真美「海に行こう!」 (22)

・ちはまみスレ
・地の文ありです

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「……で、何で私を連れてきたの?」

「千早お姉ちゃんしかオフじゃなかったんだもーん」

誰でも良かったのかと言う感じで少し不満そうな千早お姉ちゃんは、ああそう、と言って窓から外を眺めてる。

オフが千早お姉ちゃんだけっというのもあったけど、本当はもっと仲良くしたいからなんだよね。

本人に面と向かって言うのは恥ずかしいんだけど。

と、言うわけで。真美と千早お姉ちゃんは二人で海に向かってる。

暑くなってきたし、そろそろ泳ぎたいなって思って。

「って言うか!千早お姉ちゃん暗いよ~!もっとテンション上げてかなきゃだめっしょ!」

一人で盛り上げようとすると、千早お姉ちゃんに睨まれる。

「真美、ここは電車よ。もう少し静かにして」

「あっ……ご、ごめんなさい」

睨んできた千早お姉ちゃんが怖くて謝ると、千早お姉ちゃんはすぐに表情をゆるめて頭を撫でてきた。

「分かれば宜しい」

子どもじゃないもん!ってちょっとだけむくれるけど、でもやっぱり撫でられるって嬉しい。

まーそんなこんなで電車で揺られて海に着いた。

早速水着に着替えて、更衣室から飛び出しちゃう。

「わーー!!海だーーっ!!」

「ふふ、はしゃいじゃって」

海ってだけでテンションが上がるよね。早速海に飛び込もうとすると、千早お姉ちゃんが腕を掴んできた。

「ダメよ、ちゃんと準備運動をしないと」

「えー、早く入りたいよー」

「足が攣っても知らないわよ?」

足が攣る……あっ、そっか……、海で足が攣ったら、泳げなくなって大変だもんね。

「分かった、ちゃんとやるYO!」

そう言って、身体をほぐす為のストレッチを始めると、千早お姉ちゃんは優しく笑って一緒にストレッチをやり始めた。

10分くらいほぐして、待ちに待った海。飛び込んで入ると、冷たさに身体がビックリする。

「ひゃ~!冷たいーー!!」

「気持ちいいわね」

都会の暑さに比べたら、ここは天国かーって位最高!

ぷかぷか浮きながら空を眺めていると、いきなり顔に水がかかった。

「わっぷ!?」

慌てて身体を起こすと、千早お姉ちゃんがクスクス笑っていた。

「や、やったなーー!?お返し!」

水をぱしゃぱしゃ千早お姉ちゃんに掛けると、千早お姉ちゃんも水を掛けてきて、

お互いに顔を庇いながら水を掛け合う様は結構変な感じだった。

後は、二人で泳ぎの競争をしたり、砂浜でお城を作ったり、海の家で食べる焼きそばは美味しかった。

日も傾いてきた頃に、疲れて砂浜で座っていると、頬に冷たい感触。

「スポーツドリンク買ってきたわよ。飲む?」

「もらうね、ありがと~」

ごくごく。あー、生き返る~……。

「ふー、疲れたね~、千早お姉ちゃん」

「とっても楽しかったわ。やっぱり、来て良かった」

「えっ、ホント!?」

「ええ。もちろん。嫌だったら来ないわよ」

千早お姉ちゃんが嬉しい事を言ってくれた。誘ってよかった!

「ほんとはね?最初から千早お姉ちゃんと行きたかったんだ~」

「あら、そうなの?」

あ。ついつい言っちゃったけどいいよね。だってもっと仲良くなりたいし。

「うん、千早お姉ちゃんとこうやって出かけた事なかったしね」

はるるんとか、ミキミキとか、まこちんとか、他の事務所のみんなとはオフが合ったら出かけたりするんだけど、

千早お姉ちゃんとはまだ一回も出かけた事がなかったから。

「……そうね、こうやって出かけるのも悪くはないわ」

「でしょでしょ?」

おっ、これはもしかして次も誘ってもいいっぽいのかな?

なんて思ってると、千早お姉ちゃんは立ち上がって更衣室の方に歩き出した。

「もう帰るの?」

「そろそろ帰らないと、帰りが遅くなっちゃうわよ」

「あ、そっか」

東京から意外と遠いし、仕方ないか。私も一緒に更衣室に行って、着替える。

そろそろ夕日に変わるかな、って所だから、帰る頃には丁度晩ご飯になってるかな?

「千早お姉ちゃん」

「どうしたの?」

「また誘っても良い?」

「勿論。そうだ、この後晩ご飯でもどうかしら」

ビックリ。千早お姉ちゃんからのお誘いだ。もちのろん、乗るしかないっしょ。

「いいよーん!」

決まりね、と千早お姉ちゃんは言って駅まで歩き出す。

なんか、このオフだけですっごく仲良くなったな~って感じがして、嬉しくなる。

真美、事務所のみんなといっぱい仲良くしたいし!

そうと決まれば、先ずは千早お姉ちゃんと晩ご飯を何処にするか考えとかないとね!

もっと仲良くしようね、千早お姉ちゃん!


おわり

この前梅雨になってなかったっけ?なんか最近めっちゃ暑くない?夏ってない?
って事で少しでも涼しげでほのぼのしてる感じが出てればいいなって思います。

見てくれてありがとう

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