高木 「ティンと来た!」 和 「えっ」 (75)
高木 「君 アイドルにならないかね」
和 「あの... 何ですかいきなり」
高木 「ああ これは失礼 私は765プロ社長の高木だ」
和 「765プロってあの天海春香がいる...」
高木 「そうだ 私は君を765プロ所属のアイドルとして売り出したい
君からはただならぬ素質を感じる」
和 「いえ... 私がアイドルだなんて... できるわけがありません」
咲 「あっ いたいた 和ちゃん あれ? そっちの人は誰?」
和 「咲さん こちらは高木さんと言って765プロの社長だそうです」
高木 (!! 今来た子からもすごいオーラを感じる...
天海君と同じ類のオーラを!)
高木 「おお 君は彼女の友達かね 実は今彼女をアイドルとして
スカウトしていたのだよ」
咲 「ええっ すごいよ和ちゃん なりなよアイドルに!」
和 「でも咲さん 私たちには麻雀部があるんですよ
来年のインターハイに向けてアイドルなんてやってる暇はありません」
咲 「それはそうだけど でも和ちゃん! 普通の人じゃ社長直々の
スカウトなんて受けないよ」
咲 「和ちゃんはきっとすごいアイドルになれるんだよ!」
咲 「それにいちごちゃんだってアイドルやりながらインターハイに
出てたよ」
和 「じゃあ染谷先輩に聞いてみましょう 染谷先輩の店はこの近くですから」
―――――――
―――――
―――
まこ 「だめじゃ」
咲 「そんな先輩 いいじゃないですか」
和 「だから言ったでしょう」
高木 「私からも頼む 彼女はきっと素晴らしいアイドルに
なれるはずだ」
まこ 「だいたいあんたは誰じゃ」
高木 「失礼 私は765プロの高木だ」
まこ 「765プロ... なんじゃそりゃ」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395807314
咲 「知らないんですか染谷先輩 あの天海春香や如月千早が
いる芸能プロダクションですよ」
まこ 「ああ天海春香は聞いたことあるぞ」
まこ 「じゃけど麻雀の練習はどうするんじゃ うちは全国優勝したから
他校に研究されるじゃろう 今のままではいかんぞ」
? 「あら いいじゃない」
まこ 「あんたは」
咲 「部長」
久 「元部長よ 今の部長はまこでしょ」
久 「それより和 いいじゃないアイドルやりなさいよ」
まこ 「じゃがのう久 麻雀部はどうするんじゃ」
久 「あら 私は麻雀部の為にもなると思うけど 美少女アイドル高校生雀士...
いい宣伝になってうちの部員も増えると思うわ」
久 「それになにより面白そうだし」
まこ 「あんたな... だいたいアイドル高校生雀士なら広島の佐々野がいるじゃろ
二番煎じじゃけえ」
久 「私はあんなのより和のほうが売れると思うけど」
咲 「そうですよ染谷先輩」
咲 (それに芸能人の友達がいれば可愛い子と知り合えるかもだし)
まこ 「和 あんたはどうしたいんじゃけえ」
和 「... 私 やってみたいです」
和 (アイドルをやっていればいい男性と巡り会えるかもしれません
私の夢 お嫁さんに近づけます)
高木 「おお やってくれるかね それなら後日契約云々のことを
話し合いたい 今度の日曜はどうかね?」
和 「はい 大丈夫です」
まこ 「はぁー... 好きにしんしゃい」
――日曜 765プロ前――
和 「ここですね...」コンコン
中から女性の声 「どうぞ」
和 「失礼します」ガチャ
小鳥 「あら なんの御用でしょうか?」
和 「原村和と申します 高木社長はございますでしょうか?」
高木 「来てくれたか 待っていたよ」
高木 「音無君 彼女が新しいアイドル候補生だよ」
小鳥 「彼女が? 初めまして 私765プロの事務員音無小鳥です」
和 「原村和です よろしくお願いします」
小鳥 「よろしくね 和ちゃん」
高木 「では早速だが 社長室で契約の話をしよう ついてきてくれたまえ」
和 「はい」
契約の光景はキング・クリムゾン!
高木 「では これで君も晴れて765プロの仲間入りを果たしたわけだ
トッププロへの道は果てしなく困難な道のりだが がんばってくれたまえ」
和 「はい これからよろしくお願いします 社長」
高木 「ああ」
高木 「音無君! 今日の皆のスケジュールはどうなっているかね?」
小鳥 「ええと... もうすぐ竜宮の三人と律子さんが帰ってきます」
高木 「そうか 原村くん これからお世話になる先輩とプロデューサーに挨拶しよう
少し待っていてもらえるかね?」
和 「ええ」
数十分後
ガチャッ
小鳥 「お帰りなさい 律子さん 伊織ちゃん 亜美ちゃん あずささん」
「ただいま戻りました」 「はぁー疲れたー」 「ちょ→疲れたよ→」 「あらあら 小鳥さんただいま戻りました」
高木 「おっ 来たようだね」
高木 「お帰り 皆 いきなりですまないが少し話がある」
律子 「ああ あれ今日でしたっけ」
伊織 「なに 律子は知ってるの?」
亜美 「りっちゃん教えて→」
律子 「今日はあなたたちの後輩になる子が来てるの」
あずさ 「本当ですか律子さん」
高木 「紹介しよう 原村和君だ」
和 「原村和 16歳です よろしくお願いします」
律子 「ええ よろしくね」
伊織 「へえ伊織ちゃんほどじゃないけどなかなか可愛いじゃない」
亜美 「あずさお姉ちゃんよりすごい...」
あずさ 「あらあら よろしくね」
高木 「後日全員を集めて改めて紹介するが少し話をしてみてはどうかね」
律子 「あなた趣味は?」
和 「趣味というか... 麻雀部に入っています」
律子 「麻雀...? 原村...? !? もしかしてあなた清澄の副将だった!?」
和 「はい そうですが」
亜美 「なに→和お姉ちゃんって有名人→?」
律子 「ええ 彼女は麻雀インターハイ優勝チーム清澄高校の副将を
務めていたわ」
亜美 「なにそれ!? ちょ→有名人じゃ→ん!」
伊織 「でも私たちのほうが有名人じゃない なにをびっくりしてるの」
和 (ゆーきに声が似てますね)
あずさ 「よくわからないけどよろしくね和ちゃん」
和 「はい」
高木 「とりあえず今日の所は帰って休みたまえ
今度は事務所の全員に挨拶してもらおう」
和 「わかりました では失礼します」
高木 「ああ」
亜美 「じゃあね→のどっち→」
和 「え ええさようなら」
――こうして私のアイドルとしての生活が始まった――
書き溜めするのでちょっと消えます
公式で歌うまい設定の咲キャラっていましたっけ?
――数日後の夜 原村家――
和 「ふう...... 流石に長野と東京の往復は疲れますね...」
和 「ネト麻でもやりましょうか」
数時間後
和 「もうこんな時間ですか そろそろ寝ましょうかね」
和 「...ん?」
和 「誘われてますね... 知らないアカウントです」
PIYOさん 『人数が一人足りないので 相手してくれませんか』
和 「ええ いいですよ と...」
のどっちさん 『ええ いいですよ』
PIYOさん 『ありがとうございます じゃあこの部屋でやりましょうか』
対局終了後
和 「すごい強いこの人... お強いですね どれくらい打ってるんですか と...」
のどっちさん 『お強いですね どれくらい打ってるんですか?』
PIYOさん 『小学生の時からです また相手してくれませんか?』
和 「この人とやってればもっと強くなれそうな気がします...」
のどっちさん 『もちろんです』
和 「さすがにもう寝ましょう 明日は765プロの先輩方との顔合わせの日ですから」
――翌日――
高木 「紹介しよう 我が765プロの新しいアイドル候補生 原村和君だ」
和 「よろしくお願いします」
ざわざわ......
春香 「わああ 綺麗な子だなー よろしくね!」
千早 「くっ」
真 「よろしく!」
雪歩 「私より出るとこ出てる... こんなちんちくりんなわたしなんて
穴掘って埋まってますぅ~」
真 「うわ だめだよ雪歩 事務所に穴開けちゃ」
やよい 「よろしくおねがいしまーす」
美希 「アハッ よろしくなの」
響 「完璧な自分に何でも聞くといいぞ」
貴音 「共にとっぷあいどるへの道を歩んでいきましょう」
高木 「そして今日はもう二人 新しいアイドル候補生を迎えている」
全員 「えっ」
高木 「入ってきたまえ 二人共」
ガチャッ
和 「ええっ なんであなたたちがここに」
咲 「み 宮永咲ですっ よろしくお願いします!」
穏乃 「高鴨穏乃です トップアイドル目指して頑張ります」
和 「なんで二人がここにいるんですか」
穏乃 「あたしたちも高木社長にスカウトされたの」
咲 「そういうことだよ 和ちゃん アイドルとしても一緒に頂点目指そ!」
高木 「宮永君は和君をスカウトした時にティンと来てね
一昨日スカウトに行ったんだ」
高木 「高鴨君は四日前に奈良へ行ってね その場でスカウトしたよ」
穏乃 「面白そうだし 和と一緒にやれるって社長が言うから」
高木 「3人でユニットを組んでもらい トップアイドルを
目指してもらう」
和 (それからはあっという間に時間が流れて行きました)
和 (二人はすぐに765プロの皆さんと打ち解けあいました)
和 (私も雑談を交わしたりする程の仲にはなりました だけど千早さん
だけは私のことが嫌いなのか ときどき)
千早 「くっ」
和 (と嫌そうな顔をします 特にダンスレッスンの時に
私の飲み込みのが遅さに苛立っているのでしょうか)
和 (穏乃はやはりその運動神経の良さからダンスが得意なようです
真先輩や響先輩にもセンスのよさを認められていました)
和 (咲さんは人を惹きつけるオーラが武器だと社長は言っていました
確かに咲さんの周りにはいつも人が集まります)
和 (私はビジュアルを中心にレッスンを行っています 穏乃のダンスで興味を引き、
私のビジュアルで視線を固め、咲さんのオーラで魅了する)
和 (これが私たちの戦い方だと律子プロデューサーは言っていました)
和 (律子プロデューサーはユニットでの売り出し方を熟知しているので
私たちは律子さんを信頼しています)
和 (そして私たちのデビューの日―――)
律子 「私から言うことはひとつだけ 楽しんできなさい
ステージは楽しんできた者勝ちよ」
3人 「はいっ」
咲 「でも緊張するものは緊張するよう...」
和 「大丈夫ですよ咲さん 私たちの練習した時間を思い出して」
穏乃 「あーーーっ 楽しみだよーーーっ!」
咲 「プロデューサー 私ちょっとトイレに」
律子 「本番までに戻ってきてね」
和 「私も行っておきましょうか 咲さんだけでは迷子になるでしょうし」
――トイレ後――
咲 「はぁー 和ちゃんは緊張してないの?」
和 「緊張してないわけないじゃないですか」
咲 「認めるんだ」
和 「強がっても緊張が解けるわけじゃありませんから」
? 「あーーー 咲ちゃんにのどちゃんだじぇ」
咲 「優希ちゃん」
和 「ゆーき」
優希 「まさか 二人がアイドルになるなんてびっくりだじぇ」
まこ 「わしらもいるぞ」
久 「今日がデビューだってね」
内木 「やよいちゃん... 亜美ちゃん... 真美ちゃん...」ハアハア
咲 「みんな来てくれたんだ」
和 「チケット取るの大変だったんじゃ」
久 「ええ 大変だったわよ チケット送ってくれてもいいじゃない」
久 「苦労の分のステージ見せてくれなきゃ承知しないわよ」
和 「ところでどうして副会長が一緒に?」
久 「やよいちゃんと亜美ちゃんと真美ちゃんの大ファンらしくてね
連れてけってうるさかったのよ」
久 「まあ私たちの反対側の席だけど ここまで他人の振りしてきたし」
優希 「はやく二人のファンクラブを作るじぇ 私が会長になってやるじぇ」
? 「おーい 待ってくださいよ 人に全部荷物押し付けてこの...」
咲 「京ちゃん!」
京太郎 「おう 咲 お前みたいなちんちくりんがアイドルだなんてな」
咲 「なによ 京ちゃん」
京太郎 「事実を言ったまでだろーが」
咲 「京ちゃんなんて知らないんだから」
久 「はいはい夫婦喧嘩はそこまでにして」
咲、京太郎 「夫婦違います!」
ブーーーーーーー(ブザーの音)
咲 「もう開演10分前だ! じゃあ部長 私たち戻りますね」
久 「ええ 頑張ってね」
和 「はい ありがとうございます」
内木 「あとやよいちゃんたちの私物もらってきてくれないかな」
咲 「嫌です あと近づかないでください」
律子 「遅かったわね」
二人 「すいません」
律子 「いやいいのよ 緊張も取れてるみたいだし」
只今より765プロ定期ライブを開始いたします
律子 「さあ二人共 先輩の勇姿を目に焼き付けて
盗める物は盗みなさい」
二人 「ハイッ」
――ライブ中――
ワァァァァーーーーッ
春香 「ここで私たちの新しい仲間を紹介します」
美希 「3人共 出番なの」
咲 「こ... こんにちはー... 宮永咲でーす...」ガクガク
ワァァーーー ナンカジミーーーーー デモカワイーーーーー サキチャーーーーーーンッ
和 「原村和です」ペコリ
ウオォォォォ デケェェェーーーーー ノドッパイデケェェェーーーー ノドチャーーーーーーンッ
穏乃 「高鴨穏乃ですっよろしくお願いしまーーすっ」オオゴエ
アラゲンキナコネーーーー ヤセイヲカンジルワーーーーー ミテルトゲンキニナルネーーーー
千早 「3人はこのライブがデビューライブです」
美希 「でもね みんなきーっと3人の虜になるよ」
美希 「だってね ミキが虜になっちゃったからっ」
春香 「それじゃあ3人 後は頼んだよ」
咲 「はいっ 早速聞いてください」
穏乃 「私たちで」
和 「THE IDOLM@STER」
ワァァァーーーーーーーーーッッ
咲 「もう 伏し目がちな昨日なんて いらない」
和 「今日 これから始まる私の 伝説」
穏乃 「きっと男が見れば 他愛のない 過ち」
――――――――――
――――――――
――――――
このライブで3人は765プロ大型新人デビューの報と共に
全国に名を轟かすことになる
黒井 「フン 調子に乗るなよ三流事務所が」
衣 「透華 テレビ見たか!」
透華 「見ましたわ きー原村和め... この私より目立とうだなんて
いい度胸ね」
透華 「私もアイドルとしてデビューしますわっ」
憧 「すごいなー シズは」
玄 「そうだね こっちでもライブやらないかしら」
灼 「そういえばハルちゃんが今度用事で東京に行くから 一緒に来ないかって
ちょうどライブのある時に行くらしいから」
宥 「行きたい行きたい!」
灼 「じゃあハルちゃんに伝えとく」
――――――――――――
――――――――――
――――――――
律子 「3人いるわね じゃあしゅっぱつするわよ」
咲 「最近忙しいね」
和 「そうですね 今日はこれから番組収録二本にインタビュー2件ですからね」
穏乃 「でもこれからもっと有名になって目指すは!」
3人 「トップアイドルー!!」
第一部カン!
小ネタ
――奈良 新子邸――
憧 「皆集まったわね」
和 「ええ」
灼 「うん」
美穂子 「アイスティーどうぞ」
憧 「それにしても和 人気が出て忙しいはずなのに
チームIPSの集会に出てくれるなんて」
和 「私にとってアイドル活動と同じくらいチームIPSも大切ですから」
憧 「和...」
美穂子 「嬉しいです」
ピンポーン
憧 「誰だろう? もう全員いるのに セールスかな?」
ガチャッ
憧 「あっ あなた」
雪歩 「こ こんにちは... チームIPSの集会がこちらであると聞いたんですけど...」
憧 「そうですけど...」
雪歩 「お願いします! 私をチームIPSに入れてください!」
憧 「ええっ と とりあえず話は中で聞きますから! どうぞ!」
憧 「要するに萩原さんも好きな女の子と結ばれたいと」
雪歩 「はいぃ... 真ちゃん 私がいくらアピールしても全然反応なくて...」
美穂子 「いいでしょう あなたをチームIPSの一員として歓迎します」
雪歩 「本当ですか!」
美穂子 「福路美穂子です よろしくね 雪歩ちゃん」
憧 「新子憧よ」
灼 「鷺森灼です」
和 「雪歩先輩 私も歓迎しますよ」
雪歩 「ええっ 和ちゃんもチームIPSだったの!」
和 「ええ 一緒にこの愛を実らせましょう」
雪歩 「うん!」
雪歩 (待っててね真ちゃん... 私 頑張るから!!」
「もし萩原雪歩がチームIPSに加入したら」 カン!
他人のネタ使っちゃいましたが許してください!
なんでもしますから!
小ネタ2
――ライブ終了後――
千早 「ふう... 疲れたわ でも急がないと」
千早 (ライブ終了後に高槻さんの私物からエネルギー補給 それがライブ時の私の楽しみ)
千早 (これが楽しみでライブでいつも以上の力を出せるのよ... さあ早く お楽しみタイムよ)
ガチャッ
内木 「やよいちゃんの服最高... ハアハア」
千早 「な 何をしてるのあなた!」(それは私の今日一番の楽しみ! 許せない!)
内木 「わっ! ち 違います! 僕は怪しい者じゃ...」
千早 「頭から高槻さんのズボンかぶって何言ってるの!」
内木 「僕はただやよいちゃんを心の底から愛しているだけです!」
千早 「何言ってるのあなた...」
千早 (でもよく見るとあの男 高槻さんのエネルギーがたくさんある所を
重点的に堪能している... 相当の愛がなければできない!!)
千早 (この男 決して高槻さんに危害を加えるような他のロリコンとは違う...
純粋に高槻さんを愛しているのね!!)
千早 「素晴らしいわあなた! 私の同士になってくれないかしら?」
内木 「え?」
千早 「あなたの高槻さんへの愛は本物ね みればわかるわ」
千早 「あなたにこれを...」
内木 「これは... やよいちゃんの握ったマイク!!」
内木 「ありがとうございます!!」
千早 「いいんです これからも高槻さんを二人で共に愛でましょう」
内木 「はいっ!」
ガチャッ
春香 「はあ~ 疲れた~ ってなにしてるんですかそこの人」
千早 「!? 春香! この男楽屋に忍び込んでロッカー物色してたの!
早く警察呼んで!!」
春香 「う うん!」
内木 「ちょっと待ってくださいっ 如月さん!!」
千早 「なに 不審者さん!」バキッ
内木 「ウゴォッ」ドサッ
その後内木一太は不法侵入などの罪で逮捕された
千早 (内木さん... はやくあなたと高槻さんのことでゆっくり
語り合いたいわ... 同士よ...)
カン!
――あのライブから数ヵ月後――
和 (私たちは一躍時の人となりました)
和 (穏乃はその明るい性格から元気をもらえると中年~老年層に愛されています)
和 (咲さんは庇護欲をそそるアイドルとして主婦層に人気が)
和 (私は美希さん、あずささんと共に765のグラビアトリオになりました 若い男性がファンの大部分です)
和 (麻雀ももちろん忘れていません 先日清澄と阿知賀はインターハイ出場を決めました
私と咲さんは長野県大会ベスト5に選ばれ 穏乃は奈良県大会MVPに選ばれました)
――ある日の事務所――
春香 「すごいね~和ちゃんたちは あっという間に人気アイドルになっちゃうんだから」
咲 「いえ... 春香先輩たちが765プロを一流事務所だと世間に認めさせていたからですよ
やっぱり事務所のネームバリューのおかげな部分が大きいです」
春香 「そんなことないよ~ ところで和ちゃんは何してるの?」
和 「あ... ネト麻です 穏乃が収録から帰ってきたら3人でレッスンですから
それまで練習しておこうかと...」
春香 「流石 インターハイ出場校の選手だねー... 少しでも練習を増やそうとするなんて
だからアイドルでもすぐブレイクできたんだよ」
咲 「和ちゃんはうちでも一番の努力家ですから」
和 「最近
すいません 書いてる途中で書き込んでしまいました
和 「最近はすごく強い人とフレンドになれて... いい師匠に出会えました」
咲 「和ちゃんが言うならよっぽどの人なんだね」
和 「このPIYOって人... もしかしたらプロかもしれませんね
少なくともそれくらいの実力はありますよ」
小鳥 「!!」ガタッ
春香 「どうかしましたか? 小鳥さん」
小鳥 「いや... 何でもないのよ 何でも...」
咲 「...?」
穏乃 「たっだいまーーー!」
律子 「咲、和 3人揃ったからレッスン行くわよ 準備して」
咲 「はっ はい」
和 「わかりました」
和 (今の音無さんの反応... PIYOさんに心当たりでも
あるのでしょうか...)
高木 「た 大変だ!!」
律子 「どうしたんですか社長?」
高木 「おお律子君 レッスンの前にこれを見てくれ 咲君たちも」
律子 「何ですかいきなり... どうでもいいことだったら怒りますよ」
咲 「何かな... !? こ この人たちって!」
映像には透華と玄、淡の姿が写っていた
透華 『Thrillのない愛なんて 興味あるわけないじゃない♪』
玄 『わかんないかな♪』
淡 『Tabooを冒せるヤツは 危険な香り纏うのよ♪』
穏乃 「玄さん!? なんで!」
春香 「知り合い?」
穏乃 「同じ麻雀部のチームメイトです 他の2人も面識があります」
和 「龍門渕さんも... それにあれは白糸台の」
咲 「淡ちゃんだね... 社長 なんですかこれは?」
高木 「961プロからデビューした『プロジェクトヴィーナス』... 黒井のやつは
君たちをプロジェクトヴィーナスで潰すつもりだ」
律子 「ライバル登場ね...」
高木 「961プロはその豊富な財力と強力なバックアップを使いアイドルを売り出す
そして961プロ社長黒井崇男は私を... 765プロを敵対視している」
和 「なぜですか?」
高木 「昔 私と黒井の間に色々あってね... それよりも気をつけたまえ
プロジェクトヴィーナスは強力なライバルになるぞ」
穏乃 「玄さんと戦うなんて...」
咲 「なんで3人がアイドルに... でもライバルになるというなら...」
咲 「ゴッ倒す!」
律子 「そうね 彼女たちに勝たなければトップアイドルにはなれないんだし
大丈夫 あなたたちなら負けないわ」
和 「ええ でもなぜアイドルになったのか3人に会って聞きたいです」
穏乃 「私も 玄さんは旅館があるのにどうして...」
高木 「それなら今度君たちがでる番組にプロジェクトヴィーナスも出演する
収録の時に会うことができるだろう」
律子 「燃えてきたわ... さあっ 彼女たちに負けないためにも
今日のレッスンは張り切って行くわよ」
3人 「ほ... 本当ですか...」
春香 「あはは... 律子さんの本気レッスンは超キツイからね...」
春香 「それよりも心配なのは あの子たちが765プロについてあることないことを
吹き込まれないかだよ」
春香 「特に穏乃ちゃん その玄って子が黒井社長の嘘で穏乃ちゃんを嫌っちゃったら
インターハイで悪影響がでるよ」
春香 「最悪 他の部員にも話が広まって穏乃ちゃんが麻雀部内で孤立するかもしれない」
穏乃 「そんな...」
和 「早く会って3人と話したいですね 今日のレッスンは
いつもより頑張れそうですし」
咲 「うん 3人に負けないようにもっと実力を付けないと」
――961プロ 社長室――
黒井 「諸君 宿敵765プロと今度共演することになった」
透華 「そうですか これで原村和と直接対決できますわ
この私より目立つことは許しませんわ 原村和...」
玄 「穏乃ちゃん 元気かな」
淡 「高校100年生の私には余裕余裕」
黒井 「淡ちゃんいいぞ それでこそ王者だ 姑息な手を使う三流765プロに
格の違いを見せつけてやれ」
黒井 「奴らも所詮コネで得た人気 本物の一流である君たちの
敵ではないと思うがね」
透華 「またですか... 原村和は 私のライバルはそんな卑怯者では
ありませんわ」
玄 「そうですよ 穏乃ちゃんはそんな事する子じゃないです」
淡 「どうかな~ 私なら使えるなら何でも使うけど」
透華、玄 「ああっ?」
淡 「なんでもないです...」
黒井 「フン 玄ちゃん 君は実家の旅館を大きくしたいのではないのかね?」
玄 「そうですが...」
黒井 「なら私の指示に従っていろ」
玄 「はい...」
黒井 「もういい 下がってレッスンに行きたまえ」
透華 「はい 失礼します」
バタンッ
透華 「なんですの社長は! 原村和を知らないくせに
ぬけぬけと...」
玄 「私も穏乃ちゃんを馬鹿にされるのは嫌だけど...
社長に逆らったら私の夢が...」
透華 「わかっています 龍門渕の名にかけてあなたの夢の
邪魔はいたしませんわ」
玄 「ありがとう透華さん...」
淡 「二人とも陰気臭いよー 別に社長に従ってれば
二人の夢は叶うんだからさー そんな難しく考えなくてもいいじゃん」
透華 「淡 あなた自分の認めた人間が馬鹿にされて悔しくないのですか」
淡 「別に他人がなんと言おうと咲たちはそんな人間じゃないって
自分が思ってればいいでしょ」
淡 「早く咲たちに会いたいよー! こんな楽しいことを知ってる
数少ない友達だもん」
――数日後 テレビ局――
律子 「765プロの原村、宮永、高鴨です 本日はよろしくお願いします」
3人 「よろしくお願いします」
ディレクター 「765プロさん こちらこそよろしくお願いします」
咲 「淡ちゃんたち もう来てるかな...?」
和 「スタジオに見当たらない所を見ると まだ来ていないみたいですね」
? 「見つけましたわ 原村和!」
和 「あっ...」
透華 「売れっ子アイドルになれば私より目立てると思ったのでしょうが
甘かったですわね」
淡 「やっほー 咲」
咲 「淡ちゃん! どうしてアイドルに?」
淡 「買い物してたらスカウトされてさー 咲たちができることが高校100年生の私に
出来ないわけないと思ったからなっちゃった」
淡 「そしたらあっという間に売れっ子だよ やっぱ私ってすごいねー」
咲 「あはは...」
穏乃 「玄さん!」
玄 「きゃあっ 穏乃ちゃん!?」
穏乃 「びっくりしましたよー 玄さんもアイドルになったなんて どうしてです?」
玄 「旅館を立派にしたくて... でもお金がなくて...」
玄 「そんな時に黒井社長にスカウトされてね ウチの事務所で王者になれば
資金面で援助するっていうから...」
玄 「お姉ちゃんに恩返ししたいの 今まで助けてもらった分」
穏乃 「そうですか... ところでウチの事務所に関して変なこと聞いてませんか?」
透華 「ああ社長は765プロはコネで売り出す卑怯で卑しい事務所だとか
言ってましたわね」
咲 「そんなことありません!」
透華 「わかっていますわ この私が認めた人間がそんな事するはずありませんもの」
和 「ありがとうございます...」
透華 「れ 礼には及びませんわ」
淡 「あっ 透華照れてるー」
透華 「何か文句でも?」
淡 「いえ 別に...」
玄 「とにかく 今日はよろしくね」
和 「はい こちらこそよろしくお願いします」
淡 「765プロ大型新人の実力 見せてもらうからね」
咲 「うん 見ててっ これが私たちだから!」
咲 「負けないよッ 絶対!」
透華 「望む所ですわ」
スタッフ 「本番入りまーす!!」
司会 「さあっ お次はこのグループ」
司会 「961プロからデビュー 破竹の勢いでブレイクした
三人組アイドルグループ」
司会 「プロジェクトヴィーナスで『オーバーマスター』」
~~♪ (イントロ)
淡 「カッコ悪いわよ アタシを堕とすの バレてるの♪」
透華 「カッコつけたところで 次に出るセリフ 計画(プラン)Bで♪」
玄 「やさしさ欲しいと思ってる?♪」
咲 「生で見るとすごい... カッコイイ...」
和 「自信がなくなってきますね... こんなのを見せられた後に歌わなければいけないなんて...」
穏乃 「......」 (緊張で喋る余裕もない)
スタッフ 「歌はキンクリさせてもらうけん すまんのう」
司会 「プロジェクトヴィーナスの皆さん ありがとうございました」
司会 「さて次もアイドルグループです」
司会 「先日 765プロ定期ライブで突然デビューし 瞬く間に人気を博した
グループ」
司会 「歌っていただきましょう 曲は『eden』」
~~♪
咲 「蒼い宇宙(そら) あなたと出会い 『愛してる』 気持ちを知って♪」
和 「止まらない 運命を信じた♪」
穏乃 「『さよなら』と あの子に言った くちびるを まだ覚えてる 1人じゃない もう1人じゃないよね♪」
スタッフ 「やっぱり歌はキンクリじゃ」
――収録終了後――
スタッフ 「ありがとうございましたー」
3人 「ありがとうございましたー」
穏乃 「あ~ 今日はいつもの倍疲れたよ~」
律子 「お疲れ様 やっぱりライバルの見てる前では普段と違うでしょ
でもすごかった 今までで一番良かったわ」
和 「龍門渕さんたちはどこへ行ったんでしょうか...?
今日のお礼を言いたいのに...」
律子 「彼女たちなら収録終わったらさっさと帰ったわよ そういえば...」
――――――――
――――――
――――
透華 「ちょっとお時間よろしいかしら?」
律子 「はい 何でしょうか?」
透華 「今日はありがとうございました あの3人にその程度ですか?
もっと精進しなさいと伝えておいてくださいまし」
淡 「要するに『すごかったよ これからも頑張って』って言いたいんだよ透華は」
透華 「な... そんな事ないですわっ! 私は負けたと思ってませんから!!
とにかくっ よろしくお伝えくださいまし 行きますわよ! 玄が外で待っています」
淡 「はーい それじゃあね~ 私からもよろしくねー」
――――――
――――――――
――――――――――
律子 「って言ってたわよ」
和 「龍門渕さん... ありがとうございます」
律子 「さあっ 今日は帰ったらゆっくり休んでね まだ961プロとの直接対決の機会はあるわ
その時に備えて 明日から猛レッスンよ」
穏乃 「お お手柔らかにお願いしますね」
律子 「何言ってるの そんなんじゃ次は足元をすくわれるわよ
死ぬ気でやるからね」
穏乃 「そんなぁ~」
咲 「ふふっ まあまあ 3人で頑張ろっ 和ちゃんもね」
和 「はい 期待されてるんですからそれに応えなくては」
――その夜――
PIYOさん 『のどっちさん 今日は絶好調ですね』
のどっちさん 『ありがとうございます 今日は気分がいいからかも』
PIYOさん 『どうしてですか?』
のどっちさん 『今日は尊敬するライバルに認められたんです』
PIYOさん 『よかったですね どんな人なんですか?』
のどっちさん 『プライドが高いけど プライドを守る為に人一倍の努力をする人です
リーダーシップがあって面倒見もいいですしね』
PIYOさん 『すごい人ですね のどっちさんが尊敬するのもわかります』
のどっちさん 『ありがとうございます さて そろそろもう一局打ちませんか?』
PIYOさん 『そうですね じゃああそこの部屋で』
――対局終了後――
のどっちさん 『ありがとうございました 今日はこれくらいにします』
PIYOさん 『そうですか ではまたいつもの時間に』
のどっちさん 『ええ さようなら』
和 「さて寝ましょうか それにしてもこのPIYOって
どこかで聞いたことあるんですよね... どこだったしょうか...?」
訂正 最後の和のセリフ
× どこだったしょうか...?
○ どこだったでしょうか...?
――あくる日の事務所――
和 「アイドルアルティメイト?」
高木 「そうだ 年に一度開催されるアイドルの頂点を目指す大会
それがアイドルアルティメイトだ」
高木 「諸君にはそれで優勝してもらう」
穏乃 「アイドルの頂点... つまりそれで優勝できればトップアイドルになれるんですね」
律子 「ええ 少なくともアイドルとしての成功は約束されるわ」
和 「その大会にはもちろんプロジェクトヴィーナスも...」
律子 「もちろん 参加してくるでしょうね」
咲 「...やります やらせてください!」
律子 「そう言うと思ったわ」
律子 「もう既にエントリーは済ませてあるの 一時予選は再来週の土曜日よ」
律子 「実はね あなたたちの為に大会期間中交代で春香たちが
コーチしてくれることになったわ」
和 「先輩たちが...」
律子 「全員本戦まで進んだことがあるから実際の予選・本戦の雰囲気も
知ってるわ そっちの方も教わっておきなさい」
3人 「わかりましたっ」
和 (先輩たちのレッスンはとても過酷な物でした)
春香 「う~ん それだと動きが小さく見えるよ もっと手前で踊らないと」
和 (普段の先輩たちからは想像も出来ないほど...)
千早 「歌はただリズムと音を取って歌えばいいってものじゃないの!!
なぜそこで作者がその言葉を選んだのか考えて!!」
和 (けれど 私たちは予選を突破した時は 自分のことのように喜んでくれました)
伊織 「一次予選突破したんだ まあこの伊織ちゃんがコーチしてるんだから当たり前よ」
やよい 「でも伊織ちゃんずっと気が気でないって感じでしたー」
伊織 「やよい!? そ そんな事ないわよ!」
やよい 「えー」
真 「二次予選突破おめでとう! 咲たちならやれると思ってたよ」
咲 「ありがとうございます! 真先輩!」
雪歩 「3人なら予選突破できます! 自信持ってください!」
穏乃 「頑張ります! 雪歩先輩!」
美希 「三時予選突破おめでとうなの でもみんななら本戦出場は余裕だから
今はそんなに言うことはないよ?」
あずさ 「あらあら美希ちゃん でもあなたたちには確かに優勝できるほどの
力を感じるわ~」
美希 「流石 亀の甲より年の功なの あずさはよくわかってるね」
あずさ 「美希ちゃん?」ゴゴゴゴ
美希 「ひぃっ! ごめんなさいなのーーッ」
響 「四時予選突破したんだってな! すごい すごい すごいぞ~」
貴音 「おめでとうございます しかし勝って兜の緒を締めろといいます
あと一つですが油断は禁物ですよ」
和 「なるほど 肝に銘じておきます」
和 (そして最終予選前日...)
亜美 「いよいよ明日だね→」
和 「はい 明日勝てばついに本戦...」
咲 「今から緊張してきたよ~...」
真美 「ちょ さきぴょん 今から緊張してど→すんのサ!」
亜美 「ピヨちゃんも→ 応援してあげなよ→」
和 「!! 亜美 今なんて言いました!?」
亜美 「え? ピヨちゃんって言っただけだけだよ?」
和 (ピヨちゃん... もしかしてPIYOって音無さんのこと!?)
穏乃 「どうしたの和? 今度は黙りこくって」
和 「いえ... すみません...」
穏乃 「いや別に 何もないならいいんだけどさ」
咲 「とりあえず今日はもう帰ろうよ 明日の為にゆっくり休みたいよ」
穏乃 「賛成! じゃあ二人共! 明日は頑張ろうね!!」ガチャッ バタンッ
咲 「うん 和ちゃん 帰ろ?」
和 「すいません咲さん 先に帰っててください 残ってやることがあるので...」
咲 「そう じゃあまた明日ね」ガチャッ バタンッ
和 「はい さようなら」
和 「さて 音無さん」
小鳥 「なにかしら? 一人で残るなんて大事な話?」
和 「ええ ずばり PIYOはあなたですね? 音無さん」
小鳥 「ええ? 何のこと? どうしたのいきなり...」
和 「とぼけないでください 以前私がネト麻の話をした時に
異常に反応しましたよね?」
和 「それに私の初ライブの時に...」
――――――――――――
――――――――――
――――――――
のどっちさん 『失礼ですけど普段PIYOさんは何をされてる方なんですか』
PIYOさん 『OLです 芸能事務所で事務職をやってます』
のどっちさん 『本当ですか 私も今度アイドルとしてデビューするんです』
PIYOさん 『もしかして765プロですか? 今度の定期ライブでデビューとか?』
のどっちさん 『そうです』
PIYOさん 『頑張ってくださいね』
――――――――
――――――――――
――――――――――――
和 「あの時はライブのことで頭がいっぱいで気づきませんでしたが
あのライブ... 記念ライブだったからサプライズにファンクラブ会員に予告なしで
突然チケットを送っていたはずだったんですよ」
小鳥 「... もう隠せそうにないわね そうよ 私がPIYOよ」
和 「何で教えてくれなかったんですか?」
小鳥 「麻雀出来ることを事務所のみんなに知られたくないの」
小鳥 「私は中学時代にインターミドルで優勝したのよ
あなたと同じように」
和 「えっ...」
小鳥 「そして鳴り物入りで当時高校最強と言われたある学校に入学したの」
小鳥 「私はそこですぐ頭角を表してね 異例の1年レギュラーに抜擢された」
小鳥 「インターハイは私が大将で優勝したわ 2年の時は私が先鋒で全試合飛ばして
二連覇した」
小鳥 「そして私が3年生の時 あの小鍛冶健夜が高校麻雀界に入ってきた
怪物と呼ばれて...」
和 「小鍛冶プロが...」
小鳥 「それでも 私の学校がインターハイで優勝するのは確実と言われていたの
私自身私は怪物だろうが誰にも負けないと思っていたし」
小鳥 「だけれどその年 インターハイ優勝校は私の学校ではなかった
それどころかインターハイに出場してすらいなかった」
小鳥 「県予選決勝で 私は当時1年だった小鍛冶健夜に飛ばされた...
去年私がやったように先鋒で...」
小鳥 「私はその日から今までずっと本物の牌が握れないの ネト麻だってできるようになるのに
8年かかったわ...」
小鳥 「その後私は逃げるように学校を辞めて行方をくらませたの...
私の両親や周囲の人間は私が今どこで何をしてるか一切しらない」
小鳥 「私は麻雀から逃げたの いつまでも私の中では私は高校最強雀士として
いたかったから... そうじゃない現実から逃げた」
小鳥 「そして流浪の日々を過ごす内にここの事務員になった その頃には私のことは世間から
消え去っていたし 高木社長は私の事を知らなかった」
小鳥 「そして私はやっと出来るようになったネト麻をしていてあなたに出会った
あなたのアカウント情報からあなたが高校生だと知った」
小鳥 「あなたには小鍛冶健夜を越えられる可能性がある」
小鳥 「単刀直入に言うわね アイドルを辞めなさい」
小鳥 「アイドルアルティメイトが終わったらすぐ引退して麻雀に専念しなさい
あなたはアイドルなんてしているべきではないわ」
和 「勝手なこと言わないでください! 私のことでしょう!」
小鳥 「そうね 自己中心的なことを言ってるわね でも私はあなたにこのまま
才能を腐らせてほしくないと思ってるの」
和 「知りませんよそんなの! もういいです! あなたは悲劇のヒロインを
気取ってるだけですよ 自分のことは自分で何とかしてください!! さようなら」ガチャッ バタンッ
小鳥 「......わかってるわよ 自分がやらなきゃ意味がないってことくらい...」
――翌日 オーディション会場――
咲 「これに勝てば 本戦出場...」
穏乃 「ここまで長かったね...」
和 「.........」
咲 (昨日事務所で何があったんだろう? 和ちゃん...)
穏乃 (和... 本番に響かなければいいんだけど...)
律子 「さあっ いよいよね! 昨日はちゃんと休めた?」
咲 「はいっ」
穏乃 「もちろん!」
和 「......大丈夫です」
律子 「和? 大丈夫なの? 本番まで横になってた方が...」
和 「大丈夫です... やることはきっちりやりますから...」
律子 「そんなに言うならいいけど...」
スタッフ 「オーディションはじめまーす!」
律子 「じゃあっ 事務所にいい報告ができるように...」
律子 「765プロ~」
4人 「ファイトーーー!!」
――審査終了後――
審査員 「合格は...... 2番の方! おめでとうございます!」
穏乃 「やった! これで本戦出場決定だよ!!」
咲 「やった... 先輩... やりましたよ...」
和 「.........ええ」
咲 「.........」
穏乃 「.........」
律子 「おめでとう! 早速帰りましょう 今日は事務所の皆があなたたちの
帰りを待ってるわ!」
――事務所――
高木 「では 宮永君たちのアイドルアルティメイト本戦出場決定を祝って...
乾杯!!」
全員 「乾杯!!」
――パーティ終了――
律子 「じゃあ 本戦までの間にも仕事はあるから 気を引き締め直してね」
和 「それではみなさん 失礼します」ガチャッ バタンッ
咲 「和ちゃん...」
穏乃 「どうしたんだろうね... 聞いても教えてくれないし」
咲 「自分から話してくれるのを待つしかないよ
明日は3人それぞれソロの仕事か...」
――翌日 咲の仕事先――
咲 「穏乃ちゃんにはあんな事言ったけど... 気になるなあ」
淡 「あ~ 咲! 今日は一緒だね!」
咲 「淡ちゃん! そうなの?」
淡 「共演者くらい知っときなよ... なんか悩みでもあるの?
番組終わったら残っててね 話しようよ!」
咲 「なんで 分かったの?」
淡 「顔見れば分かるよ それじゃあ後でね~」
咲 「う うんっ」
――同刻 穏乃の仕事先――
玄 「でもそんなんじゃだめ でもそんなんじゃほら♪」
玄 「心は進化するよ もっと もっと♪」
司会 「松実玄さんのソロニューシングル『恋愛サーキュレーション』でしたー」
司会 「松実さんはこの曲についてどう思っていますか?」
玄 「そうですね 私は――――」
穏乃 (まさか玄さんと一緒の仕事だったなんて)
穏乃 (思い切って和のこと相談したら終わったらスタジオに残っててって
言われたし...)
司会 「では高鴨さん スタンバイお願いします」
穏乃 「えっ あっ はい!」
――夕方 原村家――
咲 「和ちゃん 急に家に来いってなに?」
和 「お話しておきたいことがあるので...」
―――――――――――
―――――――――
―――――――
――昼――
司会 「新婚さん いらっしゃ~い」
パチパチパチパチ
司会 「では お名前をどうぞ」
竜華 「大阪府 吹田市から来ました 清水谷竜華です」
怜 「清水谷怜です」
司会 「今回は番組初の同性婚カップルということなんですけどお二人さん
感想は―――――」
和 「あれは確か千里山の先鋒と大将の人でしたよね...」
和 (午前の番組収録が急に延期になって暇だから
テレビを見てましたが これからどうしましょうか...)
和 (...最近 私のせいでグループの空気が悪くなっていますね...
二人にもあのことを話すべきでしょうか...)
和 (でもそれは 音無さんの過去を二人に話すという事... あの時は勢いであんな事を
言ってしまいましたが もし私があんな状態になっても私は麻雀を続けられるでしょうか...?)
和 (...? もしかしてあれは...)
透華 (まったく無駄足になりましたわ... こっちは本戦に向けて
一秒も無駄にできませんのに...)
和 「あの... 龍門渕さん?」
透華 「あら 原村和ではありませんか どうしたのです
こんな所で」
和 「実は収録が延期になって...」
透華 「それ○○という番組ではなくて?」
和 「なんで分かったんです?」
透華 「私もそれに出るからよ 共演するなんて
知りませんでしたわ」
和 (この人ならあの時どうしたでしょうか?
ちょっと聞いてみましょうか)
和 「あの ちょっと相談があるんですが...」
透華 「ん? なんですの?」
和 「実は――――」
和 「――――という事なんですけど...」
透華 「そう それならあなたの仲間に言うべきですわね」
透華 「あなたの仲間の高鴨穏乃なら同じような経緯を持つ人間が近くに
います 彼女ならわかるんではなくて?」
和 「でも 出来るだけ他の人にこの話を伝えたくないんです
あの人の為にも」
透華 「あなたに話した時点でその人もある程度話が広まるのは
覚悟していると思いますけどね」
透華 「とりあえず言えるのはこの問題はあなた一人では解決できない
でも答えはあなたが見つけなさい それは一人でやること」
本編と離れるけど小ネタ3
ゆみ 「清澄のやつがアイドルになって話題になってるな」
モモ 「そうっすね こっちが必死で練習してるのに余裕っすよね~」
ゆみ 「まあ今が追いつけるチャンスじゃないか しかし
アイドルになれるなんて羨ましいよな」
モモ (!! センパイの興味が宮永に行っちゃう!)
モモ 「センパイ アイドルなんて所詮売れるためにオッサンに股開くビッチの
集まりっすよ 羨ましくなんてグハァ!」ドサッ
ゆみ 「どうしたモモ! 急に背中に矢が刺さってしかも穴も開いたぞ!?」
照 「......咲の悪口は許さない」ギュルルッ
菫 「はやりんの悪口は許さん」
カン!
さっき菫がはやりんの大ファンって設定のss読んで思いついたから書いた
和 「わかりました」
透華 「敵に塩を送るのも癪ですけど本調子でないあなたを倒してもつまらないですからね
アイドルアルティメイト 出場するんですってね」
和 「はい 透華さんたちももちろん...」
透華 「当然ですわ では私はこれで... 次は決勝で会いましょう」
和 「ええ 負けませんから」
透華 「それでこそこの私のライバルですわ ええ こちらこそ負けませんわ」
――――――
――――――――
――――――――――
和 「―――――という事があの日あって」
咲 「音無さんにそんな過去が...」
穏乃 「赤土さんと同じだ...」
和 「穏乃 赤土さんがどうやってトラウマから立ち直ったのか
分かりますか?」
穏乃 「赤土さんは子供に麻雀を教えながらそれをリハビリにしてたけど...
ここじゃそれはできなそうだし...」
穏乃 「ネト麻が出来るってことは麻雀自体はもう怖くないんだよね?
多分そこから先は音無さん自身が何とかするしかない事だと思う...」
和 「そうですか... ごめんなさい今まで私のせいで雰囲気を悪くしてしまって...」
穏乃 「いやこっちも和がそんな悩んでたなんて気づかなったし」
咲 「そうだよ 私もどうすればいいか考えてみる」
和 「ありがとう二人共...」
咲 「じゃあ明日の本戦に向けてお開きにしようか」
穏乃 「あっ... もう今からじゃ家に帰れない...」
和 「私が集めたばっかりに... 今日は家に泊まってってください」
穏乃 「それじゃあお言葉に甘えて」
和 「咲さんもよければどうですか?」
咲 「いや私はまだ電車あるし悪いよ」
和 「咲さんがよければ私は大歓迎なのですが...」
咲 「じゃあ私もお言葉に甘えようかな...」
穏乃 「じゃあ 今日はみんなで夜通しおしゃべりしよっ!」
和 「穏乃 明日に向けてしっかり休まないとだめですよ お風呂沸かしてきますから
それまで適当なところでくつろいでてくださいね」
――翌朝――
チュンチュン
和 「おはようございます咲さん 穏乃」
咲 「おはよう 今日だね...」
穏乃 「うんおはよう いよいよだね...」
和 「じゃあ時間ですし 行きましょう」
咲 「さあ取りに行こう トップアイドルの座を!!」
穏乃 「よーしっ やるぞーーっ!!」
某スレでうっかり酉を外し忘れてしまいました
違う場所ですが改めてお詫びさせていただきます
決してこのスレの宣伝などではございません
あのスレを楽しみにしている方々に不快な思いをさせてしまったのなら
大変申し訳ありませんでした
――オーディション会場――
律子 「さあみんな! まずはこの1回戦に勝って
勢いを付けるわよ!」
穏乃 「ええー 今日1日で全部やるんじゃないんですかー!」
律子 「この前の話聞いてたの? まずは今日1回戦から2回戦まで終わらせて
明日の準々決勝 準決勝」
律子 「そして勝ち残ったグループが来週の決勝戦に進めるのよ」
律子 「決勝はテレビで中継されるからね 緊張しないように」
律子 「まあ決勝まで残らなきゃ意味のない話だけど...」
穏乃 「律子さんは私たちが負けると思ってるんですか ひどいですよ!」
穏乃 「ぜーったい 決勝に行ってやるんだから!!」
律子 「ふふ 言ったわね」
スタッフ 「オーディション開始しまーす!」
律子 「さあ行ってらっしょい 決勝に行くんならこんなところで
負けないわよね?」
穏乃 「む 見てなよ! 私たちが勝つところ!」
和 「やりましたプロデューサー!」
穏乃 「見てた!? 私たちならやれるってとこ!」
律子 「まだ1回戦じゃない 午後の2回戦に向けて各自休憩して」
3人 「はい」
咲 「2回戦突破です!!」
律子 「じゃあ帰りましょう 明日の集合時刻把握してるわね?」
咲 「...はい」
律子 「なにガッカリしてるの? あなたは2回戦に勝つだけで満足なの?」
咲 「そんな事ないですよ」
律子 「なら真に喜ぶべき時は優勝時! それまでは普段どうりにふるまうわよ私は」
咲 「なら律子さんを喜ばせてあげますよ」
律子 「咲も意外と言うのね もっと大人しいと思ってたけど?」
咲 「この世界に入って私は変わりました」
咲 「最初は可愛い子と知り合いになれればそれでいいやって
思ってたんですけど...」
咲 「先輩方を見ていてあの姿に憧れて 先輩方に近づきたいって
ずっと思って頑張ってきたのが今の私です」
咲 「私 あの人たちに近づけたでしょうか?」
律子 「う~ん まだまだね」
咲 「そうですか どうしてです?」
律子 「あの子たちはウチの自慢のアイドルたちよ この程度で
並べたと思わないでほしいわ」
律子 「せめて 決勝までは残るくらいビッグな存在じゃないと」
咲 「それじゃあ私 絶対に決勝に行きます! そして
胸を張って言えるようになるんだ!」
咲 「私は765プロの宮永咲だって!!」
――翌日――
穏乃 「準々決勝だよーーー!!」
穏乃 「準々決勝突破だよーー!!」
律子 「おめでとう! 次が正念場よ!」
和 「どうしてです?」
律子 「次はちょっとすごいのと当たるのよ...」
律子 「名前はディアリースターズ 876プロが誇る最強の
アイドルユニットよ」
律子 「こっちと同じ3人組... だけど876プロは基本的に
セルフプロデュースの事務所なの」
律子 「彼女たちは自分の力のみで己を磨き 人気アイドルと呼ばれるように
なった その才能は計り知れないわ」
律子 「特にセンターの日高愛... 彼女は伝説のアイドル日高舞を母親に持つ
アイドルのサラブレッド」
律子 「今までの相手とは格が違うわ 覚悟してね」
咲 「セルフプロデュースって?」
和 「アイドルが自分のプロデューサーを持たず 自分で
仕事をとったりスケジュールを組んだりすることです」
咲 「自分で全部やるの!? すごいなー...」
? 「律子姉ちゃん!!」
律子 「あら さっそくお出ましね 涼!」
涼 「久しぶり 律子姉ちゃん 律子姉ちゃんも本戦に出場するの?」
律子 「私はもう引退してプロデューサーになったの! 出場するのは
こっちの3人!」
咲 「あの この人は?」
律子 「ああ 私の従兄弟の秋月涼よ さっき言ったディアリースターズの
一人」
涼 「よろしくね! これから戦うのに変かもしれないけど」
穏乃 「いえっ! そんな事ないです! こちらこそ
胸をお借りします!」
律子 「こら! これから戦うのにそんな弱気でどうするの!
気合入れ直せ!」
涼 「相変わらずだね律子姉ちゃんは」
涼 「じゃあ 私はこれから愛ちゃん 絵理ちゃんと
ミーティングだから それじゃ!」
和 「...すごい迫力 あれが本物の実力者...」
咲 「和ちゃん 秋月さんがいるあいだずっと黙ってたね」
和 「気圧されて声が出ませんでした... 私ちょっと気合入れ直してきます」ガチャッ バタンッ
和 「ふう~ やっと落ち着いて来ました...」
? 「助けてください涼さん~~」
和 (...涼? もしかしてあれが...)
? 「愛ちゃん 大丈夫?」
涼 「絵理ちゃん! 見てないでそっち拭いて!」
涼 「それにしてもこんな大量にジュースこぼすなんて...
染み付いたら弁償かな...」
? 「弁償!? ごめんなさい涼さんーーー!!」
? 「うわーーーーーーん!!!」
涼 「わーー! ごめん愛ちゃん!」
? 「ひうっ! すごい声量...」
和 「.........」
咲 「お帰り和ちゃん 大丈夫?」
和 「ええ 格上でも同じ人間だなと思いましたから」
咲 「?」
スタッフ 「オーディションスタートしまーす!!」
和 「じゃあ行きましょうか」
咲 「う うん」
――オーディション中――
愛 「今新しく 描きだしたSTAGE♪」
絵理 「夢になる 愛になるほら 何だって本当になる♪」
涼 「目指してく私だけのストーリー♪」
愛、絵理、涼 「BRAND NEW TOUCH 始めよう SAY “HELLO!!”♪」
和 「やはり前評判通りの実力ですね...」
穏乃 「こんなのに勝てるの...?」
咲 「でも敵ならば倒して進む!」
和 「やる気だキミ 強気でキミ 楽しくなるね♪」
穏乃 「勝ち負けよりも(もーいっかい) 駆け引きさせて(もーいっかい)♪」
咲 「その気のキミ 陽気なキミ 明日はもっと♪」
咲、和、穏乃 「一万点 十万点 百万点の世界へ♪」
審査員 「勝者は......... 5番の方です! おめでとうございます!!」
穏乃 「やっったーーーー!!」
和 「やりましたね咲さん!」
咲 「うん! ディアリースターズに勝って決勝進出だよ!!」
愛 「おめでとうございます!! すごかったです!!」
絵理 「おめでとうございます? 私たちに勝ったなら優勝してほしい?」
涼 「負けたよ... 私たちの分も決勝で暴れてほしいな」
咲 「みなさん... でも結果発表まで勝ってるとは思いませんでした
私たちの負けも十分ありえましたよ」
涼 「そんなことない あなたたちのほうが場を掴んでいた...
だから勝てたんだよ」
愛 「でも決勝では気をつけてください ママが... 日高舞が
決勝みなさんに立ちはだかります」
和 「子供がいるのに引退してないんですか?」
愛 「違います... ママったら あたしがテレビとかに出始めた頃に
親子対決が面白そうだからって芸能界復帰したんです...」
愛 「まだ向こうのオーディションは終わってないけど
ママは100%勝ち上がってきます」
涼 「あの人に勝ったアイドルを愛ちゃん以外に見たことはありません...
でも愛ちゃんに勝ったあなたたちなら可能性はある」
絵理 「つまり あなたたちに日高舞に勝った二番目のアイドルに
なってほしい それが私たちの夢だったから...」
咲 「...みなさんの夢 背負わせてもらいます」
愛 「...お願いします」
律子 「すごいじゃない! あの3人に勝つなんて!」
咲 「プロデューサー 日高舞は勝ちましたか?」
律子 「...聞いたのね 日高舞のこと もちろん勝ち上がったわ
あの人が負けることなんてありえないし」
和 「律子さんもそう思ってますか」
律子 「そうよ 優勝する気ならあの人に勝たなきゃいけない
半端な気持ちじゃ足元にも及ばないわよ」
律子 「この一週間 すべて日高舞対策に回してようやく勝負になる...
そんな相手よ」
愛の二番目のセリフ
× 「決勝みなさんに」
○ 「決勝でみなさんに」
――1週間後――
司会 「いよいよ始まりましたアイドルアルティメイト!!」
司会 「それでは 予選を勝ち抜き何万というアイドルの中でも
トップクラスの実力を持つアイドルのみなさんをご紹介しますっ!」
司会 「エントリーナンバー1番! 765プロ所属 『New SPARKS!』」
和 (やれるだけの事はやりました...)
穏乃 (うう... 緊張する...)
咲 (...不思議だ 早くステージで踊りたい! それだけを今考えてる)
憧 「シズ 最高の舞台であなたの最高の姿を見せてちょうだい!」
宥 「うう... 穏乃ちゃんと玄ちゃんどっちを応援したら...」
灼 「頑張れ...」
司会 「エントリーナンバー2番! 広島から来た今話題の方言アイドル
『佐々野いちご』」
いちご 「みんなー 今日はちゃちゃのんの全部を見せちゃるけんのー」
ウォォォーーー!!
司会 「エントリーナンバー3番! 961プロ所属 『プロジェクトヴィーナス』」
透華 (今日ここで決着をつけましょう! 原村和 いや 『New SPARKS』!!)
玄 (優勝して王者になる! それでお姉ちゃんに恩返しだ!)
淡 (高校100年生の私がいるんだ 優勝は私たちだよ!)
司会 「そしてこの方 エントリーナンバー4番! 生ける伝説 『日高舞』!!」
舞 (あれが愛たちを倒した子ね... どんな子たちかしら!!)
司会 「では ステージ発表に参りましょう 『New SPARKS!』のみなさん
お願いします 曲は『MIRACLE RUSH』」
穏乃 「運命が回りだす 出たトコ勝負で始めるの♪」
和 「心の準備のアルナシは 待ってくれない♪」
咲 「輝いてここ一番 自分の直感を信じて 受け取った MIRACLE RUSH♪」
3人 「いま最高の奇跡に乗りこめ♪」
照 「L・O・V・E サーキ! L・O・V・E サーキ!
そこ! 声が小さい!」
野郎共 「はいっ! 隊長!」
優希 「はいだじょ!」
優希 「L・O・V・E 咲ちゃん! L・O・V・E 咲ちゃん!」
宥 「すごいねあそこ...」
菫 「まったく照のやつ 自分が有名人なこと忘れてるだろ...」
宥 「あっ 白糸台の部長さん...」
菫 「うん? 君は阿知賀の... 高鴨穏乃の応援か?」
宥 「はい でも玄ちゃんの応援も... 菫さんは誰の応援ですか?」
菫 「私は照の付き添いだ あいつ妹の親衛隊を作って隊長になったんだよ
ほら あそこで一際デカイ声出してる」
宥 「妹思いのいい人じゃないですか」
菫 「だがおそらく監視を怠ればあいつは妹の楽屋に押しかけるだろう
あいつの愛は異常だよ...」
司会 「New SPARKS!のみなさんありがとうございました 続いては
佐々野いちごさんお願いします 『ちゃちゃのん音頭』」
司会 「佐々野いちごさんありがとうございました 続いての曲
プロジェクトヴィーナスで『恋を始めよう』」
透華 「「愛してる」 「愛してる」 いつか未来で♪」
玄 「ボクがキミに誓うから GET YOU!!♪」
淡 「行こう!! さあ行ける!! どんな今日でも ふたりならば恋を始めよう♪」
司会 「いよいよ最後になります 日高舞さんで 『ALIVE』」
舞 「想い出が折り重なってく… 独りで寂しかった時にも あなたはいつも微笑みをくれた♪」
舞 「変わらぬ気持ち I felt all your love♪」
司会 「...さあ ついにアイドルアルティメイト優勝者が決定します
優勝は――――――」
司会 「――――――『New SPARKS!』のみなさん!! おめでとうございます!!」
咲 「嬉しいよ... 私たちがアイドルの頂点なんて...
やっと先輩たちと同じラインに立てたんだ!」
和 「はいっ 先輩たちの期待に応えることができましたね
そして...」
和 (音無さん... やはり私 アイドルがいいんです
あなたも麻雀のことを...)
いちご 「最下位とか... そんなん考慮しとらんよ...」
淡 「くっそーーーっ! 悔しいよーー!!」
黒井 「フンッ! 王者でない人間はうちにはいらん! キサマらは本日限りでクビだ!」
透華 「そんな... お願いしますっ せめて玄だけは残してあげてください!」
玄 「いいんだよ透華さん... 約束は王者になることだったから...
ごめんねお姉ちゃん...」
黒井 「負け犬がやかましいぞ龍門渕透華 そんなに金が欲しいなら
退職金をやる! さっさと私の前から消え失せろ!!」
玄 「これ... 契約の時お話した旅館の改装に必要な額ピッタリじゃ...」
黒井 「そんな事は知らんな 偶然だろう」
玄 「ありがとうございます! 今までお世話になりました!」
玄 「あっ... 見て二人共 これって...」
淡 「他の芸能事務所への紹介状じゃん! 何でこんな物が...」
透華 「ならば黒井社長に私たちを手放した事を後悔させるまでですわ!
やりますわよね?」
淡 「もちろん! このままじゃ高校100年生のプライドが許さないもん
それにアイドル活動が私大好きだから!」
玄 「私はこのまま辞めるよ もらったお金で松実館を日本一の旅館にする!
それが私流の恩返しだと思うから」
透華 「そうですか ならば止めませんわ 頑張ってくださいませ
私にもお手伝いできることがありましたらいつでも連絡してちょうだいね」
淡 「頑張れー! 玄ならきっとできるよ!」
舞 「3位か... まさか私より強いアイドルがこんなに出てきてたなんて...
これからはより刺激的な日々が送れそうだわ!!」
司会 「さあっ 見事優勝した『New SPARKS!』のみなさんにはこれから
アンコールライブを行っていただきます!!」
穏乃 「さあ行こう!! 皆の憧れ トップアイドルの景色を見に!」
和 「ええ!」
咲 「行こう!」
ワアァァァーーーーーーー!!!
和 「ただいま戻りました」
小鳥 「あら? 今日は直帰だったんじゃないかしら?」
和 「あなたにお話があるので」
小鳥 「ちょうどいいわ 私もあなたに言いたい事があったの」
小鳥 「まずは和ちゃん 優勝おめでとう」
和 「ありがとうございます」
小鳥 「この前のことだけど ごめんなさい あなたの気持ちも考えずに
勝手なことばかり言ってしまったわね」
小鳥 「私 今度高校の部室に行こうと思ってるの それから十年ぶりに
実家に帰ろうかなって」
小鳥 「あの日止まったままの私の時間を動かしに行ってくる」
和 「音無さん 私このままアイドルを頑張ります そして音無さんがまた
卓に着いて麻雀を打てるようになったら...」
和 「二人でプロを目指しましょう!」
小鳥 「いいえ和ちゃん あなたにはあなたの人生があるんだから
なりたくなったらせぐにプロを目指しなさい 私を待ってくれる必要なんてないわ」
小鳥 「それでもあなたが待ってくれるって言うならプロの舞台で待っていて
私は絶対そこへ行くから」
小鳥 「今日はもう帰りなさい 明日からは激動の日々が始まるわ
今までの比じゃないくらい... ゆっくり休んでね」
和 「約束ですよ音無さん!」
小鳥 「ええっ」
――――――――――――
――――――――――
――――――――
恒子 「決まったーーーーー!!! 清澄高校史上初の3連覇達成!」
恒子 「あの白糸台高校の3連覇を阻んだ清澄高校が3連覇を
達成しました!」
音声 「第一回選択希望選手 横浜―――――」
音声 「―――宮永 咲 清澄高校」
アナウンサー 「横浜も宮永で来たーーーー!! これで7団体競合となります
清澄高校の宮永咲!」
アナウンサー 「清澄高校は他にも原村和が3団体競合で一位指名を受けています」
健夜 「二人とも清澄高校黄金期を支えた選手ですからねー 一位指名は当然と言えるでしょうが
これはすごい!」
健夜 「ていうかなんでドラフトの解説も私がやってるの!?」
アナウンサー 「小鍛冶プロ 20年前に同じく複数競合での一位指名を受けた身として
どうお思いですか?」
健夜 「10年前だよ!?」
記者 「原村選手! プロ入りを拒否した理由を聞かせてください!」
記者 「アイドルとしてこれからは過ごすという事ですか?」
和 「はい 私はアイドルとしての自分の方がしっくりくるんです」
記者 「同じ清澄高校の宮永選手は既に契約を終えていますが
今後対戦してみたいなどとは思いませんでしたか?」
和 「今は思っていません 今私には応援したい人がいるんです
アイドルとしてその人にエールを送りたいんです」
和 (あれからインターハイを3連覇しプロから声も掛かりましたがすべて断ったのは
5年前のこと)
和 (咲さんはプロ入り後すぐに活躍 でもアイドルが恋しいのか2代目牌のお姉さんに
自分から志願して就任しました)
和 (穏乃は実家の和菓子屋を継ぎました アイドル時代に培ったアピール力を使い
店は以前よりも繁盛しているとか)
和 (引退後も未だに根強く人気が残っていて 復帰してもらうために店にファンが
よく来るそうです)
和 (他にも龍門渕さんは龍門渕家を継ぎ 大星さんはアイドルが好きだと現役を続行)
和 (玄さんは旅館を大きくし松実館を全国有数の名宿にしました
噂では黒井社長もよく泊まりに来るとか)
和 (そして今日私は...)
GM 「...ではこれで契約完了ですな」
GM 「ようこそ 我がチームへ 原村さん いや 原村プロだね今日から」
GM 「しかしなぜ急にアイドルを辞めてプロ試験を受けたんだい?」
和 「プロになりたくなったから ではダメでしょうか?」
GM 「かまわんよ こちらとしても清澄高校黄金期の一員をとれたのは大きい
期待しているよ」
和 「はい ご期待に応えられるよう努力して行きます」
アナウンサー 「さあ今シーズン日本一のチームがいよいよ決まります!」
アナウンサー 「大将戦 横浜は宮永咲 清澄高校黄金期のエースで7団体からの
重複の末横浜へ入団しました そして今は日本代表!」
アナウンサー 「福岡は原村和! ドラフト指名を拒否しアイドルとして活動していましたが
突如アイドルを引退してプロ雀士になりました! 今年の新人王は確実と言われています!!」
アナウンサー 「そして練馬はベテラン小鍛冶健夜! 未だ衰えを知らない日本のエース!
若い世代に貫禄を見せつけるのか!」
アナウンサー 「最後にご紹介するのは15年前突如失踪し そのまま行方がわからなくなっていた
伝説の選手! 今季後半に加入し一気にチームの大将に上り詰めました!」
和 (来ましたね・・・ 待っていましたよ)
アナウンサー 「名前は―――――」
カン!
>>68の小鳥5番目のセリフ
× 「なりたくなったらせぐに」
○ 「なりたくなったらすぐに」
これにて完結です
よろしければご感想と文章のご指摘を
次回の参考にしたいので・・・
尭深 (今日私は部活を休み都内の茶屋巡りをしている)
尭深 (これから行くのは私が贔屓にしている茶屋 店主とはすっかり顔馴染みだ 久しぶりに顔を出す)
店主 「いらっしゃい 久しぶりだねえ」
尭深 「ご無沙汰してます」
尭深 (そう挨拶を交わすと私は店内を回ることにした お茶好きならいつ見ても
茶屋の店内は新鮮な景色だ)
尭深 「今日はこれにしようかな 部室のも丁度切れてるし・・・」
ピトッ
尭深 「あ・・・」
雪歩 「あ・・・」
雪歩 「すいません お先どうぞ」
尭深 「いえ お茶 好きなんですか?」
雪歩 「はいぃ・・・ お茶を飲んでるとリラックスできてまた頑張ろうって気になれるから・・・」
尭深 「お茶が元気の源なんですね 私渋谷尭深です あなたは?」
雪歩 「萩原雪歩です」
尭深 (これが後に共同で喫茶店を経営することになる私と雪歩さんの出会いでした・・・)
尭深 「ようこそ」 雪歩 「喫茶『Kosmos Cosmos』へ!」 に続くかも
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