P「みんなのニックネームを考えたぞ!」 (124)
春香「ニックネーム…ですか?」
P「最近みんな仕事も増えて、アイドルとして順調に売れてきているだろ?」
P「そこで、ここで人気を一気に定着させ、伸ばすにはどうすれば良いか」
P「…それは、アイドルとしての親しみやすさだ!」
亜美「親しみやすさ…?」
真美「兄ちゃんどういうこと→?」
P「親しみやすさ…それはつまり、ニックネーム、愛称なんだよ!」
真「ええと…」
P「たとえば、『き〇らTAKUYA』は『キ〇タク』、『ま〇だあつこ』は『マ〇アツ』と親しみを込めて呼ばれてるだろ?」
あずさ「確かにそうですねぇ~」
P「だから、俺はみんなもニックネームをつけて売り出そうと考えている!」
響「おぉー、名案だな!」
美希「さすがハニーなの!」
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亜美「それでそれで→?」
真美「兄ちゃんの考えてきたニックネ→ム、教えてよ→」
P「いいぞ、全員分考えてある…誰から聞きたい?」
美希「はい!」
P「おぉっ…美希、元気良いな」
美希「ハニーがミキのために考えてくれたニックネーム、はやく教えて欲しいな!」
P「良いぞ……聞いて脳漿飛び散らすなよ?」
美希「わくわく」
P「それは…………」
P「『シミ』だ!!!」
美希「え…」
春香「………」
雪歩「………」
やよい「……シミ、ですかー?」
伊織「ちょっと、アンタどういうつもりよ?」
P「『キ〇タク』や『ナ〇アツ』のニックネームの付け方と一緒だよ。『ほしい』から『シ』、『みき』から『ミ』を取ってきた」
真「あぁーなるほど!難しくてボク分からなかったなー!」
伊織「そういう意味じゃなくてね…!」
美希「ハ…ハニー……『シミ』はあんまりなの…」
律子「『染み』に親しみやすさなんてないじゃないですか…」
P「そうかな?なかなか落ちない服に付いた染みのように、ずっとアイドルとして隆盛してほしい、そんな思いを込めたんだ」キラキラ
あずさ「あ、あらあら~」
貴音「面妖な…」
そのときのPの瞳を見て、アイドルの皆は気付いた。
Pに悪意はないと…
善意でつけたニックネームであると…
美希「あふぅ…」ボサッ
やよい「はわわっ!」
亜美「あぁっ…!ミキミキが倒れたYO!」
伊織「現実逃避で寝たのね…」
P「ニックネームを聞いて安心したんだな…一晩寝ないで考えた甲斐があったよ」
P「さて、美希以外のニックネームも考えてあるんだ…次は誰が聞きたい?」
all「「「………」」」
P「………」ワクワク
all「「「………」」」
P「…みんな、聞きたくないのか…」ションボリ
春香「え、えっと…!私が聞きます!プロデューサーさん!」
真美(はるるん!さすがだYO!)
千早(春香以外誰も名乗りでなかったわね)
亜美(そりゃ聞けないっしょ~)
響(でもこれ、自分の番絶対回ってくるぞ…)
P「おぉ…春香か!春香のニックネームはなー、かなり悩んだんだよ」
春香「へ、へぇー…ありがとうございます、プロデューサーさん…」
P「悩み抜いた末に、決めたニックネームだ…だから自信がある!眼球が飛び出さないように歯を食いしばって聞いてくれ!」
春香「は…はい!」
P「春香のニックネームは……」
P「『みる』だ!」
やよい「みる?」
伊織「みる?」
響「みる…??」
真「………」
千早「………」
春香「……えぇと、『あまみ』から『み』、『はるか』から『る』を取ってきたんですね!プロデューサーさん!」
P「そうだ…これにはな、春香のどんなときでも真っ直ぐ一生懸命に頑張る姿勢への思いも込もってるんだ」
春香「……あの、ちょっと、そこらへんで…」
P「たとえば成人男性向けのPCゲームの声優の仕事とかでも、大事なところでも演技に手を抜かない姿勢。その関連として同じように演技で…」
春香「わー!わー!わー!もう良いです!!」
亜美「………」
響「自分、何言ってるかサッパリだぞ…」
貴音「面妖な…」
あずさ「………」
春香「うぅっ…」ドサ
やよい「はわっ、春香さんまで倒れちゃいましたー!」
真美「やよいっち…目を背けちゃダメだZE…」
亜美「それがはるるんの生き様だったんだ…しかと目に焼き付けな…」
P「さてと、どんどん行くぞ!」
律子(どんどん行かないでほしい…)
P「次は誰が聞きたい?」
千早「……………しが」
P「…ん?」
千早「……私が、行きます」
響(え…!?)
真美(千早お姉ちゃん…!)
あずさ(どうして…?)
伊織(何でそんな自殺行為を…)
千早「…春香の親友として、私も戦わなければいけないと思ったから」
亜美(千早お姉ちゃん…!!!)
P「千早…覚悟はいいか?聞いて脊髄引っこ抜くなよ?」
千早「大丈夫です…続けてください」
P「千早は………」
P「『キチ』だ!」
千早「(∵)」
真美「ヒ、ヒェ~ッ」
雪歩「千早ちゃんが凄い顔してるよぅ…」
千早「(∵)」
P「…千早はトーク番組とかで、咄嗟に話を振られたときや無茶ぶりに対して受け答えするのが苦手だろう?」
響(勝手にしゃべり始めたぞ…)
P「そういうときに機転を聞かせられるようになりますように…そんな思いを込めて『キチ(機知)』」
千早「(∵)」
P「千早の平らなボディラインは、どことなく基地を彷彿とさせる…765プロの皆がそこから発進できるような存在になってほしい…そんな思いを込めての『キチ(基地)』」
伊織(本当に悪意ないんでしょうね…)
真(何か良いこと言ってるような気がしてきたのボクだけ?)
亜美(まこちんだけだYO…)
思ったより進まなかったけど寝るYO!土曜日には終わるつもりだYO!
千早「(∵)」
亜美「千早お姉ちゃん…?」
千早「(∵)」
律子「目を開けて立ったまま、気絶してるわ…」
P「体を横にして目をつぶることも忘れるほどに、安心して眠ったんだな。3日寝ないで考えた甲斐があったよ」
伊織「どうすればそんな発想に至るのよ!」
P「調子出てきたぞ…よし、次行ってみよう!」
all「「「………」」」
P「……あれ?」
あずさ「……」スッ
雪歩「あずささん…?」
あずさ「…次は、私がお願いしようかしら~」
真(あずささん…!)
あずさ(三人が頑張ってくれた…次は最年長の私が、皆を守らないといけませんもの~)
亜美(あずさお姉ちゃん、チョ→カッコイイYO!)
伊織(名乗り出る前の、一瞬の迷いの表情…私は見なかったことにするわ)
響(…というか、今守られても、結局こっち来るぞ…)
P「次はあずささんか…!あずささんのニックネームも、会心の出来なんです!聞いて内臓飛び出ないように、注意して聞いてください…!」
あずさ「お手柔らかに、お願いします~」
P「あずささんのニックネームは………」
P「『うず』です!!」
真(…あれ?比較的まとも…)
響(まともだぞ…)
雪歩(二人とも、感覚が麻痺してるよぅ…)
あずさ「………」
あずさ「……あらあら~…ア、ラァラアラァ…アラ……ァラ…」
やよい「はわわっ!」
貴音「…あずさが、壊れかけのれでぃおのように…」
P「あずささんは、道に迷いやすいキャラが定着しています…ちょっと散歩のつもりだったのに、北極に行ってたことがニュースになったこともありました…」
P「…そう。道に迷ってしまう、この運命の渦…あずささんはその渦の中に居るんです…」
伊織(…何言ってんのこの人)
P「同じように、あずささんのファンになった人もその魅力にあてられ、あずささんという名の渦から抜け出せない。そう言った意味合いを込めました」
P「あずささんに、ピッタリだと思いませんか?」
あずさ「あぁら………あ…ら…あら…」
あずさ「アラアラアラアラアラアラアラアララララアララ!?…アラァ」ドサッ
貴音「あずさ…」
亜美「ついにあずさお姉ちゃんまで…!」
やよい「…あっ!これ、小鳥さんに借りたぼく〇のってマンガみたいですー!」
P「ふぃー…次は誰が聞きたい?」
伊織(「ふぃー」じゃないわよバカ)
スクッ
律子「…私よ」
亜美「何…だと…」
真美「嘘…だろ…」
律子「あずささんが逝ったのなら、次は私しかないじゃない…!私の前に、4人も頑張ったんだから」
亜美「4…だと…」
真「…律子!」グス
雪歩「さっきから皆…カッコよすぎますぅ…」グス
伊織「……律子」
律子「…じゃあ、行ってくるわ」
律子「…プロデューサー、お願いします……さぁ、何処からでもかかってきなさい…!」
P「おおっ!その意気やよし…!聞いて胃内容物逆流するなよっ!?」
P「律子のニックネームは……」
P「『アツコ』だ!」
亜美「Oh...」
律子「……これは」
響(…正統派だけどキツイぞ…)
真美(ない…これはないYO…)
P「『あきつき』『りつこ』でこれしかないと思った…!ティンときた!」
律子「…へ、へぇ~」
P「今までのニックネームには親しみやすさの他に深い意味を添えていたからな…律子はあえてド直球で行こうと思ったんだ!馴染みやすさ抜群だろ?」
亜美(今までのニックネームに親しみやすさあるつもりなんだね…)
P「律子はプロデューサー業との両立が大変だ…それなら、アイドルのときは思いっきりアイドルして欲しい!アイドル的王道ニックネーム、アツコの名を掲げて!」
律子「…お気遣い、あ……ありがとうございます…」
雪歩(…王道ってなんだっけ、真ちゃん)
真(ボクも分からなくなってきたよ…)
律子「…わふぅ」バタッ
やよい「律子さんが眼をばってんにして倒れてしまいましたー!」
亜美「りっちゃん…!」
P「寝かせておいてあげな…」
P「…思えば律子は、さっきから元気がなさそうだった。そこでニックネームを聞いて、安心したんだろうな。疲れがたまってたんだ…かわいそうに」
伊織(誰のせいだと思ってんのよ…!)
P「…よし!みんな安心して眠ってくれるんでテンションがフォルテッシモだぞ!次は貴音だ!」
雪歩「えぇっ」
貴音「面妖なっ!」
伊織「ついに指名制に!?」
貴音「………」
貴音「………」
貴音「…どうやら、覚悟を決めねばならないようですね」
響「貴音ぇ…」グス
貴音「…響、泣いてはいけません。これでいいのです、これで…」ニコッ
P「いい雰囲気だ。感動的だな…」ダガムイミダ
P「響と貴音のこのドラマに、俺も応えなくちゃいけないな…!いくぞ貴音!」
貴音「はい…!」
P「聞いて顔面土砂崩れるなよ!?貴音のニックネームは……」
P「『ジョカ』だ!!」
真「……???」
真美「…じょか?」
雪歩「…えっと」
貴音「…あなた様、じょか、とはまさか…」
P「さすが貴音だな。知ってるのか…」
P「…そう、ジョカとは人間を創造したとされる、中国神話の女神だ」
伊織(きっと一般人の半分は知らないわよ、それ…)
P「貴音のミステリアスで形而上学的な雰囲気に、ピッタリだろう?これで人気のさらなる上昇も間違いなしだ!」
貴音「面妖な…」
P「ジョカの愛称の浸透のために、貴音が主演の『ジョカの奇妙な冒険』ってドラマのプロジェクトも、打診するつもりだ」
真(愛称なのに全然愛らしくないんですけど!)
伊織(絶対それやりたかっただけよね!?)
貴音「…誠、良かったです…」
響「貴音…!?」
伊織「どうしちゃったのよ、一体…」
貴音「…『しね』じゃなくて、良かった…」ガクッ
亜美(本当に安心して眠っちゃったYO…)
P「『しね』だなんて…そんな酷い愛称つけるわけないよ」
雪歩(『シミ』とか『うず』は酷くないんだ…)
P「よし、次は…」
真(…じゅ、順番から行ったら、そろそろボクたちだよね…)
雪歩(うん…)
響(覚悟を決めるぞ…)
P「…次は、伊織だ!」
伊織「何でよっ!?」
P「何でって…さっきから年上ばっかりで、年下の皆になかなか来なくて寂しいのかなーって思ったんだ」
伊織「私達の態度見ててどうやったらそう思えるのよ!」
亜美(油断はできなくなってきたYO…)
伊織「…はぁ」
伊織「…しょうがないわね。行ってくるわ」
やよい「伊織ちゃんっ…!」
伊織「竜宮小町のリーダーの力、見せてあげるわ…!」
P「お待ちかねだ伊織…いくぞ!聞いて肛門捻じきれるなよっ!?」
伊織(どうしたらそんな言い回し思いつくの!?)
P「伊織のニックネームは……」
P「『せいり』だ!!」
土曜日には終わると言ったな?あれは嘘だ
明日には終わるかと
真美「え」
伊織「なっ…!」
響「うわっ…」
P「…これで決まりだ!」
伊織「これで決まりだ、じゃないわよ!ふざけんじゃないわよ!どういうこと!?」
P「『みなせ』から『せ』、『いおり』から『い』と『り』を取って…」
伊織「んなことは分かってるわよ!なんで生理なんて名前にしたの?いい加減にしないと怒るわよ!」
P「何!?今怒りそうなのか?」
真(どう見てももう怒ってるよ…)
雪歩(プロデューサー、素直だから字面のまま受け取ってる…)
P「『せいり』…良い名前じゃないか。伊織はここぞという時に機転を利かせて、皆を鼓舞することができる…これからもそうやって、整理する存在になって欲しいと思ってな」
伊織「……」パクパク
やよい「伊織ちゃん!」
亜美「空いた口が塞がらないんだYO…」
伊織「……この…バカ犬…」ドサッ
真美「ついにいおりんが!!」
真「次々に……仲間が、倒れていく…」
やよい「うぅ…小鳥さんに貸してもらったなる〇るの終盤みたいな展開です…」
P「よーし次の発表はー……」
真(次は…誰が呼ばれるんだろう…)
雪歩(緊張するよぅ…)
響(実は最初の方で名乗り出てた方が楽だった気がするぞ…)
P「亜美だ!!」
亜美「…ついに来ちまった…兄貴……オレぁ…オレぁ…」
真美「…骨は拾ってやるぜ……待ってろや…ワシもすぐそっちへ行くぞい…」
亜美「兄貴…」ツー…
やよい(何か劇が始まりました…)
響(兄貴のキャラが固まってないぞ…)
P「よし!準備万端みたいだな!さぁ、ショータイムだ!!」
亜美「いつでも良いよ→兄ちゃん!覚悟はできてるよん!」ビビッ!
P「聞いて心臓溶けて灰になるなよ…?亜美のニックネームは………」
P「『ふみ』だ!!」
亜美「あ…あぁ→…ふみ、ふみね→……」
やよい(昭和初期に流行った名前です…)
真(わりとフツーだけど…)
亜美「あ…あぁ→…『ふたみ』から『ふ』、『あみ』から『み』を取ったんだね兄ちゃん…」
真(リアクションに困ってる…)
P「…気に入ってもらえたみたいだな」
響(そう思う根拠は何なんだ…)
P「…これからもアイドルとして輝いていって。世界中の皆に手紙…そう、文(ふみ)が届きますように…双海亜美という名の文が…。」
P「あなたに…皆の心のポストに、投函します…そんな思いを込めてつけたニックネームなんだ」
真美「ホモゲーマーだね兄ちゃん…」
雪歩「ポエマーだよ真美ちゃん…」
亜美「…ぬわ→!」バタッ
やよい「亜美!」
真美「亜美ぃぃぃぃ!」
真「くそ…!また、守れなかった…!」
P「亜美まで安心して眠っちゃったか…一週間寝ないで考えた甲斐があったよ」
響「一週間徹夜!?」
P「か~ら~の~?」
P「次は…雪歩!」
雪歩「ふぇっ…!?」
雪歩「どどどどうしよう…遂に来ちゃったよぅ…」ガタガタ
真「雪歩…ボクが、ボク達が見守ってるから…」
真美「ゆきぴょん頑張って!」
響「そうだ、自分もすぐ逝くぞ!」
やよい「応援してます…!」
雪歩「…真ちゃん…皆ぁ…」
P「一つのことで団結が強まる…胸が熱くなるな…!」
P「魂が目覚めて本能が疾走してきたところで、雪歩のニックネームを発表するぞ!」
雪歩「はい…!覚悟を決めました…」
P「聞いてサイコパス100上回るなよ!?雪歩のニックネームは……」
P「『わき』だ!!」
日曜日に終わるとかふざけたこと抜かしてた奴がいたよね。誰とは言わないが!
雪歩「わ…、わ……き…?」
真美「う→わ…」
真「あんまりだ…」
P「『わき』には二つ意味があってな…一つはそのまま『脇』という意味なんだ」
やよい「はわっ!?そのままの意味もあるんですか!?」
P「…というのもだな、知人に教えてもらったんだが…2ちょんねるっていう人々の意見が書き込まれるサイトがある」
P「それにはアイドルの萩原雪歩の脇は魅力的だ、ライブの時に見える、汗の滴る脇が美しい…そういった意見が多数だった…俺だって、その通りだと思う」
雪歩「…!」ボッ
響(完全にセクハラだぞ…)
やよい(雪歩さんのお顔が真っ赤になりました!)
真美(兄ちゃんはネットのりてらちーをつけた方が良いYO…)
真(中学生にリテラシーつけた方が良いと言われる大人が一人…)
P「…雪歩はよく自分を『ひんそーでちんちくりん』と言う。
でも、皆はそう思ってない!もっと自信を持ってくれ!」
P「もっと自分の脇に自信を持ってくれ!」
真美(それを真顔で言っちゃうのが凄いZE…)
P「そもそも『ちんちくりん』という単語は噛みやすく聞き間違えられやすくて危険な単語で…まあこの話は長くなるから良いとして」
雪歩「穴掘ってうま……ぷしゅぅぅぅ」バタッ
響「うわー雪歩までー!」
真美「空気の抜けてく音がしたYO!」
P「…『わき』の二つ目の意味は、雪歩が心に秘めた、『沸き』上がる情熱を…あれ?雪歩?」
P「………感極まって寝てしまったか。1ヶ月寝ないで考えた甲斐があったよ」
真「感極まって寝るっておかしいですよね?!」
P「よーし!次行くぞ!こっからは俺のステージだ!!」
響「さっきからずっとプロデューサーのステージだぞ!」
P「次の発表はー…でけでけでけでけ!」
P「響だ!!」
響「ぎゃー!ついに自分が呼ばれる番かー!うがー!怖い…怖いぞ…!」ガルルル
やよい「響さん…!お気を確かに!!」
P「響…嬉しそうだな…!俺も嬉しいよ!」
真美(ひびきん全然嬉しそうには見えないZE…)
真(プロデューサー…メガネ変えた方が良いですよ)
P「さぁ、始まるドン!!準備は良いか響!」
響「うわー!まだ待って欲しいぞ!」
P「答えは聞いてない!」
真「じゃあ何で聞いたんですか!?」
P「聞いて凄い勢いで耳からプリン吹き出すなよ!?響のニックネームは…」
P「『ガキ』だ!!」
響「ガ…!」
響「ガガ…!」
やよい「ガキ…ですか……」
P「わんぱくでも良い…たくましく育って欲しい」
真美「どったの急に!?」
P「いつも子供みたいに明るく活発で、皆に元気を与えてくれる存在…響はそのような『ガキ』のイメージがピッタリなんだ!」
響「そ…そう言われるとちょっと照れるぞ」
真美(ちょろいYO…)
真(『ガキ』って単語に良いイメージないですよ…)
P「それに…仏教によるとな、餓鬼っていうのは強欲に食物を求める者のことらしい」
P「響には、これからもガツガツと欲張って頑張って欲しい!そう、仏教の餓鬼のように!そんな思いを込めたニックネームなんだ!!」
響(たぶん仏教でいう餓鬼に良いニュアンスないぞ!?)
響「…!」ブクブクブクブク
真美「ひびきんが泡吹いて倒れたYO!」
真「ついに残り三人になっちゃった…」
やよい「皆倒れてる事務所が、スラムダンクの翔陽戦の後みたいです…」
真美「ていうか、さっきからずっと目を開けて立ったまま気絶してる千早お姉ちゃんが怖いんだけど…」
P「千早は家でも目を開けて立ったまま寝るのかな。それにしても、皆幸せそうだな…。俺は、皆に笑顔でいて欲しいんです!」
真(どの口が言ってるんですか)
P「だから…聞いていてください!俺の!ニックネーム!!」
真(来るッ…!)
やよい(うっうーっ!)
真美(誰だ……次は、誰なんだーーーッ!?)
P「次に発表するのは………」
P「やよいのニックネームだ!」
やよい「はわっ!?」
真美「あちゃ→、ついに来ちゃったね→やよいっち…」
やよい「うぅ~…」
真「やよい…健闘を祈るよ」
真美「何だかんだでやよいっちの順番だけは来ることはない気がしてたんだけど、そんな甘くはなかったYO…」
P「ちゃんと全員分考えてあるって言っただろ?やよいだけを、仲間外れになんかしないさ」
真「そ、そうですか…」
P「…いくぜいくぜいくぜ!やよいっ!俺のニックネームに、お前が泣いた!」
やよい「うっうー!がんばります!!」
P「聞いて心のもやしぶちまけるなよ?やよいのニックネームは…」
真美(心のもやしって何!?)
P「『つよい』!!」
やよい「………」
やよい「……え?」
P「つよい…!」
真美「…」
真「……」
P「つよい……!!」
やよい「……えっと」
P「やよいはダンス・運動に自信がない…そう言ってたな。だがな、やよいは、出来るようになるまで最後までやり遂げる強さがある!」
P「裕福ではない家庭の中で、五人の姉妹兄弟のお姉ちゃんとして頑張っている!…俺達に強さを見せてくれる!」
P「俺はそんなやよいを、心から尊敬している!!」
やよい「…プロ…デューサー…」ポロポロ
P「応援するよ…これからも。やよいは、つよい!!」
やよい「ウッウー…」ドサ
真「やよいぃぃぃぃ!!」グスッ
真美(良いこと言ってた気はするんだけど…これから芸能界に『つよい』で売り出すのはどうなんだZE…)
P「やよい…感動をありがとう。一年寝ないで考えた甲斐があったよ」
真美(死ぬっしょそれ!?)
真(自分で感動をありがとうとか言ってるよ…)
P「…よし。見つけようぜ…真美、真…俺達のニックネームを、俺達の力で!」
真(プロデューサー一人で考えてるじゃないですか!)
P「次に発表するのは……」
P「真…お前、ニックネームを聞きたいんだってな?」フキフキ
真「ええー!」
真美(言い方怖いYO…あと何でウェットティッシュで手を吹いて…)
真「あーあ!ついにボクかー」
真美「トリは真美だね→…まこちん、頑張って!」
真「今まで…たくさんの仲間が犠牲になるのを見てきた。覚悟はとっくにできてるよ…」
真美(まこちんはニックネームどうやっても変なのにはならなそうだしね)
真(『きくち』『まこと』…うん、『くま』くらいしか思いつかないや。気絶しないで済みそうだよ)
真美(行ってらっしゃいまこちん!)
P「よし!真…良い顔してるな。発表…満を持して!」
真「お願いします!」
P「真のニックネームは……」
真(『くま』か…『きちこ』とかかな…大丈夫!覚悟はできてる!)
P「『ちんこ』だ!!」
真「ち…!」
真美「ち…!」
P「『ちんこ』だ!」
真「ちょ…!待ってくださいプロデューサー!そんな…ち、ち…って!」
P「『ん』は気にするな!」
真「気にしますよ!説明してください!」
P「『きくち』から『ち』、『まこと』から『こ』を取ると『ちこ』になる…だがこれじゃ何を言っているのかわからない
だから『ジャ〇ク ン ダクスター』やロックンロールのノリで『ん』を挟んだんだよ」
真「いやいやいや!『くま』とかあったでしょ!?それを…それを、ち……男の人のアレって…!」
P「そうだな…なぜ俺は『ちんこ』を選んだか」
P「真は…最近じゃ真の希望通り、女の子っぽい格好をしての仕事の依頼も増えてきた……でも、カッコイイ真を望んでるファンもやっぱり居る」
P「真の希望も…カッコイイ真を望むファンの希望もどっちも叶えるにはどうすれば良いか?
…それは、カッコイイときの真は『ちんこ』名義で活動することなんだよ!」
真(その理屈はおかしい)
P「これが浸透すれば、人々は『菊地真』と聞いたら可愛い真を連想し、『ちんこ』と聞いたらカッコイイ真を連想するようになる」
真(良かれと思ってやってるんだろうし、ボクに可愛い方での仕事が増えたのはプロデューサーのおかげだから文句を言えない…)
真美(兄ちゃんにデリバリーがないのが問題だYO…)
真「…まっこまっこりーん……」マッコマッコリーン
真美(まこちん…気絶しちゃった…)
P「…ついに、ラストだな。真美」
真美「…」ゾーッ
P「感慨深いものがあるよ。ここまでニックネームを発表してきて…13人目。ちょうど1クールの作品の最終話を見るときの感動に近い」
真美(恐怖しかないYO…『ふたみ』『まみ』なら安心だったけど…まこちんがあぁだった以上、真美にもどんなのが来るか分からないし…)
P「…いいか?真美…ニックネームを持つとな。ときどきすっごく切なくなって、ときどきすっごく熱くなる!らしいぜ」
P「俺にはニックネームがない…でもな?ニックネームをつけることはできる」
真美(なんて迷惑な…)
P「真美のニックネームは……」
P「『ふじ』だ!」
真美「えぇっ!?」
真美「ふじ……!?」
P「あぁ…そうだ」
真美「ふじって…おかしいかんね!まこちんのち…アレはまだ何とか納得できたけど、『ふじ』ってどっから取ったのさ!」
P「『真美(まみ)』という字…『真実(しんじつ)』という字に似てないか?」
真美「え→そんなこじつけで!?さすがに無理があるよ兄ちゃん!」
P「…真美。…お前は本当に、色々苦労をしたな…竜宮小町として亜美がどんどん有名になって。亜美と居られる時間も減ったよな」
真美「…!な、何を言い出すの兄ちゃん…」
P「真美の人気も、最初は『亜美の姉』としか見てもらえなくてなかなか振るわなかった…」
真美「でも…!でも兄ちゃんが頑張ってくれて今の真美が…!何で…何で、その話を急にするのさ!」
P「…違うよ真美。お前の今の人気はお前自身の力だよ…それは俺が一番知ってる。だって俺は、真美の頑張りを一番近くで見てきたんだぜ?」
真美「に…兄ちゃん…」ジワ…
P「『真美の魅力は真実である』…このメッセージを伝えたくて、俺は真実という文字からニックネームを使ったんだ」
真美「…!」
P「『ふじ』…富士山だぜ?真美は、富士山のように高くそびえ立つんだ!!日本の象徴だよ!日本中の誰も、富士山を知らない奴は居ない!」
真美「兄ちゃんっ…」ポロポロ
P「『ふじ』…凄いじゃないか、真美!!」
真美「兄ちゃん…!兄ちゃぁぁぁぁん!」ガシッ
P「…十年寝ないで考えたニックネームだ……受けとってくれるかな?」
真美「うん………うん…!」
P(真美は…俺にしがみついて泣いていた…)
P(泣いて泣いて、泣き疲れて、俺に抱きついたまま眠ってしまった)
P(俺は眠っている真美をソファーに運び、布団をかけてあげた)
P「…ふぅ。皆満足してくれたみたいで良かったな」
ムクッ
P「…ん?」クルッ
「さすがに女の子の気持ち分からなすぎだって思うな」
「プロデューサーさん、指導ですよ!指導!」
「平らなボディライン…ですか」
「あらあら~(物理)」
「プロデューサーとしての才能はあっても、デリカシーがないのはね…いただけないわね」
「面妖な…(裏声)」
「覚悟はできてるんでしょうね?」
「意味があっても伝わりにくかったら意味ないっしょ→」
「穴掘って埋めますぅ」
「デリカシーだけじゃなくて言葉の勉強も必要みたいだな!」
「考えが予想の斜め下すぎるんだよなぁ…」
――――――――――――
小鳥(はい。実はあの騒動の一部始終を見ていた音無小鳥です)
小鳥(あの後、プロデューサーさんはアイドルの皆から、デリカシーとはなんたるか、女の子の扱い方はなんたるかをみっちり指導を受けました)
小鳥(指導は一週間に及び、みっちりしごかれていました…いえ、変な意味は全くありませんよ?)
小鳥(ついでに私がやよいちゃんに「なるた〇」「Fr〇e!」「世〇一初恋」「咎〇の血」などなどを布教していたこともお咎めを受けてしまいました…トホホ)
小鳥(プロデューサーさんのニックネームを受け入れたのは結局…真美ちゃんにやよいちゃん
―――そして、千早ちゃんでした。意外ですよね?)
小鳥(千早ちゃん曰く、『キチを使ってあげないと可哀想かな、と。プロデューサーは、私のボディラインを気に入ってるみたいですから…ふふ』らしいです)
真美「兄ちゃんピヨちゃ~ん!おっさき→!」
P「あぁ…気をつけて帰るんだぞ、ふじ」
真美「真美のことが心配なら、家まで送ってってよ→」
P「それもそうだな…」
真美「やった!先降りてんね→」
P「音無さん、ちょっとふじ送って来ます。すぐ帰ってきますよ。俺の分の書類は帰ってきたらやるんで心配しないでください」
小鳥「はい」
小鳥(…プロデューサーさんは、あの指導以来…女の子の気持ちの機微に少しずつ理解ができるようになってきました)
P「…そうだ!そういえば、音無さんのニックネームを考えたんですよ」
小鳥「…コケッ!?コケコ…け、けっこうです…!」
P「はは…それじゃ『小鳥』じゃなくて『鳥』ですよ」
P「そんなこと言わずに聞いてください…デリカシー取得後では、初めて考えたニックネームなんです!自信があるんです!」
小鳥「そ…それなら…」(デリカシーが資格みたいな言い方してる…)
P「――聞いて驚かないでくださいね?」
小鳥(…ここの言い回しが普通になったから、安心していいかも…?)
P「音無さんのニックネームは……………」
P「『おしり』です!!」
小鳥「ピヨッ…!?」
おしり もとい おわり
我ながらエタるかと思ってヒヤヒヤしたぜ…
皆さん読んでくださってありがとうございました!依頼出してきます!
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