ほむら「夜が怖い」 (84)

まどかが居なくなってから1か月が経とうとしていた

あの子が願った世界を守る
そう決意して戦い始めたけど…

ほむら「はぁ」

布団に仰向けになってため息をつく

正直、辛い

前まではまどかが居たから頑張れた
あの子のためならなんでもするつもりだった

でも…結局、私はまどかを救うことはできなかった
それどころか存在を消滅させる一因にもなってしまった…

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401640413

まどかからもらったリボンを胸に握り締める

これはまどかがいた証
私の唯一の支えでもある

しかし同時に自分の無力さを痛烈に感じさせられる物でもあった

私に力があれば…もっと上手くやれていれば、このリボンが元の持ち主を失うこともなかったはずなのに…

胸が苦しい

この苦しさが罪悪感からくるものなのか
それとも…

ほむら「…っ」

まどかは今でもたった一人で戦ってる

私のせいで

なのに自分が寂しいなんて感情を抱くのは甘えだ
ホント、自分が嫌になる

…まどかは寂しい思いをしてないだろうか
自分の望んだ結果に満足しているのだろうか

きっとしているのだろう

私と違ってまどかは優しくて強いから…
自分が魔法少女の希望になったことに後悔は無いのだろう

例え大切な人と離れ離れになっても、忘れられても



ほむら「…寝ましょう、私も頑張らないと」

自分に言い聞かせるように

リボンを置いて、布団を被った

ネガティブに考えすぎね
夜だからかしら…

遠いまどかに思いを馳せながら、私の意識は落ちていった

ーーーほむらちゃん

…まどか?

ーーーほむらちゃん、私ね、普通の人生が歩みたかったの

まどか、ごめんなさい
私が弱いから…

ーーーママがね、20歳になったら一緒にお酒飲もうって

そうだったのね…
ごめんなさい…ごめんなさい…

ーーーほむらちゃんはこれからも生きていくんだよね、私を踏み台にして

ごめんなさい…もうやめて…
許して…

ーーーいったい何人の私を犠牲にしたのかな?

いや…やめて…

ーーー私を殺したのは貴女なんだよ?
 ほ む ら ち ゃ ん ?

そう言って振り返ったまどかの顔は血だらけで…
眼球が無かった

飛び起きた

ほむら「ぁ……ぅ…」

喉が乾いてはり付いている
声が出ない

体の震えが収まらない
吹き出る汗が止まらない

こんな夢を見るのは初めてだった

頭に浮かぶのはまどかの、過去の凄惨な姿ばかり

どうして今頃になって…

時計は3時をまわろうとしていた

今夜は寝れそうにない

落ち着いたのは明け方だった

まどかのああいう姿は過去のループで何度か見た
ワルプルギスの攻撃は大質量だ
あれをまともにくらったら原型を留めている方が珍しい

でもやっぱり…何度見ても慣れない

ふとソウルジェムを見ると大分濁っていた

ほむら「ああ、これが原因ね。」

取っておいたグリーフシードの代わりとなった小さな塊で濁りを取る、が

ほむら「なんだか、いつもより濁りが取れないような…?」

それでも幾分か気分は楽になった気がしたので特に気にしなかった

そろそろ学校へ行く支度をしないと
独りぼっちの、ね



ほむら「うぁ…はぁ…はぁ…」

まさか3日続けて同じ様な夢を見るとは思わなかった

今日は寝る前にソウルジェムの濁りはとったはずよね…?
そう思って自分の魂を見た

ほむら「嘘…」

最初にあの夢を見た時と同じくらいの濁りだ
どうして、いくらなんでも早すぎる

まどか、私を恨んでいるの…?

いや、違う
あの子はそんなこと絶対しない
私が弱いから…弱いからだ

私は頑張らないといけないの
強くならないといけないの
まどかのためにも、私は

そう思ってあの子の顔を頭に浮かべようとした
夢の時とは違う、優しい笑顔を…

ほむら「えっ…」

浮かばない

もう一度…

浮かばない

どうして?

浮かぶのは夢と同じ凄惨なまどかの顔ばかり

目がない
口から下がない
鼻が抉れてる
右半分が潰れてる
焼けて爛れてる
どうしてどうしてどうしてなんでなんでなんでなんでよ!

私の大切な、最高の友達と言ってくれた、名前で呼んでくれて嬉しいと言ってくれた
あの優しい笑顔が思い出せない!!!

そうよ、きっとソウルジェムのせいだわ
濁っているから正常な働きが出来ないのね
そのせいに決まってる
グリーフシードはもうない
魔獣を狩りに行かないと

私は我を忘れて窓から飛び出した

今日はここまで?
窓から飛び降りたってことは場所は学校で合ってる?

乙でした

ただひたすら魔獣を倒し続けた
体はボロボロ、あちこちの感覚がない

でも倒さないと
ソウルジェムを浄化しないと
まどかの顔を思い出さないと

じゃないと私は…!

ほむら「うっ、ぐぅうう…!」

傷が酷い、少し突っ込みすぎたみたいだ
でもまだ足りない、足りない
まだ、まだ…



気が付くと仰向けに倒れていた
でも魔獣はあらかた倒したわ
これだけあれば…!

>>20
空いた時間に削ってコピペして読んでなのでやや不定期になってしまいます、すみません
自宅のつもりですね

言う事を聞かない体を引きずって狂ったようにグリーフシードを集める

これで思い出せるはず…
それらをソウルジェムにかざす

お願い…!
戻ってきて…!

祈りながら胸に手をあてて神経を頭に集中させる

桃色の髪
ふわふわした2つ結び
柔らかな輪郭
おっとりしたたれ目
そして…そし…て…?

ほむら「あ…嫌…嫌よ。戻ってきて、お願いよまどか。ごめんなさい、私が悪いの、だから置いてかないで…ねぇ、お願いよ、まどかぁ!」

零れ落ちていく
大切な記憶が、思い出が、唯一縋っていたものが

嫌だやめて置いてかないで
私のたった1つの道標を取らないで

どんなに懇願しても無駄だった
色んなことが曖昧になってしまった
こんなの私が考えた夢物語と変わらない

罪悪感と絶望感が私を包み込む
私だけは覚えていると誓ったのに…
もう薄ぼんやりとした顔しか浮かばない

謝らないと、まどかに謝らないと…
どこ…?まどか、どこにいるの?

焦点の合わない目で私は歩き出す
たった一人の最高の友達を求めて

今日はお終いです
いちいち直しながらやってるはずなのに口調とか統一されてなくてすみません
けっこう端折ってるので展開がわかりにくいと思いますがなにとぞご理解を
エタらないよう頑張ります

一晩も二晩も彷徨った

まどかの痕跡を求めて

一緒に特訓した橋の下
初めて魔女を倒したところ
お菓子の魔女の病院
町外れにある工場
噴水
美樹さやかの魔女化した駅

そして…彼女に助けられたあの場所へ

ほむら「まどか!どこにいるの!?お願いよ!ごめんなさい、私が悪いの!謝りたいの!出てきてよ、お願いよ…まどかぁ…」

虚しく響き渡る声を聞きながら、私は膝をついた

もう心も体も限界が近かった

まどかに責められるのが怖くて寝ることもできない

橋の欄干に寄りかかった

[ピーーー]ば楽になれるのかな…
まどかにあわせる顔もない

下には真っ黒な水面が見えた

一晩も二晩も彷徨った

まどかの痕跡を求めて

一緒に特訓した橋の下
初めて魔女を倒したところ
お菓子の魔女の病院
町外れにある工場
噴水
美樹さやかの魔女化した駅

そして…彼女に助けられたあの場所へ

ほむら「まどか!どこにいるの!?お願いよ!ごめんなさい、私が悪いの!謝りたいの!出てきてよ、お願いよ…まどかぁ…」

虚しく響き渡る声を聞きながら、私は膝をついた

もう心も体も限界が近かった

まどかに責められるのが怖くて寝ることもできない

橋の欄干に寄りかかった

死ねば楽になれるのかな…
まどかにあわせる顔もない

下には真っ黒な水面が見えた

以上訂正です

辛かった

まどかを覚えてないことが

まどかを消してしまったことが

のうのうと自分だけが生きている事が

自分に力がない事が許せなかった

でももうやり直せない

私はあの時諦めてしまったから…

そんな私に生きている価値なんて…

重心が前にかかりかけた

   





「よっ、ほむらちゃん、辛気臭そうな雰囲気し…うわっ、どうしたよ?」






ほむら「あ…」

詢子さん…まどかの…お母さん…

詢子「涙でぐちゃぐちゃだし髪もボサボサ、クマも酷いし…なんかあったのか?流石に放っておけねえよ」

ほむら「うぐっ…うっ…っ」

詢子「おいおい、大丈夫か?」

悲しいのか嬉しいのかわからないけれど
止めどなく涙が溢れてくる
姿勢を保つのが精一杯の私に

詢子「ほら、立ち話もなんだし、おいで」

と詢子さんに連れられて私は河原へと降りていった

今日はおわり
あと5分の2くらいでしょうか
また明日

アホだわ初なのに背伸びした展開にするから
読んでる人いるかわからないけど時間かかりそうです
展開が2つになっちゃってどちらにするか…
絶対にエタりたくない

では…

詢子「ほら」

詢子さんからお茶を受け取る

ほむら「ありがとう…ございます」

手の中にあるペットボトルを見つめる

詢子「まぁ、なんだ。あたしもあんたぐらいの歳のころには色々悩み抱えた事もあった」



詢子「だからと言って必ずしも役に立てるかはわからないけどよ、その顔のわけ話してみない?」

迷う

言っても頭のおかしい子だと思われるかもしれない

けど…

誰かに縋りたかった…

話を聞いてほしかった

だから私は口を開いた

ほむら「友達が…」

詢子「ん?」

ほむら「友達が…居たんです」

ほむら「その子は命の恩人で、かっこよくて、私よりずっと強くて優しくて、最高の友達で」

ほむら「でも、すぐ私の前から居なくなってしまうんです…」

ほむら「あの子は優しすぎました、いつも自分を犠牲にして他人を救いました、私も救われました…」

ほむら「だから今度は私がって、あの子を守れる自分になろうって…!救うって約束したのに…」

詢子「…」

ほむら「ふふ…滑稽ですよね。私、結局その子が消える原因作っただけだったんですよ?」

悔しさと情けなさで涙が溢れ出てきた

ほむら「そう、つまり私のやってきたことは…結局…!」

突然ぎゅっと抱きしめられる感覚

暖かい

詢子「なんだかよくわからないけどさ、そう自分を攻めすぎるのは頂けないな」

人の暖かさなんて久しぶり

詢子「精いっぱい頑張ったんだろ?信じて突き進んだんだろ?結果それで間違えちゃったとしてもいいじゃないか」

よくない、もう取り返しがつかないの

詢子「ほむらちゃんはまだ若いんだ、これからも沢山失敗するだろう、でもそこから学んでいけばいいんだよ」

だめ

だめなのに、この心地よさに甘えてしまう

詢子「だから、ほら。今は甘えてもいいんだぞ?」

もう限界だった

ほむら「う…うわあああああああああん!!!」

声を上げて泣いた

辛かった 

悲しかった

情けなかった

嬉しかった

嫌だった

色んな感情がごちゃまぜになって涙となって出てくる

分かってる、こんなんじゃ駄目だってこと

分かってる、ここは私じゃなくてまどかの場所だってことも

でもお願いまどか…

いまだけは許して…

SSって下げないんですか初めて知りました…

上手くなったらageようと思います

とことん暗いのとあったかいのどっちがいいんですかねー

見てくれてる人本当にありがとうございます

詢子「少しは落ち着いたか?」

ほむら「うぐっ、ひっく………はい、すみませんこんな姿お見せして」

詢子「いいっていいって、気にすんな。歳相応ってもんだ」

詢子「それにな、なんだか懐かしいと言うか、なんて言うかなぁ…あんたぐらいの娘がいた気がした…いや、居たらいいなって思ったんだ」

ほむら「っ…」

詢子「はは、とにかくお互い様ってことさ」

ほむら「そうです、ね…」



ほむら「本当にありがとうございました。私はこれで」


詢子「おー、いつか遊びに来なよー」

私は詢子さんに会釈をしてからふらついた足取りで帰路に着いた







今夜も…あの夢を見るのだろうか…

ほむら「はぁ…ダメね、私は」

ふとんに倒れ込みながら自己嫌悪する

まどかの顔も思いだせてないうえに詢子さんにも迷惑かけて…

ほむら「でも…」

よかった…

貴方は存在するのよね…まどか…?

ふと夢のことが頭をよぎる

ほむら「うっ…」

猛烈な吐き気に襲われる

この数日間で完全にトラウマになってしまった…?

ほむら「そんなはずは…」

大丈夫…きっと疲れているだけだわ

まどかの事を考えて気分が悪くなるなんて、ありえないわ

ほむら「ね、寝ましょう…」

布団を頭までかぶって丸まる

ぎゅっと目を瞑って眠りに落ちるのを待った

ほむら「っ…」

またネガティブに考えてる

忘れないと

そう、あのまどかは夢のなかだけ

本当のまどかは私を見守ってくれてる

見えなくても、触れなくても…

うん、例え顔が分からなくなっても私は信じる

決めたよ、まどか

いつか迎えに来てね

そう考えると少しは孤独感も薄れてきた

ホッとしたのか急にまぶたが重く…

久しぶりの睡眠は心地良かった






QB「ほむら、こっちだ!」

ほむら「黙りなさい!わかってるわ!」

走る

郊外の町ですごい数の魔獣が出た

そこで戦うと被害が大きくなってしまうので移動中

つまりは囮だ

マミと杏子はなぜか連絡が着かない

こんな時に…!

ほむら「くっ…!」

横っ飛びに熱線を避ける

起きてまた走る、飛ぶ

目的地はさらに外れにある遺跡だ

あそこなら人も少ない

インキュベーターにしてはなかなか良い提案だ

ほむら「着いたっ…!」

ここなら思う存分戦える

厳しい戦いになりそうだ

見ててねまどか

私があなたの世界を守るから

ほむら「はぁ…はぁ…うっ…はぁ…」

本当によく生き残れたと自分でも思う

ただでさえ全快じゃなかったソウルジェムもギリギリまで濁りきっている…

幸いグリーフシードなら周りにいっぱいある

浄化…しないと…

……このまま放っておけばまどかに会えるのかな

ほむら「…!」

なんて事を考えたの!?

そんなの逃げてるだけよ

許されることじゃない

QB「ほむら、大丈夫かい?」

ほむら「ええ、なんとか」

相変わらず頭にくる声ね

さてグリーフシードを集め…

ほむら「な…!?」

後ろに魔獣の気配

そんな、まだ残っていたなんて!?

振り向きざまに弓を引き絞り、撃つ

クらイ、ナニモミえなイ

ワタしハ…ダレだッケ?

コこハドコだロウ

カらダガうゴカナイ

せマイ

しズンデいクヨウナかンカク

はヤクココかラデなイッ!?

カらダノ ナかカラくいをウたレタよウナっ!

イタ、い

イタイイタイイタイイタイ

ヤメテヤメテヤメテヤメテ

!?

コンどはツブサレる?!

アアアアアアアアアアアア

<ワタシ>にキレツがハイッテイク

ヤメテくるシイいタイナンデどウして

マドカ…!

タスケッーーー

ほむら「う…?」

とても怖い夢を見ていた気がする

よく思い出せないな

ほむら「あっ、もうこんな時間!」

服を着替えて眼鏡をかける

今日は巴さんっていう先輩と初めて一緒に戦う日だから

それに

ほむら「明日から学校楽しみだなぁ…!」

少し浮かれた気分で支度をする

いつもの三つ編みに髪を編む

ほむら「…?」

すごく久しぶりにこの髪型にした、ような

ほむら「そんなわけないよね、いつもこれだし」

違和感は気のせいにして家をでる

よし、頑張ろ!

終わりです
練習兼ねてたので書き方ブレブレで申し訳ない
お付き合い頂きありがとうございました

まどマギSSもっと増えてほしいです

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