

のび太「ちょ、ちょっとママ。何言ってるの？」

ママ「あなたこそ、何を言ってるの？ドラえもんって？」

のび太「ドラえもんだよドラえもん！」

パパ「のび太のお友達のことか？」

のび太「パパまで何を言ってるの！？」

パパ「落ち着きなさい。いったいどうしたんだ？」

ママ「きっとまだ寝ぼけてるんでしょ。ほらのび太、いいからご飯食べちゃいなさい」

のび太「……！！」

のび太「パパもママも変だよ！おかしいよ！ドラえもんが分からないの！？」

ママ「のび太！いいかげんにしなさい！」

パパ「そうだぞのび太。今はご飯の時間だ。だから――」

のび太「――もういいよ！」

ﾀﾞｯ

ママ「あ！のび太！待ちなさい！」

のび太「ドラえもん、家にはいない……外を探してみよう！」

ｶﾞﾗﾗ

ﾀﾀﾀ…

のび太「はあ……はあ……」

のび太（なんで？なんでパパとママはドラえもんを忘れてるの？ドラえもん……どこだよドラえもん……！）

ﾀﾀﾀ…

のび太「……ドラえもん、どこにもいない……」

のび太「そうだ！しずかちゃんなら何か知ってるかもしれない！」

ﾀﾀﾀ…

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

のび太「しずかちゃーん！」

ｶﾞﾁｬ

しずか「……のび太さん？こんな時間にどうしたの？」

のび太「しずかちゃん、ドラえもん知らない？まだ帰ってないんだよ！」

しずか「……ドラえもん？」

のび太「そうそう！ドラえも――――え？」

のび太（今、ドラちゃんじゃなくて、ドラえもんって……）

しずか「……それ、誰のこと？」

のび太「――！！」